映画『海街diary』が6月13日に公開を迎え、劇中で4姉妹を演じた綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、メガホンを握った是枝裕和監督が舞台あいさつに登壇。“長女”綾瀬はサプライズで6月生まれの長澤、夏帆、広瀬、是枝監督のために手作りバースデーケーキをプレゼントし会場をわかせた。『海街diary』舞台あいさつ/その他の写真吉田秋生の人気漫画を『そして父になる』の是枝監督が実写化。鎌倉で暮らす3姉妹の元に、彼女たちを捨てた実父が死んだという知らせが入り、葬儀に足を運ぶが、そこで出会った腹違いの妹・すずを鎌倉に引き取ることになり…。綾瀬が映画を観終えたばかりの客席に「いま、気持ちいい感じですか?」と問うと、客席は大きな拍手でそれに応える。4女のすずを演じた広瀬は、1年前から撮影が行われてきた本作が公開を迎え「この日が来るとは思っていなくて…これからいろんな人に広まっていくと思うと幸せです」と笑顔を見せた。是枝監督は「今日がゴールではなくスタート。作品と観ていただいたみなさんの旅がこれから始まります」と感慨深げに語った。そして舞台あいさつ中盤で、綾瀬はこの日「やることが多くて(笑)」早起きをしたと明かす。何の話かと首をかしげる残りのメンバーをよそに、綾瀬は「お誕生日ケーキを作ってました。実は私以外の4人は6月生まれなんです!」と明かす。そこへ、映画で夏帆演じる千佳の恋人であるアフロ男・浜田を演じた池田貴史がケーキを運びながらサプライズで登場! 池田の音頭に合わせて会場全体でバースデーソングを歌い、長澤、夏帆、広瀬、是枝監督を祝福した。このケーキ、綾瀬は「2日にまたがって、スポンジを焼くところから作った」という力作で、これには妹たちも大感激! 広瀬は「おいしそうです!」と目を輝かせ、夏帆は「ホントに作ったの?すごい!」と感嘆。長澤は本当にびっくりしました。嬉しいです」と感激の面持ちを見せた。綾瀬は「中はイチゴがぎっしり詰まってます。“海辺の朝日”というタイトルで、朝4時~5時くらいのイメージです」と自信満々でコンセプトを語り、一同は仲良くケーキをほおばったが、自作のケーキの味について感想を求められると綾瀬は「ついさっき、歯みがきをしたので歯みがき粉と混ざっちゃって…(苦笑)」と劇中のしっかり者の長女の面影はどこへやら…、おなじみの(?)ボケキャラをのぞかせ、会場は笑いに包まれた。『海街diary』公開中
2015年06月13日映画『海街diary』が6月13日(土)に公開を迎え、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、是枝裕和監督が初回上映後の舞台挨拶に登壇。綾瀬さんは、6月生まれである長澤さん、夏帆さん、広瀬さん、是枝監督のために手作りケーキのサプライズプレゼントを贈った。吉田秋生の人気漫画を実写化。鎌倉で古い一軒家で暮らしていた3姉妹が腹違いの妹を引き取り、彼女たちがそれぞれの葛藤を乗り越えて成長していくさまを四季の情景と共に瑞々しく描き出していく。綾瀬さん、長澤さん、夏帆さん、広瀬さんの4姉妹は白い衣装で登場。長女・幸を演じた綾瀬さんは「3人をまとめる姉であり、(4女の)すずが来ることで母にもなっていくし、女の顔も見せるし、娘でもある。『4つの顔を撮りたい』と監督からは言われました」と明かす。綾瀬さん自身はその4つの顔の中で「お姉ちゃんとして厳しくみんなを律する感じは好きです」とニッコリ。日頃から劇中同様にしっかり者なのか?という問いには「もちろんです!」と語り、笑いを誘う。広瀬さんは、1年前から撮影してきた映画の公開に「この日が来るとは思ってなかったです。これからいろんな人に広がっていくかと思うと幸せです」と万感の思いを口にする。撮影で印象的だったシーンを尋ねると、姉たちの実母を演じた大竹しのぶ、大叔母を演じた樹木希林の2人と初めて顔を合わせるシーンを挙げる。「怖かったのか?」という問いに「そういうわけじゃないです(笑)!」と語りつつ「あの2人が一緒に来るってどういう画なんだろう?どうしたらいいんだろう?と思ってたんですが、自然とお姉ちゃんたちの陰に隠れて、でも気になって覗いているという感じになりました」と振り返った。舞台挨拶中盤で、台本なしで次々と新しいシーンを加えていく是枝組の撮影さながら、舞台挨拶も台本なしで進行すると司会が宣言すると、綾瀬さんを除く4人は怪訝な顔…。綾瀬さんはいたずらっぽい笑みを浮かべ「やることが多くて」早起きをしたと語り、6月生まれの4人のために「お誕生日ケーキを作りました!」と明かす。すると、映画で夏帆さん演じる千佳の恋人のアフロ店長・浜田を演じた池田貴史がケーキを運びながら登場!池田さんに合わせて会場全体でバースデーソングを歌い、4人を祝福する。綾瀬さんは、「2日がかりでスポンジを焼くところから作った」というケーキの出来栄えに自信満々。「イチゴがぎっしりつまってます。“海辺の朝日”というタイトルで、朝4時~5時くらいのイメージです」とコンセプトを明かす。長女の粋な計らいに妹たちも大喜びでケーキに舌鼓を打った。綾瀬さんは自作ケーキの味を尋ねられると「ついさっき、歯みがきしたばかりで、歯みがき粉の味と混ざっちゃって(苦笑)」としっかり者の姉とは思えないボケコメントで会場をわかせていた。『海街diary』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年06月13日それは熱望という以上の強い感情だった。現在の邦画界にあって、オリジナル脚本での映画作りを許されている数少ない映画監督の一人である是枝裕和監督。実際、長編映画デビュー作『幻の光』こそ宮本輝の小説の映画化であったが、2作目『ワンダフルライフ』以降はほぼ一貫してオリジナル脚本を自ら執筆しており、非オリジナル脚本作品は『空気人形』のみ。これとて原作となった業田良家の漫画はごく短いもので、監督自身が物語を膨らませることで長編映画に仕上げた作品である。そんな是枝監督が第1巻の最初の1話を読みながら自らの手で映画化したいと強く思った――いや、当人の言葉を借りるなら「これは絶対に誰かが映画化するって言い出すぞ。いやだ!撮られたくない!と思って手を挙げた」のが、吉田秋生の人気漫画である「海街diary」(小学館刊)である。