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映画『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』が11月5日(土)に公開初日を迎え、主演の藤原竜也を始め伊勢谷友介、吉高由里子、生瀬勝久、香川照之ら主要キャスト陣が勢揃い。原作者で脚本も担当した福本伸行と佐藤東弥監督と共に舞台挨拶に登壇した。人生を賭けて博打に挑むカイジの姿を描いた人気漫画の実写映画版第2弾となる本作。計2億円を稼ぎ出すために、“沼”と言われるモンスターパチンコを攻略すべくカイジを筆頭に仲間たちが命を賭ける。これまで藤原さん、伊勢谷さん、吉高さんの3人が出席してのイベントは行われてきたが、「トークの精鋭」(伊勢谷さん)である生瀬さんと香川さんを含めた5人が勢揃いするのは「最初で最後」(吉高さん)とあって一同はハイテンション。いきなり藤原さんは真昼間の舞台挨拶にもかかわらず「みなさん、こんばんは」と挨拶し、香川さんから「飲んでるのか?」とすかさずツッコミが入った。映画では原作にはないオリジナルの“姫と奴隷”と呼ばれるゲームが展開し、本物のライオン2頭が参加しているが、キャスト陣はこのシーンにまつわるエピソードを披露。このライオンがなかなか動かずに苦労したらしいが、加えて生瀬さんによると「猫アレルギーが4人(※藤原さん、伊勢谷さん、吉高さん、香川さん)もいた」とのこと。香川さんは「僕は生まれたばかりの子猫でもダメ。犬もダメ」と渋い顔をしていたが、生瀬さんから「お前、そんなんでよく『南極大陸』(TBSにて放送中)とか出てるな」と挑発されると「“サラリーマン”のように働いてるからな」と生瀬さん出演の『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』(公開中)を意識して応酬し、会場は笑いに包まれた。現場でもこの2人はこんなやり取りばかりだったそうで「相変わらず仲が悪い」(香川さん)、「あの人(香川さん)は喋るだけ喋って寝る」(生瀬さん)と不仲ぶりを見せつける。吉高さんは、20代から50代までの個性派の男優陣に囲まれての撮影をふり返り「こうやって大人になっていくんだな…。藤原さんも30年後にはこうなってるのか」と生瀬さんを見やりながらしみじみ語り、会場は笑いに包まれた。映画にちなんで「人生の中でやり直したいこと」を尋ねられた伊勢谷さんは「(本作の)宣伝でTVに出たときに、隠してたわけではないんだけど、出すべきじゃないところが出ちゃった。『AVは企画ものが好き』と言ってしまって…」と後悔。香川さんから「企画ものは好きじゃないの?」と蒸し返されると「企画ものの方が興奮するのは事実なんですが、もう少し清楚な方が…」と明かすなど終始、丁々発止のやり取りで客席からは幾度も笑いがわき起こった。『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:カイジ2 〜人生奪回ゲーム〜 2011年11月5日より全国東宝系にて公開© 2011「カイジ2」製作委員会■関連記事:吉高由里子、チケット争奪に訪れた千人を前に「クズのみなさん、こんばんは!」駆け引き上手な俳優No.1は藤原竜也!向井理、西田敏行らが上位にランクイン藤原竜也、現場で伊勢谷&吉高との勝負に負けスタッフ全員分の餃子をお使いシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第19回)“駆け引き上手そうな”俳優は?吉高&香川『カイジ2』続投!本物のライオン登場のオリジナルゲームも
2011年11月06日深い深い悲しみの穴の先に見える、未知なる瞬間とは――。ある日突然、最愛の息子を失った一組の夫婦のやり場のない悲しみと喪失、それでも進む彼らの時間をとらえた珠玉の人間ドラマ『ラビット・ホール』がまもなく公開となる。本作で初めてプロデューサーを務め、またこれまでに見たことのない“母”の感情をあらわにし、入魂の演技で喝采を浴びた女優、ニコール・キッドマンがそのあふれる思いを口にした。デヴィッド・リンゼイ=アベアーの舞台劇を原作に、本人自らの脚本で映画化された本作。この戯曲に感銘を受けたニコールは自ら映画化に動き出し、初のプロデュース作品の公開に漕ぎつけた。「私はいつも、極限の題材を扱った映画に興味を抱くんです。人々が愛を渇望するとき、人々が愛を失うときに、その人々に興味を覚えるんです。子どもを失うということは、自分が行き着く中で最も恐ろしい場所。そして自分をクリエイティブに向かわせる場所とは、自分が恐れを抱く場所でもあるんです。今回、私は考えられないような重い悲劇にさらされながら、とても異なるリアクションをするこの夫婦に、本当に心を鷲づかみにされました。ベッカとハウイーの夫婦は、それぞれのやり方で悲しみに暮れながらも一緒に生活している。それがとても面白いと感じましたし、私自身がベッカ(舞台ではシンシア・ニクソンが演じていた)を演じてみたいと思いました」。ニューヨーク郊外の美しい住宅街。平穏に暮らしていた夫婦の間には、ひとり息子の突然の死をきっかけに、深い溝が生まれる。前に進もうと必死なベッカは感情を押さえ込もうとするあまりに反動で怒りに似た感情を周囲にぶつけてしまい、夫・ハウイーは亡き息子の面影から立ち去れないでいる。「生きたいという欲求を奪い去ってしまうような、このような大きなショックを受けたとき、どうやって人は生き続けられるのか?それは結婚に関することであり、家族に関することであり、そして究極的に生き続けることと希望に関する問題でもある。それは私がこの物語のとても素晴らしいと思う点であり、同時に驚くほど皆の痛みが感じられる、まるで地雷原のようなもの。人々は地雷原の中を歩いている。痛みを通じて私たちがひとつになる多くの時間が、この物語を通じて照らし出されるのだと考えました」。そして、この想いをニコールはジョン・キャメロン・ミッチェル監督へと継ぐ。『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』、『ショートバス』で人の孤独と繋がりをセンセーショナルに描いた彼だが、今回彼を監督に迎えた理由は?「ジョンは自身でこの作品を見出し、私たちはそんな彼を見つけたのです。そう表現する方がずっとしっくり来ます。ジョンは粋な人で、とてもオープンな人。また、それと同じくらい、それが理にかなったことならば抑制も持ち合わせていた。この映画の題材自体がとても円熟した、生々しいものだったから、登場人物の感情の多くを抑える必要があったけど、ジョンは芝居がかった映画にならないよう、とても抑制を働かせていたました」。そして、本作でニコールと夫婦を演じ、静かな中に強く繋がれた絆を見せるのがアーロン・エッカート。「彼が(夫役として)一番の選択肢だった」というが、そのオファーから決定までのいきさつが何とも可愛らしい。「彼が脚本を読んで、そして脚本を気に入ったと聞いて、私たちは『やった!もしかするとアーロンはイエスと言うかもしれない』と思い、そして私が彼に電話をしたのです。でもかけるまでは、私は電話で話すのが得意ではないし、人間的にとてもシャイなので『彼に電話をするのは得策だろうか?』と考えてしまいました。でも彼にはいままでも何度か会っていたし、彼をとても高く評価していること、そしてスクリーンで素敵な夫を演じるのに素晴らしい男性だと感じていることを、ただ彼に伝えたくて電話をしたの。そんな経緯があってのち、アーロンは『イエス』と言ってくれました(笑)」。満を持しての入魂作となったニコールだが、自身も女優として本作で『めぐりあう時間たち』以来8年ぶりのアカデミー賞主演女優賞にノミネート。一人の母である彼女の内から発せられる深い慈愛、そして優しさから生まれるユーモアが物語を温かく包み込んでいる。「人生の中で、どんなにひどい苦痛に見舞われてもユーモアを失わない。それこそが人間の魅力だと思います。それがまた、このような物語を分かりやすくしているんだと思うんです。だって、もし誰かが苦しんでいたとしても、その人を笑わすことができれば、多少なりとも心を開かせることができるわけだから。ユーモアはいつだって存在するの。たとえ、それがダークな形をとっていたとしても。この映画の登場人物に対して、私たちは心を開くことができると思います。それは彼らがみな、正直で本物だからです。家族とはそういうものだし、映画を観た人たちは登場人物たちと一緒に、彼らの体験を分かち合えると思っています」。先の見えない孤独と苦しみ、それはやがて形を変えていく。“母”ニコールの慈愛にあふれた演技から、ぜひ感じ取ってほしい。■関連作品:ラビット・ホール 2011年11月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開© 2010 OP EVE 2, LLC. All rights reserved.■関連記事:喪失と再生、夫婦の絆の物語『ラビット・ホール』試写会に15組30名様をご招待ニコール・キッドマン、8年ぶりのオスカー返り咲き『ラビット・ホール』が公開決定!コメディにスリラー、シリアスものまで…N・キッドマン 豪華俳優陣と共演
2011年11月04日世界的なブームを巻き起こした人気ホラー・シリーズ11年ぶりの待望の最新作『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』が先日、遂に日本上陸を果たした。様々な悪夢をくぐり抜けてきたヒロイン、シドニーを演じるネーヴ・キャンベルを始め、コートニー・コックスやデヴィッド・アークエットらお馴染みのキャラクターの久々のカムバックにファンが沸く中、新鮮な風を吹き込んでいるのが、いま注目のホット・ガール、エマ・ロバーツだ。実はシリーズのファンだったと公言する彼女だが、実際に出演してみての感想は?本作の魅力、そして撮影の裏話について語ってくれた。14歳か15歳の頃初めて本作のシリーズを目にしたというエマは、「まさか自分が5年後に『スクリーム4』に出演するなんて夢にも思わなかった!」と出演が決まった当初の驚きを明かす。「『スクリーム』は私にとってほかのホラー映画とは違うの。だから、この映画の出演を決めたとき、“ホラー映画に出演”ではく“『スクリーム』に出演”だと思った。特に私の世代のホラー映画は、美少女や美男子が出てきて殺されるだけ。観客が応援したくなるようなキャラクターがいない。でも、シドニーはアイコン的なキャラクターだと思うし、観ている誰もが生き延びてほしいと思う。そこがこのシリーズのいいところ。笑いがあるのも好き。『スクリーム4』の最後のカットを見たとき、心底笑いながらも怖くて母親の陰に隠れたんだけど、そういう映画は珍しいわ」。オスカー女優のジュリア・ロバーツを叔母にもち、ハリウッド映画界のサラブレッドとして10歳からキャリアをスタート。コメディ番組「Unfabulous」で大ブレイクを遂げた後、女優のみならず歌手としてもステージを踏み、近年ではファッション・アイコンとして、10代にして煌びやかなスター街道を歩みつづけているエマ。ホラー作品への出演はこれが初となったが、彼女の作品選びの基準は、いたって明快でシンプルだ。「私がこの映画に出演したいと思ったのは、監督がウェス・クレイヴン(シリーズを通して監督)だったから。彼がこの映画の監督なら、いい映画になるだろうと思った。彼と一緒に仕事をしたかったし、彼のスタッフも最初の作品から一緒にやっている人が多くていい人たちばかり。監督はスタッフの選び方が上手。現場は心地よかったし楽しかった。ホラーを撮影するときのカラクリを見るのも楽しかった。血のりとか人を刺すときのナイフとか、見ているだけで面白かったわ」。今回、エマが演じたのは主人公・シドニーの従妹役のジル。奇しくも名字は自身と同じロバーツで、ある理由から彼女は「第二のシドニー」と言われているのだが、そのワケは観てのお楽しみなのだとか。憧れの先輩俳優たちとの共演を果たしたエマは、その目を輝かせて撮影現場をふり返る。「ネーヴは憧れの女優だし、共演していて楽しかった。とても親切で週末に家に招いてくれたり、支えてくれるタイプの女優だからいつも助けられたわ。また、1作目と変わらず美しいので、思わず『どんな化粧品を使っているの?』と聞いてしまったわ!コートニーも大好きな女優で以前からファンだったから、会えて嬉しかった。ユーモアがあるし、皮肉っぽくて私が好きなタイプ。デヴィッドもよく現場にいて若いキャストといつも一緒にいて溶け込んでいたの。3人ともとてもいい人だったわ」。シリーズ前作の面白さをふまえたうえで、「この映画は成功している。前作の繰り返しではなく新たな解釈を加えているので、ファンにも喜んでもらえるわ」と、一ファンとしても自信をもって本作を送り出すエマ。サラブレッドらしからぬ飾らないキュートな魅力から一転、スクリーンの中でどのような“恐怖”の演技を見せているのか?要チェック!『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』は全国にて公開中。■関連作品:スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション 2011年10月29日よりシネマスクエアとうきゅうほか全国にて公開© 2011 The Weinstein Company LLC. All Rights Reserved.■関連記事:ハロウィーンに絶叫復活!『スクリーム4』試写会に15組30名様をご招待シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第17回)あなたのベスト“ホラー”映画は?
