まもなく5作目の監督作『ステキな金縛り』が公開となる三谷幸喜の生誕50周年を記念して10月11日(火)、開場100周年を迎える帝国劇場にて「三谷幸喜生誕50周年大感謝祭映画祭」が開催!これまでの三谷作品を彩ってきた錚々たるスター14名がレッドカーペットを歩き、祝福のコメントを贈った。出席したのは三谷監督と佐藤浩市、妻夫木聡、綾瀬はるか、小日向文世、伊吹吾郎、役所広司、近藤芳正、伊東四朗、深津絵里、西田敏行、竹内結子、木下隆行(TKO)、浅野和之、山本亘。ひとりひとり、三谷監督が選んだテーマ曲に乗って舞台に登場し、三谷監督へのメッセージやエピソードを語った。最初に登場した佐藤さんは三谷監督について「最近では酒も飲めないのに白金のバーで『映像とは何ぞや?』と語っているとか」と暴露。「勘違いするなよ、三谷幸喜!小さくまとまるなよ、三谷幸喜!」と辛口エールを贈った。続いてなぜかNHKの大河ドラマ「天地人」のテーマ曲で登場した妻夫木さんは、『ザ・マジックアワー』に出演することになったきっかけについて「『THE 有頂天ホテル』を観たときにひとりだけスタンディングオベーションをしたんですが、それが良かったらしいです。何でもやってみるものですね(笑)」と明かした。今回の『ステキな金縛り』で初めて三谷作品に出演した竹内さんは「このイベントは何なんでしょうね…?どこぞの国の首相の就任かとポカンとしてます」と困惑気味。映画で3作、さらに舞台「オケピ!」にも出演するなど三谷作品の常連である小日向さんは、NHKの生放送で三谷さんから「おっぱい好き」と暴露されたことに触れ、「生放送で何てこと言ってくれたんだ!」と怒り心頭の様子。「50歳になって身軽になったことだし(笑)」と三谷監督の離婚に触れつつ「前から行きたがってた“何とかパブ”に連れてってもらってください」と笑顔で語った。綾瀬さんは、本作の配給の東宝ではなく、松竹での製作が発表されたばかりの主演作『ひみつのアッコちゃん』のオリジナル版主題歌で登場。三谷監督の現場での様子を思い出しながらポツリポツリと語りつつ「私はあまり三谷監督のこと知らないので、よくしゃべれないので…」とあっさりフェードアウト、いつもの天然ぶりで笑いを誘った。伊吹さんは長年出演してきた「水戸黄門」のテーマで現れ“角さん”の口調で「静まれぇ!」と一喝!三谷監督については「現場でいつもスーツにネクタイなのはなぜ?」と疑問を口にした。山本さんは『ステキな金縛り』で黒澤明監督の『影武者』以来となる映画出演を果たしているが、三谷監督と黒澤監督の違いについて「現場で大声を出さない。でもスタッフは怠けるわけでもなく不思議な現場でした」と語る。三谷監督によると、山本さんは監督の遠縁の親戚で「母の母の妹の娘が亘さんの奥さん」だそう。大学入学の際に山本さんからシェイクスピア全集が贈られたことを明かした。三谷監督の5本の映画全てに出演している近藤さんは、最初に出演した『ラヂオの時間』と三谷監督脚本の『12人の優しい日本人』がいずれもヒットしたことを挙げ、「三谷さんから『縁起物としてずっと出演してもらう』と言われた」と意外な理由を告白。映画、そして舞台と長年、三谷作品に出演してきた浅野さんからは「台本が遅れるとみんな困ります」というクレームも…。『THE 有頂天ホテル』に加え、ドラマ「合い言葉は勇気」、舞台「巌流島」とそれぞれで主演を務めている役所さんも、三谷監督の遅筆ぶりに言及。舞台の初日に台本が間に合わなかったことを明かし「あのときはほとんどの出演者が傷つきましたが、三谷さんが一番、傷ついてなかったと思う」とその図太さを称賛(?)していた。伊東さんは往年の大ヒットギャグ「電線音頭」が流れると「やめろ!せっかく忘れようとしてるのに」と憤激。「舞台の顔合わせと読み合わせに行ったら8枚しか原稿が書けていなかった」と浅野さん、役所さんと同様に三谷さんの遅筆ぶりを強調した。