「僕にとってヒーローは人生そのもの」こう話すのは4人組エンターテインメント集団「祭nine.」の寺坂頼我。幼少期からヒーローを愛し憧れ続け、ヒーローになることを目標にしてきた。そして、ついに夢を叶えることにーー。今年25周年を迎える『ウルトラマン』シリーズ最新作『ウルトラマントリガー』の主演・マナカ ケンゴ役へ抜擢されたのだ。今回は、元気いっぱい、笑顔いっぱいの寺坂から、ヒーローに対する積年の思いや自身が目指すヒーロー像について語ってもらった。夏の暑さにも負けない寺坂のヒーローへの情熱に注目!「夢を追いかけ続けてきて良かった」ーー「ヒーローになることが一番の夢だった」という寺坂さん。『ウルトラマントリガー』の主演が決まった時の率直なお気持ちを、改めてお聞かせください。率直に、めっっっちゃ嬉しかった……!ずっと思い続けていた夢が念願叶ったことは、すごく幸せで泣くくらい嬉しくて。夢を追いかけ続けてきて良かったです。また、俳優の活動をしていく中で特撮の撮影にすごく興味があって挑戦してみたいと思っていました。ウルトラマンはヒーローであり特撮作品でもあるので、より感激しました。ただ、初めて主演が決まったと聞いた時は、「信じられない!」という気持ちが強かったです。今回はオーディションだったのですが、事務所の社長からサプライズ発表される形で結果を知って。選ばれたと言われた時は、第一声が「嘘じゃないっすよね!?」でした(笑)。ーー嬉しさ以上に驚きがあったんですね(笑)。プレッシャーみたいなものはなかったのでしょうか。最初はプレッシャーより驚きと嬉しさが勝っていたのですが、時間が経つにつれてジワジワと……。『ウルトラマン』は基本的に一人で敵と戦うヒーローだから、演じることへ責任の大きさを感じました。4月に僕がトリガーを演じると発表があった際、『ウルトラマン』ファンの方々から声をいただくこともあって。長い歴史を感じ、その歴史も背負って頑張らなければいけないと強く感じました。責任を果たすためにもプレッシャーは必要な気持ちだと思うので、プレッシャーもプラスに変えて撮影に取り組んでいます。ーー『ウルトラマントリガー』は『ウルトラマンティガ』(1996年放送)の原点を踏襲しているとのことですが、1999年生まれの寺坂さんは『ウルトラマンティガ』をご存知でしたか?知っていました。というのも、初めてアイドルグループの活動をしながら特撮ヒーローになったのが、ティガの主演を務めたV6の長野(博)さんだったので。自分もそうなりたい!と一目置いていました。だから、トリガーが『ウルトラマンティガ』の系譜作品であることも嬉しかったです。ヒーローは僕の原動力ーーヒーロー作品は子どもの頃から見ていたんですか?見ていました!7歳の時、いとこと一緒に『ウルトラマンメビウス』を見ていたのを覚えています。「仮面ライダー」や「スーパー戦隊」はもちろん、歳を重ねてからは「マーベル」など海外のヒーローも見ていますし、ずっとヒーローに憧れていました。僕にとってヒーローはすごく夢を与えてくれた存在であり「人生そのもの」なんですよ。僕が活動を続けていく原動力にもなっています。ーー寺坂さんの考える理想の「ヒーロー像」とは?「誰かのために行動する」だと思いますね。ーーそういう意味では寺坂さんの芸能活動も「ファンのために行動する」なので、ヒーローと繋がっている部分もありますよね。めちゃめちゃ繋がっていると感じます。特にトリガーで僕が演じるケンゴは、リンクするところがすごく多くて。いつも明るく笑顔で、優しさを持っていて、キラキラ感の強いヒーローなんですよ。「地球を守ることで、みんなを笑顔にする」という目標にすごく共感ができました。だからこそ、絶対に演じたい!と思っていましたね。マナカ ケンゴとの共通点は「抜けているところ」ーーケンゴの「いつも明るく笑顔で」という点は寺坂さんのイメージそのものだと感じたのですが、ご自身の中でケンゴと共通していると感じる部分はありますか?まず年齢が一緒ですし、笑顔と優しさをモットーにしているところ、ケンゴは植物が好きで僕は生き物が好きなところなど、共通していることがたくさんあります。