shiro(シロ)の2019年春夏の新作コスメが、2019年1月1日(火)に発売される。新登場するのは、パレット型アイシャドウ「ジンジャーアイシャドウパレット」と、ブランド初となるアイブロウ「がごめ昆布アイブロウパレット」の2種類。どちらもshiroならではの厳選素材を使用した、肌に優しいメイクアップアイテムとなっている。「ジンジャーアイシャドウパレット」は、その名の通り“ジンジャー”をたっぷりと配合したアイシャドウ。血流促進効果を持つジンジャーパワーで、くすみがちな目元をクリアで明るい印象へと導く。またパウダリータイプながらも、粉っぽさを感じさせない“しっとり”とした質感も魅力。時間が経ってもよれにくく、鮮やかな発色を長時間キープしてくれる。パレットには、淡いベースカラーとアクセントカラーを組みあわせた全4色をセット。肌馴染みの良いブラウンベースから、個性を引き出す寒色カラーを組み合わせたものまで、全4種がラインナップする。お勧めは、カナリアのように眩しいイエローと、オレンジがアクセントとなる「9A01 カナリアイエロー」。パレットに入ったベージュやネイビーも差し込みながら、春にぴったりな華やかな目元を作ってみてはいかが。ブランドを代表する素材・がごめ昆布を配合した「がごめ昆布アイブロウパレット」は、メイクアップしながら、同時に肌に潤いを届けてくれるアイブロウ。またアイブロウ特有の“粉飛び”に配慮したパウダーで、眉の上にのせるとぴたっと密着し、長時間の美しい発色を叶えてくれる。濃淡の異なる2色が入ったカラーは、髪色に合わせた色味の調整ができるのもポイント。明るいヘアカラーの人には、ライトブラウンの入った「9A01 ブラウン」、ダークヘアの人にはグレーをベースにした「9A02 ダークグレー」がお勧めだ。【詳細】shiro SPRING SUMMER 2019発売日:2019年1月1日(火)アイテム:・ジンジャーアイシャドウパレット 全4種 各7,000円+税<新商品>・がごめ昆布アイブロウパレット 全2種 4,400円+税<新商品>【問合せ先】ローレルTEL:0120-275-606
2018年11月12日ポール & ジョー ボーテ(PAUL & JOE BEAUTE)は、「Floral Shoppe」をテーマとした2019年春コレクションを、2019年1月5日(土)より限定発売する。美しい花々がモチーフの限定コスメ今季のポール & ジョー ボーテは、パリジェンヌにとってなくてはならない花々をモチーフにした限定コスメを用意。春に咲き誇る美しい花々を思わせる、アイカラーやリップ、ロールオンタイプのフレグランスなどがラインナップする。花の色彩&香りを表現した、“フラワーボックス”のようなアイカラー「アイカラー CS」は、花の彩りと香りをぎゅっと詰め込んだ、フラワーボックスのようなアイカラー。リボン付きの愛らしいボックスを開けると、花をモチーフにした3色のパレットが現れる。“ブーケ”を作るように、好きな色彩を組み合わせれば、春の日差しにぴったりな華やかな目元が完成。瞬きをするたびにほんのりと香るフローラルが、優雅な気分へと誘う。カラーは、シアーオレンジやビビッドレッドなど暖色を組み合わせた117「フローラルショップ」や、フレッシュグリーンやミモザイエローが映える118「フルールパッション」など、全3種がラインナップする。柔らかな“花びら”の唇を作る、リップスティック春の花々からインスピレーションを得たという「リップスティック CS」。オイルを極限まで配合したメルティートリートメントベースのリップスティックは、美容オイルを塗っているかのような、とろけるタッチが魅力だ。みずみずしい潤いを長時間キープし、しっとりと柔らかい“花びら”のような唇を叶えてくれる。カラーは、アマリリスをイメージしたパワーレッドや、シンビジウムをイメージしたガーリーな雰囲気のキュートピンク、気品ある百合をイメージしたミステリアスな雰囲気のパープルレッドなど全5色が登場。唇に美しい花を咲かせてくれる。限定デザインの花柄ケースもさらにリップスティックとセットで使用したい、限定デザインの「リップスティック ケース CS」もお目見え。異なるムードの花々が咲き誇る、全3種類を取り揃える。花の香りを詰め込んだフレグランスも「フレグランス ロールオン」は、ふんわり花々が香るロールオンタイプのフレグランス。センシュアルに香るローズ、フレッシュな華やかさを纏ったフリージア、甘い香りで誘うピオニーの全3種類がラインナップする。“種袋”をイメージしたラブリーなパッケージは、大切な人へのギフトにもぴったりだ。【詳細】ポール & ジョー ボーテ「Floral Shoppe」発売日:2019年1月5日(土)アイテム:・アイカラー CS 全3種 各3,000円+税<限定品>・リップスティック CS 全5色 レフィル 各2,000円+税<限定品>・リップスティック ケース CS 全3種 各1,000円+税<限定品>・フレグランス ロールオン 全3種 各2,000円+税<限定品>【問い合わせ先】ポール & ジョー ボーテTEL:0120-766-996
2018年11月08日シャネル(CHANEL)から、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)とコラボレーションしたプレタポルテとアクセサリーの新カプセルコレクションが、2019年春夏シーズンに登場。新カプセルコレクションから、刺繍が施されたイエローのスウェットを着用したファレル・ウィリアムスバンコクで行われた2018/19年 クルーズ コレクションのレプリカショーにて ©️CHANELシャネルと親交が深く、ブランドアンバサダーも務めるファレル・ウィリアムス。初めてのコラボレーションは、2014/15年のパリ-ザルツブルク メティエダール コレクションのために、カール ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が撮影したショートフィルム「Reincarnation(再生)」。ファレル・ウィリアムスは、オリジナル曲である「CC The world」の作詞作曲を担当し、主演俳優の1人としてショートフィルムに出演。また、同コレクションのADキャンペーンにも参加した。その後も、リッツ パリで発表した2016/17年のパリ-コスモポライト メティエダール コレクションでランウェイに登場し、2017年の「ガブリエル ドゥ シャネル」のバッグのキャンペーンにも参加。2017年11月に開催した「CHANEL at colette」のイベントにて、スニーカーをデザインするなど様々なコラボレーションを行ってきた。今回登場するのは、ファレル・ウィリアムスのクリエイティビティが昇華された新カプセルコレクション。韓国・ソウルのフラグシップ ブティック オープニングを記念して、同ブティックにて2019年3月29日より先行発売。その後、2019年4月4日より、世界の一部限られたシャネル ブティックにて発売予定。
