チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (18/342)
音月桂、宝塚以来の男役解禁!阿久津仁愛はフランス式会話劇の激しさに…フランスでロングラン上演された「それを言っちゃお終い」の日本初演ドラマリーディングが六本木トリコロールシアターにて2月24日より始まる。15篇にわたる物語で構成され、何十年も息子のためにケーキを作り続けてきた母親に、嫁の立場で「ママのケーキ、パサパサしてる」と言えるか…? など「それを言っちゃ…」な会話の応酬が繰り広げられる。全篇に出演する音月桂、そして相手役を務める阿久津仁愛に本作の魅力を語ってもらった。――台本を読まれての印象を教えてください。音月:朗読というよりも“会話”を大切にしていて、日常的な会話がテンポよく繰り広げられていく感じで、読むだけでイメージがわいてきました。ただ、フランスの男女のお話なので、日本人との温度差があまりに激しくて…「え? これケンカ?」というくらい、ハードな言葉の掛け合いなんですよね(笑)。阿久津:日本ではあまり見ない形のコミュニケーションというか、お互いが意見を持って議論するさまは、僕も最初「ケンカ?」と感じました(笑)。でも、激しい言葉のやりとりの中で2人の関係性が見えてくるんですよね。音月:激しい言葉の中に愛があるというか、互いを思い合う気持ちが感じられるんですよね。――観客にとっては2人の会話は「わかる!その気持ち」という感じでしょうか?それとも文化の違いに驚かされる感じでしょうか?阿久津:どうでしょうね、驚きはあるんですけど、日本人の僕らがこれをやる面白さも感じてもらえる気がしています。そう言う僕自身、きついこと言われるといつまでも気にしちゃうタイプなんですけど(笑)。音月:私も「議論する文化」というのが自分の中にあまりなくて、どちらかと言うと丸く収めたがる「THE 和!」な人間です(笑)。だから意見を言うってエネルギーをものすごく使います。でも、演じながら信頼があるから言い合えるんだと感じるし、言わないのが優しさではないんだとも思います。観ている方にも「思っていることを伝えよう」と感じてもらえるんじゃないかと。――音月さんは劇中の一篇で、宝塚退団以来、久々に“男役”を演じられるそうですね?音月:宝塚を卒業してから10年も経っているので久々に演じてみたら喉が…(笑)。男性役を演じることはもうないと思っていましたが、女優を経験して、以前の男役とはまた違った成長を見せられたらと思います。――音月さんが男役を演じるということは、相手役の男性キャストが“女性”を演じるということになるんでしょうか?阿久津:そこは観てのお楽しみということで(笑)。音月:体感型というか「演劇を見る」というより私たちの日常に入り込んで、お茶の間で突っ込むような感覚で楽しんでいただけたらと思います!「それを言っちゃお終い」は2月24日より開幕。文:黒豆直樹
2023年02月21日兵庫県立芸術文化センターは7月14日(金)から、佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2023『ドン・ジョヴァンニ』を上演する。同プロデュースオペラがモーツァルトを採り上げるのは2017年の『フィガロの結婚』以来6年ぶり。2014年の『コジ・ファン・トゥッテ』と併せ、モーツァルトオペラの最高峰を形作るいわゆる「ダ・ポンテ三部作」がすべて上演されることになる。世界の第一線で活躍する歌手、そして日本を代表する歌手たちが結集するダブルキャストで全8公演が行われる。佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2023 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」チケット情報『ドン・ジョヴァンニ』はスペインの伝説に現れる色事師。放蕩の限りを尽くし、数々の女性を誘惑し、最後は地獄へ落ちる。モーツァルトと脚本家のダ・ポンテはこの物語をもとに喜劇でありながら悲劇の要素も内包し、恋愛心理の機微にも触れる魅力的なオペラを書き上げた。主人公が地獄へ落ちるクライマックスの怪奇な迫力などは、モーツァルトにしか書けなかった場面と言えるだろう。演出は同プロデュースオペラで『コジ・ファン・トゥッテ』『フィガロの結婚』を手掛けた元メトロポリタン歌劇場首席演出家のデヴィッド・ニース、また装置・衣裳をロバート・パージオラが担当。壮麗な美術や20世紀半ばをイメージしたという衣裳デザインの中、正統的で重厚なステージを創り上げる。2月15日には製作発表記者会見が行われ、佐渡裕とタイトルロールを歌うバリトンの大西宇宙、ドンナ・アンナを歌うソプラノの高野百合絵が登壇した。物語の中心となるドン・ジョヴァンニと3人の女性、ドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィーラ、ツェルリーナのとの関わりについて記者から問われた大西は「それぞれがこのオペラの中で現在と過去と未来を表しているようにも思える存在。最後に幸せになるのが誰かを考えてみると、この作品が書かれた時代が見えてくる気がする」と主役ならではの洞察を、また高野はドンナ・アンナの目線から「彼女自身、なぜ自分がドン・ジョヴァンニに惹かれているのか、父の仇でもある彼を憎んでいるのか惹かれているのか最後までわからなかったのではないか」と語り、主人公のミステリアスな魅力に迫った。こうした中、指揮を務める佐渡裕は「『ドン・ジョヴァンニ』はモーツァルトの二面性ともいうべき多彩な表情に溢れた作品。愛を語る甘美な旋律があるかと思えば非常にドラマチックな響きも現れるなど、美しいもの、恐ろしいものほかさまざまな要素が何重にも重なり合って構築されているオペラです。その音楽を劇場空間いっぱいに響かせて皆さまにお届けできることを楽しみにしています」と語り、公演への自信をうかがわせた。チケットは2月26日(日)発売。文:逢坂聖也
2023年02月21日高いライブパフォーマンスに加え、TikTokでバズったことで更に注目度が急上昇しているアイドルAppare!(アッパレ)が、4月4日(火)に両A面シングル『いいかんじっ!/ 破天荒シンデレラ』をリリースする。Appare! チケット情報Appare!はこのリリース後すぐの4月8日(土)から東名阪対バンツアーをスタートさせ、ゲストにはロックフェス常連の錚々たるバンドや、名だたるアイドルを迎える。そのツアーを含め今後どんな場所でも、どんな相手とも戦え、改めてAppare!の良さを知ってもらえるような1枚にしたいという思いで今回のシングルを制作。ど真っ直ぐでアツいイメージがAppare !とも重なったことで依頼したTHEイナズマ戦隊、楽しくてフロアが踊りまくるライブに共通点を感じ、対バンツアーにも出演が決まっているオメでたい頭でなによりからの提供曲を表題に、3曲目には過去Appare!の楽曲を何度も手掛け、名曲を世に残してきている作曲・浅野尚志、作詞・NOBEという人気作家コンビの曲も収録される。“ライブアイドル”としてライブや楽曲に絶対的なこだわりやプライドを持って活動している彼女たちの引き出しが増え、それでいて、これぞAppare!とも言える至高の1枚に注目が集まっている。現在、東名阪ツアーのチケットプリセールを実施中。■Appare! ツアー「玉ねぎ食べるぞ!ツアー2023 ~和衷協同~」【大阪公演】▼4月8日(土) 17:00Zepp Namba(OSAKA)1Fスタンディング-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)[ゲスト]夜の本気ダンス/感覚ピエロ/ばってん少女隊※未就学児入場無料。[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888【愛知公演】▼4月9日(日) 17:00Electric Lady Land1Fスタンディング-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)[ゲスト]オメでたい頭でなにより/ヒステリックパニック/Devil ANTHEM.[問]サンデーフォークプロモーション■052-320-9100【東京公演】▼4月19日(水) 18:00Zepp DiverCity(TOKYO)1Fスタンディング-5000円(ドリンク代別途必要)[共演]KEYTALK/Wienners/虹のコンキスタドール※未就学児童は入場無料。公演内容に関する詳細はまで。[問]ディスクガレージ■050-5533-0888
