更新日:2021/04/06
個人年金保険のデメリット・メリットとは? 個人年金の必要性や損するのかも解説
- 個人年金保険ってどんな商品?
- デメリットはないの?
- 損をしないか心配
- 個人年金保険とはどういう商品なのか
- メリット・メリット
- デメリットが少ないおすすめの保険商品
- 外貨建ての保険商品とは
内容をまとめると
- 個人年金保険とは公的年金制度以外に自分で年金を用意するために加入する商品である
- 個人年金保険は大きなリターンがなく、途中で解約すると損をすることがデメリットである
- 個人年金保険は貯蓄が苦手な人や節税したい人にはメリットが大きい
- 個人年金保険は外貨建ての商品も多いので、少しでも資産を増やしたい人は検討しよう
- 代替品としておすすめなのは少額から始められるiDeCo(イデコ)
- 無料保険相談を利用すれば、プロと一緒に複数の保険を比較して入る保険を決められる
- 今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるので、この機会に保険の悩みを解決しましょう!
目次を使って気になるところから読みましょう!
個人年金保険とは?
個人年金保険とは国民年金・厚生年金以外に、自分で年金を用意するために入る保険のことをいいます。
特に、年金がもらえる年齢になっても、生活するだけのお金が入らない国民年金に加入している人におすすめの商品です。
また厚生年金などに入っていても、老後の生活が心配な人も加入しておくと不安が減ります。
そこで個人年金保険の
- 特徴
- 種類
を解説します。まずは特徴や種類を把握しておくと、選ぶときの指標になります。
個人年金保険の特徴
個人年金保険は将来、自分のためにコツコツと年金を貯めておく商品です。
主な特徴は
- 自営業や主婦の人も加入できる
- 将来のために貯蓄ができる
です。個人年金保険は会社員・公務員・自営業・専業主婦など、だれでも加入できる商品です。
また、将来のための貯蓄がしやすいことでも有名です。
そのため
- 国民年金だけだと心もとない
- 厚生年金以外にも年金を確保したい
といったニーズに応えてくれます。つまり、未来の自分のために備えておきたい人にピッタリの保険です。
個人年金保険の種類
個人年金保険には
- 確定年金
- 有期年金
- 終身年金
があります。ではこの3つの商品を順番に解説します。
確定年金
確定年金は5年ごと、10年ごとのように決まった期間に年金を支給する商品です。
受けとる人が期間内に死亡したときは、遺族に支給されます。
また年金を受けとる前に死亡したときにも、遺族に保険料を支払った分の金額が支給されます。
有期年金
有期年金は確定年金と同じで5年ごと、10年ごとのように決まった期間に年金を支給されます。
ただし受けとる人が死亡したら、その時点で支給は止まります。
そのため早くに死亡してしまうと、損をする可能性があるデメリットが存在します。
終身年金
終身年金は文字通り、受けとる人が死亡するまで年金が支給される商品です。
保険料が割高なのがデメリットですが、支給される年数が浅い段階で受けとる人が死亡しても、5~10年程度の保証期間が設けられている商品が多いです。
保証期間に死亡したときは、遺族に年金が支給されます。
個人年金保険のデメリットは?
個人年金保険は老後のために蓄えたい人にピッタリですが、デメリットもあります。
個人年金保険のデメリットは
- 途中解約してしまうと損
- 終身年金は早期に死亡すると損
- 日本の商品だと返戻率が低い
があげられます。公的年金以外に老後に備えられる利点がある反面、デメリットが多い商品です。
しかし欠点をカバーできれば、老後への資金の蓄えにはうってつけの商品なので、理解した上で自分に必要かを吟味しましょう。
デメリット1「個人年金保険は途中解約すると損する」
個人年金保険は契約半ばで解約してしまうと、損をすることがデメリットの1つです。
なぜなら、契約が浅い時期に解約してしまうと、返戻率が悪いからです。
契約年数が長いほど返戻率は100%に近づきますが、年金を受けとれる年齢に近くないと、確実に元本割れを起こします。
そのため個人年金保険は、途中で契約をやめてしまうと損をします。
デメリット2「終身年金は早死にすると損する」
年金が一生涯続く終身年金は一見するとメリットが大きい商品にみえますが、実は早期に死亡してしまうと損をします。
これは、受けとれる総支給額が支払った保険料の総額を下回るのが原因です。
しかし長生きすれば、それだけ返ってくるのも多いのが終身年金です。
そのためデメリットも考慮した上で、確定年金・有期年金とも比較して納得できる商品を選択しましょう。
デメリット3「大きなリターンはない」
個人年金保険は長期的に運用するわりには、あまり増えない部分もデメリットです。
円建てでは、110%を超える返戻率のある個人年金保険はないのが現状です。
そのため、貯蓄を増やすために保険を契約したいという人には、不向きな商品といえます。
個人年金保険のメリットは?
