チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (196/342)
1月16日(土)に東京・吉祥寺シアターで開幕する、梅棒5th WORK-「OMG/風桶」。2001年から活動を続けるダンスパフォーマンス集団「梅棒」による、初の2本立て公演だ。今回、「OMG(オーマイガー)」の稽古場に潜入した。【チケット情報はコチラ】梅棒とは、“踊りは気持ちだ!”をコンセプトに、2001年、日本大学藝術学部のジャズダンスサークル『BAKUの会(現:Dance Company BAKU)』内で結成されたエンターテインメントジャズダンスチーム。「CATS」オリジナルキャストや劇団四季の俳優などを輩出するハイレベルなサークルで磨かれたメンバーは、リーダーの伊藤今人を筆頭に、ダンサーに限らず、俳優、サラリーマン、カメラマンなど多彩な顔ぶれ。2009年には『JAPAN DANCE DELIGHT vol.16』特別賞受賞、2012年には国内最大の振付作品コンテスト『Legend Tokyo chapter.2』にて日本一の称号を手にするなど、高い評価を受けながら活動を続け、今年15周年を迎える。彼らのファンは芸能界、演劇界にも多く、先日「OMG/風桶」へのコメントで梅棒への愛を語った加藤和樹をはじめ、これまでも、ゆずの北川悠仁や劇団ヨーロッパ企画の上田誠などが絶賛している。そんな彼らの舞台は、J-POPや懐メロなどのヒット曲にのせ、台詞は使わず、ダンスでストーリーを展開する新感覚パフォーマンスだ。“ダンスだけで物語が分かるだろうか?”という心配は無用。体全体を使った豊かな表現に加え、要所要所で歌詞が物語にリンクすることで、衣装やセットのない稽古場でもすんなりと理解できる。これは演出と表現力の賜物だ。今作は、梅棒初の2演目立て。どちらもゲストを招いてのステージで、オーディションを勝ち抜いた精鋭も参加している。取材した「OMG」には「Bugs Under Groove」のIYO-Pやザンヨウコが招かれており、稽古場でダンスの確認をしながら「こうしたらどう?」とゲストの声で表現を進化させている姿が見られた。個性的な面々と梅棒が作り上げる新たな表現にも期待したい。今回の演目である「OMG」は第1回単独劇場公演「スタンス」をリメイクしたというもの。もう一作の「風桶(かぜおけ)」は新作となっている。ダンス中心のメンバーがポップな世界を作り上げる「OMG」に対し、「風桶」は芝居経験の高いメンバーによる大人な世界観なのだそう。通常なら同じステージにいるメンバーが二手に分かれ、それぞれどのような仕上がりになるか、楽しみにしたい。公演は1月16日(土)から31日(日)まで東京・吉祥寺シアターにて。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2016年01月13日5月1日(日)に東京・STUDIO COASTで「LOUD∞OUT FEST 2016」が行われる。【チケット情報はこちら】世界で最も有名な日本のヘヴィ・メタル・バンドLOUDNESSと、日本を代表するスラッシュ系へヴィ・メタル・バンドOUTRAGEが初めて結託した同フェスは、昨年5月に同会場で第1回目が開催。これまでこの2バンドは、2009年に日本最大のヘヴィ・メタル・フェス「LOUD PARK」に同じ年に出演したことはあるが、本当の意味での共演を果たしたことはなかった。昨年それが実現しただけでもエポックメイキングだが、その他にヴィジュアル系あるいはJ-ROCKと思われがちながら実はヘヴィなサウンドを出すSads、気鋭の若手メタルコア・バンドHER NAME IN BLOODらが出演。“ヘヴィ・メタル”をキーワードに、LOUDNESSとOUTRAGEが広告塔になり、日本のヘヴィでラウドでアグレッシヴなバンドのシーンを盛り上げていこうという気概が感じられた。当日はHER NAME IN BLOOD、OUTRAGE、Sads、LOUDNESSの順で演奏したが、どのバンドのライヴも大いに盛り上がった。ヘヴィ・メタル・ファンの中にはSadsを初めて観た人も多かったと思うが、誰もがその激烈なサウンドに驚きを隠せない様子だった。最後には3バンドのメンバーが入り乱れ、シークレット・ゲストの冠徹弥(vo/THE冠)が乱入して、DEEP PURPLEの『Burn』とBLACK SABBATHの『Paranoid』が演奏された。そして2016年。LOUDNESSの高崎晃の「これを成功させて、日本のメタル・ミュージックのために続けていきたい」という言葉どおり、第2回目が開催される運びとなった。今回、スペシャル・ゲストとして登場するのは我が国の正統派メタルの雄、ANTHEM。OUTRAGEとANTHEMは昔から何度も共演しているが、LOUDNESSとANTHEMが共演するのは初だ。2015年にデビュー30周年を迎え、それを記念するフェス(7月25日川崎・クラブチッタで開催された「HEADSTRONG FES.」/ここでもOUTRAGEと共演)や全国ツアーを行ない、2016年には新作をリリースするというANTHEMが、同フェスを盛り上げてくれることは確実だ。ANTHEMの柴田直人(b)は、ANTHEMが解散していた時期にLOUDNESSに在籍していたことがあるが、最後にまたセッションが行なわれるのであれば、そこで久々に高崎と柴田の両雄が並んでプレイする様が観られるかもしれない。(文:前田岳彦/BURRN!)チケットぴあでは同フェスの先行を実施中。受付は1月31日(日)午後11時59分まで。■BURRN!2016年2月号(発売中/税込定価670円)<巻頭特集>MEGADETH※ニュー・アルバムを発表するMEGADETHのデイヴ・ムステインとキコ・ルーレイロの個別独占インタビューを大フィーチュア!
2016年01月12日岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット「地球ゴージャス」。その最新公演『The Love Bugs』の公開ゲネプロが2016年1月8日に行われた。本番の衣装を身につけ登場したキャスト陣。まず演出も務める岸谷が「本当にあっという間です。2か月ちょっと稽古しましたが、稽古はいくらやっても足りないもの。でも総勢34名、素晴らしい俳優が全力で作り上げてくれました。お客様がいらっしゃってくれるのが楽しみ」と挨拶。地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14『The Love Bugs』チケット情報続いて、キャスト陣が意気込みを語る。「お客様に絶対に損はさせない!と自信を持ってお伝えします」(マルシア)、「今までにないほど不安を感じている。見応えのある物語なんですけど、ソロや殺陣など緊張する場面がたくさんあるので。頑張ります」(城田優)「大切にみんなで作り上げてきた物語。観終わった後に心に残るものは本当に暖かくて大きいものだと思います」(蘭寿とむ)。舞台中で華麗なダンスを披露する平間壮一は「キャスト全員で作り出す世界観の中で、必死に生きられるように頑張ります」と語った。今回初舞台、初ミュージカルとなる大原櫻子は「初舞台ですが、ここまでの稽古が楽しくて楽しくて。今は逆にお客さんが入ってからの変化を楽しみたい」とコメント。そんな大原に岸谷「毎日毎日すごい吸収力で、音をたてて成長していく。千秋楽後にどれだけすごい女優になってるか楽しみ」と太鼓判を押す。地球ゴージャスのもう1本の「柱」である寺脇も「最新作が代表作であるという風にいつも思って作ってますが、これは本当に誇れる代表作。稽古場での完成度はどんなに頑張っても60%、お客様が劇場いっぱいになって、エネルギーの交換をした時に初めて100%になっていく。ぜひ劇場に来て下さい」と最新作の仕上がりに感無量のようだ。開幕まで多くが謎に包まれていた今回の作品だが、タイトルの通り「昆虫」たちが繰り広げる一夜の宴、そして「愛」の物語だ。歌やダンス、アクロバットなど、エンターテイメントをこれでもかと盛り込むのは地球ゴージャス公演ならでは。また、今回は山本寛斎事務所が総力を挙げて手掛けた個性的な衣装も見どころのひとつだ。その華やかさに酔いしれ、ストーリーに秘められたメッセージを噛み締めよう。2月24日(水)まで東京・赤坂ACTシアターにて上演。その後名古屋、福岡、大阪公演を予定している。取材・文:川口有紀
