チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (63/342)
舞台『真夜中のオカルト公務員』が2020年10月29日(木)から東京・新宿FACEで開幕した。たもつ葉子による同名漫画を初めて舞台化。初日を前にした28日(水)、公開舞台通し稽古(ゲネプロ)が行われ、主演の谷水力は「(コロナ禍の)このご時世で舞台ができることをありがたく思う。こういうご時世だからこそ、元気を与えられる舞台になれば。千秋楽まで怪我なく走り抜けたい」と挨拶した。原作は、KADOKAWAのWebコミック配信サイト「コミックNewtype」で連載中で、テレビアニメ化もされている。舞台はまさに新宿。主人公の宮古新(谷水力)が新宿区役所の「夜間地域交流課」に配属されるところから物語が始まる。同課は東京都内の各区に配置され、妖精や天使、悪魔といった超常的存在の「アナザー」が関与するオカルト的事象を解決する任務を負っている。新は、同僚の榊京一(磯野大)や姫塚セオ(とまん)とともに任務をこなすうち、自分は安倍晴明の血筋で、アナザーの声を聞き取れる「砂の耳」という特殊能力を持つことが分かる。そして、災の神であるウェウェコヨトルや天狗、蚕神らアナザーが次々と目の前に現れて……というあらすじだ。約2時間の上演時間の中で、原作漫画に基づいたエピソード数話が盛り込まれている。ひとつひとつのオカルト的事象の解決が軸ではあるが、同時に、新の持つ能力や、とある未解決事件の謎などについても随所で触れられており、次作への期待も膨らむ。音響や照明、映像、舞台装置をフルに活用しながら、非常にテンポ良く進むが、キャラクターや特殊な用語の説明は台詞の中で丁寧になされていた印象。原作ファンはもちろん、原作を知らない観客でも十分に楽しむことができるはずだ。新宿区役所、新宿御苑、戸山公園の箱根山、都庁と、実在する地名やスポットが多数出てくるのだが、それらと徒歩圏内の場所にある劇場新宿FACEでの上演というのもいい。観劇後は、現実とフィクションが心地よく混ざり合い、自分も「アナザー」たちが見えるような気さえしてくる。脚本は守山カオリ、演出は扇田賢。そのほかの出演は田中稔彦、釣本南、瀬戸啓太、永瀬千裕、毎熊宏介、石賀和輝、竹鼻優太、斎藤直紀、倉田瑠夏ら。衣装やメイク、俳優らの役の理解により、原作やアニメのキャラクター再現度も比較的高いように思った。舞台ならではのライブ感をぜひ楽しんでほしい。公演は11月7日(土)まで全13公演。チケット発売中。取材・文・撮影:五月女菜穂
2020年11月02日ウルフルズが、年末年始に有観客での東阪ホールツアーを開催することが発表された。今回のツアーは、12月30日(水)・31日(木)大阪・フェスティバルホール、2021年1月5日(火)東京・中野サンプラザでの、計3公演の実施となる。「ウルフルズライブ2020-2021」のチケット情報コロナ禍に入ってからも全国のファンを元気づけるべく積極的な活動を続けており、7月・8月には2か月連続で無観客のライブ配信を実施。10月には大阪・万博記念公園で行われた野外フェス『OSAKA GENKi PARK』の初日大トリで大盛況だったことも記憶に新しい彼らだが、実に1年半ぶりとなる有観客での単独公演。バンドにとってもファンにとっても待望の公演となるため、チケットの争奪戦は必至となるだろう。チケットは、11月2日(月)12:00から11月15日(日)23:59までオフィシャル先行を実施中。■ウルフルズ ツアー2020-20212020年12月30日(水)開場18:00 / 開演19:00@フェスティバルホール(大阪)2020年12月31日(木)開場15:00 / 開演16:00@フェスティバルホール(大阪)2021年1月5日(火)開場18:00 / 開演19:00@中野サンプラザ(東京)出演:ウルフルズゲストミュージシャン:Gt.桜井秀俊(真心ブラザーズ)/Key.浦清英チケット料金:全席指定6400円(税別)※未就学児入場不可大阪公演に関する問い合わせ:キョードーインフォメーションTEL/ 0570-200-888(全日10:00~16:00)東京公演に関する問い合わせ:ディスクガレージTEL/ 050-5533-0888(平日12:00~15:00)
2020年11月02日2021年2月13日(土)~14(日)の2日間にわたり、ぴあアリーナMMにて開催される「オダイバ!!超次元音楽祭-ヨコハマからハッピーバレンタインフェス2021-」の出演者が追加発表された。「オダイバ!!超次元音楽祭」公式サイトはこちらアニメやゲーム、インターネットから生まれる音楽、そしてそれを取り巻くファンの熱狂を届けたい……!という思いのもと、2次元も、2.5次元も、3次元も……垣根を取っ払い、次元を超えてひとつになろう!というコンセプトで誕生した新時代の音楽番組「オダイバ!!超次元音楽祭」が、第3弾として初のアリーナ公演を開催。番組MCにお笑い芸人バナナマンを迎え、藍井エイル、オーイシマサヨシ、Poppin’Party、Aqoursほか、出演アーティストによるパフォーマンスとトークを両方楽しめる音楽フェスとなっている。出演者として追加発表されたのは、ミュージカル『刀剣乱舞』 刀剣男士。ミュージカル『刀剣乱舞』はPCブラウザ・スマホアプリゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」を原案とするミュージカル作品で、“2.5次元ミュージカル”として人気を博し、2018年「第69回NHK紅白歌合戦」で披露したパフォーマンスも大きな話題となった。なお、出陣する刀剣男士の詳細は、後日発表予定。チケットは、11月8日(日)23:59まで先行受付中。一般発売は11月14日(土)10:00より開始される。「オダイバ!!超次元音楽祭-ヨコハマからハッピーバレンタインフェス2021-」2021年2月13日(土)、14日(日)会場:ぴあアリーナMMMC:バナナマン出演:2月13日(土)藍井エイル/オーイシマサヨシ、OxT/GRANRODEO/ミュージカル『刀剣乱舞』 刀剣男士/仲村宗悟/Poppin’Party/ほか2月14日(日)Aqours/Roselia/ほか
2020年11月02日「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」「ウエスト・サイド・ストーリー」などで大役を重ねるミュージカル俳優・小野田龍之介のデビュー20周年を記念するコンサートが、11月6日に東京・よみうり大手町ホールで開かれる。今29歳ながらキャリアは長く、2001年に初めてミュージカルの舞台に立ってから、今年で20年目。「お客さんと一緒に、これまでの歩みを噛みしめるような時間になれば」と語る。20曲前後が披露される予定。ファンからのリクエストも交えた、ミュージカルのベスト盤のようなラインナップだ。過去の出演作の楽曲が大半だが、ディズニーファンとして知られる彼のお気に入りナンバーも。圧倒的な歌唱力を誇るが、プロのダンサーを母に持ち、エンターテインメントへの入口は意外にもダンス。歌って踊ってのショースタイルも可能だが、今回は歌を届けることに専念する。「元々はダンスの人間からすると、20周年で自分がこうしてコンサートをするなんて考えられなかった。選曲しているとき、いろんなことが走馬灯のように思い出されて、ワクワクする楽しさというよりありがたさを感じたんです。今までやってきた役への感謝とリスペクトを込めたコンサートにできたら」昼の回は昆夏美、夜の回は知念里奈がゲスト出演。「昆さんはミュージカル界では数少ない同い年の仲間で、知念さんは僕が15歳ぐらいからの長いお付き合い。昼・夜で別のデュエットナンバーも歌わせていただきます」。また、音楽監督はミュージカルファンにはおなじみの大貫祐一郎が務め、「心強いバディを得た」とうれしそう。幼い頃から舞台の世界に生きてきた小野田にとって、今年はかつてない経験だった。「僕たちは舞台上からエネルギーを与えるだけじゃなく、客席からもいただいて返していく。その循環ができなかった期間はエネルギーが枯渇している気がして、ちょっと怖かったし不安でした。一方で、きっと当たり前になっていたものを改めて見出すことができた。今リハーサルをしていても、人間が紡ぐものってこんなにも心を動かすんだなと実感しています」「生涯現役でこの仕事を続けていきたい」と力強く語る彼が、今年得たものを胸に大切な歌を届ける。文章:武田吏都
2020年10月30日第一線で活躍中の声優陣によるリーディング形式で、シェイクスピアの代表作『マクベス』が、11月26日(木)よりサンシャイン劇場にて上演されることが発表された。『マクベス』は、実在のスコットランド王マクベスをモデルにした、シェイクスピアの四大悲劇のひとつ。勇猛果敢な一面と小心な性格を持ち合わせた将軍マクベスは、妻と一緒に謀って主君を暗殺し、王位の座を得るが…。演出は映画監督や舞台演出家として活躍する深作健太が担当する。出演者は各公演6名ずつ日替わりで登場。主人公のマクベス役として、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』で毒島メイソン理鶯の声を担当する神尾晋一郎、『テニスの王子様』のアニメやミュージカルにも出演経験のある豊永利行など、豪華声優陣が第1弾キャストとして発表された。今回の『マクベス』はただ座って読むスタイルの朗読劇ではなく、深作が声優の表現力を最大限引き出す演出で上演されるとのことだ。「声のプロフェッショナルが奏でるリーディングシェイクスピア『マクベス』」作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:平田綾子構成・演出:深作健太期間:2020年11月26日(木)~12月6日(日)会場:サンシャイン劇場出演:《第一弾発表公演》11月27日(金)19:00神尾晋一郎、古賀葵、代永翼、増元拓也、竹内栄治、帆世雄一11月29日(日)13:00豊永利行、安済知佳、中島ヨシキ、坂泰斗、矢野奨吾、堀江瞬11月29日(日)19:00豊永利行、諏訪彩花、中島ヨシキ、坂泰斗、矢野奨吾、堀江瞬12月4日(金)19:00中島ヨシキ、工藤晴香、小野友樹、山中真尋、竹内栄治、汐谷文康12月6日(日)12:30駒田航、石見舞菜香、石谷春貴、荻野晴朗、村田太志、市川蒼12月6日(日)18:00駒田航、大原さやか、石谷春貴、笠間淳、中澤まさとも、榊原優希
