スペインが生んだ奇才、サルバドール・ダリの大規模な回顧展「ダリ展」が、12月12日まで、東京・六本木の国立新美術館で開催されている。本展はシュルレアリスムの旗手として多くの絵画を描き、さらに映画や演劇など多方面でも才能を発揮したダリの軌跡を振り返る、国内最大規模の展覧会となる。ダリと言えば、まず尖った口髭とギョロリとした目の異様な風貌を思い浮かべる方も多いことだろう。芸術に“セルフプロデュース”の概念をいち早く取り入れ、自らもメディアに盛んに登場したダリは、それまでの芸術や芸術家のあり方を大きく変えた存在として世間の注目と人気を集めてきた。この展覧会では、全8章を通してダリの独特な世界が生み出された背景に迫っていく。まずはダリが生まれ育った街、フィゲラスの風景や自画像、身近な人々を描いた「第1章 初期作品」から始まり、自らの芸術のスタイルを模索した「第2章 モダニスムの探求」を経て、芸術の都、パリの訪問をきっかけに「第3章 シュルレアリスム時代」へ。若きダリは、さまざまな芸術家たちから刺激を受け、現実を越える世界を描くシュルレアリスム画家として頭角を現していく。そして、妻であり敏腕マネージャーとしても生涯を共にする「第4章 ミューズとしてのガラ」との出会い。この運命的な出会いにより“芸術家ダリ”は完成され、戦火を逃れて辿り着いた地「第5章 アメリカへの亡命」で大きな成功を手にすることとなる。『タイム』誌の表紙を飾り、映像作品の制作やジュエリーのデザイン、ウォルト・ディズニーとのコラボレーションなど、多岐に及ぶ仕事ぶりで文字通り「第6章 ダリ的世界の拡張」をしていく。ところが、第2次世界大戦の終結が再びダリの転機となる。広島、長崎への原爆投下に大きなショックを受け、「第7章 原子力時代の芸術」の追求が主題に。原子核分裂の様子や爆撃、爆弾のモチーフのほか、宗教観、古典絵画へのオマージュが色濃く表れた作品を描くようになる。そして晩年、「第8章 ポルトリガトへの帰還」では、ベラスケスやラファエロといった巨匠たちにインスピレーションを受けた作品を制作。故郷フィゲラスに暮らしながら日本、ロンドン、オランダ、フランスなどで大規模な展覧会を開き、世界中でその名を知られる芸術家として活躍し続けた。本展は、ガラ=サルバドール・ダリ財団(スペイン、フィゲラス)、サルバドール・ダリ美術館(アメリカ、セントピーターズバーグ)、国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード)という3つの主要なダリ・コレクションを中心に構成され、さらに国内所蔵の重要作品を加えた約250点によってダリの魅力を紹介する。その中でも、スペインのフィゲラスにあるダリ劇場美術館からこの展覧会のために持ち込まれた『メイ・ウエストの部屋』は、特に見逃せない展示だろう。現実を越える超現実(シュルレアリスム)を多面的に表現したダリ・ワールドを、ぜひ会場で体感してほしい。【展覧会情報】「ダリ展」(東京展)会場:国立新美術館 企画展示室1E 住所:東京都港区六本木7-22-2会期:9月14日~12月12日時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)※毎週金曜日は20時まで※ただし、10月21日、22日は22時まで料金:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料休館日:火曜日22222
2016年09月14日「ダリ展」が2016年9月14日(水)から12月12日(月)まで、国立新美術館で開催されています。日本で開催されるダリの展覧会としては過去最大規模の回顧展とあって、開催前から多くの注目を集めています。asoview!編集部が気になるダリの世界を早速取材してきました!世界的なダリ・コレクションが一同に集結!今回の「ダリ展」では、スペインのガラ=サルバトール・ダリ財団、国立ソフィア王妃芸術センター、アメリカのダリ美術館のダリ・コレクションが初めて一同に会します。初期から晩年まで、ダリの創作の軌跡を約200点にもわたる作品を鑑賞しながらたどれる展示になっています。奇抜なイメージでとらえられがちなダリですが、その全貌を網羅していきます。ここが入り口です。早速ダリ・ワールドへ飛び込みましょう!ダリ・ワールドに圧倒される!絵画や彫刻のみならず、宝飾品、舞台装置や衣装のデザイン、挿絵や映画の制作、執筆活動などマルチに活躍したダリ。観るものを圧倒するパワーあふれるダリ・ワールドが展開されます。無料でもらえるこちら、「ジュニア・ガイドブック」とありますが、とてもわかりやすくまとまっているので大人もぜひゲットしてください。●音声ガイドを借りよう入り口で音声ガイドの貸出があります。料金は1台500円。ナビゲーターは俳優の竹中直人さん!かなり面白いので、これを借りてガイドを聞きながら鑑賞することをおすすめします。作品の点数が多いので、かなりボリュームのあるガイドになっています。※無料貸出しは取材日のみです●CHAPTER1 初期作品(1904~1922)サルバドール・ダリはスペイン・フィゲラスで生まれました。