2018年11月08日トップライター:水野さくらこ春休みが明け、ハルカもいよいよ小学校も最高学年の6年生になりました。通学路を歩くピカピカのランドセルが誇らしげな1年生の姿を見かけ、ハルカにもこんなときがあったんだなぁ、としみじみしたことを思い出します。しかし、中学受験をひかえた親子には、そんな感慨に浸っている時間はありません!いよいよ怒涛の学校説明会めぐりが始まるのです。気になる学校の説明会には、まず母が。そのあとで子どもを連れて行く5年生の春休みにやっと本腰を入れて勉強できる塾を見つけ、さらに学校説明会は未経験という、超のんびり受験生のわたしたち一家。まだこれからでも間に合うと、6年生の新学期から母子で本気の受験モードに突入しました(遅!)。このころからハルカは本当に勉強をがんばり始めました。そのようすをみて、母も学校探しに本腰を入れようと説明会の日程チェックを始めたのですが……。中学受験先輩ママからのアドバイスやネット情報を見ると、まずは母親が説明会に行き、そこで気に入った学校に子どもを連れて行く。さらに文化祭や学校体験日にもぜひ参加するべきとのこと。でも、おもに平日の昼間に開催される説明会に参加するのは、わたしの仕事の予定もあるため簡単ではありません。それに、ハルカはまず勉強をがんばってみんなに追いつかなければならないため、連れ歩くのは最低限にしたいという思いもあります。さらに先輩ママからは、「偏差値で上下15の幅で説明会に行くといい」とのアドバイスもありましたが、様々な事情を考えるとすべてを理想通りにこなすことは、今からではとても無理。「4年生から準備を始める」と言われるのには理由があるのだと、心から後悔しました。でも、過ぎてしまったことを悔やんでも仕方ありません。これ以上後悔しないためにも、前に進むしかないのです。わたしは偏差値表とにらめっこで「よさそうかな?」と思う学校をピックアップして、学校説明会の開催日を探し始めました。学校説明会は先着順で予約が締め切られるサピックスや四谷大塚、日能研といった大手塾の場合は、学校説明会の日程などもきめ細かく案内があったり、塾主催の説明会などもあったりするそうですが、ハルカが通う個人塾ではそうした案内やイベントはありません。とにかく自分で動くしかないのです。そんなわが家で便利に使わせてもらったのが、大手塾のサイト。ありがたいことに学校説明会の日程がアップされていて、塾生以外でも見ることができます。表示されるイベントカレンダーから、自分の予定に合わせて気になる学校を探すこともできるし、学校名、偏差値帯、イベントなど条件別にも検索できます。このサイトから気になる学校を見つけてポチっとクリック。すると詳しいイベント情報の画面になり、そこには予約方法として学校のサイトのアドレスが記載されています。初心者のわたしは、学校説明会に参加するのに予約が必要ということに軽く驚きつつ、気を取り直して、学校のサイト→「受験生の方へ」→説明会日程へとジャンプして、さらに「ご予約はこちら」をクリック。やっと予約できるぞ、と思っていたところ、「はじめて手続きされる方へ」の表示が。初回はユーザー登録が必要とのことで、名前や住所といった情報のほかにログインIDやパスワードを設定しました。何事も最初は緊張するものですが、説明会の予約を完了するだけでもけっこう大変です。予約するたびにIDやパスワードが必要になるのも面倒でした。わたしは中学受験用に全部同じIDとパスワードを使いまわすことにしましたが、個人情報管理の観点からいうとNGだったのかもと、今さらながら思います……。説明会は先着順なので、人気校の場合は、あっと言う間に締め切られてしまうこともあります。しかも、いつから予約が始まるのかは記載がない場合も多く、「募集始まってないかな」と、気になる学校のサイトをチェックすることが、わたしの朝の日課になりました。すぼら母も変われば変わるものです!志望校が決まると、娘のやる気スイッチもONに!イベントカレンダーを見ると、5月になると毎日のようにどこかの学校でイベントが催されることがわかります。わたしも気になる学校を何校がピックアップして予約を入れ、説明会に行き始めました。最初は、学校説明会に行くのにとても緊張しました。何を聞いてくればいいのか、質問はした方が有利になるのか、さらには何を着て行ったらいいのかなど考えてしまって……。いずれも、まったく受験には関係ないことがわかった今では笑い話です。そんなわたしですが、だんだん予約もスムーズにできるようになり、2つの学校説明会をハシゴしたりするようになりました。気になる学校で、週末に催される説明会があったら、ハルカも可能な限り連れて行くようになりました。ハルカも学校見学をすると受験生の自覚が出るようで、「あの学校の生徒のあいさつがよかった」「トイレがきれいだった」とか、ハルカなりの視点を持って話す姿が印象的でした。5~6月で10数校の説明会に参加したでしょうか。気になる学校には2度3度と可能な限り足を運んだので、毎日本当に忙しかった。そのなかで、ハルカが「この学校に行きたい」と願う3つの学校との出会いがありました。1校は、偏差値で10以上離れたあこがれ校。次の1校は、第一志望にしてがんばれば合格も叶いそう。もう1校はこれ以上下がらなければ十分合格圏内と、いいバランスです。ハルカから塾の先生に「行きたい学校が決まった」と報告を済ませると、一気にハルカが本気モードになったのがわかりました。こうなると、母にできることは食事と健康面の管理くらい。あとは、もう少し学校説明会巡りを続けて、最終的にどの偏差値になっても困らないように情報を集めておくことぐらい。スタートで出遅れていたわが家も、やっと受験生としての体裁が整ってきて、なんだかわたしまでやる気満々になってきたのでした。水野さくらこ(みずのさくらこ)都内で夫、娘と3人暮らし。娘が中学生になり帰宅時間も遅くなったので、空いた時間にヨガを習いに行くことを画策中。いつかベターっと開脚できるようになるのが夢。
2018年11月08日アーリ(EARIH)が、2019年春夏コレクションのルックを公開。2018年春夏シーズンよりスタートし、今季で3シーズン目を迎えるアーリは、「Early rising in a holiday(休日に早起きする)」=最高の休日を過ごすための服をコンセプトとしたブランド。ディレクターは平野沙奈恵が務める。
2018年11月03日女優、モデル、タレントと幅広く活躍する桜井日奈子が11月3日(土)、都内の書店で「桜井日奈子 2019カレンダーブック」(発売中)の手渡し会&握手会を行い、約1,000人のファンが駆けつけた。■出来ばえは100点!「グッと大人っぽくなった」と自画自賛今回発売される全44ページのカレンダーブックには、部屋着姿でリラックスした少しセクシーなカットや、黒ワンピースと網タイツを身に着け、美脚を披露した写真など“大人カワイイ”グラビアが満載で、桜井さん本人も「グッと大人っぽくなった自分が写っている」と自画自賛。「色気が出ていれば、いいですけど」「太ももチラッとのカットもあって、頑張った…という言い方は変ですけど」と照れくさそうにアピールしていた。出来ばえを聞かれると「もちろん、100点です!80点とかじゃ出せないじゃないですか!」と自信をのぞかせる場面も。「ご覧になる方が『今日も1日頑張ろう!』と思ってもらえればうれしい」とカレンダーにこめた思いを語っていた。■2019年は「アクション作品に挑戦したい!」準備は万端で「いつでもカモン」吉沢亮さんと共演した初主演作「ママレード・ボーイ」、11月9日に公開を控える「ういらぶ。」など映画出演も相次ぎ、女優として大きく飛躍した2018年。その分「盛りだくさんの1年で、自分にとっての“初めて”がなくなっている気がする」と語り、「来年はぜひともアクション作品に挑戦したい!」と宣言。現在はジムに通い、「ピラティスや筋トレで体幹を鍛えている」そうで、「いつでもカモンです」と熱くアピールしていた。現在21歳。大人になったと思う瞬間は「お説教じゃないですけど、『もっとこうしたらいいよ』って言われたとき」だといい、「以前は、何か言われるとムスっとしちゃって(笑)。いまは(意見を)聞くように意識が変わった」と話していた。(text:cinemacafe.net)