2020年10月30日舞台『エレファント・マン THE ELEPHANT MAN』が10月27日(火)に開幕、それに先駆け公開ゲネプロと取材会が行われ、取材会には演出の森新太郎、主演の小瀧望(ジャニーズ WEST)、近藤公園、高岡早紀、木場勝己が出席した。本作は、19世紀イギリスに実在した人物を題材にした戯曲で、1977年にロンドンで初演された作品。膨張した頭部、著しく変形した身体、その外見から「エレファント・マン」と呼ばれる青年ジョン・メリック(小瀧)が、解剖外科医のトリーヴズ(近藤)と出会い、保護さあれ、人間らしい生活を手に入れ――という物語が描かれる。取材会で森が「本当にいいチーム。役者が9人いるのですが、全員プロフェッショナルだなと思っています。毎日コツコツ、コツコツ小さいところから立ち上げて、今日ここに至って。今まで僕が演出した現場では感じたことのないような確かなもの、信頼と言っていいと思いますが、それをこのチームから感じます。演出家冥利に尽きます」と語った本作。「この作品は静けさの中に人間の激しい感情が渦巻いているというような芝居です。でも、そこに行きつくのがなかなか難しいことで。ようやく今、できはじめているなと思います。そういうことができると、気付けばお客さんも登場人物と一緒に静けさの中に閉じ込められてしまうんです。そういうものが今やっと演劇として目の前に立ちあがってきて、僕は演出家であることを忘れて興奮を覚えました。劇場に来られる人は、彼や彼女たちと同じように呼吸して、ひとつの物語を共有するのかなって。それは、演劇が再開したなと感じて嬉しいです」と手応えを語った。限りなくシンプルな舞台美術の中で、メリックをはじめとする登場する人物全員の感情やそれが絡まる様が浮き立って見えるような作品。小瀧は特殊メイクを施さず身体を湾曲させ、発声方法も変えながらメリックというピュアな人物を演じる。そのメリックと対峙するのは近藤演じるトリーヴズ。順風満帆だった人生でメリックと出会い、初めて己と向き合い苦悩する複雑な心理が印象的だ。さらに高岡や木場、花王おさむ、久保田磨希、駒木根隆介、前田一世、山﨑薫という面々がそれぞれの役柄(小瀧以外は全員兼役)を丁寧に演じ、メリックを軸にして人間や社会など実にさまざまなものが表現される。同名映画とは違う切り口で“エレファント・マン”を描く本作は、11月23日(月・祝)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演中。文: 中川實穂
2020年10月29日ピアニスト小川典子のリサイタルは、ロシア音楽だけで構成されたプログラム(11月7日・ミューザ川崎シンフォニーホール)。ラフマニノフの前奏曲集から8曲、プロコフィエフの戦争ソナタ第7番、そしてムソルグスキー《展覧会の絵》を弾く。「スケール大きなイメージのラフマニノフの音楽ですが、実はこの前奏曲ぐらいの長さの作品が最も適している。一度のクライマックスで音楽のシェイプができるので、焦点が定まって、彼の書法をとてもわかりやすくお聴きいただけると思います。プロコフィエフのソナタ第7番は、『非情』という言葉が似合う音楽。その中で、痛みを抱えた切ないフレーズも出てくるし、第3楽章は、7拍子という珍しい、座りの悪いリズムで突進して爆発します。素晴らしいミューザ川崎の響きの中で、どこまでぎんぎんに弾けるか、楽しみです。ムソルグスキーの音楽には、他の二人のような緻密さはありません。でもだからこそロシアの土臭さを感じるし、二人には書けなかった冒険もできる。豪華絢爛なオーケストラ編曲版よりも、原曲のピアノ独奏版のほうが、それがいっそうよく現れます」なお《展覧会の絵》は作曲家の自筆譜に基づいて演奏する。よく知られた出版譜とは微妙に異なっており、随所にハッとする発見があるという。ところで、じつは小川にとって初のオール・ロシア・プロ。しかしラフマニノフの協奏曲などのイメージも強い彼女だけに、もちろんロシア音楽は大好きで、その背景にもずっと興味を持って向き合ってきた。「高校の頃からドストエフスキーが好きだったし、ノーベル賞作家ソルジェニーツィンとソビエト政府の関係にも興味がありました。抑圧された環境で生きる人間の気持ちに関心があって、そんなテーマのドキュメンタリー番組などもよく見ていました」ロシアのピアノ曲には、楽器を鳴らしきるような豊かな音量や厚みのある音色が大事。それはそのまま小川のピアノの魅力の一端でもあるのだが、彼女はさらに、「エッジの効いた音」が必要だと説く。「そういうエッジの効いた音で弾いてこそ効果が出るように音が配列されている。たとえばシューベルトはそんな音で弾いたらダメ。それでは曲にならないように書かれているからです」ピアニストは日々、その作曲家と作品にふさわしい音を探し、見きわめ続けているのだ。そうやって見つけた音が彩る小川のロシア名曲。その音が震わせる空間を直接共有してこそ、より深く共感できるはず。そしてその聴き手の共感がもう一度、演奏にも還元される。「言葉にはできない客席の“気”のようなものはいつも感じて、演奏にも目に見えない反応があります。あえて私のリサイタルを選んでくださる熱心なお客様と一緒に、密度の濃い演奏会になることを楽しみにしています」開演前には音楽評論家・下田幸二とのプレトークも。これも聞き逃せない。余裕を持って、少し早めに会場へ。小川典子の公演情報はこちら取材・文:宮本明
2020年10月29日ミュージカル 『35MM: A MUSICAL EXHIBITION』が2020年10月31日(土)と11月1日(日)、TBS赤坂ACTシアターで上演される。全4公演で、10月31日18時公演はBlinky Live配信、11月1日17時公演はPIA LIVE STREAM配信も予定されている。「35MM:A MUSICAL EXHIBITION 」の好悪円情報はこちら開幕を目前に控え、通し稽古の様子が公開された。ブロードウェイの名作舞台の写真を多く手掛ける写真家マシュー・マーフィーと、彼の夫であり新進気鋭の作詞作曲家ライアン・スコット・オリヴァーのコラボレーションによって生まれた“ミュージカル” 。ミュージカルとはいうが、 本作は1曲1話完結型のオムニバス形式で紡がれる「ソングサイクルミュージカル 」。幕間曲も含めておよそ20曲。ポップから、ロック、R&Bとジャンルも幅広く、ノンストップのコンサートのように、次から次へと音楽が奏でられる。カメラを持った鞘師が客席に向かってシャッターを切り、舞台が始まる。通し稽古では示されなかったが、写真がテーマということで、舞台上にはそれぞれの曲を象徴する「写真」が映し出されるのだろう。写真から何を想像し、どんな物語が紡がれ、どんなメロディに乗って届けられるのか。次々とスケッチが続くので、一言で説明するのは難しいのだが、劇中にこんな歌が出てくる。「説明させるな/アートに理由を求めるのをやめろ/ルールは壊すもんだろ/説明させるな/何故作らなきゃいけない/型にハマったアートを/捉え方は自由だろう/言ってることは/言ってることは/言いたいことは見て/Hold(考えるな)/Still(考えるな)/and focus(考えるな)」(M12 Why must we tell them why?より)なるほど、と思う。型にハマったミュージカルではない、とにかく感じてほしい。そんなメッセージに思えた。出演するのは、ストレートのみならずミュージカルにも精力的に出演している成河、元モーニング娘。のメンバーで今秋から芸能活動を再開した鞘師里保ら、フレッシュさと実力を兼ね備えた7人。普通のミュージカルのように、何か決まった役があるわけではなく、曲ごとに年齢も役割も関係性も変わるのが面白い。通し稽古では、互いの呼吸と目線を感じあいながら、丁寧に1曲1曲を歌い上げる姿が印象的だった。稽古の段階では新型コロナウイルス感染拡大防止のためマスクを着用しながらのパフォーマンスだったが、それでも十分な熱量。リズムをとりたくなるようなノリのいい曲もあれば、じっくりと聞き入ってしまう曲もあり。歌唱力に定評のある面々ぞろいで、なかなかに贅沢な音楽体験だった。舞台上で、この聴覚と視覚がどう融合し、どう化学変化を起こすのか。楽しみたい。上演時間は約80分(予定)。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2020年10月28日古舘伊知郎が12月4日(金)、5日(土)の2日間、恵比寿ザ・ガーデンホールで「古舘伊知郎トーキングブルース-やっかいな生き物-」を開催する。報道番組『報道ステーション』の初代キャスターを務めたことでも知られる古舘は、現在もフリーアナウンサーとしてさまざまな活動を展開。その独特の語り口で今もなお人々を魅了し続けている。その彼が1988年から2003年に毎年開催していた伝説的なライブが「古舘伊知郎のトーキングブルース」だ。「トークでブルースを奏でる」と銘打った当企画はステージにたった1人、マイク片手に怒涛の勢いでしゃべり続けるというもの。1998年には「第7回スポニチ文化芸術大賞優秀賞」を受賞し、ニューヨーク公演をも実現させた。そして2014年の1度きりの復活以来、6年ぶりの開催となったのが、今年8月に無観客配信で行われた「古舘伊知郎トーキングブルース 2020 夏」。この中で古舘は「主人であるお客様の表情を見ながら、息づかいを感じながら喋るのが、お客様にかしずいて喋る人間の役目なんだ」と語り、次回の有観客開催を約束した。今に至るまで、コロナ禍の収束が見えず、難しい判断とはなったが「この1年に対する思いを、お客様の目を見て語りたい」という本人の強い意志のもと、万全の感染防止対策を講じた上での有観客開催が実現する。これは古舘伊知郎による覚悟のトークライブとなる。チケットは本日10月28日よりオフィシャル先行受付中。『古舘伊知郎トーキングブルース-やっかいな生き物-』12月4日(金)18時開場/19時開演12月5日(土)16時開場/17時開演会場:恵比寿ザ・ガーデンホール
