チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (116/342)
市村正親と鹿賀丈史がWキャストで主演を務める黒澤明 没後20年記念作品『ミュージカル 生きる』が10月7日(日)に開幕する。市村と鹿賀の2チームで上演される本作の、鹿賀チームの通し稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】本作は、黒澤明監督の代表作「生きる」(1952年)を初めて舞台化した作品。演出は宮本亜門、作曲・編曲は「デスノート THE MUSICAL」などのジェイソン・ハウランド、脚本・歌詞はディズニー作品の訳詞でも知られる高橋知伽江。役所の市民課に30年休まず務めてきた主人公・渡辺が、定年退職を目前に病で余命半年であることを知り、生まれて初めて自分の人生を探し始める姿を描く。脚本や楽曲、芝居、歌、セットから小道具に至るまで、徹底的に詰められたであろうことが存分に伝わってくる通し稽古。キャスト陣の芝居もそれぞれが印象的で、ミュージカル初挑戦の市原隼人は父親の変化に戸惑いぶつかる息子を熱演。新納慎也が演じる小説家は本作ではストーリーテラーの役割も担うが、その独特な存在を新納が絶妙に溶け込ませる。渡辺の部下とよを演じる唯月ふうかは、次の時代を生きる女性の活発で生き生きとした姿が鮮やか。息子の妻・一枝役のMay’nも市原同様ミュージカル初出演だが、新しい時代を謳歌する女性を美しい歌声でみせる。そして山西惇が渡辺の意志を阻むヒール・助役をどっしりと演じる。しかしそのなかで、やはり鹿賀の圧倒的な存在感はなんとも言えないものがあった。ただただ判で押したような生活を続けてきた男が余命を知り、生きようともがき始める様を、繊細に豊かに、けれどときにお茶目に演じる。そして歌唱の一つひとつが強烈に胸を打つのだ。主人公は不治の病で亡くなってしまう。舞台上で必死に生きていた彼がもういないと知るのは寂しくなることなのだが、さまざまな場面で稽古場のスタッフたちが流していたのは、悲しみの涙ではなかったように思う。そこで沸き上がる感情はぜひ劇場で体感してほしい。66年前に発表された映画『生きる』は、世界のクロサワの代表作のひとつとして今なお愛される作品だ。映画を観たことがある人は、作品と“ミュージカル”という表現方法が結びつきにくいかもしれない。映画を観たことがない人は、静かで高尚で重い世界観をイメージするかもしれない。けれどそのどちらの人にも驚きと発見を届けるような、そんな作品になっている。一方のチームを観ると、もう一方のチームも観たくなること必至な本作。まずは早めの時期の観劇をオススメする。公演は10月7日(日)にプレビュー公演、本公演は10月8日(月・祝)から28日(日)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文:中川實穗
2018年10月02日オードリー・ヘプバーン主演の映画でも知られるフレデリック・ノットの名サスペンス劇『暗くなるまで待って』が、深作健太演出で上演される。盲目の主婦スージーの家に、ひょんなことから麻薬の隠された人形が持ち込まれ、これを奪おうとする男達を相手にスージーが孤軍奮闘する物語だ。【チケット情報はこちら】スージーが相手にする悪党のひとり、ロートを演じる加藤和樹は「2007年に日本で上演された舞台を観て、“なんだこの芝居は!”と衝撃を受けたんです。ロート役は浦井健治さんがやっていらして、“この人、すごいな!”と思って。いつかこのお芝居をやりたいという願いが叶って、嬉しいです」と目を輝かせる。加藤にとって、2010年、2017年の『罠』でもタッグを組んだ深作が演出を手がけることも大きいという。「健太さんはいつも、役者に寄り添い、一緒に考えてくださる。同じペースで歩んでいける演出家なんです。健太さんが初めて舞台の演出を手がけた『罠』では、稽古が“よーい、スタート!”で始まり、演技が終わったら“カット!”とおっしゃったのが、今でも忘れられません(笑)。その後、僕はミュージカルにも出演し、健太さんはオペラの演出もなさり…と、お互い経験を重ねて再会するたび“健太さんはこんなカードを出してくるんだ!じゃあ自分はあのカードを出してみよう”というふうに、良い関係性が築けています」『暗くなるまで待って』は、その『罠』と同じワン・シチュエーション・プレイのサスペンス。「決め事が多くなり、1個でもボタンをかけ違ったらおしまい。大変ですが、良い緊張感にもなるはずです。視覚的なものに加えて、サスペンスの醍醐味なのが、会話。膨大な情報を、台詞でお客様に与えていかなければなりません。この台詞は立てなければならないとか、でも立て過ぎるとわざとらしくなる、とか、そういったところに難しさもやり甲斐もありますが、相手役に言葉をきちんと届けることができれば、お客様にも伝わると思っています」加藤がロートのような悪人を演じるのは珍しい。「ここまでの極悪人は初めてかもしれません。役者が役の1番の理解者でないといけないので、彼がどんな人間で、どういう私生活を送っているのかを考えていく必要がある。見た目だけでなく中身も彼として舞台上で立っていられることが目標ですね」台詞をどう届けるか、役をどうとらえるかを語るその口ぶりからは、役者としての充実がうかがえる。「20代後半くらいの頃、演出家の白井晃さんとの出会いもあって、“自分と役を別物に考えるのではなく、自分のベースに自分の言葉として出てくるものが役になるんだ、役者って難しいことをやってるんだな”と気づいて。そこから面白くなってきました。来年は僕も34歳。これまでやってきたことを生かして、若さだけではないものを表現したいです」公演は2019年1月25日(金)から2月3日(日)まで東京・サンシャイン劇場で上演。その後、大阪、愛知を周る。ぴあでは10月9日(火)午前11時まで東京公演のプレイガイド最速先行受付中。取材・文:高橋彩子
2018年10月02日演劇、ミュージカル、伝統芸能など、舞台に関する最新情報やインタビューをお届けするフリーマガジン「ステージぴあ関西版」。10月1日発行の最新号で表紙を飾るのは、11月に新開場する京都・南座で襲名披露を行う市川染五郎。インタビューでは、出演する『勧進帳』、『連獅子』に向けての意気込みや、歌舞伎への思いを聞いた。「當る亥歳 吉例顔見世興行」チケット情報はこちらほか、現代能楽集『竹取』、KERA・MAP #008『修道女たち』、M&Oplaysプロデュース『ロミオとジュリエット』などの脚本・演出家、出演者へのインタビューや、10月6日(土)に開幕する「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭」のオススメ公演をピックアップするなど、今号もミュージカルから小劇場、伝統芸能までさまざまなジャンルのインタビューや公演情報をお届け。さらに、松本白鸚、松本幸四郎、市川染五郎の襲名披露興行「吉例顔見世興行」11月公演をはじめ、蒼井優出演の3人だけで繰り広げる濃密な舞台『スカイライト』など、注目公演の読者先行予約も実施!この機会にぜひチケット入手を。「ステージぴあ関西版」10+11月号はチケットぴあカウンター、劇場などで配布中。WEB上(でも全ページ無料でご覧いただけます。
2018年10月02日片岡仁左衛門が、芸術祭十月大歌舞伎で『助六曲輪初桜』で主役・花川戸助六を、東京では仁左衛門襲名以来20年ぶりに演じる。公演に先立って、合同取材会が開かれた。【その他の画像はこちら】蛇の目傘を手に花道から颯爽と登場し、その場にいる全ての花魁たちからキセルを差し出される、江戸一の色男・助六は、顔、声、姿と三拍子揃う仁左衛門にはうってつけの役どころ。かつて上方役者ながら自身の襲名披露にこの演目を選んだのも、自然なことにすら思えてしまう。「立役の役者はほとんどがやりたい役でしょうね」と仁左衛門は語る。「よく、大阪の役者、江戸の役者と言いますが、私は日本の役者。全てやりたかった。だから“新しい仁左衛門はこういう路線を行きますよ”ということで選んだんです。今は私が、助六を演じる最年長かなあ? この歳で勤められるのも有難いし、勤めておかないともう勤められなくなるし。千秋楽を迎えてもまだ課題は残っていると思いますけれども、私としては集大成の心構えで臨みたいですね」「十八世中村勘三郎七回忌追善」と銘打つ今年の十月大歌舞伎。これまで仁左衛門の助六では必ず相手役・揚巻を勤めてきた坂東玉三郎は母・満江役に回り、新たに中村七之助が揚巻役に。実は助六の兄である白酒売新兵衛役には、中村勘九郎が扮する。「中村屋さんの家と『助六』は、私にとって繋がりが非常に深いんです。この演目を私が初演した時(1983年)は中村屋の十七代目のおじ様(中村勘三郎)に教えていただいて、その次にやった時(1991年)には十八代目(勘三郎、当時は勘九郎)が白酒売で出てくれました。十八代目は“自分も助六をやりたい”“やる時には兄ちゃん教えてよ”と。それが実現できなかった残念さ。今回は、勘九郎くんに思いを繋げて、傍で観ていてほしいと思いますし、七之助くんには、大和屋さん(玉三郎)の指導を受けて、ゆくゆくは揚巻役者になってほしい。そう期待しています」仁左衛門といえば、華・様式美とリアルな心理描写の両方を見事に造形する役者。彼はどのようにこの芝居と向き合うのだろうか。「私が台詞において1番大事にしているのは、言葉を伝えるのではなく思いを伝えること。言葉に気持ちを乗せれば、台詞回しも変わってきますから。この助六は心理を深く掘り下げるというものではないけれど、かと言って上辺だけ、華やかさだけではダメ。その兼ね合いが大事ですよね。お客様に楽しんでいただくために、まずは役者が気持ちよく演じることが大事だとも思っています」来年で、初舞台から70年。「短かったような、長かったような。大先輩の域に行き着けていない自分が恥ずかしい」と語るが、瑞々しさを湛えながら豊かな実りを見せるその芸は、いよいよ見逃せないものとなっている。公演は10月1日(月)から25日(木)まで、東京・歌舞伎座にて。取材・文:高橋彩子