2023年02月20日関西のコンサートプロモーター清水音泉が主催する、注目の若手バンドが集うライブイベント『ヤングタイガー』が、「~浜大津トラの穴編~」として3月18日(土)に滋賀・大津B-FLATにて開催される。『ヤングタイガー2023 ~浜大津トラの穴編~』チケット情報今回発表された出演者は、宮城県仙台から鉄風東京、東京都荻窪からルサンチマンの2組。チケットは発売中。
2023年02月20日外山啓介が昨年より行なってきたモーツァルト、ベートーヴェン、ショパンの3つのソナタを軸とした「《3つのソナタ》外山啓介 ピアノ・リサイタル」が3月26日に神奈川県立音楽堂にて開催される。「このプログラムはおそらく最後」と語るリサイタルを前に、外山に話を聞いた。モーツァルトのピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲」、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第12番「葬送」、ショパンのピアノ・ソナタ第2番「葬送」を軸にした今回のプログラム。3人の偉大な作曲家によるソナタの“つながり”に、外山は以前から興味を持っていたという。「モーツァルトの『トルコ行進曲』は、ソナタでありながらソナタ形式ではなく、第1楽章に変奏曲を置くという新しい試みをしています。ベートーヴェンも同様に第1楽章に変奏曲を置いていますが、彼の音楽を語る上で、重要なポイントがピアノという楽器の進化です。私が教えている学生が『ガラケーからスマホくらいの変化』と言っていて『なるほど』と思いましたが(笑)、ベートーヴェンというのは、楽器の進化と共に音楽の幅をものすごく広げた作曲家なんですね。『葬送』は、重いタイトルですが、どこか前向きで、死を哀しみだけでなく、苦しみからの解放のように捉えているところが魅力的だと思います。一方で同じ『葬送』でもショパンのほうが死に対する哀しみや苦しみの重み、エネルギーの大きさを感じます。モーツァルト、ベートーヴェンと比べ、ショパンって『温故知新』、古典への回帰への思いが強いんです。良い意味での折り目の正しさ――きちんと枠があるからこそ、いろんなことが引き立つという魅力を感じさせてくれます。ひと言でクラシックと言っても長い歴史があり、その中で、過去の作曲家にリスペクトを表しつつ、自分なりの新しいものを生み出していくという姿勢に僕自身、感動を覚えていますし、3つのソナタを続けて聴くことで時代が巡っていることの面白さを感じていただければと思います」。ベートーヴェンのソナタとショパンのソナタの間には、ショパンのプレリュード第15番「雨だれ」、「ノクターン第7番」、「第8番」が組み込まれる。「ショパンのソナタが変ロ短調なので、そこにつながるもので始めたくて入れたのですが、『雨だれ』から『ノクターン第7番』へのcis-moll(嬰ハ短調)とDes-dur(変ニ長調)の流れは、今年のプログラムでも一番うまく組めたんじゃないかと思っています。そこから最後のソナタにつながっていく流れもすごく美しいのでぜひ聴いていただきたいです」昨年から行なってきたこちらのプログラムだが「おそらく、今回が最後になる」とのこと。「プログラムって決める時が一番楽しいんです(笑)。このプログラムにも随分苦しめられましたし(苦笑)、同時に救われもしました。これまでの経験を活かした熟成されたプログラムになると思いますので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います」。文:黒豆直樹
2023年02月20日2月25日(土)・26日(日)に東京・草月ホール、3月13日(月)・14日(火)に大阪・松下IMPホールで開催される、Aマッソのお笑いライブ『滑稽』。企画・演出をテレビ東京の大森時生プロデューサーが担当と、いつもの単独ライブとは少し毛色の違ったものになりそうだ。「滑稽」チケット情報大森Pとの出会いは、2021年末にBSテレ東で放送された『Aマッソのがんばれ奥様ッソ!』だった。「その後も大森さんが作っているものを見て、面白いなって。ご飯に行ったきっかけで“何かしませんか”と。私はテレビで企画を一緒にやるんかなと思っていたら、意外と大森さんが“僕、ライブをやったことがないので、ライブやりたいです”と。お互いにないものねだりという感じで、“じゃライブをやりましょう”となりました」と加納。村上も「ええんちゃう!?って思いました。ええやん!ええやん!何でもやってみよう!」いつもの単独は制作面の作業も多いが、今回はネタに集中できているという。キービジュアルなどのコンセプトも大森Pが担っている。「たくさんの人に携わってもらっているので、規模感も含めてすごく楽しみです。ライブも私が考えつかない部分もあるし、一緒に作っている感じはありますね。お笑いファンを長くやっている方は、もしかしたら、普段のお笑いライブを見に行った帰り道とは、読後感みたいなものが違うかもしれないです」と加納。続けざまに、それはどんな感覚だろうかと尋ねると、「お笑いだけでもないので、爽快感はないかもしれないです。湿度は高いですね。カラッとはしていない。大森さんの作るものがそもそも不穏なものが多いので、“ねっちょり”ですね」。この取材は、東京公演の約2週間前に行った。上記の加納のコメントを横で聞いていた村上は「そうなんや!」と初耳の様子だ。「私はまだねっちょりしてないですね。今は、カラッとしてます!」と屈託のない笑顔を見せた。単独ライブは最も心血を注げる場と加納。「言い訳できない場でもありますしね。劇場はドホームですから、絶対ウケなければいけないしっていうプレッシャーもありながら、好きなことをやるので楽しみでもあり。一番やりがいがある仕事です」。村上にとっては?「一番しゃべる日です」。ネタ作りは加納が一任。村上は来たる本番に向けてコンディションを整えている最中だという。「毎日、歩いたり、おいしいもん食べたり。たまにお酒も飲みます…すいませんっ!!」。公演は2月25日(土)・26日(日)に東京・草月ホール、3月13日(月)・14日(火)に大阪・松下IMPホールにて。チケット発売中。PIA LIVE STREAMでは、2月25日(土)18時公演を生配信。アーカイブ配信あり。取材・文:岩本
2023年02月20日ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)率いるナイロン100℃が、2023~24年に結成30周年を迎える。そのアニバーサリーイヤーとして2本の本公演を予定、1本目を飾るのがこの『Don’t freak out』だ。そこで劇団員の松永玲子、村岡希美のふたりに話を訊いた。実は2020年冬にザ・スズナリ(※東京公演)で新作劇団公演を上演予定であったが、コロナ禍の影響により中止に。それだけに今回の上演決定に松永は「非常に嬉しいです」と顔をほころばせる。また村岡が「ナイロンがスズナリで出来るということが本当に嬉しいです」と話すように、なんとナイロンの本公演がスズナリで上演されるのは26年ぶり。その数字をふたりに告げると、「えー!」と目を丸くする。ナイロンのホームグランドといえば下北沢 本多劇場だが、スズナリの大きさはその半分程度。もちろん客席と劇空間の密度はより濃くなり、松永は「試されている感じがします。そこでやるだけの体力、気力、知力をお前は備えているのか?と。それはそれは恐ろしい空間」と表現する。だがKERAのもと、30年近く演劇人として切磋琢磨してきたふたり。26年前のスズナリでの公演『カメラ≠万年筆』では、まだ新人だった松永と村岡が、コンビのような役どころだったとも。それだけに村岡は、「すごく感慨深いですし、聖地スズナリでの上演ということで、“燃え”と“萌え”の両方でワクワクしています」と声を弾ませる。本公演としては前作『イモンドの勝負』同様、KERAの書き下ろし。だがその作風は一転、ホラーになるそう。「そう」と断定しないのは、その行く先はKERAのみぞ知るところゆえ。松永と村岡曰く「時代設定としては大正、もしくは昭和の初期ぐらい。基本的には不条理劇だが、『イモンド~』のように笑いに特化したものではなく、シリアス路線。このふたりの役どころはある屋敷で働く女中の姉妹」。稽古と執筆を同時進行するKERAの創作法を知り尽くしたふたりは、稽古しながら次第に現れてくる作品世界を前に、その予測不能な状況すら楽しんでいるようだ。松永と村岡という巧者ふたりががっつり絡む役どころは、実は『カメラ≠万年筆』以降、そう多くはない。それだけに姉妹ふたりを中心にした新作、しかも聖地スズナリでの上演。さらにスズナリでの東京公演後、ナイロンとしては25年ぶりの大阪・近鉄アート館での上演を予定。ベテラン劇団による贅沢な劇空間を近距離で体感出来る貴重な機会、見逃すにはあまりに惜しい。取材・文:野上瑠美子