2020年10月28日声のプロフェッショナルが奏でる日本文学『吾輩は猫である ―はじまりの漱石―』が、10月27日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて開幕した。声のプロフェッショナルが奏でる日本文学「吾輩は猫である-はじまりの漱石-」の公演情報はこちら夏目漱石の処女作『吾輩は猫である』をベースに、小説家・漱石の誕生エピソードが友人・正岡子規や妻・鏡子らの視点を交えながら朗読劇のスタイルで描かれる。構成・演出は、これまで同シリーズを手がけてきた深作健太が続投。回替わりで登場する声優陣の化学反応に期待したい。取材日だった初日のキャスティングは、伊東健人・山崎はるか・笠間淳・中村繪里子の組み合わせ。伊東と山崎は白を、笠間と中村は黒を基調とする衣装に身を包んで登場した。透明な水がめの中でコポコポと湧き立つ水音や、セットに照らされる回転車輪の灯りなど小説家・漱石の“始まり”を予感させる演出をバックに、4人はゆっくりと台本を開く。「吾輩は、猫である。名(ニャ)前はまだ、ニャい」──。小説の有名な冒頭部分をアレンジした台本をもとに、第一声を発したのは<猫>役の山崎。飄々と人間を観察する小説に対して、チャーミングな<猫>像を立ち上げる。伊東は、繊細で神経質な<夏目金之助>を表情やジェスチャーをふんだんに盛り込みながら造形。“作家のすべてが表れる”という処女作において、なぜ人間でなく<猫>の視点を取り入れたのか──という理由が、説得力をもって明かされていく。その彼と丁々発止の夫婦喧嘩シーンを繰り広げていたのが、金之助の妻である<鏡子>役の中村。この他にも幅広い声色で、金之助の教え子をイメージした人物として小説に登場する<水島寒月>や猫のガールフレンド<三毛子>など複数の役を見事に演じ分けていた。金之助と友人関係にあった<正岡子規>に扮していた笠間は、子規の壮絶な生き様を緩急自在の朗読によって体現。本作の屋台骨として作品を支える力強さを覗かせていた。上演時間は100分ほど(休憩なし)。公演は11月1日(日)まで。チケットぴあでは現在、当日引換券を販売中。■回替わりのキャストスケジュール10/28(水)13:00=狩野翔、吉岡茉祐、三宅健太、工藤晴香10/29(木)13:00=関俊彦、安野希世乃、汐谷文康、青山吉能10/29(木)19:00=関俊彦、安野希世乃、西山宏太朗、大坪由佳10/30(金)19:00=高塚智人、安済知佳、神尾晋一郎、茅原実里10/31(土)13:00=中島ヨシキ、加藤英美里、逢坂良太、徳井青空10/31(土)19:00=駒田航、加藤英美里、逢坂良太、徳井青空11/1(日)12:30=緑川光、田中美海、神尾晋一郎、井澤詩織11/1(日)18:00=神尾晋一郎、田中美海、石谷春貴、井澤詩織取材・文:岡山朋代
2020年10月28日歴史短編小説を原作にした朗読劇『さらば黒き武士(もののふ)』が10月24日(土)に大阪・メイシアター中ホール、10月31日(土)に東京・浅草公会堂にて上演される。出演者の北村有起哉に話を聞いた。「朗読劇さらば黒き武士」の公演情報はこちら本作は、織田信長の生涯とその美学を、森蘭丸のモノローグ形式で綴る岡本さとるの小説を、岡本自身による上演台本、藤間勘十郎(宗家藤間流 八世宗家)の演出によって舞台に立ち上げる朗読劇。森蘭丸を山本一慶が、織田信長と実在したアフリカ人・弥助の二役を北村が、くノ一・村雨と読み人を如月蓮が演じる。日本舞踊 宗家藤間流・藤間勘十郎の演出で、生演奏の鳴物が入るなど、果たしてどのような朗読劇になるのか楽しみな本作。北村は「宗家(藤間)の座組なので、まともにやるはずはないと思っています(笑)。初めてご一緒した『怪談 牡丹燈籠』(’19)同様、今回も藤間ワールドになりそうです。でも、宗家がノリノリになってくれたほうが楽しいんですよ。今はまだ『一体どこへ行くの?』という段階ですが(笑)、そこが楽しみのひとつです」と明かし、朗読劇のイメージを超えるものになりそうだ。山本、如月とは「初共演です。でも敢えてバラバラの3人を集めたんだろうなと思いますし、だからこそどんな作品になるのか想像がつかない。僕は仕事でのこんな一期一会をいつも楽しみにしているんです。この出会いの先に何かがあればいいなとも思いますしね」と楽しんでいる様子だ。北村は信長と弥助の二役を演じるが「(それぞれのキャラが強いぶん)演じ分けをしすぎるとコントみたいになっちゃう可能性もある。“朗読劇”であることに集中して、言葉を大切に読んでいきたいです」と話し、「でも、山本くんも如月さんも“声をつくる”というような発声の仕方をされるので、ちょっと僕もやってみようかなと思っています」と、これまでにない北村の姿も観られそうだ。ドラマに映画に舞台にと演じ続けている北村。「僕はいろんなことをやってみたいんです。ミュージカルもやりたいし、活劇とかもやりたいし、歌舞伎もやってみたい。たまにマネージャーに『これ以上はスケジュールが無理ですよ』と言われくらい(笑)、もっとやりたい。きっと楽しいだろうなって思うから」と語るほどの芝居好きだが、その中でも舞台の魅力は「やっぱり“ライブ”ですよね。お客様と、劇場という空間で同じ時間を過ごすことは実はすごく特別なことだったんだというのは、このコロナ禍で改めて感じました。今舞台ができることを、本当に嬉しいと思っています」(取材・文 中川實穗)
2020年10月26日柿澤勇人、南沢奈央、須藤蓮、石井一孝が出演するKOKAMI@network vol.18『ハルシオン・デイズ 2020』が10月31日(土)に開幕する。主演の柿澤と作・演出の鴻上尚史に話を聞いた。鴻上が「コロナ禍での5月、6月頃のSNSの荒れ方を見ていて、これは今やるべき芝居になると思いました」と語る本作。2004年の初演では自殺系サイトで出会った4人の物語として上演されたが、今回2020年版に書き換えられ、ツイッターの「♯自殺」で出会った4人の物語として上演される。しかし暗い物語ではない。「もともと僕の芝居は、劇場に来る時よりも出る時に元気になってほしいというのがテーマですが、今回は特にそう思っています。今だからこそ、初演より楽しいものにしたい。観て悲しい気持ちになるものには絶対にしたくない。『生きようぜ!』という芝居になればいいと思っています」(鴻上)柿澤は「出演作が次々と中止になり、今年は舞台上で芝居をすることはないんだろうなと思っていた時に声をかけていただいて、作品にも惹かれたし、嬉しかったです」と喜んで出演を決めたが、その後迷いが訪れたことを明かす。「この作品は“自死”もテーマのひとつですが、最近、僕の友人や近しい人が死を選ぶという出来事があって。『鴻上さん、俺、できるかな』という話はしました。そしたら鴻上さんは“生きろ”というのがテーマなんだと言ってくださって。それで『よし、やろう』と思いました」。稽古が始まり、出演者については「面白い4人だと思います。よくまあこれだけ個性の違う4人が集まったなと(笑)。しかも、それぞれがそれぞれの役柄にすごく合ってるんですよ。ここまで合ってるとは思わなかったな」と鴻上。柿澤が演じる原田雅之を「カッキー(柿澤)っぽい」と言うと、柿澤は「うそだ!」と笑うが、鴻上は「うそじゃないよ(笑)。『引き受けなくていいじゃん、そんなたくさんのものを』というものをちゃんと引き受ける。その誠実さがカッキーにあると思うから」と印象を明かした。作品について柿澤は「いろいろ抱えた4人が集まるお話ですが、人が集まるといいこともあるし、バカみたいなこともある。単純にみんなで飯を食うだけでもこんなに面白いんだ、とか、そういうものを楽しんでもらいたいです」。柿澤が「舞台って楽しいな、芝居って楽しいなと、僕も思いたいし皆さんにも感じてもらいたい。観終わった頃には、『明日も生きよう』とか『がんばってまた舞台観に行こう』という気持ちになってもらえたら」と語る本作は、10月31日(土)から11月23日(月・祝)まで東京・紀伊國屋ホール、12月5日(土)・6日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。
