山田洋次監督最新作『母と暮せば』のクランクアップ報告会見が終戦記念日が迫る8月12日(水)に開催され、山田監督に主演の吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信が出席した。故・井上ひさしが生前、「父と暮せば」「木の上の軍隊」に続く戦争三部作の最後の作品と自ら位置付けるも実現しなかった原案を、井上さんの娘から伝え聞いた山田監督が映画化。長崎で助産婦として暮らす伸子の前に3年前の原爆で死んだはずの息子の浩二が現れる。その日から時々、伸子の前に浩二は姿を見せるようになるが…。撮影は長崎でも行われ、先日9日の長崎の原爆の日には平和祈念式典に山田監督と吉永さんが出席した。山田監督は猛暑の中、執り行われた式典について、70年前に思いをはせ「五千度で焼かれて黒こげになった肉親を捜す作業はどれだけつらかったことか…」と語り、改めて今年、この映画が公開となることに「(戦後)70年という年にこの作品を作り上げたことは意義のあることだと思っています」とうなずいた。吉永さんは「若い人の中に戦争のことも原爆のことも知らないという人が増えていると聞いています。浅野さん、二宮さん、黒木さんの世代、10代の人たちにもこの映画を見てもらい、あのときに起こったことやこれからどんな風に未来に向かって歩いていくのかを考えてもらえたら、こんな嬉しいことはありません」と語った。吉永さんにとっては5年ぶり5度目の山田作品出演となったが「今回が一番、監督の情熱を感じました。鬼気迫ると言うと語弊がありますが怖いほどで、1カットカット、心からの演出をされていました」と述懐する。また息子役を演じた二宮さんの演技に関して「軽やかに演じていて助けられた」とも。2人は互いに「小百合さん」「和也さん」と名前で呼び合っているそうだが、二宮さんは「ドキドキしちゃいます。親や身内にも呼ばれたことがなく、僕にとって“初めての人”になりました」とニッコリ。吉永さんは「どうお呼びしていいか分からずにいたらスッと『小百合さん』と呼んでいただき嬉しくて感激しました。撮影期間中は本当のお母様よりも長く一緒に過ごしておりましたが、(撮影後に)TVなどを見ていると危険なことをやっていたりして『大丈夫かしら?うちの息子は…』と思ったりしています(笑)」と仲睦まじい様子をうかがわせていた。山田監督は劇中での2人について「(二宮さんは)亡霊だから触れない」と説明。「2回だけ触れる回想シーンがあって、泣き伏すんですが、触れるのはこの時だけなので『思い切って抱きしめてほしい』と言いました」と明かした。山田監督は改めて、戦後70年を経て戦争を体験した人たちが次々と亡くなっていることに触れ「そういう人たちがどんどん亡くなっている時だからこそ、記憶を伝えていかなくては」と語り、吉永さんも「語り継ぐことの大切さを感じています。私たちにできることは続けていくこと」と固い決意を口にした。『母と暮せば』は12月12日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月12日終戦70年を記念し製作された『母と暮せば』のクランクアップ会見が8月12日に、都内で行われ、山田洋次監督、吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信が出席した。その他の写真1948年8月9日、長崎で助産婦として暮らす伸子(吉永)の目の前に、3年前の原爆投下で亡くなった息子の浩二(二宮)がひょっこり姿を現すという、山田監督が初めてファンタジーを手がけた本作。終戦70年を迎える今年、山田監督が故・井上ひさしの広島を舞台にした『父と暮せば』と対になる作品として映画化した。「運命を感じた作品。僕にとっては一番大切な作品になるんじゃないかと思う」と強い思い入れを示す山田監督は、「当時を知る人々が減っているなか、長崎で何が起こったのか後世に伝えなければいけないと改めて思った。メッセージを伝えるために映画を作るわけではないが、平和や戦争について考えてもらえれば」と熱弁。「同時に母と子の愛情の物語であり、悲しい恋の物語でもある」と語りかけた。一方、山田監督と5度目のタッグを組む吉永は、「心からの演出で、怖いほどの情熱を感じた」と振り返り、「それに応えられない自分がいて、悩んだが、二宮さんの軽やかな演技に助けられた」と感謝した。作品に対しては、「かけがえのない人を失った家族の物語。語り継いでいくことの大切さを感じる」(吉永)、「役柄を通して、自分の思いを映画に置いてきたつもり」(二宮)とそれぞれの思いをコメント。撮影中は「小百合さん」「和也さん」と名前で呼び合ったそうで、「どうお呼びしたらいいか、悩んでいたら、すっと“小百合さん”と呼んでくれて…」(吉永)、「うちの家族でも名前で呼ばれることはないので、和也さんと呼んでいただき、ドキドキしました」(二宮)と演技を通して育んだ親子愛を振り返った。『母と暮せば』12月12日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年08月12日吉永小百合が「嵐」の二宮和也と母子役を演じる、山田洋次監督の83作目となる最新作『母と暮せば』。このほど、本作の音楽を、昨年より病気療養中だった坂本龍一が担当することが決定。坂本さんと親交があった吉永さんが縁を取り持ち、山田監督と初タッグを組むことが明らかとなった。映画の舞台は、1948年8月9日長崎。助産婦として暮らす母・伸子(吉永小百合)のもとへ、3年前に原爆で亡くなったはずの息子・浩二(二宮和也)がひょっこり現れ、楽しかった思い出話や、残していった恋人・町子(黒木華)の話をして過ごす日々を描く、山田監督初のやさしく泣けるファンタジー。作家・井上ひさしが、広島を舞台にした『父と暮せば』と対になる作品を、長崎を舞台につくりたいと発言していたことを、井上さんの三女・麻矢さんを通じて知った山田監督が、終戦70年となる今年、その想いに捧げる形で映画化した。もともとは、主演の吉永さんは、ライフワークとして携わっている原爆詩の朗読で坂本さんがピアノ伴奏を担当するなど、坂本さんとは親交があった。本作の企画立ち上げまもないとき、サントリーホールで行われた坂本さんのコンサートで、吉永さんが山田監督に坂本さんを紹介。監督が映画音楽の仕事をオファーしたところ、『男はつらいよ』シリーズの大ファンという坂本さんが快諾し、これまでありそうでなかった初タッグの実現に、吉永さんがひと役買った形となった。坂本龍一コメント『寅さん』映画は、歳をとるほどに味わい深く感じられます。最近などはタイトルバックの江戸川が見えるだけで、涙目になってしまいます。もう帰ってくることのない昭和の日本への郷愁でしょうか。小津安二郎や成瀬巳喜男の映画にも共通のものを感じます。その山田洋次監督から、次回作の音楽を頼まれました。しかも吉永小百合さんが同席しています。この二人に何かを頼まれて断れる日本人がいるでしょうか。そして内容は井上ひさしさんの『父と暮せば』へのオマージュとして呼応するように、長崎が舞台となっています。核のない世界を望んでいるぼくとしては、これはやるしかありません。このような大作が、病気からの復帰後第一弾の仕事なのですから、ぼくは本当に幸せ者です。山田洋次監督コメント『母と暮せば』の企画を発想したとき、先ずぼくの念頭にあったのは、主役は吉永小百合、音楽は坂本龍一、このお二人しか考えられないということでした。最初に吉永さんの承諾を得てそのあと、彼女と二人でコンサート中の坂本龍一さんの楽屋に押しかけ口づてで企画を話しました。彼の口から快い承諾の返事を聞いたときは本当に嬉しかったものです。坂本龍一さんと組んで仕事をするのは長年の夢でした。ぼくの頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています。吉永小百合コメント昨年の4月、山田監督とご一緒に坂本さんのコンサートに伺いました。坂本さんが『母と暮せば』の音楽を創って下さることになって、嬉しくて嬉しくて舞い上がっています。『母と暮らせば』は秋の完成に向け、現在ポストプロダクション中、12月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月03日ヤマハは23日、「VOCALOID 4」向けの新たな歌声ライブラリとして、小林幸子さんの声をもとに開発した「VOCALOID4 Library Sachiko」を発表した。直販価格は12,000円(税別)。7月27日17時より公式オンラインストアにてダウンロード販売を開始する。同時に体験版の配布も始める。パッケージ版の発売は8月下旬の予定だ。「VOCALOID4 Library Sachiko」は、日本を代表する歌手である小林幸子さんの声で楽曲制作が楽しめる「VOCALOID4」用の女性歌声ライブラリ。特徴は「クリエイターの情熱を生々しく歌い上げる、圧倒的なソウルフルボイス」としている。推奨音域はD2~B3、推奨テンポは60~175BPM。小林幸子さんのこれまでの歌唱データから「こぶし」や「しゃくり」などの特徴を分析し、本人に近い歌いまわしを再現できるジョブプラグイン「Sachikobushi」を付属。「声の立ち上がり」や「振れ幅」などの好みの効果を選ぶだけで、小林幸子さん風の歌い方にすることが可能だ。さらに、本人による400種類以上のボイスマテリアルを用意。「歌います!」「レッツゴー」など定番の掛け声から、「それでは!お手を拝借うううぅ!」「降臨!」といった特殊なものまで、幅広く収録されている。パッケージに描かれている「Sachiko」のキャラクターデザインにはイラストレーター・碧風羽(みどりふう)さんを起用。また、製品ロゴである「Sachiko」の文字は、小林幸子さんの直筆によるものとなっている。対応OSはWindows 7 SP1 / 8 / 8.1、Mac OS X 10.8~10.10。使用の際は別途エディタソフト「VOCALOID4 Editor」が必要。
