損害保険ジャパン日本興亜(以下損保ジャパン日本興亜)はこのたび、一般財団法人兵庫県交通安全協会(以下兵庫県交通安全協会)が創設する自転車会員向け保険制度「ひょうごのけんみん自転車保険」の幹事引受保険会社に選定されたと発表した。兵庫県では、現在、県議会に「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」が上程されており、兵庫県交通安全協会は兵庫県から依頼を受け、交通道徳の普及高揚を図り、自転車の安全利用の実現に寄与することを目的として、新たに自転車会員制度を発足させる。兵庫県交通安全協会では、自転車会員向けに自転車事故の被害者救済および万一加害者となった場合の経済的負担軽減を目的とした自転車保険制度を創設することとしており、損保ジャパン日本興亜は、この自転車保険の幹事引受保険会社に選定されたという。○「ひょうごのけんみん自転車保険」の補償概要保険契約者:兵庫県交通安全協会被保険者:兵庫県交通安全協会の自転車会員のうち、保険制度への加入を希望する人補償内容賠償責任補償:自転車の所有、使用または管理に起因した事故により、他人にケガを負わせたり、他人の財物を壊したりしたことなどによって、被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金を支払う傷害補償:自転車事故(自転車搭乗中の事故または自転車に搭乗していない時の運行中の自転車との衝突等)により、被保険者が死亡した場合、後遺障害が生じた場合または入院した場合に保険金を支払う損保ジャパン日本興亜は、今後も自転車事故の備えとなる保険商品・サービス・情報の提供を通じて、人々が安全で快適に自転車を利用できる環境づくりに貢献していくとしている。
2015年03月16日日本ペット少額短期保険株式会社はこのほど、ガーデン少額短期保険株式会社へ社名を変更した。また、同時に新商品「生活総合事故臨時費用保険(ペットネーム“ミニカバくん”)」の販売を開始した。同商品は、日常生活における様々な事故の時に、幅広く臨時費用保険金で同居の家族全員をカバーすることを目的に開発された新しいタイプの保険。通称“ミニカバくん”として展開し、公共の乗物の事故、自動車事故、住まいの火災や最近多い自然災害、またはペットの養育費用までの幅広い補償を対象としたものとなる。またこの商品では、自動車事故にて賠償義務を被ったときに定額が支払われる「自動車事故臨時費用保険金」も合わせて受け取れるような特約を自動付帯。臨時費用保険金の使用用途に制限はないため、小損害なら「ミニカバくん」で事故費用をカバーすることができる。補償は契約者本人だけでなく、一契約で同居の家族全員が対象となるほか、運転する自動車は指定の車種であれば自己所有の自動車だけでなく、知人の乗用車やレンタカーなどの運転中の事故にも適用される。また、電車・バス・飛行機などの公共機関に乗車中の交通事故も補償の対象となる。基本コースは「交通事故(死亡・入院)保険金+自動車事故臨時費用保険金」の補償であり、自動車事故臨時費用保険金は7万円、10万円、15万円の3つのコース。いずれのコースにもペット臨時費用担保特約と住まいに関する事故臨時費用担保特約をオプションで付帯することができる。年間保険料は、7万円コースが1万250円、10万円コースが1万4320円、15万円コースが2万1080円。運転者の年齢や事故歴による保険料の割増引きは課されない。なお、同商品は主に保険代理店にて販売を行う。
2015年03月16日オリックス生命保険はこのたび、5月2日よりオリックス生命が販売する全ての個人保険を対象に「責任開始に関する特約」の取り扱いを開始すると発表した。保険契約上の保障については、現在は「申込書の受領」「告知」「第1回保険料の払い込み」の3つの要件が全て満たされた時点から開始されるが、「責任開始に関する特約」を付加した場合には、「申込書の受領」および「告知」の双方がなされたときから開始するという。これにより、顧客は第1回保険料の払い込みを行う前から保障を得られるメリットがあるという。なお、この特約は原則自動的に付加され保険料はかからないとしている。オリックス生命は、今後も顧客に満足してもらえるよう、サービスの向上に取り組んでいくとしている。
2015年03月10日ソニー損害保険(以下ソニー損保)は23日、急発進・急ブレーキの少ない"やさしい運転"をすると保険料が戻る、新しいタイプの自動車保険「やさしい運転キャッシュバック型」の販売を開始した。3月1日以降が保険始期日となる契約が対象。「やさしい運転キャッシュバック型」は、無料で貸与するソニー損保オリジナルの小型計測器「ドライブカウンタ」で計測した、加速・減速の発生状況(運転特性)を保険料に反映させる、日本で初めてのタイプの自動車保険だという。「20歳代の方が運転する」「等級が進行していない」といった保険料が高くなりがちな顧客でも、"やさしい運転"によりキャッシュバックを受けることで、保険料の節約が可能になるとしている。販売開始に先立って2014年11月17日から12月18日の期間に実施した、ドライブカウンタによる計測を無料で試すことができる「30日間無料トライアル」には、5000人を超える顧客の申込みがあったという。また、トライアルに参加した顧客に協力してもらったアンケートでは、多くの人が、ドライブカウンタを付けることが「スムーズな運転を心掛けることにつながった」と回答するなど、安全運転の意識を高めるきっかけのひとつとなったことが、うかがえたとしている。○「30日間無料トライアル」に参加した顧客の感想【抜粋】燃費が良くなったし、安全運転になった常日頃、安全運転に心がけており、その結果が保険料に反映されることに喜びと、これからも安全運転を続けることへのモチベーションの一つになります自分の運転を客観的に見ることができて、とても良い経験になりました。日頃から安全運転は心掛けているつもりですが、より穏やかで落ち着いたアクセルワークができるようになりたいです自分の運転を知る機会になって良かったと感じた。また、安全運転に心がける意識づけになったソニー損保は引続き、顧客ひとりひとりのリスクを反映していくことで、より納得感のある保険料の実現を目指すとともに、保険商品を通じた顧客の安全運転のサポートにも取組んでいくとしている。
2015年02月24日アフラック(アメリカンファミリー生命保険)はこのたび、2014年9月に発売した<新 生きるためのがん保険Days<及び契約者向けの<新 生きるためのがん保険Daysプラス<合計の販売件数が、2014年10~12月の3ヵ月間で26万件を突破したと発表した。これは2008年度から始まった四半期での決算開示以降、最高の販売件数だという。新しいがん保険は、多くのがん罹患者の人々の声や最新のがん治療環境を背景に開発し、今まで以上に充実した保証と顧客のニーズに即した商品で、発売以来、多くの顧客から支持を得ているという。これらのがん保険は「アソシエイツ」と呼ばれる同社販売代理店をはじめ、提携関係にある第一生命や大同生命、日本郵政グループ(日本郵便、かんぽ生命)、ならびに全国の金融機関などで幅広く販売されているという。同社は、多くの人々の「生きる」を創る保険会社として、社会における課題の解決と持続的な成長をめざし、これからも社会と共有できる価値の創造(CSV(Creating Shared Value)経営)に努めていくとしている。
2015年02月16日東京海上日動火災保険は9日、企業向け新商品「サイバーリスク保険」を発売した。新商品は、事業活動を取り巻くサイバーリスクを1契約で包括的に補償する総合保険であり、企業が不正アクセスやサイバー攻撃を受けた場合に、その対応のためのフォレンジック調査等に関する費用(危機管理対応費用)や、実際に発生した情報漏えい等に起因して提起された損害賠償請求訴訟に関する賠償金・争訟費用等を補償するもの。近年、日本企業が海外から不正アクセスやサイバー攻撃を受けるケースが急速に増加し、わが国においても、諸外国と同様、サイバーセキュリティ対策が喫緊の課題となっているという。しかしながら、攻撃側の手法が次々と進化する等の事情により、事故防止対策だけでは十分でなく、セキュリティ事故が発生してしまった後のダメージ・コントロールのための態勢作りがすべての企業にとって重要になっている。同社としては、企業を対象に同商品を広く提供し、サイバーセキュリティ対策の一環として利用してもらうことを目指す。○新商品「サイバーリスク保険」の特徴事業活動を取り巻くサイバーリスクを1契約で包括的に補償する不正アクセスやサイバー攻撃によるリスクは、(1)情報漏えい等に関する賠償リスク、(2)システムへの侵入経路を調査するフォレンジック等に関する費用リスク、(3)データが損壊されたことに関する修復リスク、(4)ネットワークが停止・中断したことによる休業リスクといったような幅広いリスクが想定される。新商品では、これらのリスクを1契約で包括的に補償対象とすることが可能実際に情報漏えい等が発生していなくても危機管理対応に必要となった費用を補償する企業が不正アクセスやサイバー攻撃を受けたことによって、その対応のために支出した各種対応費用(原因・被害状況の調査、証拠保全等の危機管理対応費用)も、支払限度額や補償割合等の一定の条件のもとで補償する海外で提起された損害賠償請求訴訟についても補償する個人情報漏えい保険等の従来の商品では補償対象外となっていた海外における損害賠償請求訴訟に関する賠償金・争訟費用も補償する
2015年02月12日チューリッヒ保険(以下チューリッヒ)は4日、満65歳からのシニア傷害保険「チューリッヒ・ケアプラン」について、新たにインターネットでの資料請求の受付を始めた。「チューリッヒ・ケアプラン」は、日本の人口の約4人に1人が65歳以上という状況(2014年9月15日現在の人口推計)をうけて、満65歳から満79歳までの人が契約でき、90歳まで継続可能なシニア傷害保険だという。補償は、国内・海外を問わず、ケガによる入院・手術を対象にしており、月々990円の保険料から加入できる。(月払保険料990円、1280円、1720円からコースを選ぶ。夫婦で申込みの場合は1980円、2560円、3440円のコースがある)。特に、加齢に伴い発生しやすくなるといわれる骨折・脱臼によって入院した場合は、骨折一時金を上乗せ補償する。また、入院中のホームヘルパーや清掃代行サービスの利用に備えて、家事代行費用の補償も用意しているという。契約は、本人のみだけなく、夫婦での申込みも可能で、夫婦の場合には配偶者の年齢による引受制限はない。このたびチューリッヒは、同商品の資料請求をインターネットで行えるように利便性を高め、本人はもちろん、65歳以上の両親のために、インターネット上の情報と併せてパンフレットも取り寄せたいと考える顧客のニーズにも応えることができるようにしたとしている。チューリッヒは今後も引続き、「ケア」の精神と「イノベーション」の発想に基づき、顧客にとってより価値のある魅力的な商品やサービスの提供に努めていくとしている。