2020年10月26日9月に新国立劇場舞踊芸術監督に就任した吉田都が、シーズン開幕のバレエ『ドン・キホーテ』初日前日の10月22日、開幕直前会見に出席、公演への思いを語った。「リハーサルをして感じているのは、歴代の芸術監督たちへの感謝の気持ち」と明かす吉田。が、その芸術監督生活は困難の中で始まった。就任後初の公演として予定していた新制作『白鳥の湖』は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で断念。かわりに、大原永子前芸術監督在任中の5月に中止せざるを得なくなった演目『ドン・キホーテ』を上演することに。日替わりで6組もの主役カップルが登場するその配役は、大原前芸術監督による。「デビューのダンサーもいます。前芸術監督が最後にこのダンサーたちの舞台を見たい、と選ばれた。その思いを引き継ぎ配役はそのままで上演します」新国立劇場が上演しているA・ファジェーチェフ版は、彼女自身も踊っている。1999年3月の初演時のことで「ずいぶん遡りますが(笑)、今回、(主役の一人)米沢(唯)さんは、その時私が着ていた衣裳を着ると聞いて、驚いたんです!長く上演する作品ではそういうこともあるんですね」と笑顔を見せた。「ダンサーたちの反応はすごくいい。長年の積み重ねがあるからこそと感じました。島田廣先生(1997年の開場直後の芸術監督)の時代から、時間をかけて、バレエ団をここまで育ててくださった。料理でいうと、私は最後の味付けというか、彩りを添えるというか、いちばんいい仕事をさせてもらって─。ありがたいなと思います」一方で、新型コロナウイルスの現状を鑑みて、1月の公演で予定されていた新制作『デュオ・コンチェルタント』を断念、かわりにバレエ団のダンサーが振付けた作品(『Contact』、『カンパネラ』)と、9月に亡くなった深川秀夫の作品『ソワレ・ド・バレエ』を上演することにも触れた。「深川先生は60年代、70年代に国際コンクールで入賞し、ヨーロッパに渡った先駆者。どれだけ日本のバレエ界に勇気と希望を与えてくださったか。追悼の思いを込め、新国立劇場バレエ団のために手直しされたパ・ド・ドゥを上演します」「吉田都セレクション」も『眠れる森の美女』に変更することが発表されたが「不安定な状況のまま、どんどん時間が経っていくことが不安で、しっかり進む方向を決めていこうと思いました」という力強い言葉が印象に残った。文:加藤智子
2020年10月26日通算5枚目のフルアルバム『THANK GOD, THERE ARE HUNDREDS OF WAYS TO KiLL ENEMiES』を6月にリリースしたものの、コロナ禍という不測の事態を受け予定していたツアー、さらには主催イベントDEAD POP FESTiVALもキャンセルとなってしまった2020年。そんな状況下において従来のライブはできないながらも「配信ライブでやりたいことがみつかった」というモチベーションを加算し、2020年10月24日アルバム再現ライブという形で無観客配信ライブが実現した。始まりを告げるサイレンが鳴り響きメンバーが姿を見せる中、客席には数体のマネキンが置かれている...。これにはやはりいささか寂しさを感じながらもライブはスタート。ヘヴィーなサウンドを基調にレゲエ、ダブ、スカ、パンク、ガレージロック、ラップなど様々な要素がエモーショナルに融合、アルバム収録全13曲を曲順通りに披露した。MCでは客席に用意されたマネキンの統一感のなさにツッコミを入れSiMのバンドTを着用させるという演出でライブ感を高めるなど茶目っ気をみせつつも、コロナ禍でライブハウスに向けられた誹謗中傷を嘆き、やっぱりライブがしたいという事、この状況下での感情の変化など正直な想いを吐露。そこから『生きていればまたきっと会えるよ』という前向きなメッセージも視聴者に届けた。ライブ終了後はコメント欄に多くの人達からアンコールの言葉が連なり、高ぶる想いと余韻が浮き彫りとなっていた。常にあらゆる要素、敬愛するルーツを大切に自分達なりの解釈でSiMらしさを具現化してきた中で生まれた最高傑作。音源もさる事ながら、この日の配信ライブを観ることでまた一段とアルバム全体の情緒や展開、世界観を色濃く感じ取ることができるだろう。このライブの模様は、2020年10月27日 23:59までアーカイブ視聴が可能、チケットも引き続き発売中となっているので是非多くの人に体感して欲しい。長い歴史の中でも特殊で不条理な事態となった2020年は確実に今後語り継がれていく事例となる訳で、その中で後世まで名を残すバンドが何をしたか、今我々は常に歴史的瞬間を目撃しているのである。そして、そんな中でも新たな一歩、待望の有観客ライブ「BETTER THAN NOTHiNG TOUR 2020」の開催が決定。11/28(土) 大阪を皮切りに東名阪で、もちろん様々な規制を敷いての開催となるが、多くの者が待ちわびた分かち合う瞬間を是非大切にして欲しい。Text by KISHIMOTO
2020年10月26日“だいすけお兄さん”で知られる、横山だいすけによる初の生配信ライブ『横山だいすけ Online Special Live 2020』が10月18日に行われた。ポップスや懐メロを中心にさわやかな歌声を聞かせ、“歌のお兄さん”とは少し違った大人の顔を見せてくれた。その模様をレポートしよう。「Family Dream Live 2020 とどけみんなのおうち From舞浜アンフィシアター」チケット情報まず、スタジオから横山が生バンドと一緒に緊張した面持ちで、「オンラインのライブはどうなんだろうと思っていたのですが、今日はみなさんと一緒に楽しめる場所を作れて幸せいっぱいです」とあいさつ。「今回はみんな、“だいちゃんそれやっちゃうの!?”と思うかも知れないけど、一緒に楽しもうよ」と呼びかける。二曲目には横山のアルバム『歌袋』から『チーズばんざい』を元気いっぱいに歌い、早くもオンラインのチャットには「チーズ、チーズ!」「子どもたちが盛り上がっている」との声があがる。懐メロのメドレーで、BEGINの『島人ぬ宝』を歌うと、チャットで「イヤーサーサー」と合いの手が入り、見えない観客との不思議な一体感が生まれた。ほかにもゆずの『夏色』など、夏にかけた歌をしっとりと響かせた。コロナ禍で始めたYouTubeの横山だいすけチャンネルで再生回数が228万回を超えている瑛人の『香水』を歌えば、「香水のいい人バージョン」「(横山が歌うと歌詞の主人公が)全然クズじゃない」「YouTubeよりライブ感がある」と盛り上がる。チャレンジだというアニソンメドレーでは、シティハンターの『Get Wild』や、セーラームーンの『ムーンライト伝説』など懐かしの曲が続き、横山も「これはみんなもシビれたんじゃない?」と、ネット上での反応に手ごたえを感じたようだ。懐メロのメドレー・パートⅡでは、小学生の頃に聴いて、どうしても歌いたかったという広瀬香美の『ロマンスの神様』が飛び出した。変声期の前は広瀬と同じ高いキーが出たといい、その意外な選曲で驚かせた。「世の中、いい曲がいっぱいあるのに、なんで歌ってこなかったんだろうと思う」と横山。今回はそんな思いが反映された。最後に、おなじみの『ぼよよん行進曲』がおしゃれなジャズ風のアレンジで登場。横山と一緒に、画面の向こうで子どもや大人がジャンプしている姿が目に浮かぶ。ライブが終わっても「アンコール!」「生のだいすけお兄さんと早く会いたい」などの声が鳴り止まなかった。そんなファンのために、11月29日(日)には舞浜アンフィシアターで『Family Dream Live 2020とどけみんなのおうち From舞浜アンフィシアター』が開催される。ライブ配信もされるので、名曲とともに多彩なだいすけお兄さんの魅力を発見してほしい。配信チケットは10月24日(土)、劇場チケットは11月7日(土)一般発売。取材・文:米満ゆう子
2020年10月23日高橋よしひろの人気漫画を原作にした舞台「銀牙 -流れ星 銀-」の完結編となる ~牙城決戦編~が10月22日(木)に東京・天王洲 銀河劇場にて開幕した。原作は1983~87 年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載された、熊と戦う犬たちの愛、勇気、友情、正義、諦めない心などがストレートに描かれた作品。舞台版は’19年7月に第一弾が上演され、今作では、主人公・銀たちがついに凶暴な殺人熊・赤カブトとの命がけの闘いに挑む。脚本・演出は「劇団鹿殺し」の丸尾丸一郎、振付は『パプリカ』などで知られる辻本知彦(※「辻」は一点しんにょう)。開幕に際し、主人公・銀を演じる佐奈宏紀が「銀牙、無事初日を迎えることができました!過酷な稽古を全員で助け合い乗り切りました!とんでもない作品が出来上がったと思います。やっぱり何事も上を目指すには、発見と努力そして助け合いが必要で、しんどい時にこそ進化の種が見つかるものだなと改めて思いました。苦楽を共にしたこのメンバーはどんな状況にも負けない力強さを持った最強の軍団です」とコメントを寄せたように、初演に引き続き、歌、ダンス、アクション満載の本作。「犬」と書いて「おとこ」と読ませる熱い世界観に出演者たちが全身でぶつかる。(出演者たちはマウスガードをつけ)時に犬として四つん這いで、時に迫力のある殺陣を繰り広げながら、舞台上を駆け回り、客席に熱を届けていく。今作で描かれるのは、銀たちが日本各地の強い犬を仲間にし、最後の敵・赤カブトに立ち向かう、というクライマックスの物語。時に笑いも織り交ぜつつも、全編手に汗握る展開だが、赤カブト役のspiが「観劇後、僕は皆様に違和感を残したいと思っております」とコメントを出した通り、ラストにはある問いかけがある。その問いかけはぜひ、劇場や配信で受け止めてほしい。また、これまでのストーリーもダイジェストで描かれるので今作で初めて観劇する人も安心を。ロック調から演歌調まで幅広い楽曲や、犬の動きが取り入れられた振付も楽しい本作。坂元健児やSpiらミュージカルでも活躍するキャストの歌にも注目して。公演は11月1日(日)まで天王洲 銀河劇場にて上演中。文:中川實穂
