障害者や精神障害者は介護保険料が免除になる?

介護保険ってどんなものなの?
普段天引きされるからあまり気にしていないことも多い「介護保険」。

介護っていうくらいだから介護に関するものっていうのはなんとなくわかるけど…
どういう制度・理屈で介護保険料を支払っているかわからないとなんだかもったいない気がしますよね。

ここでは40歳以降の方が支払っているもしくは払うことになる介護保険について解説していきます。

内容をまとめると
  • 介護保険ってどんな制度?免除はできる?
  • どうやったら免除の対象になるの?
  • 支払わなかったらどうなるの?
  • 生活保護を受けている人は加入できるの?
  • 免除に必要な書類はなにがあるの?
  • 介護保険は障害者保険と併用できるの?
  • コロナの影響は考慮されるの?
などなど様々な疑問をここで解決していきましょう。
ぜひ、最後までお読みください!

介護保険制度とはどんな制度なの?保険料が免除される場合もある


介護保険ってなんのための制度なのでしょうか。


40歳以降から支払いをすることになる「介護保険制度」。

実際どんなサービスを受けれるのか疑問を持つ方も少なくないでしょう。


ずっと支払い続ける保険制度なので詳しい内容を知りたいですよね。


介護保険は平成12年から始まった比較的新しい制度です。

それまで家族や子供が介護をするのが一般的でした。


時代は変わり、女性の社会進出や核家族が増えたことにより家族が介護をすることがやりにくい環境へと変わっていきました。


そこで、家族への負担を減らして介護がいる人をみんなで支えていこうとできたのが介護保険制度です。


海外居住者介護保険適用除外施設に入っていれば、介護保険料が免除されることもあります。


この記事では...

  • 年齢ごとの対象者、保険料について
  • 支払いを免除される海外赴任者や障害者施設入所者について
  • 介護保険料の支払いを滞納した際のペナルティについて
  • 生活保護を受けている人は介護保険に加入できるのか
  • 免除や減免に必要な書類について
について解説します。

年齢ごとの対象者や保険料について | 保険料はいつからいつまで支払うの?

介護保険の対象者は2つにわかれます。
  1. 65歳以上の人(第1号被保険者)
  2. 40歳以上65歳未満の健保組合、全国健康保険協会、市町村国などの医療保険加入者(第2号被保険者)
40歳以上の人は第二号保険者になります。
第2号被保険者は介護保険料が徴収されるようになります。
ふつうは給料から引かれます。そのほかは納付書で払うようになります。

65歳以降は第一号保険者となります。
第1号保険者は市町村から受け取る年金から介護保険料が天引きされます。

それでは違いを表でみていきましょう。

65歳以上(第一号被保険者)40歳〜64歳(第二号被保険者)
対象者65歳以上の人40歳から65歳未満の公的医療保険加入者
保険料の徴収方法通常は年金から天引き医療保険と一緒に徴収
保険の受給要件要介護状態
要支援状態
要介護状態
特定疾病を患った場合

用語
要介護状態・要支援状態…介護や支援がないと日常生活に支障があると判断された状態のことです。病院で医師の意見書をもらい、審査をしたのちに判断されます。

特定疾病…老化が起因する16の症状のことです。第2号保険者がかかった場合、市町村に老化のによるものと判断されたら保険による介護サービスを受けることができます。

65歳以上の方の介護保険料は年金から引かれる

65歳を迎えると第一号被保険者となり、それまで公的医療保険と一体で徴収されていた介護保険は、地域からの年金から天引きをされるようになります。


年金受給額が年金18万円未満の場合は納付書や口座振替での徴収となります。

介護保険制度のサービス内容

介護保険のサービスは様々な種類があります。ここでは主なサービスについてタイプに分けて解説していきます。


訪問サービス

ホームヘルパーによる介護や洗濯、家事をおこなう訪問介護のサービスや、看護師による健康チェックや療養のサービスをうけることができます。


通所サービス

自宅での生活を続けるために通うリハビリや機能訓練をうけることのできるデイサービスや病院等の施設で理学療法士た作業療法士などがリハビリを手伝ってくれる施設の利用サービスをうけることができます。

宿泊・居住系サービス

施設などに短期の宿泊をして心身機能の維持・向上の支援をうけることがでるショートステイサービスや、老人ホームや特別養護老人ホームなどの入居型の介護老人ホームへの入居サービスをうけることができます。

第2号被保険者の方がサービスを受ける場合は条件がある

第2号被保険者が保険による介護サービスを受けるには条件があります。

要介護・要支援状態が老化が原因によるもの(リストの16疾病)で市町村から介護認定を受けた場合により介護サービスを受けることができます


2号保険者が介護を受ける対象になる16疾病

  • 末期がん
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性性側索硬化症
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 初老期における認知症
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性
    症およびパーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症 
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および
    糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

介護保険料が免除されるケース (海外赴任者や 障害者施設入所者など)