2011年11月04日本年度アカデミー賞候補作の最後に残された傑作として先月末に劇場公開された『ウィンターズ・ボーン』。本作で、演技経験ゼロでありながら、主人公・リーの妹として大抜擢された生まれも育ちも南ミズリーの“地元っ子”、アシュリー・トンプソンちゃんの撮影風景を収めた貴重な映像がシネマカフェに到着した。本作で17歳の少女でありながら、苛酷過ぎる環境の中で、家族のためにひとり雄々しく村社会という“掟”に縛られた大人たちと闘う主人公・リーを演じているジェニファー・ローレンス。世界各国の映画祭で絶賛を浴びた彼女だが、本作で名演技をフィルムに焼きつけていた女優は彼女だけではない。そのあまりにも自然な演技と天真爛漫な笑顔で、ジェニファーとはまた違った意味で観る者のハートをわし掴みにしてしまう、妹役のアシュリーもまた隠れた名女優のひとり。劇中に登場するアシュリーの仕草、表情のどれをとっても「自然」という表現に尽きる。それもそのはず、実は彼女は本作の舞台となるミズーリ州南部のオザーク山脈に住む正真正銘の地元住民なのだ。さらに驚くべきは、劇中に登場するリーが懸命に守ろうとする家は、アシュリーが実際に住む家だそう。本作で、監督のデブラ・グラニックは物語の舞台を作るのではなく、実際の土地に作品を溶け込ませる演出の一環として、地元住民をキャストに起用するという方法をとっており、アシュリー以外にもこの土地の地元住民が数々出演しているのだ。今回届いた映像では、アシュリーが犬にエサを与えるシーンでデブラ監督が演出している様子が映し出されるのだが、その光景は何とも不思議。監督からの細かい指示はほとんどなく、そのシーンで歩くコースをアシュリーと一緒に歩くだけ。ほかにも、トランポリンで遊ぶシーンの撮影風景も収められているが、ただただ無邪気に可愛い笑顔を振りまきながら遊んでいるだけにしか見えず、その後に映し出されるあまりの“自然”な演技からも、まるでホームビデオを見ているかのような錯覚に陥る。その土地で生きてきた呼吸、仕草がそのまま収められた映像となっており、どんな苦境にあってもこの笑顔のためならと、17歳の少女を奮い立たせた最大の希望だったことがうかがい知れる。デブラ監督がこだわった“自然”というキーワードがここに――。劇場に足を運ぶ前に見れば、さらに感情移入できるはず?『ウィンターズ・ボーン』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開中。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ウィンターズ・ボーン 2011年10月29日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2010 Winter’s Bone Productions LLC. All Rights Reserved.■関連記事:心も体も、お財布までも温まる『ウィンターズ・ボーン』キャンペーンが続々『ウィンターズ・ボーン』D・グラニック監督「“闘う人間”の力の源を描きたかった」アンダーグラウンドからオスカーへ隠れた名優ジョン・ホークスが語る「男」少女から大人の世界へ。映画人が「17歳」を愛するワケ、いま注目したい「17歳」オスカー候補最後の一作に秘められた希望『ウィンターズ・ボーン』が描く「現実」
2011年11月04日『舞妓Haaaan!!!』、『なくもんか』で宮藤官九郎とタッグを組み、笑い&涙ありの心温まるコメディを手がけてきた水田伸生監督が、今度は「女たちの綱引き」をテーマに映画化!NHKで放送されていた連続ドラマ「おひさま」で“朝のヒロイン”となった人気女優、井上真央を主演に迎え、綱引きを通して、女として妻として母として人生に奮闘する女性たちの悲喜こもごもを描く『綱引いちゃった!』が2012年に公開されることが決定した。学校の運動会の種目として定番の「綱引き」だが、実は第1回オリンピックギリシャ大会から戦前まで、正式オリンピック種目として続けられていたスポーツというのはご存知だろうか?さらに、女子綱引きの世界大会では日本チームがチャンピオンであり、ごく普通の主婦たちによりチームが結成されていた。女性の社会進出など珍しい時代背景で、そんな彼女たちの奮闘が笑いと涙と共に描かれる。その綱引きチーム「つなむすめ」のキャプテンを務める大分市役所広報課の職員・西川千晶役に抜擢されたのが、井上さん。お堅く真面目なのにどこか笑える要素をもった女性をチャーミングに演じる。そして、千晶の母親で廃止寸前の給食センターの職員・西川容子役に松坂慶子、「つなむすめ」のコーチで自身も男子綱引きチームに所属する熊田公雄役に玉山鉄二が扮する。玉山さんは、シイタケ農家で働き、熱血でまっすぐな空気の読めない田舎育ちの男性という役どころに。半年間にわたりヒロインを務めた「おひさま」では、戦中を強く明るく生き抜く女性教師を演じた井上さんにとって、全く異なる役どころへの挑戦となりそうだが、「太陽の陽子を卒業し、綱引きに精魂そそぐ大分の綱娘となります。昭和の世界から“闘魂”、“喜劇”という一転した新しい世界に行けることがいまからとても楽しみです。綱引きは運動会以来なので不安もありますが、綱に魂を込め、躍動感あふれる作品になるよう頑張ります!」と強い意気込み。本作でこれまでに見たことのない天然ぶりを見せてくれそうな松坂さんは、「コメディを演じることは実はとても難しいのですが、水田監督の緻密に計算された的確な演出で大船に乗った気分で演じています」とのこと。松坂さんも劇中で、井上さんたちと一緒に綱引きをするそうで、練習に励んでいるという。「彼女たちとのガールズトークは本当に楽しくて、高校生に戻った気分で撮影に臨んでいます。娘役の真央ちゃんは、最近の出演作品の日本的なしっとりしたイメージとは異なった、アクティブでかわいい真央ちゃんです。そんな真央ちゃんはとても新鮮で素敵で、これからの撮影が本当に楽しみです」と井上さんとの和気あいあいとした撮影風景がうかがえる。そして、2年ぶりの監督作となる水田監督は、井上さんをヒロインに迎え、「井上さんは芯の通った役から複雑な役まで、さらにはコメディセンスもある、振り幅の大きい演技のできる、この世代では稀有な存在。軽やかにカラッと笑えるコメディ作品を目指していますが、井上さんはまさに打ってつけ。観客のみなさんは魔法にかかったように主人公・千晶と一緒に物語を同時体験してもらえると思います」と自信をうかがわせるコメント。さらに、「撮影現場は、私の憧れの存在でもある松坂慶子さんを始めとする個性的なキャスト陣のアンサンブルで笑いが絶えません。『綱』は『絆』とも言えます。いまの世相の中で、心を一つにして頑張る女性たちの姿を観て、笑って、そして何か一つ心に残るものを感じてもらえたら幸いです」とメッセージを贈る。今回、水田監督とタッグを組み、脚本を手がけるのは『パッチギ!』、『フラガール』で2年連続日本アカデミー賞最優秀脚本賞(共同脚本)を受賞した羽原大介。さらに、ほかのキャスト陣には浅芽陽子、西田尚美、渡辺直美、風間杜夫など個性あふれる面々が集結し、11月1日より大分全面協力のもと、もちろん全キャストが「オール大分弁」で、大分ロケによる撮影をスタートさせている。果たして、どんな“綱引き”大会が繰り広げられるのか?さらに、キャスト陣の大分弁による掛け合いにも注目したいところ。『綱引いちゃった!』は2012年、公開予定。■関連作品:綱引いちゃった! 2012年、全国にて公開
2011年11月04日映画監督のチェン・カイコーが12月公開の『運命の子』を携えて来日し、11月4日(金)に都内で記者会見を行なった。司馬遷の「史記」にもおさめられ、京劇やTVドラマの題材として有名な「趙氏孤児」を『さらば、わが愛覇王別姫』のチェン・カイコー監督が映画化。政争で一族が皆殺しとなった趙氏のただひとり残された遺児を引き取ることになった医師・程嬰は、その子の命と引き換えに実子を殺されてしまう。復讐のため、趙氏の遺児を育てる程嬰。やがて15年の時を経て、“運命の子”は全てを知ることに…。新作の撮影中にもかかわらず急遽、来日を果たした監督は、本作を手がけることを決めた理由について「この30年、中国の経済は発展を遂げましたが、文化面はどうなのか?若者たちは歴史をどれくらい理解しているのか?かねてより興味がありました」と説明。「趙氏孤児」では遺児を守るために程嬰は自ら我が子を差し出すが、こうした部分について映画では脚色を加えている。監督は「自発的に自らの息子を犠牲にするということができるものなのか?もうひとつは救った子に仇討ちのために人殺しをさせるのなら、なぜそもそも救ったのか?2つの点で主人公に新たな解釈を加えました」と経緯を語った。監督は文化大革命の際に父親がスパイの疑いをかけられて自宅を破壊された経験を持つ。本作でも時代に呑みこまれていく父と子の姿が描かれるが、「決して“父と子”をテーマに撮ったつもりはありませんし、自分の過去の言葉があまりにも繰り返し蒸し返されるというのも怖いものだと思います」と断ったうえで、「この映画では程嬰の姿を通じて中国の伝統文化の良い部分を描いています。彼が立派なのは、遺児の命を救ったことではなく、その後も普通の子として育て、幸せな少年時代を送らせたこと。そこには“父性愛”を超越するものがあるのではないかと思います」と語った。実は、趙氏の遺児・程勃を演じた子役は日本育ちの中国人少年。「東京でその子の母親と食事をする機会があり、天真爛漫で自由な姿を見て、演技経験がゼロだったにもかかわらず起用しました。(程嬰役の)グォ・ヨウも(仇役の)ワン・シュエチーも中国において名優ですが『(彼には)勝てない』と漏らしていました」と子役の名演を絶賛。なお最後に登場する皇帝役の子役は監督自身の息子。「あまり言いたくありませんが…、まあまあだったんじゃないでしょうか?」と照れくさそうな表情を見せた。1984年の初来日から「おそらく100回以上来日している」という監督。自らを「日中友好を熱く支持する者」と称し、先日のSMAPの北京公演にも足を運んだことを明かした。日中関係について「人と人の理解が重要。現在の関係は100年前ほど密接ではないだからこそ、互いの文化を理解することが大切」と訴えた。『運命の子』は12月23日(祝・金)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて公開。■関連作品:運命の子 2011年12月23日よりBunkamuraル・シネマにて公開© Shanghai Film Group Co., Ltd. Shanghai Film Studio/TIK FILMS/Stellar Mega Films Co., Ltd. /21 Century Shengkai Film■関連記事:【シネマモード】「派手」でなく「華やか」にファン・ビンビンの“上品”テクニック
2011年11月04日『ハンニバル・ライジング』、『真珠の耳飾りの少女』のピーター・ウェーバー監督が終戦直後の日本を描く映画の製作準備が始まり、日本から『ラスト サムライ』、『SAYURI』などのキャスティングを担当した奈良橋陽子、彼女の息子で俳優の野村祐人がプロデューサーとして参加していることが明らかになった。「The Hollywood Reporter」紙によると、『Emperor』という仮題で準備は進められている本作は、日本が降伏した第二次世界大戦終結直後の混沌とした日々を史実を基に描く政治スリラー。アメリカのダグラス・マッカーサー元帥の部下で日本専門家であるボナー・フェラーズが昭和天皇の処遇を検討するという重責を負いながら、かつて愛し合った交換留学生の日本女性を探すラブストーリーの要素もあるという。プロデューサーには奈良橋さんらのほかに『ゴーストライダー』『デアデビル』などのゲイリー・フォスターも名を列ねる。『コレクター』、『ワイルド・タウン/英雄伝説』などのデヴィッド・クラス、『ウーマン・オン・トップ』のヴェラ・ブラシが脚本を担当。現在キャスティングが進められており、撮影は2012年1月から日本とニュージーランドで行われる予定。(text:Yuki Tominaga)© Album/AFLO
2011年11月04日映画『指輪をはめたい』の完成報告記者会見が11月3日(祝・木)、都内で行われ主演の山田孝之を始め、小西真奈美、真木よう子、池脇千鶴と岩田ユキ監督が出席した。記憶喪失でプロポーズする相手を忘れてしまった男・輝彦と彼の前に現れた3人の花嫁候補。彼が本当に愛していた相手は誰なのか?記憶を取り戻そうと記憶を失ったスケートリンクに赴いた男は、そこで謎のスケート少女に相談するのだが…。本作への出演の決め手を問われた山田さんは「ぎりぎりウソにならない範囲で」と前置きした上で「僕も30歳手前でそろそろ結婚を考えなくちゃいけなくて、この輝彦という役を通して結婚というものを考えて、未開拓の地に足を踏み入れてみようかと…」と説明。出演してみて答えは「見つかったような、見つからないような…」と言いつつも「タイミング、巡りあわせだと思ってます。仕事でも友人関係でも合う合わないってやはりある。それが合えばすぐにでもしようと思います。機が来ればすぐにでもGOという感じ」と結婚観を明かした。記憶喪失になる前、輝彦はいわゆる“三股”状態で3人と付き合っていたわけだが、当然女優陣からは「ダメだなぁと思う」(池脇さん)、「許せない」(真木さん)、「絶対嫌です」(小西さん)と総スカン。山田さんはというと「取材などで『うらやましいです』って言う人もいましたけど、(三股は)大変なことが多そう。そこまで労力費やすほどは…」とこちらも否定的だった。ちなみに女優陣にそれぞれ結婚相手に求めるものを尋ねると、小西さんは「健康ですかね(笑)。一生一緒にいる人なのであまり虚弱だと困ります」。池脇さんは「相思相愛であり、一緒に食べて幸せに眠りにつけたら」と願望を明かした。3人の中で唯一、既婚の真木さんは単刀直入に「優しさですね」と語り、劇中さながら三者三様の答えとなった。山田さんは「男女で全く感じ方が違うと思う映画。コミュニケーションツールにしてほしい」と作品をアピールした。『指輪をはめたい』は11月19日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:指輪をはめたい 2011年11月19日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd■関連記事:名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定あなたは見つけられる?『指輪をはめたい』特製デコトラ“迷走”中!【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ山田孝之主演、花嫁探しコメディ『指輪をはめたい』試写会に25組50名様ご招待