2020年10月23日関西の劇団が集まって芝居を繰り広げ、演劇人の新たな才能の発掘の場となる「関西演劇祭2020~お前ら、芝居たろか!」が開催される。フェスティバル・ディレクターで芸人、役者、映画監督の板尾創路、スペシャルサポーターで演出家の西田シャトナー、映画監督の行定勲、実行委員長で女優の羽野晶紀らが大阪市内で会見し、思いを語った。「関西演劇祭 2020 ~お前ら、芝居たろか!~」チケット情報昨年初めて開かれた関西演劇祭2019は大好評のうちに終了。板尾は「今年は新型コロナウイルスの影響があり、開催が危ぶまれましたが、みなさんのお力や気持ちがあってできることになりました。ホッとしたのとうれしさと、いろんな思いが混じっています。万全の予防対策を取り、ぜひ、成功させたい」と力を込める。西田は「この祭は未来に向けて作られている。劇団や観客も心ブレずに未来を見続けてほしいです」。行定も「立ち止まっている時に文化に触れることは、これからの人生にとって意義があることだと思います」と、それぞれ熱く話す。また今年の実行委員長には、かつて関西に演劇ブームが起きた1980~90年代に、劇団☆新感線の看板女優として活躍した羽野を抜擢。「37年前に小劇場でお芝居を一生懸命やっていて、それをきっかけに今は芸能界で幅広くお仕事をさせていただいています。本当にやっていて良かったと思いますし、あれ以上にしんどいことはなかったから、大人でおばさんになったけど(笑)、今の私があります。関西の劇場は原点であり土台。その証人として応援したい」とエールを送る。同祭の特色は、各公演後に審査員や観客が、演者に質問や感想を話せる時間を設けるティーチイン形式をとる。板尾は「さっきまで芝居をしていた役者に、あれはどういう気持ちでどんな意味?なんて聞けますか。そういうことが聞けちゃう機会はなかなかない」。羽野は「劇場は夢を与える場なので、そんなタネ明かししてもいいの?とびっくりした。でも、演者とお近づきになれるのは今の時代ならでは。私も芝居のどのシーンを一番稽古したのか聞いてみたい」と期待する。今年は関西の劇団を中心に、東京を含めて10劇団が参加。行定は「関西の演劇は濃いというイメージがありますが、それに対してほかの劇団がどうアピールしてくるか楽しみ」だという。東京在住のため、関西の劇団をよく知らないという羽野は、ユニークだと思う劇団名を問われ、「みんな、思い入れを込めてる名前ですねぇ」と言いながら、高知の幡多弁を使った、ばぶれるりぐるを挙げた。また、劇団 右脳爆発については、「荒くれものな感じですやん。爆発してへんかったらほんまに怒るで(笑)」と会場を笑わせた。1公演に2劇団が参加し、配信も予定されている。コロナ禍を吹き飛ばすような各劇団の爆発を期待したい。「関西演劇祭2020~お前ら、芝居たろか!」は、11月21日(土)~29日(日)、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて開催。チケット発売中。取材・文:米満ゆう子
2020年10月23日“鬼退治にいくはずの桃太郎一行。お供のイヌ、キジ、サルは毎回待ち合わせ場所に来るのだが肝心の桃太郎がなんだかんだと理由をつけて現れない…。誰もが知る昔話の「桃太郎」のお馴染みの3匹。しかしどうもおかしい――”そんな設定で2019年7月から開始されたオリジナルキャラクターコンテンツ『ももまち』。映像プロダクションの(株)ロボット、松竹(株)、ぴあ(株)の3社が共同で企画・製作を行っている。現在、『ももまち』プロジェクトは、岡山県の名所をアピールする4コマ漫画(公式twitter)で、岡山県の様々な魅力を発信。「鬼ノ城」「フルーツ」「岡山城」「美作三湯」など、観光・食・文化、様々なトピックを4コマ漫画にしていく。『ももまち』が創り出すシュールな会話を通じて、新たなお気に入りの観光スポットを発見するチャンスかも。この秋、魅力あふれる、晴れの国おかやまへ。
2020年10月23日六甲山上施設12会場で開催中の「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2020」において、新たな期間限定イベントがスタートした。10月17日(土)に開幕した「ザ・ナイトミュージアム~夜の芸術散歩~」は、営業時間を延長して夜の六甲山を楽しむ期間限定イベント。「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2020」チケット情報日中とは違う世界観に包まれるライトアップされた紅葉。そして六甲山の自然とコラボしたアート作品を鑑賞してみてはいかがだろう。夜にしか見られない作品の数々を、野外のオープンエアで楽しめるのもおすすめポイント。会場のひとつ「六甲オルゴールミュージアム」では、からくり人形師「ムットーニ」の作品を音と光で演出する特別展「ムットーニのオルゴールシアター」を上演(事前予約制)。精密な人形がオルゴールの音色とともにからくりを展開していく独特の世界をシアター形式で鑑賞できる。「六甲高山植物園」では、ライトアップと連動して光る提灯が全員に配られ、来場者が作品の一部となる演出が施されている。色鮮やかなイルミネーションの変化に合わせて表情を変える庭園の様子をじっくりと鑑賞してみてはいかがだろう。「六甲ガーデンテラスエリア」は、神戸から大阪にかけて広がる夜景を一望できる。秋の澄んだ空気を通してきらめく夜景を楽しめるのは今だけ。また、参加アーティストの限定アイテムや六甲山でしか手に入らない土産物が購入できるショップ、飲食サービスが充実しているのもポイント。テラスから夜景を望むカフェで過ごしてみるのも、本格グルメをレストランで楽しんでみるのもいいだろう。各会場では、ライトアップされた国内外のアーティストの作品が数多く展示されている。紅葉とともに、絵画やオブジェ、映像作品などを幻想的な雰囲気に包まれながら鑑賞していただきたい。六甲ミーツ・アート 芸術散歩は、夜以外にも鑑賞できる作品など見どころが多いため、1日で回りきるのはかなり難しい。そこでぜひ手に入れたいのが、鑑賞パスポート(当日割引券:大人(中学生以上)2300円、小人(4歳~小学生)950円)。6つの有料会場に会期中各1回ずつ入場できるので、日を分けて利用できるのがうれしいところ。秋が深まるにつれて紅葉も色づいていくため、また違った表情を見せてくれる六甲の山々。2度・3度と足を運んでみるのがおすすめだ。ちなみに六甲山上は市街地より気温が5~10℃低いため、防寒対策をお忘れなく。
2020年10月22日2021年1月10日(日)~1月17日(日)の期間、本多劇場にてマキノノゾミの戯曲『東京原子核クラブ』が上演される。『東京原子核クラブ』は、1997年の初演時にマキノが読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した名作戯曲。マキノ本人が22年ぶりに演出を手がけた本公演は、風変りな住人が集う東京本郷の下宿屋「平和館」を舞台に、昭和初期の荒波に揉まれ、懸命に生きる若者たちを描いた群像劇となっている。今回はワークショップオーディションを実施し、多彩なキャストが集結した。主人公で理化学研究所に勤務する若き原子物理学者・友田晋一郎を演じるのは、『ウエスト・サイド・ストーリー』や『怪人と探偵』などのミュージカル作品に出演し、話題を呼んでいる水田航生。さらに、神出鬼没の謎の女性・箕面富佐子を元宝塚歌劇団月組トップスターの霧矢大夢、平和館の大家・大久保を舞台や映画、ドラマと幅広く活躍する小須田康人、友田の師匠である西田教授に文学座所属の実力派・浅野雅博が演じるほか、久保田秀敏、加藤虎ノ介、上川路啓志などが出演する。マキノは本公演のテーマについて、「この作品には、戦時中の日本における原子爆弾製造計画についてふれた箇所があります。今読み返してみると、自然科学の発達が、ときに後戻りできない人類にとっての閾値を易々と超えてしまう恐怖と、状況次第では私たちはいとも容易に被害者から加害者の地位に転落し得る可能性があること、その重要な事実を忘れずにいることを表明しておくことなどが、(当時はさしたる自覚もないままに)執筆時の主題であったように思われます」と説明。また、主演を務める水田は「23年前の初演の時から風化される事なく伝わる主題、今の世の中を暮らす人達に対して問いかけているメッセージや想いが台本を読ませていただいた時に深く感じました」と振り返り、意気込みを「今の令和を生きる自分の体を通した時、何を思ってどう感じるのかということを大切にしつつ、作品の持つメッセージや想いを表現出来るよう、稽古に励んでいきたいとおもいます!」と語っている。「東京原子核クラブ」2021年1月10日(日)~1月17日(日)全11ステージ(予定)会場:本多劇場出演:水田航生、大村わたる、加藤虎ノ介、平体まひろ、霧矢大夢、上川路啓志、小須田康人、石田佳央、荻野祐輔、久保田秀敏、浅野雅博、石川湖太朗(登場順)
