Be inspired!がお届けする新着記事一覧 (12/30)
私たちが毎日使う歯ブラシが、実は環境問題を引き起こしているのを知っているだろうか?日本では、歯ブラシの年間使用量が約6億6500万本にも及ぶ。掃除用にリユースする人もいるかもしれないが、ほとんどの歯ブラシはリサイクルができない。これだけ多くのゴミになってしまう歯ブラシ、ぜひエコなものを選びたい。あなたは、買い物をするときにどんな基準で商品を選んでいるだろうか?もしあなたの気に入っている商品を販売する企業が、不正を働いたり環境に悪影響を及ぼす事業に資金提供したりしていたらどうするだろう。企業や商品作りにおける考え方に賛同できない場合、その企業やブランドの商品を「ボイコット(不買運動)」するという方法がある。これは買い物が「投票」に例えられるように、消費者の力で信頼や賛同のできない企業の商品にお金を出すのをやめ(票を入れるのをやめ)、企業の経営を成り立たなくさせ社会をより良くする(より良い企業に投票する)というもの。そこであなたがボイコットしたいとき、またはボイコットとは関係なく単純に人や環境に良い商品が欲しいときに、参考となる商品カタログをBe inspired! が作成することを決意。その名も「GOOD GOODS CATALOG(グッド グッズ カタログ)」。今回紹介したいプロダクトは、北欧スウェーデン生まれのエコ歯ブラシと、天然原料をベースに作られた歯磨き粉だ。Photo by @thehumble.co「歯ブラシ」と「環境問題」の意外な関係まず最初に紹介したいのが、北欧スウェーデン生まれのエコ歯ブラシ「Humble brush」。エコに対してたくさんのこだわりが詰まった素敵な歯ブラシだ。 ボディには、自然に還る竹材を使用しており、インテリアにも馴染む美しいデザインが嬉しい。竹は抗菌作用があり、栽培中に化学肥料や農薬を使う必要もなく、製造過程の面でも環境に優しい。また、耐久性や抗菌性にも優れているので、変色や腐食の心配がなく、キレイ好きも安心。竹害が叫ばれている日本もこういった商品に見習ったエコな歯ブラシが、もっと作られてほしいと思うばかり。 毛には、機能性を考慮しつつ、自然に還る素材の「ナイロン6」を使用。この「ナイロン6」は、時間とともに分解され、通常の排水溝を通して処理できる「生分解性」を持っている。Photo by @thehumble.coそして歯ブラシを包むパッケージも、リサイクル可能な100%植物性素材で作られているというこだわりよう。きちんとした歯科医の指導・監修のもと製造されていて、スウェーデンにあるほとんどの歯医者で使われているほどに人気の歯ブラシだ。 販売価格は630円(税抜)で、さらに歯ブラシが1本売れるごとに、製造コストと同額の金額 or 歯ブラシ一本を、パートナーであるNGO団体「Humble Smile Foundation」に寄付している。ここは、適切な歯科医療を受けられない人々に、医療や教育も提供している。Photo by @humblesmilefoundation実は多い、「不健康な原料」からできている“ナチュラル”な歯磨き粉。歯ブラシに続いて紹介したいのが、天然原料をベースに作られた歯磨き粉「Davids」。Photo by @davidsnaturaltooあるとき、創設者であるEric David Bussは、使用していた「天然」と書いてある歯磨き粉の原料を調べてみたところ、そのほとんどが不健康な原料であることがわかった。「天然」という言葉にダマされていることに気づいたことから、“きちんと”健康に良いホワイトニング歯磨き粉を作った。ミント農家から届くフレッシュなミントオイルを組み合わせたオリジナルフレーバーで、もちろん健康に良くないと言われている「フッ化物」「硫酸塩系発泡剤」「人工甘味料」「着色料」「保存料」すべてフリー。フレーバーを損なわない金属製チューブで、パッケージもFSC認証を取得したリサイクル可能なものを使用している。さらに、100%風力エネルギーで作られたカートンを使用し、動物実験もしていない、“クリーンエネルギー”や“アニマルライツ”にも配慮されたスペシャルな歯磨き粉なのだ。地球、動物、人、みんなが健康な虫歯の防ぎ方。以前配信したストローの記事でも取り上げたが、こういったプラスチックが海に捨てられることで、動物たちが被害を受けてしまうこともある。そこからプラスチックが分解されて「マイクロプラスチック」となり、魚が食べ、その魚を人間が食べる。巡り巡って人々がプラスチックを食べてしまっている現状もあるのだ。こんな歯磨きセットを使えば、アナタが歯磨きをすることで環境を守り、地球の裏側にいる子どもたちの歯の健康をも守ることにも繋がる。歯磨きは毎日のこと。地球、動物、人、みんなが健康でいられるために社会にいい歯磨きをしてみてはどうだろうか?取扱店:It’s so easy(イッツソーイージー)Text by Be inspired!ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!p.9 “シャンプーの矛盾”を知り「液体シャンプーはやめよう」と呼びかけるために起業した一人の大学生。|『GOOD GOODS CATALOG』 あなたも最近使ったであろうシャンプーやコンディショナー。その90%以上が、今私たちがもっとも守りたい資源であるはずの“水”からできているということを知っているだろうか?...
2017年10月04日日本で人種や国籍の異なる親から生まれた子ども(“ハーフ”と呼ばれることが多い)の数は年々増えている。2016年には日本人と外国人の間に生まれた子どもの割合は、日本人の出生数のうち約30人に1人(厚生労働省の数値を基に算出)だった。だが、見た目が“日本人らしく”ない人を「日本人ではない」とみなす日本人が未だ多い。2015年のミス・ユニバース日本代表に選ばれたアフリカ系アメリカ人の父親を持つ宮本エリアナに対して賛否両論が巻き起こったのも、その一例だ。だが“ハーフ”であることは、日本以外の国であっても簡単ではないという。「黒人」と「白人」のはざまで生きる、“混血児”ラッパー
2017年10月04日貧困、暴力、戦争。多くの人はこういったことはできることなら解決したい、と思っているのではないだろうか。でも「アフリカの貧困や中東での紛争は、ただでさえ忙しい日常のなかで、どうも他人事になってしまう」と正直思っている人も少なくないはず。ツイッターをはじめとするSNS上で「#(ハッシュタグ)」をつけて、意見を主張したり人々に議論をするよう呼びかけたりするハッシュタグアクティビスムを取り上げるBe inspired!の連載『「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会』。今回は「平和作り」がどうも自分ごとにならない日本の若者に#youth4peaceを紹介したい。
2017年10月03日あなたがちょうど今感じていることは、どんなことだろう?「早く起きられたから嬉しい」「でもどうして電車が遅れているの?ムカつく」「せっかく早く起きられたのに悔しい」「今度はなぜか悲しくなってきた…」。そんな大多数の人が共感できる感情でも、そうでない感情でも、それを感じているのはきっとあなた1人ではない。
2017年10月03日こんにちは!池尻大橋からALL YOURSというお店でDEEPER’S WEARというブランドを取り扱っている、木村昌史(きむらまさし)がお送りします。なんだかんだ、Be inspired!で連載させていただいて、ついに10回目に到達しました。いつも僕の独り言みたいな文章を読んでくれてありがとうございます。ALL YOURSも3年目に入りましたが、元気にやっています。過去の連載記事はこちらから。①②③④⑤⑥⑦⑧⑨
2017年10月02日日本では1990年代頃からストリートファッションとともに人気が拡大した「スケートボードカルチャー」。彼らスケーターのコミュニティは未だ“男性的”で排他的なところがあり、特に女性やクィアにとっては入りにくい。だがサンフランシスコに住む若者たちは、そんなコミュニティを構成するスケーターたちに向けた、女性がかかる割合の高い「乳がん」のDIY啓発イベントを2015年から開催しているという。
2017年10月01日「幸せな家族」、と聞くとどんな家族が思い浮かぶだろうか?「お父さん、お母さん、子どもたち & わんちゃん」?でも今、一番幸せな家族はアメリカの、「お父さん、お父さん、子どもたち & わんちゃん」の家族なのだ。Photo by Kordale N Kalebスウェーデンのファッション、出版、アートなど様々な事業を行っているファッションハウスAcne Studios(アクネ ストゥディオズ)がファッションラインの新コレクションの顔として選んだのが2014年にインスタグラムで有名になった、ゲイカップルのコーデイル・ルイス&ケイレブ・アンソニーとその子どもたち。クリエイティブディレクターであるジョニー・ヨハンソン氏はメンバー全員が家族のようなAcne Studiosのことを想い、「現代の家族の形」についてよく考えるようになったという。そんなとき、出会ったのがコーデイルとケイレブのカップル。二人のアフリカ系アメリカ人のゲイカップルという既存の家族の形ではない家族が子育てをしている、そして彼らが誰よりも幸せそうなのが、コレクションのテーマにぴったりだと確信したそうだ。Photo by Acne Studios家族全員がお揃いのボーダー服を来ているのはヨハンソン氏のこだわり。家族全員にお揃いの、いわば制服みたいな服をきてもらうことで家族の形にはいろいろあっても、愛と子どもたちに最高の人生を与えたいという親の想いはみんな一緒で「普通」の家族なんてない、「すべての家族が普通だから」ということを伝えたいんだ。ジョニー・ヨハンソン「父、母、子ども」という家族構造がこれまで一般的だとされてきた。でもゲイカップルの両親、シングルマザー/ファーザー、友人同士などこれからはいろいろな家族の形を受け入れていくべきなのではないだろうか。インスタに写真をあげるのは有名になりたいからじゃない。希望を与えるためだ。今回「現代の家族の形」をテーマにしたコレクションの顔となったコーデイル&ケイレブとその子どもたち。彼らの存在が世に知れたのはインスタグラムがきっかけ。2014年にBuzzFeedの記事で彼らの日常の光景を写した写真が紹介され、瞬く間に100万アクセスを集めた。二人の見た目が美しいことも要因ではあるだろうが、二人のアフリカ系アメリカ人のゲイカップルがこれまでメディアにほとんど露出していなかった事実も関係しているだろう。「男らしさ」が特に文化的に重要とされているアフリカ系コミュニティのなかで、娘の髪をとかしたり、家族のために料理を作ったりする男性の姿は大きな意味を持つ。Photo by Kordale N Kaleb「自分たちが有名になるために子どもを使っている」という批判を受けたこともあるという二人だが、インスタグラムに写真を載せるのには理由がある。同じようにアフリカ系コミュニティのなかのゲイコミュニティに希望を与えるためだ。コーデイルはティーンエージャーのとき、アフリカ系アメリカ人でゲイであるという事実のせいで受けた不平等な扱いに耐えきれず自殺を試みたこともあった。今はケイレブに出会い、幸せに暮らしているが、いつも恵まれていたわけではなかった。だから、SNSを通して「普通の家族の形ではない家族」を発信するのは“自分のコミュニティへの義務”だと言う。Photo by Kordale N Kaleb「普通じゃない家族の形」が「普通」になりつつあるのが現代。Acne Stuidosのようにファッションを使ってそのメッセージを広げる会社や、コーデイルとケイレブのようにSNSで発信している人もいる。私たちも従来の考えは投げ捨て、すべての家族の形を暖かく見守るような社会作りに向かって進んでいくべきだ。***Acne StuidosPhoto by Acne StudiosWebsite:::@acnestudiosText by Noemi MinamiーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「68人家族です」。米ポートランドで見つけた孤独な子供と高齢者が一緒に暮らす「新しい家族のかたち」、ブリッジ・ミドウズ 日本やアメリカをはじめ、先進国での少子高齢化や格差社会問題は、目立った解決策もないままズルズルと悪化しているようだ…。そんな中、全米一非営利団体が多いと言われる街、オレゴン州ポ...
