チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (50/342)
累計販売本数2100万本以上を記録する爽快アクションゲーム『真・三國無双』シリーズ。同作を原作とする舞台の最新作『真・三國無双 ~荊州争奪戦IF~』の公式ビジュアルが解禁された。「舞台 真・三國無双 ~荊州争奪戦 IF~」チケット情報中国・三国時代に登場する武将たちが戦場と化した舞台を縦横無尽に駆け巡り、派手なアクションを繰り広げる本シリーズ。最新作では、「赤壁の戦い」の後、孫呉の大都督・周瑜が新たな歴史を奏でていく様が描かれる。南郡争奪の最中、燃え尽きるはずだった紅き情熱・周瑜。だが、彼は天下二分を果たすべく、新たな歴史を奏でていく。その流麗な物腰に、熱い情熱を秘めた孫呉の大都督・周瑜。彼が生きていれば、どのような歴史が描かれたのだろうか…?周瑜を平野良が務めるほか、ジャニーズJr.の冨岡健翔、野澤祐樹、演技派俳優・波岡一喜などが出演する。公演は、9月3日(金)から8日(水)東京・EX THEATER ROPPONGIにて上演。チケットぴあでは、8月2日(月)18:00から5日(木)23:59まで先着先行受付を実施。
2021年08月02日『FM802 MINAMI WHEEL 2021』が、10月8日(金)から10日(日)までの3日間、大阪ミナミエリア一帯にて開催される。「FM802 MINAMI WHEEL 2021」チケット情報これからの日本の音楽シーンを担う新人・中堅アーティストを中心にジャンルを問わず350組以上のアーティストが20会場以上(予定)に出演。チケットと交換して受け取るリストバンドを付けながら、お客さんそれぞれが思い思いに会場を何度でも自由に出入りできる『MINAMI WHEEL』。まだ見ぬアーティストとの新しい出会い、大好きなアーティストのライブをハシゴして回る楽しみ。ミナミの街全体が一大ミュージックパークと化す『MINAMI WHEEL』が今年もやって来る!チケットは9月1日(水)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、7月30日(金)12:00から8月31日(火)23:59まで、3DAYS PASS(全会場共通3日間通し券)のオフィシャルHP先行(先着)を実施。通常8500円のチケットが、500円お得な8000円で購入できるこの機会をお見逃しなく。『FM802 MINAMI WHEEL 2021』【日時】10月8日(金)18:00、9日(土)12:30、10日(日)12:30【料金】3DAYS PASS(全会場共通3日間通し券)-8500円※オフィシャルHP先行は8000円FRIDAY PASS(全会場共通・金曜限定1日券)-2800円SATURDAY PASS(全会場共通・土曜限定1日券)-3800円SUNDAY PASS(全会場共通・日曜限定1日券)-3800円【会場】心斎橋 ライブハウス20ヶ所
2021年07月30日折坂悠太は、鳥取生まれ、千葉県出身のシンガーソングライター。平成元年生まれの折坂ならではの極私的な感性で時代を切り取りリリースされた前作『平成』は、2018年を代表する作品として、CD ショップ大賞を受賞するなど、高い評価を受ける。2019年には上野樹里主演、フジテレビ系月曜9時枠ドラマ『監察医 朝顔』主題歌に「朝顔」が抜擢され、2020年同ドラマのシーズン2の主題歌続投も⾏い、今年3月にはミニアルバム『朝顔』をリリースした。また、佐藤快磨監督、仲野太賀主演の映画『泣く子はいねぇが』では自身初の映画主題歌・劇伴⾳楽も担当するほか、今年4月には、サントリー天然水、サントリー角ウイスキーの TV CMソングを担当するなど活躍の幅を広げている。前作『平成』以来3年ぶりとなるアルバム『心理』は、2019年冬より制作をはじめるも、2020年4月に予定されていたアルバムレコーディングは緊急事態宣言を受けて⼀時断念。コロナ禍の影響により収録楽曲を見直し、元々予定されていた楽曲も改編や再録を経て、今回ようやく完成に至った。今作はレコーディングからミックス、マスタリングまでをエンジニアの中村公輔が手がけ、写真は塩田正幸、ジャケットデザインは鈴木聖が担当した。収録内容は全曲完全新録となり、詳細は後日発表となる。2021年の重要作になるであろうアルバム『心理』に注目だ。また、アルバムリリースに際して、全8都市を回るホールツアー、「⼼理ツアー」を開催。チケットの第1次オフィシャル先行予約は7月28日(水)より8月9日(月・祝)の間まで行われる。
2021年07月29日揺らぎが6月に初となる1stフルアルバム『For you, Adroit it but soft』を、んoonが8月25日(水)に3rd EP『Jargon』を、それぞれFLAKE SOUNDSよりリリース。「んoon/揺らぎ」チケット情報この2組のリリースパーティが、レーベルFLAKE SOUNDSを主宰するFLAKE RECORDSの15周年記念イベントとして、10月2日(土)心斎橋JANUSにて開催される。チケットは、8月14日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、8月9日(月)23:59まで先行抽選プレリザーブの受付を実施中。
2021年07月29日世界有数の恐竜博物館である福井県立恐竜博物館監修のもと、その生態をあらゆる角度から紐解く『ティラノサウルス展 ~T.rex 驚異の肉食恐竜~』が7月17日、大阪南港ATCホールにて開幕した。「ティラノサウルス展 ~T.rex 驚異の肉食恐竜~」チケット情報今から約2億3000万年前に誕生した恐竜の中から多様な進化を遂げ、白亜紀の末に登場したと考えられているティラノサウルス。その研究の発端は1905年にアメリカの古生物学者、ヘンリー・オズボーンが発表した「ティラノサウルス・レックス」の論文に始まり、数年後に発掘された化石「AMNH 5027」によって、食物連鎖の頂点に位置する最強の肉食恐竜としての姿が浮き彫りに。現在も多くの研究者が惹きつけられる恐竜として、本展ではティラノサウルスのさまざまな生態研究の成果を、楽しく学ぶことができる。『ティラノサウルス展 ~T.rex 驚異の肉食恐竜~』の魅力の一つは、まず世界的にも貴重なティラノサウルスの全身復元骨格が5体も揃うことだ。史上初めて完全な頭骨を含む形で発見された全身骨格「AMNH 5027」をはじめ、2005年に米国サウスダコタ州で発見され日本初公開となる「IVAN」などが、ダイナミックな姿で鎮座。個体それぞれに異なる特色を観察でき、知られざる生態に迫ることができる。また、アイデアあふれるプロジェクションマッピングが話題のNAKED, INC.が手掛ける映像コンテンツも見逃せない。白亜紀後期の北アメリカを舞台に、リアルサイズのティラノサウルスを間近に体感できる迫力の大型コンテンツだ。壁や床をタッチすると、ティラノサウルスが飛び出すインタラクティブな仕掛けもあり、子どもが楽しめることはもちろん、大人もそのリアルさには息を飲むはず。会場内は写真撮影も可能で、恐竜と撮影ができるフォトスポットも3カ所設置。中でも、動き、吠える、精密なティラノサウルスとトリケラトプスのロボットは、まさに記念撮影のベストスポットだ。ティラノサウルスを知るには、それらが生きてきた環境なども重要とあって、ディプロドクス、カルノタウスルなど他の大型恐竜の骨格も並べられ、体系的に進化の過程や時代背景に触れることができる。『ティラノサウルス展 ~T.rex 驚異の肉食恐竜~』は9月5日(日)まで、大阪南港ATCホールにて開催中。加えて、自身も大の恐竜好きだというflumpoolのボーカル・山村隆太による音声ガイドも貸出実施(別途600円)。取材・文:後藤愛