2016年01月12日アメリカの8人組バンド、Chicago(シカゴ)の4年ぶりとなるジャパンツアーが1月9日、大阪国際会議場メインホールよりスタートした。【チケット情報はこちら】3名のホーン隊を含む9人のメンバーが登場すると、オープニング曲はデビュー作の冒頭を飾ったプログレッシヴな曲展開で圧倒する『イントロダクション』。各パートのソロも随所にたっぷりと盛り込みながら、ベースのジェイソン・シェフのハイトーンな歌声が映える楽曲を挟んで場内のハンドクラップを誘うグルーヴィーなナンバーへと流れ込んで盛り上げると、結成時から在籍するトロンボーン奏者のジェイムズ・パンコウが「また会えてメッチャ嬉しい。準備はできてますか?いくで。Let’s Do It!」と大阪弁も交えたMCで挨拶。その後は、AOR的なメロディの良さが映えるヒット曲『愛ある別れ』をはじめとする70年代の多彩な名曲の数々、最新作のタイトル曲であるアーバン・メロウな「Now」、打楽器奏者がラテン色を全開にしてラテン・ジャズ的な展開をみせるインスト曲も披露され、進化を続けるバンドの現在もしっかりとアピールした。ステージ前方にキーボードが置かれての中盤は、ジェイソンが弾き語りで歌う『スティル・ラヴ・ミー』、キーボードのロバートが歌う『雨の日のニューヨーク』、そしてもうひとりの鍵盤奏者のルーが歌う『ルック・アウェイ』と新旧のメロウな代表曲を披露。続いては、一転して2ndアルバムの収録曲を中心に複雑なホーン・アンサンブルと力強いボーカルが交錯するジャズ・ロック色の強い楽曲を連発して圧倒したところで第一部を終えた。休憩を挟んでの第2部は、デビュー作から『シカゴ17』までと幅広い時代から選ばれた楽曲を多彩に聴かせながら徐々にロックなテンションを高めると、スペンサー・デイヴィス・グループの熱い名カバー『アイム・ア・マン』を演奏。その後は『ストリート・プレイヤー』で熱気を高めた後に、ジェイソンがボーカルを取るスウィートな楽曲を挟むと、おなじみのピアノのイントロから大ヒット曲の『素直になれなくて』を披露した。そのままテンポを上げて『ゲット・アウェイ』へと流れ込むと客席は堰を切ったように総立ちとなり、クライマックスは土曜日の夜にふさわしく『サタデイ・イン・ザ・パーク』、『フィーリン・ストロンガー・エヴリ・デイ』を演奏。アンコールのラストには彼らの代名詞的な名曲である『長い夜』も披露。代表曲から新旧のコアな楽曲までしっかり網羅した決定版的なセットでバンドの音楽的な多彩さ、歴史の深さ、そして現役ぶりを再認識させてくれた。ツアーはこの後、1月12日(火)に愛知・刈谷市総合文化センター、15日(金)に神奈川・パシフィコ横浜・国立大ホール、16日(土)宮城・仙台イズミティ21にて。チケットは発売中。取材・文:吉本秀純
2016年01月12日北海道発の伝説的番組「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)の“ミスター”こと鈴井貴之のプロジェクト「OOPARTS(オーパーツ)」第3弾『HAUNTED HOUSE(ホーンテッド ハウス)』。タイトルそのまま“お化け屋敷”を舞台にした本作で「演劇界の大仁田厚」を自称する鈴井は何を仕掛けてくるのか…?稽古開始を前に話を聞いた。OOPARTS『HAUNTED HOUSE』チケット情報ひなびた温泉街にあるお化け屋敷を再建すべく、社長のフランケンシュタインや正社員のドラキュラ、バイトのゾンビやキョンシーらが奮闘する…というプロットを聞いただけで想像が膨らむが、鈴井は「お化け屋敷ですがホラーではありません。バカバカしく、笑ってもらえます!」と笑いに自信をのぞかせる。「日々の疲れを抱えていたり、仕事や学校の帰りに見に来た芝居で、さらに深く考えさせるようなものを見てもらうのはどうなんだろうと。営業が終わったばかりのお化け屋敷のバックヤードで、メイクも落としてないフランケンシュタインやろくろ首が口論してたら――それが真剣であるほど、面白いでしょ?ドラキュラは何回も蚊に刺されて、キンカン塗ってたり(笑)。帰りの電車で思い出し笑いしてもらえるような作品にしたいと思っています」。渡辺いっけいをはじめ、芸達者な俳優が顔を揃えるが、演劇ユニット「TEAM NACS」の森崎博之が出演するのは気になるところ。実は、1990年代の「OOPARTS」活動時に、森崎が出演しかけたことがあったが結局、叶わず、しかもその際、代わりに森崎が安田顕を「OOPARTS」に紹介し、所属することになったという因縁(?)もあるとか…。「森崎は他の劇団の主演とウチの端役を天秤にかけたらしいですが(笑)。最初は、彼のことは全く頭になかったけど、寿司屋で『フランケンシュタインが社長で翻弄されるお化け屋敷の話』と説明したら『僕でしょ、それ!』って(笑)。それこそ、安田が以前『1、2作目はまだ早いけど、3作目くらいから出たいです』と言ってたのに、なぜか森崎に…(笑)。ヤツは俳優としての僕の演出をするって息巻いてましたが、返り討ちにしてやりますよ!(笑)」。前作『SHIP IN A BOTTLE』(1月27日DVD発売)では舞台上にシーソーを用い苛烈な船上の刑務所を作り上げたが、今回はいったいどんな仕掛けを…?という問いに「プランはありますが『どう具現化するんだ?』とスタッフがいま頭を抱えてます」とニヤリ。「いままでは、稽古場で完成させた芝居を劇場へ持っていっていましたが、今回はお客さんと毎日一緒に作り上げていく舞台になるんじゃないかと思います。初日と千秋楽で全く違うものになっているかもしれませんが(笑)、いい年した親父たちがバカやってる、テンションの高い世界観を楽しんでほしいです」。鈴井版“お化け屋敷”から何が飛び出すのか?楽しみに待ちたい。『HAUNTED HOUSE』は2月12日(金)より東京・サンシャイン劇場にて開幕。取材・文・撮影:黒豆直樹
2016年01月08日仲間由紀恵主演舞台『放浪記』の博多座公演が1月7日に幕を開けた。劇作家・菊田一夫が作家・林芙美子の半生を描き、故・森光子が2017回演じ続けた誰もが知る名作舞台。昨年、芙美子役を仲間が受継ぎ、新生『放浪記』として蘇った話題の作品だ。 博多座での『放浪記』上演は2008年5月以来、約8年ぶり。開幕直前には、博多座公演の成功を祈願しての出演者による鏡割りも行なわれた。【チケット情報はこちら】1961年に初めて上演され、主人公・林芙美子役を当時41歳だった森光子さんが演じた本作。今回演じる仲間はそれより若い年齢ということで「できるだけパワフルに、と思っています」と意気込んだ。他のキャストも一新された事で「全体的に若さとアグレッシブさ、そしてひとりひとりの悩みがストレートに伝わってくる群像劇としての魅力も増している」と新たな『放浪記』の魅力を語った。昨年10月の東京での開幕から、大阪、名古屋と上演を重ね、いよいよ最終公演地の博多座へ。白坂五郎役を務める羽場裕一は「皆、少しずつ芝居が変化してきていて、自分が観ていても面白い」とコメント。また安岡信雄役を務める村田雄浩は「東京の初日と、博多座の千穐楽では本質は同じながらも全く違う舞台になっているかも」と舞台の進化を感じている様子。そして「仲間由紀恵の『放浪記』を新たに創りたい。座長について行きます!」と口を揃えた。「博多座公演の時には皆でボーリング大会がしたい」と笑い合うくらいの、チームワークの良さも魅力。1月28日(木)昼の部公演では100回公演を迎える本作。1月31日(日)まで博多座で上演。チケットは発売中。
2016年01月08日「ヨナは仲間と出会い、つなぐ役でもあるので、同じように稽古を通じてみんなと絆を築いていきます!」笑顔で語るのは、新垣里沙。草凪みずほ原作『花とゆめ』(白泉社)で連載中、アニメ化もされシリーズ累計330万部突破の人気コミックの舞台化に挑戦する。舞台『暁のヨナ』チケット情報本日、1月8日(金)に舞台『暁のヨナ』制作会見が行われた。描かれるのはコミックス14巻から16巻のアニメ化もされていない「水の部族編」ということもあり、キャスト陣の意気込みも十分。会見に出席したヨナ役の新垣里沙、ハク役の松下優也、ジェハ役の木村達成、ゼノ役の橋本祥平、シンア役の鷹松宏一、ユン役の樋口裕太、スウォン役の碕理人のコメントを以下にお届けする。松下:本日からCMも流れているということで、テーマ曲を歌わせていただきましたが、作品世界にぴったりな壮大な印象を受けました。ハクはめちゃくちゃ強い役なので、その強さを見せたいです。演出の、ますもとたくやさんがこれまでに観たこともないような、楽しくてびっくりする世界を届けたいとおっしゃっていて、僕も皆さんを驚かせたいし、楽しませたいです。木村:右足に龍を宿すジェハを演じさせていただくので、空を駆ける場面が楽しみです。「水の部族編」が初の実写化、といったことは意識せず、僕らだからこそ生み出せる舞台にしたいです……あと、僕もテーマ曲を歌いたいです!!!橋本:この作品に出演できることをとても光栄に思っていて、今から楽しみにしています。ゼノは一見、無邪気でノーテンキですが、みんなが苦しいときにもくじけず、支えになりたいです。鷹松:とにかく一生懸命、がんばります。人と龍の戦いがどんなふうに描かれるか、今から楽しみです。シンアは無口で優しい印象ですが、僕は無口になると怖がられるので(笑)そうならないよう演じたいと思います。樋口:世界でたったひとりの、僕だけにしか演じられないユンを創りたいと思います。ユンは皆さんのお世話をする役なので、僕も皆さんのお世話をがんばります!碕:このカンパニーでよかった、碕理人がスウォンでよかった、と思っていただける舞台を目指し、一緒に『暁のヨナ』の世界を創りあげていきたいです。個性的なキャラクターがたくさん登場するので、僕自身も今からとても楽しみです。新垣:ヨナのテーマ曲もあって、これからレコーディングするので楽しみです。大人気コミックの舞台化ということで作品の世界観を大切に、ここにいる皆さんとすてきな舞台を届けます。公演は3月16日(水)から21日(月・祝)まで、東京・EX THEATER ROPPONGIにて。チケットの一般発売は1月9日(土)午前10時より。取材・文/おーちようこ