2015年02月05日日本生命保険は2月2日、企業保険を契約している団体向けサービス「N-コンシェルジュ」を開始した。「N-コンシェルジュ」は、同社企業保険の加入者と、人事・総務担当者のそれぞれに、多彩な商品・サービスを24時間無料で利用できるインターネットサービス。「N-コンシェルジュ」では、15カテゴリー約13,000種類の豊富なメニューに、同社関連会社及び取引先のネットワークを活用した商品・サービスを加え、独自のサービスメニューを実現したという。導入開始時点の対象者数は約300万人となり、当該人数規模に対するサービスメニュー数では業界最大だという。また、人事・総務担当者向けには、労働安全衛生法改正に対応した「ストレスチェックパッケージプラン」を優待価格で利用できるなどのサービスメニューを提供しており、とりわけ中小企業の人事・総務担当者の役に立てるサービスとなっているとしている。「N-コンシェルジュ」の導入費用・利用料は無料。○「N-コンシェルジュ」のポイント/同社独自の多彩な商品・サービスメニュー企業保険加入者向けサービス15カテゴリー約13,000種類の豊富なサービスメニューを、無料または優待価格で利用してもらえる同社の取引先や関連会社と提携して、商品・サービスを特別優待価格で提供する(バリューサービス)自身や家族のメンタルヘルス、健康、介護について、専門家に無料で相談できる人事・総務担当者向けサービス従業員のメンタルヘルスや休職・復職等について専門家に無料で相談できる労働安全衛生法改正に対応したストレスチェックパッケージプラン等、福利厚生関連の商品・サービスを優待価格で利用できる労務課題の解決に役立つ情報を無料で提供する「N-コンシェルジュ」は、24時間利用できる。企業保険加入者向けサービスは、スマートフォンからも利用できる。○「N-コンシェルジュ」の詳細利用できる契約/同社所定の要件を満たす以下の保険契約企業保険加入者向けサービス(新)団体定期保険総合医療保険(団体型)等人事・総務担当者向けサービス(新)団体定期保険総合医療保険(団体型)総合福祉団体定期保険新団体就業不能保障保険等サービス内容/企業保険加入者向けサービス15カテゴリー(健康、介護、育児、生活、レジャー・エンタメ、グルメ、ショッピング、旅、リラクゼーション・ビューティ、スポーツ、学ぶ、車、ハウジング、ブライダル、お祝い)約13,000種類の豊富なメニューを無料または優待価格で提供するほか、期間限定の特別価格の商品・サービスも提供する。
2015年02月04日日本損害保険協会はこのたび、3月に仙台で開催される第3回「国連防災世界会議パブリック・フォーラム」に参画し、<地震保険フォーラム「大震災の後に…」~見て、聴いて、話して、大震災後も続く生活について考えよう!~>で、地震保険の普及促進と理解促進を呼びかけると発表した。このフォーラムでは、2014年度の同協会の地震保険広報活動の広報キャラクター「知花くらら」さん(モデル、国連WFP日本大使)を特別ゲストに迎え、テレビCMの撮影で東日本大震災の被災地を訪れた際に生活再建を目指す人たちの姿などを見て感じたこと、知花さんの被災地の子どもたちに対する活動などについて話してもらうトークセッションを行う予定だという。また、住宅修繕のボランティア活動を行っている東北大学の学生サークルからの活動報告や、寸劇を交えた地震保険に関するパネルディスカッションなども予定している。○開催概要日時:3月14日(土)14時~16時(予定)場所:TKPガーデンシティ仙台ホールB(仙台市青葉区中央1-3-1 AER21階)プログラム申込方法:同協会ホームページの特設サイトから申し込む
2015年02月03日チューリッヒ保険(以下チューリッヒ)は27日、武蔵野銀行と提携し、同行の預金口座を持っている顧客に対し、ダイレクトメールによる傷害保険の案内を開始した。チューリッヒは、銀行やクレジットカード会社など多くの会員顧客を持つ企業と提携し、ダイレクトメールを中心とした通信販売の手法で傷害保険を案内する「フリー・インシュアランス・プログラム」というビジネスモデルを展開しているという。これまでに提携した企業は50社以上にのぼり、近年は特に地方銀行との提携が進み、2014年は5月に福岡銀行、9月に広島銀行と提携し、両銀行の顧客に傷害保険を案内している。このたびの新たな提携では、武蔵野銀行に預金口座を持っている顧客に対し、順次ダイレクトメールにて傷害保険を案内する。対象の顧客は、申込書を返送するだけで、交通事故による死亡補償または入院一時金補償に、一定期間無料(武蔵野銀行が保険料を負担)で加入することができる。さらに、希望の顧客は、月々わずかな保険料の負担で死亡・後遺障害、入院・手術などを手厚く補償する追加補償プランにも併せて加入できる。これにより、武蔵野銀行は、窓口における顧客一人ひとりのニーズに応じたコンサルティングに加え、来店の機会が少ない顧客へも保険商品を案内することが可能となり、より多面的に保険ビジネスを推進することができるという。チューリッヒは、今後も提携企業との通信販売の手法による傷害保険の拡販を進めるとともに、「ケア」の精神と「イノベーション」の発想に基づき、顧客にとってより価値のある魅力的な商品やサービスの提供に努めていくとしている。
2015年01月27日アクセンチュアは1月22日、IIoT(Industrial Internet of Things)の市場について、2030年までに14兆2千億USドルの市場になる可能性があるとする調査結果を発表した。具体的には、仮に米国がIIoT技術に対して50%多くの投資を行い、IIoT実現のためのスキルやブロードバンドネットワークなどを強化した場合、2030年のGDPを予測よりも2.3%押し上げる可能性がある。また、日本で同様の追加施策を行った場合、2030年のGDPを予測よりも1.8%増加させる可能性があると推定される。このように、IIoTが成熟市場の経済に大きな成長をもたらすと期待する一方で、同調査では企業や政府が新たなデジタル技術を活用するための対策を十分に講じていないために潜在的な利益を損失する恐れがあると指摘。世界の1400人以上の経営幹部のうち73%がIIoTの活用に向けた具体的な計画を作成しておらず、包括的な投資戦略を持つ企業は7%に留まった。また、IIoTへの取り組みが進まない大きい理由は「新たな収益源を生み出す難しさ」だった。経営幹部はIIoTに魅力を感じていないわけではなく、57%が「IIoTの魅力は新たな収益機会の創出である」と答えたが、一方で「IIoTを活用して実際に収益を上げる見込みがある」との回答は13%だった。「収益を上げる見込みがある」と回答した企業はIIoTで効率を上げることに重点を置いており、従業員の生産性向上(46%)や運営コストの削減(44%)が最も実現性の高いメリットであると捉えていた。アクセンチュアは、「企業が効率性向上だけでなく、新たな市場や収益源を創造するためにデータの価値を引き出すことができればIIoTの経済的潜在能力を完全に引き出すことができる。これによりビジネスが根底から変革され、例えば競合企業との協力、異業種との提携、組織構造の再設計、そして新たなスキルと人材への投資といった変革が起こる」とコメントした。また、主要20カ国のなかでIIoTの活用において先進的な国は米国、スイス、北欧諸国、オランダで、反対にスペイン、イタリア、ロシア、インド、ブラジルは環境整備が最も不十分であるとされた。
2015年01月22日○運用コスト削減はもちろん、最大の成果は“日々の業務”を止めることなく“オンスケジュール”で完遂できたこと「おとなの自動車保険」や「じぶんでえらべる火災保険」がユーザーから好評で注目を集めているセゾン自動車火災保険。これまで運用してきたメインフレームの老朽化による運用負担とコストの増加を解消すべく、新たなプラットフォームへのマイグレーションを実施したという。予定した期間とコストで作業を終えることに成功し、業務基盤の刷新と改善を実現した、その舞台裏についてお話を伺った。セゾン自動車火災保険は、保険契約の情報を管理するシステム(損害保険業務基幹システム)を、国産メインフレーム上に構築・運用していた。長期運用による老朽化、保守サービスを含めたコスト増、一部製品のサポート期間終了など、いくつかの課題が出ていたという。そこで、システム基盤の移行を検討することとなった。折しも同社は、通販型保険商品を主力と位置づけたビジネスモデルへの転換を進めており、その基盤となる新しい通販システムの開発・構築も先行して進めていた。そこへ、今回の対象である損害保険業務基幹システムを統合することも含めて検討したが、まずは従来と同様に独立したシステムとして構築することを決定。IBM Power Systems(IBM i)へのマイグレーションを行うことにした。マイグレーション先の選択肢は、最初からIBM iに絞られていたという。これは、先行していた通販システムのプラットフォームとして、すでにIBM iが採用されていたことに因る。システムの主要言語、ソフトウェア資産の有効活用を考えると自ずとIBM iへの物理統合によるマイグレーションが最適だとの結論に至ったそうだ。○実績とコストを重視してTMIソリューションズを選択。最終的な決め手は、既納顧客へのヒアリングで得られた言葉プロジェクトの方向性が決まり、同社はRFI(Request For Information)、RFP(Request For Proposal)の作成とベンダー選定に着手。初回のアプローチは2011年10月頃に行われ、そこから半年ほどの期間を経て、最終的にTMIソリューションズ(以降、TMI)が選ばれた。同社は検討の際に、実績とコストを重視したという。「最初にRFIで9社、RFPで5社にお声掛けし、提案内容をもとに2社に絞り込みました。そこから、実際に構築されたユーザー企業へのヒアリングやディスカッションなどもさせていただき、TMIにお任せするのが最善と考えたのです。TMIに決めたのは、コスト面はもちろんですが、ユーザー企業とのディスカッションでした。“生の声”としてマイグレーションのノウハウに対するTMIの評価が高く強く勧められたことや、構築・検証作業の現場を拝見し、取り組み姿勢や体制を評価できた部分が大きかったと思います。ユーザー企業へのヒアリングはRFPに含めており、数社訪問しました」(土屋氏)今回のプロジェクトでは、マイグレーション開発部分を担うTMIのほかに、移行するアプリケーション部分を保守している既存ベンダーをはじめ数社が参画しており、全体マネジメントをTMIが主導する形で体制が組まれた。2012年7月にキックオフが行われ、2014年5月に無事サービスインを迎えることとなったが、当初の計画と比較し、テスト期間の延伸など一部に変更は生じたものの、全体スケジュールは予定通りにおさまったとのこと。