芸術や文化に造詣が深く、自由な気風の家庭だったそうです。カタルーニャ地方のフランス国境に近い町で、彼は少年時代から絵画の才能を賞賛されます。聖十字架祭のためのポスターサルバトール・ダリ美術館蔵Collection of the Salvador Dalí Museum, St. Petersburg, Florida Worldwide rights: © Salvador Dalí,Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016. In the USA: © Salvador Dalí Museum Inc. St.Petersburg, Florida, 2016.このころの絵はまだ油絵で、独特のタッチです。ラファエロ風の首をした自画像ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres © Salvador Dalí, Fundació Gala-SalvadorDalí, JASPAR, Japan, 2016.ダリは子どものころから母親の眉墨やおしろいをつけて目立とうとしていたそうです。このころから個性派の片鱗が伺えますね!●CHAPTER2モダニズムの探求(1922~1929)アス・リャネーの浴女たちガラ=サルバドール・ダリ財団蔵Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres © Salvador Dalí, Fundació Gala-SalvadorDalí, JASPAR, Japan, 2016.ダリは1922年にマドリードのサン・フェルナンド王立美術アカデミーに入学します。国外の美術などを自ら探求していたダリにとって、学校の教育は退屈なものでした。そしてキュビズム、ピュリズム、未来派など、新しい芸術の影響を受けた作品を制作しました。学生寮では、後の映画監督であるルイス・ブニュエルや詩人となるフェデリコ・ガルシア・ロルカなどと交友を結びました。ルイス・ブニュエルの肖像国立ソフィア王妃芸術センター蔵Collection of the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid © Salvador Dalí, FundacióGala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.1925年にバルセロナで初の個展を行い、大盛況のうちに終了。1926年4月にパリを訪れ、アトリエでピカソと出会います。これ以降ダリの作品とピカソのキュビズムとの類似性がはっきりとわかります。ダリはこの年にアカデミーを退学しましたが、賞賛を得た彼には後悔はありませんでした。ここからダリの芸術家としての人生が始まったといえるでしょう。●CHAPTER3シュルレアリスム時代(1929~1938)1929年に学友のブニュエルと共同で脚本を執筆した映画「アンダルシアの犬」がパリで公開され、大きな反響を呼びました。「アンダルシアの犬」は実際に映像も見られますが、かなりショッキングなシーンが続きます…。閲覧注意です。奇妙なものたちガラ=サルバドール・ダリ財団蔵Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres © Salvador Dalí, Fundació Gala-SalvadorDalí, JASPAR, Japan, 2016.ダリはパリのシュルレアリスト・グループに参加し、シュルレアリスムの中心的な画家として活躍するようになります。引出しのあるミロのヴィーナスサルバドール・ダリ美術館蔵Collection of the Salvador Dalí Museum, St. Petersburg, Florida Worldwide rights: © Salvador Dalí,Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016. In the USA: © Salvador Dalí Museum Inc. St.Petersburg, Florida, 2016.ダリは次第に「無意識」への関心を高めていきます。無意識に見る夢のイメージを現実に探す、ということもテーマになってきます。また、複数のモチーフを重ね合わせた「ダブルイメージ」「トリプルイメージ」と呼ばれる表現の追究もはじまります。1930年代のシュルレアリスムを代表するスタイルを確立していくことになります。子ども、女への壮大な記念碑国立ソフィア王妃芸術センター蔵Collection of the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid © Salvador Dalí, FundacióGala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.もうすでに今のイメージの「ダリっぽい」作品が見られますね。