2023年02月17日日本のインディーズシーンを中心に、新旧・ジャンルを問わず感覚のみで販売・紹介するCDショップ「motion records」が、2023年4月で2周年を迎える。これを記念して、4月28日(金)、大阪・FANDANGOにてライブ企画「LiveMotion vol.3」が開催される。motion records pre.「LiveMotion vol.3」チケット情報AIRCRAFT、Noranekoguts、UNFAIR RULE、ここで生きてるず、ジャンキー58%と、「motion records」が自信を持ってオススメする5バンドが集結。当日はDJ出演や、フードでカレーの出店も予定している。出演バンドの化学反応を体感し、音楽を通してライブハウスの雰囲気、カルチャーに触れてほしい。それぞれの楽しみ方で1日を過ごしてください。チケットは、2月19日(日)10:00より一般発売開始。
2023年02月17日モーツァルトのオペラをヨーロッパの楽士たちの演奏に乗せて能、狂言、文楽の達人たちが演じる。そんな斬新な面白さで人気を博す『狂言風オペラ フィガロの結婚・管楽八重奏版』が3月10日(金)、大阪・大槻能楽堂と、3月12日(日)、東京・観世能楽堂で上演される。それぞれ昼夜の2公演。大阪は4年ぶり、東京は5年ぶりとなる待望の公演だ。狂言風オペラ「フィガロの結婚」チケット情報2002年より狂言を中心に演じられてきたこのシリーズに、能と文楽が合流したのが2018年のこと。芸術総監督に人間国宝の大槻文藏を迎え脚本・演出を笛方藤田流の故・藤田六郎兵衛が手掛けた舞台は、西洋と日本の芸能が出会うものとして高く評価された。が、折からのコロナ禍により、管楽合奏を担当するスイスの演奏団体クラングアートアンサンブルの来日が不可能に。『狂言風オペラ』は翌2019年、大槻能楽堂での再演を最後にしばしの沈黙を余儀なくされることとなる。(画像は2019年公演より)公演を望む声は多く「日本の演奏家を起用しては?」「録音では代替できないか?」といった提案も寄せられたという。しかし出演者一同は「洋の東西の芸能が同じ時間、空間を共有してこその『狂言風オペラ』」という見識に立ち、妥協することなく時期を待った。こうした中、2022年には『狂言風オペラ特別公演』も行われている。シューベルトの歌曲「魔王」をハイライトに、やや趣を異にした『特別公演』ではあったが、クラングアートアンサンブルからはメッセージが寄せられ、また能楽から大槻文藏、文楽から太夫、豊竹呂太夫、人形の桐竹勘十郎が舞台に上っての座談会では各人による『狂言風オペラ』継続への思いが語られた。それらは実に興味深く『狂言風オペラ』本編への期待をつなぐものとなった。こうした流れを経て行われる今回の公演である。ひさびさに来日するクラングアートアンサンブルも含め、それは出演者にとって一層の熱の入ったものとなることだろう。若い女中のスザンナに手を出そうとする伯爵にフィガロや伯爵夫人らが協力して一泡吹かせるという物語が、京の都を舞台に伯爵を中将在原平平(ありわらのひらひら)、伯爵夫人を北の方、橘の上に姿を変えて描かれる。豊竹呂太夫の語りと鶴澤友之助の三味線に乗せて桐竹勘十郎操る人形が身勝手な中将を演じれば、観世流シテ方、赤松禎友が女面、女装束で憂愁の橘の上を舞うといった具合。名人たちの至芸が繰り広げられる中、すべてをユーモラスな笑いにつなげてゆく野村又三郎ら狂言方の動きが圧巻だ。和洋の芸能を結集し、美しさと軽やかな笑いへ誘う「狂言風オペラ フィガロの結婚・管楽八重奏版」。その唯一無二の世界を堪能してほしい。チケットは発売中。文:逢坂聖也
2023年02月17日世界に誇るサーカス・エンターテインメント集団シルク・ドゥ・ソレイユの代表作「アレグリア」が、「アレグリア-新たなる光-」としてパワーアップし、2月8日(水)ついに東京・お台場ビッグトップにて開幕。日本公演はおよそ5年ぶりとなる。「アレグリア」は、スペイン語で“joy(喜び)”を意味する。世界中で起きたパンデミックを乗り越え、シルクが私たちに喜びを届けに来てくれた。アーティスティックディレクターを務めるマイケル・G・スミスが「アーティストたちは観客により近くなり、会場が一体となる」と語っていたが、実際のステージを目の当たりにすると、その言葉の意味をまざまざと体感させられる。今回の公演の見どころは多々ある。まずは、常人離れした数々のパフォーマンス。アーティストたちのしなやかな肉体美から生まれる圧巻の技たち。ステージで跳ね、宙を舞い、私たちをとにかく驚かせる。ひとたび大技が繰り出されると、会場からも思わず「おおー!」「すごい!」という声があちこちから聞こえてくる。今回は、アーティストたちの衣装とメイクも一新。これまでとはまた違った美しさ、楽しさを味わえるだろう。もうひとつ特筆すべきは、光の演出だ。タイトルの「新たなる光」を象徴するかのように、各シーンで最新技術を駆使した光がたびたび登場するのが印象的だった。会場や客席、アーティストたちを照らし、時には鏡を使いながら、歌と演奏を含むすべてのパフォーマンスをより魅力的に映し出す光。その光に、私たちは世界に希望を見出す。もちろん、ミスター・フルールや二人のクラウンなど、個性豊かなキャラクターも健在。ミュージシャンたちと一緒にコミカルな演出で会場を盛り上げてくれる。そして、なんといってもシルクの特徴は生演奏の音楽。今回も、ミュージシャンと二人のシンガーによる生パフォーマンスはパワフルで魂が震える。あの有名な「アレグリア」の一節は、多くの人が耳にしたことがあるだろう。アーティストたちの演技と素晴らしい音楽が一体となって、シルクの世界観が完成するのだ。新しい演出を取り入れながらも、こういった古き良きシルクの伝統は受け継がれている。昔からのファンを飽きさせず、新しいファンも楽しめるようにと、変わらないものと新しいものの両面を併せもって進化を遂げた「アレグリア」。圧巻のパフォーマンスを目に焼き付け、この感動体験をぜひ味わっていただきたい。「ダイハツ アレグリア-新たなる光-」会場:お台場ビッグトップ(東京)会期:2023年2月8日(水)~6月25日(日)会場:森ノ宮ビッグトップ(大阪)会期:2023年7月14日(金)~10月10日(火)取材・文/飯塚さき
2023年02月16日CMタイアップ曲『A.Y.A』を含む、春の陽気にぴったりな全4曲を収録したNEW EP『A.Y.A e.p』を3月1日(水)に配信リリースするYogee New Waves。Yogee New Wavesチケット情報今作のゲストミュージシャンはベースに森夏彦 (THE 2)、田口恵人 (LUCKY TAPES)、鍵盤にTAIHEI (Suchmos, 賽)という同世代の盟友を迎えて制作。『Sora wo Tobu Yume』は山中湖での制作合宿でのsessionをそのままパッケージしたバンド初のインストゥルメンタルとなる。レコーディングエンジニアにはアルファレコード出身の早乙女正雄がベーシックを担当。これまで佐藤博、星野源、大橋トリオ、D.A.N.などを手掛け、その他録音とMIXは、キリンジ、iri、the HIATUS、The BAWDIESなど手掛けてきた柏井日向が担当した。このEPから、先行シングルとして表題曲『A.Y.A』が2月15日(水)に配信リリースされた。ぜひチェックを!また、3月には東名阪でリリースツアーを開催。チケットは発売中。「A.Y.A TOUR 2023」【愛知公演】▼3月13日(月) ダイアモンドホール【大阪公演】▼3月14日(火) 味園 ユニバース【東京公演】▼3月17日(金) 中野サンプラザ
