約3年ぶりとなる俳優、水嶋ヒロのスクリーン復帰作『黒執事』が、今月18日より全国公開された。公開初日には東京都内劇場で主演の水嶋のほか、共演の剛力彩芽、山本美月らが涙、涙の舞台挨拶を行った。緊張した面持ちで登壇した水嶋は「今日という日を迎えられて嬉しいし、天気にも恵まれて胸がいっぱいです。今の気持ちをどう表したらいいのか舞台袖で悩んだけれど『嬉しい』の一言に尽きる」と精一杯思いを言葉にするも、大谷健太郎監督から「水嶋ヒロさんが俳優としてプロデューサーとして、3年ぶりにスクリーンに戻ってきました。ジャパンプレミアの時に水嶋さんは『勝ちたいと』言っていたけれど、僕も勝たせたかった」と熱い思いを聞くと、「ああ、無理だ」とついに男泣き。原作ファンだったという山本も感涙する中、剛力が水嶋にサプライズで花束贈呈。「水嶋さんの復帰作ということも知っていたし、役柄を演じることに不安もあったけれど、水嶋さんに会った瞬間、不安がなくなった。お芝居を一生懸命やることの楽しさを教えてもらったし、人としても勉強させてもらった。お会いできて嬉しかったです」と水嶋と熱い抱擁で、こちらも号泣していた。共演者、そして監督からの祝福と感謝の言葉を受けた水嶋は「今自分が地球上で一番幸せな人じゃないかと思うくらい、頭の中が幸福の色でいっぱいです」と涙をとめどなく流しながら「自分は絶対に頼りない主役だと思っていたし、皆さんの力がなければここに立つこともできなかった。この感謝の気持ちを忘れずに、より一層この映画が大きな広がりを見せられるよう、微力ながらも務めていきたい」と自らに語り掛けるようにメッセージした。同作は、漫画家・枢やなによる世界42の国と地域で翻訳されている累計発行部数1,600万部突破の人気コミックの映画化。近未来を舞台に、セバスチャン(水嶋)と男として生きる道を選んだ令嬢・汐璃(剛力)が、連続ミイラ化怪死事件に迫る。映画『黒執事』は、1月18日より新宿ピカデリーほか全国公開中 公式サイト
2014年01月20日昨年8月に活動を休止したバンド・SOPHIAのボーカリストとして知られる松岡充出演の映画『御手洗薫の愛と死』が1月18日に公開される。ベストセラー作家・薫(吉行和子)の秘密を握り、自身のゴーストライターになるよう要求する小説家の卵・龍平を熱演している。松岡はSOPHIAのほとんどの楽曲の作曲と全ての作詞を担当し、小説を執筆し発表したこともある。そんな彼がゴーストライターを依頼する小説家を演じるというのも面白い。ちなみに松岡自身は、ゴーストライターを使いたいとは思わないという。なぜならば「自分の心のヒダが震えるような歌詞がなかなかみつからないんですよね。逆に『これでいいの?』というものも多い気がするし、もちろんその曲が人気になる理由もわかります。でも歌詞という部分では『そんなことを言わないでよ』と思ってしまうものもある」との思いを抱いているからだ。さらに「そもそもいい言葉なんてないと思うし、そんな言葉があるならばポエムでもいい。僕らは言葉だけでは足りないと思っているからこそ、メロディに歌詞をつけて表現している。歌詞だけ読んでも心に響かないものが、音楽に乗せることによって初めて心に響くことがあるのを知っているんです」という。そんな指針があるからこそ、SOPHIAとしての長い道のりを歩んでこられたのだろう。映画では、薫というゴーストライターを得た龍平がベストセラー作家に仲間入りし、我が世の春を謳歌する。嫌々引き受けたはずの薫も龍平の名をかたって小説を書くうちに、忘れかけていた創作意欲を蘇らせ、龍平との関係に別の意味を見出す。禁断の果実をかじってしまった龍平の末路は? この創作者としては風上にも置けない龍平に、松岡は共感を示す。「メンバーがひと息入れるためにSOPHIAを活動休止にする事を決めたけど、活動してきた19年の間にこの業界から消えていった人たちを大勢見てきました。『ここまで続けられた理由は?』とよく聞かれるけれど、僕らは自分たちの歩幅で歩いてきたし、甘い汁を吸わず、哲学を変えずに来たという自負もあります」と胸を張る。しかしそんな中でも「今ここで近道を選んだら、道に迷ったまま出てこられなくなってしまうのでは? と思ったこともありますね。それは龍平が薫さんの弱みを握って、ズルをしようとするタイミングに凄く似ていたかもしれない」と自身の体験と龍平の心境を重ねる。劇中での龍平は新人作家と言われる20代くらいの設定だ。現在の松岡は42歳だが、演じている姿は驚くほど違和感がない。その若々しさの秘訣を聞くと「色々な方から『肌が綺麗だから若々しく見える』と言われますが、僕がやっている肌のケアは、もらったボディクリームをずっとフェイスクリームだと思って顔に塗っていたことですね(笑)。だから肌が強くなってハリが出ているんだと思います。これ違いますかね?」と笑顔で答えてくれた。2014年は本作公開と、3月の主演舞台、6月には主演ミュージカルも決定しており、新たなバンド・MICHAELとしての活動も本格化しそうだ。松岡は「刺激的な方が周りにたくさんいるし、自分の見たことのない自分にも出会いたい。だから気づいたら秋くらいじゃないでしょうか? もう止まれませんね」と更なる飛躍を約束してくれた。映画『御手洗薫の愛と死』は1月18日より有楽町スバル座ほかにて公開 公式サイト
2014年01月16日11月30日公開の豪華キャスト共演のハリウッド映画『RED リターンズ』。前作の大ヒットを受けて製作された今回のシリーズ第2弾では、韓国人俳優のイ・ビョンホンが参戦し、日本公開を前にイギリス人女優ヘレン・ミレンと共に来日ジャパンプレミアを行った。同作は、ブルース・ウィリス、ジョン・マルコビッチ、ヘレン・ミレンらベテラン勢がCIAを引退した一流スパイチームを演じた映画『RED レッド』の続編。今回は新たにアンソニー・ホプキンス、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、そしてイ・ビョンホンが参加し、謎多きミッションの真相に迫るアクション大作となった。シリーズ初参加となるビョンホンは「前作に比べて、ヘレンさんの演技はどうでしたか?」と聞かれると「バイガエシ!」と記録的視聴率を獲得した連続ドラマ「半沢直樹」の名台詞を引用。まさかの流行セリフにファン200人が歓声を上げる中、当のヘレンもすかさず「3バイガエシ!」とかぶせながら、会場を大いに盛り上げていた。今年3度目の来日となったビョンホンは「日本に来るのは久しぶりだと思ったら、今回で3度目でした。日本は僕が最も多く訪れている場所ですが、久々と感じたのはそれだけ日本に来たいと強く思っていたからでしょうね」とキラースマイル。本作については「僕にとっては意味のある作品です。もちろんほかの出演作も思い入れがありますが、今回は特に大切な作品であり、皆さんにお届けできるのが嬉しいのです」とアピールした。一方、来日は2度目というヘレンは「前回来た時は、飛行機が着陸する前から日本に恋をしました。窓の下に見えた家々の青い屋根がとても美しくて、こんな屋根を作る方々はきっと美しいに違いないと思ったから」とニッコリ。スポーツカーに乗った劇中シーンではビョンホンと車中で2人きりになる時間が多かったそうで「こんなに美しい男性と3日間狭い車中にいられたのは最高でした」とイケメン俳優との濃厚な時間を楽しんだ様子だった。映画『RED リターンズ』はTOHOシネマズスカラ座ほかにて全国公開中 公式サイト
2013年12月16日数々の映画、小説、舞台などの題材にもなっている忠臣蔵を、イマジネーション豊かにハリウッドが日米豪華キャストで実写映画化した『47RONIN』。12月6日の世界最速公開を前に、主演のキアヌ・リーブス、共演の真田広之、浅野忠信、菊地凛子、赤西仁らが記者会見を行った。吉良上野介(浅野)と謎の女ミヅキ(菊地)に尊敬する主君とサムライの身分を奪われた大石内蔵助(真田)が、素性不明のカイ(キアヌ)ら47人で主君の仇討と姫・ミカ(柴咲)を守るために立ち上がる姿を描く本作。大石内蔵助の息子役でハリウッドデビューを飾った元KAT-TUNの赤西は「赤西でござる」と時代劇風に自己紹介しながら「セットが本当に大きくて、それを見たときはビックリしました。自分にとって最初のムービーで緊張したけれど、撮影中は監督もキアヌもやりやすい環境を作ってくれたので、そこまで緊張しませんでした」と余裕の表情で撮影を振り返った。映画『地球が静止する日』のPR以来約5年ぶりに来日したキアヌは「この映画を東京に持って来られたことを名誉に思うし、素晴らしいキャストとアーティストが集まって仕事をすることができた。カール・リンシュ監督の素晴らしいビジョンで今回の映画を撮れたことはラッキーだし、感謝の気持ちを持っています」とニッコリ。真田とは一緒にトレーニングをした仲だそうで「真田さんのように高度な技術を持った紳士でアーティストで俳優である方と、同じ舞台に立てたことを名誉に思います」とリスペクトしながら「初対面時に真田さんは、この映画について『シンプル・アンド・ディープ』と言われた。その言葉が撮影中の導きや指針として自分自身を支えてくれたんだ」と感謝しきりだった。一方の真田は「世界的なビッグスターでありながら、いい意味で普通の人。自分に厳しく人に優しいその姿勢は、武士道精神に通じるものがある」とキアヌの素顔を明かしながら「まさにカイ役にピッタリ。朗らかな笑顔で日本人キャストのケアもきちんとしてくれましたから」とその人柄を高く評価していた。赤西同様に本作でハリウッドデビューを飾った柴咲は「最初は緊張していたけれど、カール監督が導いてくれたので、すっと物語に溶け込むことができました。衣裳もセットも豪華で、特に衣装は細かい色彩や形にこだわって作り上げられた感じ。そんな工程も含めて、初めての経験を楽しむことができました」と世界進出の第一歩に手応えを感じているようだった。映画『47RONIN』は12月6日公開 ・公式サイト
2013年11月24日元オセロの中島知子が9日、東京都内で主演映画『ハダカの美奈子』の初日舞台挨拶を原作者の美奈子、森岡利行監督らと行った。同作は、人気テレビ番組「痛快!ビッグダディ」出演後、6人の子持ちシングルマザーとして歩み始めたタレントの美奈子による自叙伝をベースにしたフィクションドラマ。15歳にしての妊娠、DV被害、シンナーや覚醒剤の使用など、天真爛漫な美奈子(中島)の笑顔に隠された壮絶な過去を織り交ぜながら、今から10年後の一家の未来を描く。この日、中島の濡れ場を大幅に増やした別編集バージョン『ハダカの美奈子 R-18』が来年2月8日に公開されることが発表された。中島は「体当たりもいいところ。壁に当たって倒れたくらい」と熱演に苦笑いしながらも「監督が『イイヨ、トモコチャン、イイヨ』と言ってくれて、下の名前で呼ばれるとついつい脱いでしまいました。美奈子ちゃんの裸体に追いつくかわからないけれど、ぜひ観ていただければ」と大胆な濡れ場の解禁にニヤケ顔。森岡監督からは「女優として凄くいいものを持っている方なので、これからも頑張ってほしい」とエールを送られていた。洗脳騒動からの休養、そして事務所退社など巷を賑わせてきた中島にとって、本作が女優復帰第1弾となる。念願の初日を無事迎えて「子供たちも可愛い子ばかりで、美奈子ちゃんを含めて、ピッチピチ。美しい方々と出演できて嬉しい」と喜びを語りながら「美奈子ちゃんの魅力的な原作で主演ができて楽しかったし、今はドキドキ感と早く観てほしいという気持ちがある」と感無量の様子。一方の美奈子も「自分の人生のリスタートとして書いた本が沢山の人に読まれて、しかも大好きな中島さん主演で映画化された。まるで夢のようです。子育て中の方にも観てほしいし、独身の方にもおすすめです。早く結婚して、大家族になりなよと伝えたいですね」と声を弾ませていた。映画『ハダカの美奈子』は全国公開中 公式サイト
2013年11月12日ユネスコ無形文化遺産への登録申請がなされるなど、何かと注目の和食。そんな和食がテーマになっているのが、12月14日から全国公開される上戸彩主演の映画『武士の献立』だ。11月2日には一足早く都内劇場で完成披露試写会が行われ、主演の上戸のほか共演の高良健吾らが和服姿で舞台挨拶した。同作は、主君とその家族の食事をまかなう「包丁侍」と呼ばれた武士の家に嫁いだ料理上手な春(上戸)が、剣の腕は立つのに包丁捌きはさっぱりの夫・安信(高良)とぶつかり合いながらも、夫婦愛と家族の絆を深めていく姿を描く時代劇。花柄の艶やかな和装姿で登場した上戸は「普段から料理をしていてよかったと思いました。初めての作業も多くて、臨機応変に動くことができましたから」とプライベートでの良妻ぶりを滲ませながら「先ほど農林水産大臣の林芳正さんとお仕事があったのですが、ほぼ決まっているというお言葉をいただきました。映画の公開と同じタイミングに“おいしいな”と思っています」と和食のユネスコ無形文化遺産登録有利に笑顔を覗かせた。劇中には様々な和食が登場。上戸は「ここまでダシにこだわる国はないのではないかと思いますね。素材一つ一つを活かしながら、おもてなしもあって、品がある。世界中の皆さんに知ってもらって愛してほしい」と和食の良さをアピール。撮影中も「作品の中ではゴハンやお茶を出す作業に忙しくて食べていないけれど、映らないと決まった料理はブワーと食べていましたね」とグルメを堪能したよう。「作品に出てくる料理では、治部煮が今まで食べたことのない味で、甘いけれどワサビを溶いて食べるとピリリと味がしまる。鴨肉も臭みがなくてとても美味しかったです」と振り返った。一方、高良は「料理といえば鍋に切った野菜を入れる程度だったけれど、この撮影を機会にダシにこだわるようになりました」と役柄に強く影響されたようで「これまでは料理を気分転換にする女性の気持ちがわからなかったけれど、確かに料理をしていると無心で集中できる。リラックスできるのもわかる気がする」と新たな趣味を発見したようだった。映画『武士の献立』は12月14日より全国公開 公式サイト