●CHAPTER4ミューズとしてのガラ1929年、ダリは詩人のポール・エリュアールの妻・ガラと出会い、いっぺんに恋に落ちてしまいます。ガラはポールと離婚し、ダリと結婚。常にダリに寄り添い、ダリの芸術にインスピレーションを与えるミューズとしてだけではなく、プロデューサーとしてもダリを支援し、作品の管理から販売までを一手に担います。雲の中の戦い(立体鏡絵画)国立ソフィア王妃芸術センター蔵Collection of the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid © Salvador Dalí, FundacióGala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.ダリの作品には、ガラをモチーフにした女性がたびたび登場します。ガラの3つの輝かしい謎国立ソフィア王妃芸術センター蔵Collection of the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid © Salvador Dalí, FundacióGala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.ガラが亡くなった後に描かれた作品です。ガラはダリの半身のような存在でもあったため、喪失感ははかりしれません。●CHAPTER5アメリカへの亡命(1939~1948)第二次世界大戦が勃発すると、ヨーロッパ各地が戦場となりました。ダリとガラはアメリカに亡命し、戦争が終わった後の1948年まで過ごしました。アメリカで大衆の評価を得たダリは、注文によって制作を行なうことが増えてきます。こうした亡命後の商業的な仕事や出版などを通じてさらにダリの名声は高まり、シュルレアリスムを体現する名士としての地位を確立します。左:幻想的風景暁(ヘレナ・ルビンスタインのための壁面装飾)中:幻想的風景英雄的正午(ヘレナ・ルビンスタインのための壁面装飾)右:幻想的風景夕べ(ヘレナ・ルビンスタインのための壁面装飾)横浜美術館蔵 © Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.この3連の大作は、化粧品によって財をなしたクライアントからの注文です。ディズニーとのアニメーション制作、「デスティーノ」。制作当初、ダリが習作を10枚ほど作っていましたが、戦争による資金難などの問題で作品は完成には至りませんでした。その後ウォルト・ディズニーの甥であるロイ・E・ディズニーにより制作され、2003年に発表されました。いわゆるディズニー作品とは一線を画した不思議な世界が見られます。●CHAPTER6ダリ的世界の拡張ダリはアメリカ滞在中に絵画のみならず、舞台芸術や映画などの美術の仕事を多数行いました。さらにファッションの分野にも進出。ダリの芸術から派生したイメージは、大衆の支持を得ました。「ドン・ファン・テノーリオ」のための5つの衣装のスケッチ国立ソフィア王妃芸術センター蔵Collection of the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid © Salvador Dalí, FundacióGala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.この舞台衣装のスケッチは、細かいところまで描かれているのがよくわかります。エンターテインメント性が高く、見ていておもしろい章です。記憶の固執(ピン)サルバドール・ダリ美術館蔵Collection of the Salvador Dalí Museum, St. Petersburg, Florida Worldwide rights: © Salvador Dalí,Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016. In the USA: © Salvador Dalí Museum Inc. St.Petersburg, Florida, 2016.ダリのデザインした宝石。絵画の世界そのままに、個性的なデザインです!タルトを盗んだのは誰か?ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres © Salvador Dalí, Fundació Gala-SalvadorDalí, JASPAR, Japan, 2016.これはなにか?というと、なんと「不思議の国のアリス」の挿絵です!アリスとは思えない!?独特の世界が展開されています。●CHAPTER7原子力時代の芸術(1945~1950s)1945年の広島と長崎への原爆投下は、ダリに強いショックを与えました。ダリの世界は今までと変化していきます。物質の真の姿を探ろうとするダリの想いは、量子学的真実を描こうという方向に向かっていきました。原子力や核兵器をつくりだす最新の科学の動向の研究を行い、それを反映した作品を制作していきます。