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眉村ちあきが本日1月8日、2ndアルバム『劇団オギャリズム』をリリースする。眉村は「弾き語りトラックメーカーアイドル」を自称するアーティストであると同時に社長でもある、という異色の活動を展開している。昨年5月にはメジャー初アルバム『めじゃめじゃもんじゃ』をリリースし、今年からはラジオのレギュラー番組『眉村ちあきのオギャなじかん』(文化放送)を持つなど活動の場を着々と広げてきた。8カ月ぶりの新作となる『劇団オギャリズム』には、ボーナストラックを含めた全14曲が収録。前作よりも制作に時間をかけられており、歌や作曲など音楽的な成長を感じられる内容になっている。眉村本人も「この1年間で学んだことは、良い曲作れても歌詞がヘンだともったいない!ってことでした。どっちでもいいんだけど、私は歌詞も曲も好きって思ってもらいたいので、歌詞を書くことへの姿勢が変わったと思います。そのせいでスランプっぽくもなった。そこら辺はマイブームなだけでまた変わるかもしれませんが、今の眉村はこんなだよって感じていただけると思います。あと、歌も上手くなってるの、わかるよ!! このアルバム担いでMステでるぞ!!」とコメントを寄せている。なお限定盤に付属するDVDには2019年6月に東京・新木場STUDIO COASTで行われた「眉村ちあき 3rdワンマンライブ~東京湾へダイビング!~」の模様が収められている。■リリース情報2nd New Album『劇団オギャリズム』発売:2020年1月8日(水)価格:[限定盤]CD+DVD¥5000(税込み)『2019.6.4 眉村ちあき3rd ワンマンライブ~東京湾へダイビング!~』[通常盤]CD¥3000(税込み)『劇団オギャリズム』CDショップ購入者特典TOWER RECORDS / TOWER RECORDS ONLINE※一部店舗を除く特典CD:『ピッコロ虫 from 20191107 Shibuya WWW』TOWER RECORDS以外のショップ※一部店舗を除く劇団オギャリズム オリジナルB5クリアファイル<CD収録曲>1.DEKI☆NAI2.壁みてる3.夏のラーメンワルツ4.おばあちゃんがサイドスロー5.タイムスリッパー6.あたかもガガ7.緑のハイヒール8.チャーリー9.スクワットブンブン10.私についてこいよ11.スーパードッグ・レオン12.顔面ファラウェイ13.ぬBonus Track:アハハハハチャーリー(レコーディング前日までこれになる予定だったVersion)<限定盤DVD収録内容>24曲入り・収録時間:123分2019年6月4日(火)東京・新木場Studio Coast『眉村ちあき3rd ワンマンライブ~東京湾へダイビング!~』1.東京留守番電話ップ2.ブラボー3.メソ・ポタ・ミア4.Queeeeeeeeeen5.ほめられてる!6.ナックルセンス7.スクワットブンブン8.MCマユムラ9.コカコ○ラのスリッパ壊れた10.おじさん11.ピッコロ虫12.荻窪選手権13.I was born in Australia.14.おばあちゃんがサイドスロー15.スーパーウーマンになったんだからな!16.開国だ17.ツクツクボウシ18.奇跡・神の子・天才犬!19.代々木公園20.書き下ろし主題歌21.緑のハイヒール22.大丈夫23.本気のラブソング24.ビバ☆青春☆カメ☆トマト
2020年01月08日脚本家組合(WGA)が、ノミネーションを発表した。長編映画の脚本部門の候補は、『1917 命をかけた伝令』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』『マリッジ・ストーリー』『パラサイト 半地下の家族』『Booksmart』。長編映画の脚色部門の候補は、『ジョーカー』『ジョジョ・ラビット』『アイリッシュマン』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』『A Beautiful Day in the Neighborhood』。WGAは、賞の資格に特有のルールを設けていることから、オスカーの候補と必ずしも一致しないことが多い。今年も、クエンティン・タランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』とペドロ・アルモドバルの『Pain and Glory』が対象外となっている。授賞式は2月1日。文=猿渡由紀『ジョーカー』全国公開中
2020年01月07日EPOCH MAN 新春ひとり芝居『鶴かもしれない2020』が1月9日(木)から13日(月・祝)まで東京・下北沢の駅前劇場にて上演される。EPOCH MANは、鴻上尚史率いる虚構の劇団の一員であり、近年は新感線☆RS『メタルマクベス』や別冊「根本宗子」第7号『墓場、女子高生』などで存在感を示す俳優・小沢道成が、自らのやりたい演劇を探求するために立ち上げたソロプロジェクト。脚本・演出はもちろん、舞台美術や制作面までほぼひとりで手がけ、寡作ながら毎回ユニークで良質な作品を生み出し続けている。童話『人魚姫』をモチーフに本気の恋に溺れた人魚の痛みと祈りをパワフルかつロマンティックに描いた『Brand new OZAWA mermaid!』や、上京以来ずっと同じ部屋で暮らし続ける独身女性の孤独と暴走をハイテンションかつアイロニックに描いた『みんなの宅配便』など、女性の心理を描かせたら天下一品の小沢。その代表作と言えるのが、この『鶴かもしれない』だ。2014年の初演、2016年の再演に続き、今回が3度目の上演。愛する男のために、どんどん泥沼に嵌りこんでいく女の末路を、小沢がたったひとりで演じあげる。本作の下敷きとなっているのは、昔話の『鶴の恩返し』。命を救ってくれた男のために、自分の羽をむしってまで美しい機(はた)を織り上げた鶴の物語と、現代の東京で出会った若い男女のすれ違いをオーバーラップさせながら、物語が進んでいく。3台のラジカセを使った独特の演出スタイルや、いくつものギミックが仕掛けられた舞台美術など、見どころはさまざまだが、最大の魅力は切れ味鋭い小沢のセリフ術。愛する男に喜んでほしい。ただそれだけなのに、不器用な女はつい方法を間違えてしまう。女がとった行動は確かにアンモラルかもしれない。だけど、そんなふうにしか愛を表現できない気持ちは、きっと多くの人が共感できるはず。いびつで、過剰で、痛々しい女の愛し方と、それに戸惑う男の本音を炙り出す小沢の生々しいセリフは、大なり小なり修羅場を経験してきた大人たちにはまるで自分に浴びせかけられているようで、つい耳を塞ぎたくなりながらも、どうしようもなく哀れでまっすぐな女に心がシンクロしてしまう。どれだけ年を重ねても、愛し方だけは上手くならない。そんな愛することが下手で不器用なすべての人たちに観てほしい会心の1本だ。文:横川良明
2020年01月07日印象派・ポスト印象派の巨匠たちの作品が並ぶ展覧会『コートールド美術館展魅惑の印象派』が愛知県美術館で1月3日(金)から3月15日(日)まで開催される。コートールド美術館は、ロンドン大学に付属するコートールド美術研究所の美術館として、1932年に開館した。実業家サミュエル・コートールドが収集した印象派・ポスト印象派のコレクションが核となっている。この展覧会では、美術史研究や科学的調査の結果などを取り入れながら、選りすぐりの絵画、彫刻約60点が並ぶ。会場は3章で構成される。第1章「画家の言葉から読み解く」では、ホイッスラー、モネ、セザンヌ、ファン・ゴッホらの作品とともに、彼らが書いた手紙などの言葉を紹介。そこからどのような思いで風景を見つめ、何を考えながら筆をとったのか、思いを巡らせることができよう。第2章「時代背景から読み解く」では、作品に描かれたものや人の細部に注目することで、産業化が進んだ19世紀という時代を見て行く。第3章「素材・技法から読み解く」は、X線や赤外線を用いた科学的な調査・研究を元に、緻密な色彩や画面に残された筆跡を解き明かし、画家の工夫や試行錯誤を明らかにする。さらに、マネ最晩年の傑作中の傑作と言われる《フォリー=ベルジェールのバー》が約20年ぶりに来日。また、ルノワール、ゴーガンの傑作や世界有数のセザンヌ・コレクションから10作品が展示されるなど、見どころの多い展覧会だ。【関連リンク】 『コートールド美術館展魅惑の印象派』()エドガー・ドガ《舞台上の二人の踊り子》1874年油彩、カンヴァス61.5×46cm コートールド美術館(c) Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)ポール・ゴーガン《ネヴァーモア》1897年油彩、カンヴァス60.5×116cmコートールド美術館(c) Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)フィンセント・ファン・ゴッホ《花咲く桃の木々》1889年油彩、カンヴァス 65×81cmコートールド美術館(c) Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)クロード・モネ《アンティーブ》1888年油彩、カンヴァス65.5×92.4cmコートールド美術館(c) Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)アメデオ・モディリアーニ《裸婦》1916年頃油彩、カンヴァス92.4×59.8cmコートールド美術館(c) Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)
2020年01月07日主演を務めるミュージカル界のプリンス、井上芳雄をして「日本のオリジナルミュージカルの最高傑作だとずっと思い続けてきました」と言わしめる『シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ』が、本日1月7日より東京・シアタークリエにて上演される。良質なオリジナル作品を多数生み出してきた音楽座が、1988年に旗揚げ公演として初演し、その後もたびたび上演しては客席を感動の涙で包んできた名作だ。主人公はシャイで少し頼りない青年、悠介(井上)。作曲家として身を立てるという夢に向かって懸命に努力していた彼はある日、スリを生業としている少女・佳代(咲妃みゆ)と出会う。身寄りがなくひねくれて生きていた佳代だが、「いつの日か夢は叶う」と語る悠介を見て、忘れていた素直な気持ちを思い出していく。やがて作曲家として認められ始めた悠介と、小さな幸せを大切に過ごせるようになった佳代。だが佳代には本人も知らない秘密があり、それがふたりと周りの運命を大きく動かしていくのだった……。出演はほかに、畠中洋、吉野圭吾(Wキャスト)、濱田めぐみ、上原理生、仙名彩世、福井晶一(Wキャスト)、土居裕子ら。佳代役オリジナルキャストの土居をはじめとする元音楽座のメンバーと、この作品がきっかけでミュージカルの道を志したと語る俳優が多く含まれていることも話題となっている。作品を大切に思う豪華キャスト陣、そして進境著しい小林香の演出によって、名作にまた新たな命が吹き込まれることだろう。2月2日(日)までシアタークリエ、2月7日(金)から9日(日)まで福岡市民会館 大ホール、2月12日(水)から15日(土)まで大阪・新歌舞伎座にて上演。文:町田麻子
