更新日:2021/02/15
日帰り手術は保険の対象か?手術給付金はいくらか、給付金請求手続きも解説
- 日帰り手術でも保険の対象となる手術とは
- 日帰り手術も保障する医療保険について
- 手術保険金の給付額と請求の仕方
内容をまとめると
- 昔の保険は日帰り手術は保険対象外でしたが現在は対象となる保険がある!
- 日帰り手術と日帰り入院手術とでは保障に差がある
- 日帰り手術で手術金給付となる手術は保険会社が決めている
- 日帰り手術の給付金は入院給付金1日の額の〇倍という倍率で決められている
- 保険の加入を検討しているなら日帰り手術が手厚く保障されるタイプがおすすめ!
- 手術給付金の請求には時効があるが、場合によっては請求できる
- 保険プランは定期的に見直す必要がある
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目次を使って気になるところから読みましょう!
日帰り手術で保険は適用できるか
近年、医療の進歩とともに手術のあり方も発達し、普段の生活に負担がかからない日帰り手術で健康を取り戻せる時代になりました。
日帰り手術は
- 入院の必要がなく手術終了後に帰宅できる
- 入院費の心配がなく経済的な負担も軽減
外来手術と日帰り入院手術との違い
外来手術と日帰り入院手術との違いを理解されていますか?
根本的な違いは手術の後に入院をともなう治療がおこなわれたかどうかであり、必然的に請求される医療費も違ってくるはずです。
- 手術を行い医師が入院は不要と判断し院内で静養した後に帰宅
- 医療による入院治療がないため入院基本料が発生しない
- 手術を行い医師が入院の必要を認め病室で医療による入院治療が行われる
- 日帰りのため手術日に入院と退院が記録されている
日帰り手術でも保険の対象となる手術の例
日帰り手術は、病気の種類や患者さんの症状に応じて生活を維持しながら病気を治せるメリットがあり、時代の流れに合致した治療法といえるのではないでしょうか。
また医療現場では入院期間が短くなっているため生命保険も日帰り手術や日帰り入院手術を保障するタイプが増えているようです。
ただしすべての手術が保障されるものでなく、保険会社が定めた手術の場合に給付金が支払われます。
そこで保険対象の主な手術、また対象外の手術についてご説明いたします。
日帰り手術の主な例!大腸ポリープ切除や下肢静脈瘤、親知らずは?
入院の必要がなく手術当日に帰宅できる主な日帰り手術症例をまとめてみました。
ただし日帰り手術が可能な疾患は、実際に手術が行われる医療機関によって異なりますので、事前に医療機関の日帰り手術内容を確認しておきましょう。
日帰り手術が可能な疾患と内容
日帰り手術対象疾患 | 内 容 |
---|---|
白内障手術 | 水晶体のレンズ交換であり、ほぼ日帰りで手術が行われている |
大腸・胃のポリープ除去 | 良性であれば内視鏡手術で簡単に切除 |
鼠径部ヘルニア手術 | 手術法と麻酔の進化によって短時間に手術が可能 |
下肢静脈瘤手術 | TLA麻酔という専用の麻酔を用いることで日帰りが可能 |
痔核の手術 | 外痔核の切除は30分程度なので日帰り手術で十分可能 |
流産 | 子宮内容除去手術により日帰りが可能 |
親知らずの抜歯 | 歯科口腔外科にて親知らずの抜歯手術は日帰りが可能 |
- 食道静脈瘤の内視鏡手術
- 胆石などに対する腹腔鏡手術
- 内視鏡的副鼻腔手術
- 腱鞘切開術
- 手根管開放術
- 神経剥離術
- 粉瘤除去手術
保険の対象外となる手術の代表例
保険給付金支払い対象外となる主な日帰り手術の症例を確認してみましょう。
外来による抜歯は対象外
歯科クリニックなどでおこなわれている抜歯は、おおむね外来の患者さんであり、日帰りで手術がおこなわれています。抜歯をともなう主な手術は
- 重度のむし歯や歯周病の治療
- 親知らずの処置
- 公的保険 保険対象外
- 民間保険 保険対象外
保険対象外の手術でもまだチャンスはある
医療保険対象外の日帰り手術を確認してきましたが、実は一部の症例や条件を満たしていれば保険対象となり、保険給付金支払いが可能になる場合があるといわれています。
- 給付金の支払対象となる手術名➡親知らずの抜歯
- ただし顎の骨や歯肉に埋まっている親知らずの抜歯のみ
日帰り手術でいくら保険金は請求できるのか
日帰り手術を受けた場合、保険給付金は入院していないため受け取れないと間違った認識をされていませんか。
手術による保険給付金は
- 入院して手術を受けた場合の「入院給付金」~入院1日につき〇〇円が支給
- 手術を受けた場合の「手術給付金」~治療目的の手術はほとんど支給
- 手術給付金が一律で決まっている保険~手術1回につきいくらと設定されている
- 手術によって倍率が変わる商品(入院の有無や手術内容で変動するタイプ)
- 入院給付金の日額に対して設定
- 5倍・10倍など倍率で手術給付金の支給額を設定
日帰り手術も手厚く保障されるおすすめ医療保険!