2021年07月29日パリ・オペラ座をはじめとする世界の劇場で活躍する振付家、勅使川原三郎が演出・構成・振付・照明・美術・音楽構成を手がける新作ダンス、勅使川原三郎版『羅生門』が、間もなく上演される。勅使川原が芸術監督を務める愛知県芸術劇場にて開催された記者会見では、勅使川原とアーティスティックコラボレーターの佐東利穂子、ゲストのアレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)が、作品への思いを語っている。原作となる芥川龍之介の短編「羅生門」について、「そこに神話を読み取りました」という勅使川原。神話とは、ただ古い物語だから神話なのではなく、現代の私たちが読んだとき、そこに生き生きとした何かが感じられるものが神話として残されるという。「鬼が棲むという羅生門に、下人がやってくる。そこは、死人と死に損ないの人間が放置されている悲惨な状況だが、それはいま私たちが住む時代そのもの。そんな中でさえ、人間には欲望がある。困難、危機の中の狭い狭間にこそ映し出される現実があり、そこから展望できるものとは何か。それを、ダンスのテーマにしたい」。そのような作品に最も相応しい表現者を求めた勅使川原が「この人だとすぐにわかりました」とオファーしたのが、リアブコだ。輝かしいキャリアを誇りながら「いつもと違う、新しいことをしなければと思っていた」という。コロナ禍の中の厳しい制限下での来日。2週間の隔離生活を経てのリアルの稽古は、会見の前日に漸くスタートしたが、「オンラインでのリハーサルは隔離期間中に始まりました。皮膚を感じ、その内側から外側へと意識を向け、話すのとはまた別の形でのコミュニケーションをとる、いままでにない経験です」。勅使川原作品に欠かせない存在である佐東利穂子は、「面識のない中で、この話を受けてくれた」とリアブコへの感謝の気持ちを明かす。「身体から感じること、感じようとしていることを、言葉ではなく、お互いに同じように感じ、交換することで学び、動きを創っています」と話す。用意された「あらすじ」には、芥川の短編には描かれていない「鬼」が登場するとある。勅使川原は、「鬼は、もうそこに棲みついているのかもしれないし、あるいは人間の中にあるのかもしれない。神話というのは、そうした面白さがある。」公演は、8月6日(金)〜8日(日)東京芸術劇場、8月11日(水)愛知県芸術劇場にて開催。チケットは発売中。文章:加藤智子
2021年07月28日新型コロナウイルスの影響により約1年越しの開催となった本イベント。折しもアニメ第2期が放送中ということで、MC天津向が「皆さんのはめふら熱も高まって、ベストなタイミングで開催されたことが素晴らしいと思います」と呼びかけると、この日を待ちに待った会場から大きな拍手が寄せられた。待っていたのは出演者たちも同じ。「今日はやっと皆さんとお会いできました。とっても楽しみにしてまいりました」(内田真礼)、「1秒1秒大切に皆さんと大切な時間にしていきたいと思います」(蒼井翔太)など、それぞれこの日を迎えた喜びを口にした。1部最初のコーナーでは、出演者それぞれが印象に残っている名場面をピックアップ。内田が「この回は特に振り切ってた」という場面や、鈴木の“意表を突いた”チョイスでは、「これは収録も楽しかった」「柿原さんが○○って言ってた」など貴重なエピソードが続々。5人の仲の良さがうかがえるトークで大いに盛り上がる。続いてのコーナーは“人たらし”の異名を持つ主人公・カタリナにちなんで男性キャスト4人による「褒め合いバトル」。にらめっこ方式で“照れて笑うと負け”というルールの中、「プロ意識が高い!」「現場でいつも助けてくれる」「ひと時もお前のことを忘れたことはない!」など照れくさい言葉が飛び交い、観客も笑いをこらえるのに必死だった。生アフレコのコーナーでは、クジで引いたキャストになりきってアニメの場面を“転生”アフレコ。計4場面すべてにカタリナが登場するとあって、全員「カタリナを引きたくない」と必死に祈りクジをチョイスしていた。2部では、カタリナが土と対話できることから“野菜の重さを当てる”ゲームで対決。さらにその野菜を使った生け花ならぬ“生け野菜”対決も。鈴木達央はカラフルな野菜を使ってあのアニメのオマージュ作品を。松岡禎丞は季節感を重視したシュールな作品を完成させた。そして男性キャスト陣を攻略対象にしたイベントオリジナルの乙女ゲームも実施。“海デート”をテーマに事前アンケートをとった「着てほしい水着」「一緒に食べたい物」などの答えを推測するも、まさかのバッドエンド続き!? 1部で波乱が起きた生アフレココーナーではカタリナ役を指名制に変更。指名されたキャストからは「覚えとけよ!」「マジやりたくない!」と悲鳴。アドリブもバンバン飛び出す展開に観客は大きな拍手で喜びを表現していた。1部2部ともに行われたライブパートではangelaが番組オープニングテーマ「乙女のルートはひとつじゃない!」ほか、蒼井が番組エンディングテーマ「BAD END」を初めて観客の前で生披露。観客は拍手とサイリウムで応援し、歓声がなくとも会場が一体となった熱いステージを繰り広げた。エンディングでは「久しぶりに大笑いした」(鈴木)、「今日のようなイベントをはめふらでもっとやりたい」(内田)など、キャスト全員思い切りイベントを楽しんだ様子。この模様は8/7(土)よりニコ生で配信される。
2021年07月27日フランスで1637年に初演された劇作家ピエール・コルネイユの一大ヒット作『ル・シッド』が7月21日~25日東京池袋のあうるすぽっとで日本初上演される。相思相愛の恋人同士が互いの親の諍いの為に仇同士となってしまう関係性を軸に、登場人物全てが誰一人妥協せず、自分の誇りを曲げず、絶対的な恋の炎に身を焼いていく恋愛劇に、元宝塚歌劇団男役スターとして活躍した宇月颯、十碧れいや、麻央侑希が顔を揃えた。宇月「カスティーユ国の王女を演じます。騎士ロドリグに恋していますが、王女としての責任、国への愛に懸けて、この恋を葬らなければならないと、まさに恋と戦をしている強さを持った女性なので、双方への強い思いを表現したいです」十碧「私の演じる騎士ロドリグは、恋人のシメーヌへの愛、父への愛、国への愛と全てに対して強い愛を持っている人で、王女様からも思われているのに相応しい人物で在りたいです。あくまでも人間ロドリグを演じるので男役の型は意識していませんが、それでもマント捌きや剣の扱い方など宝塚で培ったものは活かしたいですね」麻央「ひたすらシメーヌを愛していると表明する場面が多い騎士・サンシュ役ですが、他の方の台詞で『ロドリグに劣らぬ人物』と称されているので、それが背中からにじみ出るように演じたいです」宇月「サンシュって登場の度に場の空気を変えるキーパーソンだよね!いまそれを言う?みたいなところがあって(笑)」麻央「あれだけシメーヌに告白しているのに、ロドリグとシメーヌの背中も押すので、大きな人だなぁと」宇月「私は絡みが全くないからサンシュと芝居がしたかった!ロドリグは王女も自分を好きなことに気づいているのかな」十碧「それですよね!私は台本3ベージ分の長台詞で、皆自分がどんなに相手を思っているかだけを語り続けるから(笑)」麻央「会話になってないんじゃ?って思いますよね(爆笑)」宇月「そう、この物語進んでる?とさえ思うけど、実はちゃんと進んでいるのが凄い!フランスの古典劇と聞くと難しく思われるかも知れませんが、決してそんなことはなくお客様に自由に受け取っていただける作品なので、是非楽しみに劇場にいらして下さい!」文:橘涼香