2013年11月09日友人だと思っていた同居人の中に凶悪な人格が存在し、自分を罠に陥れようとしていたら? そんな絶対的恐怖を北川景子&深田恭子の初共演で描いた映画『ルームメイト』。10月30日には完成披露試写会が東京都内で行われ、北川と深田が体のラインを強調したドレス姿で登場した。同作は推理作家、今邑彩が1997年に発表した30万部突破のサスペンス小説を原案に、同居相手の看護師・西村麗子(深田)の中に凶悪な人格、マリが存在していることを知ったヒロイン、萩尾春海(北川)の恐怖を描く。何と劇中には、北川と深田のキスシーンもあるとか。北川は「あの深田恭子ちゃんと今からキスができる、と胸が高まりました。終わった後は恥ずかしかったけれど、凄く柔らかかったと思います」と恥ずかしそう。一方の深田も「柔らかかったですね」と微笑んでいた。また作品の内容にちなんで「お互いの素顔で恐ろしかったことは?」と聞かれた北川は「こんなに綺麗で容姿も完璧で中身も完璧。逆にそれが恐ろしい。最初に会った時は、あまりの綺麗さに人間ではないと思ったくらい。いつでも笑顔で現場にいるし、皆さんが知っている恭子ちゃんそのもの」と深田の美貌と人柄を絶賛。深田は「サバサバしているイメージだけれど、メールが凄く可愛い」と北川の意外な素顔を明かし「景子ちゃんが現場で女子の結束力を高めてくれて、女子だけで固まって楽しんでしまいました。実際にルームシェアしてもいいと思った」と初共演を楽しんでいた。また「心を許した人が、実は裏の顔を持っていたら?」との質問に「スーってフェイドアウト。『あ、すいませんでした』という感じで」と北川が答えると、深田も「それもその人の一面だと思って大切にするけれど、私も遠くで見守ると思う」と同意していた。映画『ルームメイト』は11月9日より全国公開。 公式サイト
2013年11月06日アップルコンピューター創業者の人生を追った映画『スティーブ・ジョブズ』の来日ジャパンプレミアが29日、東京都内劇場で行われ、本作で長編映画監督デビューを果たしたジョシュア・マイケル・スターン監督、ジョブズ氏のファンという音楽プロデューサーの小室哲哉らが来場した。スターン監督はジョブズ氏を「複雑で色々な側面を持つ人だったけれど、明確なビジョンを持っていた。周囲の批判を恐れることなく、自分の人生を自らの手で築いていった」と分析しながら「テクノロジーがない時代に様々なものを考え、それが実現しないことに対して大きなフラストレーションを感じていた。それに若い頃は誰かに電話しても、コールバックがまったくなかった時もあったんだ」と不遇時代のエピソードを紹介した。同作は、2011年10月に56歳の若さで亡くなったアップルコンピューターの創業者スティーブ・ジョブズの、これまで語られることのなかった波乱万丈の人生を没後初めて描いた伝記ドラマ。1976年に自分とよく似たはみ出し者の友人たちと自宅ガレージにてアップルコンピューターを創立したジョブズ(アシュトン・カッチャー)は、次々とヒット商品を生み出し、莫大な富と名誉を手にするが、同時にその激しい性格から多くの敵を作ってしまう。本作でジョブズ氏を演じたアシュトンもアップル製品を愛用しているようで「ジョブズ氏が亡くなった時、彼はマックブックやiphoneを使って如何に自分が悲しいかを伝えていたよ」とスターン監督。劇中では、ジョブズ氏の頑固な性格が祟って敵を生んでしまう構図も描いている。スターン監督は「彼はセンチメンタルとは程遠い人であり、人間関係の築き方には疑問もある。けれどジョブズ氏は自分の製品を通じて、人類への愛を表していたのではないだろうか?」と天才ゆえの不器用さを代弁していた。一方、アップル製品の愛用者でジョブズ氏をリスペクトしているという小室は、この日iMacとアップルのディスプレイ、キーボードを使用してglobe の「DEPARTURES」、イーグルスの「ならず者」を生演奏。小室は「ジョブズ氏はクリエイターでもありながら、ロックミュージシャンにも近いと思った。形は違うけれど、ひたすら自分の頭に描いたものを貫き通すところは共感できますね。彼の作ったデバイスは僕の音楽には切っても切り離せないものだし、ジョブズ氏は音楽業界の常識を一人で覆したんです」とその偉業を語っていた。映画『スティーブ・ジョブズ』は11月1日より全国公開 公式サイト
2013年11月01日漫画家・山内秦延氏によるシリーズ累計230万部突破の人気コミックを完全実写化した映画『男子高校生の日常』で、非・モテ男子3人組を演じたのが、注目の若手俳優・菅田将暉、野村周平、吉沢亮だ。劇中では女性たちへの妄想話に花を咲かせる3人の姿が切実かつリアルに描かれており、大いに笑わせてくれる。現実世界でも仲の良さをうかがわせるそんな彼らに、好きな女性のタイプを聞いてみた。するとある意外な一致が! 女性に重要なのは「母性」という菅田は「最近、自分たちはお母さんから生まれてきたんだなと実感することが多いんですよね。だから母性と言うか、そばにいて落ち着く人、ミルクの香りが漂うような女性が理想」と明かす。もちろん「牛乳をたくさん飲んでいる」という意味ではなく「僕はそれを“ミルクの匂いが漂う”と表しているんですが、男が自分自身の弱みをすべてさらけ出すことができるのは、母性があってこそなんだと思います。これは理屈ではないですよね」と熱弁する。吉沢も「ミルク論」に首を縦に振りながら「一緒にいて落ち着く人。お互いに別々のことをしていて、会話がなくても、それでも同じ時間を共有できているという感覚を持てるのがいい。黙っていても、気まずさがないのがいい」と理想の女性像を挙げる。一方、野村は「僕たちは日々大人の中で仕事をしているので、知らず知らずのうちに気が張っていたり、大人っぽく振る舞おうとしている。だから帰ったら子供になりたいんですよ」と力説。「大人の包容力を持っていて、男たちを甘えさせてくれるような女性がいい。僕たちの意見をまとめると、要するに“ミルク”なんです」とメンバーの意見を総括する。3人の理想の女性像はわかった。それでは逆に苦手な女性像とは? 野村が「不潔なギャル」と即答すると、3人して「確かに」とうなずく。菅田は「すべてに否定的なコメントをされるのは苦手です。新しいことに飛び込もうとせず、頭だけで考えて否定的な事を言われると、一緒にいても楽しめない」と具体例を挙げ、野村も「隙があり過ぎても嫌ですね。ドジっ子過ぎると疲れてしまうし、何もできないで文句ばかりの女性も苦手」とプラスする。そんな白熱する2人の様子を静かに見つめていた吉沢は「女の人は怖い。男性といる時と女性同士でいる時の顔が違うと聞いたことがあります。その偽りが怖い。きっと女性は“人生、役者”なんでしょうね」と名言をポツリと呟いていた。好きな女性のタイプも苦手な女性のタイプもほとんど共通する3人。独断と偏見の男子トークを繰り広げるその様はまさしく『男子高校生の日常』そのものだ。菅田の「監督が僕ら3人の様子をベースにしてキャラクターを作っていった」という話も頷けた。映画『男子高校生の日常』は10月12日より、シネ・リーブル池袋ほかにて公開 公式サイト
2013年10月28日36歳の若さで謎の多い死をとげた元英国皇太子妃ダイアナの初の映画となる『ダイアナ』が、10月18日公開。ダイアナを演じたのは、『21グラム』『インポッシブル』など、アカデミー賞主演女優賞に2度ノミネートされている実力派、ナオミ・ワッツ。メイクや服装などでダイアナ妃に似せている以上に、憂いを秘めた上目使いと太陽のような笑顔、何気ない立ち振る舞い、囁くように滑らかな声と話し方など、丁寧な役作りでナオミがキャリアのすべてをかけたダイアナは必見! 今なお人々の心に生き続ける世紀のプリンセス・ダイアナを演じることにプレッシャーを感じたというナオミ・ワッツに話を聞きました。■この映画の魅力を教えてください。この映画は、ダイアナの人生がどのように孤独になっていったのかを描いています。メディアの注視や関心により、彼女は孤立し、ある意味の妄想に陥っていきました。そうなるのも無理はないとおもいます。しかし、その一方で、この愛の物語は、彼女に再び生きる喜びを与えたことを表現した物語なのです。私はこの企画にとても惹かれました。脚本もよく書けていましたし、多くの情報があったにも拘らず、彼女の人生について、つまり、この愛の物語のことは知らなかったことに気づきました。脚本の核となる、この愛の物語については何も知らなかったのです。私がオーストラリアやアメリカで生活していたからかもしれませんが、イギリスに住む友だちの多くも、ハスナット・カーン医師のことはよく知らないと言っていました。だからこそ、この映画は興味深いと思ったのです。このすばらしい愛の物語に魅力を感じる一方で、世界一有名な女性を演じることにプレッシャーを感じたことも確かです。決断にはそれは長い間かかりました。同時に挑戦が大きければ大きいほど、それに挑みたいと思ったのも事実でした。外見も内部も誰かになりきる、という点で非常に面白い役だと感じたのです。■役作りについて教えてください。単なる真似では終わりたくないと思いました。演技は、物語そのものであり、真実を映し、解釈を表現するべきです。でも、できる限り正確に再現することも大切だとも思いました。つまり、声のトーンや視線の感じ、そういった彼女の特徴的な部分を表現することは、とても大切だと思ったのです。この役から、いろんなことを学びました。多くの本や記事を読んだりして、新聞の1面で描かれた以上の、今まで自分が知らなかったダイアナ妃の側面を知ったのです。BBCパノラマ・インタビューは、情報源として使ったばかりでなく、声の使い方や表情を研究する素材となりました。あのインタビューを通して、彼女のもっていた情熱や愛情が深く感じ取れました。彼女のもっていた思いやりや、知性やユーモアに非常にひかれました。確かに不安ではありましたが、演じられて光栄でした。■ダイアナとハスナットの関係について、どう思われましたか? ダイアナが結婚後に関係を持った男性たちの中で、ハスナットとのことは、最も知られていません。でもほかの男性たちの何人かと違って、彼はとても威厳を持ってふるまっていたと思います。二人の恋愛は2年間続きました。ダイアナはハスナットの知性に恋したのだと思います。彼はとても力のある人でした。単純な意味ではなく、つまり自ら力を手にし、財力もあり、私たちが力だと定義する物を持っていました。でも優秀であるがために、自意識が強かったのも事実でしょう。信念があり、知性にあふれる人でした。それに、誠実でもありました。きっとダイアナは、瞬時に魅力を感じたのだと思います。そして、彼は今までとは違う彼女の側面、内にある自信や知性を引き出しました。それまで彼女は自由を感じられなかったと思います。でも、彼といれば自由になれたのです。■最後にダイアナという女性について、どう思われますか?女優というのは、複雑で、矛盾を抱えた女性を演じたいと思っています。そういった女性を題材にした映画やそれに伴う物語を見るのはとても楽しいです。そのような人生に共感を持ち惹きつけられるのです。1つの側面しか持たない女性を演じるのは退屈で、そういった女性を描く映画はまったく面白くありません。私はダイアナのすべてが好きになりました。彼女は強い意志を持ち、時に世間に背くこともありました。でも楽しく面白い女性で、気まぐれで茶目っけのある人でした。それに賢く心の温かい人でした。彼女のその優しさは皇室に一石を投じ、その精神は今も受け継がれていると思うのです。(c)2013 Caught in Flight Films Limited. All Rights Reserved『ダイアナ』は10月18日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー 公式サイト
2013年10月17日巨匠ブライアン・デ・パルマ監督が手掛ける最新作『パッション』。広告業界を舞台に女性同士の危険なパワーゲームを描いたサスペンスだ。美しい容姿からは想像もつかない、レイチェル・マクアダムス演じる女上司がパワハラ攻撃で部下・イザベル役のノオミ・ラパスを徐々に追い込んでいき、破滅へ向かわせるその魔性はかなりリアル! そんな野心、欲望、嫉妬が渦巻く凄まじすぎる女の世界を、美しい化粧の下に見事に再現したデ・パルマ監督に話を聞いた。Q:原作では、中年の上司と若いアシスタントだったが、ふたりを共に野心を抱く同世代の女性たちに変更した理由は? 物語に引きつけられた。サスペンス・スリラーだったからだ。僕にとってビジュアル的な語り口にもってこいのジャンルだ。楽しめる要素がたくさんあると思った。ふたりは競争心が強く、相手を思い通りに操ろうとするところがある。物語が進むにつれ、彼女たちは相手に対してあらゆる種類のパワープレイを使っていく。官能プレイや心理プレイを使い、自分のポジションを固めようとするんだ。Q:『パッション』の重要な鍵となるのが主演女優ふたりのキャスティング。レイチェルとノオミはどんな女優? オリジナル版のアラン・コルノー監督は、キャラクター間の性的な惹かれ合いについて避けて通っていた。だがレイチェル・マクアダムスとノオミ・ラパスは、それをストレートに演じたんだ。僕はふたりに“キスして、エロチックに”などとは指示していない。彼女たちがそうしただけだが、とても効果的だったよ。レイチェルとノオミは『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』(11)で共演し、安全地帯から危険なゾーンに足を踏み入れることができるほど、お互いを熟知していた。ふたりは何事も恐れずに挑戦した。とてもエネルギッシュで心を揺さぶる姿勢だったよ。レイチェルはとてもセクシーだ。ものすごく邪悪な女性を楽しんで演じていたよ。女優は役のクリスティーンのように操るのがうまいタイプの女性を演じたがらない傾向にあるが、レイチェルは全力を尽くして演じてくれた。『ミレニアム・ドラゴン・タトゥーの女』(09)でのノオミ・ラパスの不安定さを表現する高い能力に魅了された。ノオミはとても恐ろしい。彼女の頭の中で何が起こっているかわからない。彼女なら本当に人を殺せると思えてしまうよ。(c) 2012 SBS PRODUCTIONS - INTEGRAL FILM - FRANCE 2 CINEMA『パッション』10月4日よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー ・公式サイト
