熱狂的ファンを多く持つウェス・アンダーソン監督が、2009年に製作した『ファンタスティック Mr.FOX』のようなストップモーション・アニメを製作中。声優にエドワード・ノートン、ジェフ・ゴールドブラム、ボブ・バラバン、ブライアン・クランストン、ビル・マーレイを起用したことはすでに発表していたが、このたび監督自らがこの映画についてプレゼンテーションする動画を公開し、スカーレット・ヨハンソン、オノ・ヨーコ、ティルダ・スウィントン、リーヴ・シュレイバーなどの豪華キャストがさらに決定したことを伝えた。動画は、淡々と語るアンダーソン監督の後ろでたまに顔を覗かせるエドワード・ノートンとのやり取りがおもしろい。監督が「エドワード演じる『レックス』という名の犬のシーンをちょっと見せよう」と言って見せてくれたシーンは、犬が3秒ほど映るだけ…。「それじゃセリフもないし僕が演じてるってわからないよ!」とツッコむエドワードに「僕はそう思わない」と真顔で返す監督。この2人が動画に出演した理由は、映画のプレゼンテーションだけでなく、マーティン・スコセッシ監督が1990年に設立した映画の修復や保存活動を行う団体「ザ・フィルム・ファンデーション」への寄付を募るのが目的だという。募金は1口10ドルから受け付けており、締め切りは40日後。募金した人の中から抽選で1組(2名)が『Isle of Dogs』(原題)の撮影現場を訪れたり「犬」としての出演権が与えられるそうだ。(Hiromi Kaku)
2016年12月22日J.W.アンダーソン(J.W.ANDERSON)が17年リゾートコレクションを発表した。
2016年12月16日ロエベ(LOEWE)がクリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンによる新ストアコンセプトの世界最大規模となるスペイン初の旗艦店「カサ ロエベ マドリード」をオープンした。ロエベのヘッドオフィスにも程近い、スペインの首都・サラマンカ地区の中心に位置する同ショップ。広さ1,000平方メートルの店内では、メンズ、ウィメンズ、アクセサリーの各フロアの他、エキゾチックレザーのアイテムやメイド・トゥ・オーダーコーナーなども展開する。内装には、クリーム色のスペインメイドの大理石や木材、国際的に活躍する敷物織職人のジェイソン・コリングウッド(Jason Collingwood)が織ったカーペットを始めとする温かみのあるニュートラルな素材などを採用。また、英国のオリジナルアンティークや、アンダーソンが選んだアンダーソンは同ショップのために、エドマンド・ドゥ・ヴァール(Edmund de Waal)、リチャード・スミス(Richard Smith)、グロリア・ガルシア・ロルカ(Gloria Garcia Lorca)などの作品を収集。その中でも最も有名だとされるハワード・ホジキン(Sir Howard Hodgkin)の過去・現在・未来をテーマにしたハンドペイントのアクアチント版画は、壁全体に広がるように展示された。また、店内には英国の教育者でフローリスト、作家でもあったコンスタンス・スプライ(Constance Spry 1886から1960年)の人生と功績にインスパイアされたフラワーショップも併設されている。
2016年12月15日ロエベ(LOEWE)が11月16日、ジョナサン・アンダーソンのクリエイティブ ディレクションによる初のフレグランス「LOEWE 001」(50ml/1万300円、100ml/1万4,200円)を発売した。同フレグランスは、二人が初めての親密な夜を過ごした翌朝の純真な想いや不確かな約束を表現したもの。ウーマンとマンの2タイプで展開され、それぞれのフレグランスは深くリラックスさせるウッディからやがて濃密なムスクへと重なり、異なりながらも完璧に互いを引き立て合っていく。ウーマンは、タンジェリンとベルガモットのトップノートと、サンダルウッドのミドルノート、ジャスミンとバニラのラストノートで構成。マンは、同じトップとミドルノートを採用し、最後にシダーとムスクのアンダートーンを組み合わせた。また、パッケージには16SSウィメンズコレクションにプリントとして登場した、カール・ブロスフェルトの植物写真を採用。同作には、モダンクラフトと純粋なクリエイティビティーのもとに創業されたロエベの真髄が抽出されている。
2016年11月29日『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のウェス・アンダーソン監督が、「H&M」ホリデーシーズンのショートフィルムを製作。アンダーソン監督作品の『ダージリン急行』や『グランド・ブダペスト・ホテル』でおなじみのエイドリアン・ブロディを主演に起用している。「H&M号ウィンターエクスプレス」の車掌・ラルフを演じているエイドリアン。悪天候のため目的地の到着が大幅に遅れることになってしまったクリスマス当日、ラルフは同じ列車に乗り合わせた見知らぬ乗客同士を食堂に集めて心温まるサプライズを贈る。映像にはレトロなインテリアや制服、色使い、ドールハウスのようなセットなど、アンダーソン監督ならではのこだわりが散りばめられている。最後はジョン・レノンの「Happy Xmas(War Is Over)」が流れ、1人旅をしていた少年も食堂にやってきて、乗客たちとハッピーな時間を共に過ごす。そしてショートフィルムが最も伝えたいメッセージは、「共に過ごす(Come Together)」という文字がクローズアップされる。YouTubeでは字幕ボタンをクリックすれば、日本語字幕で視聴も可能。アンダーソン監督が描くクリスマスの世界をぜひご覧になってはいかがだろうか。(Hiromi Kaku)