素早く動いている静物サルバドール・ダリ美術館蔵Collection of the Salvador Dalí Museum, St. Petersburg, Florida Worldwide rights: © Salvador Dalí,Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016. In the USA: © Salvador Dalí Museum Inc. St.Petersburg, Florida, 2016.「素早く動いている静物」。絵画内の物体の停止された動きと空間の分離というかたちで描かれています。ポルト・リガトの聖母福岡市美術館蔵© Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.この当時、さらにカトリックへの回帰がみられます。ラファエロなど古典の研究を行なっています。「ポルト・リガトの聖母」は愛妻ガラを聖母に見立てて描いています。●CHAPTER8 ポルト・リガトへの帰還、もしくは晩年の作品(1960s~1980s)ダリとガラはアメリカから戻ると、小さな漁村ポルト・リガトに居を構えて過ごします。1960年代以降は古典芸術に回顧し、巨匠たちに触発された作品を制作します。テトゥアンの大会戦公益財団法人諸橋近代美術館蔵© Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.さらにダリ芸術のさまざまな要素を集めた集大成的な作品「テトゥアンの大会戦」のような大作絵画も次々と制作していきます。1974年には生まれ故郷フィゲラスにダリ劇場美術館が開館しました。ダリ劇場美術館の一室「メイ・ウエストの部屋」を再現したものです。一見ちょっと変わった部屋ですが、正面から見てみると…女優、メイ・ウエストの顔があらわれました!ダリの絵画作品にも多用されている「ダブル・イメージ」を3次元で楽しめるこの部屋は、来館者からの人気も高い展示です。オリジナルグッズもチェックダリ展ではグッズが大充実!ショップを見ているだけでも楽しくなります。その中でもおすすめはガチャガチャ。まずはレジで300円を支払い、1ドル紙幣ならぬ1ダリ紙幣を入手します。これ1枚でふくびき風のガチャガチャを1回引けます。ぐるりと回すと、卵がコロコロ…ゲット!中にはダリの作品をモチーフにしたピンバッジと、シールが入っています。全部で7種類あります。絵画をモチーフにしたキーホルダーや時計も。時計はインテリアとしても面白そうです。ダリのデザインした宝飾品のレプリカもあります。トートバッグやTシャツも。ダリがデザインした香水、気になります。思わず買ってしまいそうになるポストカード、そして図録。気づいたら散財していた!なんてことにならないように!?とにかく作品が多く、これを日本で見る機会はもうしばらくないのでは、と思える充実ぶりです。各章ごとにギャラリーのような作りになっているので、ダリの頭の中に迷い込んだように感じることもありました。1回だけではなく、2回、3回と見ても色々な感じ方ができるのではないでしょうか?asoview!編集部員も絶対にもう一度行きたい!と心に決めています。ダリの不思議な世界、夢と現実の世界が曖昧になってくるような感覚を、じっくりと楽しんでみませんか。イベント詳細名称:ダリ展会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2会期: 2016年9月14日(水)~12月12日(月)開館時間:10:00~18:00 ※ただし、10月21日(金)・22日(土)は22:00まで(入場は閉館の30分前まで)休館日:火曜日電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)公式サイト:
2016年09月14日特別展「ヤワカタな自我~かたくてやわらかいダリの世界~」が福島・諸橋近代美術館にて開催される。会期は2016年9月11日(日)から11月30日(水)まで。サルバドール・ダリは、硬さを失ってとろりと垂れ下がった時計が描かれた油彩画《記憶の固執》などを代表作に持つ芸術家。彼の作品には様々なやわらかいもの、かたいもののモチーフが多く登場する。本展では、当館のコレクションよりサルバドール・ダリの絵画や彫刻など約50点を展示する。作品に登場するモチーフを通してダリの人間性を紹介していく。展示は4つのテーマから構成されている。まず、後にダリのアイコンとなる柔らかい時計の誕生から見ていく。それから、彼は非常に柔らかく脆弱な卵黄に自身を投影し、身近な女性たちに硬く滑らかなシェルターとしての役割を求めた。2つ目は作品に登場するモチーフを通して、シェルターとなった女性たちを紹介する。3つ目は彼の出生の秘密やコンプレックスを紐解く。最後は、人体が本来備えた弾力やしなやかさを超越した極端な表現が登場する作品を紹介する。4つのテーマから、当時のアートシーンを大いに驚かせたダリの姿に迫ることができる展覧会、是非足を運んでみてはいかがだろうか。【開催概要】特別展 ヤワカタな自我~かたくてやわらかいダリの世界~会期:2016年9月11日(日)~11月30日(水) ※会期中無休。会場:諸橋近代美術館住所:福島県北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093-23開館時間:9:30~17:30※入館は閉館30分前まで。11月は17:00閉館。観覧料:一般 950円、高校・大学生 500 円、小・中学生無料※20名以上の団体料金は各50円引き。教育施設対象の割引制度あり。(要事前申込)
