島津製作所は11月13日、同社のX線TVシステム「SONIALVISION G4」に対応する骨密度測定アプリケーション「Smart BMD」を発表した。骨粗しょう症の診断は、X線装置により骨の形状や骨折の有無などを画像で確認するとともに、骨の強度の重要な要因である骨密度を専用装置で測定し、骨の強さを判定することで行われている。同アプリはX線TVシステムと組み合わせることで、1台の装置で骨粗しょう症に必要な検査を簡単かつ短時間で実現するもの。骨折が疑われる部位を撮影することで画像診断が可能なほか、腰椎や大腿骨近位部をスキャンすることで骨密度測定が可能なため、被検者を移動させることなく一連の検査を行うことができる。また、骨密度測定の際は、目視による位置合わせを行った後に、透視機能を用いて測定部位の微調整・確認を簡単に精度よく・スピーディに行うことができるため、被検者の負担の軽減と検査スループットの向上を実現できるという。さらに、同装置では寝台の高さを47cmまで下げることが可能なため、被験者の乗り降りを簡単に行うことが可能。骨密度測定のためのスキャン時間も9インチ視野時で10秒と短いため、被験者の負担を軽減することが可能だ。なお同アプリの価格は処理用ユニットを含め2500万円~(税別)、骨密度測定が主流である整形外科、婦人科、内科などの診療科に提案を行い、今後1年間で20台の販売を目指すとしている。
2014年11月13日島津エミットは10月31日、微細な隙間からの漏れ(リーク)を高感度に検出するヘリウムリークディテクタ「MSE-2000S形シリーズ」を発売したと発表した。同シリーズは独自の高分解能を有する270度偏向型分析管を搭載し、ヘリウムガス以外の誤検出を低減したことで、従来機比10倍となる毎秒10-13Pa m3の高感度を実現したほか、他社同等機比で約20%高速なバックグラウンド回復性能も実現。大きな漏れを長時間検出しても即座に次の試験を行うことが可能となったという。可搬形2機種、可搬形でドライ仕様2機種、据置形2機種、電子デバイス専用機1機種の計7機種がラインアップされているほか、漏れに関する情報を撮影記録するワイヤレスリークインジケータ「MLI-2001S」もオプションとして用意。記録管理のデジタル化により、日付やリーク量を写真に付記して保存することができるほか、SDメモリカードでの保管も可能となっている。また、海外展開の加速をめざし、装置本体およびリークインジケータの表示言語を日本語のほか、英語、中国語、韓国語の選択を可能としたとのことで、今後は海外展開にも注力して拡販を図ることで、初年度年間300台、売上高6億円を目指すとしている。
2014年10月31日島津製作所は10月22日、三菱電機株式会社と共同で開発した「リサイクルプラスチック高精度素材識別技術」を用いて、プラスチックの種類を99%以上の高精度で瞬時に識別することが可能な「樹脂識別装置IRPF-100」を、同日より発売すると発表した。使用済み製品からプラスチックを回収して再利用する際、製品を粉砕して得られる混合プラスチック破砕片(プラスチックフレーク)から高純度な単一素材プラスチックを選別回収することが重要となる。そこでプラスチックフレークの品質管理のために、リサイクルの後工程で純度検査が行われているが、従来の純度検査は手作業に頼っており、効率性や検査精度に課題があった。「IRPF-100」では、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて中赤外光をプラスチックフレークに照射してその反射光を解析することで、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンの3つのプラスチックを99%以上の高精度で識別・選別できる。また、従来方法では難しかった黒色などの濃色プラスチックの識別も可能。さらに、プラスチックフレークを識別位置に搬送するところから、識別したプラスチックフレークを種類別に高速に仕分けするまでの一連の作業をすべて自動で行うという。価格は1850万円(税抜)で、発売から1年間で5台の販売を目指す。同社は、同製品をまずは家電リサイクル法により、過去に生産したエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機を引き取り、定められたリサイクル基準を達成することが義務付けられている家電業界向けに投入する。さらに、「IRPF-100」の樹脂識別技術を応用して、自動車リサイクル法により同じくリサイクル義務を負う自動車業界をはじめ、その他の業界での様々な用途に向けての展開を視野に入れているとのこと。