2011年11月04日NHKの人気バラエティ番組を映画化した『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』が11月3日(祝・木)に公開初日を迎え、主演の小池徹平に生瀬勝久、沢村一樹、堀内敬子、入江雅人、山西惇、八十田勇一、吉田照幸監督が都内劇場で行われた舞台挨拶に登壇した。サラリーマンを題材にした異色のコント番組を映画化した本作。業界第5位のビール会社に就職した新入社員が、個性的な上司たちと共にNo.1シェアのビール開発に挑む姿を描く。今回の劇場版からの参加となった小池さんは、TVシリーズのレギュラーメンバーに囲まれて「いまでもこのメンバーの中にいるのが不思議です」。撮影の初日をふり返り「(沢村さん演じる)川上くんの勢いに圧倒されました」と語った。これまで何度か試写会での舞台挨拶は行われてきたが、ついに初日を迎え、生瀬さんも「感慨深い」と笑顔。「これまで(の試写会)はタダで来たお客さんということで僕も『別に…』としか言ってなかったんですが(笑)、今日のお客さんはお金を払って観に来てくれたということで素晴らしい!」と本音トークで会場の笑いを誘った。その生瀬さんとの“確執”がたびたび伝えられてきた沢村さん。山西さんからは「映画の撮影のときはちょっと雪解けがあったんだけど、今日はまた緊張感が…」という説明が。沢村さんが「今日、まだ生瀬さんと目を合わせてませんから」と言えば、生瀬さんは「一緒に出てるコントないでしょ?まあこういうとこで言うことじゃないから」と何やらキナ臭さを感じさせる発言で会場を沸かせた。堀内さんは小池さんについて「本当にかわいいので子供にしたい」と語れば、八十田さんは現場で小池さんが「(女性のタイプは)『年上の人がいい』と言ってました」と暴露し会場はどよめいた。生瀬さんが「また次につながっていけば」と続編をほのめかすと会場からは大きな拍手がわき起こった。さらに生瀬さんは「小池くんもレギュラーで出ていただければ」とオファー。共演陣からの「そんな簡単に?」という言葉に「いいのいいの。ほとんどおれが決めてるから」とあっさり。この日は“じゃんけんの女王”篠田麻里子は欠席となったが、生瀬さんは急遽、次作の主役をじゃんけんで決定することを提案。壇上のキャスト陣で本当にじゃんけんが行われ、入江さんが見事に勝ち抜きガッツポーズ。「(地元の)博多ロケをしてほしい」と監督に希望を伝えていた。残念ながら早々に敗退した小池さんはそれでも「参加ができれば」と次作への出演を希望。一方で沢村さんは「これを機に三谷幸喜さんの作品に…。もう未練はないです」、生瀬さんは「おれも『カイジ3』があるかもしれないし」と主力2人があっさりと脱退を表明し、ファンを嘆かせていた。『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』は全国にて公開中。■関連作品:サラリーマンNEO 劇場版(笑) 2011年11月3日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会■関連記事:小池徹平×生瀬勝久インタビュー『サラリーマンNEO』は日本の縮図?シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?【TIFFレポート】郷ひろみ「僕にしかできない」オレンジのスーツで登場!【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ痛快大逆転コメディ『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』試写会15組30名様ご招待
2011年11月04日元祖“おしゃべり系俳優”とも言うべきコメディ俳優、エディ・マーフィーとコメディ映画界の申し子ベン・スティラーが初競演!コメディ界きっての2人がノンストップで贈るアクション・コメディが2012年のお正月映画として日本公開されることが決定、このほど邦題が『ペントハウス』に決定した。アメリカの街を駆け回る刑事とチンピラの凸凹コンビがいまなお高い人気を誇る『48時間』(’82)や代表作とも言うべき人気刑事シリーズ『ビバリーヒルズ・コップ』と、80年代から90年代にかけて、その軽快な持ち味で不動の人気を集めたエディ・マーフィー。近年では、昨年シリーズに幕を閉じたドリームワークスの人気アニメーション映画『シュレック』シリーズでロバのドンキーのボイスキャストを務めるなど、俳優としての活動は多岐にわたる。実写出演作では、残念ながら2007年公開の『ドリームガールズ』以降、日本公開作に恵まれなかったエディだったが、このほど待望の最新主演作が日本公開される運びとなった。舞台となるのは、ニューヨーク・マンハッタンの超高級マンション“ザ・タワー”。最上階のペントハウスに住む大富豪から全財産を騙し取られたタワーの使用人たちが、財産を取り戻すため難攻不落のペントハウスに潜入していく姿をコミカルに描く。共演キャストには今回初タッグとなるベン・スティラー(『ナイト ミュージアム』)を始め、『オーシャンズ』シリーズなどで知られるケイシー・アフレックら実力者たちが集結。本作でプロデューサーも務めるエディだが、これ以外にも『ビバリーヒルズ・コップ』のTVドラマ化の計画も囁かれているが、果たして本格的な“カムバック”となるのか?さらに、エディと言えば来年開催される第84回アカデミー賞授賞式の司会に抜擢されたことでも話題を集めているが、元祖“おしゃべり俳優”の久々のマシンガントークに期待がかかる。『ペントハウス』は2012年お正月第二弾、TOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開。■関連作品:ペントハウス 2012年冬、TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開© Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED
2011年11月02日最新作『The Rum Diary』(原題)のプロモーションであちこち飛び回る日々が続いたジョニー・デップが、飛行機で移動中に死の恐怖を味わった体験を明かした。ジョニーが『The Rum Diary』のブルース・ロビンソン監督とプライベート・ジェットでロサンゼルスに向かう途中、突然飛行機のエンジンが止まるトラブルに見舞われたのだ。「急に飛行機が制御不能になったんだ。エンジン音が止まって、静寂に包まれた。ブルースと互いに顔を見合わせたよ。僕は『これか?』と言った気がする。宙に浮いた後、落ちていくような不快感が長く続いたように思えた」とジョニーは「Live Magazine」誌に語った。乗り合わせた人々はみな、言葉を失っていたが、隣同士に座っていたジョニーとブルースだけは「『ヤバイ!これが死だ。こうやって落ちていくんだ』と叫んだ。それからヒステリックに笑い出したんだ。これが自分たちの死に方なのかと思ったらね」。幸いエンジンは復活し、飛行機は上昇、無事に目的地に到着した。ジョニーはこの出来事がきっかけでロビンソン監督と特別な絆が生まれたと語る。「ブルースと僕に大きな絆を結ぶ経験になったと言えるだろうね。あの瞬間、僕らは運命共同体になったわけだから」。(text:Yuki Tominaga)© Splash/AFLO■関連作品:The Rum Diary (原題)■関連記事:『長ぐつをはいたネコ』、ジョニーらの競合を抑えハロウィン新記録のヒットスタート
2011年11月02日先日、婚約を発表したばかりの映画監督の園子温と女優の神楽坂恵が11月2日(水)、映画『恋の罪』の完成記者会見に水野美紀、冨樫真と共に出席。改めて婚約を報告した。90年代に渋谷のラブホテル街・円山町で実際に起きた殺人事件にインスパイアされて生まれた本作。大学助教授という社会的地位を得ながらも体を売る女性に満たされない思いを抱える人気小説家の妻、不倫にハマる女刑事という3人の女性を軸に女性の業を描き出す。園監督は司会者から婚約を祝福されると「ありがとうございます。私の“恋の罪”でお騒がせしてすみません。こんなことになるとは…」と照れくさそう。着物姿の神楽坂さんは「このたび園子温監督と婚約いたしました。『冷たい熱帯魚』、『恋の罪』という素晴らしい作品を通して人としても女優としても成長させてもらいました。尊敬、信頼できる方と巡り合えたことを嬉しく思います」と喜びを明かした。水野さんは、以前からファンだったという園組に参加して「楽しかったです。エネルギーが高くて、芝居に集中できる環境を作ってくださるので緊張感を保って現場にいられました」と笑顔。円満な家庭を持ちつつも不倫に走る刑事という役柄については「脚本を読んでそれほど特別な人という気はしませんでした。取材を受けても女性のインタビュアーは『女はそういうもの』と特に不思議に感じてないのに、男性のインタビュアーの方からは『役作り難しかったですか?』と聞かれるのが面白い」と男女の感じ方の違いに言及した。昼は助教授、夜は売春婦という異なる2つの顔を持つ女性を演じた冨樫さんは「憑依したのかもしれないですね。何をしても半端になる気がしたので、現場の空気感を大事にして演じました」とふり返った。神楽坂さんは「この役になりきれなかったら女優をやめようと思った」と背水の陣で臨んだことを明かし「思い入れの強い作品になりました」と充実した表情を見せた。本作はすでにイギリスとアイルランドでは公開されており、12月に台湾でも公開。さらに韓国、香港、マカオ、ドイツ、フランス、イタリアなど30か国以上で公開される予定であることが発表された。各国の映画祭でも驚きと称賛をもって迎えられたが、園監督は「女性の立ち位置によって捉え方もいろいろ。女性への抑圧が強い国では悲しい作品に捉えられたり、見方が異なって面白い」と語る。一方で、外部からの評価については「僕はただ撮るだけ。何も感じないです。外部の評価を気にするとダメになるので、淡々と撮り続けたい」とマイペースを強調した。『恋の罪』は11月12日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。■関連作品:恋の罪 2011年11月12日よりテアトル新宿ほか公開にて公開© 2011「恋の罪」製作委員会ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:冨樫真トークショー付き『恋の罪』女子会試写会に40組80名様ご招待海外での活躍に期待する俳優は?「acteur」最新号を5名様にプレゼント第68回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞はソクーロフ監督に。日本映画人も健闘ヴェネチア新人賞の染谷将太、被災地での撮影で「頭の中が真っ白になった」園子温監督、震災後に『ヒミズ』シナリオ変更し被災地で撮影していたことを明かす
2011年11月02日『シュレック』シリーズから飛び出したスピンオフ作品『長ぐつをはいたネコ』が先日全米公開を迎え、オープニング3日間でハロウィンウィークのオープニング新記録となる3,400万ドル(約25億5,000万円)を叩き出し見事、初登場1位を獲得した。世界興行収入でギネス記録にも認定されたドリームワークスの大ヒットアニメ『シュレック』の中でひと際高い人気を誇るキャラクター“長靴をはいたネコ”を主人公にした本作。彼がシュレックに出会う前の捨て猫で生まれた境遇やお尋ね者になった経緯、さらには長ぐつに込められた思いなど知られざる過去が大冒険と共に描かれる。通常、ハロウィンウィークの興行ランキングはホラー映画が上位を占めることが多く、1週前には『パラノーマル・アクティビティ3』が初登場1位を記録。さらにジョニー・デップ主演の『The Rum Diary』(原題)やジャスティン・ティンバーレイクとアマンダ・サイフリッド共演の『In Time』(原題)も同日公開となったが、これらの競合作品をおさえてのヒットスタートとなり、ドリームワークス作品としては13作目の初登場全米No.1作品となった。作品に対する鑑賞後の評価も高く、映画批評サイト「ROTTEN TOMATOES」では82%を記録。ちなみにネコが登場するほかの作品の評価では『キャッツ&ドッグス』の54%、『ガーフィールド』の15%と比べても格段に高く、質の高さを見せつける結果となった。本作に続き、2位には1,800万ドルで『パラノーマル・アクティビティ3』がランクインしたが、先週と比べて週末興収マイナス65.5%と失速気味。先述のジャスティン&アマンダ共演の『In Time』は、富裕層は永遠の命を手に入れる一方で貧困層は早死にするという近未来の世界を描いたSFサスペンス。ジャスティンは偶然“寿命”を手に入れたことで秘密警察に追われる青年を、アマンダは彼が人質にとる令嬢を演じており、『インセプション』のキリアン・マーフィら実力派も出演しているが初登場3位という結果に。公開3週目の『Footloose』(原題)は4位に、ジョニーが型破りなジャーナリストを演じたヒューマンドラマ『The Rum Diary』は513万ドルの第5位での初登場となった。『長ぐつをはいたネコ』は『シュレック』シリーズに続いてアントニオ・バンデラスが声を担当し、さらにバンデラスとは4度目の共演となるサルマ・ハエックに『ハングオーバー』シリーズのザック・ガリフィアナキスなど共演陣にも豪華な顔ぶれが並ぶ。公開前にはバンデラスも出席し、本物の猫たちと作品をプレミア試写会を実施するなどして注目を集めた。ファミリー層を取り込んで狙い通りのヒットスタートとなったが、今後どこまで数字を伸ばすか?日本語吹替え版でもこれまでと同じく竹中直人が吹き替えを担当し、来年3月公開となる。『The Rum Diary』、『In Time』も日本での公開およびキャスト陣の来日にも期待したいところだ。『長ぐつをはいたネコ』は2012年3月、全国にて公開。■関連作品:In Time (原題) 2012年、全国にて公開パラノーマル・アクティビティ3 2011年11月1日より全国にて公開© 2011 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.The Rum Diary (原題)長ぐつをはいたネコ 2012年、全国にて公開PUSS IN BOOTS (R) and © 2011 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.■関連記事:ジョニー・デップ、プライベート・ジェットで九死に一生の恐怖を体験前田敦子似で話題のあき竹城にきゃりーぱみゅぱみゅも太鼓判!選挙資金調達でL.A.訪問のオバマ大統領を支持者のハリウッド・スターたちが歓迎バンデラス、ネコに囲まれヒットを確信?ハリウッドで“ネコ”限定プレミア開催スペインにウォーク・オブ・フェイム誕生。ペネロペ&ハビエル夫妻らが出席