「国産メインフレームからIBMへの切り替えですので、事前に想定していたように文字コードの変更や半角英小文字の取扱いの相違など、負荷が高まってしまったところはありました。テストの際は、実際にシステムを使うユーザー部門に複数回説明会を行って協力をお願いしましたが、各部門とも日々の業務と並行しての対応でしたので、極力負荷をかけないようサポートすると共にテスト推進を図りました」(佐藤氏)今回のプロジェクトを機にソフトウェア資産の棚卸が行われ、社内で利用している帳票フォーマットも再整備された。改めて確認したところ5,000種を超える帳票があり、そのままでは新システムへインポートできないため、同社がすべて作り直したという。こうした部分を含め、細かな対応の積み重ねやスケジュールの調整が生じることは少なくなかったが、全体のスケジュールがほぼ保たれたのはTMIの対応力の高さによるものだと評価している。○今後は、損保業務基幹システムと通販システムとの統合が目標2014年5月から新たなプラットフォーム上で損害保険業務基幹システムは無事稼働を始め、現在まで大きなトラブルもなく運用を続けている。当初の課題だったコスト削減については、運用コストだけで見た場合、約55%という大幅な削減を達成。これはメインフレームを設置していたデータセンターの賃料、メインフレームやその周辺機器のレンタル料が削減されたことも理由に挙げられる。また、通販システムに相乗りする形でディザスタリカバリ対応を可能にするなど、事業継続性の向上も図られたとのこと。また、システムを利用するユーザーにとっても柔軟性が向上したという。利用できるユーザー数も大幅に増えて、業務効率の向上にも貢献した。そして今後は、今回検討の俎上に載った通販システムとの機能統合が目標となり、TMIへの今後の期待も高まったそうだ。「マイグレーションを行う際、他のシステム開発案件を完全に凍結するのが一般的かと思います。しかし、当社は通販型ダイレクト系損保として事業構造を転換したばかり。競合他社のサービスを凌駕するためにも、新規開発案件を止めることはできませんでした。今回は、開発案件を凍結せず、マイグレーションと他の開発案件を並行開発させ、ほぼ想定した期間と工数でプロジェクトを完遂できた。そのことは、その難易度から考え、非常に高く評価しています。実際に取り組みを始めてみたら、調査・分析段階では想定していなかった課題も多数出てきましたが、TMIは前向きな姿勢で全部吸収して対応いただけたので非常に助かりました。期間中には、新商品対応、制度改定、消費税率の改定などもありましたが、リリースの延期の心配も発生せずに完了でき本当に感謝しています。今回の件で当社のシステムを熟知されたと思うので、IBMソリューションに留まらず、運用負荷の削減や効率化を実現できるような提案を今後も期待しています」(柱本氏)
2015年01月15日IDC Japanは1月14日、国内ファイル/オブジェクトストレージ市場の2014年~2018年の予測を発表した。これによると、同市場の2014年の売上額は781億円、出荷容量は946PBと予測されている。同社によると、非構造化データを管理するストレージインフラとしては、これまではファイルストレージの利用が中心だったが、国内市場でもオブジェクトストレージの導入が増加してきているという。同社は、これらのストレージソリューションを「ファイル/オブジェクトストレージ市場」と定義している。同市場は、スケールアップソリューションとスケールアウトソリューションの2つのセグメントで構成されている。スケールアップソリューションには、汎用OSベースのファイルサーバとスケールアップファイルストレージが含まれ、スケールアウトソリューションには、スケールアウトファイルストレージとスケールアウトオブジェクトストレージが含まれる。同社は、今後、スケールアップソリューションからスケールアウトソリューションへのシフトが進むと見ている。今回の調査結果によると、2018年までの予測期間中、スケールアウトソリューションが市場の成長をけん引し、国内ファイル/オブジェクトストレージ市場の2018年の出荷容量は3751PBになると予測されている。ストレージシステムズマーケットアナリストの宝出幸久氏は「国内ファイル/オブジェクトストレージ市場においては、Software-Defined Storageの普及、オープンソースソフトウェアの影響力の拡大、クラウドサービスプロバイダーへのストレージ支出のシフトなどに留意すべき」と分析している。
2015年01月14日AXAグループのアクサダイレクト生命保険(以下アクサダイレクト生命)は13日、熊本銀行においてインターネット保険窓販を開始した。アクサダイレクト生命は、インターネット専業生命保険会社として、主要地方銀行を通じたネット完結型申込プロセスの生命保険商品の販売を初めて実現しているという。このたび、保険窓販で業界トップクラスの販売実績を有する熊本銀行と、第二地方銀行として初めて提携することになった。熊本銀行は、ふくおかフィナンシャルグループの一員として、金融商品販売の多様化、マルチチャネルの拡大という戦略を進めている。アクサダイレクト生命の保険商品、ネット完結型申込プロセス(インターネット上で申込まで完了する募集形態)が、熊本銀行の取り組みと合致し、第二地方銀行との初めての提携が実現したとしている。アクサダイレクト生命の斎藤英明代表取締役社長は「今般の提携により当社は、熊本県を中心とする熊本銀行のお客様に対して、シンプルで合理的な保険商品をご提供すると同時に、申込チャネル多様化による利便性の向上にも貢献する。今後全国的に提携金融機関の拡大を更に加速していく」と述べている。○熊本銀行におけるインターネット保険窓販の概要開始時期:1月13日取扱商品:アクサダイレクト生命が販売する全6商品(「カチッと終身保険」「カチッと定期2」「カチッと収入保障2」「カチッと終身がん」「カチッとがん保険」「カチッと医療」)取扱形態:営業店店頭での、熊本銀行専用ホームページと顧客専用ホームページからの申込
2015年01月13日IDC Japanは1月6日、国内主要BAソフトウェアベンダーの競争力分析結果を発表した。IDCでは、国内BAソフトウェア市場を5種類の中分類市場に分類、同市場には、DWH(Data WareHouse)マネージメントプラットフォーム、BI/分析ツール、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション、位置/空間情報分析ツール、コンテンツ分析ツールを含んでいる。2013年同市場は、前年比7.7%増の1621億1600万円と好調に市場規模を拡大。同市場の内訳は、データ蓄積に関係するDWHマネージメントプラットフォームが同市場の39.8%を占め、蓄積データを活用するためのBI/分析ツールが28.9%、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーションが25.4%だった。この3種類の中分類市場が同市場の94.1%を構成しているため、これらの市場の売上規模が大きいベンダーがこの市場の主要ベンダーとなる。同市場の2013年の構成は、首位がオラクル(シェア 24.1%)、2位がSAP(同 14.0%)、3位がIBM(同 11.1%)、4位がマイクロソフト(同 9.2%)、5位がSAS(同 6.0%)などとなり、IDCではこの上位5社による国内BAソフトウェア市場の占有率に大きな変化は無いとみている。ビジネスアナリティクスに対する企業の関心は高まっており、今後も新たな技術や製品のリリースによってさらに用途が拡大することが期待できる。そのため、この市場は2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)7.0%で推移し、2018年には2272億7900万円に達すると予測している。また、企業の事業部門における利用も増加していることから、この市場を構成する主な3つの中分類市場の内、特にBI/分析ツールがCAGR 8.5%と高い成長率で推移するほか、位置/空間情報分析ツールもCAGR 9.1%で成長するという。しかしその一方、ビジネスアナリティクスに興味はあるが導入に至らない企業や、取り組みは行っているが新たな事業やイノベーション創出につながるような高度な分析に苦慮している企業の実態も見受けられる。そこで、今後の市場拡大に向け「第3のプラットフォームへITシステムの変化を促すため、顧客企業の業務内容とその課題を見つけること、そこから段階的に顧客の業務改革を実現する中長期のビジネスアナリティクス提案を行い、国内企業での導入率を向上させるために多様な活用事例を日本語化されたツールで提供することが重要である」と、IDCのもたい 洋子氏は述べている。
2015年01月07日IDC Japanは1月5日、ソフトウェアとアプライアンス製品を含めた国内情報セキュリティ製品市場の2014年~2018年の予測を発表した。発表によると、2014年の国内セキュリティソフトウェア市場は、アイデンティティ/アクセス管理とエンドポイントセキュリティ、ネットワークセキュリティ、セキュリティ/脆弱性管理で需要が高まり、前年比4.1%増の2140億円と推定している。2015年以降は、クラウドサービスやモバイル端末の利用拡大、巧妙化する標的型サイバー攻撃の増加とサイバーセキュリティ基本法施行によるサイバーセキュリティ対策への本格な取り組みによって、アイデンティティ/アクセス管理とエンドポイントセキュリティ、セキュリティ/脆弱性管理への需要が拡大する。2013年~2018年におけるCAGRは3.9%で、市場規模は2013年の2056億円から2018年には2485億円に拡大すると予測している。また、同市場に含まれるSaaS型セキュリティソフトウェア市場は、アイデンティティ/アクセス管理とエンドポイントセキュリティ、Webセキュリティで需要が高まり、2014年の市場規模は前年比12.5%増の推定121億円だった。2015年以降は、標的型サイバー攻撃に対する先進的なマルウェア対策や運用管理負荷の軽減、事業継続を目的としたニーズが高まり、SaaS型ソリューションへの需要が拡大する。2013年~2018年におけるCAGRは11.6%で、市場規模は2013年の108億円から2018年には186億円に拡大すると予測している。2014年の国内セキュリティアプライアンス市場は、IDS/IPS(Intrusion Detection System/Intrusion PreventionSystem)、UTM(Unified Threat Management)で需要が高く、前年比7.5%増の442億円と推定している。2015年以降も標的型サイバー攻撃への対策需要は継続して高く、多層防御を備えたUTM製品やIDS/IPS製品が市場をけん引するとみている。また、電子メールやWeb経由による未知の脆弱性を狙ったゼロデイ攻撃も増えているため、サンドボックスエミュレーション技術などを使った非シグネチャ型マルウェア対策アプライアンス製品への需要も高まる。市場全体の2013年~2018年におけるCAGRは4.8%で、市場規模は2013年の412億円から2018年には520億円に拡大すると予測している。モバイルデバイスの分野では、モバイルデバイス上で扱う機密データを保護するコンテナ化技術や仮想化技術といったモバイルデバイスに最適化されたセキュリティ対策、クラウドサービスの分野ではクラウド環境に最適化されたマルウェア対策やデータ保護対策を実施することが必要となる。IDC Japanでは、モバイルデバイやクラウドサービスなどの「第3のプラットフォーム」に最適化されたセキュリティ対策を積極的に導入する必要があると呼びかけている。第3のプラットフォームでのセキュリティ脅威リスクを低減し、より安心で安全な環境下で新しいテクノロジーを十分に活用することで、企業競争力を高めることができると言及した。
