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歴史小説界の巨星・司馬遼太郎が、土方歳三を主人公に、新選組の志士たちの知られざる人生と激動の幕末の時代を描いた国民的ベストセラーの映画化作品『燃えよ剣』。この度、主演の岡田准一をはじめとする、超豪華オールキャストが集結した場面写真が一挙公開された。名匠・原田眞人監督のもと、主演には、今や日本の映画界に欠かせない俳優の岡田。その他、柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、伊藤英明と、超豪華俳優が本作には集結している。土方と新選組は、いかにして歴史に名を刻む“伝説(レジェンド)”となったのか。時代の大きな変化の中、剣を手に命を燃やした男たちの知られざる“愛”と“戦い”、そのすべてが今、スクリーンで明かされる。公開されたのは、“幕末”という変革の時代で、己を信じ、新選組の副長として最後まで戦い抜いた、誰もが恐れ、誰よりも愛される永遠のカリスマ・土方(岡田)と、一番隊組長の沖田総司(山田)が険しい表情を浮かべ立ち並ぶ、緊迫感溢れるカットをはじめ、土方を取り巻くさまざまな主要人物の姿を捉えた新カット4点だ。激動の運命に翻弄されながらも、惹かれ合う土方に想いを馳せ、絵筆を走らせるお雪(柴咲)の凛とした美しい姿。やがて新選組の局長として対立し合うことになる近藤勇(鈴木)と芹沢鴨(伊藤)が剣を握る様子。そして、京都の治安維持のため、過激浪士の駆逐を命じる徳川慶喜(山田)に対し、会津藩主・松平容保(尾上右近)が目を伏せ聞き入れるシーンなど、どの写真からも、それぞれの想いや交錯する思惑が漂い、期待が高まること請け合いだ。さらに、思わず目を引くのは、衣装やロケ地といった原田監督こだわりの世界感。衣装デザインは、『日本のいちばん長い日』『関ヶ原』『検察側の罪人』など、原田作品を多く手がけている宮本まさ江が担当し、クールでスタイリッシュな黒の隊服で新選組のイメージを一新。ヘアー&メイクアップとして、『ハクソー・リッジ』『沈黙-サイレンス-』『SAYURI』など、ハリウッドで活躍するメイクアップアーティストのノリコ・ワタナベが参加し、徹底的にリアリティを追求した“洋かつら”を使用したという。また、ロケ地は約60カ所に及び、西本願寺、二条城、仁和寺、姫路城などの世界遺産や国宝級建造物での撮影を敢行。岡田自身、「そこに立つだけで、その場所が(芝居を)助けてくれる。エネルギーを感じる場所ばかりだった」と語るほど、豪華なロケーションにも注目すべきだ。まさに、日本映画界が誇る名優と一流のクリエイター陣が奇跡の集結を果たした本作。日本映画史に残るであろう“歴史スペクタクル超大作”に、期待感が絶えない。『燃えよ剣』5月22日(金)より全国公開
2020年02月27日欅坂46に迫ったドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』が、4月3日(金)に公開されることが決定。あわせて予告映像が公開された。デビュー1年目での紅白歌合戦出場、そして全国で大規模アリーナツアーや異例のロックフェス参戦、3年半でたどり着いた東京ドーム公演など、“快進撃” を続けてきた欅坂46。昨年9月に初の東京ドーム公演2daysを成功させて迎えた2020年。絶対的なセンターだった平手友梨奈の突然の脱退が決まった。そんな激動の中で4月6日にデビュー4周年を控える欅坂46にカメラは迫っていく。監督を務めるのは、『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』、『パンドラ ザ・イエロー・モンキー PUNCH DRUNKARD TOUR THE MOVIE』や乃木坂46『おいでシャンプー』、『いつかできるから今日できる』MVなど珠玉の映像作品を手がけてきた高橋栄樹。欅坂46と真正面から向き合い、今まで映像化されてこなかった数々のライブパフォーマンスを再編集し、メンバーやスタッフの証言を積み重ね、デビュー直後から現在に至る彼らの姿を真摯に映し取っている。この度公開された予告編では、欅坂46メンバーの、射抜くような目つき、躍動する身体、控えめな仕草、一筋の涙、喜びと苦しみなど、さまざま感情が切り取られている。“伝えること”に対してストイックなまでに追求してきた彼女たちの今まで表に出てこなかった姿が映し出されている。『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』4月3日(金)公開
2020年02月27日窪田正孝を主演に迎え、三池崇史監督が初めて挑んだラブストーリー『初恋』が明日より公開。欲望渦巻く歌舞伎町を舞台に、疾走する“純愛”が描かれる。カンヌ映画祭監督週間や、トロント映画祭ミッドナイト・マッドネス部門での上映で映画ファンを大いに沸かせ、異例の全米先行公開が成された本作。世界30以上の映画祭から招待され、米批評家サイトRotten Tomatoesでは“97%フレッシュ”という高評価を獲得(2月14日時点)している。物語の筋書きはこうだ。新宿歌舞伎町で、余命いくばくも無いと知らされたプロボクサーが、裏社会の陰謀から逃げる少女を助けるために、事情を知らずに悪徳刑事を“KO”したことから問題続発。彼はなぜか追われる身となり、ヤクザ、チャイニーズマフィア、そして警察組織が入り乱れ、大抗争に巻き込まれることになるのだ。しかし、「死んだ気になりゃ、やれるはず」。彼は少女を守ると心に決め、立ち上がる。そんな本作で、余命宣告されるプロボクサー・葛城レオを演じるのが窪田。余命いくばくもないと知り絶望する姿から、少女を守るため強大な存在に立ち向かっていく姿まで、繊細さと大胆さを自在に操ることができる窪田だからこそのキャスティングだ。そして、ヒロインのモニカ役を務めるのは超大型新人の小西桜子。公開されて間もない『ファンシー』にて商業映画初出演を飾ったばかりの彼女が、若手からベテランまでの豪華俳優陣に囲まれて、夜の世界に蝕まれるヒロインをみずみずしく演じ上げている。さらにふたりは『ファンシー』でも共演しているのだから、両作での関係性の違いにも注目だ。彼らを翻弄し、また彼らに翻弄される者たちを演じるのは、先述したように非常に豪華な面々。裏で手を組んでいる刑事の大伴と、ヤクザの策士・加瀬に、それぞれ大森南朋と染谷将太。そして、オールドスタイルの武闘派ヤクザ権藤役の内野聖陽をはじめ、恋人を殺されて復讐に燃える女ジュリ役にベッキー、組の核弾頭・市川役を村上淳、組長代行に塩見三省が扮する。濃厚なキャラクターたちが勢揃いだ。この並びからして、三池組だからこそ成し遂げられたものとも思える。世界中の映画ファンを虜にする三池監督による“初の”ラブストーリーとあって、そちらにばかり話題が集中するが、しかしそこはやはり三池作品。過激なバイオレンス描写も、絶妙なユーモアセンスとともに取り入れられている。そんな三池映画の真骨頂を、ぜひとも見逃さないでいただきたい。『初恋』2月28日(金)より全国公開
2020年02月27日日本人初のメジャーリーガー外野手として、メジャー1年目でMVPと新人王を同時受賞、2004年にはシーズン最多262安打を記録、10年連続で200安打など、数々の偉業を成し遂げたイチロー(鈴木一朗)氏。昨年の3月、45歳で現役引退を発表されたが、野球に対する愛情や、イチロー氏ならではの野球哲学など、プロ野球選手として世界に与えた感動や影響は計り知れない。それと同時に、その発言や行動を通して“イチロー”というキャラクターでも、わたしたちを楽しませてくれた。そんなイチロー氏から感銘や感動を受けたこと、感じたことを語っていただく「わたしとイチロー」という企画で、糸井重里さんにインタビューを行った。糸井さんは、2004年に“イチロー×糸井重里”『キャッチボールICHIRO MEETS YOU』というBSデジタル民放5局共同特別番組でイチロー氏と共演し、インタビュアーとしてイチロー氏に向き合っている。番組を書籍化した際に、そこで発せられたイチロー氏ならではの哲学を感じる“言葉だけ”を抜粋し「語録」として掲載した。それがきっかけとなり、のちのイチロー語録『イチロー 262のメッセージ』シリーズの書籍化へとつながった。イチロー氏とはそんな関係を持つ糸井さんだが、インタビューの冒頭、「糸井さんは、イチローさんを楽しみましたか?」という質問を投げかけると、ニコニコしながら「いい質問だね~!!」と返答。