高橋一生、瀬戸康史が出演する舞台『マーキュリー・ファー Mercury Fur』が2月1日、東京・シアタートラムで開幕した。英国の劇作家フィリップ・リドリーの作品を本邦初演。2005年のイギリス初演時には、その荒廃した世界観と挑発的で過激な描写が客席を騒然とさせたという話題作だ。舞台『マーキュリー・ファー Mercury Fur』チケット情報暴力と略奪がはびこる街を舞台に、過酷な状況下で、生きること、愛することを渇望するふたりの兄弟の姿を描く本作。高橋と瀬戸はその兄弟役を演じる。初日の公演を終えて、主演のふたりは次のようなコメントを寄せている。■高橋一生(兄・エリオット役)2005年に発表されたこの作品を預言書のようだと感じていますが、そのような過酷な世界になったとしても何を守り、大切にし、信じていくか。最後の牙城は人間の愛だと思いました。また改めて舞台に立って感じたのは、これは希望の物語だということです。俳優として、希望の物語にしなくてはいけないのだという使命を感じました。お客様に少しでも伝わればと思います。■瀬戸康史(弟・ダレン役)この作品はタイムリーで、世界で起こっていることと重なっているようでもあります。自分が出演していることは運命的で、意味がある。そして責任があると感じられる作品です。全27公演をひとつひとつ大切にしていきたいですし、その時のダレンがどう生きているかということを演じていきたいと思います。さらに演出を手がける白井晃からもメッセージが寄せられた。リドリー作品を演出するのは今回で4作目。白井は日本でリドリー作品を手がける唯一の演出家だ。■白井晃(演出)初日が終わってこのように震える思いになったのは初めてです。この作品が持っている意味、演劇が持っている意味というものを改めて感じることができました。俳優たちが必死にこの時間を生きようとしているのを見て、演出家として非常に嬉しく思いましたし、一緒に舞台上で息をしているような気持ちになりました。凄い作品だと改めて思いましたし、多くの観客にこの空間を感じて色んな感想を持ってもらいたい、そのように思いました。舞台は2月22日(日)まで。チケット発売中。
2015年02月04日人気俳優集団“D-BOYS”の瀬戸康史が出演する、WOWOW連続ドラマW『株価暴落』。高視聴率を連打した『半沢直樹』原作者・池井戸潤の人気小説をベースに、爆破テロの標的にされた経営再建中の巨大スーパーを巡って、銀行員たちの思惑がぶつかり合う。瀬戸が演じるのは、爆発テロ容疑をかけられた青年役。ドラマを大きく動かすことになる重要なキーマンだ。劇中では、孤独な青年の苦悩と葛藤を体現。「自分の本当の気持ちを押し殺して一人で悩んでいる役どころ。逃げるようなシーンが多くて、共演者の方との絡みもほとんどない一人芝居状態。セリフも少ないし、表情だけで表すのは難しかったけれど、勉強になった」と新境地を開拓した。主演の織田裕二を筆頭に、高嶋政伸、川島海荷、板尾創路、石黒賢、石橋凌と豪華な布陣。「これだけの豪華キャストなので、芝居で絡んでみたかったですね。でもこんなにも素晴らしい座組みの中に自分が参加できたこと自体、本当に嬉しい」と起用を素直に喜ぶ。現在26歳の瀬戸は、来年で芸歴10周年を迎える。2008年の人気特撮ドラマ『仮面ライダー キバ』の主演を皮切りに、ドラマ・映画・舞台と俳優としての基盤を作り上げている最中でもある。「20代後半というのは、社会人になるか役者を続けるのかの岐路に立たされる年齢。役者を断念していく人たちを多く見てきたので、どれだけ厳しい世界かも知っています。そんな中で10年間も役者の仕事を続けられてきたのは幸せ」とこれまでの道のりを振り返る。仕事をする上での瀬戸のモチベーションは「好きだから」という感情だそうで、日々頑張って働く女性に対して「仕事をしていて辛いと感じたときは『自分は何を楽しいと思ってやっているのだろうか?』と考えてほしいですね。それは『上司がいい人』でも『同僚がいいやつ』というような小さなことでもいい。そこで自分のいる意味を見いだせた時に、必ず『楽しい』と感じることが出来るはずだから」とアドバイスを送る。福岡から上京した当初、実は俳優業に戸惑ったそうだが「主演を務めた『仮面ライダー キバ』で、役柄を成長させていく面白さや、スタッフ・キャストの皆さんと一つの作品を作り上げていく楽しさや苦労を知ることが出来た」と役者としての開眼を明かす。