動画サービス「niconico」の「ニコニコチャンネル」にて、劇団四季の公式チャンネルとなる「劇団四季プラス」が12月15日に開設された。チャンネル登録料は月額540円。「ニコニコチャンネル」は、企業・団体などが動画や生放送を配信するためのプラットフォームとして2008年にサービスを開始。現在は、ブログとメールマガジンを組み合わせた「ブロマガ」機能も加わり、チャンネル会員に向けた記事コンテンツの配信も可能となっている。今回開設された「劇団四季プラス」では、所属俳優の近況や舞台裏を明かすブロマガなどを配信するほか、12月開幕の新作『劇団四季FESTIVAL! 扉の向こうへ』や2015年5月開幕予定のディズニーミュージカル『アラジン』といった、新作に関するさまざまなコンテンツを提供する予定。劇場では見ることのできないコンテンツを配信することで、ミュージカルの魅力を広める取り組みをネット(チャンネル)とリアル(劇場)の両方で進めていくという。
2014年12月16日「劇団四季×niconicoネットとリアルの融合」共同記者発表会が12月15日、東京・六本木のニコファーレで行われ、動画サービスniconico内で新チャンネル「劇団四季プラス」を配信スタートしたことを発表した。会見には四季株式会社の吉田智誉樹 代表取締役社長、株式会社ドワンゴの夏野剛 取締役、さらに劇団四季の俳優・青山弥生、佐野正幸が出席した。「劇団四季プラス」では、劇団四季の俳優の近況や舞台裏のブロマガ(ブログとメールマガジンを組み合わせたサービス)、作品をフィーチャーした生放送、舞台の裏側に迫る企画などのコンテンツを配信していくという。吉田氏は「まずは12月20日(土)に開幕する「劇団四季 FESTIVAL! 扉の向こうへ」を契機に、いろいろ展開していきたい。このステージは四季の代表的ナンバーをメドレーでお届けするショーで、『キャッツ』や『オペラ座の怪人』『ライオンキング』、そして最新作の『アラジン』などから有名ナンバーがこれでもかというくらい登場する予定です。ミュージカル初心者からベテランまで楽しんでもらえるはず」とコメント。一方、夏野氏は「例えばバックステージが見られたりと、リアルの舞台にはない付加価値がネットにはある。そしてネットを見ていると、また舞台を観にいきたくなる。そういうふうに盛り上がっていくことは「リアル」にとってすごくよいこと」と、ネットとリアルの融合について語った。またこの日は、「劇団四季 FESTIVAL! 扉の向こうへ」からステージの一部を披露。「キス・ザ・ガール」(『リトルマーメイド』より)、「メモリー」(『キャッツ』より)、「愛せぬならば」(『美女と野獣』より)、「サークル・オブ・ライフ」(『ライオンキング』より)の4曲をパフォーマンスし、会場を魅了した。ニコニコチャンネル「劇団四季プラス」は現在登録受付中(月額540円(税込))。
2014年12月16日アミューズに所属する若手俳優からなる劇団プレステージが2月8日(日)から東京・渋谷のCBGKシブゲキ!!で新作公演を行う。劇団員の3人、リーダーの今井隆文、猪塚健太、風間由次郎に話を聞いた。今回は脚本に北川亜矢子、演出に大関真を迎えて上演する新作『WORLD’S ENDのGIRLFRIEND』。今井は「劇団にとって、ターニングポイントになった、第3回公演「『ゼツボー荘』より愛を込めて」(2011年)という作品を作ってくれたふたり」と紹介。「人間の持つ感情をシンプルにそして、ダイレクトに伝えられる作品になると思う」と自信を覗かせた。大関の演出については「とにかく熱い」と3人は口を揃える。「僕らに足りないエネルギーを与え、教えてくれる」(風間)、「これ、舞台でどうやってやるんだよ?」という難しい演出にも、絶対にNOと言わずに具現化してくれる」(今井)、「役者側の立場をすごくわかってくれる」(猪塚)と絶大の信頼を寄せる。ただ「いい意味でも悪い意味でも劇団員の素のキャラクターを知っている方なので、次は、こちら側が大関さんの持つ概念を打ち破って、想像を超えていかなければ」(猪塚)とも。舞台は動物病院を営む一家のダメ長男を主人公にしたラブストーリー。「劇団プレステージは、メンバー全員が男なので、女性も演じます。さらに、最近では、動物の役も増えてきています」と今井。現時点では配役オーディションを控えている彼らだが、演じたい役どころを訊ねると猪塚は「動物の役をやってみたいです。今回、動物が非常に重要な役どころになります。様々なコンプレックスを抱えながらも、必死に乗り越え、そして心情を伝えていく。そんな役になるといいなと思うし、演じたいです」と動物役を志願。一方風間は「まずラブストーリーを主とした舞台は経験が少ないですし、正直恥ずかしい気持ちもあるのですが(笑)それを表現することが、今の自分を成長させると思うのでラブストーリーが思いっきりできる役がやりたい」と意気込みを語った。公演は2月8日(日)から22日(日)まで。Photo/樋口 涼Hair&Make/氏川千尋(つくる女)Styling/部坂尚吾
2014年12月15日文化庁新進芸術家海外派遣制度により、演出家の菜月チョビが1年間カナダに留学。と同時に充電期間に入っていた劇団鹿殺しが、菜月の帰国を機に復活公演『ランドスライドワールド』を上演する。そこで客演の木村了とともに、久々となる本公演への思いを訊いた。劇団鹿殺し『ランドスライドワールド』チケット情報1年間の留学を経て、今どんな思いを抱いているのか菜月に尋ねると、「かなりまっさら」とひと言。しかしその後、「劇団のみんなが、お客さんがこの場所を守ってくれたことを実感して……。そこでまた何かをつくれる立場にあるということに喜びを感じています」と頬を緩める。鹿殺し作品に木村が参加するのは、今回が初。過去公演を観た感想を聞くと、「鹿殺しの舞台はノッキングすることなく、自然体のままで観られるんですよね。それは人間の本質みたいなものをちゃんと描いているからなのかもしれません」との答えが。それは菜月が言う「鹿殺しでは“人間のかわいらしさ”を描きたい」という考えを、すでに木村はしっかり感じ取っていると言えるだろう。本作『ランドスライドワールド』には、原案となった作品がある。それが2009年に鹿殺しが上演した『ベルゼブブ兄弟』。ある田舎の一軒家を舞台に、4人の兄妹と父親を巡る壮絶な家族劇だ。本作を手がけるに当たり菜月は、「前回は狭い世界ならではの窮屈さを見せることに挑戦したんですが、今はこの作品の見え方がまったく違っていて。狭い世界を描けば描くほど世界につながっていくというか、さらにその狭い世界に生きる一人ひとりの姿を、丁寧に描きたいと思っているんです」と現段階の構想を明かす。木村が演じるのは、4人兄弟のうちのひとり。菜月いわく「自然と肉厚感がにじみ出てしまう(笑)」木村に、「間抜けでかわいい部分が見えるといい」と期待を寄せる。一方木村は、「僕、すごいスロースターターなんですよ」と苦笑いを浮かべ、まだ作品や役へのイメージは漠然としているよう。だが数々の舞台を経験してきた木村だけに、「一番大事なのは稽古ですよね。そこでの直感的な感受性ってものをすごく重視していて」と言い、さらに初の菜月演出を前に、「すべてが楽しみです。やっぱり新しい方と一緒にお仕事をするっていうのは、自分にないものを引き出していただけることですから」と喜びを滲ませる。留学後第1作への世間の反応を菜月は、「絶対に賛否は分かれると思うんです」と断言。「そう思うと気も楽かな」と笑う。さらに「ひとつ言えるのは……」と前置きし、「留学したからって何も影響を受けていない(笑)。だから『なんか小難しくなってそうだからやめとこう』っていう心配は不要です!」と言い切り、鹿殺しの完全復活を予感させた。1月11日(日)から25日(日)まで東京・本多劇場、1月29日(木)から2月1日(日)まで大阪・ABCホールにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2014年11月25日11月28日(金)より、劇団イキウメの新作『新しい祝日』が開幕。同作の作・演出を務める前川知大に話を聞いた。イキウメ『新しい祝日』チケット情報1年ぶりの劇団新作となる同作。ある会社、働き盛りの男がひとりで残業している。男はふと不安に駆られる。自分はなぜここにいるのだろうと。見慣れた社内を見渡していると、いつの間にか道化のような奇妙な男がいることに気がついた。道化のような男は、会社員の男に現実の見直しを迫る…。