2016年01月08日日本の戦後、その大きな転換期となった1950、60、70年代それぞれを、市井に生きる人々の目線から描き出す、鄭義信が過去に新国立劇場に書き下ろした三作の一挙再演が今春に決定した。万博に浮かれる60年代が舞台の『焼肉ドラゴン』(2008、11年)、戦後まもない中で再生を模索する人々を描く『たとえば野に咲く花のように』(07年)、そして1970年代、石炭から石油へと転換するエネルギー政策に翻弄される人々が主人公の『パーマ屋スミレ』(12年)。だが、最初から連作の企画だったわけではなく、鄭自身も「最初に書いた『たとえば~』は、「三つの悲劇―ギリシャから」というギリシャ悲劇の翻案に三人の劇作家が取り組むという企画のために書いたもの。演出も鈴木裕美さんでした。だから、続く『焼肉~』、『パーマ屋~』と合わせて「三部作」と呼ばれるようになるとは、僕自身思ってもいなかった」と言う。新国立劇場 鄭義信 三部作さらに、それぞれの創作・初演を振り返り「再演を重ね、韓国公演も実現した『焼肉~』は思い入れの強い作品。日本では、ある種のノスタルジーを抱いて年齢が高めの観客が支持してくださったのに対し、韓国では若者から大きな反響があった。国や政治に翻弄され、離散していく劇中の家族に、韓国で今まさに問題となっている家族の崩壊という社会現象を重ねて観てくれたんです。『パーマ屋~』は執筆時に苦労しました。戯曲の残り3分の1くらいのところでピタリと筆が止まって。悲劇的な展開とラストを書くことに、心のどこかで迷いや抵抗があったんだと思います。でも当時の、激しい時代の流れを描くためには、なんらかの犠牲がどうしても必要だと腹をくくった。結果、別離や旅立ちを希望として表現することが多い僕の作品には珍しく、“留まる決断”を下すヒロインが生まれたんです」とも。『焼肉~』『たとえば~』はほぼ全キャストが刷新。続く『パーマ屋~』も一部の俳優が変わり、単なる再演ではない進化が見込まれる。「俳優が変われば、必ずそこに新たな化学反応が生まれる。演劇は人と人との関係性、その繋がりから生まれるものですから。だから演出家の僕が新しくするというより、作品が勝手に新しくなっていく、その作用に身を委ねていこうかなと、今は考えています。特に一番手の『焼肉~』は、韓国人キャストも含め、初めてご一緒する方も多いので、何が起こるか興味津々です。」という鄭の言葉を信じ、生きようと足掻き、生命を燃やす登場人物たちとの再会に期待したい。なお、インタビューの全文はチケットぴあサイトに掲載。チケットぴあでは一般発売に先がけ、1月12日(火)より特別割引通し券「三つの名舞台-鄭義信 三部作-」を発売する。取材・文:尾上そら【公演情報】会場:新国立劇場小劇場(東京都)「焼肉ドラゴン」3月7日(月) から27日(日)「たとえば野に咲く花のように」4月6日(水) から24日(日)「パーマ屋スミレ」5月17日(火)から6月5日(日)
2016年01月08日2015年Jリーグチャンピオンを決した戦いで、2016年シーズンの幕開けを飾る。そう、Jリーグ王者・サンフレッチェ広島と『天皇杯』覇者・ガンバ大阪が『FUJI XEROX SUPER CUP 2016(FXSC)』で激突するのだ。FUJI XEROX SUPER CUP 2016 チケット情報『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ(CS)』決勝はフットボールの魅力を再確認する2試合となった。第1戦はアディショナルタイムに広島が同点、さらに逆転弾を決める劇的な展開となった。第2戦はG大阪が今野泰幸の『明治安田CS』3試合連続ゴールで先制したが、広島の若きジョーカー・浅野拓磨が柏好文の鋭いクロスを頭で合わせ、優勝を手繰り寄せた。広島の快進撃は『明治安田CS』制覇後も止まらなかった。『FIFA クラブワールドカップ』準決勝で、南米代表・リバープレートに惜敗したものの、アジア覇者・広州恒大を撃破し、3位に輝いた。ケガ人やコンディション不良な選手が続出し、19日間で6試合を戦う超過密日程の中、栄冠を手にした。G大阪も巻き返した。『天皇杯』準決勝で『明治安田CS』で沈黙した宇佐美貴史の2ゴールなど、3-0で広島を粉砕した。元日決勝でもパトリックの2得点、GK東口順昭のスーパーセーブで『明治安田CS』準決勝と同様に、浦和レッズを返り討ちにした。両軍とも、今季の戦力は不確定要素がある。得点ランキング2位となったドウグラス(広島)に狙いを定めた中国や中東、他のJ1クラブが獲得に乗り出している。『リオ五輪』最終予選を1月末まで戦う浅野の疲労の蓄積も気になる。G大阪も得点ランク3位の宇佐美が残留濃厚とされるが、欧州再挑戦が一気に決まるか予断を許さない。宇佐美の残留とともに横浜F・マリノスのアデミウソン加入が決まれば、J随一の攻撃陣となるが、果たして。広島もG大阪もシーズンへ向けて、チーム構成は変化するだろう。だが、年間最多勝ち点をマークするとともにリーグ最多得点・最少失点を記録した広島と、2014年に三冠を独占し、昨年もJ1リーグ2位、『ナビスコカップ』準優勝、『ACL』ベスト4、『天皇杯』2年連続優勝とコンスタントに上位に顔を出したG大阪は、今季も優勝争いの中心になるだろう。MVPを初受賞した青山敏弘(広島)と最多12度目のベストイレブンに選出された遠藤保仁(G大阪)が、中盤でタクトを振るう。広島の3バックとG大阪の4バックは堅守を支え、林卓人(広島)と東口という最後の砦がゴールに鍵をかける。そして、何よりも森保一(広島)と長谷川健太(G大阪)の両監督が明確な戦術のもと、適材適所に選手を配し、勝利を手繰り寄せる。どちらが勝っても3度目の『FXSC』優勝となる。広島の2年ぶりの奪還か、G大阪の2年連続の戴冠か。『FUJI XEROX SUPER CUP 2016』広島×G大阪は2月20日(土)・日産スタジアムでキックオフ。チケットは1月12日(火)午前11時まで先行抽選「プレリザーブ」受付中。1月17日(日)10時より一般発売。
2016年01月08日『黒いハンカチーフ』『BIOHAZARD THE STAGE』と主演舞台が続いている矢崎広。間違いなく、2016年注目すべき若手俳優のひとりであろう彼が、2~3月に『ETERNAL CHIKAMATSU ―近松門左衛門「心中天網島」より―』に出演する。歌舞伎でもよく知られる遊女小春と紙屋治兵衛の心中事件と、現代に生きる男女の物語を絡めて“究極の愛”を描き出すもの。深津絵里・中村七之助をW主演に、日本文化にも造詣の深いデヴィッド・ルヴォーが演出を手がけるという、演劇ファンなら心躍るこの話題作に挑む心境を、矢崎に訊いた。チケット情報はこちら2015年は8本もの舞台に出演した。そんな多忙の中でも、ひとつの役を演じるにあたって「自分の参考になる資料は全部集めようと思うし、調べたいですし、実在の人物を演じるのでしたら、その人が行ったところに行きたいと思っています。自分が体験出来ないことを体現しないといけないので」という勉強家だ。「今回も近松門左衛門の話をベースにしていますので、そういう資料は当たりたいです」。一方で、実際に稽古に入るとなれば「僕なんか、まだまだ何も出来ないので…。演出家の方に「料理してください!」という感じです。自我は捨てていかないと、と思っています」とも話す。勤勉さと、自分が獲得した知識に固執しないフラットなスタンスが、色々な演出家の作品に次々と呼ばれる理由かもしれない。さて、その矢崎が次に組むのは、英国出身で、世界で高い評価を得ている名演出家。「2014年に、ルヴォーさんの公開ワークショップに参加したんです。お客さんが見ている前で行うワークショップは初めてだったのですが、お客さんを楽しませようとしちゃう自分の気質や、自分が楽しむことによってお客さんも楽しんでくれる、ということを改めて発見しました。ルヴォーさんも、包み込むような空気とパワーがある方。緊張はしましたが、楽しかった。得るものが多く、すごく身になった経験でしたので、いつかルヴォーさんとご一緒したい、力をつけてから…、10年先かな…、と思っていたら、わりとすぐその機会が来ちゃって、ちょっと焦ってます」と照れ隠しのように笑うが、それはやはり、そこまでの実力が伴ってきた証だろう。作品のベースに古典芸能を置いていることについても「最近はあまり観れていませんが、歌舞伎はすごく興味あります。伝統芸能は、やっぱり美しいですよね」と、楽しみにしている様子。「ご一緒する深津さん、七之助さんも、僕がこの世界に入る前から活躍されている方。憧れでしかない方と一緒に舞台上に立てるのは、夢のようです。でもそんな気持ちで終わったら意味がない。自分がこの作品に携わる意味を見つけて、僕がここまでやってきたものをルヴォーさんに引き出してもらって、素敵な作品を作れたらと思っています」。公演は2月29日(月)から3月6日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、3月10日(木)から27日(日)まで東京・シアターコクーンにて上演。チケットは発売中。