物語の中心となる4姉妹に上から綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずを配し、原作の舞台である鎌倉での撮影を敢行し完成した映画『海街diary』。いまなお連載の続く漫画をどのように料理し、組み立て、新たな是枝作品は出来上がったのか?是枝監督にじっくりと話を聞いた。鎌倉の古い木造一軒家に姉妹3人で暮らす幸、佳乃、千佳。そんな彼女たちの元に、かつて家族を捨てた父親の訃報が届く。山形で行われた葬儀で3人は、父が遺した腹違いの妹・すずと出会い、幸のひと言で彼女を鎌倉の家に引き取ることになり…。「1巻の最初に3人が父親の葬式で山形に行って、(すずを加えた)4人が高台に登って街を見下ろす。そこですずが泣くんだけど、そこで4人のシルエットが重なって蝉時雨が…というシーンが素晴らしくて、やられちゃった(笑)。ここ、カメラは絶対にクレーンアップだし、音楽ももう鳴ってたもん(笑)。映像になるために描かれた画だったんです」。実は、そのタイミングでは、すでに原作の映画化権は別の人間に押さえられていた。「だから1回、あきらめたんですよ。そうしたら、(権利を)手放したという連絡が入って、じゃあ今度こそって。そこまでするのは初めてでしたけど、あきらめた後もずっと、いち読者として漫画は追い続けていたんですよ。読みながらいろいろ考えていたものが、もう一度できそうだということになって、思いのたけをぶつけてみようと。熱いんですよ、今回は(笑)」。映画化が決まり、脚本にしていく過程を是枝監督は「吉田さんの中に深く潜っていく感じ」と表現する。「何を考えて吉田さんはこういうシーンにしたのか?読み解いていきました。他人の作品をこんなに読んで、読んで、読んで…というのはなかなか。そこからスタートして、でも途中からは(綾瀬さんらキャスト)4人を選んだので、この4人をどう動かしていくか?という演出家の視点にシフトしていきました。例えばですが原作の1話目は、なぜ佳乃が恋人の部屋のベッドで目を覚ますところから始まるのか?家から始まってもいいはずなのになぜなのか?そんなことを考えていくところから始まりました」。「不在者」と「残された者」、「死」と「記憶」――海外映画祭の常連でもある是枝監督の作品について語る上で頻出するキーワードと言えるが、この脚本執筆の思考の過程でまさに、こうしたテーマとぶつかった。「原作者の吉田さんには『お任せします』と言われたんですが、唯一、『アライさんだけは出さないでください』と言われたんです」。アライさんとは原作にも幾度となく出てくる人物で、看護師である幸の後輩なのだが、連載を通じてなぜか幸をはじめ他人の会話の中でその存在が語られるばかりで、本人の姿は一度も登場しない。「それを深く考えていくと、この物語は、出てこない人間が重要な役割を果たす作品なんだと改めて思い直しました。そう思って読み直すと、キーになる人物――4人の父親やすずの母親などの姿は出てこないんですよね。その人たちを意識しながらみんな、生きている。生きていない人間を回想で出さずに、どうやって生きている人間に重ねながら生きていくか?すごくアクロバティックなことを要求されているんだなと受け止めて、細かい積み重ね、どうやっていない人を感じさせられるか?やれるだけやろうと覚悟が決まりましたね」。そうした作業の中で是枝監督は、原作漫画にはない映画オリジナルのシーンをいくつも加え、溶け込ませていった。その理由、それぞれのシーンの作られ方も千差万別である。例えば、3姉妹の母親でいまは再婚して離れて暮らす都(大竹しのぶ)とすずが顔を合わせる鎌倉での法要のシーン。都にとって、すずは夫を奪い、家族を壊した女の娘であるわけだが、ここで原作にはない、都とすずの2人だけのシーンを加えた。「(原作のまま)グループショットで押すというやり方もあったけど、一度、あそこですずを単独にしておいて、家に戻ってからの流れ(※帰宅後に起こる姉妹と母親たちの騒動)のために、彼女に強めの“圧”をかけておいた方がいいと思って、意地悪で書きました(笑)。あえて、そうやってバランスを崩すために加えたものもあります」。また、撮影が始まってから女優陣の芝居を見て急遽、新たなオリジナルシーンを加えたことも。「病院で幸と二宮(風吹ジュン)がバッタリ会って『最近、胃の調子がね』というやり取りを撮っていて『また来てちょうだいよ、お店』と二宮さんが言って、幸が『懐かしいな』と言うんですが、その顔を見て、幸は律儀な子だから、実際にお店に行くだろうと思ったんです。あの店には、(自分たちを捨てた)父親の記憶もあって、おそらく意識的に行ってなかったんでしょうけど、そう言われたら行く気がした。だから、原作に4人であの店に行くというシーンはないんですが、それで描いてみると『あ、このシーンがあれば最後のシーンも成立するな』とか、描いていく中で骨格が見えてきた。そういうことは今回、意外と多かったです」。キャスティング、オリジナルシーン、原作から削除されたシーン、世界観etc...人気漫画であればあるほど、連載が長いほどに映画化には賛否がつきまとう。是枝監督は完成した作品について「原作と映像の関係で言うとうまくいったと思う」と自信をのぞかせるが、その手応えの理由を語る上で口をついて出たのが、夏帆さん演じる三女・千佳の存在である。ちなみに幸ら姉妹のそれぞれの特徴や演出について語る文脈で、是枝監督は三女・千佳についてこんなことを語っていた。「撮影前に何組が3姉妹を取材したんですが、どこの家でも長女と次女は洋服の貸し借りをするけど、三女は趣味が変わってるからしないの。『あいつの服は借りられない。あいつの音楽の趣味もわかんない』って(笑)。上の2人を見て、違う道を行くんだよね。原作でも千佳は一人だけ違う服着て、髪型もアフロ。上の2人と違うノリとリズムで生きていて、2人の対立に左右されない子がいることで、対立が深まり過ぎないというバランスの取り方をしてるんです」。その上で、映画では千佳をアフロにはしないことにした。それを、監督は映画化の成功の“勝因”のひとつに挙げる「それは判断として大きかったと思う。アフロであるってどういうことか?と考えると、やはり姉たちとは違う美意識で生きてるということ。池田(貴史/※千佳の恋人)さんはアフロだけど、そのアフロのオヤジの隣に居場所を見つけているということ――つまり、趣味がきちんとそこにリンクしているのであれば、別にアフロじゃなくても行けるし、アフロにしてしまうとコミックをなぞる感じになって、人間としてむしろわかりやすくなっちゃう。