2020年01月07日日本との関わりも深い、イタリアを中心に活動してきた陶芸家ニーノ・カルーソの回顧展『記憶と空間の造形 イタリア現代陶芸の巨匠ニーノ・カルーソ』が、京都国立近代美術館で1月4日(土)から2月16日(日)まで開催される。2017年にニーノ・カルーソが亡くなってから、この展覧会が世界初の回顧展となる。1950年代から制作を始めて以降、晩年までの92点の代表作、デザインワーク、スケッチなどを紹介する。カルーソの作品は、素材が陶磁に留まらず、鉄やセメント、グラスファイバーなどを用いて、神話性や象徴性をテーマの一つにしてきた。この展覧会は、5つのコーナーで構成される。「アルカイックシリーズ」は、紐作りで成型してざらついた質感の釉薬、人体を思わせるフォルムと装飾が特徴で、1960年代中ごろまで手掛けていた。また、「鉄の彫刻」は、50年代から60年代にかけて意欲的に制作した、切り取られた鉄板の断片で構成される作品だ。続いて、発泡スチロールでつくった複数のパーツを構成したものを原型とし、鋳込み技法で制作した「デザイン」、発泡スチロールの雄型・雌型を上下左右に組み合わせた「モジュラー彫刻」、「夢の記憶」ではカルーソ自身が見た夢が元となった手捻りによる家型の彫刻作品が並ぶ。こうしたニーノ・カルーソの足跡をたどることで、地中海地方の神話や風土、建築物に着想を得た作品群、作品とその空間との関係性、技術や素材、アイデアなどを垣間見ることができるだろう。【関連リンク】 京都国立近代美術館( )ニーノ・カルーソ《抱擁》1957年ニーノ・カルーソ《鷺》1958年ニーノ・カルーソ《把手付壺》1983-84年ニーノ・カルーソ《エトルリア人》1985年ニーノ・カルーソ《シチリアの記憶》1999-2004年
2020年01月07日『フォードvsフェラーリ』で描かれるのは、1960年代のモータースポーツ界だ。その頂点に君臨し、ル・マン24時間耐久レース6連覇の絶対王者でもあるイタリアのフェラーリに対し、アメリカのフォード・モーター社のフォード会長は、代表同士の衝突をきっかけに、王者の座を奪い取ることを決意する。主人公は、マット・デイモンが演じる、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビー。彼はフォードから、フェラーリに勝てるレースカー開発を依頼される。しかし、当時のフェラーリとフォードの差は歴然。どう考えても無謀な計画に思える。だが、シェルビーにはまだレーサーとしての熱い心が残っていた。途方もない依頼を引き受けてしまったシェルビーは、次のル・マンまでは90日しかないという状況で、勝利のために破天荒なイギリス人ドライバー、ケン・マイルズをチームに加え、改良テストを重ねることで最高のマシンを作ろうとする。そのマイルズを演じるのが、クリスチャン・ベイルだ。マイルズのストレートすぎる物言いは、フォード社の上層部の反感を買うことになってしまう。勝利を目指すシェルビーは、マイルズと会社の間に立ち、なんとか彼をつなぎとめるように奮闘。いつしかシェルビーとマイルズは熱い友情で結ばれていく。破天荒なことをなしとげるには、破天荒な改革をするしかない。そして、破天荒な試みを助けるには、細心のサポートが必要になる。シェルビーとマイルズの役割は異なるが、共通するのは、レースへの熱い想いだ。役柄では助け合う関係だが、デイモンとベイルは、ハリウッドきっての演技派スターである。果たしてどちらが、より“アツい”男を表現できるのか。レース界で強力なライバルが競うからこそ発展するように、デイモンとベイルのぶつかり合いによって、さらにヒートアップした彼らの演技に要注目だ。『フォードvsフェラーリ』1月10日(金)全国公開
2020年01月07日「ぴあ」調査による2019年12月27日、2020年1月2日、3日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、韓国で大ヒットしたアクション・コメディ『エクストリーム・ジョブ』が第1位になった。本作は、捜査のためになぜかフライドチキン店を営業することになってしまう麻薬捜査チーム5人の奮闘を描いた作品で、韓国では1600万人を動員するヒットを飛ばし、歴代興行収入ランキング第1位になった。日本では1月3日に封切られた。上映後のアンケート調査では「後味がよくて初笑いにピッタリ」「みんなが笑っていたので気にせずに大笑いできた」「楽しくて人情味あふれる映画だった」「アクションシーンもよかったし、たくさん笑わせてもらった」「5人の人柄が見どころ。ひとりひとり個性があって、そこに魅力が詰まってる」などの声が寄せられ、高い満足度をつける人が続出。中には評判を聞いて足を運んだという人もおり、「韓国の映画ってこんなにギャグをぶっ込んじゃうんだっていう驚きと面白さにやられた。韓国で大ヒットした理由が観てわかった」「韓国映画を観たことがなかったけれど、これは本当におもしろかった!」などの声も。また「老若男女楽しめる映画なので、上映をもっと拡大してほしい!観れないなんてもったいない!」と熱く語る人もいた。1位『エクストリーム・ジョブ』93.3点2位『男はつらいよお帰り 寅さん』93.0点3位『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』92.6点4位『FOR REAL-戻らない瞬間、残されるもの。-』92.1点5位『だれもが愛しいチャンピオン』91.9点6位『さよならテレビ』86.2点7位『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』85.3点8位『尾崎豊を探して』83.0点9位『マニカルニカ ジャーンシーの女王』82.1点10位『燃えよスーリヤ!!』67.9点(本ランキングは、12/27(金)、1/2(木)、1/3(金)に公開された新作映画10本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2020年01月06日1月4日、5日の全国映画動員ランキングは、『アナと雪の女王2』(全国382館)が公開7週目で再び首位に返り咲いた。公開3週目の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(全国378館)は2位。人気シリーズ22年ぶりの新作『男はつらいよお帰り 寅さん』(全国353館)は公開2週目は3位になった。(※公開1週目は初登場4位。)公開3週目の『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』(全国313館)は4位に。同じく公開3週目の『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』(全国329館)は5位につけている。そのほか公開4週目の『屍人荘の殺人』(全国311館)が順位をあげて先週9位から7位に。公開4週目の『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(全国341館)は先週10位から9位に。公開5週目の『ルパン三世THE FIRST』(全国349館)は先週11位から10位になった。話題を集めた人気テレビアニメの劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』(全国190館)は11位につけている。(※公開1週目は初登場8位。)次週は『音楽』『カイジ ファイナルゲーム』『劇場版れっしゃだいこうしん2020ドキドキすごろくツアー』『シライサン』『ダウントン・アビー』『ティーンスピリット』『フォードvsフェラーリ』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『アナと雪の女王2』2位『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』3位『男はつらいよお帰り 寅さん』4位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』5位『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』6位『映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか』7位『屍人荘の殺人』8位『午前0時、キスしに来てよ』9位『ジュマンジ/ネクスト・レベル』10位『ルパン三世THE FIRST』
2020年01月06日『アナと雪の女王2』が、アニメーション映画の世界興収新記録を達成した。現在までの数字は13億2,500万ドル。これまでの歴代1位だった『アナと雪の女王』の成績は12億8,100万ドルだ。現在もまだ全世界にて大ヒット上映中で、これからまだ数字を伸ばしそうである。現段階での北米興収トータルは4億5,000ドル。北米外の1位は中国で1億1,800万ドル。2位は日本の1億380万ドル、3位は韓国の9,600万ドル。4位はイギリス、5位はドイツ。1作目のトップ5は、日本、韓国、イギリス、ドイツ、中国の順だった。文=猿渡由紀『アナと雪の女王2』全国公開中
2020年01月06日日本を代表するチェロ奏者で指揮者の鈴木秀美率いる“オリジナル楽器集団”オーケストラ・リベラ・クラシカによるシリーズ7回目の公演テーマは「古典派の弦」。プログラムには、モーツァルトの「ディヴェルティメント」&メンデルスゾーンの「弦楽のためのシンフォニア」といった弦楽アンサンブルの名曲中の名曲が並び、作曲家が生きた時代の音色を味わう素敵な時間が披露される。2001年に鈴木秀美の主宰によって結成された同オーケストラは、オリジナル楽器演奏とその研究を旨とするプロフェッショナル集団だ。普段聞き慣れた音楽が、彼らの演奏によってガラリと趣を変えた姿で浮かび上がる様はまさに目からウロコの連続。作品本来の旨味を味わう絶好のチャンスがここにある。●公演概要1月11日(土)パルテノン多摩小ホール「鈴木秀美KLASSIKの世界vol.7」●鈴木秀美(チェロ)神戸生まれ。「18世紀オーケストラ」「ラ・プティット・バンド」等のメンバー及び首席奏者として活躍した。鈴木雅明の主宰する「バッハ・コレギウム・ ジャパン」では創立から2014年まで首席チェロ奏者として、J.S.バッハの全宗教曲の演奏及び録音で通奏低音を務めた。ヨーロッパ各地、オーストラリア、中国、韓国、ベトナム等で演奏する他各地の講習会で講師を務め、94年に新設されたブリュッセル王立音楽院バロック・ チェロ科に教授として招聘され、2000年に日本へ帰国するまで務めた。 91年9月《バッハ/無伴奏チェロ組曲全曲》日本全国ツアーの好評により同年度の村松賞大賞を受賞。99年より2008年まで、水戸芸術館専属の弦楽四重奏団「ミト・デラルコ」としても活動した。「ガット・サロン」「ガット・ストリーム」等の室内楽シリーズを行うほか、楽遊会(らくゆうかい)弦楽四重奏団としても活動している。録音では、バロック~初期ロマン派までのソロ・室内楽を多数録音し、数多くの独奏者と通奏低音として共演。95年には日本人としては 初めてのオリジナル楽器による《バッハ/無伴奏チェロ組曲全曲》を録音し (DHM、現ソニー)平成7年度文化庁芸術作品賞を受賞、05年に 新録音をリリース(レコード芸術誌特選)。以降同レーベルで日本人初の専属アーティストとして 《シューベルト/アルペジオーネ・ソナタ》《ベートーヴェン/チェロ作品全集》《ロマンス》(ピアノ小島芳子)などのCDを発表し、《ハイドン/チェロ協奏曲集》では1998年、 第36回レコード・アカデミー賞(協奏曲部門)を、また2000年にはベートーヴェンの初期作品のCDでフランスのディアパゾン金賞を受賞した。平井千絵との「メンデルスゾーン: チェロとピアノのための作品集」で06年文化庁芸術祭優秀賞受賞。08年秋には同じく平井千絵と「ショパン・チェロ作品集」をリリースした。2001年に古典派を専門とするオーケストラ・リベラ・クラシカを結成、ハイドンを中心としたプログラムで年に2~3回の公演を行い、《アルテ・デラルコ》レーベルよりそのライヴ録音を続々とリリース。同レーベルにはソロや室内楽のほか声楽アンサンブル《ラ・フォンテヴェルデ》の録音も含まれ、既に50タイトルを超える。指揮活動も活発になりつつあり、オーストラリア、ポーランド、ベトナム等に招かれるほか、日本各地のシンフォニー・オーケストラへの客演指揮・チェロ独奏も好評を博している。山形交響楽団首席客演指揮者。著書に「『古楽器』よ、さらば!」とその改訂版(音楽之友社)、「ガット・カフェ」、「無伴奏チェロ組曲」(東京書籍)、「通奏低音弾きの言葉では」(アルテス・パブリッシング)がある。第37回サントリー音楽賞、第10回斎藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。東京音楽大学チェロ科客員教授、東京藝術大学古楽科非常勤講師。雑司谷拝鈍亭終身楽長。●オーケストラ・リベラ・クラシカオリジナル楽器で古典派音楽を専門に演奏するオーケストラ。 チェロ奏者・指揮者の鈴木秀美が主宰・音楽監督をつとめ、2002年5月に旗揚げ公演を開催。 高いレベルのアーティスト三十数名が国内外から集結、表現力の高さと楽曲への斬新なアプローチが話題になっている。 決して広く知られてはいないハイドンの初・中期の交響曲に新たな光を当て、 また《パリ交響曲集》やモーツァルトの名交響曲・セレナーデ等を今までに演奏、現在はハイドンの後期作品、さらにベートーヴェンの交響曲も演奏している。鈴木自身のチェロをはじめ、若松夏美のヴァイオリン、S. ホッホランドやK. ベゼイデンホウトのフォルテピアノ他、 多数の奏者を独奏(唱)に招いて協奏曲や歌曲を演奏した。浜離宮朝日ホールなどでの定期公演はライヴ収録され、アルテ・デラルコ・レーベルからリリース、演奏会とあわせて好評を博している。定期公演は浜離宮朝日ホールから東京文化会館を経て、2011年10月からは上野学園 石橋メモリアルホールで行われる。