2015年07月24日ヤマハは、歌手「小林幸子」の声をもとに開発した「VOCALOID4」対応の女性歌声ライブラリ「VOCALOID4 Library Sachiko」を発売する。全国の楽器店などにおけるパッケージ版の発売日は8月下旬。「VOCALOID」の公式オンラインストア「VOCALOID SHOP」での先行ダウンロード販売は7月27日より開始する。「VOCALOID4 Library Sachiko」は、「小林幸子」の声で自由に歌声の制作が楽しめる「VOCALOID4」用の日本語の女性歌声ライブラリ。同社いわく、このライブラリの特徴は「クリエイターの情熱を生々しく歌い上げる、圧倒的なソウルフルボイス」とのこと。推奨音域はD2~B3、推奨テンポは60~175BPM。同製品は、小林幸子本人の歌唱データの分析により生まれた、歌いまわしを簡単に再現することができるジョブプラグイン「Sachikobushi」を同梱。加えて、「歌います!」「レッツゴー」など定番の掛け声から、「それでは!お手を拝借うううぅ!」「降臨!」といった特殊なものまで、400を超える本人のボイスサンプルが特典として付属する。そのほか、製品キャラクターである「Sachiko」のデザインには、イラストレーター・碧 風羽(みどり ふう)を起用。製品ロゴである「Sachiko」の文字は小林幸子の直筆によるものだ。なお、対応OSはWindows 10/Windows 8.1/Windows 8/Windows 7 SP1(32/64bit)。「VOCALOID4 Editor for Cubase」と、「Cubase 7 シリーズ」または「Cubase 8 シリーズ」とあわせて使用すれば、Windows環境のみならず、Mac環境でも使用できる。
2015年07月23日山田洋次監督の最新作にして、吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信、加藤健一ら、豪華キャストが出演することでも話題の『母と暮せば』。7月10日(金)には、長崎にてクライマックスシーンの撮影が行われ、吉永さん、二宮さんら、メインキャストが一堂に会し、本作への思いを語った。本作の舞台は、1948年8月9日の長崎。助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前の原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れ、奇妙でも、和やかな時間を過ごしていく物語。終戦70年、長崎被曝70年となる今年、山田監督が故・井上ひさしの広島を舞台にした『父と暮せば』と対になる作品として映画化した。今回、長崎で行われたのは、母親の伸子(吉永小百合)と息子の浩二(二宮和也)がカトリック教会の中を二人で寄り添って歩く、ラストシーン。教会の中には、親しかった懐かしい人々が勢ぞろいしているという感動的な場面。本作のクライマックスということもあり、33度を超える暑さの中、山田監督の演出もいつも以上に熱が入り、現場はピリリとした緊張感に包まれていた。思いを込めた作品のクランクアップについて、山田監督は、「これはなんとしても作らなければと思ってから、2年の歳月が過ぎて、この長崎の地で主な出演者がみんな集まって、クランクアップを迎えることができ、こういった形で作品を終えることができると思うと『よーい、はい』と言うのもなんだか胸がいっぱいになります。また、俳優、スタッフみんなに感謝の気持ちでいっぱいです」とコメント。吉永さんも、「戦後70年のこの年にこの作品に参加できて感無量です。でも、山田監督のこの映画にかける熱い思いや情熱に応えられているかどうか、いまはとても不安で不安で、もっともっとできたんじゃないかと自分では反省しているんですけど、素晴らしい共演者の方々と共演できてクランクアップを迎えられるということはとても嬉しいです。公開したらたくさんの人に見てもらいたいと願うばかりです」と万感の思いを明かす。初の山田組への参加で「初めはとても緊張していた」という二宮さんは、「一日一日が非常に贅沢な時間だと感じることができました。また僕は作品の性質上、吉永さんとしか会話ができないので(笑)、今日はこんなにたくさんの人と会えて嬉しいですし、新鮮な気持ちです。長崎という地で終われるのが、卒業旅行ではないですけど、この地で終えられてよかったなと思っています」と思いを込めた。二宮さん演じる浩二の恋人・町子役の黒木さんは、「長崎の話ですし、こうして長崎で撮影ができるのは非常に嬉しいです。山田監督がずっと『戦争を知らない世代に伝えたいことがたくさんある』とおっしゃっていて、私も身近な話ではなかったので、この作品を通して、少しですが知ることができて、いいきっかけになりました」と戦後70年に思いを馳せる。また、町子に心惹かれていく黒田役を演じた浅野さんは、「僕は山田監督と吉永さんとは『母べえ』以来ですが、今回またご一緒できてとても光栄です。僕はとても大きな役ではないのですが、とても重要な役をいただいて、非常にやりがいがあるのですが、現場でも色々なことを勉強させていただいて、非常に楽しかったです」と語り、山田監督も「彼は『父と暮せば』でも宮沢りえちゃんの恋人役で出演しててね。不思議な縁」と感慨深げ。さらに、演劇界の重鎮である加藤さんは「非常に素敵な教会で撮影できて、感無量です。先日、喫茶店に行ったらば、時計が30個ぐらい置いてあって、全て11時2分で止まっていました。長崎の人たちの想いが強く残っているんだなと感じています」と、被爆70年の長崎に思いを寄せた。そんな本作で、初共演で親子役を演じた吉永さんと二宮さんは、お互いの印象も明かす。「二宮さんとは初めて会ったその日から、もしかしたら本当に自分の息子なんじゃないかと思うくらい、寄り添って演じることができました。かわいい息子です。お芝居は二宮さんはとてもしなやかなで、どんな状況でも力を入れずに、本当にすばらしい存在感で、私は引っ張ってもらいました。こういう息子に出会えて本当によかったと思います」と吉永さん。二宮さんも、「そう言っていただけただけで、この作品に出てよかったと思います。吉永さんから、僕の小さい頃の写真を見せてほしいと言われ、僕も久しぶりに自分の写真を見ました。そのことをきっかけに、実際には共有していない思い出などが想像できました」と語る。「本当に、とても優しいお母さんで、撮影が終わる度に『よかったね、よかったね』と言ってくれて、一度撮影が終わった時に抱きしめてくださいました(笑)」と、二宮さんが明かすと、「あんまり素敵なお芝居だったので(笑)」と吉永さん。それを聞いた二宮さんは、「本当に『よかった』と言っていただけたので、そういったことも、先ほども言った贅沢な時間だったなぁと」とふり返った。そんな2人に、山田監督も、「本当にお2人は甘ーいんですよね。とても甘いトローンとした味が漂っていてね。小百合さんも浩二の役に二宮さんが決まったと聞いたら、何度もよかったと喜んでくれて、いいキャスティングができたというよりは、この2人じゃなかったら成り立ってないんじゃないかと。時として恋人に見えるような甘さ、そういう独特の母子の物語になりえているのではないかと思います」と、期待を込めて語ってくれた。『母と暮らせば』は12月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月12日故・井上ひさしの遺志を継ぎ、山田監督が脚本を執筆、二宮和也と吉永小百合が親子役で初共演を果たす山田洋次監督最新作『母と暮せば』。このほど、本作の追加キャストに、加藤健一、浅野忠信が決定した。1948年8月9日。長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れる。「母さんは諦めが悪いからなかなか出てこられなかったんだよ」。その日から、浩二は時々伸子の前に現れるようになる。二人はたくさんの話をするが、一番の関心は浩二の恋人・町子のことだった。「いつかあの子の幸せも考えなきゃね」。そんなふたりの時間は、奇妙だったけれど、楽しかった。その幸せは永遠に続くようにみえた―。山田監督83作品目にして初のやさしく泣けるファンタジー映画である『母と暮らせば』。作家・井上ひさしが、広島を舞台に描いた『父と暮せば』と対になる作品を、長崎を舞台につくりたいと願っていたことを知った山田監督が、終戦70年となる今年、その井上さんの想いに捧げ映画化に臨む。既に発表されているキャストには、母・伸子役に吉永小百合、息子の浩二役に二宮和也、浩二の恋人・町子役に黒木華といった豪華なラインナップ。そして今回解禁となった追加キャスト発表では、一人で暮らす伸子(吉永)を心配し何かと世話を焼く“上海のおじさん”役に、舞台を中心に活躍し日本演劇界を代表する俳優である加藤健一、そして、黒木華演じる町子に心惹かれていく青年・黒田役に、現在公開中『寄生獣完結編』にも出演の浅野忠信が務めることがわかった。