2013年10月02日6年間育てた息子が実は他人の子だったら…。血のつながりとは? 家族とは? 愛と絆の新たな形を描く衝撃の感動作『そして父になる』。カンヌ国際映画祭コンペティション部門では審査員賞を受賞。世界を感動の渦に巻き込み、映画祭での上映後はスタンディングオベーションが永遠と鳴りやまない事態にも。二つの対照的な家族の、それぞれ母親役を演じた尾野真千子さん×真木よう子さん2ショットインタビューが実現しました。それぞれに、人生の局面に立ちながらも母親として、そして女性として輝き続けることの大切さを聞きました。Q:尾野さん演じる“みどり”は一歩下がってついていくタイプ、真木さん演じる“ゆかり”は旦那さんを尻にしくようなタイプでしたが、今回演じられてみていかがでしたか? (C)Ken Hayafune 尾野さん:私が演じた“みどり”という役は、内に秘めるタイプで、旦那様についていくちょっと物静かな女性ですが、私自身はそうではないので、こういう女性もいいなと思いながら演じていました(笑)でも逆に、よう子が演じた“ゆかり”の方が自分には合っているんじゃないかなと思ったこともあって…よう子の方が私が演じた“みどり”の生活の方が合っているんじゃないかって話してたんだよね(笑)真木さん:そうそう、それは現場で話してたよね(笑)尾野さん:どっちかというと私は“ゆかり”的な性格だし、とてもにぎやかな家庭で育ったので気持ちもわかるし、演じていても色々なことを思いついちゃうだろうなって思うんですが、都会派の高層マンションに住んでいて、旦那さんがエリートで、という夢のような話を経験できたのは、ちょっと嬉しかったですね(笑)真木さん:私が演じた“ゆかり”は、どんなに辛い状況になっても全てを受け止めるというか抱きしめる女性でしたが、今回は演じるというより、私の役は子供が3人いたので、子供の世話をしに行ったという感じでした(笑)でも子供を交換した後に子供と接する時は複雑な母親の気持ちはありましたね。Q:一緒に演じられた福山さんとリリーさんの印象をお聞かせください。また、演じている中で自分の理想の夫婦像を感じたりはしましたか? 尾野さん:見た目はかっこいいし、こういう旦那さんがいたらいいなと思いました(笑)本当にすごい暖かい方なんですけど、福山さんが演じられた良多はちょっと冷たい人だったので、こういう顔もするんだと、想像とは違う顔を見せてくださいました。理想の夫婦像は、やっぱり“ゆかり”の家族みたいにワイワイする方がいいなと思いました。真木さん:リリーさんは撮影を重ねていくたびにどんどん父親になっていくので、本当にすごいと思いました。子供にも一番好かれていたし、器用な方なんだなと思いましたね。理想の夫婦像は考えませんでしたが、この映画を観て思ったのは、私が演じた方の家族である斎木家って実はものすごく理想的な家庭だなと思いました。でも今は多分、野々宮家のような家族の方が多いと思います。Q:是枝監督は子役には台本を渡さず、口伝えのみで演出されるそうですが、演じられていかがでしたか? お二人が母親として演じる姿は本当の親子のように感じられましたが、カメラが回っていない時などは頻繁にコミュニケーションは取られていたのでしょうか? 尾野さん:子供はその場で感じたことを表情に出してくるし、本番になると何がどうなるか、何をしゃべりだすのかがわからないんですよね。台本があったら次のセリフを想像できますけど、まだあまりお芝居もしたことがない子供だったので、本当に子供をみていたなという感じでしたね。本番じゃない時は遊んだりしていました。真木さん:私もカメラが回っていない時はずっと遊んでいましたね。私が演じた家族の方には3歳の子もいたので、私のセリフを取ったり、全然違うことを言い出したりもしていました。でも、それがいいカットになったり(笑)こっちとしては大変でしたけどね!(笑)でもすごい面白かったです。Q:母親役を演じられて、何かしらで“母”というものを感じることはありますか? (C)Ken Hayafune 尾野さん:今回だけでなくやっぱり歳を重ねていくにつれて思うことですが、母親ってすごい有難いんだなと実感しますね。母親を演じるようになって、より一層母との会話が増えたように思います。今まで母親がいて、父親がいてというのは当たり前のことのように思っていたけど、そういうすごく当たり前に思っていたことが、今回演じてみて、当たり前ではないんだなと感じました。真木さん:自分の母親のことを想ったりはあまりしないですが、今回の作品でいうと母親と父親の違いというものをすごく感じましたね。野々宮家で言うと、“みどり”は子供に近づいていくけど、良多は子供から離れていきますよね。やっぱりそういうところが、母親と父親との違いなんだなと思います。子供にとって母親って本当絶対ですよね。Q:お二人は同世代の女優さんとしてお互いの存在が刺激になることはありますか? 尾野さん:刺激はたくさんもらっていますね。やはり同世代というのもあるんでしょうけど、芝居をみててもそうですし、“真木よう子”という人をみてもそうですし、よう子が綺麗になると私も綺麗になりたいとか、芝居ですごいいい顔みせると、あ~ダメだ私も頑張らなきゃって思います。だから、刺激をいっぱいもらって良い方に良い方に考えるようになっていますね。(C)Ken Hayafune 真木さん:そんなこと初めて聞いたよ(笑)でも、やっぱり私も全く同じですよ。良い芝居されると悔しさもあるし、でも真千子のことは大好きだし、良い刺激になっていますね。Q:物語の途中では、両家族とも交換を決めましたが、ご自身の立場だったらどのような決断や行動をとると思われますか? 尾野さん:確かに過ごした時間も必要だし、血のつながりも必要だと思うから、やっぱり選べないですよね。だから自分がこの立場になってしまったら、多分本当にどうしたらいいのかわからないと思います。無責任かもしれないけど、選べないですね。どちらかを選んだら、どちらかを捨てるとかではないし、やっぱりどちらとも言いたくないですね。真木さん:これはなかなか難しいですね(苦笑)多分、結果的に交換するとは思うんです。でもそこで6年間育ててきた子が完全に自分の子ではなくなるということではないから、例え何十年経っても自分の子供と同じくらいの想いを持っているだろうし。難しいけど、私は交換するんじゃないかなと思います。Q:お二人共30歳を迎えられて女優真っ盛りだと思いますが、30代を輝いて生きる秘訣を教えてください。尾野さん:私は、遊びも仕事もなんでも楽しむというか、楽しめるようにしていくことが楽しむコツなのかなと思います。30代前は目指すべきところに一生懸命頑張っていくという感じだったんですが、最近は楽しむということを意識的にしています。真木さん:私も柔軟な考え方になってきましたけど、私は性格的に暗いので(笑)、大事なことほどそこまで考えなくてもいいよってところまで考えてしまって。だから不安だとかをワクワクに変えていく、というのは心がけています。あとは、何年経っても挑戦はしていきたいなと思いますね。(C)2013『そして父になる』製作委員会『そして父になる』9月28日(土)新宿ピカデリー他全国ロードショー9月24日(火)~27(金)全国先行ロードショー ・公式サイト
2013年09月27日現在大ヒット公開中の映画『風立ちぬ』を最後に引退表明した宮崎駿監督が6日、都内で記者会見を行い、引退について説明した。過去にも引退をにおわす発言があった宮崎監督だが「何度も言って騒ぎを起こしてきた人間なので、『まただろう』と思われているけれど、今回は本気です」とキッパリ。理由としては高齢を挙げて「年々机に向かっている時間が減っていくことは確実で、加齢による物理的なことにイラ立っても仕方がないけれど、長編アニメは無理だと判断した」と明かし「僕の長編アニメーションの時代は終った」と自らで終止符を打った。気になるのは今後のスタジオジブリの行く末だが、宮崎監督は「上の重しがなくなるんだから、『こういうものをやらせろよ』という声が挙がる事を期待しています。それがないとダメでしょうね。僕らは30代のときも40代のときも、やっていいんだったらなんでもやる、という気持ちで企画を抱えてきました。それを持っているかどうかでしょう」と若手たちに発破をかけた。なお今後ジブリ作品に宮崎監督がタッチすることはないという。1984年の映画『風の谷のナウシカ』では熱狂的ファンを生み出し、創立に参加したスタジオジブリで『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『もののけ姫』などの名作を生み出してきた宮崎監督。「そもそも僕は児童文学に影響を受けてこの世界に入った人間。基本的には、子供たちに対して『この世は生きるに値するんだ』という思いが根幹になければいけないと思ってやってきました。それは今でも変わりません」と諸作品にかけた思いを語った。これまでの監督人生を振り返って「監督になって良かったと思ったことはないですね。アニメーターになって良かったと思うことはありました。監督は(劇場公開という)最後の判決を待たなければならないので、胃によくない」と苦笑い。続けて「監督をやっている間も、アニメーターとしてやっていましたね。トンチンカンなことを言ったり、テレビや最近の映画のことも知らない僕を、鈴木プロデューサーが補佐してくれたお陰でやり切れた。孤高を保っている監督ではまったくありませんでした」と支えてくれたスタッフたちに感謝していた。今後については「やりたいことはアニメーションではない」といい「ジブリ美術館の展示物が色あせたり、描き直さなければいけないものもある。自分の筆やペンで描かなければいけないものなので、時間ができたらボランティアでやっていきたい。自分が展示物になりそうだけれど」とニヤリ。最後は「長い間色々とお世話になりました。もう2度とこういうマネはしないと思います」と笑顔で会場を後にした。宮崎監督は1941年1月5日、東京出身で現在72歳。東映動画でアニメーターとして活躍した後、映画『ルパン三世 カリオストロの城』で長編映画監督デビューを飾る。原作・脚本・監督を兼ねた1984年の映画『風の谷のナウシカ』で熱狂的ファンを生み出し、創立に参加したスタジオジブリで『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『もののけ姫』などの名作を生み出す。2001年の『千と千尋の神隠し』では、アカデミー賞長編アニメ賞やベルリン国際映画祭金熊賞など世界的な賞を受賞した。現在公開中の『風立ちぬ』は、零戦設計者として知られる堀越二郎の半生と同時代の作家・堀辰雄による小説をモチーフに、戦中を生きる2人の男女の姿を描いたドラマで、今週末の映画観客動員ランキングでは7週連続でNo.1。これまでの興行収入は約88億円を記録している。この日の会見にはテレビ70台、200媒体、外国メディアは13カ国、総勢605人のマスコミが集まった。会見は約1時間30分ほど行なわれた。
2013年09月06日フランス大統領官邸史上、唯一の女性料理人として1980年代に2年間ミッテラン大統領に仕えた女性シェフ、ダニエル・デルプシュの真実を描いた映画『大統領の料理人』。ひょんなことから、大統領のプライベートキッチンを任されることになった女性シェフが、型破りな豪快さと絶品料理でお堅い官邸の常識と大統領の「心」までも変えていく様を描きます。本国フランスでも大ヒットし、ミシュランのスターシェフ監修の元、当時のレシピを再現した、とても「美味しい」映画であると共に、スパイスの利いた人間模様が、時には鋭く時にはユーモアに溢れて表現されています。そんな実在する伝説の女性シェフを演じたカトリーヌ・フロのインタビューが映画のキーともなる「世界の果て」から届きました。Q: 「世界の果て」とも言えるロケーションからの撮影開始ですが、ここから始めるということは、あなたが役を演じるにあたって意味のあることですか?この映画は、ここから始まるんです。どう言ったらいいかしら…。そもそも意味のあることなんです。大変なのは、結果的に後で起きる出来事、つまり4年後の出来事を先に撮影するということね。私たちは、まるで世界の果てにいるようです。ですから、私は彼女が世界の果てに来た姿を想像できます。おそらく、何かを流し去るという目的もあって来たのかもしれません。そう、単純でない何かを流し去るためにね。たとえエリゼ宮で多くの感動や出会いなどがあったことを思い返したとしても、ここはある意味、自分自身を洗い流せる場所だと思います。この土地を見て、彼女がそれまでに経験したことを洗い流すのです。Q: ダニエル・デルプエシュと実際に会って、「世界の果て」で経験した特別な出来事について話しましたか? ええ、少しだけ。私は、その出来事が彼女にとって鎮静剤となったのだと感じました。そして、そうした出来事が鎮静剤となるような生き方をするには、気骨のある人物である必要があると思います。ここでの生活は、相当厳しいものですから。丸一年も過ごすなんて、大変なことだと思います。でも、人生の中で時には、自分自身のことだけを考えるために、そういった状況が必要になのだと思います。誰にも頼らず、何も無い所で1人きりになることがね。その人にとって意味のあることだからです。この映画は、そのことも語っています。Q: ダニエル・デルプシュ本人の家で撮影を行うことに、どのような効果があるか教えてください。