2018年10月02日東京芸術劇場プレイハウスでの上演(今年9月1日から12日まで)を終え、さらに進化をとげた野田秀樹の代表作、『贋作桜の森の満開の下』。フランス・パリで開催されているジャポニスム2018公式企画として、パリ・国立シャイヨー劇場(ジャン・ヴィラール)にて、現地時間9月28日20時30分に開幕した。【チケット情報はこちら】パリ・国立シャイヨー劇場の芸術監督ディディエ・デジャン氏が「シャイヨー劇場でジャポニスム2018を開催するならば、ぜひ、野田秀樹の作品を正式招待したい」と熱望。そして、その想いにこたえるべく、野田秀樹が望みうる、日本を代表する最高のキャスト・スタッフとともにパリ公演に挑んだ。野田が信頼する翻訳家コリーヌ・アトラン氏が、野田作品特有の台詞をパリならではの要素を盛り込みフランス語に翻訳し、字幕で上演。坂口安吾の小説をベースに野田が創り上げた壮大な世界観は、みごとにパリの観客に受け入れられた。まるで網の目のように複雑に絡まりあうストーリー展開にも関わらず、成熟したパリの観客たちは、作品を深く読み込み、俳優たちの一挙手一投足に食い入るように見入り、満員御礼の劇場の客席は大きな熱気と「ブラボー!」の喝采の拍手につつまれた。主演の「耳男」を演じる妻夫木聡は初日の公演後、「日本でも、フランスでも演じる上では関係ないと思っていたけれど、始まった途端に、客席から感じた情熱的な匂いは、まさにフランスならではの感覚でした。観客からは、期待感と同時に、いったいどんなものを日本人が見せてくれるんだ。という、挑発的なまなざしも感じました。言葉のテンポも速いので、フランスの観客に、この作品に込めた野田さんの考えがうまく伝わっているだろうかと気になりましたが、1幕が終わったところで、客席から大きな拍手が沸き起こったのは、日本ではなかったことでした。やはり、野田さんの創る作品はパリでも愛されているんだな。と、確かな手応えを感じました。この作品は、視覚的な日本らしさもさることながら、手作り感や泥臭さという日本人ならではの良さが大いに詰まっているので、本当に伝えたい日本人らしさを、パリの観客に感じてもらえたらと思います」とコメントした。『贋作桜の森の満開の下』パリ公演は、10月3日まで計5回の公演を行ったあと、10月13日(土)から21日(日)まで大阪・新歌舞伎座、25日(木)から29日(月)まで、福岡・北九州芸術劇場大ホールを経て、ふたたび11月3日(土・祝)から25日(日)まで、東京・東京芸術劇場プレイハウスにて上演。
2018年10月01日色彩豊かでエネルギーに満ちた画風が魅力の絹谷幸二。大阪のランドマーク・梅田スカイビルのタワーウエスト27階にある「絹谷幸二 天空美術館」は、そんな絹谷ワールドにどっぷり浸れる美術館だ。壁一面を埋め尽くす20連作のアフレスコ(壁画)『アラベスク』、俵屋宗達の名作をオマージュした『黄金背景富嶽旭日・風神・雷神』など代表作約55点を展示。さらに、大型ラウンドスクリーンで、世界初の絵の中に飛び込むという3D映像体験が楽しめるなど、大人も子どももワクワクする仕掛けがいっぱいだ。「絹谷幸二 天空美術館」チケット情報天空美術館で開催されているワークショップ「アフレスコを描く」は、絹谷幸二の画風を確立させた壁画の古典技法「アフレスコ」を体験できると、アートファンに注目されている。夏休み期間中の8月には、アートに関心がある子どもたちが多く参加した。キャンバスとなるのは、10cm×21cmのレンガに塗った漆喰。絵の具を含ませた筆をのせると、スーッと絵の具が吸い込まれる感覚にとまどいながらも、思い思いの絵を描いて完成。自宅で1日かけて乾かすと、表面にガラス膜ができ100年経っても色褪せない壁画となる。次回のワークショップは、10月13日(土)、11月17日(土)に開催。アフレスコ制作の前には、キュレーターが展示を解説するツアーもあり、梅田スカイビル誕生25周年の特別展示『天空夢譚(てんくうむたん)~ 驚天動地の空中庭園~』も見学できる。芸術の秋を満喫できるワークショップを体験してみては?ワークショップ「アフレスコを描く」開催日時:10月13日(土)14:00~、11月17日(土)14:00~※所要時間:約2時間・対象:大人~小学生(中高学年)・人数:先着12名・参加費:大人2000円、大・高・中学生1600円、小学生1500円(付き添いの保護者も1名まで展示解説に参加可)、親子料金2500円(小学生1名+親1名、追加小学生1名あたり500円)・持参用具:筆(太、細、平など)、雑巾、新聞紙※参加希望は、天空美術館のHPよりお申込ください。文:上田亜矢
2018年09月28日様々な振付家がバレエ化している『シンデレラ』。だが、男性による白鳥・黒鳥によるあのメガヒット作『白鳥の湖』を生んだ振付家マシュー・ボーンによる『シンデレラ』はひと味違う。物語の舞台は第二次世界大戦下のロンドン。ナチス・ドイツがイギリスに対して行った大規模な空襲、「ロンドン大空襲」の中、シンデレラと英国空軍のパイロットの恋が進行するのだ。【チケット情報はこちら】「『シンデレラ』は、1995年に初演した私の『白鳥の湖』の後に振り付けた最初の作品。1997年に初演され、2010年に改訂して今に至るのですが、パーソナルな家族の繋がりを描いている点や、戦時中という設定を、私自身、とても気に入っています」と、マシュー・ボーンは語る。「この作品は、戦時中に家族をロンドンに集めていた私の祖父母に捧げたものです。大空襲を生き延びた私の両親は、あの頃の話をするのが好きでした。当時の興奮、恐怖、そして、友情……。みんな亡くなってしまいましたが、この作品には、私の家族だけでなく、戦時中に犠牲となった全ての人々、そして戦時中に愛を見つけ、あるいは失なった人々の精神が息づいていると思います」ボーンと美術・衣裳のレズ・ブラザーストンはこの作品に、自身の持つ映画愛を込めたという。バレエでしばしばグロテスクに描かれるシンデレラの継母も、このプロダクションでは映画女優並みに華麗でファッショナブルだ。「レズは細かく時代考証を行い、1940年代の日常着と映画スターの衣裳を織り交ぜました。そもそも人の醜さとは、外面ではなく内面から表れるもの。我々が描く継母や義理の姉妹や兄弟は皆、利己的で思いやりがないですが、彼らには変わる力があるのだし、きっとそうなることでしょう!」ボーンもブラザーストンもロンドン出身だけあって、舞台は真に迫る美しさ。シンデレラは、怪我をして彼女の家に避難してきたパイロットと恋に落ち、エンジェルの導きによって舞踏会で再会するのだが、その舞踏会が開かれるのは実在のナイトクラブ、カフェ・ド・パリ。この他、ロンドンの街路やテムズ川など、ロンドンの様々な名所が描かれる。ラストでは、パディントン駅を舞台に、シンデレラ・ストーリーが一回性のものではなく繰り返されるものであることを示す演出も。「私は、この物語が戦時下で繰り広げられたたくさんのエピソードや関係性の一つに過ぎないことを表すために、舞台を鉄道駅に設定しました。エンジェルはここで、夢に近づくために少しだけ助けが必要な孤独な魂の持ち主を、再び探し始めるのです」世界的な振付家が特別な思いを注いだ『シンデレラ』をお見逃しなく。公演は10月3日(水)から14日(日)まで、 東京・東急シアターオーブにて上演。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子MATTHEW BOURNE’S CINDERELLA. Andrew Monaghan ’Harry’, Ashley Shaw ’Cinderella’ and The Company. Photo by Johan Persson
2018年09月28日アメリカ・ボストンのボストンシンフォニーホールやイギリスのロンドン・ロイヤルアルバートホールで上演され、大反響を呼んだコンサート「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」が、来年1月に日本に初上陸する。『ライオンキング』、『美女と野獣』、『アラジン』をはじめ、ミュージカルの本場・ブロードウェイで数々の大ヒットを生み出している、ディズニー・ミュージカル。同公演ではそのメインキャストを務めた、世界最高レベルのクオリティを誇るブロードウェイスター4人が来日。『メリー・ポピンズ』のメリー・ポピンズ役(オリジナルキャスト)、『美女と野獣』のベル役を務め、そのほか数々のヒロインを演じてきたアシュリー・ブラウン。『ターザン』のターザン役のオリジナルキャストを務め、力強くも甘い歌声が魅力のジョシュ・ストリックランド。『ライオンキング』のムファサ役でブロードウェイ最多となる4300回以上もの出演回数を誇るアルトン・フィッツジェラルド・ホワイト。『ライオンキング』ナラ役を務めたキシー・シモンズが出演する。日本とブロードウェイをつなぐ架け橋となるホスト(進行役)には、海外エンタメにも詳しく、大のディズニーファンである、関根麻里。ゲストシンガーには、日本国内で数々のディズニーミュージカルの主演を務めた海宝直人が出演。音楽は指揮・水戸博之と今回の公演のために特別に編成された“ディズニーヒッツオーケストラ”。今回の出演に際し、関根は「NYのブロードウェイで『アイーダ』、『美女と野獣』、『ライオンキング』を観劇した時の感動が、今でも忘れられないのですが、今回それらの舞台に立っていたキャストが来日すると聞き、とても興奮しています!ぜひ、多くの人に見にきていただきたいです!」とコメントを寄せている。後日チケットぴあにて先行実施予定。■「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」日程:2019年1月31日(木)開場18:00 / 開演19:002019年2月1日(金)開場18:00 / 開演19:00会場:パシフィコ横浜 国立大ホール(神奈川県)料金:VIP席 16,000円(お土産付き、前方席保証) / S席11,000円 / A席8,640円 / 学生席5,500円(全席指定・税込)