2023年02月16日劇団「チェルフィッチュ」主宰の岡田利規の戯曲で2019年、ドイツの演劇祭テアタートレッフェンで“最も注目すべき10作品”に選ばれた「掃除機」が本谷有希子の演出によって日本で初めて上演される。引きこもりの高齢化――いわゆる「8050問題」(80代の親が50代の子の面倒を見ること)をテーマにした本作にて、一家(父と引きこもりの娘と無職の息子)を見守る“掃除機”を演じるのが栗原類。近年、精力的に舞台出演を重ねている彼に本作の魅力について話を聞いた。栗原は2021年に岡田の作・演出による「未練の幽霊と怪物」に出演。同作を今回、演出を務める本谷が見に来た縁で、本作への出演が決まったという。「僕自身、“8050問題”というのもこの戯曲で初めて触れました。生々しく、重い題材であり、戯曲で読んでいる段階では複雑さを感じていたんですが、最近、稽古に入って本谷さんの演出でつくっていく中で、淡々とした会話にちょっとブラックなファンタジー的な要素が見えて笑える部分があったりして、面白いです。8050問題は、もしかしたら自分の身にも起こりうることかもしれないと思いますし、この舞台をやりながら『家族って残酷だな』と感じています」。栗原が演じるのは、80代の父、50代、40代の引きこもりの長女と無職の長男を見つめる掃除機のデメ。「決して無機質な存在ではなく、感情もあってシニカルな視点も持っているけど、この一家に愛着も感じている」とのこと。「観ていくうちに“掃除機”であることの意味がわかる芝居になっていると思います。本谷さんも俳優陣も、ドイツで初演された時の映像や資料は見ずに、日本初演でどんな表現ができるか? いろんな実験を繰り返しながら作っています」。松尾スズキ、ノゾエ征爾、西田征史、白井晃、根本宗子などここ数年、日本の演劇界の第一線で活躍する演出家の下で精力的に舞台に出演している。「数週間にわたって演出を受けて、それが身体に刻み込まれていく感じが自分に合っていると思います。純粋にライブの緊張感の中で表現するのが楽しいです」と語る。そして、舞台に立つ上で大切にしている、こんな思いを明かしてくれた。「市村正親さんが2016年に『ミス・サイゴン』を卒業される際に受けたインタビューで『その日、見に来たお客さんに『市村、いいな』と思ってもらえないと明日の仕事がない。毎日がオーディション』『最初から大きな役をやるんじゃなく、少しずつ上がっていくのが自分にはちょうどいいペースだった』ということをおっしゃっていて、すごく刺さりました。そのインタビュー記事は毎回、本番の5分前に読んでいます」。KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース「掃除機」はKAAT神奈川芸術劇場にて3月4日(土)より上演。チケットは発売中。取材・文:黒豆 直樹
2023年02月16日ロームシアター京都が、クリエイターとともに、時代を超えて末永く上演される劇場のレパートリー作品を製作するプロジェクト「レパートリーの創造」。2017年にスタートした本シリーズの中で今回再演される『シーサイドタウン』は、その第4回として上演された作品。現在、東京を拠点に活動する松田にとって、京都で自身の演出作品を上演するのはKYOTO EXPERIMENT 2010での公演以来、約10年ぶりのことでもあった。第6回を迎える今回は その続編ともいえる新作『文化センターの危機』と共に2作品同時に上演する。公演に向けて、松田に話を聞いた。「レパートリーの創造 松田正隆 海辺の町 二部作」チケット情報「長崎という地域は、私自身の出身地であり、自分が抱えてきたモチーフ、テーマでもあり、それをドラマ演劇としてもう一度作品として取り上げていきたいという欲求がありました。“マレビトの会”を6年間やってきて小休止をして、今やっていることを検証していきたいという思いも。そんな時にロームシアター京都からお話をいただき、2021年に『シーサイドタウン』という作品を上演することができました。これは“レパートリーの創造”という企画の一環であり、複数作品を制作できる機会をいただけるとのことでしたので、それが今回『文化センターの危機』という作品になりました」。『シーサイドタウン』は長崎にある海辺の町を舞台にし、血縁関係を中心に描かれた物語。「ちゃぶ台がある海辺の一軒家(日本家屋)の居間を中心点として設定したうえで、そこで家族が崩壊したさま、そしてそこにある保守化した異様なコミュニティ、そんな海辺の町から一度外に出て戻ってくる人物が感じる閉鎖空間」が描き出された。そして新作『文化センターの危機』は松田自身の生まれ故郷・平戸市周辺をモチーフに、「中心から場所を拡散させながら、どんどん変容していく人物の視点と、地域の濃密でわけのわからない関係に縛られ、場所を定点で見据えている濃密な人間たちの視点。それらの関係を描いた群像劇」になるという。文化センター、港、山でのキャンプを舞台に設定し、『シーサイドタウン』での中心点を設定することとは対照的に場所がどんどん移動しながらそこに点在する個々の視点が描き出されていく…。照明にそれほど変化がなく、音響もほとんど使わず、衣装も同じのこの2作は『シーサイドタウン』に初演から出演する俳優6名に、新たにオーディションで選ばれた俳優1名を加えて上演される。<海辺の町>を舞台とするふたつの物語は、『夏の砂の上』『坂の上の家』という初期作での長崎の風景、「マレビトの会」での非物語化という方法論をも踏まえ、進化し続ける松田作品の魅力、そして現代演劇の新しい姿を確認できる貴重な機会となるに違いない。公演は2月22日(水)から26日(日)まで、ロームシアター京都 ノースホールにて。チケット発売中。取材・文:安藤善隆
2023年02月15日SKID ROW(スキッド・ロウ)の来日公演が、5月に開催決定!5月24日(水)大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、5月26日(金)東京ドームシティホールにて開催される。元H.E.A.Tのエリック・グロンウォールをニュー・ヴォーカリストに迎えた"新生スキッド・ロウ"。『ユース・ゴーン・ワイルド』、『エイティーン&ライフ』、『スレイヴ・トゥ・ザ・グラインド』など、大ヒット曲から話題の最新作まで網羅するベスト・ヒット・ライブとなる予定ということで、これは見逃せない!ウドープレミアム・メンバーズチケット先行、ウドー・メンバーズチケット先行がまもなく開始。詳細は公式サイト()をご確認ください。【大阪公演】日時:5月24日(水)18:00開場 / 19:00開演会場:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール料金:9500円(税込)【東京公演】日時:5月26日(金)18:00開場 / 19:00開演会場:東京ドームシティホール料金:S席9500円、A席9000円(ドリンク代別途/税込)公演詳細はこちら
2023年02月15日“今、ライブを見ておくべきバンド”ego apartmentが、自身初となる待望のワンマンライブツアーを開催する。公演は、3月9日(木)大阪・梅田Zeela、3月11日(土)愛知・ell.FITS ALL、3月12日(日)東京・TOKIO TOKYOにて。東京、大阪公演は早くも、4月19日(水)Shibuya WWW、4月28日(金)BIGCATにて追加公演が決定している。ego apartmentチケット情報日本語英語を混ぜ合わせた歌詞、変幻自在な2ボーカルスタイル。アナログ感を残すが新しさを感じさせるオルタナティブサウンドを生み出す関西在住1998年生まれの3人組ユニット、ego apartment。国内はもちろん海外でも数々のプレイリストに選出される中“時代の先を行くアーティスト”と多方面で話題に。そんな中、昨年はSpotifyが躍進を期待する国内のネクストブレイクアーティスト「RADAR:Early Noise 2022」に選出され、今年は1st FULL ALBUM『EGO APARTMENT』が日本国内「第15回CDショップ大賞2023」にノミネートやバズリズム02【2023年、今年ブレイクしそうなアーティスト】にて10位にランクインなど、話題が絶えない。3月に地元・大阪を皮切りに実施されるこのツアーは待ちに待ったという喜びの声も多く、“2023年見ておくべきライブ”の1本になるに違いない。大阪追加公演のチケットは、2月22日(水)11:00まで先行抽選プレリザーブを受付中。