浅野忠信は、山田組には吉永小百合主演の『母べえ』以来の8年ぶりの出演となる。二宮和也との共演は初となり、二人がスクリーンでどんな掛け合いをしてくれるのかに期待がかかる。『母と暮せば』は2015年12月12日より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月29日『幸福の黄色いハンカチ』『鉄道員(ぽっぽや)』など日本が誇る名優・高倉健(享年83)が11月10日(月)、亡くなっていたことが明らかになり、吉永小百合、大竹しのぶ、広末涼子らこれまで共演した女優たちから追悼コメントが発表された。1956年に銀幕デビューを果たし、『網走番外地』『日本侠客伝』を始め邦画史上に残るヒット作に出演してきた高倉さん。CMで話題となった「自分、不器用ですから」という台詞で寡黙なイメージがあるが、多くの俳優陣から「健さん」という愛称で親しまれていた。遺作となったのは、高倉さんにとって6年ぶりの主演映画『あなたへ』だった。1980年に『動乱』で共演した吉永さんは、「お知らせに信じられない思いでおります。1986年に中国への旅を御一緒して以来、一度もお目に掛かっていませんでした。映画の世界に生きることの素晴らしさを教えていただいた方です。本当にありがとうございました。感謝の思いでいっぱいです」。また、『鉄道員』で共演した大竹さんは「『鉄道員』での、たった一度だけの共演でしたが、十本も二十本も映画を撮ったような、豊かで素晴らしいことを沢山教えて頂きました。映画人「高倉健」の魅力は、そのまま、人間『高倉健さん』の魅力です。美しく、気高く、そして何よりも優しい健さんを一生忘れません。神様みたいな人が、本当の神様になってしまったようです。淋しいです」。同作で共演した広末さんは「今もまだ信じられません。ただただ、悲しくて、淋しいです。健さんに撮影現場で聞かせてもらった音楽、入れてもらった珈琲、かけていただい優しい言葉たち、背筋の伸びた大きな体で、力強く抱きしめてもらった思い出…全て全部、忘れません」。さらにSNSでも各著名人がコメントを残している。<俳優・浅野忠信>高倉健さんのご冥福をお祈りします本当に悲しいですありがとうございました。<俳優・糸井重里>「気仙沼ニッティング」の、第一号のセーターを予約してくれて買ってくださったのが高倉健さんでした。あの時、ほんとうに勇気になりました。合掌。<俳優・八嶋智人>京都の東映太秦撮影所に初めて行った時、高倉健という楽屋を見付け、十数分その前で立ち尽くしていた。いらっしゃらないのに。高倉健という字面にはそういう力があります。これからそんな人は現れるんだろうか。大きな喪失感。凄いなぁ。合掌。すでに葬儀は、親族のみの密葬で行われているとのこと。ご冥福をお祈りいたします――。(text:cinemacafe.net)
2014年11月18日女優の吉永小百合が18日、俳優・高倉健さんの訃報を受け、東映を通じて追悼のコメントを発表した。1980年公開の映画『動乱』で共演した吉永は、「お知らせに信じられない思いでおります」と心境を伝え、「1986年に中国への旅を御一緒して以来、一度もお目に掛かっていませんでした」と、直接会ったのは約28年前であることを明かした。そして、「映画の世界に生きることの素晴らしさを教えていただいた方です」と高倉さんへの思いをつづり、「本当にありがとうございました。感謝の思いでいっぱいです」と感謝の気持ちを表した。
2014年11月18日歌手の小林幸子が50年の芸能生活の中で初のPRイベント出演として11月10日(月)、映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のブルーレイ&DVD発売記念イベントに出席した。映画は日本人作家・桜坂洋のライトノベルを原作に製作され、あのトム・クルーズが主演。近未来の謎の侵略者との戦争のさなか、殺されるたびにその朝に戻ってしまうというタイムループにハマってしまった主人公が繰り返しの経験を生かしながら敵に立ち向かっていく姿を描く。「芸能界の最強の“ラスボス”」と紹介されて登場した小林さんは「ラスボスでございます」と笑みを浮かべる。この日は目もくらむような全身金色に輝くド派手な衣裳だったが「オファーが“ラスボス”ということだったのでこのような格好になってしまいました」と語り、笑いに包まれる会場を見渡し「みなさんに笑顔になっていただけるのが嬉しいです」と満面の笑みを浮かべる。トム・クルーズ演じる主人公が命を落とすたびにパワーアップして甦るが、小林さんも常に新たなステージに挑戦し、そのたびにパワーアップしていることから、イベントの主催者が小林さんにぜひにとオファーし今回の出演は実現した。小林さんは「そんな風に思っていただけるのが嬉しい」と語り「みんな、そうやって生きていきたいと思うけどなかなかうまくいかないもの。でもこの映画からはパワーを感じました」とも。小林さんはニコニコ動画の年越しイベントでライヴを配信するなど、近年、ネットで話題になることも多く、“ラスボス”という愛称もネット上でつけられたもの。これについて「最近は慣れました。“ラスボス”と検索すると“小林幸子”と出てくるので(笑)」と語り、夫の反応についても「楽しんでるみたいです」と笑う。ネット上のみならずコミックマーケット(=コミケ)で自らブースに立ってミニアルバムCDを手売り販売したことも大きな話題となったが「とってもいい経験でした。いいもの、自分で作ったものを見てほしいという気持ちはプロもアマも同じ。やって良かったと思います」と語り「1キロの行列ができたんです」と明かす。特に、これまでの自身のコンサートでは見られなかった様々なコスプレのファンと触れ合えたことが嬉しかったそうで「最初はちょっと引きましたが(笑)、これだけの方に『頑張ってください』と言われ、クセになりそうな気持ちでした」と語った。もしも、主人公のように時間を戻れるなら?という問いに「歌い手としてやってきた50年は『前へ前へ』という気持ちだったので戻りたいとは思わない」と力強く語りつつ「デビューする前の新潟の肉屋の幸ちゃんにという気持ちはあるかな…?」と笑う。この先もまだまだ新しい企画を計画中だそうで「考えてますが言えません」とニヤリ。演歌歌手というイメージからはかけ離れた近年の様々な活動について「『これだけやって来たのになんで?』と仰る方もいますが、『思い込みを捨てて思いつきを拾う』――そうしないと新しいものは入ってこない。スタッフと一緒に面白がってやった結果であり、自信にも繋がりました」と迷いなく語っていた。『オール・ユー・ニード・イズ・キル』ブルーレイ&DVDは11月12日(水)より発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:オール・ユー・ニード・イズ・キル 2014年7月4日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS(BMI)LIMITED
2014年11月10日吉永小百合が主演を務めた映画『ふしぎな岬の物語』の舞台あいさつが15日、千葉・USシネマ木更津で開催され、女優人生で初めて映画の企画を手がけた吉永小百合と成島出監督、スペシャルゲストとして実在の喫茶店「音楽と珈琲の店 岬」の店主・玉木節子さんが登壇した。同映画は、作家・森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』が原作。モチーフとなった喫茶店「音楽と珈琲の店 岬」が実在する千葉県明鐘岬を中心に、館山ファミリーパークや和田浦漁港、大多喜町・大多喜駅、上総中野駅、勝浦漁港、千葉市ブルーフィールドなどでロケーションを敢行。舞台あいさつが行われたUSシネマ木更津は、「音楽と珈琲の店 岬」から最も近い映画館となる。舞台あいさつでは撮影時のエピソードや交流の様子はもちろん、同作品を生み出した「音楽と珈琲の店 岬」の魅力についてもトークが繰り広げられた。玉木さんが同店で提供しているコーヒーを吉永と成島監督にプレゼントする場面もあり、優しさとコーヒーの香りに包まれたイベントとなった。吉永は「色々な意味で千葉との繋がりができて嬉しいです」と話し、「コーヒーの淹れ方をマスターして毎日淹れていて、今朝も淹れてきましたが、淹れる時に、心の底から『おいしくなあれ』と願うとおいしくなるものですね。節子さんとは、お会いした時からずーっと友達だったという感じがしました」と続けた。成島監督は千葉県の茂原に15年以上住んでいることから、外房で映画が撮れた喜びを表した。「撮影中は、吉永さんの淹れるコーヒーを飲み、撮影終わりは節子さんの淹れたコーヒーを夕日を見ながら飲むという幸せな生活をしていました。吉永さんがこの映画に入る前に『旅人の心のオアシスになればいいね』とおっしゃっていたんですが、まさに岬の喫茶店は今そういう風になっていて嬉しいですね」とコメント。玉木さんは「今も岬に来る方は『小百合さんはどこに座られたの?』とあらゆるところに座られるの。岬は小百合さんの匂いでいっぱいです」と反響エピソードを明かし、「今もお客さまと話すとき、海を見ている時、コーヒーを淹れている時、常に小百合さんが寄り添っているような気持ちを感じて生きています。小百合さんが中に入っちゃったような! 双子の気持ちがよくわかりましたね」と語った。(C)2014「ふしぎな岬の物語」製作委員会