だから、そこを一度、捨ててみようと思ったし、むしろ夏帆さんであればアフロにはしないだろうと思った。アフロにせずとも姉2人と違う感じが出せれば、映画としてはその方がいいんじゃないかという方向性に行けたのがよかったんじゃないかと思います」。改めて、吉田さんによる現在進行形の原作を是枝監督は「少女漫画の枠を超えてすごく“大きなもの”を描いていると思う。それは人間ではなく、街だったり、時間だったりしていて、だからこそ、これは『鎌倉4姉妹物語』ではなく『海街diary』なんだと思う」と評する。さらに、こうも続ける。「よく『この作品を撮って家族観が変わったか?』と聞かれますが、そもそも、自分に確固たる家族観があったのかがよくわからない(笑)。ただ、なぜこの原作漫画が面白いのかと言うと(同じく吉田作品の)『櫻の園』は『過ぎ去った時間はもう戻ってこない…』というある種の残酷さを描いているんだけど、この『海街diary』は『過ぎ去った時間が時と共に自分の中で形を変えていく話』を描いていると思うんです。特に幸にとっては。反発していた母親に久しぶりに会う。嫌って否定していた父親がすずを残してくれた。そうやって、幸の中で過去が書き換えられていくことが、彼女の成長になっていくというのが、すごく大人の人間描写だと思うんです。時間が彼女の中でどう変化するのか?それは見えないけど、この原作の豊かさなんだなと。それを何とか映画で描きたかった。自分が父親になったことで、もう亡くなってずいぶん経つ父親のことを思い返している自分がいるんですよ。この年齢のとき父は…と考えてる。疎遠だったんだけど、自分の中でちょっとずつ形を変えている。自分が子供と接する中で、そういうことが自分の中で起きているから、映画を撮りながら幸の変化にすごくシンパシーを感じていたんです」。美しき原作に、私小説のように監督自身の思いを編み込みながら、4姉妹と共に紡ぎ上げていった『海街diary』。観客がどのように受け止めるのか?是枝監督は静かにその反応を待つ。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年06月12日『そして父になる』の是枝裕和監督が映像化した映画『海街diary』。先日行われた第68回カンヌ国際映画祭では、邦画で唯一コンペティション部門に正式出品され、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずと、最旬女優たちがレッドカーペットを歩き世界中を魅了した。そして今回、カンヌでの取材の一日を追ったメイキング映像が到着した。吉田秋生のベストセラーコミックを実写映画化した本作。鎌倉の祖母の残した家で暮らしている三姉妹が、ある日迎えることになった、幼いころに別れたきりの父が残した“異母妹”。海の見える街の色とりどりの四季の中で、彼女たちが傷つけ合いながら絆を結び、本当の家族になるまで積み重ねるかけがえのない瞬間を映し出す。今回公開された映像は、現地に同行した是枝組のスタッフが、四姉妹と是枝監督のカンヌでの様子を撮影したもの。顔見知りの相手ということもあり、カメラに向けられる四姉妹はとてもリラックスした表情をみせている。ホテルの開放感溢れるプールサイドで南仏の明るい日差しにぴったりなドレスで登場した四姉妹。綾瀬さんは、「ヴォッテガヴェネタ(Bottega Veneta)」の胸元のスパンコールが印象的な白のロングドレス、長澤さんは「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の白のロングドレス、夏帆さんは、「バーバリー(Burberry)」のヌーディーピンクのシースルーのロングドレス、広瀬さんは、「グッチ(Gucci)」の濃紺のワンピースに身を包み、是枝監督と一緒に、現地フランスメディアを始め、スペイン、イギリス、メキシコ、ポルトガル、オランダ、台湾など世界各国のメディアから取材を応じる姿が映し出される。仲良く話したり写真を撮ったりと本当の姉妹ような彼女たちを見守る是枝監督。「四姉妹をあの舞台に連れていけたことがとても幸せでした。これからの俳優人生にとっても、絶対に良い経験になるんじゃないかな」とカンヌについてふり返っている。『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年06月12日綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが集結し日本一豪華な四姉妹を演じる、是枝裕和監督の最新作『海街diary』。先日の第68回カンヌ国際映画祭でも静かな感動を呼んだ本作には、それぞれ、四姉妹のそばに寄り添う男性たちが登場する。「彼女たちが誰の隣に自分の居場所を見つけていくか」が本作の“裏テーマ”だと明かす是枝監督。しっかり者の幸(綾瀬さん)、自由奔放な佳乃(長澤さん)、マイペースな千佳(夏帆さん)、異母妹の自分を許せないすず(広瀬さん)。このタイプの違う四姉妹がそれぞれに選んだ、魅力的な男性陣に注目した。鎌倉で暮らす幸、佳乃、千佳の三姉妹は、15年前、家を出ていったきりの父の葬儀で、初めて異母妹のすずと出会う。身寄りのなくなった彼女が葬儀の場で毅然とふるまう姿に、幸は別れ際、とっさに「いっしょに暮らさない?4人で」と口にする。こうして、鎌倉での四姉妹の生活が始まった…。綾瀬さん演じる長女・幸は、看護師。同じ市民病院で働く小児科医の椎名(堤真一)と付き合っている。常に自分を律して生きている幸にとって、椎名は唯一、肩の力を抜いて女性的な部分を出せる相手。しかし、椎名は妻帯者で、すずに「奥さんがいる人を好きになるなんて、お母さんよくないよね」と謝られると、自身も不倫をしている幸は言葉を詰まらせてしまう。家族を捨てた父を許せないはずの幸は、自分もまた、父親と同じことをしているのだ。また、ホストに入れあげたあげくフラれたり、イケメンで年下の彼氏(坂口健太郎)にお金を貸したりするなど、あまり男運がいいとはいえないのが、長澤さん演じる次女・佳乃。基本的に男性がそばにいないとダメなタイプではあるものの、是枝監督は彼女を「自分の家ではなく、男性の隣に居場所を見出そうとする」と説明。