個人年金保険は素晴らしい利点も存在します。
メリットは
- 貯蓄が苦手な人も蓄えやすい
- 銀行よりもリターンはある
です。実は貯蓄ができないと悩む人にうってつけの商品です。
また、ただ銀行に貯蓄をするより、個人年金保険に保険料を着実に支払うほうが利点が大きいです。
メリット1「貯蓄が苦手な人には効果的」
個人年金保険は途中で解約すると返戻率が悪いのでデメリットですが、逆にコツコツと貯めるのが苦手な人には効果的な商品です。
また預金のように出し入れを自由にできないため、強制的に老後への蓄えを作ることができます。
貯金が苦手という人にはおすすめの商品です。
メリット2「銀行の貯蓄よりもリターンがある」
大きなリターンが見込めないのはデメリットですが、銀行の預貯金の金利と比較すると、個人年金保険の返戻率は高いです。
銀行の場合、金利は0.01%しかありません。
しかし個人年金保険は保険料を払いきって、年金を受けとれば104~107%程度の返戻率は見込めます。
そのため、銀行に預けるよりもプラスになって返ってきます。
メリット3「個人年金保険料控除で節税」
実は個人年金保険に加入していると、個人年金保険料控除が使えます。
個人年金保険は長期的に運用する商品なので、控除を受ける期間も長いです。
保険料の設定やどれくらいの期間の契約かにもよりますが、多い人だと数十万円にのぼる計算です。
そのためデメリットを十分、補えるくらいの節税効果が見込めます。
(参考)年金額の減額という手段もある
契約したときは払いきれると見込んでいても
- 結婚
- 子どもの進学
など、お金がかかって保険料まで手が回らなくなる場合があります。
しかし、ここで解約してしまうのは勿体ないですし、何よりも個人年金保険は解約したときの返戻金が良くない弱点があります。
そこでおすすめなのが、年金額を減額して、保険料の負担を軽くする方法です。
そうすると減額した分だけ解約した形になるので、保険自体は契約を続行できる上、解約した分だけ返ってきます。
保険料が払えない人は全て解約するよりも、年金額を減額して保険は残しておくのがおすすめです。
デメリットが少ないおすすめの個人年金保険
デメリットが利点と背中合わせの個人年金ですが、デメリットが少ない商品も実在します。
そこで
- マニュライフ生命「こだわり個人年金(外貨建て)」
- 住友生命「たのしみワンダフル」
- メットライフ生命「レグルスⅣ」
を紹介します。どの商品もデメリットが少なく、継続しやすいおすすめの商品です。
ポイントをおさえて、自分の理想にあった商品を選択しましょう。
マニュライフ生命「こだわり個人年金(外貨建て)」
まずはマニュライフ生命から販売されている「こだわり個人年金(外貨建て)」を紹介します。
こちらの商品は外貨建て保険なので、返戻率が高くておすすめです。
保障内容
- 金利が高い豪ドルと米ドルから選択できる
- 金利は1.5%以上を保障
- 年金の受けとり方は生活スタイルにあわせて選択できる
- 家庭の状況・為替相場にあわせて柔軟に契約内容を変更できる
です。外貨建てなので、金利の高い豪ドルと米ドルから選択できます。
金利が1.5%未満になっても保障されるので、確実に老後の資金を貯蓄できます。
また、契約内容を柔軟に対応できる点もおすすめポイントです。
さらに年金の受けとり方も
- 一括受けとり
- 外貨で受けとる
- 日本円で受けとる
から選択できます。
保険料
保険料は、毎月1万円から契約ができます。
日本円で払い込みができるので、外貨建てに加入したことがない人も安心して契約できるでしょう。
また家庭の状況に応じて、払い込みを一度、ストップさせることもできます。
そのため生活スタイルの変化によって、保険料が払えないかもしれない不安が少ない商品です。
住友生命「たのしみワンダフル」
次に紹介するのは住友生命「たのしみワンダフル」です。