上京後に苦手になったコミュニケーションも「20歳を超えてから共演者さんやスタッフさんとの食事会に行くようになって、そこから新たな繋がりが生まれました。お芝居も人対人とのコミュニケーションだから、キャッチボールが上手くいくようになった」と積極性を取り入れたことで変化を遂げた。「役者の仕事は演じることだけれど、役柄もご一緒する方も毎回違うから日々刺激がある。だからこそ、はまってしまうんでしょうね」と充実した表情を浮かべ「それまで芝居の事で怒られたりしてヘコんでばかりいたのに……。人生って何がどうなるかわからない」と自らの成長に目を細める。今では「年齢的にも後輩も出来て、育てる立場として恥ずかしくないようにという責任も生まれた。これがやりがいに繋がって、モチベーションにもなっていますね」と新たなやりがいで俳優業に弾みをつけている。WOWOW連続ドラマW 「株価暴落」 は10月19日スタート 毎週日曜夜10:00(第1話無料放送)
2014年10月14日作家・平坂読の人気ライトノベルを原案に、瀬戸康史と北乃きいをメインキャストに迎えて贈る、映画『僕は友達が少ない』(通称:はがない)。このほど、本作の予告編が完成!ポスタービジュアルと共にお披露目となった。主人公はハーフで金髪、目つきが悪く、その上人見知りの聖クロニカ学園2年生・羽瀬川小鷹(瀬戸康史)。いつもあらぬ誤解ばかりで、彼には友達がいない。そんなある日の放課後、教室で独り“エア友達”と話をしている少女・三日月夜空(北乃きい)と出会う。彼女もまた、そのキツイ性格と口の悪さから友達がいなかった。本当の友達が欲しいと願う小鷹と、友達がいない寂しいヤツと思われたくない夜空。互いの目的のために夜空が思いついた手段、それは“友達作り”を目的とした「隣人部」という部活を作る事だった!小鷹の戸惑いをよそに活動を始めた彼らの下に、意外にも入部希望者が続々と集まってきて――。“友達作り”の部活動を描くという斬新な設定を描く本作。“友達がいない” 主人公・羽瀬川小鷹役を演じた瀬戸さんは、役作りのために人生初の金髪に髪を染め上げての気合いの入りっぷり。さらに、そんな彼を見事に振り回し続けるヒロイン・三日月夜空役の北乃さんは、ライトノベルのキャラクター独特の話し方、さらにこれまでの爽やかなイメージを封印し、清清しいほどの不機嫌なドSキャラを演じる一方で、“ともちゃん”なるエア友達と会話するというちょっとイタい姿も披露している。また、瀬戸さんのライバルとなる悪徳生徒会長に扮した栗原類の“純白学ラン”姿も収められ、バックには主題歌となる3ピースバンド「ケラケラ」の楽曲「ひとつだけ」も。どのキャラクターも強烈で“濃い”映像に仕上がっており、見事原作の世界観を再現することに成功しているのでは(?)…ないだろうか。『僕は友達が少ない』は2014年2月1日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:僕は友達が少ない 2014年春、全国にて公開(C) 2014映画「僕は友達が少ない」製作委員会
2013年12月04日『貞子3D2』の瀬戸康史と、朝の連続テレビ小説『あまちゃん』で注目を集める有村架純が、これまでのイメージを覆す“罪人”役に挑んだスリラー映画『JUDGE/ジャッジ』の衝撃映像がこのほど公開された。公開された衝撃映像本作は、コミックの累計発行部数が160万部を突破した外海良基の人気作を映画化したもの。七つの大罪を追った者たちが閉ざされた空間の中で、それぞれの罪人の罪の重さを多数決で決定する“死のゲーム“に挑む様を描く。瀬戸は“憤怒”の罪を背負ったオオカミ役を、有村は“傲慢”の罪を背負ったライオン役を演じる。予告編では、獣のマスクを被った罪人たちが“死のジャッジ”をし合う驚愕の状況が映し出され、極限状態に置かれた瀬戸と有村が恐怖の表情がしっかりと捉えられている。映画の主題歌は人気バンドMAN WITH A MISSIONが手がけており、瀬戸は「あの力強く、良い意味で常識外れな風貌の5匹のロックバンドとのコラボレーションが楽しみでならない。僕らが作り上げた映像と、MAN WITH A MISSIONさんの主題歌が合わさって、破壊力抜群の作品になる事を期待してる」とコメントを寄せている。爽やかなイメージとは真逆の“罪人”役を瀬戸と有村がどのように演じるのか? 鬼気迫る表情で新境地を切り開くふたりに注目したいところだ。『JUDGE/ジャッジ』11月8日(金)全国ロードショー