「イチローさんって、野球の技術に対してむやみにお金を払われてしまった人だと思うんです。最盛期には年俸が20億円近くまで上がった。これって、どれくらいの金額か、誰にも実感できないですよね。つまり、既存の社会評価の外側に飛び出てしまったわけです」そうイチロー氏を分析する糸井さん。イチロー氏は、一般的なプロ野球選手とは次元の違う価値観の中に置かれた人であるという定義だ。スポーツの中でも、日本のプロ野球には“日本のプロ野球ならでは”の独特の価値も面白さもある。それも超えて、アスリートとして海を越えて、ここまでスターになったイチロー氏を、ひとつのコンテンツとして捉えるというのは、糸井さんらしい。また、「カリスマには自分のイメージを裏切って欲しくない。それが庶民の願いです」とも。「イチローさんの場合、日本人として究極のカリスマになっちゃったので、本人が『困ったな』と思ったり、『失敗した』と思ったことでさえ、メディアは肯定しながら伝えてくれるようになっちゃう。“イチローならではの失敗”というような解釈をするようになるわけです。イチローさんは、ずっと自分のカリスマとしての商品価値を裏切らないように、ずっとふるまってきている。これって、すごいことです」と続け、イチロー氏の一挙一動に今現在もなお注目が集まる所以も語った。野球談議をしながら、「イチローさんの言葉と神秘力の関係が興味深い」「遊び心はイチローさんのアイデンティティ」と語る糸井重里さん。インタビューのロング版は2回に渡り、ぴあ(アプリ)内の特集「わたしとイチロー」に掲載される。文:ぴあ撮影:平岩享『永遠に刻みたいイチロー262のメッセージ』発売中著者:『永遠に刻みたいイチロー262のメッセージ』編集委員会定価:1,000円+税
2020年02月27日フランシス・フォード・コッポラ監督の衝撃作『地獄の黙示録』が明日から全国のIMAX劇場で期間限定で上映される。今回は公開40周年を記念して製作された“ファイナル・カット”版での上映だ。映画ファンの間には繰り返しタイトルがあがる名作、大作、問題作が多く存在するが『地獄の黙示録』も長年に渡って何度もその名があがり、賛否両論が渦巻いてきた作品だ。舞台はベトナム戦争が続く1969年。ウィラード大尉(マーティン・シーン)は、カンボジアのジャングルにいるカーツ大佐(マーロン・ブランド)の暗殺を命じられる。カーツ大佐は軍の命令を無視して暴走し、ジャングルに独自の王国を築いているという。ウィラードは船に乗り込み、河を移動しながら戦争下のベトナムをくぐり抜け、カーツ大佐のいるジャングルを目指す。脚本家のジョン・ミリアスとジョージ・ルーカスが温めていた企画をコッポラが引き継いで製作された本作は、壮大なスケールで撮影が開始されるも、セットは台風で流され、主役が交代し、キャストは病で生死の境をさまよい、ついにはコッポラも心労で倒れるほど過酷な撮影が続いた。その結果、撮影期間も投じた予算も当初の計画から大幅オーバー。2年もの編集期間を経て完成に至った。映画はカンヌ映画祭で最高賞パルムドールに輝き、興行的にも大ヒット。2001年には53分の未公開シーンを追加した“特別完全版”が公開。明日から日本に上陸する“ファイナル・カット”は巨匠ヴィットリオ・ストラーロが撮影したネガ・フィルムを修復し、劇場公開版プリントマスターの音声と共にIMAX DMR(Digital Media Remastering)技術でリマスターしたもの。特別完全版よりも20分短い182分で、コッポラ監督が自ら製作にあたっている。本作はそのスケールの大きさと、様々な解釈をうむ内容、強烈な映像、T・S・エリオットやジェームズ・フレイザーの引用などが多くの映画ファン、研究者の興味をひき、現在も語り継がれている伝説的な作品だ。また、“I love the smell of napalm in the morning.(朝にかぐナパームの臭いは格別だ)”など、本作に登場する名セリフは現在も語り継がれている。今回は最新のデジタル技術で復元が行われ、IMAXの環境で楽しめる絶好の機会。最初の公開時にも、特別完全版にも間に合わなかった若い映画ファンも劇場に足を運ぶことを期待したい。『地獄の黙示録 ファイナル・カット』2月28日(金)より全国IMAXにて期間限定上映
2020年02月27日今年で第10回目となるWOWOW「勝手に演劇大賞」の投票結果が本日発表された。「勝手に演劇大賞」は、を演劇ファンからのWEB投票によって選出された作品・演出家・俳優を表彰する賞。投票は11月1日から12月31日まで行われた。「作品賞(ストレートプレイ部門/ミュージカル部門/2.5次元部門)」 「演出家賞」「女優賞」「男優賞」「新人賞」による7部門の受賞結果は下記の通り。●作品賞ストレートプレイ部門:「罪と罰」ミュージカル部門:ブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」2.5次元部門:舞台「どろろ」●演出家賞:三谷幸喜2019年演出作品三谷かぶき『月光露針路日本 風雲児たち』愛と哀しみのシャーロック・ホームズ日本の歴史(上演期間:2018年12月〜2019年1月)●男優賞:三浦春馬2019年出演作品「罪と罰」ブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」●女優賞:ソニン2019年出演作品ブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」A New Musical「FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜」マリー・アントワネット(上演期間:2018年9月〜2019年1月)●新人賞:広瀬すず2019年出演作品NODA・MAP第23回公演『Q』:A Night At The Kabuki
2020年02月26日WOWOWで放送30周年を迎える『エキサイトマッチ~世界プロボクシング』と、5月に全国劇場公開とWOWOW放送を迎えるプロジェクト『太陽は動かない』とのコラボレーション企画が実現。2月26日、都内でWBA・IBF世界バンタム級王者の井上尚弥選手、映画&ドラマで主演を務める藤原竜也が対談を行った。井上選手の大ファンだという藤原は「いつも一方的に、画面越しに応援させてもらっている。直視できない!」と緊張しきり。井上選手も『デスノート』『カイジ』シリーズなどで、藤原の熱演を見ているそうで「今日はお会いできてうれしい」と喜びを語った。“本番”に臨む心持ちに話題が及ぶと、藤原は「稽古でできないことは、本番でもできないですから。特に演劇の現場は、俳優を育てる場で、お客さんと生で接するという意味ではボクシングに似ているなと。あくまで演出家はセコンドで」と両者の共通点について言及。井上選手は日常的なルーティンを語ったほか、「あとは強い者が勝つ世界。練習した分、どれだけ出せるかが結果なので」と勝利への信念を明かした。さらに「しっかり準備したからこそ、遠足の前日みたいに夜は眠れないですね。リングに上がる瞬間は緊張もありますが、ゴングが鳴ると『もう始まるんだ』と。試合中は夢の中みたいで、振り返ると覚えていないほど集中している」。トップアスリートだけが味わう感覚に、藤原は興味津々の様子で、耳を傾けていた。心臓に爆弾が埋め込まれ、24時間ごとに死の危険が迫まるという秘密組織AN通信のエージェント、鷹野(藤原)と田岡(竹内涼真)が「全人類の未来を決める次世代エネルギー」の極秘情報をめぐって、命がけの頭脳戦を繰り広げる。吉田修一のスパイアクション小説を、羽住英一郎監督(「海猿」「MOZU」)が映画&ドラマ化する。取材・文・写真:内田 涼【放送情報】・『4・26ラスベガス決戦!「井上尚弥×藤原竜也」対談』【放送日】4月4日(土)午後2:30[WOWOWプライム]※無料放送・『生中継!エキサイトマッチSP「井上尚弥」ラスベガス3団体統一戦!』【放送日】4月26日(日)午前10:00[WOWOWプライム]※生中継・映画『太陽は動かない』5月15日(金)、全国ロードショー・「連続ドラマW太陽は動かない -THE ECLIPSE-」5月24日(日)より、WOWOWプライムにて放送スタート 毎週日曜22時~全6話/第1話無料放送