2023年02月14日初の和太鼓ソリストとして40年にわたる活躍が認められ、昨年秋に福岡アジア文化賞大賞、11月には旭日小綬章を受章した林英哲。まさに和太鼓の第一人者だ。海外公演も多く、オーケストラとの共演やNHK大河ドラマ『麒麟がくる』のテーマ曲などにソリストで参加、国内外で精力的に活動を続けている。林英哲 チケット情報毎年恒例のスペシャルコンサートは昨年に続き東大阪市で開催。今回は古代中国で春を象徴する太鼓にちなみ、「春を告げる太鼓を聴くと新しい希望の扉が開く。そんな前向きな気持ちになって、皆さんに元気を出してもらいたい」とタイトルを付け、「春の太鼓は人の宝」と念じつつ舞台に向かう。ゲストには大阪で初共演となるピアニスト・作曲家の新垣隆。林が演奏曲の聴きどころや意気込みを語った。『鬼あられ』で第一部が開幕。子供のためのピアノ曲“お菓子のシリーズ”から「『一番リズムがおもしろいので、太鼓向きじゃないか』と新垣さんの提案で」。それを林が膨らませ、新垣と弟子ユニットの“英哲風雲の会”も入ったバージョンで。次に新垣のピアノ・ソロ、そして英哲DUO新垣隆の『ボレロ』へ。「新垣さんはバリバリの現代音楽の作曲家ですが、おもしろいことが好きな人。僕と『ボレロ』をやる時も、クラシックから即興に持っていくやり方で、だんだん別人格の新垣隆がニュニュニュッと出てきて、途中から別な世界が広がり、ただの『ボレロ』じゃなくなっていくんです。毎回、今度の展開はどうなるかな?と(笑)」と競演が楽しそう。太鼓奏者と聞いて今でも「どこの神社のお祭りで?」などと言われることが多い中、新垣は最初から「現代音楽の林さんですね」と言った初めての人。その言葉を証明するのが、第2部の組曲『レオナール われに羽賜べ(はねたべ)』だ。フランスで創作活動をしていた画家・藤田嗣治(フランスに帰化し、洗礼名がレオナール・ツグハル・フジタ)の人生を太鼓で表現する、約1時間の大作。1913年、画家を志す青年が日本から異国への船旅に出るところから始まり、ヨーロッパとアジアの間で悪戦苦闘し、2度の大戦を経て最期を迎えるシーンまで。藤田の心理を、その土地の空気を、時勢を、左右の太鼓を多彩に打ち分けて描き上げ、フォーメーションや踊りも入る演劇的なアプローチが見事。藤田の物語は、戦争や移民など現代に通じる問題の「ひとつの象徴」でもある。新作発表から10年を超え、よりダイナミックに繊細に。「風雲のメンバーも熟練度が上がり、作品の完成度が高くなった一番いい時に、皆さんに観ていただきたいと思っています」。公演は2月25日(土)、東大阪市文化創造館 Dream House 大ホールにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2023年02月14日大阪・長居公園(大阪市東住吉区)で行われている、音楽と演劇を融合させた新しい取り組み『NAGAI ACT STAGE』。第4回目となる2月18日(土)の公演は、過去上演作品を再演。「NAGAI ACT STAGE vol.4」 チケット情報第1回目の演目、サッカーをテーマに選手とサポーターの関わりを題材にした「Re;start~それでも、私はサポーターやから~」、第3回目の演目、病気の女の子とその幼なじみが空に輝くシリウスに願いを込めた物語「ダンス・イン・ザ・シリウス」が再上演される。毎回違ったテーマで上演している『NAGAI ACT STAGE』は、1日限定公演のため「もう一度見たい!」「是非、別の日にも上演してほしい!」などのリクエストが多く集まったこともあり、ファン待望の再演が実現した。上質な演劇と、生演奏の音楽の素敵なハーモニーを是非、長居公園で体感してほしい。チケットは発売中。■『NAGAI ACT STAGE』とは?このプロジェクトは、食・スポーツ・アート・学びの4つを軸に、7月29日にリニューアルオープンした長居公園で行われている、お芝居と音楽が融合した新感覚エンターテインメント!舞台が行われるのは、ヤンマースタジアム長居のエントランスホール。普段は入ることのできないスタジアムの中で、特別なステージを楽しむことができる。毎回、長居公園にまつわるテーマで、人との繋がりを感じてほっこりしたり、わくわくしたり…。「長居公園で、演劇に触れよう。」をコンセプトに年間を通して複数回開催されている。
2023年02月14日4月29日(土・祝)、京都府・舞鶴市で音楽と食とアートのイべント『MAIZURU PLAYBACK FES.2023』が開催される。『MAIZURU PLAYBACK FES.2023』チケット情報第一弾として発表されている出演アーティストは、UVERworld、Creepy Nuts、C&K、清水翔太、優里、WANIMAの6組。舞鶴は「引き揚げの港」で知られる「再会のまち」だ。近年では舞鶴港はリサイクルポートにも指定され、新しい時代の意味としても「還る港」に位置付けられている。本フェスのテーマは“PLAYBACK=もう一度再生、再会する”。実行委員会は京都府・舞鶴市の音楽を愛する有志で構成されており、素晴らしいアーティストと共に音楽の力で海の京都・舞鶴を活気づけたいという思いが、立ち上げの原動力となったという。舞鶴を『またはじまる場所』にし、音楽を通じて『本当はできる』というパワーを生み出していく。チケットは、2月14日(火)17:00から19日(日)23:59までオフィシャル抽選先行受付を実施。
2023年02月14日限定アニメグッズ販売企画、TVアニメ「進撃の巨人」バレンタイン企画が開催される。限定アニメグッズ販売企画「この指と~まれ!」第一弾 TVアニメ「進撃の巨人」バレンタイン企画チケット情報「進撃の巨人」5人のキャラクターの中から好きなキャラクターひとりを選んでデジタルチョコレートを贈ると、ホワイトデーのお返しにキャラクターから描き起こし限定グッズセットが届くというもの。選べるキャラクターはエレン、アルミン、ジャン、リヴァイ、エルヴィンとなっている。企画への参加には、チケットぴあで販売されている「進撃の巨人」バレンタイン企画参加チケットの購入が必要となっており、1500枚限定、先着で発行される。チケットは、2月14日(火)12:00から発売。■限定アニメグッズ販売企画「この指と~まれ!」第一弾TVアニメ「進撃の巨人」バレンタイン企画商品名:「進撃の巨人」バレンタイン限定お返しグッズセット(ミニキャンバスボード、クリアブックマーカー、BIG缶バッジ、アクリルキーホルダー)販売期間:2月14日(火) 12:00~販売価格:5500円(税込)ご購入はこちらから
2023年02月14日大阪のミュージックステーション・FM802が、"番組にリクエストされるアーティストのステージを、リスナーに生で観てもらいたい"との思いから、毎年春に大阪城ホールで開催しているライブイベント『REQUESTAGE』。今年は4月29日(土・祝)、『FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 2023』が開催される。出演アーティストは、ASIAN KUNG-FU GENERATION、go!go!vanillas、GENERATIONS、Perfume、緑黄色社会の5組。FM802と所縁のあるライブアクトが勢揃いした20回目の『REQUESTAGE』となる。放送を通してお送りしてきたアーティストのライブを体感してほしいという思いから、ライブ初心者へのご来場支援として「UNDER19シート」を新設!大阪城ホールが初めての方同士、おひとり様も大歓迎!!チケット先行受付は、2月15日(水)のFM802「ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!-」番組内からスタート。