2016年11月29日H&Mが16年ホリデーコレクションの発売日である11月28日より、近年最も尊敬されている監督の一人であるウェス・アンダーソンが手掛けた16年ホリデーキャンペーンフィルムのショートバージョンをTVコマーシャルにてオンエアしている。また、約4分のフルバージョンも公式ホームページにて公開中だ。『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』や『グランド・ブタペスト・ホテル』などの映画を手掛けてきた著名映画監督のウェス・アンダーソンが監督を務め、アンダーソンの長年のコラボレーターである俳優のエイドリアン・ブロディが主演を務めた同キャンペーンフィルム。「Come together -共に過ごそう-」をテーマに、冬景色の中を走るマジカルなクリスマス列車「H&M号ウィンターエクスプレス」の車内で起こる物語が映し出された。ブロディが演じたのは、クリスマス列車「H&M号ウィンターエクスプレス」の車掌さん。H&Mのホリデーコレクションを身に付けた乗客たちが、「H&M号ウィンターエクスプレス」の席に座って雪景色の中でクリスマスを祝う。同コレクションはレディース、メンズ、キッズのアイテムで展開されており、フィルム内でも、ラメディテールがゴージャスなグレーニットや、ドレスアップに最適なシャープなブレザー、柔らかい素材のセーター、ミモレ丈のメタリックプリーツスカートなどのエレガントなアイテムの数々が登場している。ブロディは同フィルムについて、「このH&Mクリスマスフィルムのクライマックスはすべての乗客が車掌車に集まり、温かいココアを楽しむところです。列車に乗り合わせた知らない者同士の集まりは、シンプルでありながらもホリデースピリットを素敵に表現しています。知らない人にハグすることが必要となっているような今の世の中では、もしかするとさらにこのような温かみのあるシーンが心に響くのかも知れません」と語っている。
2016年11月29日第87回アカデミー賞で4部門を受賞したウェス・アンダーソン監督の代表作『グランド・ブダペスト・ホテル』(4,500円)のメイキング・ブックが、12月23日に3,000部限定で発売される。同書では、ウェス本人が同作を含む作品づくりについて語ったインタビューをはじめ、主演のレイフ・ファインズや、音楽・衣裳・撮影などアカデミー賞受賞に導いた豪華スタッフ陣へのインタビュー記事を収録。さらに、ウェスが影響を受けた映像作品も詳細に紹介された。その他、インスピレーション源となったツヴァイク作品も収録される他、映画理論家のデイヴィッド・ボードウェルをはじめとした批評家たちによる論考も掲載。ウェスならではのスタイリッシュでキュートな世界観の秘密がわかる貴重なメイキング・ブックとなっている。【書籍情報】『グランド・ブダペスト・ホテル』著者:マット・ゾラー・サイツ訳:篠儀直子出版社:ディスクユニオン上製/256ページ/A4変型発刊:2016年12月23日価格:4,500円
2016年11月29日J.W.アンダーソンJ.W.Anderson)の2017年春夏コレクションは、縦の流線に絞りや膨らみを組み合わせたドレスやアウターが存在感を発揮。鮮やかなカラーを取り入れながらも落ち着きのあるパレットにあらゆるデザインが載せられていく。ファーストルックを飾ったのは、袖のリボンが立体感を感じさせるホワイトのブルゾン。ボンバージャケットをベースのデザインに、フリンジやボンディング、ベルトを加えボリューム感をもたらしてる。それとは対照的にアシンメトリーのスカートはドレープ感が美しい。ブーツの青との対比も不思議な溶け合いを見せている。小物の使い方が巧みなルックも紹介しよう。ブラックのパイピングがデザインにメリハリを加えているイエローのドレスには、タータンチェックの短靴をプラス。手元にはレッドのレザーバッグを合わせ、色彩と素材感の両面からコーディネートに深みを与えている。ネックと袖、裾に捲り上げたような丸い膨らみのあるニットは、フェミニンな柔らかみを象徴するような美しさ。ボディのストライプと呼応するように、スカートは縦の布の組み合わせで、同系色ながら、異素材の風合いの違いが程よく共鳴している。落ち着いた色味の中から溢れ出る女性らしい色気は、時折現れるヴィヴィッドなカラーに後押しされ、今季のJ.W.アンダーソンが描く世界が映し出された。