2018年11月03日バーバリー(BURBERRY)は、今年3月にチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任したリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)のキュレーションによる、2019年春夏プレコレクション「B Classic」の発売を11月より開始した。2019年春夏プレコレクションから、ブランドのアイコンとも呼べるエッセンシャルなアイテムをメインに男女合わせて16ルックから構成された「B Classic」は、リカルド・ティッシが「ブランド着任後に発見した『バーバリー』の美学やヘリテージ、レガシーを称えたかった」と語ったように、トレンチコートやキルティングジャケット、カーコートといったバーバリーのタイムレスなアイテムをモダンなスタイリングで表現している。 なお、ビジュアルのスタイリングは、スタイリストのケイティ・イングランド(Katy England)とリカルド・ティッシによるもので、フォトグラファーのブレット・ロイド(Brett Lloyd)がロンドンで撮り下ろしたものとなっている。「B Classic」の 8 枚のビジュアルに登場しているアイテムのほか、バッグやシューズなども展開される予定。「B Classic」を含む最新コレクションは、全国のバーバリー店舗と公式サイトにて販売。
2018年11月02日シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)が2019年春夏コレクションを発表。テーマは、「How about you?」。日常に溢れるインテリア&雑貨を着想源に日常に溢れる“お気に入り”をコレクションに反映させたという今シーズン。普段見慣れた日用品やインテリアから着想を得た洋服やアクセサリーは、そのテキスタイルやディテールにもヒントが隠されている。言われてみると、“ああ、なるほど!”と頷いてしまう、ブランドらしいユーモアをたっぷりと詰め込んだ楽し気なピースが揃う。艶めく“マヨネーズカラー”で染めてキーカラーとなる“マヨネーズカラー”は、その名の通り“マヨネーズ”を表現した、しっとりと艶感のある色合い。イタリアの老舗織物工場「ラルスミアーニ(LARUSMIANI)」で仕立てた上質なコットンに、その柔らかな色彩をのせて、モーターサイクルコートやiラインドレス、ラップスカートなどを仕立てた。高級リヨンレースで“テーブルクロス”を再現“テーブルクロス”のモチーフは、フランス北部のコードリーにて生産されている貴重なリヨンレースで再現。ウェディングドレスにも使用されるという高級レースだが、今回はさらに手刺繍を上から重ねて、ブーケや花壇などを繊細に描いた。オーガンジーのカットソーや、“エプロン”をイメージしたというショートパンツ、バッグなどに採用され、女性らしい雰囲気をプラスしている。ラグ&バスマットをモチーフにした洋服もまた“ラグ”から着想を得た、滑らかなシープスエード素材のガウンコートや、鮮やかな配色が目を惹くワイドリブボーダーのロングスカートも登場。心地良い肌触りが魅力のアイボリーのニットは、“バスマット”がインスピレーション源で、裾周りにステッチを施すなど、その細部のディテールまでデザイナーの拘りが感じられる。フェイラーとのコラボアクセサリー登場さらにブランドお馴染みのプレイフルなアクセサリーが今季も登場。積み重なったマグカップや本をイメージしたキッチュなデザインのピアスをはじめ、ドイツ・シュニール織の老舗ブランド「フェイラー(FEILER)」とのコラボレーショングッズもお目見え。フェイラーのアイコニックな花のモチーフをあしらった“花瓶”型のバッグや、フェイラーの“ロゴチャーム”を使用したピアスなどが展開される。
2018年10月31日トーガ プルラ(TOGA PULLA)の2019年春夏コレクションが発表された。"アラジン"に着想したミックススタイル今シーズン、インスピレーションの源となったのは、イスラム世界に伝わる説話集『千夜一夜物語』の中で、最も有名な物語の1つである『アラジンと魔法のランプ』。自由を求め、希望を胸に未来へと進んでいく"アラジン"をイメージし、中東を彷彿とさせるエキゾチックなムードをベースとしつつも、様々な要素を融合させたミックススタイルを提案していく。たとえば『千夜一夜物語』と、90年代ブラックポップカルチャーを象徴するハマーパンツ=アリババパンツには、スポーティーなフード付きのロングコートを合わせて、異なる要素を融合。イスラム教徒の帽子を彷彿とさせるフェズハットが印象的なルックには、トーガ プルラのアイコニックなカウボーイスタイルのシャツを組み合わせている。印象的に肌を露出また、異国情緒漂う中東のムードをベースとしつつも、イスラム世界では禁忌とされる肌の露出を積極的に取り込んでいるのも印象的。緞帳カーテンのように結ばれたコートやシャツ、セーターの裾、プリーツを配したドレスのスリット、シャツの涙型にぬかれた刺繍から、素肌が覗いている。ブルゾンやシャツにも、メッシュ素材をミックスし、透け感を演出した。キジマタカユキのハット&ポーターのバッグも度々登場する帽子は、キジマタカユキ(KIJIMA TAKAYUKI)とのコラボレーションによるもの。ペーパーブレード素材で作られたフェズハット、ボーターハット、ベレーなどが用意された。いずれも内側に太めのリブニットが配されており、リブを出して被れば、帽子の下にターバンやスカーフを巻いたようなスタイルを楽しむこともできる。バッグには、ポーター(PORTER)とのコラボレーションモデルが多数ラインナップしている。その他インラインでは、ショッパーをモチーフに、PULLAロゴやコンチョボタンを施したレザーバッグなども展開される。
2018年10月30日シュエ・ジェンファンがデザインするジェニー ファックス(JENNYFAX)が10月20日、渋谷ヒカリエ ヒカリエホール Aで2019年春夏コレクションを発表した。今回ショーのスタイリストには、ロッタ・ヴォルコヴァ(Lotta Volkova)を迎えたことでも大きな話題となった。ロッタは、バレンシアガ(BALENCIAGA)や、ヴェトモン(VETEMENTS)のスタイリングなども手がけるトップスタイリスト。ジェニー ファックスの展示会を訪れ、ジェンファンへ「ショーのスタイリングをさせて欲しい」と直々に依頼したことが始まりだったという。母をテーマにした前回のコレクションを発展させ、ホラー映画に出てきそうなアメリカの田舎に住む人や街、お母さん、太った女性などをイメージしたという今シーズン。登場したのは当時のヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)など80年代のアバンギャルドを思い出させる、スーパーオーバーサイズや、ジャケットとドレス、コルセット、下着などを解体し、コラージュのように再構築したようなデザイン、ビッグシルエットで描くピエロスタイル。ワンピースなどは太った女性がサイズの合わない服を着たときのようにボタンを閉めてもへそが見える。オーバーサイズのワンピースなどの上に下着を無理やり着せたように見えるものなど、もはやパリコレクションでも見られない、悪ふざけのように見えるデザインや十字架の上に切り取られた4本の指を乗せたアクセサリーなども、ジェニー ファックスらしい。一方、テキスタイルや柄はアメリカの田舎の町やそこに住む人をイメージしたもの。力強いデザインやオーバーサイズと素朴で懐かしいテキスタイルや柄など、対比的なものが組み合わせられることで強さや怖さが強調される。アバンギャルドな文法で書く私小説。東京のファッション ウィークのフィナーレにぴったりな、デザイナーの思いや思い出とトレンドの80年代、ストリートファッションの首都とも言われる東京や原宿のキモカワなどをミックスしたような、強さや怖さと、カワイイが共存するコレクションだ。「ポイントは愛です」とシュェ ジェンファン。