2017年09月30日Sponsored by リクルート ホールディングス最近よく耳にするオープンイノベーション。「異なるアイデアを結合させ、価値を創造すること」だ。前編でも触れたが、近年プロジェクトベースで大企業とスタートアップが提携する場面が増えている。大企業ではイノベーションを起こしにくいという風潮が存在していることや、社会でスタートアップの柔軟な発想が求められていることが背景にある。そんななか生まれたのが、社会をよくするために明確なビジョンとチャレンジ精神を持った人々に手を差し伸べるリクルートの会員制コミュニティスペース「 TECH LAB PAAK 」だ。テクノロジーをベースとした、 社会課題解決に取り組むオープンイノベーション活動を支援する場で、“この社会をよくするイノベーションの創造”を応援している。TECH LAB PAAKが支援するスタートアップのひとつがLaboratik。この後編では、変革に挑戦し続けているLaboratikのCEO三浦豊史さんと、TECH LAB PAAKのコミュニティマネージャー岩本亜弓さんに、「オープンイノベーション」について語ってもらった。TECH LAB PAAKのコミュニティマネージャー岩本さんとLaboratikのCEO三浦さんTECH LAB PAAKがすすめるオープンイノベーション。オープンイノベーションのためには、企業の精神として「変わらなければいけない」と強く自覚することが重要。リクルートは、期初の社長メッセージにも「イノベーション」という言葉が出てくるほどイノベーションに貪欲である。2012年のIndeed買収はその姿勢を物語っているだろう。大企業がなかなかオープンイノベーションを起こしにくいなか、リクルートが成功した理由を岩本さんに伺った。岩本:まだ「起こせた」と明確に言えるかというと難しいのが正直なところですが、できた理由があるとすると、「変わらなければいけない」ということを強く自覚し、常に変化をしてきた企業だからだと思います。他者に何かを提供したり、逆に他から影響を受けたりして変わることを恐れないからこそ、オープンイノベーションに取り組むことが可能になったと思います。「リクルート=イノベーション」のイメージがありますが、リクルート単体でのオープンイノベーションの幅はまだまだ狭い。だから、いろんな人と連携していきたいんです。「リクルートという大企業がもつ強み」を生かし、世の中へ還元するのがオープンイノベーションの一歩だと思います。近年、大企業のスタートアップへの捉え方が柔軟になってきている。さらにムーブメントは広がると三浦さんと岩本さんは言う。岩本さんが働く「TECH LAB PAAK」も、オープンイノベーションに取り組むITクリエイターを支援する会員制のコミュニティスペースだ。「まだない接点をより多く創る」ことを掲げ、新しいことを始めたい人が普段接点のない様々な人と出会う場になるよう、渋谷に進出した。そんなTECH LAB PAAKが支援するのが、三浦さんの会社Laboratik。十分な資金や実績がない中、少人数で開発を続けるスタートアップは、苦労の連続だ。三浦:うちの会社のメンバーはほとんど男性で、お互いに意見をぶつけ合う時も多々あります。そんな時にTECH LAB PAAKで、岩本さん含めスタッフの皆さんや、他のスタートアップチームと接してアドバイスをもらうと、雰囲気が和やかになるしアイデアが具体化しやすくなる。ここでは小さな飲み会も定期的に開催されて、悩み相談したり。スタートアップコミュニティができるようなサポートスペースは大切だし、リクルートという看板も僕たちの大きな武器になります。岩本:コミュニティに毎日来てくれると、うまくいってないときには顔つきで如実にわかりますよね。そんなときは、「コーヒー飲みますか?」と聞いたり、相談にのったりしています。かなり開放感のある場所なので、話しかけやすい環境になっているんです。TECH LAB PAAKのコミュニティマネージャー岩本亜弓さんいまだ日本ではオープンイノベーションの成功事例が少ないが、それゆえに伸びしろがある。最近では、大企業とスタートアップとのコラボなど、新しい可能性を広げているのだ。日々スタートアップに関わっているお2人に、オープンイノベーションのポイントを伺った。岩本:“多様性を受け入れる姿勢”が一番大切だと思っています。①まずは新しいものや自分と違う考えのものをキャッチする心の敏感さや余裕(受け止める)②次にそれを拒否したりすぐに否定せずに受け入れて客観的に見つめて、自分ごと化すること(育む)③最後にそれを他に活かしたり他につなげたりできること(生み出す)。これを繰り返すことで、自分にも自信がつき、どんどん幅が広がっていくと思います。三浦:岩本さんがいるリクルート社は、安定志向の人が少なく、新しいことを受け入れたり、今までに無いことに挑戦したりする起業家志向が会社の文化として根付いているのではと思います。LaboratikのCEO三浦豊史さんなんのためのオープンイノベーション?日本は戦後大きな進化を遂げ、世界を牽引してきた。これをイノベーションと呼ぶこともできるが、いまだ日本ではオープンイノベーションが起きにくいと二人は口を揃える。スタートアップにとって大企業との連携は、資金力や信用の面でのメリットが大きい。しかしもちろん、良い面ばかりではない。スタートアップ独自の先進的なカルチャーが失われることや、海外のオープンイノベーションの追い風に日本人が乗り切れないという困難さがある。三浦:ひとつは、よく言われる「成長のジレンマ」だと思います。会社が大きくなると、ステークホルダー(株主や顧客などの利害関係者)が増えて、動きが遅くなることがある。打開策として、海外では戦略的にスタートアップを買収して新しい技術や人を社内に取り組むことが多いけど、日本ではまだそこまで一般的ではないですね。岩本:ネットの進化で世界に垣根がなくなった今、変わらねばならないと自覚をすれば日本の大企業は変われると思います。本当に日本らしいオープンイノベーションの正解はまだどこにもない。正直私達も模索中ですが、現時点で思うことは必ずしも海外の真似をする必要はないということ。真面目で誠実な国民性や、企業のために尽くそうとする保守的な姿勢は、マイナスに語られることも多いけど、目的が一致すれば必ず強い結束が生まれます。これまでよりも少し広い視野を持って、自分の所属企業だけではなく、日本、世界へと影響を広げることを考えたいと思います。オープンイノベーションが社会に生み出す価値はさまざま。どんな人を巻き込み誰にとっての「良い」社会を目指すべきなのだろうか。三浦:テクノロジーが本当の意味で人間を幸せしているのか?を考える必要があると思います。テクノロジーの進歩で便利になった点は多々あるけれど、例えばテロや貧困などの課題は相変わらず解決できていない。でも、近年AIを中心に、テクノロジーが人間に近いレベルに近づいてきたおかげで、根本的に人間の課題を解決できる可能性が出てきたのではと思います。個人的には、まずは経済の多くを担っているビジネスパーソンに対して、仕事をよりスマートにこなすための手段を提供したいと思っています。岩本:自分は関係ない、と思っている人を巻き込みたい。社会とは、それぞれの個人が形成するコミュニティだと思います。その範囲が狭い人もいれば広い人もいますし、まずは自分の範囲を見つめることは必要かなと思います。そこには必ず課題が眠っていて、それを一つずつ解決すればその人にとっての社会は必ず良くなります。そしてそれを解決する術はほとんどの場合どこかに転がっていますし、まだない場合それを新たに創り出すことができれば、他の人が活用できる術が増え、他の人の社会が良くなり、その人の社会は広がることになるのではないかなと思います。TECH LAB PAAKは、オープンイノベーションを実現したい人々の背中を押す試みを続けている。2017年から、スタートアップ企業と協働した新規事業開発プログラム「MEET SPAAC」を開始。スタートアップとリクルート社員が混成チームを編成して活動し、スタートアップの持つアイデアと、さまざまな事業分野のリクルート社員の経験やノウハウ、アイデアを掛け合わせながら事業開発を推進できる。このMEET SPAACから生まれた取組みは、今後リクルートで事業化される見込みがあるという。「働き方改革」や「オープンイノベーション」。最近日本でもその重要性が注目されはじめている。「海外を見習え」と一言でいうのは簡単だが、改めて日本で「働くことの意味」を問うことで、日本人に合った働き方やイノベーションの起こし方がみえてくるのではないだろうか。自分らしい自由な働き方をしながら、社会貢献する。お2人のお話から、そんな働き方がこの社会で主流になる日も近いのではないかと期待が膨らんだ。