「佳乃の姿は家を出ていった母親(大竹しのぶ)とどことなく似ているから、幸とたびたび衝突してしまうんですよね」とも明かす。そんな佳乃も、同じ信用金庫で働く上司・坂下(加瀬亮)のおっとりしていそうにみえて、お客さんと真摯に接する姿に次第に興味を持ち始めるのだが、坂下は佳乃がいままで好きなってきた男性とは全く違うタイプ。そんな2人の関係は、原作コミック内でも気になるポイントの1つとなっている。さらに、自身が働くスポーツ用品店店長・浜田(池田貴志)といい雰囲気なのが、夏帆さん演じる三女・千佳。浜田は元登山家で、マナソル登頂の際に足の指を数本失った経験を持つことから、いまは登山はやめてしまっている様子。是枝監督は「父親の記憶があまりない千佳は、店長に父の面影をみていて、きっとこの街(=鎌倉)から外へ出ていかないであろう人を選んでいるんじゃないかな」と推測。とはいえ、もちろんそれだけではなく、個性派店長の人柄に惹かれたことが、一番の理由かもしれない。そして、すずは、同級生で自身が所属するサッカーチーム・オクトパスのメンバーである風太(前田旺志郎)に好感を持っている様子。少し鈍いけど快活で、優しく思いやりのある風太に心を許したすずは、自分の家族や“自身の罪”を打ち明ける。優しく見守ってくれる三姉妹とはだいぶ打ち解けたものの、“大切に思っている家族”だからこそ、心の奥底を話しづらい。でも、誰かに話したいと思ったときにそばにいてくれる風太という存在が、すずには必要だったようだ。是枝監督は、「上手い役者は主役も張れるけど脇にも回れる。自分だけがいい芝居をするのでなく、物語の中でちゃんと生きて主演を立たせることができる、そういう俳優陣を配置させてもらいました」と男性陣のキャスティングにも自信をみせる。堤さん、加瀬さん、前田さん、池田さん、坂口さん、さらにリリー・フランキー、鈴木亮平といったバラエティ豊かな面々と四姉妹との関係にも、ぜひ注目してみて。『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年06月03日女優の広瀬すず、映画監督の是枝裕和、写真家の瀧本幹也が27日、東京・有楽町の東京交通会館ダイヤモンドホールで行われた写真集『海街diary』(発売中 3,456円 青幻舎刊)の発売記念イベントに出席した。同写真集は、是枝裕和監督の前作『そして父になる』に続き撮影監督を務めた写真家の瀧本幹也が『海街diary』を撮影する過程で記録した写真集。劇中では綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが主人公の4姉妹を演じているが、同写真集では映画同様に4姉妹の瑞々しい演技と鎌倉の四季折々の美しい風景が織りなす時間や映画にはないシーンも多数掲載されている。瀧本は「原作と同じような日本家屋がありまして。そこの縁側に佇んでいる4姉妹を撮りたいという"写欲"が湧いて撮った写真をみんなに見せたら『いいですね』と盛り上がり、『ぜひ写真集にしましょう』という話になりました」と出版のきっかけを明かした。綾瀬はるかや長澤まさみ、夏帆とともに被写体となった広瀬は、瀧本のお気に入りでもある日本家屋の縁側で4姉妹が楽しくおしゃべりをしている写真の撮影時に触れ「瀧本さんの話や監督の話もしてましたよ。瀧本さんはクールで普段どんな人なんだろう? とか、途中から監督の話に変わって『可愛いよね』とか、そういう話をしてました。監督の可愛い部分は、穏やかな雰囲気の中でスタッフさん同士仲がいい現場で、みんな監督が大好きなのが伝わってきて可愛く見えました」と明かすと、是枝監督は「ありがとうございます。スタッフのお陰だと思います」と照れ笑いを浮かべた。3人は先のカンヌ国際映画祭から帰国したばかり。初めてカンヌを訪れた広瀬は「すごく楽しかったです! 映画の街という印象でしたが、思った以上に緊張もなくお姉ちゃんたちと映画とは違った雰囲気の衣装でレッドカーペットを歩けたのがうれしかった」と満足げ。そんな広瀬を是枝監督は「すずは落ち着いていて記者会見も一番しっかり受け答えをしてました。何の心配もせず見てましたが、最後はすずが締めてましたね」と褒め称えていた。映画『海街diary』は、6月13日より全国公開。
2015年05月28日是枝裕和監督最新作『海街diary』公開を前に、是枝監督の前作『そして父になる』に続いて本作のカメラマンを務めた写真家の瀧本幹也が撮影の過程を収めた写真集「海街diary」が発売。5月27日(水)、是枝監督、瀧本さん、主演の広瀬すずによるトークイベントが開催された。現在も連載が続く吉田秋生の人気漫画の実写化で綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆という豪華女優陣が広瀬さんの腹違いの姉を演じている。育ての親の祖母亡きあと、鎌倉の家で暮らす3姉妹の元に、かつて彼女たちを捨てた父が亡くなったという知らせが届く。その葬儀の席で出会った腹違いの妹を鎌倉の家に引き取り、4人は一緒に暮らし始めるのだが…。先日閉幕した「カンヌ国際映画祭」に出品され、是枝監督、瀧本さん、そして広瀬さんを含む4姉妹が現地を訪れたが、是枝監督は「4人をカンヌに連れて行くことができて幸せな時間でした」と笑顔で語る。広瀬さんも「楽しかったです。映画の街だなというのが印象的でした。思ったよりも緊張することなく、お姉ちゃんたちとレッドカーペットを歩けたのが楽しかったし嬉しかったです」とニッコリ。カンヌ滞在の様子は日本でもTV番組などで紹介され、カンヌの常連である是枝監督のおすすめのパンナコッタを食べる様子なども映っていたが、広瀬さんは「いままで食べたデザートの中で一番おいしかったです!」と嬉しそうに語っていた。今回の写真集の写真は、瀧本さんが撮影の合間やセットチェンジの時間に撮影したものが収められている。広瀬さんは「映画の中で食事しているシーンでも、カットがかかっても4人ともずっとそこで食べ続けてるんです、おいしいから(笑)。そこで自然な世界に生きているのを感じたし、そういうところを撮られてる」と語る。是枝監督も「4姉妹のこの時しかない瞬間――特にすずは、そういう瞬間を切り取られています」と瑞々しい一瞬が収められていると強調する。瀧本さんは、4姉妹が暮らす古い民家の縁側に惹かれたようで、そもそも、そこに佇む姉妹の姿に写真家として刺激され、撮影が始まってから写真集という形で記録を残すことを考えたとのこと。