2021年07月21日すべての音をいつくしむように丁寧に繰り出す音に身をゆだねた。若い世代を代表する人気ピアニスト・吉見友貴のリサイタルを聴いた。(7月17日・めぐろパーシモンホール小ホール)。2000年生まれ。高校2年で日本音楽コンクール最年少優勝。今年5月に開催された難関のエリザベート王妃国際音楽コンクールでは見事セミ・ファイナルに進出した。感染防止対策でファイナル進出者が例年の12人から6人に減らされた今年のエリザベート。通常なら堂々ファイナリストだったはず。颯爽とスタージに現れた吉見は、シャツ・ジャケットとテールワイドパンツの黒づくめの衣装。イメージチェンジした新しいアーティスト写真と同じ姿に、客席のほとんどを埋める女性ファンが軽くどよめいた。プログラム前半はウィーン。ハイドンのピアノ・ソナタ第50番とシューベルトのピアノ・ソナタ第7番を、精細な解像度のタッチと慎み深い解釈で描く。ハイドンの第1楽章はしばしばペダルの用法が話題になるが、ノーペダルの粒立ちとペダルを踏むミステリアスな部分のコントラストがじつに鮮明。後半は一転して開放的に、パリに集った作曲家たちを弾く。強奏でも均整の取れた響きををキープした美しいアルベニス《イベリア》第1巻。華麗に飛翔するフォーレ《ヴァルス・カプリス第1番》。清潔で毅然とした前半と躍動する後半を鮮やかに対置したショパン《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》。前半と後半で、そしてそれぞれの曲の中で、「コントラスト」が、コンサートを通じてひとつのテーマになっていたように思う。アンコールにメンデルスゾーンの無言歌とガーシュウィンの《3つの前奏曲第1番》。ていねいに歌う前者と、ややワイルドに、切れ味鋭く弾き切った後者。ここでも「コントラスト」だ。心地よい余韻。リサイタルの様子は7月31日(土)までアーカイブ配信で見ることができる(視聴料1,000円)。また8月7日(土)には浜離宮朝日ホールでのリサイタルも待っている(配信も予定)。大曲リストのピアノ・ソナタをメインにしたプログラムで、こちらも楽しみだ。9月からはボストンのニュー・イングランド音楽院に留学する(すでに昨年から籍を置いているが、1年目はコロナ禍ですべてリモート授業。今秋からようやく対面レッスンが始まる)。東京で渡米前の彼を聴く最後の機会を見逃すな!ライター:宮本明
2021年07月21日『ハムレット』の脇役に着目した横内謙介の名作『フォーティンブラス』。本作を中屋敷法仁が新たに演出、フォーティンブラス役に戸塚祥太、ハムレット役に内博貴を迎え8月に上演される。そこで戸塚と内に、稽古を前にした現在の心境を語ってもらった。外部舞台での共演は初とはいえ、1986年生まれ、ジャニーズ事務所所属、舞台経験豊富と、共通点の多いふたり。役者としてリスペクトし合う関係とのことで、内が「とっつー(=戸塚)の舞台を観て思うのは、単純に僕には出来ないなってこと。つまり自分にないものを持っている人なので、それはやっぱり尊敬しますよね」と明かすと、戸塚も「内はその存在感が圧倒的に主役。そしてその高みへと周囲の人たちも連れて行ける、そういう強さがあるんです」と語り、その信頼の強さを伺わせる。そんなふたりの競演が叶う、この『フォーティンブラス』。主役・ハムレットと脇役・フォーティンブラスという関係性から、俳優の本質をあぶり出していく一作なのだが……。「非常に人間らしい作品ですよね。芸能界に限らず、自分がどんなポジションにありたいかって考えることは誰にでもあると思うので」と内が話すと、戸塚も「共感する部分は絶対にあると思います。グサグサくるセリフも結構ありますから」と、自らを作品に投影する。そんなふたりはこれまでに主役も脇役も経験済み。そこでそれぞれの魅力、苦労について訊ねると、「僕、主役だとかそうじゃないとか、あんまり考えないんですよ。舞台に出たらみんな同じなので。だから敢えて言うなら、“PR宣伝部長”でしょうか」と笑う内。戸塚も「僕も内に近くて、主役でも脇役でもそこに優劣はなくて、舞台にどう立つかっていう点ではなにも変わらない。だから本当にシンボルかなと思います」と続けた。ちなみにふたりの共通点がもうひとつ。それは肺に穴が開いてしまう、肺気胸をかつて患っているということ。戸塚が「僕らすでに深手を負っているので(笑)、感染症対策は徹底した上で稽古を進めていきます!」と切り出すと、内も「なので皆さんも安心して劇場にお越しください!」と呼びかけた。取材・文:野上瑠美子
2021年07月21日宮藤官九郎が作演出を務めるロックオペラシリーズ「大パルコ人」。のん、村上虹郎らフレッシュな面々を迎え、ついにその第4弾が今夏上演される。そこで宮藤に、本作にかける想い、現段階の構想などを訊いた。シリーズ全作の作演出はもちろん、作詞と演奏、出演も兼ねてきた宮藤。本作が自身にとってどういった存在なのかを問うと、意外な答えが返ってきた。「演劇という形態を借りて、公然とバンド活動が出来る場ですね。ただ台本を書くのは、実はどの作品よりも辛くて。4作目にしてその理由がやっとわかったんですけど、それぞれの出番を考えつつ、物語に必然性があるように、流れに沿って、まぁまぁ面白い歌詞を書かなきゃいけない。だからいつもの倍以上時間がかかっちゃって。でも最終的に、舞台上でバンド演奏が出来る。そのご褒美に向かって、ひたすら辛い作業を重ねていく感じです(笑)」舞台は、戦争によって人口が100分の1にまで減った2055年の渋谷。そして“超能力もの”、普遍的な“ボーイ・ミーツ・ガールもの”になると言う。「予知能力があるんだけど、その時にどうしても屁が出ちゃう男の子と、テレパシーが送れるんだけど、その時にすごく顔がブサイクになっておじさんの声になっちゃう女の子の話です。なんか今、世の中が不穏ですからね。明るい話にしたいなと思って。あと今回は、お話がうまく収束しなくてもいいかなと。なんか気持ちいいところ、みんなでワーっと盛り上がって、最後の曲が良ければ、それでいいんじゃないかなと思っているんです」のんとは、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』以来となる念願の顔合わせ。「いつか一緒にやりたいとずっと思っていたんです。すごく特別な女優さん、その理由を言葉にするのは難しいですけど、強いて言うなら、テクニックでなんとなく成立させようとしないところが僕は好きです。みんなが出来るようなことを彼女には要求しないし、やらなくいいと思いますし、彼女の面白い部分だけで見せることが出来たらいいなと思います」最後に宮藤は、少し照れたように笑いつつこんなことを語った。「セリフにもあるので恥ずかしいんですけど、“生きてることはもう特別”っていうのが今回のテーマです。生きてるって、もうそれだけで素晴らしいじゃないかと。とにかくお客さんをいっぱい笑かしたいですし、最終的に生きててよかったってことを実感してくれたら嬉しいなと思います」公演は8月9日(月・祝)から8月31日(火)まで東京・PARCO劇場にて上演。その後、9月4日(土)~12日(日)に大阪・COOLJAPANPARKOSAKAWWホール、9月15日(水)~17日(金)に宮城・電力ホールと各地を巡る。大阪公演は7/22まで抽選先行のエントリー受付中。取材・文:野上瑠美子
2021年07月21日9月25日(土)・26日(日)の2日間、大阪・泉南りんくう公園にて開催される『GREENROOM BEACH』。『GREENROOM BEACH』チケット情報海風が心地よいビーチで、アーティストが奏でる音楽やビーチマーケット・ビーチフードを楽しんで、海の大切さ、素晴らしさを体感することができるビーチミュージックフェスティバルだ。このたび、第3弾出演アーティストとして、25日(土)にiri、Awich(Band Set)、26日(日)にKANDYTOWN、toconomaが発表された。チケットは発売中。
2021年07月21日昆虫の魅力や謎に迫る特別展「昆虫」が2021年9月20日(月・祝)まで名古屋市科学館で開催中だ。昆虫の起源は4億8000万年前、私たち人間よりはるか長い歴史をもつといわれる。さまざまな環境に適応しながら多様化を遂げ、その種類は名付けられているものだけでも100万種類以上。そんな昆虫の仕組みや生態、能力について約5万点の標本とともにCG映像や4コマ漫画などの解説でわかりやすく紹介する。本展は昆虫の魅力を多角的に知ることができるように、「昆虫とは」「昆虫の多様性」「昆虫の生態」「昆虫の能力」「昆虫研究室」の5つの章立てで構成。まず会場に入ると巨大な昆虫模型5体に目を奪われる。小さな昆虫を2m大に拡大し、身体の構造を忠実に再現。普段、目にすることのない細かな毛や複雑な口先といった細部にも注目してほしい。昆虫と一口に言っても、小さなものや大きなもの、美しい彩りのものやユニークな形、その姿かたちや美しさはさまざまだ。昆虫は長い年月をかけて各地域・環境に適応するため進化を遂げてきた。林内や流水域などそれぞれの環境にはどんな昆虫が住んでいるのか、私たちの身近にいる昆虫と地球の裏側に生息する昆虫はどのような違いがあるか、見比べることができる。その形や色は一体何を意味するのか、など同じ仲間の昆虫でも、よく見ると一つひとつ違っていて面白い。