ミサワホームとKDDIは4月22日、住宅に設置する被災度判定計「GAINET」を発表した。震度計で地震を計測し、建物とその地盤が地震でどの程度被害を受けたかの被災度を判定する機能を搭載した。判定されたデータはKDDIのLTE回線でサーバーに転送され、ミサワホームがいち早く被災状況を把握できるようになる。ミサワホームの新築住宅向けのオプションとしてすでに提供が開始されている。GAINETは、ギリシア語の「ガイア(GAIA)」と「ネットワーク(Network)」を組み合わせた造語で、震度を計測する「計測部」を住宅の基礎のほぼ中央付近に設置。計測部には震度を計測して被害を推定し、それを有線で接続されたディスプレイ搭載の「表示部」に送り、警告音とともに震度や建物・地盤の被害状況を表示する仕組みだ。被災状況の推定は、計測された震度と建物の構造データをベースにさまざまな計算を行って算出する。基本的には「その震度ではどの程度建物が揺れるか」を推定し、ランク1からランク5までランク付けする。ランク1~2は「おおむね安全」、ランク3は「安全だが被害が出ている」、ランク4は「多少危険性がある」、ランク5は「すぐに待避」という被災度となる。地盤は、計測部の角度センサーで傾きを計測し、こちらは3段階のランクで被災度を判定する。建物の直下に計測部があるため、直下型地震でもP波を感知してS波の到達前に警告を発することができるという点もメリットとなる。また、一般的に示される震度は特定の広いエリア全体の震度であり、ピンポイントの震度は示せない。それに対して、地盤など、個々の住宅の状況に応じた震度が分かり、そこから被災状況を推定するため、より正確に被害が割り出せるとしている。データはLTE回線経由でミサワホームのサーバーに送信される。これによって全国の建物ごとの被災度が把握でき、建物の被災度に応じてサポートも提供できるようになる。東日本大震災では、被災した同社の住宅で倒壊はなかったものの、津波によって6,000棟以上が影響を受け、177棟が流出したというが、被災地の状況がなかなか把握できなかった。今回のGAINETを導入することで、建物ごとの被災状況がすぐさま分かるため、早期の復旧に繋げられるとしている。KDDIは、ミサワホームに回線とサーバーを提供するとともに、機器の開発も行った。LTEは常時接続で地震時に早期にデータを送信できるという点で、今回のサービスには必要不可欠で、LTEのカバーエリアが広いKDDIを採用したという。現在はミサワホームの新築住宅のオプションとしての提供で、工事費込みの標準価格は13万3000円。料金には5年分のサービス利用料・通信料も含まれており、それ以降は月額数百円程度の料金を見込む。自社物件であれば構造計算のデータがあるため、まずは新築物件を対象とするが、今後は既存の同社住宅や他社住宅にも提供を検討していくという。ネットワーク経由でデータの更新やアップデートも可能なため、今後必要に応じて機能を拡張したい考え。スマートフォン経由で確認できるようにもなる予定で、さらに震災時の被害予測サービスなど、データを活用したサービスをさらに拡大していく考えだ。
2015年04月23日ミサワホーム(株)は28日、アニコム損害保険(株)と代理店委託契約し、同社のペット保険「どうぶつ健保ふぁみりぃ」の取扱いを開始したと発表した。これは、ミサワの住宅居住者でペットのいる世帯を対象に、保険料の見積もりや申込み前審査、契約まで実施できる顧客専用サイトで販売するというもので、顧客満足度を高める狙いがある。ペットを家族の一員と捉え、「家族を育む」ためミサワでは、“4つの育む”をテーマに快適な住まいづくりに取り組んでおり、このうち「家族を育む」にて、ペットを家族の一員と捉え、人と動物が豊かな触れ合いを育むとしている。その一環として、昨年9月に同社ホームページ上に愛犬家のためのサイト「犬と暮らす家」を開設、愛犬家からの意見、提案、悩み事や、犬と快適に暮らすための住まいの工夫などを紹介することで、顧客と一緒に“犬と人と家のいい関係”を探求しているという。犬・猫・鳥・うさぎ・フェレットが対象のペット保険今回、居住者向けに同社が取り扱いを開始する「どうぶつ健保ふぁみりぃ」は、新規契約時の年齢が10歳11ヶ月までの犬と猫、7歳11ヶ月までの鳥、うさぎ、フェレットを対象としたペット保険で、ペットにかかる医療費を軽減するべく、保険料の支払い割合を選択して設定するもの。例えば支払割合が70%のプランで、満年齢2歳のミニチュア・ダックスフンドの場合は、年間保険料が31,900円(年払)となり、診療費の70%が補償される。入・通院の支払限度日数は無制限(限度額設定あり)で、動物の高齢化に備え終身継続できるという。この申込みは、ミサワのオーナー専用サイト「MISAWA OWNER’SCLUB」(下記にリンクより会員ログインにて)より可能とのこと。
2010年12月30日