実在の人物を演じるというのは、実は抽象的なものです。彼女にとって、困惑する事もあるでしょうし、彼女の近くで演じる私も困惑します。なぜなら、私は彼女であると同時に彼女ではありませんし、実体験と比べて台本はフィクションの部分も多いでしょう。本当の彼女から来ている部分が沢山あるのと同時に、そうでないものも沢山あります。ですから、その選別をしなければなりませんでした。それはとても不思議な体験です。なぜなら、ダニエル・デルプシュは強い個性を持つ人物で、私たちが語っているのは彼女のほんの一部分なのですから。私は、彼女の性格の指針となるものを、身につけなければなりませんでした。実在する彼女がいて、そして、彼女から解放されようとする私がいます。今回、特別なのは、その彼女がそこに存在するということです。でも、撮影が進めば進むほど、私は彼女がそこに居ることを忘れるのです。ある意味、ダニエル・デルプシュのことを、私たちはそこまでよく知っているわけではありません。彼女自身というより、彼女の物語が有名なので。私は、そこにあまり感情移入しすぎないようにしました。私はこの役柄を楽しみ、またそれを真剣に受け止めました。エリゼ宮で料理をすることになるという出来事がどういうことなのか、理解しようとしています。おそらく、それは彼女にとって予想外の出来事だったことでしょう。たとえ彼女がすでに素晴しい経歴を持っていたとしても。彼女はアメリカや日本へ行き、研修を受け、フォアグラについて学びました。彼女は野心的で、エネルギッシュで、アイデアに溢れた女性と言えます。かなり模範的な形で、自分の人生を勝ち取ってきた人です。面白いのは、そんな彼女がエリゼ宮で直面する状況です。様々な人物、男性たちに囲まれて。彼女は、誰のために働くのかもよく分かりません。これらが、この物語の面白いところだと思います。そこでは、人々が言うことと彼らが実際にやることは、必ずしも一致しません。それは政治の世界であり、多くの仲介者が存在する世界です。それでも彼女は、力強く頑張る、かなり自由な人物です。ちょっとした革命家であるとも言えますね。勇気があり、恐れを知りません。映画『大統領の料理人』9月7日からシネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマ他、全国公開 ・公式サイト Les Saveurs du Palais (C)2012-Armoda Films-Vendome Production-Wild Bunch-France 2 Cinema
2013年08月31日天然系のキュートなヒロインが、ポップな50年代フレンチ・カルチャーを舞台に、恋に仕事に大奮闘し、興奮と感動をお届けする爽快なサクセスムービー『タイピスト!』。キュートなだけじゃなく、2013年セザール賞5部門ノミネート、フランス映画祭2013観客賞(最高賞)受賞作品と、とても高い評価を得ている。50年代フランスを舞台に、本当にあったタイプ早打ち世界大会に全てをかけるヒロインを演じ、ヘップバーンの再来、と評価されたデボラ・フランソワのインタビューをお届けしたい。Q: 50年代の女性を演じるのは、いかがでしたか? あなたが考える、当時の女性たちのイメージとは? 今回の役作りをするにあたって、50年代の映画を沢山観ました。監督からも、雑誌だったり新聞だったり、タイプライティングの教本等様々な資料を貰い、研究しました。50年代の女性は、今とは服装も動き方も話し方も違うので、そういったディティールにすごく注意をしながら監督と色々相談しながら進めていきました。当時のスター、マリリン・モンローやオードリー・ヘップバーンは、いまだにとても人気がありますよね。50年代の映画というのは、ものすごく好きな時代だったので、今回監督から前観たことがあったものでも、また観るように言われ色々観て研究しました。当時は、女性解放運動の初期の時代であって、今の女性に比べて権利もなく、勉強を続けたり仕事を見つけたりしたいと思っていても、なかなかできなかったり。そういう風にしようとすると変な目で見られたりして、25、6歳になるともう結婚して家に入り、子供を産まなきゃいけない、そんな制約がある時代で、ローズという役は、その逆をやりたがるすごいキャクターなんです。Q: 50年代の女性と現代女性の違いは? 彼女たちから学べることは? 50年代の女性たちから学べるのは、自由を求めるために戦うという姿勢。今の世代の女性たちは、自由が当たり前のように思われていて、平等への戦いは今でも続いていることを忘れています。もう全て手に入れて、男性と平等だと思われがちなんですが、いまでも給与の格差など、まだまだ平等でないことも続いていると思います。是非、この映画を観て、まだ私たちにやれるべきことがあるんだって感じ取って欲しいと思います。Q: 50年代ファッションはどうでしたか? 衣装の多くはこの映画のために作られたそうですが、お気に入りの衣装はありますか? 衣装さんと色々話し合いながら、いくつものドレスを作りました。布からデザインから、本当にディティールまで色々相談しながらこだわって作りました。どれも本当に素敵。全部好きなので、一つ選ぶのは難しいのですが、しいてあげるなら一番最後、大会で着ていたドレス。映画的にも、とてもシンボリックで、衣装の中でも唯一のローズピンク色なんですが、役名のローズともシンクロし、華やかさとか夢を象徴するドレスです。Q: 相手役のロマン・デュリスの印象は? 「指導者」と「教え子」の恋愛って、どう? ロマン・デュリスには大変いい印象を持っていて、最初から息もぴったり演じることができました。彼はどっぷりと役のルイ・エシャールという人物になりきっていましたので、いつも彼を通じてルイ・エシャールを見ているような感じでした。彼は凄く役作りをしっかりしてくる人でしたので、プロフェッショナルですし、正確にいつ何をどう演技するかを把握した、テクニックも素晴らしい俳優さんでした。一緒に共演できて、本当に良い経験になりました。Q: タイプライターで勝負する役ですが、タイプライター歴は? 練習は大変でしたか? まず練習ですが、今回撮影にあたって6ヶ月間、毎日2~3時間練習しました。やはり、映画に出てくるように早打ちができなくてはならなくて、映画でも、あれは映像を決して早回ししているのではなくて、実際にあのスピードのままタイプしています。監督が、観客を騙さず、リアル感を出すために最高速で打って撮影しようってことになりました。もちろん、最初はゆっくりしか打てませんでした。ああやって早く打てるようになった、というのは私にとって、ものすごく大きなチャレンジでした。実生活でもコーチについてもらって練習したのですが、コーチが来ない日も宿題があり、とにかくずっと練習を続けました。PCが普及する前に父親のタイプライターは、触ったことはあるけど実際打って使ったことはありません。10本の指を使って打つ、ということを今回練習をして初めてきちんとしました。本当にハードに練習しましたよ。Q: この作品の見どころは? お気に入りのシーンは? 沢山のシーンが好きだし、それぞれ違った理由で好きなので難しいですけれども、中でもとりわけ気に入っているのが、赤いドレスを着てバスルームから出てくるところ。あれはヒッチコックの『めまい』にオマージュを捧げているシーンで、本当に美しくて素敵なシーン。もちろん、ラストの大会のシーンもとても印象的。あとは、私は出ていないのですが、ロマン・デュリスとベレニス・ベジョが2人で、どうして自分じゃいけなかったんだって問い詰めるシーン。自分は現場にいなかったので、映画ができてから初めて観ましたが、すごく感動的で好きなシーンです。Q: 最後にメッセージを! とってもワンダフルで素敵なコメディです。映像も衣裳もスタイリッシュだし、本当に素敵な映画なので、みなさん、是非『タイピスト!』を観に来てくださいね。映画『タイピスト!』は、8月17日(土)より ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー ・公式サイト (c)2012 ‒ copyright : Les Productions du Trésor ‒ France 3 Cinéma ‒ France 2 Cinéma ‒ Mars Films - Wild Bunch - Panache Productions ‒ La Cie Cinématographique ‒ RTBF (Télévision belge) (c)Photos - Jaïr Sfez.
2013年08月10日太平洋(パシフィック)の深海から突如出現し、地球を絶滅の危機に陥れる未知なる“KAIJU”と、人類の英知を結集し生み出された人型巨大兵器“イェーガー”との壮絶な戦いを、ハリウッド最先端のVFXを駆使して描いたSFスペクタクル超大作、『パシフィック・リム』。人類滅亡の危機から救うべく“イェーガー”に乗り込む、女性パイロット・森マコ役を迫力のアクションとともに演じる菊地凛子にインタビューを行った。■アクションシーンがとても格好良くかつ迫力ありました。今回のアクションシーンのためにどんな準備をされたのでしょうか? 撮影に入る約2ヶ月前にウエイトリフティングやビーチでのブートキャンプ、マーシャルアーツなどパイロットになるためにやらなければならないトレーニングはぜんぶやらせてもらいました。そのなかでも一番大変だったのはブートキャンプですね。軍隊の人がやるようなプログラムだったんですが、季節は夏のLAのビーチ! 砂浜を走るだけで「死ぬ……」って思うような状況でした(苦笑)。たとえば、ビーチで「あのポールまで走ってこい」って言われるんですけど、そのポールがどこにあるのか全然見えない(苦笑)。蜃気楼なんじゃないかって思うほど遠かったり。いままで経験したことのないことをたくさん経験させてもらいました。あんなに大変なトレーニングは生まれて初めての経験でした。また、トレーナーの先生が厳しくて、毎日体重をはかるだけでなく、筋肉がどれだけ増えたか、何を食べたのかもチェックされるんです。■その2ヶ月間のトレーニングの成果は、撮影に入ったときにどんなふうに役立ったのでしょうか?(この役を演じるにあたって)撮影自体よりも撮影に入る前の準備、トレーニングの方が大変だと思っていたので、実際に撮影に入ったら楽になれると思っていたんですね。でも、大きな間違いでした……。撮影の方が全然大変だったという(笑)。ロボットの操縦席はリアルサイズのロボットの頭を作っていて、建物の5階ぐらいの高さから1階に突き落とされるようなこと(衝撃)もありました。そんな大変な撮影が待っているので「準備をしっかりして下さいね」という2ヶ月だったんです。でも、いま思えばあれほどの達成感はなくて。嬉しかったのは、(マコがローリー・ベケットと操縦する)ジプシー・デンジャーの頭の操縦席での撮影が終わったとき、ギレルモ監督がロボットの型をしたゴールドの像をプレゼントしてくれて。その像には「(あなたは)生き残りました」的なメッセージが入っていて。嬉しかったですね。■遊び心あふれる素敵なはからいですね。そんなギレルモ監督の演出はどんなものだったんでしょうか?操縦席での撮影のときはヘルメットをかぶっていて、その内側にマイクがセットされているんです。で、撮影が続いて中集中力が切れてくるとマイク越しに監督がトトロの歌をうたってくれたりとか(笑)。あと、トレーナーからは食べちゃいけないって言われているのに「チョコレート食べるか?」って言ってきたり。とてもいたずら好きでとてもチャーミングな監督です。■KAIJUと戦うため、イェーガーに乗り込むパイロットは心をシンクロさせるという設定が、人と人との絆を描くドラマにつながっていきます。アクションだけじゃない人間ドラマとしてのこの映画の魅力、菊地さんはどう捉えていますか?ロボットを操縦するのは2人以上で、しかもその2人が信じ合わないと動かない。世界を救う、戦いに挑むためにはまずお互いを信用しあわないとならないんです。そういうコンセプトって人生にも置き換えられるなって思うんですよね。この映画はロボットを動かすというのがテーマだけれど、人が誰かと関わり合おうと覚悟して、その人に良いところや悪いところ受け止めて前に進んでいこうという人生にも言えると思う。そこが魅力でもありますね。■ということは、この映画に出たい、マコ役を演じたいと思ったベースには、そういうストーリーやテーマに惚れたのも理由ですか?そうですね。あとは、ギレルモ監督がキャストを信用してくれる方というのも大きいです。監督が絶対的な信頼をしてくれるからこそ、2ヶ月の準備期間中、相手役のチャーリー・ハナムとのスティックファイティングのシーンであるとかブートキャンプであるとか、2人で一緒に乗り越えることができた。そして、その期間を経てはじめてあの操縦席に立って、お互いをシンクロさせることができたんです。2人のうちのどちらかの集中力が切れたら「大丈夫だよ、頑張ろう!」って励まし合いました。それが、この映画の核になっていると思うんです。互いを信じ合うことによって大事なものを守ることができる、そこには深い愛、広い愛があると思いました。■アクションと演技の両方をこなす、とても難しい役だったと思うのですが……。(c)2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LCCギレルモ監督は、演技や役作りは心配していなかったようで、とにかく(キャストの)体力を心配していました。けれど、ハリウッドの長い制作期間(今回は2ヶ月間の準備期間)は役作りを助けてくれます。ある程度の時間を与えてもらうことで監督やキャストとの間に信用も生まれますし、何よりも体作りは時間が必要。今回は有難い準備期間をいただきました。■撮影現場には大掛かりなセットが組まれていたと聞きました。撮影を通して一番驚いたことは何ですか?