2014年10月22日島津製作所は10月3日、ソフトウェアの高い操作性を維持しながら、優れた設計によってスループットを向上させ、新機能のEcoモードの搭載によってランニングコストの低減を実現したマルチタイプICP発光分析装置「ICPE-9800」シリーズから「ICPE-9810/9820」2機種を発表した。ICP発光分析装置は、原子吸光分光光度計と比較して、多元素の同時分析に対応しており、多くの元素を同じ条件で素早く測定できるという利点があるが、アルゴンガスの消費量が多く、ランニングコストが高いという問題があった。また、近年では、複雑かつさまざまな濃度範囲の試料を短時間で安定して分析できる基本スペックに加え、ICP発光分析の専門ではないユーザーも増えてきており、装置の使いやすさも求められている。このようなニーズに対し、同シリーズでは、待機時に自動でアルゴンガスの流量や使用電力を抑える新機能のEcoモードを搭載したことで、待機時における電力消費量とアルゴンガス消費量を前機種の約1/2に削減できる。また、使用するアルゴンガスも、一般に用いられている純度99.999%以上のものだけではなく純度99.95%でも性能を保証している。例えば、高純度アルゴンガスを使用し、1日6時間の分析を月12回実施した場合においては、3年で約250万円のコストを低減できるケースもあり、トータルのランニングコストを抑えることができる。また、縦方向トーチを採用しているため、測定した元素がガラスウェア内に残存して結果に影響を与えてしまうメモリ効果を抑えることができ、高濃度試料を測定した後でも、短いリンス時間で低濃度試料を安定して測定できる。さらに、「ICPE-9820」は、高感度な軸方向観測と高精度な横方向観測を自動で切り替えて測定ができる機構を備えており、試料中の主成分の元素から微量の有害金属、添加元素まで、幅広い濃度範囲の元素を1つのメソッドで分析できる。このような、優れた設計によってユーザーのスループット向上に貢献するとしている。この他、装置と制御用ソフトウェアICPEsolutionに搭載された独自の機能によって、CCD検出器から得られたスペクトルデータを全て記録できる。これにより、測定終了後でも別の元素や波長を追加したデータの確認や、過去の分析結果の再解析も容易であり、目的に合わせた自由度の高い分析とデータ解析が可能となっている。なお、価格は「ICPE-9810」がソフトウェア込みで1450万円(税抜き)から、「ICPE-9820」がソフトウェア込みで1540万円(税抜き)から。
2014年10月03日島津製作所は7月14日、コンパクトな卓上型の筐体で、樹脂製品、骨や歯、医薬品などのサンプルを、キャリブレーション(較正)フリーで素早く簡単に3次元観察できるマイクロフォーカスX線CTシステム「inspeXio SMX-90CT Plus」を発表した。マイクロフォーカスX線CTシステムとは、微小焦点のX線発生装置とX線検出器の間でサンプルを回転させ、観察したデータを元にサンプル内部の3次元構造を再構成する装置である。部品の内部欠陥の観察や、3次元的な繊維配向、形状の計測など、幅広い分野で用いられている。同製品は卓上での使用が可能なコンパクトサイズでありながら、開口部には垂直方向と奥行き方向にそれぞれ200mm以上のスペースがあり、最大で直径160mm×高さ100mmの大型サンプルも容易にセッティングできる。サンプルをCTステージへセットした後は、自動較正機能によって、スタートボタンをクリックするだけで、誰でも、簡単に、美しいCT撮像が可能となっている。また、独自の遮へい設計技術に加え、ドアインターロック機構を装備しており、X線被ばくへの対策も十分という。また、最新のHigh Performance Computing(HPC)技術を応用した高速演算処理システムを標準搭載し、計算処理能力が従来比で約20倍も高速化した。