世の中には信じられない習性を持っている動物たちが数多く存在します。知らなくても困りはしませんが、動物園に行ったらニヤニヤしながら誰かに話したくなる。そんなアニマル雑学の数々をご紹介したいと思います。今回ご紹介するのはかわいい風ぼうで老若男女問わず大人気のコアラ。某チョコレートスナックのキャラクターにも抜てきされるほど愛されているコアラに、実はこんな変な習性があったなんて!■ユーカリは毒!?コアラといえばユーカリ。ユーカリといえばコアラ。この2つは互いに互いの代名詞と言っていいくらい切っても切り離せない関係ですよね。ところが、これほど有名なコアラの主食・ユーカリに毒があるって知っていましたか?ユーカリはその葉に毒素を含み、通常は動物の餌として適さない。しかしコアラは、盲腸で発酵させることでユーカリの毒素を分解し、消化吸収することができる。あんなかわいい顔しておなかの中はすごいことになっていたんですね。そのためなんと盲腸の長さは2m。哺乳類で一番の長さなんです。こういう動物の独特の進化って面白いですよね。しかし、ユーカリの葉は栄養に乏しく活発な行動をするまでエネルギーを得ることができない。えー! そこまでして消化してるのに、ユーカリって栄養が全然ないの?! 毒の上に栄養もないって、最も主食に選んじゃダメなものじゃないですか。主食に選んじゃダメアワードがあれば毎年受賞してますよ、そんなもん。そのため一日のうち、約20時間を眠って過ごし、エネルギーを節約している。なるほどね。コアラって、のんびり屋さんとかそういうことじゃなく、常に栄養がギリギリなだけだったんですね。天敵がいない環境っていうのはすてきなことですが、えっと、あの、コアラさん、主食を変えてみてはどうでしょうか?■コアラおふくろの味「パップ」コアラは赤ん坊のころ、母親から「パップ」という離乳食を作ってもらうそうです。うーん、母親の愛情を感じますね。それでは早速、作り方をご紹介しましょう。母親は盲腸内でユーカリを半消化状態にすることで「パップ」という離乳食を作る。子供は母親の肛門から「パップ」を直接食べる。いやぁ、モノもモノですけど食べ方もエキセントリックですね。これを離乳食と言い切れる胆力は立派だな、と思いました。僕もいざという時は離乳食と言い張りたいです。子供は「パップ」によってユーカリの葉を消化するための微生物を得る。と言っても、地域にある全てのユーカリを食べるのではなく、多くのユーカリの種の中から数種類のユーカリやそのほかの植物を好んで食べるようになる。「好き嫌いは幼いころの食生活のせい」という言葉がここまで信ぴょう性を持ったのは、おそらく初めてではないでしょうか。それにしても、どのみちほとんど栄養がないというのに、好き嫌いも多いという習性はすごいですね。コアラは一体どこまで自分を追い詰める気でしょうか。■コアラの生殖器(交尾器)は2本ある!?オスの交尾器は途中から二またに分かれてY字型をしている。なんで!?これはメスの生殖器がY字に分かれていて、真ん中を産道が通っているためである。そ、そうなんですか。なんかへ理屈の上にへ理屈を重ねられてるような気しかしない理由です。そもそもY字の真ん中を産道が通る必要はあるんですかね? 随分ムチャな設計をしたなーと思ってしまいます。神様の悪ふざけでしょうか?いかがでしたか? あんなに愛らしい姿をしてるコアラが、こんなに不思議な生態をしていたなんて信じられますか?もし、コアラに幻滅してしまった方がいたら、ごめんなさい。でも、これらの生態を理解した上であらためてコアラを見てみると、より一層かわいく見える……かもしれませんよ。(永田兄弟/オモコロ)【関連リンク】多摩動物公園公式サイト - 東京ズーネット生のコアラを見に行こう!【おすすめリンク】【Q&A】休憩時の話題、何を話している?【Q&A】朝にスピーチが当番制に。何を話したらいい?【Q&A】関東近辺限定でオススメのネイチャー
2010年01月16日ベルリン動物園で生まれてすぐ、母親が育児放棄したことで、世界でもほとんど例のない人工哺育によって育てられたホッキョクグマのクヌート。動物園随一の人気者となり、地球温暖化の影響で絶滅の危機にさらされているホッキョクグマを救うシンボルともなったクヌートの成長の過程を、野生のホッキョクグマの親子とヒグマの兄妹の姿と共に捉えたドキュメンタリー『クヌート』がまもなく公開を迎える。7月19日(日)に本作の試写会が開催され、上映終了後には、「ホッキョクグマのこともっと教えて」と題したトークイベント、質疑応答も行われた。トークには小宮輝之上野動物園園長に毎日新聞科学環境部の田中泰義記者、そしてTBSの「世界・ふしぎ発見!」でミステリーハンターを務める末吉里花が登場した。小宮園長は、動物の人工哺育について「人間に育てられると、自分を人間だと思ってしまう。クヌートがこれからお父さんになれるか心配。これから奥さんになるメスのクマに会ったとき、ちゃんと反応できるのか。それはこれから動物園が助けていかなくてはいけない」と指摘。さらにクマの生態についても、上野動物園での実例を挙げて説明。「上野動物園では、ツキノワグマのくうちゃんを冬眠させたことがある。冬眠すると、何か月も食事をしないため、11キロも減量して60キロになった。日本の動物園にいるクマは冬眠しないため、メタボになってしまう」、「クヌートはクロワッサン好きだけど、上野動物園のホッキョクグマも食パンが好き」といった話に、客席の子供たちは夢中で耳を傾けていた。田中記者は「アラスカでは、グリズリー(ヒグマ)はとても怖い存在でしたが、(映画では)クヌートは人間との距離がとても近いので、びっくりしました」と映画を観ての感想を語り、取材でベルリンを訪れた末吉さんも「クヌートは子供たちに大人気でした。クヌートも子供たちが大好きで、自分のおもちゃのボールを子供たちに投げてくるそうです」と語った。その後の質疑応答でも子供たちは小宮園長に質問攻め!ホッキョクグマの食事や寿命など様々な質問を園長にぶつけ、会場は大きな盛り上がりを見せた。『クヌート』は7月25日(土)より角川シネマ新宿ほか全国にて公開。■関連作品:クヌート 2009年7月25日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© Dokfilm Fernsehproduktion © Zoo Berlin■関連記事:幸せのきっかけはここにもvol.2『クヌート』が伝える、互いに手を取り合う幸せ一緒に地球を冷やそう!『クヌート』試写会に150組300名様ご招待&劇場鑑賞券を10組20名様プレゼント
2009年07月23日