2015年01月06日○2014年の世界の株式市場の振り返り以下では、MSCI ACワールド指数(米ドル・ベース)を中心として、世界の株式市場の1年を振り返ります。上半期2014年初めは、米国の量的緩和の縮小開始に加え、新興国通貨の急落や中国景気の先行き不透明感などを背景に、投資家がリスク回避の動きを強める場面もありました。しかし、動揺は徐々におさまり、日米欧で揃って長期金利が低下に向かった春以降は、新興国や資源国、高金利国の資産価格が反発。その後、欧米を中心に先進国株式も上昇基調となるなど、主要先進国で低金利が続くなか、幅広い資産に投資資金が流入し、価格上昇につながりました。下半期ウクライナ情勢を巡り、欧米とロシアの間で経済制裁の応酬となったことなどから、夏場以降、欧州景気への影響が懸念されたほか、9月に入ると、2015年に見込まれる米利上げへの意識が強まったことなどを背景に、主要先進国の国債利回りが反発したこともあり、株価は下落しました。その後、中国景気の先行きが再度、懸念されるようになったほか、地政学的リスクの高まりなどもあり、投資家の警戒感が強まると、主要先進国の国債利回りが改めて低下に転じたものの、世界景気の先行き懸念などから、株価や原油価格は10月前半にかけて下げ足を速めました。ただし、同月半ば以降、投資家心理が落ち着きを取り戻すと、株価は下げ止まり、さらに月末の日銀の追加金融緩和、11月のユーロ圏での量的緩和観測の高まりや中国の2年4ヵ月ぶりの利下げなどを受け、先進国を中心に株価が大きく反発し、米・独の主要株価指数が12月に史上最高値を更新しました。なお、11月下旬にOPEC(石油輸出国機構)が原油の減産を見送ると、原油市況が下げ足を速め、12月に投資家が再度、リスク回避の動きを強める場面がありました。MSCI ACワールド指数(米ドル・ベース)の年間騰落率は+2.1%ながら、7月には7年ぶりに史上最高値を更新しました。(2008年:▲43.5%→2009年:+31.5%→2010年:+10.4%→2011年:▲9.4%→2012年:+13.4%→2013年:+20.3% )MSCI ACワールド指数に関する著作権、知的財産権その他一切の権利は、MSCI Inc.に帰属します。(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来を約束するものではありません。)※ 世界株式:MSCI ACワールド指数、先進国株式:MSCIワールド指数、新興国株式:MSCIエマージング・マーケット指数、その他の指数:MSCI ACワールド指数を構成するサブ指数(いずれも米ドル・ベース)※ 各指数に関する著作権、知的財産権その他一切の権利は、MSCI Inc.に帰属します。地域・規模別では、企業収益見通しの下方修正が続いたことなどから、新興国株式の軟調が顕著となりました。セクター別では、堅調な業績拡大見通しなどを背景に、ヘルスケアや情報技術、公益事業の上昇が顕著となった一方、商品市況の軟調などを背景として、エネルギーや素材の下落が大きくなりました。(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来を約束するものではありません。)※ 世界株式:MSCI ACワールド指数、先進国株式:MSCIワールド指数、新興国株式:MSCIエマージング・マーケット指数(いずれも米ドル・ベース) なお、その他の指数は、ロシアRTS指数を除き、現地通貨ベース※ グラフに掲載した各指数に関する著作権、知的財産権その他一切の権利は、当該指数の算出元または公表元に帰属します。アルゼンチンでは、インフレ対策として国内資金が株式投資に向かったことなどが株価上昇につながった模様です。中国では、景気刺激策などへの期待や2年4ヵ月ぶりの利下げ実施、株価の割安感などを背景に、株価が大きく上昇しました。また、選挙が終わり、改革への期待が高まった、インドやインドネシアなどで株価が堅調となりました。一方、下位には、商品市況やユーロ圏の景気低迷などを背景に、資源国や欧州の国々が目立ちました。(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来を約束するものではありません。)景気回復が続いた米国のほか、経済成長率が相対的に高いアジアの新興国の通貨が主に上位を占めました。原油をはじめとする資源の価格下落の影響を受け、資源国の通貨が下位に目立ちました。特にロシアは、ウクライナ問題に伴なう欧米からの経済制裁の影響もあり、通貨下落が大きくなりました。また、ユーロ圏の景気が冴えなかった影響などもあり、欧州の国が下位に目立ちました。(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来を約束するものではありません。)○日興アセットマネジメントの2015年の見通し景気日・米・ユーロ圏では、概ね市場予想並みの経済成長が見込まれます。ただし、日本やユーロ圏の景気に懐疑的な見方が拡がりつつあるだけに、予想並みの成長が達成されるだけでも、市場では良い意味での驚きをもって受け止められると考えられます。米国では、個人消費や住宅建設、設備投資が景気の主な牽引役になるとみられます。また、雇用情勢の改善が続き、賃金上昇率が加速し始めることなどから、住宅の需要だけでなく価格も押し上げられ、資産効果が強まると見込まれます。GDPは、上・下半期とも前期比年率+2.8~3.0%の力強い成長となり、通年では前年比+3%程度と予想されます。日本の景気については、消費税率引き上げの影響が弱まるほか、賃金上昇の継続やエネルギー価格低下の恩恵などもあり、回復に向かうと見込まれます。GDPは、在庫積み増しに加え、個人消費や設備投資を主な牽引役に、上半期は+2%台半ば、下半期は+1%台後半となり、通年では+1.5%程度の成長になると予想されます。ユーロ圏は、エネルギー価格の低下やユーロ安、融資条件の緩和などに支えられ、上半期に+1%台前半、下半期には1%台後半の成長を遂げ、通年では+1.3%程度の成長になると見込まれます。中国の成長率は、上半期は+7%弱、下半期は+7%程度となり、通年でも+7%程度と予想されます。金融政策および為替米国について、弊社では最初の利上げを6月ないし7月と予想しています。また、インフレ率が低いことなどから、追加利上げは毎会合0.125ポイントに抑えられ、年末の政策金利は0.75~1.00%にとどまり、景気やリスク資産を引き続き支えると見込んでいます。日本の場合、昨年10月に市場の意表を突く追加金融緩和が実施されたことから、少なくとも年前半は金融政策に大きな変化はないと見込まれます。一方、ユーロ圏では、今年の早い時期ないし4-6月期に、国債買入れを通じた量的緩和が行なわれると見込んでいます。ただし、財政健全化に向けた各国政府の意欲を損なうことのないよう、少なくとも当初の緩和規模は抑えられるとみています。円相場は、日米の金融政策の方向性の違いや海外金利の上昇、日本の大幅な貿易赤字、さらに、日本の公的年金が海外資産への投資を積極化する方針であることなどを背景に、引き続き下落すると見込まれます。弊社では、6月末に1米ドル=124円、年末に126円と予想しています。債券および株式世界景気の回復および商品市況の持ち直し、米国での年半ばの利上げ開始などを前提に、米・日・ユーロ圏の国債利回りの上昇を見込むものの、そのペースは警戒を要するようなものとはならず、世界の株価は先進国を中心に堅調に推移するとみています。米国では、予想PER(株価収益率)の上昇は難しいとみられるものの、弊社予想で前年比+7%の 2015年のEPS(1株当たり利益)成長率に沿った株価上昇が見込まれます。また、M&A(企業の合併・買収)や自社株買いの動きも株価上昇を支えると考えられます。日本では、昨年10月半ば以降、株価が大きく上昇したものの、単に急激な円安の進行が評価された面が強いとみられます。円安や世界景気の回復などを背景に企業収益見通しの上方修正が続く可能性が高いことに加え、総選挙での圧勝を背景に、アベノミクスの加速や、アベノミクスに懐疑的だった投資家が見方を改める可能性などもあり、日本株式は世界の中でも特に魅力的と考えられます。ユーロ圏は、日米に比べ予想PERの水準が低いほか、主要企業に世界展開する企業が多く、世界景気の加速から恩恵が見込まれます。2015年のEPSは前年比+16%程度と見込まれ、株価もこれに沿った上昇が期待されます。主なリスク要因原油を中心とした資源の価格下落などに伴なって見られている、新興国市場やハイ・イールド債券市場の動揺が拡がれば、投資家のリスク回避の姿勢が強まる可能性があります。なお、地政学的リスクについては、紛争は概ね地域的に限定され、先進国市場への影響は限られるとみられます。(※上記データは過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。)○2015年の主な注目点政策面、企業収益面、株式需給面で恵まれている日本が世界をリード日本では、デフレ脱却を確かなものとし、経済の好循環を確立すべく、2015年もアベノミクスが推進される見通しです。しかも、単に積極的な金融緩和政策が続くだけでなく、昨年12月の衆議院選挙での自民党の圧勝を背景に、アベノミクスが加速する可能性や、アベノミクスに懐疑的だった内外の投資家が見方を改める可能性も考えられます。また、円安や世界景気の回復見通しなどを背景に、日本企業の収益見通しは今後も上方修正となる可能性が高いとみられます。さらに、アベノミクスが掲げる企業統治改革の下、企業に資本効率の向上などを促す制度の導入が進んでいることなどから、企業の収益性のグローバル指標である"ROE(自己資本利益率)"が日本で改善に向かっています。日本株式が長く低迷を続けた理由として、企業経営の非効率さが挙げられることが多かっただけに、ROEの改善は日本企業に対する内外投資家からの評価向上につながると見込まれます。