2020年02月26日『ジュラシック・ワールド』3作目のタイトルが判明した。『Jurassic World:Dominion』で、『Dominion』とは統治、支配という意味。恐竜が土地を取り戻すという意味なのか、想像がふくらむ。このタイトルは、コリン・トレボロウが撮影初日の写真と一緒にツイートで発表したもの。2015年の『ジュラシック・ワールド』で監督と脚本家を兼任したトレボロウは、2018年の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』では脚本と製作総指揮にとどまったが、今回はまた監督に復帰する。北米公開は2021年6月11日。文=猿渡由紀
2020年02月26日菅田将暉と小松菜奈のダブル主演作『糸』に、片寄涼太が参戦していることが分かった。そしてこの度、片寄、菅田のコメントが公開された。2006年、夏川りみの歌をモチーフとした映画『涙そうそう』。さらに2010年の、一青窈の歌をモチーフとした映画『ハナミズキ』。これら愛され続ける歌の力が物語にさらなる深みを与え、多くの感動を呼んできた。そして今、長きに渡り人々の心を魅了してやまない、永遠に歌い継がれる中島みゆきによる同名曲を映画化した『糸』が、愛と絆の感動作品として誕生しようとしている。中島による名曲『糸』は、彼女が知人の結婚を祝して作り、1998年にリリース。“糸”を人に見立てて、男女の出逢いの奇跡と絆の大切さを歌ったこの曲は、ドラマや数多くのCMに起用され、今もなお、多くのアーティストたちに愛され、歌い継がれている。本作はそんな名曲の歌詞を元に、平成元年に生まれた男女ふたりが、令和を迎える31年間の中で、出逢い、別れ、そして平成の終わりに再びめぐり逢うまでの18年間を描き出す。監督は、骨太な社会派ドラマから感動の恋愛物語まで、ジャンルを超えてその卓越した演出力を発揮してきた人間ドラマの名手・瀬々敬久。原案・企画プロデュースは、『黄泉がえり』など数多くの感動作を手がけてきた平野隆だ。平成元年に生まれた主人公の男女を『アルキメデスの大戦』の菅田と、『沈黙 -サイレンス-』でハリウッドデビューも果たしている小松が演じる。ふたりはこれが3度目の共演だ。さらに、榮倉奈々、斎藤工、山本美月、倍賞美津子、成田凌、二階堂ふみ、高杉真宙など、主役級キャストが脇を固める。そんな本作に、追加キャストとして発表された片寄。GENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカルとして活躍し、近年では『兄に愛されすぎて困ってます』『PRINCE OF LEGEND』など、俳優業でもその存在感を発揮する存在だ。昨年末に公開された『午前0時、キスしに来てよ』の大ヒットも記憶に新しい。そんな片寄が今作で演じるのは、東京に上京してきた葵(小松)が出逢い、恋仲となるファンドマネージャー・水島(斎藤)の部下である佐々木役。エリートサラリーマンとして、スーツ姿でクールに演じる。今回、菅田と片寄の共演シーンはないものの、昨年放送され、話題となったドラマ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』では教師と生徒役で共演していた。今作では、過去に共演した俳優やプライベートでも親交の厚い俳優、スタッフ等が関わり合い、映画のテーマでもある“縁”や“人と人との繋がり”を改めて感じていた菅田。そんな話を製作陣と話していた中、佐々木役に誰が良いかという話になった際、ドラマ『3年A組…』で共演した片寄の名前が挙がり、プロデューサーがダメ元でオファー。片寄側も「菅田の主演作品であれば……!」と快諾し、今回の出演が実現したようだ。公開された片寄、菅田のコメントは下記。■片寄涼太この度、映画『糸』に出演させていただき大変光栄に感じております。主演の菅田将暉さんとはドラマ『3年A組…』でご一緒させていただいて以来、とても尊敬する役者さんのひとりとしてその姿を追っていたのですが、そんな菅田さんとのご縁もあり、今回の機会を頂けたことも大変ありがたく感じております。豪華なキャストの方々に並んでこの作品に携わらせて頂けたことは、自分にとって恐れ多く、未だに信じられないような気持ちです。瀬々敬久監督のもと、この『糸』の世界で役を演じさせていただけたことも、今後の自分にとって大きな財産となる経験だったと感じております。映画『糸』が多くの方に届いて、その感動の『糸』がたくさんの方の心を繋いでいくことを確信しています。素晴らしい作品がひとりでも多くの方に届きますよう願っています。■菅田将暉『3年A組…』という作品で出会った片寄くん。一役者として、作品への関わり方にすごく情熱を感じます。今回も力を貸してくれると聞いた時は嬉しかったです。今作でもとても印象に残っていて、それはビジュアルというのは大前提にあるのですが、一見映画の中で誰でも良さそうな役って、誰でも良い訳ではなくて。こういった映画との関わり方を快くやろうとする彼の心意気に感謝です。『糸』4月24日(金)より全国公開
2020年02月26日ノゾエ征爾率いる劇団はえぎわ。その番外公演が2月28日(金)に開幕する。公演タイトルは、「はえぎわの番外公演をニッポン放送がプロデュースするよ『お化けの進(すすむ)くん』」。こんなに経緯がわかりやすいタイトルも珍しいのでは?出演はノゾエはじめ、井内ミワク、町田水城ら、はえぎわの一部メンバーとゲスト含め8人。そして今作の最大の特徴は、ノゾエいわく「ミュージカルみたいなの」であるということ。もともと、作品の中で音楽を効果的に使うことが多く、近年は音楽劇も多く手掛けているノゾエ。松尾スズキの絵本を舞台化した『気づかいルーシー』や、昨年の東京芸術祭で上演された野外劇『吾輩は猫である』なんかはまさにそうだ。しかしこれらはあくまでも「音楽劇」であり、そんなノゾエがあえて今作の企画で出した「ミュージカル」という言葉……はたしてどんなものになるのか、否が応でも期待は高まってしまう。また、音楽を手掛けるのが田中馨(Hei Tanaka)という点も要注目だ。近年ノゾエとのタッグが多い彼だが、上記の『気づかいルーシー』も『吾輩は猫である』でも音楽を担当。いわゆる「正統派ミュージカル的な音楽」とはまた違う、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような奇妙さと楽しさが同居する田中の音楽は、ノゾエの作り出す世界観ととても良く合う。しかも今回は田中率いるバンドHei Tanakaのバンドメンバーも出演、生バンドの演奏に合わせての舞台とのこと。ミニマムな番外公演とはいえ、なんとも豪華ではないか!今年5月にはシアターコクーンでの『母を逃がす』演出も控え、今後も大きなプロデュース公演の仕事が立て続くこと必至のノゾエ征爾。そんな彼が「やりたいこと」が、この公演には詰まっているはずだ。その贅沢さをぜひ味わいたい。『お化けの進くん』は3月10日(火)まで東京・ニッポン放送のイマジン・スタジオで上演される。文:川口有紀
2020年02月26日演出家・三浦基が代表を務める京都の劇団・地点が、ドストエフスキー作『罪と罰』を2月29日(土)・3月1日(日)に神奈川県立青少年センター 紅葉坂ホール、3月20日(金・祝)から22日(日)まで京都芸術劇場 春秋座で上演する。同作は、三浦がロシアの国立ボリショイ・ドラマ劇場からの依頼で、現地の所属俳優とともに制作、今年6月に同劇場での上演を予定しているが、ロシアでのクリエイションを前に、まずは自身のインスピレーションの源泉となる地点でその世界観を作り上げ、日本で披露する。物語の舞台は、ロシア帝国の首都サンクトペテルブルク。猛暑の7月、青年ラスコーリニコフは、質屋の老婆とその妹を斧で殺す。娼婦のソーニャ、妹ドゥーニャ、苦学生ラズミーヒン、快楽主義者のスヴィドリガイロフら、彼を取り巻く人間たち。その関係の中で、法を超越する特権的個人や、人を殺す権利をめぐる彼の思想も徐々に明らかにされていく……。ロシアでもっとも読まれてきた小説のひとつ『罪と罰』を、その舞台となっているサンクトペテルブルクの劇場で日本人演出家が手がけるという、かなり大胆で意欲が感じられる今企画には、三浦独自の“読み”の可能性に期待が持たれているという。三浦の作品づくりは、既存のテキストを再構成・コラージュするという独自の手法で、発語法も言葉の抑揚やリズムをずらし、言葉そのものを剥き出しにすることから音楽的とも評されている。そんな彼の演出スタイル“自由な読み”によって、原作の大きなテーマのひとつとなっている信仰問題などが大胆に普遍化されることも期待される。また、この作品は「棺桶のような狭く暗い小部屋に閉じこもっていた主人公が殺人を契機に外へ出かけ、人々と出会う物語」とも言われるが、人から人へ向かう“ベクトル=矢印”を視覚化し、歩くという日常的動作により空間を形づくっていくという。2007年から取り組んできた「チェーホフ四大戯曲連続上演シリーズ」をはじめ、ロシアの作家の作品を継続的に上演してきた三浦にとって、本作はこれまでの創作活動の集大成といっていい。まずは日本で、どんな可能性を拓くのか。4月にはロームシアター京都の新館長就任も控える三浦。大きな節目となる2020年の第一歩が幕を開ける。文:伊藤由紀子