2013年08月30日とにかく笑えて楽しめるエンタテインメントを追求し続けて33年を迎える劇団スーパー・エキセントリック・シアター(以下SET)。三宅裕司が主宰するこの劇団の第50回記念本公演『上海ローズ』が11月1日(木)に開幕する。それに先がけ、10月31日には公開舞台稽古と、三宅、小倉久寛、韓国の新人俳優クォン・ヨンミンによる記者会見が行われた。『上海ローズ』のテーマは音楽。劇中に登場するJ-POPのナンバーワンレーベル「アーベイ・グループ」は、韓国人歌手と日本人バックダンサーグループとのユニットで世界的ヒットを狙う。そのオーディションになぜか売れないバンドの三宅と小倉が呼ばれる。その裏では大ヒットの秘訣がつまった「幻の上海ローズのレコード」をめぐる企みが進行していて……と、いまの音楽業界を反映したような物語が展開する。公開稽古が始まると、どこかで見たことのあるような音楽会社のロゴが掲げられたステージが姿を現す。いかにも韓流らしい楽曲が流れると、10人あまりの出演者による一糸乱れぬヒップホップダンスが展開。まるで本当のコンサートに来たかのようなクオリティに圧倒される。曲が終わると三宅と小倉が登場。このふたりのどこまでが台本通りでどこからがアドリブかわからないようなテンポのよいやりとりに会場からは終始笑い声が聞こえていた。会見では、まず小倉が2年ぶりの本公演について「三宅さんがいるとやっぱり違う」と切り出した。昨年、椎間板ヘルニアの手術のために休養した三宅と共に50回目の記念公演を迎えられる感慨はひとしおのようで「三宅さんが走り回っているところを見てぐっときました」と語った。それを受けて三宅も「今回は走る三宅を見てください。といっても2秒ぐらいだけど」と笑わせたあと、「一度は舞台に復帰できないかもと思った。こうして生かされているからには、手間のかかる喜劇を日本に残さなくてはいけない。中身を練り上げた音楽ギャグをふんだんに使って、2年分の思いの詰まった舞台にします」と力を込めた。韓国人歌手役のクォン・ヨンミンは三宅自ら韓国に飛んで発掘した期待の新人。「彼の声には心をわしづかむ魅力がある」という三宅の言葉に、すかさず「ありがとうございます!」と覚えたての日本語で返した。創設33年目にして、全力で観客を楽しませることを追求し続けるSET。三宅の不在を乗り越えた彼らの舞台は、これまで以上に力のこもったものになりそうだ。11月1日(木)から18日(日)まで東京・サンシャイン劇場、11月22日(木)に新潟県民会館 大ホールにて上演。取材・文:釣木文恵
2012年11月01日三宅裕司が主宰する劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)が結成33年を迎え、11月からは第50回記念本公演『上海ローズ』が上演される。結成以来のミュージカル・アクション・コメディーという旗印を守り続けながら、公演ごとに観客を驚かせ、喜ばせ、笑わせるSET。9月某日、今回の公演にかける意気込みを三宅に訊いた。劇団スーパー・エキセントリック・シアター第50回記念本公演チケット情報昨年7月に椎間板ヘルニアの手術を受け、2011年後半は休養をしていた三宅。そのため、昨年行われた『あちらをたてれば、こちらが立たず』も主宰不在の番外公演という扱いだった。今回は実に2年ぶりの本公演復帰となる。「本当に復帰できるかどうかわからないという状況が何か月か続き、もちろん不安はありました。そうすると復帰できたときに『なぜ自分は生かされたのだろう』と思うわけです。結果、手間のかかる、今やなくなりつつあるコメディーというものを作っていかなくてはいけないという使命感が以前より増しました」と真剣なまなざしで告白した。手間のかかるもの、といえば今回の作品。音楽がテーマであるため、曲作りから歌の練習、楽器の練習……と、通常の芝居に加えていくつもの準備が必要となる。「音楽を扱う芝居っていちばん面倒(笑)。でも、ハーモニーがうまく重なったとき、そして音楽ギャグがうまく決まったときの気持ちよさも最高なわけです」と語る。現在は音楽を作り込みながら、個々人が歌や楽器の練習に勤しんでいる状況なのだとか。「こんな冴えない奴からこんな美しい音色が出るのか、という驚きをお客さまに感じて欲しい。小倉久寛が素敵なハーモニーを奏でたらやっぱり皆さん驚くし喜んでくださると思うんです(笑)」。三宅、小倉は今回、韓流歌手グループを売り出す事務所のオーディションになぜか呼ばれたバンドのメンバー役を演じ、演奏ではギターを担当する。