今見えてる現実は本物なのかと、その「現実」を壊し始めた。男は道化に誘われるまま、立場も名前もない「世界」へ入っていく……。前川は、「今回は登場人物の個人情報を排し、周囲の人間との関係性だけでひとりの人間の人生を抽象化して語る。そういうものができたら、これまでとは違う『世界』の捉え方ができるのではないかと思ったのが、今回のはじまりでした。また、イキウメではこれまで、日常の中に異世界がスーッと侵入して、いつの間にか非日常へと入れ替わってしまう、という構造の作品をつくってきました。今回の異世界は登場人物にとっての現実や社会です。人生が“人が異世界に馴染んでいく過程”に見えた瞬間、作品がスタートしました」と制作のきっかけについて説明。また「今作の登場人物は、異世界に迷い込む人と異世界の住人にスッパリ分けられるんです。迷い込むのは浜田信也、安井順平のふたり。このふたりには自分たちのいるところが舞台上で、両脇に舞台袖があるとか、舞台ツラはここまででその先は客席だとか、“世界”の境界線が見えている。いわば観客と同じ状況です。でもそれ以外の登場人物たちは、基本的に演劇で言う“見立て”をしていて、目の前の空間が部屋だと言われれば玄関から出入りし、壁を突き抜けないように歩く。浜田と安井は次第にそれらルールに気づき、理解し、周囲(異世界)に溶け込むため、ルールに沿った行動をするようになる。舞台上で浜田たちが『観客と同じように“見えていないものを見る”ようになる』ということが描ければ、演劇を観ている人たちが自然にやっている“見立て”について、『普段僕たちは、日常を浜田たちと同じように見ていますよね』と提示できると思ったんです」と同作の狙いについて話した。これまでイキウメが発表してきた作品とはひと味違った世界を作り上げるために、現在稽古を重ねている。「ただ、このメタ構造をどう見せていくかが予想以上に難しくて。どこまでを物語の内側に入れ、どこまで客席にはみ出していくか、非常に繊細なさじ加減で計らなければいけない。そこはとにかく、役者たちと実際にやってみながら探していくほかないと思っています」と意気込みを語った。舞台『新しい祝日』は11月28日(金)から12月14日(日) まで、東京芸術劇場シアターイースト、12月19日(金) から21日(日)まで、大阪・ABCホールで上演。チケット発売中。取材・構成:尾上そら
2014年11月20日最近は映画『アフロ田中』『スイートプールサイド』や人気バンド・クリープハイプのMV等、監督としても活躍する松居大悟。彼の主宰する劇団・ゴジゲンが3年ぶりに公演『ごきげんさマイポレンド』を行う。ゴジゲン チケット情報久しぶりの本公演を控え、さぞ気合の入った稽古が繰り広げられているだろうと稽古場を覗いた。すると予想に反し、輪になって思い思いにストレッチをしながら談笑する、松居を含むキャストの6人。それぞれの出身地の郷土料理について熱く語り合っている。しばらくすると交替にカウントをしながらの筋トレや、思い思いに移動してのしりとり。細長く折った紙をズボンのウエストに挟み、2チームに分かれて奪い合うゲームでは叫びながら稽古場を走り回る6人。まるで男子校の休み時間のようだ。「3年前まで、ガチガチな稽古をしていたんです。1週間単位の進捗目標から1日の細かなスケジュールまで、全てをあらかじめ決めてその通りにやっていた。考えて考えて、自分の目指したものを作っていたつもりでした。でも公演のたびに消耗して、マイナスの感想を言われたら傷ついて、『こんなにつらい思いをして作って、届かないなんて何やってるんだろう』と思っていた」。松居の苦悩はゴジゲンの看板役者・目次立樹も感じていた。「10年くらいの付き合いなのに、休止寸前の頃は全然話しかけられない空気だった」。目次が役者業から離れたのをきっかけに、しばらく活動を行っていなかったゴジゲン。「今回のキャストにも入っている堀善雄と、ある日飲んだ勢いで目次に電話したんです。そしたらこいつ、岩松了さんの戯曲を読んでいた。『またやろうぜ』って言ったら『やるか』と返ってきました」。そのひと言が松居の背中を押した。「酔っぱらっていたから軽いノリでOKしたら、翌日にはもう劇場がおさえられていたんです」と目次は笑いつつも「正直、ゴジゲンの作品だけはやり続けたいという思いはありました」と語る。稽古場ではちょっとした休憩の後、再び6人が輪になって雑談を始めた。しかし気づけば同じ会話を何度も繰り返している。……雑談ではない、作品の稽古に入ったのだ。松居と親交の深いキャストがそれぞれ、ゴジゲン休止の3年間をどうやって過ごしていたのかを互いに報告しあう。その内容がだんだん具現化されてゆく。エピソードを体験した役者自身が演出もしている様子だ。これはゴジゲンにとって初めての試み。松居は基本的には口を出さず、役者が迷ったときにポツリとアドバイスする。「メモ帳の一番上にも、携帯にも『つくらない』って大きく記してある(笑)。今回はただ生きて、無事に初日を迎えることだけを念頭に置いています」と松居。そんな稽古に対し「楽しいし、不思議と不安はない」と目次。肩の力を抜いた松居と仲間たちによって、ゴジゲンが新たな扉を開こうとしている。公演は11月13日(木)から23日(日・祝)まで東京・下北沢の駅前劇場にて。なお活動再開を記念して、アフタートークも開催。14日(金)19時の回に池松壮亮が登場するほか、日替わりでゲストを迎えてトークを繰り広げる。
2014年11月05日作・演出家としての活動を舞台からスタートし、自身の劇団“ゴジゲン”の休止以降は、『自分の事ばかりで情けなくなるよ』『スイートプールサイド』など映画監督としての活躍が目立つ松居大悟。来年1月には橋本愛・蒼波純主演の映画『ワンダフルワールドエンド』も公開され、映像分野で順調な中、ゴジゲンを3年ぶりに復活させる。松居にその心境を、また橋本愛同席のもと、映画『ワンダフル~』についても聞いた。ゴジゲン『ごきげんさマイポレンド』チケット情報ゴジゲンの活動休止は、松居自身が「演劇(舞台)からちょっと距離を置きたいと思った」のと、劇団員の帰郷が主な理由。「その劇団員の目次(立樹)は島根で農家をやっているんですけど、眠れないと夜な夜な岩松了さんの戯曲を読んでるって聞いて。『それって超、演劇やりたいんじゃん!』と思って誘ってみたら、『やるか!』ってなったので、翌日に速攻劇場を押さえました」(松居)。タイトル『ごきげんさマイポレンド』の“マイポレンド”は、松居の照れが加わった“マイフレンド”のことらしい。彼らの実情が見える感動作かと思いきや、「面白いものにはしたくない」と挑発的な言葉が飛び出す。「面白くするって、何か理屈めいたものを作ることのような気がして。自分の頭の中でどんなに面白くてもそれを長期間、役者にやらせることの意味のなさというか。だから今、稽古場で役者に『生きてればいいんだよ!』って言ってポカンとされてるんですけど(笑)」(松居)。一方の映画『ワンダフルワールドエンド』は、注目のシンガーソングライター大森靖子の2曲のPVをもとに、追加撮影されたエピソードを加えて1本の劇映画にしたもの。橋本は、大森のインディーズ時代からのファンで、ライブにもよく足を運ぶそう。「大森さんのライブは決められたものをやる“発表会”じゃなくて、毎回『次は何をやってくれるんだろう』って気持ちになれるのが面白いです」(橋本)。「僕はあの歌詞が好きで。この映画の脚本も、曲を聴いて思いついた話をまず作ってみて、大森さんとやり取りしながら作っていきました。その過程でどんどんワケわかんないものに(笑)」(松居)。「何回読んでも全然わかんなかったので、『もういいや、わかんないままいこう』って(笑)。性格さえつかめていればいいから素直に入っていこうと思ってやりました」(橋本)。「もともと筋を通してくれる人だと思っていたけど、編集中に『マジで橋本愛に救われてるな』って何度も思いました(笑)」(松居)。橋本も「もちろん観に行きます!」と言うゴジゲン『ごきげんさ~』の休演日(11/17)には、『ワンダフル~』の上映イベントも開催。いわゆる男子の“こじらせ”が優しく昇華する松居ワールドは健在か否か?映像での活躍を経ての変化を確かめたい。演劇公演 ゴジゲン『ごきげんさマイポレンド』は、11月13日(木)~23日(日)まで下北沢 駅前劇場にて。また11月17日(月)同劇場にて映画『ワンダフルワールドエンド』先行上映会も実施。チケットはいずれも発売中。取材・文武田吏都