2011年11月02日女優の江角マキコが、ジャッキー・チェン出演100作目を記念する超大作『1911』の日本語吹き替え版で声優を務めることになり、アフレコの苦労や作品への思いを語ってくれた。中国近代化の礎となった1911年の「辛亥革命」を軸に、生と死の狭間で戦い抜いた男女のドラマを構想10年、総製作費30億円の壮大なスケールで描き出す本作。「尊い命が失われた過去を見つめ、未来に何かを残したいというジャッキーさんの思いに感銘を受けました」と語る江角さんが演じるのは、女性革命家・徐宗漢(じょそうかん)。ジャッキー演じる革命軍司令官・黄興(こうこう)と戦火の中で愛を育み、妻となる役どころだ。革命を生き抜く女性の本能的な強さに共感江角さんにとって、実写映画の吹き替えは今回が初めて。劇中では中国の人気女優であるリー・ビンビンが徐宗漢を演じており「すでにビンビンさんの演技や感情がスクリーンの中にある状態なので、最初は私が白紙の状態で、それらをコピーするのが一番かなって。それはそれで大変ですが、(アフレコの)監督さんからもっと自分の感情を出してほしいとご指導いただきました」。求められたのは、徐宗漢の気持ちに寄り添うこと。それだけに「気持ちが動けば汗もかくし、いつの間にか体全体を使って役柄に入り込んでいた。終わる頃には汗だくで、まさかアフレコでこんなにエネルギーを使うなんて」と身も心も徐宗漢になりきった。「私自身、映画やドラマでは“強い女性”を求められることが多い」と語る江角さんだが、常に死と隣り合わせにある戦火を生き抜き、愛と義を貫く徐宗漢の姿には、圧倒されたという。「革命という決して自分が望まない環境が、彼女を強くたくましくしている。いまを生きる私たちには想像もつかない忍耐強さですが、女性にはその力が本能的にあると思う」と江角さん。「きっと、女性は目の前にあるものしか信じられないんですよ。だから環境にもすぐ適応できる。逆に男性は絆や忠誠といった目に見えないものを信じる傾向が強くないですか?女性にそういう面が無いとは言いませんが、そばにいてくれたり、自分を頼りにしてくれる人を求める存在なんですよ、女性って」。そんな男女がお互いを補い合い、支え合う姿も『1911』をよりドラマティックにする要素になっている。大好きだけど大嫌いな、女優という仕事そんな江角さんのキャリアにとって、大きな転換期、すなわち“革命”的なターニングポイントはいつだったのだろうか?「本音を言えばどんなお仕事であれ、いつも『これやったら女優を辞めよう』って思っているんです。『次がある』なんて考えたことないですし、そういう意味では毎回“革命”ですね。私にとって女優という仕事は大好きだけど、大嫌いという存在なんです」。そう語る江角さんにとって、劇中に登場する中国革命の父・孫文の「革命はどんなときでも誰の心にも起こる」という言葉に共鳴するものがあったという。「他人を変えることは難しくても、自分自身を変えることはできる。20代ってある意味がむしゃらに『こういう自分でありたい』って願望が強かったんですけど、年齢やキャリアを重ねるうちに、そういうものも薄れてしまう。でもせっかく脂が乗ってきたいまだからこそ、変化を恐れちゃいけないとこの作品が教えてくれた。常に自分の中で小さな革命を起こしていきたいし、ご覧になる方にもそう感じてもらえれば」。(text/photo:Ryo Uchida)■関連作品:1911 2011年11月5日より丸の内TOEI ほか全国にて公開2011 JACKIE & JJ PRODUCTIONS LTD. All Rights Reserved.■関連記事:【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ中川翔子“神”ジャッキー・チェンにお願い「不老不死でいて!」ジャッキー・チェン出演映画100本目!『1911』試写会に20組40名様ご招待東京国際映画祭を若者にアピール!イケメン3人衆「TIFF BOYS」結成
2011年11月02日映画『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』の“サバイバル試写会”と銘打ったイベントが11月1日(火)に開催され、藤原竜也、伊勢谷友介、吉高由里子が出席。ゲームに勝てなければ映画を観ることができないという過酷なゲームのゆくえを見守った。累計1,900万部を超える人気漫画の劇場版第2弾となる本作。再び借金を背負って地下の強制労働を課せられたカイジがわずかな希望を持って地上へ。己と仲間たちを救うべく“沼”と称される超難関パチンコに挑む。会場には「ようこそ、クズの皆様」という看板が掲げられたが、伊勢谷さんは観衆を前に「みなさんをクズ呼ばわりするのは僕らくらいですね(笑)。映画の中で僕はクズではなかったですが、このクズ2人(※藤原さん&吉高さん)も頑張りました」とニッコリ。試写会のチケットを目指して集結したファンはおよそ一千人だが、勝ち残れるのは最大でたった3人。吉高さんは「クズのみなさん、こんばんは!平日のこんな時間にこんな人数集まって何やってるんだ?3人しか観られないんだよ。勝たなきゃクズだ(笑)!」と過激な呼びかけで喝采を浴びていた。ゲームでは「吉高由里子がいまハマっている食べ物は?」、「吉高由里子が昨夜、最後に電話をした相手は?」、「伊勢谷友介が一昨日の洗濯物を畳んだのはいつ?」など、超マニアックな問題が次々と出題され、観客たちは3枚のプレミアムチケットを争った。最後は残った数人と藤原さんが映画さながらにじゃんけんで勝負し、勝者を決定!藤原さんは“敗者ゾーン”の柵に囲われた脱落者900人に向けて感謝の気持ちを伝えると共に「ぜひ多くの方に観てほしい」と映画をアピール。身を乗り出して握手を求めるファンの要望に笑顔で応じ、会場を後にした。『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』は11月5日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:カイジ2 〜人生奪回ゲーム〜 2011年11月5日より全国東宝系にて公開© 2011「カイジ2」製作委員会■関連記事:駆け引き上手な俳優No.1は藤原竜也!向井理、西田敏行らが上位にランクイン藤原竜也、現場で伊勢谷&吉高との勝負に負けスタッフ全員分の餃子をお使いシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第19回)“駆け引き上手そうな”俳優は?吉高&香川『カイジ2』続投!本物のライオン登場のオリジナルゲームも
2011年11月01日去る10月30日(日)、閉幕した第24回東京国際映画祭。今年も世界、日本、アジアの秀作が揃い、映画好きにはたまらない1週間となりました。作品だけでなく、多くの方が楽しみにしているのが、ゲストたちのファッション。特に、オープニングを飾るグリーンカーペットは、注目の的です。ブラックのベアトップドレスで登場したミラ・ジョヴォヴィッチ、シックな黒のフルレングスを纏った榮倉奈々、仲里依紗の真っ赤なオフショルダーワンピース、黒木メイサのミニドレス、江角マキコの和装姿など、美女たちの競演に沿道に集まった観客たちも大満足の様子でした。ここ数年、ちょっと地味…という表現でくくってきたグリーンカーペットですが、今年は日本以外のアジア各国からやってきた女優が大胆だったという印象。美しいスタイルを惜しみなく披露できる露出度の高いファッションを選び、イベントに華やかさを添えていました。筆頭は、シンプルなシルエットながら、ところどころしっかり透けていたチャン・シンユーのスパンコール&シフォンのドレス。リー・タオの長いトレーンを引いたブラック&ホワイトの超ミニワンピ×超ハイヒール姿にもドキリとさせられました。意外性のある組み合わせでちょっとした驚きを与えてくれる、こうしたモード感あふれるスタイルは見ているだけで楽しいものです。自分では着られないだけに…。見ているだけで楽しくなるといえば、審査員として来日していたファン・ビンビン(『運命の子』)。昨年の映画祭では『ブッダ・マウンテン』での演技が高く評価され、最優秀女優賞を受賞した彼女は、“中国一の美女”とも呼ばれる美貌の持ち主。オープニングでは、ヌードカラーのレーストップにフリルたっぷりの鮮やかなピンクのスカート、スパンコールのハイヒールを合わせて、ゴージャスな女優スタイルを披露。タイトなトップス×ボリュームのあるボトムスの絶妙なバランスで、存在感は人一倍。上下のシルエットだけでなく、配色のバランスも大成功だったために、印象深くも上品さを失わない上級者ファッションとなっていました。会期中に見せたヌードカラーのベアトップドレスも気になるところ。胸元は深く大胆にカットされているものの、肌になじむ優しい色味と素材の柔らかさ、胸元にあしらわれたキュートな小花などが相まって、決していやらしさを感じさせません。やはり、すべてはシルエット、色、素材、デザイン、ヘア、メイクなどすべてのバランス。これをちょっとでも図り間違えると、とたんに品を落としてしまうのですから要注意です。シルエットは抑え目だけれど華やかさはある、私たちでも参考にできそうなファッションも。クロージングでは、スパンコールのワンピースに黒のかっちりとしたジャケットを合わせ、ヘアもタイトにまとめて落ち着いた中にも豪華さを演出。それでも、スイングするジュエリー、ピンク色のクラッチバッグ、プラットフォームのパンプスなど、華やかなアイテムで落ち着きすぎないための小技も効いています。これからのパーティシーズン、私たちでも参考にできそうなスタイルです。いつも、大胆なカラー&ファッションで登場してくれる彼女ですが、今回は審査員と言うこともあり、ちょっと抑え気味に知的な印象を意識していたよう。それでもこの華やかさ。個人的には、今年のファン・ビンビンのファッションが好み。「派手さ」と「華やかさ」は明らかに違うのだなと感じさせてくれました。クロスボーダーな仕事が増え、年々洗練されていくファン・ビンビンのファッションを始め、アジア諸国の女優陣に触発されて、来年も東京国際映画祭でもファッション・バトルがもっと盛り上がるとよいのですけれど。日本の女優たちの、大胆なる参戦を願って。(text:June Makiguchi)■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.マイウェイ 12,000キロの真実 2012年1月14日より全国にて公開© 2011 CJ E&M CORPORATION & SK TELECOM. ALL RIGHTS RESERVED運命の子 2011年12月23日よりBunkamuraル・シネマにて公開© Shanghai Film Group Co., Ltd. Shanghai Film Studio/TIK FILMS/Stellar Mega Films Co., Ltd. /21 Century Shengkai Film■関連記事:【TIFFレポート】仏『最強のふたり』に栄冠日本『キツツキと雨』は審査員特別賞【TIFFレポート】新垣結衣、阿部寛と溝端淳平の“職務質問”に「興奮しました」【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定
2011年11月01日天才子役として人気沸騰中の鈴木福と劇団ひとりがボイスキャストを務めることで話題を呼んでいる3Dアニメーション映画『ハッピー フィート2 踊るペンギン レスキュー隊』の予告編がこのほど解禁!予告編映像の冒頭には、福くん本人がかわいく映画をPRする映像もお目見えに。2006年アカデミー長編アニメ映画賞を受賞した『ハッピーフィート』に続くシリーズ第2弾となる本作。タップダンスの達人として仲間からも一目置かれるマンブルの息子でありながら、ダンスも歌も嫌いという子ペンギン・エリックが南極に住む様々な動物たちとふれあい、成長していく姿を描く。今回、届いた映像では予告編映像の前に、“宣伝隊長”として懸命に映画をPRする福くんからの可愛いメッセージを特別に収録。さらに、本編の一部がお目見えになる予告編では主人公の子ペンギン・エリックへと早変わりし、その天才子役ぶりが存分に発揮されている。親子役として父親・マンブルを演じる劇団ひとりとの掛け合いもバッチリ!こちらに加え、オリジナル版でブラッド・ピットとマット・デイモンのハリウッドきってのビッグスターが演じる2匹のオキアミ役を、日本語吹替え版ではお笑いコンビ「バナナマン」の2人が担当していることも先日明らかに。オキアミの兄貴分・ウィル役(ブラッド)を設楽統、弟分・ビル役(マット)を日村勇紀が担当しているのも見どころとなる。軽快な音楽に乗せて、氷に囲まれた大自然を冒険する可愛いエリックにドキドキハラハラさせられそうだが、まずはこちらの映像でひと足先に動物たちの口ずさむ音楽でいっぱいの南極の楽しさを味わってみては?『ハッピー フィート2 踊るペンギン レスキュー隊』は11月26日(土)より全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ハッピー フィート2踊るペンギン レスキュー隊 2011年11月26日より全国にて公開© 2011 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved■関連記事:福くん声優初挑戦!『ハッピー フィート2 』舞台挨拶付き試写会に10組20名様ご招待大人気子役の鈴木福、子ペンギンを可愛く熱演…でも好きな動物はリスザル!鈴木福&劇団ひとりが『ハッピーフィート2』吹き替えで親子役に!『ハッピーフィート2』特報が到着!あの2人もボイスキャストで参加!?