三谷監督の隠れた一面の暴露、過去の思い出など厳しいコメントが続く中、深津さんは「これからも三谷さんにしか思いつかない、三谷さんならではの作品を作り続けてください!」と笑顔で祝福のコメントを贈った。そしてトリを務めた西田さんは「もしもピアノが弾けたなら」を歌いながら登場。「I’m fron L.A.」となぜかハリウッドスター気取りで英語でスピーチを披露しつつ、生誕50周年記念と銘打ってのイベントに対し「よくもまあヌケヌケと…」とあきれ顔だった。三谷監督は、俳優陣からのコメントへの感謝を口にしつつ「50歳はあくまで通過点。次の50年で才能を花開かせ、さらに次の50年で歴史に名を遺します…長寿日本一で」と挨拶。さらに、深津さんと小日向さんの手で巨大なケーキが運び込まれたが、「次は51周年記念でお会いしましょう」と言う三谷監督の頭を佐藤さんが掴んで「調子に乗るな!」とケーキにグシャリ。客席は笑いに包まれた。なお、映画の公開に合わせてフジテレビでは“秋の三谷祭”を開催。三谷監督の脚本、演出でスペシャルドラマ「ステキな隠し撮り 完全無欠のコンシェルジュ」が11月5日(土)に放送されるほか、『ザ・マジックアワー』や「古畑任三郎 FINAL」などが再放送される。『ステキな金縛り』は10月29日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ステキな金縛り 2011年10月29日より全国東宝系にて公開© 2011フジテレビ 東宝■関連記事:三谷幸喜が贈る、“笑えて泣ける”『ステキな金縛り』試写会に20組40名様ご招待台風直撃も三谷幸喜新作に350人が来場!三谷&深津絵里「感動しました!」三谷幸喜の作詞で深津絵里&西田敏行がデュエット!KAN、中井貴一、阿部寛らも参加新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年10月11日三谷幸喜監督最新作『ステキな金縛り』の完成披露試写会が9月21日(水)に開催され、三谷監督をはじめ深津絵里、西田敏行、中井貴一、阿部寛、竹内結子、浅野忠信、KAN、木下隆行(TKO)、生瀬勝久が舞台挨拶に登壇。台風直撃のさなかにもかかわらず詰めかけた観客に向け、感謝の思いを口にした。夕方の記者会見に続いての舞台挨拶となったが、台風15号の影響で都内随所で交通機関は麻痺状態。観客がほとんど来ないことも予想されたが350人もの人々が映画館に足を運んだ。深津さんは「感動しました。一生忘れません!」と感激の面持ち。舞台の本場、ブロードウェイでは初日が雨だと成功するというジンクスがあるそうで「これだけの雨だとどれだけ素敵なことが起こるか?」と期待を口にする。「映画の感想なんてどうでもいいです!」と興奮気味に感謝の思いを伝えた。西田さんは「大丈夫?」と詰めかけた観客を心配そうに見渡し「あとで一人一人にハグしたい!」とユーモアたっぷりに感謝の思いを語った。竹内さんは憧れの三谷作品への出演を果たして喜色満面。一方で観客に対して「どうかお気をつけてお帰りください」と気遣っていた。実力派俳優陣に囲まれたKANさんは、俳優経験がないとあって「完全に意味分からないまま連れて来られた感が、小さく炸裂しています」と苦笑い。だが、劇中では中井さん、西田さん、阿部さん、小林隆と共に“法廷ボーイズ”を結成し、バックコーラスでその歌声を響かせる。歌に関しては本職のKANさんだが、中井さんら仲間たちの歌唱力を絶賛。中井さんや阿部さんはレコードを出した経験があり、西田さんに至っては紅白出場経験も。西田さんは得意げに、なぜか少し訛りながら「紅白出てるし、こないだも福島でライヴやってジャンピングして、足やっちゃったのよ。僕は基本、ロッカーですから」と語り会場は笑いに包まれた。本職の俳優でないという点では木下さんも同じだが「最初はドッキリと思ってて、いつ底が抜けるのかと思ってた」と告白。