2016年09月25日J.W.アンダーソン(J.W.ANDERSON)が7月27日から8月1日まで、伊勢丹新宿店本館1階のハンドバッグ/プロモーションにて期間限定のコンセプトストアをオープンする。同コンセプトストアは、今年1月にイーストロンドン・ショーディッチにオープンしたブランド初の直営店、ジェイ ダブリュー アンダーソン ワークショップス(J.W.ANDERSON Workshops)の世界観を踏襲したもの。ストライプ状にレインボーカラーを配した壁面のパネリングを基調に、木の切り株や一枚板を使用したユニークな造形の什器、壁面一杯に貼られた90年代調のグラッフィクをプリントしたステッカーなどでJ.W.アンダーソンらしい遊び心溢れる演出を加えた。会期中は、ロゴ・パースの伊勢丹新宿店限定のレオパード柄や、新作のピアス・バッグの最新バリエーションの他、バッグをフルラインアップで展開。ブランドの世界観を存分に体験できるイベントとなっている。なお、同コンセプトストアは、8月3日よりハンドバッグ売場内で常設展開される。
2016年07月25日J.W.アンダーソン(J.W.Anderson)のバッグを取り扱う期間限定ストアが伊勢丹新宿店にオープンする。期間は2016年7月27日(水)から8月1日(月)まで。J.W.アンダーソンは、ロエベ(LOEWE)のクリエイティブディレクターを務めるデザイナー、ジョナサン・ウィリアム・アンダーソンによるブランド。今回ストアに登場するのは、ブランドの象徴的バッグである「ロゴ・パース」をレオパード柄に変身させた伊勢丹新宿店限定のアイテムや、新作「ピアス・バッグ」の最新バリエーションなどだ。その他、バッグのラインナップがすべて展開される。店内は、2016年1月にロンドンにオープンしたブランド初の直営ブティックを踏襲したデザイン。レインボーカラーをストライプ状に配した壁面を基調とし、ユニークな造形の什器や壁いっぱいに貼られた90年代調のステッカーなどで、アンダーソンらしい世界観を演出している。【詳細】J.W.ANDERSON 伊勢丹新宿店 期間限定コンセプトストア期間:2016年7月27日(水)~8月1日(月) ※8月3日(水)よりハンドバッグ売り場にて常設展開。場所:伊勢丹新宿店本館1階=ハンドバッグ/プロモーション■アイテム詳細・Logo Purse w/ Chain (W24cmxH15.5cmxD8.5cm) 113,500円+税・Logo Purse w/ Chain レオパード伊勢丹新宿店限定 (W24cmxH15.5cmxD8.5cm) 143,500円+税・Small Pierce Bag (W26cmxH14.5cmxD6cm) 122,500円+税・Medium Pierce Bag (W29.5cmxH20cmxD11.5cm) 145,900円+税・Small Moon Bag (W27cmxH20.5cmxD6.5cm) 113,500円+税【問い合わせ先】TEL:03-3352-1111(大代表)
2016年07月22日ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)によるロエベ(LOEWE)が、 3月4日、パリのユネスコ本部を会場にショーを開催した。当初からの近未来的な視点を残しつつも、より一層エレガントな仕上がりを見せ、今シーズンも新しい方向性を示して新鮮な驚きを与えた。リングチェーンや輪ゴムなどのインダストリアルなパーツと、ネコやマスクのネックレスやチャームなどのユーモアを感じさせるディテール、それらは一見して整合しないが、アンダーソンの手によると一つのコレクションの中で見事に融合するのが不思議だ。相反するものを組み合わせるアイデアは、素材面でも見られ、バンブージャージーとナイロンを組み合わせたり、ビスコースにシルクをボンディングするなど、新しい試みにも挑戦。ボリュームを持たせたハンカチヘムのスカートを合わせてフェミニンにまとめているのも今シーズンの特徴。ミリタリー風の無骨なユーティリティーウエアを、リュクスに仕上げているのも興味深い。皮革製品の老舗であるロエベらしいレザーの襟無しコートは、ドロップショルダーにしてモダンな味付けに。またレザーのビスチェもキーアクセサリーとなっていた。終盤に登場した、糸を抜いてフリンジ状にしたツイードのスーツは、独特な素材感とシルエットを描いて強い印象を残した。
2016年03月22日「X-ファイル」が13年ぶりに復活したことでも話題のジリアン・アンダーソンと、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のジェイミー・ドーナンが共演する話題の海外ドラマ「THE FALL 警視ステラ・ギブソン」からシーズン2のDVD「ノーカット完全版」が5月3日(火・祝)よりリリースされることが決まった。北アイルランドのベルファストで、若い女性が次々に殺される事件が発生。ロンドン警視庁から呼び寄せられた警視ステラ・ギブソンは、見えない犯人像を追うため心理分析を重ねる。しかし、2児の父であり昼間は心理カウンセラーとして働く一方で、夜は冷酷な連続殺人犯となるポール・スペクターの犯行は止まらない。そんな中、被害者の内の唯一の生存者アニーが意識を取り戻した。彼女から情報を得ようと試みるステラだが、彼女の心の傷は深く、事件について語ることは困難だった。そこで、過去の恋人“ピーター”に首を絞められたことがある、と話していた女性ローズから話を聞くことにしたステラだったが、その矢先にローズが失踪。