2011年11月01日11月に突入し、年末がぐっと近づいてきましたね。ということは、アワード・シーズン本番もまもなく到来!そう、ハリウッドにとっては一年の中でも最も盛り上がってくる時期がやってきたわけですが、既に各所の映画評論やエンタテインメント誌、ウェブサイトでは、来るアカデミー賞に向けて各々が受賞を有力視する名前を発表しています。それによれば、2012年のアカデミー賞は“ビッグ・ネーム”の対決の場となりそうですよ。まず、主演男優賞の有力候補との呼び声高いのは、以下の錚々たる豪華俳優勢。ジョージ・クルーニー(『ザ・ディセンダンツ』<原題>)、ブラッド・ピット(『マネーボール』)、レオナルド・ディカプリオ(『J・エドガー』<原題>)、ゲイリー・オールドマン(『Tinker Tailor Soldier Spy』<原題>)、マット・デイモン(『ザ・ズーキーパー』<原題>)、ジャン・デュジャルダン(『The Artist』<原題>)。次に主演女優賞の有力候補として挙げられているのは次の6名のレディたち。メリル・ストリープ(『The Iron Lady』<原題>)、ミシェル・ウィリアムズ(『My Week With Marilyn』<原題>)、グレン・クローズ(『アルバート・ノッブス』)、ルーニー・マーラ(『ドラゴン・タトゥーの女』)、シャーリーズ・セロン(『Young Adult』<原題>)、ジョディ・フォスター(『Carnage』<原題>)である。さらに、監督賞ですが、こちらは“巨匠”勢と無名の新鋭監督のバトルが見られそうです。スティーヴン・スピルバーグ(『戦火の馬』)にウディ・アレン(『Midnight in Paris』<原題>)、クリント・イーストウッド(『J・エドガー』)という巨匠から、ミシェル・アザナヴィシウス(『The Artist』)、アレクサンダー・ペイン(『ザ・ディセンダンツ』)、ジョージ・クルーニー(『The Ides of March』<原題>)まで、こちらも錚々たる名前が挙がっています。そして、栄えある作品賞についてはいまのところ、『The Artist』と『ザ・ディセンダンツ』の候補入りが確実視されていますが、そのほかにも『戦火の馬』に『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』、『マネーボール』、『J・エドガー』、『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』、『Midnight in Paris』、『And possibly』(原題)といった作品が名を連ねています。ここに挙げた作品について、詳しい内容を知らない方がほとんどかと思いますが、ご心配なく。まだアメリカでもほとんどの作品がこれからの公開なのですから、また評価も変わってくるのかもしれませんが、これまでの“評論”によれば、ここに挙げた作品がどうやら有力そう。次回のコラムでは、この有力作品たちについて深堀りしていきたいと思っていますので、お見逃しなく!(text:Lisle Wilkerson)(英語原文)Well, everyone as we get closer to the end of the year, you know what this means....AWARDS SEASON!!!!Yep, Hollywood’s favorite time of the year is right around the corner.And OF COURSE there are already various movie critics and entertainment magazines, websites that have already called out the names of who THEY think might be walking away with the Golden Statue come Oscar night.It looks like Academy Awards 2012 might just be the year of the BIG NAME nominee.For Best Actor, the nominees may include:George Clooney(The Desendants),Brad Pitt(Moneyball),Leonardo DiCaprio(J. Edgar),Gary Oldman(Tinker,Tailor, Soldier, Spy),Matt Damon(We Bought a Zoo),Jean Dujardin(The Artist).And for Best Actress:Meryl Streep (The Iron Lady),Michelle Williams(My Week With Marilyn),Glenn Close(Albert Nobbs),Rooney Mara(The Girl With The Dragon Tattoo),Charlize Theron(Young Adult),Jodie Foster(Carnage).As for best Director, it looks like it might be a mixed bag of "old time" directors" teaming up with more unknown directors.Steven Spielberg (War Horse),Woody Allen(Midnight in Paris),Clint Eastwood(J. Edgar),Michel Hazanavicius(The Artist),Alexander Payne(The Descendants),George Clooney(The Ides of March).And as for the most conveted Best Picture award....so far people seem to agree that The Artist and The Descendants will be a shoo-in for nominations.Some of the other very likely nominees will be:War Horse,Extremely Loud and Incredibly Close,Moneyball,J. Edgar,Midnight in Paris,And possibly,The Girl With The Dragon Tattoo,The Help.Now readers I am sure that you haven’t even heard of most of these films...DON"T WORRY. Most of them haven’t even been released here in the US either! However according to the "current buzz" of the film, critics are saying that these are the forerunners.In my next article I will go into more depth on some of the nominees, so STAY TUNED!!!!■関連作品:The Ides Of March (原題)戦火の馬 2012年3月、全国にて公開© Dream Works II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.J・エドガー (原題) 2012年1月28日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.アルバート・ノッブス© Morrison Films / Chrysalis Films 2011 マネーボール 2011年11月11日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開ザ・ディセンダンツ (原題) 2012年、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2011 Twentieth Century FoxTinker Tailor Soldier Spy (原題)My Week With Marilyn (原題) 2012年、全国にて公開■関連記事:ジョージ・クルーニーの元カノが「私たちの関係は父と娘のようだった」と告白【TIFFレポート】仏『最強のふたり』に栄冠日本『キツツキと雨』は審査員特別賞ブラッド・ピット、誘拐され12年間奴隷として生きた男の実話を映画化、出演も6児のパパのブラッド・ピット、「まだまだ子供が欲しい」ジョージ・クルーニーが一歩リード?オスカー前哨戦の火蓋が落とされる!
2011年11月01日そもそもが“異色”のTV番組である。タイトル通り、サラリーマンの姿をこれまでにない新たな形で描き、コアな支持を集めるバラエティ番組「サラリーマンNEO」。常に“NHKらしからぬ”という枕詞でもって評されてきた本番組がまさかの映画化!しかもTVシリーズのようなコントやショートドラマによるオムニバスではなく、1本のストーリー映画として。さらに、過去のTVシリーズでメインを張ってきた生瀬勝久や沢村一樹を差し置いて主演を務めるのは、「NEO」未経験の小池徹平。まさに異色続きの劇場版となっているのだ。小池さんと生瀬さん――ビール会社の新入社員の主人公とその上司を演じた2人に今回の『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』の魅力を語ってもらった。今回の映画化を「夢にも思わなかった」と語るのは、8年前に単発の番組として始まったときから参加している生瀬さん。「吉田(照幸)監督とはその頃から公私ともに仲良くしてて、毎年、レギュラー放送が終わると反省やふり返りのメールを交わしていたんです。4年目か5年目のメールに『実は、この番組を映画にしたいんです』と書いてあって、何をバカなこと言ってるんだ?と。まあそのメールに対しては全くのノーリアクションでした(笑)。だから今回の話を聞いたとき、『あれは本気だったんだ!?』と。それをずっと夢見てた監督が不思議でしたし、先日、試写で完成した映画を観て、監督の夢が結実したんだなと本当に感動しましたね。まさか本当に映画になると思ってなかったし…『ハゲタカ』ならわかりますよ(笑)!でもNHKで生まれたコント番組がね」。多くのキャストがTVシリーズ経験者である中、「完全に外様でアウェー」(生瀬さん)の状態で参加した小池さん。そのプレッシャーは想像して余りあるが…。「長年続いていて、メンツを見れば誰もがビビるこの作品に入るということでまずは勉強しなくちゃと思いまして、DVDでこれまでの番組を全部見ました。おそらく、現場で一番『NEO』に詳しい男になっていたと思います。みなさんが覚えていないようなコントまで鮮明に知っているという(笑)。それで本当に『NEO』が好きになりましたね。改めて、映画に出させていただくということでプレッシャーを越えて頑張らなくちゃという気持ちにもなりました」。そんな小池さんの努力家の一面を示すのが、2人がゲームセンターで一緒にゲーム「太鼓の達人」に興じるシーン。小池さんはこのシーンのために何と、発売元のバンダイナムコに出向いて太鼓の特訓をしたという。「バンダイナムコに『太鼓の達人』の達人がいるんですが、弟子入りして、バチの持ち方から叩き方まで教わりました。叩きすぎてほぼ病気みたいになって、音源を携帯に入れてエアーで叩けるようになってましたね」。2人は過去にドラマ「ごくせん」で教師と生徒という関係で共演しているが、生瀬さんは当時をふり返り「あの頃は髪型しか気にしてなかったのに」と目を細める。「いや、本当に頭が下がります。僕はうちのチビと一緒に家で練習するぐらいで…。まあ、あれですね、芝居に対する取り組み、アプローチの違い?おれはあくまでも叩いているような顔を見せる芝居というか…。というか、そこまでするほど大したシーンじゃないでしょ(笑)!」26歳の年齢差を感じさせずピッタリ息の合った2人だが、生瀬さんは小池さんとのみならず、今回の劇場版を通じて「みんながすごく仲良くなった」と明かす。「『NEO』って細かいコントの集まりで、1日にまとめて何本も撮るのでこれまでに互いにコミュニケーションをとることが意外になかったんですよ。今回、徹平くんも含め、照明待ちの時間や空き時間でいっぱいしゃべってすごく仲良くなりましたね」。一方、演技面に関して、小池さんが主人公のまじめな新入社員役として加わったことで生み出された効果について生瀬さんはこう語る。「レギュラーメンバーはどうしてもコント番組に参加しているという意識があるんです。サラリーマンを演じるというよりは、コントとして面白くしようとするし、デフォルメして表現しようとする。そういう意味で普通のドラマの芝居とはやはり少し違うんです。そこに徹平くんが新入社員として入ってきて、彼がまじめにやればやるほど周りはコントになるようなキャラクターを演じやすくなる。もし、レギュラーの誰かがこの役をやってたらきっとブレてたと思います。彼が入ってくれたことで物語として成立したと思います」。この点については、小池さんも演じる上でかなり意識していたという。「監督からも『普通に演じてくれ』と言われてましたし、自分がコントと物語のパイプ役として軸にならないと大変なことになるな、と思ってました。でも、難しかったですよ。あのメンバーの中にいたら、誰だって絶対に何かやりたくなっちゃいますから!みんな面白いんですもん。何度もそういう誘惑に駆られることがありましたよ」。小池さんは特に、営業マンの川上を演じる沢村一樹の名を挙げ、濃くておっちょこちょいなそのキャラクターに引っ張られそうになったと告白。生瀬さんも「あの人(沢村さん)、普段からおっちょこちょいだからな」とポツリ。これをきっかけになぜか話題は沢村さんの「残念なハンサム」ぶりに集中。以下、2人の沢村さん評。生瀬:かっこいいんだけど…もったいない。小池:すごくかっこいいんですよ。それがなければもっとかっこいいのに…。生瀬:うちにみんなで集まったときに、みんなでWiiで空飛ぶゲームをやったんだけど…。小池:ダントツでかっこ悪かったですね(笑)。生瀬:全然飛べないのね。普段、あんなにかっこよく踊ってるのに…(笑)。閑話休題。生瀬さんは8年にわたって放送されてきたTVシリーズを含め「『サラリーマンNEO』は日本の縮図」と語る。その意味するところは?「例えば新入社員の無礼さだったりとか、時代によって変わっていくけど、それを笑えるうちはまだ先があるし、笑えなくなったら病んでるということだと思う。だから笑わなくちゃいけないし、笑う余裕がなくちゃいけない。『お前も上の立場になったら分かるよ。年取れば分かるよ』。そういう世の中でいなくちゃけないし、だからこそ『NEO』は終わらないって思います。あとは、まだ働いていない若い人に映画を観てもらって、『意外に大人も大したことねぇな』と感じてもらえたら(笑)。社会ってのは学校での人間関係とそんなに変わってないよってね」。新入社員に派遣社員、お局OLに中間管理職、経営者…あなたはどの立場で楽しむ?芸達者な俳優陣のスクリーンでの掛け合いをお楽しみあれ!(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:サラリーマンNEO 劇場版(笑) 2011年11月3日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会■関連記事:シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第20回)“ほっとけない男子”俳優は?【TIFFレポート】郷ひろみ「僕にしかできない」オレンジのスーツで登場!【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ痛快大逆転コメディ『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』試写会15組30名様ご招待“麻里子様”じゃんけん制し初センター!なんと“あいこ”3回の白熱戦
2011年11月01日3DCGアニメーション映画『friends もののけ島のナキ』の完成披露試写会が10月31日(月)、都内で開催され、香取慎吾(SMAP)を始め、山寺宏一、YOU、阿部サダヲらボイスキャストと山崎貴、八木竜一両監督が上映後の舞台挨拶に登壇した。浜田庸介の童話「泣いた赤おに」を原案に、もののけ島に迷い込んだ人間の赤ん坊・コタケと赤おにのナキ、その友人の青おにのグンジョーらの友情を描いた感動作。大歓声を浴びて登場した香取さんが「どうだった?」と問いかけると、客席からは「泣いた!」という感動の声が。香取さんは「僕も完成したものを観て、不覚にも涙が出てきてしまいました」と照れくさそうに明かした。山寺さんは「慎吾くんとはいろんな縁があります。初めて役をもらったドラマでも共演したし、『おっはー』で慎吾くんは流行語大賞を受賞したし。あのとき僕には何の連絡もありませんでしたが…」とボヤきつつも再共演の喜びを語る。陽気でかわいいゴーヤンの声を担当した阿部さんは緑色のスーツで登場し「ゴーヤ色のスーツでこうやってここに立てて嬉しい」と満面の笑み。一方で出番が少ないYOUさんは香取さんから「YOUさん、出てましたっけ?」などとイジられて苦笑を浮かべていた。山崎監督は「この作品で世界に打って出てみたい!」と世界進出にも意欲満々。アカデミー賞を期待する声に「キャラクターは国境を超える。くださるものは何でも欲しい」と語った。赤ん坊のコタケの声を演じた新堂結菜ちゃんは2005年生まれでアフレコ当時はもちろんいまより幼い子供だった。山崎監督は「笑うシーンはお母さんがくすぐって笑わせた。コタケが『ナキ』と言えずに『ナチ』と言うのは演出ではありません。泣くシーンはお母さんに『もう帰っちゃうよ』とか『知らないよ』と言ってもらい、泣き出したところを邪悪な大人たちが『いい声だ!』と録ってました」と鬼のような現場の様子を告白した。友情をテーマにした作品にちなんで「友達にも言えない秘密は?」と問われた香取さんは「友達が少ないんですが、その中でも数少ない3人の地元の友達の連絡先が携帯のアドレスから消えてしまい、連絡が取れなくなってしまいました」と回答。YOUさんは「女性誌とかの取材で『ストレス解消法は?』と聞かれて答えた『アロマキャンドルを灯して半身浴してる』というのは嘘です。したことありません」と気まずそうに明かしたが、これには香取さんも驚いた様子だった。『friends もののけ島のナキ』は12月17日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:friends もののけ島のナキ 2011年12月17日より全国東宝系にて公開© 2011「friends」製作委員会■関連記事:こども店長、香取慎吾の怖い話で「夜、眠れなかった」香取慎吾、主演3Dアニメの収録で服を脱ぎ捨てての熱演!?