膨大な数の昆虫だが、その生き方も少しずつ違っている。その生態の多様性を「食べる」「住む」「たたかう」といったキーワードに沿って紹介し、昆虫が生き抜くために獲得したさまざまな生態を観察できる。力強い生命力に思わず見入ってしまうはずだ。ゴキブリだけを集めたコーナー「Gの部屋」も見どころの一つ。苦手な人が多いであろうゴキブリだが、森林に住む彼らは朽ち木や落ち葉を食べており、森林生態系において非常に重要な役割を担っている。のぞいてみると、ゴキブリの見方が変わるかもしれない。ほかにも本展で注力している一つが、昆虫研究のコーナー。研究家たちの貴重な標本コレクション約160箱を展示している。壁一面の標本は見応えがあり、はじめて見る昆虫に出会えるはず。そして夏休みの自由研究にピッタリなのが、採集や標本のテクニック。プロが使っている道具を用いて詳しく解説している。また、音声ガイド(オフィシャルサポーター)は、無類の虫好きで知られる俳優の香川照之さんが担当。NHK Eテレの「香川照之の昆虫すごいぜ!」でのカマキリ先生でおなじみ、無類の虫好きで知られる香川さんのユーモア交えた説明と熱いメッセージでナビゲートする。この夏は子どもも大人も楽しく学べる特別展「昆虫」で、“昆活”してみてはいかがだろうか。ライター:エディマート、溝呂木真弓
2021年07月21日博多華丸と作・演出家G2が3度目のタッグを組み贈る“ミュージカルとは一味違う新たなエンターテインメント”とは? 和太鼓、タップダンス、ジャズがジャンルを超えてひとつになった新感覚ミュージカル『羽世保スウィングボーイズ』の見どころをぎゅっとリポート。「羽世保スウィングボーイズ」チケット情報冒頭の和太鼓演奏で、余裕のバチさばきを見せる華丸の雄姿に「ほぉ~!」。今回の博多座で通算共演100公演目を迎えるという斉藤優との軽妙な掛け合いから物語は始まる。ふたりは九州のとある港湾都市の造船所・羽世保造船の和太鼓部メンバー。造船所にはタップダンス部もあり、それぞれの部は、羽世保市の大会出場を目指して、練習に励んでいる。優秀な溶接工でもある、太鼓部リーダー五代剛(博多華丸)は、男手一つでふたりの子供を育てるシングルファーザー。そんななか、経営危機に陥った造船所の吸収合併計画が明るみになり…。今回は、陽気で熱いだけではない主役を繊細に演じる、役者・華丸の姿も新鮮だ。ジャズバー「カメリア」でのステージは見どころのひとつ。「カメリア」は小春坂すみれ(椿 鬼奴)がママを務めるバーだが、昼間は探偵社という顔も持つ。五代の元妻でジャズシンガー、今は羽世保市長でもある桐野亜沙子(大空ゆうひ)と五代が再会する場所でもある。1幕のクライマックスは、「タップダンスは世界一の打楽器だ」と言うある初老の男性(坂本あきら)の提案で、和太鼓部とタップダンス部が、パフォーマンスバトルを繰り広げる。ここで語られる「黒人たちが生んだ魂の叫び」というタップのルーツにもぐっとくるものがある。また、華丸も「大好き」という2幕の見せ場は、亜沙子の歌とともに紡がれるシークエンス。五代と家族のドラマ、工員たちの人間模様、会社の吸収合併の裏に潜む策略、丸本(斉藤優)と美咲(南沢奈央)の恋の行方などが、立体的な舞台空間ならではの演出で重層的に展開し、視覚的にもドラマティックだ。華丸が昨年10月からコツコツ練習してきたタップダンスも、カーテンコールでしっかり披露。ミュージック、パフォーマンス、ヒューマンドラマが混然一体となった舞台の興奮と感動に、終始引き込まれた。福岡公演の後には、初の大阪公演も控えている。華丸は「大阪で上演できるなんて、恐れ多い」と恐縮しつつも「日に日に完成度が高まり、何度見ても楽しめる舞台。一度ご覧になった方も二度、三度、そして、大阪の皆様もぜひ劇場へ足をお運びください!」と公演への意気込みを語った。『羽世保スウィングボーイズ』は7月27日(火)まで、福岡・博多座にて上演中。8月28日(土)・29日(日)、大阪・新歌舞伎座にて。チケットは共に発売中。取材・文:大迫章代
2021年07月20日劇団ナイスコンプレックス プロデュース公演 第6弾『12人の怒れる男』が、7月~8月にかけて大阪と東京で上演される。1954年にアメリカのテレビドラマとして書かれた本作は、その後映画化。密室劇の金字塔として60年以上にわたって幾度となく舞台でも上演されてきた法廷サスペンスの名作だ。ナイコンでは2018年から毎年上演され、今年で4シーズン目を迎える。本作をシリーズ化した理由を、劇団主宰・演出のキムラ真は「最高の戯曲を、僕が観たいと思う最高のキャストが演じる熱い会話劇。どっぷり芝居に浸かる贅沢な時間であると同時に、上演する度に、演じるキャストが代わる度に新たな発見があり、それが自分にとって通信簿かのように成果が試される事が純粋にうれしい演目です」と語る。今回、陪審員4号(横井翔二郎とWキャスト)役を演じる藤原祐規は同シリーズ初参加。「藤原には初演時から声をかけていて、やっと今回『出てやるか』みたいな感じでOKをもらった」と語るキムラに、藤原は「もう~、そんな上から目線で返事してないから!」と苦笑い。出会いから約10年。同じ歳ということもあり二人の間には役者と演出家という関係性を超え、何でも言い合える“戦友”、エンタメを愛する“同志”といった心地良い絆で結ばれているようだ。大阪公演では関西弁の台詞になるキャストもいると聞き「地元(三重県)の言葉で舞台に立つことなんてなかったから不安しかない」と困ったような表情を浮かべる藤原に、キムラは「“生まれた土地の言葉”でしゃべる方が、役をより自分のものに出来るのではないかという思いもあるし、藤原と4号はどこか似ている気がするんだよね。屁理屈っぽいところとか(笑)」と笑顔を見せる。「屁理屈!(爆笑)。演出家が求めているなら全力でやりますよ!」と頼もしいコメントで応える。「題名に“怒り”とありますが、怒ることがゴールではなく、そこに至るプロセスが大事。演劇において最終的に理想とするのは「ナチュラル」ではなく「リアル」。観る人にリアルに感じていただけるように、濃密な会話劇の中に引き込むことが出来るように、ひとつひとつのセリフを大事に演じたいと思います」(藤原)文/撮影:近藤明子
2021年07月19日1983年の日本初演以来、驚異的なロングランを続ける劇団四季ミュージカル『キャッツ』。7年ぶり4度目となる福岡公演の開幕を前にキャナルシティ劇場で行われた舞台仕込み取材会で、舞台監督の福永泰晴氏と舞台美術家の土屋茂昭氏に、舞台装置やデザイン、『キャッツ』の世界観について話を聴いた。『キャッツ』の舞台は都会のゴミ捨て場。客席に足を踏み入れた途端に広がる"キャッツ・ワールド"を築き上げる舞台美術は、本作の見どころのひとつ。猫の目線に合わせて実際の3~5倍の大きさで作られた2,500~3,000ものゴミのオブジェが、舞台だけでなく2階席まで劇場全体を埋め尽くし、まるで自分も猫になったかのような気分を体感できる。「でも猫の目線を味わうためだけじゃなくて…」と語るのは土屋。「『ユタと不思議な仲間たち』の公演で東日本大震災の被災地を回った時、被災者の方ががれきの山から取り出した物の砂をはらっている光景を見て、ゴミは思い出の塊なんだということを強く意識するようになりました。だからここも、いろいろな思い出が集積した場所なんだと改めて思いますね」ゴミのオブジェといえば、上演地ゆかりの"ご当地ゴミ"を探すのも劇場での楽しみのひとつ。今回も、「めんべい」や「チロリアン」のパッケージ、福岡ソフトバンクホークスの帽子など、24種類34点のご当地ゴミのオブジェが飾られる。そして、土屋がもうひとつのお楽しみを教えてくれた。「セットの中に、ひとつだけ四つ葉のクローバーが隠されています。場所が変わるので、来る度に見つけてくださいね。幸せのおすそわけです」劇団四季によるキャナルシティ劇場での長期公演活動は、今回の『キャッツ』福岡公演をもって終了となる。前回、7年前の『キャッツ』福岡公演が本作の舞台監督としてのデビューだったという福永は、「今回、同作品でこの劇場に戻って来られたことに、なんだか運命的なものを感じています。(先月閉館した)東京・大井町のキャッツ・シアターと比べて、劇場公演は舞台と客席の距離が近いので、より臨場感があると思います。まるでアトラクションのようなこの空間を楽しみに来てほしいですね」と力強く語り、土屋も「劇場だと、2階からという、また違った視点からも楽しめます。そしてこのキャッツ・ワールドを構成するセットやオブジェも、できるだけ近くで細かいところまで見てほしいですね」と笑顔で締めくくった。福岡公演は、7月27日(火)にキャナルシティ劇場にて開幕。チケットは発売中。