株式需給面では、日銀による株価指数連動型ETF(上場投資信託)の買入れや公的年金による日本株式への投資比率引き上げがプラスに働く見通しであることに加えて、家計の動きが注目されます。アベノミクスの下で進むデフレ脱却・物価上昇や、将来的な消費税率の引き上げなどを踏まえると、安全資産にこだわっていては資産が目減りする恐れがあることから、日本の家計の投資行動をこれからの時代に適応させる必要性が高まっていると考えられます。「景気回復の実感がない」との声が依然として強い状況ながら、企業が「稼ぐ力」を発揮し続けてきたからこそ、日本の企業収益はここ数年、順調に増加を続けてきました。株価もそうした企業収益に概ね沿った上昇を続けています。そして、今・来年度も増益が見込まれているだけでなく、円安の寄与もあり、今年度は7年ぶりに経常利益合計が過去最高を更新する可能性が高まっています。加えて、前述のように日本企業の収益性や資本効率の向上が進んでいる状況なども踏まえると、2015年は日本でいよいよ「株式文化」が根付くきっかけの年となることも考えられます。また、こうした動きが現実のものとなれば、日本株式に対する海外投資家の評価が一段と高まると期待されます。弊社では、日経平均株価の水準を、6月末:20,500円、12月末:21,500円と予想しています。原油価格の大幅下落と新興国などへの影響原油価格の大幅下落により、多くの新興国の見通しが激変しているほか、ハイ・イールド債券市場ではエネルギー関連企業の債券などを中心に動揺が見られます。特に、ロシアやベネズエラなどは厳しい状況にあり、米国の利上げや米ドル高などがさらに加われば、一層大きな痛手を被る可能性があります。一方、アジアを中心とした原油輸入国の場合には、原油価格の下落に伴なう恩恵が見込まれます。原油の需要は、米国景気の堅調継続や日本およびユーロ圏での景気回復、さらに、中国での景気テコ入れの動きなどによって支えられるだけでなく、原油価格の低下によっても押し上げられるとみられます。一方、供給面では、米国も含め、世界的にエネルギー分野での設備投資削減の動きが見込まれるほか、弊社では、OPEC(石油輸出国機構)による原油減産に強く反対しているサウジアラビアが、原油価格の低迷の長期化に伴なう財政事情の悪化から、態度を改める可能性もあると考えています。こうしたことから、弊社は、原油価格が1-3月期にも反転し、年末まで緩やかに上昇を続けると想定しており、資源国などでの大きな危機は回避されるとみています。ただし、原油価格(北海ブレント)の見通しは、2015年3月末:1バレル=69米ドル→6月末:72米ドル→12月末:76米ドルと、2014年末の57米ドルを上回るものの、同年半ばの110米ドルに比べるとかなり低いため、現在、危機的状況にあるとみられる国々について過度に楽観的になるのは避けるべきと考えられます。新興国の通貨、債券利回り、株価は引き続き、国によって方向性や振れがマチマチになるとみられます。そうした中で注目すべき国の1つとして、トルコが挙げられます。同国は原油安の恩恵が見込まれる一方、国際的な資金の動きから影響を受け易いため、同国の市場が揺らぐようなことがあれば、新興国に広く動揺が拡がる兆しと言えるかもしれません。(※上記は予想であり、将来を約束するものではありません。)(2015年1月5日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、国内外での大きなイベント発生時の臨時レポート「フォローアップ・メモ」からの転載です。→「フォローアップ・メモ」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが投資環境についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年01月05日損害保険ジャパン日本興亜(以下損保ジャパン日本興亜)はこのたび、CanopiusGroupLimited(損保ジャパン日本興亜100%出資の子会社、以下キャノピアス社)を通じて、北米で開発が進むシェールガスの掘削に関わるリスクを補償する「暴噴制御費用保険」の提供を2015年1月1日から開始すると発表した。「暴噴制御費用保険」は、シェールガスの掘削過程で突発的に発生した暴噴により、坑井(こうせい、シェール層まで掘る井戸のこと)に損害が生じた場合の回復費用を補償するもの。日系企業の海外事業を長年サポートしてきた損保ジャパン日本興亜の強みと、資源・エネルギーなどの専門分野で保険引受のノウハウを持つキャノピアス社の強みを活かし、シェールガスプロジェクトに参画する日系企業をサポートし、シェールガス開発事業の安定的な運営に貢献するとしている。現在、北米では複数の地域でシェールガスプロジェクトが進行している。開発・掘削の過程において暴噴が発生した場合、坑井を制御し、再掘削を行える状態に戻すために費用がかかるため、保険のニーズも高まっているという。損保ジャパン日本興亜は、シェールガスプロジェクトの権益取得や運営を行う日系企業が増加していることを受け、キャノピアス社のノウハウを取り入れて保険の提供を開始することにしたという。○「暴噴制御費用保険」の概要保険種目:暴噴制御費用保険被保険者:北米においてシェールガスプロジェクトの権益を持つ企業、プロジェクトのオペレーター補償内容:坑井が不測かつ突発的な事故により制御不能となった場合に、その制御を回復するために負担する費用(直接要した資材・装置、再掘削費用など)引受開始日:2015年1月1日シェールガスの探鉱・開発に関する保険の総代理店であるWorldwideFacilities,Inc.を通じて、キャノピアス社が保険を引き受ける。損保ジャパン日本興亜は、キャノピアス社と連携し、保険設計のフォローなどを行うとしている。
2014年12月25日最近、駅前や商業施設でよく見かける保険ショップ。今回は保険ショップ未体験者を対象に、「保険ショップの上手な活用法」をお伝えします。○そもそも保険ショップとは?従来の保険代理店は、営業員が企業や個人宅などを訪問するスタイルでしたが、近年、企業や個人宅のセキュリティが強化され、外部の人間が気軽に出入りするのが難しくなりました。そんな中、2000年頃から保険ショップが登場。訪問ではなく、保険加入や見直しを必要とする人が、自らの意思でショップに出向いて相談を受けるという、新しいスタイルが定着してきました。保険ショップの代表例としては、ほけんの窓口グループ(全国520店舗)、保険クリニック(全国161店舗)、保険見直し本舗(全国199店舗)、みつばち保険ファーム(全国171店舗)などが全国展開 をしています。先述の保険ショップでは、30~50社程度の複数保険会社の商品を扱っています。例えば、定期保険はA社、終身保険はB社、医療保険はC社、学資保険はD社…という具合に、加入目的ごとに違う保険会社を、1つの窓口で契約することができます。複数の中から自分の好みの保険をチョイスできるため、契約後の納得感が得やすいことが最大のメリットです。また、先述の保険ショップでは、(1)現在加入している保険が自分にあっているかどうかの証券分析、(2)住宅ローンが滞ることなく教育資金や老後資金が準備できるかなどのキャッシュフロー分析、(3)世帯主に万一が起きたときの必要保障額の算定、などを行っているので、将来のライフプランを考える上での参考にもなります。一方で、「現在加入している保険よりも高額な保険を勧められた」「とても払えない一時払いの商品ばかりを勧めてきた」などの苦情も一部には出ているようですから、「保険ショップ=安心」と決めつけるのは禁物です。保険ショップの良し悪しは、相談に乗ってくれる営業員の質とサービスによって決まります。ですから、1店舗だけで相談するのではなく、少なくとも2店舗で相談を受けてみて判断するほうがよいでしょう。○保険ショップの上手な利用法とは?(1)加入目的と優先順位をきめておく死亡保障を充実させたいのか、入院や三大疾病に備えたいのか、保険でお金を貯めたいのかなど、加入目的と優先順位を明確にしておきます。優先順位の低いものは思い切って切り捨てることも必要です。あれもこれも全て盛り込もうとすると、毎月支払う保険料が高くなるため、契約が続けられないかもしれません。(2)公的保障や企業内保障について理解しておく保障は民間の生命保険会社や損害保険会社だけでなく、国や企業、共済団体などが行っている保障もあります。特に公的保障や企業内保障は「すでに確保されている保障」になりますから、保障内容を把握しておくことで、保険の入り過ぎを防ぐことができます。遺族年金・高額療養費・傷病手当金は知っておきたい公的保障ですから、自分で調べるか、ショップの営業員に説明してもらいましょう。企業内保障は会社によって内容はまちまちですから、自分で内容を確認しておきましょう。会社の総務部などで教えてもらえるはずです。企業年金制度や労働組合でも独自の給付が存在するケースもあります。(3)保険ショップに足を運ぶ前に、お店のHPをしっかり見ておく実際にどの保険ショップで相談するかを決めるときに「知名度で選ぶ」「ネット検索で上位表示されたお店を選ぶ」「自宅や会社に近いお店を選ぶ」などの理由でショップを選ばれる方が多いようです。先述のように、保険ショップの良し悪しは、営業員の質とサービスで決まります。知名度や検索の表示順位、自宅からの近さなどは、質やサービスとはまったく関係ありません。保険相談は一生に一度行くか行かないかであることを考えると、比較サイトの情報だけで判断せず、運営会社や店舗のHPをご自分の目で確認されるとよいでしょう。HPには企業理念や保障に対する考え方など、様々な情報が得られるものです。「客観性なアドバイスがもらえそうか?」「営業員は信頼できそうか?」という視点を意識なさるとよいでしょう。(4)自分の手のうちをあまり見せすぎない毎月支払う保険料の予算は、少なめに伝えるようにします。予算の上限いっぱいを伝えてしまうと、予算いっぱいの「お手盛りプラン」を提案される可能性が大。予算は少なめに伝えておき、必要に応じて保障を増額したり特約を追加します。また、年収や貯蓄残高も少なめに伝えます。勤務先が大手の場合は、会社名も伏せておきましょう。これも「お手盛りプラン」を提案されることへの防止策になります(契約することになったときは、本当のことを言いましょう)。(5)もらった提案書は他店で見せない提案書を他のショップに持っていくと、その提案書をつぶすためだけの提案書が出てくる可能性があります。他人が作った提案書のあら探しをされても意味がありません。フラットな状態で、営業員が普段どんな提案をしているのかを観察することが重要です。あくまで「保険ショップでの相談は初めて」という体で相談をしましょう。以上の点に注意して、保険ショップを活用すれば、利用価値は10倍になります。究極、よい保険選びとは、「よい営業員」に出会うことです。「この人に相談したい」と思える人が見つかるまで、何度もショップに足を運んでみましょう!(※写真画像は本文とは関係ありません)○執筆者プロフィール : 中山 浩明(なかやま ひろあき)株式会社アイリックコーポレーション『保険クリニック』ファイナンシャルプランナー(CFP認定者/DCプランナー) マネー関係 セミナー講師。大学卒業後、ゴルフクラブの職人、パン屋経営と異色の経歴を持つ。2000年にファイナンシャルプランナーとして活動開始、マネー関係のセミナー講師として活躍、これまで500回以上のセミナーを開催。現在『保険クリニック』教育部に所属、保険コンサルタント指導とマネーセミナーの講師担当。専門分野は年金、保険、資産運用、ライフプラン。セミナーでは、お客様の立場で「お金の使い方を知ること」の重要性を唱える。セミナーHP→