「セットチェンジのときでも普通は控室に戻るのに、そのままみんな、縁側に座っていた」と述懐。広瀬さんはその時の会話について「あそこの食べ物屋さんがおいしいという話か、監督や瀧本さんの話もしてましたよ」といたずらっぽい笑みを浮かべていた。写真集「海街diary」(青幻舎刊)は発売中。『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年05月27日現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門のトップバッターとして『海街diary』が上映されたカンヌの常連・是枝裕和監督が、かつて同映画祭で審査員賞を受賞した『そして父になる』で主演を務めた俳優・福山雅治と豪華再タッグを組んだJCBオリジナルシリーズの新TVCM「かけがえのない毎日」篇。このたび、本CMカットとメイキング画像が解禁された。今年でデビュー25周年を迎え、8月には自身史上最大規模となるスタジアムライヴツアー「福山☆夏の大創業祭 2015」を開催予定、さらに6年ぶり、3度目となる故郷・長崎県の稲佐山での凱旋ライブ開催も決定し、ミュージシャンとして不動の人気を誇る福山さん。音楽活動だけに留まらず、ラジオパーソナリティやカメラマンなど多彩な活躍ぶりで人気を集め、俳優としても唯一無二の存在感を放つ。2010年にはNHK大河ドラマ「龍馬伝」で主演を務め、フジテレビ系ドラマ「ガリレオ」シリーズではドラマが連続最高視聴率を記録したほか、シリーズ映画『真夏の方程式』が2013年上半期の邦画実写興行収入1位を獲得。さらに主演作『そして父になる』は第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にて審査員賞を受賞し、日本を代表する俳優として各国から注目を浴びた。本CMでは、「AKB48」のミュージック・ビデオや、主演の柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で史上最年少の最優秀男優賞を受賞した『誰も知らない』を手掛けた是枝監督が、監督・脚本・編集を担当。一本のストールを巡った家族の絆や幸せを描き、“さりげない1日の中に、実は幸せが詰まっている”ことを表現している。撮影は、3月下旬とは思えないほどの暖かさの中、神奈川県横浜市内にて敢行。既に作品を作り上げたことがある福山さんと是枝監督なだけに、現場では互いの考えをすぐに理解し撮影に挑む場面が見受けられ、ほとんどNGも出ることがなかったそう。解禁されたメイキング写真でもにこやかな2人の様子が写っており、撮影が順調だったことが伺える。また、本編CM映像より、キーアイテムとなるストールを巻く福山さんや、家族で並んで歩く後姿が微笑ましく印象的なCMカット画像も解禁。映像では、是枝監督の心の動きを追う優しさあふれる演出や繊細な映像、そして全体を包む優しい音楽が揃い、まるで一本の映画のような仕上がりになっているようだ。気になる本CMのストーリー全貌が楽しめる80秒映像は、JCBオリジナルシリーズサイトにて限定公開中。また本CM「かけがえのない毎日」篇は、5月23日(土)より全国にてTV放映予定だ。(text:cinemacafe.net)
2015年05月23日川瀬直美監督、黒沢清監督、是枝裕和監督と並びカンヌ常連監督の一人である三池崇史監督が原点回帰を果たしたと語る最新作『極道大戦争』。現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭「監督週間」から正式招待を受けた本作が日本時間22日午前3時半より公式上映された。映画祭に参加できなかった三池監督の“女芸者”姿がスクリーンに映し出された。噛まれた人間が次々とヤクザにして、ヴァンパイア…“ヤクザヴァンパイア”と化していく街で、尊敬する親分のカタキを討つべく立ち上がるヤクザヴァンパイアの青年の戦いを激しいアクションと共に描き出す。1969年に創設されたカンヌ国際映画祭の併設部門「監督週間」。新しい才能や新人を発掘する一方で、巨匠監督の独創的な作品を上映し、監督の違う側面に焦点をあてるのもこの部門の特徴だ。最近の邦画では園子温監督の『恋の罪』、昨年のカンヌでは高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が監督週間でアニメーションとして唯一の選出となり話題を集めた。今回、三池監督が映画祭と世界の映画ファンへ向けて用意した強烈なサプライズメッセージ。黒の留袖に女鬘とメイクという完璧な女装姿で、番傘と“たかし”の名入りのちょうちんを携えた監督は、「お集りの皆さん、こんばんは。監督の三池崇史です。今日は極道大戦争にお集りいただき、本当にうれしく思います。本来ならば、そちらにいってご挨拶しなければいけないのですが、私、今年のはじめから、富士山の麓で芸者をはじめまして、いろいろ忙しくそちらへ伺うことができません。いよいよ来週はシリコンをいれる予定です」 と映画祭への参加が叶わなかったことについて、シャレを効かせた三池流の演出で詫びた。この三池監督の完璧な女装メイクを担当したのは数多のトップモデルや広告を担当するヘア&メイクアップアーティストの冨沢ノボル。映画『ヘルタースケルター』で注目され、三池監督作品にも多数携わっており、異例の豪華アーティストが参加するかたちとなった。公式上映の舞台挨拶は、冒頭の三池監督によるサプライズコメントから始まり、本作で謎の刺客・マッドドックとして登場し、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』への出演も決まっているインドネシア俳優のヤヤン・ルヒアンのほか、謎の刺客として着ぐるみとは思えない壮絶アクションを繰り広げるKAERUくんが登壇し、会場を沸かせた。『極道大戦争』は6月20日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月22日第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にて審査員賞を受賞し、その後も世界各国の映画祭にて数々の賞を獲得した『そして父になる』の主演・福山雅治が、監督を務めた是枝裕和と夢の再タッグを組み、JCBオリジナルシリーズの新TVCM「かけがえのない毎日」篇を撮影したことが明らかになった。