チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (44/342)
少年社中の毛利亘宏が手がける「演劇の毛利さん-The Entertainment Theater Vol.1 『天使は桜に舞い降りて』」 が、2022年1月に東京・愛知・大阪で上演されることが決定した。2021年1月に“Vol.0”公演と題して、サンテグジュペリの「星の王子さま」と「夜間飛行」をミックスし、それぞれの登場人物が入り乱れるファンタジー作品、音楽劇『星の飛行士』を上演。またコロナ禍における演劇の新たな試みとして、その音楽劇と同時に、原案の『星の王子さま』と『夜間飛行』の2作を毛利脚本・演出でアレンジして朗読劇を展開し、3本の異なる作品が会期中、上演される実験的な公演としても話題となった。そして、“Vol.0”の上演から約1年。毛利企画・製作で、新たに立ち上げた演劇ユニットである“演劇の毛利さん-The Entertainment Theater”は、Vol.1公演として「天使は桜に舞い降りて」を上演する。Vol.1は『桜』の物語から生まれる『再生』をテーマにした作品。その美しさで時に人間も天使も狂わせる桜が咲き、儚く散るように、繰り返される『絶望』と『再生』の物語を描く。毛利は本作について、「皆と思う存分笑い会いたい! 笑顔になってほしい! 桜の下に人が集うように、また劇場に人が集まってほしい! そんな想いを込めながら、人間の心の『再生』を描き出します」とコメント。また「桜はなんだか演劇に似ている気がします。美しく咲き誇り、儚く散る。そんな桜と演劇に再生への願いを託し、新作に臨む所存です」と意気込みを語っている。【公演概要】演劇の毛利さん-The Entertainment Theater Vol.1「天使は桜に舞い降りて」脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)日程・会場:2022年1月、東京・愛知・大阪出演者:荒木宏文 夢咲ねね 三津谷亮 伊崎龍次郎 大薮丘 星元裕月 相澤莉多 エリザベス・マリー ザンヨウコ 川本裕之 井俣太良 山本亨
2021年11月18日2020年1月に演出家・白井晃が芸術監督就任中のプログラムとして創作され、再演を熱望されたドイツ演劇の巨匠ベルトルト・ブレヒトの大作『アルトゥロ・ウイの興隆』が、11月14日、KAAT神奈川芸術劇場にて開幕した。ヒトラーが独裁者として上り詰めていく過程を、シカゴのギャングの世界に置き換えて描き、ジェームス・ブラウンの楽曲を中心にファンク・ミュージックを散りばめた白井の意欲作。初演に続き、主演のアルトゥロ・ウイには草なぎ剛。共演には、神保悟志、渡部豪太、松尾諭、小林勝也などが続投し、新たに榎木孝明と七瀬なつみが座組に加わった。開幕前日には公開ゲネプロが開催され、「自分の積み上げてきた全てを出せる集大成となる舞台だと思っています」と語る草なぎは真っ赤なスーツに身を包み、ジェームス・ブラウンの『Get Up(I Feel Like Being A)Sex Machine』などを熱唱。オーサカ=モノレールの生演奏によるライブ会場さながらの舞台を駆け巡りながら、華麗なダンスも披露した。初演時には、齋藤茂男が手掛けた照明が読売演劇大賞最優秀スタッフ賞を受賞。ウイの欲望埋めく世界観を存分に引き立てるライティングも見どころの一つだ。本作では、シカゴギャング団のボスであるウイが自らの野心のために周囲の人々を次々と裏切り続ける。そんなウイに扇動されていく人々の姿は恐怖でもあり、不思議な高揚感すら覚えてしまうことも。『アルトゥロ・ウイの興隆』は2022年1月まで、横浜・京都・東京にて開催される。『アルトゥロ・ウイの興隆』横浜公演:2021年11月14日(日) 〜 12月3日(金) KAAT神奈川芸術劇場<ホール>京都公演:2021年12月18日(土) 〜 12月26日(日)ロームシアター京都 メインホール東京公演:2022年1月9日(日) 〜 1月16日(日)豊洲PIT
2021年11月18日豪華アーティストが出演する『大阪MUSIC LOVER ~Road to 2025~』が、12月17日(金)・18日(土)の2日間、大阪城ホールで開催される。「大阪MUSIC LOVER ~Road to 2025~」チケット情報17日(金)は、瑛人、CHEMISTRY、コブクロ、flumpool、スガ シカオ、18日(土)は、AI、倖田來未、清水翔太、BEGINが出演。誰もが聴き馴染みのある楽曲が披露される。本公演は「大阪文化芸術支援プログラム2021」の一環として行われるもの。そして、2025年に開催される「大阪・関西万博」に向けて機運や期待感を高めるためにも、音楽の力で大阪に“癒し”と“元気”をお届け。ライブ・エンタテインメントは依然として厳しい状況が続いているが、「安全」「安心」して音楽を楽しめる本公演で、再び大阪に活気が戻ることに期待したい。11月30日(火)23:59までチケットオフィシャル先行抽選を受付中。
2021年11月17日「100mを全力で2本走るようなもの」1公演で2曲の協奏曲を弾くイメージを、そんなふうに喩えてくれた。2002年チャイコフスキー国際コンクールで、女性として、また日本人として初優勝という快挙をとげた上原彩子。そのデビューから20年の記念リサイタルを、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番とラフマニノフのピアノ協奏曲第2番という超ど級プログラムで飾る[2022年2月27日(日)サントリーホール]。協奏曲を2曲続けて弾くのは、そのチャイコフスキー・コンクール以来20年ぶり。「コンクールでは1曲目がラフマニノフの《パガニーニ狂詩曲》でしたが、2~3分ですぐチャイコフスキーを弾かなければならなくて。時間がなく、栄養補給のために舞台袖に用意しておいたバナナを途中までしか食べられなかったのをよく覚えています(笑)」ロシアの2大ピアノ協奏曲。どちらも、弾き終わったあとに壮大な物語を読んだような感覚になる作品だという。「ラフマニノフは、とても暗いところから始まって最後に祝祭的に昇り詰めていく。チャイコフスキーは明るい色の中に淡い色や悲しい色が散りばめられている。どちらも、感情や呼吸が深いところで動いているような感じがあるのは、すごく似ているところです。一方で、チャイコフスキーの方がオペラ的・演劇的で、人に見せる要素を感じますね。ラフマニノフはもっと純粋にピアノで音楽を紡いでいく。だからチャイコフスキーには表に出ていくような音色が必要ですし、ラフマニノフはもう一段暗く、内側に詰まった音が大事。和音も内声がより大事です」ロシア人ピアニスト、ヴェラ・ゴルノスタエヴァのもとで、小学生の頃からロシア音楽に取り組んできた。「あまり型にはまらなくていいところが大好きでした。特に幼い頃は、バッハやベートーベンと比べて断然自由に弾けるのが楽しくて。もちろん作曲家それぞれのスタイルの中で弾かなければならないけれど、でもその中ですごくいろんな自由が私には感じられるので」共演は原田慶太楼指揮の日本フィル。「原田さんはすごく前向きでエネルギッシュ。救われる気がします。日本フィルは、たぶん一番多く共演している日本のオーケストラ。私は『ソリスト対オケ』でなく、メンバー一人一人との繋がりが見えるような協奏曲の演奏が好きだし、今回は直前まで九州ツアーでご一緒しているので、いっそうそんな演奏にしたいなと思います」(取材・文:宮本明)