2018年09月28日森新太郎演出×中山優馬主演の舞台『The Silver Tassie 銀杯』の制作発表会見が9月26日に開催。森、中山をはじめ、矢田悠祐、横田栄司、浦浜アリサ、安田聖愛、三田和代が出席した。【チケット情報はこちら】アイルランドの劇作家ショーン・オケイシーによる“反戦悲喜劇”と言われる本作。中山演じる有望なフットボール選手だったハリー・ヒーガンの人生が、戦地へ赴いたことで一変していくさまを描く。1928年の執筆当時、市民を批判的に描いた内容から上演を拒否されたという本作。森は戯曲を読んで「パワーに圧倒された」と明かす。特にハリーが戦地から戻って感じる疎外感や孤独に言及し「人を叩きのめし排除、支配していくという野蛮な状況は、実は戦場と地続きにある」と戦争と日常が別次元の存在ではないと説き「“戦争反対”と誇らしげに言ったところで、“自分を見てみろよ”と言われているような挑発的な作品」といま、本作を上演する意義を訴えた。中山の起用について森は、中山が殺人犯を演じたドラマ『北斗 -ある殺人者の回心-』を見て「ピュアさとすさんだ心があって、ハリーと同じだと思った」と説明。中山は「戦争にぶつかって心がネガティブな方に行くけど、そこでもシャレの利いた皮肉を言ったり、ネガティブな時もポジティブな時も口が達者なのが魅力」と語る。精神的な強さが求められ、さらにウクレレの名手という設定で、こちらも練習中だが「(心が)折れても立ち上がっていこうと思います! (新しいことに)挑戦できることがありがたい」と意気込みを語った。矢田はハリーの戦友で、やがて恋敵にもなるバーニーを演じるが、歌唱シーンについて森から「きれいな歌声じゃなく、喉から血が出るような芝居を味わわせたい」と宣言されると「身を委ねます。メチャクチャにしていただきたい」と覚悟を口にした。一方、横田に関して森は「横田さんは蜷川(幸雄)さんと文学座のものだと思いこんでた(笑)」と冗談めかしつつ今回、意を決してのオファーだったと告白。特に「演出家の腕が問われる」(森)という戦地のシーンで「横田さんを頼りにしたい」とも。横田は、ここまでの5日間の稽古で感じた森の脚本への深い洞察と解釈への驚嘆を口にし「言葉ひとつひとつに重みと説得力がある」と称賛。「森さんも想定していないビックリするようなことを発見したい」とうなずく。女優陣が演じる女性キャラクターたちも三者三様。三田は自らが演じるハリーの母親役を「普通の人」と称し、だからこそ「本当に難しい!」と楽しそうに語る。モデル出身の浦浜は「セリフで感情を表す難しさに直面してます」と苦笑し、自身の起用について「森さんのギャンブラー精神にビックリしてます」と笑う。安田はハリーの恋人のジェシーを演じるが「ひと言で表すとひどい女(苦笑)。気持ちいいくらいひどい女を演じたい」と言葉に力を込めた。『The Silver Tassie 銀杯』は11月9日より世田谷パブリックシアターにて開幕。取材・文・撮影:黒豆直樹
2018年09月28日その気品あふれる甘い歌声と確かな演技力で、多くのミュージカル・ファンを魅了し続けている山崎育三郎。待望のオリジナル・アルバム『I LAND』を携えて、2019年1月から2月にかけて全国ツアー「山崎育三郎 LIVE TOUR 2019 ~I LAND~」を開催することが決定した。【チケット情報はこちら】近年では舞台以外にもドラマ、映画、バラエティなど、八面六臂の大活躍。加えて、一昨年、昨年と2年連続でリリースしたカヴァー・アルバムが音楽的にも高い評価を得るなど、歌手としての活動にも大いに注目が集まっている。そんな中で発表したのが最新作『I LAND』だ。ホーンが華やかな幕開け感を盛り立てる表題曲『I LAND』をはじめ、艶やかにスウィングする『TOKYO』や、自身の迷子エピソードをユーモアたっぷりに歌い上げた『宿命』など、まさに“ミュージカル界のプリンス”と呼ぶにふさわしいナンバーがズラリ。だが、その一方で、自身が作詞、あるいは詞曲を手掛け「等身大の想いを素直に歌った」と語る『Keep in touch』や『ヒカリ』など、“極上のポップス”として味わう曲もバランス良く配置され、その鮮やかなコントラストが、より“エンターテイナー・山崎育三郎”としての“個性”を強く輝かせている。「考えてみたら、この世界に入って20年。人生の半分以上をミュージカルと共に過ごして来たんですよね。だったら、それこそがまぎれもない”僕の個性“なんじゃないかなと思って、そこを追求してみようかなと。ありがたいことに、最近は歌番組でもミュージカルの曲を披露させてもらう機会が増えて、それをきっかけにファンになってくださったという方も多くなってきた。であれば、これからも“僕にしかできない音楽、山崎育三郎ならではのエンターテインメント”を多くの方に届けて行きたいなと思って、自分のスタイルを“ミュージカル・ポップス”と名付けることにしたんです」ポップスにもミュージカルにも自在に行き来できる山崎育三郎ならではの世界観=“ミュージカル・ポップス”とは、言いえて妙のネーミングだ。「僕は、お客さまと一緒に何かを作っていくことのできる“ライヴ”という空間がとにかく好きで。今回のツアーでも“他にないもの、まだ誰も演ったことがないようなもの”を皆さんと一緒に、作れたらいいなと思っていますので、是非、楽しみに待っていてください」ツアーは2019年1月12日(土)埼玉・三郷市文化会館を皮切りに全9都市9公演を予定。福岡は2月2日(土)福岡国際会議場 メインホールにて。チケットの一般発売は11月11日(日)午前10時より。なお、一般発売に先駆けて、プレリザーブを9月29日(土)午前11時から10月9日(火)午前11時まで実施。取材・文:なかしまさおり
2018年09月28日2019年9月16日(月・祝)に結成30周年を迎えるthe pillows。「Thank you,my highlight!」と銘打ったアニバーサリーイヤー企画の第1弾として、今年9月に22ndアルバム『REBROADCAST』がリリースされたばかり。フロントマン 山中さわお(vo,g)に話を聞いた。【チケット情報はこちら】今回のアルバムにREBROADCAST=“再放送”というテーマを掲げた理由を訊くと「若者と比べて本能的に人生の残り時間が短くなってきてそれをリアルに考えたりする年齢になって、“自分の人生を再放送のようにもう1度いちから味わいたい”というテーマで括ったら開き直っていろいろ遊べるな、と思った」とのこと。確かに30年に渡る彼らのキャリアを俯瞰的に観ながらこの作品に接すると、実に興味深いエッセンスが随所に散りばめられている。『REBROADCAST』には、昨年11月にリリースされたシングル『ぼくのともだち』、noodlesのyokoがコーラスで参加し、これまでのthe pillowsとはひと味違う新境地を提示した『ニンゲンドモ』や、野村周平主演の映画『純平、考え直せ』の主題歌『眩しい闇のメロディー』など、聴き応えのある全10曲が収録。アルバムの最後を飾る『Before going to bed』は英語詞ながら、これまで縁のあった人への感謝が切々と綴られている。「大きな花火を打ち上げるという意味では、バンドって30周年が最後なんだなと思ったんです。リアルに終わる前に遺言めいたことを書いておこうかなって。バンド人生の物語とそれに携わった人への感謝を大きな声で歌っておきたくて」2018年11月から2019年3月まで本作を引っさげた全国ツアーも決定している。「the pillowsの集大成を魅せつけたい気持ちはあるかな。30周年で燃え尽きるくらいの気持ちでやらなきゃダメだと思ってるよ」と、気合いも充分のようだ。7月にはアメリカ・ツアーを敢行して全会場ソールドアウトを記録するなど、ワールドワイドな人気と実力を魅せつけた彼ら。9月28日(金)昼12時から10月3日(水)昼12時まで、オフィシャルサイトで全国ツアー前半戦のチケット先行予約を実施。30周年に向けてますます盛り上がるthe pillowsの圧巻のパフォーマンスをぜひとも生で体感してほしい。取材・文:浅野保志(ぴあ)●ALBUM『REBROADCAST』発売中3,780円(税込)QECD-90008(BUMP-078)〔DVD初回限定盤〕3,240円(税込)QECD-10008(BUMP-079)〔通常盤〕DELICIOUS LABEL