2020年10月22日『両国花錦闘士(りょうごくおしゃれりきし)』の制作発表記者会見が行われ、主演の伊藤健太郎をはじめ、キャストの大鶴佐助、大原櫻子、紺野美沙子、りょう、作・演出の青木豪が登壇した。明治座・東宝・ヴィレッヂのプロデューサー3人による「三銃士企画」の第1弾として上演される本作。1989~90年に連載された岡野玲子の相撲マンガを青木が舞台化し、音楽を和田俊輔、振付を梅棒、主題歌をデーモン閣下が手がける。バブル期だった原作の時代背景に対して、青木いわく今回は「新型コロナ問題が起きなかった架空の2020年」──。荘厳で神秘的な角界が、歌にダンス、そして“相撲”を交えながら「1990年代にフィーチャーしたパラレルワールド的な世界観」でポップに描かれる。伊藤が演じるのは、痩せ型で美形の力士・昇龍(しょうりゅう)。全裸に一本のまわしを抱えた話題のビジュアルをもとに、記者から体づくりについて問われると「まわし姿が舞台映えするような体に仕上げたい」と意気込む。そのため、ジム通いで筋肉痛になっている日常を明かしつつ「このまま筋肉を鍛え、きちんと食事を摂ることで今68kgくらいの体重を72kgまで増やしたい」と目標を掲げた。これに「じゃあ僕は(太って見えるように)襦袢を付けて……」と答えたのは、昇龍のライバルであるぽっりゃり型の力士・雪乃童(ゆきのわらべ)役の大鶴だ。コメントを受け、伊藤は笑いながら「それは話が違うでしょ!」とすかさずツッコミ。好対照の役柄を演じる二人ならではのかけ合いで、報道陣の笑いを誘う。相撲雑誌の記者・橋谷淳子役の大原は、出演に際して実際の取り組みへ足を運んだエピソードを披露。「淳子は相撲が嫌いな設定なのに、(現実の私は)知れば知るほどその世界に魅了されています」と話す大原を、長年の相撲ファンである紺野は「キラキラした若い俳優さんとスタッフ陣が一堂に会して“お相撲エンタテインメント”ができるとは……感無量です!」と嬉しそうに見つめた。昇龍を誘惑する大手芸能事務所の社長・渡部桜子役を演じるりょうは、自身の役どころを「数多くの男性をほしいままにしてきた、力強くクレイジーな女性」と紹介。これから行われる衣裳合わせのアイテムに「歌手のマドンナが身に着けるようなボンテージがあると聞いています」と期待を覗かせ、「見た目のイメージに負けないほどパワフルに演じたいですね」と笑顔を見せた。公演は、12月5日(土)~23日(水)に東京・明治座にて。その後、年が明けた2021年1月5日(火)~13日(水)に大阪・新歌舞伎座、1月17日(日)~28日(木)に福岡・博多座と巡演する。ぴあでは現在、座席指定できる東京公演のチケットを販売中。取材・文:岡山朋代
2020年10月22日今から40年前の1980年、堀米ゆず子はエリザベート国際コンクールで優勝した。“日本人で初の快挙”、“堀米さん 日本人で初栄冠”などの見出しが新聞各紙に並び、“欧州各地から演奏依頼続々”と期待を寄せる見出しから、“無名から世界へ”とズバリ書き放つ紙面まで、当時の新聞を見返すだけでも面白い。まだメールもインターネットも無かった時代、ヨーロッパははるか遠い国だった。西洋伝統音楽であるクラシックを、しかもその本場で東洋人が奏でることは、2020年の今風に言えば、はるかに“ハードルの高い”ことだった。その高いハードルを乗り越え、時にはおそらくなぎ倒し、優勝を果たした堀米は、以後、世界へと大きく飛翔する。真に音楽を欲する堀米は、オーケストラとの共演でソリストとして活躍するという華やかな舞台に固執せず、地味と揶揄されることも多い室内楽への探求心を持ち続けてきた。ルドルフ・ゼルキン、マルタ・アルゲリッチ、ギドン・クレーメル、ミッシャ・マイスキーなど、文句無しに超一流のトップアーティストと共演してきた日本人演奏家はどれくらいいるだろうか。その原点には、J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン曲があり、「バッハは私の背骨、音楽の核」と語ってきた堀米が楽壇生活40年の節目に挑む“勝負曲”は、やはりバッハ。サントリーホールの大きな舞台にたった一人で立ち、バッハに向き合う道を選んだ。ブリュッセルに拠点を置く堀米は教授として世界各地の生徒を教えてきた。今では日本のオーケストラに客演すると弟子がいて、「堀米先生」という声が聞こえてくることも。演奏活動のみならず、教育活動にも傾けるその熱量は、すごい。「弟子はいつまでも弟子だからね」と面倒見の良さも評判だ。当時のコンクールのレセプションは豪華で期間も長く、現地在住の日本人の方に着物を着せてもらって出席していた。二十歳そこそこの日本人女性には非日常の世界だった。ある日、レセプションが終わり着替えようと思ったら自分の洋服がない。いくら探しても見つからず、仕方なくそのまま帰りいざ着物を脱ぎ始めたら、「下から洋服が出てきた!」と豪快に笑う。あれから40年。にっぽんの“肝っ玉母ちゃん”の底力を、何もかも想定外の2020年、今こそ味わってほしい。楽壇生活40周年 無伴奏ヴァイオリン・リサイタルを11月11日(水)、19時より東京・サントリーホールにて開催。チケットぴあにて好評発売中。
2020年10月22日俳優、タレント、振付師と幅広く活躍する屋良朝幸と、ミュージシャンであり音楽プロデューサーとしても様々なアーティストを手がけるm.c.A・Tがタッグを組み、「The TOMOYUKI YARA & m.c.A・T」として10月25日(日)に無観客ライブとなる『BITTER fnk 75%』を生配信する。両名はこれまでも屋良が総合プロデュース、m.c.A・Tが音楽監督として、新感覚ダンス&ライブエンターテインメント『THE YOUNG LOVE DISCOTHEQUE』で2018年、翌2019年と3度の公演を実施。この度、改めて新ユニットとしてタッグを組む両名に今作への意気込みを聞いた。これまでの公演とはタイトルもガラリと変わる本作。タイトルについて「大人の渋さ」と話す。「今までのパフォーマンスでは20代くらいを目指してやっていた。今回はそれとは別に、大人の色気、渋さ、今の自分の37歳という年齢だからこそ見せられるパフォーマンスを、という意味でBITTERという単語を使うことに(屋良)」。75%については、「(渋さは)僕の中では75%程度だろうというところで(笑)」、感覚的に下りてきた数字だという。また初の無観客・生配信ライブとなるが、舞台もライブも生で見るのが一番としつつも、「今のこの時期もあって、会場にいくのは……という方もいると思うので、ファンはもちろん、ファン以外の皆さんにも見てもらえる機会になれば(屋良)」と話す。8月に自身で無観客配信を行ったm.c.A・Tは、信頼するスタッフを集めることで、配信とライブの誤差を狭められれば、と語る。「自分でも配信ライブをやってみて、バーン!とうまくいっても、(観客からの)反応がないと『ハイ、ドーモ』みたいになっちゃうので、やはり全然違う。そのあたりも先輩としてアドバイスできるんじゃないかなと(m.c.A・T)」。改めてお互いの魅力について聞くと、屋良は「ぜひ生m.c.A・Tさんを体感してもらったらその魅力がわかるのでは(笑)」と笑う。「音楽的な才能はもちろん、ファンクという部分で僕が好きなダンスがA・Tさんの作る音楽とバチっとハマっている。その信頼とリスペクトがすごく大きいなと思っています」。もともと屋良のラブコールにこたえる形ではじまった本コラボレーション。m.c.A・Tは屋良について「パフォーマンスとして歌って踊れる人ってすごく少ない。レコーディングしていても音程がしっかりしているし、俺の声にすごく合いやすい声だな、と」と話す。さらに「プロデューサーとしても的確に物事を言ってくれるので非常に作りやすい」と、作品作りを重ねる中で培ったパートナーとしての信頼感を伺わせた。今回の試みについて「ライブ生配信の面白さプラスアルファとなることを考えている」と話した屋良。配信だからこそのパフォーマンスとなるだろう新作にぜひ期待したい。配信は10月25日(日)20:00より生配信。
2020年10月21日「5年前より良くなっていると、はっきり書いてくれていい」そう手応えを語るのは指揮者の井上道義。総監督を務める、野田秀樹演出のモーツァルト《フィガロの結婚》の再演ツアーが始まっている(東京公演は10月30日&11月1日・東京芸術劇場)。2015年の初演時に大きな話題を呼んだ衝撃的な《フィガロ》だ。理屈抜きに、とにかく楽しい。「前回は僕も病み上がりだったけど(編注:2014年に咽頭がんの治療のため半年間休養した)、今度は元気。それに野田さんが真にオペラを愛するようになった。斜に構えたところがなくなったから、僕も楽になって、お互いの良いところが出ていると思う」物語の舞台を幕末の長崎に設定しているのがこの野田版の一番のポイント。伯爵夫妻とケルビーノは海を渡ってやってきた外国人で、その使用人たちが日本人の「フィガ郎」や「スザ女」たちなのだ。庶民と貴族の対立構造を、幕末の日本人と外国人の関係に落とし込んでいてわかりやすいし、設定に合わせて原語のイタリア語と日本語混在で演じられるのも特色だ。その演出プランをリアルなものにするために、外国人役には外国人歌手を配役することが前提だった。しかしコロナ禍により海外からの入国が不能に。一時は舞台裏で歌う歌手に外国人俳優が口パクで当てぶりする方法も真剣に検討されたというが、最終的には伯爵にヴィタリ・ユシュマノフ、伯爵夫人にドルニオク綾乃という、日本在住の外国人とハーフの歌手を起用した。とくにドルニオクは、抜擢と言っていい。「新しいスターが出てきたことを喜んでほしい。初演からのメンバーは前回みっちり稽古を重ねたので自由自在。新しく入ったメンバーもそれに合わせることができる。とくに大山大輔君(フィガ郎)と小林沙羅さん(スザ女)が中心にいることで、野田さんも安心していた。この二人がいなかったらできなかった」もう一つ、野田の「言葉」へのこだわりも大きなポイント。歌詞や台詞はもちろん、字幕まですべての日本語訳が野田の書き下ろし。単純な直訳ではないから面白い。しかも表面的なウケ狙いでなく、そこにはダ・ポンテの台本を深く読み込んだ結果が反映されているのだという。その野田=ダ・ポンテの世界にモーツァルトの音楽を吹き込むのが指揮者・井上道義の役割。話題が演出に集中しがちなことをどう感じているのだろうか。「構わない。とくに記事にするときにはそれが勝つと思うけど、野田さん自身も『オペラの中心は音楽でしょ』と言っている。オペラの感動は演出ではなく音楽で起きる。それは良い歌手たちとの、その場その場のほんの一瞬の積み重ねでしかできないこと。演出が良いぶん、こっちも頑張らなきゃ」手直しが重ねられ、どんどんパワーアップしているという再演の舞台。初見の人はもちろん、リピーターの人にも思わぬ驚きが待っているはずだ。マエストロも「見ないと取り残されるよ(笑)」と誘う。必見。(取材・文:宮本明)