ようやく完成披露を迎えてホッと一安心、といったところだったが、三谷監督の「まだ分かりませんよ」という言葉に戦々恐々といった様子だった。中井さんも観客席を見渡し「深津さんがおっしゃったとおり、映画のことなんてどうでもいいです!ここに来てくださっただけで胸がいっぱいです」と思いを語った。そして最後にマイクを握った三谷監督は「感動しました!もう公開なんてしなくていい!」とまで語り、司会者から慌てて制止されていた。さらに、自身が“5”という数字に深く関係していることを告白。「今年、50歳になってこの映画が監督5作目で、今日の台風は15号。5月に離婚して5か月が経って、5キロやせて5キロまた戻りました。健康診断に行ったら普通の人より小腸が短くて5メートルでしたし、好きな言葉は五十歩百歩。好きなひな人形は五人囃子です!」と自虐をまじえて語った。そして「ここまで来たら興行収入50億円…いや、色を付けて55億5,555円を目指したい」とぶち上げ、会場は大きな拍手に包まれた。『ステキな金縛り』は10月29日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ステキな金縛り 2011年10月29日より全国東宝系にて公開© 2011フジテレビ 東宝■関連記事:三谷幸喜の作詞で深津絵里&西田敏行がデュエット!KAN、中井貴一、阿部寛らも参加新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年09月21日三谷幸喜がメガホンを握る『ステキな金縛り』の主演を務める深津絵里と西田敏行がスペシャルユニットを結成し、三谷監督が作詞した本作の主題歌を歌うことが決定!さらに、本作に出演する中井貴一、KAN、阿部寛、小林隆が“法廷ボーイズ”としてコーラスを担当することも明らかになった。今年、三谷さんは50歳の誕生日を迎えるが、“三谷幸喜生誕50周年スペシャル企画 三谷幸喜大感謝祭”と銘打って、芝居や映画、TVドラマに小説など7本の新作を発表する予定。本作はそのうちの1本で、崖っぷちの女弁護士が落ち武者の幽霊の力を借りて、殺人事件の真相を究明していくというコメディ。主題歌のタイトルは、映画のサブタイトルでもある「ONCE IN A BLUE MOON」。劇中、息の合った演技を見せる2人が、エンドロールでもその美しい歌声を響かせる。三谷監督の前作『ザ・マジックアワー』でも共演している2人だが、特に深津さんは劇中で「I’m Forever Blowing Bubbles」を披露しており、2作続けて歌と演技で魅せることに。しかも今回は、歌手として紅白歌合戦出場経験を持つ西田さんとのデュエット。果たしてどんな楽曲となっているのか?今回、発表された歌詞の中には「あの夜、出会った 不思議な髪の人」とあるが、これはまさに落ち武者状態の不思議な髪形の西田さんのこと?エンドロールでも劇場に笑いがあふれることになりそうだ。また法廷のシーンでは、深津さん演じるエミの前に立ちはだかる敏腕エリート検事役で中井貴一、殺人事件の容疑者役でミュージシャンのKAN、エミの弁護士事務所のボスとして阿部寛、そして裁判官には小林隆と4人のキーマンが出演しているが、彼らが“法廷ボーイズ”を結成し、コーラスを担当!夢の競演が実現する。三谷監督は今回の主題歌の経緯を以下のように説明する。「そもそも、子供の頃からディズニー映画でよく使われている、劇中で時間の経過を音楽(挿入歌)で綴るという演出が大好きで、自身の作品でも一度取り入れたいと考えていたところから、今作の企画の段階で、挿入歌としてこの楽曲を作ることにしました。そして、とても素晴らしい楽曲ができたので主題歌にも採用することになりました。