2016年01月08日シャンソンの女王、エディット・ピアフの鮮烈な人生を大竹しのぶが演じ、その熱演と熱唱に「ピアフが大竹しのぶに降りてきた」と賞賛された伝説の舞台『ピアフ』が、待望の3度目の上演を果たす。1月7日、大竹が共演する梅沢昌代、彩輝なお、伊礼彼方、川久保拓司とともに製作発表に出席した。【チケット情報はこちら】愛を求め、歌に生きた伝説の歌手のドラマチックな人生を、『愛の讃歌』『バラ色の人生』など14曲の彼女の名曲とともに綴っていく作品『ピアフ』。魂をぶつけるかのような大竹のピアフは大絶賛を呼び、初演時には読売演劇大賞最優秀女優賞をはじめ、その年の演劇賞を総なめにした。今回は3年ぶりの上演となるが「ピアフの歌に私自身も勇気付けられて生きてきたところもある。たくさんの方がこの芝居を観て、生きる勇気や喜びを味わってもらえたらすごく嬉しいです」と大竹。本人もこの役に特別な思いを抱いているようで、「“あたしが歌うときは、あたしを出すんだ。全部まるごと”といったピアフのセリフを言う時は、私自身もそう思って、私の身体にもそういう血が流れる。この芝居をやるとピアフに会える気がします。私の人生で大きな出会いになった」と話した。そのピアフとの出会いは、大竹が20歳の頃、美輪明宏が主演するピアフの評伝劇『愛の讃歌』を観劇し、同時期に故・中村勘三郎にピアフの評伝本を勧められたことだった…と公言していたのだが、つい最近、仰天の事実が判明したそう。年末に『日本レコード大賞』に出演の折、泉ピン子と話す機会があり、この公演の話題から「わたし、ノリちゃん(勘三郎)に『ピアフ』の本を貸してあげたのよ」と明かされ、よくよく聞いてみたらその本が勘三郎が大竹に渡した本だったとのこと。「勘三郎さんから借りたと思ったのは実はピン子さんの本だったということが最近バレました(笑)。哲明さん(勘三郎)らしい、人から借りたものを「これ読みなさい」って…。ホントに図々しいヤツだ!(笑)」と、旧友の愛らしいエピソードを楽しそうに話していた。公演は2月7日(日)から3月13日(日)まで、東京・シアタークリエにて。その後3月19日(土)から21日(月・休)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、3月23日(水)に広島JMSアステールプラザ 大ホール、3月26日(土)・27日(日)に愛知・中日劇場で上演される。
2016年01月07日U-12少年サッカー大会「キャプテン翼CUPかつしか2016」が1月9日(土)・10日(日)に東京・葛飾区総合スポーツセンター陸上競技場で開催される。同大会は葛飾区が主催。世界中で人気のサッカーマンガ『キャプテン翼』作者の高橋陽一が同区出身であることから、同作とともに葛飾区を世界に発信するため、今回初めて行われる。U-12少年サッカー大会のほか、1月10日(日)に「キャプテン翼大好き有名人サッカーチーム」とJリーグ入りを目指して活動している地元のサッカークラブ「南葛SC TOP&Wings合同チーム」のエキシビジョンマッチが行われる。「キャプテン翼大好き有名人サッカーチーム」には、葛飾区修徳高校出身の元Jリーガー・北澤豪、元日本代表の平野孝、山田卓也、鈴木隆行、中田浩二、スキマスイッチの常田真太郎などが参加する。また、同日に作品中で主人公の大空翼と熱戦を繰り広げたライバル校ゆかりの自治体による物産展も行われる。入場は無料。■「キャプテン翼CUPかつしか2016」日程: 1月9日(土)・10日(日)会場: 葛飾区総合スポーツセンター陸上競技場(東京都)入場:無料【1月9日(土曜日)】開会式 9:00予選リーグ10:00【1月10日 (日曜日)】決勝トーナメント 10:00キャプテン翼ゆかりの地「物産展」 10:00~17:00「エキシビジョンマッチ」 14:30~16:00
2016年01月07日2016 年の兵庫・宝塚大劇場は、宙組公演『Shakespeare ~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』『HOT EYES !!』からスタート。1月1日、その幕を華々しく開けた。宝塚歌劇宙組公演『Shakespeare~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』/『HOT EYES!!』第1幕のミュージカル『シェイクスピア』は、没後400年の節目を迎えたウィリアム・シェイクスピアの謎に包まれた半生を、妻アン・ハサウェイとの夫婦愛を軸にフィクションとして描いた心温まる物語。舞台は16世紀末のイギリスで、劇作家を夢見て詩を書く毎日を送っていたウィリアムは、後に妻となるアンや、ウィリアムをロンドンの劇団へと導く貴族ジョージと出会い、成功を収めるが…。『夏の夜の夢』をイメージしたような森の中でのアンとの出会い、『ロミオとジュリエット』をイメージしたようなバルコニーで愛を告げるシーン、そして『冬物語』『ジュリアス・シーザー』ほか、さまざまなシェイクスピア作品の劇中劇を挿入しながら、リズム感のある展開で楽しませてくれる。貴族たちのコスチュームの数々も華やかで、見た目にも楽しい。トップスターの朝夏まなとは、才能を秘めた純粋な青年から、言葉が洪水のように次々と溢れ出てくる絶頂期、欲や野望にまみれた社会の中で次第に言葉が出てこなくなっていくウィリアムの浮き沈みを、繊細に表現していく。そんなウィリアムの支えとなるのが、娘役トップ実咲凜音演じるアンだ。ウィリアムと出会った頃は可憐で無邪気に、結婚後は一歩引いて見守るように演じ、移りゆくふたりの距離感を丁寧に見せている。また真風涼帆は、ウィリアムの才能を一早く見出し、パトロンとなるロンドンの貴族ジョージ・ケアリー役。妻ベス(怜美うらら)の言葉によって欲望をどんどんとむき出しにし、ウィリアムを操っていく存在だ。さらに専科より沙央くらまが、宮内大臣一座の看板役者リチャード・バーべッジ役で出演。ウィリアムを奮い立たせる人物として、存在感たっぷりに演じている。第2幕のショー『HOT EYES !!』は、全シーンで大階段を使用したダイナミックなステージ。実咲を中心とする娘役による華やかな幕開きから、男役がシックにキメるタンゴ、セクシーなクラブシーンなどを次々と展開。宙組のパワーみなぎる迫力の群舞を見せる一方で、見惚れるほどに美しい朝夏のソロシーンがあったりと、観客の心を揺さぶり、躍らせていく。2016年の観劇初めにぴったりの、ドラマチックなミュージカルとホットなショーに、心満たされるはず!兵庫・宝塚大劇場公演は2月1日(月)まで。また、2月19日(金)から3月27日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは1月17日(日)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは一般発売に先駆けて、インターネット先行抽選(プレリザーブ)を1月12日(火)11時まで受付中。取材・文:黒石悦子
2016年01月07日秋元松代の脚本と蜷川幸雄の演出により、36年前の初演から多くの観客に愛され、上演が重ねられてきた名作舞台『元禄港歌―千年の恋の森―』が、市川猿之助、宮沢りえ、高橋一生、鈴木杏、段田安則ら新たな出演者をえて、1月7日より東京・シアターコクーンにて開幕。前日の6日には報道陣に向けて公開舞台稽古が行われた。【チケット情報はこちら】物語は、活気あふれる元禄時代、播州の大店・筑前屋を舞台に、結ばれない男女や、哀しい秘密を背負った親子の姿が描かれる。筑前屋の次男・万次郎(高橋)の起こした揉みあいを、5年ぶりに江戸の出店から戻った長男・信助(段田)が居合わせ、それをいさめる。母親である筑前屋の女将・お浜(新橋耐子)は信助を出迎えるが、その態度はどこかよそよそしい。そこに現れたのが、手引きの歌春(鈴木)を先頭に、座元の糸栄(猿之助)、そして初音(宮沢)ら、年に一度この港町を訪れる瞽女の一行だ。公開舞台稽古で披露されたのは、その晩、筑前屋にて瞽女たちが三味線で「葛の葉子別れ」を弾き語る場面。千年の昔から森の奥に棲む女が白狐となって恋人に逢いに来るが、人里の男に恋をした罰として、生まれたばかりの我が子を残して森に帰らなければならないという悲しい歌だ。涙ながらに弾き語る糸栄の姿に胸に迫るものを感じ、自身の出生に疑いを持っていた信助は初音に、糸栄は子を産んだことがあるのではないかと問いただす…。今回の上演にあたり、蜷川は「秋元松代さんの作品に登場する女たちは、いつも激しく、ストイック。それはどこかで破滅や不幸とつながってゆき、近代が何を犠牲にし、何を捨ててきたのかを証明している。(今回)猿之助さんが、美空ひばりさんの歌で『元禄港歌』をやりたいと言ってくれた。猿之助さんの糸栄なら見てみたい。久々にあらたな気持ちでこの作品をやってみたいと思った」とコメント。また、猿之助は開幕にあたり「蜷川さんは客席との一体感を大切にされる演出ですから、初日が開いてみないとわからない。稽古場で7割、あとの3割はお客様と共に創る感覚。でもその7割はキッチリ100%と自信があります!糸栄という役は、白い狐が化けたような、どこか非現実的な、幻想的な存在。だから女形なのだと、女形という特異性が役の特異性に呼応しているように感じています。初春、お芝居を楽しんで頂ければ」と意気込む。宮沢も自身の役について「ひとりの女の運命だったり、思いだったり、未来だったりが、とても刺激的です。生まれながらの罪をしっかり受けとめて、それでも愛することを止まない女。自分の存在を蔑み、原罪を受け止め、でも溢れ出る想いに揺れる。その姿にものすごく色気を感じますね。今回は“惜しまない表現”を目指します!」と語った。公演は1月7日より東京・シアターコクーンにて。2日6日(土)から14日(日)まで大阪・シアターBRAVA!でも上演。ほぼ完売状態の東京公演は、チケットぴあにて立見券を発売中。
2016年01月07日ライブイベント「Alternative Tokyo vol.3」が3月19日(土)東京・スタジオコーストで開催される。【チケット情報はこちら】同イベントは今回で3回目。商業的な音楽や方法論的な流行音楽とは一線を引き、時代の流れに捕われない普遍的な音楽を中心に、ART展示やトークセッション等を通じて、それぞれのコンテンツを紹介していくことを理想とし実践していくイベント。出演はジム・オルーク、フアナ・モリーナ、cero、Phew、 KIMONOS、大森靖子、VIDEOTAPEMUSIC。また、ブロードキャスターのPeter Barakanと対レイシスト行動集団(CRAC)の野間易通がトークセッションに登場する。チケットの一般発売は1月23日(土)。なお、一般発売に先駆けて、オフィシャル先着先行を実施中。受付は1月11日(月・祝)午前11時まで。■Alternative Tokyo vol.3日時3月19日(土)開場13:00 / 開演14:00会場: STUDIO COAST(東京都)出演:ジム・オルーク / フアナ・モリーナ / cero / Phew / KIMONOS / 大森靖子 / VIDEOTAPEMUSIC / ピーター・バラカン / 野間易通 / 他料金:6000円※ドリンク代別途必要