2018年10月30日吉原秀明と大出由紀子によるハイク(HYKE)が10月18日、寺田倉庫で2019年春夏コレクションを発表した。テーマは設けず、服飾史や古着などから影響を受け、再構築し、デザインしているというハイク。今シーズンはアメリカやイギリス、フランスなどのミリタリークロージングからインスパイアされたコレクションを提案している。昨年は毎日ファッション大賞を受賞するなど、人気、注目とも更にアップしており、自社でのミニショー形式でのインスタレーションではなく、本格的なランウェーショーとなった今シーズン。その期待に応えるように、ハイクらしさはしっかりと守りながら、デザインを更に進化・発展させ、バリエーションを広げたコレクションを見せた。今シーズンのインスピレーションソースとなったのは、アメリカ海軍の40年代のサルベージパーカーや30年代のデッキパンツ、40年代のシャンブレーシャツやストライプ、アメリカ空軍のM-51フィールドジャケットやフィールドパンツなど30年代、40年代のアメリカのミリタリー。あるいは、40年代のイギリス軍のラップ・アラウンド・コートやフランス軍のモーターサイクルパンツなどの素材やディテールから着想したデザイン。ボレロやパイソン柄、ミリタリーにしわを寄せ、クラシックなクチュールテーストをプラスしたデザインなどは続けながら、アメリカ、イギリス、フランスまでインスピレーション源を広げることでアイテムが増えている。さらに、鮮やかなレッドやブルー、ストライプ、シュルレアリスムやアバンギャルドとも共通する前後を逆にしたようなデニム、トレンドであるアシメトリーなデザインなど、遠くから見てもわかるインパクトのある色や柄をプラスし、デザインのバリエーションを広げることで、変化を印象付けた。また、3シーズン目となるザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)とのコラボレーションも、アシメトリーなデザインやロゴマーク入りのシューズなどで新しさや時代性を強調。襟や丈など絶妙なバランスと空気感で、一目でハイクのデザインとわかるオリジナリティーと時代の空気やトレンドの共存するクレバーなコレクションを見せた。今回、初のメンズラインもローンチする。
2018年10月30日アイドルグループでんぱ組.incのメンバーである相沢梨紗がデザインするメミューズ(MEMUSE)が10月20日、渋谷ヒカリエ ヒカリエホール Bで2019年春夏コレクションを発表した。テーマはラッピング。ラミネート加工を施したシフォンやオーガンジーなど、女性を包み込むようなテキスタイルを使いながら、自分をラッピングしてプレゼントするのではなく、女性たちの個性やパワーをラッピングして閉じ込めることで、パワーがあふれるようなコレクションを提案している。ステージ中央に肌色の絨毯を敷き、コレクションスタート前から、身体のラインを強調したヌードカラーのボディーウエアを着た沢山のモデルたちを座らせた今シーズン。絨毯やモデルたちの放つ人間味な生々しさとメミューズのコレクションの二次元と三次元をジョイントするアニメやゲームのようなイメージを対比することで、服のファンタジックなムードを強調する。花やお菓子を包み込むようにモデルや服、ディテールを半透明の未来的な素材やエレガントな透ける素材でラッピングしたデザインや森の妖精のようなドレス、ネズミのような耳を付けたメタリックなコート。透ける素材から見える女性のエネルギーや肌のつややかさと、ファンタジー、ワクワク、ドキドキするような期待感が共存する。アニメや漫画のようでありながら、日本的なコレクション。日常やリアルがトレンドのひとつとなり、若手デザイナーが数回でショーを休止する中で、アイドルを続けながら3回目のショーを行った相沢。「作品を見るだけでなく、見た人の生き方を変えるようなコレクションにしたい」という相沢は「普段アイドルをやらせてもらっていて映像や写真でも伝わるものはたくさんありますが、生で見てもらうことで伝わるものは全然違う。インターネットで何でも見られる中で、生で伝わる空気感やルックごとに空気が変わる瞬間などを感じてもらいたいし、私も同じ場所にいたいから、ショーを続けているのかもしれません」と話した。
2018年10月29日ミュベール(MUVEIL)が、2019年春夏コレクションのルックを公開。今シーズンは、「動物の箱舟」と「ENDANGERED」という絶滅危惧種の動植物を撮影した写真集をイメージソースに制作。重いテーマでありながら、大地を想起させるアースカラーにスパンコールやチェック、ストライプ柄を合わせた華やかな色彩と、コットンを中心とした素材を使用したゆったりとしたシルエットのドレスやブラウスといったアイテムに、絶滅の危機に瀕した生き物を愛らしい刺繍やプリントで施し表現している。
2018年10月29日ウクライナ人のクセニア・マルチェンコ(Ksenia Marchenko)とロシア人グラフィックデザイナー、アントン・シュナイダー(Anton Schnaider)のデュオによるブランド・クセニア シュナイダー(Ksenia Schnaider)。キエフで行われたウクライナ・ファッション・ウィークを始め、すでに日本でも展開があるブランドが、「Amazon Fashion Week TOKYO 2019 S/S」期間中に東京で2019年春夏コレクションショーを行った。
2018年10月27日デザイナー林史佳が2018年に立ち上げたブランド・フミク(Fumiku)が、東京ファッションウィーク「Amazon Fashion Week TOKYO 2019 S/S」期間中の10月17日に、2019年春夏コレクションショーを渋谷ヒカリエで開催した。
2018年10月27日オニツカタイガー × アンドレア ポンピリオ(Onitsuka Tiger × ANDREA POMPILIO)の2019年春夏コレクションが、2018年10月22日(月)に、早稲田大学大隈記念講堂で発表された。様々な要素が交錯するストリートシーズンコンセプトは“SUMER OF LOVE”。様々な民族が住むこの世界で、ボーダーレス、ジェンダーレスに様々な要素がミックス&クラッシュを経て混ざり合っていく。着想源は、様々な要素が交錯する日常のストリート=街頭。自由で多彩な愛の形が混在していることを、素材やプリントを組み合わせることで表現した。スポーティ&ヘルシーまた、オニツカタイガーにとって欠かせない“スポーツ”も重要な要素。バレーボールやバスケットボールなど、色々なスポーツからインスパイアされたウェアを揃えた。ショーが行われた会場である大学の講堂は、清く若い世代が育つ場所であり活動する場所。場所からも影響を受け、より一層アクティブでヘルシー、かつ品のあるコレクションを展開した。劇場のような空間の中で、暗転とともにモデルが登場。ステージ上には大きなミラーが設置されており、正面とは異なる角度からもルックを見ることができるようになっていた。意外性のあるスタイリング浮遊感のあるブラックのチュールスカートは、クラシカルな雰囲気を演出する。トップスにはスウェットや、マニッシュなブラウスを組み合わせ、意外性のあるコーディネートを見せた。オーセンティックな白のブラウスには、ダイナミックにロゴをプリント。端正な仕立てと、ロゴのポップさが絶妙なバランス感で調和する。アイキャッチなカラーやきらびやかなウェアも散見された。ブラックやブルーのスパンコールで全面を飾ったジャージのセットアップは、華やかながらも気品のある佇まいが印象的。深みのある色彩と、洗練されたシルエットが上品な雰囲気を創出する。はっきりとしたイエローのトレイルスーツもまた、スタイリッシュな存在感を放っていた。“服”にすることで、素材感や色彩そのものが持つイメージとは異なる空気感を生み出し、新たな表現へと昇華させているのが見て取れる。若々しくフレッシュなオーバーシルエットプリントシャツやストライプのポロシャツ、ロゴパーカーなど、ゆったりとしたドロップショルダーのシルエットのウェアはストリート感を強める。グラフィカルプリントを施した、オーバーサイズの半袖シャツにショート丈のパンツを組み合わせたルックは、活動的なイメージを表現。若々しくフレッシュなエネルギーを提示する。“境目”のないファッション男女のルックは終始連動し、パーカーやシャツなど、男女同様のアイテムも登場した。オニツカタイガーのロゴを大胆にあしらった、ピンクやグレー、ホワイト、ブラックのシンプルなパーカーは、男性モデルと女性モデルが同時に登場。“ユニセックス”や“ジェンダーレス”という言葉が頭に浮かぶよりも先に、境目のないファッションの自由さを感じさせた。