2016年07月14日20世紀を代表するスペインの芸術家、ダリの回顧展『ダリ展』が7月1日、京都市美術館で開幕した。国内では過去最大規模の回顧展となる今回、スペイン、アメリカのダリ・コレクションの全面的な協力により、193点の作品が一堂に集結。開幕前日には、スペインのガラ=サルバドール・ダリ財団のリュイス・ペニュエラス事務局長、国立ソフィア王妃芸術センターのミショー・ミランダ・パニアグア副館長、アメリカのサルバドール・ダリ美術館のチャールズ・ヘンリ・ハイン館長を招いての記者会見と内覧会が行われた。「ダリ展」チケット情報シュルレアリスムを代表する画家として活躍し、多くの人々を魅了してきたダリ。本展は、少年時代に描いていた初期作品から、広島・長崎の原爆投下に衝撃を受けた頃の作品、巨匠たちに触発された作品を描いた晩年など各時代ごとに紹介し、創作の軌跡を辿るものとなっている。開催にあたって、後藤結美子学芸員は「絵画に限らず、ジュエリー、映像、本の挿絵、版画など非常に多彩なダリの作品を193点ご紹介しております。時代と共に変化していくダリの好奇心をご覧いただければ」と、コメント。ダリが設立したガラ=サルバドール・ダリ財団のリュイス事務局長は「本物と対峙することができるのは、非常に重要なチャンスだと思います。生涯に一度の経験かもしれませんので、ぜひ多くの方に楽しんでいただきたい」と、本展の貴重さを語った。アメリカのサルバドール・ダリ美術館は、ダリの親しい友人であったレイノルズ、エレノア・モース夫妻が、40年もの歳月をかけてコレクションした作品をベースに作られた美術館。「ダリ財団、ソフィア美術館と共に、私たちのミュージアムが指名されたことを誇りに思います。現在考えられる最高の、最大の展覧会が実現しました」と、チャールズ館長。さらに、マドリードの国立美術館である国立ソフィア王妃芸術センターのミショー副館長は「ダリの作品は、何度観ても毎回新しい発見があるんです。日本の皆さまにも、何度もいろんな目線でご覧いただき、彼の持つ作品の秘密を探り出していただければ」と、コメントした。また、ダリ財団から依頼された京和傘の日吉屋が、ダリが愛用していた和傘の複製品を製作。その贈呈も行われ、直径2.7メートル、柄の長さ1.65メートルの和傘が披露された。ダリ展は9月4日(日)まで京都市美術館、9月14日(水)~12月12日(月)まで東京・国立新美術館にて開催される。取材・文:黒石悦子
2016年07月06日京都市美術館「ダリ展」開催記念ランチコースが、ウェスティン都ホテル京都のレストラン「グランドビュー」にて2016年7月1日(金)から9月4日(日)まで提供される。20世紀美術を代表する画家サルバドール・ダリ。 彼は美術の巨匠としてだけでなく、食通としても知られる。その食事へのこだわりは、子供の頃に料理家を目指し、さらに、料理本も執筆するほどであった。今回のランチコースは、そんなダリが好んで食したオマールや帆立といった食品を使い、彼が創作活動を行ったスペインやフランス、アメリカなどの国の料理の要素を織り込んだ。メニューは料理はダリの作品からインスピレーションを受けている。国産牛サーロインを使ったメインは、柔らかなお肉の味わいはもちろん、添えられたサラダのグリーンとお肉の赤が鮮やかなコントラストを生んだ美しい一皿。デザートのマスカルポーネのムースには、作品中にも登場する卵のモチーフが用いられ、黒いお皿に浮き上がるよなラズベリーの濃厚な色あいは、ダリの奇妙な魅力をもった作品を見事に表現している。【詳細】京都市美術館「ダリ展」開催記念ランチコース期間:2016年7月1日(金)~9月4日(日)料金:4,500円/チケット付 5,400円(税・サービス料込)※「ダリ展」のチケット半券を提示で通常価格より600円引き■メニュー・サーモンの小さなリエット仕立てと薫香をまとわせたオマールの低温コンフィ上賀茂トマトのセミドライとスペイン産オリーブの香り・帆立のソテーと京都産小蕉のブイヨンスープ仕立て・国産牛サーロインのロースト サラダ添え 香草バターと黒胡椒風味のソース・マスカルポーネのムース 3種のベリーソルベとフルーツを添えて・コーヒー または 紅茶