2021年11月17日「東儀秀樹×N響メンバーによる弦楽アンサンブル」が、12月3日(金)に愛知・三井住友海上しらかわホール、12月6日(月)に東京・紀尾井ホールで開催されることが決定した。本公演は雅楽師・東儀秀樹のデビュー25周年記念の一環となる。東儀と共に出演するのは、N響メンバーによる弦楽アンサンブル(コンサートマスター降旗貴雄)、Keiko(ピアノ)、スペシャルゲストにはヴァイオリニスト・川井郁子(東京公演)、和楽器バンド・神永大輔(名古屋公演)を迎える。東儀家は、奈良時代から1300年間、雅楽を世襲してきた楽家。幼少期から海外で暮らしていた東儀秀樹は19歳の時に雅楽を始め、天賦の音楽的才能を発揮。宮内庁楽部で活躍していた、あふれる個性で楽団外での活動も活発化させ、独立することになる。古典だけでなく現代音楽も奏で、雅楽を身近なものにしたことや、篳篥(ひちりき)や笙の存在を知らしめ、天上から降りてくるような神々しい音色を教えた東儀は今年デビュー25周年を迎えた。12月6日(月)に行われる、N響メンバーによる弦楽アンサンブルと、ヴァイオリニストの川井郁子との共演は、東儀にとって初の組み合わせ。東儀は川井のヴァイオリンを「スカッとする力強さと優美さを兼ね備えていて、とても表現の幅が広い」と評する。クラシックの枠を超えて、ラテンやタンゴも得意とする川井。演奏曲に「リベルタンゴ」も予定されていることから、情熱的なヴァイオリンが聴けそうだ。さらに今回のセットリストは多岐に渡り、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の主題歌「炎」(LiSA)をはじめ、幅広い世代が耳にしている楽曲も披露される予定だ。■名古屋公演日時:2021年12月3日(金) 開場18:00/開演18:45会場:三井住友海上しらかわホール (愛知)出演:東儀秀樹(雅楽師) / N響メンバーによる弦楽アンサンブル/Keiko(ピアノ)[ゲスト]神永大輔(尺八奏者/和楽器バンド)■東京公演日時:2021年12月6日(月) 開場12:30/開演13:30会場:紀尾井ホール (東京)出演:東儀秀樹(雅楽師) / N響メンバーによる弦楽アンサンブル/Keiko(ピアノ)[ゲスト]川井郁子(ヴァイオリン)
2021年11月17日少年忍者 / ジャニーズJr.の北川拓実が主演を務める舞台『ドン・カルロス』が2021年11月17日(水)から紀伊國屋ホールほかで上演される。物語の舞台は16世紀、「太陽の沈まない国」と呼ばれ全盛を誇るスペイン。王子のドン・カルロス(北川拓実)は、フランス王女エリザベート(愛原実花)と深く愛し合っていた。しかし、カルロスの父・スペイン王フェリペ二世は、国家繁栄のためにエリザベートを妻にする。愛する女性が〈母〉となり、絶望に沈むカルロス......。ドイツを代表する劇作家シラーの代表作が新訳で現代に蘇る。演出を担当する深作健太。映画監督の深作欣二を父に持つ深作は、“深作組ドイツ3部作”の完結篇として本作を選んだ理由を「『火の顔』は親殺しの話で、『ブリキの太鼓』は親へのコンプレックスで成長を止めてしまった少年の話で、『ドン・カルロス』は愛する人を巡る親と子の対立の話。僕自身が同じ表現者としての父親へのコンプレックスがでていたのかな」と話す。一方で、1年のうちに3部作を手がけ、内省を深めたことで「ようやく親離れできそうな気分です」とも語った。エリザベートを演じる愛原も、劇作家のつかこうへいを父に持つ。愛原自身は父親の仕事現場に行くことを固く禁じられていたというが、深作は幼少の頃から父親の仕事ぶりを間近で見てきたことが感じられるといい、「稽古中に『ここで雷がピシャン!』と急に言い出したり(笑)。独特な芸術性や感覚はお父様の影響かなと思います」。主演する北川については、『火の顔』に続きタッグを組む深作は「親みたいな気分」だといい、「これからいろいろな演出家を知って、いろいろな技と、俳優としての生き方を覚えてほしい」と早くも感傷的。愛原は「かわいさも格好よさもある」と評した上で「舞台上でストローがうまく刺さらなかった時に、『よいしょ』と言っていたんですよ!かわいいでしょう?(笑)。このまますくすく育ってほしいです」と親心を覗かせた。観客へのメッセージを尋ねた。深作は「古典作品と思わず、海の向こうの遠い国の演劇と思わず、ぜひ今の僕たちの物語だと思って見てもらえると。この分断の時代に重ねると、感じることもたくさんあると思います。分かりやすく仕上げたいと思っているので、ぜひご覧ください」と話し、愛原は「本来上演時間が4時間の戯曲を2時間にまとめていて、きっとお客様にとって驚きの連続だと思います。パワフルにやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします」。その他の出演者は、七味まゆ味、小田龍哉、宮地大介、神農直隆。東京公演は11月23日(火・祝)まで。京都公演は11月26日(金)〜28日(日)まで、京都劇場。取材・文:五月女菜穂
2021年11月17日舞台『プレイタの傷』が、11月12日に京都劇場で開幕。主演を務める、嵐柴エイジ役の仲田博喜からのコメントが到着した。本作は、ドラマCD、コミカライズ、声優配信番組などを展開してきた「PROJECT SCARD(プロジェクト スカード)」第8弾のプロジェクト。2021年1月よりMBS・TBS・BS-TBS「アニメイズム」枠で放送し、好評を博したTVアニメ『プレイタの傷』の舞台化作品となっている。舞台は国から捨てられ、無法地帯となった東京・暁特区。ディヴァイン・タトゥーと呼ばれる神獣の力を宿す者たち、“スカード”の活躍を描く。公演にあたり、主役を務める嵐柴エイジ役の仲田博喜から以下コメントが到着している。<嵐柴エイジ役:仲田博喜 コメント>約一ヶ月の間、カンパニーで作り上げて来たものを皆様にお届けできる日を迎えられた事、心から嬉しく思います。また、こうして幕が上がる日を楽しみにしてくださった皆様にも心から感謝を申し上げます。それぞれの守りたいものや思いが交錯していくストーリーの中で、舞台だからこそ見せられる表現をテンポよく展開していき、それぞれのタトゥーを駆使しての戦闘シーンなども見ものです。暁の英雄と謳われたエイジが引き継いだ意思。そしてそれを受け継いだ彼らの思い。それぞれの人物の正義の行先を是非、劇場並びに配信で見届けて頂けましたら幸いです。大千秋楽まで全員で戦って参りますので、舞台「プレイタの傷」の応援よろしくお願い致します。■公演情報<京都公演>2021年11月12日(金)~11月14日(日) 京都劇場11月12日(金) 18:0011月13日(土) 13:00/18:0011月14日(日) 13:00<東京公演>2021年11月18日(木)~11月21日(日) ヒューリックホール東京11月18日(木) 13:00/18:0011月19日(金) 18:0011月20日(土) 13:00/18:0011月21日(日) 12:00/17:00
2021年11月17日ダンスボーカルグループ、DEAR KISS(ディア キス)が12月11(土)・22日(水)の2日間、東京・shibuya eggmanにて年納めライブを開催する。本公演は、活動6年間の楽曲を前期(結成の2016年から2018年)と後期(2019年から2021年)の各3年間に分けて披露するエクスクルーシブコンセプトライブとなっている。DEAR KISS チケット情報DEAR KISSは、これまでに数度のメンバーチェンジやコロナ禍突入など過酷な局面を迎えつつも、大型フェスへの参加、海外展開、メジャーデビュー等、結成してから一貫して “走る事を止めず、前へ進む” 活動を続けているグループだ。今もそのコンセプトは変わらず、来年もさらに加速して前進するために、今年までの活動の総仕上げとして本公演が開催される。また同ライブでは、来年の活動に関する「重大発表」も予定されている。会場は今年40周年を迎え、同じく時代の数々を生き抜いてきた音楽現場の登竜門、shibuya eggman。“過去を背負って新時代へ”と称された本公演にて、コロナ禍すら生き抜いた彼女たちのグループにかける強い想いを是非体感してほしい。チケットは、11月21日(日)23:59まで先行抽選プレリザーブを受付中。
2021年11月15日ピューリッツァー賞戯曲部門を受賞したデヴィッド・リンゼイ=アベアーによる『ラビット・ホール』を、小山ゆうなが演出。夫婦役として初共演を果たす小島聖と田代万里生に話を訊いた。小島と田代が演じるベッカとハウイーの夫婦は、4歳のひとり息子を交通事故で亡くしたばかり。悲しみは同じながら、夫婦には微妙なズレがあるようで、「目指すところは一緒なんですけどね。捉え方の違いによって摩擦が起きている状態。でもそういうことって決して遠い話ではないですし、恥ずかしいけれど自分の日常を思い出したりしながら、ベッカという役になっていけたらと思います」と小島。田代も「お互い逃げているわけでもないし、ハウイーはハウイーなりに、ふたりの明日をどう紡いでいったらいいか一生懸命考えていると思うんです。でもあのズレ方っていうのは男と女だからなのか…。永遠のテーマですね」と苦笑いを浮かべる。さらにはベッカの妹で妊娠中のイジーや、姉妹の母のナットらが登場。家族だからこその強い想いと、それゆえの綻びが、丁寧な会話の積み重ねから描かれていく。「これを観て自分に照らし合わせない人はいないと思うんです。迷いながら生きている人たちが、答えが見つからなくても、その中で進んでいる今が間違っているわけではないんだと。ちょっと背中を押せるような作品になればいいなと思います」と田代。小島も「この作品は押しつけがましくないのがいいなと思っていて。『こっちが正解!』となると疲れますが、そういった無理矢理なところがない。そこが救いだと私は思います」と続ける。KAAT神奈川芸術劇場の今シーズンのテーマは“冒(ぼう)”。そこで本作におけるふたりの冒険を聞くと、「劇中で歌わないストレートプレイへの出演や、演出家の小山さんも共演者も劇場も僕にとっては初めて尽くし。知らない国にやって来た、“ラビット・ホール”に迷い込んだ気持ちもありますが(笑)、とても素敵な作品に出会えて僕は本当に運がいいなと思います」と田代。「あまり子どもがいる役をやったことがなかったので…」と語る小島は、ベッカと同じく子どもを持つ母親でもある。それだけになかなか重い役どころではあるのだが…。「最初に戯曲を読んだ時、なんとも言えない気持ちになったのが正直なところです。でも私があまりガーンとしていても、何も伝わらないですから。そこを落とし込んだ上で、舞台上では軽やかに放出出来たらと思います」と微笑んだ。取材・文:野上瑠美子