ローズの娘からは母の元恋人“ピーター”の名が語られ…。顔を知らない“ピーター”ことポールに少しずつ近づいていくステラ。そして、自分の存在をアピールするかのように犯行を重ねていくポール。ステラ・ギブソン警視は、連続殺人犯ポール・スペクターを今度こそ捕らえることができるのか…!?アメリカの情報サイト「TC Candler」が発表した2014年「世界で最もハンサムな顔100人」で第1位に輝き、昨年、日本でも「海外TVドラマ イイ男GP2015」(トーキョー女子映画部主催)で1位を獲得したジェイミー・ドーナン。『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のクリスチャン・グレイ役で、ハリウッドきってのセクシー俳優としてブレイクを遂げた彼が、妻子ある冷酷な殺人犯を好演した大ヒットTVシリーズの第2弾が本作だ。「X-ファイル」スカリー役でおなじみのジリアン・アンダーソンが、シーズン1に続き、どこか影ある有能な“女性警視”役で主演を務め、このシーズン2からはエグゼクティブ・プロデューサーも兼任。「グッド・ワイフ」でエミー賞「助演女優賞」を受賞したアーチー・パンジャビなどが脇を固め、2014年11月からイギリスBBC2によって放送されたシーズン2は、平均視聴者数330万人を記録、2015年イギリスの放送局が放送したドラマシリーズの中で最も視聴された作品の1つとなった。現在、シリーズ3を製作中という大ヒット犯罪スリラー。今回はシーズン1にも増して、“追う者”女性警視と“追われる者”連続殺人犯との緊迫の心理戦はさらにヒートアップ。2人のスリリングな闘いは、まだまだ終わらない。「THE FALL 警視ステラ・ギブソン シーズン2」DVD〈ノーカット完全版〉は5月3日 (火・祝) よりリリース。<「THE FALL 警視ステラ・ギブソン シーズン2」〈ノーカット完全版〉リリース情報>発売日:5月3日 (火) ※レンタル 同時リリース価格:DVD-BOX6,000円+税発売元:ポニーキャニオン/フジテレビジョン販売元:ポニーキャニオン(C) The Fall 2 LTD 2014(text:cinemacafe.net)
2016年02月29日“オランダのウェス・アンダーソン”ともいわれる監督が手がけ、とある“ウラ家業”を持つ葬儀屋から始まる騒動を描くコメディ『素敵なサプライズブリュッセルの奇妙な代理店』が、5月28日(土)より公開されることが決定。本国でも大ヒットとなった本作から、とびきりエキセントリック&チャーミングな予告編映像とポスタービジュアルが到着した。ヤーコブは、オランダの貴族で大富豪のひとり息子。広大な敷地にあるお城に住み、アストン・マーチンなど高級車を何台も所有しているが、一切感情を持ったことがないため、人生に嫌気がさしていた。そんな彼は、母親の葬儀を済ませた後に自殺を試みるが、いつも邪魔が入ってしまう。あるとき、偶然拾ったマッチ箱に記された謎の“代理店”をベルギーまで訪ねてみると、そこは“最終目的地への特別な旅”のプランを提案する旅行代理店を掲げる葬儀屋。つまりそれは、“あの世”への旅だった!だが、ヤーコブは喜んでそのサービスを依頼。「いつ、どこで、どうやって死ぬか分からない“サプライズ”コース」を申し込む。すっきりした気持ちで棺桶を物色する中、ヤーコブは同じコースを申し込んだというアンネと出会い、少しずつ彼の日々が色づき始めるが、人生最後の“サプライズ”までのカウントダウンは、確実に近づいていて…。快適な“旅”のお手伝い…それは顧客の“あの世行き”を手助けする旅行代理店。オランダ随一の億万長者が、そんな代理店をウラ家業にする葬儀屋とかかわったことから巻き起こる騒動を通じて、人生のすばらしさに気づいていく一風変わったコメディとなる本作。監督・脚本を務めるのは、『キャラクター:孤独な人の肖像』で1997年にアカデミー「外国語映画賞」を受賞したマイク・ファン・ディム。設定のおもしろさとヨーロッパらしいロケーションを存分に生かし、巧みに練り上げたサプライズを小粋に散りばめながら、エキセントリックな物語をとびきりチャーミングに描き出している。主演の大富豪には、俳優やコメディタレントとしてマルチな才能を発揮する“オランダの大泉洋”のような存在で、『LOFTー完全なる嘘(トリック)ー』などに出演する人気俳優イェルン・ファン・コーニンスブルッヘ。また、彼同様、人生に嫌気がさしてその代理店を訪れるヒロインには、『人生はマラソンだ!』のジョルジナ・フェルバーン。シリアスなテーマを扱いながらも、軽快な2人の微笑ましいやりとりとサプライズだらけの予告編を、まずはこちらからご覧あれ。『素敵なサプライズブリュッセルの奇妙な代理店』は5月28日(土)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月12日ストップモーション・アニメーション『ファンタスティック Mr.FOX』のメイキングブック『ウェス・アンダーソンの世界 ファンタスティック Mr.FOX』が11月13日より限定3,000部販売される。2009年に公開された『ファンタスティック Mr.FOX』は、ロアルド・ダールの児童文学『すばらしき父さん狐』を映像化したアニメ-ション映画。