2014年10月16日吉永小百合が初めて企画も手がけた主演作『ふしぎな岬の物語』の公開を記念して、キャストと監督による初日舞台あいさつが10月11日(土)に丸の内TOEIで開催される。その他の写真本作は、千葉県に実在する喫茶店をモチーフにした森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』を映画化するもの。岬に立つ小さなカフェを舞台に、そこに集う人々の温かくも切ない人間模様が描かれる。吉永小百合がカフェ店主に扮し、阿部寛、竹内結子、笑福亭鶴瓶ら実力派俳優が脇を固める。メガホンを執るのは『八日目の蝉』の成島出監督。初日舞台あいさつは、丸の内TOEIで2回行われ、吉永、竹内、笑福亭鶴瓶、春風亭昇太、成島監督が登壇する。チケットは、10月4日(土)午前10時より一般発売が開始される。『ふしぎな岬の物語』10月11日(土)会場:丸の内TOEI9:20の回上映後/13:00の回上映前登壇者(予定):吉永小百合/竹内結子/笑福亭鶴瓶/春風亭昇太(9:20の回のみ登壇)/成島出監督料金:大人2000円、大学・高校生1700円、3才~中学生1200円、シニア1300円、障がい者手帳お持ちの方(付き添い1名様まで同額)1200円チケット発売:10月4日(土)10:00AMより
2014年10月02日ポスト幸子の衣装の女王かいよいよ大晦日、夜に行われる「第63回NHK紅白歌合戦」に関心が集まっているが、29日行われた同番組のリハーサルで、“ご当地ソングの女王”として知られる水森かおりが、超巨大衣装で登場、入念にその仕掛けをチェックする姿などが確認されたそうだ。今年の紅白歌合戦には、これまで恒例となってきた豪華衣装の小林幸子、美川憲一らの姿がない。とくに小林幸子の巨大衣装パフォーマンスは、各方面から注目されていたものだけに、見られないとなるとさみしさを感じていた向きもあるだろう。だが、水森の衣装はリフト装置を用いるなど、まさにポスト幸子と呼んでしかるべきものになっている模様で、本番には新生・衣装女王の“メガ水森”が見られそうだ。NHKから打診も水森の衣装は、6.3mの高さまでせりあがるといい、その最大上昇した際のドレス裾幅は約10mにもなるとか。使用した布の総延長も約700mというからすごい。美しさもさることながら、その迫力に圧巻だ。きゃりーぱみゅぱみゅや美輪明宏らの衣装にも注目が集まっているが、どうやら巨大衣装の歴史は水森が継ぐらしい。この巨大ドレスは、水中に咲く大輪の花をイメージし、デザイナーの桂由美氏の参加で考案されたものだそうだ。NHK側からの打診で実現されたといわれており、番組“公認”の後継といったところか。元の記事を読む
2012年12月31日女優の吉永小百合が12月18日(火)、都内のホテルで開かれた「第37回報知映画賞」の表彰式に出席。『北のカナリアたち』での熱演が評価された吉永さんは、28年ぶりに同主演女優賞を獲得したが「みなさんから良い作品だという声をたくさんいただき、手応えもあった。もしかしたら、作品賞かなと期待していたので、私ひとりでいいのか…という思いがあります」と恐縮した様子。それでも『北のカナリアたち』、『ALWAYS 三丁目の夕日’64』の2作品で助演男優賞を受賞した森山未來、お祝いに駆けつけた共演者の満島ひかり、撮影を手がけた木村大作氏とステージに居並び、『北のカナリアたち』がこの日の“主役”となった。「今年は決選投票で、僅差だったと伺っています」(吉永さん)という通り、大接戦となった作品賞を制したのは、内田けんじ監督の『鍵泥棒のメソッド』。内田監督の受賞を祝おうと、堺雅人、広末涼子、香川照之という豪華キャスト陣が駆けつけ表彰式を彩った。「終始ワハハと笑いながら、楽しく平和に撮影した。だから、逆にインタビューで答えることがなくて、インタビュアーさんを困らせちゃったほど」(堺さん)、「素っ裸のまま、銭湯ですっ転ぶ(笑)。そんなたった1秒のシーンを、丸一日かけて撮影したのが昨日のよう」(香川さん)。ちなみに、広末さんは体調不良で声が出ず、挨拶こそなかったが、その分男優2人が丁々発止のやりとりで盛り上げ役を買って出るなどチームワークは相変わらず。内田監督も「この映画は、とにかくキャストが良かった」と喜びの笑顔を見せていた。また、高倉健が約6年ぶりの出演作『あなたへ』で、第2回(1977年)以来の主演男優賞を受賞した。スケジュールの都合で表彰式は欠席となったが、「今回の受賞を励みに、これからも精進していきたい」とメッセージを寄せ、さらなる飛躍を誓うと、会場からは大きな拍手が沸き起こった。高倉さんの代理として、同作がなんと20本目のタッグとなる盟友・降旗康男監督が登壇し、「健さんを鉄に例えるのも何ですが(笑)、『鉄は熱いうちに打て』という言葉もあるように、とにかく早く次の作品を撮りたい」と次なる21本目に期待感。「ぜひ面白い企画で、健さんを誘い出してくれれば、友人として嬉しい」と映画関係者が集う会場でアピールしていた。<「第37回報知映画賞」受賞結果一覧>作品賞・邦画部門:『鍵泥棒のメソッド』(内田けんじ監督)作品賞・海外部門:『アルゴ』(ベン・アフレック監督)主演男優賞:高倉健(「『あなたへ』)主演女優賞:吉永小百合(『北のカナリアたち』)助演男優賞:森山未來(『ALWAYS 三丁目の夕日’64』『北のカナリアたち』)助演女優賞:安藤サクラ(『愛と誠』『その夜の侍』)監督賞:吉田大八監督(『桐島、部活やめるってよ』)新人賞:満島真之介(『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』)新人賞:能年玲奈(『カラスの親指』)■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会あなたへ 2012年8月25日より全国東宝系にて公開© 2012「あなたへ」製作委員会ALWAYS三丁目の夕日‘64 2012年1月21日より全国東宝系にて公開© 2012 「ALWAYS三丁目の夕日‘64」製作委員会 北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会愛と誠 2012年6月16日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「愛と誠」製作委員会その夜の侍 2012年11月17日より全国にて公開© 2012「その夜の侍」製作委員会桐島、部活やめるってよ 2012年8月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「桐島」映画部©朝井リョウ/集英社11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち 2012年6月2日より全国にて公開カラスの親指 2012年11月23日より全国にて公開© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズアルゴ 2012年10月26日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2012年12月18日「ぴあ」調査による11月1日、2日、3日公開の映画・満足度ランキングは、吉永小百合主演映画『北のカナリアたち』がトップに輝いた。2位に料理家・辰巳芳子が食を通して“人の命の尊厳”を唱える映像記録『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』が、3位に和田竜のベストセラー小説を野村萬斎主演で映画化した『のぼうの城』が入った。上位作品の画像1位の『北のカナリアたち』は、湊かなえの短編小説を原案に、阪本順治監督が映画化した東映創立60周年記念作品。20年前に起こった“ある事件”に翻弄される女性の姿が描かれる。劇場には幅広い世代の観客が足を運び「気がついたら自然と涙が出ていた」「吉永小百合はとてもキレイで魅力的だった」「若い俳優たちの演技が凄い。特に森山未來は適役」「自分の子ども時代や、その頃の純粋な気持ちを思い出した」「ストーリーがいいだけでなく、情感や雰囲気のある作品。人との繋がりというテーマを感じた」などのコメントが寄せられた。2位の『天のしずく…』は、料理家の辰巳を通じて、私たちの食や、現代の食糧事情、そして日本のゆくえについて考えるドキュメンタリー。出口調査では「辰巳先生の姿勢に大変共感した」「映像がとても美しい。食料自給率など日本食について考えさせられた」「身体を作っているのは食だと改めて実感。自分の食生活を見直し、子どもにも継承していきたいと思った」「農作物が命に繋がるというメッセージがきちんと伝わってくる作品。若い人に観てほしい」など、女性を中心に支持を集めた。(本ランキングは、2012年11月1日(木)、2日(金)、3日(土)に公開された新作映画14本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2012年11月05日女優の吉永小百合が3日、都内で開催された主演最新作『北のカナリアたち』(阪本順治監督)の完成披露会見に、共演する柴田恭兵、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平とともに出席した。