2020年01月06日2010年にスタートし、6シーズンが製作され、全世界で人気を集めた傑作ドラマ初の劇場版『ダウントン・アビー』が10日(金)から公開になる。映画もシリーズに引き続き、ジュリアン・フェローズが脚本を担当。彼は撮影現場でキャストの演技を目にし、登場人物が成長を遂げていくのを見守りながら本シリーズの物語を紡いでいったという。フェローズは俳優や小説家などの顔も持つ才人で、ロバート・アルトマン監督作『ゴスフォード・パーク』の脚本を手がけ、英国郊外の豪邸で起こる群像劇を巧みに描き、アカデミー脚本賞に輝いた。そんな彼がイギリス・ヨークシャーにあるカントリーハウス(貴族などが暮らす豪華な邸宅)で起こる人間ドラマを描いたのが『ダウントン・アビー』だ。ドラマでは邸宅やその資産を先代から引継ぎ、次の代に渡そうとしているクローリー家の当主ロバートをはじめ、彼の三人の娘たち、家族、邸宅で働く人々の激動の人生が、20世紀の実際の事件や戦争の影響を受けつつ描き出された。通常、映画や舞台ではキャストが決定する前に脚本が執筆されるが、本作ではドラマの最初の数話の脚本が書かれ、配役が決まり、撮影に入るところからシリーズがスタートした。「第1シーズンの4話目を書いている頃には撮影した映像を観ていた。だから登場人物を知ることができたし、俳優がどんな演技をするかもわかった」とフェローズは振り返る。ドラマは数年に渡って創作されたので、その過程ではキャストが卒業したり、新しいキャラクターが参入したりと様々な出来事が起こったが、フェローズと脚本家チームは外的要因を巧みにドラマづくりに活かしていったようだ。しかし、映画版に与えられた時間は2時間ほど。フェローズは「映画化するためにはある種の統一感と(登場人物の)上階と下階の全員が関わるような一大事に全員で向き合い、力を合わせる話がいいと感じていて、最終的に王室来訪というアイデアに落ち着いた」と説明する。映画版の舞台はドラマの完結から2年後の1927年。英国国王夫妻がダウントン・アビーを訪問することになり、長女メアリーや執事のカーソンは準備を進めるが、またもや邸宅内でトラブルが続出。メアリーは窮地に追い込まれる。フェローズはドラマでも登場人物を“紋切型”に描くことを好まず、物語の中でキャラクターが成長したり、大きく変化したりする様を描いてきた。「パットモアは最初は単なる料理長だったけど、ドラマを通じて素晴らしい変化を見せたと感じている。彼女は自身の主張をしっかり持っている。彼女の身の丈にあったユーモアのセンス、人生観は実際に当時の多くの労働者階級のものだ」。本シリーズでは観客の予想を華麗に裏切るハプニングや陰謀が次々に描かれ、おなじみのキャラクターの知られざる一面が明らかになり、事件を通じて大きな変化を遂げる。つまり、観客は最後の最後まで油断できない!長いドラマシリーズの作り手が2時間の映画をつくることに不安を感じている人もいるかもしれないが、彼らはドラマ放送時に何度か“クリスマススペシャル”と題した特別版を製作しており、限定された尺の中で様々な要素を凝縮して描くことも経験済み。映画は、すでに公開された国々ではファンから支持を集め、興行的にも成功をおさめている。「また、このシリーズを撮れるなんて本当に素晴らしい」と語るフェローズたちがスクリーンでどんなドラマを見せてくれるのか楽しみだ。『ダウントン・アビー』1月10日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
2020年01月06日映画ファンおなじみの映画祭「未体験ゾーンの映画たち」が今年もスタートした。9回目を迎える今年も海外の映画祭で話題を集めた作品や異色作が集結。何度も足を運んで自分だけの1本を見つけ出す楽しみがある映画祭だ。同特集は2002年にスタート。ざまざまな理由から日本で一般公開されていなかったり、DVDや配信スルーされそうな映画を集めてスクリーンで上映。回を重ねるごとに上映作品数は増加傾向に、会期は長期化傾向にあるが、バラエティの豊かさ、ヒット作・注目作の多さは増しており、映画ファンは見逃せない催しになっている。今年は54作品が上映される予定で、名優ニコラス・ケイジ主演の『ラスト・パニッシャー』『ザ・ビースト』をはじめ、1990年製作の名作スリラーをリメイクした『ジェイコブス・ラダー』、イーサン・ホーク、クリス・プラット、デイン・デハーンが共演する『スリー・ジャスティス 孤高のアウトロー』、総製作費50億円を投じて誕生した歴史アクション大作『ブラック・ウォリアーズ オスマン帝国騎兵隊』、ルピタ・ニョンゴが出演するゾンビ・コメディ『リトル・モンスターズ』など気になる映画が続々と公開。一部の作品は、ヒューマントラストシネマ渋谷の上映終了翌日より、青山シアターで2週間限定で配信される。未体験ゾーンの映画たち 2020ヒューマントラストシネマ渋谷で開催中2月下旬よりシネ・リーブル梅田で開催青山シアターで一部の作品を2週間限定で配信中【関連リンク】 青山シアター()
2020年01月06日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの3作品。ぴあ編集部 坂口英明20/1/6(月)イラストレーション:高松啓二今週公開される作品は17本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国100スクリーン以上ののシネコンで拡大上映されるのは『フォードvsフェラーリ』『カイジ ファイナルゲーム』の2本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が15本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい3作品をご紹介します。『フォードvsフェラーリ』ル・マン24時間耐久レースを舞台にした、男たちの壮絶なドラマ。1960年代後半、全盛だったフェラーリに対抗してフォードが挑戦、数年かけて勝利を手にした、その実話を描いています。フォード社のヘンリー・フォード2世、後に社長となるリー・アイアコッカなど、登場人物はほとんど実名です。中心になるのは、マット・デイモンが演じるカーデザイナーのキャロル・シェルビーと、クリスチャン・ベイルが演じる伝説のレーシングドライバー、ケン・マイルズ、このふたりです。フォードは堅実な自動車メーカーで、カーレースなんぞ縁がなかったのですが、トップの鶴の一声でル・マン参戦を決めます。フェラーリ買収に失敗した意趣返しと、ブランドのイメージチェンジを図るためです。プロジェクトのリーダーを命じられたアイアコッカは社外からふたりを起用します。キャロルは心臓病でレーサーをリタイアした後、自ら率いるシェルビー社でル・マンに挑戦する野心家デザイナーです。彼がコンビを組んだケンも妥協をしない頑固かつ無鉄砲なドライバー。この大企業と野武士チームは当然あつれきをうむのですが、そんなことはおかまいなしに、アルチザンの道を突っ走るふたりの破天荒な挑戦が、ドラマをぐいぐい引っ張ります。米アカデミー賞候補確実と思います。ドラマ部分だけでなく、カーレースの映像がすごいんです。1965年当時のレーシングカーは、いまやミュージアム展示品。実際に走らせるために高性能のレプリカを用意しました。ル・マンのレーストラック、観覧席もすべて再現しています。実際のレースシーンの多くはドライバー目線の高性能の車載カメラや、別のカメラ車両を使って撮影されています。もちろんカークラッシュなどCGも使われているのでしょうが、この驚くような臨場感はいままで経験したことがありません。IMAXなど、できたら大画面で観るのがオススメです。キューウィーン……と炸裂し、画面を吹っ飛んでいくエンジン音の迫力も、これまでにない魅力です。ScreenXという左右のスクリーンにも映像を投影する、視野270度の3面マルチプロジェクションでの上映や、シートが動く4DX、その両方装備の上映予定の館もあります。カーレースマニアならずとも、この興奮はたまりません。『フィッシャーマンズ・ソングコーンウォールから愛をこめて』実際にイギリスであった、船乗りコーラスバンドの奇跡ともいえる成功物語を映画化した作品です。2019年にイギリスで公開され、動員100万人を越える大ヒットを記録したといいます。ヒゲ面のむくつけき男たちが主人公。『フル・モンティ』のような、おじさんたちの崖っぷちからのサクセスストーリーかと思われるかもしれませんが、もう少し大らかな人生賛歌です。舞台はイギリス南西部大西洋岸、コーンウォール地方にある港町、ポート・アイザックです。この町の漁師たちは歌が好き。ワーク・ソングというんですか、漁をしながら、18世紀から続く伝統の舟歌を歌います。このコーラスバンド「フィッシャーマンズ・フレンズ」は、1995年にチャリティのために結成されました。2010年にメジャーデビュー。CD売上が、トラディッショナルフォーク部門でトップを記録、2011年2月にはBBCラジオの賞を獲得、国内で大規模ツアーを行うまでになります。プロデューサーなど登場人物の設定は変えてありますが、レコード会社との契約や、Youtubeであがった映像で全国的な人気になったことなど、ほぼ実際にあったことです。映画は、このバンドを見つけたロンドンの音楽プロデューサー、人のよさそうなダニー(ダニエル・メイズ)の、奮闘と恋のドラマになっています。バカンスでやってきて、町の広場で歌うその素朴な歌声に魅了された彼ですが、一筋縄ではいかない海の男たちの説得と、一方で、まさかの舟歌を売り出そうというのですから、音楽業界の猛者たちをどう納得させるか、が見どころです。おもちゃのような家が点在する小高い丘に囲まれた、小さな入り江の港町。男たちが集まるパブ……。イギリスらしい風情もそこかしこに。おやじたちは普段着も絵になりますが、ロンドンにおめかしして行くときの、髭面にサングラス、ピーコートにセーター、ジーンズ。いかにもイギリスの船乗りファッション。とってもおしゃれです。『マザーレス・ブルックリン』エドワード・ノートンが監督、脚本、製作、主演したフィルム・ノワール。ジョナサン・レセムによる小説を映画化、時代設定を1999年から1957年に変えています。ブルース・ウィリス、ウィレム・デフォー、アレック・ボールドウィンと、渋い役者を並べた、渋い探偵映画です。主人公ライオネルは、ニューヨークの私立探偵。トゥレット症候群と強迫性障害という病気を抱えています。突然顔をしかめたり、意味不明の言葉や、卑猥な言葉を発したりします。すべて自分ではコントロールできないことですが、聞いたほうは驚きます。聞き込み中に、本音に近いことを言ってしまい、相手が過剰反応して逆に捜査が進むというメリットもあります。並外れた記憶力の持ち主。そんなキャラクターです。孤児院からブルース・ウィリス扮するフランクに引き取られ、育てられ、仕事も彼から教わって。タイトルはそんなライオネルの出自からとっています。ある日、フランクが事件を捜査中に殺害され、彼はその犯人を追うことに。この映画でひとつの注目は音楽です。1957年のニューヨーク。ハーレムのジャズクラブが頻繁に登場します。ノートンは友人であるウィントン・マルサリスに協力を依頼、彼の全面的なバックアップを得て、クラブを再現しています。マルサリスは舞台裏だけでなく、実際の撮影でもオールスターバンドのひとりとして、トランペットを吹き、マイルス・デイヴィスを思わせる演奏を披露しています。映画は2時間24分とやや長いのですが、おかげでこのクラブシーンはたっぷりあります。この作品も、良い音響設備のある映画館がオススメです。