「自分が一番プレッシャーの大きい役かもしれない。でも、それを乗り越えるぐらいのことをしなければ、観に来てくれたお客さまを楽しませることはできないですよね」と決意をみせる。33年間、“笑い”にこだわってきたSET。今回もそれは同じ。「笑って笑って、終わった後、ふと大きなテーマに気づくような作品。でもそんなこと気付かなくてもいい。とにかく笑いにきてほしい」。2年分の思いが詰まった舞台で、SETが究極のエンターテイメントを見せる。公演は11月1日(木)から18日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。その後、11月22日(木)に新潟県民会館大ホールで千秋楽を迎える。チケットは発売中。取材・文:釣木文恵
2012年10月05日2011年春に上演された『鎌塚氏、放り投げる』は、シャープで知的な笑いの波状攻撃に加え、三宅弘城演じる“万能執事・鎌塚アカシ”というニュースターを生み出し、劇作・演出の倉持裕が新境地を開いた記念すべき作品。その第2弾『鎌塚氏、すくい上げる』が今夏上演される。7月下旬の某日、稽古場を訪ねた。M&OPlaysプロデュース「鎌塚氏、すくい上げる」 チケット情報空間を不可思議かつ自在に使いこなすことに定評のある倉持が、今回選んだ舞台は豪華客船だ。完璧なる執事・アカシは主人・由利松公爵より、船上で行われる長男モトキ(田中圭)と花房家公爵令嬢センリ(満島ひかり)の見合いを成功させよとの命を受け、レッドジンジャー号に乗り込む。待ち受けていたのは、政略結婚を嫌うセンリが女中ミカゲ(市川実和子)に無理やり協力させた“作戦”や、打算と恨みで見合いを壊そうとする堂田男爵夫人タヅル(広岡由里子)と執事スミキチ(玉置孝匡)の陰謀、そして船長・丸地(今野浩喜)と船員・烏田(六角精児)のワケありな雰囲気、など不穏なことばかり。出演者8人の個性が、奇抜なキャラクターと溶け合い輝きを放つ。一見自信満々ながら実は非力でひ弱なモトキ坊ちゃんを田中が伸びやかに演じれば、満島が見るからに跳ねっ返りのセンリ嬢を虚実の境目が見えない暴走演技で応える。アカシに憧れるミカゲの切なさ、色っぽさを醸し出す市川も好サポート。前回から続投の広岡&玉置は、さすがの安定感で丁々発止の掛け合いせりふを操り毒のある笑いを振りまく。兄弟に見えなくもない六角と今野の、ぶっきらぼうながら息ピッタリのやりとりが作品に新たな風を吹き込む。そして、なんと言っても三宅演じるアカシが良い。ご主人からの難題を次々にクリアするスーパー執事を、抜群の身体性から繰り出すアクロバティックな演技、マンガかと思うほど変貌する表情、芸人顔負けの勘の良さで、戯曲の笑いを次々に具現化していく。倉持は、そんな魅力的な出演者に感情から動きまで実に繊細な指示を手渡しながら、同時にオモシロぜりふをその場で考えて差し込むという余力を見せ、演出ぶりからは開幕までに作品がさらに進化する可能性大と見て取れた。加えて豪華客船の甲板を模した舞台装置は360度回転し、変わりゆく舞台上の景色が物語を加速させるのだ。『鎌塚氏、放り投げる』にはタイトルに因んだ、ヨーロッパ映画のように小粋なラストシーンが用意されていたが、今回も終幕に小さな「奇跡」が起こる。センスの良い会話の妙に笑い、アクションシーンにハラハラし、誰もが幸福になれるラストに酔う。劇場での上質な時間を、是非味わって欲しい。公演は8月9日(木)から26日(日)まで東京・本多劇場にて上演。その後、名古屋、大阪、島根で公演を行う。取材・文:尾上そら
2012年08月06日三宅裕司率いる熱海五郎一座の最新作『落語日本花吹雪~出囃子は殺しのブルース~』が、6月15日に東京・サンシャイン劇場にて初日を迎えた。熱海五郎一座のチケット情報東京の喜劇“軽演劇”の継承を旗印に、第一線で活躍する喜劇人たちによる公演を重ねている熱海五郎一座。今回は座長・三宅にとって実に1年ぶりの舞台復帰作でもある。昨年、椎間板ヘルニアの手術を行い、その後リハビリに取り組んでいた三宅は、震災被災地の人々の前向きな姿に励まされたという。そんな姿を見て日本人の良さを描きたいと感じ、素材として浮上したのが今回のテーマ落語だった。座付作家・妹尾匡夫が手がけた物語は、古典落語重視の三遊亭円高(ラサール石井)一派と、新作落語志向の桂飯丸(三宅)一派の対立を軸に進む。高座中の円高師匠に声の異変が起こり、飯丸たちに疑いがかかるのだ。とはいえサスペンス色はほどほどに、冒頭から笑いどころは満載。