舞台となる北海道・礼文島と利尻島での過酷なロケを無事に終え、「あまりの厳しさに乗り越えられないのでは…と不安になったことも。今は完成してホッとしております」と安どの表情を見せた。その他の写真原案は『告白』の湊かなえ氏が昨年発表した『往復書簡』(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」。20年前に一人の女性教師・はる(吉永)と生徒6人の間に起こった転落事故を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、当時明かされることのなかった謎と真実が、一つの衝撃的な結末を導き出すというヒューマン・サスペンスで、東映創立60周年記念作品として全国公開される。吉永は「サスペンスなんですけど、最後には登場人物全員の思いやりや優しさ、温かさがジンワリと伝わる作品になった。辛いことが多い時代ですが(観客の)皆さんの心に、温かい思いが灯ってくだされば」と格段の思いでアピール。劇中で仲村トオルとのキスシーンも披露しており、「二人の心の通い合いをどう表現するか阪本監督と相談し、監督が『じゃあ、キスシーンにしましょう』と(笑)。台本にもキスシーンはあったが、アップで撮ることになったので、監督の度胸に驚かされました」と告白。「撮り終えた後は余韻というか、不思議な気持ちになった」と少し照れくさそうに振り返った。はるの夫を演じた柴田は「まるで吉永さんの手の上でコロコロ転がされた感覚で、心地よかった。今後、何度も何度も共演させていただきたい。ぜひお願いします」と再共演を懇願し、吉永も「次はアクションですか?」とすっかりその気。一方、はるの父親を演じた里見は「吉永さんの親父役と聞いて、ちょっとがっかりしたんですよ(笑)。ぜひ次回は恋人役で」とこちらも吉永との再共演に意欲を見せた。宮崎ら“20年後の子どもたち”を演じた若手俳優陣も、吉永との共演、そして厳しい自然と向き合うロケを通して、感慨を噛みしめていた様子。会見にはキャストに加えて、阪本監督をはじめ、木村大作氏(撮影)、湊かなえ氏(原案)、那須真知子氏(脚本)、川井郁子氏(音楽)、黒澤満氏(企画)らスタッフ陣も顔を揃えた。『北のカナリアたち』11月3日から全国でロードショー取材・文・写真:内田 涼
2012年10月03日東映創立60周年記念作品となる映画『北のカナリアたち』の完成報告会見が10月3日(水)に行われ、主演の吉永小百合を始め柴田恭兵、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平、阪本順治監督らが出席した。「告白」などで知られる湊かなえの連作集「往復書簡」(幻冬舎刊)に収録された「二十年後の宿題」を原案に映画化した本作。北海道の離島にひとりの女教師が赴任し、彼女の下で6人の生徒たちがのびのびと育っていくが、ある日痛ましい事故が…。その傷を抱えたまま巣立っていった教え子たちと教師の運命が20年の時を経て絡み合っていく。北海道の礼文島、利尻島で冬と夏の2回にわたりロケが行われたが、特に冬は極寒の中での過酷な撮影が続いた。吉永さんは「あまりの厳しさに『乗り切れないのでは?』と思ったこともあった」と述懐。「それでもスタッフやここにいる出演者のみなさんが頑張ってくださっているのだから、『私ももっとしっかりしなくちゃ』と思い、夏に向けて体力作りもしました」と明かす。吉永さん演じるはる先生の教え子の20年後を演じた森山さんら若手キャスト陣は、吉永さんとの共演、吉永さんの指揮で合唱をするシーンで強く感じるものがあったよう。森山さんは「僕らが歌うシーンは20年前の子供たちと違って綺麗な声で歌うというよりも、20年の時を経てどんな経験をしてまたあの分校に戻ってきたのか?というところ。それぞれが様々な方向に歩き、“ずれ”を感じながらも6人が歌うんですがすごく気持ちよかったです。(映画を観て)自分が出ているのに『いいな』と思えました」と語る。満島さんは「何度もテストをやって気持ちが高揚しすぎるところもあったんですが、吉永さんが本当はこっちを向くはずなにずっとふり向かないことがあったんです。それが高揚感も緊張感もあるけど、空気が澄んだ静かなものになった瞬間に吉永さんがふり向いてシーンが始まったんですが、そのときの表情は、後からみんなで『凄まじかったね』と話をしました。神々しくて、静かだけど美しくて…葛藤も抱えたフッとした表情でした」と尊敬を込めて語った。宮崎さんは吉永さんと目を合わせない芝居が多かったそうで「ストレスがありましたが、指揮をしている吉永さんの顔をしっかりと見られて幸せでした」と告白。小池さんも「歌いながら鳥肌が立つような体験でした」と語る。20年後の6人がこの歌のシーンで初めて揃って再会することになるが、松田さんは「それまでは(6人の関係性や過去が)想像でしかなかったので、それを繋げるものは歌しかなかった。練習でも吉永さんが指揮をしてくださったんですが、想像が形になっていくようで余計な芝居が要らず、本当に久々の再会という感じがして不思議でした」と感嘆を込めて述懐した。吉永さんは“教え子”たちの言葉に目を細めつつ「6人が真っ直ぐに私を見てくれて、それだけで何とも言えぬ感動があり、この場に居合わせてよかったと思いました」としみじみ。「何冥利に尽きると言ったらいいのか…私は先生になりたいと思ったこともあったので、先生冥利に尽きるというか」と現場で感じた幸福を明かした。また吉永さんは劇中、仲村トオルとのキスシーンも披露。吉永さんの映画でのキスシーンは『北の零年』(’05)での渡辺謙とのシーン以来となるが「(はる先生と)仲村トオルさんとの心の通い合いはどういうもの何だろう?と監督とよく話し合いました。トオルさんは撮り終えてその日、東京に帰られたんですが、気恥ずかしくてトオルさんのところに行けず、余韻があり不思議な思いに駆られました」と静かな笑みを浮かべて語った。撮影開始前の制作発表会見で「これまでにない吉永さんを撮りたい」と語っていた阪本監督は、「見たこともない吉永さんの表情というのは、僕が演出で作るのではなく物語がそれを求める瞬間があるんです。不思議な雰囲気を醸し出したショットを感じていただければ」と手応えを口にした。『北のカナリアたち』は11月3日(祝・土)より公開。■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年10月03日「告白」などで知られるベストセラー作家・湊かなえの小説を原作に、吉永小百合を主演に迎えて贈る東映創立60周年記念作品『北のカナリアたち』。北の大地での過酷な撮影の最中に、シネマコンプレックス「MOVIX」のためだけに収録された貴重な特別映像がシネマカフェに一足早く到着!湊かなえの短編集「往復書簡」(幻冬舎文庫)に収録の一遍「二十年後の宿題」を原案に、ひとりの女性教師と6人の教え子たちの運命の再会、20年前に起きたある事件の真相を描き出す。主演の吉永さんを始め、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮﨑あおい、小池栄子、松田龍平など豪華なキャスト陣の共演でも話題の本作。吉永さんのコメント、さらに20年前の生徒役の子供たち6人が歌う「MOVIX」のテーマソングをバックに、本作の劇中映像と未公開メイキングシーンで構成されたこの映像。子供たちによる牧歌的なメロディの美しいコーラスと、そこに映し出される劇中のサスペンスフルな映像のコラボレーションは何とも形容しがたい緊張感がある。映像冒頭のほのぼのとした雰囲気に油断していると、森山さんや満島さんらが演じる20年後の子供たちのこれまで抱えてきた葛藤や不安が次々に映し出され、観るものを釘付けにする。しかし、何よりも驚かされるのが映像の冒頭から流れるこの子供たちの“天使の歌声”。本作でも重要な役割を果たすこの歌声は、3,100人の中から選ばれた子供たちによるものなんだとか。“日本最後の秘境”と言われる利尻・礼文島で、天使たちの歌声はどのように響き渡るのか?まずは、こちらの映像から注目の特別映像をチェック!『北のカナリアたち』は11月3日(土)より全国にて公開。※こちらの特別コラボ映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年09月14日対立がなければ“幸子×スカイツリー”社長の解任など事務所騒動の渦中にある歌手の小林幸子。毎年恒例の年末、NHK紅白歌合戦における豪華絢爛な衣装でおなじみだが、この騒動で明るみになった対立がなければ、今年の衣装は東京スカイツリーとコラボした「メガツリー」で進められる予定だったことが22日、明らかになった。解任された元社長の話によれば、東京スカイツリーをイメージしたセット衣装で、展望デッキ部分に小林の顔がくるようなものとし、紅白歌合戦の開催史上でも最高の高さまでせりあがる仕掛けとしたい考えだったという。スカイツリーは開業するも幸子ツリーは幻にこのスカイツリー衣装の構想はすでに関係者にも打ち明けられていたそうだが、今年に入って、小林の夫である林明男氏と紅白の衣装などをめぐって対立を深め、4月に社長が解任されたことで実現とはならないものになったとみられる。元社長は、東日本大震災からの復興の象徴的存在ともなりうる、日本の未来へのシンボル、東京スカイツリーを衣装にすることで、多くの人々を勇気づけるとともに、来年小林が迎えるデビュー50周年へとつなげたかったとしている。22日、東京スカイツリーは無事開業したものの、“メガな幸子ツリー”は幻となったらしい。元の記事を読む