2020年01月06日大沢たかおが主演を務め、完全オリジナル脚本で描く超大作映画『AI崩壊』の特別映像が公開になった。本作はAI=人工知能が人々の日常に深く入り込むようになった近未来を舞台に描くパニック・アクション大作で、このほど公開になった映像では多くの映画に出演してきた俳優たちの口から「これ実際にやるの?」「大変な撮影になる」「1秒たりとも見逃せない」など衝撃的なフレーズが連発。本作は物語だけでなく、映画自体の製作スケールも“過去にないもの”になっているようだ。本作の主人公・桐生浩介は、人を助け、人に優しく寄り添う人工知能の開発を目指す人物。彼が開発したAI「のぞみ」は人々の健康を見守り、生活インフラにまで入り込むシステムになった。かつて起こった私生活上の出来事がきっかけで日本を離れていた浩介は、愛する娘と共に久々に帰国するが、ある時、AI「のぞみ」が暴走。日本中がパニックに陥り、浩介は犯人だと断定されてしまう。自身の無実を訴える機会すら与えられない浩介は、現代よりもセキュリティが強化された日本を逃走しながら、AI暴走の謎を解き、未曽有の事態を収束するべく奔走する。『SR サイタマノラッパー』シリーズや『太陽』『22年目の告白 私が殺人犯です』などの作品で知られる入江悠監督は、完全オリジナル脚本を執筆するべく1年以上に渡ってリサーチを重ね、観客が信じられる近未来とAIがすぐそばにいる日本像を描き出した。さらに本作は日本中が危機に陥るパニック映画であり、命がけで逃走する主人公を描いたサスペンス・アクションでもある。このほど公開になった映像は、主演の大沢をはじめ、賀来賢人、岩田剛典、松嶋菜々子、広瀬アリス、そして名優・三浦友和が登場し、大規模かつ過酷だった撮影を振り返る。本作は可能な限りロケ撮影を行い、主人公が決死の逃走を試みるシーンも、落下した自動車がクラッシュする衝撃的な場面も実際に撮影された。特別映像には日本各地で行われた撮影を記録したメイキング映像もふんだんに登場。「こんなスピード感のある日本映画は久しぶりなんじゃないか」と語る大沢は「苦悩を乗り越えるような感覚を役と一緒に持てた」と振り返る。その他のキャストも、本作の撮影現場が想像以上の規模・大変さだったことを振り返るも、そこに身を投じること、熱量を注ぎこむことに意義を感じていたようで、全員が本作の魅力、映画が描くAIと現代社会の問題について熱く語っている。『AI崩壊』1月31日(金)より全国公開
2020年01月05日Maison book girlが本日1月5日、LINE CUBE SHIBUYAで「Solitude HOTEL ∞F」を開催する。現代音楽とポップスを融合させた音楽観でユニークな活動を展開する、アイドルグループのMaison book girl。彼女たちは12月18日に約1年ぶりとなるニューアルバム『海と宇宙の子供たち』をリリースしたばかり。収録曲である『悲しみの子供たち』は5拍子系のトリッキーな内容ながら渋谷センター街のBGMとして解禁され、『海辺にて』や『ランドリー』のミュージックビデオも話題となった。そして新作発売にともなうライブが本日の「Solitude HOTEL ∞F」である。彼女たちのライブは舞台や映画を観るような感覚で自由に楽しめると評判だ。新曲の振り付けや、メンバーもこだわっているという新しい演出に注目したい。■公演情報「Solitude HOTEL ∞F」日時:1月5日(日)開場16:00/開演17:00会場:LINE CUBE SHIBUYA
2020年01月05日「若者の洋楽離れ」と叫ばれて久しいが、もはや議論にもならない。やはり日本にも海外にもそれぞれの音楽的な特色があり、それをおのおのが自由に楽しむことが重要だと考えるのが妥当ではないだろうか。しかし、洋楽に触れることで新しい価値観を得られることは事実だろう。そういう意味で国内にいながら直に洋楽に触れられる機会は貴重だ。特に2019年の年末はKISSやU2などの注目アーティストの来日が並んだが、2020年初頭もチェックしておくべき公演が続く。まずは1月25日、第91回アカデミー賞で前座を務めたクイーン+アダム・ランバートが来日する。これは映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも話題になったバンド、クイーンのブライアン・メイ、ロジャー・テイラーとアメリカの歌手のアダム・ランバートによるプロジェクト。1月から2月にかけては人気アカペラグループのペンタトニックスが「PENTATONIX THE WORLD TOUR JAPAN 2020」として、約2年半ぶりの5都市をめぐる国内ツアーを行う。世界を魅了する、彼らのハーモニーを国内で聴ける機会を逃さないでほしい。同じく2月には新進気鋭のプロデューサーで、ジ・インターネットのギタリストでもあるスティーヴ・レイシーも「STEVE LACY JAPAN TOUR 2020」を開催し、東京と大阪でパフォーマンスする予定だ。3月にはスリップノットが主催フェス「KNOTFEST JAPAN 2020」を幕張メッセで行う。4年ぶりの開催となる当企画の出演者はKOЯN、MAN WITH AMISSION、BABYMETAL、マキシマムザホルモン、マリリン・マンソンなど豪華なラインナップ。さらに4月は若きR&BシンガーのKhalidが『Free Spirit World Tour 2020 Tokyo』で来日するなど、2020年も海外アーティストの公演に注目が集まりそうだ。■公演情報「QUEEN + ADAM LAMBERT - THE RHAPSODY TOUR」1月25日(土)、26日(日)さいたまスーパーアリーナ1月28日(火)京セラドーム大阪1月30日(木)ナゴヤドーム「PENTATONIX THE WORLD TOUR JAPAN 2020」1月30日(木)パシフィコ横浜 国立大ホール2月01日(土)札幌文化芸術劇場 hitaru2月03日(月)名古屋国際会議場センチュリーホール2月04日(火)東京国際フォーラム ホールA2月06日(木)フェスティバルホール「STEVE LACY JAPAN TOUR 2020」2月17日 (月) LIQUIDROOM2月18日 (火) 梅田 CLUB QUATTRO「KNOTFEST JAPAN 2020」3月20日(金)、21日(土)幕張メッセ「Free Spirit World Tour 2020 Tokyo」4月07日(火)豊洲PIT
2020年01月05日令和初のお正月映画として、最高にハッピーで心温まる映画『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』が現在公開中。オスカー女優と稀代のコメディ俳優が贈る、現代社会を映し出した男女逆転シンデレラストーリーだ。女性の活躍が目覚ましい現代において、シンデレラストーリーを夢見るのはもはや女性だけではないだろう。『プリティ・ウーマン』の男女逆転版ともいえるシニカルラブコメディである本作で描かれるのは、アメリカの国務長官として活躍する才色兼備なシャーロット・フィールドと、大統領選への出馬を目前にして、選挙のスピーチ原稿作りを依頼されたジャーナリストのフレッドの恋模様。常に世間から脚光を浴びるシャーロットと行動を共にするうち、高嶺の花と知りながらも恋に落ちるフレッドなのだが、彼には越えなければならない高いハードルがいくつも待ち受けているのだ。国務長官のシャーロットを演じるのは、オスカー女優のシャーリーズ・セロン。彼女は今作でコメディエンヌとしての才能を開花させ、これまでのイメージを覆している印象だ。一方、“高嶺の花”であるシャーロットに憧れを抱く、うだつの上がらないジャーナリストのフレッドを演じるのは、セス・ローゲン。彼は『40歳の童貞男』や『ソーセージ・パーティー』など、コメディアンとして定評のある人気俳優だ。セロンとローゲンはこの企画に惚れ込み、製作に名を連ねるだけでなく、5年にわたって脚本の練り直しなどにも参加してきた。新たな一面を見せようとするセロンと、人気コメディ俳優のローゲンが入れ込む企画……となれば、誰もが大きな期待感を煽られるに違いないだろう。そんなふたりの脇を固めるのは、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』シリーズなどのアンディ・サーキスや、『ターザン:REBORN』のアレクサンダー・スカルスガルド、さらには『ブレイキング・バッド』シリーズのボブ・オデンカーク、オシェア・ジャクソン・Jrなど、あまりにも個性豊かな面々。劇中ではアメリカンジョークが飛び交い、新たなラブコメディの金字塔となりそうな予感もする。本作のメガホンを取ったのは、『50/50 フィフティ・フィフティ』で高い評価を受け、『ナイト・ビフォア~俺たちのメリーハングオーバー』なども手がけたジョナサン・レヴィンだ。立場の違う男女のぎこちない恋愛、そしてシビアな外交関係を、レヴィンお得意の温かなユーモアで包み込んでいる。誰もが一度は夢見る“シンデレラストーリー”。本作にはみなが忘れかけていた、“何か”を思い出させてくれるものが詰まっている。ぜひとも劇場へ笑いに、そして何より夢を見に、出かけていただきたい。『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』全国公開中
2020年01月04日私たちの音楽視聴の在り方はレコードやCD、MP3と再生装置の進化にともない大きく変わってきた。そして近年も大きな変化がサブスクリプションサービス(月額定額制)によってもたらされたことは言うまでもない。SpotifyやApple music、Amazon Music Unlimitedなどを利用することで、リスナーと音楽の関係は転換期を迎えている。音楽チャートも今までの様なCD売上で順位を決めることはできず、ネット上での再生数やシェア数をカウントしなければならない。そうなればアーティストの制作も今までと同じではいられなくなる。今や世界中の音楽家がサブスク時代に合わせた活動を模索しているのだ。昨今は日本人アーティストも続々と楽曲をサブスク解禁し始めている。先日の『紅白歌合戦』でサブスク選考が導入されたことも話題になった。特に2019年はさまざまなプラットフォーム上で聴けるようになった年だったのではないか。以下に印象的なアーティストを並べたい。BUMP OF CHICKENが昨年6月、アルバム『FLAME VEIN』(1999年)から『Butterflies』(2016年)までを一部を除き、配信スタート。スピッツは10月から最新アルバム『見っけ』を含む全楽曲を解禁、L’Arc-en-Cielも12月に全楽曲を配信している。嵐もシングルを解禁し、星野源も全曲解禁。アーティストが配信を発表するたびにツイッターでトレンドになるほど話題になった。Perfumeや水樹奈々も昨年にサブスクに進出。さらに小田和正、サザンオールスターズや安室奈美恵と言った往年のアーティストも名乗りを挙げた。2020年もさらなるアーティストのサブスク解禁が予想される。00年代、10年代と音楽シーンは変化を遂げてきたが、20年代は最も大きな変革の10年となるかもしれない。