2014年12月06日半導体メーカー53社で構成される市場統計機関「WSTS(世界半導体市場統計)」は、11月18日に秋季の半導体市場予測会議を開催し、その結果を12月2日に公表した。世界の半導体市場は2014年に9.0%成長し、市場規模は3332億ドルに達する見込みである。過去最高を記録した2013年の3056億ドルに続き、2年連続で過去最高の市場規模を更新することがほぼ確実となった。WSTSは毎年、5月と11月に半導体市場の予測会議を開催し、それぞれ「春季予測」、「秋季予測」として最新の実績と今後2年~3年程度の予測を発表してきた。今回公表された秋季予測の予測値は当年の1月~9月における実績値を含んでおり、予測値は10月~12月の3カ月間だけになる。このため、当年の予測値は実績値とのずれが少なく、精度が高い。2014年の市場規模を地域別にみると、米州(ほぼ米国)が6.9%成長の658億ドル、欧州が8.7%成長の379億ドル、日本が1.3%成長の352億ドル、アジア太平洋(日本を含まない)が11.4%成長の1942億ドルとなる。製品分野別では、アナログが10.2%成長の442億ドル、マイクロ(7割をマイクロプロセッサが占める、そのほかはマイクロコントローラとDSP)が6.0%成長の622億ドル、ロジック(特定用途向け半導体やカスタム半導体など)が4.2%成長の895億ドル、メモリが17.3%成長の786億ドル、オプト(LEDとイメージセンサで8割を占める)が7.0%成長の295億ドル、ディスクリートが12.3%成長の204億ドルとなる見込み。需要動向としてはパソコン向け半導体が好調だった。Windows OSがWindows XPのサポートが終了しWindows 7に切り換わったことで、パソコンのリプレース需要が高まり、半導体の需要が拡大した。一方でスマートフォン向け半導体とメディアタブレット向け半導体は、成長が減速した。また2015年の世界半導体市場は3.4%成長の3445億ドル、2016年の世界半導体市場は3.1%成長の3553億ドルになると予測した。日本市場はドルベースでは2014年に1.3%成長と低い成長率になると予測したが、為替交換比率の変動(円安)による影響が大きい。円ベースでは、日本市場は2014年に7.1%成長する見込み。市場規模は3兆6363億円である。自動車用半導体と産業機器向け半導体が好調で、市場規模の拡大に寄与した。用途別でみると、2013年に日本の半導体市場の16%を自動車用が占めたという。2013年の日本の半導体市場規模は3兆3964億円だったので、単純計算すると自動車用半導体の市場規模は5434億円になる。なお自動車用半導体が日本の半導体市場に占める比率は、2009年には10%だったという。2009年の日本の半導体市場は3兆5786億円だったので、単純計算では自動車用半導体の市場規模は3579億円になる。2009年と2013年で比較すると、日本の半導体市場全体は5.1%減少したのに対し、日本の自動車用半導体市場は51.8%増と大幅に増えた。日本では自動車用半導体が、重要な成長市場であることがうかがえる。
2014年12月04日チューリッヒ生命は12月1日、「終身ガン治療保険プレミアム(正式名称:無解約払戻金型終身ガン治療保険(抗がん剤等保障))」および「3大疾病保険プレミアム」のインターネット、郵送および電話による通信販売を開始した。「終身ガン治療保険プレミアム」は、ガンの3大療法である外科療法(手術)、化学療法、放射線療法のうち、化学療法である抗がん剤やホルモン剤治療と放射線療法である放射線治療に対応する保障を主契約とし、診断、手術、入院、先進医療等のガン治療に対応する保障は特約で付加するという新発想のガン保険。また、「3大疾病保険プレミアム」は、「終身ガン治療保険プレミアム」に「3大疾病特約」を付加することにより、「終身ガン治療保険プレミアム」の一部特約の保障範囲をガン、急性心筋梗塞、脳卒中に拡大したパッケージ商品で、一般的な3大疾病(ガン、急性心筋梗塞、脳卒中)にかかったときに一時金が支払われるタイプのものとは異なり、3大疾病のさまざまな治療に対応した保障を提供する新しいタイプの特定疾病保障保険だという。この2商品は、2014年11月5日の発売開始直後より、対面販売チャネルにおいて大変好評を得ていたという。さらに、通信販売を利用したいという顧客から同社カスタマーケアセンターにたくさんの問合せをもらったとしている。なお、通信販売開始に伴い、同社の公式ウェブサイトならびにスマートフォンサイトにおいて2商品の保険料シミュレーションが利用できるようになる。これにより、複数の保障を選んで保険を自由設計することができる「終身ガン治療保険プレミアム」や「3大疾病保険プレミアム」の保険料をパソコンやスマートフォンで簡単に算出することが可能となったという。「終身ガン治療保険プレミアム」発売に伴い、かねてより販売を行ってきた「My終身ガン保険」については、2015年1月末日をもって販売を終了する。ついては、2015年2月以降は新規申込みができなくなるので、「My終身ガン保険」を検討中の顧客は、十分に注意するようにとしている。チューリッヒ生命は、今後も顧客が真に求める保障を新しい発想で創造し、顧客の期待を上回る価値の提供ができるよう尽力していくとしている。○「終身ガン治療保険プレミアム」および「3大疾病保険プレミアム」についてガン治療の主流である抗がん剤治療・ホルモン剤治療の保障が主契約ガン(悪性新生物・上皮内新生物)の治療を目的とした通院または入院により公的医療保険制度の給付対象となる所定の抗がん剤またはホルモン剤の投与・処方を受けた場合、投与・処方を受けた月ごとに抗がん剤・ホルモン剤治療給付金が支払われる。給付金は、月額10万円~60万円まで、5万円単位で設定できる。なお、給付の回数は無制限で一生涯続く。必要な保障を特約で組み合わせて、自分らしいガン保険を自由に設計できる商品内容従来のガン保険において一般的なガンの治療を目的とした入院や手術に対する保障を主契約とせず、現在のガン治療において通院治療の割合が増えている抗がん剤治療や、放射線治療に対応する保障を主契約とし、診断時の給付金や通院、手術、入院、緩和ケア、先進医療などに対応する全8種類の保障を、顧客のニーズに合わせて特約として付加することが可能。特約の付加で、ガン患者のストレスによる疾病にも対応(ガン診断後ストレス性疾病特約)「終身ガン治療保険プレミアム」では、ガン患者の人々のストレスのケアをサポートするための保障を用意している。「ガン診断後ストレス性疾病特約」では、ガンと診断された後5年以内に、同社が定める所定のストレス性疾病を発病した場合、ガン診断後ストレス性疾病給付金を支払う(保険期間通算1回のみ)。給付金は加入時に5万円または10万円から選ぶ。3大疾病(ガン、急性心筋梗塞、脳卒中)を保障する「3大疾病保険プレミアム」「終身ガン治療保険プレミアム」は、「3大疾病特約」を付加することで「ガン診断特約」「ガン通院特約(Z01)」「ガン手術特約」「ガン入院特約」「ガン先進医療特約(Z02)」「悪性新生物保険料払込免除特約」の保障範囲をガンのみから3大疾病(ガン、急性心筋梗塞、脳卒中)に拡大することができる。保障内容によっては、保障の範囲が3大疾病に拡大しないものもある。上皮内新生物は「悪性新生物保険料払込免除」の保険料払込免除の対象とならない。「3大疾病特約」は、保険期間の中途でこの特約のみを解約することはできない。
2014年12月02日ライフネット生命保険は27日、ほけんの窓口グループと保険代理店契約を締結し、12月1日より全国の「ほけんの窓口」で同社の保険販売を開始すると発表した。このたびの取り組みにより、病気やケガで働けなくなり、長期間収入を得ることができないリスクに備える就業不能保険「働く人への保険」を含む同社の全ての保険商品を、全国の「ほけんの窓口」直営店308店舗の店頭窓口で、対面で相談の上、インターネット申し込みをすることが可能になる。○新たなジャンルの生存給付型保障を広めていく社会的意義に両社が同意近年、保険加入ニーズの多様化が進み、従来の死亡保障、医療保障にプラスして、新たに時代の変化に即した生存給付型保障のニーズが高まりつつあるという。この環境の変化に対応するために、長期間収入を得ることができないリスクに備える就業不能保険を扱うライフネット生命と、顧客の潜在的ニーズも含めた意向に応えるために生存給付型保障商品の提案を強化していきたいと考えるほけんの窓口グループが、新たな保障ジャンルを広げていくという社会的意義に同意し、取り扱い開始に至ったという。ライフネット生命は2010年2月より、65歳まで定額給付を保障する本格的な個人向け就業不能保険の発売を開始し、現在の保有契約件数は約2万5000件。入院短期化の傾向および在宅療養の緩やかな浸透に伴い、就業不能保険のニーズはまだ成長の余地があると考えている。また、米国をはじめとする諸外国では、就業不能リスクに対し、企業の制度として、また個人として就業不能保険を活用することが一般化している。一方で、日本国内においては同商品を取り扱っている例が未だ少なく、まだ馴染みが薄い商品であるため、ウェブサイトだけでなく、対面でも説明して販売することにより、就業不能保障のマーケットは今後拡大していくと考えている。このたび、全国の「ほけんの窓口」において、保険の専門家が対面で顧客に就業不能保障の必要性について案内することで、より多くの顧客に保障の必要性を理解してもらえると考えている。○現在の公的保障では、長期就業不能時の生活が十分にカバーされない病気やケガによる短期入院や通院時の医療保障を手厚くカバーする手段は公的保障でも充実している。一方、長期療養を余儀なくされ、働けなくなった場合への保障としては公的保障の「傷病手当金」が存在するが、保障期間は最長1年6ヶ月、また自営業者には適用されないなど、保障が十分とは言えないという。このように公的保障が不十分な領域で世帯主が病気やケガにより長期の就業不能状態になった場合、医療費だけでなく、住居費や生活費などの支出も続くため、経済的損失は大きくなる可能性があるという。事実、生活保護の受給開始理由の多くは「世帯主の傷病」となっており、傷病を起因としてこれまでの生活を維持できないリスクが存在するという(出典:厚生労働省「平成24年度被保護者調査」)。以上のような、病気やケガで働けなくなり長期就業不能を余儀なくされ、収入がなくなるリスクに備えて就業不能保険に加入することで、公的年金が受け取れるようになる65歳まで長期間の保障が継続され、安心して社会生活を継続してもらうことが可能になるとしている。