2023年02月14日俳優や声優として活躍するほか、アーティストとしての音楽活動も精力的に行っている加藤和樹。その加藤が“マスター”を務める番組「加藤和樹のミュージックバー『エンタス』」の生ライブイベントが3月19日(日)、LINE CUBE SHIBUYAで開催される。番組初の生ライブイベント。加藤は「J-POPやアーティストの方々を呼んで、そのゲストがミュージカルの楽曲を歌う番組。せっかくの生ライブですから、ここでしか成し得ないコラボレーションができたらいいなと」と構想を語る。「通常の番組では僕はマスターとしておもてなしをして、その後ゲストの方に歌っていただく流れ。今回はマスターもちょっとしゃしゃり出て、コラボやデュエットができたらいいですよね」とも。第1部は高橋真麻、東啓介、飛龍つかさ、松浦航大、第2部は荒木宏文、豊永利行、濱田めぐみ、松下優也と、実に彩り豊かなゲスト。披露する楽曲はまさに今練っている段階だというが、加藤は「2部はミュージカル『テニスの王子様』で一緒だった荒木さんと豊永さんがいるので、テニミュ関連のことができたらいいなと。新規のミュージカルファンだけではなく、古参の皆さんにも喜んでもらえたら」と明かし、「1部と2部では全然違う構成になると思うので、むしろ通しで観ていただきたいぐらいです」。第1部に出演する東は「僕は『エンタス』の番組に出演したことはないんですが、イベントのゲストに呼んでいただいて、すごく嬉しいです」と笑顔で話し、「自分が出演していない作品や、今ブロードウェイで流行っている作品、普通に自分が歌いたい曲など、いろいろやってみたいですね」と語った。加藤と東はミュージカル『マタ・ハリ』で共演を果たし、以来プライベートでも交流がある。加藤は「多分一番僕の家に遊びに来ているミュージカル俳優。いろいろとんちゃん(※東の愛称)には相談できて......飼い犬のようです(笑)」と話す一方、東は「お兄ちゃん的存在で、ずっと前を走ってくれているんです。そこにいるだけで安心できるし、場の空気も良くなる。憧れの存在です」と語り、絆の深さが窺い知れた。観客へのメッセージを尋ねると。加藤は「番組タイトルはエンターテイメントがクロスする、そして縁が足されていくという意味。僕自身、人との縁や作品との縁をすごく大切にしていて。その繋がりが新たなエンターテイメントや新しいものを作ることへ繋がっていくと思うんです」と話した上で、「今回のイベントがミュージカルへの架け橋となれれば嬉しいですし、何より僕自身楽しみたい」。東は「いろいろなジャンルの方が出演されるので、あまりミュージカルに馴染みがない方、シンプルに歌が好きな方、もちろんミュージカルが好きな方......いろいろな方に気楽に楽しんでいただけたら」と話した。チケットは、2月25日(土)12:00より一般発売スタート。取材・文:五月女菜穂
2023年02月13日2月23日(木・祝)京都コンサートホール 大ホールにて『京都音楽祭 ~府民とつくるミュージックフェスティバル~』が開催される。「京都音楽祭 ~府民とつくるミュージックフェスティバル~」 チケット情報本公演は文化庁の京都移転を契機とした、府民参加型のコンサート。「ともに奏でる~感謝の日~」をテーマに、一般公募で合唱参加者を募り、合唱指導者との合同練習を経て、Little Glee Monsterと一緒に本番のステージに出演する。コンサートでは、3人の新メンバーが加入し、第二章をスタートさせたばかりの新生リトグリが、単独コンサートさながら、新曲『Join Us!』や『世界はあなたに笑いかけている』ほか、大ヒット曲を中心におよそ10曲をパフォーマンス。そのうち『足跡』『好きだ。』の2曲は、公募で決定した一般合唱参加者とコーラスグループ「human note」の、およそ60名と一緒に歌うダイナミックな合唱バージョンのスペシャルステージとなっている。チケットは発売中。
2023年02月13日中毒性のある楽曲と高いライブパフォーマンスで注目度急上昇中のアイドル、Appare!(アッパレ)が4月に初となる対バンツアーを開催する。公演は、4月8日(土)大阪・Zepp Namba(OSAKA)、9日(日)愛知・Electric Lady Land、19日(水)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて。Appare! チケット情報対バンゲストはアイドルだけではなく、Appare!に楽曲提供をしているKEYTALKやWiennersをはじめ、オメでたい頭でなにより、夜の本気ダンス、感覚ピエロ、ヒステリックパニックなどのバンドが名を連ねている。Appare!は現在、最新曲『ぱ ぴ ぷ ぺ POP!』(作詞・作曲・編曲:玉屋2060%(Wienners)) がTikTokを中心にSNSで話題となっている。昨年11月の発売以降ダンス動画が多数投稿され、なんとTikTok視聴数は1億回を突破。中毒性のあるメロディと歌詞、真似したくなる「洗顔ダンス」が女性から支持を得て、VIRAL Top50でも初登場5位を果たした。クオリティの高い楽曲と圧倒的なライブパフォーマンスで着実にファンを増やし、2022年9月、目標に掲げていた日比谷野外音楽堂での単独公演を開催し、チケットはソールドアウトとなった。現在は日本武道館での単独公演を次なる目標として公言している。そんなAppare!が、錚々たるバンド達とライブでパフォーマンスをぶつけ合うこのツアー。アイドルのゲスト勢も虹のコンキスタドール、Devil ANTHEM.、ばってん少女隊と圧倒的な高いパフォーマンスを誇る3組が参戦。各地でどんな化学反応が起きるか、ぜひ会場で体感してほしい。チケット先行先着プリセールの受付を実施中。■Appare! ツアー「玉ねぎ食べるぞ!ツアー2023 ~和衷協同~」【大阪公演】▼4月8日(土) 17:00Zepp Namba(OSAKA)1Fスタンディング-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)[ゲスト]夜の本気ダンス/感覚ピエロ/ばってん少女隊【愛知公演】▼4月9日(日) 17:00Electric Lady Land1Fスタンディング-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)[ゲスト]オメでたい頭でなにより/ヒステリックパニック/Devil ANTHEM.【東京公演】▼4月19日(水) 18:00Zepp DiverCity(TOKYO)1Fスタンディング-5000円(ドリンク代別途必要)[共演]KEYTALK/Wienners/虹のコンキスタドール
2023年02月13日4月18日(火)より新国立劇場小劇場にて『エンジェルス・イン・アメリカ』が開幕する。二部作であるこの作品は各4時間ずつ、合わせて上演時間8時間にも及ぶアメリカ演劇史に名を刻む大作。1980年代のニューヨーク、同性愛とエイズや薬物依存、それぞれに深刻な悩みを抱えた3組のカップルを中心に物語が展開してゆく。演出は、『斬られの仙太』に続いて二度目のフルオーディション企画に挑むこととなる上村聡史。『エンジェルス・イン・アメリカ』の上演は、上村からの提案だったという。「20代前半でこの作品に出会ったのですが、初めて見たときに8時間があっという間だったんです。スピーディな展開の中でいろんなことが起きる、その疾走感に感動した。コロナ禍を経て、今までの価値観を見つめ直せるかというこの作品の普遍性が今こそビビッドに伝わるんじゃないかと」(上村)全キャストをオーディションで決めるこの企画に、「ずっと参加したいと思っていた」という水 夏希が応募。最初は薬物依存の女性・ハーパー役を希望していた。「最初のオーディションでハーパー役を演じたら、上村さんが『天使役もやってもらえますか?』、次には『浮浪者役も』と、別の芝居の稽古期間中でしたが、必死にセリフを詰め込んで結局3役を演じました」(水)「ハーパー役のアプローチも面白かったんだけれど、水さんの立ち姿、動き、声を見ているうちに『この存在感は天使だな』と」(上村)今回は小田島創志による新訳で挑む。昨年夏にキャストたちは3日間かけて本読みを行い、そこでの“声”を元にブラッシュアップした上演台本ができあがっているという。「脚本を読めば読むほど、発見があるんです。今朝も登場人物について新しい気づきがあった。目に見えない宝がいっぱい隠されている作品だと思います。その宝を、観客の皆さんに気づいていただけるように演じなければ」と水が言えば、上村も「あらすじはもちろん変えられないけれど、それに縛られすぎず、稽古場での発見や遊びをどんどん取り入れていきたい。それが舞台の熱量になると思います」と返す。「2、3時間という公演時間はもちろんちょうどいいとは思います。でも、人間の在り様を見るのに本当に必要な時間を考えたら、2時間で足りるの? という捉え方もあって。長い時間をかけて俳優が演じる生き様を見るのも時には良いと思います。8時間を8人で演じる、そのオーケストラを楽しんでください」(上村)8人のキャストとともに、8時間かけて作品の中にある宝を探すのは、人生で幾度もない貴重な体験となりそうだ。取材・文:釣木文恵