2018年09月28日大竹しのぶが4度目の主演を務める舞台「ピアフ」。その11月の開幕に先がけ、エディット・ピアフの命日である10月10日(水)に東京・シアタークリエでトークショー「音故知新 ピアフ~恋に生き、歌に生き」が開催される。舞台とトークショー、そして歌について、大竹に話を聞いた。【チケット情報はこちら】歌と恋に生きたシャンソン歌手エディット・ピアフの激動の人生を、数多くの名曲とともに綴る舞台「ピアフ」は、2011年の初演から今回が4度目の再演。今年はピアフの没後55周年を記念するプロジェクト<SHINOBU avec PIAF 2018-2019>として、舞台に加え、大竹がピアフの楽曲を歌うアルバム『SHINOBU avec PIAF』(10月10日(水)発売)のリリースや、コンサートツアーも実施される。「またピアフの生き方に会えるんだなと思うと、嬉しいような怖いような感じです」と明かす大竹。これまで3度ピアフを演じてきたが「何回も演じられるのは、役者としてはすごく大きな喜びです。でもそれは、この作品自体にちゃんとしたメッセージがあるから。(だからこそ)何回も何回も演じ続けないといけない世界だと思うし、それが私たちの仕事だと思います」と向き合う。ただ、これからもピアフを演じ続けるのかという問いには、「全くわからない。それを今望んでいるかと言うと望んでもいないです。今のことしか考えられません。この11月の公演を最後までやりとげること」と語った。舞台上で歌ってきたピアフの楽曲に感じるのは「強さ」。「ピアフが“しあわせですか?”と聞かれたときの“1日に10分位はしあわせ。それで十分じゃない?”という言葉や“もう一度人生をやり直すとしたら?”に“同じよ”と答えるその潔さ、それが彼女の歌の強さになるんだろうなと思います。めちゃくちゃな人生でも、彼女自身が歌に支えられていて、だから全部捧げるっていう。1回ごと(の歌唱)に全部」。自身がそんなピアフの楽曲を歌うことは、「私が何回もピアフの人生を(舞台上で)生きて、そこで教えてもらったもの。それを歌を通して伝えたいという思いがあります。彼女の想いを伝えたい。そしたら彼女の歌を聴けばいいじゃんということでもありますが、でも私の身体を通して、私の解釈のピアフのことを伝えたい」その大竹がピアフの魅力を語りつくすピアフの命日・10月10日(水)のトークショーでは、音楽評論家・安倍寧を進行役に迎えたトークのほか、ファンのリクエストに応えピアフの曲の生歌唱も披露されるそう!「もちろんお芝居や歌で伝えることもできるけど、私自身の言葉で、私自身の考えを伝えられたらうれしい。なにを話すかはまだ何も考えてないですけど(笑)」。11月4日(日)の舞台「ピアフ」開幕を前に、ぜひその想いを生で聞いて。取材・文:中川美穂
2018年09月27日ディズニーの名曲を、ブロードウェイなどで活躍する歌手たちと一流オーケストラとのライブ演奏で送る「ディズニー・オン・クラシック~まほうの夜の音楽会2018」。9月22日(土)の開幕に先立って、ゲネプロが行われた。【チケット情報はこちら】毎秋に開催され、年によって変わる様々な趣向も人気のこのコンサート。今年は、去る4月に35周年を迎えた東京ディズニーリゾートの“35周年テーマソング”である〈Brand New Day〉で、第一部が華やかに開幕。さらに、初の試みとして、今からちょうど90年前の1928年に作られた、ミッキーマウスの正式な映画デビュー作『蒸気船ウィリー』を、オーケストラの演奏と共に上映。いたずら好きのミッキーの冒険が、映像と音楽で綴られるさまがとにかく楽しい。牛や鳥の声は歌手たちが表現!続いて、2002年の「ディズニー・オン・クラシック」誕生以来15年以上、タクトを振っている指揮者ブラッド・ケリーも「ディズニー・オン・クラシック史上、最も豪華なセレクション」と語る「アラン・メンケン・セレクション」。『リトル・マーメイド』より、人魚姫アリエルが人間に憧れ夢をふくらませる〈パート・オブ・ユア・ワールド〉、『美女と野獣』から、ベルとビーストの愛がゆっくりと花開いていく〈美女と野獣〉、『ポカホンタス』のヒロイン・ポカホンタスがジョン・スミスに自然界の魅力を説く〈カラー・オブ・ザ・ウィンド〉、異なる世界に生まれ育ったラプンツェルとフリンが巡り会い、新たな世界を謳う『塔の上のラプンツェル』の〈輝く未来〉、アラジンとジャスミンが空飛ぶ絨毯の上で愛を語り合う『アラジン』の〈ホール・ニュー・ワールド〉……。改めて、アラン・メンケンの楽曲が、その豊かに広がる音楽でもって夢や希望を雄弁に描いていることがよくわかるだろう。第一部のフィナーレは、「オーケストラと光のコンチェルト」。東京ディズニーシーのアクアスフィア・プラザで流れる、冨田勲作曲のデイタイムの音楽だ。明るい光の中を散策するような美しい曲にしばし酔いしれる。第二部では、映画『ヘラクレス』をフィーチャー。語り部のミューズ達が歌うゴスペル調の音楽に誘われ、ゼウスとヘラの息子として生まれながら、冥府の神ハデスの謀略によって人間界に落とされたヘラクレスの物語が展開。怪力を持て余し自信が持てずにいたヘラクレスが、やがて愛を知り真の英雄へと成長するさまが、スクリーンの前での歌手達の生き生きとした歌&演技と、オーケストラの瑞々しい音色によって体現される。舞台と客席が一体となって盛り上がる演出も。なお、今回でブラッド・ケリーは「ディズニー・オン・クラシック」を卒業し、ジャズを中心とした新しいディズニーコンサート「ディズニー・ワールド・ビート!」を始動する。16年間の集大成と言うべき珠玉のコンサートをじっくりと味わいたい公演は9月22日(土)東京・文京シビックホールを皮切りに、全国で上演。取材・文:高橋彩子
2018年09月27日神奈川フィルハーモニー管弦楽団(常任指揮者・川瀬賢太郎)の2019~2020年シーズン・ラインナップが決定。概要発表の会見が開かれた。【チケット情報はこちら】メイン・シリーズに当たる横浜みなとみらいホールでの定期演奏会「みなとみらいシリーズ」は全10回(13公演)。会見にも出席した川瀬はそのうち3回に登場する。まず5月の公演ではソロ・コンサートマスター石田泰尚独奏によるブロッホのヴァイオリン協奏曲と、メンデルスゾーンの《夏の夜の夢》。ブロッホは、この数年来石田から「しつこいぐらいに」(川瀬)ラブコールを受け続けていたのだそう。《夏の夜の夢》は音楽だけでなくストーリーの朗読付きの上演で、気鋭の演出家・田尾下哲が台本を書き下ろす。12月はメインの《展覧会の絵》を、有名なラヴェル編曲でなくストコフスキー編曲で、というのもひねりが効いているが、B・A・ツィンマーマンの《ユビュ王の晩餐のための音楽》[1966]も目を引く。過去のさまざまな名曲がこれでもかと引用されている作品だ。3月はシェーンベルク編曲によるブラームスのピアノ四重奏曲。「とにかく難しいが、自分の任期6年目となるオケの力とチームワークを最もわかりやすく聴いていただける曲」と川瀬。前半の、現代作曲家ジェームズ・マクミランのヴァイオリン協奏曲[2009](独奏=郷古廉)は、川瀬が自信ありげに「まあ、聴いてください」といざなう、異種の音楽から叫び声までいろんなものが登場するユニークな音楽だ。川瀬世代の若い才能の起用もとても楽しみ。ハイドン《天地創造》(7月)を指揮するおなじみ鈴木優人、そして神奈川フィル初登場の日本生まれのアメリカ人指揮者ユージン・ツィガーン(9月)はともに1981年生まれ。クルト・マズアの愛弟子カーチュン・ウォン(11月)は1986年生まれの注目株。過去の共演でオーケストラ内でもひときわ評価が高いという。約2年間の改修を終えた神奈川県民ホールでの「県民ホール名曲シリーズ」は全3回。改修で変化したサウンドを考慮して、オーケストラ・ピットを上げ舞台前面にオーケストラを配置するなど、新しい聴き方、楽しみ方を提案してくれそうだ。1994年生まれの新星指揮者・太田弦の登場に期待(4月)。川瀬は《くるみ割り人形》全曲を指揮する(6月)。現在改修中で来年4月再開予定の神奈川県立音楽堂での「音楽堂リニューアルシリーズ」全4回はモーツァルトがテーマ。しかも「モーツァルト+(プラス)」ともいうべき、「モーツァルトとの組み合わせ」にさまざまな工夫が。川瀬が指揮する細川俊夫の《月夜の蓮》[2006]は、同時に演奏されるモーツァルトのピアノ協奏曲第23番へのオマージュ、というように(2月/独奏=菊池洋子)。王道の名曲から、クラシック通を唸らせるこだわり抜いた佳曲まで、オーケストラのやる気満々がじわじわと伝わってくる。目が離せない来季の神奈川フィルだ。取材・文:宮本明