2021年11月15日チケットぴあが若手バンドを応援するライブハウス企画「Grasshopper(グラスホッパー)」が11月より始動する。企画第1弾となる「Grasshopper vol.0 suppoted by チケットぴあ」が、11月20日(土)東京・下北沢CLUB Queにて開催決定!今回登場するのは、東京発「alter girl」と栃木県足利市発「菜ノ葉。」の注目の2バンドだ。チケットは11/12(金)18:00よりチケットぴあにて販売開始となる。本イベント名の"Grasshopper"(=バッタ)には、若手バンドがたくさんの人に知ってもらって勢いよく飛び立てるようにという思いが込められており、今後も一押しの若手バンドを迎えて開催予定だ。まだ見ぬアーティストとの新しい出会いへ。新進気鋭のバンドによるアツいライブをお見逃しなく!◆alter girl繊細な歌詞とそれを吹き飛ばすライブの熱量と迫力が魅力の東京発ロックバンド。◆菜ノ葉。栃木県足利市発、日常型ロックバンド。菜ノ葉。時に荒々しく、時に優しく。いまを生きる若者の心情をそのまま音に表した様な、ジャンルに捉われない多彩なメロディ。それに乗せるのは、シンガーソングライターとしての活動歴も携えた Gt/Vo.サヤカの類い稀なる確かな表現力と、確実に体感した者の心に突き刺す抜群の歌唱力。現在はサポートメンバーを迎え、関東圏内を中心に活動中。【公演情報】11/20(土)東京・下北沢CLUB QueOPEN 18:00 / START 18:30出演:alter girl、菜ノ葉【チケット情報】2,000円(税込) ドリンク代別※予定枚数終了しだい発売終了となります。
2021年11月12日童話に新しい解釈を与え、大人向けファンタジーとして創り上げたミュージカル『INTO THE WOODS』が2022年1月に日生劇場、2月に梅田芸術劇場メインホールで開幕する。1986年に発表され、翌年ブロードウェイで初演されたミュージカルで、これまでに世界各国で上演されてきた本作。日本でも複数の演出家によって舞台化されてきたほか、2014年にはロブ・マーシャルが監督を務め、ディズニーにより実写映画化(日本公開は15年)されている。今回、本作で赤ずきん役を務めるのは、羽野晶紀。劇団☆新感線やNODA・MAPなど数々の舞台経験を積んできた羽野は、2児の子育てに専念するため、10年ほど「タイムカプセルに入っていた」時期があった。仕事復帰後も、精力的な活動を続けているが「まだまだ素人みたいな者なので」と謙虚な姿勢を崩さない。赤ずきん役をオファーされた際、羽野は「心が踊った。純粋に楽しそうだな、ワクワクするなと思った」というが、実際に脚本を手にしてみると「掛け合いが多くて、文字も小さくて、読むのが大変。ミュージカルをやっている人は本当にすごい」と笑う。ただ、できないことを負担に感じている様子はなく「この年になっても初めてのことができるのは、ありがたいこと」と前向きだ。今回がミュージカル初演出となる熊林弘高について、羽野は「まだ数回しかお会いしていないけど、すごく濃い。ちょっとクラクラするぐらい」と印象を語る。理由は「言葉にしろ、内容にしろ、お話しされることが、私の知らないことばかり」だからだそう。「初めてあった時に、『この曲はハ長調です』と言われて。そんなこと、全く考えたことなかったから(笑)」と話していた。本作では、赤ずきんをはじめ、『シンデレラ』や『塔の上のラプンツェル』など数々のおとぎ話が出てくる。そのことにちなんで、お気に入りのおとぎ話はあるか尋ねた。羽野は『オオカミと七匹の子ヤギ』を挙げた。「お母さんになりすましたオオカミが家にやってくるお話。子どもがそれをすごく怖がって、私が家に帰ると、ハグの後に、私の匂いを嗅いで『本物のお母さんだ』と言う。それがかわいいなと思って」とほっこりするエピソードを明かす。2022年最初の舞台。コロナ禍の影響で配信される演劇作品も増えたが、羽野は「あんまり映像として残されたくない派」という。「劇場という同じ空間にいられる時間はとても儚い。その関係性が私は好き」とした上で、「ぜひ劇場でお会いしたい」と話した。取材・文:五月女菜穂
2021年11月12日「行こうよ信州!泊まろうよ信州!~FDAで行く!信州の魅力再発見~」が、11月20日(土)・21日(日)の2日間、福岡市天神のライオン広場(福岡三越北側)にて開催される。信州の“食”が堪能できる「信州マルシェ」では、りんごのほか、長野ワインや6種類のりんごに洋梨をブレンドした「VinVieシードル」、諏訪市地ビール「信州浪漫」、信州の伝統食「新そば」などが販売される。また、20日(土)限定で、長野県飯綱町のりんご圃場と会場を映像でつなぎ「バーチャルりんご狩り」が開催。凸版印刷が誇る最新のバーチャル技術を用いて、遠隔地にいながらも、園主との相互コミュニケーションを楽しみながら臨場感のあるりんご狩りを体験することができる。さらに、「ゆるきゃら(R)グランプリ 2019」でご当地ランキング1位を獲得した長野県PRキャラクター・アルクマも応援にかけつけ、ダンスを披露してくれるのでこちらもお楽しみに。信州と言えばアルプス・白馬・上高地など大自然の絶景を思い浮かべる方も多いはず。フジドリームエアラインズの定期便を使えば、福岡空港から信州まつもと空港までたった90分!本イベントを楽しんだあとは、日々の疲れを吹き飛ばしてくれるような壮大で豊かな大自然が待っているリフレッシュ旅へ出かけてみては。イベント会場では、FDA、美ヶ原温泉翔峰、ホテルブエナビスタ等のInstagram・Facebook・Twitterいずれかのアカウントをフォローしてくれた方に長野ワインや信州産りんごジュース等が当たる抽選会も行われる。「信州マルシェ」の事前受付、「バーチャルりんご狩り」の予約チケット販売は、それぞれ11月13日(土)10:00より開始。「行こうよ信州!泊まろうよ信州!~FDAで行く!信州の魅力再発見~」【日時】11月20日(土)11:00~16:30・21日(日)10:00~16:00【会場】福岡三越 ライオン広場特設会場■「バーチャルりんご狩り」【日時】11月20日(土)11:00~(以降16:15まで7回開催)【体験料】りんご3kg(送料込み)3500円【体験方法】りんご園主のアドバイスを受けながら、長野県飯綱町のりんご園で実っているりんごを5個選びます。【ご予約】◎受付期間:11月13日(土)10:00~19日(金)23:59※決済方法でコンビニ決済選択された方は、代金の他に決済手数料として220円/件必要となります。■「信州マルシェ 物販事前受付」【ご予約】◎受付期間:11月13日(土) 10:00~19日(金) 23:59※決済方法でコンビニ決済選択された方は、代金の他に決済手数料として220円/件必要となります。