2023年02月13日3月4日(土)・5日(日)、大阪城音楽堂で開催される野性爆弾プロデュースのヤバいフェス『セキスイハイム近畿 presents ONBAKU! FES.2023』(※以下、音爆フェス)のタイムテーブルが発表された。「セキスイハイム近畿 presents ONBAKU! FES.2023」 チケット情報4日(土)に、Hump Back、ストレイテナー、打首獄門同好会、キュウソネコカミ、梅田サイファー、ZiDol、とろサーモン・久保田、ゆりやんレトリィバァ、5日(日)に、KEYTALK、Hakubi、KANA-BOON、ヤバイTシャツ屋さん、ジュースごくごく倶楽部、COWCOW、見取り図の出演が決定している。謎に包まれた野性爆弾ワールド全開の音爆フェスの全貌が今回、少しだけ(!?)明らかに…。くっきー!曰く「アーテスト全員召されていきます」とのこと。一体どうなる!?お目当てのアーティストと、野性爆弾が紡ぎ出す異空間を、とくとご堪能あれ!音爆フェスの世界観は、まさに「野性爆弾ワールド」全開。神聖な音楽の神に成敗された、くっきー!=(音楽ならぬ)“怨楽の神”が、その恨みを晴らすべく、大阪城音楽堂に降臨。「音楽の力で世界を救おうとする民、その全てを滅ぼすのだ!」と、アーティストのステージ終わりに、邪悪な家来を引き連れたくっきー!が突然姿を現し、次々と恐怖の攻撃(!?)を仕掛ける。登場する吉本タレントたちも、くっきー!に操られ、邪悪な旋律を奏でる。一方、心清きミュージシャン達も必死の抵抗で、反撃を仕掛ける…。2日間に渡り、音楽の存亡を懸けた聖なる闘いが、今、ここに勃発するのだ!そして、この「音爆フェス」は、未知の、一つの物語へと昇華する―。果たしてミュージシャンたちは、怨楽の神に打ち勝ち、「真の音楽のチカラ」で世界を平和にすることができるのか!?また、テレビ大阪で放送中の『音楽爆弾』をテーマにした楽曲を、梅田サイファーが製作することが発表された。本楽曲は、音爆フェス初日の3月4日(土)のステージで初披露される予定になっている。音爆フェスのチケットは、2月11日(土・祝)10:00より一般発売開始。
2023年02月10日生田絵梨花が2018年にブロードウェイで開幕したミュージカル『MEAN GIRLS』に主演する。日本版初演となる本作は、2004年に公開された同名ハイスクールコメディ映画のミュージカル版で、トニー賞最多12部門にノミネートされた人気作。主人公はアフリカで生まれ育ったケイディ。16歳で初めてアメリカの高校に通うことになり、そこで出会った女の子たちと過ごす中で、彼女たちの笑顔の裏に隠された世界に触れ、大切なことは何かを学んでいく物語だ。2019年の舞台に続く演出の小林香に助けられつつ、共演の田村芽実や石田ニコルらと仲良く稽古が進む中、生田が作品の魅力や意気込みを語った。ブロードウェイミュージカル「MEAN GIRLS」チケット情報ミュージカルの舞台を何度も経験しているが「緊張するタイプなのでなかなか慣れなくて。ケイディをやるにあたっては自分もオープンにしていかないといけないし、普段の自分よりも思い切りがないとやれない役だなと思います」と話す生田。だが「ケイディは、個性が強くてパンチ力がすごい。みんなの中に何も知らない状態で飛び込んでいくので、役としても自分自身としても楽しませてもらっています」と笑顔を見せる。ケイディは「ダサイところからスタートしてどんどん女の子の世界に染まっていく役柄。私にもその要素があるのでシンパシーを感じます。彼女のたどる変化は私自身とも重ねながらできるのではないかな。ケイディと一緒に成長していけたらいいなと思っています」。演じるうえで大事にしているのはその変化の様子。「一人ひとりと出会って1歩ずつ階段をあがっていく役だから、丁寧にちゃんと踏んで進んでいかないと」。さらに大切なことについてこう語る。「ケイディは間違った方向に進んでしまうんですね。それも、気付いたらこんなところに来てしまっていたという。それって誰しもに起こり得ることなのかもしれないということを、お客様にも感じ取っていただけたらうれしいです。学校生活だけでなく会社やママ友とか、そんな社会を生きていく中で、みんなが直面する問題がこの作品の中にもあると思うので、年齢関係なく楽しんでいただけると思います」。もちろん歌も注目ポイントだ。「16年間野生児として育ってきたケイディの伸びやかさや力強さが歌にも反映できたら。でも自然とノレる曲ばかりなので、お客様にも楽しんでもらえるんじゃないかなって、今からワクワクしています。観た後に、皆さんの中にあるモヤモヤした気持ちが爽快に弾け飛ぶような作品にみんなでしていけたらと思っていますので、ぜひ劇場へ楽しみに来てください。頑張ります!」。公演は、2月12日(日)まで東京・東京建物ブリリアホールにて上演中、2月17日(金)から19日(日)まで福岡・キャナルシティ劇場、2月23日(木・祝)から27日(月)まで大阪・森之宮ピロティホールにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2023年02月09日ドラマ「アンフェア」シリーズの脚本家として知られる秦建日子が作・演出を務める舞台「トムラウシ」が2月4日(土)に開幕を迎えた。国による不当逮捕が横行する中、国民的俳優・大和仁も「セリフを指示通りに読まなかった」という理由で逮捕され、100年の強制労働の刑に処され、雪山の牢獄トムラウシに送られるが…。主人公・大和を演じるのは石黒英雄。自身のポリシーに合わない仕事は受けず、納得できないセリフは言わないなど、強者に媚びない強い意志を持った男である。冒頭から繰り返し発せられるのが、大和がある作品で発したセリフである「あきらめるな」という言葉。理不尽で絶望的な状況を前にしても、この言葉と共に大和も周囲の仲間たちも自らを奮い立たせる。そもそも彼らは「誰」と戦っているのか? 物語が進むにつれ、明らかになってくるのが“白い巨人”と呼ばれる侵略者の存在だ。大和が同じく繰り返し口にする「白い巨人が…」というセリフは「ナチスが共産主義者を連れ去った時、私は声をあげなかった。私は共産主義者ではなかったから」で始まる有名な詩「彼らが最初共産主義者を攻撃したとき」をアレンジしたもの。社会や政治、何より“他者”に無関心でいると、いずれ権力者の矛先が自分に向かった時に誰も助けてくれないという戒めを示しているが、まさに本作で大和らが置かれた状況そのもの。当初、ディストピアな遠い未来を描いているように感じられる物語だが、“北の大地“から来た白い巨人の輪郭がハッキリしてくるにつれて、ここで展開している物語が単なる比喩や起こるかもしれない未来にとどまらぬ、ちょうど1年前、ヨーロッパで起こり、現在進行形で事態が悪化し続けている“現実”そのものであることに気づかされ、ゾッとさせられる。主人公の名前を大和(ヤマト)とし、4人の囚人仲間たちの名にも“春夏秋冬”の一字をそれぞれ冠し、和太鼓を単なるBGMではない、物語上のキーアイテムにも用いるなど、“日本(の文化/美しさ/伝統)”を前面に押し出した演出となっているが、何より強調されるのが無関心とあきらめ(ニヒリズム)こそ最大の問題だということ。白い巨人の国から来た監獄長・モッチを角田信朗が迫力たっぷりに演じる。同役は宮迫博之とのWキャストとなっており、前者がフィジカルを前面に押し出して演じたのに対し、宮迫はどういう路線で演じるのか、楽しみなところ。「トムラウシ」は自由劇場にて2月12日(日)まで上演中。
