買えてしまった高嶺の花滋賀県で嬉しいけれどもちょっと困った事件が起こりました。円高ユーロ安の影響で、思ってもいないフランス製のヘリコプターが買えたのですが、保険料も大幅アップになっちゃった――という、痛し痒しな事例を読売新聞が伝えました。滋賀県では老朽化した防災ヘリコプターの後継機購入のために、11億6,000万円の予算を用意。3月の予算成立時のユーロ円は120円台でしたが、入札があった5月では約10円も円高に。このため、当初は高性能かつ高予算で手が出なかったはずのフランス・ユーロコプター社製のヘリコプターが、10億8,150万円で買えてしまいました。これは約8,000万円も当初予算を下回る嬉しい誤算。※画像はユーロコプタージャパンのサイトよりうまい話の後には…これだけならばいい話で済むのですが、思わぬ副作用が…。今回導入されることになったユーロコプター社製のヘリは、最大搭乗人員14名。エンジンは今まで使っていたヘリコプターより600馬力も増加。速度や滞空能力も高く、1度に救助できる人数も増えた優れものです。そして、「それだけ優れたものなら当然保険料も高くなるよね」というのが今回の困ったてんまつです。現行とほぼ同様の補償をかけた場合、15年間の保険料総額が、現在のおよそ倍の3億円になってしまうとの試算が出ました。補償を低く抑えればいいとの意見もありますが、最近自衛隊のヘリコプター墜落事故があったばかりであるだけに、万一を考えると難しい選択となりそうです。滋賀県の対応が注目されます。
2010年10月13日