2021年11月12日重松清の小説『ナイフ』に収録されている1編をもとにした、近藤芳正による一人芝居『ナイフ』が2022年1月21日から水戸芸術館ACM劇場で、2月4日から東京芸術劇場シアターイーストで上演される。いろいろなことから逃げていた父親。ある日、父親はひどい落書きがされた教科書を見つけ、息子がいじめられていることに気づく。この事実とどう向き合っていいか分からない。そんな中、幼なじみが頑張っている姿を目にしたり、偶然サバイバルナイフを手に入れたことから心に変化が訪れる。やがて父親は少しずつ息子と向き合い始めてーー。そんな父と息子の愛と再生の物語だ。昨年6月に上演が予定されていたが、コロナ禍のために“中止”となった本作。近藤は“中止”を聞いたときは「本当にガクッとなった」といい、今回の舞台についても「正直、まだ公演ができるのかどうか、半信半疑。(気持ちの)立て直しを図っている状態」と明かす。近藤は、京都に移住したり、結婚したりと、生活環境が大きく変わったこともあり、舞台との向き合い方を改めて考えたという。「生活のためという方もいるだろうし、それでも舞台が好きでやっている方もいる。僕はどうしようと考えた時に、舞台から1回離れてみようと思った。稽古したものがなくなるというのは精神的にきついから」と話す。俳優として、その決断は怖くなかったのかと尋ねると、近藤は即座に「怖くはなかったです。こだわっていたものが一気になくなった」と話す。「これまで仕事=(イコール)自分の評価だと思っていたけれど、仕事は仕事で、生きていくうちの一部。愛情を育てるとか、友情を育てるというところが僕は欠けていたので、そこを一生懸命修復しているところ」とも。人生観が変わった様子を語った。ただ、本作は自身が持ち込んだ企画ということもあり、「これだけは絶対やろうと思っています」と意思は強い。重松清とは以前から交流があったという近藤は、重松作品が大好きだといい、「本当は弱いくせに、何か強がりたい。そういう人間が描かれていて、非常に惹かれる」と、その魅力を話す。「弱者の味方でいてくれて、そして、どこか少年のような心を持っていて。読んでいると、自分の子どもの頃を思い出せるんですよね」。□字ロックの山田佳奈が脚本・演出、大石めぐみがフィジカルコーチを務めるなど、信頼のおけるメンバーとともに作り上げる一人芝居。近藤は「登場人物たちは必死に三者三様にあがいてる。一方、体がそんなに動くわけでもない僕が、決して楽ではない一人芝居をやること自体もあがき。つまり、あがいてる人たちを、あがきながら演じる。生きるヒントや勇気を感じてもらったら、芝居をやる方としてはこれ以上の幸せはないです」とメッセージを送った。水戸公演は1月23日(日)まで全4公演。東京公演は2月6日(日)まで全4公演。取材・文:五月女菜穂
2021年11月12日寺山修司が「天井棧敷」結成前の1963年に書き下ろした『海王星』を、新生PARCO劇場にて初上演。主演の灰上猛夫を演じる山田裕貴に話を訊いた。舞台は嵐で立ち往生中の船上ホテル。亡くなった父・彌平の婚約者・魔子と恋に落ちた猛夫だが、そこに彌平が生きていたという知らせが入り……。脚本を読んだ感想を、山田はこう語る。「物語の描かれ方としては、人間の感情が入り乱れた愛憎劇、というかたちにはなっていると思います。でも僕が脚本を読んだ時にストレートに入ってきたのは、“愛ってなんだろう?”という感情。この世にはこんなにも愛情があふれていて、人を好きになるということは誰もが経験しているけれど、結局“愛ってなに?”と。なんか悩んでしまいましたね」さまざまな“愛”を寺山の美しい言葉の数々で紡ぎ出す本作。中でも山田に響いたというのがこのセリフだ。「魔子さんの『あなたを作ったのは、お父さんなんかじゃない。あなた自身なんだから』というのは、僕自身の人生でも感じたことがあります。父と子の関係というところで、小さいころからコンプレックスというか、普通ではない感覚があって。そこは猛夫とシンクロする部分ですし、この役を生きていくうえでプラスになるかなと。言葉には表せない細かな感情や発する声に滲み出るもの、振り向く時のスピードに至るまで、すべてに影響していくと思います」役が乗り移ったかのような、リアリティのある演技が魅力的な山田。猛夫という役に対する、現段階でのアプローチ方法を訊ねると……。「まず常に思っているのは、“魂まで変われ!”ということです。いつも“俺消えろ!”と思っていて、今回だったら灰上猛夫のことを徹底的に考えたり、彼の気持ちを知ろうとすることが、役づくりではないかなと。やっぱり役者って、人の気持ちがわからないと出来ない仕事なんです」ちなみに本作は音楽劇。ドレスコーズの志磨遼平が音楽を手がける。「今は一切行けていないですが、僕、とにかくカラオケが大好きなんです!だから歌えることへの喜びはとても大きいです。志磨さんの楽曲は、儚く、悲しい感じで、これを舞台上で歌ったらどんな世界になるんだろう?とすごく考えさせられるものばかり。次にこの音がくるんだ!?ここで間が入るんだ!?みたいな面白さもあって。猛夫としてこれをどのように表現していけばいいのか。日々研究していきたいと思います」公演は12月6日(月)開幕のPARCO劇場での東京公演を皮切りに、大阪、富山、宮城、青森、名古屋と各地を巡る。取材・文:野上瑠美子
2021年11月12日2001年にスタートし、長年愛されている「しまじろうコンサート」が、この冬20周年を迎える。2022年2月には、「しまじろうコンサート」に続き、実験・お話・歌で構成するショー「しまじろうとガオガオさんのサイエンスショー」の開催が決定した。「しまじろうとガオガオさんのサイエンスショー」チケット情報本公演は、ストーリーの中で 「空気」「構造」「光」「色」の4つのテーマの実験をショー形式で実施。まだサイエンスに興味のない子どもも、「自分の頭で予想して考えてみること」「実験をして試してみること」で新しい発見や楽しさを見つけ、興味を持つきっかけを作ろうというもの。2022年は首都圏にて、2023年には関西・中部にも開催の範囲を広げていく予定だ。「しまじろうとガオガオさんのサイエンスショー」のチケットは、12月7日(火)まで先行(抽選)受付中。12月17日(金)10:00より一般発売開始。■「しまじろうとガオガオさんのサイエンスショー The Science Show」▼2022年2月20日(日) 12:45/15:00/17:15東京・たましんRISURUホール 大ホール全席指定-3980円▼2022年2月23日(水) 13:00/15:15/17:30神奈川・厚木市文化会館 大ホール全席指定-3980円▼2022年2月27日(日) 12:45/15:00/17:15東京・板橋区立文化会館 大ホール全席指定-3980円
2021年11月11日11月18日(木)初日の新国立劇場のワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》(新制作)でソプラノ林正子が演じるエーファは、男たちを夢中にさせる魅力的なヒロインだ。「ワーグナーには珍しく、リリックなソプラノの声で歌える可愛いイメージの役。でもイェンス=ダニエル・ヘルツォークさんの演出と大野和士さんの音楽が引き出すのは、可愛いだけでない、彼女の根底にあるものです。私は、ワーグナーはエーファの中にヴェーゼンドンク夫人の姿を描いていると思うんです。恋人ではなく、永遠に自分のものにできないマドンナ。だからきれいに歌うだけでなく、所々ドスの利いた声を入れたり、勇気を持って冒険していいのではないかと思っています。あまりクセの強いエーファはよくないですが、人間くささは、ありだと思うので」ヴェーゼンドンク夫人はワーグナーの不倫の恋人。彼女の詩による《ヴェーゼンドンク歌曲集》の旋律が《トリスタンとイゾルデ》に転用されているのは有名だ。《マイスタージンガー》第3幕には、その《トリスタン》の断片が登場する。若いエーファに心惹かれる男やもめザックスが、《トリスタン》の登場人物マルケ王を引き合いに、彼女に諦めを語る場面。「お稽古で、ザックス役のトーマス・ヨハネス・マイヤーさんが本当に泣いていて。それを見たら、彼の気持ちに応えないエーファが申し訳なくて、私も何度歌っても心が痛みます。この場面は見どころにしていただけるとうれしいです」ワーグナーを歌う時はいつも、圧倒的なオーケストラの力を感じて、まずその流れを邪魔せず歌うことに腐心するという。しかし。「《マイスタージンガー》では、あまりそれを考えないのです。歌がオケを凌駕するように書かれた作品だと思います」聴衆はもちろん、出演者たちにとっても待望の上演だ。ザルツブルク・イースター音楽祭とザクセン州立歌劇場、そして東京文化会館との国際共同制作。昨年、及び今年8月の上演予定もコロナ禍で中止となった。「今回、夏と完全に同じキャストではないので、乗れなかった人たちの気持ちも全部胸に抱いて歌いたいと思います。4時間半の長丁場ですが、私自身、自分が出ていないシーンにもこんなに感情移入できるのかと驚くぐらい楽しいプロダクション。今までにない《マイスタージンガー》現代演出の決定版だと思います。絶対に損はさせませんのでぜひ!」新国立劇場オペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の公演情報はこちら(文:宮本明)■新国立劇場オペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」日程:2021年11月18(木) ~ 12月1日(水)会場:新国立劇場 オペラパレス (東京)