2014年11月28日「失業した時の保険」というイメージが強い雇用保険。でも、雇用保険の仕組みの中には、資格を取得するなど個人の能力開発に対してお金を支払ってくれる「教育訓練給付金」という制度がある。今年の10月から教育訓練給付金制度が拡充したので、この機会に一度、内容をチェックしてみよう。「教育訓練給付金」とは、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講し、修了した場合に、掛かった費用の一部を本人に支給する制度だ。平成26年10月から、従来の枠組みを引き継いだ「一般教育訓練の教育訓練給付金」と、拡充された「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」の2本立てになった。○一般教育訓練の場合は最大10万円一般教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのは、下記の表の通り2パターンある。給付金は受講費の20%で上限は10万円。受講費が10万円を超える場合は、戻ってくるお金は10万円まで。戻ってくるお金が4,000円を超えない場合は支給されない。初めて利用する人受講開始日までの間に、雇用保険の一般被保険者であった期間が通算1年以上の場合以前、利用したことがある人前回の受講開始日から今回の受講開始日までの間に雇用保険の一般被保険者であった期間が、通算3年以上の場合。さらに、前回の教育訓練給付金受給から今回の受講開始日までに3年以上経過している場合○専門実践教育訓練の場合は最大年間48万円平成26年10月1日から中長期的なキャリアアップを支援するため、「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」が始まった。受講前に中長期的なキャリア形成支援のためのキャリア・コンサルティングを受け、受講開始日の1カ月前までにハローワークで所要の手続きなど、一定の要件を満たした人が対象。「専門的・実践的な教育訓練」として指定された講座に通うと、受講費用の40%(年間上限32万円)、さらに資格等取得し、被保険者として雇用されるまたは雇用されている場合には、20%が追加支給される。つまり最大で合計60%、年間上限48万円まで給付される。ただし、一般教育訓練と同様に戻ってくるお金が4,000円を超えない場合は支給されない。専門実践教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのも、下記の通り2パターンある。なお、詳細は厚生労働省のホームページを参照していただきたい。初めて利用する人受講開始日までの間に、雇用保険の一般被保険者であった期間が通算2年以上の場合以前、利用したことがある人前回の受講開始日から今回の受講開始までの間に、雇用保険の一般被保険者であった期間が通算10年以上の場合。さらに、前回の教育訓練給付金受給から今回の受講開始日までに10年以上経過している場合○訓練受講を支援するための給付も専門実践教育訓練の教育訓練給付金を受給できる人のうち、受講開始時に45歳未満で離職しているなど、一定の条件を満たす場合には、訓練受講をさらに支援するため、「教育訓練支援給付金」が支給される。こちらは平成30年度までの暫定措置だが、資格をとって転職したいと思っている人にとっては経済的な支えになるはず。支給申請の詳細については、住まいの地域を管轄するハローワークで確認できる。○「指定講座」の確認を忘れずに!「一般教育訓練の教育訓練給付金」「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」ともに、給付の対象になるのは厚生労働大臣が指定する講座。同じような講座でも、事業者やコースによって指定講座でない場合もあり、その場合は給付金対象とならないので、必ず「教育訓練給付金の指定講座であること」を確認しよう。一般教育訓練の教育訓練給付金の指定講座は、近くのハローワークで一覧表が閲覧できるほか、教育訓練講座検索システムでも検索可能。また、専門実践教育訓練の教育訓練給付金の指定講座一覧はコチラ。○お金が戻ってくるのは"受講後"なお、一般教育訓練の場合、給付金が支給されるタイミングは"講座修了後"であることもポイントだ。出席率や成績など講座ごとの「修了の認定基準」を満たして、初めてハローワークで給付金の申請手続きを始めることができる。一方で、専門実践教育訓練の教育訓練給付金は訓練期間中6カ月ごとに申請を行い、教育訓練中から支給を受けられる。また、一口に"受講費"といえども、一定のルールがある。例えば、受講に必ずしも必要ではない補助教材やパソコンの費用、スクールまでの交通費などは対象にならない。こういったお金を含めて計算し受給しようとした場合、「給付金が支給されない!」などということもあり得るので申請は正しく行おう。※本文と写真は関係ありません○筆者プロフィール : 楢戸 ひかる(ならと ひかる)1969年生まれ大手商社勤務を経てフリーライターへ。中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。生活に役立つ情報を「主婦er」にて更新中。また、長期投資を始めた日々の記録をメルマガ「主婦が始める長期投資」で配信中。メルマガ申込みは「主婦er」より。
2014年11月28日日本経済新聞出版社は25日、書籍『日本人が保険で大損する仕組み』を発売した。著者はターアイ・ジャパン代表取締役で、ビジネスコンサルタントの橋爪健人(たけと)氏。価格は1,500円(税別)。保険という「お守り」に、年収の5分の1を費やすのは日本人だけという。同書は、高コストで経済合理性の低い日本の生保商品がなぜ売れるのか、本当に効率的な保険とは何かを、具体的に解説。日本の保険の特殊性や保険選びのポイントなどを、長く保険業界で働いた専門家がわかりやすく説明している。主な内容は、「プロローグ 日本の保険はぜいたく品」「第1章 こうして私たちは保険で損をしている」「第2章 世界でも特殊な日本の事情」「第3章 『保険料は、高くて当然』の裏事情」「第4章 人生の必需品? それともぜいたく品?」「第5章 危険水域に入った保険料負担からの脱出策」など。著者の橋爪健人氏は1974年東北大学卒、1984年米国デューク大学修士。日本生命保険に入社後、ホールセール企画部門、米国留学などを経て、米国日本生命副社長に就任。帰国後、損保会社出向、ジャパン・アフィニティ代表取締役などを務めた後、2004年に独立。企業向け保険ビジネスのコンサルタントとして活躍している。ターアイ・ジャパン代表取締役。
2014年11月27日IDC Japanは11月25日、国内ユニファイドコミュニケーション/コラボレーション(UC&C)市場の2014年上半期(1月~6月)市場動向を調査し、同市場の分析と2014年~2018年の予測アップデートを発表した。同社ではユニファイドコミュニケーション/コラボレーション市場を、「IPテレフォニー市場」「コラボレーティブアプリケーション市場」「IPコンファレンスシステム市場」「IPコンタクトセンターシステム市場」の4つのソリューション市場に分類し、それぞれの市場について個別に調査/市場予測を行っている。市場分類にて、2014年上半期の国内UC&C市場規模は、前年同期比5.1%増の1141億1000万円だった。2014年前半は、2013年から続いている企業の音声プラットフォームリプレイス需要が好調に推移し、IPテレフォニー市場が前年同期比4.2%増と好調を維持。コラボレーティブアプリケーション市場では、2014年から新たに合算した「ファイル同期/共有ソフトウェア」市場が好調であることやWindows XPサポート終了によるクライアントソフトウェア置き換え需要によって前年同期比9.4%増だった。IPコンファレンスシステム市場では、ビデオ会議システムの価格低下により2013年上半期は前年同期比マイナス成長となったが、2014年上半期はベンダーのキャンペーンやWeb会議サービス市場の成長により、前年同期比4.0%増となっていた。また、IPコンタクトセンターシステム市場は、市場のSaaS(Software as a Service)へのシフトや小型システムの増加により成長率が減速し、前年同期比2.9%増。国内UC&C市場では、「第3のプラットフォーム」へのシフトが顕著になっており、特にクラウド/モビリティからの市場影響が大きくなっている。IDCでは、上記の調査結果から、2014年の国内UC&C市場は2,192億1,300万円となり、前年比4.6%の成長になると予測を上方修正。また、同市場は2013年~2018年における年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)4.0%で成長し、2018年には2554億4100万円の規模になると予測している。「ベンダー/システムインテグレーター/通信事業者は、UC&CアプリケーションのSaaS型サービスの整備、モバイルワークソリューションなどのソリューションパッケージの企画がUC&C市場の獲得に重要である」とIDC Japanの眞鍋 敬氏は分析している。