2021年07月19日「獺祭」は旭酒造株式會社(山口県岩国市)が製造する銘酒。酒米の最高品種である山田錦をぎりぎりまで精米(磨き)して造られる透明な味わいは、多くの愛好家の垂涎の的となっている。この銘酒をテーマに交響曲を作曲、演奏しようという取組みが日本センチュリー交響楽団の「獺祭プロジェクト」だ。その東京公演、交響曲 『獺祭~磨migaki~』五感で味わうコンサートが、8月18日(水)、グランドプリンス新高輪飛天で、ディナー付コンサートとして行われる。日本センチュリー交響楽団 チケット情報日本センチュリー交響楽団は2020年からこのプロジェクトに取り組んできた。作品は純音楽から映画、アニメ音楽までを幅広く手掛け、『犬夜叉』ほか多くの代表作を持つ山口県出身の作曲家、和田薫に委嘱。「獺祭」のイメージを活かした「和」のテイスト溢れる全5楽章の交響曲『獺祭~磨migaki~』が完成した。今年2月にはセンチュリーが拠点を置く大阪府豊中市で世界初演が、山口県周南市で山口初演が行われ、好評のうちに終了。今回は、満を持しての東京初演である。(特設サイトへ )「獺祭プロジェクト」はそれだけに留まらない。音響機器メーカーのONKYOとタイアップし、この交響曲をONKYO技術の「加振器」で樽の中の原材料に聴かせながら発酵・醸造するというユニークな試みも行われている。こうして作られた「獺祭~磨migaki~」は通常のものよりもさらに透明さが増し、かつまろやかでコクのある逸品に仕上がるという。今回はこの交響曲の名に因んだ特別な銘酒「獺祭~磨migaki~」720mlボトルが特典として来場者全員にプレゼントされる。指揮はセンチュリーとともに、数々の名演を打ち立てて来た首席指揮者の飯森範親。関西を代表するオーケストラであるセンチュリーの、ひさびさの東京公演でもある。まさに聴いてよし、飲んでよし、感じてよしの、極上のひとときとなることだろう。チケットは発売中。
2021年07月19日日本を代表するオペラ歌手たちがオペラやクラシックの名曲を届ける配信番組「うたすき! 届けたいうたがある」が、8月13日(金)に配信されることが発表になった。番組に出演するオペラ歌手の嘉目真木子(ソプラノ)、声優で歌手の新田恵海が番組について語った。第1回目となる今回は、“魔法少女はオペラの夢を見る!?”をテーマに選曲されたガラコンサート形式の音楽番組で、普段のコンサートでは叶わない構成とアーティストたちの組み合わせが実現。「魔法少女まどか☆マギカ」や「ファンタジア」にも登場する「アヴェ・マリア」のグノー版とシューベルト版の聞き比べや、モーツァルトの傑作オペラ『魔笛』などをピアノの演奏と歌で聴かせる。歌を披露するのは嘉目をはじめとする、種谷典子(ソプラノ)、市川浩平(テノール)、杉浦隆大(バリトン)の4人のオペラ歌手。嘉目は、「安心して共演できる仲間たち。歌の実力はもちろんですが、オペラに出てくる登場人物を演じ分けられる個性的な方ばかりです」とニッコリ。宮本亞門演出のオペラにも多く出演している嘉目は、今年9月上演予定の『魔笛』でヒロイン、パミーナを再演する。番組でもパミーナ役で「愛を感じる男の人たちには」を披露。すばらしい歌声を先取りで堪能することができる。音楽大学声楽コース出身の新田が、番組MCを務める。一番好きなオペラ作品は『魔笛』で、大学時代は「夜の女王のアリア」を試験で歌ったこともあるそうだ。「このような配信番組でオペラ歌手の方とご一緒するのは初めて。オペラをどんな気持ちで歌われているのか、作品の好きなところとか。オペラを知らない方でも楽しめるようにお話をお聞きできたら」と意気揚々。トークコーナーでは普段聞けない話も飛び出しそうだ。嘉目は『魔笛』の他に、ドヴォルザーク『ルサルカ』の「月に寄せる歌」も披露。「ピアノがすごく流麗で、まるで水のせせらぎのような音階になっているので、そこにも注目していただけたら」と見どころを紹介した。今回ピアノ演奏を担当するのは、キーボーディストの園田涼。「初めてのリハ-サルで、“お、そうくるのかって(笑)”。アプローチの仕方がクラシックと違ってすごく面白かったです」と畑が異なる初共演の化学反応も楽しみだ。嘉目は「クラシックにはお堅いイメージがあると思う。でも意外とそんなこともなくて、日常にあふれている音楽が多かったりするし、気軽に楽しんでいただけるものと伝われば」と番組をアピール。新田は、「コンサートホールで生のクラシックを全身で味わえるその日まで、この番組でクラシックを好きになってもらえたら嬉しいです」と締めくくった。
2021年07月16日7月16日(金)より、六本木の森アーツセンターギャラリーで、ポップカルチャーの巨匠・KAWSの大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」が開催される。KAWSは、ポップカルチャーのアニメーション作品からインスピレーションを受け、絵画やグラフィックデザインだけでなく、ストリートアート、プロダクトデザイン、巨大な立体作品など、多岐にわたる作品を制作するアーティスト。目の「×」がトレードマークの独特なキャラクターたちを中心に、およそ150点が六本木に集結する。本展覧会では、コマーシャルアートとファインアートの両面を併せもつKAWSの視覚的アプローチにクローズアップ。制作初期の作品から、今年の最新作までを幅広く展示し、彼の制作の軌跡をたどる。大胆で遊び心あふれるKAWSの作品。親しみやすいモチーフとポップなキャラクターの愛らしさはもちろん、そのなかに隠れる「人間の本質」を見出すことで、より彼の作品の奥深さに触れることができる。ビビッドでカラフルな色彩に目を奪われるが、さらに顔を近づけてよく見ていただきたいのが、アクリル絵の具で描かれた絵画作品たち。まるでプリントかと見間違うほど、筆の線は一切ないが、ひとつひとつ丁寧に描かれた「絵画」なのである。ビビッドな色を、発色よく再現するために、絵の具は混ぜずに原色のまま使うため、オーダーメードで新しい色の絵の具を発注することもあるのだとか。こうした部分には、彼のアーティストとしての技術力の高さがうかがえる。音声ガイドは、従来のようにヘッドセット付きの小型機器が配られるのではなく、入口のQRコードにスマートフォンをかざすだけで、自身のスマートフォンから聞くことができる。通常の電話のように音声ガイドを聞くこともできるが、イヤホンを持参するとより便利だろう。ほかにも、KAWSのスタジオを再現したコーナーや、スマートフォンをかざすことで楽しめる最新のAR作品、さらには展示会場を後にしたところに設置されている、映像による体験コーナーまであり、最後まで私たちを飽きさせない。展覧会名「KAWS TOKYO FIRST」は、2001年に渋谷パルコで行われた日本初の個展と同タイトルで、原点回帰の意味が込められている。「これぞまさにKAWS」といった作品たちに囲まれ、ファンのみならず、多くの人が高い満足度と高揚感を得られるだろう。王道のKAWS作品から、現代的で新しいアートまで、幅広いKAWSの世界観を堪能してみてはいかがだろうか。取材・文/飯塚さき