2020年10月21日10月25日にザ・シンフォニーホール、10月31日にサントリーホールで開催する「及川浩治ピアノ・リサイタル『名曲の花束』」より、及川に話を聞いた。今回の演奏会は、実にバラエティに富んだ選曲。バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」のピアノ版、そして、もともとヴァイオリンの曲である「シャコンヌ ニ短調」と編曲もので幕開けとなる。「『シャコンヌ』はブゾーニの編曲で、メロディに和音を多く加え、ヴァイオリンとは一味違い、オルガンのような迫力のある重音の響きを楽しんで頂けると思います。」と及川。前半はショパンの「雨だれ」やエルガーの「愛のあいさつ」、リストの「愛の夢」など人気の小品が並び、後半はベートーヴェンの交響曲第5番「運命」のピアノ版を演奏する。「今回演奏するのは、リスト編曲版です。リストの編曲の場合は、単に曲の雰囲気を味わうオーケストラの代用品としてではなく、コンサートで演奏できるように作っているので、音がとても充実しているんですね。音域も広く、それをピアノ1台で、指10本で表現するわけですから、とても大変です。基本的にリストの編曲もピアノの二段譜で書かれてはいるのですが、オーケストラのスコアをイメージして演奏しなければならないですね。」「交響曲第5番は、自分にとってまさに「運命」の曲。」という及川に、今年のコンサートに『運命』を初めて演奏することについてうかがうと、「僕が生まれて産婦人科から初めて及川家の実家に連れて来られた時に、父が大音量で「運命」のレコードをかけていたそうで、その影響からか、小さい頃からベートーヴェンを神様のようにあがめていました。最後に〈希望〉や〈夢〉、〈勝利〉に向かっていく構成は、ベートーヴェンの音楽に多く見られますが、「運命」はその特徴が特に凝縮されています。コロナウイルスによって大変な思いをしている方が多くいる中で、今こそ最後に〈打ち克っていく〉というベートーヴェンの音楽をお届けしたいと思っています。」と意気込む。「先日様々な演奏家の方々とベートーヴェンばかりを演奏するという機会がありました。その時、「ベートーヴェンに救われた」というのが、演奏家みんなの意見でしたね。ベートーヴェンは、人に希望や勇気を与えてくれるということを改めて実感しました。だから、ベートーヴェンはいつの時代も愛されているんだと思います。ベートーヴェンからもらった勇気や希望を、僕の演奏を通して、集まってくれた聴衆の皆さんと共有したいと願っています。」と締めくくった。公演は、10月25日(日)大阪・ザ・シンフォニーホール、10月31日(土)東京・サントリーホールにて。チケット発売中。
2020年10月20日恒例の舘野泉バ舘野泉 公演情報はこちらースデー・コンサートが、今年は演奏生活60周年記念ツアーの一環として開かれる(11月10日・東京オペラシティコンサートホール)。脳溢血の後遺症で右半身に麻痺を残したまま、左手のピアニストとして再起したのが2004年。前を向き続ける不屈の姿勢は、コンサート当日に84歳を迎える今も変わらない。プログラム5曲のうち、なんと世界初演の新曲が3曲も並ぶのだから。光永浩一郎(1966~)の《苦海浄土によせる》、新実徳英(1947~)《夢の王国》、パブロ・エスカンデ(1971~)《悦楽の園》の3作品。「苦海浄土から、夢の王国を過ぎて悦楽の園へ。なんだか物語性があるように見えるけれど、作曲家には何も注文もしていません。はからずも自分の気持ちにぴったりのプログラムになりました」光永はすでに舘野のために左手作品を何曲も書いている熊本出身の作曲家・ピアニスト。新曲は作家・石牟礼道子の代表作『苦海浄土 わが水俣病』に由来する。「彼がピアノを好きなことは、作品からもよくわかります。今回も非常に力のこもった作品。〈海と沈黙〉という第3楽章が本当に素晴らしい。静寂が人々に訴えかけるような音楽です」新実の初めての左手作品となる新曲の楽譜は、「舘野泉 左手のピアノ・シリーズ」(音楽之友社)の新刊として11月出版予定。舘野は、取材前にちょうどその巻頭言を脱稿したところだったそう。「そこにも書いたのですが、熟練、熟知、熟達した作曲家の作品です。『夢』といっても、甘い憧れではなく、夢と現実とが錯綜するような音楽です」そして光永同様、すでに舘野と多く協働しているのが、ブエノスアイレス生まれで関西在住のエスカンデだ。「彼の作品はネオ・バロックとでもいうべき、すごく明晰な書き方。これはヒエロニムス・ボスの祭壇画に従って書かれた作品で、スコアにはそれを示す標題が添えられています。天地創造から始まって、アダムとイヴ、悦楽の園、そして地獄。天国と地獄は表裏一体なんですね」他にバッハ(ブラームス編曲)とスクリャービンを弾く。つねづね「両手で弾いても片手で弾いても音楽は音楽。何も変わらない」と語る。それどころか、作曲し尽くされ、弾き尽くされてきた両手作品と違って、左手作品は一作一作のすべてに新しい世界が広がっていると力を込める。くめども尽きぬ、まさに「泉」なのだ。取材中、新実作品にとても運指が難しい箇所があるのだと楽譜を見せてくれた。そこは少し容易な運指で弾ける別案も選択できるようになっているのだが、「意地でも難しいほうで!」とうれしそうに笑う舘野。ピアニストの命である手の故障にさえ敢然と立ち向かう巨匠に、老いという言葉はまったく無縁のようだ。感染症拡大の影響を受けていた活動もいよいよ10月から本格再開。60周年リサイタルは福岡、札幌、藤沢、福島、東京、大阪と全国を巡る。「自分のペース、自分の生き方を思い出して、また音楽を伝えていきますよ」と自然体で語った。取材・文:宮本明
2020年10月20日シンガーソングライターのJQ(vo)がトータルプロデュースするNulbarichが、10月28日(水)にVaundyをフィーチャーした初のコラボシングル『ASH feat.Vaundy』と、n-buna(ヨルシカ)が手がけたリミックスバージョン『ASH feat.Vaundy (n-buna from ヨルシカ Remix)』の2曲を同時配信リリースする。Nulbarichチケット情報今回の3組のコラボレーションは、全員自らプロデュース、コンポーズを手掛けるアーティスト同士として、お互いに新作のチェックはもちろん、以前からNulbarichのライブへ足を運んでいることがきっかけで、JQがそれぞれにオファーしたことで実現したもの。活動の拠点をアメリカ・ロサンゼルスへと移したJQとVaundyがアイデアを練りながらオンライン上でのやり取りで完成させた楽曲が『ASH feat.Vaundy』だ。本作は、Nulbarichが前作『LUCK』で提示した80s、90sテイストを更に進化させつつ、サビではVaundyとのキャッチーな共演が展開される新たなポップ・チューンとなっている。また、今年大ブレイクを遂げた孤高のクリエイターn-buna from ヨルシカが手掛けたリミックスはオリジナル曲の世界観を軸に持ちつつ、n-bunaならではのアレンジが随所に盛り込まれた作品となった。JQは「互いに歩み寄るのではなく自分らしくいることで結果良いケミストリーが生まれたのかなと思います」と楽曲について語っており、Vaundyは「今回の作品は通常の形態のfeaturingとはまた異なった環境で行われた気がしています。ここまで音楽だけで会話をしたのも初めてで、とても貴重な体験をさせていただきました」とコメント。n-bunaも「原曲の待つアンニュイなニュアンスを崩さないように、且つ、作品の顔を別の角度から切り取って描いたようなものを目指しました」とコメントを寄せている。また、今回公開されたジャケットは、NulbarichとVaundyの互いのアートワークの一部を活かした遊び心満載なデザインになっているので、こちらにもぜひ注目してほしい。『ASH feat.Vaundy』は、10月19日(月)18:00オンエアのFM802「EVENIVG TAP」、同日21:00オンエアのJ-WAVE(81.3FM)「SONAR MUSIC」にて独占オンエアされる。なお、Nulbarichの公式YouTubeアカウントでは、ティザーが公開されており、作品の一部をひと足先に味わう事ができる。また、10月29日(木)にはVaundyをゲストに迎えた一夜限りのスペシャルライブ『FM802×Nulbarich Autumn Sessions Hi in 大阪城音楽堂』が開催される。チケットぴあでは、10月21日(水)11:00まで先行抽選プレリザーブを受付中!!