1990年「追憶の雨の中」でシンガーソング・ライターとしてデビューして以来、「桜坂」など多くのヒットソングを世に送り出し、今年で25周年を迎える福山さん。ミュージシャンとしてだけでなく、2010年にはNHK大河ドラマ「龍馬伝」で主演を務め、フジテレビ系ドラマ「ガリレオ」シリーズではドラマが連続最高視聴率を記録したほか、シリーズ映画『真夏の方程式』が2013年上半期の邦画実写興行収入1位を獲得するなど、俳優としても唯一無二の存在感を放つ。今回の新TVCM「かけがえのない毎日」篇では、「AKB48」のミュージック・ビデオや、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずと豪華女優陣を迎えて贈る映画『海街diary』を手掛ける是枝監督が、監督・脚本・編集を担当。本CMは、とある休日の午後、街のオープンカフェを舞台に、主人公・辰野和彦役に福山さんが、妻役をAYUMI、娘役を蒔田彩珠が演じ、一本のストールを巡って家族の絆や幸せを描くストーリー仕立てとなっている。“さりげない1日の中に、実は幸せが詰まっている”ことを表現した本CMストーリーの全貌が、WEBムービー限定で、JCBオリジナルシリーズサイトにて公開された。本CMは、2015年3月下旬に神奈川県横浜市内にて撮影。既に作品を作り上げたことがある福山さんと是枝監督なだけに、現場では互いの考えをすぐに理解し撮影に挑む場面が見受けられたそう。ほとんどNGも出ることなく、福山さんの魅力たっぷりの演技と、是枝監督の心の動きを追うやさしさあふれる演出、繊細な映像、そして全体を包む優しい音楽が揃い、まるで一本の映画のような仕上がりになっている。また本CMは5月23日(土)より全国にてTV放映される予定だ。(text:cinemacafe.net)
2015年05月21日女優の綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずらが14日、是枝裕和監督最新作『海街diary』(6月13日公開)がコンペティション部門に正式出品されることを受けて、フランス・カンヌで開催されている第68回カンヌ国際映画祭に出席した。現地の天候は晴れ。綾瀬はスパンコールをあしらった花柄の白いドレス、長澤はスタイルのよさを生かしたタイトな淡い紫色のドレス、夏帆は色鮮やかなプリントのボリュームスカートがポイントのドレス、広瀬は淡い水色の清楚なドレスに身を包み登場。世界中から集まったカメラマンたちを前に、笑顔で応えた。映画の上映は、現地時間の16:00に実施。会場の2300席はすべて埋まり、女優のカトリーヌ・ドヌーヴや『アーティスト』(2011年)のミシェル・アザナヴィシウス監督の姿も。上映中は、コミカルなシーンには笑いが起こるなど、温かい雰囲気に包まれた。映画が終わると、会場からはスタンディングオベーションが起こり、5人は感激した様子を見せていた。上映を終え、夏帆は「本当に貴重な体験をさせていただいた。夢のような体験。みなさんの反応が温かくて、すごくすてきな上映だったなと思いました」と感慨深く語ると、長澤も「たくさんの人の心に何かが届いたのかなと思って、すごくうれしかった」とコメントした。今回、「この4人にこの映画祭を体験してもらいたいというのが強くあった」と語っていた是枝監督。綾瀬が「また来てみたいなと思いました」と思いを語り、広瀬も「大人になって、またこの舞台に立てるような女優さんになりたいなと思いました」と目標を見据えたように、女優たちにとって貴重な経験となったようだ。上映されたメイン会場に向かうレッドカーペットでは、タキシードできめた是枝監督を筆頭に、綾瀬はクリスチャン・ディオールのオートクチュールで、胸元のラインが際立つ白のクラシカルなドレス、長澤はステラマッカートニーの深いグリーンとブルーのタイトなロングドレス、夏帆はイヴ・サンローランの鮮やかな藍色のシックなロングドレスに、広瀬はオリジナルで水色と白のチェック柄の爽やかなシフォンドレスにと着替えて登場。四姉妹が手をつないで横一列になって歩くなど、映画の雰囲気そのままにメイン会場へと進んでいた。(C)2015吉田秋生・小学館/「海街diary」製作委員会
2015年05月15日綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが出演した第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門のトップバッターとして是枝裕和監督の『海街diary』が公式上映され、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずがレッドカーペットに登場した。綾瀬さんは「クリスチャン・ディオール」、長澤さんは「ステラ・マッカートニー」、夏帆さんは「イヴ・サン・ローラン」、広瀬さんはオリジナルのドレスと、それぞれスタイルは違うものの、四姉妹役らしく揃って涼しげなカラーをチョイスし、映画の舞台、鎌倉の海を思わせた。上映後には、スタンディングオベーションが5分近く続き、監督も四姉妹も感激のお面持ちで、特に綾瀬さんは会場の熱気にあてられたのかかなり上気した様子。上映後、海辺にあるジャパン・パビリオンに移動すると「風が気持ちいい!」と風にあたって、ほてりをさましている様子が、なんとも愛らしかった。感想を聞くと、「たくさんの拍手をいただけて、とても嬉しいです。また来たいなと思いました。私とすずちゃんが叫ぶシーンで笑いが起きたのが、意外でした」(綾瀬)、「去年も『The Crossing』のプロモーションでカンヌのレッドカーペットを歩きましたが、今度はコンペティションで来たいなと思っていたので嬉しいです」(長澤)、「日本にいるとなかなか世界を知ることができないので、本当に貴重な体験ができました。また来られるように頑張りたいです」(夏帆)、「お姉ちゃんたちと来られて嬉しい。これからも演技を続けて、大人になったらまたこの舞台に立ちたいです」(広瀬)と語り、是枝監督も「何度カンヌに来ても毎回違いますが、待ってくれている観客がいて嬉しい」と喜びを語った。