2021年07月16日世界中に愛されるガールズグループ BLACKPINK。本国デビュー5周年を記念した初の映画「BLACKPINK THE MOVIE」が8/4(水)より日本を含む全世界の劇場にて公開します。BLACKPINKは韓国の4人組ガールズグループで、2016年8月に韓国でデビューショーケースを行い、「SQUARE ONE」の収録曲「WHISLE」「BOOMBAYAH」にてデビューしました。日本においては、2017年7月に新人としては異例となるデビューショーケースを日本武道館で開催し、20万件以上の申込みが殺到し、話題沸騰に。デビューミニアルバム「BLACKPINK」はオリコンアルバムランキングで1位を獲得。また多くのファッション雑誌の表紙を飾り、大手化粧品メーカーやハイブランドのイメージモデルにも抜擢されるなど新たなファッションアイコンとしても確立。YouTubeのチャンネル登録者数は女性アーティストとして世界1位、MVの総再生回数は42億回(2020年4月現在)となるなど、まさに“ワールドクラスのガールクラッシュグループ”として快進撃を続けており、8/3(火)には韓国ガールズグループ歴代1位となる120万枚のセールスを記録した初のフルアルバムの日本バージョン「THE ALBUM –JP Ver.-」の発売も決定しています。そんな彼女たちの本国デビュー5周年を記念した初の映画「BLACKPINK THE MOVIE」では、5年間の思い出を振り返る「記憶の部屋」、ユニークな4人の印象的なイメージカットを盛り込んだ「Beauty」、ファンに贈る「未公開スペシャルインタビュー」など、メンバーだけにフォーカスしたストーリーが、映画の中で多様なシークエンスで繰り広げられます。また、劇場公開に合わせて再編集した2021年の「THE SHOW」と2018年の「IN YOUR AREA」のライブ映像を初めとする、10数曲ものBLACKPINKのヒット曲のパフォーマンスとリハーサル風景など、世界を魅了するステージとそのステージを作り上げるJISOO(ジス)、JENNIE(ジェニー)、ROSÉ(ロゼ)、LISA(リサ)4人の姿が、2D上映の他、通常の会場さながらの臨場感が楽しめる、体験型シアター4DXや、3面スクリーンで圧倒的没入感が話題のスクリーンX、さらにこの2つの 体験型シアターが融合された4DXSCREENなど最大級の臨場感で映し出されます。8/4(水)から上映される本映画の全国の劇場情報、チケット、特典などの詳細は後日公開を予定しております。世界中のファンを魅了しているBLACKPINKと、「BLACKPINK THE MOVIE」にご注目ください。【作品名】BLACKPINK THE MOVIE【出演】BLACKPINK(JISOO、JENNIE、ROSÉ、LISA)【公開日】8/4(水) より全国ロードショー
2021年07月16日川崎の秋を彩る「かわさきジャズ2021」が今年も「ジャズは橋をかける」をキャッチフレーズに川崎市内全域で開催される(9月17日~11月14日)。ミューザ川崎シンフォニーホールで記者発表会が行なわれた。今年で7回目。「音楽公演」「地域連携」「人材育成」の3つのミッションが相互に関わり合いながら多様なプログラムを展開する構成。・音楽公演市内6か所のホール、ライヴハウスを中心に国内外の一流アーティストが登場する。日本ジャズ界のレジェンド山本剛(ピアノ)、北村英治(クラリネット)らが登場する「しんゆりJAZZストリーム」(10月30、31日)。阿川泰子、Shiho、May J.、由紀さおりという異色の顔合わせによる「魅惑のジャズ・ヴォーカル」(11月3日)、「かわさきジャズ」オリジナル企画の細川千尋(ピアノ)、山下玲(ハーモニカ)、はたけやま裕(パーカッション)の「Colorful JAZZ」(11月6日)、大御所・渡辺香津美(ギター)のデビュー50周年「KYLYNが来る」(11月13日)は大西順子(ピアノ)らゲストも多彩。・地域連携公募ライヴや企業など地域との連携プログラム。注目はフェス開幕を告げる「川崎競馬ジャズナイト」(9月17日)。ジャズ演奏もある川崎競馬での冠レースだ。船上から工場夜景も楽しめる好評の「ジャズクルーズ」(10月16、23日)。川崎駅前に昨年オープンした新名所ホテルメトロポリタン川崎での「FRIDAY MUSIC NIGHT」。J1川崎フロンターレとのコラボも企画中。・人材育成アーティストによる公開講座や、学校公演(ワークショップ)、中高生向けの楽器クリニック。かわさきジャズ実行委員長・草壁悟朗の話「かわさきジャズが始まる頃には、ワクチン接種も行き渡り、感染拡大も下火になって、アフター・コロナをみなさんとことほぎ、ささくれだった心をジャズで満たしていただきたい」かわさきジャズ実行委員顧問/川崎市長・福田紀彦の話「つながり方を模索して毎年多様になってきたかわさきジャズ。まさに川崎らしい。川崎は非常に多様性のあるまちで。いろんな地域から集まってきた人たちがまちを盛り上げてきた。いろんなことを受け入れて、いろんな人とつながることによって新しいものを作っていく。じつに自由だし、受容力があるのは、とてもジャズっぽい。ぜひ立ち寄ってほしい」(宮本明)
2021年07月14日「朗読舞踊劇Tales of Love」の第1弾となる『お七-最初で最後の恋-』が、9月10日(金)~12日(日)まで、東京・よみうり大手町ホールにて上演される。「朗読舞踊劇Tales of Love」は、実力派キャストによる日本古典の朗読を、日本舞踊家による舞のコラボで届ける新感覚エンタテインメント。第1弾『お七-最初で最後の恋-』は、『八百屋お七』を題材に、劇団「柿喰う客」の中屋敷法仁を演出に迎え、少女の初恋から始まる激しく切ない悲恋を表現する。主演のお七役には、宝塚歌劇団宙組のトップスターとして活躍後、数々の話題作で存在感を示している大空ゆうひ。若手トップの舞踊家・花柳幸舞音が、お七の心情を舞い踊る。また、ギタリスト・KOHKIと尺八奏者 ・大河内淳矢による生演奏が披露される。さらに吉三郎役には、アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』(ルルーシュ)などの人気作品キャラクターを多く演じる実力派声優・福山潤、『プランダラ』(リヒトー・バッハ/坂井離人)などの幅広い役柄を自在に演じ分ける中島ヨシキ、『ヒプノシスマイク』(毒島メイソン理鶯)など、その温かみのあるバリトンボイスで高い人気を誇る神尾晋一郎が日替わり出演する。チケット先行は7月21日(水) 昼12:00よりいち早プレリザーブが受付開始。一般発売は8月21日(土)10:00より。
2021年07月14日落語家と声優がコラボレーションを果たす人気企画『オトシバナシ~声優と落語家~』の第2弾が、CARATO71にて10月17日(日)に開催される。声色を変えながら噺をする落語家と、声だけで様々な表現をする声優。一見交わることがないように見えて、どちらも声が重要な役割を果たしている職業。そんな落語家と声優による『オトシバナシ~声優と落語家~』は、声優陣が落語家の指導を受けて、本気の落語を披露するという企画だ。今年4月に第1弾が開催され、好評のうちに終了した。今回は第1回キャスト柳亭小痴楽、春風亭昇々、神尾晋一郎に加え、新たに声優・木島隆一の参加が決定。何の演目を披露するかは当日までのお楽しみとなる。チケットは8月28日(土) 10:00より一般発売開始。『オトシバナシ~声優と落語家~』柳亭小痴楽、春風亭昇々、神尾晋一郎、木島隆一2021年10月17日(日)会場CARATO71(カラート71)開場13:00/開演13:30開場17:00/開演17:30全席指定 6,000円(税込)
2021年07月14日8月3日(火)に開催されるイベント『ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!- SPECIAL LIVE HIGH!HIGH!HIGH! supported by ナカバヤシ』の、ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BANDにボーカルとして参加するアーティストとして、TERU(GLAY)、トータス松本(ウルフルズ)、山村隆太(flumpool)の出演が発表された。「ROCK KIDS 802-OCHIKEN Goes ON!!- SPECIAL LIVE HIGH! HIGH! HIGH! Supported by ナカバヤシ」チケット情報さらに、大阪城ホール場内に設けられるもうひとつのステージ「OCHIKEN’S GARDEN」には梅田サイファー(KennyDoes、ふぁんく、KZ、KBD、テークエム、KOPERU、peko、SPI-K)、それとこれとはべつ(菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)、村山☆潤、東出真緒(BIGMAMA))、金井政人(BIGMAMA)とそのお友達が出演することが決定。この夏、音楽とラジオを愛するラジ友リスナーへの1日限りの大感謝祭!チケットは7月17日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、7月15日(木)23:59まで先行先着プリセールを実施中。