2014年11月26日○地震保険の付帯率は年々上がっている!2013年度末の地震保険の付帯率(当該年度中に契約された住宅の火災保険契約に地震保険契約が付帯している割合)は全国平均で58.1%。東日本大震災前の前年、2010年度末の48.1%と比べると、10ポイント増えています。地震の被害の大きかった岩手県、宮城県、福島県は次の通りです。これは、東日本大震災をきっかけに地震保険の認知度が高まり、地震被害に対する備えの必要性を真剣に考え、行動する人が増えた証と言ってもいいかもしれません。わが国は、面積は世界の1%にも満たないのに、世界の約10%の地震が発生する「地震大国」。日本にいる限り、いつでも、どこに住んでいても起こりうる地震に対して、私たちは、命を守ることのみならず、被災したあとの生活再建の方法のひとつである「地震保険」についても、知識を身につけ、加入を検討したほうがよいでしょう。○火災保険では、地震や津波による損害は補償の対象外マイホームに住んでいる人の多くは、火災保険には加入しているでしょう。火災保険は、火災や落雷、破裂・爆発、風・ひょう・雪災、水災、盗難、水漏れ、破損、汚損など、建物や家財に起こりうる多種多様な損害を補償する保険です。しかし、地震・津波・噴火によって生じた損害に対しては免責、つまり、保険金は支払われません。地震や津波、噴火の損害に備えるには、火災保険だけでなく、別途地震保険にも加入する必要があるのです。○どの保険会社から入っても地震保険の補償内容・保険料は同じ火災保険は、さまざまな損害保険会社が多様な商品を販売しており、商品によって補償内容や保険料はマチマチです。いっぽう地震保険は、単独で加入することはできず、必ず、火災保険に付帯する形で加入しなければなりません。そのため、火災保険と地震保険は同じ保険会社から加入することになります。ただ、地震保険は、どの保険会社に申し込んでも、所在地や建物の構造などの条件が同じならば保険料や補償内容も同じです。なぜなら、甚大な損害をもたらす恐れのある地震や津波、噴火の損害補償は、民間の損害保険会社が単独で対応するのが難しく、政府が制度に関与して一定の制約を設けているからです。なお、地震保険は、火災保険と同時に申し込む必要はなく、火災保険を契約したあとからでも申し込みをすることができます。○地震保険の補償額は火災保険よりも小さいため、保険金で建物や家財を元に戻せない地震保険の対象は住居と家財に限定されており、生活に直接関係ない工場や事務所などの建物は対象外となっています。また、生活に関わる家財でも、30万円を超える貴金属や宝石、骨董品などは対象外です。保険金額は、火災保険で契約した保険金額の30%~50%の範囲で決めることができますが、建物は5,000万円、家財は1,000万円の上限が設けられています。つまり、火災保険よりも小さい補償額しか設定できない仕組みになっているのです。この背景には、甚大な被害に対する補償には制限を加えざるを得ないという事情があります。【火災保険・地震保険加入(例)】上の例において、地震以外による火災で住宅・家財が全損した場合、火災保険からは建物の保険金3,000万円、家財の保険金1,000万円が支払われ、受け取ったお金で建物も家財も元に戻すことができるとしましょう。しかし、地震に伴う火災で住宅・家財が全損した場合に地震保険から支払われる保険金は、建物1,500万円、家財500万円です。これではとても建物、家財を元に戻すことはできません。つまり、火災保険と地震保険とでは性格が根本的に異なっており、火災保険は「建物や家財を元に戻すための保険」、地震保険は「当面の生活を支えるための保険」なのです。○地震保険の保険金の支払いは、損害の程度に応じて3通り火災保険の保険金は、契約時に設定した保険金額や時価を限度に実際の損害額が支払われるのが原則ですが、地震保険の場合は、損害の程度に応じて「全損」、「半損」、「一部損」の三段階の基準を適用し、以下の保険金が支払われます。なお、「全損」、「半損」、「一部損」の損害の程度は、建物、家財ごとに定められています。○地震保険の保険料は高い!?地震保険の保険料は、所在地や建物の構造によって決まります。2014年7月以降の契約分からは料金が改定され、全国のほとんどの地域で保険料がアップしました。【都道府県別の地震保険料一覧<建物>(改定後)】たとえば、東京都内の住宅で建物の保険金額を1,500万円にする場合、耐火構造の場合の1年間の保険料は30,300円(20,200円×1,500万円 / 1,000万円)、非耐火構造の場合は48,900円(32,600円×1,500万円 / 1000万円)になります。これに家財の地震保険料も加えると、家計の負担はかなり大きくなります。ただし、保険料には割引の仕組みがあり、免震建築物割引、耐震等級割引の一部は、2014年7月から割引率が拡大されました。また、長期契約(2~5年)をした場合は、期間に応じて保険料が割安になる仕組みもあります。なお、地震保険は5年を超える契約をすることはできません。【長期契約の保険料】たとえば、1年更新の契約で5年間に支払う保険料の総額よりも、5年の長期契約にして5年分まとめて支払ったほうが、合計で約10%安くなります。さらに、地震保険の保険料は、所得控除の対象となり、所得税、住民税が一定の範囲で軽減される税制優遇制度があります。【制度の概要】○地震保険は入るべし!!地震大国の日本で、いつどこで起きるとも限らない地震や津波、噴火による損害に対して、火災保険から保険金が払われない以上、地震保険にはできるだけ加入したほうがいいでしょう。マイホームに住んでいる方は建物と家財の地震保険に入り、賃貸暮らしの方は家財の地震保険に加入するようにしましょう。これまで述べたように、地震保険の保険金は決して十分な額ではなく、保険金だけで元の生活に戻ることはできません。また、毎年支払う保険料の家計負担もバカになりません。しかし、万が一の事態に、被災した後の当面の生活資金に保険金を充てることができることはとても心強いでしょう。○執筆者プロフィール : 中村宏(なかむら ひろし)ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。(株)ベネッセコーポレーションを経て、2003年にFPとして独立し、FPオフィス ワーク・ワークスを設立。「お客様の『お金の心配』を自信と希望にかえる!」をモットーに、顧客の立場に立った個人相談やコンサルティングを多数行っているほか、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿などで生活のお金に関する情報や知識、ノウハウを発信。新著:『老後に破産する人、しない人』(KADOKAWA中経出版)メルマガ「生活マネー ミニ講座」(平日・毎日)→
2014年11月19日メットライフ生命保険は、9月2日に「Flexi(フレキシィ)」として発売した新終身医療保険および「Flexi Gold(フレキシィ ゴールド)」として発売した終身医療保険(引受基準緩和型)両商品の発売日以降の申込件数の合計が、11月14日までの約2カ月半で10万件を突破したと発表した。同社のサシン・N・シャー代表執行役社長は、次のようにコメントしている。「新終身医療保険『Flexi』は、豊富なオプションをわかりやすくご案内することにより、お客さまお一人おひとりのニーズに合わせて最適な保障をお選びいただける医療保険です。発売後わずか2カ月半でこのように多くのお客さまからご支持いただいたことを大変嬉しく思います。お客さまが何を求めているかを第一に考えた商品開発に対する当社の姿勢や、お客さまのニーズに応える革新的な商品を取り揃えた当社の幅広い商品ポートフォリオが評価されたものと考えています」。メットライフ生命は、顧客の経済環境が不透明な時でも、安心して前向きにより充実した人生を歩んでもらうことを願っているという。そのために、常に信頼される存在として、顧客自らが自信を持って最適な保障を選ぶ手伝いをし続けることを約束するとしている。
2014年11月19日ソニー損害保険(以下ソニー損保)はこのたび、急発進・急ブレーキの少ない「やさしい運転」をすると保険料が戻る、新しいタイプの自動車保険「やさしい運転キャッシュバック型」の販売を2015年2月中旬から開始すると発表した。「やさしい運転キャッシュバック型」は、無料で貸与するソニー損保オリジナルの小型計測器(ドライブカウンタ)で計測した、加速・減速の発生状況(運転特性)を保険料に反映させる、日本で初という自動車保険。「20歳代の人が運転する」「等級が進行していない」といった保険料が高くなりがちな顧客でも、「やさしい運転」によりキャッシュバックを受けることで、保険料の節約が可能になるとしている。なお、自身の運転特性を計測したことがある顧客は少ないため、ドライブカウンタによる計測を無料で試すことができる「30日間無料トライアル」も用意したという。「30日間無料トライアル」の受付は17日から開始している。ソニー損保は今後も、顧客にとってより納得感のある保険料を実現するための商品開発、そして、保険商品の要でもあるサービス品質の向上に、引続き取組んでいくとしている。
2014年11月17日ライフネット生命保険は5日、保険代理店大手の豊通保険パートナーズと代理店契約を締結し、フリーランスなどの顧客に向けた保険加入機会の提供を開始すると発表した。その第一弾として、5日よりクラウドワークスが提供するクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」に登録するフリーランス23万人へ、イントラネット(会員ページ)を通じた保険商品販売を開始したとしている。○傷病手当金、団体保険などのセーフティネットが不十分なフリーランスに対する保障の提供を目指して多様な働き方が認められつつある昨今、特定の企業や団体、組織に専従せずに働くフリーランス(個人事業主・自由業)という新たな働き方が増加傾向にあるが、一方でフリーランスは、「傷病手当金」「厚生年金」などの保障がないことに加え、一般的に大手企業グループや官公庁に福利厚生制度として導入されている「団体保険(従業員・家族を対象とした割安な保険制度)」も、フリーランスなどの個人には適用できないなど、会社員などに比べセーフティネットが乏しいという課題が存在する。このたびの取組みは、そのようなセーフティネットが不十分なフリーランスの支援を目的として、保険代理店大手で団体保険の運営ノウハウを保有する豊通保険パートナーズと提携し、フリーランス向けに保険サービスの提供を開始するとしている。○クラウドワークスに登録のフリーランス23万人へ保険加入機会を提供フリーランスの「仕事」「教育」「保障」を支援する日本最大級のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」に登録する188業種、23万人のフリーランスへの福利厚生サービスとして、イントラネット(会員ページ)を介して手頃な保険料である同社保険商品への加入機会を提供。また、豊通保険パートナーズによるフリーランス向けのお金や保険のセミナーを開催し安心して仕事に向き合ってもらうための環境づくりを支援していくとしている。
2014年11月10日楽天は4日、楽天会員のロイヤリティプログラムの一環として、条件を満たしている会員を対象に楽天生命保険が新たに開発した「楽天ミニ保険 ガンプラン」の無料提供を開始した。同サービスは、ゴールド会員以上(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド)で、かつ楽天カードを保有している楽天会員が対象。「楽天ミニ保険 ガンプラン」に加入してガン(悪性新生物)と診断されると、見舞金として「ガン診断給付金」5万円を受け取ることができる。保険期間は1年間で、保険料は楽天が保険契約者となることで全額負担する。なお、加入に当たっては年齢制限(20~69歳)や、過去にガン罹患歴がないことなどが求められる。対象となる楽天カードは、楽天ブラックカード、楽天プレミアムカード、楽天銀行カード、FCバルセロナオフィシャル楽天カード、楽天カード アカデミー(家族カードは対象外)。今後、サービス対象は順次広げていく計画という。
2014年11月04日