2018年09月27日『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の4冊からなる、三島由紀夫の長編小説『豊饒の海』。その舞台化が、てがみ座の長田育恵の脚本、ロンドンを拠点に活躍するマックス・ウェブスターの演出により実現する。そこで美しき夭逝の青年・松枝清顕を東出昌大が、清顕の魂を受け継ぐ若者・飯沼勲を宮沢氷魚が演じる。【チケット情報はこちら】三島作品を愛読するという、三島ファンである東出は『豊饒の海』というタイトルを聞いた時、「その壮大なスケールに戸惑い、恐れのようなものを感じました」と明かす。また宮沢も「4作全部ということで、これをどう舞台化するのか。その疑問はなかなか拭えませんでした」と続ける。だが今ふたりは、不安よりも楽しみの方が大きいのだと言う。その理由が……。ひとつは演出のウェブスターの存在。本稽古前にワークショップを行った際、彼がこう切り出したそう。「僕はみんなよりもちょっと有利な部分がある」と。その時のことを東出は「日本人は“三島”というのを神格化している部分があるけれども、彼はそれを知らずに原作を読み、舞台化出来ると思ったそうなんです。さらに“やることは人間のドラマを描くことだ”と。まさしくそうだと思いますし、血の通った人間のドラマとして描くことで、より生き生きとした『豊饒の海』が出来るのではと思います」と期待する。さらにもうひとつの理由が、大胆に翻案した長田の脚本だ。「長田さんが本当に上手に、4作の素晴らしいところを汲み取ってひとつの作品にしてくださいました。まるで新しい作品にも思えるほどです」と宮沢。さらに東出も「原作は三島の遺作であり最高傑作なので、文学的な表現がブイブイ」と笑い、「ただ今回は舞台だけで絶対に伝わると思いますし、初見の方でも安心して観ていただけると思います」と太鼓判を押す。それぞれ演じる清顕、勲という人物をどう捉えているのか問うと、東出は「4作全部読んでもわからない。それが正直なところです。でもそのわからないってところが、多分に魅力的に映る人物なのだと思います」と、謎めいた清顕像を三島ファンらしく紐解く。また宮沢は、「勲は覚悟がはっきりしていて、ピュアで、正義感に溢れた人物。そういった部分は大事にしていきたいですし、青年から大人になっていく、その変化もうまく表現していけたらなと思います」と難役への意欲を見せた。彼らの肉体を通し、三島の魂がどう体現されるのか。11月の開幕が待ち遠しい。公演は11月3日(土・祝)から12月2日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、12月8日(土)・9日(日)大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。取材・文:野上瑠美子ヘアメイク(東出):廣瀬瑠美ヘアメイク(宮沢): 川端富生スタイリスト:林 道雄
2018年09月27日昨年11月、宝塚歌劇団宙組トップスターに就任した真風涼帆。今年『WEST SIDE STORY』、少女漫画が原作の『天(そら)は赤い河のほとり』で抜群の安定感とオーラを見せた。そして今回トップとして初のオリジナル作品2本立てで、2018年を締めくくる。【チケット情報はこちら】-本朝妖綺譚-『白鷺(しらさぎ)の城(しろ)』は、真風扮する陰陽師・安倍泰成と、トップ娘役・星風まどか扮する妖狐・玉藻前が、1000年にわたり転生し争い惹かれ合う、芝居仕立ての日本物レヴュー。真風は泰成の先祖・安倍晴明の映画も参考に、陰陽師の世界観に迫った。「舞台では 式神(陰陽師の命令で動く霊的存在)の存在が私の周りにいて舞で表現するので、そういうのも面白いです」。平安の都では優雅に、戦国時代では立ち回り風に勇ましくと、人格はそのままに玉藻前との宿縁を見せ、目が離せないだろう。ミュージカル・プレイ『異人たちのルネサンス -ダ・ヴィンチが描いた記憶-』は、若きレオナルド・ダ・ヴィンチ(真風)が、メディチ家を取り巻く権力闘争に巻き込まれながら、幼なじみのカテリーナ(星風)に引き込まれていく。「先生(作・演出の田渕大輔)は、私にぴったりだとおっしゃるのですが、最初にダ・ヴィンチ役と伺ったときは衝撃でした(笑)。彼は左利きかつ両利きだったとのことで、ポスター撮影では左利きの田渕先生を見ながら、ペンの角度も考えました」と明るく話す。ダ・ヴィンチの膨大な資料を調べるのも、「色々な歴史や価値観を知ることができ勉強になります」と前向きな真風。「こんな偉大な芸術家を私がどう演じたら…と思ったのですが、稽古をするうちにそのあくなき探究心や尽きることない想像力に、少しずつ共感していきました。彼は絵を描くために生物学を学び、解剖をし、色んなことに励んでいた。いきなりすごい絵が描けたわけではなく、才能と同じだけの努力をされてこられたのだなと感じました」。真風自身が本気で努力したのは、「宝塚音楽学校の受験を決めてからです。コンプレックスだらけですし、毎公演壁だらけ(笑)。でもこうやって作品を通して色々学ぶことができる」と謙虚だ。今年20周年の宙組を頼もしくリードしてきた真風。「宙組の歴史を考える機会が多く、改めて“宙組愛”を感じる年になりました。トップお披露目公演も気が引き締まりましたが、大劇場公演2作目でもっともっと自分自身成長していけたらと思います」公演は10月5日(金)から11月5日(月)まで、兵庫・宝塚大劇場、11月23日(金・祝)から12月24日(月・祝)まで、東京・東京宝塚劇場にて上演。取材・文:小野寺亜紀
2018年09月27日小川絵梨子が演劇芸術監督に就任した新国立劇場。新シーズンのオープニング作品として、カミュの『誤解』が文学座の新鋭・稲葉賀恵の演出で上演される。原田美枝子、小島聖、水橋研二、深谷美歩、小林勝也という実力派キャストが揃う稽古場に足を運んだ。【チケット情報はこちら】田舎町でホテルを営むマルタ(小島)とその母親(原田)は、客を殺害し金品を奪うことを繰り返していた。ある日、男性客が現れ、母娘は格好の獲物と見るが、実は彼は20年前に家を出たマルタの兄・ジャン(水橋)だった…。まずは冒頭、マルタと母親が、男性客がジャンだと気づかぬまま、殺害を計画する場面。カウンターなどの入り組んだセットは一切なく、シンプルに腰かけがあるのみ。雨音が響き、床はくすんだ木の板が敷きつめられ、中央には灰色の薄い幕が掛かっており、マルタが「雨ばかりの町、影の国」と語る雰囲気そのまま。殺す気満々のマルタに対し、母親は乗り気になれないようで疲れた表情を見せる。母娘のなんとも暗い“綱引き”が展開するが、とはいえ、もはや後戻りできないことは母親も承知している。「そうだね、殺さなくてはいけないだろうね」とつぶやく姿が印象的だ。稲葉が「いい意味で観客のイメージを裏切ると思う」と語る原田と小島。シーツを畳んだり、繕ったりという日常の仕事に勤しみつつ、淡々と殺人について相談する姿は背筋をヒヤリとさせる一方で、どこかユーモラスだ。続いて、ジャンと、その妻・マリア(深谷)のシーン。財を成し、その幸せを母と妹にも分け与えようと故郷に戻ったジャンだが、彼女たちに素性を自ら明かそうとはしない。そんな彼の態度に疑問を呈するマリア。冒頭の母娘のやり取りとは対照的な、既に幸せを手にしているふたりは、“バカっぽさ”さえ感じさせるほど明るく、それがまたその後の“悲劇”を予感させる。稲葉は俳優陣と相談しながら、少しずつ、少しずつ細かいニュアンスや動きを詰めていく。特徴的なのは「前と全然違うこと言いますけど…」「ちょっと極論ですが」などと前置きし、180度異なるやり方や、不自然な間の置き方など様々な芝居を貪欲に試していくこと。このスタンスにつられるように俳優からも様々な提案が。そして、忘れてはならないのが小林勝也演じる老いた使用人の存在。黙々と働くこの男、セリフは少ないのだが、稲葉は数年前にこの戯曲に触れ、この使用人の最後のセリフがずっと心に引っかかっており今回、本作の上演を強く希望したという。どのような道筋を経て、衝撃のラストに辿り着くのか―?「カミュがこれを書いた時期は大戦が続き、自分ではどうしようもない世界が広がっていて、人々が不条理というものを発見した」と稲葉。一方、いま本作を上演する意味について「いまは、不条理をみんながわかった上で“じゃあどうしようか?”と考える時代。今いる場所を逃げ出せない人たち、帰ってきたのに受け入れてもらえない人たちという構造は、今の時代に通じる」とも。現代の観客にこの不条理がどう響くのか楽しみだ。『誤解』は10月4日(木)より開幕。取材・文:黒豆直樹
2018年09月27日廣瀬智紀と川栄李奈のW主演×鈴木おさむ作・演出の舞台「カレフォン」が10月4日(木)に開幕する。切ない“泣き恋”を描く本作の稽古場に潜入した。【チケット情報はこちら】何をやってもうまくいかない日々を過ごす茜(川栄)の今はもう使っていないスマホから聞こえてきたのは、2年前に病気で死んでしまったはずの恋人・駿(廣瀬)の声だった――という本作。5人芝居で、廣瀬と川栄に加え、茜の職場の社長の息子・桐生陸を戸塚純貴、茜の同僚・花田裕美を柳美稀、茜の上司・玉木健一など複数役を山崎樹範が演じる。稽古が始まって約1週間というこの日は前半の稽古が行われていた。派遣社員として働く茜は覇気がなく、元ヤンの同僚・裕美(柳)と、SNSの裏アカウントに愚痴を書き込む嫌みな上司・玉木(山崎)と共に、どんよりとした空気漂うクレーム課で働いている。どこか諦めた雰囲気の川栄は、これまで舞台で見せてきたどの役柄ともまた違う姿だ。駿の高校時代もまた諦めムードが漂うシーン。野球部のエースだった彼が、他人の夢を背負わされた結果、怪我で未来が閉ざされるという悲しい展開で、自分を追い詰めた相手に嫌みを言う廣瀬は、冒頭でみせる茜にやさしく接する姿からは想像もつかないような表情や言動をみせる。そんなふたりを取り巻く、戸塚、柳、山崎。戸塚は有能でやる気溢れる社長の息子を、柳は気は強いがサバサバとした茜の同僚を、生き生きと演じ、茜の淡々とした日々をテンポよくみせていく。山崎は、茜の現職場の上司に加え、駿の野球部時代のコーチや、茜と駿が出会ったバイト先の上司などさまざまな役をインパクト大に演じわけ、ひとつひとつで笑いを起こしていた。それぞれの過去や現在を描くなかでも、駿と茜の恋が始まり深まっていくシーンは本作ならではの見どころのひとつ。惹かれ合い、互いが見せる変化、特に心を閉ざしていた駿からふいにこぼれる笑顔は、これぞ恋愛ものの醍醐味!とでもいいたくなるような威力があり、それに対して茜の戸惑いながらも滲み出る嬉しそうな表情も魅力的。そのぶんその後の展開がより辛くなること必至ではあるが、ふたりの甘い変化にぜひ注目してほしい。大塚愛初となる書き下ろし舞台主題歌『Dear, you』も楽しみな舞台「カレフォン」は、10月4日(木)から21日(日)まで東京・オルタナティブシアターで上演。その後、大阪、広島、埼玉、宮城、北海道を巡演する。取材・文・撮影:中川實穂