円高扮するラサールとその息子円安を演じる東貴博が実生活で新婚となることから、嫁自慢トークが繰り広げられ、プライベートなネタも笑いに変えていた。三宅扮する飯丸と、その弟子・五穀米(小倉久寛)がボケとツッコミを応酬し始めると、50から60代の男性客が多い客席から爆笑する声が聞こえ、早くも最高潮に。その波に乗るように、ノリのいい社長役の渡辺正行、落語音痴の刑事役の春風亭昇太が、クセのあるキャラクターをコミカルにみせる。また、ミステリアスな美女役を演歌歌手としても活躍している林あさ美が演じ、劇中に華を添えていた。三宅は病気後初の殺陣も披露し、完全復活ぶりをアピール。圧巻は、渡辺・東・小倉・ラサール・三宅の5人によるリレー形式の落語。それぞれの持ち味を生かしつつ、回り舞台を駆使して次の話し手に繋ぐ様は、ひとり語りの落語とは違う魅力に溢れていた。最後は林の華やかな歌謡ショーでフィナーレとなった。3度に及ぶカーテンコールに、一座を待ちかねた観客の満足感が見てとれた。明治大学落語研究会の先輩・三宅の苦労に渡辺が思わず涙すれば、それを小倉が瞬時に緩やかな笑いへと変える。公演は7月1日(日)まで同劇場にて上演。その後、7月13日(金)に一座初の宮城公演として、東京エレクトロンホール宮城で上演される。チケットは発売中。取材・文:山上裕子
2012年06月18日少年のようなたたずまいと骨太で強い眼差しを併せ持つ独自の存在感で、ドラマや舞台でも活躍中の三宅健が新境地に挑んでいる。10月28日に幕を開けた舞台『ラブリーベイベー』は、一見イマドキの男女7人がリゾートホテルで繰り広げるラブストーリー。だが物語が進むうちに、段々とかれらの本当の姿が現れ始め……。作・演出は昨年、佐藤佐吉賞優秀脚本賞を受賞した28歳の新鋭・河西裕介。小島聖、松本まりか、井端珠里、吉本菜穂子、伊達暁、菅原永二ら個性派ぞろいの役者陣を得て、三宅の新しい表情を引き出すことに成功している。初日前に行われたプレスコールと囲み会見に足を運んだ。『ラブリーベイベー』チケット情報舞台は東京から車で2時間ほどの隠れ家風リゾートホテル「スターダスト」。そのホテルに定期的に訪れる経営者の息子・恋司(三宅)は、6人の友人たちとどこにでもあるような友情や恋愛を育んでいた。ハルカ(松本)とカスミ(井端)のいつものケンカを、人のいいキョウコ(吉本)がなだめるのもしょっちゅうだ。ある夏の夜、風邪をひいて花火に行けないマナト(菅原)のそばに、恋司はさりげなく付き添う。ふたりで線香花火を楽しむささやかなひととき。その1年後、恋司の傍らには姿の異なるマナト(小島)が……。一部を抜粋して上演するプレスコールでは、前半の若い男女のやりとりから三宅のラブシーン、さらに三宅と小島の仲睦まじい現在までを。ヒルクライムの曲や夏の花火などで彩られた、ごく普通の20代の日常をナチュラルに表現できるのは三宅ならでは。さらに、そこへスルリと衝撃的な愛の物語を滑り込ませるのが、劇団ポツドールなどで俳優としても活躍する河西らしい演出といえるだろう。その後の囲み会見では、「恋司役は違和感なくやっています。(菅原とのキスシーン)では意外と唇が柔らかかった」と笑わせた三宅。続けて「人を愛することの大切さを改めて考えさせられる作品。観る方も先入観なしに見てもらえれば」と表情を引き締めた。小島は、「三宅さんは小動物みたいな人。人見知りがちな私にもチョロチョロっと入ってきてくれて雰囲気づくりをしてくださいました」と稽古場での様子を楽しげに話した。「スタッフ・キャストが一緒に作った舞台なので、初日が無事に迎えられて嬉しい」と緊張気味の菅原を笑いながら見つめる三宅ら、メンバーのチームワークはバッチリの様子。かれらが一丸となって挑む意欲作を、ぜひ目撃してほしい。取材・文佐藤さくら公演は11月13日(日)まで、東京グローブ座で上演。その後、11月17日(木)から20日(日)まで大阪・シアタードラマシティにて公演が行われる。チケットは発売中。