2017年09月29日WHAT’S GOODーお店で一番オススメの品はなんですか? ごめんなさい、一つに絞れないです!刺身、龍田揚げ、自家製鯨ベーコン、3つ!刺身ーその理由はなんですか?「え!?鯨ってこんなにおいしかったの!?」と、鯨のイメージが根本的に覆るくらいおいしいから。 何がそんなに違うのかって? ひみつくじらだけに、秘密です。というのは冗談で(笑)①房総沖で捕れた新鮮な鯨を、房総の捕鯨文化独自の二段熟成で処理(海中熟成と氷結温熟成)をされた鯨②増量剤や発色剤などの添加物を使わない、自然のままの味わいの鯨③調味料や副材が、醤油や味噌、塩一粒に至るまで原則すべて、1)鯨と同じ水と土、空気で育った房総のもの2)昔ながらの手作りのものだけ④薬味や一緒に添える野菜も房総の無農薬野菜龍田揚げあとは料理人の鯨はもちろん、食そのものへの深い愛、日々の鍛錬の量だと思います。先程おすすめで挙げさせて頂いた龍田揚げなどの定番のメイン鯨料理以外に、様々な房総の季節食材と鯨を掛け合わせて「まさか鯨でこんな料理が!?」というスペシャルメニューを作ります。今であれば「ローストホエールと秋茄子の、和のテリーヌ」や「鯨尾びれと九十九里ハマグリの地酒蒸し」など。週に2~4種類として、少なく見積もっても年間で150種類くらいはやるのではないでしょうか。鯨というと、どうしても伝統的な居酒屋スタイル料理とお父さん世代の組み合わせでイメージされがちですが、当店の場合、お客様の年齢層がとても若く、男女比も半々。日によっては開店から閉店までお客様が全員女性ということもあります。ご職業やお立場も、学生さんから社長さん、芸能人の方々まで様々。大変光栄なことに外国の方からもご予約を頂戴します。多種多様な価値観の方達に楽しい時間を過ごして頂く(あっと驚き、感動して頂く)べく、日々鯨の肉と対話して、トレンドをリサーチし、時には古文書のような料理書を研究して試行錯誤を重ねる。同じ定番料理を作るにしても、そうした積み重ねによって差が生まれていると思います。自家製鯨ベーコンCONCEPT & PHILOSOPHYーお店のコンセプトを教えてもらえますか?そりゃあもちろん「秘密基地」!①秘密の店…みんなが知らないありえないくらいおいしい鯨(だけではなく野菜や魚)が食べられる②隠れ家…秘密にしておきたいくらい心も体もリラックスできる③セーフハウス…消費社会の中で失われつつある古き良き手作りの食をかくまっている④隠し研究室…都市生活の中で見えなくなってしまった「秘密」=源流や起源、生産プロセスを発見できる⑤アジト…大量生産品やまがいものばかりの世の中をギャフンと言わせるための秘密の企みの場ーお店ができた経緯を教えてもらえますか?5歳で鯨ベーコンを食べて感動して、捕鯨と鯨を食べる文化を守りたいという夢をもって東京水産大学に入って、念願がかなって鯨の業界に足を踏み入れたんですが、いろいろと裏というか現実を知ってしまいまして(笑)一番ショックだったのは、一般的に流通する鯨の殆どが、発色剤や増量剤を用いた合成肉のような物になってしまっていた事です。これが全くおいしくない。これじゃあ鯨を流行らせるなんて夢のまた夢だなぁ、と落ち込んでしまった時期がありました。そんな折に、知人の勧めで、通常東京では全く流通していない、房総の沿岸捕鯨で捕るツチ鯨の刺身を食べたのですが、これが逆にとんでもなくおいしい。実は、房総に限らず、沿岸捕鯨で獲る鯨って業界では下に見られる傾向があり、ご多分に漏れず私も口に入れる瞬間まで「ツ、ツチ鯨か…」みたいな印象があったのですが、食べてみるとそのあまりの衝撃(美味しさ)に「自分が今まで扱っていた鯨はいったい何だったんだ」と膝から崩れ落ちてしまいました。そこから改めて房総の捕鯨の歴史を学び直したり、東京でなぜツチ鯨が評価されないのかを築地でヒアリングして回ったり。そのなかで、日本の鯨を取り巻く問題の根本が見えてきたこと、そしてそれに取り組みたいなんて思っている30代半ばのやや若手なんて、日本中探しても自分だけしかいないだろうな、と。そんな時に国際司法裁判で日本政府の南氷洋の調査捕鯨が敗訴するという大事件が勃発。いよいよ居ても立ってもいられなくなり、先ずは房総の捕鯨の様子を自分の目で確かめるため、そして「自分も房総の捕鯨にかかわりたい」という相談をすべく捕鯨会社の社長に相談に伺いました。今思うと、急に東京の別な鯨の会社の若造が「お会いしたいです」と電話をかけてきて、さぞ驚かれたと思います(笑)そんな図々しいお願いにもかかわらず、快くお時間を割いてくださり、捕鯨の現状や歴史のみならず、町の様子をつぶさにご案内下さいました。そこで、ずっとイメージとしては持ちつつも、ビジョンとしては明確化し切れずにいた「なぜ、こんなにも自分は鯨を獲って食べる文化に惹かれるのか、鯨を通じて何を伝えたいのか」という問いかけ答えになる風景を目の当たりにした事。それがが決定的な転機となりました。西野 嘉憲 撮影/著.「鯨と生きる(平凡社)」より抜粋東京ではいまいち現実感のない印象を持たれがちな捕鯨ですが、房総の捕鯨基地である和田浦では地域に根付き、「おいしい、おいしいと」愛され、生活の一部となっています。夜も明けぬ早朝、屈強が男たちが船出をする。経験と勘を頼りにした鯨との駆け引きの果てに、一発勝負の銛を撃つ。「捕れた」の一報を、町のみんなが心待ちにしている。夕方捕獲の方が入ると、次の日の早朝、大きな鯨(10~13m)が浜の解体場に引き揚げられる。たくさんの見学客が息をのんで見守る中、汗を滴らせキラキラと輝かせながら真剣勝負、みんなで息を合わせ、力を合わせて、生き生きと鯨を捌く。解体が終わればその場で新鮮な肉の即売会。列をなして鯨の肉をみんなが買いに来る。「今日の肉はどうだい?」「やわらかくていい感じだよ、何キロ持ってく?」なんてやり取り。西野 嘉憲 撮影/著.「鯨と生きる(平凡社)」より抜粋その営みの表情の豊かさ、自然と一体になった風景が本当に美しいのです。それこそ、この街だけが世界から切り取られてしまったように。そこには、捕鯨がいい悪い云々なんて余計な雑音は何もない。※漁期中(夏季)、解体は「見学自由」なので是非!開始時間などは外房捕鯨(株)公式ブログでご確認ください。(外国人も含めたくさんの方が来訪されますが、どなたも真剣に見守り、見学されています。)詳しくはこちら。All photos and text by Jun Hirayama この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!9店目:「異文化理解を朝ごはんで」。“ただおいしい”だけじゃない外苑前の朝食屋、WORLD BREAKFAST ALLDAY| フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』 フェアトレード、ダイレクトトレード、オーガニック、ベジタリアン、ビーガン、ゼロウェイスト、昆虫食、未来食…。東京の街に日々増えていく、お腹をただ満たすだけではない「思想の詰まっ...
2017年09月28日Sponsored by リクルート ホールディングス長時間労働、過労死、残業代未払い、有給未消化。連日ニュースを賑わせているのは、日本の過酷な労働状況だ。「汗水垂らして晩くまで働くこと」が美談であった時代は、いつ終焉を迎えるのだろうか。社会全体が不安に包まれるなか、近年「働き方改革」という言葉が社会に定着し、これまで多くの企業や組織で「働き方」が見直されている。この国は、もしかしたら変わりつつあるのかもしれない。「働き方改革」にソリューションを生み出そうとしている会社、Laboratik。彼らのミッションは「働き方を変革することで人の創造性と生産性を躍動させること」だ。今回Be insipired!は、「働き方改革」にテクノロジーで挑戦するスタートアップ企業LaboratikのCEO三浦豊史さんと、その活動を支援したリクルートホールディングス(以下、リクルート)が運営するTECH LAB PAAKのコミュニティマネージャー岩本亜弓さんに「働き方改革」と「オープンイノベーション」について話を伺った。(「オープンイノベーション」については後編)。 TECH LAB PAAKTECH LAB PAAK は、リクルートホールディングスが運営する会員制コミュニティスペース。テクノロジーをベースとした、 社会課題解決に取り組むオープンイノベーション活動を支援する場で、“この社会をよくするイノベーションの創造”を応援している。LaboratikLaboratikのミッションは、働き方を変革することで人の創造性と生産性を躍動させること。チームワークを自動で可視化するサービス「A;」をリリース。シンプルで、効果的なプロダクトを開発することで、ビジネスパーソンが最大限生産的な仕事をするためのサポートを提供する。 Sponsored by リクルート ホールディングスAll photos by Misa Kusakabe unless otherwise stated. Text by Reina TashiroContent Direction & Edit : Be inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“過去の栄光”にすがりつく大企業に革新は起こせない。「成功の概念」が変わる今、最も必要なスキルとは。 Sponsored by リクルート ホールディングス最近よく耳にするオープンイノベーション。「異なるアイデアを結合させ、価値を創造すること」だ。前編でも触れたが、近...