2021年11月11日『関根くんの恋』や『夏雪ランデブー』などで知られる河内遙の同名漫画を舞台化。朗読劇『リクエストをよろしく』として、浜中文一と室龍太のW主演で上演される。そこでキャストのひとりである矢島舞美に話を訊いた。元芸人の朝日屋颯太と、彼の元相方でラジオの放送作家である水無月の成長を描く本作。主な舞台はラジオ局となるが、矢島本人もラジオとの関わりは深く、12年もの長きに渡りパーソナリティを務めてきた。「ラジオってリスターの皆さんの日常の中にあって、そっと寄り添ってくれるような、とても身近な存在だと思うんです。私自身、お便りを通して、応援してくださっている方々と会話出来ることがとても楽しくて!顔は見えなくても人柄がわかる。ラジオのそんなところが大好きなんです」パーソナリティとしてのデビューは16歳の時。当初は失敗の連続に落ち込むことも多かったという。だがそんな矢島を支えたのが、ラジオディレクターの存在だ。「ディレクターの方には本当に助けていただきましたね。正直初めのころは、こんなに難しいものだとはわかっておらず、収録に向かう足がいつも重かったんです(苦笑)。でもディレクターさんを始め、スタッフの皆さんの協力のもと育てていただいて!今の自分があるのは、あのラジオでの経験がとても大きかったと思います」今回矢島が演じる雪室は、まさにそのラジオディレクター。水無月とともに颯太をラジオの世界へと導くキーパーソンだ。「雪室ってくすぶっている颯太や水無月を引っ張り上げる、ふたりの人生を変えるような存在なんですよね。ただ原作を読むと、雪室自身ももがいているというか、まだまだ試される立場でもあるのかなって。そしていろいろ葛藤を抱えながらも、自分の感覚を信じてチャレンジしていく。そんな雪室の魅力をしっかり伝えられるよう、頑張りたいと思います」ラジオの現場で声の表現力を磨いてきた矢島だが、その経験は、この朗読劇でも大いに生かされていきそう。「私、朗読劇大好きなんです。動きがない分、観る側が作品の世界を自由に想像出来る。その幅が素敵だなって。ただ演じる上では、雪室のクールさも温かみも声だけで表現しないといけない。それってとても難しいとは思います。でも今回は声優のお仕事をされている共演者の方も多いので、たくさん勉強させてもらいたいなと。そしてお客さまには、この作品を通して、少しでも元気を与えられたらいいなと思います」取材・文:野上瑠美子
2021年11月11日コロナ禍で前公演が延期され、4年ぶりの開催となったワハハ本舗全体公演。『王と花魁』は10月末から全国14か所20公演のツアーがスタートした。関西では11月に堺と神戸で、12月に大阪で上演される。構成・演出の喰始のもと、おなじみの柴田理恵や久本雅美、梅垣義明らが「笑わせるためには何でもする!」と総力を結集するエンタテインメントショーだ。「やっと舞台ができる喜びでいっぱい、またお客様に会えるという楽しみでいっぱいです」と語る久本雅美が稽古中に来阪、取材会でその熱い思いを語った。WAHAHA本舗PRESENTS WAHAHA本舗全体公演「王と花魁」チケット情報「ワハハ本舗は私そのもの、自分の原点。私たち自身がワハハ本舗の世界を大好きなんです」と久本。今回は“日本の芸能”をコンセプトに、花魁ジャズや歌舞伎ミュージカルなど、ワハハならではのパフォーマンスを披露する。久本は、柴田とふたりのシーンで応援団を組み「皆さんにエールを送れるようなネタをやろう」と柴田の家で一緒にアイデアを練ったと言う。「ワハハ本舗は町の中華屋さん。『わぁ~、いつもの味やわ!』というネタが目白押しです」と、待ちこがれるファンを喜ばせる。「4年間できなかったこの思いをぶちまけて、お客さんに何としても喜んでもらいたいと思っています」。しかし、客席で踊ったり観客を舞台に引き上げたり、ワハハ本舗の真骨頂と言える観客参加型の演目はコロナ禍で封印。その代わりに“マスク de エール~舞台にエールを!~”を企画した。会場にマスクとペンが用意され、思いを書いた観客のマスク姿を撮影、エンディング前に泉谷しげるが作った曲とともにその映像を映し出す。ポスター中央に大きく写る泉谷だが、出演はない。創立メンバーは皆60歳を超え、喰始は「いつまでもあると思うな、ワハハ本舗」とコメント。「1回も観たことがない人に観てほしい」と言う。「ワハハ本舗は、下ネタや過激なネタが多いというイメージがあると思いますが、それは裏切らないです(笑)。でも、ファンタジーのネタもあればグッとくるようなネタも取り揃え、おもちゃ箱をひっくり返したようないろんなパフォーマンスが次から次へ出てくる唯一無二の劇団。私や柴田さんとか、テレビでできないことを舞台でやり倒してますしね。特に私は下ネタが多い。別に下ネタ担当ではないですが(笑)。観たことのない人には、そんな知らない世界を味わって楽しんでいただきたい。とにかく笑ってイヤなこと忘れて、元気になっていただきたいと心から思っています。ぜひ、劇場へ遊びに来てください!」。公演は、11月13日(土)堺市民芸術文化ホール(フェニーチェ堺)) 大ホール、14日(日)神戸国際会館こくさいホール、12月3日(金)から5日(日)までCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2021年11月10日大事な人が、ある日突然倒れてしまったら……?病で寝たきりになってしまった直人と、その幼馴染・碧(みどり)を、矢田悠祐と上口耕平が回替わりで交互に演じる舞台『僕はまだ死んでない』。2人とも一番の楽しみは入れ替わりで演じられることだと口を揃える。矢田は「真逆の役だから面白い。碧は自由に動けるけど、直人は意識はあっても喋ることができない」と演じ分けに注目。上口は「どちらの役を演じていても、矢田さんとずっと一緒に舞台上にいられる。蓄積を共有し続けられるので、演劇的にクオリティがあがるのでは」と期待を寄せる。課題は2人とも『直人』だと言う。「お芝居はキャッチボールだけど、直人は発言できない。代わりに、直人の過去を知っている幼馴染の碧が語ることで、直人の人物像をつくらないといけない」(矢田)。「未知の世界。どういうモチベーションで舞台上にいるんだろう。きっと相手の台詞に反応することもできないので、新しい表現方法が発掘できたらいいな」(上口)。2人は初共演だが、スチール撮影で「一緒にクリエイトできそうだ」と安心感を覚えたそう。撮影ではシャボン玉を大量に降らせた。フワッと浮くイメージのあるシャボン玉だが、実際は意外にぼとぼと落ちてくる……上口が(面白いけど、わざわざ口に出すのもなぁ)と思い静かにしていると、矢田がぼそっと「ものすごい塊きますやん~」と呟き、気持ちが通じて打ち解けた。「自然に演じて感じたことをお互いにキャッチしあえそうですね」「それが醍醐味ですね!」と盛り上がる。本作は昨年、VRと劇場での同時上演予定だった。しかしコロナ禍によりVR配信のみを実施。主人公・直人の視点から、病室で行われる家族や友人の会話を見聞きした。今回、劇場で上演するにあたってベッドから動けず喋ることもできない直人を、演出のウォーリー木下はどう表現するのだろう。上口は初めて出演するウォーリーの演出について「繊細なお芝居と、映像や音楽とのリンクがすごく緻密で、舞台を観に来て良かったと心底思える瞬間がある。エンターテイメントとしても刺激的な時間になると思います」と楽しみな様子だ。最後に矢田は「身近な人や自分がそうなった時を考えたことがない人でも、今の大切さをポジティブに捉えられる作品になると思います。重いテーマですが、クスッとできる面白いシーンもありますので」と締めくくった。公演は2022年2月17日(木)から28日(月)まで、東京 銀座・博品館劇場にて。取材・河野桃子