スキャン条件次第では、データ収集完了からデータ表示までの時間を従来の340秒からおよそ15秒まで短縮できるという。さらに、撮像した画像データを、医用画像情報フォーマットの世界標準規格であるDICOMフォーマットに変換することが可能になった。これにより、マイクロフォーカスX線CTで撮像したデータを、そのまま他のDICOM対応ソフトウェアでも扱うことができる。この他、オプションのソフトウェアを使用することで、3Dプリンタで一般的に用いられているSTLフォーマットで撮像データを出力することが可能。3Dプリンタにこのフォーマットのデータを取り込むことで、歯や食物など、図面が作れないサンプル実物でも、内部構造を含めて自由な倍率で3次元出力が可能になるとしている。なお、システム価格はPCと専用デスク込みで2600万円(税別)。すでに販売を開始している。
2014年07月16日島津製作所は3月19日、胸部や腹部、整形分野をはじめとするX線検査に使用される一般撮影システム「RADspeed Pro V4 package」を発売した。同システムは、同社「RADspeed Proシリーズ」の最上位機種という扱いで、4つのV(Various FPD・Visible information・Versatile outcome・Value for life)をコンセプトに、より細部にまで拘って「スループットのよい検査」を追求し、フラットパネルディテクタ(FPD:平面検出器)を搭載したもの。X線高電圧装置、X線管保持装置、DR装置(画像処理装置)、X線撮影スタンド、X線撮影テーブルから構成されており、X線高電圧装置の操作卓とDR装置の操作部を一体化した統合型コンソールにより、X線撮影条件と画像処理パラメータを撮影プロトコルとして一元管理することが可能だ。また、天井走行式X線管懸垂器操作部や検査室内のスタンドおよび壁面に設置できる検査情報表示モニタ(オプション)に、コンソールと同じ患者情報や画像情報を表示したり、撮影プロトコルを変更することができるため、撮影の準備や画像の確認のために操作室と検査室の間を行ったり来たりすることなく、X線撮影の作業を進めることができるという。さらに、被ばく低減のためグリッド着脱機構を備えており、小児撮影の際など外して撮影することにより線量を抑えることができたり、軟X線を除去する付加フィルタも、撮影プロトコルと連動して自動選択される機能などを搭載しているほか、全体的な検査期間の短縮が可能であるため、被験者の負担を軽減することができるようになるとしている。なお、価格はシステム構成により異なるが8000万円(税別)からで、発売1年間で国内外合わせて50台の販売を計画している。
2014年03月20日島津製作所は3月5日、新たに開発したトラップ濃縮カラムを用いた自動精製粉末化技術により、未精製の有機合成品や天然物などから目的化合物を精製、高純度な粉末として回収できる自動精製粉末化システム「Crude2Pure(C2P)」を開発、販売を開始したことを明らかにした。有機合成分野、特に創薬探索部門では、合成した目的化合物の精製に分取液体クロマトグラフ(LC)システムが用いられているが、得られた目的化合物の分画液を粉末化するにあたり、従来の蒸発乾固では、複数の工程をそれぞれ異なる装置で行なわなければならず操作が煩雑であること、ならびに逆相分取LCシステムを用いた場合、水の比率が高い分画液中の目的化合物の粉末化には長時間を要すること、そして分取LCシステムで使用した移動相由来成分による粉末化の阻害や目的化合物の純度低下を招くといった問題があった。同システムは、そうした複雑な操作なしで自動生成粉末化を実現することを目指して開発されたもので、シンプルなインタフェースの専用ソフトウェア「Open Solution Crude2Pure」を用いることで、トラップ濃縮および粉末化操作をそれぞれ3ステップで設定でき、かつシステム稼働状況の確認を容易に行うことができる。また、同ソフトは、複数の分析者がC2Pシステムを共同機器として使用するオープンアクセス環境に対応しているため、ほかの分析者が使用中の場合でも、システムの動作を止めずに新たな試料をC2Pシステムにセットすることができ、順次、自動で粉末化処理を行うことが可能なほか、ラボから離れた場所にいる分析者に粉末化作業の終了を知らせるE-Mail機能も備えている。