2017年09月28日あなたも最近使ったであろうシャンプーやコンディショナー。その90%以上が、今私たちがもっとも守りたい資源であるはずの“水”からできているということを知っているだろうか?現在市場に出回っている多くの液体シャンプーは、その90%が水でできており、水問題が取り上げられている現代において矛盾した購買活動を消費者に求めている。コンディショナーの原材料を見てみると、水の割合は実に95%だという。そこで彼女がたどり着いた答えが、“固形”のシャンプー”だったのだ。もし固形ならば、その原材料を大きく変えることができる。生産に使われる水の使用量を大幅に減らすことができるのだ。Ethiqueは様々な面において、社会に、環境に、動物に優しいものづくりを行っている。①燃やせる有機的な梱包Ethiqueの固形シャンプーの梱包箱は、有機的に土に還る素材を使用しているため、捨ててもゴミとならない。②天然素材の使用できるだけ自然の原料を使い、それを自社の固形型洗剤にすることで、より環境によく、肌に優しい商品をつくっている。③フェアトレードフェアトレードを実践し、取引価格を一定にすることで、適切な労働環境を提供し、世界中の農家と従業員を大切にしている。④残虐な動物実験をしないEthiqueの自社で、動物実験を行わないだけではなく、原材料の調達の時点で動物実験を行っていない企業を選別して、商品作りを行っている。 彼女の生み出した固形コスメプロダクトは、ポップでカラフルなビジュアルで、とても“環境問題を守るための洗剤”には見えない。それでも自分のプロダクトに、消費者に「一人一人が環境問題の解決を進める一部になってほしい」というメッセージを込めて販売を行っている。だからこそその背景を知らない通りすがりのインスタグラマーも手にとってシェアするかもしれない。あまり議論されていなかった問題に目をつけ、パッケージをスタイリッシュにすることで、環境問題に興味のある人もない人も呼び込むのがEthiqueなのだ。***Ethique
2017年09月27日日本の伝説的漫画「攻殻機動隊」がハリウッドでの映画化決定を果たし、その主役が日本人ではなく白人系女優スカーレット・ヨハンソンだという事実がアメリカで問題になった。原作では主人公がアジア人なのに、映画では白人がその役を演じていることをWhitewashing(ホワイトウォッシング)と呼び、近年これは有色人種に対する差別ではないかと議論されている。それにもかかわらず、2016年に出版されたある著書の中でのハリウッド業界人のある発言が多くのアジア人を怒らせている。
2017年09月26日私たちは視覚的なものに影響されて生きている。その程度こそ、自分ではわからないくらいだ。道路や電車内には広告がたくさん貼られていて、見ようとしていなくても目に入ってくる。何気なくスマホでフェイスブックやインスタグラムを開けば、これまた溢れかえるほどの写真たちが。私たちが普段得ている情報は、そのように視覚的に入ってくるのだ。
2017年09月25日スイスの大手スーパーに並ぶのはなんと…“虫”バーガーに“虫”団子。「気持ち悪い」が多くの人の素直な感想なのではないだろうか。しかし、私たちの意思に関係なく、日本のスーパーにも“虫料理”が普通に並ぶ日がいつかくるだろう。スイスは最先端なだけなのだ。それではスイスのスーパーが虫食品を売り出すことに決めた納得の理由とは一体なんだろうか?なんで虫を食べなきゃいけないの?Photo by Essento虫を食べるのが普通な未来。虫が苦手な筆者は想像もしたくないが、実は理性的に考えれば地球にも人間にも良いことしかない。 ①環境問題の観点からみて Livestock, Environment and Development (LEAD) によると家畜生産は世界の温室効果ガスの排出量の18%を占めている。9%の二酸化炭素と37%のメタンガス排出の要因でもある。さらに家畜生産は水を汚染し、森林や牧草地を破壊し、土壌侵食を起こす。それと比べて虫は生産過程でも土地も、水も、比較的少なくすむため環境に優しいということが判明している。(参照元:StandfordWOODS)地球に住み続ける以上、少しずつ「肉」から「虫」へとシフトしていくことが必要不可欠となってくる。②食料不足問題の観点からみて日本は少子化で悩んでいるが、世界規模で見れば人口は増えていく一方。2050年には現在と比べて1.7倍の食料を人類は必要とすると言われている。しかし言うまでもなく地球の資源は限られている。そこで登場するのが…やっぱり虫。虫を食べることが、食料不足の対策のひとつとなるだろう。(参照元:WORLD ECONOMIC FORUM)③栄養面の観点から見て実は魚や肉と比べても高タンパクな食材が虫。ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB12などが多く含まれている。油も、アボカドや魚、ナッツのような体に良い油。つまり、健康面から見ても虫はスーパーフードのようなものだったのだ。(参照元:Essento)*野生の虫は育った環境が分からないので、捕獲して自分で調理することは勧められていません。 以上の3つを考慮すると、虫を食べるのは良いことしかない。それでは私たちの多くはなぜこんなにも拒否反応を示してしまうのだろうか。虫を食べるのが大好きな若き起業家Photo by Essentoスイスのスーパーに昆虫食を流通させることに成功したスイスのスタートアップEssentoは、人間が虫を食べるのに拒否感を示すのは教育と文化の問題だと断言する。世界を見ても、アジアやアフリカの一部などでは普通に食べられているという事実や、日本でもイナゴなどはちょっと昔は食べられていたことから分かる。私たちに必要なのはマインドシフトだということみたいだ。Photo by EssentoEssentoは上質な虫食品を売りつつ、様々な形で昆虫食啓蒙活動を行っている。昆虫料理専門の料理本を出したり、スイスを回り高級レストランで昆虫食ポップアップディナーを開催したり。また、学校にも繰り出し、授業やワークショップも提供している。とにかく、虫を食べることが素晴らしいことだと理解してもらうために日々活動している。Photo by Essentoとはいっても起業メンバーですら最初は虫を食べることに抵抗があったらしい。しかし、環境や食料問題を考えると何かしなければならないという義務感から虫を食することを選び、今ではその味に虜だそうだ。ちなみにEssentoのスタッフは「一度Essentoの昆虫食の美味しさを知ったらもう戻れないよ」と自信たっぷり。もう虫は無視できないPhoto by Tina Sturzenegger / Essento2017年の5月に、虫を食べることに関する法律が改正されたスイス。ヨーロッパ初、特定の虫を食用に販売することを許した国となった。スイスは一歩先を行っているだけで、地球と人類の未来を考えれば、世界中の国々がこれに続くべきなのだろう。「虫を食べるなんて気持ち悪い」と思う人は多いだろうが、日本人が肉を食べ始めたときも同じような反応があったそうだ。現在ですら日本人が生魚を食べるのを気持ち悪いと思う他国の人も多く存在する。これは慣れの問題なのだろう。私たちの明るい未来のためにはポジティブにマインドシフトを行い、「美味しい虫」を楽しむべきかもしれない。***EssentoPhoto by EssentoWebsite:::@essentofoodText by Noemi MinamiーBe inspired!この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!6店目:「昆虫を食べることで多様な食文化に触れて欲しい」。昆虫・珍肉が食べられる高田馬場の獣肉酒家 米とサーカス。| フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』 フェアトレード、ダイレクトトレード、ベジタリアン、ビーガン、ゼロウェイスト、昆虫食、未来食…。東京の街に日々増えていく、お腹をただ満たすだけではない「思想の詰まった飲食店」。...
2017年09月25日実は身の回りっていらないはずのもので溢れていたりする。しかし、もはや“当たり前”すぎていらないことに私たちは気づくことができない。今回Be isnpired!はその「いらないはずのもの」代表としてストローを挙げたい。ストローはなくても飲み物は飲めるのに、どうして私たちはストローを使うのだろうか?カフェやレストランでは、飲み物にそっと添えられ、コーヒーショップではストローをさして手渡してくれる。コンビニのパックジュースにはストローがくっついてきてそれを私たちは何気なく使っている。その裏に悲しい事実があることを知らずに…。使う必要のないストローが地球にもたらすリスクストローが“便利”である以外に何かメリットはあるのか。以下のストローにまつわる“リスク”をみて考えてみて欲しい。 ・ストローが生かされる、つまり利用されている平均時間は20分・世界中で毎日10億のストローが使われ、そのまま捨てられている・うち5億がアメリカから輸入されている・1日に捨てられるストローの長さはつなげると、実に地球5周分・ストローは砂浜で集められる物のトップ10に入る・毎年150万の海洋生物が海でプラスチックを摂取して死んでいる・そして分解されるまでに数百年かかる・プラスチックストローはリサイクルできない(引用元:Here’s Why You Need To Ditch Plastic Straws For Good) あなたが20分間便利だと感じるためだけに犯している地球へのリスクは実は大きい。こちらなくていいもので実は自分たちの住む地球の環境が脅かされているストローは、ストローという形と名前のついた資源だ。使わなくても飲み物は飲めるのに、貴重な資源を使っては20分で捨ててしまい、生物の命を奪っている。現代は物が溢れる時代。私たちは溢れる物たちを消費し続けて生きている。溢れたものと、目まぐるしく流れる“消費”で、この“物”は必要なのか、あるいは必要な人が誰で必要な時っていつなのかということが見えずらくなってきた。ストローだけじゃない。物は限りある資源なのだ。なくてもいいもので私たちの住む地球が脅かされるなんておかしいじゃないか。今できることは、ひとりひとりが必要なのかどうか使う前に考えてみることだ。Text by Hinako Ono ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!83億トンのプラスチックゴミのたったの「9%」しかリサイクルされていないという事実 私たちの日常に、どのくらいのプラスチックが溢れているかご存知だろうか?包装やペットボトル、筆記用具や家電製品、スマートフォンなどプラスチックはあらゆるところで使わ...