どのセットにも驚かされたんですが、やっぱりさっきの話しにも出てきたロボットの頭部、操縦席のセットですね。本当にリアルサイズのロボットの頭がスタジオにあるんです。それがすごく大きくて、ウィーンウィーン、ガンガンッて動いているのを見て「わあ、すごいな〜」って思っていたら、ギレルモ監督が「凜子はあそこに乗るんだよ!」って。「えっ!? あんな高いところに?」って驚きましたね(笑)。あとはスタジオのなかに大雨を降らせたりヘリコプターがあったり、規模が大きすぎました。■最初にオファーを受けたときは、実物大のロボットのなかで操縦するとは思っていなかった?全然、想像していなかったです。グリーンスクリーンで撮影するのかなって思っていましたから。でも、ギレルモ監督はできるかぎりリアルサイズのセットを作って撮影していました。さすがにKAIJUが動いたのは見たことがなかったですけどね。■そういう監督のこだわりひとつとっても、作品への愛、映画への愛を感じますね。(c)2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LCCすごく感じます。監督のためにみんなが頑張ろうって思っていたというか。そういう想いが映画にも現れていて。監督の日本に対する愛、オマージュ、尊敬もこの映画の端々から伝わってきます。■CGが加わった、完成した映画をご覧になった感想も聞かせてください。子供の頃から怪獣やロボット映画を見て育ったんですが、この映画はただの怪獣映画じゃない、ただのロボット映画じゃないというか──自分が出演しているのを忘れて見入ってしまうほど夢中になれたんですね。そういう意味では、いままで見たことのない作品でした。SF映画ではあるけれどそれだけじゃない、家族の絆や愛、友情、国を問わず人々が信じ合って戦う姿があって、それを多くの人に見てほしいと思いました。■もう何度も映画を観ているそうですが、何度観てもこのシーン好きだなと思うのはどのシーンですか?たくさんあるんですけど……やっぱり、ジプシー・デンジャーの動きがふつうのロボットの動きじゃないことですね。ハートもあるし、何よりも刀を持っているというロボットは初めてだったので、刀を出してきたときは「すてき!」って思いました。あと、マコが初めて登場するシーンに関して、監督がすごくこだわりを持っていてくれていたこともあって、その登場シーンも好きです。■最後に、演じたマコのキャラクターについて、マコのこういうところが好き、気に入っているところを聞かせてください。マコは「凜子に近いキャラクターなんだよ」と言われていたので、頭で考えずに自分らしく演じた方がキャラクターに寄り添えるのかなと思って演じていました。マコはものすごく芯が強くてタフかと思えば繊細な一面も持っている女性。男性に対して奥手だというのも可愛らしくて(笑)。育ててくれた父に対する尊敬や愛も彼女の言動からにじみ出ている、とても大好きなキャラクターです。『パシフィック・リム』2013年8月9日(金)新宿ピカデリー 丸の内ピカデリー他 3D/2D同時公開配給:ワーナー・ブラザース映画・ 公式サイト
2013年08月09日正義に燃えるヒーロー、ローン・レンジャー(アーミー・ハマー)と復讐に燃える悪霊ハンター、トント(ジョニー・デップ)、何もかも正反対な2人が、聖なる力に導かれ巨悪に立ち向かう。『ローン・レンジャー』はこの夏、劇場でハラハラドキドキを味わえる、空前のアクション・アドベンチャーだ。『パイレーツ・オブ・カリビアン』3部作を生み出したの黄金のコンビ、ジェリー・ブラッカイマー(製作)&ゴア・ヴァービンスキー(監督)。満を持してジョニー・デップと再タッグを組んだ超大作『ローン・レンジャー』が公開される。公開を記念して、監督を務めたゴア・バービンスキーに作品の魅力を聞いた。Q:『ローン・レンジャー』を監督したいと思った理由は? 私が育ったのは70年代なので、「ローン・レンジャー」のイメージは、張りぼてで、あまり深みのないものでした。私が興味を持ったのは、ネイティブ・アメリカンとレンジャーが出会い、ぶつかり、絆を結ぶようになってゆく物語です。ローン・レンジャーの物語はアメリカでは誰もが知っています。これをトントの視点から語るという部分に、私は特に惹かれました。そのアイデアが浮かんだ時、「オーケイ、これで切り口は決まったな」と思いましたね。ジョニーがトントを演じるということは、決まっていたので、トントを適切に描くことも大切だと感じました。私たちのバージョンの『ローン・レンジャー』では、どちらが助手なのか分かりません。私は「ドン・キホーテ」が大好きですが、サンチョ・パンサの視点からドン・キホーテを語る、というスタイルにずっと興味を持っていました。ジョニーがトント役につき、物語も決まった所で、次はローン・レンジャーに戻り、この男の人間像を作り上げることになりました。アーミー・ハマーをキャスティングしたことで、すべてが解決したようなものです。私たちは、言ってみれば、往年のスター、ジェームズ・スチュワートをウェスタン映画の巨匠サム・ペキンパー監督の映画に放り込んだようなタイプのキャラクターを求めていました。『リバティ・バランスを射った男』のジェームズ・スチュワートは、エプロンをしたまま拳銃を片手に外を歩きますが、それはある意味、彼の信念の現れです。私たちのローン・レンジャーにも、そういった信条を持たせ、この信条を、正義さえも金で買えてしまうグレーな社会にぶつけたいと思ったのです。そんな彼の相棒としてトントを据えることで、法を重んずる男vs大自然に従う男という図式の人間関係が出来ました。2人はお互いにないものを埋め合って完全になる、そういうストーリーに私は強く惹かれました。Q:『ローン・レンジャー』の企画について最初に知らされたのは『パイレーツ…』の製作中のことですか? 確か『パイレーツ2』の撮影で浜辺にいるときでしたね。(脚本の)テリー・ロッシオとテッド・エリオットが、「ローン・レンジャー」の映画化権を取ってジェリー・ブラッカイマーのところに持ち込もうという話をしていました。ジェリーもそのアイデアを気に入っていたようだし、2人はかなり情熱を持っていましたよ。そこで私はジョニーに「君がトントを演ったらどうだい? 」と言ったのです。単純にそれが面白いと思ったのでね。そのときは、色々なアイデアを出したりしながらお喋りしましたが、あくまでも本気ではありませんでした。ジェリーもまだ権利を取っておらず、ジョニーはトントについて考え始め、私は『ランゴ』の製作に入って行ったのです。テッドとテリーは原案を幾つか書きはじめていました。『ランゴ』を作っているとき、ジョニーが頭に鳥を乗せてトントに扮装した写真を見せてくれました。どこかの段階で彼が撮ったものです。そして、このプロジェクトに参加して、また一緒にやらないかと誘われました。その写真がとても素晴らしいものだったので、ようやく私も本気で考えるようになったのです。キャラクターは出来ていても、ストーリーはどうする? そこで脚本家のジャスティン・ヘイスを雇い入れ、ジャスティンと私でストーリーに挑みました。とにかくトントの視点からこの物語を語りたいと思っていました。そして100歳になったトントが少年たちに物語を語る、つまり、あてにならない語り手の視点からストーリーを語るという形式に辿り着きました。そこからストーリーが一気に形成しはじめましたね。18か月かけて脚本を仕上げ、これをジェリーたちのもとに持ち帰ると、誰もが興奮していました。Q:ジョニー・デップのトントの役作りについて聞かせてください。あれがジョニーの本領ですよ。彼は奇妙で人を困惑させるようなキャラクターを生み出します。この映画が他の作品と違うところ唯一をあげるなら、彼は確かに今回も作品全体をかっさらっていますが、目立たずにそれをこなしています。分かりますか? この映画の主人公が2人だということを彼はしっかりと意識しているのですが、以前に彼がそんなことをやった記憶は私にはありません。彼はアーミー・ハマーを助演し、アーミーは彼を助演して、ギブ・アンド・テイクの関係になっていました。色々な意味で驚くほど抑えられたパフォーマンスになっていますよ。ジャック・スパロウが、まるでワルツを踊るようにあのスクリーンを支配した形で、自分の船を取り戻そうとしたときとは、パフォーマンスが明らかに違うのです。初期段階で彼とそういう話をしていますが、様々なレベルでずっと寛大に演じることになるだろうことをジョニーは心得ていました。そういう彼の姿を見るのは実に楽しいものでしたよ。Q:この映画を見る人々は何を期待できますか? 予測できないことが起こることを期待できます。素晴らしいストーリーのこの映画で、私たちは皆さんをジェットコースターのような興奮をお届けしますよ。『ローン・レンジャー』大ヒット上映中 ・公式サイト (c)Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer Inc. All Rights Reserved.
2013年08月02日太平洋戦争直後の日本で、マッカーサー元帥が命じた極秘調査とは―。日本の運命を決定づけた知られざる物語を、壮大なスケールで描いた歴史サスペンス超大作、『終戦のエンペラー』。その中で極秘調査を命じられる”フェラーズ准将”を演じる、人気海外ドラマシリーズ「LOST」の主演でお馴染のマシュー・フォックスにインタビューを行った。(c)KaoriSuzuki■本作に出演していかがでしたか。この映画に関われて、僕はとても誇りに感じている。ストーリーにとても感動したんだ。映画の中のラブストーリーにとても感動した。また、こういった歴史についてはほとんど知らなかった。新しい歴史を学ぶのは大好きだよ。僕は歴史のことはよく知らないと感じているし。だから、いつでもストーリーテリングと、過去に起きた事柄について何か学べる機会を組み合わせることが出来れば、それ以上のことはないと感じるんだ。■本作で演じられた役についてどう思われましたか?この作品に登場するフェラーズは、とても素晴らしい人だと思った。途方もなく難しい任務を任されたけど、それは非常に重要な政治選択をもたらすものでもあった。不可能とも思えるような任務だけでなく、フェラーズは愛する人を失った悲しみにも耐えなければならなかった。一生に一度の恋、そう思えるような人との出会い、そして別れ。それらは全て、1945年のフェラーズがとった行動や決断に、何らかの影響を与えることになる。彼の心の葛藤が痛いほど伝わってきたし、その姿に引きつけられたんだ。■マッカーサーと昭和天皇について、この役をやる前に知っていたことはありましたか?また、彼らに対する印象は変わりましたか?僕は昭和天皇についてはほとんど何も知らなかった。もちろん、マッカーサーについては知っていたよ。僕のマッカーサーのイメージは、この映画を作ったことで変わった。僕が持っていたマッカーサーのイメージは、ほとんどマッカーサーの写真のイメージそのままだった。あの当時アメリカによって下された決断は、アメリカにとって輝かしい瞬間だったと思う。とてもポジティブで正しい決断だったと思う。そして、決断は、日本人や日本の国のためのものだった。復讐したり、罰したりしようということではなくね。■マッカーサー元帥を演じるトミー・リー・ジョーンズさんとの共演はいかがでしたか?恐れ多くも、あのトミー・リー・ジョーンズだよ。素晴らしい経験をさせてもらったよ。本当にね。彼がマッカーサー元帥を演じると聞いた時は、“適役だ”と思った。彼以外にこの役にふさわしい人なんて頭に思い浮かばなかった。マッカーサー元帥を完璧に演じられる人は他にいない。(c)Fellers Film LLC 2012 ALL RIGHTS RESERVED経験豊富で輝かしい功績を持つ彼と一緒に仕事ができたことを、光栄に思っているよ。彼の情熱は、徹底した役作りからも感じられるし、すごく刺激を受けた。ベテラン俳優の情熱、仕事に対するプロ意識を目の当たりにすると、いつもたくさんの刺激を受ける。ジョーンズ氏との共演も、例外ではなかった。■初音映莉子さんとの共演はいかがでしたか?すごく楽しかったよ。撮影に入るかなり前の段階から、演じる相手との相性がすごく重要になると思っていたし、2人の愛には真実味と説得力を与えなればとも強く感じたよ。一緒に演じるシーンがとにかく多いからね。初顔合わせの瞬間から、ぎこちなさは感じなかったんだ。すぐ打ち解けたし、自然な感じで役に集中することが出来た。手応えを感じた撮影だったよ。作品にとって重要な部分でもある、2人の間の信頼や温かい愛情をうまく表現できたと思う。映莉子は素晴らしい共演者だよ。■なぜフェラーズとあやは一緒になれなかったのでしょう?日本人だった彼女には、何か義務のようなものがあったのでしょうか。(c)Fellers Film LLC 2012 ALL RIGHTS RESERVEDそれに関しては、映莉子(島田あや役・初音映莉子)に聞いたほうが良いと思うよ。フェラーズ自身も、その答えを見つけることはできなかったんじゃないかな。フェラーズには日本文化の知識があったし、理解を深めようともしていた。それは、天皇の処遇について彼がまとめた意見書からも伺える。でも、あやが取った行動については、どうかな…。フェラーズにとっては、頭では理解できても、心では理解したくない行動だったのかもしれない。胸の中では、色々な感情が入り混じっていたと思うよ。彼は日本人の心についての理解もあったし…。理由や状況はなんであれ、あやとの愛は不滅だとフェラーズは思っていた。僕はそう考えているよ。■日本の皆さんがこの映画を観て、どんな反応をすると思いますか?難しい質問だね。実のところ、そういうことはあまり考えないようにしているんだ。とにかく、撮影中は自分の役だけに集中している。映画を観た人たちが何を感じるのか、どんな反応を見せるのかは考えていない。これは、第二次世界大戦直後を舞台に伝えられる、美しいラブストーリーでありながら、歴史上重要な出来事についても描かれている。実ることのなかった愛。別れてしまった2人。そして、戦争も映画の大きなテーマの1つだ。この映画を観た人には、そんな時代に深い絆で結ばれた2人の愛に感動して欲しいと思う。歴史から学ばなければ、また同じことが繰り返されてしまう。二度と同じ過ちを繰り返さないためにも、未来を創る僕たちの責任について、この映画を通じて考えて欲しいと思う。『終戦のエンペラー』2013年7月27日(土)全国ロードショー配給:松竹株式会社・ 公式サイト