2016年01月07日大人気少女コミック『花より男子』(原作:神尾葉子/集英社マーガレットコミックス刊)が初のミュージカル化。1月5日、東京・日比谷シアタークリエにて初日を迎え、道明寺司役の松下優也(X4)は「ようやく皆さんに観てもらえる。すごく楽しみ」、牧野つくし役の加藤梨里香は「初日でドキドキワクワクしています。今までやってきたことを発揮できたら」と意気込みを語った。舞台『花より男子 The Musical』チケット情報本作は、『マーガレット』で1992年から2003年まで連載され、累計発行部数6,100万部を誇る日本一売れている少女漫画。国内にとどまらず、韓国や台湾でもドラマ化され、広く愛されている。物語は、セレブが通う名門校「英徳学園高等部」を舞台に、庶民の牧野つくしが、学園を牛耳る御曹司集団「F4」(=Flower 4・花の4人組)に翻弄されながらも、持ち前の明るさでたくましく生きる学園ラブストーリー。「ミュージカルですので、役の心情を歌で表現しています。台詞で語らない分、歌に注目してほしいです」という加藤の言葉通り、歌とダンスで物語の世界へ引き込んでいく。約3,000人が参加したオーディションを勝ち抜いた加藤の歌声は、つくしの様々な気持ちを歌に乗せ、感動的に響き渡った。F4の4人は、いずれも注目を集める若手のイケメン俳優ばかり。ちょっとおバカで気まぐれな道明寺司、クールで優しい花沢類(白洲迅)、プレーボーイの西門総二郎(真剣佑)、マダムキラーの美作あきら(上山竜治)のキャラクターの魅力はそのままに、ミュージカルとして新たに生まれ変わった“花男”の世界が広がっていた。原作のストーリーをベースに展開し、つくしがひとり浮いている学園シーンから始まる。F4に目を付けられ、学園中からイジメにあうも果敢に立ち向かっていく。花沢と出会う非常階段のシーンや、藤堂静(古畑奈和(SKE48))のバースデーパーティでドレスアップした5人の衣装も注目だ。公開ゲネプロはつくしが道明寺にデートを申し込まれるところまで。この先の展開は本編で確かめてほしい。『花より男子 The Musical』東京公演は、日比谷シアタークリエにて1月24日(日)まで。チケット発売中。その後、福岡、名古屋、大阪でも上演する。撮影・取材・文:門 宏
2016年01月06日「イメージはおまえの力になるんだ」先導アイチ(大平峻也)に告げるのは、最強のヴァンガードファイター櫂トシキ(健人)。その手には、大切な「ブラスター・ブレード」のカード──それは、かつて櫂がアイチに託したものだった。舞台「カードファイト!! ヴァンガード」チケット情報1月5日に初日を迎えたのは、人気カードゲーム「カードファイト!! ヴァンガード」(ブシロード/伊藤彰)の舞台版。 ミュージカル「刀剣乱舞」で今剣役を好演した大平峻也が主人公の先導アイチに、彼が憧れる櫂トシキ役にはミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンに出演した健人、 彼らふたりと熾烈なカードファイトを繰り広げる雀ヶ森レンにはミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンに出演、活動の幅を広げている染谷俊之が挑む。さらに、今回は2次元から2.5次元の世界へ飛び出したキャストも!アニメ「カードファイト!! ヴァンガード」の声優を務める三森すずこ、森嶋秀太がともにアニメと同じく立凪コーリン、新田シン役で出演と、さまざまなフィールドから集まった演者が物語を紡いでいる。描かれるのは力を求めるあまり、危険な能力「PSYクオリア」に魅せられてしまったアイチと同じ力を求め肯定するレンと否定する櫂との3人の友情が描かれる。それぞれが使用するクランもリアルに出現、映像とともに舞台上でバトルを繰り広げ、なんとアイチがブラスター・ブレードにライドする場面も!?生身の者たちが演じるからこそ届けられる熱にゲームファンはもちろん、舞台ファンも楽しめる空間が広がる。やがてアイチたちチームQ4こと「チームクワドリフォリオ」は全ファイター憧れの「ヴァンガードチャンピオンシップ」に参加。一度はレン率いる、AL4こと「フーファイターズ」に敗退するが、再び参加することを誓う……AL4メンバーである新城テツ(坂垣怜次)のレンへの思い、意地っ張りな櫂の理解者である三和タイシ(石渡真修)との軽妙な掛け合いやアイチのクラスメイトでお調子者の森川カツミ(高橋里央)たちとの騒がしい日常も盛り込まれ、それぞれの絆も届けられる。「PSYクオリア」により性格が豹変してしまうアイチを大平が全力で熱演。友を思う気持ち、強くなりたいという葛藤、弱い自分との戦い、絶望、それらに翻弄されくるくると表情を、声を、仕草を変え、舞台上を舞う姿に驚かされる。果たして、彼が選んだ道は?──その結末は、劇場で。1月11日(月・祝)まで、東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演。取材・文おーちようこ
2016年01月06日劇作家・演出家の長塚圭史にとって、『SISTERS』(08年)以来のパルコ劇場登板となる最新作『ツインズ』が大阪・森ノ宮ピロティホールで上演中だ。パルコ劇場での長塚作品といえば、『マイ・ロックンロール・スター』(02年)や『ラストショウ』(05年)のような、一見普通に見える家族の心理を血なまぐさい恐怖と笑いとで浮き彫りにする作品が印象的。今回も『ラストショウ』で怪演を見せた古田新太や、『SISTERS』に出演していた吉田鋼太郎など、おなじみの“長塚組”が出演。だがそこへ、舞台畑でも進境著しい多部未華子を投じることで、家族劇でありながらこれまでと異なる味わいの舞台となっている。「ツインズ」チケット情報舞台はリュウゾウ(吉田)と、看護師で家事をとりしきるローラ(りょう)、料理上手のトム(中山祐一朗)が暮らす海辺の家。そこへ、寝たきりで姿を見せない当主の余命がわずかと知り、リュウゾウの弟・ハルキ(古田)が娘のイラ(多部)を連れてやってくる。ハルキは父の遺産をもらい受け、娘を“この世界ではないどこか”で「人間らしい生活をさせ」るために台湾船に乗せたいと願っているのだ。そんなカネはないと突っぱねるリュウゾウとハルキの対立は悪化するが、彼らの甥夫婦・タクト(葉山奨之)とユキ(石橋けい)は他のことに気を取られている様子。そんなある日、夫婦の双子の赤ん坊がさらわれて…。父と娘、姉と妹、夫と妻などの関係性を、これまでは禁忌の淵をのぞきこむような濃密さで描いてきた長塚。観客に衝撃を与えた『SISTERS』から7年が過ぎ「外側から家族というものを見つめてみたい」(パンフレットより)と語っている通り、今回その筆致は大きな変化を見せている。ハルキたちの名前や「おはぎ」「八幡神社」といった単語から、どうやら日本が舞台のようなのだが、海の見えるリビングやトムとローラのたたずまい、トムが作るクラムチャウダーなどの料理によって、観客はしばしばそこが“日本ではないどこか”のような感触をもつ。「出歩かないほうがいい」「外でとったものを食べるな」といった意味のセリフは東日本大震災後の被災地を彷彿とさせるものの、物語はそんな安易な目線をはぐらかかすように、あくまでも家族の秘密に寄り添って進行する。古田は、和やかなリビングにバットを持って闖入する猥雑さを持ちながら、娘のイラには甘い笑顔を見せるという二面性のあるハルキを演じて面目躍如。対する吉田は、穏やかだが内面に深い闇を抱えるリュウゾウを繊細な持ち味で演じて、ドラマにリアリティをもたせている。そんな手練のキャストのなか、揺るぎない存在感を見せるのが、長塚作品初登場の多部だ。劇中「こんな世の中だから」というセリフが登場人物から何度か聞かれるが、くすんだ色のジャージを着て食べ物をぱくつく多部の眼差しを見るだけで“その国”が極度に荒んだ状態にあることがわかる。また鍵盤を弾く振りの場面では、パントマイムのテクニックは用いらず、むしろ技巧に依らないことでイラの心情が強く伝わってくることに驚いた。大阪、福岡、新潟、長野で上演。チケット発売中。取材・文 佐藤さくら