2017年09月23日炊き出し、ハローワーク、年末年越し村、生活保護…。ホームレスとは、日本の特別措置法によると「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」のことである。(参照元:ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法)彼らへの支援の数々を、あなたは耳にしたことがあるかもしれない。そのイメージとは一体どんなものだろうか。アメリカ・ボストンで大学生によって営まれている、とある“ホームレス支援”のやり方はあなたの固定概念を打ち破るかもしれない。学生だからこそ、同じ目線から考えられる施設の構想をも大学生が行っていることから若者視点での工夫が多く見られる。例えば壁紙はパステルカラーの黄色で、部屋がとても明るい雰囲気に包まれている。さらに、「一人一人の顔は見えるが、プライバシーは侵害されない」という適度な距離感のベッドがあり、居心地の良い環境を提供している。施設の中はとても明るい雰囲気に設計されていて、最近増えているモダンなシェアホテルや大学の学生寮を想像させる。ポートランドにあるシスターズ・オン・ザ・ロードでは、手作りのランチを$1.5で提供している。このレストランで掃除や皿洗いなどの労働を行うと、その対価として食事を得られるスタンプを得ることができる。利用者の多くはホームレスの人々だが、彼らがこのレストランに来る理由は価格の他に、ある理由があるという。(このレストランの)特徴的なのが、食事が無料ではない点だ。サンディとジェニーが話を聞いてみると、ホームレスたちは単に食事を求めてはいるのではなく、働く場、貢献できる場、そして役に立つ人として扱われることを何よりも望んでいたそうだ。タダで配給してもらうことはもちろんありがたいが、長時間、寒い中立って待たされたり、食事に困るほど貧しいことや何らかの依存症があることを証明するために質問攻めにされたりする毎日は惨めだ。お腹は膨れるが、人とのつながりも生まれないし、気持ちは満たされないままつまり、このレストランにくるホームレスたちは、自分が誰かの役に立ったり貢献ができるという、“社会的な意義”を求めてこの場にやってくるのだ。“社会的な意義”とは、つまるところ、「人間らしく振る舞う」という行為だと思う。Y2Yが空間作りを工夫することによって実現する“居心地の良い空間”とは、「人間らしい」空間のことなのではないだろうか。「人が人として、社会の関わりの中で生きていく」ことが当たり前になるという状況づくりは、忘れがちだが意外ととても大切なことなのかもしれない。ひいては、ホームレスの人だけでなく、家を持ち家庭のある人だったとしても、この「人間らしさ」を忘れては、「人間としての自立」ができていないということだ。これは、一部の誰かだけに当てはまることではなく、多くの現代人に当てるメッセージである。***Y2Y
2017年09月23日アルコール飲料と聞いて、真っ先に思いつくのはビールではないだろうか。居酒屋に行って「とりあえずビールで」なんて注文する人も珍しくないように。あまり注目する人はいないだろうが、ビールは麦芽を発酵させて作られているため炭水化物やタンパク質、ビタミンB群、ミネラルが含まれている。それと同様にビールを絞ったあとの粕も栄養価が高いが、残念なことにその多くが廃棄されているのが現実だ。だが、そんなもったいない現実に着目した若者たちがニューヨークにいた。
2017年09月21日あなたは、買い物する時どんな基準で商品を選んでいるだろうか?もしあなたの気に入っている商品を販売する企業が、不正を働いたり環境に悪影響を及ぼす事業に資金提供したりしていたらどうするだろう。企業や商品作りにおける考え方に賛同できない場合、その企業やブランドの商品を「ボイコット(不買運動)」するという方法がある。これは買い物が「投票」に例えられるように、消費者の力で信頼や賛同のできない企業の商品にお金を出すのをやめ(票を入れるのをやめ)、企業の経営を成り立たなくさせ社会をより良くする(より良い企業に投票する)というもの。そこであなたがボイコットしたいとき、またはボイコットとは関係なく単純に人や環境に良い商品が欲しいときに、参考となる商品カタログをBe inspired!が作成することを決意。その名も「GOOD GOODS CATALOG(グットグッズカタログ)」。オランダ発100%“奴隷フリー”を目指すチョコレートジャーナリストとして活動していたテェゥン(英語圏ではトニー)さんは西アフリカのカカオ生産国で子どもを奴隷として買い取る人身売買が行われている事実を知った。気軽に買っていたスーパーやコンビニのチョコレートのほとんどが児童労働の上に成り立っていたのだ。このことにショックを受けたテェゥンさんはまず世界的に有名なチョコレート会社たちに訴えた。しかし彼らは全員テェゥンさんを無視したのだった。そこで彼は児童奴隷の廃止活動を始め、ついには児童奴隷によって栽培されたカカオが原料のチョコレートを食べた「チョコレート犯人」として自身を告訴してしまった。この訴えは不起訴となったものの、その後も複数のチョコレート会社に児童労働によって栽培されたカカオの使用を取り止めるように持ちかけるなど積極的に廃止活動を行った。そんななか、フェアトレードでさえ、実際には名ばかりだという事実を知り、児童労働の禁止とカカオ農園で働く労働者たちに適切な賃金を払うことを誓い、自ら児童奴隷を一切使わないチョコレート会社を立ち上げた。チョコレート農家から直接チョコレートを購入しているTony’s Chocolonely。同業者が参考にするべき自信のルールが5つあるという。①公平な賃金を払う農家が貧困に陥らないだけの公平な賃金を払う。②チョコレートビーンズを追うサプライチェーンをしっかりと地図化し、修復が必要な部分にはすぐに対応する。③長期間の契約を農家とする最低でも5年間契約を農家とする。長期的なプランを農家の状況を考慮して立てる。地元のビジネスに投資する。④農家同士のつながりを斡旋する農家団体のつながりを強くする。スケールメリットを活かす。⑤量より質量より質を優先する。農家の人々を応援し企業側がモチベーションを上げさせる。
2017年09月20日放生会(ほうじょうや)よりこんにちは。カミーユ綾香です。▶︎前回の連載記事はこちら ①&②&③&④放生会とは、人が生きるために殺生する生物の霊を慰め、感謝する祭事だそうです。私は以前、頭に肉を乗せた写真を投稿しネット上で炎上しました。なんか犬とか肉が可哀想みたいな批判でした。その事件を反省し、今回、“生物に感謝して殺生を忌むために参った”、というような考えは毛頭なく、ただただ出店の豚串を貪り喰い、胃袋を肉で満たしてやろうという目的でやって来ました。CAMILLE AYAKA (カミーユ綾香) 北九州市出身。在日韓国人と元残留孤児の多く住む多国籍な街で育つ。警固インターナショナルの代表としてアジア各国を飛び回りつつ、十数言語による語学スクールとインバウンド支援の多言語ウェブサイト制作会社を運営する一方、難病の重症筋無力症とパンセクシュアルというセクシュアリティの当事者として、様々なマイノリティの生きやすい社会を目指して精力的に活動中。「マイノリティの爆弾」を「マジョリティ社会」に投げつけるために5月から本メディアBe inspired!で連載開始。All photos and text by Camille AyakaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!#004「10分間、トイレに閉じ込められるのが当然の国」で私が学んだ“当たり前の危険性”。 | カミーユ綾香の「マイノリティ爆弾」 北京よりこんにちは、カミーユ綾香です。▶︎前回の連載記事はこちら ①&②&③北京はいつも私を興奮させます。心を大きく進化させます。進化論で有名なダーウィンは、【...