2020年02月26日昨年は新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』の演出でも話題をさらった劇作家で演出家のG2と、9人の俳優からなる演劇ユニット「モジリ兄とヘミング」の第3回公演『蝋老楼~カラフルな残骸~』が2月29日(土)から3月8日(日)まで東京・テアトルBONBONで上演される。2017年、「何か面白いことをやってみよう」と結集した面々。年齢もキャリアもジャンルも異なる彼らが、緊密な劇空間で繰り広げるのは、時間も空間も超越した壮大な物語だ。もちろん、G2の書き下ろし作品。彼らにしかできない舞台表現を、毎回、たくましく模索している。「ヒューマン・ファンタジー三部作」完結編となる新作『蝋老楼~カラフルな残骸~』について、作・演出のG2は次のように話す。「今回は地下にある小さな“製本会社”のオフィスに何十年もの時の流れが突如現れます。さまざまな“信じられない”現象が飛び出してくるのです。それらに翻弄された結果、どんな末路が待っているのか。登場人物たちは大切な何かを取り戻すことができるのか。 それは人生の縮図であり、もう一つの人生であり、もしくはあり得ない絵空事なのかもしれません。スリルとサスペンスの中で、多いに笑って感動できる作品に仕上がりました」。大劇場でのスペクタクルなステージングにも定評がありながら、あえて息遣いまで伝わる小劇場にこだわり、志を同じくする仲間たちと試行錯誤を続けるG2。その表現の向かう先に注目したい。文:小川志津子
2020年02月26日2月22日、23日の全国映画動員ランキングは、公開7週目の『パラサイト 半地下の家族』(全国311館)が先週に続いて首位を守った。スマートフォンをきっかけにはじまる恐怖を描いたヒット作の続編『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(全国323館)は初登場2位に。公開3週目の『犬鳴村』(全国211館)と、同じく公開3週目の『ヲタクに恋は難しい』(全国304館)は先週と変わらず3位、4位につけている。そのほか新作では、大人気アニメシリーズの20周年を記念して作られた『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(全国48館)が初登場6位。『ヘレディタリー/継承』で高い評価を得たアリ・アスター監督の新作『ミッドサマー』(全国106館)が初登場7位。人気シリーズをクリステン・スチュワート、ナオミ・スコット、エラ・バリンスカの新キャストで新たに映画化した『チャーリーズ・エンジェル』(全国305館)が初登場8位に。2016年に実際に起きたスキャンダルの裏側をシャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの出演で描く『スキャンダル』(全国200館)が初登場9位に入った。また、公開14週目の『アナと雪の女王2』(全国379館)は11位になり初めてベスト10から外れた。次週は『映画しまじろう「しまじろうとそらとぶふね」』『架空OL日記』『仮面ライダージオウNEXT TIMEゲイツ、マジェスティ』『黒い司法 0%からの奇跡』『劇場版「SHIROBAKO」』『スケアリーストーリーズ 怖い本』『初恋』『野性の呼び声』『レ・ミゼラブル』『ロングデイズ・ジャーニーこの夜の涯てへ』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『パラサイト 半地下の家族』2位『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』3位『犬鳴村』4位『ヲタクに恋は難しい』5位『1917 命をかけた伝令』6位『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』7位『ミッドサマー』8位『チャーリーズ・エンジェル』9位『スキャンダル』10位『AI崩壊』
2020年02月25日イタリアで新型肺炎の感染者が急増しているのを受け、『ミッション:インポッシブル』7作目のヴェネチアでのロケが中止となった。ここでのロケは3週間の予定だったが、キャストやクルーの安全、また国境閉鎖などの可能性を考慮し、アメリカを含む別の国で実施することを検討しているという。主演とプロデューサーを兼任するトム・クルーズは、まだイタリア入りはしていない。映画は2021年7月北米公開予定。監督はクリストファー・マッカリー。イタリアでは現段階で200人以上の感染者が出ており、ロンバルディア州とベネト州の一部の街は、事実上閉鎖されている。文=猿渡由紀
2020年02月25日「ぴあ」調査による2020年2月21日、2月22日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、戦時中に捕虜収容所で結成されたタップダンス・チームが主人公の『スウィング・キッズ』が第1位になった。ベスト10は以下の通り。1位『スウィング・キッズ』92.1点2位『世界一初恋プロポーズ編』90.5点3位『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』90.2点4位『映画 ねこねこ日本史 ~龍馬のはちゃめちゃタイムトラベルぜよ!~』88.2点5位『名もなき生涯』87.8点6位『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』86.5点7位『スキャンダル』84.1点8位『ミッドサマー』82.5点9位『Red』80.1点10位『チャーリーズ・エンジェル』79.2点本作の舞台は1951年。巨大捕虜収容所で対外的なイメージ戦略として、戦争捕虜によるダンスチームが結成される。集まったのは、トラブルメイカー、通訳士、生き別れた妻を探す男、見た目からは想像できないダンススキルを秘めた男、そして元タップダンサーの経験をもつリーダー。彼らは言葉や考え、ダンスの実力差を乗り越えてデビュー公演に向けて奮闘する。映画は、人間ドラマと個性的なキャラクターの掛け合い、熱いダンス&タップシーンが見どころの作品で、『サニー 永遠の仲間たち』のカン・ヒョンチョル監督の最新作だ。劇中にはザ・ビートルズやデヴィッド・ボウイ、アイズレー・ブラザーズのナンバーが登場し、ダンスシーンを盛り上げている。公開初日の劇場は女性客が多く、「タップダンスが圧巻で満足」「情熱的なダンスがすごかった」など劇中のダンスシーンを評価する声や、「若い登場人物が葛藤しているさまが伝わってきた」「エンターテインメント性と社会を描き出す批評性が両立している作品」「戦争の根本的な部分や残虐性もしっかり描かれている」などの声が集まった。調査は22日の土曜日に実施したが、すでに複数回鑑賞したと語る人もおり、今後も着実に動員を伸ばす作品になりそうだ。