2021年11月10日2015年、弱冠15歳でチャイコフスキー国際コンクール第3位に輝いたロシア音楽界の新星、ダニエル・ハリトーノフのピアノ・リサイタルが11月27日(土)SAYAKAホールを皮切りに開催される。ハリトーノフが、コンサートの殿堂カーネギーホールにて華々しいデビューを飾ったのは、わずか14歳の時。あどけなさが残る少年ピアニストが世界の注目を集めてから早数年が経ち、凛とした青年へと成長した今冬、ドイツ・ピアニズムの名曲を詰め込んだプログラムをお届けする。2015年から日本で開催してきたソロコンサートでは、東京文化会館や東京オペラシティコンサートホールなどで演奏し、日本の音楽の殿堂においても好評を得てきたハリトーノフ。学生でありながらプロの音楽家としての経験を順調に重ね、ピアノに対する誠実で真面目な姿勢は見るものの心をつかんで離さない。爽やかなルックスに、190cmを超えるすらっと高い身長、そしてラフマニノフ作品をものともしない大きな手は、フランツ・リストに伝わる逸話をどこか彷彿とさせるように思える。「テンペスト」の愛称で知られるベートーヴェンのピアノ・ソナタ第17番は知る人ぞ知る名曲。3楽章全てがソナタ形式で作曲されており、ベートーヴェンの革新的な一面を垣間見ることが出来る。ブラームスの「2つのラプソディ」は、彼のピアニストとしての成熟期に生み出された作品であり、ラプソディという名の通り、彼の好んだ民族的要素を音に描いている。そしてコンサートの最後を飾るのは、若きブラームスの情熱と個性、才能が遺憾なく発揮された「ピアノ・ソナタ第1番」。ベートーヴェンの影響を受けつつも、表題的な要素を持つロマン派的作品だ。ロマン派の先駆けベートーヴェンと古典派への原点回帰と民族主義を取り入れたブラームス。ロマン派を代表する3つのソナタを堪能できる至極のコンサート。お聞き逃しなく。公演チケットはチケットぴあで発売中。■ダニエル・ハリトーノフ ピアノ・リサイタル202111/27(土)14:00開演SAYAKAホール(大阪狭山市文化会館) 小ホール (大阪)11/28(日)15:00開演長久手市文化の家 森のホール (愛知)12/1(水)19:00開演豊洲シビックセンターホール (東京)12/2(木)13:30開演神奈川県立音楽堂(木のホール) (神奈川)12/3(金)18:30開演志木市民会館パルシティ ホール (埼玉)12/4(土)14:00開演ノバホール 大ホール (茨城)12/5(日)13:00開演 東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル (東京)
2021年11月09日西本願寺(京都市下京区堀川通花屋町下ル)が11月13日(土)北境内地にて、キャンプを通じて京都府内の各地域文化にふれる「お寺きゃんぷフェス2021in本願寺」を開催する。株式会社JTBコミュニケーションデザイン、株式会社スノーピークビジネスソリューションズ、(公社)京都府観光連盟、海の京都DMO、森の京都DMO、お茶の京都DMOの協力を受け、北境内地は予めsnow peakのテントを張った特設キャンプ場となり(個人のキャンプ備品は持込不可)、各DMOと連携し新たに開発した京都ならではの地域体験やキッチンカーによる地域素材の食が提供される。夜には焚火法話と題して、焚火を囲んで法話を聞く機会も設けられる。「キャンプで地域へダイブしよう」をキーワードに、キャンプと地域体験を融合させた、新しいツーリズムの形(キャンプツーリズム)を「X-Camp 」と名付け、全国へ発信する本イベントは、キャンパーからライトユーザーまで幅広く、地域体験と融合させた新しいキャンプのスタイルを提案している。日本各地には、伝統工芸や産業、暮らし方など、様々な個性に満ちており、キャンプは本来地域の魅力や空気感を肌身でダイレクトに感じられる滞在スタイル。キャンプと地域の魅力を掛け(×)合わせれば、新しい発見や感動がきっと生まれるはずだ。■「お寺きゃんぷフェス2021 in 本願寺」開催日時:11月13日(土) 10:30開場、11:00開始~20:00終了チケット予約・発券期間:10月26日(火)~11月13日(日)※予定数に達した時点で受付を終了※チケットぴあのシステム(会員登録不要)を活用しセブン-イレブンで発券料金:参加無料(手数料なども不要です)
2021年11月09日時代を生き抜く歌の力を、ほろ酔い気分で味わう一夜嬉しいこともつらいことも、1年間のあれこれを思い出しながら、“おときさん”の歌にしみじみと酔いしれる――。1971年の初演から50年、年末の恒例行事となった加藤登紀子「ほろ酔いコンサート」が、今年も無事に開催されることが決まった。「何年か前に“一回も欠席してない人は?”と聞いてみたら、手を挙げた方がけっこういたんです。本当にありがたいですよね。普通のコンサートでは、初めて見る方のために、トータルで「これが加藤登紀子です」というものを志しているんですが、そこでは出しにくい曲も「ほろ酔いコンサート」だったら全部出せる。“今年の私はこうなのよ”という感じですね」今年の私=2021年の加藤登紀子は、コロナ禍に負けず活発な活動でファンを喜ばせてくれた。8月には念願だった『哲さんの声が聞こえる』を上梓し、アフガニスタンで社会活動に奉仕した故・中村哲医師の業績を書籍化。そして9月に発売した3枚組のCDアルバム『花物語』は、花と共に歩んできた音楽人生を、新解釈のベスト選曲に新録音を加えて編み上げた、大きな花束のような作品だ。「私の歌ってきた「百万本のバラ」「さくらんぼの実る頃」、「愛のくらし」や「花はどこへ行った」も、花がテーマで、しかも生きることが厳しい時代の歌が多いんです。人が運命の岐路に立たされた時、救いを求めて花に自分を託してきたのかなと思うんですね。まさに今、“生きる”ことに皆が向き合う時代に、『花物語』というアルバムを出すのはとても意味のあることだと感じています」アルバムには故・小林亜星への追悼の思いも込めた人気曲「酒は大関」も収録され、コンサートでもきっと歌われるはず。恒例の観客への振る舞い酒(*今年は「お土産」として提供)も併せて、優しさとくつろぎに包まれる「ほろ酔いコンサート」へ、ぜひ足を運んでほしい。「大関のCMは1971年にスタートしたんですが(*次女の歌手・Yaeが歌う新CMが放映中)、月日が経ってますます大切になった歌です。「時には昔の話を」(映画『紅の豚』エンディングテーマ)は来年で映画上映から30年、「知床旅情」は60年、「琵琶湖周航の歌」は100年前に作られた歌ですけど、今歌ってかっこいいと思える歌を歌わせてもらってきたことは、すごくありがたいですね。時代を生き抜いて、大切な存在に成長した歌たちを、ぜひ聴いていただきたいと思います」
2021年11月08日北海道テレビの人気番組『水曜どうでしょう』の“ミスター”でお馴染み、鈴井貴之によるプロジェクト「OOPARTS(オーパーツ)」第6弾となる舞台「D-river(ドライバー)が、2022年2月より、東京・大阪・札幌にて上演されることが決定した。OOPARTSとは、かつて鈴井貴之が主催していた劇団の名前。1990年の旗揚げ以降北海道演劇シーンに新しい風を起こし続け、その前衛的内容で動員を増やしてきたが、1998年に「RYOMA」を上演し、これをもって“消滅”という形で解散。2010年、解散から12年の時を経て、かつての“劇団”という形ではなく、新たな生まれ変わりとして、「OOPARTS」の活動をスタートした。2010年の第1弾「CUT」以降公演を重ね、今回が第6弾の公演となる。今回のテーマは、人間とAIの共存。高額な報酬を手に入れることができる、あるミッションを遂行するために集められた中年男3人の姿が描かれる。彼らは指示があるまま、最新の自動運転装置を備えた車に乗車。そこには「ドライバーが最新の人工知能を搭載したロボットであったなら?」というもう一つのミッションが存在し、3人のうち1人はその命題を実証するためのロボットだったのだ。人間と遜色ないその姿に、ロボットと認められない、ロボットであることすら信用できない男たち。ますます膨らむ懐疑心と共に、男たちはどこへ向かうのか。今や生活に身近となったAI=人工知能。それが人間と同等となった時、果たして人はその存在を容認できるのか?と観客に問いかける本公演に、渡辺いっけい、温水洋一、田中要次らほか8名のキャストが挑む。チケット一般発売は12月4日(土)10:00より開始される。舞台「D-river」2022年2月5日(土)~13日(日)東京都 サンシャイン劇場2022年2月18日(金)~20日(日)大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール2022年2月25日(金)~27日(日)北海道 道新ホール作・演出:鈴井貴之出演:渡辺いっけい、温水洋一、田中要次、竹井亮介、大内厚雄、舟木健、藤村忠寿、鈴井貴之
