“オランダのウェス・アンダーソン”ともいわれる監督が手がけ、とある“ウラ家業”を持つ葬儀屋から始まる騒動を描くコメディ『素敵なサプライズブリュッセルの奇妙な代理店』が、5月28日(土)より公開されることが決定。本国でも大ヒットとなった本作から、とびきりエキセントリック&チャーミングな予告編映像とポスタービジュアルが到着した。ヤーコブは、オランダの貴族で大富豪のひとり息子。広大な敷地にあるお城に住み、アストン・マーチンなど高級車を何台も所有しているが、一切感情を持ったことがないため、人生に嫌気がさしていた。そんな彼は、母親の葬儀を済ませた後に自殺を試みるが、いつも邪魔が入ってしまう。あるとき、偶然拾ったマッチ箱に記された謎の“代理店”をベルギーまで訪ねてみると、そこは“最終目的地への特別な旅”のプランを提案する旅行代理店を掲げる葬儀屋。つまりそれは、“あの世”への旅だった!だが、ヤーコブは喜んでそのサービスを依頼。「いつ、どこで、どうやって死ぬか分からない“サプライズ”コース」を申し込む。すっきりした気持ちで棺桶を物色する中、ヤーコブは同じコースを申し込んだというアンネと出会い、少しずつ彼の日々が色づき始めるが、人生最後の“サプライズ”までのカウントダウンは、確実に近づいていて…。快適な“旅”のお手伝い…それは顧客の“あの世行き”を手助けする旅行代理店。オランダ随一の億万長者が、そんな代理店をウラ家業にする葬儀屋とかかわったことから巻き起こる騒動を通じて、人生のすばらしさに気づいていく一風変わったコメディとなる本作。監督・脚本を務めるのは、『キャラクター:孤独な人の肖像』で1997年にアカデミー「外国語映画賞」を受賞したマイク・ファン・ディム。設定のおもしろさとヨーロッパらしいロケーションを存分に生かし、巧みに練り上げたサプライズを小粋に散りばめながら、エキセントリックな物語をとびきりチャーミングに描き出している。主演の大富豪には、俳優やコメディタレントとしてマルチな才能を発揮する“オランダの大泉洋”のような存在で、『LOFTー完全なる嘘(トリック)ー』などに出演する人気俳優イェルン・ファン・コーニンスブルッヘ。また、彼同様、人生に嫌気がさしてその代理店を訪れるヒロインには、『人生はマラソンだ!』のジョルジナ・フェルバーン。シリアスなテーマを扱いながらも、軽快な2人の微笑ましいやりとりとサプライズだらけの予告編を、まずはこちらからご覧あれ。『素敵なサプライズブリュッセルの奇妙な代理店』は5月28日(土)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月12日プラダとアートの関係は、1993年プラダ・ミラノ・アルテという組織を立ち上げることから始まり、1995年には財団として活動の幅を広げている。2011年にはヴェネツィアに6年間という期限つきで新しい展示スペース「カ・コルネール・デッラ・レジーナ」を設け、ヴェネツィア・ビエンナーレに集まるアート関係者はもとより、多くの観光客も訪れるスポットとなっている。2015年5月9日満を持してアート複合施設がオープンした。ミラノ南部、ラルゴ・イザルコにあるこの施設は、プラダの店舗を手がけるレム・コールハス率いる建築事務所OMAによるもの。もともと蒸留所だった場所で、当時の建物を生かしつつ新しい建物をプラスし、古いものと新しいものが出会う場所というコンセプトだ。敷地に入り先ず目に飛び込んでくるのは、東南アジアにある金ぴかの巨大仏像と同じように金箔を重ねた黄金の館。その前の建物には、プラダのイメージムービーも製作したウェス・アンダーソン映画監督(『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『グランド・ブタベスト・ホテル』)が監修した「Bar Luce(バー・ルーチェ)」が入っている。「バー・ルーチェ」はイタリアのミッドセンチュリー・モダンを再現したカフェで、プラダが今年買収した老舗ペストリー店「マルケージ」の菓子が食べられることでも話題となっている。約19000平方メートルの敷地に、ミウッチャ本人がキュレーションしたといわれる南側の棟はじめ、常設展、企画展、シネマが楽しめる10棟が建ち並んでいる。駆け足のヴィジットだったが、時間があれば1日かけてゆっくり楽しめる。ここでは館内の作品について解説してくれる案内人が常駐し、平日は料金がかかるが、土日曜日はちいさなグループを作り無料で案内してくれるという。案内はイタリア語と英語のみだが、今後日本語、中国語での案内も始まるかもしれないとのこと。この施設は、プラダ財団を主宰するミウッチャ・プラダと夫のパトリッツィオ・べルテッリがアートについて何年も何年も語り合い、構想を練り、ごく私的な空間を作り出したのだ。しかも、その空間は、いくつも巡り歩いた美術館とは明らかに違う、ミウッチャが創り出すファッションと同じセンスを感じさせる。日本にもサントリーやブリジストンといった企業の財団が運営する美術館はあるが、企業の経営者の考えやセンスというより、むしろメセナ活動の一環として存続されている。社会に向けて文化的な貢献することは、企業としてのクオリティの高さが伺える。しかしプラダ財団は、文化貢献という感覚より、ミウッチャとパトリッツィオの趣味や道楽の匂いが漂う「センス」が最大の魅力といえるのではないだろうか。このアート複合施設の完成は、まだ道半ばにある。訪れた時も「タワー」と呼ばれる建物は工事中だった。プラダ財団の沿革を表す南側にある建物の最初の部屋は、ごく私的なコレクションを表す1点の作品が飾られた小さな部屋から始まる。部屋が大きくなるにつれてプラダ財団のアート作品としての役割を帯び公的になっていく。小型の体育館ほどの広さのある最後の部屋ではプラダの服を着たジャコメッティ作品がランウェイショーを行っている。そうしてその部屋のビニールカーテンで仕切られた向こう側は工事中だ。こうしたシチュエーションもアートの一部ではと感じさせる粋なアート施設は、おそらく世界中どこにもないだろう。「タワー」が完成する前にぜひ、一度訪れてみてはいかがだろうか。■InformationFondazione Prada - Milano住所:Largo Isarco 2 20139 MilanoTEL:+39 02 5666 2611