また、独自技術により目的化合物を高い回収率で粉末化できるほか、精製・粉末化工程は自動化されているため、従来の蒸発乾固では8時間以上を費やしていた作業でも、半分以下の3~4時間程度に短縮することが可能だという。さらに、逆相分取LCシステムで分画した試料中には目的化合物以外に移動相に由来する成分が含まれるため、目的化合物の純度が低下するといった課題があったが、同システムでは、新たに開発したトラッピングカラム「Shim-pack C2P-H」により、カラム内で目的化合物を強力に保持することができるため、移動相由来成分除去を容易に行うことができ、試料を高純度に精製することができる。加えて、移動相由来成分の洗浄・除去後にアンモニア水などをカラムへ送液することで、目的化合物をフリーベース(遊離塩基)として回収することが可能。これにより、医薬品候補の薬効スクリーニングや薬物動態試験など、新薬の探索研究のクオリティを改善することが可能になると同社では説明している。なお同システムの価格は2270万円(税別)から、となっている。
2014年03月06日がんの高度先駆的医療技術開発するため、共同研究を進めてきた国立がん研究センターと島津製作所は、創薬研究手法の開発などから、3つの成果を得られたと発表した。1つ目は、腫瘍組織中の薬物分布濃度を可視化する分子イメージング技術の確立により、ヒトの腫瘍組織中の薬物分布濃度と効果との関連の評価を開始したこと。国立がん研究センター研究所 臨床薬理部門 部門長 濱田哲暢氏らによるもので、医薬品の早期相の臨床試験(第I相臨床試験)の促進を目指すという。これまで見ることが難しかった組織の間質、血管部位、腫瘍部位への移行などを捉えることができるこの創薬研究手法は、ヒトの腫瘍組織中の薬物分布濃度を可視化する分子イメージングを行うことで、投与量の設定、作用の評価、臨床試験の短縮を可能にするという。なお、この研究は厚生労働省革新的医薬品・医療機器・実用化促進事業「全ゲノム配列解読・分子イメージング技術を組み合わせた革新的創薬研究手法の開発と個別化医療の実現」および国立がん研究センターがん研究開発費「抗悪性腫瘍薬の新規臨床薬理研究手法の開発に関する研究」により行われた。2つ目は、DDS抗がん剤(パクリタキセル内包ナノ粒子:NK105)の薬剤分布を高精細画像化し、DDS抗がん剤が通常の抗がん剤よりもがん組織に多く長く集まり、かつ、正常組織にはほとんど移行しないことを明らかにしたこと。国立がん研究センター東病院臨床開発センター 新薬開発分野 部門長 松村保広氏らによる成果。具体的には、質量顕微鏡を利用し、NK105を投与したマウスのがん組織と正常組織を画像で評価した結果、NK105ががんの塊の奥深くまで長時間集まっていること、および正常な組織にはほとんど移行していないことが確認できたという。DDS抗がん剤の創薬コンセプトがマウスにおいて証明されたことで、現在進行中の第III相臨床試験の結果が期待されるほか、前臨床の段階で詳細な薬剤分布を確認できたことで、次世代のDDS抗がん剤開発においても大きな一歩となるという。なお、この研究は国立がん研究センターがん研究開発費(特別)「がんナノテクノロジー研究プラン」により行われた。3つ目は、がん治療において適用範囲や品目が拡大する抗体医薬品の投薬量の決定や副作用の予測、医薬品の品質管理などを目的とし、多品目にわたる抗体医薬品に対応可能な血中濃度モニタリング技術(質量分析を用いた血液濃度測定技術を開発したこと。この研究は、島津製作所 ライフサイエンス研究所 産学連携研究室 グループ長 嶋田崇史氏らによるもの。ナノ粒子表面に結合したタンパク質分解酵素を用いて支持体上の抗体を分解することにより、抗体ごとに異なる相補性決定領域(CDR)ペプチドの分析が可能となったという。そして血液中に添加した抗体医薬品を用い、CDRペプチドを確認よび定量した。nSMOL法(nano-surface and molecular-orientation limited proteolysis)を応用し、日本発の抗体医薬品の血中濃度モニタリングシステム開発を目指すという。