40歳以上でも特定の条件を満たせば介護保険料の支払いを免除されることがあります。

また、海外赴任者や障害者入所施設者などは介護保険料の支払いを免除されることがあります


該当する場合は「介護保険適用除外届(該当・非該当)を提出しなればなりません。


届出をしていない、忘れていた場合は自動的に継続されてしまうので該当する時は忘れずに申請をしておきましょう。

①海外赴任者などで日本国内に住所がない海外居住者

日本を離れて海外で生活をしている海外赴任者や留学生のような日本に住所を持っていない海外居住者は介護保険料の支払い免除になります。


届出をしておかないと支払いが継続になるので忘れずに「介護保険適用除外(該当)届」を出しておきましょう。証明書類として「住民票除票証明書」または「転居届受理証明書(写)」が必要となります。


また、日本に住所が戻ったときは支払わなければならないので「介護保険適用除外(非該当)届」を出しましょう。証明書類として「住民票(写)」が必要となります。

②介護保険適用除外施設の入所者

介護保険適用除外施設というものが定義されています。

入所してる人は介護保険料が免除されます。

  • 重症心身障害児施設
  • 厚生労働大臣が指定する医療機関
  • 重度知的障害者総合施設のぞみの園が設置する施設
  • ハンセン病療養所等
  • 救護施設
  • 被災労働者の受ける介護の援護を図るために必要な事業にかかる施設障害者支援施設
  • 指定障害者支援施設
  • 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための指定障害福祉サービス事業者であって、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための指定の施設

③短期滞在の外国人(在留資格1年未満の方)

在留資格1年未満の外国の方は介護保険料が免除になります。


介護保険適用除外(該当)届」と「在留カード(写)」を提出することで介護保険料が免除になります。


1年以上日本での滞在資格を持っている40歳以上のの外国の方は介護保険料の支払いをしなければなりません。


「なんで外国人も介護保険を同じ額を支払ってるの?」と疑問に思いますが、

長期の在留資格をもつ外国人は日本人と変わりなく介護サービスを受けることができるからです。


介護保険料を免除ではなく滞納すると延滞金がかかるので要注意!


介護保険料の支払いは基本的に第二号保険者であれば医療保険と一体での支払い、第一号保険者であれば年金からの天引きになりますが、転職などで支払い忘れた場合、延滞金がかかってしまいます。


また、支払い忘れた場合は住まいの住所に催促状が届くのですが、催促状も1通につき70円〜100円の催促手数料がかかります。


延滞金も期限の翌日から日割りで計算されて支払わなければならないため、未払いに気付いたら1日でも早く滞納している保険料を支払った方が得策です。


普通に生活しているときは自動的に保険料が差し引かれるシステムになっているので注意が必要です。

支払い方法が変わったときや転職をしたときは特に注意して払い忘れがないか確認しておきましょう。

督促状が届いても滞納を続けると更にペナルティが!

基本的に催促状が発行されるのは納付期限を過ぎた20日以内であることが多いです。

この間も延滞金は増えつづけています。


支払い期限の次の日から1ヶ月をすぎるまでは延滞した保険料の7%、それからは保険料の14%延滞金として加算されます。


また、それでも支払いを滞納し続けたら、期間に応じてペナルティが課せられます。

介護保険料を未納したときの期間に応じたペナルティ


【1年〜1年6ヶ月の滞納】

・介護保険サービス費用の一旦全額支払い

・滞納を完済した後に介護保険を担当している窓口に領収書を出すと支払った額の9割が返還


【1年6ヶ月〜2年の滞納】

・介護保険サービス費用の一旦全額支払い

・差し止められた介護保険給付額は滞納分に充てられる


【2年以上の滞納】

・介護保険サービス費用の自己負担金額が1割から3割に上がる

・支払いを滞納し続けると財産の差し押さえもある

第2号被保険者の場合は保険給付が差し止められる可能性も

会社員や公務員だと、給与から天引きされることがほとんどのため、起こりにくいですが、医療保険や介護保険の料金が未納が続くとき、保険の給付の全てや一部の差し止めが行われることがあります。