2014年10月30日ひとりユニット「バンダ・ラ・コンチャン」でさまざまな演劇をプロデュースしてきた近藤芳正が、若手4劇団とコラボするオムニバス公演『コンビアルバム公演御ゑん祭~近藤さん出ずっぱりだって!?~』にチャレンジする。「ナカゴー」「ぬいぐるみハンター」「青☆組」「Mrs.fictions」に、ベテラン役者を揃えたスペシャルユニット「オールド」をプラスした5作すべてに出演にするという無謀な(?)近藤の試みを、若手はどう受け取めて参加するのか。「Mrs.fictions」のメンバーで、今回は役者として登場する今村圭祐と岡野康弘、そして、同劇団の中嶋康太の作・演出作品に出演する女優・相楽樹が近藤を囲んで、この企画への期待を語った。バンダ・ラ・コンチャン チケット情報若い劇団のオリジナリティに刺激され、「このなかに自分も混ざりたい!」と、今回の企画を立ち上げた近藤。「年齢を重ねていくと勝手に自分のやり方ができてしまうけど、そういう枠をぶっ壊していかないと成長がない。既成概念にとらわれていない若い人たちからその面白さを受け取りたかったんです」。しかし、近藤とともに稽古をしている役者陣は、むしろ近藤から刺激を受けていると声を揃える。「僕らと同じ目線でものを作ろうとされてる姿に驚きました」と言うのは今村。19歳の相楽も、「1作品にしか出ない私たちの5倍稽古してらっしゃるのに、集中力がすごい」と驚く。「本番では5作品通すうちにどんどん青白くなっていくかもしれないけどね(笑)。でも、そういう体力の部分とか、経験だけじゃ太刀打ちできないものに挑戦してる感じも、ショーとしてのひとつの面白さになると思う」と、近藤は前向きだ。今公演が上演される青山円形劇場は閉館が決まっているとあって、近藤には特別な思いもある。「もう二度と立てないかもしれない場所の空気を若手に味わってもらう。それもオールドチームと一緒に。それが、僕らの世代から若い世代への何かの受け渡しになればいいなと思うんです」。その思いを聞いて岡野も、「ここに立ったということは、きっと今後の自分と劇団に生きてくると思います」と奮い立つ。また、世代のみならず、合間にミュージシャンを登場させたり、美術を担当するアーティストの作品を展示したりと、この公演であらゆるものをつなごうとしている近藤。「“御ゑん祭”ですから、ご縁があるようにということで(笑)。だから、これをきっかけに4劇団を観に行くようになったり、お客さんにも何かご縁ができればうれしいですね」。10月9日(木)から13日(月・祝)まで東京・青山円形劇場にて。チケット発売中。取材・文:大内弓子
2014年10月03日松居大悟率いる劇団「ゴジゲン」が3年ぶりに活動を再開。11月13日(木)から東京・下北沢の駅前劇場で新作『ごきげんさマイポレンド』を上演する。「ゴジゲン」は松居が目次立樹らとともに2006年に結成。2011年『極めてやわらかい道』を最後に活動を休止していた。ゴジゲン 公演情報近年は映画『アフロ田中』(2012年)などを手がけ映画監督として注目を集めてきた松居。久々の劇団活動再開にあたり次のようなコメントを寄せている。「“やりたくてやっていた演劇”がいつの間にか“やり続けなきゃいけない演劇”になっていたので休止していました。というオシャレな言葉で正当化していましたが嘘です。本当は逃げていただけです。逃げて逃げて逃げた果てに救われると思ったら、いつまでたっても演劇は追いかけてくる一方です。いやそう言いながら僕が演劇を追いかけているのでしょうか?近づいているとよくわからなかった劇ですが、遠く離れてみて、より一層わからなくなりました。そうなのです、別に劇がやりたくなった、というわけではないのです。ただ、目次立樹をまた見たい。『役者である前に人間でありたい』という言葉を残して、島根で米を作り始めたこの男。この男と何かやろうと思って結成したのがゴジゲンでした。僕こそ、早くゴジゲンの公演を見るのが楽しみです。これは活動再開というわけではなく、ひとまず一回やっていみよう、とう公演です。今回の公演次第で、今後どうするか考えるつもりです」(ゴジゲン主宰・松居大悟)公演は11月13日(木)から23日(日・祝)まで。チケットの一般発売は10月4日(土)午前10時より。。チケットぴあでは10月3日(金)午後6時までWEB先着先行「プリセール」を実施中。ゴジゲンbookに購入者のニックネームとコメントを掲載出来る権利付の特別チケットも先行限定で発売。
2014年10月02日羽田エクセルホテル東急は10月1日~12月31日、復活「どんどんフェア」を開催する。○過去に開催した人気の「どんどんフェア」が復活同ホテルは2014年12月1日に開業10周年を迎える。この10年は羽田空港国内線第2旅客ターミナルの供用開始とともにオープンし、4本目の滑走路、国際線ターミナルビル、新管制塔の供用開始など、発展する羽田空港とともに歩んできたという。同フェアは開業10周年に向けて過去に実施した人気企画が復活するもので、9月末まで開催中の、復刻「ランチカレーフェア」に続く第2弾。「うどん」と「丼」、日本の食文化を代表する2つのアイテムをシェフ考案のオリジナル品から定番ものまで幅広く用意しており、ランチタイムとディナータイムで楽しめるという。メニューおよび提供期間は、10月のディナータイム(17時~25時)が「タラコとシラスの冷やしタヌキうどん」(1,645円・税サ込、以下同)、「石焼き麻婆豆腐丼(中華スープ付き)」(1,853円)。11月は「豚キムチ焼きうどん」(1,645円)、「鉄火丼」(1,853円)。12月は「煮込み豚バラ肉うどん」(1,645円)、「ローストビーフ丼」(1,853円)。ランチタイム(10時~17時)は期間中、週替わりで「うどん」または「丼」を提供する。メニュー例は、「海鮮丼」(10月1日~5日)、「とろろうどん&ミニ海鮮丼」(10月6日~12日)、「和牛丼」(10月27日~31日)など。料金は各1,950円(税サ込)で、ドリンクバー付き。また平日の11時~13時30分はサラダバー付きとなる。開催期間は、10月1日~12月31日。場所は、羽田エクセルホテル東急2階 カフェ&ダイニング「フライヤーズテーブル」(東京都大田区羽田空港3-4-2)。
2014年09月30日新しい恋に進む人、忘れられない恋を心に秘める人、恋の形も色々ですよね。今回はちょっとしたすれ違いで別れてしまった彼ともう一度やり直したいと復活愛を望むあなたに、復縁の可能性やその恋の行方を12星座別に占う活用術を教えます。さあ、あなたにとって復活愛はありか?なしか?見て行きましょう。復縁できる恋愛にはある法則があって、あなたと彼の生まれ星座の相性で可能性が見えてきます。なぜ星座でわかるのかというと、生まれ星座の特質とはご自身の一番強い性質を現わしていることが多いからです。どうして彼と別れてしまったのか、コアな性質を冷静に見つめ直してみるとその理由が根本的にわかってくると思います。 具体的には、12星座が4つのエレメンツに分類され、ご自身の星座のエレメンツが持つ要素からふたりの相性を判断していきます。まずは御自身の生まれ星座がどのエレメンツに属するのか、次にそのエレメンツのもつ性質とはどんなものか?以下の表1、表2で確認してください。表1表2さて、結果はどうでしたか? さらこの4つのエレメンツのポジティブ面、ネガティブ面をよく読んでみましょう。彼とあなたの星座はどこに属しますか?よりよい関係を築くには、お互いに自分に足りないものをフォローし合い、調和をはかることが大切です。それによって二人がシーソーのようにうまくバランスし、一直線に繋がるイメージですね。誰にでも良い面、悪い面、得意なこと、不得意なことがありますが、それを補完し合い、尊敬し合うことができるふたりならば一段上のステージで結ばれ、深い幸せをつかむことができます。もちろんその彼を思いやり、尊敬でいることが大前提ですが。表2を精査していくと、復活愛ありの組み合わせがみえてきますが、それをまとめたものが以下です。表3これを参考に忘れられない恋の復活をするもよし、見切りをつけて新しい恋を見つけるもよし、いずれにしても自分の性格をよく理解して、足りない部分を持ち合わせ、補ってくれるような相手を探すと幸せになれますよ。昔の言葉に「破れ鍋に閉じ蓋」と仲の良い夫婦を比喩した言葉がありますが、まさにそのとおり。あなたにぴったりの男性は必ずいますから諦めずに前向きに素敵な恋愛をしてください。冬花のインスピレーションフラワーはピンクのウィンターコスモスです。お部屋に飾って、お花の元気をいただきましょう!