狐とそれを狩る人間の攻防を描いた作品で、パペットの声優にはジョージ・クルーニー、メリル・ストリープ、ジェイソン・シュワルツマンらが起用されている。監督は14年に『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞4部門に輝き、今年12月にはピーター・ボグダノヴィッチ監督とのコラボ作品『マイ・ファニー・レディ』が公開となるウェス・アンダーソン。同書籍は監督本人監修の下、細部までこだわって制作されたミニチュアの世界にどっぷり浸れる1冊となっている。メイキングのみならず、キャストのインタビュー、パペットのデザインや衣装案、ウェス自らのスケッチや、スタッフとのメールのやり取りなども公開される。【書籍情報】『ウェス・アンダーソンの世界 ファンタスティック Mr.FOX』著者:ウェス・アンダーソン翻訳:篠儀直子出版社:DU BOOKS200ページ/B5変形発刊:2015年11月13日価格:3,800円(予価)
2015年10月09日今秋冬のJ.W.アンダーソン(J.W.ANDERSON)は、“悪趣味”といっていいほど、ギラギラとしたド派手なルックが並んだ。クリエイティブ・ディレクターを務めるロエベ(LOEWE)では誰もが憧れる女性像を作り上げながらも、自身のブランドでは実験的な姿勢を忘れない。天才の名を欲しいままにする彼にしか作れないコレクションとなった。具体的には、オーバサイズのコートやドレスを、ウエストマークして着用。すべてのルックで、巨大なイヤリングとひざ下にギャザーを寄せたブーツをはかせた。それはさながら、’90sユーロビートが鳴り響くディスコに集った西欧のギャングガールたち。ご覧のニットプルオーバー(9万2,000円)は、同色同素材で対になるような柄のパンツと合わせられた。メリノウール地に、刺繍と編み込みで柄を表現。イタリアのヴェスヴィオ火山がモチーフとなっている。サイズ展開はXS、Sの2サイズ展開。掲載モデルの他に、レッド×ブルーの色違いも揃う。<問い合わせ先>ドーバー ストリート マーケット ギンザTEL:03-6228-5080
2015年09月21日バリー(BALLY)の2015-16秋冬コレクションはウェス・アンダーソンの映画と60年代後半からインスパイアされている。ブラックにキャメルなど落ち着いた色合いにグリーン、パープル、イエローなど60年代を彷彿とさせるヴィヴィッドなカラーが調和する。ダブルのスーツやボリューミーなファーアイテムはアンダーソンの『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のよう。コーティングツイードや片側のみファーのラペルなどディテールも利いている。トップのボクシーなシルエットや柔らかいアリゲーターのワイドパンツ、装飾が削ぎ落とされたダブルフェイスのカシミアコートなどエフォートレスな雰囲気だ。新バッグにはトップハンドルタイプの「Bターン(B-Turn)」、ショルダータイプの「エクリプス(Eclipse)」が登場。両方ともクロージャーがアイテム名を象徴する。新シューズ「タキシード(Tuxedo)」コレクションはトゥのメタルパーツとアッパーの切り替えがエレガントだ。
2015年03月03日名作『散歩する惑星』などを手がけるスウェーデンの映画作家ロイ・アンダーソンの最新作『さよなら、人類』が8月に日本公開されることが決定した。本作は、第71回ヴェネチア映画祭で金獅子賞(グランプリ)に輝いている。その他の情報画面の細部まで考え抜かれた美術、壮大なスケールで展開するドラマ、シニカルな笑い、強烈なキャラクターで観客を魅了し、唯一無比の世界を描き出してきたアンダーソン監督の作品は世界で高く評価されている。最新作の『さよなら、人類』は、『散歩する惑星』『愛おしき隣人』に続く“リビング・トリロジー”の最終章で、過去とも未来ともわからない摩訶不思議な世界で起こる様々な出来事を39のシーンで描き出す。『さよなら、人類』8月、YEBISU GARDEN CINEMAほか、全国順次ロードショー
2015年01月30日2014年英国ファッション大賞授賞式が12月1日、ロンドンで開催され、ウィメンズウエア大賞は「アーデム(ERDEM)」、メンズウエア大賞は「J.W.アンダーソン(J.W.Anderson)」がそれぞれ初受賞となった。授賞式にはサマンサ・キャメロン英首相夫人、ケイト・モス、英ボーイズグループ「ワン・ダイレクション(ONE DIRECTION)」のハリー・スタイルズなど多数のセレブリティが出席し華やかなイベントとなった。永年功労賞を受賞した『ヴォーグ(VOGUE)』編集長、アナ・ウィンターへのプレゼンターとしてジョン・ガリアーノが登場、ファッション界への復帰を印象付けた。続いて、セントマーチン美術大学MAファッションの名物教授で今年5月に亡くなったルイーズ・ウィルソンへの追悼として、彼女の教え子であるクリストファー・ケイン、メアリー・カトランズ他の作品を着たモデルたちが登場するセレモニーが行われた。また、ランウエイ写真の第1人者として60年のキャリアを持つクリス・ムーアには特別功労賞が贈られ、長年の仕事仲間であるスージー・メンキスからトロフィーが手渡された。