2016年07月01日サルバドール・ダリの日本では過去最大規模の回顧展となる「ダリ展」が、京都・京都市美術館で7月1日から9月4日まで、東京・六本木の国立新美術館で9月14日から12月12日まで開催される。1904年にスペインに生まれたサルバドール・ダリは、1929年に彗星のようにパリの美術界に登場し、シュルレアリスムを代表する画家として活躍。絵画や彫刻の創作のみならず、宝飾品、舞台装置や衣装のデザイン、挿絵や映画の制作を手掛け、執筆活動も精力的に行うなど、様々なジャンルで才能を開花させた。本展は、ガラ=サルバドール・ダリ財団(スペイン、フィゲラス)、サルバドール・ダリ美術館(アメリカ、セントピーターズバーグ)、国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード)という世界の3つの主要なダリ・コレクションから招来された作品を中心に、国内所蔵の重要作品を加え、油彩、ドローイング、オブジェ、ジュエリー、書籍、映像など約200点によって多面的なダリの創作活動の全貌を網羅的に紹介。会場では、若き芸術家ダリが敬愛したラファエロ制作の自画像を思わせるかのようなポーズをとっている《ラファエロ風の首をした自画像》といった初期作品をはじめ、後に映画監督として活躍し、ダリと映画『アンダルシアの犬』を共同で製作したルイス・ブニュエルの威厳のある表情が印象的な《ルイス・ブニュエルの肖像》、4歳下の妹のアナ・マリアをモデルとして後ろ姿を描いた《少女の後ろ姿》、人間の頭部や手、ナポレオン、モナリザなど、様々なものが朽ちるかのように溶け合った巨大な塔が圧倒的な存在感を示している《子ども、女への壮大な記念碑》、広島と長崎に原爆が投下されたことを知って製作した《ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌》など多様な作品が公開される。【イベント情報】「ダリ展」(京都展)会場:京都市美術館 住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124会期:7月1日~9月4日時間:9:00~17:00※ただし、8月11日、12日は19時まで※入場は閉館の30分前まで料金:一般1,600円、高大生1,100円、小中生600円休館日:月曜日(ただし、7月18日は開館)「ダリ展」(東京展)会場:国立新美術館 企画展示室1E 住所:東京都港区六本木7-22-2会期:9月14日~12月12日時間:10:00~18:00※毎週金曜日は20時まで※ただし、10月21日、22日は22時まで※入場は閉館の30分前まで料金:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料休館日:火曜日
2016年06月26日20世紀を代表する芸術家のひとり、スペインのサルバドール・ダリ(1904-89年)の回顧展「ダリ展」が、東京との2会場での開催が決定。日本での本格的な回顧展は約10年ぶりで、過去最大規模の展示となる。本展は、ガラ=サルバドール・ダリ財団(スペイン、フィゲラス)、サルバドール・ダリ美術館(アメリカ、セントピーターズバーグ)、国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード)という世界の3つの主要なダリ・コレクションから招来される作品を中心に、日本国内の重要作品を加えた約200点の作品によってダリの世界を紹介する。スペイン、フランス、アメリカとさまざまな場所で創作活動を行ったダリ。絵画や彫刻のみならず、宝飾品、舞台装置、衣裳のデザイン、挿絵や映画の制作までを手掛け、ジャンルを超えて多彩な才能を発揮し、その独特の世界観は、今なお多くの人々を魅了している。本展では、初期から晩年までのダリの創作の軌跡をたどりながら、ダリの世界を多角的な視点で紹介する。ダリのファンならずとも、ぜひ足を運んでみたい。これまで知らなかったダリ作品に出会えるかもしれない。「ダリ展」は、7月1日(金)~9月4日(日)京都・京都市美術館にて、9月14日(水)~12月12日(月)東京・国立新美術館にて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年04月25日スペインの芸術家サルバドール・ダリの過去最大規模の回顧展が、今年、京都と東京で開催される。ダリ展 チケット情報3月24日スペイン大使館にて記者発表会が開かれ、京都展が7月1日(金)から9月4日(日)まで京都市美術館で、東京展が9月14日(水)から12月12日(月)まで国立新美術館で開催されることが発表された。本展は、ガラ=サルバドール・ダリ財団、サルバドール・ダリ美術館、国立ソフィア王妃美術センターという世界の3つの主要なダリ・コレクションが一堂に会する初めての機会になる。シュルレアリスムを代表する画家としてスペイン、フランス、アメリカと様々な場所で独自の世界を作り上げたダリ。初期から晩年までのダリの創作の軌跡を国内外から集めた約200点の作品を8章に分けて紹介する。京都展は5月14日(土)から、東京展は6月2日(木)からチケットぴあにて販売開始。1枚目の画像サルバドール・ダリ《子ども、女への壮大な記念碑》1929 年、140.0×81.0cm、カンヴァスに油彩、コラージュ国立ソフィア王妃芸術センター蔵Collection of the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofia, Madrid(C)Salvador Dali, Fundacio Gala-Salvador Dali, JASPAR, Japan, 2016.