2011年11月01日今年6月にジョージ・クルーニーと2年間の交際にピリオドを打ったイタリア人モデルのエリザベッタ・カナリスが、ジョージとの関係を「父と娘のようなものだった」と語った。イタリアのジャーナリスト、ブルーノ・ヴェスパの新著「Questo Amore」(原題)の中に収められたエリザベッタの発言は以下のように続く。「ジョージはずっと特別な存在で、とても大切な人でした。まるで(子供にとっての)父親のようにね。私たちの関係はむしろ親子に近いものでした。いままでそれを明かすことができなかったんです」。2人の破局の理由は、33歳のエリザベッタが結婚を望んでいたにも関わらずジョージが消極的だったからという説が流れていたが、彼女はそれを否定。「私たちは結婚についても、子供を持つかどうかについても話し合ったことはありません。結婚が破局の原因ではないのです」と言い、「素晴らしい恋愛だったし、まるでおとぎ話のような生活でした。ジョージは私生活でも本物の紳士で、私をパートナーとして尊重してくれました」と2年間の交際をふり返った。ジョージは破局後、元女子プロレスラーのステイシー・キーブラーと交際中。10月半ば、ニューヨーク映画祭にツーショットでレッドカーペットに登場した。一方、元カレについて思う存分語ったエリザベッタは「私は世界中で有名な人と付き合いました。これからは自分の道を歩んでいきます」と、ようやく未練を絶ち切った様子だ。(text:Yuki Tominaga)© AFLO■関連作品:ザ・ディセンダンツ (原題) 2012年、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2011 Twentieth Century FoxThe Ides Of March (原題)■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】2012年アカデミー賞はビッグネームの対立に?ジョージ・クルーニーが一歩リード?オスカー前哨戦の火蓋が落とされる!ジョージ・クルーニー、新恋人と一緒にメキシコ旅行へジョージ・クルーニーらがU2ボノ主催の飢餓撲滅チャリティ・ビデオに出演ブランジェリーナにG・クルーニー、マドンナなどトロントに豪華スター集結!
2011年11月01日今年の夏、雄大な自然が広がる瀬戸内から誕生した新たな映画の祭典「瀬戸内国際こども映画祭2011」。このメインイベントである脚本コンペティション「エンジェルロード脚本賞2011」では国内外から139本もの作品が集まり、その中から1本の作品がグランプリに輝いた。作品のタイトルは、『笛の伝言〜瀬戸内海賊物語〜』。瀬戸内海で活躍した村上水軍の子孫にあたるガキ大将の女の子が、仲間の子供たちと村上水軍の秘宝を探す冒険物語である。3年後の次回映画祭でのオープニング上映に向けて地元・瀬戸内で早くも期待の声が集まる本作について、グランプリを受賞した大森研一、湯原弘康のふたりに話を聞いた。今回二人が題材として選んだ伝説の海賊「村上水軍」は、地元・愛媛の人々にとっては身近な存在。愛媛出身の大森さんはこの題材を選んだ経緯を語る。「これは日本版『グーニーズ』です。地元が愛媛で歴史好きだったので、海賊大名(村上水軍)は身近な話題だったから、元々構想は頭の中にあったんです。たまたま瀬戸内国際こども映画祭の脚本募集の話を聞いて、これはピッタリだなと。日本映画で、実写で子どもの冒険映画はたぶん『僕らの七日間戦争』以来作られてないんじゃないかと思うんです。『グーニーズ』を観たときの感動のように、子どもが観て本当に楽しい映画にしたいんです」。共同脚本を手がけた湯原さんもこの言葉に頷く。「僕も、全ての人に愛される映画でなくてもいいと思います。大人にはそんなに面白くなくても、子どもが観て面白ければいいんだと」。この村上水軍について、「基本かっこいい、というところに尽きる」(大森さん)、「広い海で自由に生きているってところに、海賊はロマンがあると思う」(湯原さん)とそれぞれの“男のロマン”を語るおふたり。海賊というと『パイレーツ・オブ・カリビアン』然り、カリブ海の大海原を舞台に戦う男たちというイメージがあるが、本作がユニークなのは“女ガキ大将”を描いているという点。このアイディアはどこから来たのか?湯原:重松清さんの「くちぶえ番長」という小説を何年か前に読んでいて、女主人公っていいなと思ってたんです。海賊というと、ジャック・スパロウもルフィ(「ONE PIECE」)も男だから、強い女海賊というのを見てみたいなと。実際、主人公は海賊ではないんですけど。大森:たまたまですけど、愛媛には「鶴姫伝説」というのがあって“日本のジャンヌ・ダルク”って呼ばれているんです。愛媛では海賊の映画というと「鶴姫の話?」って聞かれるくらい有名なんですよ。さらに、大森さんは村上水軍の魅力をこう語る。「水軍の人たちは、最初は文字通り“海賊”で略奪したりしてたんですが、村上武吉が登場して、悪さをする海賊たちを組織化したんですよ。それが新撰組に似てると思いました。近藤勇が道場に来る暴れん坊たちを集めて新撰組を作り上げたみたいな、そういうカッコよさがあると思います。それ以降、村上水軍はメチャクチャやっていたのを改めて、きちんと掟を決めて通行税をとって、悪さをする船に対してだけ略奪をしたりしたんです。それは偉い人の船だろうが関係ない。村上水軍は完全に独立していて、信長とも秀吉とも家康とも戦っているんです。どこにも属さずに、瀬戸内の王として。略奪したお金も島の人々のために使ったりもしていたようです」。実はこの村上水軍、愛媛には子孫が多く実在するようで、陸上やり投げのアテネ&北京オリンピック日本代表・村上幸史選手もそのひとりにあたるのだとか。湯原:村上水軍の子孫、全員集合!なんてやったら面白いですよね(笑)。大森:撮影は来年の予定ですが、子役には地元出身の子どもたちも起用して、主題歌も地元出身のアーティストを考えてます。地元パワー集結の、みんなで一緒に作っていく映画にしたいですね。地域とそこに住む人々に密着したプロジェクトならではの“生きた”空気に期待が寄せられる本作。中でも小豆島の海と山に囲まれた絶景は見どころのひとつになりそう。実際にロケ地ハンティングを終えたという大森さんと湯原さんは現在、来年の撮影に向けて脚本の練り直し段階にいるという。3年後の公開がいまから楽しみだが、最後に、映画監督への道をスタートさせたおふたりから、同じように映画監督を目指す人々にメッセージを贈ってもらった。大森:実際に映画化するという脚本賞はなかなかないので、熱い思いを持っている方はぜひ、次回のエンジェルロード脚本賞に挑戦してもらいたいですね。湯原:新人脚本家というのは企画書を書いている時期が長くて企画書で終わってしまうことが多いんです。企画書が通っても、脚本まで書ける機会は少ない。新人だと、脚本を書けるところまでたどりつくのが難しい。瀬戸内国際こども映画祭は、まず脚本が書ける、さらに脚本だけの勝負で賞がいただける、とても貴重なチャンスだと思います。だから多少スケジュールがきつくても、がんばって挑戦した方がいいと思います。「シネマカフェくんのふらっと映画祭」■関連作品:瀬戸内国際こども映画祭 [映画祭] 2011年8月20日(土)〜28日(日)、小豆島、直島、高松、全5会場にて開催
2011年10月31日大ヒットホラーシリーズの最新作『パラノーマル・アクティビティ3』の公開記念イベントが10月31日(月)に開催。カリスマモデルのきゃりーぱみゅぱみゅと女優のあき竹城がハロウィンに合わせた衣裳で出席した。フェイクドキュメンタリーの手法で世界的ヒットとなった人気ホラーシリーズの最新作で先日、全米で公開されるやシリーズ最高のオープニング成績を記録。ある姉妹を撮影したホームビデオの映像に記録されていた超常現象の謎が描かれる。きゃりーは自らの扮装を「おもちゃ箱の中の不気味な人形」と説明。牙をつけ、口元には血が流れているという手の込みようで客席の若い観客からは「かわいい!」と歓声が飛んだ。この日は、竹城さんの衣裳もきゃりーがコーディネートしたが、紫と黒の魔女スタイルで竹城さんも気に入ったよう。「コーデネイトはこうでねえと(笑)」とダジャレを飛ばし、会場をわかせた。この日、2人は“Ms.超常現象”のヤング部門(きゃりー)、アダルト部門(竹城さん)に選ばれゲストとして来場した。「名前から理解不能。歩く超常現象」と選出の理由を明かされたきゃりーは「結構、不気味とか奇妙と言われるので納得です」となぜか嬉しそう。一方、「存在自体が超常現象」と言われた竹城さんは「世間はそう思ってるのね」と豪快に笑っていた。ちなみに超常現象に遭ったらどうするか?と尋ねると竹城さんは「まずは人に相談ですね」。これにはきゃりーも「冷静ですね(笑)」と感服した様子だった。竹城さんは最近、AKB48の前田敦子に似ていると話題を集めているが、きゃりーの「確かに似てますね」という言葉に気を良くしたのか、竹城さんは「よく言われます(笑)。嬉しいです。あっちゃんと同じポーズで写真も撮ったんだけど、これがまた評判がいいんですよ」とご機嫌。「多分、あっちゃんも喜んでいると思いますよ」と語り、笑いを誘っていた。『パラノーマル・アクティビティ3』は11月1日(火)より全国にて公開。■関連作品:パラノーマル・アクティビティ3 2011年11月1日より全国にて公開© 2011 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
2011年10月31日SMAPの香取慎吾が10月31日(月)、主人公の声を務める3DCGアニメーション映画『friends もののけ島のナキ』の完成報告会見に出席。“もののけ島”に変貌を遂げた東京・六本木の毛利庭園に、同じくボイスキャストを務めた山寺宏一、YOU、加藤清史郎、山崎貴監督、八木竜一監督と共に姿を現した。名作として名高い童話「泣いた赤おに」を原案に、『ALWAYS 三丁目の夕日』の山崎監督が20年来の親友である八木監督と作り上げた本作。もののけたちが住む島に迷い込んだ人間の子供・コタケと暴れん坊の赤おに・ナキと青おにのグンジョーの交流を描く。この日は作品にちなんで“島”をイメージして、毛利庭園の浮島での会見となったが、池を隔てて報道陣と対峙した香取さんは「どうしてこういう形にしたのか…?報道陣のみなさんの苦情もあったでしょうに、それをおしてまでここでやる意味があるんでしょうか(笑)?」と困惑を語り、笑いを誘っていた。完成した作品については「新しい映画、日本が世界に誇れるCGアニメになった。観終わって知らぬ間に涙腺が緩んだ」と自信をのぞかせた。山崎監督とは監督のデビュー作『ジュブナイル』以来11年ぶりのタッグとなったが「監督はその後、どんどん日本が誇るビッグな監督になっていき、SMAPのほかのメンバーとも仕事をされていたのに、『どうして僕には話が来ないのか?何かやったかな?』と思ってました。ここぞで呼んでいただき、『ここだったんだ!』という思いで頑張りました」と作品に込めた強い思いを明かした。山崎監督は「生身のままでもキャラになれる」と香取さんを絶賛。「企画を立ち上げたときから香取さんだと思っていた」と全幅の信頼を置く。司会者からアメリカのアカデミー賞長編アニメーション賞への意気込みを問われると「じゃあ行きましょうか?いい線行けると思います」と胸を張った。香取さん同様に「作品を観て泣いてしまいました」と山寺さん。「二十年あまり、声優をやってますが、もし自分が出てなかったらこんな悔しいことないと思える作品。僕は宮城出身ですが、これほど友情の大切さを感じる年はなかった。そんなときにこの作品が公開されるのが嬉しい」と真摯に語った。YOUさんも「日本の懐かしい感じがあっていろんな世代に楽しんでもらえる作品」とアピールした。禁断の島に迷い込むコタケに因んで、子供の頃にやってはいけないと言われてたのにやったことは?と尋ねられた香取さんは「僕は清史郎くんくらいの年齢のときはもうSMAPで、ひとりで六本木に地下鉄で通ってました。帰りに街をプラプラぶらついたり、ひとりで銭湯に入ったりしてました」と子供の頃の“冒険”を明かした。また、清史郎くんはもののけやお化けを信じるか?と聞かれ「はい」と回答。「前に香取さんと映画で共演したとき、口裂け女の話をされてその夜は怖くて眠れなかったんです。『夜、ホテルのドアをトントンと叩くよ』と言われて、布団被って寝たんですが全然、眠れませんでした」と告白した。当の香取さんは「ひどい大人ですが、もっとひどいのはそういう話をしたことを覚えていないということ…。全部ひっくるめてごめんなさい」と苦笑を浮かべていた。『friends もののけ島のナキ』は12月17日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:friends もののけ島のナキ 2011年12月17日より全国東宝系にて公開© 2011「friends」製作委員会■関連記事:香取慎吾、主演3Dアニメの収録で服を脱ぎ捨てての熱演!?