今年の各賞と受賞者は以下の通り。新人賞ウィメンズウエア部門/「マルケス・アルメイダ(MARQUES’ALMEIDA)」新人賞メンズウエア部門/「クレイグ・グリーン(Craig Green)」新人賞アクセサリー部門/「プリズム(PRISM)」イザベラ・ブロウ記念ファッションクリエーター賞/エドワード・エニンフル(Edward Enninful)モデル・オブ・ザ・イヤー/カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)レッドカーペット賞/「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」ニューエスタブリッシュメント賞/シモーネ・ロシャ(Simone Rocha)エスタブリッシュメント賞/「プリーン(Preen)」デザイナーブランド賞/「ヴィクトリア ベッカム(Victoria Beckham)」スタイル賞/エマ・ワトソン(Emma Watson)永年功労賞/アナ・ウィンター(Anna Wintour)インターナショナルデザイナー賞/ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)アクセサリーデザイナー賞/「アニヤ・ ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」メンズウエア大賞/「J.W.アンダーソン(J.W.Anderson) 」ウィメンズウエア大賞/「アーデム(ERDEM)」特別功労賞/クリス・ムーア(Chris Moore)
2014年12月03日「ロエベ(LOEWE)」は9月26日、ウィメンズコレクションを発表した。ジョナサン・アンダーソンによるファーストウィメンズの発表の場となったのはイサム・ノグチが作庭したパリ ユネスコ庭園。アンフィニッシュなレザーパーツをボディに数ポイントで留めたレザードレスからスタート。このテクニックがコレクションを象徴する。このデザインはバッグにも応用され、歩くたびに揺れる。動くことで完成するとの意図だ。レザーだけでなく布帛にも登場し、ブラックボディにカラフルな布の端切れが刺繍されたドレスも。このランダム感は途中で規則性を失う編み込みレザーのシリーズにも拡大。一見普通だが、一部に施されたデザインアクセントがそのルックに大きなインパクトをもたらす。スカートは右ウエストに袋状の造形が作られ、ベルト付きのパンツはフロントのベルトループが排除され、わざとベルトが下がるようにデザイン。どこまでもウィットが利いていて見ていて面白い。その感覚がとてもアンダーソンらしい。レザー以外ではローシルク、コットン、リネンといった質感のあるプリミティブな素材を用い、エアリーな雰囲気をプラス。アンダーソンらしいシルエットにお腹の開きやフロントのみのトップスなどシュールなデイテールは健在。太いシューズのヒールは先日発表された「JW.アンダーソン」にもつながる。若干30歳のデザイナーらしく、プロモーションも現代的だ。15SSキャンペンビジュアルはパリファッションウィーク中に街頭に掲げられ、コレクションの一部のアイテムはECで販売がスタートしている。
2014年09月29日「ロエベ(LOEWE)」は、新クリエーティブディレクター、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の初コレクション「プレローンチ カプセルコレクション」を伊勢丹新宿店本館1階=ハンドバッグ/プロモーションで販売している。29日まで。フロントにロエベの新ロゴが配されたスムースカーフ製ショッパーバッグ(16万円)は、ストライプやタータンなど5柄が並ぶ。1枚革なので軽く、ファスナーや内ポケットも付け機能性を重視した。艶のあるカーフを用いた「トライアングルバッグ」(19万9,000円)は、赤、黄、ネイビー、黒の4色がそろう。ストラップを蓋の内側から通しているため、金具は未使用。同色で展開する「サークルバッグ」(19万9,000円)は、ボディの一部を切り抜いてハンドルとしてデザイン。ジョナサンらしい、無駄のないウィットに富んだアイテムだ。ブランドアイコンの「アマソナ」(36万円)は、丸みのある台形にリデザインされ、取り外し可能なストラップも付属。同じくアイコンの「フラメンコ」(31万4,000円)は、サイドに付いた“ノット(結び目)”がアクセントに。ノットのみのキーリング(4万1,000円)も販売中。バッグの他にも、1901年にフランク・ホーンビーが創業したイギリスの玩具メーカー「メカノ(Meccano)」のデザインにインスパイアされたアクセサリー「メカノ ピン」(4万1,000円)や、立体的なコインケース(2万9,000円から12万3,000円)なども展開している。伊勢丹メンズ館2階でも8月25日まで、同コレクションのメンズアイテムを販売するポップアップストアがオープンしている。バッグはウィメンズと同型のラージサイズを取りそろえており、ウエアはライダースジャケットやニットなど4型を販売中。カーフレザーを使用した「アントン バックパック」はワンショルダーで、タッセルの引き手が付いたジップ開閉式。ロエベのアナグラムが全面にエンボスされた「コイン&カードホルダー」(2万円)は、機能性と手頃な価格帯で人気のアイテムという。「客層はガラリと変わりました。“ジョナサンのファンだから見に来ました”という若い方がほとんど。長年のロエベファンの方も興味を示しており、みなさん次のコレクションにも期待されているようです」と担当バイヤー。