2013年11月23日今年7月に劇団創立60周年を迎えた劇団四季。その記念公演として行われるセレブレーション・ステージ『劇団四季ソング&ダンス 60 ようこそ劇場へ』が10月13日(日)に開幕する。開幕を目前に控えた9月26日、報道陣に向け公開稽古が行われ、また構成・振付・演出を務める加藤敬二が会見を開いた。「劇団四季ソング&ダンス 60 ようこそ劇場へ」チケット情報『ソング&ダンス』は四季の代表的なミュージカルナンバーを中心に、ショー形式で展開するステージ。通常はミュージカル、ストレートプレイと、“芝居”を提供する劇団四季には珍しい“ショー”であり、様々な作品の名曲の数々が一時に楽しめる点や、ミュージカルの舞台とは別のアレンジ・ダンスで魅せる点などで人気が高いシリーズだ。加藤は「今年60周年を迎える四季ですが、この年月はお客さまに育てていただいた60年だと思っています」と、感謝の気持ちが『ようこそ劇場へ』というタイトルになったと説明。また「今までの『ソング&ダンス』で入れにくかったファミリーミュージカルのメドレーも、劇団四季の原点として入れます。劇団の代表作のひとつである『思い出を売る男』からの曲も、(ストレートプレイなので)今までは選択肢には絶対になかったんですが、今回は60年の思い出として入れたいと思っています。劇団四季60年の足跡を踏まえながら作っています」と構想の一端を明かした。その加藤の言葉どおり、稽古場で披露されたシーンでは、冒頭早々にファミリーミュージカルのナンバーが次々と登場。それらも作品本編とは異なるスタイリッシュなダンスで『ソング&ダンス』らしい味付けがなされている。今までの『ソング&ダンス』シリーズでも登場した名シーンに加え、新たに作られたシーンが織り交ざった、見ごたえのあるステージになりそうだ。「いつもですと、客席に座って緞帳が上がって、違う世界の劇を見ていただく。でも今回は、緞帳を壁とは感じず、ひとつの劇場という空間で(舞台と客席が)一体化して欲しい。いつもよりちょっと楽な見方で、曲の中の歌詞と自分の人生を重ねていただいて、いろんな面を楽しんでいただければ」と加藤。公演は10月13日(日)に東京・四季劇場[秋]にて開幕する。チケットは現在11月24日(日)公演分まで発売中。
2013年09月30日4月23日、劇団四季『キャッツ』、仙台公演が開幕した。劇団四季『キャッツ』仙台公演 チケット情報T.S.エリオットの詞を元に、ミュージカル界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーが作曲を手がけた『キャッツ』。世界的に最もよく知られたミュージカルのひとつであり、日本でも1983年の初演以来コンスタントに上演され続けている。日本での今までの総公演回数は8400回、総入場者数は845万人。都会のゴミ捨て場に集まった猫たちの個性的な生き様をアンソロジー的に綴っていく内容は、年齢を問わず楽しめるものであり、「メモリー」など劇中を彩る珠玉の名曲群とともに、人間世界にも通じるその普遍的なストーリーが、長きにわたり愛され続けている理由であろう。仙台での上演は2003年以来、約9年ぶり。震災直後より、『ユタと不思議な仲間たち』東北特別招待公演(2011年7月~8月、2012年5月)をはじめ、積極的な演劇活動を行ってきた劇団四季だが、数か月にわたる長期上演は震災後初めてであり、その面からも意義深い公演になる。初日の舞台ではマンカストラップ役の萩原隆匡、グリザベラ役の早水小夜子が舞台上で挨拶、「震災から2年。未だ苦しく険しい道を歩まれている方も多くいらっしゃると伺っております。この場をお借りしまして、被災されたすべての皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。『キャッツ』は「再生と復活の物語」です。この舞台の感動を通して、皆様の心に「明日への希望」を灯すことができましたら、これほどの幸せはありません。出演者一同、一回一回の舞台を誠心誠意務めてまいります」と新たな公演地での決意を語った。公演は東京エレクトロンホール宮城にて。チケットは現在、6月16日(日)分まで発売中。6月18日(火)~8月20日(火)分は、4月27日(土)に一般発売を開始する。
2013年04月25日もう聞き飽きたでしょうが「視聴者のテレビ離れ」なんてことがいわれて久しいですね。「最近のテレビ番組が面白くないから仕方ない」なんていわれたりもします。では、復活してほしいと思うような「面白かったテレビ番組」は何でしょうか? 復活を希望するテレビ番組を調べました。調査期間:2012/12/26~2013/1/8アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)■復活してほしいと思う、昔のテレビ番組はありますか?はい489人(48.9%)いいえ511人(51.1%)約半数の人が「復活してほしい番組がある」と答えました。では、その番組は何でしょうか? 「はい」と答えた人に具体的な番組名を聞いて、回答の多い順にまとめたところ……以下のような結果になりました。■復活してほしいテレビ番組は!?●第1位『ダウンタウンのごっつええ感じ』32人1991年-1997年、フジテレビ系列で放送されたコント番組です。●第2位『笑う犬』シリーズ26人1998年-2003年(2008年以降は特番がありました)、フジテレビ系列で放送されたコント番組です。回答者の数は『笑う犬シリーズ』と回答した9人、『笑う犬の冒険』と答えた11人、『笑う犬の生活』と答えた6人を合計した数字です。●第3位『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』20人1986年-1989年、TBS系列で放送されたアトラクションバラエティ番組。この番組は輸出されて海外でも大ヒットしました。●第4位『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』18人1985年-1996年、日本テレビ系列で放送されたバラエティ番組です。●第5位『マジカル頭脳パワー!!』16人1990年-1999年、日本テレビ系列で放送されたクイズ・ゲームバラエティ番組です。●第6位『8時だョ!全員集合』15人1969年-1985年、TBS系列で放送されたバラエティ番組です。●同6位『内村プロデュース』15人2000年-2005年(レギュラー放送期間)、テレビ朝日系列で放送されたバラエティ番組。レギュラー放送が終了した後も特番が不定期で放送されました。●第8位『あいのり』10人1999年-2009年、フジテレビ系列で放送された恋愛バラエティ番組です。●第9位『進め! 電波少年』9人電波少年シリーズは、1992年-2003年、日本テレビ系列で放送されたバラエティー番組です。●第10位『ウゴウゴルーガ』8人1992年-1994年、フジテレビ系列で放送された子供向けの番組です。■その番組を復活してほしいワケ上記10位までの番組を復活してほしい理由を聞きましたので、代表的な回答をご紹介します。●『ダウンタウンのごっつええ感じ』コントがしっかり作られていて楽しめた。今のコント番組はひどい。(茨城県/男性/29歳)ダウンタウンの伝説の番組です。急に終わってしまったことで伝説化に拍車がかかりましたね。●『笑う犬』シリーズ最近はウッチャンナンチャンやネプチューンはコントなどをしなくなったので、見たいと思ったから。今のお笑いよりも面白いから。(福岡県/女性/26歳)笑う犬も一生懸命にコントを作っていた番組ですよね。コント番組がワンツーというのも何かの表れでしょうか。●『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』幼心に、なんて面白い番組なんだと思った。翌日のクラスの話題もこれだった。(愛知県/男性/37歳)海外で「たけし」さんの名前と顔を一躍有名にした番組です。●『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』今のテレビは正直つまらない。これくらいめちゃくちゃなことしてほしいから。(愛知県/女性/25歳)今となってはテレビで放映できないような企画をばんばんやっていました(笑)。●『マジカル頭脳パワー!!』それに類似する番組が最近始まったようだが、やはり本家に勝る番組ではないと思うから。(栃木県/男性/23歳)とても人気がありましたね。瞬間最大視聴率の記録はなんと40.9%だそうです。●『8時だョ!全員集合』毎回、生放送であれだけのことをやっていたと思うと、今も同じような質でできるのか見てみたい。(兵庫県/男性/46歳)いかりや長介さんと荒井注さんが亡くなってしまい、ザ・ドリフターズはもう二度と全員集合できなくなってしまいました。●『内村プロデュース』おれがおれがという芸人がいなくて、ほんわかしているから。ナイナイとかにも見習ってほしい。(神奈川県/男性/33歳)略して内P。根強いファンがいる番組です。この人の言うとおり、独特の柔らかい空気が魅力ですね。●『あいのり』あいのりで恋愛模様を見ているだけで胸キュンするから。ときめきたい!!(埼玉県/女性/25歳)ちなみに『あいのり』と回答したのは全員女性でした!●『進め! 電波少年』とても面白かった。この間の番組で知ったのですがスギちゃんも出ていたというのは驚いた。(広島県/男性/27歳)若手芸人が奮闘する姿には大いに笑わせてもらいましたね。