中でも、ケンゴのキャラクター紹介に書かれていた「時々抜けているところがある」「お茶目な一面がある」は、周りから「まんま!そっくり!」と言われましたね(笑)。なので、ケンゴはほぼ僕だと思っています(笑)。ーー抜けているんですか?よく「抜けている」と言われるんですよね。変なところで躓いたり、すぐ物を失くしたり。特に切符を失くしがちで、人の倍は交通費を払って生きています(笑)。仕舞う場所を決めても失くすんですよね……。ーーそこまで頻繁に失くしてしまうのも不思議ですね……。そうなんですよ……落としているのかなぁ?でも、ICカードに変えてスマホケースに入れるようになってからは減りました!ただこの前、スマホケースと間違えて、ずっとキーケースを改札機にタッチしていて……全く気付かずに通れないな~とタッチし続けていた時はめっちゃ恥ずかしかったです(笑)。そんな感じで普段から抜けているところがあります(笑)。ーーあはは(笑)。そこまで共通点が多いと、自然体で演じることができそうですね。そうかもしれません。性格面は一緒なので、僕のベースを活かしながら、役づくりはしていますね。とはいえ、ケンゴは「スマイル、スマイル♪」が口癖だったり仕草に可愛らしさがあったりと、僕とはまた少し違った面もあるので、ケンゴの持つキャラクター性を強めて演じています。(c)円谷プロ(c)ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京(c)円谷プロ (c)ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京『ワッショイダー』の経験が活かされたアクション面ーー2018年には『ボイメン新世紀 祭戦士ワッショイダー』でヒーローのご経験がありますが、『ウルトラマントリガー』に経験が活かされていると感じますか?オーディションで特に感じましたね。変身口上(変身の際の決め台詞)を言った時に監督から「変身したね!」と言っていただけて。経験があって良かったなと思いました。あと、アクション面での経験が活きていると感じています。オーディションで「受け身をしてください」と言われて臆せず受け身をしたら「慣れているね」と言われることも。もちろんまだまだ下手くそですけど、『ワッショイダー』で度胸はすごく備わったなと。オーディションの時から「君をそういう面では心配していない。大丈夫だね」と言っていただけました。ーーでは、『ウルトラマントリガー』でのアクションシーンも期待大ですね。ケンゴは新人隊員でそこまで実力がないから、最初はアクションシーンも少なめかと思います。でも、徐々にアクションが増えていくので、毎話見ていただき、ケンゴの成長とともに僕の成長も楽しんでいただきたいですね!ーーということは、絶賛、体づくり中ということでしょうか。絶賛!そこまでムキムキになる予定はないですけど!(笑) 僕の所属する祭nine.がもともとアクロバットを得意とするグループで、筋肉量は割と多いタイプだったから、体型を維持しながら体づくりしている感じです。ーー寺坂さんは『ウルトラマントリガー』で、どんなヒーローを目指したいと考えていますか?僕の理想のヒーロー像である「誰かのために行動する」はもちろんなのですが、『ウルトラマントリガー』を演じていて「歴代のヒーローの中で最も愛される存在になりたい」と思いました。まずは愛してもらえるような、思わず応援したくなるようなヒーローを目指します。もちろんそれだけでなく、憧れてほしいし「ヒーローになりたい」とも思ってほしいです。小さい頃から目標だったヒーローになる夢を、僕は『ウルトラマントリガー』で叶えられたので、今度は僕が「ヒーローになりたい」と夢を見てもらえるような、ヒーローの夢を見ていた子が「絶対にヒーローになる!」と思ってもらえるような存在になりたいです。そして、歳を重ねて現実を見るようになった人たちにも、「子どもの頃ヒーローに憧れた」という気持ちを思い出してもらいたい。