2012年05月23日小林幸子、元社長との関係修復に失敗、紅白出場も赤信号演歌歌手の小林幸子が事務所の元、社長の解任騒動での和解に乗り出しているが、決裂状態だと日刊サイゾーが報じている。小林は芸能界のドンと呼ばれているバーニングプロダクションの周防郁雄社長に、和解の意向を伝えてもらったが、元社長側はお金の問題では無く、誠意が感じられないとして和解を拒否したという。芸能プロの関係者は、ここまで関係がこじれると元には戻らないと、推測している。紅白名物の豪華衣装全てが元社長の仕切りNHK紅白歌合戦で名物となっている豪華衣装で、10年以上ヒット曲の無い小林の紅白出場を不動の物にしてきた立役者は元社長であり、小林は袖を通すだけだったという。小林の仕事に介入し、衣装のコストカットを主張していたという小林の夫に、元社長と同様の働きは不可能だという。元社長の偉大さを確認小林が故郷の新潟県・長岡市山古志地区で毎年開催してきた恒例の田植えは、もともとは元社長、元専務の3人で進めてきた企画だった。小林一人になった今、水田の提供者から断られるという事態も起きている。敏腕社長を自ら追放し四面楚歌の状態の小林だが、何とか踏ん張って、発売が無期延期になっている新曲を、一日も早くリリースして、久々の大ヒットを狙ってほしい。元の記事を読む
2012年05月21日TV「クギズケ」で明かす幸子騒動の悲喜こもごも22日放送の読売TV「クギズケ」(関西圏放送)に出演した芸能レポーター達が、小林幸子のお家騒動で泣いた人、笑った人を発表。小林の元社長と元専務は、これまで小林のグッズなどを扱っていた既存(株)企画室を、新人発掘、育成に切り替え新たに出発すると発表し、お家騒動も終息しつつあるという。そんな中、今回の小林のお家騒動で泣いた人、笑った人を発表。泣いた人小林の夫、「TESホールディングス」社長・林明男氏が経営する会社の本社は東京大学のキャンパスの中にある。騒動があって以来、暇な学生が会社の前でたむろし、会社の事務員がよく追い払っている姿を見るという。現在、東大は二つの派閥に分かれ、一つは民間企業を積極的に受け入れる派、二つは大学は研究だけに専念していれば良いという派だ。これまでは前者が優勢だったが、今回の騒動で形勢逆転すれば、林氏の会社は東大を出て行くことになる可能性もあるという。笑った人一方、演歌界では小林の騒動で多くの演歌歌手が仕事場などに押し寄せた記者たちにコメントを求められている。その際、演歌歌手たちは新曲やコンサートの日程などもPRしている。歌手の中には、この際新曲発表イベントを早めにしようかとの動きもあるという。紅白出場も取りざたされている小林だが、大がかりな小林の衣装・メガ小林の代わりにメガ昌子(森昌子)の可能性もあるという。理由としては小林の元専務の次男が森の事務所の社長という事を上げている。元の記事を読む
2012年04月24日小林幸子、33年連れ沿った社長と専務の解雇騒動に夫の影8日放送の昼番組、読売TV「クギズケ」にレギュラー出演している芸能レポーターの井上公造は小林幸子の個人事務所の社長解雇などの泥沼御家騒動についてレポートした。来年、歌手生活50周年という記念すべき年を迎える演歌のトップスター小林幸子の周辺が、収拾のつかない状態に追い込まれているという。個人事務所の社長と専務の解雇小林と33年共に生きて来た女社長と専務を解雇、退職金も払わない。来年の50周年記念コンサートも中止。井上公造・語録「久々にドロドロ ドロドロしています 」古くから小林と女社長を見続けている井上は、社長抜きでは小林幸子を語れないという。社長は結婚もせず、小林の為に生きてきた人とも語った。小林が所属していた第一プロを離れるとき、違約金2億円を用立てたのは社長で、社長同様解雇された専務はそのお金を出した一人。そして専務の持つビルに小林プロが入るという深い関係を続けてきた。お家騒動の発端は?小林は昨年8歳年下の医療関連会社社長の林明男氏と結婚。結婚発表当初から結婚会見を林氏が仕切りたいとの意欲を見せていたという。また名物、紅白歌合戦の小林の衣装(装置)が高すぎる。僕なら3分の1の予算で出来る。クレーン車も用意できると豪語。僕はスーパーマンだとも...。元々、小林の人気を確立した紅白の豪華衣装の考案は社長で、美川憲一が紅白歌合戦を卒業する時、NHKは小林も一緒の卒業を考えたが、社長が冗談じゃないと談判した。既に修復は不可能井上は、二人の関係は元のさやには戻らないとも話す。新婚旅行から帰ってきた小林に「いつ、辞めるの?いいから辞めて」とまで言われた社長は「悔しい。残念。今は仕事をしたいと思わない」と話す。井上は社長と小林の間は、訴えるかどうかの段階だという。「クギズケ」でメイン司会を務める上沼恵美子は小林幸子の才能を惜しみ、夫婦といえども相手の仕事に口を出さないルールを作るのが上手くいく方法だとアドバイスをした。編集部日野静香元の記事を読む
2012年04月09日吉永小百合が厳しい寒さの北海道で映画撮影1月13日、女優の吉永小百合が東映創立60周年記念映画「北のカナリアたち」の撮影のため寒さ厳しい北海道、礼文島で2日間の撮影をした。氷点下11度という厳しい寒さの中、撮影したのは、吉永演じる先生が、20年前に天使の歌声を持っていた教え子6人と時を経て思い出の島の学校で再会するというシーンだ。成長した教え子たちを抱きしめたい大人になったかつての教え子たち6人は、それぞれ見事に空白の20年の歳月を演じ、映画.コムによると吉永は「みんなかわいくて、役ではなく私、個人としてもハグしたくなります。俳優をやっていなかったらこんな素敵な教え子たちに出会えなかった。お芝居もみんな20年の歳月をきちっと作って、それを埋めて表現するのを目の当たりして、逆に学ぶことも多かったです」と、感慨深げに話したという。そして6人との合唱の練習のシーンでは、皆が可愛くて仕事ではなく、個人として抱きしめたくなったという。新しいジャンルの映画になるのでは?吉永は、「北のカナリアたち」は現在と過去が交互に出てくるシナリオになっている。明日への新しい第一歩を踏み出していく(再生に向かう)ような新しいジャンルの映画になるのではと本作への深い思い語った。20年後の生徒たちを演じる役者たち吉永が絶賛した生徒役の6人は、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平が演じている。ストーリーは利尻、礼文島を主要舞台としたサスペンス映画20年前に起きた事故がきっかけで、島を出た小学校教師の(吉永)が、教え子の一人が事件を起こしたことを知り、かつての教え子たちに会う旅に出る……。(映画.コムより)元の記事を読む
2012年01月18日東映創立60周年記念プロジェクト『北のカナリアたち』の製作発表会見が29日に都内で行なわれ、主演の吉永小百合、柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗ら出演者と、阪本順治監督、撮影監督の木村大作、原案者の湊かなえらスタッフ、そしてオーデションで合格した5名の子役が登壇した。会見の模様映画『北のカナリアたち』は、湊の著書『往復書簡』に収録されている『二十年後の宿題』を原案に、20年前の小学校で合唱を教える先生と生徒たちに起こった悲劇の事故から、時を経て描かれる先生と教え子たちとの絆を描くサスペンス巨編。吉永は「『動乱』、『海峡』、『北の零年』と、北海道の雪中で撮影してまいりましたが、今回は一番大変になるのでは。初心に帰ったような思いでワクワクドキドキします」とあいさつし、阪本監督は本作を「痛ましい出来事と、天使の歌声という組み合わせは違和感あるように思われるかもしれないが、相乗効果で一級のエンターテインメントに作り上げたい」と説明。木村撮影監督は「美しさは、厳しさの中にしかない。今回は格好のロケーション」と意気込みを語った。また、柴田は「役者になったらいつの日か…と思っていた夢が叶いました。私が吉永さんの夫役ということで、ご不満の方も多いと思いますが、サスペンスなので勘弁してください」と恐縮し、島に赴任してくる警官役を演じる仲村は「“あぶ刑事”で大変お世話になった恭兵さんに恩を仇で返すような役ですが、僕を育ててくれた大先輩方に“まな板の上の全裸の鯉”のような気分でなされるがままに料理していただきます」とコメント。宮崎あおいは仕事のため会見を欠席したが、ビデオメッセージで「台本を開いて、吉永小百合さんを始めとする素晴らしいキャストの中に自分もいることがうれしくて幸せです」とコメントを寄せると、吉永は「先日『ツレがうつになりまして。』を拝見しました。実力があってとてもキュートな宮崎さんと2日からいきなり共演するのでとても楽しみです」と期待を寄せた。本作は、北海道北部にある離島・礼文島と利尻島で今冬から撮影を開始し、来年初夏クランクアップ、来秋以降に公開される予定。『北のカナリアたち』2012年秋以降全国ロードショー