ダース・ベイダーのテーマと共に登場するプロデューサーも有名になりました。●『ウゴウゴルーガ』子供のころ面白いと思って見ていたが、大人になってみるとよくあんな番組を放送できたものだと感心するようになり、もう一度見てみたいので。(北海道/女性/26歳)子供向け番組でしたが、大人が見ても面白かったですよね。■ほかに挙がった復活希望番組!ほかにも復活してほしいという番組が挙がっていますので、なぜその番組の復活を希望するかの「理由」と共にご紹介します。●『M-1グランプリ』いつも楽しみにしていたのになくなってしまったので。(佐賀県/女性/27歳)毎年、年末のお楽しみだったのですが……。M-1がないとちょっと寂しいですよね。●『アメリカ横断ウルトラクイズ』毎週いろいろなクイズ、仕掛けがあり子供ながら毎週の放送を楽しみにしていた覚えがあるから。(埼玉県/男性/29歳)こういう予算がかかりそうな番組は作りにくいんでしょうかね。●『ウルルン滞在記』毎回うるうるして感動的だったから。(東京都/女性/30歳)毎回よく泣かせてくれる番組でしたよね!●『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』小さい頃大好きだったから。(広島県/女性/27歳)ムツゴロウさんは最近元気にされているのでしょうか。そっちの方が気になりませんか。●『ワールドダウンタウン』ひたすらバカで面白かった。(東京都/男性/26歳)放送作家の高須さんが後に述懐していますが、この番組は台本を書くのが大変だったそうです。●『特命リサーチ200X』宇宙人とか超能力とか毎週面白かったので。(千葉県/男性/24歳)そういえば最近はオカルト系の情報番組はあまりないですね。以上、さまざまな復活希望番組が挙がりました。あなたには、復活希望のテレビ番組はありますか?(高橋モータース@dcp)
2013年03月09日“全力でバカをやる”をモットーに、久本雅美、柴田理恵、佐藤正宏、梅垣義明ら売れっ子を次々と輩出しつつも、劇団員総出で日本の津々浦々を回る全体公演を行ってきたワハハ本舗。前回公演『ミラクル』では、座長・大久保ノブオが東日本大震災の被災地を訪れた経験を読誦し、劇団員がその後ろで祈りを込めて踊るという圧倒的なパフォーマンスも見せてくれた。そして創立30年を迎える2013年、4月の『ラスト』をもって全体公演はひとまず終了する。ワハハ本舗の今後と公演の内容について、作・演出の喰と劇団員の大久保、そして久本に語ってもらった。WAHAHA本舗全体公演『ラスト』開催情報「全体公演という形を終えるからといって、けしてワハハ本舗が解散するわけじゃないんですよ」と、心強い言葉を発してくれたのは喰だ。続けて「歌をメインにしたライブステージなど、劇団員それぞれのスタイルで全国ツアーは続けようと思っています」と話す。早速、来年1月には大久保が属するコミックバンド・ポカスカジャンと久本とで、コンサートツアー『結婚線が消えてきた』を予定。大久保から「久本さんは魅力的な声をしている」と言われ、「歌で感動させるなんて大層なことは考えてない(笑)。いつも通り笑いも満載なので、気軽に楽しんでもらえたら」と照れくさそうな久本。だが最近はボイストレーニングに通うなど、次のステップに向けてもしっかりと準備を進めているようだ。一方、途中入団で劇団の音楽面を支え、2年前からは座長も務める大久保にとって、最後の全体公演はまた別の感慨があるとか。「最後と知った時、まだ続けたいという気持ちは、正直ありました。でも喰さんが『ずっと同じことを続けているとそれが普通になって、劇団員が他に出来ることも出来なくなってしまう』というのを聞いて、前向きの終了なんだと素直に納得できたんです」と大久保。「ここまで同じ形で解散もせずにやってこれたことが奇跡だと思う。だからこそ、劇団員全員が自分の人生を考えるときなのかなって」という久本の言葉にうなずきながら、大久保は「最後までお客さんと一緒に盛り上がっていきますよ」と力強く語った。さて、気になる『ラスト』の内容だが、「ワハハがまだ東京公演しかできなかった頃、井上陽水の『Good,good-bye』をエンディングで使っていたんです。今回はそれをオープニングで使おうかと。あとはシルヴィ・バルタンの『あなたのとりこ』を流してメンバー紹介をしたり、公演地ごとにご当地民謡を取り入れたり…」と、喰のアイディアはまだまだ尽きない様子。大きな分岐点を経て、これからも進化し続けるワハハ本舗。その行方を、いっそう楽しみに見守りたい。WAHAHA本舗全体公演『ラスト』は4月6日(土)より、東京・赤坂ACTシアターにて。チケットぴあではインターネット先行抽選「いち早プレリザーブ」を12月17日(月)11:00まで、プレリザーブを12月13日(木)11:00から12月19日(水)11:00まで受付。取材・文:佐藤さくら
2012年12月11日にしき堂はこのほど、劇団四季とコラボレーションした「キャッツ×もみじBOX」を発売した。同商品は、12月9日開幕の「キャッツ」広島公演に合わせて発売されたもの。「キャッツ」の躍動・感動を表現したオリジナルパッケージに、5個のお菓子を詰め合わせた。そのうち3個は猫の目をイメージし、こしあんの中につぶつぶの栗を入れ、柔らかいカステラ生地で包み焼き上げた新製品。他の2個は、同社とアンデルセンがコラボレーションして誕生した「あたらしもみじ(瀬戸の柑橘フロマージュ)」と「あたらしもみじ(瀬戸の藻塩ショコラ)」が1個ずつ入っている。販売は店頭のみ。「キャッツ」広島公演期間中の限定商品となる。5個入りで1箱700円。販売店舗はにしき堂Webページまで。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月10日劇団四季が上演するミュージカル『美女と野獣』が、11月24日、日本公演17周年を迎えた。劇団四季『美女と野獣』公演情報『美女と野獣』は世界のエンターテインメント界を牽引するディズニーが、演劇ビジネスに初進出した記念すべき作品。美人だが変わり者の女性・ベルと、魔法によって野獣へと姿を変えられてしまった王子との恋を、アニメーションそのもののファンタジックな演出で描き出すミュージカルだ。日本ではディズニー×劇団四季のタッグ第1弾として1995年11月24日に東京で開幕、以後国内では9都市で上演を重ね、総公演回数は4400回超、累計観客動員数は420万人以上という記録を作っている。この日は通常のカーテンコールののち、再度幕が開くと、「美女と野獣 17周年 2012.11.24」と書かれた大きなお皿型の看板が登場。ルミエール役の百々義則が「1995年に開幕しました『美女と野獣』日本公演は、本日11月24日に17周年を達成いたしました。これほどの長きにわたり公演ができましたのも、ひとえにこの作品を愛してくださるたくさんのお客さまのご支援のたまもの。これからも作品の感動をお伝えできますよう、一回一回、全力でつとめてまいります」と述べると、客席から大きな拍手が沸きあがった。現在公演中の東京公演は1月27日(日)にて千秋楽となることが発表されているが、11月26日、次なる公演地である札幌公演が発表となった。こちらの制作発表会見には、野獣役・佐野正幸、ベル役・坂本里咲、ミセス・ポット役の早水小夜子らが登壇。1999年以来となる北海道での公演へ意欲を燃やしていた。東京公演は四季劇場[夏]にて、1月27日(日)まで公演中。チケットは発売中。札幌公演は北海道四季劇場にて、3月3日(日)に開幕予定、こちらのチケットは1月12日(土)一般発売開始。
2012年11月27日2001年9月のライブで解散したJIGGER’SSONがデビュー20周年となる今年、オリジナルメンバーで復活した。【公演情報はこちら】9月21日に行われたShibuyaO-EASTでの復活ライブでは、坂本サトル(vo&g)、渡辺洋一(g)、坂本昌人(b&cho)、鈴木慎也(ds)の4人が顔を揃え、代表曲からレアなナンバーまでたっぷりと披露してくれた。ゲストに山下達郎のツアーサポートも務める柴田俊文(key)を迎えたアンコールもあり、会場に詰め掛けたたくさんのファンに健在ぶりを示した。14年ぶりにレコーディングされた新曲『バトン』も演奏され、CDも会場限定盤が発売された。その『バトン』の通常盤が11月21日(水)にリリースされることが決定。9/21の復活ライブのドキュメンタリー+3曲のライブ映像DVDと、14年ぶりにメンバー4人揃ってのロングインタビューを掲載した40ページのスペシャル・ブックレットも付いた、通常盤とは思えないほどのスペシャルなアイテム。奇跡の再始動に喜ぶファンは絶対に手に入れたいCDだ。スローペースとはいえ継続的に活動していくと宣言されたJIGGER’SSONの今後の動向も要チェック。20th Anniversary 坂本サトル弾き語りツアー2012「限りなく生で。あるいは生で。」12月2日(日)open17:00/start 17:30会場:Janus dining(大阪府)12月8日(土)open18:00/start 18:30会場:晴れたら空に豆まいて(東京都)12月15日(土)open17:00/start 18:00会場:FROG CAFE(フロッグカフェ)(宮城県登米)12月16日(日)open16:00/start 16:30会場:ヴィラ プチろく(宮城県気仙沼)12月22日(土)open17:00/start 18:00会場:白石カフェミルトン(宮城県白石)