催促に応じずに支払いをしなかったら、財産を差し止められることや、給与からの強制徴収をされることがあります。


個人事業主(フリーランス)や転職・退職をしたときは天引きではなく納付書が送られてくるので延滞しないように忘れずに保険料の支払いをしましょう。

介護保険料滞納の時効は2年!その後のリスクについて

保険料は納付期限から2年を過ぎると支払うことができなくなります

未納のまま2年を過ぎると未納をした実績が保存されます。


もし未納者が要介護認定されたときに過去10年分の未納データがあると、滞納期間により自己負担が1割から3割に上げられます。


また、その期間は高額介護サービスの払い戻しを受けることができません。


もし支払いが自分の知らないあいだに起こってしまって支払えない額が請求された場合は担当の窓口に電話をするか訪問をしてみてください。


払えない事情を説明すると分割での支払いに応じてくれることがあります。

所得に応じた減免を受けられる場合があるので支払いに困ったときは一度相談してみるのをおすすめします。

生活保護を受けている場合は介護保険に加入することができない


「生活保護を受けている人は介護保険に加入できますか?」という質問をよく耳にしますが結論から述べるとできません。


生活保護受給者は介護保険の対象外になります。


生活保護受給者は国民健康保険から脱退することになり、いわゆる「無保険」になります。


それでは生活保護受給者は介護サービスを受けることができないのでしょうか。結論から述べるとサービスを受けることはできます


生活保護受給者は無保険ではありますが、生活保護の扶助の一つの「介護補助」により本人負担をすることなく介護サービスを受けることができます。


保険には加入することができませんが、介護サービス自己負担なしで受けることができます。


まとめると、「保険自体に加入することはできないが生活保護の補助により自己負担をすることなく介護のサービスを受けることができる」ということになります。

介護保険料免除の申請手続きや必要書類等(障害者手帳など)


ここでは介護保険料が免除・減免になる場合の申請に必要な書類をまとめます。


免除や減免になる対象の方は申請の際に以下の書類を準備して申請にいきましょう。

  • 介護保険適用除外(該当・不該当)届
  • 住民票の除票または転居届受理証明書(写)(海外赴任者などで日本国内に住所がない海外居住者)
  • 介護保険適用除外施設等に入所・入院していることを証明する書類(介護保険適用除外施設の入所者)
  • 在留カード(短期滞在の外国人)


地域によって違いはありますが、災害や失業などの特別な事情により支払いができない場合、減免の対象になることがあります。


もし重大な災害等で支払いが難しくなったときはまずは市町村の担当窓口に相談にいくといいでしょう。


減額・減免の対象の場合必要な書類は以下の2点です。

※介護保険料の減免、徴収猶予、減額には個人番号(マイナンバー)の提出が義務付けられています。

  1. 個人番号(マイナンバー)確認書類
  2. 本人確認書類(官公庁から発行された写真入りの証明書)



介護保険と障害年金は併用できる!ただし条件あり


介護保険と障害年金は併用ができますが以下の2項目をクリアしていなければいけません。

  1. 初診日2ヶ月前までの被保険者期間のうち、保険料納付済み期間と免除期間で3分の2以上保険料を納付している
  2. 原則として初診日の2ヶ月前までの1年間に保険料の未納がないこと
簡単にいってしまえば、障害者認定される前に病院で初めて診察をしたときから遡って2ヶ月前から1年間に保険料の未納がないのなら、介護保険と障害年金は併用できるということです。

条件は過去の実績から基づくものなので、日頃から保険料に未納がないか意識をしておくことが、いざというときの備えになるということです。

介護保険料はコロナの影響で免除や減額される場合がある!


厚生労働省によると、現在流行している新型コロナの影響で第一号保険者は保険料が免除や減免になることがあります。


厚生労働省HP

対象になる方は

  1. 新型コロナにより世帯の生計維持者が死亡したまたは重傷を負った第一号保険者
  2. 新型コロナのの影響によって事業収入の減少が見込まれ、(a)(b)に該当する第一号保険者
     (a)事業収入の減少額が前年の10分の3以上である
     (b)減少する事業収入を除いた前年の所得の合計が400万円以下であること
計算式

対象保険料額(A×B/C)×減額または減免の割合(d)=保険料減免額


対象保険料額
A:第一被保険者の保険料額
B:世帯主の事業収入にまつわる前年の取得額
C:第一被保険者の世帯の生計維持者の前年の合計所得額




前年の合計所得金額減額または免除の割合(d)
200万円以下全部
200万円を超えるとき5分の4


計算の例
A:保険料額11万4000円
B:前年の所得額350万円
C:4前年の合計所得額400万円
の場合

(11.4万円×350万円/400万円)×0.8=7.98万円



介護保険料は免除される場合がある!障害者や精神障害は介護保険の適用除外


ここまで介護保険の制度についての解説をおこなってきました。

ここまでの内容をまとめると

  • 介護保険の制度、免除の対象になる人の種類
  • 海外赴任者や障害者施設入所者は支払いを免除される
  • 介護保険を滞納すると延滞金がかかる 
  • 生活保護を受けている人は介護保険に加入できない
  • 免除の申請手続きや必要書類 
  • コロナの影響による免除・減免


今回の記事を読んで保険についてわからなかった疑問や不安を解消できたのであれば光栄です。

もしわからない点があればもう一度振り返って読んでみてください。


介護保険はいつも私たちのそばにあるもので老後の不安から私たちを守ってくれるとても頼りになる制度です。


仕組みや制度を理解して活用することでより良い生活を送ることができます。


もし介護保険について不安なことがあったらこの記事を思い出してみてください。

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