映画は鎌倉を舞台に、疎遠だった父の死をきっかけに母親違いの末妹(広瀬さん)を引き取り、4人で暮らし始めた姉妹の1年間の日々を綴る。レッドカーペット前には公式記者会見が行われ、「小津安二郎の映画を思わせるが、作品は見ましたか?」との海外の記者の質問に、綾瀬さんは「何本か拝見しました。男性の俳優さんの表情がユニークだなと思いました」と笑顔で答えていた。2年前は『そして父になる』で見事、審査員賞を受賞した是枝監督。ジョエル&イーサン・コーエンら今年の審査員団の判断がわかるのは、24日夜(現地時間)となる。(photo / text:Ayako Ishizu)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年05月15日第68回カンヌ国際映画祭で5月14日(現地時間)、コンペティション部門にノミネートされた是枝裕和監督の最新作『海街diary』が上映された。会場には、是枝監督と4人の出演女優がそろって登場した。『海街diary』は、マンガ大賞2013を受賞した吉田秋生の人気コミックをもとに、豪華俳優陣を起用して制作された映画。海の見える街を舞台に、四姉妹が絆を紡いでいく姿が描かれる。公式上映当日は、主要キャストである四姉妹の長女を演じる綾瀬はるか、次女役の長澤まさみ、三女役の夏帆、異母兄弟の四女の広瀬すずがドレスに身を包んで登場。綾瀬はるかは「ディオール(Dior)」の14-15AWオートクチュールコレクションのドレスを、公式上映前のレッドカーペットと記者会見で使い分け、長澤まさみは「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」の15-16AWコレクションから胸元で深いグリーンと鮮やかなブルーで切り返したドレスで、さらに夏帆は深みのあるブルーが印象的な「サンローラン(SAINT LAURENT)」のロングドレスを纏って登場した。なお、パルムドール他受賞作品の発表は、現地時間で24日に行われる。
2015年05月15日是枝裕和監督の『空気人形』を始め、日本やハリウッドで精力的に活動するぺ・ドゥナと、『アジョシ』『冬の小鳥』の名子役キム・セロンが初共演する『私の少女』。ペ・ドゥナの2年ぶりとなる自国映画出演でも注目を集める本作から、主演の2人のインタビューが到着した。『オアシス』『ポエトリー アグネスの詩』のイ・チャンドン監督がプロデューサーを努め、新進気鋭の女流監督チョン・ジュリの長編デビュー作となる本作。ある小さな港町に赴任した女性警察官と継父と暮らす少女との出会いから、社会の闇をえぐり出し、希望と再生に結びつけていく鮮烈で衝撃的な物語だ。チョン・ジュリ監督のオリジナル脚本を読んで5分で出演を決めた、というぺ・ドゥナは、その理由について、「私は本を読んだりするときもそうなんですが、本の序章、初めの1行が人の心を掴むと思うんです。このシナリオも最初の1行、2行を読んだときになぜかそれを書かれた監督の芸術的な作家的な趣向が感じられて、すごく素敵だと思いました。シナリオが静かでありながらも、とても破格的で」と、ふり返る。ハリウッドでも活躍する彼女は、当時、撮影のため外国にいたそうだが、「本当に5分でメッセージを送りました。『私にぜひやらせてください』と。それから、この映画にとても惹かれた理由の1つは、私自身『クラウド アトラス』や『ジュピター』とは全く違う、地に足のついた人間の役をやりたかったからです」と明かし、壮大な世界観のSF超大作とはまた違う魅力を放つ、人間味ある物語が「心にすごく響いた」と話した。本作で彼女が演じたのは、ある理由から小さな村の派出所に異動になった女性警察官・ヨンナム。その村で出会うのが、キム・セロン演じる孤独な少女・ドヒだ。「ドヒは母親に捨てられたり、家では虐待を受けていて、愛を求めている子どもなのだという感じがします。そしてヨンナムもまた、ドヒを通じて成長したと思います。ある種、ヨンナムにとってはドヒが女神のような存在だと言えるのではないでしょうか」と、意味深にその役柄を語るぺ・ドゥナ。さらに、「ドヒとは感情を交換するシーンがたくさんありました。本当にセロンがドヒになりきって私を見て演技をするので、その本気を実際に感じました」と語り、共演のキム・セロンに称賛を送った。2000年生まれ、「韓国のダコタ・ファニング」とも言われる“演技派”子役のキム・セロンは、デビュー作『冬の小鳥』で韓国俳優として史上最年少でカンヌ国際映画祭を経験、日本でも話題を呼んだウォンビンとの共演作『アジョシ』でも、強い印象を残した。本作では、継父と祖母から虐待を受けている少女ドヒを演じたが、「まず、ドヒは感情の起伏がとても激しく、難しい子どもだと思いました。ドヒの行動は私にとっても理解が難しかったので、しっかりとドヒの立場を把握しようと努力しました」と、その真摯な役づくりを語る。踊りが好きなドヒのために練習もしたそうで、後半、埠頭で踊るシーンが「一番記憶に残っています」と話してくれた。ペ・ドゥナとの共演には、「ドゥナさんは、いまでもとてもよく面倒を見てくれるのですが、撮影のときも自分のシーンでなくても私の撮影を見に来てくれて、ヨンナムとドヒの感情を合わせてくれました。現場でも本当にたくさん面倒見てくださいました」と話し、すっかり打ち解けていたようだ。一方のペ・ドゥナも、キム・セロンとの共演は「とても楽しかった」そうで、「まだ若い子役でありながらも、とてもプロフェッショナル。子どもとは思えないくらい大人っぽいですし、もしかすると、私のほうが子どもっぽいです(笑)。撮影中は彼女の演技の上手さに何度も驚かされました」と話し、名子役の演技に舌を巻いていた様子だ。また、チョン・ジュリ監督との仕事について、ペ・ドゥナは、「本当に物静かで怒らない監督です。私がポン・ジュノ監督と仕事をしたときも本当に怒らない監督だなぁと思っていましたが、チョン・ジュリ監督はそれ以上です(笑)。まさにこの映画のシナリオのような方」と話し、絶大な信頼を置いていたことを明かす。だが、6週間で撮り終えたという撮影は過酷を極めたようで、「何しろ34時間連続撮影という、私の15年間の俳優人生で最長記録を出したんです」と笑顔を見せながら、「最後、浴室でのシーンだったのですが私は裸で浴室に15時間くらいいて、体中にアレルギーが出たことを思い出しました(笑)。