2020年01月04日2020年のクラシック界の主役は、生誕250年を迎える“楽聖”ベートーヴェン(1770-1827)だ。我々日本人にとっては、音楽室に飾られた肖像画によって刷り込まれてきた最も身近な作曲家ベートーヴェンがテーマなだけに、クラシック界全体が盛り上がるに違いない。いやはや楽しみ!すでに発表されている関連イベントも豪華絢爛だ。“ヴァイオリンの女王”アンネ・ソフィー=ムターが登場する「サントリーホール・スペシャル・ステージ(2月20日〜24日)」では、ベートーヴェンの協奏曲や室内楽作品が披露される。桜の季節の上野を彩る「東京・春・音楽祭2020(3月13日〜4月18日」でも、今年はベートーヴェン生誕250年を記念した特別プログラムが用意されるほか、音楽祭の開催期間自体も通常より1週間長くなるだけに、より一層充実したフェスティヴァルになりそうだ。そして、ゴールデンウィークの東京を彩る “世界最大級のクラシック音楽祭”「ラ・フォル・ジュルネTOKYO2020(5月2日〜4日)」のテーマも「ベートーヴェン」。2005年の日本初開催時以来15年ぶりに取り組むベートーヴェンだが、ベートーヴェンの周辺の作曲家までを描いた前回の「ベートーヴェンと仲間たち」と違い、今年はベートーヴェン自身の作品を様々な形で紹介することに特化するほか、後世の作曲家が編曲したベートーヴェン作品なども披露されるだけに、より濃厚なベートーヴェン尽くしの3日間が楽しめそうだ。昨年の来日公演でクラシックファンの度肝を抜いたテオドール・クルレンツィス率いるムジカ・エテルナの再来日(4月10日〜14日)公演にも注目したい。今回のプログラムには、ベートーヴェンの交響曲第7番&第9番「合唱付き」と「バイオリン協奏曲*ソリストはパトリシア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)」が予定されるなど、こちらもベートーヴェンイヤーにふさわしい内容だ。もう一つの注目は、「東京・春・音楽祭」の特別公演として開催されるグスターボ・ドゥダメル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団公演(6月24日〜27日)。こちらは東京文化会館公演のほか、新宿御苑で無料の「第九」1万人公演が予定されるというのだからベートーヴェンもびっくり。さらにはロシアの名手コンスタンチン・リフシッツの「ベートーヴェン:ピアノソナタ全曲演奏会(4月25日〜5月8日)」が、首都圏8ホール合同開催で行われるなどなど、2020年はベートーヴェンを中心にクラシック界が回る1年になりそうだ。
2020年01月04日宝塚歌劇団宙組東京公演、『El Japon(エル ハポン)-イスパニアのサムライ-』と『アクアヴィーテ(aquavitae)!!』が、本日1月3日から2月16日(日)まで東京宝塚劇場で上演される。1幕の宝塚ミュージカル・ロマン『El Japon-イスパニアのサムライ-』は、スペインに渡った日本の侍が、異国の文化に触れ、現地の人たちと交流しながら、絆を深めていく物語で、作・演出の大野拓史が、スペイン南部の町コリア・デル・リオに、日本を意味するハポンという姓の人々がいて、“サムライの末裔”を自認していることに想を得たという作品だ。主人公は、1613年、伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節団に、支倉常長らと共に参加した仙台藩士で、夢想願流剣術の名手・蒲田治道(真風涼帆)。実在の人物だが、ここでは宝塚オリジナルのストーリーが展開する。愛する女性を守れなかったことで心に深い傷を負った治道は、使節団が滞在していたセビリア郊外のコリア・デル・リオで、夫を亡くし、女手ひとつで残された宿屋を切り盛りするカタリナ(星風まどか)、そして、アレハンドロと名乗る謎多き剣士(芹香斗亜)と出会う。凜としたカタリナの姿に、かつて愛した人の面影を見出し、彼女と過ごす日々に心の傷が癒やされていく治道だったが、やがて使節団の帰国の日が迫る。後半のショー・トゥー・クール『アクアヴィーテ!!~生命の水~』は、これまでにも『Cocktail-カクテル-』や『Sante!!~最高級ワインをあなたに~』など、お酒をテーマにしたショーを手がけてきた作・演出の藤井大介が、都会的で大人のムードあふれる宙組のために作った、ウィスキーをテーマにしたショーだ。アイリッシュやスコッチなど、いろいろな種類のウィスキーのボトルや味わいからイメージを膨らませた場面が、時にしっとりと、時に賑やかに、時にスタイリッシュに繰り広げられるが、まず幕開きから、スツールに座り、ウィスキーグラスを手にした真風がセリ上がり、物憂げにブルースを歌うという、ファンにとっては溜め息ものの演出で魅せる。ショーの中盤、客席降りしてきた出演者と一緒に、その場で踊ることができる観客参加の楽しい場面もあり、東京でも大いに盛り上がりそうだ。文:原田順子
2020年01月03日2020年の話題といえば何と言ってもオリンピック。東京が世界中から今まで以上に注目を集める今年、日本の文化を発信するべくアート界もスペシャルなイベントや展覧会が目白押し。今からチェックしておくべきトピックをまとめてお届けします!※新型コロナウイルスの影響により、各展覧会の会期が大きく変更されています。詳細は各展覧会の公式HPなどでご確認下さい。【TOPIC1】東京都はアートにも全力投球!歴史に残る2020年にすべく、東京都は文化の面でも大奮闘。「Tokyo Tokyo FESTIVAL」と銘打ち、芸術文化都市東京の魅力を伝えるアートイベントやパフォーマンス、舞台芸術などが東京中で開催される予定だ。そのなかでも注目したいのは「TOKYO SENTO Festival 2020」(5月26日~9月6日)と現代アートチーム・目 [mé]による「まさゆめ」プロジェクト(夏開催)。「TOKYO SENTO Festival 2020」は、漫画家・文筆家のヤマザキマリらアーティストが銭湯のペンキ絵を描き下ろすなど、銭湯を舞台にしたカルチャーイベント。「まさゆめ」は、ぜんぜん知られていない一般人の顔を巨大化させて東京の空に浮かべるという、シュールきわまりないアートプロジェクト。昨年12月まで開催されていた千葉市美術館の展覧会「非常にはっきりとわからない」も記憶に新しい、目の新しい試みは成功するのか。ぜんぜん知らない人の顔が空に浮かんでいた時、人類はどのようなリアクションを取るのか。すべてが楽しみだ。【TOPIC2】世界のみなさんへ、日本の宝を大公開!!『法隆寺金堂壁画と百済観音』歴史に残る2020年にすべく、日本もまた文化の面でも大奮闘。東京にやってくる外国人観光客も大満足するであろう、日本のお宝をあますところなくご開帳してくれる予定。3月に東京国立博物館で開催される特別展『法隆寺金堂壁画と百済観音』(3月13日~5月10日)では、法隆寺の国宝、百済観音が23年ぶりに東京で公開。また、1949年で焼損してしまった金堂のかつての姿を迫ろうとする試みも同時に展開する。『国宝 鳥獣戯画のすべて』そして、7月に同じく東京国立博物館で開催される特別展『国宝 鳥獣戯画のすべて』(7月14日~8月30日)では、国宝の鳥獣戯画全4巻全場面を一挙に公開するという史上初の試みが行われる。どちらも混雑必至の展覧会になりそうなので、夜間開館や平日などを狙って行ってみよう。【TOPIC3】海外の有名美術館から名品が続々と集結!『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』海外の美術館の名品が揃う「美術館展」は2020年も大人気。3月に国立西洋美術館で開催される『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』(3月3日~6月14日)や、4月に東京都美術館で開催される、『ボストン美術館展 芸術×力』(4月16日から7月5日)など、ボリュームたっぷりの展覧会が開催される。そのなかでも、『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』は大注目!約200年前に開館して以来はじめての、大規模な所蔵作品展を行う。そのため、展示される61作品はすべて初来日。ティツィアーノにフェルメール、ベラスケスにゴッホまで、ビッグネームばかりがドドドっと押し寄せてくる。『ボストン美術館展 芸術×力』また、1月に開館するアーティゾン美術館で7月から開催される『クロード・モネ ̶ 風景への問いかけオルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画』(7月11日~10月25日)も注目。印象派の名品を多く所有する3つの館が共同で企画するクロード・モネの回顧展は、これまでとは異なる形の「美術館展」になりそうだ。【TOPIC4】美術館オープン&リニューアルオープンラッシュアーティゾン美術館2020年は美術館のリニューアル&開館ラッシュ。まず、東京・京橋のブリヂストン美術館改め、アーティゾン美術館が1月18日(土)に開館。展示面積を拡大し、現代美術の企画展も行うなどパワーアップが予告されている。3月21日(土)には、建築家の青木淳が改修を手がけた京都市美術館が京都市京セラ美術館としてリニューアルオープン。青木は館長にも就任し、今後は刺激的な企画展が期待される。4月11日(土)、青森県弘前市の弘前れんが倉庫美術館が開館。建築家・田根剛が日本で初めて手がける美術館として注目されている。そして5月28日(木)には東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が、新設の美術館棟に移転し装いも新たにSOMPO美術館として開館する。SOMPO美術館それぞれの美術館は、最新の展示方法を積極的に取り入れ、見る人を楽しませるしかけもたっぷり用意。いまから開館が待ち遠しい!【TOPIC5】現代アートを牽引するふたりのアーティストが熱い!ピーター・ドイグ《ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ》2000-02年油彩・キャンバスシカゴ美術館蔵 (c)Peter Doig. The Art Institute of Chicago, Gift of Nancy Lauter McDougal and Alfred L. McDougal, 2003. 433. All rights reserved, DACS & JASPAR 2019 C3006近年、ますます盛り上がりを見せている現代美術のフィールドでは、今世界的に注目を集めるふたりのアーティストの個展が開催される。東京国立近代美術館で2月から開催される『ピーター・ドイグ展』(2月26日~6月14日)は、どこか不安定で、甘く、幻想的な風景を描く画家、ピーター・ドイグの日本初個展。スコットランドのエジンバラで生まれ、トリニダード・トバゴとカナダで育ち、ロンドンの大学を卒業したという経歴のドイグは世界中から注目されている画家のひとりだ。また、金沢21世紀美術館の屋外設置作品《カラー・アクティビティ・ハウス》 などで知られるオラファー・エリアソンをフィーチャーした『オラファー・エリアソン』展(3月14日~6月14日)が東京都現代美術館で開催される。オラファー・エリアソン《The volcano series》より 2012年 (c)2012 Olafur Eliasson参考図版ふたりとも、これからさらに勢いをますであろうアーティスト。今年、展覧会をしっかりチェックしていれば5年後、10年後にちょっとした自慢ができるはず。【TOPIC6】どうするどうなる未来の建築!?へザウィック・スタジオ《ヴェッセル》2019年(完成)ハドソン・ヤード(ニューヨーク)Photo courtesy: Michael Moran for Related-Oxford東京は2020年夏を目標にどこもかしこも空前絶後の建設ラッシュ。スポーツの祭典に関わった建築家たちにも注目が集まっている。東京シティビュー・スカイギャラリーで4月から開かれる『ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築』(4月8日~6月14日)は、ロンドン五輪で聖火台を設計したほか、グーグル新社屋、上海万博の英国パビリオンなどを設計した建築家、トーマス・ヘザウィックをフューチャー。