2018年10月25日アール エー ビー ディー(RABD)の2019年春夏コレクションが、2018年10月19日(金)に渋谷・ヒカリエで発表された。テーマは、「SHINJUKUSTYLE」東京コレクションに初参戦となるアール エー ビー ディーは、「ストリートでありながらモード、モードでありながらストリート」をコンセプトに、2017年に設立されたブランド。デビューコレクションとなるテーマは、「SHINJUKUSTYLE」だ。激しいノイズ&フラッシュの演出でスタート心地よいとは決して言えない、激しいノイズ、そして眼が眩むほどの照明のフラッシュと共に、ショーはスタートした。会場は、夜中まで若者で賑わう都会のクラブを表現しているのだろうか。大爆音のサウンドと、激しいフラッシュはショーが始まっても止まる気配はない。白×黒のカラーパレットランウェイに現れたモデル達が纏うのは、会場のフラッシュを現すかのような、白と黒に分かれたピース。強烈な照明演出にようやく眼が慣れてきた頃、その様々な表情を持ち合わせたスタイリングに気付かされていく。パンツは、ストリート間溢れるオーバーサイズが主流。裾を引きずるほど分量をゆったりと取ったパンツには、かっちりとしたレザージャケットを組み合わせて、ハードな印象をプラスする。レザージャケットは1つ1つ異なるデザインで作られていて、大胆に襟を裏返しにしたものや、首周りをすっぽり覆うような構築的なフォルムのものなど、その立体的なシルエットが目に留まる。連続の中に潜む“フェイク”眼を凝らしていると、見えてくるのは素材使いの面白さ。例えば、ハードなレザージャケットが続く中で、突然類似したシルエットのPVCジャケットが現れたりする。そんな“フェイク”からは、デザイナーの皮肉ともいえるような遊び心が感じられる。ハードな服の中で揺らめくベルトまた印象的だったのは、床まで届きそうなほどの長いベルト。モデルが歩く度に、ゆらゆらと揺らめき、自由なシルエットを描いていく。ハードな服の中で、その存在は際立っていて、観る者に余韻を残していた。
2018年10月22日ミューラル(MURRAL)は、2019年春夏コレクションを2018年10月19日(金)に、東京・代官山で発表した。“毒”と“ヘルシー”の両立しばしば毒っぽいと評されるミューラルだが、自分達は本当に毒を題材にした服を作りたいのか?という疑問から、毒と対極にあるヘルシーを組み合わせた“毒ヘルシー”をコンセプトに、新たなブランドのクリエーションを追求したとデザイナーの村松祐輔と関口愛弓は話す。クリエーションチームの勤務体制も整え、気持ちを一新して臨んだ今回のコレクションは、毒っぽさを残しつつも、使用されている素材やフォルムを見てみると軽やかな印象だ。発表された会場も、真っ白な床や壁によってクリーンな空間を演出。既存のイメージに縛られず解き放たれた、オープンなマインドが投影されていた。レースの絵画的表現上から下へと流れていくような、絵画の構図を取り入れたレースは、スペクタクルな華やかさを描く。複雑な造形を織り成す唐草と小花、大胆かつ妖艶に咲いた花の模様、スカラップと、ある種建築のように組み立てられている。ブルー・ブラックをベースに、見る者を惹きつける魅惑的な表情を見せる。クリムト《接吻》を象徴する金箔クリエーションのテーマには、クリムトの《接吻》を選択。絵画に用いられた艶やかなゴールドカラーを象徴するかのように、金箔を用いたアイテムも散見された。レースのトップスの上に重ねた金箔のキャミソールドレスは、シワ感とドレープ感が神秘的な空気を放つ。同じく緊迫で仕立てられたアシンメトリーのスカートは、布の流れに沿って様々な方向に光を反射し、立体感のある輝きを放つ。透明感・輝き・色彩また、シアーな素材や透明感のあるオーガンザなども散見された。首にストラップを施し、ストールを巻いているかのように見えるブラウスは、光を反射し表情豊かに輝く。透け感のあるレース素材で仕立てたパンツには、半透明のジャケットをスタイリング。ポケットに色鮮やかな花を入れ、ファブリックを通して色彩を見せることで、淡く刹那的な空気感を漂わせていた。
2018年10月22日リロト(liroto)の2019年春夏コレクションが、2018年10月19日(金)に北青山・Palm maison Tokyoで発表された。小さなフロアをショー会場に選んで昨シーズン、ファーストコレクションを発表したことが記憶に新しいリロト。ランウェイの上で朗読を繰り広げるなど、その斬新な演出で、デビュー戦をしっかりと人々の脳裏に焼き付けた。今季デザイナーの富塚尚樹が発表の場に選んだのは、北青山に位置する小さなフロア。会場にぎゅうぎゅうに押し込まれた群衆の中で、“今回は一体どんなショーを観れるのだろう”と、期待に胸を膨らます。やがて会場のライトの消灯の合図と共に、ショーがスタートした。そう、それはとてもシンプルな方法で。ピュアな少女が持つ毒々しさ観客席と観客席の間に作られた手作りのランウェイに、モデルたちが現れた。会場に響くのは、富塚のお気に入りのアーティスト・カネコアヤノの弾き語り。柔らかな歌声で歌詞にのせるのは、少女のようなピュアな感情と、時に毒っぽいスパイス。その詩的で独特な世界観が、富塚の思い描くクリエーションと重なり合ったという。甘さ×辛さをクリエーションで表現ファーストルックから続くのは、そんな世界観を体現したかのようなドレス群。フリルをたっぷりとあしらっているけれど、背中に大胆なカッティングが入っているピースや、バレリーナのようなチュールが付いた前身頃に、チェック柄のオーガンザを差し込んで、パンキッシュに仕上げているピースなど。甘さ×辛さが入り混じった空気感を纏っている。カラーパレットで二面性を描くカラーパレットでも、その二面性を表現した世界観が再現された。小さなリボンと花のモチーフをたっぷり散りばめた、純白のカットソーは、少女のようなピュアな印象。しかしその次に現れたのは、ブラック×赤をミックスした同デザインのピースで、その色彩が変わるだけで、毒々しさに満ちたピースへと姿を変えているのが分かる。リロトの持つ世界観今季のショーについて、“特にテーマは設けてない”と話す富塚。2回目となるコレクションの発表の場では、何か特別な演出で人々を魅了するのではなく、じっくりと洋服を鑑賞できるような方法を選びたかったという。あっと驚くような瞬間こそはなかったものの、“リロトワールド”をたっぷりと味わえたコレクション。観客たちは満足した表情で会場を後にした。
