更新日:2020/10/30
介護保険証と後期高齢者保険証の違いとは?併用はできる?
- 介護保険と後期高齢者医療保険(後期高齢者被保険者証)の違いとは?
- 介護保険被保険者証 | 介護保険制度とは
- 後期高齢者医療被保険者証 | 後期高齢者医療保険制度とは
- 介護保険と後期高齢者医療保険の介護サービスの違いとは?
- 介護保険と後期高齢者医療保険は併用できないので注意!
目次を使って気になるところから読みましょう!
介護保険と後期高齢者医療保険(後期高齢者被保険者証)の違いとは?
介護保険(介護保険証)と後期高齢者医療保険(後期高齢者被保険者証)の違いとは何でしょうか?
それぞれについて下記で紹介します。
介護保険(介護保険証)とは
要支援・要介護状態となった場合に介護サービスを利用できる制度のことを言います。
自己負担額は1割もしくは2割ですが、支給限度額を超えてサービスを受けた場合は全額負担になります。
後期高齢者医療保険(後期高齢者被保険者証)とは
病気や怪我で医療機関を利用した際に保険証などを提示すると、負担金を一部支払えば医療を受けられる制度のことを言います。
自己負担額は原則1割ですが、現役並所得者は3割となります。
介護保険被保険者証 | 介護保険制度とは
次に、介護保険証とは、どういったものなのでしょうか。
この制度の対象者や保険料、保障内容などについて知りたいことと思います。
そこで下記では、
- 介護保険の対象者と保険料について
- 介護保険の対象サービス
- 介護サービスの利用手順
介護保険の対象者と保険料について
まずは、介護保険の対象者と保険料について解説するので見ていきましょう。
被保険者には下記の2パターンがあります。
- 第1号被保険者…65歳以上全員
- 第2号被保険者…40歳以上64歳までの介護が必要な方
被保険者 | 第1号被保険者 | 第2号被保険者 |
---|---|---|
サービス利用対象者 | 介護・支援が必要だと認定を受けた方 | 病気が原因(介護保険が対象)で介護や支援が必要だと認定を受けた方 |
保険料 | 所得に応じて段階別 | 各医療保険によって異なる |
介護保険の対象サービス
次に介護保険の対象サービスは、介護給付と予防給付があるので、それぞれ紹介していきます。
介護給付
- 施設…特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型医療施設
- 居宅…訪問介護・訪問看護・通所介護・短期入所など
- 地域密着型…定期巡回・小規模多機能型居宅介護・夜間対応型訪問介護など
- 介護予防…介護予防型訪問看護・介護予防通所リハビリ・介護予防居宅療養管理指導など
- 地域密着型介護予防…介護予防小規模多機能型居宅介護・介護予防認知症対応型通所介護など
介護サービスの利用手順
介護サービスの利用手順は6つです。
- 申請
- 調査
- 審査・認定
- ケアマネージャーを決める
- ケアプランを計画する
- 介護サービス開始
後期高齢者医療被保険者証 | 後期高齢者医療保険制度とは
では次に、後期高齢者医療費保険制度とはどういったものなのでしょうか。
対象年齢や給付内容、保険料など、この制度を詳しく知りたいと考えていることと思います。
そこで下記では、
- 後期高齢者医療保険の対象者と受けられる給付について
- 後期高齢者医療保険の保険料について
後期高齢者医療保険の対象者と受けられる給付について
では、後期高齢者医療保険の対象者、医療給付の種類、現金給付の種類についてご紹介します。
まずは、対象者は下記の通りです。
- 75歳以上の方(75歳の誕生日当日から対象)
- 65歳以上75歳未満の方で一定の障害が認定された方
- 高額療養費
- 補装具の料金補助
- 限度額適用
- 標準負担額減額認定証
- 亡くなった場合に葬儀費の一部負担
- 出産育児一時金
- 埋葬料
- 傷病手当金
- 出産手当金
窓口負担 (外来・入院) | 外来(個人毎) 窓口負担額 | 入院・外来(世帯毎) 窓口負担額 | |
---|---|---|---|
現役並所得者 | 3割 | 57,600円 | 81,000円+(医療費ー267,000円)×1% <多数該当:444,000円> |
一般 | 1割 | 14,000円 <年間144,000円上限> | 57,600円 <多数該当:444,000円> |
低所得者 | 1割 | 8,000円 | 24,600円(Ⅱ) 15,000円(Ⅰ) |
後期高齢者医療保険の保険料について
では次に、後期高齢者医療保険の保険料について紹介します。
- 後期高齢者の方が一人ひとり納めます。
- 所得割と被保険者均等割の合計になります。
介護保険と後期高齢者医療保険は併用できないので注意!
では、介護保険と後期高齢者医療保険は併用できるのかが疑問に思うかもしれません。
結論から言うと、併用できません。
そのため訪問看護を利用したい場合は、どちらかの保険を利用します。
ただし、医療保険を利用する場合には、医師から「訪問看護指示書」の交付を受ける必要があるなど、条件に満たない場合は利用できませんので注意してくださいね。
介護保険は、65歳以上の第一保険者、もしくは40歳以上65歳未満の第二保険者が対象なので、40歳未満で訪問看護を利用する場合には医療保険となります。
介護保険と後期高齢者医療保険の介護サービスの違いとは?
介護保険と後期高齢者医療保険の介護サービスの違いとは、いったいどのようなものがあるのでしょうか。
まず、介護保険の介護サービスは下記の通りです。
- 訪問サービス
- 通所サービス
- 短期入所サービス
- 施設サービス
- 介護予防訪問入浴介護
- 介護予防訪問看護
- 介護予防訪問リハビリテーション
- 介護予防居宅療養管理指導
- 介護予防通所リハビリテーション
- 介護予防ショートステイ
- 介護予防短期入所療養要用介護
- 定期巡回
- 地域密着型通所介護
- 夜間対応型訪問介護
- 小規模多機能型居宅介護
- グループホーム
- 看護小規模多機能型居宅介護
- 療養生活相談、支援
- 医療処置、治療上の看護
- 病状や健康状態の管理と看護
- 苦痛の緩和と看護
- 訪問リハビリテーション
- 認知症の人の看護
- 精神障がい者の看護
- 家族の相談と支援
- 住まいの療養環境の調整、支援
- エンドオブライフケア
- 在宅移行支援
介護保険と後期高齢者医療保険(後期高齢者被保険者証)は対象者やサービスが違う
介護保険と後期高齢者医療保険(後期高齢者被保険者証)の違いについて、解説しましたがいかがでしょうか。
今回の記事のポイントは
- 介護保険は40歳以上65歳未満の介護を必要とする方と65歳以上全員が対象になる保険制度
- 後期高齢者医療保険は、65歳~75歳未満の一定の障害がある方と75歳以上全員が対象になる保険制度
- 介護保険と医療保険では受けられるサービスが変わってくるが、訪問看護のように両方ともに含まれるサービスもある
- 介護保険と医療保険は併用できないので、どちらかを選ぶ必要がある