2015年12月22日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・恵比寿の本店・ナディッフ アパート(東京都渋谷区恵比寿1-18-4NADiff A/P/A/R/T1階)です。■『小柳帝のバビロンノート 映画についての覚書2』小柳帝映画、音楽、デザイン、アートなど幅広い分野に造詣の深いライター・編集者の小柳帝によって不定期に開催されていた映画講座が、『小柳帝のバビロンノート 映画についての覚書1』として昨年出版され、好評につき2号目となる本書が10月に刊行された。「ウェス・アンダーソン映画におけるフレンチ・タッチ」と題した巻頭特集では、アメリカ出身のウェス映画におけるフレンチ要素として、映画監督のジャック・タチ、歌手のフランソワーズ・アルディ、写真家のジャック=アンリ・ラルティーグ、ファッションデザイナーのオランピア ル タンなどが次々と繋がれてゆく。次章の「今観たいフランスの女優・男優」では、ボンドガールにも抜擢され12月より日本でも上映される『サンローラン』にも出演しているレア・セドゥをはじめ、フランソワ・オゾン監督作『彼は秘密の女友達』主演のアナイス・ドゥムースティエなど、今まさに旬な多くの俳優らが登場。ひとつの映画が、監督や俳優を通してまた別の映画へ繋がり、さらに、音楽、アート、文学、ファッションなどの多岐にわたるジャンルを横断していく面白さを体感できる本書は、コアな映画ファンにはもちろん、何を観ようかなと悩んだ時にもおすすめ。バッグにさっと忍ばせておきたい1冊である。【書籍情報】『小柳帝のバビロンノート 映画についての覚書2』著者:小柳帝出版社:woolen press言語:日本語B6/128mm×182mm発刊:2015年10月価格:815円
2015年11月05日ストップモーション・アニメーション『ファンタスティック Mr.FOX』のメイキングブック『ウェス・アンダーソンの世界 ファンタスティック Mr.FOX』が11月13日より限定3,000部販売される。2009年に公開された『ファンタスティック Mr.FOX』は、ロアルド・ダールの児童文学『すばらしき父さん狐』を映像化したアニメ-ション映画。狐とそれを狩る人間の攻防を描いた作品で、パペットの声優にはジョージ・クルーニー、メリル・ストリープ、ジェイソン・シュワルツマンらが起用されている。監督は14年に『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞4部門に輝き、今年12月にはピーター・ボグダノヴィッチ監督とのコラボ作品『マイ・ファニー・レディ』が公開となるウェス・アンダーソン。同書籍は監督本人監修の下、細部までこだわって制作されたミニチュアの世界にどっぷり浸れる1冊となっている。メイキングのみならず、キャストのインタビュー、パペットのデザインや衣装案、ウェス自らのスケッチや、スタッフとのメールのやり取りなども公開される。【書籍情報】『ウェス・アンダーソンの世界 ファンタスティック Mr.FOX』著者:ウェス・アンダーソン翻訳:篠儀直子出版社:DU BOOKS200ページ/B5変形発刊:2015年11月13日価格:3,800円(予価)
2015年10月09日『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソンと『フランシス・ハ』のノア・バームバックがプロデューサーを務めた、巨匠ピーター・ボグダノヴィッチ監督の13年ぶりの最新作『マイ・ファニー・レディ』。昨年の東京国際映画祭でも話題を呼んだ本作から、オーウェン・ウィルソンやイモージェン・プーツ、ジェニファー・アニストンら豪華キャストによる予告編と、人気イラストレーターのサイトウユウスケ氏が手がけたイラスト版ポスタービジュアルが解禁となった。取材を受ける新進のハリウッドスター、イジー。彼女は、かつてコールガールをしていたことも天真爛漫に語り出し、“お客”として出会った演出家アーノルドと過ごしたロマンチックな一夜を振り返る。アーノルドから「君の将来のために3万ドルをプレゼントする」という奇妙な申し出をされ、人生が一変した日のことを…。アーノルドの妻デルタが主演を努める舞台のオーディションを受けることになったイジー、舞台を成功させようと奔走するアーノルド、デルタに好意を寄せるスター俳優、イジーにひと目惚れする常識人の脚本家、その恋人で“人の話を聞かない”セラピスト…。ひょんなことから複雑に絡みあっていく人間模様。はたして、舞台は無事に初日を迎えることができるのか!?『ペーパー・ムーン』『ラストショー』など数多くの作品を生み出してきたピーター・ボグダノヴィッチ監督の、13年ぶりの最新作となる本作。ボグダノヴィッチ監督を敬愛し、監督も「息子たち(サンズ)」と呼ぶほど公私ともに交流のある、次世代の映画監督ウェス・アンダーソンとノア・バームバックがプロディーサーとして全面協力。オードリー・ヘップバーン、フレッド・アステア、マリリン・モンローなど往年の映画スターたちへのオマージュも散りばめられている。演出家・アーノルドを演じるのは、『ミッドナイト・イン・パリ』から『クーデター』まで、常にさまざまな役柄を演じ分けるオーウェン・ウィルソン。また、「ミュウミュウ(MIUIMIU)」のモデルを務め、『恋人まで1%』『ニード・フォー・スピード』など、現在、人気急上昇中のイモージェン・プーツが夢見がちなヒロインをチャーミングに好演。ドラマ「フレンズ」のジェニファー・アニストンが、エキセントリックなセラピストを演じ、コメディエンヌとしての才能を改めて炸裂させるほか、キャスリン・ハーン、ウィル・フォーテ、リス・エヴァンスなど、監督の脚本に惚れ込んだ豪華な俳優たちが脇を固めている。予告編は、ニューヨークのバーでハリウッドスターのイジ―が取材を受けているところからスタート。彼女は、舞台演出家のアーノルドの出会いによって、人生が一変した日を語り出すが、3万ドルで憧れの女優へと転身を遂げていくイジーの姿は、まさにヘップバーンの『マイ・フェア・レディ』!?だが、やがて複雑に絡み合っていく大人の男と女のドタバタぶりが、軽妙に映し出されていく。さらに今回、ポスタービジュアルのイラストを描き下ろしたのは、吉井和哉や「AKB48」などのCDジャケット、ワコールなどの広告、ミュージックマガジンの表紙などを手がけてきたサイトウユウスケ氏。サイトウ氏は「俳優たちの個性的で豊かな表情にみごとに引き込まれました。イモージェン・プーツの笑顔に惚れた!」と本作を絶賛、オーウェン、イモージェン、ジェニファー、キャスリンという4人の主要登場人物たちを、生き生きと描き出している。“大人”になりきれない情けなくも愛おしい男と女の、おとぎ話のように楽しい最高のロマンチック・コメディ。まずは、こちらの映像から覗いてみて。