2016年01月06日パナソニックが3連覇を達成するのか、ヤマハ発動機が悲願の初優勝を飾るのか、最多優勝5回の東芝や初代王者・神戸製鋼が覇権を奪還するのか。『ジャパンラグビー トップリーグ』が、いよいよ一発勝負の『LIXIL CUP 2016』に突入する。ジャパンラグビー トップリーグ チケット情報波乱があった。優勝3回・準優勝3回のサントリーは、A組5位に甘んじ、まさかの順位決定トーナメント参戦を余儀なくされた。激しい星の潰し合いが展開されたA組で抜きん出たのが、パナソニックだ。V2王者はリーグ戦を6勝1分で走破した。2年連続MVPのべリック・バーンズは、キック成功率90.91%という驚異的な精度を誇り、ベストキッカーを受賞した。堀江翔太主将は前線で体を張るだけではなく、ゴロパントやノールックパスなど意表を衝くプレーを見せ、リーグ戦通算96トライの北川智規も衰えることのない得点能力を発揮した。12月から負傷欠場中の日本代表・山田章仁も来るべき決戦に準備を整えていることだろう。王者・パナソニックは『LIXIL CUP 2016』で、さらにギアを上げる。B組1位となったのは、ヤマハ発動機だ。第6節・神戸製鋼に完敗を喫したが、これはSH・矢富勇毅を出場停止で欠いたのが響いた結果である。思えば、昨季もセカンドステージで神戸製鋼に10-40で敗れたが、『LIXIL CUP 2015』準決勝では41-12とキッチリ借りを返した。第7節・キヤノン戦ではセットプレーでの強さも取り戻している。3年ぶり3回目の得点王に輝いた五郎丸歩も好調を維持する。プレーオフを勝ち抜く環境は出来つつある。A組2位となった東芝は第2節・NTTコム戦でつまづいたが、第5節・パナソニック戦で17-17、第6節・近鉄を58-12と圧倒し、第7節・サントリーを25-14と振り切り、勢いに乗る。B組2位の神戸製鋼は第6節・ヤマハ戦でセットプレーで勝利をもぎ取り、第7節・トヨタ自動車戦ではミスから接戦を落とした。トーナメントではゲームマネージメントが重要となる。パナソニック、東芝、ヤマハ、神戸製鋼の4強に対し、A組3位・近鉄、A組4位・NTTコム、B組3位・トヨタ自動車、B組4位・キヤノンが挑むことになる。近鉄とトヨタ自動車は得意のフィジカルコンテストで勝機を見出したい。NTTコムは日本代表No.8のアマナキ・レレィ・マフィ、キヤノンは南アフリカ代表FBのウィリー・ルルーのビッグプレーで活路を切り開きたい。『LIXIL CUP 2016』1回戦は、近鉄×神戸製鋼、東芝×トヨタ自動車・パロマ瑞穂ラグビー場(愛知)、NTTコム×ヤマハ発動機・キンチョウスタジアム(大阪)、パナソニック×キヤノン・ニッパツ三ツ沢球技場(神奈川)の組み合わせで、1月9日(土)キックオフ。チケット発売中。
2016年01月05日結成27年を迎えるthe pillowsが昨年12月26日に東京の豊洲PITでレア曲満載のツアー「LOSTMAN GO TO CITY」のファイナルを開催した。ライブは2006年に発表されたインスト・ナンバー『MARCH OF THE GOD』からスタートし、最初のMCで山中さわお(vo、g)は、「本当にわかんねえなって曲もやると思うけど、そこはわかったふりで行こうぜ」とレア曲中心の本ツアーに駆けつけたBUSTERS(=the pillowsファンの名称)のマニア心をくすぐる。4曲演奏して会場がガンガン盛り上がる様子をみて「いいね、いいね。全然余裕でついてくるね」と嬉しそう。「このツアーをやるにあたって曲順を考えました。基本的にはオレが案を出して。歌詞の繋がりとか気分とかあるから。心地好いテンポ感をチェックするために(佐藤)シンイチロウ君(ds)にメールをしたんだ。そしたら“知らない曲がある”って(笑)」と語るとおり、そんなマニアックなセットリストがたまらない。中盤で山中が「とってもいいのが出来たから聴いてくれよ」と前置きして新曲『カッコーの巣の下で』を披露。「ここからはアンハッピーなラブソングを3連発」と『My girl』、『ワカレノウタ』、『FLAG STAR』も聴かせてくれた。アンコールでも「楽しかったかな。オレたちはこのツアーを挟んでレコーディングをしてるんだ。全体的には軽やかなロックンロールが多いから一緒に熱く楽しくなれるのを楽しみにしてるよ。また会いにきてくれ」と笑顔の山中。鳴りやまない歓声に促されてトリプル・アンコールでは代表曲『Funny Bunny』も飛び出した。12月28日にはインテックス大阪にてイベント「FM802 RADIO CRAZY」に出演。新曲『レディオテレグラフィー』を、佐々木亮介(a flood of circle)と共に披露した。さらに恒例の主宰イベント「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW2015→2016」をduo MUSIC EXCHANGEで開催。山中が主宰するレーベルDELICIOUS LABEL所属のnoodles、シュリスペイロフ、THE BOHEMIANS、POP CHOCOLAT、そして 兄貴分のバンド怒髪天とそのレーベル所属のBUGY CRAXONEを迎えて見どころてんこ盛りの競演を繰り広げた。the pillowsは3月2日(水)に2曲の新録曲を含む22曲収録のB-side Collection『Across the metropolis』をリリース。そして4月上旬には待望のニューアルバム『STROLL AND ROLL』を発売。同作を携えて5月6日(金)水戸ライトハウスを皮切りに7月22日(金)東京Zepp Tokyoまで全国27公演を回るツアーも決定。この絶好調ぶりはそのまま2016年も続きそうだ。取材・文:浅野保志(ぴあ)撮影:橋本塁(SOUND SHOOTER)
2016年01月04日男性7人組グループ・超特急が12月23日・24日に東京・国立代々木競技場 第一体育館でワンマンライブを開催。メンバーのコーイチは、「僕らは代々木で止まるつもりはない。これからも走り続けます!」とさらなる高みを目指すことを約束した。超特急は、ダンスを前面に押し出し、ボーカルが後ろで支えるという史上初となる“メインダンサー&バックボーカルグループ”として2011年に結成。ライブを中心に活動しながら、挑戦と試行錯誤を繰り返し、独自のスタイルと人気を確立してきた。今年は春と夏に全国ツアーを行い、すべての会場のチケットを完売。彼らにとって過去最大規模となる今回の公演も完売となった。「超特急 CHRISTMAS ONEMAN LIVE Fantasy Love Train~君の元までつながるRail~」と題した本公演は、“ファンタジートレインパーク”というテーマパークを舞台にエンターテインメントショーを展開。デビュー曲『TRAIN』で幕を開けると、数多のペンライトが会場を躍った。ライブ中盤には、ギタリストのマーティー・フリードマンがゲストで登場し、最新シングル『Beautiful Chaser』とglobeのカバー『Love again』で共演し、見事なギター演奏を披露。テーマパークの会長役として登場したヒャダインは彼らとのエピソードを明かし、会場を沸かせた。ファンのために様々な演出が用意され、メンバーを乗せたトロッコが1階席と2階席の間を走り会場をぐるりと1周したり、アリーナに設けられた花道には彼らを乗せたミニSLが走るなど、すべてのファンの近くまでダンスと歌を届けた。本編最後に披露した『Starlight』では、ビジョンにメンバーひとりひとりの手書きメッセージを映し出し、会場を感動で包み込んだ。そしてライブの最後にはサプライズも。俳優の遠藤憲一と渡部篤郎がビジョンに登場すると、来年1月から放送するドラマ『お義父さんと呼ばせて』の主題歌に、超特急の新曲『Yell』が起用されることになったことを伝え、さらにその新曲のセンターにはタクヤが務めることを発表。タクヤは「今日のライブで壁をぶち壊した感じがします。来年もがんばります!」と意気込みを語った。さらに、来年3月から全国ツアー『超特急 LIVE TOUR 2016 Syncronism』を開催することも発表。“Shout & Body”と“Body & Groovin’”の2つのテーマで全国10都市で11公演を行う。彼らの快進撃は来年も続きそうだ。取材・文:門 宏
2015年12月28日ゲームをはじめ、コミック、アニメなどメディアミックスで展開する人気コンテンツ「プリパラ」が初の舞台化決定。『ライブミュージカル「プリパラ」み~んなにとどけ!プリズム☆ボイス』として、2月4日(木)から東京・Zeppブルーシアター六本木で上演される。ライブミュージカル「プリパラ」チケット情報アイドルテーマパーク「プリパラ」を舞台に、アイドルを夢見る女の子たちを描くストーリー。舞台には、アニメでメインキャラクターを演じている女性声優陣がそれぞれの役柄で出演。真中らぁら役の茜屋日海夏、南みれぃ役の芹澤優、北条そふぃ役の久保田未夢、東堂シオン役の山北早紀、ドロシー・ウェスト役の澁谷梓希、レオナ・ウェスト役の若井友希らがキャストに顔を揃える。またその他にも、ミュージカルオリジナルキャラクターの青井めが姉ぇ役としてSKE48の高柳明音、青井めが兄ぃ役として山田親太朗、プリパラチェンジ前の真中らぁら役として久家心、石井心愛のダブルキャストでの出演が決定。アニメキャラクターのメインキャストが実際の演者としてリアルな舞台にとび出す話題作。劇中のライブシーンでは、客席からペンライトをふってもらい会場全体でプリパラの世界を再現するという。公演は2月4日(木)から2月7日(日)まで。チケット発売中。なお、本公演では来場者全員にプリパラファンにはうれしいプロモマイチケをプレゼント。さらにプレミアム席を購入の方には特典として、茜屋、芹澤、久保田、山北、澁谷、若井、6名の内1名のオリジナルハードポスターがプレゼントされる。