(本ランキングは、2/21(金)、2/22(土)に公開された新作映画10本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)直近1か月の満足度ランキング結果■2月14日、15日公開作品のランキング1位『MAN WITH A MISSION THE MOVIE ‐TRACE the HISTORY‐』93.9点2位『阪神タイガース THE MOVIE~猛虎神話集~』92.9点3位『ACCA13区監察課 Regards』92.8点4位『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』91.8点5位『山中静夫氏の尊厳死』91.3点6位『1917 命をかけた伝令』89.8点7位『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』88.4点8位『ふたりのJ・T・リロイベストセラー作家の裏の裏』80.0点9位『影裏』77.9点10位『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』75.9点■2月7日、8日公開作品のランキング1位『侍の名のもとに~野球日本代表 侍ジャパンの800日~』93.7点2位『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー/魔進戦隊キラメイジャー エピソードZEROスーパー戦隊MOVIEパーティー』91.3点3位『37セカンズ』89.9点4位『プロジェクト・グーテンベルク 贋札王』86.2点5位『ファンシー』85.8点6位『グッドライアー 偽りのゲーム』84.7点7位『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』84.1点8位『ヲタクに恋は難しい』83.9点9位『ハスラーズ』83.5点10位『グリンゴ/最強の悪運男』78.9点■1月31日、2月1日公開作品のランキング1位『淪落の人』93.8点2位『前田建設ファンタジー営業部』93.7点3位『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN’S CROWN-』89.7点4位『バッドボーイズフォー・ライフ』89.3点5位『AI崩壊』88.3点6位『嘘八百 京町ロワイヤル』87.6点7位『男と女 人生最良の日々』86.6点8位『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』86.4点9位『母との約束、250通の手紙』84.8点
2020年02月25日aikoが2月26日、39thシングル『青空』をリリースする。デビューから21年目、そして昨年末の『NHK紅白歌合戦』に通算14回目の出演を果たすなど国民的人気を誇るシンガー・ソングライターのaiko。最近も東京スカパラダイスオーケストラの『Good Morning~ブルー・デイジー feat. aiko』に客演参加するなど、話題に事欠かない。そんな彼女は現在、全国ツアー「aiko Live Tour『Love Like Rock vol.9』」の真っ最中である。本日発売の『青空』は2018年5月発売の『ストロー』以来、約1年9カ月ぶりのシングルとなる。1月1日に放送された新年恒例のテレビCM内で一部が公開されてリリースが待望されていた。タイトル曲は明るいサウンドに切ない歌詞が乗せられた楽曲。カップリングには昨年に配信リリースした『愛した日』『こいびとどうしに』が収録される。初回限定仕様盤のジャケットには青空が映し出された鏡に横たわる姿が、通常仕様盤には青空をバックに座るaikoの姿が映し出されている。タイトルを想起する鮮やかなビジュアルにも注目だ。aikoの2020年のモードがうかがえる作品といえるのではないだろうか。ぜひ手に取って聴いてほしい。■リリース情報aiko『青空』2月26日(水)発売<収録曲>1.青空2.愛した日3.こいびとどうしに4.青空(instrumental)
2020年02月25日出演、振付、演出とたくさんの舞台にさまざまな形で求められ続けている小野寺修二。現在公演中の話題作『FORTUNE』のステージングも担当している。そんな彼のホームであるカンパニーデラシネラの新作公演『どこまでも世界』が2月27日(木)から3月1日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオにて上演される。今作について小野寺は、「台詞のない舞台、をつくろうと思っています。言葉をすべて省くことで、思いも寄らない着地をしたり、複数の回答が生まれたり、やってみる程なるほどそうかと気付くことがあります」とコメントしている。小野寺の作品は、とても雄弁だ。そこに言葉がなくとも、観る側はステージに立つ人々の動きから、表情からたくさんのものを受け取る。それに付随して緊迫感も、笑いも、そして感動も生まれる。けれども、そこには明確な正解があるわけではない。小野寺のコメントにあるように、演じる側に複数の回答があるのと同様、観客ひとりひとりにとってもそれぞれの受け取り方がある。観る側が自分だけの答えを見つける面白さ、表現に触れることの豊かさを、カンパニーデラシネラの作品は私たちに提供してくれる。カンパニーデラシネラはこれまで、公演ごとにメンバーを選ぶ形で上演が行われてきた。けれども今年度からはメンバーが固定された新体制として再出発している。前作『見立てる』で台詞が削られ、身体の表現によって作品が立ち上がっていたが、今作ではそこからさらに進化して、虚構と現実がシームレスに連なっていく世界が描かれるという。カンパニーデラシネラ『見立てる』舞台の可能性を追求し続ける今作は、他では味わうことのできない体験になるだろう。文:釣木文恵
2020年02月25日Perfumeが本日2月25日から2日間、東京ドームで「Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome」の東京公演を行う。人気を日本のみならず、世界でも不動のものにしているPerfume。昨年は全52曲を収録した初のベスト盤『Perfume The Best “P Cubed”』のリリース、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)のこけら落とし公演「Reframe 2019」の成功、さらに「NHK紅白歌合戦」への12年連続の出演など、そのキャリアを更新し続けてきた。グループのアニバーサリーを記念した「Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome」は、彼女たちにとって約6年ぶりのドームツアー。京セラドームを皮切りに、ヤフオク!ドーム、ナゴヤドームをめぐってパフォーマンスを繰り広げてきた。そのファイナル公演が本日からの2日間となる。メンバーいわく、今回のセットリストを選曲するのは困難を極めたという。ファンからのリクエストを反映させて完成したステージは一体どんな仕掛けが施されているのか、演出やパフォーマンスに注目したい。なおメンバーも気に入っているオシャレなツアーグッズにも注目だ。■公演情報「Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome」2月25日(火)東京ドーム開場16:30/開演18:302月26日(水)東京ドーム開場16:30/開演18:30
2020年02月25日江戸川乱歩による極彩色の迷宮世界を、倉持裕が新たな物語へと進化させる舞台『お勢、断行』が2月28日(金)に開幕する。倉持が「お勢」というヒロインの物語に取り組むのはこれで2回目だ。2017年に上演された『お勢登場』で、江戸川乱歩による8本の短編を舞台劇へと織り上げた。今回は、乱歩の世界観を踏襲しながら、稀代の悪女・お勢を軸に、善悪せめぎあう謀略の物語を立ち上げる。大正末期、女流作家のお勢は資産家の屋敷に身を寄せている。ある日、資産家からの屈辱に歯噛みする代議士が、その資産をすべて奪い去ろうと、資産家を狂人に仕立て上げる策略を思いつく。しかし、殺人事件が発生。事態はむごい惨劇へと一直線に転がり始める……。お勢役を演じるのは、奔放な明るさと謎めいた表情を併せ持つ倉科カナ。謀略の被害者となる資産家の娘を、倉持とは初顔合わせとなる上白石萌歌が演じる。また、倉持作品に出演歴のある江口のりこ、池谷のぶえ、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、梶原善が脇を固め、柳下大、正名僕蔵が新鮮な風を吹き込む。極限状態に置かれた登場人物たちの滑稽さ、そして身の毛もよだつ恐ろしさ。正義とはなにか、悪とはなにか、ふたつの価値観の間で揺れ動く人間たちの姿を、倉持が感性豊かに描き出す。公演は3月11日(水)まで東京・世田谷パブリックシアター、3月14日(土)に愛知・春日井市民会館、3月17日(火)に島根県芸術文化センター「グラントワ」大ホール、3月21日(土)・22日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、3月25日(水)に香川・サンポートホール高松3階大ホール、3月28日(土)に長野・まつもと市民芸術館 主ホールにて上演。文:小川志津子