2013年12月24日長渕悦子(志穂美悦子)が9月15日(土)に、東京・自由が丘にあるOFFICIAL CAFE「Rock On」で“フラワーアレンジメント・イベント”を開催する事が決定した。今年の3月と6月に開催し、好評を博したこのイベント。初心者・男性も大歓迎”のコンセプトで長渕悦子(志穂美悦子)の指導のもと、フラワーアレンジメントを体験できるとともに、ティータイムでの座談会や記念撮影会などのイベントも盛り込まれた充実の内容だ。そして今回、好評につき3回目の開催が決定した。今回はブーケを作成する。近頃ブーケは結婚式だけでなく、誕生日のプレゼントなど、気軽に贈られるようになったので、ぜひこの機会に作ってみては?男性の方も彼女、または奥様へのプレゼントにすれば喜んでもらえること間違いなしなので、男性の参加大歓迎とのことだ。今年5月には自身のフラワーアレンジメントの作品をまとめた『Flower Arrangement 写真集 INSPIRE Vol,2~あたって砕けろ~』を発売した長渕悦子(志穂美悦子)。3回目となる今回のイベントも大きな話題を集めそう。チケットぴあでは、本イベントのインターネット先行抽選プレリザーブを実施。O月O日(O)OO:OOまで受付。
2012年08月09日長渕悦子(志穂美悦子)が3月、東京・自由が丘にあるOFFICIAL CAFE「Rock On」で開催した“フラワーアレンジメント・イベント”の追加公演開催が決定した。今年3月に開催した“初心者・男性も大歓迎”のコンセプトはそのままに、6月2日(土)、会場も同じくOFFICIAL CAFE「Rock On」にて開催する。長渕悦子(志穂美悦子)の指導のもと、フラワーアレンジメントを体験できるとともに、ティータイムでの座談会や記念撮影会などのイベントも盛り込まれた充実の内容。ビギナーでもご興味のある方は、一度足を運んでみては。チケットぴあでは、本イベントのチケットインターネット抽選受付を実施。5月23日(水)11:00まで受付。さらにイベント開催に先駆けて、昨年11月に出版した写真集『Flower Arrangement 写真集 INSPIRE~いちかばちか~』の第2弾として『Flower Arrangement 写真集 INSPIRE Vol,2~あたって砕けろ~』の発売も決定した。長渕剛オフィシャルグッズ・オンラインショップで5月21日(月)までに予約すると、もれなくオリジナルポストカードが付いてくるので、ご興味のある方はぜひ。
2012年05月17日上野で開催中のクラシック音楽祭「東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-」で、パリを拠点に活躍中のピアニスト、広瀬悦子のリサイタルが行われる。パリ・エコール・ノルマル音楽院首席卒業を経て、1999年のマルタ・アルゲリッチ国際ピアノコンクール優勝を機に、世界の舞台へと羽ばたいた広瀬悦子。超難曲をいとも華麗に弾いてみせる、並外れたテクニックをもち、“ヴィルトゥオーゾ”(優れた技量の持ち主)として欧州でも賞賛を集めている。世界最大級のクラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」のアーティスティック・ディレクター、ルネ・マルタンも「その才能にすぐさま魅了された」と語り、いまや常連ピアニストとして同音楽祭に起用し続けている。2010年には、急病となった大ピアニスト、ネルソン・フレイレの代役として、フランスのベアルン地方ポー管弦楽団のコンサートにソリストとして急遽出演。シューマンのピアノ協奏曲を演奏した。聴衆はもちろんのこと、オーケストラの面々も絶賛し、すぐさまレコーディングのオファーを送ったほど。直ちにオファーは実を結び、両者共演による新譜は、ルネ・マルタンの手がけるミラーレ・レーベルから昨年3月にリリースされている。今回のリサイタルでは、19世紀パリで活躍した3人の作曲家―ショパン(1810-49、アルカン(1813-88)、リスト(1811-86)の作品を取り上げる。いずれも卓越した演奏テクニックを誇るヴィルトゥオーゾとしてパリのサロンの花形としても活躍した彼らの作品は、ピアノ芸術の極地ともいえるものばかり。パリで研鑽を積んだ現代のヴィルトオーゾである彼女の才能が、遺憾なく発揮されるコンサートとなりそうだ。「広瀬悦子ピアノ・リサイタル」は、3月22日(木)に上野学園 石橋メモリアルホール(東京都)にて開催。