2011年11月30日東映創立60周年記念作品として吉永小百合を主演に迎えた映画『北のカナリアたち』がついに始動。11月29日(火)に都内で開催された製作発表会見に吉永さんを始め、柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、小池栄子、勝地涼、松田龍平にメガホンを取る阪本順治、撮影監督の木村大作、原案となる小説の著者で「告白」(双葉社刊)の作者としても知られる湊かなえ、オーディションで出演が決まった5名の子役たちが出席。さらに、この日は都合で欠席となったが宮崎あおいの出演も発表された。湊さんの小説集「往復書簡」(幻冬舎刊)に収録されている「二十年後の宿題」を基にした本作。かつて北海道の離島で教師として働き、いまは東京の郊外で図書館の司書をしている女性と、奇跡の歌声を持った彼女の最後の教え子たちの運命の再会、20年前のある事件の真相を壮大なスケールで描き出す。撮影は北海道の最北端の稚内からフェリーで2時間の礼文島、利尻島で冬と夏に分けて行われる。これまで『北の零年』や『海峡』など北の地を舞台にした数々の作品に出演してきた吉永さん。7月に訪れたという利尻について「胸が震えました。日本の景色と思えないような感じがしました」とその美しさを語る。一方で「今回が一番大変になるのでは?」とクランクインを前に心情を明かした。吉永さんの夫役を演じる柴田さんは「役者を始めたときからいつの日か吉永小百合さんと共演したいと思ってました。夢が叶いました」と喜びを語る一方で、最初に共演を聞かされたときは「ちょっと待って!“サユリスト”の方々に申し訳ない、というのが心の声でした」と恐縮した面持ち。仲村さんは「まだ詳しく話すなと言われている」と役柄について言葉を濁したが、「柴田さんとは『あぶない刑事』でご一緒して、中華街で何百回と食事をご一緒しましたが一度としてお金を払ったことがなかった。そんな柴田さんのご恩を仇で返すような役と言っていいと思います」と苦笑いを浮かべていた。里見さんは「何十年も前になるのかな…?『キューポラのある街』という映画を観たら、かわいらしい少女がピョンピョンと跳ねるような芝居をしていて。それ以来、僕はサユリスト」と告白。今回は吉永さんの父親役だが「僕もいよいよ吉永さんの相手役をすることになったか?と思って喜んでいたら父親役でした」と笑いを誘いつつ「光栄です」と笑顔を見せた。吉永さんは今回の共演陣とは全員、初共演になるが「黄門さまに『あぶ刑事』と大人チームはバラエティに富んでます」とニッコリ。一方、吉永さん演じるはる先生のかつての教え子を演じる森山さん、勝地さん、満島さん、小池さんはいずれも、吉永さんを始めとする錚々たる先輩俳優との共演に「緊張してます」。満島さんは吉永さんとの初対面に「とっても優しい方で、それに甘えて(笑)、一生懸命頑張ります」と語り、小池さんも「あまりの美しさと優しさに圧倒されました。そして『はる先生がいる!』という、何とも言えぬ安心感も感じました」とふり返った。同じくかつての教え子のひとりを演じる松田さんは「楽しみです。(撮影の)木村さんもいるのでにぎやかな現場になりそうな予感がします」と期待を口にした。この日、欠席となった宮崎さんからも意気込みを語るビデオメッセージが到着したが、吉永さんは「先日、『ツレがうつになりまして。』を拝見しましたが、実力があってキュートな女優さんです」と宮崎さんを絶賛した。この豪華キャストの手綱を握る阪本監督は「みなさん、個性豊かなので架空の登場人物ではありますが、自分らしさをふんだんに出していただければ」と抱負を語る。長年、撮影監督で活躍し、監督デビュー作の『劔岳点の記』の映像が絶賛された木村さんは「美しさは厳しい中にしかない。過酷で厳しい中にいる人間は美しい。吉永さんは厳しい自然が好きな方なので、相当の映像が撮れると思う」と自信をのぞかせた。質疑応答に続いて、3千人を超えるオーディションで選ばれた、天使の歌声を持つ子供たちが吉永さんと共に登場。透き通るような歌声で「翼をください」を歌い上げた。『北のカナリアたち』は2012年秋以降、全国にて公開予定。■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開■関連記事:吉永小百合、主演最新作が決定!原案は「告白」の湊かなえ
2011年11月29日女優・吉永小百合の主演最新作『北のカナリアたち』が東映創立60周年記念作品として2012年秋に全国公開されることが9月1日(木)、東映本社で行われた記者会見で発表された。原案は「告白」の湊かなえが昨年発表した「往復書簡」(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」。会見にはメガホンを取る阪本順治監督、プロデュースを手がける東映の岡田裕介代表取締役社長らが出席し、作品への意気込みを語った。舞台は日本最北の地である利尻島・礼文島。20年前に一人の女性教師と生徒6人の間に起こった“ある転落事故”を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、当時明かされることのなかった謎と真実が、一つの衝撃的な結末を導き出すというヒューマン・サスペンス。吉永さんが主人公の小学校教師・川島はるを演じる。また、物語のキーとなる“天使の歌声”を持った児童たちは全国規模で子役オーディションを行い、キャスティングが決定する予定だ。阪本監督は「吉永さんを演出できるなんて夢にも思わなかった。吉永さんの魅力を大事にしつつ、せっかくなので、誰も見たことがない吉永さんの“ある瞬間”をお見せできれば」と大女優との初タッグに早くも武者震い。そして「教師と生徒の血が通った交流を通して、過去の清算や許しをテーマに、丁寧に演出していきたい」と抱負を語った。実際、北海道の利尻島・礼文島でのロケが予定されており「風景も言語。大作さん(本作で撮影監督を務める木村大作。2009年に『劔岳点の記』で監督デビューした)と同じで、とにかく厳しい環境の中で粘って粘って、いいものを撮る」と決意も新ただ。また会見では、吉永さんのコメントも発表された。「この夏、利尻・礼文を訪れ、息をのむような自然の大きさ、美しさに圧倒されました。雄大な風景の中での映画づくりに参加する嬉しさに、胸がときめいています。湊かなえさんの素晴らしい作品をベースにしたカナリアたちと教師のサスペンス・ストーリー。観客のみなさまの胸に響く映画になりますよう、阪本監督のもと、全力で取り組みます」と静かな闘志を燃やしている。今冬、撮影第一期として東京、北海道(札幌、稚内、礼文島、利尻島他)でクランクイン。2012年初夏に撮影第二期が行われた後、夏にクランクアップする予定だ。公開は2012年秋で、全国300スクリーン規模での上映が予定されている。『北のカナリアたち』は2012年秋、全国にて公開。「天使の歌声を持つ子役オーディション」公式サイトwww.kitanocanaria.jp※応募締切:9月15日(木)撮影/三浦憲治 写真提供/「夢の続き」(世界文化社)■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開
2011年09月02日小林幸子(57)が8歳年下の会社社長と結婚!!30日、スポーツ報知の取材で、歌手の小林幸子(57)が再生医療の会社「TESホールディングス」の社長で、8歳年下の林明男さん(49)と結婚することが分かった。二人は5年以上の交際を経て、年内入籍の予定で小林は初婚となる。小林幸子が結婚を決めた理由とは?これまでプライベートより仕事を優先し、今までの恋愛でも最終的には仕事を選んできた小林が何故、結婚を決意したのか?二人は、知人の紹介で会食したのを機に交際をスタートさせた。小林は周囲に、林さんのことを「いいパートナー。仕事の分野が違うから、お互いの話が新鮮だった。」と話しているという。林さんとは交際していく中で、「仕事に理解を示してくれる」という信頼を深めたことから、結婚を決めたという。9月1日から26日までは東京・明治座で座長公演「小林幸子特別公演」が開幕されるが、劇中で老舗旅館に嫁ぐ若女将を演じ白むく姿を披露する。二人は、仕事が落ち着いた段階で年内にも婚姻届を提出する予定だ。当初は今年の早い時期に結婚発表の予定だったが、東日本大震災が起きたことで延期した。小林自身も故郷の新潟が2004年に新潟県中越地震の被害に遭っており、今回も大変胸を痛め、東北の被災地に何度も足を運び、炊き出しを行うなど復興支援に力を注いできた。小林は2013年に歌手生活50周年を迎える。最愛のパートナーと共に大きな節目を幸せに迎える事になる。元の記事を読む