2021年07月14日作・野田秀樹、演出・野上絹代の舞台『カノン』が、8月19日(木)〜9月5日(日)に東京芸術劇場シアターイーストにて上演される。2009年、野田の芸術監督就任以来、次世代の演劇界を牽引する若い才能を紹介する「芸劇eyes」シリーズを上演している東京芸術劇場。今回の『カノン』は、野田の戯曲に国内外の演出家が挑むシリーズ企画。きっかけとなったのは2015年、演劇系大学共同制作Vol.3で上演された本作『カノン』に遡る。野上演出の舞台を目にした野田が「再演をすれば、さらに磨きがかかるのではないか」と言葉を残し、さらなる進化を遂げた『カノン』の熱気をシアターイーストに蘇らせる本企画へと至った。しかし、新型コロナウィルスの影響で本番直前に中止が決定。この度、1年半を経て、野上演出版2021年『カノン』がシアターイーストの舞台に戻ってくる。『カノン』の物語は、牢番の太郎(中島広稀)が、囚われの身の沙金(さとうほなみ)に心奪われ牢から逃すことから始まる。その罪から放免されるため、太郎は沙金率いる盗賊団のアジトに潜り込んで探ることを、都の権力者・天麩羅判官(渡辺いっけい)に命じられる。太郎役の中島広稀は、「時を経てご覧になっていただけること、才能溢れるキャストとまた時間をともにできることを嬉しく思っています。1年以上前に一度稽古を終えた『カノン』ですが、お披露目をせずに、もう一度稽古から始まることに少し戸惑いがあるのは事実です。しかし、キャストの顔、稽古風景を思い浮かべると戸惑いよりも期待感を強く抱いています」とコメント。また、沙金役のさとうほなみは、「“前へ行くよ、前へ”。私が演じさせて頂く"沙金"の作中での台詞です。このひとことに私はすごく心を動かされました。ただ前向きなだけの言葉でもなく、後ろ向きな言葉でもない。すごく強い意志を感じました。また前に進める機会をいただけたこと、心より感謝しております」と語った。チケットは7⽉17⽇(⼟)10:00から発売。『カノン』2021年8月19日(木)~9月5日(日)東京芸術劇場シアターイースト作・野田秀樹、演出・野上絹代出演:中島広稀、さとうほなみ、名児耶ゆり、永島敬三、大村わたる、山本栄司、長南洸生、緒形敦、川原田樹、手代木花野、佐々木美奈、前原麻希、本多遼、湯川拓哉、小田龍哉、村田天翔、木津誠之、家納ジュンコ、佐藤正宏、渡辺いっけい
2021年07月13日2020年4月より休館していた大阪・森ノ宮ピロティホールが、改修工事を経て、2021年9月にリニューアルオープンする。休館前は、エンタテインメント発信の場として、ストレートプレイ、ミュージカル、コンサート、落語などあらゆるジャンルの公演を行ってきたピロティホール。今回の改修では、大阪市による天井改修工事にあわせて客席などの修繕を行い、新型コロナウイルス感染症対策も強化。より安心してエンタテインメントを楽しめる空間にリニューアルされた。そしてリニューアルオープン特別公演には、「志の輔らくごin森ノ宮2021」の開催が決定。立川志の輔は、2010年に同ホールのお披露目公演として独演会を行い、以来、毎年恒例の会として今回が11回目の開催となる。さらに、リニューアルオープン後も注目の公演が目白押しだ。ピロティホールの新たな幕開けを楽しみに待ちたい。森ノ宮ピロティホール リニューアルオープン特別公演「志の輔らくごin森ノ宮2021」は、9月9日(木)から12日(日)まで開催。チケットは8月8日(日)10:00より一般発売。■森ノ宮ピロティホールリニューアルオープン特別公演「志の輔らくごin森ノ宮2021」【公演日】9月9日(木) 15:30開演9月10日(金) 15:30開演9月11日(土) 15:30開演9月12日(日) 13:30開演【会場】森ノ宮ピロティホール(住所)大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5【料金】指定5000円手ぬぐい付6000円(リニューアルオープン特別公演特製・数量限定)※全席指定・税込。未就学児入場不可。【一般発売日】8月8日(日)10:00~チケットぴあ/ローソンチケット/イープラス/CNプレイガイド/森ノ宮ピロティホールPGにて(チケットのお問合せ)キョードーインフォメーション■0570-200-888(11:00~16:00 日・祝休み)<主催> サンライズプロモーション東京/サンライズプロモーション大阪<協力> キョードーマネージメントシステムズ
2021年07月09日10月に上演される舞台「バクマン。」THE STAGEの製作発表会が行われ、W主演の鈴木拡樹と荒牧慶彦、演出・脚本を務めるウォーリー木下、プロデューサーの松田誠が登壇した。本作は、2008年から 2012年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載された原作:大場つぐみ、漫画:小畑健による大人気マンガの初舞台化。鈴木拡樹演じる真城最高と、荒牧慶彦演じる高木秋人の高校生マンガ家コンビが「週刊少年ジャンプ」のトップを目指して奮闘する様子が描かれる。まずはプロデューサーの松田から「この作品では演劇的なチャレンジをしたいと思っています。つまり、舞台ならではの『バクマン。』をお見せしたい。そのために演出をウォーリー木下さんにしていただきます。ウォーリーさんの演出にはいつも『こんな表現の仕方があったんだ』とびっくりさせられます。そして演じるのはこのふたり(鈴木、荒牧)です。とても魅力的な俳優さんで、人として素敵な人たち。皆さんの想像を超える舞台がお見せできると思います」とコメント。ウォーリーは「演劇は、“生身の俳優さんが今そこで演じている”ということが大きい。今はオンライン会議などもありますが、その中でも『実際に会うと全然違う』と言います。そのくらい身体は、いろんな情報を気付かないうちに発している。それを最大限生かしたものにしたい」と話し、「絶対誰も想像できていないものを考えていますので、ぜひいい想像をして劇場に来ていただければ」と自信をのぞかせた。製作発表会には、作品の内容にちなみ夢を追いかける若者たちも参加。参加者から鈴木と荒牧に「役作りをするうえで大切にしていること」が尋ねられ、鈴木は「原作ファンの期待を裏切らないことと、作者さんの意図であったり、テンポ感であったりを、原作をできるだけ読み込んで再現することです」、荒牧は「僕自身がアニメやゲーム、マンガが大好きなので、作り手だけじゃないファン目線も持っているので、そういう“観ている方の気持ち”を意識して役作りをします」と話すなど、彼らの経験から生まれた言葉が届けられた。また会見中、実はこの舞台化は松田と荒牧の会話がきっかけであったことも発覚。さらに当時から鈴木の名前を挙げていたといい、鈴木が「今日知りました。企画からキャスティングまでしていただいて!」と驚くと、荒牧は「僕はただやりたい作品と共演したい人を言っただけ(笑)」と笑顔を見せた。「バクマン。」THE STAGEの東京公演は10月8日(金)から17日(日)まで天王洲 銀河劇場、10月21日(木)から24日(日)までTOKYO DOME CITY HALL、大阪公演は10月28日(木)から31日(日)までメルパルクホール大阪にて上演。文:中川實穂