最近の医療保険の手術給付金は、入院をともなう手術と日帰り手術で「入院日額×設定倍率=支給額」に差を設けているのではないでしょうか。
医療保険を検討中で手術を受けた場合に手厚い保障が受けたいなら、倍率の高い保険プランを選択する方法があり、また重大手術かどうか、入院の有無で倍率が変わるものも選択肢に入れておくべきでしょう。
各保険会社で異なる、日帰り手術の手術給付金の給付例
保険会社によって日帰り手術給付金の給付は異なります。
そこで主な給付例をご紹介いたします。
①公的医療保険適用
公的医療保険が適用となる手術を日帰りで受けた場合、かんぽ生命やアフラック、朝日生命などは日帰り手術の給付金が支払われます。
②医療特約による保障
医療特約が日帰り手術を保障してくれるタイプです。
主契約に特約を付加することで手術給付金が支給される場合もあり、県民共済や 明治安田生命などで提供されています。
③入院の有無にかかわらず保障
入院の有無にかかわらず手術給付金が支給される保険です。
保険会社が定める手術であれば入院の有無に関わらず給付金が支払われる保険であり、第一生命、住友生命、オリックス、アクサなど多くの保険会社で取り扱われています。
④日帰り手術のみ給付
日帰り手術のみに手術給付金を支払う保険です。
メットライフは軽微な日帰り手術、日本生命では外来手術を受けた場合に受け取れる保険があります。
アフラック「ちゃんと応える医療保険EVER」
アフラック「ちゃんと応える医療保険EVERhttps://www.aflac.co.jp/iryo/everprime/」は、人生100年、長生きの時代にライフステージのさまざまな変化にあわせ保障が柔軟に選べる医療保険です。
保険の特長
入院と手術に手厚い保障内容が安心して治療に専念できますし、通院プランを付加すれば入院前後の通院治療も保障カバーしてくれます。
- 日帰り手術や入院手術など短期の入院手術を手厚く保障
- 健康保険適用となる約1,000種類の手術を保障
- 保障ニーズにあわせて特約が付加可能
- 重大手術(回数無制限)
- 1回につき20万円
- 入院中の手術1回につき5万円 入院給付日額の10倍
- 外来による手術1回につき2.5万円 入院給付日額の5倍
- 通院60日に1回 回数無制限
- 1回につき5万円 入院給付日額の10倍
かんぽ生命
かんぽ生命の終身保険「新ながいきくん(定額型) https://www.jp-life.japanpost.jp/products/guide/lineup/long-life/prd_lu_ssn_teigaku.html」の保険の特長、手術給付金の保障について確認してみましょう。
保険の特長
安心の保障が一生涯続きます。
基本保障は払込期間中も払込満了後と同額であり、特約を付加すれば一生涯の医療保障が可能になるそうです。
- 保険料を払い終わったあとも保障が一生涯変わらない!
- 低解約返戻金プランで保険料が抑えられる!
- 医療特約で日帰り手術や放射線通院治療も保障!
- 入院手術の給付金 30万円 入院給付日額の20倍
- 日帰り手術の給付金 7.5万円 入院給付日額の5倍
- 放射線治療給付金 15万円
- 入院給付日額の10倍
県民共済
厚生労働省と各都道府県の認可を受けた保障事業の「県民共済 https://www.zenkokukyosai.or.jp/product/life/total/」は、お子さまからご高齢の方まで幅広い世代が手頃な保険料で充実した保障が受けられます。
保険の特長
お子さまからご高齢の方までライフステージ別に幅広い保障ラインナップが揃っているそうです。
月々の掛金は
- こども型1,000円(0歳~満17歳)
- 父母や祖父母は2,000円(満18歳~満69歳)
- 掛金負担が軽くなる割戻金制度
- 特約を付加し医療保障を手厚くできる
- 18歳~59歳 2.5万円・5万円・10万円
- 60歳~64歳 1万円・2万円・4万円
- 65歳~69歳 1万円・2万円・4万円
- 70歳~80歳 1万円・2万円・4万円
保険プランは定期的に見直すべき
医療保険や生命保険は定期的に見直すことが必要とよく耳にしますが、実際のところどういうことなのかご存知ですか。
例えば重大な病気で先進医療による新しい治療法が有効と言われた場合、公的保険や加入している医療保険で保障してくれるのでしょうか?