『マイ・ファニー・レディ』は12月19日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月25日今秋冬のJ.W.アンダーソン(J.W.ANDERSON)は、“悪趣味”といっていいほど、ギラギラとしたド派手なルックが並んだ。クリエイティブ・ディレクターを務めるロエベ(LOEWE)では誰もが憧れる女性像を作り上げながらも、自身のブランドでは実験的な姿勢を忘れない。天才の名を欲しいままにする彼にしか作れないコレクションとなった。具体的には、オーバサイズのコートやドレスを、ウエストマークして着用。すべてのルックで、巨大なイヤリングとひざ下にギャザーを寄せたブーツをはかせた。それはさながら、’90sユーロビートが鳴り響くディスコに集った西欧のギャングガールたち。ご覧のニットプルオーバー(9万2,000円)は、同色同素材で対になるような柄のパンツと合わせられた。メリノウール地に、刺繍と編み込みで柄を表現。イタリアのヴェスヴィオ火山がモチーフとなっている。サイズ展開はXS、Sの2サイズ展開。掲載モデルの他に、レッド×ブルーの色違いも揃う。<問い合わせ先>ドーバー ストリート マーケット ギンザTEL:03-6228-5080
2015年09月21日東京・杉並区にある映画館・ユジク阿佐ヶ谷では9月18日から10月3日まで、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)に輝いた『グランド・ブタペスト・ホテル』の監督、ウェス・アンダーソンの特集を行う。ウェス・アンダーソンは、テキサス大学在学中に俳優のオーウェン・ウィルソンと映画の共同制作をスタート。短編映画『Bottle Rocket』がジェームズ・L・ブルックス監督の目に止まり、劇場用にリメイクした『アンソニーのハッピー・モーテル』で長編映画デビューを果たした。これまでにアカデミー賞脚本賞にノミネートされた『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』や、ビル・マーレイ主演の『ライフ・アクアティック』などの作品で監督や脚本を手掛け、14年に公開された『グランド・ブダペスト・ホテル』ではベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞した。今回の特集上映では、ウェス・アンダーソンが監督した『ファンタスティックMr.Fox』と『ムーンライズ・キングダム』の映画2作品を上映する。1作品目の『ファンタスティックMr.Fox』は、『チャーリーとチョコレート工場』の原作者として知られるロアルド・ダールの児童文学をストップモーションアニメ化した映画作品。主人公であるMr.フォックスは、妻と子供のために盗みを止めたが、意地の悪い3人の農場主の近くに引っ越してしまったことで、再び野生の本能が目覚め、盗みを再開してしまう。自分たちの獲物を盗まれた人間たちが怒りだし、人間と動物の戦いが始まる…という物語が展開する。2作品目は、駆け落ちした12歳の少年と少女の逃避行を描いた愛らしい『ムーンライズ・キングダム』。ニューイングランド島に住む12歳の少年・サムが、1年前に恋に落ちた少女・スージーと共にボーイスカウトのキャンプを抜け出し、秘密の場所“ムーンライズ・キングダム”へと向かうのだが、やがて保安官、ソーシャル・ワーカー、スージーの両親、みんなが彼らを捜すうちに平和な村は一挙に嵐や火事に巻き込まれていく。作品を発表するたびに、劇中に登場する可愛らしいファッションや小物が話題を集めるウェス・アンダーソン作品の世界観に、改めて注目してみてほしい。「ウェス・アンダーソン監督特集」は9月19~10月3日、ユジク阿佐ヶ谷にて開催。
2015年08月31日ソフィア・コッポラ監督作『ロスト・イン・トランスレーション』や、『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン監督作の常連キャストとしても知られるビル・マーレイ主演の感動作『ヴィンセントが教えてくれたこと』の日本公開が、このほど決定した。ヴィンセントはアルコールとギャンブルをこよなく愛する、気難し屋のちょい悪オヤジだ。ある日、お隣にシングルマザーのマギーと12歳の息子オリバーが引っ越してくる。仕事で遅くなるマギーから頼まれ、オリバーの放課後の面倒を渋々見ることになったヴィンセントは、行きつけのバーや競馬場にオリバーを連れ歩き、オッズの計算方法、バーでの注文方法、いじめっ子の鼻のへし折り方など、一見ろくでもないことを教え込んでいく。始めは反発しあっていた2人だったが、ヴィンセントの嫌われ者の顔の裏側に、本当の優しさや心の傷を感じ取ったオリバーは、その思いを何とか周囲に伝えようとする…。2014年北米でたった4館からスタートし、4週間後には2,500館に拡大、最終的には4,400万ドルを突破する驚異の快進撃を果たし、全米を笑いと涙で包んだハートウォーミングな感動作『ヴィンセントが教えてくれたこと』の公開が、2015年秋に決定した。昨年トロント国際映画祭でワールド・プレミアが行われると、主演のビルの演技に対して「オスカー候補入り間違いなし」「彼のキャリアで最高の演技」と高い評価が飛び交った本作。残念ながらオスカーノミネーションはかなわなかったものの、2015年のゴールデン・グローブの主演男優賞にノミネートされたほか、多くの批評家から絶賛を浴びた。キャストには、主演のビルのほかにも、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』でアカデミー助演女優賞にノミネートされたメリッサ・マッカーシーが悩めるシングルマザーを演じ、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』での好演が記憶に新しいナオミ・ワッツが妊婦のストリッパー役を務めるなど、それぞれ型破りな役柄で観る者に新鮮な驚きを与えている。また、オリバー役でビル相手に堂々と渡り合ったジェイデン・リーベラーは、ラスベガス映画批評家協会賞始め数々のベスト子役賞を受賞した。同時に公開となったティザーキーアートでは、クラシックカーを運転し、サングラスをして助手席にはロシア人ストリッパーを乗せたヴィンセントと、その車に必死に併走しているオリバー、そして後ろで心配そうなオリバーのママ・マギーの姿が。問題だらけの彼らの関係性を表した、疾走感あふれるビジュアルとなっている。「さあ、人生のホームワークを始めよう。」というキャッチ・コピーが目を惹く本作。