2016年03月25日『アン ミカ』さん、番組「アーデ コーデ~Aクラスの着こなし術~」のナビゲーターとして登場!読売テレビによるファッション情報番組の『アーデ コーデ~Aクラスの着こなし術~』が7月からスタートし、同番組のナビゲーターとして『アン ミカ』さんが登場する。今の季節のファッション流行を基盤として、毎回ファッションのテーマを定め、同番組のナビゲーターを務めるアン ミカさんが、その日のテーマに適したアイテムをルクア イーレ内のショップから選び出し、その厳選アイテムを日頃のファッションスタイルにアレンジするという。アン ミカさんについて1972年生まれで韓国出身。日本で育ち、タレントやモデルとして活動している。初めてパリコレに登場して以来、ラジオ&テレビの出演やコスメのプロデュース、ファッション兼ジュエリーのデザイナーを務める。さらにエッセイ執筆や、NARDアロマアドバイザーおよびジュエリーコーディネータ3級など数多くの資格を持ち、さらに初代大阪観光大使や韓国名誉広報大使として活動。才能豊かなアン ミカさんの、さらなる活躍を期待したい。(画像はプレスリリースより)【参考】・JR西日本SC開発株式会社 プレスリリース (PR TIMES)・AHN MIKA オフィシャルブログ
2015年07月10日ミカド珈琲商会は10日、「日本橋ぶれんど ワンパック・コーヒー」を発売した。○伝統のコーヒーが手軽に作れる同商品は、1948年の創業以来同社の基本となってきた"ブレンドのレギュラーコーヒー"をお湯を注ぐだけで作れる、抽出パック入りの商品。日本橋本店では「日本橋ブレンド」、他の直営喫茶店舗では「ミカド・レギュラーブレンド」という名称で長年販売されてきた味わいを、手軽に楽しむことができるという。半熱風焙煎機にて焼き上げ、芳醇かつふくよかな香りと軽い酸味、あっさりとした苦味を持ち、マイルドで飲みやすい味わいが特徴だという。生豆生産国はコロンビア、メキシコ、ブラジル他。焙煎度合いはミディアム・ロースト(中煎り)。価格は1杯分180円(税込)、プラスチックケース入り540円(税込・3杯分)。
2014年10月14日「アジア太平洋フェスティバル福岡2012」は9月14日(金)~17日(月)の4日間で行われる。会場は福岡市役所前ふれあい広場と博多口駅前広場。イベントのコンセプトはアジア太平洋・九州屋台、アジア太平洋ステージ、アジア太平洋・九州プラザ、アジア太平洋・九州観光プロモーションの4つに分かれる。アジア太平洋・九州屋台では、カンボジア、ベトナム、スリランカなどから出店が予定されている。また、アジア太平洋の国々独特のビールがラインナップされるアジアンビアバーも出店。さらに、アジアンエンターテイメントカフェバーが限定屋台を出店し、イタリアンテイストにアレンジされた韓国料理を味わえる。アジア太平洋ステージではシンダウ・フィリピン芸術団がフィリピンの民族舞踊を披露。また、台湾の花蓮県先住民原郷文化芸術団、ネパールのスンダリミカ、中国からは河北省雑技団の張海倫、韓国はMERIT、香港から黒龍舞術団、モンゴルからはドランが来日する。日本からは民族音楽演奏家、若林忠宏がステージに立つ。アジア太平洋・九州プラザでは各地の土産品、特産品などのマーケットが開催される。ベトナム(ドラゴンバザール)、スリランカ(やずや)、パキスタン(SAJID)、ASEAN(アジョイン)、中国(中国茶葉公司)、タイ(モリエン)、インドネシア(相良矢工房)、韓国(キムチの達人)が出店の予定だ。また、アジア太平洋・九州観光プロモーションではシンガポール政府観光局、韓国観光公社、在福岡カンボジア王国名誉領事館、フィリピン共和国観光省、マレーシア政府観光局、中国国家観光局、マカオ観光局、タイ国政府観光庁、台湾観光協会などの観光PRブースが博多口駅前広場に集結し、観光情報をアピールする。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月30日