また日帰り入院手術を受けた場合は、短期でも入院給付金を受け取ることができるのでしょうか?
【先進医療】
先進医療は健康保険適用外の自由診療のため治療費は全額自己負担となり、保険による先進医療の保障を受けるには2つの方法が考えられます。
- 主契約に先進医療特約を付加する
- 別途、先進医療保険に加入する
- 三大疾病特約(ガン・心疾患・脳血管疾患など)
- 七大生活習慣病特約(三大疾病+糖尿病・高血圧・肝硬変・腎不全)
- ガン特約
- 主契約の入院日額にプラスして保険金が給付されるタイプ
- 一時金として保険金が給付されるタイプ
日帰り手術の手術給付金で注意すべき点とは
日帰り手術の保障は、入院をともなう場合と入院をしない場合では、保障が異なり手術給付金も違ってきます。
現在の医療保険では主に2種類の手術を保障する保険があります。
- 入院し保険会社が定めた日帰り手術なら➡手術給付金の支払い対象
- 入院を問わず保険会社が定めた手術なら➡手術給付金の支払い対象
保険が適用されない場合もある
医療保険や生命保険そのものが日帰り手術の保障を対象外としている場合があるという点はご理解いただけたと考えます。
そのほかにも日帰り手術が保険適用されないケースがあるようですので、確認してみましょう。
日帰り手術で手術給付金が支払われないケースとは
- 保険に加入する時点に決まっていた手術
- 保険に加入する前から患っていた疾患を治すための手術
- 保険の加入前に発生した事故を原因とする手術
- 保険の約款に対象とされていない手術
給付金申請を忘れていた場合、時効がある
日帰り手術を受けたもののその後、数回の通院治療で回復したため日帰り手術による手術給付金の申請を忘れてしまった方が少なからずいらっしゃるようです。
給付金などには
- 時効がある
- 請求期限が設けられている
- 3年以内に請求しないと時効!
- 請求の権利が消滅!
日帰り手術の給付金を請求する手続きの流れ
それでは日帰り手術の給付金を請求する手続き、流れについて解説していきます。
保険会社に給付金を請求するには
- 保険会社から保険会社様式の請求書類を取り寄せる
- 医療機関に保険会社所定の手術証明書に必要事項を記載してもらう
- 医療機関には証明書作成費用を支払う必要がある
各保険会社の給付金申請に必要な書類や手続き方法を確認しておこう
アフラックやかんぽ生命の日帰り手術の給付金に必要な書類と手続き方法の例から給付金申請を確認してみましょう。
アフラック
請求者が契約者、インターネットによる請求手続きをご紹介
- 必要な基本情報を入力~証券番号・氏名・治療の状況・口座情報など
- 必要書類の撮影~医療機関発行の領収書、交通事故証明書(交通事故のとき)
- 必要書類の入力と送信
かんぽ生命(簡易請求手続き)
無配当総合医療特約・無配当傷害医療特約・引受基準緩和型無配当総合医療特約の請求であれば、会社所定の入院・手術証明書(診断書)の提出を省略し、入院事情書または手術事情書を記入することで手術給付金が請求できるそうです。- 必要書類の準備~手術事情書を記入
- 郵便局で手続き
手術給付金が認められなかった場合
日帰り手術の給付金を申請するため所定の必要書類を準備、請求したものの結果、手術給付金が認められなかった場合は、医療機関で作成した診断書の作成費用は自己負担のままなのでしょうか?
給付金も支払われないのに診断書取得のための費用が持ち出しとなり、とても残念な気持ちになります。
このような場合、保険会社の基本的な対応は診断書取得費用相当額として、所定の診断書1枚につき一律5,000円+消費税を返金してくれる場合があります。
まとめ:日帰り手術でも保険の対象の場合がある
日帰り手術でも手術給付金が支払われるなど保険の保障について解説してきましたが、ご理解いただけたでしょうか?
今回の記事のポイントは
- 昔の保険では日帰り手術が保険金の給付対象外となる場合がある
- 入院・外来問わず保険会社が定める手術に給付金が支払われる保険がおすすめ
- 保険対象外の日帰り手術も給付対象になる場合がある
- 手術給付金の申請には時効がある