2011年10月31日イケてない40代の中年男が“自己改造計画”で一発、花を咲かせる?ハリウッド随一のコメディ俳優スティーヴ・カレル主演、ライアン・ゴズリングにジュリアン・ムーア、エマ・ストーンら魅力的なキャストで贈るラブコメディ『ラブ・アゲイン』。本作の原題「Crazy,Stupid,Love」にちなんで、3つのバージョンで特別に制作された予告編が公開に先駆けて、シネマカフェに到着した。主人公は、高校時代から恋人であり長年連れ添った妻・エミリー(ジュリアン・ムーア)から不倫の告白&離婚の申し出を受けてしまう、40代の男・キャル(スティーヴ・カレル)。とあるバーで出会った30代の遊び人・ジェイコブ(ライアン・ゴズリング)の指南を受け、妻への未練を断ち切るべく“モテ男”への変身計画が始まるのだが…。今回、到着したのはずばり、「Crazy(クレイジー)」、「Stupid(愚か)」、「Love(愛)」の3パターンの予告編。「Crazy(クレイジー)」編では、衝撃的な男女の出会いから正気とは思えない、彼らの明け透けでコミカルなやり取りが描かれ、観る者の笑いを誘う。最後には、ザ・色男のライアン・ゴズリングが見事に鍛え抜かれた肉体を見せ付けるのだが、いつものパターンとは異なり、狙った乙女・ハンナ(エマ・ストーン)はそんな彼になびくどころか“予想外”の反応を見せる。次の「Stupid(愚か)」編では、そのタイトル通り、馬鹿げているようにも見える男同士の“自己改造計画”の模様を中心に展開。ジェイコブのキャルに対するスパルタな指導からは、“モテる”ことに賭ける男たちの真剣な思いが感じられるほか、そんな野心に燃える彼らを上回る(?)肉食系女子たちのホンネも存分に伝わってくる一篇となっている。打って変わり最後の「Love(愛)」編は、本作で描かれる3つの“愛”の局面にフィーチャー。長年連れ添った40代夫婦の“複雑”な愛に、バーでの出会いから始まる“情熱的”な愛、さらには思春期真っ盛りの夫婦の10代息子の“無邪気”な恋愛と、本作には異なる世代の視点で楽しめる愛の物語が詰まっているのだ。少々クレイジーで馬鹿げているように見える男たちの純粋な想いと行動に、女性はきっと胸キュンするはず。あなたは「Crazy」「Stupid」「Love」、どのバージョンがお好き?『ラブ・アゲイン』は11月19日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ラブ・アゲイン 2011年11月19日より全国にて公開© 2011 - Warner Bros.■関連記事:イケてない中年男がモテ男に!?『ラブ・アゲイン』女性限定試写会に30組60名様ご招待どれを観たい?いまハリウッドで最も熱いライアン・ゴズリングの“男前”映画
2011年10月31日あなたは駆け引き上手?恋に仕事に…いかに自分のペースに相手を引きずり込むかという駆け引きが成否のカギを握るという局面はあなたの日常にも多く存在するはず。気が付くと相手の術中にハマっていて…なんて体験もあるのでは?映画でも登場人物たちの駆け引きは大きな見どころ。恋愛はもちろん、弁護士と検事、刑事と犯罪者、いかに主導権を奪うかというやり取りが観る者を楽しませてくれる。みなさんの心の内を調査するシネマカフェのランキング企画「シネマカフェゴコロランキング5」では、この1か月間、「駆け引き上手な俳優」をテーマに投票を実施。みなさんから寄せられた投票の結果を大発表!今回、堂々の1位に選ばれたのは藤原竜也。まもなく最新作『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』が公開となる『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』シリーズでは命を賭けたゲームに挑む博徒・カイジを、『DEATH NOTE デスノート』では世界の“神”になろうとする冷徹な殺人者“キラ”こと夜神月を演じ、いずれの作品でも相手との息を呑むような駆け引きを繰り広げている。20代ながら冷静に相手の心を読み、ゲームのハンドルを自ら握る手練手管は超一級品!恋愛面での駆け引きは…?気になるところだ。第2位には、このランキング企画の上位常連、人気が一向に衰えることのない向井理がランクイン。理系の大学出身で知性と落ち着きを感じさせる向井さん。「何があっても冷静でいそう」(30代・女性)、「考えが見えない」(40代・女性)といった声が多く寄せられた。今年公開された『パラダイス・キス』で演じたジョージはまさに何を考えているか全く読めず、気が付くと周囲を自分のペースに巻き込んでいるという天然の駆け引き上手な男。あの目に見つめられたら、とても落ち着いていられない?3位には『ステキな金縛り』が公開されたばかりの名優、西田敏行がランクイン。一見、駆け引きというものからはかけ離れたイメージがあるが、まさにそのギャップこそがポイント。「人の良さそうな雰囲気で相手が油断してしまいそう」(30代・女性)、「ニコニコとしつつもしっかりと自分のペースに持って行きそう」(20代・女性)。あの笑顔にご用心!4位には阿部寛。東野圭吾の小説が原作のドラマ「新参者」で演じた刑事・加賀恭一郎は阿部さんの当たり役となったが、この役のイメージの影響も大きいよう。加賀は刑事の物々しさを感じさせずに相手の懐に入り込んでいき、事件解決の重要な要素を拾い集めていく。まさにそのイメージのまま「飄々としていながら実は計算してそう」(30代・女性)と多くの票が集めた。来年公開の『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』でも加賀が繰り広げる駆け引きが楽しみだ。5位には2人。渡辺謙と佐藤浩市という日本映画を代表する名優がランクイン。「あの渋さで相手を魅了しそう」(50代・男性)、「余裕を感じさせる」(30代・男性)といった声が渡辺さんに寄せられた。クールさや知性のみならず、人を惹きつける人間的な魅力も駆け引き上手の重要な要素と言えそう。刑事、犯罪者、官僚など駆け引きが求められる役柄を数多くこなしてきたとあって「相手に主導権を握らせることがなさそう」(30代・女性)、「推したり引いたりが上手そう」(30代・男性)といったコメントが集まった。上位5人を日本人俳優が独占する結果となったが、ハリウッド勢では『オーシャンズ』シリーズで見事な駆け引きを見せたジョージ・クルーニーがトップ。女優では『セカンドバージン』の鈴木京香が「駆け引き上手な大人の女性を感じさせる」と上位に入った。恋や仕事の交渉に、あなたも名優たちの演技から駆け引きのテクニックを学んでみては?駆け引きが上手そうな俳優は?1位:藤原竜也2位:向井理3位:西田敏行4位:阿部寛5位:渡辺謙、佐藤浩市次回の「シネマカフェゴコロランキング5」のテーマは「あなたの“ほっとけない男子”俳優は誰?」。こちらも是非、応募ください。「シネマカフェゴコロランキング5」■関連作品:カイジ2 〜人生奪回ゲーム〜 2011年11月5日より全国東宝系にて公開© 2011「カイジ2」製作委員会パラダイス・キス 2011年6月4日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2011「パラダイス・キス」製作委員会ステキな金縛り 2011年10月29日より全国東宝系にて公開© 2011フジテレビ 東宝麒麟の翼〜劇場版・新参者〜 2012年1月28日より全国東宝系にて公開© 2012映画「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜(仮題)」製作委員会オーシャンズ13 2007年8月10日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開©Warner Bros. Entertainment Inc - U.S., Canada, Bahamas & Bermuda. ©2007 Village Roadshow Films (BVI) Limited - All Other Territoriesセカンドバージン 2011年9月23日より公開© 2011映画「セカンドバージン」製作委員会■関連記事:“痛々しい中井貴一のために”三谷幸喜、最新作『ステキな金縛り』ヒット宣誓!【TIFFレポート】新垣結衣、阿部寛と溝端淳平の“職務質問”に「興奮しました」ファン垂涎!『パラダイス・キス』全キャストサイン入りポスターを1名様にプレゼント【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ妻夫木聡、三谷幸喜に負けじと『スマグラー』を猛アピール
2011年10月31日スーザン・サランドンの娘で『ダイアナの選択』やTVシリーズ「カリフォルニケーション」に出演しているエヴァ・アムーリが29日にサウスカロライナ州チャールストンで挙式した。26歳のエヴァのお相手は、サッカーの元アメリカ代表選手で現在はTVで解説者を務めるカイル・マルティーノ(30歳)。結婚式はエヴァの母であるスーザンがオスカー主演女優賞に輝いた『デッドマン・ウォーキング』(’95)で演じたシスター・ヘレン・プレジャンが執り行った。同作では当時9歳だったエヴァが少女時代のヘレンを演じている。ウエディングパーティはスーザンと彼女と一昨年までパートナーだったティム・ロビンス(『デッドマン・ウォーキング』の監督・脚本)がホストを務めた。ちなみにエヴァの父親はイタリア人の映画監督、フランコ・アムーリだが、エヴァにとっては3歳の頃から一緒に暮らしてきたティムこそが父親と呼べる存在なのだろう。エヴァとカイルは昨年12月に婚約。カイルの両親が住んでいるという理由でチャールストンで挙式したという。末長くお幸せに!(text:Yuki Tominaga)©ロイター/AFLO
2011年10月31日第24回東京国際映画祭が10月30日(日)に閉幕し、フランス映画『最強のふたり』が最高賞の「東京サクラグランプリ」を獲得。日本から出品された役所広司と小栗旬が共演している『キツツキと雨』は審査員特別賞に輝いた。東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズをメイン会場に9日間にわたって開催されてきた今年の映画祭。のべ315回の上映に41,000人超の観客が足を運んだ。15本のコンペティション作品の中から東京サクラグランプリの栄冠を手にしたのは、白人の富豪と黒人の介護者の交流をコミカルに描いた『最強のふたり』。W主演のフランソワ・クリュゼとオマール・シーが揃って最優秀男優賞を受賞し、2冠に輝いた。本国フランスでまもなく公開を迎えることから、監督、キャスト陣はプロモーション活動のため来日は叶わなかったが、「アリガトウゴザイマス!」とメッセージを寄せ、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュ両監督は日本公開時に来日することを約束した。最優秀女優賞は、19世紀のアイルランドを舞台に、性別を偽って男性の執事として生きる女性の姿を描いた『アルバート・ノッブス』主演のグレン・クローズが受賞。グレンも人気の主演海外ドラマ「ダメージ」の撮影でニューヨークに滞在中で、授賞式は欠席となったが、ビデオメッセージで受賞の喜びを語った。唯一の邦画コンペティション出品作となった『キツツキと雨』は「僅差の2位」(審査員キース・カサンダー)でグランプリ獲得はならずも、審査員特別賞に。受賞が発表されると会場は大きな拍手に包まれた。壇上に上がった沖田修一監督は「びっくりして上手くしゃべる自信がないです」と緊張した面持ち。「日本映画が1本ということでプレッシャーを感じていました。