2015年12月28日『第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会』が、いよいよ大詰めを迎える。残る2戦で、王者が決まるのだ。12月29日(火)・準決勝の組み合わせは、浦和レッズ×柏レイソル(味の素スタジアム)、ガンバ大阪×サンフレッチェ広島(ヤンマースタジアム長居)となった。【チケット情報はこちら】浦和はヴィッセル神戸との8強戦を3-0で圧勝した。まるで赤子の手をひねるように、神戸の守備陣を揺さぶった。まずは、FW・李忠成のスルーパスに反応した興梠慎三が左足一閃。さらにその3分後には1点目をアシストした李がループシュートで追加点をあげた。前半32分、神戸のDF・三原雅俊が2枚目のイエローカードで退場すると、MF・宇賀神友弥のダメ押し弾で前半のうちに試合を決め、9大会ぶりのベスト4入りを果たした。対する柏は、ベガルタ仙台のホームに乗り込み土壇場を制した。MF・秋野央樹の退場により数的不利を強いられる中、今季リーグ戦14得点のクリスティアーノが直接FKでハットトリックという偉業を成し遂げた。2-2で迎えた延長戦開始早々に失点を喫するも、終了間際の116分・クリスティアーノの右足が火を噴き、望みを繋いだ。PK戦では豪胆さを見せた。キッカー全員がきっちりと決め、優勝した2012年以来3大会ぶりの準決勝進出となった。G大阪はラスト万博できっちりと勝ち星をあげた。MF・倉田秋からのロングパスをピタリとトラップし、すぐさま左足を振りぬいた宇佐美貴史の技ありゴールで先制。後半初めにはサガン鳥栖の波状攻撃に苦しめられながらも、宇佐美は79分に2点目をマークし、1分後に決まったFW・長沢駿のゴールをアシストした。9月26日の『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ第12節以降得点から遠のいていたエースの活躍で、2連覇へ一歩近づいた。一方の広島は、FC東京の粘り腰を振り切った。前半37分、FC東京に自慢の鉄壁をこじ開けられ先制を許したが、61分にスピードスター・浅野拓磨を投入すると状況は一変。退場者を出した敵の隙を突きMF・柏好文が上げたクロスを、浅野が打点の高いヘッドで合わせた。そして、1-1で迎えた延長前半終了間際、またも浅野が頭で逆転弾を産んだのだ。最終的に9人となったFC東京の追撃を抑え、2冠達成にむけ士気を高めた。準決勝を勝ち抜き、元日決勝へと駒を進めるのは果たして。12月29日(火)・『天皇杯』準決勝のチケットは、2016年1月1日(金・祝)・決勝とともに発売中。
2015年12月28日松尾貴史と演出家のG2が結成した演劇ユニット“AGAPE store”が5年ぶりに活動を再開して1年。復活公演の第2弾が、2016年1月に上演される。多彩な顔ぶれで紡ぎ出すのは、とある会社で繰り広げられる、秘密を抱えた男女7人の物語。その内容を、松尾とともに、キャストの池田純矢、宮崎秋人が稽古場で語ってくれた。題して『七つの秘密』なる舞台は、ちょっと面白いことになりそうだ。AGAPE store『七つの秘密』チケット情報1998年に結成して以来、コメディ、翻訳劇、ホラーもの、時代劇など、あらゆるスタイルで上演を続けてきたAGAPE storeが、今回脚本に迎えたのは、コントユニット「男子はだまってなさいよ!」主宰の細川徹。松尾曰く、「僕もG2も年齢を重ねると知らず知らずのうちに重くなってしまうので、ポップでナンセンスでサブカルの匂いのする作風の方がいいなと」細川に依頼。でき上がったのは、それぞれに抱えている秘密が連鎖して、人間関係に大混乱が生じ、「いい大人がバカな状況に陥って、ただただ大人ってダメだなぁと思う芝居(笑)」(松尾)である。確かに、池田演じる“自分をカッコいいと思っている男”や宮崎の“真面目だが存在感が薄い男”など、キャラクター設定だけでもおかしみが漂う。だが、だから演じるのは難しいと池田と宮崎は声を揃える。「いい意味で何も考えずに表面的に楽しめる作品だからこそ、そこへ到達するまでには迷路がいっぱいあって。でも、お客さんにはその難しさは一切感じさせずにただ笑ってもらいたいので、役者としてはかなり頑張らないといけない」と池田が言えば、宮崎は「笑いというものに向き合うのも、こういう小劇場の芝居をやるのも初めて。これまでは熱くエネルギーを出して伝えるようなお芝居が多かったので、肩の力を抜いてその場にいられるようにならないと」と自らを鼓舞。松尾が「特筆すべきダメさ」と語る役をどう見せるのか楽しみである。AGAPE storeでは、「ゆるく楽しめるものを」と考えている松尾。今回も「社会的なメッセージもなければ、明日から頑張って生きようと思うようこともない(笑)」と強調する。「ただ、くだらないことで笑っていられるというのは、自由で平和な証。どんどん“物言えば唇寒し”になっていくなかで、こんなふうにいろんな価値観がある世の中っていいよねという認識が広がっていくことも、表現の役割のひとつじゃないのかなって、ぼんやりと思ってるんです」。年明けから笑える幸せを、ぜひ噛みしめてほしい。公演は1月15日(金)から24日(日)まで東京・紀伊國屋ホール、1月29日(金)から31日(日)まで大阪・近鉄アート館にて。チケット発売中。取材・文:大内弓子
2015年12月28日野外ロックフェス「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2016 in EZO」が8月12日(金)、13日(土)に北海道・石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージで開催される事が決定した。来年で18年目を迎える同フェス。公式サイトでは「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO」のフォトギャラリーが公開中。また、出演アーティストのリクエスト受付も行われている。■RISING SUN ROCK FESTIVAL 2016 in EZO日程:8月12日(金)・13日(土)会場:石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ(北海道)
2015年12月28日寺山修司作『毛皮のマリー』が、美輪明宏の演出・美術・主演で、7年ぶりに上演される。日本一ゴージャスな男娼マリーと、マリーに愛される美少年・欣也の過剰なまでの親子愛、そして、それを取り巻く寺山ならではの見世物的世界は、どう描かれるのか。寺山が認めた美輪にしか生み出せない舞台に、期待が高まる。舞台『毛皮のマリー』チケット情報寺山が美輪に『毛皮のマリー』を書き、初演されたのが、1967年のこと。修辞的な台詞で描かれたその戯曲には、人生哲学が散りばめられていると感じたという。「たとえば、『世界は何でできているか考えたことある?水夫さん。表面は大抵、みんな嘘でできているのよ』という台詞も、とても大事なことを言っているんです。だって、人間はみんな嘘をついているでしょう。まず、服を着て、化粧をして、決して生まれたままありのままでは生きていません。自分の出世や安定のために権力におもねって嘘をつくこともあります。表ではいいことを言っている政治や経済もすべてそうです。と、そんなふうに、台詞についての解釈を寺山に話したら、『あなたは恐ろしい人だ。それでけっこうです』と返ってきました(笑)。私の出すアイデアには、寺山自身が気づいていないものもあったみたいです」。以来、寺山からの絶大なる信頼を得た美輪は、初演を含めこれまでに7度、『毛皮のマリー』を上演。前回の2009年版は、「決定版に近いものができたと思っています」と自負している。それだけに今回は、さらなる決定版をとの思いが募る。「寺山修司の世界はコンテンポラリーで、何でもありの世界です。ですから、寺山の出身地である東北の民謡を使った土着的な匂いから、フランスの古き良き時代のエレガンスな匂い、レトロな匂いと、あらゆるものを混在させて、ごった煮にしたいと思っているんです」。何でもありを象徴するような下男の醜女のマリー役を、ワハハ本舗の梅垣義明が初めて演じることも決まった。「劇中劇のショーで鼻から豆を飛ばしていただく予定です」というから、一層それは、醜悪で美しい世界となっていくことだろう。寺山だけでなく、三島由紀夫や江戸川乱歩など、今は亡き天才たちが描き出したかった芸術の真の姿を体現できる数少ない表現者である。「60年来の友人に『あなたしぶといわね』と言われましたが(笑)、台詞を、その世界観を自分が演じられると思う限りは、簡単に引退なんてしません」。最後にうれしい言葉が聞けた。公演は4月2日(土)から東京・新国立劇場 中劇場、4月27日(水)から東京・PARCO劇場にて。取材・文:大内弓子