次世代のヒーローたちに向けて、エネルギーを発信したいと強く思っています。「役者としての経験値が一気に上がるかも」ーー主演、さらには歴史ある『ウルトラマン』を演じるにあたり、自身の成長に期待することがあれば教えてください。今回、いろんな監督さんが毎話演出を担当してくださるので、いろんな現場にいるような感覚になれるんですよ。それぞれの撮り方を学んだり、それぞれのイメージを表現できたり。役者としての経験値が一気に増えるのではないか、成長できる!と期待しています。また、『ウルトラマントリガー』に出ることで、僕自身のヒーローっぽさをどんどん強めていきたいと思っています。最終話にはみんなに認めてもらえるようなヒーローになっていると自分でも期待しているので、みなさんにも期待していただきたいです。体の動かし方、表情の見せ方、一つひとつに期待していただきたいなと思っています!(キメ顔)ーーキメ顔ありがとうございます!また、寺坂さんが「役者として活躍するために、この世界(芸能界)に入ってきました」とコメントしているのを拝見しました。『ウルトラマントリガー』への出演が役者としてのキャリアにどのような影響があると感じているか、最後にお聞かせください。いい影響しかないと思っています。アクションや銃の使い方など知らなかったことをたくさん学べているので、全部が今後のキャリアに繋がるし、絶対に繋げていきます。そして、「ウルトラマン俳優」として一生認知されると思うので、僕自身もそれをベースに活動していきたいです。『ウルトラマントリガー』では「スマイル、スマイル♪」なケンゴのイメージが定着すると思いますが、今後全く違う雰囲気の作品に出演した時は、イメージを覆すようなお芝居をしていきたいです!【『ウルトラマントリガー』 作品概要】◆放送開始日:2021年7月10日(土)◆放送時間:毎週土曜日 午前9:00~9:30◆放送局:テレビ東京系6局ネット 他]◆製作:円谷プロダクション・テレビ東京・電通◆番組公式サイト: ◆作品公式サイト: ◆作品公式Twitter: ◆公式ハッシュタグ:#ウルトラマントリガー◆出演:寺坂頼我、豊田ルナ、金子隼也、水野直、春川芽生、高木勝也、宅麻伸ほか◆メイン監督:坂本浩一(c)円谷プロ (c)ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京寺坂頼我さんのサイン入りポラを1名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=cc35cca1-f8c1-448b-8245-22dcd51c321b&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。撮影/友野雄、取材・文/阿部裕華
2021年07月07日ただただデパートが好きという一心で全国各地のデパートを行脚したと言う人物、寺坂直毅さんがその集大成となる『胸騒ぎのデパート』(東京書籍)を発表したと聞いて、大慌てで本人にアポイントをとってお話を伺った。僕もエレベーターだけを取材した『エレベスト』という著書を持ち、一応はマニア心の分かるつもりなのだが、『デパート』というのはどの辺を見るべきなのか。お話を伺った。――今回の本の中で、北は北海道・帯広の藤丸から南は鹿児島の山形屋まで全国31ヶ所のデパートと、1ヶ所の資料館を回っていますね。実際に取材に行かれたお店などで、本になったときの反響などはありましたか?「さまざまな反響でしたが、特にうれしかったのが鹿児島の山形屋さんに喜んでいただいたことです。知人からの反響が大きかったのは、72年の歴史に幕をとじた福岡・久留米の井筒屋さんを取材したページがありました」(寺坂さん、以下同)――僕もデパートは好きか嫌いかと言えば好きですが、デパートのために全国各地を回るというモチベーションはよく分からない人も多いのではないかと思います。率直に言って、デパートの魅力って何だと思います?「うーん、一言では表しづらいのですが……。