2013年07月23日選ばれた女性の胸にのみ寄生する、妖しくも美しい、シャニダールの花。映画『シャニダールの花』で、その花に含まれる新薬開発の成分を求めて研究に日々を捧げる大瀧を演じたのは、綾野剛だ。ミステリアスで独自の雰囲気が人気の綾野にこの作品の魅力を聞いた。(c) anan / 小笠原真紀■脚本を読んだときの印象、そして石井監督の現場は如何でしたか? 最初に台本を読み終わったとき、石井監督が醸し出しているものが映像になるのであれば、参加したいと思いました。前から石井監督の作品や、文章を読んで、魅力的な方だなと思っていて、台本の中身や、僕がどう思ったかが大切なのではなくて、石井監督が纏うものが映像化されること自体が重要というか。石井監督から出てきたものを生身の人間が体現するのであれば、その作品に関わりたいと思いました。撮影現場では、監督が作った確固たる世界観があって、監督を見ていれば自然とその世界に入っていけるので、役を作るという感覚はなくて。美術や衣装などのスタッフの仕事も素晴らしく、現場に入った瞬間、これはもう余計な役作りは必要ないと思いました。■黒木さんと初めて共演をされる中で驚かされたり、刺激を受けた部分はありますか? 演じているときは役柄の大瀧でしかないので、綾野剛としての驚きはなかったです。自分の客観性は持たないし、演じるときは基本的に自分を捨ててしまうので。セリフというのはコミュニケーションで、その行間にある感情の方が圧倒的に大切になると思うんです。ただ、大瀧として「え、なんで今、響子はこういう表情してるの? 」って相手の行動に驚くことはありました。意外と単純に反応しているというか、本当にシンプルにやっているつもりです。■劇中で見せた響子との鼻と鼻を合わせるシーンが非常に印象的でした。あのシーン、台本ではキスするはずのシーンだったんですが、大瀧は響子に対してそういう感情は抱けなかったんじゃないかと思って。人って自分のことを指す時、鼻を指しますよね。心がそこにあるというか、鼻って一番綺麗な場所のような気がするんです。だから大瀧は響子と心を通わせるような気持ちで、唇じゃなくて鼻と鼻をあわせたかったんじゃないかなと。気持ちとしてはキスしているんです。■今作は“花”がテーマの作品となっていますが、想い出の花はありますか? 中学と高校のとき、食虫植物のハエトリソウを育てていました。子供の頃、オジギソウが大好きで、いつも隣の家に生えていたオジギソウを撫でながら学校に通学していたんです。僕は1月生まれなんですが、調べたらオジギソウが僕の誕生花で、花言葉は〈感じやすい心〉と〈失望〉。なるほどなと思いました(笑)。 僕は花そのものよりも、咲くまでの過程に魅力を感じます。シャニダールの花も女性から生み出されることに魅力がある。何にせよ、そこにたどり着くまでの過程がいいですよね。■最後に、どのように今作を見て頂きたいですか? この作品を観た後に、新しい理解を導き出してくれたらなと思います。何かを理解しながら観るのもとても豊かなことですし、最初から答えが出ているような作品も僕は好きですが、この作品はそうじゃないんですよね。とても静かで、常に何かが揺らいでいる狂気のようなものを感じられる作品です。この作品は、“こういう話だな”と自分の枠に当てはめずに、スクリーンの中で起こっている事実を受け止めて、鑑賞後に自分が感じた答えを正解と思ってほしいです。映画『シャニダールの花』は、7月20日(土)よりテアトル新宿ほか公開 ・公式サイト (c)2012「シャニダールの花」製作委員会
2013年07月23日大ヒットシリーズ『パイレーツ・オブ・カリビアン』のスタッフが再び集結して作り上げた映画『ローン・レンジャー』の来日記者会見が7月17日都内ホテルで行われ、ハリウッド俳優のジョニー・デップ、主演のアーミー・ハマーらが出席した。現在交際中の女優アンバー・ハード、長女のリリー、長男のジャックを連れて1年2か月ぶり10度目の来日を果たしたジョニーは「日本に来るのは本当に嬉しいことだけれど、問題はいつも時間が短すぎることだね。だからいつかきちんと時間をとって日本を満喫したい」とニッコリ挨拶。ハリウッドの第一線で活躍し、50代に入ってもなおクールさを保つジョニーに「カッコ良くなるための秘訣は?」との質問が挙がると、ジョニーは「カッコ良くなる為には、アンクールであるべき」と断言し「世間体を気にせず、自分らしくいるのが大切。アンクールであれ、そして無視をしろ。この2つが重要だね」と意外なポイントを明かした。『パイレーツ・オブ・カリビアン』3部作の名プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーとゴア・ヴァービンスキー監督が、アメリカの国民的ヒーローをスクリーンに蘇らせた同作。正義に燃えるヒーローのローン・レンジャー(アーミー)と復讐に燃える戦士トント(デップ)が、聖なる力に導かれて巨悪に立ち向かっていく様をアクション満載で描く。演じたトントについてジョニーは「テレビシリーズでもトントが好きで、彼が何故相棒でしかないのか不思議だった。僕は組織からはみ出したアウトサイダーが昔から好きで、今回は原住民的キャラクターを前面に押し出すことができると思ったし、トントを引き立たせるチャンスでもあると感じた」と愛着を語り、頭の上に乗せた鳥や顔面に施した奇抜なメイクは「とある絵画からヒントを得たんだけれど、そこに描かれている原住民はそれまでの僕のイメージを覆した。頭の鳥はまるで魂の案内人のように思えたんだ。皆さんにもぜひ頭に鳥を乗せてもらいたいね」とキャラクター造形へのこだわりをアピールした。主人公を演じたアーミーは「ジョニーはディテイルを常に観察していて、スタッフの動きが作品全体にどんな影響を及ぼすのかを、長く豊富な経験から完璧に把握している。僕もそんな姿勢を参考にしていきたい」とハリウッドスターの現場での立ち居振る舞いを絶賛。さらにアーミーが「太陽を直接見てはいけないことや、トレイでのお尻の拭き方を教わったよ」と冗談めかすと、すかさずジョニーも「そのアドバイスを送った時は生の鰻を食べていて、深い瞑想状態にあった。きっとオムツもしていただろう」とそのジョークに合わせ、相棒としての愛称のよさを見せていた。『ローン・レンジャー』8月2日(金)より全国公開配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン・ 公式サイト
2013年07月19日SoftBankのスマートフォン、iPhone、iPadで楽しめる総合エンタメアプリ「UULA」が7/18(木)から配信開始するオリジナルドラマ『I LOVE YOU』。伊坂幸太郎、石田衣良、本多孝好という3人の人気男性作家による恋愛アンソロジー(短編小説)を映像化した今作は、戸田恵梨香、多部未華子、真木よう子といった豪華女優陣を主演に迎え、それぞれが恋のターニングポイントに直面し、心ゆれる等身大の女性を熱演。"遠距離恋愛"がテーマとなる第一話「透明ポーラーベア」に主演する戸田恵梨香に、作品への想いや恋愛感について語ってもらった。■出演が決まった時の印象・台本を読んだ時の感想はいかがでしたか?私は台本読む時に世界観をイメージしながら読むんですが、今回はすごく抽象的な世界観であえて穴がある作品なんだと思いました。今まで出演した作品ではその穴を埋める作業をしてきたんですけど、今回は埋めない方が作品に取っては良いと思いました。なので、私が演じる千穂もそんな世界観の中で不思議な雰囲気が出せればいいなと思いました。■演じられた千穂の印象をお伺い出来ますでしょうか。千穂については、汚い部分のない心のキレイな女性だなと思いました。子供のように常に疑問を持ち、素直な心を持っていますよね。そんな子供のような可愛らしさと女性ならではの揺れ動く心のゆらぎを表現しなければならないと思いながら演技していました。■共演者との撮影現場でのエピソードを教えて下さい。濱田さんや金子さんとは初めての共演だったんですが、みんな空気観が似ていてすぐに仲良くなれたんですね。ものすごく柔らかくて時間を忘れるような雰囲気のまま過ごしていましたね。すごく楽しかったですね。■濱田岳さんの恋人役を演じていかがでしたか? 特に相談したわけではないのですが、お互い自分達の演技について理解して撮影に臨めていたと思います。濱田さんは演技の土台がすごくしっかりされているので引っ張ってもらえたと思います。■遠距離恋愛がテーマになっていましたが、千穂の恋愛観をどう感じましたか?千穂の気持ちがよく理解出来ると思いました。一緒にいると気持ちがわかりやすく感じる事ができるけど、離れるとどうしても気持ちが伝わりづらいじゃないですか。そんな状況にいる彼女の不安も共感出来ましたし、彼への行動も理解出来ましたね。遠距離恋愛になってつながっていられるには、相当強い意思が二人の間になければ、気持ちが離れていくと思うんです。それでもつながっていられるというのは、すごい事だと思いますし、奇蹟に近い事だと思います。■撮影中どのようにリフレッシュしていましたか今回の撮影では毎日みんなと過ごしていたので、撮影が終わったらお食事に行っていたので、それで自然とリフレッシュ出来ていましたね。■廣木監督からは現場でどのような指導があったんですか?現場ではそこまで細かい指示はなかったですね。廣木さんが作る空気感がとても心地よくて自分がフラットでいられる環境を作ってくれていたと思うんです。■本作はスマホでいつでも見る事が出来ますが、どんな時に見てもらいたいですか?スマートフォンでいつでも見られるので、ちょっと気が向いた時に見てもらうのも良いと思うんですが、しいて言うとすれば恋愛だけじゃなく何か悩んでいる時に見て欲しいですね。そっと寄り添ってくれる作品なので、本人の悩みとは違えど、何か救ってくれる作品になっているんじゃないでしょうか。■本作内でのオススメのシーンを教えてください。最後の優樹とのシーンですね。監督に「ここは思いっきり、泣くくらいやって欲しい。」と言われたんです。実際に現場では泣いたんですけど、普通こういうシーンって顔をアップにして表情を見せようとするじゃないですか。だけど監督はすごく引きで撮っていたんです。そのカットが二人の世界観から感情を見せられているようで、すごい印象的でした。このシーンが千穂の心の揺れ動きを一番強く感じたのでやって良かったと思いました。このシーンを見れば、作品のメッセージが伝わると思うのでぜひ最後まで見て欲しいですね。■作品情報UULAドラマ『I LOVE YOU』7月18日(木)※第一話「透明ポーラーベア」から3エピソード<全15話予定>を順次配信 第一話「透明ポーラーベア」(原作:伊坂幸太郎)出演:戸田 恵梨香 / 濱田 岳 / 鈴木杏 / 金子 ノブアキ / 三津谷 葉子第二話「魔法のボタン」(原作:石田衣良)出演:多部 未華子 / 池松 壮亮 / リリー・フランキー 第三話「Sidewalk Talk」(原作:本多孝好)出演:真木 よう子 / 金井 勇太・ 番組公式サイト 視聴方法:ソフトバンク店頭またはUULA Webサイトにて会員登録→アプリをダウンロード・ UULA Webサイト
2013年07月18日SoftBankのスマートフォン、iPhone、iPadで楽しめる総合エンタメアプリ「UULA」にて好評配信中の『ファーストクラス』は、注目の気鋭クリエイターと、話題のイケメン俳優がコラボレーションするオリジナル恋愛体感ドラマだ。第一弾エピソード「僕のシンデレラ」に主演する佐野岳にインタビューを行った。 ■撮影を終えてみて感想をお聞かせください。まず、初めてのキスシーンがあったので、めちゃくちゃ緊張しました。そのシーンが始まるときにはすごく集中していたつもりなんですが、「それ、キスする前の顔じゃないよ」とスタッフさんにも言われるくらいの顔になってましたね。(笑)完成した映像をみて、撮影時より何倍も素敵になっていてびっくりしました。モニターチェックの時は気づけなかったのですが、とにかく画が綺麗で感動しました。監督とみなさんと映像の力に感謝です! ■佐野岳さん自身がマコトとの共通点はありますか? 今の僕ではなく、少し前の僕にかぶっている部分が多いなと思いました。僕自身、ずっとサッカーをやっていて、プロにはなれないのはわかっている状況で、でも芸能界に入りたくて、やりたいことをやれていないようなモヤモヤ感があったんです。なので、本当にやりたいことができないマコトが10代の頃の自分と重なりました。その後、色んな人に出会い、影響を受け、やりたいことが出来るようになったマコトの心情に今は共感できます。■佐野さん自身が芸能界を目指したきっかけは? ただ目立ちたかったのがきっかけですかね。学校でもお調子者でした。誰か憧れの芸能人がいたとかでもなく、ただTVに出たい! というそれだけでした。(笑)自分の親は夢を応援してくれる人だったので、芸能界に行きたいことを相談し、そしたらJUNONに受かって…こうやってお仕事をいただけて幸せです。■バンドシーンもありましたが、普段ギターを弾いたりするのですか? バンド経験は全く無いのですごく難しかったですね。カッコイイ弾き方もわからないし、監督から「自分に酔った感じで」とか「思いっきりカッコつけて」と言われ、演じるのに苦労しました。実際は弾けていませんが、映像がカバーしてくれています。(笑)■劇中ではマコトとの出会いによって優子が女性として変化をしていく様が描かれますが、女性のそういう姿をどう思いますか? 逆に自分が変身できるとしたらどんな男性になりたいですか? 恋でも仕事でも、何かに自分の目標や夢に夢中になって頑張る姿はとても魅力的ですし、とてもステキだと思います。自分自身が変身するなら、大人っぽい男性になりたいですね。見た目もそうですけど、話し方とか、中身ももっと大人っぽくなりたいです。■今後の「ファーストクラス」のエピソードで気になるエピソードはありますか? 気になるのはEp.4の三浦貴大さん演じる幼なじみとの恋愛のお話ですかね。少女マンガみたいなストーリーっぽくて気になります。田中圭さん演じるEp.2と渡部豪太さん演じるEp.3は大人っぽい恋愛です。自分にはまだ早い話とは思うのですが、どれも気になりますね。「恋愛体感ドラマ」っていう名目なので僕を含むいろんな男性と疑似恋愛しながら楽しんでください! ■最後に本作をご覧になる方々へメッセージをお願いします。このドラマの僕の演じるマコトや、相手役の優子を見て、人は変わろうと思えば変われるということを感じてほしいです。そして、変わろうと思って新しいことにチャレンジしてみました! とかそういう人が増えたら嬉しいです。マコトと優子の心情が1話から4話までの中でどう変化してくのか、そして、最後どうなってしまうのか注目して見て下さい。そして、何かに向かって頑張っている方、本当はやりたいことがあるのにできない、そんな方たちに、最高のアドバイスをお届けできるドラマになっていると思います。スマホでどこでも誰でも観れるので、時間がない方も楽しめると思います! 是非、キュンキュンしてくださいね。■作品情報恋愛体感ドラマ『ファーストクラス』Ep1.「僕のシンデレラ」 主演:佐野岳 好評配信中(毎週水曜更新全4話)Ep2.「3年ぶりに会った元カレの件」 主演:田中圭 7/10配信Ep3.「夜間飛行」 主演:渡部豪太 7/31配信Ep4.「レンアイカンソク」 主演:三浦貴大 8/21配信視聴方法:ソフトバンク店頭またはUULA Webサイトで会員登録→アプリをダウンロード ・UULA Webサイト ・番組予告