2023年竣工予定の「虎ノ門・麻布台プロジェクト」でも一部のデザインに関わる彼の取り組みを紹介する。隈研吾《V&A Dundee》2018東京国立近代美術館では、東京五輪開催のタイミングに合わせ、7月に『隈研吾展(仮称)』(7月17日~10月25日)を開催。新国立競技場の設計に参画するなど、様々な名建築を手掛けた隈の真髄にアプローチしていく。嬉しいことに、ふたりの作品は東京で実物を見ることができる(ヘザウィックのプロジェクトは2023年竣工予定ではあるが)。機会があれば、実際の建築物も展覧会とともに合わせて鑑賞してもらいたい。【TOPIC7】芸術祭は今年も元気『ヨコハマトリエンナーレ2020』芸術祭と社会のあり方を考えさせられた2019年に引き続き、2020年も芸術祭が全国各地で開催!今年は『さいたま国際芸術祭2020』(3月14日(土)~5月17日)、『房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス』(3月20日~5月17日)、『ヨコハマトリエンナーレ2020』(7月3日~10月11日)、『東京ビエンナーレ2020』(7月12日~9月6日)など、関東地方で開催される芸術祭が多いのが嬉しいところ。日帰りで様々な芸術祭を巡ってみよう。自然をたっぷり堪能したい場合は『北アルプス国際芸術祭2020』(5月31日~7月19日)、『奥能登国際芸術祭2020』(9月5日~10月25日)へ。今回も、自然も食も芸術も楽しめるしかけがたっぷり用意されている。また。12月スタートという『札幌国際芸術祭』(12月19日〜2021年2月14日)にも大注目。あえて冬、あえて雪の季節に開催時期をずらすと、芸術祭やアーティストたちの作品、開催イベントはどのような変貌を遂げるのか?ぜひ現地で確かめてみたい。【TOPIC8】人気作家をいっぺんに見られる! 福袋な展覧会『STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ』草間彌生《ピンクボート》1992年詰め物入り縫製布、ボート、オウル90×350×180 cm所蔵:名古屋市美術館ブームになっている現代美術。でも、だれから見ればいいのかよくわからない……。というときは、複数名の作家を取り上げた展覧会をおすすめしたい。森美術館で4月に開催される『STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ』(4月23日~ 9月6日)は、奈良美智や杉本博司、村上隆に草間彌生など現時点での現代美術のスターが集まる展覧会。豪華なベストアルバムのような、とても健全なラインナップは誰と行っても盛り上がりそう。また、国立新美術館で3月よりはじまる『古典×現代2020―時空を超える日本のアート』(3月11日~6月1日)は、川内倫子や鴻池朋子、しりあがり寿に横尾忠則ら、これまた一流のアーティストらが集まる展覧会。しかも、それぞれのアーティストが刀剣や花鳥画、葛飾北斎や曾我蕭白らと向き合い、新しい作品を作り出していくという、興味深い試みを行う。『古典×現代2020―時空を超える日本のアート』2つの展覧会を見るだけで10名以上の作家の作品に触れることができる。そのなかからお気に入りの作家を見つけ、検索し、自分の世界を広げていく2020年にしてみよう。【TOPIC9】鎌倉時代から現代まで、ファッションの歴史をたどる!2020年は“装い”に関する大型展覧会が2つ開催される。東京国立博物館で4月に開催される特別展『きもの KIMONO』は、タイトルのとおり、着物の歴史や変遷について、鎌倉時代から現代まで通覧する展覧会。信長や秀吉、家康らが袖を通した着物も展示されるほか、国宝《婦女遊楽図屛風(松浦屛風)》や菱川師宣《見返り美人図》など、昔のおしゃれさんが登場する屏風や浮世絵も展示。昔のファッショニスタたちをさまざまな角度で見ていける展覧会だ。そして、国立新美術館で6月に開催される『ファッション イン ジャパン1945-2020』は、第二次世界大戦後から現在までのファッションを俯瞰する展覧会。こちらは衣服に加え、写真や雑誌、映像などもあわせて展示する。2つの展覧会を見ていけば(明治から昭和初期が抜けているけど)、日本の服飾史をざっと辿っていける、またとないチャンスだ。【TOPIC10】葛飾北斎ブームの到来??映画『HOKUSAI』(C)2020 HOKUSAI MOVIE2020年の3月頃より、日本国旅券、つまりパスポートのデザインがリニューアルされる。表紙は現在と同様なままだが、見開きごとに葛飾北斎の《冨嶽三十六景》の各作品を採用し、全ページ異なるデザインとなる斬新なもの。世界的にも著名な「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」、「山下白雨」はもちろんのこと、「五百らかん寺さざゐどう」や「隅田川関屋の里」など渋い作品もパスポートのなかに登場する。長いフライトの途中、することがなくてパスポートを眺めているうちに北斎に魅了する人々が続出する……かも。また、90代まで生きた葛飾北斎の生涯を、柳楽優弥と田中泯のダブルキャストで綴る映画『HOKUSAI』が初夏に公開予定。大きな展覧会の予定はないものの、2020年は北斎ブームがやってくる……かも。いずれにせよ、2020年は北斎の名前がいつもよりも多く聞こえてくる年になることは間違いない。構成・文:浦島茂世
2020年01月03日山種美術館では1月3日(金)〜3月1日(日)まで、同館が広尾に移転して開館してから10周年を迎えた記念特別展として『上村松園と美人画の世界』が開催される。生涯にわたり美人画を描き続けた日本画家、上村松園(1875〜1949)。京都府画学校を卒業後、早くから頭角を現した松園は、江戸や明治の風俗、和漢の古典に取材した女性像を描き、文展や帝展など数々の展覧会に出品を重ね活躍した。美人画の名手として高く評価され、1948(昭和23)年には女性として初めて文化勲章を受章。「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである」と語った松園が描き続けた気品ある美人画は、今なお多くの人々に愛されている。山種美術館の創立者で初代館長の山﨑種二(1893〜1983)は、松園と親しく交流しながら作品を蒐集。《蛍》《砧》《牡丹雪》などの代表作を含む計18点の作品は、山種美術館が所蔵する屈指の松園コレクションとして知られている。同展では、そんな松園の作品全18点を約3年ぶりに一挙公開。また、松園と同時代に活躍し「西の松園、東の清方」と並び称された 鏑木清方や、その弟子の伊東深水の美人画、さらに村上華岳、小倉遊亀、橋本明治などが手がけた美人画の名品も紹介する。季節を感じさせる衣装や丹念に描かれた日本髪、繊細な表情をみせる目元や指先など、松園芸術の粋を堪能するとともに、近代・現代の画家たちがそれぞれに趣向を凝らして描き出した美人画の世界の豊かな広がりや、その表現の展開を楽しんでほしい。【開催情報】『上村松園と美人画の世界』2020年1月3日(金)〜3月1日(日)まで山種美術館にて開催【関連リンク】 山種美術館()上村松園《蛍》1913(大正2)年絹本・彩色山種美術館上村松園《桜可里》1926-29(昭和元-4)年頃絹本・彩色山種美術館上村松園《新蛍》1929(昭和4)年絹本・彩色山種美術館上村松園《春のよそをひ》1936(昭和11)年頃絹本・彩色山種美術館上村松園《砧》1938(昭和13)年絹本・彩色山種美術館上村松園《春芳》1940(昭和15)年絹本・彩色山種美術館上村松園《春風》1940(昭和15)年絹本・彩色山種美術館上村松園《つれづれ》1941(昭和16)年絹本・彩色山種美術館上村松園《娘》1942(昭和17)年絹本・彩色山種美術館
2020年01月03日昨年の映画界は『ジョーカー』や『アナと雪の女王2』『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』など多くのヒット作がうまれたが、今年も人気シリーズの最新作や口コミで動員を伸ばしそうな注目作が数多く控えている。そのすべてを紹介することはできないが、2020年公開予定のほんの一部を紹介する。1:期待と不安が入り混じる人気シリーズの最新作映画界は今も昔も“シリーズもの”が大好き。現在はネット配信を通じたドラマやミニシリーズも好調で、これまで以上に“長い時間をかけて、複数の作品で物語る”傾向に拍車がかかっている。また、長いインターバルをとった後に突然、続編が製作されるケースも増えており、昨年は28年の時を経て『ターミネーター2』の“正統な続編”が公開されたりもした。みんなが待ち待った続編なのか? 続編が公開されるにはタイミングが悪かったのか……期待と不安が入り混じるのがシリーズ映画の宿命なのかもしれない。2020年も“ブランクあり復活”映画がいくつか待機している。1月31日(金)公開の『バッドボーイズフォー・ライフ』は、ウィル・スミスとマーティン・ローレンスが17年ぶりに帰還するアクション大作。監督が破壊大帝マイケル・ベイからベルギー出身のアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーに交代し、名コンビ最後の事件を描く。そして34年ぶりの新作になるのが『トップガン マーヴェリック』(7月10日公開)。精鋭パイロット養成機関“トップガン”で学んでいた主人公マーヴェリックが本作では教官になって再登場。『オブリビオン』のジョセフ・コシンスキーが監督を、『ミッション:インポッシブル』シリーズのクリストファー・マッカリーが脚本を手がけており、撮影は名手クラウディオ・ミランダ! アッと驚く飛行シーンが楽しめるはずだ。世代を超えて復活するのが、2020年公開の『ゴーストバスターズ/アフターライフ』。オリジナルを手がけたアイヴァン・ライトマンの息子ジェイソンが監督を務め、新世代のゴーストバスターズを描く作品になりそうだ。ポール・ラッドが出演するほか、ビル・マーレイやダン・エイクロイドらオリジナル作品のキャストも登場を予定している。他にも、ダニエル・クレイグがボンドを演じる最後の作品になりそうな『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(4月10日公開)や、DCの新作『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY』(3月20日公開)、『ワンダーウーマン 1984』(6月公開)、小栗旬もキャストに名を連ねる『ゴジラ・バーサス・コング(原題)』(2020年公開)など、シリーズ作品が続々と待機中。前作から長い空白期間のある続編を観客はどう受け止めるのか? 前作を知らない新しい世代を魅了することができるのか? ここで紹介したすべての映画の成功を願いたい。2:2020年のディズニー映画はどうなる?ファンから愛されるシリーズを多く抱え、さらに過去の名作を実写化して大成功をおさめているのが王者ディズニーだ。昨年はアナ雪2とスター・ウォーズの最終章を立て続けに公開し、『ライオン・キング』や『アラジン』『トイ・ストーリー4』も大ヒット。興行収入の記録も更新。圧倒的な支持を集めている。そんな彼らは2020年も強力なタイトルを数多く用意しているようだ。ピクサーは3月13日(金)に『2分の1の魔法』を、夏には『インサイド・ヘッド』のピート・ドクター監督の最新作『ソウル(原題)』を公開。過去の名作アニメーションの実写化も継続中で、4月17日(金)には『ムーラン』が実写化され公開される。昨年公開の『アベンジャーズ/エンドゲーム』と『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で“フェーズ3”を終えたマーベルは、今年からいよいよ新章“フェーズ4”をスタート。その皮切りとして5月1日(金)には『ブラック・ウィドウ』が封切られ、以降も新作、新キャラクターが続々とユニバース入りする。そして7月24日(金)にはディズニーランドの超人気アトラクションの世界観を基にした『ジャングル・クルーズ』が公開。過去に彼らは同様の手法で『パイレーツ・オブ・カリビアン』を大成功させており、本作への期待も高い。