2021年07月09日2016年に韓国で誕生し、2018年に日本初上陸したミュージカル『マタ・ハリ』が、3年ぶりに再演。6月の東京建物Brillia HALLでの上演を経て、7月10日(土)より愛知、7月16日(金)より大阪での幕が開く。ミュージカル「マタ・ハリ」チケット情報『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』など、数々のメガヒットミュージカルを生み出してきたフランク・ワイルドホーンが作曲を手掛ける本作。この日本版では、初演に続き石丸さち子が訳詞・翻訳・演出を務めている。描かれるのは、歴史に名を残したひとりの女性の愛と悲劇だ。舞台は1917年、第一次世界大戦の暗雲たれこめるヨーロッパ。ヨーロッパ中から人気を集める魅惑的なダンサー、マタ・ハリが、フランス諜報局のラドゥー大佐から目をつけられスパイとなり、運命に翻弄されていく…。戦時下で苦しむ民衆たちの叫びが音に乗り、胸へズシンと響くプロローグ。そして朱い衣裳をまとったマタ・ハリが現れ、神秘的な“寺院の踊り”を舞い踊る。世界が暗いムードに覆われる中でステージに立ち続け、踊りによって強いエネルギーを放つマタ。演じるのは、初演から続投の柚希礼音と、初出演となる愛希れいかだ。柚希はメリハリのある美しい身体から繰り出されるしなやかかつダイナミックな動きと、妖艶さで魅せる。高圧的なラドゥー大佐に対して余裕ある表情で応じ、運命的な出会いを果たすパイロットのアルマンの前では無邪気な様子でころころと表情を変え、恋する女性の心の動きを繊細に表現する。一方の愛希が演じるマタは、華奢でありながら生命力にあふれ、オーラを放っているよう。指先まで美しい踊りに魅せられる。さらに愛希が表現するマタから感じるのは“芯の強さ”だ。ラドゥー大佐に脅されても動じず、目に強い力を宿して対する姿を見せる一方で、アルマンといるときには強さを解放し、安らぎの表情を見せるなど、それぞれに異なるアプローチでマタを演じている。また、ラドゥー大佐は加藤和樹、田代万里生、アルマンは三浦涼介、東啓介のダブルキャスト。ラドゥーはマタを利用しながら自身もマタに惹かれていき、感情を押し殺すがゆえに歪んだ愛情を見せていく人物。加藤は冷徹で威圧感のあるラドゥーを作り上げ、田代も高圧的に声を張り上げ、これまでの田代の柔らかな印象を覆す。アルマンは軍人として自身の任務を遂行しながら、マタへの想いを深めていく男。三浦が演じればアルマンの“陰”が際立ち、東が演じれば“包容力”が際立って見える。キャストの組み合わせによって役のイメージがガラリと変わるのが面白い。過酷な状況の中、時代に翻弄されながらも強く生きたマタ・ハリ。その生き様を劇場で確かめてほしい。愛知公演は7月10日(土)・11日(日)刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール。当日券販売あり。大阪公演は7月16日(金)から20日(火)まで梅田芸術劇場メインホールにて。チケット発売中。取材・文:黒石悦子
2021年07月09日昨年の南座「吉例顔見世興行」以来、関西で今年初となる大歌舞伎の幕が開いた。大阪松竹座の「七月大歌舞伎」。コロナ禍で「待ってました!」の大向うの掛け声はなくとも、俳優も観客も熱い思いでこの日を迎えた。昼の部は、妖刀をめぐる物語で歌舞伎の様式美にあふれた夏芝居『伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)』。そして片岡仁左衛門、片岡孝太郎、片岡千之助の松嶋屋三世代がそろう粋で華やかな舞踊『お祭り』。夜の部は、明り取りの天窓の演出が印象に残る、血のつながりを越えた家族の情愛を描く『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』「引窓(ひきまど)」。そして男女の悲恋と親子の情愛を描いた上方和事の代表作『恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)』「新口村(にのくちむら)」。この『伊勢音頭』と『引窓』に、「大阪が好き」と公言する松本幸四郎が東京から出演、意気込みを語った。「七月大歌舞伎」チケット情報「上方のお芝居は僕の好きな人間味あふれるお芝居が多いように思います。客席の反応もストレートで、楽しませてほしいという積極的な気持ちを感じて、とても刺激になります」と、大阪への愛を口にする幸四郎。今回の役を演じるのはどちらも2度目だ。『伊勢音頭』は主人公の侍・福岡貢役で「絵的にとても素敵な芝居で、憧れの役でした。怒りや悲しみ、喜びなどの感情をどれだけドラマチックに動かせるかがテーマです」。『引窓』では追われる身の濡髪長五郎。「大好きなお芝居です。長五郎は強い思いを持ちながらもそれを言わない。自分の気持ちを言うまでの思いを、お客様にどうやって伝えきるかを大切に演じたいです」。ただ、観ていただきたいのは自分の演技以上に、何よりも「歌舞伎です」と強く言う。「上方色のとても強い、歌舞伎を観た実感がある演目です。やっとこの日が来たので、しっかりと歌舞伎をしたい」。現在、他劇場では定員100%で販売する劇場もある中、客席をあえて50%のままに、さらに通常なら昼夜それぞれ三幕構成が多いが、今回は二幕構成にして上演する。また「共演者同士舞台の上でしか会えないんです」。それらはすべて、お客様に安心して劇場に来てもらうため、そして歌舞伎を守っていくための対応と、苦しい中でも劇場は姿勢を崩さない。「お客様も強い思いがあって劇場に足を運んでくださっている。そういう皆さんのお目があったからこそ、初日の幕が開きました。まったく世界が変わった中で、久しぶりに大阪松竹座での歌舞伎。ここから関西でも歌舞伎が開き続けていくと思います。その瞬間を見届けに来ていただきたいです」。公演は7月18日(日)まで、大阪松竹座にて上演中。取材・文:高橋晴代
2021年07月09日「生きる。それが最終目的」の命題を掲げ、2021年に始動した命の謳歌メディアミックスプロジェクト「Zoo-Z(ズーズ)」。「Zoo-Z」とは、キャラクターソングCD、舞台を皮切りに、さまざまな動物たちを元にしたキャラクターたちのドラマ、歌で世界を広げていく新プロジェクト。その第一弾となる舞台「Zoo-Z the STAGE -コンクリート・ジャングル-」が、2021年7月7日(水)、東京ドームシティ シアターGロッソにて開幕した。企画・原案・脚本は、「IdentityV STAGE」シリーズや音楽劇「白と黒」シリーズなどを手がける山田一郎氏が担当する。物語の舞台はコンクリート・ジャングルと呼ばれる東京・新宿。警視庁きっての厄介者の集団「警視庁生活安全総務課 生活安全対策特別捜査隊」、通称「動物園」に、正義感に燃える巡査長・新城大輔が移転配属されたことでストーリーは動き出す。「動物園」とは、動物たちの因子を持ち、人とは違う進化を遂げた「化人」たちの事件を捜査する特殊部署。ブチハイエナの本能が覚醒したばかりの新城と、気怠さの中に愛情をひめたバーバリライオンの化人で警視正の藤堂礼央を筆頭に、新宿で横行する謎の暴力・失踪事件に立ち向かっていく。メインキャストは、化人、人間合わせて総勢20名。「動物園」の刑事たち、新宿に集う若者グループ「Squad」、新宿の街を仕切る「虎狼会」、化人たちのオアシス「喫茶キバタン」、正体不明の何でも屋などが、動物の本能や各々の運命に翻弄されながらも、必死に命に向き合う姿が感動を呼ぶ。劇中に流れるオリジナルソングが名シーンを熱く盛り上げ、また高低差を活かした巨大な舞台装置も見ものである。メインステージ、下段、そして仰ぎ見るほど上空にある最上段の3つの階層でドラマが次々と展開されることで、舞台でありながら映画にも似たテンポの良いシーン展開と、新宿の街に差迷い込んでしまったかのような臨場感を叶えている。人間には理解できない「本能」を秘めているがゆえに、社会不適合者の烙印を押され、生きずらさを抱えて新宿へと流れ着いた化人たち。「普通になりたい」「どうして私だけが一人なの…」「死んでしまいたい」。そんな叫びは、厳しい現代社会に生きる我々人間の嘆きにも重なり、「命の物語」として展開していく。初演に先立って行われたゲネプロの最後、藤堂礼央を演じた五十嵐圭輔は、深々と頭を下げ、カンパニーを代表してコメントを残した。「みんなケガなどをせず、大切な物語を届けていきたいと思います」生きることへの勇気と渇望が押し寄せる感動作「Zoo-z」。今後の展開が楽しみでならない。公演は7月11日(日)まで、東京ドームシティ シアターGロッソにて。チケット発売中。取材・文:浅水美保
2021年07月09日