2018年10月22日ザ ダラス(THE Dallas)は、2019年春夏コレクションを、2018年10月19日(金)に渋谷・マスタードホテルにて、プレゼンテーション形式で発表した。ホテルに3人の“私”の部屋が登場「I am」=“私は私”をテーマにコレクションを展開したザ ダラスは、マスタードホテルの中に3種類の部屋を用意。“スイートな女の子”をイメージしたフェミニンでロマンティックなイメージの部屋、“キャリアウーマン”をイメージした、勤勉な女性の部屋、そして“恐竜”の部屋。「私が着たい服を着る」という意思によって選び取られたファッションの世界を、それぞれの部屋に投影した。“スイートな女の子”の部屋“スイートな女の子”の部屋には、アンティークのぬいぐるみやお菓子を飾り柔らかな雰囲気を演出。ラックにかけられているレースをあしらったドレスは生成りの生地と組み合わせて仕立てられており、クラシカルなムードを放つ。総レースのセットアップも、エアリーで柔らかな印象だ。マスタードカラーのセットアップは、背中の大きく開いたブラウスのデザインが印象的。袖にはたっぷりとギャザーを寄せ、襟に金属のパーツをあしらうことでヴィンテージ感を強めている。部屋の中には、存在感のあるアクセサリーがオブジェのように展示されていた。ミニマルなデザインや透明感のある素材、金属質の素材を組み合わせて作られたアクセサリーは、芸術作品のような仕上がりだ。プラスチックを植物のようなフォルムに形作ったイヤリングは、未来的で構築的な美しさを見せる。“キャリアウーマン”の部屋“キャリアウーマン”をイメージした部屋には、たくさんの書籍が机の上に開いて置いてあり、勉強好きな“彼女”の日常を連想させた。ベッドにはブラックのセットアップに身を包んだモデルが横たわっていた。クールで知的な雰囲気の漂うジャンプスーツは、マニッシュながらもエレガント。ニュートラルで、凛とした佇まいを見せる。“恐竜”の部屋“恐竜”の部屋に足を踏み入れると、そこには恐竜が。迫力いっぱいの人形がお出迎えしてくれる。室内には、映画『ジュラシック・パーク』とコラボレーションしたドレスをまとったモデルが座っている。恐竜をデフォルメし、グラフィカルに並べたプリントは、スモーキーな色彩で表現。わずかにオールドな感じを漂わせ、上品さも感じさせた。また、恐竜の卵ををイメージした、透明のパーツを連ねたイヤリングも登場。カラフルかつ澄み渡った卵が光を通し、きらきらと清らかな輝きを見せる。コラボレーションアイテムはその他、プリントTシャツやパンツを展開する。着方によって多彩な表情を生み出す服それぞれの部屋の外にも、着方によって、クールな表情にも愛らしくも変化する振り幅を持ったアイテムを揃えた。薔薇を壁画のタイルのように描いたプリントのブラウスやパンツ、バックにタックを取り、ユニークなディテールをあしらったイエロー&ブルーのストライプシャツやスカートなど、セットアップではもちろん、多彩な組み合わせを楽しめるようなウェアを提示した。
2018年10月22日メアグラーティア(meagratia)の2019年春夏コレクションが、2018年10月19日(金)に渋谷・ヒカリエで発表された。テーマは「incomplete」東京コレクション初参加となるメアグラーティア。花の不完全な美しさに着目したいうデザイナーの関根隆文は、天井を埋め尽くすほどの、無数のドライフラワーを会場に吊り下げた。コレクションテーマは、「incomplete」。花で溢れたコレクション蕾が膨らみ、満開となり、やがて花びらを落として土へと戻っていく。“完成形”はないけれど、あるがままの美しい花々に魅了された関根は、そんな花の魅力を様々な形でクリエーションへ落とし込んだ。シャツを彩るのは、瑞々しいブルーやピンクの小花を散りばめたテキスタイル。モデルの顔には、洋服から浮き出てきたかのようなリアルフラワーがペイントされている。また会場に吊るされている花と同じように、ドライフラワーのモチーフをフロントに配したスウェットも登場した。植物の生命を育むアースカラーコレクションを彩るのは、淡いカーキーやブラウンといったアースカラーや、時折差し込まれるみずみずしいブルー。それらのカラーパレットは、花の土台を作り上げる土や森林、水を連想させる。ジャケットやTシャツは、まるで着古したようなやわらかな質感で、端正な顔立ちのモデルでさえも、親近感を覚える自然体の様子に映してくれる。“不完全”なシルエット印象的だったのは、シャツやアウターの裾に取り付けられた、切れ端のようなテキスタイル。裾からぶら下がるようにして取り付けられたこの生地は、ボタン付きで取り外しも可能。右側だけぶら下げていたり、ほぼ落ちそうになっていたり、そのアレンジは様々だ。前から見るときっちりとしたシルエットのジャケットでさえも、バックスタイルでは予測のできない“不完全”なシルエットを描き、観る者に余韻を残していた。レザーシューズで温かみをプラスフットウェアには、リベルタス(LIBERTAS)のレザーシューズを採用。クラフト感のある一足は、温かみのある雰囲気を足もとに添えていた。
2018年10月22日ヴィヴィアンノ スー(VIVIANO SUE)の2019年春夏コレクションが、2018年10月19日(金)に発表された。テーマは"驟雨"シーズンテーマは「Ondée」。フランス語で、急に降りだすにわか雨の意味を持つ"驟雨(しゅうう)"をインスピレーションの源に、突発的に振り出した雨が、周囲一帯にもたらす変化を表現していく。会場に一歩足を踏み入れると、降って止み、止んでは降りを繰り返す雨の音が鳴り響いていた。ランウェイに登場したモデルの髪やメイクは、雨に濡れてしまったかのようにウェッティーだ。装飾やパターンでにわか雨を表現樹木に雨水が滴り、土が崩れ、そこから石が覗く...そんなにわか雨がもたらす自然の表情を洋服に落とし込むために多用されたのは、ふんだんな装飾、そして多様なパターン。ジャケットに四角形の布を何枚も重ねたり、トレンチコートにフリルを複雑に配置したり。ジャケットの肩や裾から垂らした、床につくほど長いベルトも、降り注いだ雨が樹木や地面をつたって流れていく様子を示しているかのようだ。雨に打たれ、崩れ落ちた土から覗く岩肌は、ベージュカラーのロングコートに差し込んだ、シャイニーな輝きのスパンコールに姿を変えている。雨水を連想させる模様は、天から地に降り注ぐ雨の様子をイメージしたストライプ、縦横無尽に入り乱れる雨風のようなチェック柄。また、大理石と水の組み合わせをイメージしたというオリジナルプリントも、軽やかな素材のドレスに起用されている。雨に負けない素材雨風に負けない素材も印象的に使われていて、一貫して足元を彩っていたPVCのブーツは、その象徴といえるだろう。シンプルなショートブーツや、レースアップブーツ、スニーカーなどが、モデルたちの足元を水しぶきから守っているかのようだった。ショーのラストを飾ったのは、ボリューミーなドレス群。チュールのフリルを幾重にも重ね、複雑に手繰り寄せたこれらのドレスは、贅沢な装飾で驟雨を表現した今季のシンボルのように、ショーの幕引きを惜しむ観客たちを魅了していた。
2018年10月22日ナード ユニット(NERD UNIT)は、2019年春夏コレクションを2018年10月19日(金)に発表した。ソーシャルメディアに支配された社会への反発今シーズンのテーマは、SNSやインターネットに支配されている若者達に向けた“Mindf*cked Generation”。SNSやインターネットは、今や必要不可欠なほど生活に浸透しているツールであるが、その一方で社会的に孤立したり、落ち込んだりする人もどんどん増え、人と人との本質的なコミュニケーションが損なわれている。ソーシャルネットワークに支配されていくことへの反発を、服で表現した。リップモチーフや旧式パソコンのグラフィック目に留まるのは、コラージュされたグラフィック。歯を見せたリップモチーフは、顔の見えないネットワーク上で交わされる言葉の象徴だろうか。旧式の箱型デスクトップパソコンや、コンピューターの警告表示とともに、散りばめられているのは「不正常世代」の文字。ソーシャルネットワークに覆われた、不健全で闇を抱える社会を揶揄するようなグラフィックは、オーバーシルエットのブルゾン全面にプリントされ、存在感を放っている。その他、アナログなパソコンや、脳みそのイラストなどを、スウェットのバックプリントに採用。テーマの“Mindf*cked Generation”は、デジタルなフォントで様々なウェアに投影されている。落書きのような軽快さで、社会の矛盾に対する主張を表示していく。アイキャッチなカラーリングネオンイエローやオレンジ、鮮やかなブルーなど、アイキャッチなカラーリングは、スタイリングのアクセントとして大胆に用いられた。ネオンイエローのTシャツや、ブラックのカットソーに組み合わせられたオレンジのパンツは、その鮮やかさでスクリーン上の、若者達の虚像やイメージを浮き彫りにするようだ。スポーティー&ラフアイテムは、スポーティーなイメージのトレイルスーツやジャケット、リブパンツなどが散見された。タイトなシルエットのタンクトップなどは、アクティブさを表現している。また、スウェットパーカーやアウターはラフなオーバーサイズがメイン。ドロップショルダーのブルゾンは背中と両袖の後ろ側でギャザーと共に切り替えられ、ボリューム感とともにユニークなフォルムに仕立てられている。反骨精神の象徴また、メタリックやラインストーンでロゴを形作るなど、不良っぽさを感じさせるディテールも見て取れた。ボアの襟をあしらったレザージャケットや、カモフラージュのように見えるペイントなど、力強いウェアの表現、また、モデル達の顔に施されたフェイスプリントは、反骨精神を象徴的に表現していた。