タイトルが示す“ヴィンセントが教えてくれたこと”とは一体なんなのか?公開まで楽しみに待ちたい。『ヴィンセントが教えてくれたこと』は2015年秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月12日バリー(BALLY)の2015-16秋冬コレクションはウェス・アンダーソンの映画と60年代後半からインスパイアされている。ブラックにキャメルなど落ち着いた色合いにグリーン、パープル、イエローなど60年代を彷彿とさせるヴィヴィッドなカラーが調和する。ダブルのスーツやボリューミーなファーアイテムはアンダーソンの『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のよう。コーティングツイードや片側のみファーのラペルなどディテールも利いている。トップのボクシーなシルエットや柔らかいアリゲーターのワイドパンツ、装飾が削ぎ落とされたダブルフェイスのカシミアコートなどエフォートレスな雰囲気だ。新バッグにはトップハンドルタイプの「Bターン(B-Turn)」、ショルダータイプの「エクリプス(Eclipse)」が登場。両方ともクロージャーがアイテム名を象徴する。新シューズ「タキシード(Tuxedo)」コレクションはトゥのメタルパーツとアッパーの切り替えがエレガントだ。
2015年03月03日イタリア出身の衣装デザイナー、ミレーナ・カノネロ(Milena Canonero)がウェス・アンダーソン(Wesley Anderson)監督の映画『グランド・ブダペスト・ホテル(The Grand Budapest Hotel)』で、15年度におけるアカデミー衣装デザイン賞を受賞した。この映画の主要キャストが着用した衣装は、ミレーナ・カノネロがフェンディ(FENDI)とコラボレーションして制作したもの。ブランドのファー工房で作られたアイテムが、映画の舞台となる1920年代終盤の雰囲気を巧みに再現するの一役買っている。エドワード・ノートン(Edward Norton)演じる“ヘンケル警部”が着たのは、グレーのアストラカンファーをオーバーサイズに仕立てたミリタリー調のコート。一方、ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)演じる“マダム D”は、イタリア製シルクとブラックミンクのラグジュアリーなケープをまとった。その他、主要な女性キャストが身につけるケープとファーのストールも、すべてフェンディが手がけている。今回のアカデミー賞の受賞について、ブランドのチェアマンでCEOのポエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)は、「エドワード・ノートンとティルダ・スウィントンのあの記憶すべきファーの衣装を制作したことは、私たちにとって大きな誇りです。衣装デザイナーのミレーナとの究極のコラボレーションは、情熱に突き動かされたフェンディとシネマとの密接な関係が対話し続けていることを再確認出来ます」と語っている。
2015年02月28日名作『散歩する惑星』などを手がけるスウェーデンの映画作家ロイ・アンダーソンの最新作『さよなら、人類』が8月に日本公開されることが決定した。本作は、第71回ヴェネチア映画祭で金獅子賞(グランプリ)に輝いている。その他の情報画面の細部まで考え抜かれた美術、壮大なスケールで展開するドラマ、シニカルな笑い、強烈なキャラクターで観客を魅了し、唯一無比の世界を描き出してきたアンダーソン監督の作品は世界で高く評価されている。最新作の『さよなら、人類』は、『散歩する惑星』『愛おしき隣人』に続く“リビング・トリロジー”の最終章で、過去とも未来ともわからない摩訶不思議な世界で起こる様々な出来事を39のシーンで描き出す。『さよなら、人類』8月、YEBISU GARDEN CINEMAほか、全国順次ロードショー
2015年01月30日監督組合賞(DGA)のノミネーションが発表になった。候補入りを果たしたのは、ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)、クリント・イーストウッド(『アメリカン・スナイパー』)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)、モルテン・ティルドゥム(『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』)。その他の画像候補入りが有力視されていた『Selma(原題)』のアヴァ・デュヴァーナイ、『ゴーン・ガール』のデヴィッド・フィンチャーが漏れたのが一番のサプライズだ。代わって、作品部門、主演男優部門で有力視されていたものの、監督部門ではそれほど注目されていなかった『イミテーション・ゲーム~』のティルドゥム、今回の賞レースでやや遅れを取っていた『アメリカン・スナイパー』のイーストウッドが食い込んでいる。また、先日、ゴールデン・グローブのコメディまたはミュージカル部門作品賞を受賞した『グランド・ブダペスト・ホテル』は、DGAにも候補入りしたことで、オスカーに向けてはずみをつけた形だ。DGAの結果はオスカーの監督部門の結果と重なることが多いため、業界内では重要視されている。授賞式は2月7日。文:猿渡由紀
2015年01月14日2014年英国ファッション大賞授賞式が12月1日、ロンドンで開催され、ウィメンズウエア大賞は「アーデム(ERDEM)」、メンズウエア大賞は「J.W.アンダーソン(J.W.Anderson)」がそれぞれ初受賞となった。授賞式にはサマンサ・キャメロン英首相夫人、ケイト・モス、英ボーイズグループ「ワン・ダイレクション(ONE DIRECTION)」のハリー・スタイルズなど多数のセレブリティが出席し華やかなイベントとなった。永年功労賞を受賞した『ヴォーグ(VOGUE)』編集長、アナ・ウィンターへのプレゼンターとしてジョン・ガリアーノが登場、ファッション界への復帰を印象付けた。続いて、セントマーチン美術大学MAファッションの名物教授で今年5月に亡くなったルイーズ・ウィルソンへの追悼として、彼女の教え子であるクリストファー・ケイン、メアリー・カトランズ他の作品を着たモデルたちが登場するセレモニーが行われた。また、ランウエイ写真の第1人者として60年のキャリアを持つクリス・ムーアには特別功労賞が贈られ、長年の仕事仲間であるスージー・メンキスからトロフィーが手渡された。今年の各賞と受賞者は以下の通り。