2011年10月31日2000年の三宅島大噴火を題材にした映画『ロック 〜わんこの島〜』公開を前に、東京都庁で「三宅島パネル展」が開幕。このオープニングイベントが7月1日(金)に開催され、主演の佐藤隆太が“三宅島一日観光大使”として来場。監督の中江功、三宅島の平野祐康村長らが出席したが、途中、石原慎太郎都知事が突如、登場し映画をPRするひと幕もあった。全島避難の中、飼い主一家と離ればなれになり、島に残った犬のロックと、飼い主一家の絆を描いた本作。実際に三宅島で40日間にわたって撮影が行われた。“一日大使”に任命された佐藤さんは、当初、20日間ほどの予定だった島での撮影が、悪天候などの影響で40日ほどに伸びたことを明かし「結果として長く滞在できて良かったと思っています。作品にとっても良かったし、経験としてもプラスだったと思います。自然の厳しさを知ると同時にその温かさや美しさを肌で感じることができました。島の人々は、自然の下で、全てを受け入れて生活しているんですね。映画の中に『島は生きている』というセリフがありますが人々が島と一緒に呼吸していることを実感しました」とふり返った。そして「島の人々と触れ合えたことは大切な経験になりました。自分にとっては忘れられない第二の故郷です」と島への強い思いを口にした。中江監督も厳しい条件の中での撮影を苦笑交じりにふり返りつつ「苦労はしましたが、結果的に現在の美しい島が映画に映っているのではないかと思います」と充実の表情。パネル展を主宰する三宅島の観光協会の代表・浅沼徹哉氏は、噴火以前に8万人だった観光客が、昨年で4万人と半減している現状を明かし、映画が復興の起爆剤となることを期待。当時を知る島民として「私たちの苦しみや悲しみ、苦労を細かく調査され、よく描かれています。あきらめなければ何とかなるという希望を与えてくれる映画」と感謝の気持ちと共に称賛を送った。都庁は全島避難当時、臨時の村役場となった場所であり、平野村長は4年5か月にわたった避難生活に思いをはせ、感慨深げな表情。改めて当時の支援に感謝すると共に、いま現在、避難所生活を強いられている東日本大震災の被災者への悲痛な思いを吐露。すでに村長は被災地を訪れ、当時の実体験を被災地の方々に伝えているそうで「大変な苦労はあるけれど、しっかりやれば必ず帰れる、ということを伝えたい」と語った。映画についても「目に見えないものを信じろ。どんなに離れてても繋がってる」というセリフを挙げ「当時を思い出して泣けました」としみじみと語った。そして、会場に石原都知事が到着!いまなお復興が続く三宅島の現状を訴え「本当に美しい島です。東北も大変ですが、こっちも頑張っているので友情を感じてください!映画がそのきっかけになれば嬉しい」と挨拶し、佐藤“大使”とガッチリと握手を交わした。突然の知事の来訪に佐藤さんも「びっくりしました」と目を丸くしていた。『ロック 〜わんこの島〜』は7月23日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ロック 〜わんこの島〜 2011年7月23日より全国東宝系にて公開© 2011 フジテレビジョン東宝FNS27社■関連記事:佐藤隆太×麻生久美子が新鮮な役に挑戦『ロック』親子試写会に10組30名様ご招待佐藤隆太、三宅島で倍賞美津子と真夜中のサシ飲み!麻生久美子は無念の熟睡
2011年07月01日映画『ランウェイ☆ビート』が3月19日(土)に公開を迎え、主演の瀬戸康史をはじめ、桜庭ななみ、桐谷美玲、IMALU、田中圭、加治将樹、小島藤子、大谷健太郎監督らが、都内の劇場で行われた舞台挨拶に登壇。舞台挨拶後には震災被災者のための募金活動も行われた。震災の影響で映画の公開、舞台挨拶の実施も危ぶまれていたが、震災からの復興に何か力になればとの思いから、チャリティを兼ねての舞台挨拶実施を決めた。瀬戸さんは「いまもなお、大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃいます。僕たちができることは少ないですが、作品を通して元気やパワーを与えられたら」と真摯に語った。桜庭さんも「映画を観て、ひとりでも多くの人が笑ったり、元気になってくれたら」と語り、桐谷さんも「映画を観てくださったみなさんがちょっとでも幸せな気持ちになって、笑顔で帰っていただければ嬉しい」と語りかけた。IMALUさんは「こんなときだからこそパワーを送れたらと思います」、小島さんも来場した観客への感謝の思いを口にした。この日登壇したキャストの中で最年長で“兄貴分”の田中さんと、現場で“ムードメーカー”だった加治さんは、撮影中に男子だけで銭湯に行ったエピソードを明かすなど、この日も会場のムードを盛り上げた。大谷監督も、仲の良いキャスト陣の様子に目を細めつつ「映画人は映画を通して夢と希望を与えるのが仕事」と語り、映画の持つ“力”を訴えた。最後にマイクを握った瀬戸さんは「“自分を信じること、勇気を出して一歩を踏み出すこと”がこの映画のメッセージですが、こういうときだからこそ、このメッセージが大事だと思う。