2018年10月22日まとふ(matohu)が10月16日、表参道ヒルズ 本館 B3F スペース オーで2019年春夏コレクションを発表した。シーズンコンセプトは「手のひらの旅・一 小さき衣」。これまでのようなランウェーショーではなく、プレゼンテーション形式での発表となった今シーズン。プレゼンテーションはこれまでとは逆、冒頭にデザイナーの堀畑裕之と関口真希子が登場。「今回は新しい見せ方のプレゼンテーション、新しいシリーズ『手のひらの旅』の出発点になります。手でものを作ること、手仕事の力が輝いて見えます」など、プレゼンテーションやテーマへの思いを説明することから始まった。続いて、デザイナー2人が今年の夏、青森県津軽への旅の記録映像を上映し、津軽の自然や祭、風土から、そこで生まれたブナコ、こぎん刺しを伝える研究所、七里長浜までを紹介。その後、デザイナー自身が狙いやポイントを説明しながら3人のモデルが登場。肩と腰に刺し子を使ったコートや胸と襟裏に刺し子を配したジャケットなど、刺し子を現代的に解釈し、軽くスポーティーに仕上げたデザインや、弘前の気候から生まれたこぎん刺しへのオマージュを洗練させたレースのように表現したジャケットなどを発表した。また、刺し子がどのように使われているのかや、ディテールなどを見て、触れることができるように、モデルが着用した3体に加えて、ボディに着せた20体のコレクションや「ブナコ」を使った作品なども展示した。日本の美意識が通底する新しい服の創造をコンセプトに2005年にブランドを設立。スタートから5年間10回は日本の歴史からインスパイアされた慶長の美シリーズを、2010年からは新しいテーマ日本の眼シリーズをスタートし、日本の美意識とは何かを問いかけるコレクションを続けてきたまとふ。堀畑は「ファッションショーをやめるわけではないが、時代が変わった中で、イメージが消費されるだけではないものにしたかった。日本の美意識をテーマにしてきたが、これからの5年間の『手のひらの旅』シリーズは守破離で言えば、離れ、新しいものを生み出す離の部分。服にとらわれず、いろいろなチャレンジをしていきたい」。関口は「これが終わりではない。手のひらの美は世界中にあるので、世界の土地土地に根付いた手仕事などもやっていきたい」と話している。2020年1月には表参道のスパイラルで「日本の眼」コレクションの展覧会を開催することも決定した。
2018年10月22日ウィーウィル(WEWILL)は、2019年春夏コレクションを、2018年10月18日(木)に表参道ヒルズ・スペースオーで発表した。「ある画家の一生」をイメージ今シーズンイメージしたのは、「ある画家の一生」。“自分がもし画家だったら?”という想定のもと、ベーシックな紳士服を丁寧に仕立て、画家の道具を収納するためのディテールをプラスしている。キャンバスを持ち運ぶトートバッグには“The bag contains will”というメッセージを刻印。また、ポケットにデッサン人形を入れたり、首から絵筆を提げたりと、絵とともに人生を歩んでいく人の日常に寄り添うスタイリングが展開された。絵の具のような白のジャケットカラーパレットは、淡く落ち着きのあるホワイトやベージュ、アイボリーにシックなブラック。絵の具のペーストのような厚みを感じさせる白で彩られたワークジャケットは、全体的にゆったりとしたシルエットが印象的。大き目のポケットや、バサリと羽織ることのできるラフな表情が、リラックスしたムードを描き出す。組み合わせた、真っ白な色味のクリーンなシャツやパンツは、清涼感を演出した。丁寧な仕立てと素材の表情素材をできるだけ加工せず、またしっかりとした仕立てで服を作りたい、というデザイナー・福薗英貴の言葉通り、ストレートな表現や、まっさらな素材の表情を感じ取れるピースが散見された。オーバーサイズに仕立てられたテーラードジャケットは、素材由来のシワ感やドレープ感によって、ライトな空気感をまとっている。親しみやすい軽快さを持ちながらも、上品さを失わないのは端正な仕立てがあってこそのものだ。体型を問わずきれいに見える造形袖が余る程のゆるやかなニットや、裾にかけて波打つデニムパンツ、ギャザーを寄せ、たっぷりと生地を使うことで、身体に沿って流れるようなシルエットを描く生成りのロングシャツなど、ゆとりを持たせた造形によって、体型を問わず美しく着ることのできるフォルムを目指した。袖を通すことによって生まれる服の凹凸や曲線は、着る人それぞれのパーソナルな表現になる。ユニークな佇まいのトレンチコート肩幅や襟を大きくとったトレンチコートも、独特の佇まいを見せた。クロップドパンツと合わせ、ボトムスを軽くして上に重心をキープすることで、品のあるマニッシュさを漂わせている。また、燕尾服をベースにしたホワイトのセットアップも登場。ジャケットの襟や、パンツのサイドラインに挿し色としてブラックを用いることで、アクティブなイメージをプラスしている。
2018年10月21日ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)の2019年春夏コレクションが、2018年10月18日(木)、東京・恵比寿ガーデンプレイス内「ザ・ガーデンホール」にて発表された。テーマは「変幻自在」今シーズンのテーマは「変幻自在」。表と裏、平面と立体、といった相反する属性のものを同居・調和させ、全く新しい世界へと誘う。異柄を組み合わせたシャツスタイルロングシャツにショートパンツを合わせたシンプルなスタイルだが、シャツ前面は同柄を縦・横と異なる位置に、背面には異なるシャツをボタンで合わせた。ボタン部分を開けて右腕を出した状態が、まるで半袖シャツを着ているようにも見えるユニークなルックだ。ジャケットをアシンメトリーなトップスにオレンジとホワイトのストライプが鮮やかなセットアップ。ジャケットは、袖をデコルテ部分で結び、肩出しアシンメトリーなトップスへと変貌を遂げた。ジャケットを結んだことで生じるトップスのストライプ柄の"歪み"が、ルックをよりポップで印象深いものにした。"創造の空間"へと誘うセットアップ今までは服の構造で立体的に"変幻自在"を表現したものを紹介したが、本ルックは平面的、つまり柄でもって創造性の高さを表した。深海のようにも、宇宙のようにも見える空間には、魚や目玉を持つリップマークが描かれている。また、ボトムス部分は黒のシフォンレースをベールのように覆い、シュールリアリスティックな柄に夢想的な雰囲気を纏わせた。軽やかな風を吹き込むリゾートスタイル最後に紹介する山水画柄のロングドレスは、"荘厳な風景を描いた山水画"とはかけ離れた、リゾートスタイルに相応しいキッチュなタッチに。これには「閉塞した時代に軽やかな風を吹き込みたい」というコシノヒロコの想いが込められている。"違和感"という言葉に「違いを"和"にする感性」という新しい解釈を与え、新しい始まりには異なる"何か"が必要だというコシノヒロコ。本コレクションにて、後者の"違和感"が「ヒロコ コシノ」というブランドに新しい風をもたらしたのかもしれない。