2017年09月20日世界人口の約半数は女性の体を持って生まれている。そして女性の体を持つと、個人差はあるものの10代から50代の間の毎月「生理」という現象と付き合うこととなる。最近、スコットランドで公的な貧困層へ生理用品の無料配布が試験的に始まったが、それ以外の国では基本的に生理期間に必要不可欠な「生理用品」を自分でお金を払って手に入れなければならない。「生理がある人にとって、生理用品に平等にアクセスできるのは基本的な権利」だと、現ハーバード大生のNadya Okamoto(ナディア・オカモト)が強く感じたのは、母親が失業して彼女を含む家族がホームレスになったとき。彼女はホームレスの人々が生理用品の支給を受けることは少なく、その場合トイレットペーパーや靴下、床に敷くマット、紙袋などで代用しなければならないことを彼らと会話するなかで知った。しかしながら、それらを代わりに使おうとすると経血が吸収しきれないだけでなく、感染症にかかったり毒素が体内に入ってショック症状を起こしたりする危険性があるのだ。このような危険から身体を守るためにも、生理用品は生理期間に必要不可欠。そこでホームレス状態を抜け出したナディアは金銭的な理由で生理用品にアクセスできない人に無料で配る活動「PERIOD.」(ピリオド、英語で生理の意)を他の高校生たちとポートランドを拠点に始め、#MenstrualMovement(生理ムーブメント)というハッシュタグを使って世界に広めている。では、当事者の金銭的な理由の他にホームレスの人たちを生理用品へのアクセスから遠ざけている根本的な原因はなんだろうか。それは生理用品の必要性が支援者側や社会的に認知されてない事実、そして「生理のタブー視」かもしれない。生理がタブー視されているからこそ、支援者のなかにも「生理用品の必要性」を認識していない人が多く、当事者も生理用品が必要であっても自分からは欲しいと言い出しにくい人が少なくないと考えられる。そこでナディアたちは学校で生理についてオープンに話す啓発活動も同時に行なっているという。※動画が見られない方はこちら東北や熊本で震災が起きたときにも、被災者が生理用品に十分にアクセスできなかったという情報があるが、「生理用品が必要だと当然のように言いにくい」「生理用品の必要性を理解していない」人がいるのは日本だけではない。アメリカの多くの州やヨーロッパの数カ国では、コンドームを含む衛生用品が非課税になっているにもかかわらず、生理用品には消費税が課せられていることも不平等だと問題になっている。したがって、生理ムーブメントは世界規模で行なっていくべきものではないだろうか。人口の半分が避けては通れない生理現象についてオープンに話すことができないなら、人々の平等を実現させることはおろか、避けられる感染症を防ぐこともできないのだから。***PERIOD.Cover photo by @nadyaokamotoOther photos by @periodmovementText by Shiori KirigayaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!日本人が知らない、世界の「“女の子の日”事情」 世界中の女の子たちが毎月必ず使うもの。日本では気軽に買えるが、国によって使用状況に格差がある。たとえば韓国では、お金がなくて使えない人が続出。欧...
2017年09月19日国のために働いてくれる国会議員を選ぶとき、私たち国民はそれぞれの議員について知っていることを基準とするだろう。しかし、議員の情報はまとまっていないし、検索にも時間がかかる。アメリカにはそんな手間を一気になくすサービスを作り出した弱冠16歳の少年が存在する。彼が話す、「人々の手の届くところにデータを置くことが、社会をよくする」とは一体どういうことなのか。政治家たちの“裏”が見えるサイトPhoto by Avel Chuklanov日本ではここ数か月、政治献金の問題で持ちきりだ。もっと議論すべき内容はあるはずなのに、政治献金の揚げ足取りで、かなり無駄な時間が割かれている。ただ、悪いのは献金をもらうもらわないではなく、その出どころや使い道がはっきりしていないことなのだ。ならば答えは簡単で、情報を詳細に分かりやすくいつでも見られるように開示すればいい。ニコラスが作ったシステムは、まさに日本にこそ必要だろう。ただ、現状では日本にはそのシステムがないのだから、私たちも自分の将来のために自ら進んで知ろうと動かなければならない。私たちの「知ろうとする努力」が重要なのだ。小さな一歩かもしれないが、今の政治にあきらめず声をきちんとあげることでそれが熱を帯び、大きな力を生むに違いない。Text by Asuka Yoshida ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!中川えりな、20歳。今、彼女は「ファッション」で政治と日本の若者の距離をどう近づけるのか。 ”私おしゃれでモデルやってて、政治も考えてる頭いい子なんです”って自分をアピールするために活動してる訳じゃないそう言い放ったのは中川えり...
2017年09月19日SNSの普及と共に、とにかくインターネットでよく目にするようになったのが自撮り。筆者が中学生の頃(2000年代前半)は、自撮りをしている子がいると「うわ、ナルシスト…」と批判の的だったような気がするから、時代が変わったのを感じる。とわいえ、自撮り、そのなかでも自分のセクシーな自撮りをSNSを頻繁にあげる子に対しては今でも批判的な目は存在しているのではないだろうか。社会に問題提示をしたり、意識を変えてくれるような作品を作る社会派アーティストを毎月紹介するBe inspired!の新シリーズGOOD ART GALLERY。今回は、煙たがれることもある「セクシーな自撮り」で普遍的で重要なメッセージを送る、メルボルンのアーティストを紹介したい。ーあなたは誰?キティ・クリスタル。オーストラリア、メルボルン出身の24歳のノンバイナリー(どの性別にも自身をカテゴライズしない人)のビジュアルアーティストであり、ライター。今はアーティストビザでベルリンに住んでる!ーどんなアートを作っているの?もともとは大学で勉強していた詩とショートフィクションの作家活動がメインだった。でも昔から絵を描くのは好きで、大学時代も手書きとデジタルを融合させてイラスト制作をしていたよ。最近は絵画にも挑戦しはじめて、自分でもこれはエキサイティングな変化だと思ってる。ほとんどの作品は体や自分のポートレート、友達、夢の中にでてきた人の姿。ー社会のなかのアートの役割ってなんだと思う?アートは他者と繋がる方法。自分のストーリーを、歴史を伝える方法。“現実世界”で相手にされない、無視されてしまうことにスポットライトを当てるもの。いいアートには人の考え方を変える力があると思う。ーアーティストになっていなかったら何をしていたと思う?困っている人を助ける仕事に就ていたと思う。社会福祉系か、カウンセラーか教育者かな。自分にインスピレーションを与えてくれた生涯の憧れの人は学校の先生たちだから。ーあなたの人生のモットーは?日本語で上手く訳せるのかな…友達といつも「You do you, babe(自分の思う通りやって、ベイブ)」って言ってる。他人のことは気にせず、自分が信じることを続けるのがモットーだよ。Website::@kittychrystalAll images and photos by Kitty ChrystalText by Noemi MinamiーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!#2 フェイスブックに止められても、2人の若い女性が「1001枚のお尻の写真」を撮り集める“心温まる理由” 1,001 Fesses|GOOD ART GALLERY これまであなたの人生にアートはどんな影響を与えてきただろうか?映画、音楽、写真、絵…アートは様々な形で存在し、私たちの日常を豊かにしてくれる。あるいは、人生を変えてくるこ...
2017年09月18日世界中の奴隷の数は、400年前よりも現代の方が多い。経済学者のSaddharth Kara(シッダルタ カラ)氏は、「16世紀から19世紀の約500年間に起きた奴隷売買よりも現代の奴隷の方が多い」という衝撃的な研究結果を発表した。(参照元:the guardian)さらにILO(国際労働機関)は、16世紀から19世紀の間に、合計で1300万人もの奴隷が売買されたのに対し、現代では推定2100万人もの奴隷が世界中で働いていると発表している。Photo by @igorovsyannykovなぜ現代にも「奴隷」がいるの?「奴隷」といえば、多くの日本人が世界史で習った15世紀頃の「三角貿易」を思い浮かべるのではないだろうか。コロンブスのアメリカ大陸の発見を機に、多くのアフリカ人が「奴隷」として労働させられた。その「奴隷」制度は、南北戦争後の1862年、リンカーン米大統領の「奴隷開放宣言」によって禁止された。それではなぜ、今でも「奴隷」が居て、さらにその数が増えているのだろうか?Photo by @igorovsyannykovその背景にあるのは、グローバルなサプライチェーンだと経済学者のカラ氏は言う。グローバルサプライチェーンとは、原材料の調達から製造・販売までを、世界規模で行うことである。特定の国で大量生産し、その役割を分業した方が効率が良いため、そのような生産形態が現在でも続いているのだ。イギリスの経済学者によると、奴隷問題の発端にある人身売買は武器とドラックの次に最も儲かるヤミ市場だと言われている。(参照元:the guardian)現代では、一人の奴隷あたりの平均売買年間価格は数千ドルから数十万ドルで取引されている。具体的な業界としてファッション、美容、コマーシャルセックス、建設、農業、漁業などが挙げられる。Photo by @krisatomic2015年、イギリスではModern Slavery Actが制定された。これは一定の要件を満たす企業に対して、当該企業及びそのサプライチェーン上における奴隷労働、人身売買等の人権侵害の発生を防止する為の取組みの声明の開示を求めるものであり、企業の透明性を高めるものである。Photo by @anniesprattなくならない「貧困」このように、奴隷貿易をめぐる環境は少しづつ変化を見せてはいるが、なかなか無くならない。というのも、この根本には「貧困」問題が潜んでいるからだ。奴隷だとしても少額でも収入がある現在の状況の方が、収入がなくなり路頭に迷ってしまうような状況よりもマシだ、と考える人がいる。この貧困の反対に、巨額の富を得る人がいる。世界の裏側で当たり前のように起きている真相を見抜く力が今、私たちに必要とされているのではないだろうか。Text by Ayane KumagaiーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!2700万人もの「現代奴隷」の闇に、カメラひとつで迫った女性フォトグラファー。 あなたは「奴隷」と聞くと、昔の話で、今はもう存在しないと思っているかもしれない。しかし現在世界には2700万人の奴隷が存在し、死と隣り合わせの環境下、重度の強制労働を虐...