下を向くのではなく、上を向いて進みたい」と力強く語り、その後、自らが先頭に立って募金活動を開始。場内には長蛇の列ができ、瀬戸さんら登壇陣はひとりひとりに丁寧に感謝の言葉をかけていた。集まった募金は「日本赤十字社」を通して寄付され、さらに本作からトートバッグ5,000個、Tシャツ300枚が、中央区を通じて被災地に送られる。『ランウェイ☆ビート』は一部の映画館をのぞいて全国にて公開中。■関連作品:ランウェイ☆ビート 2011年3月19日より全国にて公開© 2011「ランウェイ☆ビート」製作委員会■関連記事:ファッション×青春!『ランウェイ☆ビート』スタッフTシャツを3名様プレゼントシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第12回)ガーリー服が似合うオシャレ男優は?瀬戸康史、神戸コレクションのランウェイに緊張!ファンモンの熱唱に観衆大熱狂瀬戸康史天才的デザインセンスを持つ役に「運命と言っていい」自分を変えるファッションショー!『ランウェイ☆ビート』試写会に10組20名様ご招待
2011年03月22日2月26日(土)、兵庫県・神戸で開催された「神戸コレクション 2011 SPRING/SUMMER」に瀬戸康史、桜庭ななみ、桐谷美玲、IMALU、田中圭ら映画『ランウェイ☆ビート』の面々が登場し、ランウェイを歩いた。さらに、本作の主題歌を担当する「ファンキーモンキーベイビーズ」もシークレットゲストとして登場し、映画と同タイトルの主題歌を熱唱。会場は熱狂に包まれた。天才的なデザインセンスを持つ高校生・美糸(通称:ビート/瀬戸さん)を中心に、文化祭のファッションショーに臨む高校生たちの青春を描き出す本作。瀬戸さんらはスクリーンを飛び出し、今回“自由”をテーマに掲げる神戸コレクションのランウェイを歓声を浴びながら練り歩いた。瀬戸さん&田中さんの男性陣2人は相当緊張した様子。瀬戸さんは「心臓が飛び出るほど緊張した!でも本当に楽しかった。本番が1回しかないという緊張感がすごかった」と興奮気味に感想を語り、田中さんも「いやー、緊張しました」と笑顔でふり返った。桐谷さんは、さすがバリバリの現役モデルとあって「楽しかった!」ときっぱり。壇上でも堂々たる様子を見せつけた。桜庭さんは「やっぱり映画じゃなく本物のランウェイはすごかった!」と目を輝かせ、IMALUさんも「5人で歩くのは映画以来なので、本当に楽しかった」と晴れ舞台を楽しんだようだ。壇上で映画について尋ねられた桜庭さんは「友情や家族、(はにかみながら)恋愛とか…(笑)、色んなテーマがファッションから広がっている映画なんです!ファッションの力は本当にすごいなと今日ここへ来て改めて感じました。ファッションが大好きなみなさんにぜひ観ていただきたいです!」と満員の観衆にアピール。田中さんは、主題歌に言及し「映画の『ランウェイ☆ビート』とファンモンさんの作った主題歌『ランウェイ☆ビート』がひとつになる瞬間があるんです!それを観たとき、本当にテンションが上がって震えました」と興奮を伝えてくれた。これに応えるようにファンキーモンキーベイビーズは「映画や原作からインスパイアを受けて、この曲を作ったんですが、曲作りの始めから頭の中にランウェイがあったんです。夢がかなう場所っていうランウェイが。今日、その光景が目の前にあって感動してます」とこちらも熱い思いを明かしてくれた。映画の中に登場する、神戸コレクションとはまたひと味違ったファッションショーにも注目!『ランウェイ☆ビート』は3月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:ランウェイ☆ビート 2011年3月19日より全国にて公開© 2011「ランウェイ☆ビート」製作委員会■関連記事:瀬戸康史天才的デザインセンスを持つ役に「運命と言っていい」自分を変えるファッションショー!『ランウェイ☆ビート』試写会に10組20名様ご招待就活女子必見…?桐谷美玲がコメディ初挑戦でコスプレ軍団に囲まれ困惑2011年ブレイク期待の俳優・女優No.1は高良健吾&桜庭ななみ!ファンモンと共演!『ランウェイ☆ビート』主題歌ミュージックビデオ参加学生を募集