新人賞ウィメンズウエア部門/「マルケス・アルメイダ(MARQUES’ALMEIDA)」新人賞メンズウエア部門/「クレイグ・グリーン(Craig Green)」新人賞アクセサリー部門/「プリズム(PRISM)」イザベラ・ブロウ記念ファッションクリエーター賞/エドワード・エニンフル(Edward Enninful)モデル・オブ・ザ・イヤー/カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)レッドカーペット賞/「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」ニューエスタブリッシュメント賞/シモーネ・ロシャ(Simone Rocha)エスタブリッシュメント賞/「プリーン(Preen)」デザイナーブランド賞/「ヴィクトリア ベッカム(Victoria Beckham)」スタイル賞/エマ・ワトソン(Emma Watson)永年功労賞/アナ・ウィンター(Anna Wintour)インターナショナルデザイナー賞/ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)アクセサリーデザイナー賞/「アニヤ・ ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」メンズウエア大賞/「J.W.アンダーソン(J.W.Anderson) 」ウィメンズウエア大賞/「アーデム(ERDEM)」特別功労賞/クリス・ムーア(Chris Moore)
2014年12月03日「ロエベ(LOEWE)」は9月26日、ウィメンズコレクションを発表した。ジョナサン・アンダーソンによるファーストウィメンズの発表の場となったのはイサム・ノグチが作庭したパリ ユネスコ庭園。アンフィニッシュなレザーパーツをボディに数ポイントで留めたレザードレスからスタート。このテクニックがコレクションを象徴する。このデザインはバッグにも応用され、歩くたびに揺れる。動くことで完成するとの意図だ。レザーだけでなく布帛にも登場し、ブラックボディにカラフルな布の端切れが刺繍されたドレスも。このランダム感は途中で規則性を失う編み込みレザーのシリーズにも拡大。一見普通だが、一部に施されたデザインアクセントがそのルックに大きなインパクトをもたらす。スカートは右ウエストに袋状の造形が作られ、ベルト付きのパンツはフロントのベルトループが排除され、わざとベルトが下がるようにデザイン。どこまでもウィットが利いていて見ていて面白い。その感覚がとてもアンダーソンらしい。レザー以外ではローシルク、コットン、リネンといった質感のあるプリミティブな素材を用い、エアリーな雰囲気をプラス。アンダーソンらしいシルエットにお腹の開きやフロントのみのトップスなどシュールなデイテールは健在。太いシューズのヒールは先日発表された「JW.アンダーソン」にもつながる。若干30歳のデザイナーらしく、プロモーションも現代的だ。15SSキャンペンビジュアルはパリファッションウィーク中に街頭に掲げられ、コレクションの一部のアイテムはECで販売がスタートしている。
2014年09月29日「ロエベ(LOEWE)」は、新クリエーティブディレクター、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の初コレクション「プレローンチ カプセルコレクション」を伊勢丹新宿店本館1階=ハンドバッグ/プロモーションで販売している。29日まで。フロントにロエベの新ロゴが配されたスムースカーフ製ショッパーバッグ(16万円)は、ストライプやタータンなど5柄が並ぶ。1枚革なので軽く、ファスナーや内ポケットも付け機能性を重視した。艶のあるカーフを用いた「トライアングルバッグ」(19万9,000円)は、赤、黄、ネイビー、黒の4色がそろう。ストラップを蓋の内側から通しているため、金具は未使用。同色で展開する「サークルバッグ」(19万9,000円)は、ボディの一部を切り抜いてハンドルとしてデザイン。ジョナサンらしい、無駄のないウィットに富んだアイテムだ。ブランドアイコンの「アマソナ」(36万円)は、丸みのある台形にリデザインされ、取り外し可能なストラップも付属。同じくアイコンの「フラメンコ」(31万4,000円)は、サイドに付いた“ノット(結び目)”がアクセントに。ノットのみのキーリング(4万1,000円)も販売中。バッグの他にも、1901年にフランク・ホーンビーが創業したイギリスの玩具メーカー「メカノ(Meccano)」のデザインにインスパイアされたアクセサリー「メカノ ピン」(4万1,000円)や、立体的なコインケース(2万9,000円から12万3,000円)なども展開している。伊勢丹メンズ館2階でも8月25日まで、同コレクションのメンズアイテムを販売するポップアップストアがオープンしている。バッグはウィメンズと同型のラージサイズを取りそろえており、ウエアはライダースジャケットやニットなど4型を販売中。カーフレザーを使用した「アントン バックパック」はワンショルダーで、タッセルの引き手が付いたジップ開閉式。ロエベのアナグラムが全面にエンボスされた「コイン&カードホルダー」(2万円)は、機能性と手頃な価格帯で人気のアイテムという。「客層はガラリと変わりました。“ジョナサンのファンだから見に来ました”という若い方がほとんど。長年のロエベファンの方も興味を示しており、みなさん次のコレクションにも期待されているようです」と担当バイヤー。
2014年07月24日ロエベ(LOEWE)は7月17日、リニューアルした旗艦店・カサ ロエベ表参道にて新クリエーティブディレクター、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の初コレクション「プレローンチ カプセルコレクション」を発売する。バッグから小物、アクセサリーなど幅広く展開する。ブランドアイコンの「アマソナ」(36万円)はオリジナルモデルである台形にリデザイン。同じくアイコンの「フラメンコ」(31万4,000円)はアーカイブから着想したという“ノット(結び目)”がサイドに付属。このノットのみのキーリング(4万1,000円)も用意する。新バッグとして、ストライプ柄スムースカーフ製ショッパーバッグ(16万円)が登場。フロントにロエベの新ロゴが大胆に配されたアイコニックなデザインだ。アンダーソンらしいウイットに富んだアイテムも。1901年にフランク・ホーンビーが創業したイギリスの玩具メーカー「メカノ(Meccano)」のデザインにインスパイアされたアクセサリー「メカノ ピン」(4万1,000円)とシューズ「メカノ オックスフォード」(11万5,000円)は、おもちゃの部品のようなパーツが用いられたポップなデザインで仕上げられている。その他、ショッパーバッグと同ストライプの小物(2万9,000円から7万9,000円)、立体的なコインケース(2万9,000円から12万3,000円)などが発売される。またバッグやアクセサリーに加え、アーカイブコレクションに着想を得たレザークッション(受注)、ラムウールブランケット、ウッドとレザーを組み合わせたチェアなどのホームプロダクトも登場する。カサ ロエベ表参道で発売後、23日よりロエベ銀座店、伊勢丹新宿店メンズ館と阪急メンズ大阪店、26日より心斎橋大丸店にて順次発売する。