2018年09月26日月曜日から金曜日の午後6時より放送中のネットラジオ『A&G ARTIST ZONE THE CATCH』。10月より木曜日のパーソナリティに、声優の沢城千春が決定した。アニメ『Caligula -カリギュラ-』、『中間管理録トネガワ』など人気作品に出演している沢城。実は大の音楽好きで、自身でバンドを組んで活動しているほど。番組はギターを片手に音楽と向き合う1時間の生放送。番組では「沢城千春に聞きたいこと」、「沢城千春に番組でやって欲しいこと」、「応援メッセージ」、「ふつおた」などメールを募集中。■『A&G ARTIST ZONE THE CATCH 沢城千春のTHE CATCH』日時:2018年10月4日(木)スタート毎週木曜日18時~19時レギュラー生放送媒体:超!A&G+動画配信出演:沢城千春
2018年09月26日今年、ナイロン100℃での『百年の秘密』、『睾丸』という2本の劇団公演に続いて、KERA・MAPでも新作を発表するケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)。しかも『修道女たち』というタイトルには、何とも言えない魅惑的な響きが…。そこで出演者のひとりである鈴木杏とともに、現段階での構想、作品への想いを聞いた。【チケット情報はこちら】前作『睾丸』における学生運動のように、KERAの頭の中には創作の題材になりそうなキーワードが、常にぼんやりとストックされているという。その中から今回“修道女”を選び出した理由を問うと、「毎度ながら直感なんですよね」とKERA。「リサーチしてここを目指す、というのではなく、知らない町に行って、何があるかわからないままうろうろしながら、どれだけ面白いものや心打つもの、美しいものを発見出来るのか、みたいな。とてもリスキーではありますけど、その方が思いもよらぬものを手に入れられたりするんです」と、これまでの評価の高さに裏打ちされた自信を覗かせる。秀作が続くKERAだが、前作から3か月での新作発表は近年まれに見るハイペース。「モチベーションはものすごく高いですよ。スタッフやキャスト、もちろん自分のためにも、絶対に納得のいくものをつくりたいと思っていて。いつにも増して頑張りたい気持ち」と語気を強めるも、すぐ「まぁ頑張りゃいいってわけでもないけどね」と照れ笑いを浮かべる。鈴木は、2014年のナイロン本公演『社長吸血記』以来、KERA作品への参加は今回が2度目。前作について「KERAさんとの最初のお仕事が劇団公演の客演だったというのは、ものすごく確かな入口で。劇団の内部に入れたことはとても興味深く、面白い日々でした」と振り返る。さらに今回のオファーについては、「また声をかけて頂けたのは、素直に嬉しいです。KERAさんのホンが出来上がりながら、稽古しながら、本番になるっていうのは、どことも違う、すごく特殊な時空。あの感覚をもう一度味わえると思うとワクワクします」と顔をほころばせる。「神を信じる者が神の不在に直面する、そうした局面を描くのが好き」とKERAが語るように、これまでのKERA作品にも聖職者は何度か登場している。とはいえ現在KERAの頭の中にあるのは、「豪雪によって山荘に閉じ込められた、巡礼に来た修道女たち」という設定くらい。内容についてはKERA自身、「僕もまだ知らない」と笑う。まさに神のみぞ知る『修道女たち』の全貌。それが明らかになる開幕を心待ちにしたい。公演は10月20日(土)より東京・本多劇場にて開幕。その後、兵庫、福岡と各地を巡る。東京・兵庫公演はチケット発売中。福岡公演は9月30日(日)より一般発売。取材・文:野上瑠美子
2018年09月26日ももいろクローバーZのジュークボックスミュージカル『ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?』が9月24日に開幕、それに先がけ初日前会見と公開舞台稽古が行われ、会見には百田夏菜子、玉井詩織、高城れに、佐々木彩夏(以上、ももいろクローバーZ)、妃海風、シルビア・グラブ、演出の本広克行が登壇した。【チケット情報はこちら】2015年公開の映画・舞台『幕が上がる』で、ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)とタッグを組んだ本広が演出、ラッパ屋の鈴木聡が脚本を手掛ける本作は、ももクロの楽曲をたっぷりと織り込んだジュークボックスミュージカル。ダンス大会を目前に交通事故に巻き込まれた高校生をももクロの面々が、彼女たちを見守る天使を妃海風とシルビア・グラブが演じる。会見ではまず本広が「ミュージカルの演出は初めて。こんなに楽しいものだと思わなかった」とコメント。「どういう物語をつくりだしたら彼女たちが面白くなるかなと試行錯誤した」(本広)という本作について妃海は「ミュージカルのようでライブのような興奮する舞台」、シルビアも「普段やっているミュージカル作品とは全く異なる感覚になる、新ジャンルのミュージカル」と語った。そんなオリジナルな作品の開幕を目前に百田は「今ここに来るまでのエレベーターの中でもずっとダメ出しを受けていました(笑)。それぐらいギリギリまで詰めて詰めて、素敵な作品になるように全力でやっているので、ぜひたくさんの方に楽しんでいただけたらと思います」、玉井は「3年ぶりの舞台、ミュージカル初挑戦ということで、苦戦しながらもシルビアさん、妃海さんに勉強させていただき稽古してきました。たくさんの方に楽しんでもらえる舞台になったらいいなと思います」、高城は「パラレルワールド、夢、死後の世界と出てくるワードはファンタジーですが、実はすごく奥深いテーマになっています。それを感じ取ってもらえるように、私たちもがんばります」、佐々木は「ももクロらしさが出せるシーンとか、いつもと違う私たちが見られるシーンとか、やっていてとても楽しいです。観てくれた皆さんの生活や日々が充実するような舞台になったらいいなと思います」とそれぞれ意気込みを語った。ももクロの楽曲が独特な存在感を放つ本作。4人で歌う曲、ソロで歌う曲、メンバー以外が歌う曲など、この舞台ならではの歌唱そしてダンスは、ももクロの楽曲を聴いてきたファンこそ新たな体験になるはず。どの曲がどんなふうに登場するかもぜひ楽しみに、劇場に足を運んでほしい。10月12日(金)配信開始予定の新曲『天国のでたらめ』も披露される本作は、10月8日(月・祝)まで千葉・舞浜アンフィシアターにて上演中。取材・文:中川實穗
2018年09月25日今年で20周年を迎え、8月25日(土)、26日(日)、9月1日(土)の3日間、大阪・泉大津フェニックスで開催された関西恒例の夏の大型野外ロックイベント『RUSH BALL』。この特別番組が、読売テレビでオンエアされることが決定した。イベントには、総勢62組のロックバンドたちが出演。3日間、各日10時間にわたり、渾身のパフォーマンスを繰り広げた。出演したのは、日本各地のライブハウスで活躍するロックバンドたち。それぞれが、ライブに誇りを持つ、まさに日本のロックシーンの最前線で活動している。番組では、これらの個性的かつ圧倒的なライブシーンはもちろん、『RUSH BALL』特番恒例の楽屋エリア取材を敢行!バンドマンたちの素顔にも迫る。放送は9月25日(火)26:04から28:08まで読売テレビ(関西ローカル)にて。<番組詳細>『RUSH BALL 201820th Anniversary』9月25日(火)26:04~28:08読売テレビ(関西ローカル)ナビゲーター:大抜卓人(FM802 DJ)
2018年09月25日舞台の上には“私”と“彼”、そして1台のピアノ。スリルを求めて過ちを犯したふたりの少年の悲しき物語、異色ミュージカル『スリル・ミー』が年末、再始動する。オフ・ブロードウェイ発、世界各国で上演されている本作は、2011年に栗山民也の演出で日本初演を迎え、その後4回もの再演を重ねてきた人気の舞台。6回目の上演となる今回は、松下洸平(私)と柿澤勇人(彼)、そして成河(私)と福士誠治(彼)の2組のペアが競演する。ともに衝撃の舞台に初めて挑む成河と福士、大注目の新顔コンビに話を聞いた。開口一番、「僕はひねくれた男性客なんです」と、苦笑いで過去の本作の観劇体験を振り返ったのは成河である。【チケット情報はこちら】「ひねくれた男性客だから、あの空間にいるのは苦痛だった。なぜなら多くの女性客がこの作品の“愛好家”でその空気感が劇場に充満しているように感じたから。でも作品自体はとても真面目で、社会的に意味のある、もっと胸ぐらをつかまれるような勢いを感じるものなんです。胸ぐらを差し出して、つかまれるのを楽しみにしていてどうするの!?と。古参のファンに嫌われるかもしれないけど(笑)、僕は胸ぐらを差し出してきたら、ボディブローを返して、気づかせたい。もっと危険がいっぱいの作品なんだよ、と。僕自身、やめてくれ、こんなことは見たくない!と複雑な思いにかられながら舞台に引き込まれていきました。その危険な出会いこそが演劇の本質だと思う」(成河)問題提起から始まった成河の姿勢とは逆に、福士のほうは「これまでの作品を拝見していないので、僕にとっては初演」と、クールに初挑戦を心待ちにしている様子。ふたりのこの温度差が、すでに“私”と“彼”のアンバランスな魅力となって興味をそそる。「犯罪を扱っているけれど、人間の深いところをえぐってくる芸術作品といった印象。いい賛否両論が出る作品のように思います。ある狂気、スリルを求める感情は、人間誰しもが持っていると思うんですね。普通はそれを隠すほうが生きやすいし、持っていてもけっして心地良くはない。でも彼らはスリルを実行してこそ超人になる、という考えに行き着いてしまった。その心理が怖いし、観客の皆さんはどう思うのかなと。ストレス社会という言葉がある今にも通じる作品だと思います」(福士)初顔合わせだが、すでに作品について話し合っているというふたり。「福士君はすごく頭のいい人。僕と福士君で栗山さんを焚きつけて、松下&柿澤の熟練ペアももっと稽古しないと!と思わせるくらいになるのが目標です。えらそうにスミマセン!(笑)」と快調な“成河節”に対し、福士も「僕だけ栗山さんとは初めてなのでアウェイです(笑)。でもアグレッシブな成河君と栗山さんと3人で、十分に時間をかけてセッションしたい。この作品で、自分の何かが変わる気がします」と意欲十分。勢いあふれる新ペアが、これまでにない震撼の時を生み出そうとしている。公演は12月14日(金)東京・東京芸術劇場シアターウエストより。取材・文:上野紀子