2011年02月26日映画『ランウェイ☆ビート』の完成披露試写会が2月8日(火)、東京・新宿区の新宿ピカデリーで行われ、主演の瀬戸康史、共演の桜庭ななみ、田中圭ら主要キャスト7人と大谷健太郎監督が舞台挨拶に立った。邦画初のファッションをテーマにした青春ムービーで、高校を舞台に文化祭でファッションショーに挑戦する高校生たちの姿を描いた物語。天才的デザインセンスを持つ転校生、溝呂木美糸(通称・ビート)を演じる瀬戸さんは「ファッションが好きなところが僕と似ている。学生の頃、古着が流行っていて、パンツを2本買ってきてバラバラにして縫い合わせたり、ハーフパンツにしたり、絵を描いたり、ジャージの生地を合わせたりしていた。だからビート役は運命と言っていいほど僕に似ている」と思い入れタップリ。対照的に、ビートに片思いする女子高生・芽衣を演じる桜庭さんは、「芽衣ちゃんはなかなか自分の想いを伝えられないんですけど、私は当たってくだけろタイプ。全然違いました」と苦笑いを見せた。また歌手のIMALUが、今作で映画初挑戦。司会者から、誰かからアドバイスは受けた?と聞かれ「そう言えば誰もしてくれなかったです。最初は緊張して心臓がバクバクしていましたが、演技だと深く考えないようにして、監督から言われた通り楽しむように心がけました。特にショーのシーンは素でやらせていただきました」と強心臓ぶりをうかがわせた。一方、劇中のスタートから1時間35分過ぎから始まるファッションショーのシーンが3D映像になっていることがこの日、発表に。本シーンについて大谷監督は「ファッションショーって立ち会っている感がないとつまらない。3Dだとそれがあって、ショーと3Dって合っている」と説得力タップリにPRしていた。映画『ランウェイ☆ビート』は3月19日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ランウェイ☆ビート 2011年3月19日より全国にて公開© 2011「ランウェイ☆ビート」製作委員会■関連記事:自分を変えるファッションショー!『ランウェイ☆ビート』試写会に10組20名様ご招待就活女子必見…?桐谷美玲がコメディ初挑戦でコスプレ軍団に囲まれ困惑2011年ブレイク期待の俳優・女優No.1は高良健吾&桜庭ななみ!ファンモンと共演!『ランウェイ☆ビート』主題歌ミュージックビデオ参加学生を募集シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第9回) 来年ブレイクしそうな俳優は?
2011年02月08日瀬戸康史、桜庭ななみ、IMALUらをキャストに迎え、ファッションをテーマに送る映画『ランウェイ☆ビート』の豪華共演陣が明らかに!田辺誠一、吉瀬美智子、RIKACOといった面々が参加することが新たに発表された。原田マハによる同名携帯小説を原作にした異色の青春ストーリーで、天才的なファッションセンスを持つ、“ビート”こと溝呂木美糸と仲間たちが、廃校の危機に瀕した高校の文化祭でファッションショーにチャレンジし、成長していく姿を描き出す。ドラマ「タンブリング」で注目を浴び、来年の大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」では信長の近習・森蘭丸役を演じることも決まっている人気急上昇中の瀬戸さんが主人公のビートを熱演。ヒロイン・メイを桜庭ななみが演じるほか、桐谷美玲、IMALU、田中圭が高校生メンバーとして出演することはすでに発表されていたが、このほど大人キャストも明らかになった。ビートの父親で、天才デザイナーにしてアパレル会社“スタイルジャパン”社長の溝呂木隼人を演じるのは田辺誠一。ビートを陰ながら応援するカリスマデザイナーの南水面を吉瀬美智子。さらに、桐谷さん演じる高校生モデル・美姫の母親にRIKACOが扮し、ビートの祖父には中村敦夫という渋い配役も!加えて瀬戸さんと同じくD-BOYSのメンバーである加治将樹(『ソフトボーイ』)に小島藤子(『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』)、水野絵梨奈(『戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH』)というフレッシュな顔ぶれの参加も発表された。監督は『NANA』シリーズの大谷健太郎。脚本には『ソラニン』の高橋泉が参加している。すでに今月3日にクランクアップし、現在はポストプロダクション中とのこと。『ランウェイ☆ビート』公開は来年春を予定。■関連作品:ランウェイ☆ビート 2011年春、全国にて公開
2010年08月25日