2014年07月14日ウェス・アンダーソン監督の最新映画『グランド・ブダペスト・ホテル』が全国公開となるのを記念し、「ミュベールワーク(MUVEIL WORK)」が限定アイテムを公開日と同じ6月6日に発売する。ミュベールワークの2014プレフォールのテーマは「ホテル」。ホテルで働く人をイメージしたコレクションを発表していることにちなみ、今回のコラボレーションが誕生した。発泡プリントで表現した、立体感のあるロゴがポイントのTシャツは5色展開、各8,900円。ビンテージのハットをリメイクしたホテルマン風の帽子は1点物で、3万4,000円。また、東京・南青山のギャラリーミュベール(GALLERY MUVEIL)では、映画の世界観を演出した写真展を13日まで開催しており、実際に映画で使用された小物の一部なども展示されている。グランド・ブダペスト・ホテルは、ヨーロッパ最高峰のホテルで、夢のひと時をもてなす“伝説のコンシェルジュ”が、ルネサンスの絵画をめぐる連続殺人事件の謎に挑むミステリー・エンターテインメント作品。劇中に登場するコートやアクセサリーは「フェンディ(FENDI)」が製作している。
2014年06月04日本年度ベルリン国際映画祭「銀熊賞(審査員グランプリ)」を受賞し、公開するやいなや各国で次々と記録を更新、ウェス・アンダーソン監督最高の大ヒットとなり、世界中で大旋風を巻き起こしている『グランド・ブダペスト・ホテル』。先日、一般の方を抽選で募った『グランド・ブダペスト・ホテル』リレー試写会が行われ、上映後のトークショーには、かねてからアンダーソン監督と親交の深いファッションライター・エディターの野村訓市氏が登壇したが、なんと、そこに『her/世界でひとつの彼女』のプロモーションで来日していたスパイク・ジョーンズ監督が、飛び入りで参加していたことが分かった。世界大戦前夜の1932年、美しい山々を背に優雅に佇む、ヨーロッパ随一のグランド・ブダペスト・ホテル。エレガントな宿泊客たちのお目当ては、“伝説のコンシェルジュ”グスタヴ・H(レイフ・ファインズ)だ。ある日、グスタヴの長年のお得意様である伯爵夫人のマダムD(ティルダ・スウィントン)が殺され、遺言で貴重な絵画「少年と林檎」を贈られたグスタヴが容疑者にされてしまう! グスタヴは自らの潔白を証明するため、そして命より大切なホテルの威信を守るために、愛弟子のベルボーイ・ゼロ(トニー・レヴォロリ)と共に、ヨーロッパ大陸を逃飛行しながら謎に挑む──。一般試写会後のトークショーに登壇したのは、数々のファッション誌、カルチャー誌にてライター・編集者をしている野村さんと、そのこだわりとセンスから圧倒的支持を得ている男性誌「POPEYE」編集長の木下孝浩氏。実は野村さんは、アンダーソン監督初期の作品から出演し続けているビル・マーレイやエイドリアン・ブロディ、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントン、さらにウィレム・デフォー、ジュード・ロウ、シアーシャ・ローナン、レア・セドゥら超豪華なキャストに混じって、日本人ツーリスト役として出演を果たしていたのだ。「撮影が行われたのは一昨年の1月で、少し会うつもりだったのに、急にウェスのスタッフからメールがガンガン届くんです。身長は何センチだ、髪型はどんなだ、髭は生えているか?とか」と、ふり返る野村さん。本作は現代、1960年代、そして大戦前夜の3つの時代が描かれているが、ジュード・ロウも出演する60年代のシーンで出演することになったという。仕事で事前のフィッティングが出来ず、衣装を自前で用意することになったのだが、アンダーソン監督独特のこだわりから、持っていったパンツの裾を有無を言わさずバッサリ切られてしまったという野村さん。それを受け、木下さんは「この作品に限らずですが、とにかくファッション、セット、スタイルが洒落ていますよね。N.Y.のテイラーで自分のスーツを作り続けていたり、こだわりが普通じゃなくて、ほかのニューヨーカーとは違う」と監督のセンスを絶賛。「あとは彼が取材嫌いっていうのも編集者としてはそそられます」と話した。また、野村さんは「現場での夕食は必ずみんなで食べるのが決まり(笑)。僕は数日でしたが、ほぼずっといたレイフ(・ファインズ)は『たまには外でひとりで食べたい』と言っていたが、ウェスに『だめだ』と言われたそうです」と、アットホームな雰囲気を感じさせる撮影中のエピソードも明かしてくれた。すると、質疑応答でサプライズが!野村さんとやはり親交があり、飛び入り参加していたスパイク・ジョーンズ監督がなんと挙手!野村さんに役作りについて質問し、会場は一気にヒートアップした。最後は、野村さんが「『グランド・ブダペスト・ホテル』が豪華キャストによるミステリー仕立てのエンターテイメントだとしたら、『her』は主役のホアキン・フェニックスと声だけの出演だけどスカーレット・ヨハンソンの感情の揺れ動きを描いたエモーショナルな作品。同世代のふたりの監督が互いに違ったアプローチで作ったこの2作品を、ぜひみなさん観てください!」と締めくくった。『グランド・ブダペスト・ホテル』は6月6日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グランド・ブダペスト・ホテル 2014年6月6日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国にて公開(C) 2013 Twentieth Century Foxher/世界でひとつの彼女 2014年6月28日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2013 Untitled Rick Howard Company LLC All rights reserved.