2018年09月25日人気アイドルのももいろクローバーZ(以下、ももクロ)が主演するジュークボックス・ミュージカル「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」。ももクロにとってミュージカルは初挑戦。9月24日(月・祝)に開幕を控えるその稽古場を訪ねた。【チケット情報はこちら】前回の初舞台作品『幕が上がる』は平田オリザ脚本のストレートプレイだったが、今作はももクロ自身の楽曲を劇中にふんだんに使ったジュークボックス・ミュージカル。メンバーの百田夏菜子、玉井詩織、高城れに、佐々木彩夏はそれぞれカナコ、シオリ、レニ、アヤカと自身と同名の役に扮して演じる。物語は、事故によって命を失った4人が、それぞれ別々のパラレルワールドに転生しながらも、強い絆によって再び出会っていく。この日の稽古は、転生した4人がカナコの働きによって再び出会い、ほかの新しいメンバーとともにアイドルとして成長していくシーン。動きの段取りを確認しながら、広い舞台の上でどのように動いていくかを演出の本広克行が全体を見ながら、自分も舞台上に立って役者と近い距離で演出をつけていく。身近な位置にいる本広に対して、メンバーも役の気持ちになって、こうしたほうが気持ちに合わせてセリフを言える、動きができる、といった意見を出しながら、コミュニケーションをとって場面を作っていくのが印象的だ。メンバーをはじめ、若い出演者の多い中、舞台表現の幅を大きく広げているのはシルビア・グラブ、妃海風というふたりの経験豊かなミュージカル女優の存在だ。単に演技が上手いということだけでなく、コミカルに動きながら物語の進行を円滑にしたり、ときに本広を驚かせるよう演技を提示して物語にアクセントをつけていく。ふたりの演技にメンバーも触発されながら、それに負けまいと様々なアイデアをだしていく様子には、これから本番に向けてさらにシーンが練り上げられていくだろうクリエイティブな雰囲気が感じられる。また、稽古場を見回して改めて感じるのは、半円形のオープンステージや、回転舞台といった、会場となる舞浜アンフィシアターならではの様々な仕掛けを利用した演出。ミュージカルでありながらも、まさに仕掛けいっぱいのももクロのライブを連想させる。歌に、演技に、ももクロの4人は、ミュージカルでも私たちを楽しませてくれそうだ。公演は9月24日(月・休)から10月8日(月・祝)まで千葉・舞浜アンフィシアターにて。チケットは発売中。
2018年09月21日落語家・笑福亭鶴瓶の古典落語愛がとまらない。正確に記すと、2年前&3年前の『山名屋浦里』は江戸時代を舞台にしているとはいえタモリ氏原案の新作落語(創作落語)だったし、『青木先生』など、自身の経験を落語化した噺も得意な人ではある。けれど、昨年の『妾馬(めかうま)』に続き、『徂徠豆腐(そらいどうふ)』という古典を今回の落語会のメインに据える笑福亭鶴瓶に、その魅力から話を聞いた。【チケット情報はこちら】「僕が好きだなぁと思う古典落語は、やっぱり情のある噺なんです。『徂徠豆腐』で言えば“ごはんを食べられないよりも辛いのは、自分が心に決めたことを成せずに死んでいくこと”というテーマに情を込められたらなぁと。しかも、説教くさくならずにね。その点で心強いのが大阪弁です。大阪弁って、目線が低いというか、説教くさくなりようがないでしょ。『ほら、あの、それであれやな』みたいなね(笑)。なにを言うてるかわからへんけど、だからこその情も出ると思うんです」稽古でこだわるのは、「観客の頭の中で映像化される落語になっているか否か」。最近では、大河ドラマ『西郷どん』の岩倉具視役が話題となるなど、当代きっての個性派俳優でもあるのだから、そのこだわりにも説得力がある。「大河という縄跳びの輪っかに入れるかどうかというのは、すっごく心配でした。最初の頃は鈴木亮平にもボロっかす言われてましたけど、まぁ、なんとか輪っかには入れてもらえて。仲がよかったり、お世話になってる人から役者の仕事の声をかけられると“やりたい!”って思ってしまうんです。でも、レギュラーの仕事もあって『家族に乾杯』なんて月に2、3回は地方に旅行に出かけるわけで。正直に言うと“さすがに時間ないなぁ”と思う時があることはあるんです。でも、なにかひとつでも中途半端になるのって悔しいでしょ?だから、ある人からは“実は鶴瓶さんって2、3人いるんじゃないかと思っていました”なんてことを真顔で言われながらも、この状況を楽しんどこうと思っています。あ、でもいちおう言うとくと笑福亭鶴瓶はひとりしかいません。未来の人やないんやから、時空は越えられません(笑)」2018年は、師匠(六代目笑福亭松鶴)の生誕100年というメモリアルイヤーでもある。全国各地をまわる今回の落語会では、『徂徠豆腐』をメインに据えつつ、久しぶりの噺も演目に加えられる予定。師匠の十八番である『らくだ』も堪能できるかもしれない。笑福亭鶴瓶落語会は10月25日(木)、大阪・森ノ宮ピロティホールより全国を巡演。取材・文:唐澤和也
2018年09月21日1978年『Mr.サマータイム』、79年『アメリカン・フィーリング』を大ヒットさせ、当時のミュージックシーンに新たな風を吹き込んだヴォーカルグループ、サーカス。男女ふたりずつで、3人姉弟と従姉というメンバーのユニークさ以上に、そのハーモニーの透明感ある美しさが際立っていた。それから40年。5年前からは新メンバーで活動する彼らが、「サーカス40周年記念コンサートPOP STEP 40~あの風を今でも~」を開催する。「サーカス40周年記念コンサート」チケット情報デビュー以来の歌姫・叶正子、その弟でリーダー・叶高、新メンバーとして高の娘・ありさと、オーディションで抜擢された吉村勇一。60代と30代、親子世代で新たなハーモニーを響かせる新生サーカス4名が来阪、記念コンサートへの意気込みを語った。40周年を記念してリリースしたアルバム『POP STEP 40』は、ベスト盤と新録“フューチャー”の2枚組だ。「何百曲も4人で聴き直して、今の時代に聴いてほしい曲をチョイスしました。サーカス40年のつながりの強さを感じつつ、その歴史の中で30代と60代の意見をうまく混ぜ合わせて出来たアルバムだと思っています。」(ありさ)、「5年経って、若いふたりが今のサーカスを引っ張ろうとしてくれているのを、すごく頼もしく感じます。親子世代でつながりが出来て、初めてこの4人のサウンドがこのアルバムに詰まったかなと」(高)。年齢差は約30歳だが、「そのジェネレーションギャップをすごく楽しんでいます」(吉村)。「年齢の離れている良さを、思う存分発揮したい」(高)と臨むコンサートでは、アルバム収録曲を中心に披露。また、サーカスの最初のメンバー、卯月節子、正子と高の弟・央介と原順子(後に央介と結婚)もゲストで参加し、7名でハーモニーを奏でるコーナーも。現メンバーの4人をメインに、懐かしいの曲をメドレーで贈るなど、昔からのファンにはたまらない特別企画だ。「今回初めて一緒に歌うことが出来るので、とてもとても楽しみです」(吉村)。子供の頃から母と共に楽しんできたハーモニーを愛し、「40年間、1度も止めようと思ったことはなかった」(正子)。その美しいハーモニーは健在だ。「都会的な感じはするけど、でも癒される」と、サーカス流のポップスは今、若い世代からも注目されている。「若い世代の方は、サーカスをご存じない方もたくさんいらっしゃると思うので、アルバムと共に、これまでとこれからのサーカスを知っていただき、長く歌い続けたいと思っています」(正子)。公演は、10月5日(金)大阪・サンケイホールブリーゼにて。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2018年09月20日人気アイドルのももいろクローバーZ(以後、ももクロ)が主演するジュークボックス・ミュージカル「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」。初主演舞台『幕が上がる』から3年、今度はミュージカルに初挑戦する稽古中のメンバー、百田夏菜子、玉井詩織、高城れに、佐々木彩夏の4人に話を聞いた。【チケット情報はこちら】前回の舞台と大きくちがうところは何よりも、ももクロの楽曲で物語を紡いでいく“ジュークボックス・ミュージカル”いう点だろう。高城が「今まで歌に対してライブでのイメージしかなかったんですが、物語のつながりの中で歌ってみると、歌そのもの、歌詞の印象がガラッと変わった歌が何曲もあります」と話すように、歌い慣れた楽曲でもミュージカルになって初めて気がつく一面も。