デパートってその町のシンボルだと思うんですよ。必ず中心部にあって郊外にはないんです。今回久留米の井筒屋の閉店の日に立ち会ったんですが、デパートがなくなるということは町の文化がなくなるということでもあると思うんです」――郊外のショッピングモール的なものには文化がないと。「ショッピングモールはどこも同じような雰囲気なんですね。全国どこに行っても同じで個性がない」(寺坂さん)――ふむふむ。寺坂さんの中で、良いデパートと、そうじゃないデパートがあるようですが、寺坂さんの思う良いデパートって何ですか?「デパート用語で"VP"と呼ぶようですが、正面玄関の入り口がしっかりしていて、華やかな印象があるデパートがやはり好きですね。季節にあった装飾が施されていたり清潔だったり豪華な印象だったり。デパートには装飾を担当する専門の店員さんが居るようですが、その仕事がしっかりしているところはやっぱり入った瞬間に楽しいです」――なるほど!なんとなく鑑賞ポイントが分かってきた気がしました。「ほかにも、"隠し絶景"があります。たとえば、『丸井今井札幌本店』の10階エスカレーターからは、隣のビル(事務所棟)に創業者の今井藤七さんの銅像がちらっと見えるんです。あとは、閉店後の夜のデパートの外観も僕は好きなんですよ。たとえば、ネオンが美しい『松屋銀座』や、重厚感のある『伊勢丹新宿店』なんかは閉店後に見ても素晴らしい気がするんです」――あー、それは何となく分かります。僕も夜のひっそりした伊勢丹新宿店は好きですね。では、あえて外観だけで、全国のデパートベスト5を選ぶとしたら?第5位中三弘前店(青森県弘前市)すごくインパクトのある外観で、すり鉢状です。らせん階段があってたり、フロアの名前が「流行町(ヤングファッション)」、「美装町(ミッシー&ミセス)」、「粋装町(メンズフロア)」といった具合に詩的な表現が多いのもポイントです。第4位井筒屋本店(福岡県北九州市)小倉の百貨店ですが、いかにもな地方のデパートの外観ですね。ただ、一つ違うところは、川のほとりにあるということだと思います。川とデパートという組み合わせが僕は好きです。最近エスカレーターがリニューアルされて、中間に吹き抜けができました。隠し絶景ポイントですね。第3位水戸京成百貨店(茨城県水戸市)お店の歴史は古いですが、店舗は平成18年に移転オープンしたばかりなので、新しい。蛍光灯が一切なくて、間接照明ばかりなのですごくやさしい雰囲気です。フロア構成も秀逸で、このデパートを作る際に全国のデパートを回って良いところを集めたそうですよ。第2位そごう広島店(広島県広島市)広島はコイの町らしいんですよ(注:広島城がコイ城と呼ばれており、広島カープのカープも英語でコイを意味する)。で、コイのうろこをモチーフにした外観なのです。デパートの前に路面電車が走っていて、どこか昔っぽい雰囲気が僕は好きなんですね。と、いうわけで1位はコチラ!!第1位山形屋(鹿児島県鹿児島市)隣県の宮崎出身の僕にとって特別な思い入れがあります。山形屋という名前だけでもう故郷を思い出しますね。外観もきれいでしょ。地元民に愛されているデパートで、僕にとって、良いデパートかどうかの基準が山形屋になっています。近代的なデパート館ができたのは関西以西では初めてと言われています。寺坂さん、ありがとうございました!デパートっていう言葉の響きそのものが、どこか郷愁とつながっているような気がしませんか?気になった方はぜひ寺坂さんの著書『胸騒ぎのデパート』を参考にしながら、近所のデパートに繰りだそう!(梅田カズヒコ/プレスラボ)【関連リンク】デパートと紅白バカの生活今回お話をお伺いしたデパートマニア寺坂さんのブログ胸騒ぎのデパート(Amazon)寺坂さんの著書。装丁もオシャレでおでかけするときに持って行きたいです女子が喜ぶサプライズなプレゼントって何!?今週末は、彼女とデパートに行こう。彼女が居ない人は……妄想の彼女と一緒に……今年の春はスーツでオシャレしませんか?今週末は、デパートでスーツを新調しよう
2009年09月09日