2014年05月29日フェンディ(FENDI)は、6月公開予定のウェス・アンダーソン監督の最新映画『グランド・ブダペスト・ホテル』のために、劇中に登場するコートやアクセサリーを製作した。同作は、ヨーロッパ随一のホテルを舞台に繰り広げるミステリー・エンターテインメント作品。フェンディは、アカデミー賞も受賞した映画衣装デザイナーのミレーナ・カノネロと協力し、エドワード・ノートンや、ティルダ・スウィントンら俳優達の衣装を手掛けた。ノートン扮するヘンケル警部が着るグレーのアストラカンファーミリタリーコートや、スウィントン演じるマダムDのまとうブラックミンクの襟、ラグジュアリーなイタリア製シルクベルベットケープの手描きのディテールと袖などもフェンディのデザイン。フェンディは以前にもルキノ・ヴィスコンティ監督『家族の肖像』のシルヴァーナ・マンガーノやアラン・パーカー監督『エビータ』のマドンナなどの衣装を手掛けている。フェンディのチェアマン兼CEOのピエトロ・ベッカーリは「イタリア、ヨーロッパ、そしてアメリカで製作される映画のために思い出に残る衣装を作るのは、フェンディのDNAと歴史に根ざしたもの」とコメントを発表している。
2014年03月24日テューラ・ジャパン株式会社は、英国の王室御用達メーカー「キンロック・アンダーソン(Kinloch Anderson)」と提携し、ビジネスドレスシャツ専門店「キンロック・アンダーソン 葉山シャツ本店」を2013年7月31日(水)に開店した。「キンロック・アンダーソン」は、1868年にスコットランドのエジンバラで創業したブランドで、スコットランド高地の伝統的な紳士フォーマルであるキルトのほか、幅広く服飾雑貨も展開している。創業以来長年にわたりスコットランド連隊の制服を製造していたことで、英国王室御用達の証をエリザベス女王とチャールズ皇太子より授与されている。テューラ・ジャパン株式会社代表の後藤欣也氏は、「礼儀正しくやさしく粋、そして凛とした日本人のために、葉山発のビジネスドレスシャツ第一弾ができあがった」と同商品へのこだわりを述べた。店舗についても、同社の創業年と同年の1868年に作られた家具や、スコットランド由来の家具を取り揃えるなど、深い思い入れを見せた。2013年8月3日(土)より、「ジャパニーズジェントルマン」をテーマに作り上げたビジネスドレスシャツ「葉山本店モデル」の予約を受け付ける。【店舗概要】キンロック・アンダーソン 葉山シャツ本店所在地:神奈川県三浦郡葉山町一色1987 葉山御用邸前電話番号:046-877-5408元の記事を読む
2013年08月05日『ダージリン急行』などユニークな作風で知られるウェス・アンダーソン監督の新作『ムーンライズ・キングダム』の日本公開を記念して、劇中に登場するカワイイ美術や衣装をイメージしたコンセプトショップが来年1月4日(金)、“渋谷ヒカリエ”にある「Creative Lounge MOV内 aiiima」にオープンする。その他の写真『ムーンライズ・キングダム』は、小さな島を舞台に12歳の少年と少女が実行した“愛の逃避行”に巻き込まれていく大人たちの姿をユーモラスに描いた物語。島でたったひとりの警官をはじめ、頼りないボーイスカウトの隊長、冷酷な福祉局員など個性豊かな大人たちをブルース・ウィリス、ビル・マーレイ、エドワード・ノートンら豪華ハリウッドスターが演じていることも見どころで、今年のカンヌ国際映画祭オープニング作品に抜擢されたほか、第70回ゴールデン・グローブ賞作品賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされるなど注目を集めている。劇中には、アライグマのワッペンがあしらわれたボーイスカウトのユニフォームや色彩豊かなテント、カヌーなど、個性豊かな可愛らしい衣装、小道具が登場する。このほどオープンするショップは、中目黒にあるギャラリー兼ショップスペースsakumottoのプロデュースで、映画の世界観に沿った空間づくりをテーマに映画関連グッズやアウトドア、キャンプ、自然などをモチーフにしたアクセサリー、アパレル、インテリアなどさまざまなアイテムが展開されるという。ほか、“カワイイアウトドアスタイル”をテーマにキャンプグッズなどを提案するメルヘンキャンプ主宰の兎村彩野氏によるアートワークや、ヨーロッパ、日本で活動するアーティスト、オードリー・フォンドゥカブ氏が映画にインスパイアされて製作した空間演出も楽しめる。期間は1月4日(金)から同月14日(月)まで。公開に先がけて、映画の世界観をのぞいてみてはどうだろうか。『ムーンライズ・キングダム』2013年2月8日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国公開
2012年12月28日『サンダーバード』の製作者ジェリー・アンダーソンが亡くなった。26日(現地時間)ジェリーの息子ジェイミー・アンダーソンさんは自身のブログで「『サンダーバード』のクリエイターで私の父でもあるジェリー・アンダーソンの死を公表するなんてとても悲しいです。父は2012年12月26日の今日の午後、安らかに息を引き取りました。最後の数年間は痴呆症を患っていました。83歳でした」と綴っている。ジェリーは2年前にアルツハイマー病と血管痴呆症を同時に患っており、体調が悪化した10月以降にケアホームに入居していた。(text:cinemacafe.net)
2012年12月28日インディペンデント映画を対象にしたゴッサム・アワードで、ウェス・アンダーソン監督の『ムーンライズ・キングダム』が作品賞を受賞した。同作品は、2月に発表になるインディペンデント・スピリット・アワードにもノミネートされており、アワードシーズンの本格的な到来に向けて勢いを増している。『ムーンライズ・キングダム』は、今年5月のカンヌ映画祭のオープニング作品に選ばれたコメディ映画。ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレー、ティルダ・スウィントンらが出演する。ゴッサム・アワード発表後に発表されたインディペンデント・スピリット・アワードのノミネーションにも食い込んでおり、オスカー候補入りの可能性も匂わせてきた。昨年はこの賞を『ツリー・オブ・ライフ』と『人生はビギナーズ』の2作品が受賞しており、『ツリー・オブ・ライフ』がオスカーにノミネートされている。ゴッサム・アワード作品部門の候補に上がっていたのは、同作品のほかにポール・トーマス・アンダーソンの『ザ・マスター(原題)』、ジャック・ブラック主演の『Bernie』、ガエル・ガルシア・ベルナルが出演する『The Loneliest Planet』、アントン・イェルチン出演の『Middle of Nowhere』。監督賞に輝いたのは『Beasts of Southern Wild』の新人監督ベン・ザイトリン氏。演技部門ではエミリー・ブラント主演の『My Sister’s Sister』がアンサンブル・パフォーマンス賞を受賞した。文:猿渡由紀