また、メンバー4人だけでなく、他出演者を交えてのパフォーマンスもあり「ももクロの楽曲を大勢でダンスするってだけでも全然迫力がちがう。ライブ気分でいらっしゃる方も、ええ!? 普段と雰囲気がちがう!? って思ってもらえたら」(玉井)と、物語だけでなくパフォーマンスとしての期待も覗かせる。それぞれの役柄については、佐々木が「役の4人の関係性と、私たち4人の現実での関係性が似ていて、ファンの皆さんも楽しんでいただけるのでは」と言うように、役柄は4人をイメージした、脚本の鈴木聡によるあて書き。「前作の『幕が上がる』での役をなんとなく匂わせるようなセリフや設定も」(佐々木)あり、ファンが楽しめる要素も盛り込まれている。シルビア・グラブ、妃海風というふたりの経験豊富なミュージカル女優との共演も4人にとっては大きな刺激に。「おふたりが出てくるだけで一瞬で空気が変わる。その側でお芝居させていただけるのがすごく楽しい。私たちの曲をおふたりが歌ってくださるシーンもあるんですが、それがずっと歌い続けてきた私たちよりも完成度が高くて(笑)。自分たちの歌をちがうかたちで歌ってもらえるってとても嬉しいし、感動モノです」(百田)演出の本広克行とのタッグは『幕が上がる』以来。百田が「本広さんってめちゃくちゃ笑いに厳しい」と口火を切ると「『幕が上がる』の反省会も、ウケたか、ウケなかったかだけだったよね?」(玉井)、「わたし達は芸人か!?」(高城)、「笑いのツボはちょっと変わってるよね?」(佐々木)とメンバーから一斉に声が上がるのは良好な関係性があってこそ。いまの稽古でも「お芝居のダメ出しというよりは、笑いのダメ出しが多くなってきている」(百田)と本広の笑いへの厳しさは相変わらずだ。公演はいよいよ9月24日(月・休)より千葉・舞浜アンフィシアターにて開幕。百田は「物語がすごくおもしろくて、セリフを聞いて自分でも考えてしまうような部分も。そういう真面目なシーンをしっかり届けて、そして笑えるシーンでは思い切り笑ってもらえるようにがんばります!」と意気込みを語った。チケットは発売中。
2018年09月20日人気アイドルのももいろクローバーZ(以下、ももクロ)が主演するジュークボックス・ミュージカル「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」。演出を手がけるのは映画監督であり、ももクロの初主演舞台「幕が上がる」も手がけた本広克行。脚本は自身の劇団「ラッパ屋」で、モノノフ(=ももクロのファン)になってしまったオヤジたちを描いた『おじクロ』(2012年)を上演するなど、自身もモノノフを自認する鈴木聡。ふたりに話を聞いた。【チケット情報はこちら】ジュークボックス・ミュージカルとは既存の楽曲を使ったミュージカル。今回はずばり“ももクロの楽曲を使ったミュージカル”だ。ももクロの楽曲を軸にストーリーは描かれているが、それは決して楽曲を並べるためのストーリーではない。脚本を受け取った本広は「鈴木さんの書いてくださった物語と、ももクロの楽曲の歌詞がびっくりするくらいフィットしてるんです。歌詞をしっかり理解した上で書かれているから、曲を聴きながら脚本を読んでいると涙がでそうになる。鈴木さんはさすがモノノフだなと思いました(笑)」と感服。メンバー4人が別々の人生に転生する、という本広のアイデアを得て鈴木が書いた物語には彼女たちの様々な楽曲が折り込まれている。鈴木が「ももクロには、まさに輪廻転生といったスケールの大きな曲もあれば、元気になる曲、すごく純粋な女の子の気持ちを歌った曲もあって、とても表情が豊か。普通のアイドルだったらラブソングばかりなんだけど、ももクロは遊び心のあるファンタジーから、ちょっと文学的なことまで幅が広い。彼女たちのいろんな面を表現したくて曲をセレクトしました」と話すように、最近の曲から、普段のライブではあまりやらないような曲まで、ファンもうならせるような様々な選曲によって物語が成り立っている。メンバーの役柄は、本人たちそのままのキャラクターをイメージして書かれており、ファンがニヤリとするセリフや、やり取りも豊富だ。また同時に、本広は「ももクロを知らない方も楽しめるように」と、シルビア・グラブ、妃海風というふたりの経験豊富なミュージカル女優の力を借りながら、ミュージカルとしてのクオリティにも向き合っている。会場となる舞浜アンフィシアターはもともとシルク・ドゥ・ソレイユの専用劇場。「会場に備わっているおもしろい機構を全部使ってしまうような演出を考えています」(本広)というから楽しみだ。「彼女たちは今まさにエンターテイナーとして成長する過程。それをモノノフをはじめとして皆さんで見守っていると思いますが、その期待に応えられる舞台にしたいと思って書きました。楽しみにしていてください」(鈴木)というように、様々なライブ・エンターテインメントを提供してきたももクロにとって、今回のミュージカルは、まさに今まで見たことがない新しいももクロの“ライブ”になりそうだ。公演は9月24日(月・休)から10月8日(月・祝)まで千葉・舞浜アンフィシアターにて上演。チケットは発売中。
2018年09月19日9月24日(月・祝)に東京・東京文化会館大ホールで開催されるポップス×オーケストラ音楽の祭典、「ビルボードクラシックス・フェスティバル2018」。同公演出演アーティストのコメントが公開された。【チケット情報はこちら】今春初のフルオーケストラ公演ツアーで話題をさらったNOKKOは「今回は『フレンズ』『人魚』のほか、児童合唱団の皆さんと一緒にユーミンの名曲『卒業写真』も歌います。彼らのピュアな歌声とともに、混じりけのない気持ちで音楽と向き合えている、そんな今の私の心を皆さんにお届けできたら嬉しいです」とコメント。また同公演初参加となるCrystal Kayは「今回こういう形で自分の曲を贅沢にフルオーケストラとパフォーマンスができるということでとても嬉しいです!!一度限りのコラボレーションのように、みんなで一緒に音を作り上げる素晴らしい機会なので、楽しんで歌いたいと思います!!」と意気込んだ。初回から同公演に参加してきた八神純子は「緊張?YES!でも、皆さまの前に立つとそれを超えた“歌う喜び”に包まれます」と意欲を見せた。現代と未来のJ-POPシーンに輝くアーティストが結集した祝祭の大舞台が実現。珠玉の名曲20作品余がオーケストラの壮大な旋律とともに次々と披露される。まさに、百花繚乱の"音色のヴィーナス"たちによる豪華絢爛の舞台がいよいよ誕生する。チケットは発売中。■ビルボード・クラシックス・フェスティバル20189月24日(月・祝)東京文化会館 大ホール(東京都)出演:八神純子 / NOKKO / 辛島美登里 / Crystal Kay / 福原美穂 / 手嶌葵 / 川井郁子(順不同)指揮:栗田博文管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団合唱:浦和児童合唱団、ソウルバードクワイア料金:6,800円 / ペアチケット12,000円(税込・全席指定)※特製プログラム付、未就学児入場不可
2018年09月19日日本と世界をつなぐをコンセプトに活動するアイドルグループ、POPUP。元NMB48島田玲奈がアドバイザーを務め、2016年12月にステージデビューした彼女たち。リーダーの西本珠理、塚本里咲、市川楓、浅野きえのメンバー4人は、大阪で約1年間活動を続け、今年4月から拠点を東京に移し日々ライブを行なっている。まさに、成長著しい注目のグループと言っていいだろう。【チケット情報はこちら】「POPUPは、ポップな曲やクールなダンス曲があったり、いろんなタイプの楽曲を歌ってます。ライブにすごく力を入れてがんばってるグループで、あまりMCを入れないで曲をつなげてステージをやったりします。あと、日本と世界をつなぐをコンセプトに活動していて、日本と友好65周年のカンボジアには2回行きました。私たちはカンボジアの日本大使館から事業を認定されていて、カンボジアの『絆フェスティバル』ってイベントに出演したり、孤児院に行ったりもしました」(西本)では、POPUPが力を入れているライブに対して、彼女たちはどんな心構えで挑んでいるのだろう。「いつも円陣で、“元気、笑顔、感謝、全力、WE ARE POPUP!”って言ってからステージに出るんです」(浅野)「とにかく自分たちが楽しんで、それを伝えてお客さんにも楽しんでもらうっていう気持ちでやってます」(市川)「1回見てもらった人には、絶対ファンになってもらおうって気持ちでやってます」(西本)「みんなで一緒に盛り上がれる、一体感が生まれるライブを作れるようにっていうのを心がけてます」(塚本)。そんなPOPUPは、12月16日(日)に東京・duo MUSIC EXCHANGEで2ndワンマンライブを開催する。東京での初めてのワンマンライブに向けての意気込みを聞いてみた。「東京来て1年も経ってないのに、ワンマンライブをやれるのは不安と緊張もあるんです。でも、絶対に楽しい1日にするぞって気合いはめちゃめちゃ入ってます!」(西本)「去年の8月ぶりのワンマンライブなので、すごいパフォーマンスや成長した姿を見せてファンの人を驚かせたいです」(塚本)「歌って踊るPOPUPのよさを見せつつ、今までにない演出を取り入れたり予想外なライブをしたいです」(浅野)「DUOは大きな会場だし、上京して間もないグループがワンマンをできるような場所じゃないと思ってるんですよ。でも、来てくれた人全員が、笑顔になって楽しかったって言ってもらえるワンマンライブにしたいです!」(市川)POPUPの2ndワンマンライブのチケットは発売中。取材・文:土屋恵介
2018年09月19日