2020年02月25日リュート奏者つのだたかしの「さまざまなパートナーとの音楽の楽しみを“今”記録しておきたい」との願いからスタートした『パルドンレーベル』が設立30年を迎えた。過去のアルバムを振り返ってみれば、つのだたかしのリュートを始め、古楽器バンド・タブラトゥーラや、メゾソプラノの波多野睦美にソプラノの鈴木美紀子&冨山みずえなどなど。古楽のスペシャリストたちの演奏が収まった美しいパッケージの存在感は抜群だ。今回、Hakuju Hallで開催される「古楽ルネサンス2020」公演は、まさに『パルドンレーベル』30年の感謝の思いが込められたスペシャルイベントだ。プログラムには、レーベルが世に送り出してきた名曲の数々がずらりと並び、前述のオリジナルメンバーたちによる素敵な演奏が楽しめる。レーベルの設立以来“古楽”の評価は大きな変化を遂げている。今に至る“古楽ブーム”及び「古楽ルネサンス」の到来は、『パルドンレーベル』の存在なしには語れない。●公演概要2月29日(土)HAKUJU HALL「時は立ちどまり~パルドンレーベル30周年記念コンサート/Hakuju Hall古楽ルネサンス2020第1回」
2020年02月24日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明20/2/24(月)イラストレーション:高松啓二今週末に公開される映画は24本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国約100スクリーン以上で拡大上映されるのが『野性の呼び声』『スケアリーストーリーズ 怖い本』『劇場版「SHIROBAKO」』『しまじろうと そらとぶふね』『初恋』の5本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が19本です。この中から、おすすめしたいおとな向きの4作品をご紹介します。『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』年老いた美術商、成功とはいいがたい彼の人生の終盤に、大きなチャンスが巡ってきます。オークションの下見会で見つけた小さな肖像画。署名がないので安価ですが、これは隠れた名画に違いない、72歳の主人公オラヴィは、その絵画にひと目で魅了されます。調べていくうちに、この絵は19世紀ロシアを代表する画家レーピンの作品だ、と確信します。もしそれが事実で、真相を知るのが彼だけならばひと財産、ですが。証拠がなければ二束三文。さて、最後にして最大のディールは……。フィンランドの首都ヘルシンキを舞台にした現代の物語です。旧市街で小さな美術店を営むオラヴィ。オークションの落札価格さえインターネットで調べられる時代ですが、彼の商売道具はタイプライターと昔ながらの紙のカード。家族も顧みず、絵画に没頭した人生。娘との確執もあり、孤独なひとり暮らしです。ギャラリーをたたむことになるかもしれないという経済状況。朝、ベーカリーでブリオッシュを一つ買うのが毎日のささやかな楽しみです。そんな彼の店に、疎遠だった孫がやってきます。問題児のため学校の職業体験課題の引受先がなく、祖父を頼ってきたのです。店番をさせると意外や商才もあり、オラヴィの調査の大きな力になってゆきます。何か小さな希望がみえてきます。クラシカルな主人公の顔と風体、帝政ロシア領時代の雰囲気を残す街の景観、それが相まって、しみじみとした趣を感じさせる映画になりました。ちなみに、彼のいきつけというベーカリーは、エクベリという老舗です。ガイドブックによればヘルシンキ最古だそうです。孫の教育のために訪れるミュージアムは、アテネウム美術館。国宝級の美術品が撮影に使われています。絵画をめぐるミステリー、スリリングなオークション、ヘルシンキの街のたたずまい、そして家族の絆。観終わったあとも気分良く映画館を出られる素敵な作品です。首都圏は、2/28(金)からヒューマントラストシネマ有楽町他で公開。中部は、2/28(金)から名演小劇場で公開。関西は、3/6(金)からシネ・リーブル梅田他で公開。『野性の呼び声』子どもの頃に読んだことがあるひとも多いかと思います。日本製アニメになったこともあります。勇敢で、誇り高い名犬バックの半生を描いた、ジャック・ロンドンの古典名作、久々の映画化です。バックの父はセント・バーナードで、母は牧羊犬のスコッチ・シェパード。19世紀末のアメリカ、カリフォルニアの判事の家で生まれました。賢くていたずら好きのお坊ちゃん犬。それが、小金稼ぎの悪党に捕まり、ゴールドラッシュのカナダにそり犬として売り飛ばされてしまいます。雪を知りません。夜の雪原でどう寝たら良いか、ましてそりを引くなんて、わけがわからない。そんな世間知らずのバックが、多くの苦難と経験を積んで、強くたくましいリーダー犬になっていきます。そしてソーントンという、傷心の旅を続ける男と巡り合います。演じているのがなんとハリソン・フォード(感動のキャスティング!)。大自然のなかでともに生き、強い友情で結ばれていきます。前半は、高貴な生まれの主人公が、低い身分に落ち、さまよい苦しんだのち尊い存在になるという、日本でいえば貴種流離譚のようなストーリー。後半は、信頼という絆でつながった「ふたり」の、壮大なアドベンチャーです。原作は何度も映像化されていますが、今回は、これまでのような人間目線とは異なり、原作と同じように、バックの立場でその半生を描いたのが特徴です。それを可能にしたのがCG。実際の動物を調教して撮影するのでなく、アニメでもない、新しい表現スタイルです。シルク・ド・ソレイユでパフォーマーだったテリー・ノータリーが、犬の身振り手振りを四足で演じ、それをCG化した上、実写映像を多く溶け込ませたハイブリット。子どもの頃のやんちゃさ、苦難の日々の不屈さ、ソーントンとのおだやかな日々、成犬としてのりりしさ。実写版『ライオンキング』にも驚きましたが、リアルに表現される主人公バックは、喜怒哀楽、とても表情豊かです。『黒い司法 0%からの奇跡』アメリカ南部アラバマ、黒人死刑囚の冤罪を晴らそうと活躍する弁護士の物語。実話を元にした映画です。日本ならインデペンデント作品となるタイプの、とてもシリアスなテーマですが、マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・フォックスという人気の俳優が主演し、ワーナー・ブラザースが配給したメジャー映画。全米では12月のホリデーシーズンに公開された珠玉のエンタテインメント作品です。時代は1988年。ハーバート・ロースクールを卒業したエリート弁護士ブライアン(ジョーダン)は、あえて南部で、冤罪被害者を救済する活動に飛び込みます。最初に手がけたのが、死刑囚ウォルター(フォックス)の事件です。18歳の白人女性が殺害され、ウォルターの無実を立証する黒人の証人が多くいるにもかかわらず、白人男性の曖昧な証言だけで下された死刑判決。調べていくうちに、犯行を裏付けた証言は司法取引によりでっちあげられた偽証とわかります。まだ根強く残る人種差別意識、白人社会の反感のなか、無罪という正義を勝ち取ることができるか、可能性「0%からの奇跡」を描いています。『アラバマ物語』(1962年)という名作映画がありました。黒人青年の白人女性への暴行容疑をめぐる裁判劇。弁護にあたるグレゴリー・ペックは、アメリカの良心を体現したヒーローでした。この原作に描かれたのが、ほかならぬアラバマ州モンロービル。まさに『黒い司法』の舞台なのです。『アラバマ物語』の記念館があり、街の自慢なのですが。本質はなにも変わっていないという皮肉。この映画に登場する他の冤罪被害者の事件が解決したのは、つい最近という事実に慄然とします。だからこそ、今でも活動を続けるブライアン・スティーブンソン氏のこの映画が公開される意味は大きいのです。『PMC:ザ・バンカー』2024年、アメリカ大統領選挙当日、南北朝鮮の軍事境界線を越えて、北朝鮮のKINGが亡命をしてくるという荒唐無稽なポリティカルアクションです。さすが韓国映画。大胆、です。略語が多いので解説しながら紹介します。映画の中心になるのは、PMC(Private Military Company=民間軍事会社)の多国籍傭兵部隊です。CIAから依頼された彼らのミッションは、DMZ(DeMilitarized Zone=軍事境界線)の地下30メートルに作られたバンカー(シェルターのようなもの)で開かれる南北秘密会議の咳から北側の要人を誘拐すること。CIAの企みは、その要人が持つ情報で北の核武装を解除し、選挙で劣勢の現職大統領支持率を一気にあげ、勝利に導こうというもの。当初の計画では10分で片がつくはずでした。ところが、会談前にソウルに北からスカッドミサイルが打ち込まれ、しかもあろうことか、会場に現れたのは北側の最高指導者!ここからは、地下要塞での壮烈バトルです。地下のバンカーには南北双方のエリアが存在し、高級ホテル並のスイート・ルーム、いくつもの会議室、トンネルでセクターがつながっています。ここで、13人の傭兵隊と、中国に雇われた別のPMCが入り乱れての凄まじいサバイバルを繰り広げるというわけです。この臨場感がすごいんです。傭兵部隊の隊長は『神と共に』のハ・ジョンウ。多国籍部隊ですので、アメリカ、メキシコ、ラトビアなど、様々な人種のツワモノが登場します。ドラマの重要な役割をになう、KINGの主治医役で『パラサイト 半地下の家族』のイ・ソンギュンが出演しています。首都圏は、2/28(金)からシネマート新宿他で公開。中部は、2/28(金)から岐阜・大垣コロナシネマワールドで、愛知は近日公開。関西は、2/28(金)からシネマート心斎橋で公開。