ちなみに本作はドウェイン・ジョンソンが主演で、エミリー・ブラントが共演。監督は『ロスト・バケーション』『トレイン・ミッション』のジャウム・コレット=セラ……盤石の体制で夏を盛り上げてくれそうだ。また昨年、ディズニーの傘下に入った20世紀フォックスも映画ファンが気になる作品を多く制作中。『キングスマン:ファースト・エージェント』やS・スピルバーグが伝説のミュージカルを再映画化する『ウエスト・サイド・ストーリー(原題)』も今年の公開を予定している。さらにディズニーは米国などの国で開始したストリーミングサービス“ディズニー+”にも力を入れている。今後はマーベルやスター・ウォーズ作品は映画館だけでなく、ストリーミングにまで作品宇宙を広げ、それらがリンクしていくことになりそう。ファンは観ても観ても新しい作品が投下される……忙しくも楽しい1年になりそうだ。3:2020年の“ジョーカー”候補は?映画界には時々、公開前はそれほど注目されていなかったのに、観客の熱い支持で動員を伸ばす作品が出現する。昨年の筆頭格は『ジョーカー』で、日本でも興行収入が50億円を突破。内容が過激だったり少し複雑でも、観客が何度も観たくなる、なぜか深みにハマってしまう要素があれば“予想外の大ヒット”を飛ばす可能性を秘めている。2020年の“ジョーカー候補”はどの作品か? それが法則になっていれば楽なのだが、そうはいかないのが世の常。しかし、早くもファンが大きな期待を寄せ、ネットで熱いコメントが飛び交っている映画がいくつかある。2月公開の『ミッドサマー』は、『へレディタリー/継承』のアリ・アスター監督の最新作で、スウェーデンの奥地で開催される奇妙な祝祭に足を踏み入れた若者たちのドラマを描く“明るいのに恐ろしいフェスティバル・スリラー”。すでに海外で鑑賞したファンや、秋に1度だけ行われた先行上映を観た人の感想コメントが熱く、公開を待ちわびている人が増加中。何でも、恐ろしい映画なのにジャンルは“失恋もの”らしい。これは一体、どういうことなのか? 公開時にはさらに口コミが広がっていきそうだ。また『ロングデイズ・ジャーニーこの夜の涯てへ』も2018年の東京フィルメックスで上映されて注目を集めた作品だ。映画は前半が通常の2D映画で、ラスト59分が3Dになる構成。カンヌなど多くの映画祭に出品され、台湾のアカデミー賞“金馬奨”では3冠に輝くなど期待値をあげる要素は出揃った状態。海外の映画サイトのいくつかが“2019年ベスト”に選出した本作を日本の観客はどう観るのか? 2月28日(金)に初日を迎える。他にも、海外で高評価を集めているミステリー『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(1月31日公開)や、オスカー監督サム・メンデスが、名撮影監督ロジャー・ディーキンスとタッグを組んで過酷な戦場を全編ワンカットで描く『1917 命をかけた伝令』(2月14日公開)、今回もやっぱり内容が極秘で想像だけが膨らむ予告編を投下してきたクリストファー・ノーラン監督の最新作『テネット』(9月18日公開)など、映画ファンが気になる映画が盛りだくさん。今年も映画館の大きなスクリーンで集中して観たくなる映画、関連作とのリンクを探して何度か映画館に足を運びたくなる作品が公開を待っている。(C)2019 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.(C)2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.(C)2020 Disney
2020年01月03日東京・新橋演舞場では本日1月3日から24日(金)まで市川海老蔵を中心に初春歌舞伎公演が行われる。昼の部は『祇園祭礼信仰記 金閣寺』と『御存 鈴ヶ森』、そして新作歌舞伎『雪蛍恋乃滝』。『金閣寺』では、片岡孝太郎が三姫のひとつ、雪姫を初役で勤める。見どころは、縄で縛られた雪姫が、足元に散った桜の花びらを寄せ、足指で鼠の絵を描こうとする場面。『鈴ヶ森』は江戸時代に刑場だった鈴ヶ森で幡随院長兵衛と白井権八が運命の出会いを果たす話。「お若いの、お待ちなせえやし」のセリフが有名だが、両者が初対面で相手の力量を測るように駆け引きをする緊迫感や、やがて心を許し合い太い絆に変わっていく様子が名作と言われるゆえんだ。今回は市川海老蔵の長兵衛に対し、権八は中村莟玉。襲名してから大きな役が続く莟玉が、権八の陰影をどこまで演じられるか注目される。昼の部最後は、秋元康の作・演出、田尾下哲・演出による新作歌舞伎『雪蛍恋乃滝』。「NINJA KABUKI」と銘打ち、照明デザインは、トニー賞ミュージカル照明デザイン賞に13度ノミネートされ、『ライオンキング』などで2度受賞をはたしたドナルド・ホルダーが手がけるなど話題満載。海老蔵の息子・堀越勸玄も出演が決まっている。夜の部は『神明恵和合取組 め組の喧嘩』と、『雪月花三景 仲国』。『め組の喧嘩』は、品川の遊所島崎楼で力士に恥をかかされた鳶頭辰五郎以下め組の面々が、相撲の千秋楽を待って命がけの喧嘩に向かう。喧嘩を前に息子又八と別れを惜しむシーンを、海老蔵と勸玄が実の親子で演じる。『雪月花三景』は「小督(こごう)物」のひとつで、高倉院と相愛ながら宮廷を出た女性・小督局と、彼女を探し出すよう院の命を受けた臣下・源仲国との物語。小督局は児太郎が勤める。仲国は海老蔵。娘の市川ぼたんも出演する。文:仲野マリ
2020年01月03日大阪松竹座で1月3日(金)から27日(月)まで壽初春大歌舞伎がされる。昼の部は、幕末の京都を舞台にした『お秀清七 九十九折(つづらおり)』、変化舞踊の『大津絵道成寺』、世話物『艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)酒屋』の3本。夜の部は『義経千本桜 川連法眼館の段』『夕霧名残の正月』『大當り伏見の富くじ』。昼の部では『大津絵道成寺』が華やかな舞踊で、楽しい気分になる。江戸時代に庶民の間で流行した大津絵に描かれた藤娘・鷹匠・座頭・船頭・鬼の5役を、片岡愛之助1人で踊り分ける演出がみどころ。矢の根の五郎(松本幸四郎)も登場し、お正月らしさも満載だ。愛之助は夜の部『義経千本桜』の通称「四の切」で佐藤忠信/狐忠信も勤める。静御前は中村壱太郎、義経は片岡秀太郎。『夕霧名残の正月』は、「正月もの」ではるが、少し物悲しい。病によってこの世を去った遊女、夕霧の四十九日に、彼女の恋人であった藤屋伊左衛門(中村鴈治郎)が会いに来る。 すっかり落ちぶれていた伊左衛門は、初めて夕霧の死を知り、起請を香華の代わりに手向けようとすると、在りし日の姿の夕霧(中村扇雀)が現れるが、やがて夕霧は消えていく。『酒屋』も情緒あふれる上方らしい世話物。殺人を犯した夫半七をめぐり、半七の親、正妻お園、お園の親、そして正式な妻ではないが子まで生した三勝が、それぞれに半七を思いやる気持ちがやるせない。夜の部の最終演目は『大當り伏見の富くじ』。元となる作品『鳰の浮巣(におのうきす)』は、松竹新喜劇の『浮かれかご』になっているものを、2012年2月、松本幸四郎が中心となり松竹座で歌舞伎へと復活させた。「とにかくお目出度くて、とにかく笑える、2分に一回は場内が笑いに包まれるようなお芝居を創りたい」という幸四郎の情熱が伝わったか、文字通り「大當り」した本作が、同じ大阪で7年ぶりの再演が実現した。老若男女が笑って泣ける。初笑いで打ち出しという、初春にうってつけの演目といえよう。文:仲野マリ
2020年01月02日国立劇場の新春公演はこのところ尾上菊五郎率いる音羽屋一門を中心に、正月気分を膨らませてくれるような楽しい趣向を取り入れた通し狂言が披露されている。今年は四世鶴屋南北作『御国入曽我中村』をアレンジして『通し狂言 菊一座令和仇討』と題して上演する。歌舞伎では昔から「正月は曽我物」が定番と言われている。曽我物とは曽我五郎十郎兄弟による仇討ちの世界を含む物語を指し、『御国入曽我中村』も題名で分かるように、文字通りの曽我物だ。作者の鶴屋南北は、複数の物語の世界を巧みに組み合わせることで新たに創作するのを得意としており、この作品でも曽我物の時代設定に『鈴ヶ森』の幡随院長兵衛や白井権八、近松門左衛門の浄瑠璃『槍の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)』の笹野権三など、有名キャラクターを登場させている。今回はこの「綯交ぜ(ないまぜ)」の世界をさらにもうひとひねりし、新たに仇討ちの物語を創作するという。鎌倉、鈴ヶ森、三島と所が次々と移り、吉原の花魁も登場。国立劇場としては8年ぶりに両花道を使うと聞けば、ダイナミックな場面展開が予想され、期待が高まる。さらに菊五郎の幡随院長兵衛に菊之助の白井権八で『鈴ヶ森』となれば、それだけで名場面になるだろうことは想像に難くない。国立劇場 令和2年初春歌舞伎公演『通し狂言 菊一座令和仇討 四幕十場』は1月27日(月)まで。文:仲野マリ
2020年01月02日新しい年を迎え、2020年がスタートした。日本は夏に五輪を控えており、多くのイベントが休止や開催時期の変更を発表しているが、日本映画界は気になる新作がめじろ押し!映画館での公開を待っている状態だ。1:今年もアニメーションが映画界を席捲!?2019年は『天気の子』が大ヒットを記録し、『プロメア』が口コミで息の長い興行を展開、『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』が人気を集めて話題になったが、今年の映画界もアニメーション作品が興行ランキングの常連になりそうだ。注目は何と言っても今年で生誕50周年を迎える『ドラえもん』。記念すべき年の“ドラ映画”は一体、何を題材にするのか?製作陣が出した答えは、ドラ映画の原点ともいうべき“恐竜”だ。3月6日(金)公開の『映画ドラえもん のび太の新恐竜』は、『ドラえもん のび太の宝島』の監督:今井一暁×脚本:川村元気のコンビが再登板。白亜紀を舞台に冒険と感動のドラマを描き出す。さらに8月7日(金)には2014年に公開され“ドラ泣き”のフレーズを生んだCGアニメーション映画の第2弾『STAND BY ME ドラえもん2』が公開。ファンの間でも人気の高い『ばあちゃんのおもいで』を中心にした物語になるという。『ドラえもん』の最大の強みは、年齢や性別などの“死角”がまったく存在しないこと。今年は“50周年”にふさわしい活躍を各所で見せてくれそうだ。また、興行記録を更新し続ける人気シリーズの最新作『名探偵コナン 緋色の弾丸』(4月17日公開)、『ラブライブ!』の京極尚彦が監督を務めることでも話題の『映画 クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』(4月24日公開)、久々のオリジナル作品になる『劇場版ポケットモンスター 2020』(7月10日公開)などの定番作品も揃って待機中。そして、アニメファンを超えた支持を集めている『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel]III.spring song』(3月28日公開)、『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(4月24日公開)、伝説の人気作を2部作で新生させる『劇場版 美少女戦士セーラームーン Eternal』(9月11日に前編が公開)、上橋菜穂子のファンタジー小説を映画化する大作『鹿の王』(9月18日公開)など、気になるアニメーション映画が続々と公開を待っている。コミック、アニメともに完成度が高くファンが急増中の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』も2020年公開。さらにファンを増やすことになりそうだ。そんな中、2020年最大のアニメーション作品になりそうなのが、6月公開予定の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』だ(本稿ではタイトル最後の“リピート記号”を省略)。