2014年07月24日ロエベ(LOEWE)は7月17日、リニューアルした旗艦店・カサ ロエベ表参道にて新クリエーティブディレクター、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の初コレクション「プレローンチ カプセルコレクション」を発売する。バッグから小物、アクセサリーなど幅広く展開する。ブランドアイコンの「アマソナ」(36万円)はオリジナルモデルである台形にリデザイン。同じくアイコンの「フラメンコ」(31万4,000円)はアーカイブから着想したという“ノット(結び目)”がサイドに付属。このノットのみのキーリング(4万1,000円)も用意する。新バッグとして、ストライプ柄スムースカーフ製ショッパーバッグ(16万円)が登場。フロントにロエベの新ロゴが大胆に配されたアイコニックなデザインだ。アンダーソンらしいウイットに富んだアイテムも。1901年にフランク・ホーンビーが創業したイギリスの玩具メーカー「メカノ(Meccano)」のデザインにインスパイアされたアクセサリー「メカノ ピン」(4万1,000円)とシューズ「メカノ オックスフォード」(11万5,000円)は、おもちゃの部品のようなパーツが用いられたポップなデザインで仕上げられている。その他、ショッパーバッグと同ストライプの小物(2万9,000円から7万9,000円)、立体的なコインケース(2万9,000円から12万3,000円)などが発売される。またバッグやアクセサリーに加え、アーカイブコレクションに着想を得たレザークッション(受注)、ラムウールブランケット、ウッドとレザーを組み合わせたチェアなどのホームプロダクトも登場する。カサ ロエベ表参道で発売後、23日よりロエベ銀座店、伊勢丹新宿店メンズ館と阪急メンズ大阪店、26日より心斎橋大丸店にて順次発売する。
2014年07月14日フェンディ(FENDI)は、6月公開予定のウェス・アンダーソン監督の最新映画『グランド・ブダペスト・ホテル』のために、劇中に登場するコートやアクセサリーを製作した。同作は、ヨーロッパ随一のホテルを舞台に繰り広げるミステリー・エンターテインメント作品。フェンディは、アカデミー賞も受賞した映画衣装デザイナーのミレーナ・カノネロと協力し、エドワード・ノートンや、ティルダ・スウィントンら俳優達の衣装を手掛けた。ノートン扮するヘンケル警部が着るグレーのアストラカンファーミリタリーコートや、スウィントン演じるマダムDのまとうブラックミンクの襟、ラグジュアリーなイタリア製シルクベルベットケープの手描きのディテールと袖などもフェンディのデザイン。フェンディは以前にもルキノ・ヴィスコンティ監督『家族の肖像』のシルヴァーナ・マンガーノやアラン・パーカー監督『エビータ』のマドンナなどの衣装を手掛けている。フェンディのチェアマン兼CEOのピエトロ・ベッカーリは「イタリア、ヨーロッパ、そしてアメリカで製作される映画のために思い出に残る衣装を作るのは、フェンディのDNAと歴史に根ざしたもの」とコメントを発表している。
2014年03月24日テューラ・ジャパン株式会社は、英国の王室御用達メーカー「キンロック・アンダーソン(Kinloch Anderson)」と提携し、ビジネスドレスシャツ専門店「キンロック・アンダーソン 葉山シャツ本店」を2013年7月31日(水)に開店した。「キンロック・アンダーソン」は、1868年にスコットランドのエジンバラで創業したブランドで、スコットランド高地の伝統的な紳士フォーマルであるキルトのほか、幅広く服飾雑貨も展開している。創業以来長年にわたりスコットランド連隊の制服を製造していたことで、英国王室御用達の証をエリザベス女王とチャールズ皇太子より授与されている。テューラ・ジャパン株式会社代表の後藤欣也氏は、「礼儀正しくやさしく粋、そして凛とした日本人のために、葉山発のビジネスドレスシャツ第一弾ができあがった」と同商品へのこだわりを述べた。店舗についても、同社の創業年と同年の1868年に作られた家具や、スコットランド由来の家具を取り揃えるなど、深い思い入れを見せた。2013年8月3日(土)より、「ジャパニーズジェントルマン」をテーマに作り上げたビジネスドレスシャツ「葉山本店モデル」の予約を受け付ける。【店舗概要】キンロック・アンダーソン 葉山シャツ本店所在地:神奈川県三浦郡葉山町一色1987 葉山御用邸前電話番号:046-877-5408元の記事を読む