2020年02月24日先ごろこの世を去った音楽家ミシェル・ルグランと、“ヌーヴェルバーグ”と呼ばれた映画作品、映画作家たちのコラボレーション作品を上映する特集「ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち」が開催されている。ルグランは、1932年生まれのフランス人。指揮者の父と楽譜出版社を経営する母の下で育った彼は、幼いころから作曲を学びはじめ、ナディア・ブーランジェに作曲法を学んだ。その後は帝王マイルス・デイヴィスらを迎えたアルバム『ルグラン・ジャズ』で人気を博し、1954年には映画音楽の世界にも進出した。今回上映される作品以外にも『華麗なる賭け』『おもいでの夏』『栄光のル・マン』などの映画で名曲を次々に発表。彼は繰り返し自作曲をピアノ・トリオやソロ、オーケストラを用いて演奏し続けてきたが、映画のために書かれた楽曲もレパートリーの中心になっていた。今回はそんなルグランが音楽を手がけた7作品を上映。アニエス・ヴァルダ監督が作詞も手がけた劇中歌が印象的な『5時から7時までのクレオ』、“登場人物が歌わないミュージカルコメディ”として創作されたジャン=リュック・ゴダールの『女は女である』、ルグランが書いた8小節のメロディが響く『女と男のいる舗道』が上映される。さらにルグラン最大の、そして最良のコラボレーターとして多くの名作を残したジャック・ドゥミの作品は4本上映される。名曲『Chanson de Lola』を生み出したドゥミ=ルグランのコンビ初作品『ローラ』をはじめ、ルグランの代表作とも呼ばれる『シェルブールの雨傘』、のちに繰り返し自身が演奏することになるスタンダード『マクサンスの歌(Chanson de Maxence/You Must Believe In Spring)』を含む名曲連発のミュージカル『ロシュフォールの恋人たち』、そしてルグランの流麗なメロディと愛らしい劇中歌が作品を彩る『ロバと王女』が上映される。この時期のルグランと映画作家たちのコラボレーションは、単に“映画をつくる人と劇伴を提供する人”の関係ではなく、アイデアをぶつけ合い、時に共作者の関係になったり、時に嫉妬や複雑な感情が入り混じった関係になったりしながら、創作が行われた。その結果、今回の上映作品も“全編にわたってルグランメロディが流れまくる”作品もあれば、“彼のメロディは一部にしか流れていないのに、その存在感を強烈に感じる”作品もある。今回の7作品はいずれも名作な上に、ルグランと映画作家たちの火花の散るような駆け引きを感じられる作品ばかり。大きなスクリーンと大音響で心ゆくまで堪能したい。■ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち・アニエス・ヴァルダ『5時から7時までのクレオ』・ジャン=リュック・ゴダール『女は女である』『女と男のいる舗道』・ジャック・ドゥミ『ローラ』『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』『ロバと王女』2月21日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次開催
2020年02月24日フレデリックが本日2月24日、横浜アリーナで「FREDERHYTHM ARENA 2020~終わらないMUSIC~」を開催する。キャッチーでユーモアあふれる楽曲が魅力のロックバンド、フレデリック。結成10周年イヤーだった昨年は2ndフルアルバム『フレデリズム2』のリリースに始まり、それを引っさげたコンセプチュアルなツアー「FREDERHYTHEM TOUR 2019-2020」を開催、さらに10月にはEP『VISION』も発表した。発売11年目となる彼らの動向にも目が離せない。「FREDERHYTHM ARENA 2020~終わらないMUSIC~」は、前述した「FREDERHYTHEM TOUR 2019-2020」の一環。SEASON1から4までテーマを立て、約1年越しで歩んできた、最終シーズンが本日となる。新木場STUDIO COAST公演、そして数百人規模のライブハウスをめぐるツアー、Zeppツアー。それを経た自身初の横浜アリーナのステージはどのようなものになるのだろうか。チケットはすでにソールドアウトになっているが、現場は熱気に包まれることだろう。きっと多彩なセットリストで千秋楽に華を添えてくれるはずだ。■公演情報「FREDERHYTHM ARENA 2020~終わらないMUSIC~」日時:2月24日(月・祝)開場17:00/開演18:00場所:横浜アリーナ
2020年02月24日観客の五感を総動員して、ダイナミックに人間を描く。外波山文明のもと、これぞアングラ芝居!と言うべき舞台作りで、時代を超えて観客を魅了する劇団・椿組の春公演『肩に隠るる小さき君は』が、2月26日(水)から3月3日(火)まで東京・下北沢のザ・スズナリで上演される。舞台背景は、2.26事件当時の日本。昭和11年、事件の前夜である2月25日。軍靴の響きが近づく中、日本が世界から孤立の色を深めるその夜に、ひとりの子が生を受ける。その生命を守るために、必死に生きる家族があった……。脚本を手がけるのは、文学座の女優でもある山谷典子。2011年に演劇ユニット・Ring-Bongを旗揚げし、加藤健一事務所公演やNHK-FMのラジオドラマを書くなど、劇作家としても注目を集めている。演出は、R-viveを主宰する藤井ごうが担当。文学座の高瀬久男に師事し、小劇場から新劇、ミュージカルまでを幅広く手がける演出家だ。夏には新宿の花園神社境内に据えられた野外テント公演で人気を博す椿組。そんな彼らが数々の伝説を残してきた下北沢の老舗小劇場に登場。劇場空間全体が、濃密な空気で満たされる。「観る」というより「体感する」観劇体験を味わいたい。文:小川志津子
2020年02月23日シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーという、ハリウッドのトップ女優3人が出演した話題作『スキャンダル』が公開中だ。本作は、近年取りざたされている“MeToo運動”の端緒となった、実際の出来事を映画化している。アメリカの保守系ニュース放送局「FOXニュース」をクビになった、ベテランのキャスター、グレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、TV業界の帝王ともいわれる、局のCEO、ロジャー・エイルズを、セクハラで告発したのだ。権力者によるセクハラ疑惑が広まったことで、世間は騒然となり、報道は加熱。しかし、エイルズはあらゆる手を使って、この“スキャンダル”を握り潰そうとする。じつはエイルズは、長年にわたって局の女性職員にセクハラを繰り返していた。現役トップキャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)、新米ニュースキャスターのケイラ(マーゴット・ロビー)も、その被害者。しかし、いまも局で働き、顔を世間に知られているキャスターがセクハラ被害を告発するのは、あまりにもリスクが高い。彼女たちは果たして、どういう選択肢を選ぶのだろうか……。先日のアカデミー賞では、日本出身のカズ・ヒロ氏率いるチームが、メイクアップ&ヘアスタイリング賞に輝いた。卓越した技術によって、主演のセロンの顔を、実際のメーガン・ケリーそっくりに仕上げたことなどが、驚きをもって評価されたのだ。セロンたちが演じた女性たちの戦いとともに、カズ・ヒロ氏の卓越した技術も、本作の大きな見どころとなっている。『スキャンダル』公開中