新劇場版シリーズのスタートから13年、前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』から8年。ついにシリーズが完結する(予定)。現在、『エヴァ』の人気は世界規模になっており、昨年に開催された完結編の冒頭10分公開はフランスのパリで開催され、日本を含む各地で生中継され、多くのファンが集結。最終章の動向を世界中のファンが注視している状態だ。これまでも『エヴァ』は謎に満ち、公開されるとさまざまな考察や予測、感動が渦巻いてきたが、本作もおそらく公開初日を迎えるまで、その内容はシークレットになることが予想され、公開後に大きな話題になることは必至。右肩上がりに興行記録も伸ばしており、“シン・エヴァ”はシリーズ最後にして最大の作品になりそうだ。2:コミック原作、続編……今年公開の注目作実写映画は2020年も人気作の続編や、ファンの多いコミックを実写化した作品が多く待機している。高畑充希と山崎賢人主演の『ヲタクに恋は難しい』は来月2月7日(金)に公開。咲坂伊緒の人気コミックを基にした『思い、思われ、ふり、ふられ』は5月29日(金)にアニメーション映画が、8月14日(金)には実写映画が公開になる異例の“ダブル公開”で映画化。12月18日(金)には週刊少年ジャンプでの連載開始時から注目を集めている『約束のネバーランド』を基にした実写映画も公開になる。そして夏には『るろうに剣心』の最新作が登場。過去3作品の累計興行収入は125億円を突破。ついに描かれる最終章は2部作で『るろうに剣心最終章 The Final』が7月3日(金)に、『るろうに剣心最終章 The Beginning』が8月7日(金)に公開。佐藤健が主演を、大友啓史が監督を務め、剣心最大の危機、そして新時代への移り変わりを壮大なスケールで描くという。過去3作はアクロバティックなアクション描写も高評価を集めており、最終章でどんなアクションが描かれるのかも気になるところだ。その他、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(2月21日公開)、『コンフィデンスマンJPプリンセス編』(5月1日公開)、『貴族降臨 ーPRINCE OF LEGENDー』(3月13日公開)などのシリーズ作、人気小説を映画化する『峠 最後のサムライ』(2020年公開)、『燃えよ剣』(5月22日公開)、『騙し絵の牙』(6月公開)、『罪の声』(2020年公開)なども公開を予定している。3:未知の世界が待つ“オリジナル”作品原作・シリーズものが人気を博す一方で、製作者たちはオリジナル企画を実現させるべく日夜、企画を練っている。まだ誰も知らないドラマ、映画館で初めて出会う新たな切り口、アッと驚かされる未知の世界……今年も映画館でしか楽しめないオリジナル作品が数多く公開になる。早くも今月末31日(金)から公開になる『AI崩壊』は、完全オリジナルのSFパニック映画。人工知能(AI)が生活に深く入り込んでいる近未来でAIが突然暴走。人間の命を“選別”し始める未曽有の危機に、犯人の汚名を着せられた科学者が立ち向かう。SF、大規模なロケ撮影、熾烈なアクション、オリジナル脚本など日本映画界では“挑戦”と呼ばれることの多い要素がつまった作品だ。また、過去の実話や歴史を“オリジナルの視点”で映画化する作品も多い。初夏公開の『HOKUSAI』は、世界でも有名な画家・葛飾北斎の知られざる生涯を描く作品で、青年期の北斎を柳楽優弥が、老年期の北斎を田中泯が演じるという。また、6月には日本中が感動した1998年の長野五輪の日本スキージャンプチームの“舞台裏”を田中圭主演で描く『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』が公開。日本代表がメダルを目指す裏側で奮闘したテストジャンパーの姿を描くそうで、こちらも誰もが知るドラマを“新たな視点”で描いたものになる。そして新視点、斬新な解釈の極めつきになりそうなのが、12月公開の『新解釈・三國志』だ。古典中の古典『三國志』をタイトル通り完全な新解釈で映画化。ドラマ、映画、舞台でヒット作を連発する福田雄一が監督を務め、大泉洋が劉備玄徳役で主演に!このコンビが壮大な歴史劇を描く?知略に満ちたドラマ?それともギャグ満載の映画に?まったく予想がつかない本作の全貌は約1年後に明らかになる。他にも窪田正孝主演の『初恋』(2月28日公開)や、波瑠と成田凌が主演を務め、男女の30年に渡る日々を描く『弥生、三月-君を愛した30年-』(3月20日公開)、まだまだ新作を期待したい大林宣彦監督の『海辺の映画館−キネマの玉手箱』(4月公開)、坂元裕二がオリジナル脚本を執筆し、有村架純と菅田将暉が出演する『花束みたいな恋をした』(冬公開)などオリジナル作品が続々と控えている。今回紹介したのは、2020年公開映画のほんの一部。まだ発表になっていない新作映画も多くあり、2020年もさまざまな映画がスクリーンを彩ることになりそうだ。(C)カラー (C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020 (C)和月伸宏/集英社 (C)2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会 (C)2020 HOKUSAI MOVIE
2020年01月02日ついにスタートした2020年。今年のアート始めはどの展覧会にする?首都圏を中心に、年始からオープンしている美術館をピックアップしてご紹介します!まず、会期中無休で元日からオープンしているのが、六本木ヒルズ内にある森美術館。開催中の『未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命——人は明日どう生きるのか』では、テクノロジーの発達が私たちの生活におよぼす影響を、アート、デザイン、都市や建築などを通して考察するもの。新年にふさわしく、夢のある近未来像を見ることができる。また、上野エリアでは、1月2日(木)より東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館、上野の森美術館が開館する。東京国立博物館では、恒例の正月企画『博物館に初もうで』を開催。2020年の干支である「子(ねずみ)」をテーマにした作品の特集や、トーハク所蔵の国宝《松林図屏風》(長谷川等伯筆)、国宝《古今和歌集(元永本)下帖》など名品の数々が展示される他、いけばなや和太鼓、獅子舞など伝統芸能のイベントも開催。華やかなお正月の雰囲気が楽しめそうだ。東京国立博物館『博物館に初もうで』 《鼠、猫と遊ぶ娘と子供》 鈴木春信筆 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵東京国立博物館『博物館に初もうで』 国宝《松林図屛風》長谷川等伯筆 安土桃山時代・16 世紀 東京国立博物館蔵国立西洋美術館では、欧州随一の名門家の華麗なコレクションの歴史をたどる『ハプスブルク展600年にわたる帝国コレクションの歴史』が開催中。ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》をはじめ、各時代の絵画を中心に版画、工芸品、タペストリー、武具など約100点が紹介される。国立西洋美術館『ハプスブルク展600年にわたる帝国コレクションの歴史』 ディエゴ・ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ(1651-1673)》 1659年ウィーン美術史美術館、絵画館蔵国立科学博物館で開催されているのは、大人も子どもも楽しめる『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』。世界各地から集結した43体のミイラの中には衝撃的な姿のものも。最新の調査や研究結果をもとに、謎に包まれたミイラの実像に触れることができる。国立科学博物館『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』 《チョンチョーロ文化のミイラ》紀元前3200年頃オリジナルはバルパライソ自然史博物館所蔵上野の森美術館では1月13日(月)まで『ゴッホ展』が開催中だ。ゴッホの作風に大きな影響を与えた「ハーグ派」「印象派」とゴッホとの出会いに注目した展覧会で、《糸杉》をはじめとする約40点のゴッホの作品に加え、マウフェやセザンヌ、モネなどハーグ派と印象派を代表する巨匠たちの作品も紹介されている。上野の森美術館『ゴッホ展』 フィンセント・ファン・ゴッホ《糸杉》1889年メトロポリタン美術館蔵上野以外のエリアでも、1月2日(木)から美術館は続々とオープン。丸の内にある三菱一号館美術館では、開催中の『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』にて、ルノワール、モネ、ピカソ、シャガールら名品が堪能できる。三菱一号館美術館『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』ピエール=オーギュスト・ルノワール《シュザンヌ・アダン嬢の肖像》1887年吉野石膏コレクション両国にある江戸東京博物館も1月2日(木)より開館。開催中の『大浮世展—歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』展では、江戸時代の人気浮世絵師5人の代表作を一堂に観覧することができる。江戸東京博物館『大浮世展—歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』現代アートに触れたいなら、東京都現代美術館へ。こちらも1月2日(木)より開館しており、ファッションデザイナー皆川明によるブランドを掘り下げる『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』、日本を代表するメディアアーティストグループ、ダムタイプによる大規模個展『ダムタイプ|アクション+リフレクション』、東京都現代美術館ならではの視点で日本の若手作家を紹介する『MOTマニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影』と、3つの企画展を見ることができる。東京都現代美術館『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』そのほか、1月2日(木)から開館している都内の美術館には、マティス、クレー、デュシャンなど「窓」をモチーフにした作品が集まる『窓展:窓をめぐるアートと建築の旅』が開催中の東京国立近代美術館(竹橋)、日本の女性写真家の草分けを紹介する『山沢栄子私の時代』などが開催中の東京都写真美術館(恵比寿)などがある。また、時間に余裕があるなら、足を伸ばして箱根の美術館を訪ねてみるのもおすすめだ。年中無休で開館している箱根彫刻の森美術館では、1月5日(日)まで『箱根ナイトミュージアム』を開催。毎日16時45分から18時まで、光のアーティスト高橋匡太により、野外彫刻がドラマティックに浮かび上がる中を、周囲のライトアップに呼応して色が変化する提灯を持ちながら鑑賞することができる。『箱根彫刻の森美術館箱根ナイトミュージアム』 ガブリエル・ロアール《幸せをよぶシンフォニー彫刻》箱根エリアでは他にも、ポーラ美術館が年中無休で開館。企画展『シュルレアリスムと絵画―ダリ、エルンストと日本の「シュール」』、現代美術ギャラリーでは『佐藤翠「Diaphanous petals」展』を見ることができる。また、箱根ラリック美術館も同じく無休で、『アール・ヌーヴォーの花園 —ミュシャとラリック花々と植物のかたち—』が開催中。1月2日(木)より開館する岡田美術館では、『DOKI土器!土偶に青銅器展—はにわもいっしょに古代のパレード—』が開催されている。ここで紹介した以外にも、首都圏では多くの美術館がお正月からオープンしているので、ぴあアプリを参考に、2020年のアート詣でに出かけてみてはいかがだろうか。
2020年01月02日