2023年02月08日3月4日(土)より、兵庫県立美術館にて恐竜など古代生物を描いた特別展「恐竜図鑑-失われた世界の想像/創造」が開催される。恐竜展ときけば化石などの展示中心と思われがちだが、本展は化石などの学術的根拠に基づいた古代生物を描く、パレオアート(古生物美術)の世界にスポットを当てた美術展になっている。恐竜絵黎明期である19世紀の復元画をはじめ、20世紀に活躍した恐竜絵の2大巨匠といわれるチャールズ・R・ナイトやズデニェク・ブリアンらによるエポック的な作品や最新の恐竜絵など、世界各国から取り寄せた150点以上の作品が集結する。今回の企画を担当した兵庫県立美術館学芸員の岡本弘毅(こうき)氏に、パレオアートの魅力や本展の見どころなどを聞いた。特別展「恐竜図鑑-失われた世界の想像/創造」チケット情報「もともとパレオアートとは、発見された骨の化石を基に博物館や古生物学者が古生物の想像画を画家に依頼した復元画のこと。19世紀の前半、『恐竜』と名付けられる骨の化石が発見されて以降、恐竜の復元画が多く描かれ、新発見のたびに新しい恐竜像がイメージされて世間に広まりました。もちろん生きている恐竜は誰も見たことがないわけですから、動きや皮膚感などは学者とアーティストの想像によるものです。新発見のたびに学術的根拠も変わるので、その時代時代の恐竜像の変遷が観られるのも魅力です。もしかしたら今私たちがイメージしている恐竜も、今後の新発見によって変わっていくかもしれませんね」。今回展示されている20世紀に活躍した2大巨匠の恐竜絵は、その後の恐竜映画や怪獣映画などにも影響を与え、一般に恐竜のイメージを定着させたともいわれている。その貴重な恐竜絵の原画が見られるのも本展の見どころのひとつだ。「『美術館で恐竜鑑賞?』って、あまりイメージできないかもしれませんが、恐竜絵も昔の変わった絵から最新の研究に基づく今日の絵までいろいろ存在します。昔の絵が間違いというわけではなくて、昔は昔で見つかった化石など限られた情報からアーティストが想像を膨らませて恐竜を描いたのです。その時代時代のアーティストが描くイマジネーションの世界を楽しんでほしいと思います」と岡本氏。図鑑を広げるようなワクワクした感覚で各時代の恐竜絵を楽しみつつ、太古の世界へも想像を膨らませ自分なりの恐竜像を創造してみては。開催は5月14日(日)まで。チケット発売中。取材・文・撮影(岡本氏)/滝野利喜雄
2023年02月08日シェイクスピアの『ヴェニスの商人』をコテコテのオール関西弁にして大胆に翻案した、歌って踊る音楽劇『歌うシャイロック』が京都・南座にお目見えする。作・演出は『焼肉ドラゴン』など、社会的なテーマに笑いとけれん味を交えた作品が特徴の鄭義信(チョン・ウィシン)だ。鄭の作品に初出演する真琴つばさに話を聞いた。「歌うシャイロック」 チケット情報『歌うシャイロック』は過去にソウルや神戸で上演。「シェイクスピアはお堅いイメージがあって、ちょっと構えてしまう自分がいました。でも今回は全編関西弁なので、すごく身近に感じて、これいつの時代の話? 最近ちゃう? と(笑)。鄭さんが描く世界を一緒に作っていけるのがすごく楽しみです」とワクワクしている。元宝塚歌劇団トップスターの真琴、関西弁には慣れているはずだが、「あれは宝塚弁ですから(笑)。今年、3カ月で英語のジャズの楽曲を13曲覚えたので、それを考えると、今回は話したことがある関西弁。難しいですが頑張ります」と意気込む。真琴が演じるポーシャは、貴族パッサーニオの求婚相手。彼は恋の成就のために、親友アントーニオに金の融通を頼み、アントーニオは金貸しのシャイロックからお金を借りる。ポーシャは、“求婚の試験”に合格した相手ではないと結婚できないという父親の遺言に縛られている。その運命を嘆きつつも、シェイクスピアはポーシャを芯があり自分の考えを持った革新的な女性として描いている。「今回はより現代的になっているんじゃないかと。刺さる言葉がすごく多くて、原作でポーシャが願っていた、女性が権利を持って生きていける時代にやっとなりつつある。でも、一番の違いは年齢ですね(笑)。原作より30歳ぐらい上で50代の設定。若い人が演じたらただのハッピーエンドですが、人生経験を重ねたポーシャだからこそ、彼女の決断が重みを増してくるんです」。シャイロック役の岸谷五朗とも初共演を果たす。「岸谷さんとは目や眉毛のあたりの“顔質”が似ているんですよ。特にすっぴんだとよく似ている(笑)。同じタイプの顔の男と女の境遇が舞台では逆になっていく。そこが裏の楽しみにもなると思います(笑)」と意外なポイントを教えてくれた。悪役のイメージが強いシャイロックだが、ユダヤ人として差別されてきた彼の悲しみに胸を突かれる。「人種的なことではなく、シャイロックの生き方が嫌だったというアントーニオのセリフがあり、同感です。彼はあくどすぎるんですが、そうなる理由がある。今回、そこが浮き彫りになっているんです」。ラストは鄭らしく、原作とはまた違いグッと胸に染みる。「お客様の気持ちがレーザー光線のように散ったり集まったりして揺れるはずです」。公演は2月9日(木)から21日(火)まで京都・南座、2月25日(土)から27日(月)まで福岡・博多座、3月16日(木)から26日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて。チケット発売中。取材・文:米満ゆう子
2023年02月08日気品に満ちたエレガントなスタイルと、演劇の国ならではの心を揺さぶる物語バレエで世界を魅了し続ける英国ロイヤル・バレエ団が、この夏4年ぶりの日本公演を行う。プリンシパルの高田茜にとっては、同団の日本公演に初主演する特別なツアーとなる。「いま純粋に、踊ることが楽しいと思えるんです」と輝くばかりの笑顔の高田。前回の日本公演は主演が決まっていたものの、怪我で断念。その翌年、コロナ禍が世界をおそった。踊れない、苦しい時期は長かったはずだが、「年長のダンサーの中には、残りのキャリアを諦めて退団した人も。その人たちの気持ちも大事にしたいですし、バレエ団の皆も、一丸となって、一つひとつの舞台を大切に踊ろうという気持ちがより強くなりました」と話す。2016年にプリンシパルとなって以来、古典から現代振付家の作品まで多彩なレパートリーに取り組んできた。「小さい頃から踊りたいと思っていたケネス・マクミランの全幕作品は、夢の一つでした。とくにジュリエットは、コール・ド・バレエの頃からいろんなダンサーの舞台を見て憧れていたんです」。今回の日本公演で上演される『ロミオとジュリエット』のヒロインだ。敵対する家の子供同士が、愛し合い、ほんの数日間で死へとひた走る悲劇を、英国バレエの巨匠、マクミランがドラマティックに描き出した歴史的傑作。高田は2019年に、そのヒロインを踊るチャンスを得た。「物語の舞台となったあの時代、女性が自分を表現できる場はなかった。だからこそ、ロミオと恋することによって彼女はどんどん解き放たれていく。そう感じながら演じていました」。演じるダンサーによって、ジュリエットの個性、その魅力はさまざまだ。「私自身がシャイなほうなので、前回は内向的なジュリエットだったかもしれません。あれから4年経って、私にもいろんなことがありましたから、次に演じる私のジュリエットがどんなふうになるのか、楽しみでもあります」。日本公演では、7組のスターたちが日替わりで主役カップルを演じるが、「そこがまたロイヤルのすごいところ。ダンサーそれぞれの個性、その違いもぜひ楽しんでいただきたいです」。日程前半に上演される〈ロイヤル・セレブレーション〉でも、バランシンによる傑作『ジュエルズ』より“ダイヤモンド”を踊る予定だ。公演は6月24日(土)から7月2日(日)まで、東京文化会館にて。チケットは発売中。※大阪公演7月5日(水)、姫路公演7月8日(土)あり。文:加藤智子
2023年02月08日