2020年10月19日ヤマザキコレの人気漫画を原作にした舞台の第二弾「魔法使いの嫁〜老いた竜と猫の国〜」が10月17日(土)に開幕、それに先駆け公開ゲネプロと囲み取材が行われ、取材には主演の工藤遥、神農直隆、伊藤裕一、愛原実花、脚本・演出の高羽彩が出席した。会見では、まずは昨年の初演に続き主人公の羽鳥チセを演じる工藤が「演劇をやることが難しい中ですが、ここまでくることができました。気を抜くことなく最後まで走りぬきたいです」と挨拶。今作で初演からの大きな変化となったのが、チセを“弟子”そして“将来の嫁”として迎える異形の魔法使いエリアス・エインズワースの外見だが、神農は「(マスクのデザインが変わり)僕の顔が出ています。演出の高羽さんとも話しながら、表情をどのくらい見せるのか、自分の顔で何を表現するのか、今も試行錯誤しています」と明かす。チセとエイリアスは関係性が重要なぶん、「(外見の変化で)やりにくいことがあったら言ってね」と神農が言うと、工藤は「(それより)共演が二度目なぶん、わたしたちの距離は近くなっていて。だけど役的には『知りすぎちゃいけないな』と思い、今回はわざと壁をつくっています」と話しながらも、「仲良く頑張りましょう!」と笑い合い、コンビネーションの良さを感じさせた。初出演となる愛原は「稽古初日からとっても楽しくて、『魔法使いの嫁』の世界に浸ることができました。お客様が、私が感じられたような幸せを、ひと時でも感じていただけたら」、同じく初出演の伊藤も「魅力的なキャラクターがたくさん登場する作品です。ただ、キャストの人数の倍以上のキャラクターが登場するので、それぞれがひたむきにがんばっています。情熱や想いが伝われば」とそれぞれ作品への愛を語った。アニメ版の脚本も手掛ける高羽は本作について「ヤマザキコレさんのファンタジーの世界観は、ただきれいで夢があるだけではなく、残酷さや厳しさも同等の価値観で描かれていると思います。なので、舞台にきれいなものや人を傷つけないものだけを上げるのではなくて、ちゃんと“良い面、悪い面、あわせもって、ひとつの美しい世界なんだ”ということを意識して、演出や脚本をまとめさせていただきました」と語った。魔法が存在する幻想的な世界を、演劇ならではの手法と映像を織り交ぜながらつくりあげた本作。そこに描かれる残酷だけれどやさしい物語は、原作を未体験の人も心動かされるはず。ぜひ劇場や配信で体感してほしい。公演は、東京・紀伊國屋ホールにて10月25日(日)まで、大阪・サンケイホールブリーゼにて11月7日(土)から8日(日)まで上演。10月24日(土)に生配信も実施予定。文:中川實穂
2020年10月19日コロナ禍により、今年1月の初春公演以来休館していた国立文楽劇場が、10月31日(土)に開幕する「錦秋文楽公演」で本公演を再開する。それに先駆け、2日間のスペシャル企画「ザ・グレイト文楽」を開催。公演の生配信も決定した。「ザ・グレイト文楽」チケット情報「ザ・グレイト文楽」は、人形遣いの重鎮・桐竹勘十郎と、今日本で一番忙しいと言われるチェリスト・宮田 大がコラボする2部構成の公演。作曲家・黛 敏郎が文楽の世界をチェロで表現した楽曲『BUNRAKU』を宮田が演奏、それに合わせ勘十郎が人形浄瑠璃の名作『関寺小町』をイメージした演技を披露する。後半は『万才』『海女』『関寺小町』『鷺娘』の四段からなる、四季がテーマの舞踊劇『花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)』を上演。チェロの音で舞い、さらに太夫・三味線と演じる勘十郎の初役『関寺小町』の見比べ、また音楽表現の聴き比べも。この贅沢な企画公演に参加する人形遣い・吉田簑紫郎と三味線・鶴澤寛太郎が意気込みと見どころを語った。文楽人形は3人で1体を操る“三密”状態であり、足遣いや主遣いなど道具を使い回すため、コロナ禍では上演が難しかった。舞台の休演中は「髪を銀髪にして、体力作りに深夜の倉庫で肉体労働をしていました」という簑紫郎と、「家では手ぬぐいを三味線の糸にかけて音を鳴らさずに弾き続ける“腕かため”というトレーニングを」と話す寛太郎。ふたりは昨年9月、宮田と勘十郎の共演舞台に参加した。「チェロは楽器として一番邦楽になじむ楽器だと思う。『BUNRAKU』という曲にある太棹三味線のような音色や和音階は難しい表現ですが、宮田さんの演奏はすごく上手」(寛太郎)。「洋楽とのコラボは難しいですが、チェロは相性がよくて違和感がなく、『関寺』は本当によかった」(簑紫郎)。『花競四季寿』は本公演再開に向けた美しい曲だが、今回の三味線は四場通して寛太郎がメイン奏者のシンを務める。さらに師匠の竹澤宗介がトメに座る。並び順で一番後輩が座る席のスソに、格上で実力ある人を据える場合に敬意を払ってトメと表記するそうだが、最近は滅多になく、これも企画公演ならでは。寛太郎は「“超”挑戦、プレッシャーですよ。楽しみですなんて言えません。みんな先輩なので底上げしてもらいます。実際は僕ひとりパニックになってると思いますけど、どうやるのか観ていただけたら」と気合が入る。また、人形遣いの簑紫郎は『海女』『鷺娘』の両方を遣う。「今回は勘十郎さんを含め全員が初役で、本公演とは違う新鮮なものを楽しんでいただけるのでは。こんな形や配役は、なかなか観ることができない貴重な公演ですよ」。公演は10月21日(水)・22日(木)国立文楽劇場にて。生配信は22日(木)19時公演が対象。劇場公演のチケットは完売。配信チケットをご利用下さい。取材・文:高橋晴代
2020年10月19日深まりつつある秋の気配を感じながら、大阪観光を便利にお得に楽しんでみてはいかがだろうか。大阪観光局が発行する「大阪周遊パス」は、大阪市内の主な電車・シティバスが乗り放題になると同時に、40か所以上もの観光スポットが無料で利用できる優れもの。贅沢な特典が観光客から注目を集めている。この観光パスを使って、無料で利用できる秋ならではのおすすめスポットを紹介してみよう。大阪周遊パスチケット情報澄んだ空気の向こうに広がる秋の夜空を観察できるのが、『梅田スカイビル 空中庭園展望台(通常料金1500円が、18:00までの入場で無料)』。11月15日(日)までは、秋の天体イベント『宙(そら)に近い天文部 2020 Autumn』が開催されている。40階にあるcafe SKY 40では、妄想世界旅行と題して世界中のビールを味わうワールドビールセレクションが購入できる。海外に行けない今だからこそ、ビールを味わうことで世界旅行を楽しんでいただきたい。また、隣のスカイビルウエストタワー27階にある「絹谷幸二 天空美術館」にも、ぜひ足を運んでもらいたい。空を駆ける風神雷神、炎の中から飛び出す龍神など、作品世界を音楽と映像でスケールアップした3D映像は、アトラクションのように楽しめると人気を集めている。もうひとつおすすめしたいのが『とんぼり River JAZZ Boat』。今年度中は運休の予定であったが、10月24日~10月25日、11月21日~11月22日の4日間のみ臨時運行される。ジャズの生演奏を聴きながら大阪「ミナミ」を道頓堀川から眺める約40分の観光遊覧船。リズムに乗って大阪の街を観光してみてはいかがだろうか?(13:30~19:30の間で、1時間毎に出航。但し16:30の便はなし。周遊パス利用は各便先着5名様)以上の紹介した観光スポットがすべて無料で利用できる「大阪周遊パス」。もちろん、この他にも多くの無料観光スポットがあるので、ぜひ詳細な情報をチェックしていただきたい。【大阪周遊パス】観光スポット約40か所の施設入場券+1日または2日間乗り放題乗車券のセット。本券は引換券となります。新大阪観光案内所(新大阪)・大阪観光案内所(梅田)・難波観光案内所(なんば)にて、大阪周遊パスとお引換えの上ご利用ください。【選べる2種類のパス】■大阪周遊パス1日券2800円(利用できる路線は、Osaka Metro・大阪シティバスのほか、私鉄各線の市内エリア。)■大阪周遊パス2日券3600円(Osaka Metro・大阪シティバスのみ有効。他の鉄道路線は使用できません。)
2020年10月16日