歌い手に関しては、曲を作る際に、エミの気持ちを歌った曲、エミと六兵衛の関係性を歌った曲にしようと考えたので、『ザ・マジックアワー』でも歌を披露してもらい、更に舞台デビューがミュージカル(『アンの青春』(’92))だった深津さん、ミュージカルスターでもあり歌手としても大活躍中の西田さんにデュエットでお願いすることにしました。法廷ボーイズに関しては、ちょうど楽曲が上がったときに中井さんも居合せ、一緒に聞いたらとても喜んでくれたので、協力をお願いしました。更に、KANさんはプロのミュージシャンですし、小林さんもミュージカルで活躍している、阿部さんもとても声が良いということで、法廷に関わる4人に“法廷ボーイズ”としてコーラスで参加してもらうことにしました。声の良い人が法廷に集まっていました。作詞に関しては、エミと六兵衛の関係性を謳いながらも、カラオケなんかでも歌いやすいように、限定し過ぎず、ラブソングにもなるような色々な意味を含ませることを意識しました。いまは、サントラとしての発売ですが、できればシングルカットをして、紅白を目指したいです。ただその場合、紅と白、どちらで出るか…。深津さんは紅と言ってましたが…」と早くも紅白歌合戦を意識?なお、三谷さんが歌詞を手がけるのは平井堅の「一人じゃない」(作詞:三谷幸喜作曲/歌:平井堅)以来となる。今後、8月中に深津さんと西田さんがレコーディングを行い、法廷ボーイズの収録は9月に行われる予定。楽曲は10月5日(水)発売。『ステキな金縛り』は10月29日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ステキな金縛り 2011年10月29日より全国東宝系にて公開© 2011フジテレビ 東宝■関連記事:新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年07月14日脚本家の三谷幸喜演出、SMAPの香取慎吾主演のコメディ・ミュージカル「TALK LIKE SINGING」のニューヨーク公演が11月22日(現地時間)、全13回の日程を終え、各回ともスタンディング・オベーションなどの好反応を得て閉幕した。会場のオフブロードウェイで中規模劇場とされるニューヨーク大学・スカボールセンターは、最終公演前のウィークデイの回で、約860席がほぼ満席。約8割が日本人とみられる女性客が占めた。最後列席に座った三谷さんは、上演前にもかかわらず関係者からの挨拶に快く応じたが、緊張した面持ちだった。舞台が始まり、最初に香取さんが舞台に姿を見せると、会場から拍手が沸き起こった。生まれたときから話す代わりに歌と踊りでしか思いを表現できない不思議な青年・ターロウと、彼のよき理解者、学者ら彼を取り巻く人々の姿を描くオリジナルストーリー。音楽監督の元ピチカートファイヴ、小西康陽によるポップな曲に乗って、香取さんは日本語の歌、ダンス、英語の歌を通じ、愛嬌あふれる無垢な心を持つターロウを好演し、コンスタントに笑いを取り、時に切ないムードを醸して観客を魅了。外国人客や子供からも笑い声が起きた。一方で川平慈英、堀内敬子、新納慎也(にいろ しんや)の実力派共演陣もそれぞれに個性的な存在感を発揮。中でも、ターロウの“病”を研究する精神医学者・ダイソン博士役の川平さんはキレのあるダンスなどの芸達者ぶりで、拍手をさらう場面が何度もあった。終演後のカーテンコールでは、スタンディング・オベーション。反応を確かめ安堵の表情を浮かべる香取さんは、自身のN.Y.初進出と、日本のオリジナルミュージカルを日本より先にN.Y.で初演するという初の試みの“成功”の喜びをかみしめている様子だった。東京“凱旋公演”は2010年1月23日(土)から3月7日(日)まで、東京・赤坂ACTシアターにて。(photo/text:Yoko Saito)「TALK LIKE SINGING」■関連作品:座頭市 THE LAST 2010年、公開予定
2009年11月24日