2017年09月17日多くの女性が坊主の男性を目にした時、手入れをする必要がなくラクそうだと思ったことが一度はあるのではないだろうか。長い髪に煩わしさを感じながら生活している女性も少なくないはずだ。もし坊主にしてみたいと思ったら、女性だってしてもいいはず。坊主=男性の髪型ではない。 最近はショートヘアの女性も増えているが、髪型によって性別を判断することは多いだろう。 短い髪が男性らしさを表し、 長い髪が女性らしさと思う人もいる。髪の毛は女性らしさの象徴なのだろうか。成人男性に魅力的だと思う女性の髪の長さを聞いた調査ではやはり、ロングという答えが第一位だ(参照元:マイナビウーマン)。確かに、長く綺麗な髪はその人を魅力的に見せてくれるだろう。それゆえ、多くの女性が自分の髪を念入りにケアする。目につきやすい髪型は性別を表すものであるかのように思われているかもしれない。しかし、それは文化の中で作り上げられてきた性別への固定観念なのだ。髪型というのは自分の印象をガラリと変えてしまうほど、影響力の大きいものである。しかしだからこそ一度、その影響を取り除いてみることもありなのかもしれない。坊主にすることで、髪型に向いていた意識が自身の他の特徴に向けられるようになるということもある。また、今までかかっていた時間もお金も使わずに済む。さらに、坊主になったことでウィッグで遊びやすくなるというような新しい楽しみ方ができるだろう。性別に左右されず、もっと好きな髪型をしてみよう。髪型で性別は決まらない。髪型を変えるという行為は小さなことかもしれないが、社会の決められた無意味なルールに反しているという意味で大いなる反抗でもある。髪型を変えることでライフスタイルも大きく変わり、新しい価値観が自身に芽生えるかもしれない。Photo by Sorelle AmoreText by Shizuka Kimura ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!13人目:「批判されてもカミングアウトするべきだと思った」5歳の弟に人気ユーチューバーがゲイだと打ち明けた理由|Bi が選ぶ今週のGOODTUBER(グッチューバー) 世界最大の動画プラットフォームYOUTUBEでは、誰もが驚くような挑戦をするところを発信したり、自分の考えや生活を発信したり、動画を通じて世界中の人たちと繋がることができる。そ...
2017年09月16日インスタグラムは楽しいけれど、写真に「いいね」がつくだけで満足してない?その先に、もっと楽しくて、社会のためになるような世界が待っていると知っているだろうか?Rachelle VinbergPhoto by Alana Patersonオーストラリア人のSarah Huston(サラ・ヒューストン)はスケーターの写真を撮るのが好きで、日々撮った写真をなんとなくインスタグラムにあげていた。しかしある日、「インスタに写真をあげて、ライクをもらってなんになるの?もっとできることはないの?」と疑問を持ち、現実世界で展示会をすることを決める。サラは右から二番目しかし「展示するって私何様?」と感じたというサラはインターネットで世界中のスケボーフォトグラファーの作品をキュレートし、それを展示することを思いつく。そのとき彼女が決めたルールは、「女性スケーター」を撮る「女性スケボーフォトグラファー」の作品だけをキュレートするということ。Jenn SotoPhoto by Zorah Oliviaスケボーカルチャーは男性中心である。そこでこれまでスポットライトを当てられていなかった女性スケーター、そしてさらに影に隠れがちな女性スケボーフォトグラファーたちが輝ける場を作ったのだ。この展示会はYeah Girlと名付け、これまでオーストラリアとデンマークの2ヵ国で開催している。Photo by Emil Brandt展示会の収益は以前Be inspired!でも取りあげた「スケボーを使った遊びを通して教育を行なう非営利団体」SKATEISTANに寄付している。SKATEISTANは女性がスポーツをするのが社会的に禁じられているアフガニスタンで女の子たちのためにスケボー教室を無料で開き、現在アフガニスタンは世界一女性スケーターを輩出する国とまでなった。この団体の理念に共感したサラは寄付が展示会の意義をさらに高めると確信したそうだ。更にはYeah Girlも展示会の期間に女の子にスケボーを教えるワークショップを開催。写真の展示だけでなく、スケボーが好きな女の子たちが様々な形で輝ける現実世界でのコミュニティを作り出したのだ。Photo by Emil Brandtインスタで人とつながったり、写真をアップしてライクをもらうのも楽しいが、行動に写せばそれが現実世界でのコミュニティになるとサラは教えてくれた。どんなにニッチな世界でもインターネットだから繋がれる。それを利用して、インスタから現実に世界を広げ、社会のためになるような行動を起こせたら、それはSNSのいい活用法なのではないだろうか。***Yeah GirlPhoto by Emil BrandtWebsite::@yeahgirlskateboardingFacebook: by Noemi MinamiーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!世界中のスケーターが国境を超えて集まり、ボランティアで発展途上国にスケートパークを建設し続ける理由。 シャーっと風を切り裂いて、悠々と板を乗りこなし、街に繰り出すスケーターたち。カッコイイ!と思ったり、筆者のように気持ち良さそうだな〜と勝手に羨ましくなったりしている人もい...
2017年09月16日フェアトレード、ダイレクトトレード、オーガニック、ベジタリアン、ビーガン、ゼロウェイスト、昆虫食、未来食…。東京の街に日々増えていく、お腹をただ満たすだけではない「思想の詰まった飲食店」。「海外からビーガンの友達が日本に来ていて、ビーガンメニューのあるレストランを知りたい」、「サードウェーブの先を行くコーヒーが飲みたい」、「フードロスがないレストランに行きたい」、「無農薬野菜が食べたい」、「友達や恋人と健康にいい食事をしたい」などなど。そんなニーズに答える連載です。「食べることはお腹を満たすだけじゃない。思想も一緒にいただきます」。その名も『TOKYO GOOD FOOD』。フーディーなBe inspired!編集部が東京で出会える、社会に、環境に、健康に、あなたに、兎に角「GOODなFOOD」をウィークリーでお届けします!それでは第9回目の『TOKYO GOOD FOOD』行ってみましょう!
2017年09月14日みなさま、こんにちは。紅子です。気が付いたら夏もあっさり終わり、秋を告げるコンビニに並ぶさつまいもとかカボチャ味のお菓子にワクワクしてます。さて今回の連載では、日常生活でトラブルに遭った時の自分の守り方について書きます。具体的にいうと、ストーカーや痴漢に遭った時、家庭内・恋人間でのDV、職場でのセクハラ、パワハラ、長時間労働なんかについて。正直私にとってそういう「法絡みの問題」は、テレビやニュース、人づてに聞くことはよくあるけれど、幸運なのか自分が鈍いだけなのか、あんまり当事者として悩んだりしたことはなかったんです。数ヶ月前までは。盗撮されているのに気付いたら、あなたならどうする?数日後、犯人側の弁護士から電話がかかってきて、示談交渉のため会うことになった。示談なんてドラマではよく聞くけど、実際には何をするのか全く分からない。たぶんお金を払うことで解決させる、みたいなことなんだろうけど、その金額の相場とか、いくらなら妥当で、弁護士と話すときに言うべきこと、気をつけること、何にも分からない。そもそも犯人を弁護する側だけが専門知識を持っていて、一方的にお金の交渉なんて言われても納得がいかなかった。幸い私には弁護士をしている知り合いが何人かいたため、事の経緯を一から説明し、通常の示談のパターンや、交渉のしかた、示談金の設定のし方など、一通りアドバイスをもらうことができた。おかげでざっくりとこういうケースにおける示談交渉のしかたを踏まえた上で話し合うことができたので、よく分からないまま示談書にサインをせずに済み、納得のいかない部分はしっかりと変更してもらえるよう要求し、この件はわだかまりを残さず解決することができた。法絡みの問題を弁護士に聞いてみた。専門的なアドバイスが欲しいとき、わたしたちはどうすればいい?この一件を通して、たまたま私には知り合いに弁護士がいたから助けを借りることができたけれど、もしそうではなかった場合どうしたらいいのだろうか、とふと考えるようになった。テレビで目にする弁護士のイメージは、何か重大犯罪ばかりを扱っている印象が強いけれど、小さなことでも法的な相談が必要になる事は私に起きたように、いつでも誰にでも起こり得る。専門知識のある人がいればすぐに解決できることも、動き方が分からず泣き寝入りしてしまう人は少なくないのではないだろうか。そう思うとなんだか居た堪れない気持ちになったので、あのとき相談に乗ってくれた太田弁護士に色々と質問してみた内容をみなさんと共有したい。Be inspired!の読者のみなさまが、何か「法絡みな問題」の当時者になった時のためになると嬉しい。太田伊早子(神奈川県弁護士会所属)2008年 慶應義塾大学大学院法務研究科卒業2009年 弁護士登録労働事件(労働者側)、刑事・少年事件、消費者事件を中心に、離婚・相続等の家事や一般民事事件も幅広く取り扱う。 些細なことでもまずは相談してみて紅子:太田さん、先日はありがとうございました。私は太田さんのおかげであの件を解決することができたけど、ああいう問題って誰にでも起こり得るにも関わらず、気軽に相談できる相手がいなくて、しかも弁護士に相談とかってなると身構えてしまう人も多いと思います。太田さんは普段、どういった相談を受けることが多いですか?太田先生(以下:先生):普段受ける相談の内容は本当に色々で、セクハラ、パワハラ、DV、労働問題、それから最近だとネットのコンテンツを利用した架空請求とかもあるかな。本来、「これどうなってるの?」って悩んだことについてはとりあえず全部相談してもらって、それが法的な問題になり得るかどうかっていう振り分けを弁護士と行うんだけど、実際のところは、やっぱりみんな弁護士と精神的にすごく距離がある。