2013年06月28日F・スコット・フィッツジェラルドの小説『グレード・ギャツビー』を基に、独創性に溢れる脚本家/プロデューサー/監督バズ・ラーマン(『ムーラン・ルージュ』、『ロミオ+ジュリエット』)が独自の解釈と想像力で、初の3D映像で新たに蘇らせた『華麗なるギャツビー』。ディカプリオ演じるギャッツビーを、その美貌とチャーミングなキャラクターで魅了するデイジーを演じるのは、キャリー・マリガン。彼女に豪華絢爛なギャッツビーの世界、そして「愛される女になるために」監督に求められたことを聞いた。■デイジーは「娘には幸せなおバカさんになってほしい。女の子はそれが一番いい」と言いますが、共感できますか? 彼女は、彼女が育った社会について語っているのね。頭脳を持たないほうが暮らしやすいの。ただ「結婚すること、そして綺麗に見えること」を期待されているのだから。それがその時の価値観で、彼女も同じく、そんな価値観を持っている。だけど、私自身はそのまったく正反対。頭の良い、知的な、親切な人間になることが、大切だと思うのよ。■バズ・ラーマン監督とレオナルド・ディカプリオと トビー・マグワイアという男性陣の中に飛び込んでいくことに抵抗はありましたか? おじけづいた理由は、彼がバズ・ラーマンだから。そして、彼がレオナルドだから! だけど、彼らは私を快く迎え入れてくれた。だからボーイズ・クラブだとは感じなかった。■ギャツビーというキャラクター、そしてそれを演じるレオナルド・ディカプリオも謎めいた男性ですが、そんな謎めいた男性との共演はいかがでしたか? 彼はとても温かみのある人で、いつも私に優しく接してくれた。とても寛容だった。彼はシーンの共演者たちをいつも素晴らしい仕事ぶりでヘルプしてくれるのよ。■レオナルド・ディカプリオと共演するということに、恐怖感はありましたか? ええ、地球的にビッグな映画スターだもの。彼は多くの体験を積んできた役者で、私ときたら、ほんの少しの経歴しかないし。そして、私は彼の作品の大ファンなの。私はただ、彼に追いついているかと心配で、追いついていきたいと思って頑張っただけ。■ラーマンは舞台のようなリハーサルをする監督なのですね。ええ、彼はそれが好きみたい。彼は私たちがリアルに表現することを心から望んでいて、その1つの方法が、撮影前に共演者が多くの時間を一緒に過ごすこと。そして、リハーサルをたくさん積み、たくさん話し合うこと。だから、私たちが本番の撮影には、私たちは皆それぞれ自由に羽ばたけるの。■ファッションについて教えてください。私はいままで一度も、綺麗に見えなきゃならないキャラタクターを演じたことがなかったの。そのままのルックスとか、決してキレイ系ではないキャラクターばかりだった。だからデイジーの役作りには、衣装が大きな役割を果たすと分かっていた。バズの作品を観てきたので、キャサリン(・マーティン)と一緒に働けることをとても楽しみにしていた。キャサリンはいつも驚異的なクリエーションを生んできたから。そして、実際に衣装はとても美しく、着るのが本当に楽しかった。最初の衣装合わせのときに、いろいろなアイデアが生まれたのよ。私は夜会用ドレスを着ていて、本では白いドレス、と書かれていけれど、それはキャサリンが急に日中にデイジーが夜会服を着るのは楽しいんじゃないかって、考えたの。デイジーなら、なんの意味もなく、そんな装いをしそうだからってね。本当に楽しかったわ。そして、私は何百万ドルもするダイヤモンドの数々を身につけていたのよ。そんな高価なものに身を包むなんて、今まで一度も体験したことなかった。それはもう、私の動作さえ見事に変えてしまった。もちろん、気持ちも大きく変わったわ。でも、私がファッションに関していちばん印象的なのは、男性陣。彼らは本当にハンサムに見えた。今の時代の男性が、あのように装ってくれたらと願うばかりよ。■ファッションの話に戻りますが、20年代のファッションについて何か新しい発見がありましたか? 今回、衣装を着こなすのはかなり大変なことだった。すべての衣装が、それぞれの役に合わせた特有のもの。キャサリンとプラダによって作られたもので、自分のために特注されたものだったの。だからフィットはぴったりよ。■いちばん気に入ったシーンは? 私は最初のシーン、ギャツビーを探しにジョーダンがニックを連れ回して、図書室に入りこむとマティーニを手にする男性が「ギャツビーは存在しない」と言うシーン。素晴らしいの一言ね。目にしたことのない、素晴らしいシーンだった。そんな素晴らしいシーンが数多く出てきたわ。兄弟愛を感じさせるギャツビーとニックのシーンもとても気にいっているの。2人の関係はとても感動的。特に最後のシーン。そして、ジェイソン・クラーク(ジョージ・ウィルソン役)の演技を観るのが大好き。彼は私が好きな役者の1人だから。私は映画の中で彼との共演シーンはなかったけれど、彼は本当に驚異的だと思ったわ。■デイジーというキャラクターはどのような人物ですか? 彼女は自分自身というものを、あまりよく分かっていない人間なの。自分はなにが欲しいのかも、よく分かっていない。一方では安定を求めながらも、もう一方ではロマンスへ落ちていくことを望んでいる。■デイジーにあなたが共感できるところは? 私は彼女に共感できるところがあまりない。脚本を読んで、いったい私はどんな風に演じるか、さっぱり分からない、って感じるものに、挑戦していくのが好き。なんとか、それを探しだしていくのが好きなの。もし最初から、私はこの役柄の演じ方をしっかり分かっているって感じたら、それは私にとっては、あまり興味深いものでないのよ。私は今回のこの役柄を、どんなことがあっても断ることはなかったわ! でも、本当に、デイジーとは、共通するところがないの。彼女は私より、うんと女性らしいし、身なりも良いし。それに、彼女はあまり方向性を持っていないタイプでゴーイングマイウェイの私とは大分違う。■デイジーは、視野の狭い浅はかな人間なのでしょうか? 浅はかな人間、というより彼女は、浅はかな面も持ち合わせている人。完璧に浅はかな人間、ではないの。彼女は自分の保持しているライフスタイルをとても気に入っている。素敵な良質なモノを楽しんでいる。でも、結局、彼女は悪者に仕立てられやすい人間よね。もちろん、彼女には浅はかな部分はある。でも、彼女には深い情感があるのよ。彼女はなにかを強く感じる人。その瞬間瞬間に、彼女はなにかを真剣に信じている。それは、ずっと強いものとして地に足をつけた状態で続くものではないのだけどね。一瞬のうちに、彼女は心変えしてしまうから。■愛されるキャラクターになるためには、どんなことに気をつけましたか?最初に、バズはそれ(人から気に入られようとトライすること)を私から取り上げてしまったのよ! キャストが決まった瞬間、周りからは「デイジーって最低!」というリアクションしか受けなかったの。それに対して、私はみんなとは違う風に彼女を捉えていかなきゃならなかった。そんなリアクションに対して「ありがとう、素晴らしい反応ね! 」と反抗的に接したわ。私は、このキャラクターが批判されるのを止めようと思ったの。それに、彼女のことは好きよ。彼女に対して、偏った見方はしていない。彼女を演じているときは、彼女がとった選択を考えていたの。お金のために結婚したのは、それが彼女が予測され期待されていたことだから。彼女が不倫関係に陥ったのは、彼女は夫と虐待的な関係にあったから。それはモラルに反してはいても、理解できる行為だわ。だから、私は彼女を特別に好きになろうとは努力しなかったし、観客にも必要以上に好きになってもらおうとはしなかった。だって、バズが最初から「それについては何も考えるな」って。映画『華麗なるギャッツビー』は丸の内ピカデリーほか、2D/3D同時公開中 ・公式サイト
2013年06月24日年間に何本もの大作に出演する、今や大物のジェラルド・バトラーだが、肉体的にも精神的にも進化することにぬかりはないようだ。6月15日(土)から公開される『マーヴェリックス/波に魅せられた男たち』では、超ハードなサーフィンの特訓を通して、伝説の大波≪マーヴェリックス≫に若きサーファー、ジェイと共に挑むフロスティの心の葛藤や、死と対面しながらも、自然と向き合う強靭な精神力を魅せる。バトラーにサーフィントレーニングをはじめとした役作りについて語ってもらった。■映画「マーヴェリックス/波に魅せられた男たち」に惹かれた理由は? ちょうどサーフィンをまた始めようかと、スタントマンでサーファーの友人とマンハッタン・ビーチにライセンスを取りに行こうとしていた時、この映画の脚本が舞い込んだんだ。真のサーファーと呼ばれる人々の挑戦と葛藤を通して、“サーファー魂”とは一体何たるものか?という疑問を追求した内容には、心底シビレたね。大波を乗りこなすにはどんな資質が必要なのか、サーファーと海はどんな絆で結ばれているのか、といったサーファーでなくとも興味を惹かれる疑問の数々を、役者としてサーファー役を演じることで、自分なりに理解してみたいと思ったんだ。■演じられたフロスティのキャラクターについてについて教えてください。フロスティはサンタクルーズの地元民で、ごついブーツに分厚い上着のいかにも労働者、といった風貌だけど、実は読書好きな詩人でもあったりして、かなりの変わり者だね。幼い頃からサーフィン一筋だった彼は、危険に立ち向かうスリルと冒険心を大人になった今でも忘れられずにいるがために、良き夫、良き父親として家庭に落ち着きたいという思いと常に葛藤しているわけだけれど、ジェイとの出会いによって父親としての自分に目覚めることになるんだ。■サーフィンのトレーニングはいかがでしたか?プロのサーファーじゃないことを考えれば、我ながらかなり頑張ったと思うよ。本来なら小さい波から始めて中くらいの波、といった具合に数年かけて練習した上で、大波に挑戦するのが普通だし、マリブやハワイの大波を経験しているサーファーたちの間でさえ、マーヴェリックスは伝説のビッグウェーブとして畏れられる存在だからね。大波に上手く乗るには、ポイントまで牽引してもらうのがいいと聞いて試してみたら、かなりいい感じで乗りこなせたんだ。ボードから落っこちないようしっかりつかまりさえすれば、迫力満点のシーンが撮れるって確信したよ。持久力をつけるために、とにかくひたすらパドリングの練習を重ねたよ。ボードに膝座りしたまま腕をパドルのようにして漕ぐわけだけど、キツイ姿勢だから初めは50メートルも行けば腰が痛くなってギブアップ、って感じだった。でも最後には何キロもの距離をパドリングで進めるまでになったよ。来る日も来る日も、海に入ってパドリングやサーフィンを猛特訓したんだ。普段使わない筋肉が鍛えられて、身体つきもかなり変わったと思うよ。■バトラーさんの役作りのポイントとは? 演じるのがどんな役柄であれ、肉体的なトレーニングを通して精神面での準備をするのが、僕のやり方なんだ。役を演じるのに必要なスタミナや自信、根性といったものは、肉体的訓練によって自然に備わると信じているからね、今回も大波を何度も乗りこなすことで徐々に自信がついて、冷静な心構えで演技に臨むことができたよ。■作品情報『マーヴェリックス/波に魅せられた男たち』6月15日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷・シネリーブル池袋ほか全国ロードショー 公式サイト 監督:カーティス・ハンソン 出演:ジェラルド・バトラー、ジョニー・ウェストン、エリザベス・シュー、アビゲイル・スペンサー配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンの公式サイト (c)2013 Twentieth Century Fox Film Corporation and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.