2020年02月23日2020年に活動20周年を迎える矢井田瞳が本日2月23日から2日間、大阪市中央公会堂で「“20th Anniversary" 矢井田瞳 Live Tour 『Keep Going』」を開催する。『My Sweet Darlin’』や『Look Back Again』などの代表曲で知られる矢井田瞳は今年、活動20周年。2月にリリースされたミニアルバム『Keep Going』が、この20周年イヤーの幕明けとなった。収録曲からも彼女が音楽性を更新し続けていることを感じる。「“20th Anniversary" 矢井田瞳 Live Tour 『Keep Going』」は新作のリリースにともない、東京、名古屋、大阪、福岡をめぐるツアー。追加公演も2日分が加えられるほどの人気をみせている。初日となった東京・EX THEATER ROPPONGIでのステージでは全20曲を熱唱。アコースティックなサウンドにこだわった新作の世界観をその場に再現したという。それを受けて本日のライブはどのようなものになるのだろうか。ぜひ20年目の矢井田瞳の歌声を現場で感じてほしい。■公演情報「“20th Anniversary" 矢井田瞳 Live Tour 『Keep Going』」大阪公演場所:大阪市中央公会堂2月23日(日)開場17:00/開演18:002月24日(月祝)開場17:00/開演18:00
2020年02月23日日本映画の商業監督育成プロジェクト「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2019」の製作実地研修により完成した短編映画3作品の上映が東京でスタートし、21日に監督たちによる舞台あいさつが行われた。本プロジェクトは、選抜された若手監督がプロのスタッフの指導を受けながらオリジナル脚本の開発を行い、35ミリフィルムで新作短編を制作。現在、多くの映画がデジタルで撮影される中、本ワークショップはフィルムでの撮影を通じて、現場での演出やスタッフとのやりとり、仕上げ作業のノウハウを丸ごと学ぶことができる貴重な企画といえる。2019年度は自主映画で注目を集める川崎僚監督の『あなたみたいに、なりたくない。』、広告映像やPVなどを手掛ける島田欣征監督の『Le Cerveau – セルヴォ -』、『あみこ』が第68回ベルリン映画祭に招待された山中瑶子監督の『魚座どうし』が上映された。舞台あいさつには3監督が登壇し、『あなたにみたい…』を手がけた川崎監督は「伊丹十三監督作品が大好きで、こんな世界があるんだということを映画で見せてくれるところがすごいと思います。この作品も“婚活”ってこういうものなんだと、情報映画としても、みなさんに伝えられればと思って作りました」と語り、『Le Cerveau…』の島田監督は「デヴィッド・リンチやクリストファー・ノーラン監督が好きで、今回手がけた作品もSFでサスペンスフルなものを作ろうと思いました。エンドロールであれってこういうことだよねと見終わった後に振り返って考えるような作品にしたかった」とコメント。『魚座どうし』の山中監督は「子供の映画を撮りたくて、キアロスタミ監督やショーン・ベイカー監督の作品を参考にしました。自分の人生が狂ったなと思ったのが小学校4年生の時で、そのころ何があったのかを書き出して、脚本にも反映しました」と振り返った。舞台あいさつは観客との質疑応答が行われるなど盛況。角川シネマ有楽町では27日(金)まで上映が続いており、連日、ゲストと監督のトークイベントも開催される。また、3月6日(金)から名古屋のミッドランドスクエア シネマで、3月13日(金)から大阪のシネ・リーブル梅田で上映される。ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2019『あなたみたいに、なりたくない。』『Le Cerveau – セルヴォ -』『魚座どうし』27日(木)まで角川シネマ有楽町で開催中
2020年02月22日ファッションデザイナー、森英恵(もりはなえ)が半世紀にわたり手がけてきたオートクチュールなどを紹介する展覧会『森英恵世界にはばたく蝶』が、2月 22日(土)〜5月6日(水)まで、水戸芸術館現代美術ギャラリーにて開催される。戦後の復興期にファッションデザイナーとして走り出し、東西の文化を融合させながら世界にはばたく力強い女性として活躍してきた森英恵。1951年にスタジオを設立し、日本映画全盛期に数多くの衣裳デザインを担当。1965年にはニューヨークで初の海外コレクションを発表し、1977年にはパリにメゾンをオープン。オートクチュール組合に属する唯一の東洋人として国際的な活動を展開した。同展では、そんな森英恵の多岐にわたる手仕事の作品を通し、激動の時代をしなやかに切り拓いてきたその足跡を紹介する。メインとなるのは多彩なオートクチュール作品。代表的なモチーフである「蝶」をあしらった作品をはじめ、「東洋と西洋の出会い」として世界で賞賛されてきたオートクチュールの中から、特徴的な技法や素材、テキスタイルなどに注目して厳選された作品を見ることができる。水戸芸術館現代美術ギャラリー()
2020年02月22日2011年にこの世を去った名優・原田芳雄の足跡をたどる「特集上映原田芳雄生誕80年」が渋谷のユーロスペースで開催される。原田芳雄は1940年東京都生まれ。俳優座の劇団員時代の1967年にテレビドラマでデビューし、翌年に石原慎太郎が原作・脚本を担当した『復讐の歌が聞こえる』で映画デビュー。今回の特集でも上映される1970年の『反逆のメロディー』で人気を博し、以後は藤田敏八、若松孝二、鈴木清順、森崎東ら多くの監督の作品に出演し、圧倒的な存在感と観る者をくぎ付けにする演技で多くのファンを獲得した。活躍の場は映画だけでなく、ドラマや音楽など多岐に渡っており、バラエティ番組で趣味の鉄道について熱く語る姿も見られた。精悍でワイルドなルックス、鋭い眼光、豪快に見えて細部までこだわり抜かれた演技は大きなスクリーンで堪能できるスケールの大きなもの。残念ながら2011年に病でこの世を去ったが、彼が遺した作品はいまも多くの映画ファンを魅了し続けている。今回の特集は、原田芳雄の夫人にして彼が設立した俳優事務所の社長でもある原田章代に、映画評論家の山根貞男が聞いた書籍『俳優 原田芳雄』の刊行を記念したもので、10作品を上映。1980年の名作『ツィゴイネルワイゼン』や、若松孝二監督の重厚なアクション『われに撃つ用意あり』、最後の映画出演作『大鹿村騒動記』などが上映される。また会期中にはゲストによるトークイベントも予定されており、22日(日)には阪本順治監督と妻夫木聡が登壇。以降も石橋蓮司、桃井かおり、勝村政信が登壇し、映画上映後にトークイベントを開催する。特集上映原田芳雄生誕80年『反逆のメロディー』(監督:沢田幸弘)『無宿人御子神の丈吉牙は引き裂いた』(監督:池広一夫)『赤い鳥逃げた?』(監督:藤田敏八)『ツィゴイネルワイゼン』(監督:鈴木清順)『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』(監督:森崎東)『出張』(監督:沖島勲)『浪人街』(監督:黒木和雄)『われに撃つ用意あり』(監督:若松孝二)『大鹿村騒動記』(監督:阪本順治)『火の魚バリアフリー劇場版』(監督:黒崎博)2月22日(土)から28日(土)まで渋谷・ユーロスペースで開催
2020年02月22日昨年開催れ、好評を博した大型鉄道イベント「うめきた鉄道フェスタ2020」が今年も22日(土)と23日(日)の2日間、グランフロント大阪で開催される。今年も会場には巨大なジオラマや、グッズ販売コーナー、鉄道グッズがあたるガチャ、運転士の気分が味わえる「鉄道運転シミュレーター」が登場。一部の店舗では鉄道限定メニューも用意されており、おにぎりとチーズ、人気のミートボールなどで鉄道をイメージした“電車カレープレート”、イベントのロゴが浮かぶ“鉄道フェスタ2020ラテアート”などが味わえる。うめきた鉄道フェスタ2020 in グランフロント大阪2月22日(土)、23日(日・祝)10時から18時までグランフロント大阪 北館1Fナレッジプラザ・北館5Fほか入場無料(一部有料コンテンツ有り)
2020年02月22日