だから、「自分の今の問題は法律の問題なんだ」って思えた人しか相談に来ていないのが現状。紅子:なるほど。その、「まずは相談したい」と思った時の“駆け込み寺”として弁護士事務所があるんでしょうか?先生:そうだね。まずは弁護士事務所に来てもらって、法律の問題なのかどうか、振り分けてみるっていうのが方法の一つとしていいと思います。紅子:おそらく、多くの人が何かトラブルがあった時にすぐ弁護士に相談しないのって、法と絡めて考えていないことだけではなく、弁護士に相談するとすごくお金がかかるって思っている部分もあると思うんです。実際のところ、その相談にかかる費用はどのくらいなんですか?相談にかかる費用はどれくらい?無料で頼める方法はある?先生:基本的には弁護士によって違いますが「法律相談料」っていうのを取っています。初回は無料でやっているところも結構あったり、テーマによっては無料というところもあります。費用がかかる場合はだいたい神奈川県内とか都内とかだと30分5000円(税抜)くらいが多いかな。みんな勘違いしていることの1つとして、弁護士のところに来たらいきなり弁護を頼まなきゃいけないと思ってるんだけど、まずは相談してみて、それから弁護士に依頼するかどうか決めるのが普通の段取りです。それから、直接弁護士事務所に行く以外の選択肢として、弁護士会に相談してみる方法もあります。弁護士会は各都道府県に必ず存在していて、あらゆるテーマの枠が設けられているので、そこで自分の相談にマッチした弁護士を紹介してもらえるというメリットがあります。市役所や区役所にも交代で弁護士会の弁護士が居たりするので、そこに行って相談することもできますよ。あとは、3回まで無料で相談できる「法テラス」っていう機関もあります。法テラスは法律相談を無料でできるのに加えて、実際に弁護を依頼する際にも一番低い価格で頼めるというメリットがあります。先生:少し余談にはなっちゃうんだけど、例えばセクハラをはじめハラスメントに対して、日本の裁判所はすごく遅れてるなって私は思っていて。なんでかっていうと、例えば「ちょっと触られただけ」とか「すれ違いざまにほんの少し触られる」とか。あるいは(私を指して)いまペンを持ってるよね。それを貸してって言うときに、触らなくていいのにわざわざ手を握ってくるとか。そういうのが職場で毎日あったとして、嫌じゃん。「嫌だと思う権利」は当然あるわけだけど、狭い職場なんかだと、そういうのをされてる側が適応障害(その場にいるだけで、その人がいるだけで怖くなるなど)みたいになっちゃって辞めざるを得なかったりする。それに対して「でも、そんなに大したことはされてないですよね」って言われがちなんですよ。もっというと、性行為にまで及んでいた場合とかもある。そういう場合「女性は好きでもない相手と性行為をしないでしょう」なんて言われがち。まずこれが迷信ね。さらには「メールとかラインも楽しそうだし、付き合ってたんじゃないですか」なんて言われたりする。でも、職場が同じだった場合、普通揉め事を避けようとするでしょ。そういう場合何をするかっていうと、「またまた〜」みたいな感じであしらうんだよね。明確に辞めてくださいとか言えないんです。特にシングルマザーであったり、辞めるわけにいかない事情がある人は尚更。それで断れないまま性行為にまで及んでしまうと。でもその後、その人が精神的に破綻してしまった理由なんかを考えれば、その状況に耐え切れなかったからだって分かるはずなんだけど。そういう認識がまだまだ甘いから、ちょっと触られるくらい、そんな深刻じゃないでしょう、みたいなことを言われたりして、もうレイプくらいまで行かないと問題化されなかったり、そういうのがまだまだ司法の課題だなあと思ってます。そういう意味で、若い子たちから弁護士が遠いもう一つの理由として「自分が悩んでいることは弁護士に相談するほどのことなのか」って思ってる部分も多いような気がしているんだよね。どうしたらそう思わずに来てもらえるかなって、こちらとしてはいつも思っていることです。労働問題とかも、若い人の方が変な条件で働かされてることって多いから、そうなってくると忙しくて相談にも来れなかったりするんだよね。そういうときは労働弁護団っていって、決まった時間、電話で相談を受け付けてるところもあるから、そこを使ってもらってもいいと思う。匿名でもOKなので。これは結構よく電話かかってくるよ。電話一本で色々な選択肢を提案することができるので、無駄だって思わないでぜひ若い人にも利用してほしいなと思う。
2017年09月14日あなたは、買い物をするときにどんな基準で商品を選んでいるだろうか?もしあなたの気に入っている商品を販売する企業が、不正を働いたり環境に悪影響を及ぼす事業に資金提供したりしていたらどうするだろう。企業や商品作りにおける考え方に賛同できない場合、その企業やブランドの商品を「ボイコット(不買運動)」するという方法がある。これは買い物が「投票」に例えられるように、消費者の力で信頼や賛同のできない企業の商品にお金を出すのをやめ(票を入れるのをやめ)、企業の経営を成り立たなくさせ社会をより良くする(より良い企業に投票する)というもの。そこで、今使っているものより人や環境に良い商品が欲しいとき、Be inspired!の商品カタログ「GOOD GOODS CATALOG(グッド グッズ カタログ)」を参考により良い商品選びをして欲しい。今回は、北京の大気汚染問題をクリエイティブに解決してきたオランダ人デザイナーの新たな挑戦を紹介する。
2017年09月13日「イエローフィーバー」という言葉を聞いたことがあるだろうか。欧米文化でアジア人を差別的に指す「イエロー(黄色い肌の人種)」と、病気を示唆する“熱”という意味を持つ「フィーバー」を掛け合わせたこの言葉はアジア人フェチを皮肉的に表現している。中国系であるためオーストラリアでイエローフィーバーの的に長年なってきたというミシェル。まず彼女が考えるイエローフィーバーの定義を聞いてみた。イエローフィーバーは、とっても限定的にアジア人だけを好きなこと。自分の経験で話せるのは、“アジア人女性”が好きな人のこと。アジア人が好きすぎて、いつもアジア人の子と付き合って、勝手なイメージを押し付けてくる人たち。アジア人が“エキゾチック”で、“何か自分とは違うもの”として見ていて、ちゃんと私たちのことを人間として見てくれていないこと。でも人にはそれぞれタイプがある。髪が長い女の子が好き、背が高い男の人が好き、声が低い人が好き…。「イエローフィーバー」と「アジア人の見た目がタイプ」の違いはなんだろうか。タイプとフェティッシュの区切りは難しい。でもイエローフィーバーを持っている人は、「アジア人は…」ってすぐまとめて発言する傾向があると思う。もし一緒にいる人に対して「自分じゃない他のアジア人の子といつでも取っ替えっこされそう」って感じたらそれはその人がイエローフィーバーを持っているからだと思う。特定の人種に共通する身体的特徴がタイプなのは普通だと思う。でもその特定の人種に勝手な幻想を抱いて、それを理由にその人種にだけ恋愛面でアプローチするのは違う。問題は、アジア人が魅力的だと感じることではない。アジア人のイメージを勝手に作り上げその思い込みのアジア人像に恋をしている人々が問題なのだ。そして多くの場合、そのイメージは男尊女卑的な考えに基づいている。オーストラリアで、うまく英語を話せないアジア人の女のこが特に大好きっていう人に会ったことがあるけど、彼はいい例だと思う。女の子をコントロールして自分が優位に立ちたいだけ。アジア外ではアジア人女性が“エキゾチック”で“シャイ”で“従順”だというイメージがある。それが問題なの。アジア人女性はこのカテゴリーに勝手に入れられ、“自分を守れない”ことを期待される。イエローフィーバーの人たちが好きなのはそういったアジア人の側面で、私たちの名前を知る前からそんなことを期待してくる。そんな体験をしてきたミシェルだからこそ日本に来て、一部の外国人の日本人への扱いに垣間見れた違和感を見逃さず、怒りを感じたという。どの国にも、イエローフィーバーは存在する。でも日本にはそんな人たちがわざわざ集まっていると彼女は感じたそうだ。漫画やアニメなどの日本のポップカルチャーをきっかけに日本に興味を持ったのかもしれない。でも、フィクション的な“日本人女性像”と現実が混乱し、二次元的なアイデアを本物の女性に押し付けている人たちを見た。「日本に行けば誰とでもヤレる」みたいな不快な迷信もある。特に一部の白人系の人たちは自分たちがアジア人より優位だと信じ込んでいて、アジアの国にきて横暴に振舞う。欧米社会ではメディアや社会は白人系を優先するからそれも影響しているかもしれない。これは消えてなくならければならない。私たちは尊厳のために闘わなければならない。あくまでも「海外から来た一部の人々」というのを忘れてはいけないが、そういう人たちが少しでも存在していることを知るのは、私たちが差別を受けたときに、それに気付けるか、またどう対応するかに影響してくるだろう。“アジア人ぽくない”という褒めことばWebsite::@badgirrlmimiText by Noemi MinamiーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!タトゥーに対して“理不尽な偏見”が根付く日本で、若者3人に「それでもタトゥーを入れる理由」を聞いた。 中学に入ったばっかの頃、校則が厳しい学校に通っている友達が数多くのルールのひとつに「黒と茶色以外の髪ゴムを使っちゃいけない」というのがあると言っていた。意味が分からない、...
2017年09月13日8月も終わり、「読書の秋」だから何を読もうかと考えている人もいるかもしれない。では自分がこれから読もうとしている本、あるいは読んだことのある本について考えたとき、著者の人種に注目することはあるだろうか。おそらく、そんなことを考えている日本人は多くはないだろう。アメリカでは、出版される本の著者、そして出版業界で働く人もともに白人が多く、マイノリティの視点が欠けていることが大きな問題となっている。そこで、有色人種の著者の本の出版を増やし、書店に置かれる本を多様なものにしようとするムーブメント「#WeNeedDiverseBooks(私たちには多様な本が必要)」が行われているのだ。
2017年09月12日