2012年11月15日劇団四季は11月13日、仙台市内で会見を行い、来年4月より東京エレクトロンホール宮城(仙台市青葉区)でミュージカル『キャッツ』のロングラン公演を行うことを発表した。仙台で『キャッツ』を上演するのは2003年以来、今回が2度目の長期公演となる。劇団四季『キャッツ』は1983年、東京・西新宿で初演。テント式仮設劇場による日本初の欧米型ロングラン公演は演劇界のみならず広く社会的な注目を集めた。以来29年間にわたり、計9都市(東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、静岡、広島、仙台、横浜)でのべ18公演を実施。総公演回数8349回、総入場者数は833万人を超える、日本最多記録を誇る作品だ。会見には、出演候補者の早水小夜子と五所真理子が出席。「この作品が、皆様の心に“希望”を灯すことができたらと願っています。出演者一同、全力で取り組んで参りたいと思います」(早水)、「『キャッツ』は、ミュージカルの醍醐味が存分に織り込まれた作品です。皆様に作品の感動をお届けできるよう、一回一回の舞台に祈りを込めて演じていきたいと思います」(五所)と、それぞれ公演への意気込みを語った。■劇団四季ミュージカル『キャッツ』仙台公演開幕:2013年4月開幕会場:東京エレクトロンホール宮城(仙台市青葉区国分町3-3-7)チケット発売:2013年2月より(予定)
2012年11月14日劇団四季のミュージカル『キャッツ』横浜公演が11月11日、千秋楽を迎えた。2009年に開幕した横浜公演は総公演回数1041回、総入場者数89万人。この日は特別カーテンコールが行われ、猫たちが3年間親しんだ地との別れを惜しんだ。劇団四季『キャッツ』公演情報T.S.エリオットの詩を元に作られた本作は、都会のごみ捨て場に集う個性的な猫たちの姿を綴ったアンソロジー。日本では1983年に初演され、日本初のロングラン公演を果たすなどそれまでの興行の常識を塗り替え、国内演劇界の大きなターニングポイントとなった作品だ。今回の横浜公演中にも、2010年4月25日には日本通算公演回数がブロードウェイでの『キャッツ』上演記録である7485回を超え、2011年10月28日には通算公演回数8000回を突破するなど、記録を打ち立てている。千秋楽のこの日は、本編終了後、カーテンコール中に舞台上に「CATS 横浜 千秋楽 2012.11.11」のオブジェが登場。「キャッツ横浜公演、3年間ありがとう!」と出演者たちが叫ぶと、会場はひときわ大きな拍手に包まれた。その後、猫たちが客席に下りお客さまと握手をかわしたのち、「ジェリクルソング」の美しいコーラスとともにレーザーショウがスタート。感謝の言葉が表示され、さらに猫たちがキャラクター名の表示とともに一匹ずつ登場、それぞれのキャラクターらしいポーズで決めた。その後もカーテンコールは何度も繰り返され、ラム・タム・タガー役の飯田達郎が「The END」の看板を舞台に置いても、客席の拍手はなかなか鳴り止まなかった。2004年の東京・五反田公演から8年にわたり続いた首都圏での公演はこれで幕を閉じたが、『キャッツ』はこのあと、広島での上演が決まっている。横浜公演では、“都会のごみ捨て場”という設定にあわせて客席にディスプレイされた“ゴミ”の中に、横浜F・マリノスのサッカーボールや崎陽軒の弁当箱を忍ばせたり、劇中に登場する“靴”が“赤い靴”になったりと、ご当地ネタでも楽しませてくれた。次の公演地・広島ではどんな『キャッツ』になるのかも楽しみだ。広島公演は12月9日(日)から広島上野学園ホールにて。チケットは2月3日(日)公演分までを現在発売中。
2012年11月12日新幹線や高速道路などが整備され、惜しまれながらも廃線が増えているローカル線。もしも復活させることができるとしたら、どの路線がいいだろうか。ということで、マイナビニュース会員の男女1,000名に聞いてみた。Q.復活してほしいローカル線(私鉄)はどれですか?(複数回答)1位 北海道ちほく高原鉄道(北海道) 10.5%2位 高千穂鉄道(宮崎) 8.7%3位 十和田観光電鉄(青森) 5.5%4位 のと鉄道能登線(石川) 4.4%5位 日立電鉄(茨城) 4.2%■北海道ちほく高原鉄道(北海道)・「壮大な北海道の自然にぴったりの鉄道だから」(29歳男性/電機/技術職)・「時間がゆっくり進むような風景を見ながら乗りたいから」(24歳女性/小売店/販売職・サービス系)■高千穂鉄道(宮崎)・「沿線の景色がすばらしい」(58歳男性/その他/その他)・「高架から見る渓谷の紅葉を動画で見て、すごくきれいだったから」(25歳男性/その他/クリエイティブ職)・「ぜひ乗りたいと思っていたのに、廃線になっちゃったから」(42歳男性/電機/技術職)■十和田観光電鉄(青森)・「実際に青森県民で、不便だと思うところもあったので」(26歳男性/機械・精密機器/技術職)・「写真で見たら興味がすごく湧いたから」(23歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)■のと鉄道能登線(石川)・「能登半島の美しい景色がもう一度みたい」(24歳女性/機械・精密機器/営業職)・「日本海を見たいから」(27歳男性/自動車関連/技術職)■日立電鉄(茨城)・「地元の足として重要だったのに残念」(45歳男性/その他/その他)・「茨城に住んでいたときに乗ったことがあるので」(29歳男性/機械・精密機器/技術職)・「有名だったので乗りにいきたいから」(23歳女性/金融・証券/専門職)■番外編: この路線も復活してほしい!・「新潟交通(新潟): 車体の色から『かぼちゃ電車』と呼ばれ、利用者から親しまれていた」(30歳女性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)・「西武鉄道安比奈線(埼玉): 比較的地元で、子供の頃から話題になっていたので、実際に走っているところを見たいから」(40歳男性/機械・精密機器/技術職)■総評1位は「北海道ちほく高原鉄道」だった。大自然の中を走ってみたいと考える人が多いようで「何も無い原野の中を列車で走ってみたいから」「高原を走る鉄道は気持ちが良いから」などの回答が多かった。2位は宮崎の「高千穂鉄道」。車窓から見える美しい景色を懐かしむ声が多く、「高千穂峡への風情のあるアクセス路線だった」「沿線の桜と渓谷の景色が懐かしい」などの意見が目立った。3位は青森の「十和田観光電鉄」で、こちらは「観光で乗ってみたい」という意見が圧倒的に多かった。続いて4位は石川の「のと鉄道能登線」がランクイン。支持された理由として、能登半島の美しい景色を見たいといった意見が最も多かった。そして5位は茨城の「日立電鉄」で、有名だったから復活してほしいといった声が目立ったが、「地元の足として重要だったのに残念」という意見もいくつか寄せられた。「北海道ちほく高原鉄道」が1位を獲得した今回のアンケート。全体として、実用性よりも車窓の美しい路線の復活を望む回答が目立つ結果になった。調査時期: 2012年9月14日~2012年9月19日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性437名 女性563名合計1,000名調査方法: インターネットログイン式アンケート【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月26日鴻上尚史が主宰を務める、「虚構の劇団」の第8回公演『イントレランスの祭』が、10月30日(火)、東京・シアターサンモールで開幕する。今回書き下ろす新作のテーマに“イントレランス=不寛容”を掲げた鴻上に、作品にかける思いと劇団の今について話しを訊いた。虚構の劇団『イントレランスの祭』チケット情報現代における殺伐さ、許容範囲の狭さを、身に沁みて感じていたという鴻上。「たぶん不寛容になるには、それなりの理由があると思うんです。なぜちょっとした“異物”に対し、人はイラっとしてしまうのか。そしてイラっとする側、イラっとさせる側にもそれぞれ人生があって。そこを抽象論にならないよう、いかに演劇的におもしろく描けるかを考えました」。鴻上はその“異物”を、今回“宇宙人”というかたちで劇中に登場させている。それは物語を抽象論にしないことに加え、「個別の問題を扱っているとは思われたくなくて。具体的な事象ではなく、なぜ人は不寛容になるのか。差別そのものをあぶり出すためには、宇宙まで飛んでしまった方がいいだろうと思ったんです」と話す。一見すると非常に重いテーマ。だが作品には、鴻上らしい笑いが随所に盛り込まれている。「深刻に悩んで解決するなら、いくらでも深刻にします。でも深刻にすることで、事態は余計深刻なものになるんじゃないかと。だったら悩みのあまりの重さに思わず笑ってしまうとか、突き放して笑うってことの方が可能性はある。そもそも僕は、笑いのない芝居以前に、笑いのない人生は嫌なんですよね」。前作『夜の森』では、「虚構の旅団」と題し木野花に演出を託した鴻上。劇団メンバーにとってこの舞台は、「嵐のような経験だったのでは」と笑う。「俳優の根本を突きつけられましたからね。その傷がどれだけ癒えているのか……(笑)。ただ“虚構の劇団”っていう枠組みで芝居ができることの嬉しさやありがたさ、貴重さということは、強く実感できたんじゃないかと思います」。2名のメンバーが離脱したが、新たに2名の研修生が参加。