2013年06月11日6月8日公開のポリティカルアクション映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』の主演俳優でプロデューサーも兼任した、イギリス人俳優のジェラルド・バトラー。先日行われた来日記者会見ではジョン・デンバーによる「故郷に帰りたい」を歌い出したり、花束ゲストの鈴木奈々やお笑いコンビのハリセンボンを満面の笑みで抱きしめたり、上機嫌なチョイ悪オヤジぶりを披露していた。ここまでショーマンシップに溢れ、ファンサービスに抜かりがないハリウッド俳優は珍しい。だがバトラーの陽気さには、とある理由があった。それは映画『オペラ座の怪人』『300 スリーハンドレッド』で一躍日本でも人気となったバトラーが、過去に経験した大きな挫折が関係している。ウーマンエキサイトでは、来日中のバトラーに話を聞いた。北朝鮮テロリストに占拠されたホワイトハウスを舞台に、元大統領専属のシークレットサービスが孤軍奮闘する様を描いた本作。バトラー演じるマイク・バニングは、大統領夫人の命を救えなかったという過去のトラウマを背負っている。物語はド派手なアクション場面を中心に展開しながらも、過去のしがらみを断ち切るために立ち上がる一人の男のヒロイズムを丹念に描く。「実は僕もマイクのような経験の持ち主でもあるんだ。僕は俳優になる前、弁護士になるためにとある法律事務所で働いていた。」「でも事務所の仕事に面白味を感じることができず、そのせいか仕事のパフォーマンスも悪かった。そして弁護士の資格取得試験の一週間前に、事務所側から『クビだ』と言われたんだ」とバトラーは静かに振り返る。弁護士になるために費やした時間は、なんと7年間。「その長い時間は僕の失敗であり、無駄な期間だったと言えるだろね。でも僕は俳優になりたいという思いを胸に、クビになった翌日にロンドに引っ越した。」「そこから、それまでの2倍の努力をして、今は俳優という仕事をしている。だからマイク・バニングは特別なヒーローじゃない。どこの世界にも存在している人間だと思える」と打ち明ける。大きな挫折を見事に乗り越え、成功の道を歩むバトラー。そこに至るまで、どんなことを心がけてきたのだろうか? 「僕は常に笑う、ということを心がけてきた。ネガティブな意識を、笑うことによってポジティブに変えるんだ。ナーバスになればなるほど、僕は笑う。」「先日も大きな注射をオシリに打ったんだけど、凄く怖くてね。だから僕はゲラゲラと笑ったよ。医者は『おい、おい、コメディー番組じゃないんだから!』と言っていたけどね」と明かす。ナーバスな時こそ、笑う。この人生哲学があるからこそ、明るく輝いているのだろう。バトラーは「大きな挫折を経験したり、僕の時と同じような状況にある人がいるとしたら、僕は『大丈夫だよ、時間はたっぷりあるんだから』と言いたいね」と実感を込めながら、笑顔で語ってくれた。『エンド・オブ・ホワイトハウス』は6月8日から、新宿ピカデリーほかにて全国公開 ・公式サイト
2013年06月07日殺人現場に遭遇してしまった男・亮太が目撃者である謎の美女・アカネを自室に監禁し、お互いの素性が分からないまま協力して真犯人追及に奮闘する密室サスペンス『監禁探偵』。大ヒットサウンドノベル「かまいたちの夜」を生み出した、我孫子武丸による原作マンガをベースにした本作は、アパートの一室を舞台にほぼ2人劇を展開する物語構成。それだけにセリフの掛け合いが要となるのだが、W主演を務める三浦貴大と夏菜は、その難関を軽々とクリアしている。初共演とは思えぬ見事なまでのコンビネーションぶりを発揮できた理由とは? そこには2人の意外な共通点があった。舞台劇ならば、長い稽古期間中に互いを知り合うことができる。だが、本作の撮影期間は何と1週間。「撮影期間中は平均睡眠時間が3時間くらいで、まさに“スタジオに監禁探偵”状態。相手役は三浦君しかいないので、本当に濃い時間でしたね」と夏菜。三浦も「映画では僕が夏菜さんを監禁するという設定ですが、実は2人ともスタジオに監禁されていたんですよね」と苦笑いでハードスケジュールを振り返る。濃厚な時間が必然的に2人の距離感を縮めたのと同時に、距離を縮める上で最も重要な要素が2人の中で偶然にも一致していた。夏菜は「お互いインドア派のオタクでゲーマー。そういった気質が似ていたこともあり、初共演という距離感はまったくありませんでした」と。確かに夏菜のゲーム好きは有名。だが学生時代はライフセーバーとしてアウトドアな活動をしていた三浦に、インドア派というイメージは想像しがたい。三浦は「家では座ってボーっとしている、という生活です。とにかく出不精。学生時代、ライフセービングで毎日のように海に行っていたので、その反動で燃え尽きたのかも」と夏菜の証言を肯定する。さらに「外に出かけるとなると、心の中では『スエットで十分じゃん』と思いながらも、それなりの服を選ばなければいけない。だから何事も気にしなくていいというのが魅力です」とインドア派のススメを力説する。その達観ぶりには、さすがの夏菜も「三浦君に比べたら、私の方がアクティブでフットワークも軽いと思いますね」と舌を巻く。劇中では監禁されたアカネが犯人探しのイニシアチブを握り、亮太との従属関係を反転させていくのだが、普段の夏菜と三浦の関係性に符合するようだ。「とにかく三浦君をいたぶるのが楽しかったので、それをハードな撮影を乗り切るモチベーションにしていました。オタク的な波長も合って、まるで地元の友だちといるみたいだった」と夏菜。三浦は「僕は夏菜“先輩”にいたぶられるのが楽しかったですね。いいバランスで成り立っていたと思います。密室に2人きりで気が合わなかったら、僕は死んでいたと思います」と年下の夏菜に感謝しきり。異性にも関わらず、ここまで相性ピッタリなW主演というのも珍しい。それは早くも共演作第2弾を期待させるほどだ。次はラブロマンスに挑戦するのはどうだろうか? だが「とりあえず恋人以外ですね!」(三浦)、「絶対に無理!」(夏菜)と声を合わせるように即答で否定する2人。「徐々に距離が近づいて好きになってしまうような設定は絶対に無理。笑ってしまうと思う」と理由を明かす三浦に続き、夏菜も「相棒を組むとか、もしくは結婚して5年くらい経って倦怠感漂う夫婦とか? とりあえずラブラブは絶対にできないと思いますね」と実感がこもる。それでも「一緒にお芝居するのは本当に楽しかったので、またご一緒したい」と三浦が視線を送れば「芝居の相性とバランスは本当によかったですよね」と夏菜も再共演を希望。そして楽しそうにケラケラと笑い合っていた。映画『監禁探偵』は6月1日より全国公開 ・公式サイト
2013年05月28日女優の栗山千明がハリウッド映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の日本語吹き替え版声優を務めることになり、5月15日都内で公開アフレコイベントを行った。人気キャラクター・スポックの恋人で才色兼備な美女役を務める栗山は「スポックは正義感があって冷静だし頼もしい。不器用なところも可愛いですよね。そんな理想の男性の恋人役は嬉しい」と喜色満面だった。スポックの様な理想の男性は? と聞かれると「なかなかいないと思います」と即答。声を務めるウフーラは、恋に仕事にバリバリのクールな女性だが「共通点? ないです」と寂しそうに吐き捨てていた。『M:i:III』や前作の『スター・トレック』も手掛けた、ハリウッド映画界の若きヒットメーカー、J・J・エイブラムス監督が往年の人気SFテレビドラマを蘇らせた新生シリーズの第2弾。西暦2259年の宇宙を舞台に、エンタープライズ号の若きキャプテンであるカーク(クリス・パイン)とそのクルーたちの史上最大の危機を描く。SFやアニメが大好きという栗山は「吹き替え経験のあまりない中で、大作を務めるのは光栄だし、責任感を感じています」と意気込みも十分で「台本を見ながらではなく、事前にセリフを覚えて映像を見ながらのスタイルでやったので、作品に参加している気持ちを味わうことができた」と嬉しそう。またウフーラを演じたハリウッド女優のゾーイ・サルダナから応援メッセージが映像で届けられると「ウフーラは隙のない女性のように見えるけれど、ご本人はとても可愛らしい仕草をするんですね。来日する際はお会いしたいです」と対面を期待していた。映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』は8月23日より、TOHOシネマズ日劇ほかにて全国公開 ・公式サイト
2013年05月25日ハリウッド俳優のウィル・スミスと息子のジェイデン・スミスが2日、都内で最新出演映画『アフター・アース』の来日PR会見を行った。7年ぶりとなる親子共演を実現させた理由についてウィルは「ジェイデンがジャッキー・チェンと楽しそうに映画『ベスト・キッド』の撮影をしている姿にジェラシーを感じたから」と。ジェイデンから「お父さんとの共演は楽しかったし、素晴らしい役者だとも思ったよ」と褒められると「強い人間だっただろ? 君にとってのヒーローだよな? 」と父親としての威厳維持に必死だった。映画『幸せのちから』以来の親子共演作となる本作は、息子ジェイデンを主演に、人類がはるか昔に打ち捨てた地球を舞台にしたSFサバイバル劇。監督は映画『シックスセンス』『ハプニング』など、独特なセンスが光る、M・ナイト・シャマランが務める。伝説の兵士サイファ・レイジ(ウィル)とその息子キタイ(ジェイデン)が乗った宇宙船が見知らぬ惑星に不時着してしまう。その惑星こそ人類が1,000年前に打ち捨て地球だった。そこには、独自の進化を遂げた凶暴な生物と異常気象が待ち受けていた。ウィルはジェイデンについて「現在は14歳になって、役者としての感情のコントロールがうまくなったね。撮影が終わると、役柄の気持ちを引きずることもないんだ」とわが子の成長を実感。ジェイデンも「7年経って改めて気づいたのは、お父さんの映画作りに対する真剣な姿勢と情熱です。映画は後世に残るので、最高に面白い作品を作らなければという大変な思いを抱いているんだと感じました」と尊敬のまなざしを向けていた。ただ今回の物語を動かすのはジェイデンだそうで「お父さんは宇宙船にいただけだよ。僕が飛行機ならば、お父さんがリモコンみたいなものかな? 見ていただけだ」とベテランにぴしゃり。そんな息子の反抗にもめげずウィルは「でも僕はずっと現場にいて、君のことを見守っていたよ。そしてギャラだって僕の方が高い。親子だから当然だろう? 」と切り返していた。映画『アフター・アース』は6月21日より全国公開 ・公式サイト
2013年05月12日第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に公式選出された映画『藁の楯』の舞台挨拶が27日都内劇場で行われ、主演の大沢たかお、共演の松嶋菜々子、藤原竜也、三池崇史監督らが登壇した。漫画家であり、自身も映画監督である木内一裕氏による同名小説を、鬼才・三池崇史監督が、邦画とは思えぬスケール感と表現を交えて完全映画化した。10億円の賞金が懸けられ、全国民から命を狙われる幼女連続殺人犯・清丸(藤原)を警視庁に移送するため、身辺警護を務めることになったSPの銘苅(大沢)と白岩(松嶋)の葛藤を描く。自身初のSP役に松嶋は「拳銃の構え方や身のこなしはすぐに身に付くものではないので、長時間をかけてトレーニングをして、本物のSPに見えるように努力しました」とこだわりの役作りを明かした。チェーンで頭を殴られる衝撃的シーンでは「監督から『こんなのやりたくないわ』という感じで痙攣してと言われました。もちろん、そんなことは微塵も思っていませんが、という気持ちで挑みましたけど」と熱演を振り返った。幼女ばかりを狙った変態連続殺人犯役の藤原は「難しい役柄でしたが、三池監督と組めるのが楽しみだったので、期待して現場に入りました」と極悪キャラに挑戦した理由を説明。SP役の大沢と松嶋には「とても暑くて長い期間の撮影でしたが、途切れることのない集中力を発揮してくれたので、とても頼もしかった」と難役を務める上でのサポートに感謝していた。しかし三池監督は、藤原の極悪演技に関して「あれは演技ではないですよ。わりと素。お酒が入ると大体あんな感じ。どこかの街で見かけても、気軽に声をかけない方がいい」ときついジョーク。それでも「人間は他人と違う自分を隠しているはず。それを上手く豊丸というキャラに結び付けていくという行為は、俳優にとって必要な能力」と藤原の役者としての才能を称賛していた。映画『藁の楯』は全国公開中 ・公式サイト
2013年05月02日マーベルシリーズの中でも高い人気を誇る、億万長者にして天才発明家トニー・スターク=アイアンマンの“最後の戦い”を描くアクション超大作、「アイアンマン3」が大ヒット公開中だ。監督・脚本を務めたシェーン・ブラックに、根強い人気のキャラクターの魅力を聞いた。■1作目の『アイアンマン』を、作り手としてではなく、いちファンとして、また主演ロバート・ダウニーJr.を友人として見た印象は? ロバート(ダウニーJr)がアイアンマンを演じると知ったとき、自分のことのように喜びました。どうして自分がそれを思いつかなかったんだろう、と思えるようなシチュエーションですね。ある特定の俳優は、彼らを起用しさえすれば、必ず応えてくれるからね。ロバートの場合は具体的にどのような形で応えてくれるのか、蓋を開けるまで分かりませんが、いつでも脚本の素材を高めてくれることに間違いはなく、それが彼の偉大なところなのです。企画の初期段階に、ロバートはジョン・ファヴロー(『アイアンマン』1、2作目の監督)を連れて私のところに来ています。彼らの手元にはストーリーの1バージョンがありましたが、まだいくつかのアイデアを加えたいと考えていたのです。でも、私はほとんど貢献していないと思いますよ。私はただ彼らと一緒に企画について話しただけです。あの映画をコミックブック的に描くのではなく、リアルなスタイルで描くことに情熱を燃やす彼らの熱心さに心を打たれましたね。ロバートは自分で手がけるものすべてを高めます。とても私的にとらえるタイプで、前回見せた演技とはまったく違う演技を提供することに情熱を燃やしています。彼は偉大な俳優の一人だと思う。『チャーリー』で傑出した演技を見せたかと思えば、『アイアンマン』のような大作にもシニカルになることなく臨むことができるのは、本当に素晴らしいことです。とにかくロバートはアイアンマンそのものですよ。それだけ献身していたのです。■監督にとって、トニー・スターク/アイアンマンの魅力は? はじめてアイアンマンと出会ったのは、確か60年代前半のころです。昔のスーパーヒーローに夢中でした。特にハルクとアイアンマンが大好きで、どちらかといえばアイアンマンでしたね。彼の方がハイテクでクールだったから。ロボットも大好きでした。アイアンマンに似たタイプの、ちょっとサイボーグっぽいロボットが好きでしたね。「600万ドルの男」系統も大好きでした。つまりマイケル・クライトンが描くようなハイテク傾向が、スーパーヒーローにも向けられていたのです。トニー・スタークは、実に多くの問題や弱点を抱えていますが、そういう部分を私が理解できるようになったのは、ずっと後になってからのことです。そういった性質は、ダウニーにピッタリなところでもあり、また、私の心に一番響いている部分でもあります。あらゆるものを手に入れ、自宅で座り、シャンパンの栓を抜きながら、自分のものだと言っても過言ではない世間を大きなガラス窓から見下ろしながら、頭の中で一体何が去来しているのか? 世界中のあらゆる武器能力は自分の思いのまま、そして、女の子たちをはべらせて酔っぱらう。それは人々が共感することのできるタイプのファンタジーだと思うのです。なぜならこの男は悪徳資本家にもなれる力を持っていながらも、理性や分別を失っていないからです。彼は「いや、俺にはまだ正しい行ないをする責任がある」と言える人物なのです。■トニー・スタークは、リアリティに根差して描かれているからこそ、人々の共感を呼ぶキャラクターとなったのではないでしょうか? そう思いますね。大昔に私が習った脚本のルールの1つですが、観客は自分の仕事をきちんとこなすキャラクターにではなく、その分野で最高の仕事をするキャラクターに反応するものなのです。観客はその分野でベストな主人公を見たいと思っていて、決心が強く、頭の回転が速く、いつでも他人より3歩先を行くような人物を見ると、キャラのすごさだけで夢中にさせられます。そして、その人物の心の中の燃える格闘を描けば、たちどころに、無意識のうちに、観客の心を捉える、その分野でベストなキャラクターができ上がるのです。『アイアンマン3』 公式サイト 4月26日(金) 2D/3D日本先行公開(全米公開:5月3日)監督:シェーン・ブラック 出演:ロバート・ダウニー Jr.、グウィネス・パルトロウ、ベン・キングズレー、ドン・チードル、ガイ・ピアース(c)2013 MVLFFLLC. TM & (c)2013Marvel. All Rights Reserved.
2013年05月01日