内閣府が発表した「高齢者医療制度に関する世論調査」の結果、政府が進める平成25年度からの新制度については「知っている」が4割しかいなかったものの、これに「関心ある」割合はほぼ8割と多かったという。この調査は9月9日から19日までの間、全国20歳以上の男女3,000人を対象に無作為で実施し、1941人から有効回答を得たもの。これによると、後期高齢者医療制度については「知っている」が85%と高いものの、30歳以下の3割以上が「知らない」と答えている。広域連合の認知度では、「知らなかった」が7割を超えていた。新たな医療制度、過半が適切と。不適切理由は不公平検討中の新たな医療保険制度については、「適切である」(52%)が、「適切でない」(26%)、「わからない」(22%)を上回った。「適切でない」理由を複数回答で聞くと、「サラリーマンに扶養されている75歳以上の方々は保険料の負担がなくなり、高齢者間の不公平が生じるから」と、「安定的な財政運営ができるかどうか不安だから」が、ともに4割を占め、「高齢者によって加入する医療保険制度が異なることは適当でないから」が3割いた。負担のあり方は「税金で」が最多に新たな制度での負担のあり方を複数回答で聞くと、「税金による負担の割合を増やしていく」を挙げたのが43%と最も高く、 以下、「現在の仕組みと同じぐらいの負担割合で、「税金」「現役世代の保険料」「高齢者の保険料」それぞれの負担額を増やしていく」(33%)、「「高齢者の保険料」による負担の割合を増やしていく」(12%)などの順となっている。保険料軽減措置のあり方についてどうすべきかで一番多かったのが、「現在の後期高齢者医療制度のような手厚い軽減措置を継続すべき」と答えた35%、次いで「現在の後期高齢者医療制度のような手厚い軽減措置は必要ないが、徐々に国民健康保険(国保)と同様の軽減措置にすべき」と答えた27%などが多かったという。窓口負担が変わっても「受診頻度は変わらず」が多数医療機関窓口での負担割合が変わることでの受診行動の変化は、現状1割負担から2割負担になった場合「現在の受診頻度と変わらないと思う」(62%)「受診を控えるようになると思う」(38%)現状3割負担から2割負担になった場合「現在の受診頻度と変わらないと思う」(76%)「気軽に受診するようになると思う」(24%)となり、やや影響を受けるものの大部分は変わらないと答えた。このほか、国保保険料を全ての年齢で都道府県ごとに統一することを「適切である」と65%が答え、さらにその進め方については、「まずは65歳以上で統一し、最終的にすべての年齢で統一すべき」と答えの割合が37%と最多で、「まずは75歳以上で統一し、最終的にすべての年齢で統一すべき」と答えた割合が31%と続く結果だった。
2010年11月10日従業員持ち株制度を導入第一生命保険は保険会社で初となる、信託の仕組みを使った新しい従業員持ち株制度を導入する。米国で普及している従業員持ち株制度(ESOP)の日本版となる。「従業員持ち株会型」と「退職給付型」を同時導入同制度では、企業が設定した信託が株式を一括して取得する。第一生命は、「従業員持ち株会型」と「退職給付型」の両制度を同時に導入するとのこと。「従業員持ち株会型」では、取得した株式を毎月の従業員の拠出金に応じて信託から持株会に毎月移す。一方、「退職給付型」では企業側が従業員の退職時などに決まった株数を引き出して渡す。持ち株制度導入による利点に期待第一生命は4月に株式を上場したが、初値の16万から現在は10万円を割り込むなど低迷を続けている。持ち株制度の導入に伴う株式購入は数百億円規模で、同社は株価底上げや安定株主の確保につながる利点に期待しているようだ。
2010年11月01日政府が後期高齢者医療制度の代わりに検討している新制度(13年度導入予定)について、見直しした国民健康保険料見込み額の厚生労働省試算が20日、明らかになった。これは、読売新聞などが報じている。平均の国保料、現行の年6万3千円が年8万5千円にこれによると、現役世代の負担や公費負担増で75歳以上の保険料の伸びを抑えるものの、国民健康保険(国保)に移る75歳以上の約1,200万人の平均保険料は、20年度に年8万5千円となり、現在より2万2千円(35%)増える見通しだ。同省では、13年度から始める予定の新制度の中間取りまとめで、後期高齢者医療制度の1,400万人のうち1,200万人を国保に、200万人を財政の豊かな大企業の健保組合など被用者保険に移ってもらうことを決めている。現行制度では、75歳以上の平均保険料は年6万3千円で、このままでは、13年度に6万8千円に、また20年度には8万7千円になる見込みだが、新制度へ移行させた場合には、13年度は2千円増えるものの、20年度には2千円抑えられるとしている。
2010年10月21日