みなさんに『頑張って』と声をかけていただきましたが、『映画なので、もう出来てるから頑張れって言われてもな…』と思って(笑)」と語り会場の笑いを誘った。「本当に多くの人の力を借りて作った映画です。またここに帰って来られるように頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。最優秀監督賞に輝いたのは、スウェーデンにおける少年たちのいじめ事件を鋭い視点で描いた『プレイ』のリューベン・オストルンド。審査員のひとり、小林政広監督は「個人的には最高賞をあげたかった。素晴らしい作品」と絶賛。オストルンド監督は、家族同伴での初来日の喜びを語ると共に「子役たちに感謝したい。彼らは大人でさえも難しい役どころを見事に演じてくれた」と感謝の思いを口にした。最優秀芸術貢献賞は急遽、2作品に贈られることになり、中国映画『転山』とエイドリアン・ブロディ主演の『デタッチメント』が獲得。『転山』のドゥ・ジャーイー監督は松葉づえをつきながらステージに上がり「全く映画の専門の勉強をしたことがない、ただ映画が好きで夢を持っていただけの私がこの賞をいただいてよろしいのでしょうか?みなさん、見る目がおありです(笑)」と挨拶し会場をわかせた。一方、来日が果たせなかった『デタッチメント』のトニー・ケイ監督は、撮影中に書いたという自作の曲の引き語りのビデオメッセージで喝采を浴びた。また、会場を訪れた観客の投票で最も多くの票を集めた観客賞には『ガザを飛ぶブタ』が受賞した。このほか、日本映画を対象にした「日本映画・ある視点」部門で最優秀作品に選ばれたのは小林啓一監督の『ももいろそらを』。「アジアの風」部門の最優秀アジア映画賞には『クリスマス・イブ』が選出。エコロジー、地球への関わり方、自然と人間の共生などをテーマに持つ作品の中から選ばれる「TOYOTA Earth Grand Prix」はインドネシアの海洋民族を描いた『鏡は嘘をつかない』が獲得したほか、同部門の審査員特別賞はシベリアを舞台にしたドキュメンタリー『ハッピー・ピープルタイガで暮らす一年』が受賞した。今年の審査員を務めたエドワード・R・プレスマン(映画プロデューサー)、キース・カサンダー(映画プロデューサー)、レイコ・クルック(特殊メイキャップアーティスト)、ファン・ビンビン(女優)、小林政広(映画監督)の5人は授賞式後に記者会見に出席。グランプリを始めとするコンペティション部門に関して審査員の意見が分かれ、議論は紛糾したそう。特に監督賞の『プレイ』、審査員特別賞の『キツツキと雨』、グランプリの『最強のふたり』に関して審査委員長のプレスマンは「『キツツキ』はグランプリを獲るにはあまりに軽すぎ、『プレイ』は逆にダークすぎる。相対的な評価で『最強のふたり』が選ばれました。一方で監督賞に関してはみんなが『プレイ』を推しました」と説明。小林監督からは「刺激的な作品、芸術性に富んだ作品がほとんどなかった。ウェルメイドな作品が多く、監督の立場から言うと決してハードルが高いとは感じなかった」という厳しい言葉も飛び出した。<受賞一覧>東京サクラグランプリ:『最強のふたり』最優秀監督賞:リューベン・オストルンド(『プレイ』)審査員特別賞:『キツツキと雨』最優秀男優賞:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー(『最強のふたり』)最優秀女優賞:グレン・クローズ(『アルバート・ノッブス』)最優秀芸術貢献賞:『転山』、『デタッチメント』観客賞:『ガザを飛ぶブタ』日本映画・ある視点(最優秀作品賞):『ももいろそらを』アジアの風(最優秀アジア映画賞):『クリスマス・イブ』アジアの風(スペシャルメンション):『ラジニカーントのロボット(仮)』、『鏡は嘘をつかない』、『TATSUMI』TOYOTA Earth Grand Prix:『鏡は嘘をつかない』TOYOTA Earth Grand Prix(審査員特別賞):『ハッピー・ピープルタイガで暮らす一年』特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会アルバート・ノッブス© Morrison Films / Chrysalis Films 2011■関連記事:【TIFFレポート】新垣結衣、阿部寛と溝端淳平の“職務質問”に「興奮しました」【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!
2011年10月30日三谷幸喜の監督5作目となる最新作『ステキな金縛り』が10月29日(土)、全国で封切られ、三谷監督を始め、深津絵里、西田敏行、阿部寛、竹内結子、中井貴一、KAN、木下隆行(TKO)が東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇で初日舞台挨拶を行った。昨年夏の撮影を経て、満を持しての公開。三谷監督からは「痛々しい中井貴一のためにも、ヒットをさせないといけないと思った」とヒット宣誓も飛び出した。中井さんの“痛々しさ”って!?三谷監督が『ザ・マジックアワー』以来、3年ぶりにメガホンをとった長編コメディ。ある殺人事件を担当することになった三流弁護士のエミ(深津さん)が、被告人のアリバイを唯一証明できる落ち武者の幽霊・更科六兵衛(西田さん)と力を合わせて無罪を勝ち取ろうとする。しかし、すべての人に六兵衛が見えるわけではなく、法廷は大混乱に…。深津さんは「今日まで楽しみな気持ちと、不安な気持ちが行ったり来たりの日々だった。もし楽しんでいただけたなら、もう一回くらい(笑)劇場に足を運んでください」と控えめなアピール。西田さんは劇場に向かう車中、反対車線で行楽地に向かう大渋滞を目撃したと言い、「あんな混雑の中、紅葉なんて見て楽しいんでしょうか。都心(映画館)に来てくださったみなさん、大好きです!」と熱烈な感謝のメッセージを送った。「僕のタップダンスはどうでしたか?思う存分やらせていただいた」(阿部さん)、「初めて三谷作品に出演させていただき、光栄」(竹内さん)、「みなさんが感じている以上に、僕が違和感を感じている(笑)」(木下さん)、「ぜひ音楽も楽しんで」(KANさん)と登壇者が挨拶する中、超常現象を真っ向から否定する敏腕検事を演じた中井さんは「僕は三谷さんと同じで、今年50歳。若い頃は50歳といえば、とても偉い存在だと思っていた。それなのに今回は“見えない犬”を相手に芝居をすることになるとは…」と恨み節だ。これには三谷監督は「中井さんの痛々しい姿を見ていたら、中井さんのためにもヒットさせないといけないなと思った。まあ僕がやらせたんですけど(笑)」とニンマリ。さらに「撮影が去年の夏だったので、木下さん(の人気)が公開までもつか心配だった」と“毒舌”を木下さんに飛び火させた。本作は先日、日本公開に先立ち、ニューヨークでプレミア上映されたばかりで「文化や言葉の違いを超えて、同じ空間で気持ちを共有できたのがとっても“ステキ”だった」(深津さん)、「やっぱり笑い声は世界共通」(三谷監督)。また、10月25日(火)には「東京国際映画祭in仙台」(宮城県・MOVIX仙台)で上映され、三谷監督と西田さんが舞台挨拶を行った。西田さんは「みなさんの笑顔を見て、被災地のみなさんが元気になっていただいたと確信している」と感無量の面持ちだった。『ステキな金縛り』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:ステキな金縛り 2011年10月29日より全国東宝系にて公開© 2011フジテレビ 東宝■関連記事:妻夫木聡、三谷幸喜に負けじと『スマグラー』を猛アピール「三谷幸喜映画祭」に深津絵里、綾瀬はるか、妻夫木、佐藤浩市ら14名がズラリ三谷幸喜が贈る、“笑えて泣ける”『ステキな金縛り』試写会に20組40名様ご招待台風直撃も三谷幸喜新作に350人が来場!三谷&深津絵里「感動しました!」三谷幸喜の作詞で深津絵里&西田敏行がデュエット!KAN、中井貴一、阿部寛らも参加
2011年10月29日2009年にNHKで放送され高い支持を集めたドラマ「外事警察」が映画化されることが決定!日本と韓国を舞台に、渡部篤郎、尾野真千子らおなじみのメンバーに加え、新たに真木よう子、さらに実力派の韓国人俳優キム・ガンウらが出演していることも明らかになった。通常の刑事警察とは異なり、対国際テロ捜査を専門とした“日本のCIA”とも呼ばれる警視庁公安部外事課。表立って行動することはなく、家族にさえも身分を明かさず、任務のためには民間人までも“協力者”として巻き込んでいく彼らの姿を描く。ドラマではジャーナリストとしても活躍する麻生幾による同名小説を原案に、渡部さん演じる住本が率いる外事4課の面々が、テロ対策国際会議を前に日本に潜入したテロリストを追いかけるさまが描かれたが、今回、1年半の歳月をかけてオリジナル脚本を完成させた。ドラマの最後で、事件の責任を取る形で表向きは外事課から外された住本が復職。震災の影響もあって社会不安が続く中で、大学施設から原子力関連の部品のデータが盗まれる。外事4課は怪しい動きを見せる「奥田交易」の捜査を開始し、社長の妻・果織を“協力者=スパイ”に仕立てようとする。その矢先、住本が日本に潜伏する韓国の諜報員に刺されるという事件が発生。それは彼らからの“警告”だった…。“公安の魔物”の異名を取る冷徹な主人公・住本を演じる渡部さんは「ドラマからスタッフ、キャスト一丸となって作ってきた作品ですので、 さらに作品が続いていくことをとても嬉しく感じております」と映画化の喜びを語る。さらに「日韓のコラボレーションによる、映像美や重厚感が随所に散りばめられた作品となっています。緻密なストーリーはドラマと変わらず素晴らしく、舞台が韓国にまで広がっていることでスケール感がさらにアップしています」と見どころを明かしてくれた。ほかにも尾野さんが演じた、所轄から外事課へと大抜擢されるも手段を選ばぬ住本のやり方に反発し衝突していた女性捜査官・松沢を始め、北見敏之、滝藤賢一、渋川清彦、山本浩司が演じる4課の面々もドラマに続き、映画版に登場。警視庁警備局長・倉田役の遠藤憲一、内閣官房長官・松村を演じる余貴美子、元警備局長で現在は内閣情報調査室長の有賀を演じる石橋凌もドラマに続いて劇場版に出演を果たしている。韓国の工作員・安民鉄を演じるキム・ガンウに、奥田交易の社長夫人である秘密を抱える果織を真木よう子、原子力研究のエリートであり、事件のカギを握る在日2世の徐昌義を田中泯が演じるなど、劇場版から出演となるキャスト陣にも実力派が多数!渡部さんにとって韓国語での芝居は初体験となったが、わずか1か月ほどの勉強で、現場でキム・ガンウらと通訳を介さずに話ができるほどマスターしていたとか。ソウルと釜山で3週間におよぶ撮影が行われ、特にSWATによる銃撃シーンは韓国屈指のアクション監督の指揮の下、2日で40時間を費やして撮影を敢行した。過去に渡部さんが出演したドラマ「ケイゾク」(TBS)などは韓国でも放送されており、街を歩いているときに観衆に囲まれてちょっとした騒動になったことも。中国のチャン・イーモウ監督による『Flowers of War』への参加も発表されているが、渡部さんにとってまた一歩、新たな世界へと踏み出す作品となった。渡部さん自身は韓国ロケを「非常に優秀なスタッフが加わり、素晴らしい環境の中で撮影をさせていただくことができ、とても貴重な体験となりました」とふり返っている。“スパイ天国”と揶揄される日本だが、多くの国民があずかり知らぬところで陰謀がうごめき、精鋭の捜査官たちが戦いを繰り広げている。“公安の魔物”が生み出すのは日本社会の平穏か?それとも――。『外事警察』は2012年6月2日(土)より全国にて公開。■関連作品:外事警察 2012年6月2日より全国にて公開© 2012「外事警察」製作委員会
2011年10月28日