2012年11月28日『ザ・ロイヤル・テネンバウムス』、『ダージリン急行』、『ファンタスティックMr.FOX』など独特なタッチとユーモアで唯一無二の世界観を確立してきたウェス・アンダーソン監督の待望の最新作『ムーン・ライズキンダム』。来年2月8日(金)に公開されることが決定し、このほど本作の前売り券特典となる、キャスト陣それぞれがあしらわれた超キュートな7種類のポストカードのビジュアルがこのたび明らかとなった。養子であることを寂しく思いつつ、周りの友達とは違う自分に違和感を感じながら日々ボーイスカウトで生活をするサムは、いつも本ばかり読んでキャラクターたちの世界に生きる少女・スージーに恋をする。キャンプでの生活を窮屈に思った2人は文通を始め、キャンプからの脱走を企てる。生きていくためのキットを全て持ち出し、愛するスージーを救い出し、森で自由を満喫する彼ら。やがて保安官、ソーシャル・ワーカー、スージーの両親、みんなが彼らを捜すうちに平和な村は大騒動に巻き込まれていく――。12歳の少年と少女の“駆け落ち”をきっかけに、不器用で愛おしい大人たちを演じる豪華キャスト陣を巻き込みながら物語が展開していく本作。たった一人で島を守るシャープ警部役を演じたブルース・ウィリスは、中年男性の悲哀とおかしみを感じさせる絶妙な演技を披露。そして、生真面目でちょっと間の抜けたボーイスカウトのウォード隊長には演技巧者のエドワード・ノートン、厳格なスージーの両親にビル・マーレイとフランシス・マクドーマンド。そして、冷酷な福祉役をティルダ・スウィントンが演じている。言わずとしれた名優たちのこれまで見たことないキャラクターに、カンヌ国際映画祭ではオープニング作品とコンペティション部門で上映され、さらに全米でも大ヒットを記録している。もちろん本作でもアンダーソン監督の世界観は健在。衣装・美術など、細部までとても凝った作りになっており、今回公開となったポストカードのビジュアルからもそのキュートな世界観は充分感じることができる。アンダーソン監督史上、最大のヒット作にして最高傑作との呼び名も高い本作。この冬、あなたもとびきりキュートな“小さな島の大冒険”を体験してみては…?『ムーン・ライズキンダム』は2013年2月8日(金)よりTOHO シネマズシャンテほか全国にて公開。■関連作品:ムーンライズ・キングダム 2013年2月8日よりTOHO シネマズシャンテほか全国にて公開© Focus Features
2012年11月21日ウェス・ベントレーが、エイブラハム・リンカーン大統領を描く新作『The Green Blade Rises』(原題)の出演契約を結んだ。「Deadline.com」の報道によれば、日本でも絶賛公開中の話題作『ハンガー・ゲーム』に出演しているウェスは今回、ブリット・マーリングと共にテレンス・マリックがプロデュースを手がける同新作への出演を決めたという。リンカーンが第16代米大統領になった初期時代を描く本作で、ウェスはリンカーンの幼少期の教師の1人を演じる見込みで、一方のブリットはリンカーンが9歳のときに亡くなった母親・ナンシー役でキャスティングされている。テレンスと『ニュー・ワールド』や『ツリー・オブ・ライフ』でタッグを組んできたA.J.エドワーズが本作で監督デビューを果たし、エドワーズはすでにジェイソン・クラークをリンカーンの父親トム・リンカーン役として獲得している。ウェスは今後も、同じくテレンスが手がける『Knight of Cups』(原題)、さらに伝説のポルノ女優であるリンダ・ラヴレースの伝記映画など待機作が目白押しだ。■関連作品:ハンガー・ゲーム 2012年9月28日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2012 LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2012年10月03日先週末、コミコン・インターナショナル・フェスティバルで最新主演作『The Lone Ranger』(原題)の一部映像が公開され、好評を博したジョニー・デップの次回作が、『ムーンライズ・キングダム』(原題)のウェス・アンダーソン監督の新作に決定した。アンダーソンが脚本も手がける新作はプロットなど詳細は明らかになっていないが、タイトルは『The Grand Budapest Hotel』(原題)になり、撮影はヨーロッパで行われる予定。ジョニーは当初予定されていた『The Thin Man』(原題)の撮影が延期になり、スケジュールが空いたところにこの企画が飛び込んだ。アンダーソン監督は『ムーンライズ・キングダム』(原題)が今年5月のカンヌ国際映画祭でオープニング上映されたが、同作にも出演したビル・マーレイ、エドワード・ノートンは本作にも続投の可能性アリと「The Hollywood Reporter」紙など複数のメディアが報じている。アンダーソン作品の常連俳優のオーウェン・ウィルソン、ジェフ・ゴールドブラム、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォー、ほかにもジュード・ロウ、アンジェラ・ランズベリーと豪華な名前がキャスト候補として挙っている。オフビートなアンダーソンの世界で、ジョニーがまた新たな魅力を発揮してくれるのが楽しみだ。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:ムーンライズ・キングダム (原題) 2013年公開© Focus Features
2012年07月18日映画の祭典、カンヌ国際映画祭が5月16日、南仏カンヌで開幕した。第65回となる今年のオープニング作品は、カンヌには初登場となるウェス・アンダーソン監督の最新作『ムーンライズ・キングダム』(原題)。アンダーソン監督に加え、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、ティルダ・スウィントンら主要キャストがレッドカーペットを飾った。映画は、1965年のニューイングランドの小さな島を舞台に、ボーイスカウトのキャンプから逃避行をする12歳の少年と少女の恋と、彼らを取り巻く大人たちの混乱を描いた、いわばウェス版『小さな恋のメロディ』(’71)といった趣。ウェス・アンダーソンは「僕が子供の頃、こんなことが起きてほしいと願っていたことを映画にしたんだ。それと、子供の頃に誰かを好きになる感覚をみんなに思い出してほしい、という気持ちも込めている」と、作品への思いを語った。子供たちを捜す警察署長を演じるブルース・ウィリスは、ウェス作品には初出演。「ウェスの演出方法は独特で、とても新鮮な体験だったよ。映画の中ではいろんな事件が起きるけれど、これは愛についてのお話なんだ。誰もが、愛されたいし、愛されるべきなんだよ」と語った。また、『ザ・ロイヤル・テネンバウムス』(’01)、『ライフ・アクアティック』(’05)ほかアンダーソンの全作品に出演しているビル・マーレイは、「アート映画と言われる映画だけど、ギャラは少なくて拘束時間は長い。ほかに稼げる仕事があるから、ウェスのためには奉仕できるんだよ」と語って笑わせた。今年の審査委員長は、『息子の部屋』(’01)でパルム・ドールを受賞しているナンニ・モレッティ。審査員は、ユアン・マクレガー、ダイアン・クルーガー、アレクサンダー・ペインといった映画人に、デザイナーのジャン=ポール・ゴルチエも加わり、総勢9名。27日まで世界の映画が青い空と海と共に、カンヌを彩る。(photo/text:Ayako Ishizu)特集:第65回カンヌ国際映画祭■関連作品:第65回カンヌ国際映画祭 [映画祭]ムーンライズ・キングダム (原題) 2013年公開© Focus Features■関連記事:【カンヌレポート】ラクダ闊歩に美女との豪奢クルーズ…“将軍様”が大暴れ!いよいよ開幕、カンヌ映画祭今年注目すべき華麗なるミューズを一挙チェック!ユアン・マクレガー、A・ペイン監督らが今年のカンヌ国際映画祭コンペ部門審査員にミス・ユニバース優勝の森理世が故郷・静岡とカンヌの結びつきを猛アピール!三池崇史、2年連続でカンヌに殴りこみ!『愛と誠』、カンヌ国際映画祭で上映決定
2012年05月17日