2013年08月05日『ダージリン急行』などユニークな作風で知られるウェス・アンダーソン監督の新作『ムーンライズ・キングダム』の日本公開を記念して、劇中に登場するカワイイ美術や衣装をイメージしたコンセプトショップが来年1月4日(金)、“渋谷ヒカリエ”にある「Creative Lounge MOV内 aiiima」にオープンする。その他の写真『ムーンライズ・キングダム』は、小さな島を舞台に12歳の少年と少女が実行した“愛の逃避行”に巻き込まれていく大人たちの姿をユーモラスに描いた物語。島でたったひとりの警官をはじめ、頼りないボーイスカウトの隊長、冷酷な福祉局員など個性豊かな大人たちをブルース・ウィリス、ビル・マーレイ、エドワード・ノートンら豪華ハリウッドスターが演じていることも見どころで、今年のカンヌ国際映画祭オープニング作品に抜擢されたほか、第70回ゴールデン・グローブ賞作品賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされるなど注目を集めている。劇中には、アライグマのワッペンがあしらわれたボーイスカウトのユニフォームや色彩豊かなテント、カヌーなど、個性豊かな可愛らしい衣装、小道具が登場する。このほどオープンするショップは、中目黒にあるギャラリー兼ショップスペースsakumottoのプロデュースで、映画の世界観に沿った空間づくりをテーマに映画関連グッズやアウトドア、キャンプ、自然などをモチーフにしたアクセサリー、アパレル、インテリアなどさまざまなアイテムが展開されるという。ほか、“カワイイアウトドアスタイル”をテーマにキャンプグッズなどを提案するメルヘンキャンプ主宰の兎村彩野氏によるアートワークや、ヨーロッパ、日本で活動するアーティスト、オードリー・フォンドゥカブ氏が映画にインスパイアされて製作した空間演出も楽しめる。期間は1月4日(金)から同月14日(月)まで。公開に先がけて、映画の世界観をのぞいてみてはどうだろうか。『ムーンライズ・キングダム』2013年2月8日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国公開
2012年12月28日『サンダーバード』の製作者ジェリー・アンダーソンが亡くなった。26日(現地時間)ジェリーの息子ジェイミー・アンダーソンさんは自身のブログで「『サンダーバード』のクリエイターで私の父でもあるジェリー・アンダーソンの死を公表するなんてとても悲しいです。父は2012年12月26日の今日の午後、安らかに息を引き取りました。最後の数年間は痴呆症を患っていました。83歳でした」と綴っている。ジェリーは2年前にアルツハイマー病と血管痴呆症を同時に患っており、体調が悪化した10月以降にケアホームに入居していた。(text:cinemacafe.net)
2012年12月28日映画の祭典、カンヌ国際映画祭が5月16日、南仏カンヌで開幕した。第65回となる今年のオープニング作品は、カンヌには初登場となるウェス・アンダーソン監督の最新作『ムーンライズ・キングダム』(原題)。アンダーソン監督に加え、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、ティルダ・スウィントンら主要キャストがレッドカーペットを飾った。映画は、1965年のニューイングランドの小さな島を舞台に、ボーイスカウトのキャンプから逃避行をする12歳の少年と少女の恋と、彼らを取り巻く大人たちの混乱を描いた、いわばウェス版『小さな恋のメロディ』(’71)といった趣。ウェス・アンダーソンは「僕が子供の頃、こんなことが起きてほしいと願っていたことを映画にしたんだ。それと、子供の頃に誰かを好きになる感覚をみんなに思い出してほしい、という気持ちも込めている」と、作品への思いを語った。子供たちを捜す警察署長を演じるブルース・ウィリスは、ウェス作品には初出演。「ウェスの演出方法は独特で、とても新鮮な体験だったよ。映画の中ではいろんな事件が起きるけれど、これは愛についてのお話なんだ。誰もが、愛されたいし、愛されるべきなんだよ」と語った。また、『ザ・ロイヤル・テネンバウムス』(’01)、『ライフ・アクアティック』(’05)ほかアンダーソンの全作品に出演しているビル・マーレイは、「アート映画と言われる映画だけど、ギャラは少なくて拘束時間は長い。ほかに稼げる仕事があるから、ウェスのためには奉仕できるんだよ」と語って笑わせた。今年の審査委員長は、『息子の部屋』(’01)でパルム・ドールを受賞しているナンニ・モレッティ。審査員は、ユアン・マクレガー、ダイアン・クルーガー、アレクサンダー・ペインといった映画人に、デザイナーのジャン=ポール・ゴルチエも加わり、総勢9名。27日まで世界の映画が青い空と海と共に、カンヌを彩る。(photo/text:Ayako Ishizu)特集:第65回カンヌ国際映画祭■関連作品:第65回カンヌ国際映画祭 [映画祭]ムーンライズ・キングダム (原題) 2013年公開© Focus Features■関連記事:【カンヌレポート】ラクダ闊歩に美女との豪奢クルーズ…“将軍様”が大暴れ!いよいよ開幕、カンヌ映画祭今年注目すべき華麗なるミューズを一挙チェック!ユアン・マクレガー、A・ペイン監督らが今年のカンヌ国際映画祭コンペ部門審査員にミス・ユニバース優勝の森理世が故郷・静岡とカンヌの結びつきを猛アピール!三池崇史、2年連続でカンヌに殴りこみ!『愛と誠』、カンヌ国際映画祭で上映決定
2012年05月17日