2015年12月28日平幹二朗が熱いアンコールに応え、代表作『王女メディア』に再び挑む。3か月に渡り各地で公演を行なってきた本作が、いよいよ2016年の年明け、1月9日(土)から16日(土)まで東京・グローブ座にて東京公演を行なう。舞台『王女メディア』チケット情報2012年に高瀬久男の演出により新たに甦った『王女メディア』は、高橋睦郎の修辞により、すべての固有名詞が普通名詞に置き換えられたことで、古代ギリシアの神話的事件が、いつの時代、どこの場所でも起こり得る普遍的ドラマとして展開し、日本各地で絶賛された。全国からのリクエストによって実現した今回の2015年版は、高瀬久男から田尾下哲が演出を引き継ぎ、さらに新しい『王女メディア』へと進化している。1978年に男優として王女メディア役に挑んでから37年。平幹二朗が、「身体の中に棲みついている」というメディアについて語った。「蜷川(幸雄)演出のときは、復讐心に燃えることばかりで、女の弱さや悲しさが感じられなかったかもしれないと思います。2012年の高瀬(久男)演出では、様式美に頼らない、日常性の切り口で新たにつくりましたが、今年の『王女メディア』は、蜷川演出へのオマージュも含めて、新劇っぽさ一色から、様式性を取り入れた多彩なアプローチを試みています。田尾下哲さんの演出で、赤い布に女の絆、同盟を結ぶというような意味をもたせていたり、常に連帯での動きがあったりするので、前回より共演者との交流が増えています。キミホ・ハルバートさんの振付で、メディア以外の女性たちの動きに風のような様式性も加わっています。男性が女性を演じるというのは難しさがありますが、坂東玉三郎さんと『マクベス』で共演したのがきっかけで、研究書の解釈ではなく自分の発想で壁が破れないかと取り組むようになりました。壁を打ち破るには枷の多い役のほうがいい。卒都婆小町、王女メディア、サド公爵夫人といった女性を演じてきました。『王女メディア』は、人間の恐いところまで描ききった特殊性がありますが、エウリーピデースが何を描きたかったのか、テーマは何かを考えると、人間が生きていく力、生きていくには“赦し”が必要で、この“赦し”がテーマなのではないかと、今回思ったのです。これまでは、メディアに同情させようと演じていたのですが、今作では、赦しのない女の悲劇を演じたいと思って挑んでいます。毎日、実験していて、共演者もついてきてくれています。肉体的には苦しいのですが、演じはじめると苦しさはとんでしまって、面白くなるんですよね」東京公演は2016年1月9日(土)より東京グローブ座にて開幕。チケットは発売中。
2015年12月28日1989年にブロードウェイで初演され、1017回上演された大ヒットミュージカル『グランドホテル』。1920年代、大都市ベルリンにある華やかな「グランドホテル」を舞台に、品のある振る舞いに誰もが大金持ちだと信じて疑わない苦悩の男爵、自らの死期を感じ、有り金をはたいて投宿する会計士、盛りを過ぎ自信を失った哀れなバレリーナと彼女を支え、密かに慕うマネージャー、会社倒産を救うために奮闘する実業家、みじめな今の暮らしから脱出しようと懸命な若いタイピスト、第一次世界大戦ですべてを失い隠遁生活を送りながらグランドホテルを見つめる老医師など、人間のありとあらゆる側面を浮き彫りにした人気演目だ。ミュージカル「グランドホテル」チケット情報1990年度トニー賞では、助演男優賞、演出賞、振付賞、衣装デザイン賞、照明デザイン賞の5部門を受賞し、1993年に日本初上陸。演出・振付にトミー・チューンを迎え、宝塚歌劇月組公演で上演された。当時の月組トップスターは、妖精のようなキャラクターで人気を博していた涼風真世。自身の退団公演でこの重厚な人間ドラマに挑戦し、大評判となった。そして2016年春、ロンドンの気鋭演出家トム・サザーランドによる日本での上演が決定。本公演では、グリーンとレッドというふたつのパターンに分かれて上演。物語のキーマンとなる重い病を患ったユダヤ人の会計士、オットー・クリンゲライン役に中川晃教と成河、若く美しく、しかし貧しいフェリックス・ヴォン・ガイゲン男爵役には、ヴォーカルグループLE VELVETSとしても活動し、ミュージカル初出演となる宮原浩暢(LE VELVETS)と伊礼彼方、ロシア人のバレリーナ、エリザベータ・グルシンツカヤ役には安寿ミラと草刈民代が、それぞれWキャストで挑む。他に、これ 以上ないというほど個性豊かなキャストが集結し、ホテルに集う人々の人間ドラマを流麗な音楽に乗せて描き出す。『タイタニック』の群像劇を心に深く残る演出で人々に大きな感動を与えたトム・サザーランドが、愛と狂騒の1920年代に起こる「グランドホテル」の様々な人間模様をどう描くのか、幕開けが待ち遠しい。公演は、4月9日(土)から24日(日)まで東京・赤坂ACTシアター、4月27日(水)・28日(木)愛知・愛知県芸術劇場大ホール、5月5日(木・祝)から8日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。東京・大阪公演のチケットは2月6日(土)10:00より、愛知公演は2月13日(土)10:00よりそれぞれ発売開始。なお一般発売に先駆け、東京・大阪公演は12月26日(土)10:00より先行先着「座席選択プリセール」の受付を実施する。
2015年12月25日何不自由なく育ってきた王女ヨナがある日突然過酷な運命の渦に巻き込まれ、自らの宿命に立ち向かっていく姿を描いた人気少女コミック『暁のヨナ』。その舞台版が来春3月に上演される。今回、W主演を務めるヨナ役の新垣里沙、ハク役の松下優也に話を聞いた。舞台『暁のヨナ』チケット情報自身の役どころについて、「ヨナって、決めたら突き進む!という女の子。そこは似てるかなって思います」(新垣)。「ハクは男受けする男。かっこいいと思います。それに強い。戦ってるときだけ強いわけじゃないので、その強さをどう芝居で出すかですね」(松下)原作ものの経験が少ないという新垣は「今回は(役作りの中で)マンガに寄せていく作業もあると思いますが、そういう部分はお稽古の中でみんなと話し合いながらできればいいと思っています。でも私自身、読んだときにワクワクして作品に引き込まれていったんですよ。だからそれを舞台の中でも表現できたら」と意気込みを語る。『黒執事』シリーズなど原作ものを演じてきた松下は「原作を好きな方のイメージ、物語のどの部分を好きなのか、ハクを好きな方はどこを好きなのかっていうのはすごく大切にしなきゃいけないと思います。でもそういうことばかり考えて縮こまった芝居になっちゃうのは嫌。いろんな可能性にリミッターをかけずに、原作にも忠実にできたら」と話す。今回の対談が「ほぼ初めまして」というふたり。松下が「共演者も全員初めての方で。僕、人見知りで、しかも考え始めるとボーっとしちゃうんですよね。それが良くないところで。なんか近寄ってくれないんですよ、人が(笑)。稽古場とかであんまり明るく振舞えない」と明かすと、新垣も「私もあんまり稽古場で人と戯れないし、考えちゃうタイプなんですよ。だから今聞いて『まずい……』と(笑)。まあ、でも、仲間になっていく物語だから大丈夫です!コミュニケーション取ります!」と拳を握り、笑い合った。最後に「生の、本当にその人たちがそこにいるって思ってもらえるような舞台にしたい」(松下)。「本当に魅力的な作品で、携われることが嬉しいです。原作ファンの方も、読まずに観る方も、楽しんでいただける作品になるよう頑張って稽古していきたい」(新垣)と語ったふたり。描かれ始めた舞台『暁のヨナ』に注目したい。舞台『暁のヨナ』は、2016年3月16日(水)から21日(月・祝)まで、東京・EX THEATER ROPPONGIにて上演。また、アフタートークも開催決定。詳細は公式HPまで。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2015年12月25日都内スタジオに鋭い声が響く。舞台『カードファイト!!ヴァンガード』~バーチャル・ステージ~ チケット情報行われているのは舞台「カードファイト!! ヴァンガード」~バーチャル・ステージ~の稽古。それは、“PSYクオリア”の力に溺れ、豹変した大平峻也演じる先導アイチが健人演じる櫂トシキにファイトを挑み、彼らのヴァンガード、ブラスター・ダークとブラスター・ブレードが対峙する場面。熱のこもったアイチのセリフにあわせて、それぞれのユニットを演じる役者達が剣を激しく交える──ステージ手前にいるふたりと仮組みされたセットの上で戦う2体のユニット、その4人の息がぴったりあってこそ完成する場面。それだけに殺陣の演出は厳しい。アイチの放つ声、櫂の命令をキッカケとした動きが次々と付けられていき、あわせていく。一方、テーブルをはさみ向き合うアイチと櫂は動きを確認しながら互いの位置を確認して調整する。それはとても地道な作業だ。ひと通りの流れを決めたあと、一度、通してやってみることに。殺陣を手がける清水大輔の掛け声に合わせて、一斉に4人が動き出す……が、初めて通して動くため、殺陣が遅れセリフとずれてしまう瞬間も。「すみません!」「もう一度、お願いします」と声がかかる。そのたびに「大丈夫?よし、行くよ」と応えるアイチ。そこには座長としての気配りがうかがえる。やがて「……僕が持っていた……強さ?」と自らに問うアイチは、櫂とのファイトによってブラスター・ブレードを取り戻す。二度、三度と動きや立ち位置を確認して、休憩へ。緊張した空気が一気にゆるむ。セリフを読み合う者、鏡の前で動きを確かめる者、談笑する者、思い思いの時間を過ごす、和やかなひとときだ。続いての稽古はダンス。全員で『ヴァンガードのテーマ』を歌いながら、振付を決めていく。その内容はとてもていねいで繊細。振付を手がける當間里美から「今、ふたりはどんな関係?」と聞かれて「この時点では、まだお互いのことを知らないから……」と答えて、考えるアイチ。そんなふうに流れを作り、話しかけたり、くるくると回ったりとキャストの性格や距離を織り込み個別に決めていく。やがて、アカペラで歌いながら一斉に全員が動き出す……と、景色は一転。バラバラの動きがつながり、互いの関係性が浮かび上がる。すごい。たくさんのセリフ、いくつもの動き、そこに込められる心。気が遠くなるほど繰り返される、その積み重ねを経て、世界でたったひとつの舞台が完成する。彼らの公演は、2016年1月5日(火)から11日(月・祝)まで、AiiA 2.5 Theater Tokyoにて。取材・文/おーちようこ※TVアニメやコミックスでも人気を博している最新カードゲーム「カードファイト!! ヴァンガード」が初の舞台化。主人公の先導アイチ役を大平峻也が務める。またアニメ版で声優を務める、三森すずこと森嶋秀太がアニメと同じキャラクターでミュージカルに挑戦。
2015年12月25日