2011年09月01日歌手の小林幸子が5月31日(火)、都内で開催された映画『テンペスト』の試写会に出席。劇中で実際に使われた衣裳で登場し、映画をアピールした。シェイクスピアの最後の作品にして、“愛とゆるし”をテーマにした「テンペスト」を映画化。主人公の設定をあえて女性に変更し、オスカー女優のヘレン・ミレンを主演に迎え、壮大なる復讐とゆるしの物語が展開する。これまで3度のオスカーに輝いたデザイナー、サンディ・パウエルによる衣裳も本作の見どころだが、小林さんは実際にヘレン・ミレンが映画のクライマックスシーンで着用した衣裳で登場。会場の緞帳が開き、黒い革とファスナーで仕立てられた衣裳をまとった小林さんが姿を現すと、客席からは見惚れながらため息が漏れた。ずばり、本物の衣裳を着用しての感想を尋ねると「結構、重たいです」とのこと。とはいえ、これまで紅白歌合戦で見る者の度肝を抜くような数々の豪華絢爛な衣裳を着こなしてきた小林さんとあって「(紅白の衣裳と比べて)それほどでもありませんが…」と語ると、客席には笑いが広がった。「シェイクスピア作品ということで、観る前は『難しいのかな?』と思っていた」という小林さんだが、実際に映画を観て「本当に面白いです!感激しました」と絶賛。特に、主演のヘレン・ミレンについて「女優を超えた女優。こんな顔の芝居ができちゃうの?と鳥肌が立った」と惜しみない称賛を送った。また、映画で描かれる“ゆるし”について、これまでに許せないと思えた人はいるか?と尋ねられると「はい!いますとも。いないわけがない」と即答。その上で「マザーテレサの言葉だったと思いますが、“愛”という言葉の反対の言葉は、かつては憎しみや憎悪だったけど、いまでは悲しいことに“無関心”なんですね。憎むということはエネルギーがいることで、それが人間なんです」とうなづいた。では、これまでに許した人は?という続いての問いには「実名を言いそうになってしまいました(笑)」とおどけた口調で語り、会場は笑いに包まれた。小林さんは、東日本大震災発生後、東北各地を慰問で訪れているが「幸せとは求めるものではなく、気づくことだと現地で感じました。何もなかったと言える一日が幸せなんだと気づきました」としみじみと語り、今後も被災地支援を続けていくことを明かした。この日の衣裳に限らず、様々な衣裳が登場する本作。年末の紅白歌合戦の衣裳の参考になるものもありそうだが「少し小さいですね。あと電飾を少し…」と軽快に語り、会場をわかせていた小林さん。だが、改めて舞台挨拶後に報道陣に尋ねられると「正直、いまは(紅白のことは)考えられないですね」と被災地の現状を思い、悲痛な表情を浮かべていた。『テンペスト』は6月11日(土)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて順次公開。■関連作品:テンペスト 2011年6月11日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2010 Miramax Films.All right reserved.■関連記事:ケイティ・ペリー、一緒に来日した夫のラッセル・ブランドが国外退去処分にシェイクスピアの名作が蘇る『テンペスト』試写会に15組30名様ご招待
2011年05月31日アニメーション映画『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』の完成披露試写会が5月11日(水)、都内劇場で開催され、ボイスキャストを務めた吉永小百合、堺雅人、能楽観世流二十六世家元の観世清和、吉岡秀隆、黒谷友香、観世三郎太、尺八演奏者で、本作のメインテーマを手がけた藤原道山に森下孝三監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。巨匠・手塚治虫による仏教の祖・ブッダの歩みを描いた名作漫画をアニメ映画化した本作。シャカ国の王子として生まれ、後のブッダとなるシッダールタ(吉岡さん)、奴隷の身分から強国・コーサラの将軍へと上りつめたチャプラ(堺さん)らが、迷いや挫折、苦悩を抱えつつも混迷の時代を生きていく姿が周囲の人々の人間模様と共に描かれる。舞台挨拶ではまず、尺八演奏家の藤原さんが登場し、オリジナル曲である「東風」とメインテーマを続けて演奏。荘厳な尺八の音色に観客は酔いしれた。続いて、ボイスキャストが登場。チャプラの母の声とナレーションを担当した吉永さんは隣の堺さんを見やり「素敵な息子と一緒にワクワクしながらスクリーンを見つめていました」と笑顔で挨拶。この日の舞台挨拶の模様は、衛星中継で北海道から鹿児島まで全国の劇場にも届けられており、その中には震災で被災した福島(福島県)、名取(宮城県)の映画館も含まれる。実は、吉永さんは2日前に名取を訪れたばかりだそう。被災地に映像が届けられることを喜びつつ「まだ信じられない光景がありました。もっともっと長くサポートしていかなくてはと感じています」と継続的な支援を訴えた。堺さんも「みなさんにご挨拶ができて嬉しい」と笑顔で語りかけ、「いろんな意味で第一歩になる作品だと思っています」と思いを語った。シッダールタの父の声を担当した清和さんは、能以外のジャンルでの仕事は初めて。「普段は稽古をつける側ですが今回は先生に稽古をつけていただき、なんとか収録に臨みました」とふり返った。さらに「能は鎮魂の舞台と言われています。(この映画は)生と死という普遍をテーマにした能と通じる作品だと思います」と真摯に語った。清和さんの息子・三郎太くんは、声優として父子共演を果たし「良い思い出になりました」とニッコリ。黒谷さんも声優は初挑戦となったが「スタッフやキャストのみなさんのお力を借りて務めることができました」と充実した表情を見せた。吉岡さんは、“ブッダ”という存在の大きさにやや弱気。「こんな僕にブッダができるのかと、いまでも恐れ多い気持ちです。先ほども、裏で控えていたらスタッフと間違えられまして…」と苦笑交じりで明かすと、会場は笑いに包まれた。監督は、今年の4月まで絵コンテを描くなど実質6年かかって映画を完成させたと明かし「やっと終わったという感じ」とホッとした様子。本作は3部作を予定しており「体力が…」と少し不安そうな表情も。とはいえ、出来上がった作品については「ブッダを中心に生きる人々を描いた命のドラマ。観終わったらお釈迦さまとの距離が近くなったと感じてもらえると思います」と自信をのぞかせた。最後に再びマイクを握った吉永さんは「私は、子供の頃から映画に励まされ、感動して生きてきました。スポーツや音楽と共に映画が傷ついた方々のお心を癒すことができたらと切に願っております」と改めてその想いを語り、会場は温かい拍手に包まれた。『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』は5月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく 2011年5月28日より全国にて公開© 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会■関連記事:堺雅人ほかボイスキャスト登壇『手塚治虫のブッダ』完成披露試写会に15組30名様ご招待工藤静香渾身のブッダの絵を披露「何ができるか考え、ひとつずつやっていきたい」堺雅人が声優で参加!『手塚治虫のブッダ』試写会に10組20名様ご招待『手塚治虫のブッダ』漫画無料配信、主題歌担当のX JAPAN全米デビュー決定!X JAPANアニメ版『ブッダ』の主題歌で壮大な手塚ワールドを表現!
2011年05月11日吉永小百合と笑福亭鶴瓶が姉弟を演じる『おとうと』の完成記者会見が11月9日(月)、都内で開かれ、吉永さんと鶴瓶さん、そして吉永さんの娘役を演じた蒼井優に山田洋次監督が出席した。しっかり者の姉(吉永さん)と問題ばかりを起こす弟(鶴瓶さん)の姿を通じて現代の“家族”のあり方を描いた本作。吉永さんは自身の役柄、そして弟の存在について「こんな弟が本当にいたらどう受け止めるか?私には支えられないかも…とも思いました」と語った。さらに、本作の撮影を通じて2か月で15キロもの減量を行った鶴瓶さんについて「日に日に痩せていく姿を見て、胸が苦しくなりました。撮影のさなかに、ご自分で『痩せ方がまだ足りない』っておっしゃって、ボクシングのスパーリングを9ラウンドもこなしたり…撮影中は裏表のない本当に優しく楽しい方だったんですが、激しい一面も持ってらっしゃるんです」とふり返った。当の鶴瓶さんは撮影を思い返してニンマリ。「痩せていくたびに吉永さんは大根のスープを差し入れてくださったり、しまいには『もう痩せないで!私が太るから』って。これ、すごい言葉ですよ!『死んでもええ』思いました」と語った。鶴瓶さんは続けて「吉永さんは、台本と関係ないのに僕の足をさすってくれまして(笑)。吉永小百合さんが僕の足を、生足をさすってくれるんですよ!それから、僕の家に電話してくださいまして…電話のコードにサランラップ巻いておこうかと思いました。あ、メールも来るんですよ!昨日もメールが来てました。もう、どない返事していいか…」とひとしきり、吉永さんに関する自慢話を並べてご機嫌な様子。そして、ふと蒼井さんの方をふり返り「蒼井優なんか全然、連絡せえへんし。電話もしてきませんよ、この女!蒼井優、ふざけたヤツや…。(吉永さんは)メールの返事もすぐですよ」と徹底的に吉永さんを持ち上げ、蒼井さんをこき下ろし会場の笑いを誘った。散々な言われようの蒼井さんは、反撃とばかり、ラスト近くのシーンについて「吉永さんが鶴瓶さんの体を支えるんですが、『カット』の声が掛かっても鶴瓶さんはそのままでいるんです、幸せそうな顔で!」と明かした。蒼井さん自身は、山田監督の作品への出演について「ずっと夢でした」と語り「自分が出ていないシーンの撮影でも、憧れの監督が、私の大好きな俳優さんたちに演出をつけているのを特等席で見ていました」と満面の笑みで語った。山田監督は、代表作『男はつらいよ』シリーズと本作の関連について尋ねられ「どんなに幸せな家庭でも、人には言えないような変な人物が遠縁の親戚とかにいたりするものなんですね。『男はつらいよ』の寅さんというのはまさにそういう、『兄です』『甥です』って人に言えないような存在。(寅さんとさくらの)兄と妹、本作の姉と弟という違いはあるけど、関係性は似ているな、と思いながら作っていました」と明かした。『おとうと』は2010年1月30日(土)より全国にて公開。■関連作品:おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会
2009年11月09日