キャラクターの厚みが増し、鴻上自身「だからこそ書けた脚本」と語る。劇団として「虚構の劇団」は、次なるステップへ踏み出す時期に来たのではないだろうか。「そう感じますね。鴻上の旗のもとにという意識から、自分がこの集団で何ができ、この集団はどこを目指しているのかという意識に変わってきた。彼ら彼女らが自分を主体に考えられることが一番大事だし、本作がその布石になればいいなと思います」。公演は10月30日(火)から11月11日(日)まで東京・シアターサンモールにて、11月23日(金・祝)から11月25日(日)まで大阪・ABCホールにて上演される。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2012年10月17日三宅裕司が主宰する劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)が結成33年を迎え、11月からは第50回記念本公演『上海ローズ』が上演される。結成以来のミュージカル・アクション・コメディーという旗印を守り続けながら、公演ごとに観客を驚かせ、喜ばせ、笑わせるSET。9月某日、今回の公演にかける意気込みを三宅に訊いた。劇団スーパー・エキセントリック・シアター第50回記念本公演チケット情報昨年7月に椎間板ヘルニアの手術を受け、2011年後半は休養をしていた三宅。そのため、昨年行われた『あちらをたてれば、こちらが立たず』も主宰不在の番外公演という扱いだった。今回は実に2年ぶりの本公演復帰となる。「本当に復帰できるかどうかわからないという状況が何か月か続き、もちろん不安はありました。そうすると復帰できたときに『なぜ自分は生かされたのだろう』と思うわけです。結果、手間のかかる、今やなくなりつつあるコメディーというものを作っていかなくてはいけないという使命感が以前より増しました」と真剣なまなざしで告白した。手間のかかるもの、といえば今回の作品。音楽がテーマであるため、曲作りから歌の練習、楽器の練習……と、通常の芝居に加えていくつもの準備が必要となる。「音楽を扱う芝居っていちばん面倒(笑)。でも、ハーモニーがうまく重なったとき、そして音楽ギャグがうまく決まったときの気持ちよさも最高なわけです」と語る。現在は音楽を作り込みながら、個々人が歌や楽器の練習に勤しんでいる状況なのだとか。「こんな冴えない奴からこんな美しい音色が出るのか、という驚きをお客さまに感じて欲しい。小倉久寛が素敵なハーモニーを奏でたらやっぱり皆さん驚くし喜んでくださると思うんです(笑)」。三宅、小倉は今回、韓流歌手グループを売り出す事務所のオーディションになぜか呼ばれたバンドのメンバー役を演じ、演奏ではギターを担当する。「自分が一番プレッシャーの大きい役かもしれない。でも、それを乗り越えるぐらいのことをしなければ、観に来てくれたお客さまを楽しませることはできないですよね」と決意をみせる。33年間、“笑い”にこだわってきたSET。今回もそれは同じ。「笑って笑って、終わった後、ふと大きなテーマに気づくような作品。でもそんなこと気付かなくてもいい。とにかく笑いにきてほしい」。2年分の思いが詰まった舞台で、SETが究極のエンターテイメントを見せる。公演は11月1日(木)から18日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。その後、11月22日(木)に新潟県民会館大ホールで千秋楽を迎える。チケットは発売中。取材・文:釣木文恵
2012年10月05日人気劇団、東京セレソンデラックスの最終公演『笑う巨塔』が10月3日、東京・サンシャイン劇場にて開幕した。同日行われた公開稽古では、主宰であり脚本・演出・出演もこなす宅間孝行のほか、芦名星、斎藤工ら出演者が意気込みを語った。1997年に旗揚げした同劇団。TVドラマ『花より男子』シリーズの脚本なども手がける宅間の紡ぎ出す世界は“笑って笑って、最後に泣ける”と評判を博し、徐々に人気劇団へと成長していった。2007年には劇団の代表作『歌姫』がTVドラマ化。演劇界のみならず広くその名を知らしめた。そんな劇団が12年の歴史に幕を下ろす。最終公演となる今回は、とある病院を舞台にしたシチュエーション・コメディ。宅間が「わりと切ない作品でファンの方が増えたのですが、最後はぱーっとお祭り騒ぎで」と語ったように、タイトルからして『白い巨塔』ならぬ『笑う巨塔』だ。胃潰瘍で入院している鳶の親方一家、空腹で倒れた次期総裁を目指す代議士とその秘書たち、旧友を見舞いにきたその対立候補の代議士らが、行き違い・勘違いの交錯からとんでもないドタバタコメディを巻き起こしていく物語。鳶の親方の娘を演じる芦名はギャグを連発、思うようにことが進まず頭を抱える代議士秘書を演じる斎藤、人違いでプロポーズされ舞い上がる看護師長の松本明子ら、出演者の全力の演技に、劇場中が爆笑に包まれた。公開稽古後の会見では、芦名が「すごくエネルギーを発散する舞台なので、皆さんにそれを感じていただいて、おなじ空気に包まれてもらえたら幸せ」と充実の表情を見せれば、松本が「自分の持っている力のレッドゾーンに振り切らないと、宅間さんの芝居には乗っていけない。コンマ何秒の違いで笑いの間がずれてくる。宅間さんの計算された台本は凄まじいです」と作品の魅力と手ごわさを語った。また自ら出演を志願し、オーディションを経て参加が決まったという斎藤は「舞台を通した後にみんな2キロくらい痩せてる。そのエネルギーは客席に伝わると思います。演劇を観ているというより“空間が楽しい場所”になると思うので、ぜひ体感しにいらしてください」とアピール。宅間も「今回は飲食もOKにしました。飲んでください、食べてください。開演時間前も、日替わりでキャストが出てきてお客さんと触れ合える時間を作ります。入った瞬間からアミューズメントスペースにしたい。ぜひ遊びにきてください」と“お祭り騒ぎ”宣言。多くのファンの心を掴んだ東京セレソンデラックスが打ち上げる最後の花火、お見逃しなく。出演はほかにデビット伊東、金田明夫ら。公演は10月28日(日)まで同劇場にて。その後11月1日(木)から4日(日)に北海道・道新ホール、11月7日(水)に新潟市民芸術文化会館 劇場、11月13日(火)から18日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、11月22日(木)に広島・アステールプラザ 大ホール、11月24日(土)・25日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、11月28日(水)から12月2日(日)に愛知・名鉄ホールでも上演。
2012年10月04日演劇集団「劇団☆新感線」の代表作の1つ「髑髏城の七人」。小栗旬と森山未來を主演に迎え、昨年8月から9月にかけ公演が行われたこの舞台が、「ゲキXシネ」シリーズの第10作目として2013年1月より公開されることが決定。このほど、豪華キャスト陣を配したスタイリッシュなデザインのポスタービジュアルが解禁となった。「ゲキ×シネ」とは、劇団☆新感線の舞台を最新デジタル技術を駆使して、舞台の臨場感をそのままに映像化、劇場で公開する人気シリーズ。その記念すべき第10作目として選ばれたのが、舞台巧者な小栗さんや森山さんを始め、早乙女太一、小池栄子、勝地涼、仲里依紗と実力派若手キャストたちが集結した2011年版「髑髏城の七人」だ。天正十八年。織田信長亡き後、天下統一は豊臣秀吉によってなされようとしていた。しかし、かつて信長に仕え、漆黒の髑髏城(どくろじょう)に潜む武装集団“関東髑髏党”を束ねる天魔王と名乗る男が抵抗を続けていた。血を流すことを厭わず、もはや狂人と化した天魔王に追われていた女を、行きがかりから助けた捨之介(すてのすけ)は、女を匿ってくれるという色里で無界屋蘭兵衛(むかいやらんべえ)に出会う。全てを覚悟した捨之介らは天魔王を止めるため、たった7人で2万の兵が巣食う髑髏城を攻め落とすことを決意するのだが…。同舞台は1990年の初演以来7年ごとに上演され、それまで古田新太が演じてきた主人公・捨之介/天魔王の一人二役を、初共演となった小栗さん(捨之介役)と森山さん(天魔王役)が一役ずつ演じたことでも話題となった本作。無界屋蘭兵衛役には早乙女さん、妖艶な魅力を放つ極楽太夫役に小池さん、そして本作が初舞台となった沙霧役の仲さんに、初の殺陣アクションに挑戦した兵庫役の勝地さんとフレッシュな面々が新たな「髑髏城の七人」を作り上げている。公開されたポスターは、舞台ならではのインパクト大の衣裳に身を包んだ主演の2人の躍動感あるビジュアルが目を引く、惚れ惚れするようなスタイリッシュな仕上がりだ。また、「ゲキ×シネ」シリーズ10作目を記念して鑑賞料金に新たな試みを実施することも決定。映画離れが囁かれる昨今、できるだけ多感な時期に最高のエンターテイメント作品を観て欲しいという思いから、当日学生料金は1,000円に、さらに一般料金も値下げされるようだ。ただの舞台でも映画でも味わうことのできない、この「ゲキ×シネ」シリーズ。お値段もお手ごろになったところで、ぜひ劇場で体感してみては?ゲキ×シネ『髑髏城の七人』は2013年1月5日(土)より新宿バルト9にて先行公開、1月12日(土)より全国にて公開。公式サイト:■関連作品:髑髏城の七人 2013年1月5日より新宿バルト9にて先行公開、1月12日より全国にて公開© 2012-2013 VILLAGE INC.