2018年10月21日トクコ・プルミエヴォル(TOKUKO 1er Vol)の2019年春夏コレクションが、2018年10月18日(木)に東京・渋谷ヒカリエにて発表された。太陽の国“ウルグアイ”に恋して毎シーズン、旅先や世界各国の民族衣装などからインスピレーションを得て、テーマを設定するトクコ・プルミエヴォル。今季デザイナーの前田徳子が選んだのは「ウルグアイ」だ。前田徳子が訪れたのは、まさに街中がお祭りムードで賑わうカーニバルの季節。陽気なムードと、ウルグアイに溢れる美しい自然を、クリエーションの上で表現した。“カーニバル”プリント×水玉模様で楽し気にリズミカルな音楽と共に、ファーストルックから出迎えてくれたのは、“カーニバル”をイメージした楽し気なプリント。ダンスやお洒落を楽しむ人々を描いたユニークなテキスタイルは、カーニバルで使用される伝統衣装をはじめ、シルエットの異なるドレス郡にポップな彩りを与える。また、ふんわりと膨らむスリーブや、ドレスを彩るフリルには、時折ポップな水玉模様も登場していて、お祭りのハッピーな雰囲気を助長する。街並みで見かけた風景もドレスにウルグアイの首都・モンテビテオで見かけたというストリートアートの世界も、ドレスのプリントとなって蘇る。黒のキャンバスに、赤やイエロー、オレンジなど鮮やかなカラーパレットで描かれたアートは、街で感じた空気感を鮮烈に表現しているかのようだ。森が誘う自然豊かな世界ゆるやかな音楽と共に、やがて舞台は都会から、自然溢れる森の中へと移動していく。テキスタイルを彩るのは、昆虫のモチーフや優雅な花模様。また、生地の上をうねるように駆け巡るブルーの幾何学模様のピースや、水色のシフォンが自由に揺らめくドレスからは、豊かな自然に命を与える清流を連想させる。ラストを飾る“ガウチョスタイル”ショーの終盤に近づくと、再び陽気な音楽が会場に響き渡る。続々と登場するモデルたちが纏うのは、ウルグアイの伝統衣装“ガウチョ”を取り入れたドレスだ。花模様や、みずみずしいグリーンに彩られた楽し気な“ガウチョドレス”は、フィナーレに向けて会場の雰囲気を盛り上げていく。そしてラストに現れたのは、眩しいほどのイエローを差し込んだガウチョスタイル。モデルはやがて、会場の天井から吊るされたウルグアイの国旗のモチーフ“太陽”の下へと移動する。太陽の色とドレスの色合いは驚くほど一致していて、それはまるでウルグアイの太陽が、ピースとなって現れたかのような神々しさを放っていた。
2018年10月21日鈴木えみが手掛けるブランド「ラウタシー(Lautashi)」の2019年春夏コレクションが、2018年10月18日(木)に南青山・UNTITLEDにて発表された。鈴木えみ×落合陽一×KAITO SAKUMA a.k.a.BATICインスタレーション形式を選んだ、東京コレクションのデビュー戦。発表の場には、2人のトップアーティストを召喚して、街角に佇む一日の風景を光と音の芸術で再現する。光の演出には、メディアでの活躍も目立つ落合陽一、音楽には、映画音楽やCM楽曲で数々の賞を受賞しているKAITO SAKUMA a.k.a.BATICが担当。テーマは、「光のタイムマシン」だ。暗闇の会場を照らし出したのは、街角で見つけたネオンや車のヘッドライトをぼかしたという眩い光。そこには、街の雑踏の中に紛れ込んでいるような重低音が響いていて、その音の強弱に共鳴して光も動きを変えていく。日常の中で見過ごしている光と音。その中で佇むモデルが纏う服こそが、リアルに満ちた姿である。光によって映しだされる多彩なシルエットワンピースや、カジュアルなTシャツ、セットアップなど、会場に並べられたピースは、様々な要素を孕んでいるものの、日常で着やすいベーシックなアイテムが多い。そこにオリジナリティを加えているのは、光の演出によって様々な表情を魅せてくれる多彩なシルエットだ。ギャザーを連ねたスカートや、アシンメトリーなフリルを重ねたワンピースは、モデルが動いていないにも関わらず、光の演出によってその立体的なフォルムが強調されている。異なる質感で魅せるテキスタイルの表情また素材によって、映り方が全く異なるピースも存在する。ひと際目を惹いたのは、星座のモチーフを散りばめたテキスタイル。白のポリエステルドレスは、光の動きによって、滑らかな光沢を帯び、ドレッシーな雰囲気に。一方厚地のネイビースカートは、光を吸収して、ダークな印象すらも感じさせる。「日常着としてのファッション」「リアルな日常の中にある洋服をより近くで見てほしかった」と語る鈴木えみ。今回の発表の場を通して、日常に溢れた光も、洋服の表情を作り上げる存在であることに気付かされる。ブランドのコンセプト「日常着としてのファッション」を、リアルな方法で体現したコレクションであった。
2018年10月21日HYKE(ハイク)の2019年春夏コレクションが、2018年10月18日(木)に発表された。インスタレーション形式から、本格的なランウェイショーへと発表の場を移行したHYKE。ファッションショーの舞台となったのは東京・寺田倉庫、コンクリートに覆われた無機質な会場だ。裁縫工場など洋服を作る現場で採取したという音を使ったショーミュージックも相まって、ランウェイはインダストリアルなムードに包まれた。アメリカ、イギリス、フランスの軍服を再構築シーズンテーマを設けず、何かしらのスタイルや古着などをインスピレーション源に新作コレクションを築き上げているHYKE。今季は前シーズンに引き続き"ミリタリー クロージング(MILITARY CLOTHING)"をキーワードとしながら、アメリカ、イギリス、フランス...と複数の国々の軍服を再構築したピースを展開していく。ファーストルックを飾ったのは、アメリカ海軍のデッキパーカ"サルベージパーカ"をアレンジしたプルオーバー。特徴的な大きいポケットを斜めに傾けて配置したり、袖口をベルトで結んだようなディテールを施したりすることで、モダンな印象に仕上げている。ストライプ柄のシャンブレーシャツは、パフスリーブとアシンメトリーな裾を採用したエレガントなドレスへと姿を変えた。ウエストをマークするロープ風のベルトが、海兵のユニフォームとしての面影も感じさせる。ミリタリークロージングを再構築したアイテムが、トップスやアウターだけでなく、ボトムスにも散見されたことは、今季の特徴の1つかもしれない。ランウェイでは、アメリカ陸軍のフィールドパンツをベースとしたボリューミーなシルエットのカーゴパンツや、イギリス陸軍のグルカショーツをモデルにしたハーフパンツ、フランス陸軍のモーターサイクルパンツをアレンジしウエストや裾にベルトディテールを配したロングボトムなどが展開された。コレクションを彩るのは、カーキやベージュといったアースカラーをベースに、ホワイト、ブラックなど。また、HYKEとしてはめずらしい鮮烈なレッドもポイントカラーに起用し、アイコニックなパイソン柄ドレスやシューズなどを染め上げていた。シアーなピースでフェミニティをプラススタイリングで特筆すべきは、こういったアーミーなピースに、シアーな素材を差し込むことでフェミニティを加えている点。デッキパーカには透け感のあるプリーツスカートを合わせたり、フライトジャケットから軽やかなワンピースを覗かせたりすることで、柔らかな女性らしい印象をプラスしている。ザ・ノース・フェイスとのコラボ第3弾また、2018年春夏、秋冬に次ぐ3シーズン目となる、ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)とのコラボレーションコレクションも披露。ランウェイに現れたのはブランドロゴをフロントにあしらったポンチョ風ロングコートや、ブロックカラーを取り入れたトップス、プリーツスカートなど。アウトドアウェアとしての機能性や、ザ・ノース・フェイスのヘリテージを感じさせるデザインはそのままに、HYKEらしいモダンな解釈を加えたピースが揃った。また、控えめにロゴを配したキャップやソックス風スニーカーなど、過去のタッグでは見られない新しいアイテムの登場も予感させた。
2018年10月21日