こちらの商品は、円建ての個人年金保険としては返戻率が高いのでおすすめの商品です。
保障内容
主な保障内容は
- 返戻率が高いので損をしにくい
- 年金を開始するまで据え置くことができる
です。こちらの商品の場合、コツコツと貯めておくと受けとるときの返戻金が100%を超えます。
さらに、年金開始時期を遅らせることができます。
そして、遅らせることで返戻率もアップするしくみなので、お得です。
保険料
保険料は
- 15,000円
- 30,000円
のプランがあります。金額によって返戻率が違いますが、無理のない保険料に設定しておくのが続行する秘訣です。
メットライフ生命「レグルスⅣ」
次にメットライフ生命「レグルスⅣ」を紹介します。
こちらの商品は、契約したときの積立利率がずっと続くので、外貨建て保険に慣れていない人におすすめです。
保障内容
この商品には
- 基本プラン
- 定期引出プラン
- ターゲット設定プラン
があります。
共通しているのは
- USドル
- 保険料は一括払い
という点です。豪ドルや米ドルでも取引されていましたが、現在はUSドルのみの取り扱いとなっています。
それぞれの保障内容は
保障内容 | |
---|---|
基本プラン | 年金を受けとる期間まで据え置き |
定期引出プラン | 1年ごとに運用成果を2年目~積立利率保証期間が終わるまで受けとれる |
ターゲット設定プラン | 基本給付金額が目標に達すると増えた分を円建て確保される |
です。プランによって増えた分の支払方法が異なります。
外貨建ての商品なので、円建てのものより利率が良いことが共通している特徴といえます。
保険料
この商品は現在、USドルのみの扱いとなっています。
最低10,000ユーロから取引が可能です。
一括払いしか受けつけてないことを考慮しても、為替レートにもよりますが100~200万円の余力がある人なら契約ができるでしょう。
個人年金保険の必要性! 入るべきか? いらない?
では、個人年金保険は本当に必要なのでしょうか。
- デメリットをクリアできるか
- 貯蓄方法があっているか
個人年金保険がおすすめな人とおすすめできない人
個人年金保険は継続しておけば、老後に安定した収入を得られるのでおすすめの商品です。
しかしデメリットもあるため、おすすめな人と向いていない人にわかれます。
そこで個人年金保険について
- おすすめできる人
- 向いていない人
を紹介します。自分がどちらにあてはまるのかを吟味して、別の保険商品なども考慮した上で判断しましょう。
個人年金保険がおすすめな人
まずは、個人年金保険がおすすめの人を紹介します。
個人年金保険がおすすめの人は
- 収入が安定している人や資金に余力がある人
- ハイリスクの株などを避けて、ローリターンの保険を選びたい人
- 個人年金保険控除が使える人
です。個人年金保険は途中で解約してしまうと、返戻率の低さから損をしてしまう商品です。
そのため、保険料を欠かさず支払う能力がないと、最後まで払いきるのが難しいでしょう。
だからこそ、安定した収入や資産の余力の有無がとわれます。
また、資金を大きく増やすよりも、リスクが低くて確実に老後の蓄えを作りたい人におすすめです。
さらに、個人年金保険控除が受けられる人なら節税になるため、使える人は前向きに検討するといいでしょう。
個人年金保険がおすすめできない人
次に個人年金保険が向いていない人を紹介します。
個人年金保険をおすすめできない人は
- 投資の知識があって、短期間で大きなリターンを期待する人
- 長期的な運用を避けたい人
です。リスクは少ないですが、返ってくるものも少ない商品です。
そのため
- 短期間で大きなリターンを求める人
- 長期的な運用を避けたい人
には向いてません。