2012年08月29日松屋は5日、「カルビ焼肉定食」を復活し、提供を開始した。同メニューは、松屋の定番ともいえるメニューで多くの要望があり復活が実現したという。大根おろし・生野菜・ライス・みそ汁付きで630円。肉が2倍でライス大盛もしくは特盛が無料の「カルビ焼肉W(ダブル)定食」は930円。いずれも持ち帰り可能。持ち帰りの場合、みそ汁はプラス50円となる。一部店舗を除く全国の松屋で提供する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月05日劇団ナイロン100℃の第38回本公演『百年の秘密』が、東京・下北沢の本多劇場にて上演中だ。劇作家、演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)が自身の劇団に1年半ぶりに書き下ろした、ふたりの女性の半生を描いた物語である。『百年の秘密』チケット情報ティルダ(犬山イヌコ)とコナ(峯村リエ)。ふたりの12歳の出会いから物語は始まるが、その後、時間軸は縦横無尽に移り変わっていく。ふたりが生まれるはるか以前の、ティルダの屋敷の中央にそびえ立つ楡の木のエピソードから、ふたりの少女時代、結婚、出産、そして死後、ふたりの曾孫の登場までを描くなかで、ふたりと彼女らをとりまく人々の人生が慎ましく、時に不穏な空気を纏って展開する。時間がいっきに数十年先送りされたり、ある局面に巻き戻されたりする毎に、私たち観客は新たな事実に驚き、その発端を探りたくなる。次から次へと小さなドラマを目撃し続け、そこで生まれるひとつひとつの“秘密”の共有者になっていく。寓話的な楡の木の存在、KERA作品に欠かせない映像効果の巧妙さにオープニングから心を掴まれ、瞬時に劇世界へと没入させられた。登場人物の世代交代の度に俳優も入れ替わるので、頭の中で相関図を確かめながら観るのも楽しく、集中が途切れない。中心人物でいながらティルダとコナのたたずまい、そのやりとりは訥々として素朴。それが徐々に重みを増し、ふたりの関係性を観る者に強く印象づけるのは、犬山と峯村の呼吸の確かさゆえか。描かれているのは女同士の友情に違いないけれど、どうも友情というこそばゆい言葉が観ている間はしっくりこなく、もっと無骨でシニカルな味わいだ。萩原聖人、山西惇、近藤フク、田島ゆみかの客演陣がKERAワールドに浸透して、それぞれの魅力を遺憾なく発揮。ティルダの兄エースを演じる大倉孝二は今回は笑いを控えめに、シリアスな表情で観客を惹きつける。案内人の役割を担う女中メアリー役の長田奈麻の、落ち着いた声の響きが心地良い。また、みのすけ、村岡希美といった巧者が、ティルダとコナの人生ドラマの脇役でいながらも、色濃い印象を残す旨味を見せる。2013年に結成20周年を迎える劇団の底力を感じる布陣だ。観賞後に訪れるのは、人生の大きなうねり、深い追憶の旅に同伴したような充足感。ナイロン100℃の集大成とも感じ取れる秀作に痺れながら、こそばゆかった友情という言葉をあらためて反芻したくなった。公演は5月20日(日)まで本多劇場にて上演中。その後、5月26日(土)に大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!、5月29日(火)にKAAT神奈川芸術劇場、6月2日(土)・3日(日)に福岡・北九州芸術劇場、6月9日(土)10日(日)に新潟市民芸術文化会館と各地を回る。チケットは発売中。取材・文:上野紀子
2012年04月27日劇団四季のミュージカル『アイーダ』が、4月14日に東京・四季劇場[秋]で開幕した。日本では2003年12月に大阪で初演、その後各地で巡演し東京では2010年9月まで公演が行われていたが、大阪での凱旋公演を経て、1年半ぶりの東京公演となる。劇団四季『アイーダ』チケット情報はこちら作品は『美女と野獣』『ライオンキング』を生み出したディズニーが製作、ブロードウェイで初演されたミュージカル。作詞はティム・ライス、作曲はエルトン・ジョンというゴールデンコンビが手掛けている。物語は古代エジプトを舞台に、エジプトの将軍ラダメスと、エジプトの捕虜となった敵国ヌビアの王女アイーダの許されざる愛を描くもの。ヴェルディのオペラでも有名なストーリーだが、ミュージカル版ではアイーダの王女としての立場とラダメスへの愛との間で揺れる葛藤がよりリアルに描かれ、観る者の胸に突き刺さる内容になっている。また激しいロックや美しいバラードなど、エルトン・ジョンによる現代的な音楽も相まって、物語を遠い過去のものとせず、現代にも通ずる普遍的な愛の物語となっているのもポイントのひとつだ。初日の舞台に立ったのは、アイーダ役が秋夢子、ラダメス役が阿久津陽一郎。ともにこの役への経験も長いだけあり、気高いアイーダ姫と統率力を感じさせるラダメス将軍で、見ごたえのある舞台を作った。秋は「恋人への愛、親子の愛、国を思う愛、仲間を思う愛、友を思う愛など、『アイーダ』の作品の中には、様々な愛が描かれています。人を愛する中で葛藤し、様々な決断をしていくアイーダの心の道行きを、丁寧に演じていきたいと思います」、阿久津は「東京再演の舞台に立つことができ、大変光栄な思いです。ラダメス役は、初演より演じておりますが、上演地が変わるたびに、また一から役と向き合ってきました。これまでよりもさらに深まったラダメスを目指し、皆様には進化した『アイーダ』をご覧いただきたいと思っています」とそれぞれコメント。劇場も前回の東京公演の舞台だった電通四季劇場[海]より若干小さくなり、より舞台が近く感じられる。公演を重ね、円熟味を増すカンパニーが贈る迫力の舞台を堪能したい。チケットは、7月8日(日)公演分まで発売中。
2012年04月16日6年に渡る劇場の改修工事を終え、新しい劇場をオープンさせたボリショイ・バレエが、劇場復活後初めての海外公演である、日本公演の初日を迎えた。初日に行われた公開リハーサルと、ミハイロフスキー劇場に移籍のため、ゲストダンサーとして参加した、イワン・ワシーリエフが踊った『スパルタクス』初日の様子をレポートする。「ボリショイ・バレエ」チケット情報グリゴローヴィチ時代を彩るスターダンサー、セルゲイ・フィーリンが、昨年3月芸術監督に就任し、新しい劇場も大々的にオープンさせ、グリゴローヴィチ生誕85周年記念のお祝いを込めたラインナップを、日本公演で披露する。本公演の前に、公開リハーサルが開催され、第1幕は初日のキャスト、第2幕以降は2日目のキャストで行われた。グリゴローヴィチの振り付けはダイナミックで、ダンサーたちがそれぞれの個性で役に命を吹き込んで完成していく。イワン・ワシーリエフは数時間後に迫る幕開けへの勢いを保ったまま、物凄い跳躍の連続技を魅せた。ダブルキャストでスパルタクスに抜擢されたパヴェル・ドミトリチェンコは、前回の来日でロットバルトの好演を残したが、超絶な回転技などのテクニックを魅せ付け、繊細なアンナ・ニクーリナとの見事なコンビネーションで、期待に応えていた。エギナを当り役としているマリーヤ・アレクサンドロワは、底抜けに明るい性格で、緊張した舞台の空気を和らげつつ、トップダンサーとしての輝きがリハーサルを支配していた。初日の本公演を飾ったのは、もちろんイワン・ワシーリエフ。踊るために生きている!そんな気迫が客席の空気を震わせる。そしてフリーギアの理想像を創り上げた、エカテリーナ・マクシモワを彷彿とさせる、スヴェトラーナ・ルンキナ。妖艶で野心家のエギナには、エカテリーナ・シプーリナ。かつて先人たちが、名演技を残した難役クラッススには、アレクサンドル・ヴォルチコフ。『スパルタクス』は、全ての幕に大きな見せ場がある。1幕は酒宴の場での、エギナとクラッスス、ローマ軍が繰り広げる「バッカナール」。2幕冒頭にはスパルタクスと奴隷反乱軍の「アッピア街道」。そして3幕では、スパルタクスとフリーギアの愛のアダージオ。また、全幕に渡ってグループに分けられた群舞が対比しながら、凄まじい大音響のオーケストラの波に乗って、主役の置かれている立場を表していく。『白鳥の湖』とはまた違う、バレエの迫力や醍醐味で、新しい舞台の楽しみ方を養える『スパルタクス』を見逃さないで欲しい。『スパルタクス』は2月1日(水)・2日(木)に東京文化会館、5日(日)に愛知県芸術劇場にて上演。なお今回の日本公演では『白鳥の湖』[2月4日(土)・9日(木)東京文化会館、12(日)兵庫県立芸術文化センター]と『ライモンダ』[2月7日(火)・8日(水)東京文化会館、11(土・祝)兵庫県立芸術文化センター]も上演される。チケットは発売中。文:高橋恭子(舞踊ジャーナリスト)
2012年02月01日過去、公演回数519回、観客動員数80.5万人の大ヒットを記録する『ブラスト!』が2012年、復活する。2009年の公演を最後に充電期間に入っていたが、復活を望む多くの声に応え、日本全国47都道府県を周るツアーが決定した。『ブラスト!』チケット情報『ブラスト』とは、アメリカの南北戦争に起源をもつ伝統的なドラム・コーをショーアップした全く新しいエンターテインメント。「金管楽器」「打楽器」「ビジュアル・アンサンブル(ダンサー)」という3つのパートから構成され、それぞれが驚異的な演奏・技術・演技を披露する。1999年、演劇界の世界的な登竜門であるロンドンのアポロ劇場で初公演を行い、圧倒的な成功を収めた。その後2001年にはブロードウェイに進出。トニー賞(最優秀スペシャル・シアトリカル・イベント賞)とエミー賞(最優秀振付賞)の二冠を達成し、さらに全米ツアーを展開。マーチングバンド、ブラスバンドのエンターテインメント性を高め、シーンを牽引する存在となっている。本ツアーでは、2003年の日本初演時から2009年の卒業までその卓越したテクニックで観客を圧倒した石川直がカムバックすることも注目だ。東日本大震災の被災各地でのチャリティコンサート等で受けた「またブラストでの活躍で元気を届けて欲しい」という多くの声に応え、本ツアーへの参加を熱望しての参加となる。石川に加え、本ツアーでは2011年新カンパニーオーディション合格者の和田拓也と米所裕夢も出演。全国各地の子供から大人まで、元気を届けに立ち上がる。本ツアーは6月28日(木)より東京・THEATRE1010(プレビュー)を皮切りにスタート。各地公演情報、チケット販売情報等はオフィシャルホームページおよびチケットぴあ特設ページ()で順次発表する。
2012年01月27日