チケットは発売中。■東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-広瀬悦子 ピアノ・リサイタル同時代を生きた3人の作曲家たちへ―ショパン(1810-49)・アルカン(1813-88)・リスト(1811-86)【日時】3月22日(木)19:00開演【会場】上野学園 石橋メモリアルホール(東京都)【予定プログラム】ショパン:ノクターン 第5番 嬰へ長調 op.15-2ショパン:バラード 第3番 変イ長調 op.47アルカン:《悲愴的な様式による3曲》op.15 より「風」ショパン:ノクターン 第4番 ヘ長調 op.15-1アルカン:練習曲《鉄道》 op.27ショパン:バラード 第1番 ト短調 op.23ロッシーニ(リスト編):《ウィリアム・テル》序曲 S.552リスト:《巡礼の年 第2年 イタリア》S.161より「物思いに沈む人」リスト:「ヴェネツィアとナポリ」S.162 (《巡礼の年 第2年 イタリア》補遺)
2012年03月19日市原悦子がS状結腸腫瘍を克服し、4月仕事復帰2月1日よりS状結腸腫瘍で都内の病院で入院、手術した女優、市原悦子(76)が無事、退院し仕事に復活する。市原の所属事務所によると、2月上旬に腫瘍を切除後、順調に回復し退院。検査入院もあるが自宅で静養しながら4月の仕事復帰を目標としているという。高視聴率の「家政婦の三田」で再注目市原の元祖家政婦ドラマ「家政婦は見た!」は松嶋奈々子主演の「家政婦の三田」で再ブレイク、今年の年明けには一挙5時間放送(テレビ朝日)された。新作映画「東京家族」を降板市原悦子は健康診断で腫瘍が見つかり、3月にクランクイン予定だった山田洋次監督の新作映画「東京家族」(来年1月公開予定)を降板していた。降板が決まった市原は皆に迷惑をかけると、大変悔しがっていたという。市原悦子の最新作「家政婦は見た!」を、期待するファンも多く4月からの仕事復帰が待たれる。元の記事を読む
2012年02月19日かつて女優として数多くの映画やドラマで活躍し、ミュージシャンの長渕剛との結婚後は、一切の芸能活動をしていなかった志穂美悦子(本名・長渕悦子)が、自著『Flower arrangement INSPIRE ~いちかばちか~』を出版する。本書は、志穂美が1年半前から始めたフラワーアレンジメントの作品を、自らの手で撮影し写真と文章でまとめたもの。売上は東日本大震災の復興とチベット難民キャンプに全額寄付される。今回、志穂美が本を出版する大きなきっかけとなったのは東日本大震災での経験。震災直後からいち早く支援に動いた夫・長渕剛の活動を応援しつつ、自身もボランティアとして単身で宮城県七ヶ浜に入り、救援物資の配布、遺品の整理や瓦礫の撤去作業などを手伝った。「実際の現場を目の当たりにしたときは、もう言葉を失いました。でも、その過酷な状況下、多くの被災者の方と日本のみならず世界中から集まったボランティアの方々がみんなで力を合わせて前に進もうとしている真摯な姿に改めて人間の力の素晴らしさを実感し、少しでも、みなさんのお役に立てればとの想いから企画しました」と今回の本を制作するに至った経緯を語る。その著書は、これまでの作品300点以上の中から厳選して収録。作品の撮影、文章はもちろん、本の構成・編集などもすべて志穂美が担当した。「私の汗と涙がつまった、正真正銘のハンドメイドな本です」とのことで、全額自己負担の完全な自費出版だ。本の売上の50%が東日本大震災の復興支援、あとの50%は志穂美が3年ほど前から続けているインドのチベット難民キャンプへの支援に当てられる。「花の生命の一瞬にして最高の輝きが、人の心を癒し和ませ、時に大いに勇気づけてくれます。この本がその自然界の力強い生命力を少しでも表現でき、被災者のみなさんや本を手に取って下さった方のお役に立てば嬉しいです。女性だけでなく、ぜひ男性の方にもご覧になっていただきたいです」と語る志穂美。志穂美の花を愛する想いと、被災者への想いをぎっしり詰め込んだ一冊に仕上がっている。なお、発売日当日の11月20日(日)13時より、東京・自由が丘にある長渕剛公認OFFCIAL CAFE「Rock On」にて、フラワーアレンジメント作品を展示し、志穂美悦子本人による、サイン本の販売会が行われる。取材・文水上賢治
2011年11月18日