ただしリスクを分散して資産を形成したい人は、株や別の保険商品と併用して、個人年金保険にも加入しておくのも1つの手です。
外貨建て個人年金保険とは
日本円ではなく、米ドルや豪ドルといった海外のお金を使って老後の資金を蓄えるものを外貨建て個人年金保険といいます。
実は年々、人気が高まっている保険商品です。
そこで
- 特徴
- 利率
を解説します。円建ての商品に魅力を感じない人は、外貨建ての商品を検討するのがおすすめです。
外貨建て個人年金保険の特徴
一見するととっつきにくい印象がある外貨建てですが、要点をおさえれば容易です。
主な特徴は
- 外貨で運用する
- 為替相場によって保険料などに左右される
です。主に米ドル・豪ドルがメインですが、別の国の外貨を利用する場合もあります。
また、保険料が為替相場に影響を受けるのも、外貨建ての特徴です。
例えば
- 米ドルを選択
- 月100ドルの保険料
を契約をしたと仮定しましょう。
契約時が1ドル100円だと
1ドル100円×100ドル=10,000円
となります。
しかし円高になって1ドル90円になると
1ドル90円×100ドル=9,000円
です。このように、為替相場が保険料や受けとる保険金に大きく影響を及ぼします。
外貨建ての個人年金保険の利率
外貨建ての個人年金保険は、円建ての商品と比較すると利率が高いです。
日本の個人年金保険は、マイナス金利の影響で返戻率は高くても105%前後です。
一方、先程も紹介したマニュライフ生命の「こだわり個人積立」の場合、1.5%の利率を保障してくれます。
さらに外貨建てを利用することで、円高になれば保険の価値があがることも十分、あり得ます。
ただし外貨建ては為替手数料なども換算して、計算する必要があります。
リスクも無いとはいえない商品なので、利率も大事ですがリスクも承知した上で契約することが大切です。
個人年金保険のデメリットが気になる人向け、個人年金保険の代わりになる老後資金の準備方法
個人年金保険のデメリットが気になる人は、別の方法で老後の資金を準備しましょう。
代替品としてはiDeCo(イデコ)がおすすめです。
iDeCo(イデコ)は
- 月5,000円から始められる
- 運用期間は税金がかからない
- 所得控除が受けられる
という特徴があります。少額でも始められるので、保険料が心配という人にもピッタリです。
投資したお金は60歳をむかえると、掛け金にプラスして運用益を受けとれます。
節税対策にもなる商品なのでおすすめです。
準備するものは
- どこの銀行で口座を開設するのかを決める
- 基礎年金番号を用意する
- 金融機関の認印
- 掛金額を決定しておく
です。インターネットバンクでも口座は開設できるので、自分がよく利用する銀行で開設すると便利です。
ただし途中で解約することができないので、上手に運用する必要があります。
また掛け金とは別に、初期費用が2,829円と毎月数百円程度の手数料が発生します。
しかしリターンも大きいので、資産を増やして老後の蓄えにする意味では、優秀な商品です。
まとめ:個人年金保険のデメリット・メリット
個人年金保険のデメリット・メリットについて解説しました。
記事のポイントは
- 個人年金保険は公的年金だけでは不安な人におすすめ
- 個人年金保険は大きなリターンが期待できない。また途中で解約をしてしまうと損をする
- 銀行よりもリターンが期待できる他、貯蓄が苦手な人におすすめ
- 個人年金保険には外貨建ての商品も多い
でした。デメリットも多い商品ですが、特徴を理解して上手に運用できれば老後の資金にはうってつけの商品です。
しかしデメリットが気になる人は、代替品となるiDeCo(イデコ)などの利用も検討してみましょう。
様々な観点から比較して、自分にあった商品を選択してくださいね。
また、他にも保険に関する記事を多数掲載していますので、ぜひそちらも参考にしてください。