2021年11月08日中川晃教を星野鉄郎役、神田沙也加をメーテル役に迎え2022年4月、日本青年館ホールにて上演される『銀河鉄道999 THE MUSICAL』の追加キャストが発表された。ミュージカル「ジェイミー」や「笑ゥせぇるすまんTHE STAGE」等舞台を中心に俳優・歌手としても活躍する佐藤流司が、鉄郎の敵となる機械伯爵役を。AKB48グループ卒業後も女優として活動し「Endless SHOCK」等にも出演する梅田彩佳が、鉄郎に想いを寄せる999号のウエイトレス・ガラスのクレア役を演じる。そのほかにも、999号の車掌役に徳永ゆうき、ハーロックの親友で鉄郎に想いを託す天才造船技師・大山トチロー役には藤岡正明、2018年・2019年の舞台『銀河鉄道999』にも出演した歌手の矢沢洋子が機械伯爵を愛する酒場の女・リューズ役を続投するほか、声優として数々の有名作品で主役を演じ俳優としてミュージカル「新・オズの魔法使い」で圧巻の悪い魔女を演じた松本梨香がメーテルの母・プロメシューム役を、さらには、元宝塚歌劇団星組トップスターで退団後も舞台作品で輝き続ける北翔海莉が、宇宙海賊・クイーン・エメラルダス役を、歌手・俳優として活動しミュージカル「ロミオ&ジュリエット」「エリザベート」「マタ・ハリ」等に出演するなどミュージカル俳優としても進境著しい三浦涼介が、鉄郎を見守り導く存在であり鉄郎にとっては憧れの宇宙海賊・キャプテン・ハーロック役をそれぞれ演じるなど、実力が確かで個性的なキャスト達が集う。本作では、鉄郎の母を殺した機械伯爵が人間だった時代をオリジナルエピソードとして加え、主人公・鉄郎がメーテルをはじめ様々な人に出会い、それぞれの想いに触れて、葛藤し成長していく様を通して「限りある命だからこそ美しく尊い」という強いメッセージを描き出す。「銀河鉄道999 THE MUSICAL」日程:2022年4月8日(金)〜4月18日(月)出演:中川晃教(星野鉄郎)神田沙也加(メーテル)佐藤流司(機械伯爵)梅田彩佳(クレア)徳永ゆうき(車掌)/藤岡正明(大山トチロー)/矢沢洋子(リューズ)松本梨香(プロメシューム)/北翔海莉(クイーン・エメラルダス)/三浦涼介(キャプテン・ハーロック)会場:日本青年館ホール(東京都新宿区霞ヶ丘町4-1)公式サイト:
2021年11月08日神戸市六甲山上で開催中の、自然を散策しつつ点在する現代アート作品を楽しむ展覧会『六甲ミーツ・アート芸術散歩』。11月23日(火・祝)までの会期中、営業時間を延長して夜の六甲山を楽しむ期間限定イベント『ザ・ナイトミュージアム~夜の芸術散歩~』が開催されている。「六甲ミーツ・アート芸術散歩2021 鑑賞パスポート引換券」チケット情報六甲高山植物園とROKKO森の音ミュージアムでは、光と音がコラボレーションする高橋匡太の2大アートプロジェクト作品「Glow with Night Garden Project in Rokko提灯行列ランドスケープ」と「ひかりの実in SIKIガーデン」を展示。「ひかりの実in SIKIガーデン」では、地元の小・中学生をはじめ、募集して集められた約3000個の「ひかりの実」が樹木に装飾されている。エリア内には音楽家・mica bandoが手がけた音楽が流れ、光と温かな癒しの空間を楽しむことができる。この時期ならではの幻想的な景色を、紅葉のライトアップとともにぜひ鑑賞していただきたい。有料会場をお得に巡ることができる「鑑賞パスポート」は発売中。※高橋匡太の高は「はしごだか」『ザ・ナイトミュージアム~夜の芸術散歩~』会期:11月23日(火・祝)まで開催中時間:月~金 17:00~18:30(18:00受付終了)、土日祝 17:00~20:00(19:30受付終了)※六甲ガーデンテラスエリアは~21:00、自然体感展望台 六甲枝垂れは~21:00(20:30受付終了)会場:六甲高山植物園、ROKKO森の音ミュージアム、六甲ガーデンテラスエリア『六甲ミーツ・アート芸術散歩2021』会期:11月23日(火・祝)まで開催中時間:10:00~17:00※会場により一部異なる。17時以降も鑑賞できる作品あり会場:六甲山上施設12会場
2021年11月08日今年も、南座で京の年中行事「當る寅歳 吉例顔見世興行」の幕が開く。コロナ禍に安全安心の観劇環境を提供するため、客席数を60パーセントに減らし三部制各2演目での上演だ。第一部は坂田藤十郎三回忌追善狂言として『晒三番叟(さらしさんばそう)』『曽根崎心中』、第二部は『三人三吉巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)』に、片岡仁左衛門の『身替座禅(みがわりざぜん)』。そして第三部は松本幸四郎と片岡愛之助の『雁のたより』と『蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)』。幸四郎と愛之助が出席し、取材会が行われた。「當る寅歳 吉例顔見世興行」チケット情報まずは上方歌舞伎の名作『雁のたより』。有馬温泉を舞台にした恋の騒動を描く物語で、髪結の三二五郎七(さんにごろしち)を演じる松本幸四郎。開口一番「誰よりも驚いているのは僕だと思います。(配役の)お話をいただいて、断らない自分の勇気を褒めたたえてあげたい(笑)」。三二五郎七は坂田藤十郎、中村鴈治郎らが演じて関西ではなじみのある、コテコテの大阪人の役だ。「東京の俳優がやるのは無謀なことと認識している上で、自分は上方俳優だと思い込んで勤め上げたいと思っています。二枚目でありながら三枚目という三二五郎七の生活感が出るように、たくさん笑っていただけるような役を目指して頑張ります」。この演目で、片岡愛之助がかつては幸四郎が演じた若旦那役を初役で演じる。「すっかり上方俳優の幸四郎さんと一緒に芝居ができること、上方俳優としてすごくうれしく思っております(笑)」。また、今回は片岡仁左衛門の監修で、昭和26(1951)年、十三世仁左衛門の襲名披露公演で上演した際の演出となる。愛之助は「前に成駒家さんの型で若殿を勤めさせていただきました。今回は私の家の本で、成駒家さんとは少し違うようなので非常に楽しみです」。2作目は、日本を魔界に変えようとする蜘蛛の精と源氏の大将・源頼光らの戦いを描く『蜘蛛絲梓弦』。幸四郎は「年の最後に見納めとして観ていただく歌舞伎狂言としては最たるもの。その中で凛とした頼光を勤めたい」と話す。見どころは愛之助の五役変化。蜘蛛の精をはじめ、小姓、太鼓持、座頭、そして女方の傾城・薄雲太夫まで、キャラクターのまったく違う五役を早替りで演じ分ける。「南座の劇場に合った出入りをしたいと考えております。楽しみにしていただければ」。愛之助は今年5月に父・片岡秀太郎を亡くした。「父のいない顔見世は初めてですけれども、いまだに信じられない感じで、不思議です。天国から見守ってくれているんじゃないかと思っているので、すべての役を一役一役、しっかりと勤めたいです」。公演は12月2日(木)から23日(木)まで、南座にて。チケットは11月10日(水)一般発売開始。一般発売に先駆け、11月6日(土)10:00より先行先着プリセールを実施。取材・文:高橋晴代
2021年11月05日倉持裕が2011年に執筆し、鵜山仁の演出で上演された戯曲『イロアセル』が倉持自身の演出で、フルオーディションによるキャストで新国立劇場にて上演される。10月下旬、稽古場に足を運んだ。発する言葉に固有の“色”が付いてしまう(=誰が何を話したかがすぐにわかってしまう)人々が暮らす、ある島を舞台に展開する本作。ある日、島の丘に檻が設置され、本土からの囚人が収容されるが、この囚人と話す時だけ、島民たちの言葉に“色”が付かないことが判明。“匿名の言葉”を手に入れたことで島のパワーバランスが変化していくさまが描き出される。この言葉に付く“色”を舞台上でどう見せるのかが気になるところだが、天井から吊るされた布や照明、スモーク、映像など様々な技術、小道具をシーンごとに使い分けながら、登場人物たちの言葉の色が表現されていくことになるようだ。当然だが、俳優のセリフ、動きに合わせて毎回、スタッフがこれらの色を発出させなくてはならず、倉持から俳優陣だけでなくスタッフ陣に対しても、色の出し方やタイミング、量などについて細かく指示が伝えられる。こうした島民固有の特性、“ファムスタ”と呼ばれる島民の言葉の色を集め調整する機器、島民が熱狂する“カンチェラ”というスポーツなど、本作ならではの独自の設定や用語が飛び交う本作だが、基本的にはそれらについて、詳しく説明されることはなく、せいぜい外部から来た囚人や看守の間で会話が交わされる程度。これらの特殊な設定をごく当たり前の前提として、島民たちの日常の会話が進んでいくところがおもしろい。倉持の手によるセリフは、いずれも非常にシンプルであり、それ故にちょっとした言い方の変化で受け取るニュアンスがガラリと変わってしまうのだが、倉持は丁寧に、まさに“色”を付けるようにセリフのニュアンスを決定づけていく。第一幕の冒頭の町長・ネグロと町会議員・バイツの会話に始まり、業界最大手のファムスタの製造会社社長・ポルポリとその下請け会社を営むグウの会話、カンチェラの選手であるアズルとライのやりとり、そして島民から嫌われているらしい謎の女・ナラ。謎めいた前提の中でも、彼らのちょっとしたやりとりや態度、距離感、彼らの関係性、そして、そこにいない島民のキャラクターまでがハッキリと浮かび上がってくる。そして、第一幕の最後に登場するのが、本土から移送されてきた囚人と彼を見張る看守の発する“異物感”。謎めいた設定とテンポの良い会話がどのように絡み合い、どこに着地するのか? クスリと笑わせつつ、観る者の心をざわつかせるような物語の完成を期待したい。「イロアセル」は新国立劇場にて11月11日より上演。
2021年11月05日ミュージカル『蜘蛛女のキス』の開幕を約1ヵ月後に控えた稽古場で、同性愛者の主人公モリーナ役を務める石丸幹二と、演出の日澤雄介がインタビューに応じた。アルゼンチンの作家マヌエル・プイグの小説を原作にミュージカル化され、1993年のトニー賞7部門を制した本作。『キャバレー』『シカゴ』で知られるジョン・カンダー(音楽)とフレッド・エブ(歌詞)が手がける楽曲は人気が高く、1996年以降、日本でも定期的に上演されている。劇中では、ラテンアメリカにある刑務所の一室を舞台にした物語が展開。映画を愛するモリーナは、社会主義運動の政治犯バレンティン(相葉裕樹 / 村井良大:Wキャスト)と同室に。最初は互いを理解できず激しく対立する2人だったが、モリーナは映画スターのオーロラ、また彼女が演じる蜘蛛女(安蘭けい:2役)について語る。二人は次第に心を通わせていき──。ブロードウェイで本作を鑑賞した石丸は当時、バレンティンに共感したという。同性愛者のモリーナは「特別な個性がないとできない役」と捉えていたが、自身が年始に主演した『パレード』の本国版で同じ役を務めたブレント・カーヴァーがモリーナに扮したと知ると親近感が湧き、「彼がやった役に自分も挑戦したい」という気になったエピソードを明かす。同性愛者が抱える葛藤を掴むのは難しい。そこで石丸は、劇団四季時代に浅利慶太から受けた「劇中の舞台になっている時代の様式を身につけることでキャラクターの中身に近づける」というアドバイスを思い出す。また、ピンクや赤といった鮮やかな色の衣装を稽古場で身にまとうように。「はだけていた胸元を看守の前で隠す所作にゾクっとした」という日澤の言葉を受け、石丸は「女性としての防衛本能かも。内面もモリーナに近づいてきたんですかね」と微笑んだ。自身が旗揚げした劇団チョコレートケーキで、史実をベースにした社会派の人間ドラマを生み出している日澤。本作でグランドミュージカルを初めて手がけるが、「登場人物の心情や関係性に迫るストレートプレイの演出とスタンスを変えることはない」と話す。「水と油のような関係のモリーナとバレンティンがどうやって互いを認め合い尊重するのか。彼らの“心と心の交流”を丁寧に描くことで生まれる化学反応を現代の客席にお届けできれば」と意気込み、インタビューを結んだ。公演は11月26日(金)~12月12日(日)に、東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。その後、12月17日(金)~12月19日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティへ巡演する。ぴあでは座席指定できるチケットを販売中だ。取材・文:岡山朋代
2021年11月05日100年以上前に書かれた戯曲を、気鋭のイギリス人劇作家で演出家のロバート・アイクが翻案。その日本初演版『ザ・ドクター』が、埼玉にて初日の幕を開け、11月4日からの東京・PARCO劇場、さらには兵庫、豊橋、松本、北九州へとツアーを巡る。イギリスで最高峰を誇る医療施設・エリザベス研究所。その所長ルース・ウルフは、緊急で運び込まれた14歳の少女の治療に当たっていた。と、そこにカトリックの神父であるジェイコブ・ライスが、少女への臨終の典礼のためにやって来る。ルースは患者がパニックを起こす危険があるとして神父の面会を許さなかったが、この出来事が社会問題へと発展していき……。上演前の取材時、ルース役の大竹しのぶが「なぜこの作者はこんなにいっぺんに問題を提示するのだろう?」と語っているように、約2時間半のこの舞台には、遠い過去から今に至るまでのありとあらゆる人類の問題が詰め込まれている。宗教、医療、人種、ジェンダーなど、舞台はイギリスだが、日本でも決して他人事ではないどころか、それらの問題は年々大きくなるばかりだ。誰もが差別はよくないということはわかっている。それはルースも同じで、彼女は何度も何度も「グループ分けはしない」と口にする。カトリック教徒かユダヤ教徒か、白人か黒人か、男か女か。彼女はあくまで“医師”であり、その仕事を全うしただけ。だが果たしてそうなのか――。本作が興味深いのは、これらの問題を前半から中盤では、登場人物たち(その多くは医師)の会話からあぶり出していくことだ。さらに舞台は、閉ざされた医療施設から開かれたディベート番組の収録現場へ。そこで見えてくるものとは……。ぜひ劇場で目撃して欲しい。この作品の核となるのは、やはりルースの存在だ。トップクラスの医療施設の所長にして医師、というある意味で画一化してしまいそうな人物を、ここまで多面的に、生きた人間として演じられるのは、大竹をおいてほかにいないだろう。さらに言えば、ルースの強さと弱さを表現したかのような、服部基の照明の力も大きい。そんな大竹や橋本さとしといったベテラン陣の中でもひけをとらず、若手の俳優陣がそろって良いのが頼もしい。同じチームの医師であるコプリー役の宮崎秋人、若手医師(役名そのままだ)役の那須凛、ルースの小さな友人サミ役の天野はな。栗山の演出のもと、確実に成長した姿を見せてくれており、そういったところにも注目してほしい。取材・文:野上瑠美子
2021年11月04日大人計画の主宰であり、Bunkamuraシアターコクーンの芸術監督でもある松尾スズキ。そんな松尾は今回COCOON PRODUCTION2021+大人計画『パ・ラパパンパン』では演出に専念するという。では作品を書くのは…!?「パ・ラパパンパン」チケット情報タッグを組むのはNHKの時代劇『ちかえもん』で出会った藤本有紀。コメディセンスと洗練されたストーリーテリング、そしてセリフの面白さに松尾をして「これは勝てない」と思った作家が脚本を担当する。「精密なミステリー劇というか、一幕ものを想像していましたが、(脚本を読むと)現実世界と小説の世界を登場人物が行きつ戻りつ展開する混沌とした作品。そこには演劇的な自由さを感じます。その上トリックと伏線が最後には、見事に回収されていく。演劇とドラマが合わさった不思議な魅力に満ちた作品です」(松尾)泣かず飛ばずのティーン向け小説家が、つい雰囲気に流され「本格ミステリーを書く!」と宣言したことから物語は始まる。作家が無理矢理ひねり出したのはディケンズの『クリスマス・キャロル』を模した19世紀イギリスが舞台の物語。このままでは……と編集者が諌める中、傑作が書けたと安堵する作家。しかしあることに気づき慌てて編集者に連絡をとろうとする。そこから現実と小説の世界がないまぜになり…。作家・てまりを松たか子、そして“相方”となる編集者に神木隆之介。『クリスマス・キャロル』の登場人物でもあるスクルージを小日向文世らが演じる。「てまりという作家の頭の中の登場人物たちが実際の舞台で動く。演じるのは大変かと思いますが、遊びと楽しさが詰まった舞台になると思います」(松)。「歌や声に注目が集まりがちですが、松さんは動きに無駄がない。笑いは間と動きで決まります。無駄な動きが入ると間が崩れるんです。「笑い」ができる役者ですね、松さんは」(松尾)。果たして本作はどんな笑いの先に感動を与えてくれるのか。「クリスマスの魔法が奇跡のように思わぬ広がりを見せる、舞台上の二日間を楽しんでいただければと」(松)。「わずか二日間の物語ですが“作家が作った小説の世界観”と“作家のいる現実”。そのふたつの間で起こる出来事を解決していく推理ドラマは、私がうまく演出できたら楽しい作品になるはずです(笑)!」(松尾)。ファンタジックなミステリーコメディをぜひ劇場で。公演は11月3日(水・祝)から28日(日)まで東京・シアターコクーン、12月4日(土)から12日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて。大阪公演のチケットは11月7日(日)一般発売。取材・文:安藤善隆
2021年11月04日