34時間、目をあけたまま撮影できるんだと自分でも驚きました(笑)」とふり返り、プロ根性を見せつけた。とはいえ、「作品を作っていく過程を心から楽しめて、本当に幸せでした」というほど、彼女にとって特別な作品となった本作。「私に初心を思い出させてくれた作品です。改めて韓国映画が好きになりました。誤解があるといけないのですが、それまで外国の映画が良かったと言っているわけではなくて、やはりこの仕事をしていると、ときには失望したり、傷ついたりもします。この作品はそんな私の治癒になった作品とも言えます」。本作の演技で、ペ・ドゥナは『妻への家路』のコン・リーや『紙の月』の宮沢りえら錚々たるアジアのスター女優を抑え、第9回アジア・フィルム・アワードで「主演女優賞」を獲得。また、キム・セロンも青龍映画賞「新人女優賞」を受賞した。内外から高い評価を受ける2人の女優の熱演を、スクリーンでぜひ確かめてみてほしい。『私の少女』は5月1日(金)よりユーロスペース、新宿武蔵野館(レイトショー)ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月27日女優の綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹を演じる是枝裕和監督映画『海街diary』(6月13日公開)が、5月13日から24日まで開催される第68回カンヌ国際映画祭でコンペティション部門に正式出品されることが16日、明らかになった。本作は漫画家・吉田秋生が漫画雑誌『月刊フラワーズ』(小学館)で2006年8月号から不定期連載中の同名漫画を原作に、一昨年の第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受けた『そして父になる』(2013年)以来の新作となる是枝裕和監督がメガホンを取った作品。鎌倉の祖母が残した家を舞台に、"異母妹"を加えた4姉妹のリアルな家族の絆を描いている。今回出品されるコンペティション部門は、最高賞パルムドール他賞を競う部門であり、本年度の審査委員長は 『ノーカントリー』(2007年)、『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(2013年)などで知られるジョエル&イーサン・コーエン監督に決定。是枝監督作品としては前作『そして父になる』以来2年ぶり、『DISTANCE/ディスタンス』(2001年)、『誰も知らない』(2004年)を含む4回目のコンペティション部門出品となる。出演作が海を渡ることについて綾瀬は、「日本の海街、四季の美しさとそれに見守られるようにそれぞれに悩みを抱えながら、時にぶつかりながらも仲むつまじく暮らしている四姉妹の物語を海外のみなさんにもぜひたくさん見ていただきたいです」とコメント。長澤も「四人姉妹の物語を描いた『海街diary』を通して、海外のみなさんにも日本女性の美しさや強さを見てもらえるとうれしいです」と期待を寄せる。マイペースな三女を演じた夏帆は、「鎌倉の美しい四季の移ろいのなか、四姉妹を中心とした女性たちの物語を丁寧に描いた作品です。きっと国籍など関係なく、たくさんのひとに届く作品だと思います」と作品の持つ普遍性に言及。四女としてみずみずしい演技を見せた広瀬は、「自分が出演させていただいた作品が、海外映画祭に招待されるというのは初めてのことなので、今、正直オドオドしています」としながらも、「あらためて、この作品に参加させていただけて、本当に幸せです」と語った。前作『そして父になる』が、自身9年ぶりのコンペ出品でであった是枝監督は、「今回また選ばれたことは、正直驚きでした。素直にうれしいです」と喜ぶ。その上で、「国際映画祭はゴールではなく、より多くの人々に映画を届けるためのスタートだと考えていますし、中でもカンヌはその出発点としては最高の場所だと思っています」と気を引き締め、「一見すると、穏やかな春の海のようなこの映画があの場所でどのように受け止められるのか? 今から楽しみです」と現地での反応を心待ちにしている。(C)2015吉田秋生・小学館/「海街diary」製作委員会
2015年04月17日綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが“四姉妹”を演じることで話題の、是枝裕和監督・最新作『海街diary』。4月16日(現地時間)に第68回カンヌ国際映画祭の記者会見が行われ、本作が最高賞「パルムドール」賞を競うコンペティション部門に正式出品されることが発表された。本作は、親を許せない長女・幸(綾瀬はるか)と、姉の幸せを願う次女・佳乃(長澤まさみ)、父を知らない三女・千佳(夏帆)、自分を許せない四女・すず(広瀬すず)…それぞれの想いを抱えながら、四人が本当の家族になっていく一年間の物語を描いたもの。是枝作品としては、福山雅治・主演の前作『そして父になる』(’13)以来2年ぶりとなり、『DISTANCE/ディスタンス』(’01)、『誰も知らない』(’04)を含む4回目のコンペティション部門出品となる。また今回の出品を受けて、是枝監督を始め、四姉妹を演じた女優陣からコメントも到着した。<是枝裕和/監督>前作『そして父になる』が僕自身9年ぶりのコンペ出品だったので、今回また選ばれたことは、正直驚きでした。素直に嬉しいです。国際映画祭はゴールではなく、より多くの人々に映画を届ける為のスタートだと考えていますし、中でもカンヌはその出発点としては最高の場所だと思っています。四姉妹と一緒にその始まりを体感できたら、と思います。一見すると、穏やかな春の海のようなこの映画があの場所でどのように受け止められるのか?今から楽しみです。<綾瀬はるか/長女・幸役>日本の海街、四季の美しさとそれに見守られるようにそれぞれに悩みを抱えながら、時にぶつかりながらも仲睦まじく暮らしている四姉妹の物語を海外のみなさんにも是非たくさん観て頂きたいです。<長澤まさみ/次女・佳乃役>是枝監督の作品に呼んでいただけたこと、そして素敵なキャストのみなさんに出会えたことを嬉しく思っております。さらにその作品がカンヌのような映画祭でお披露目されることを大変光栄に思います。四人姉妹の物語を描いた『海街diary』を通して、海外のみなさんにも日本女性の美しさや強さを見てもらえると嬉しいです。<夏帆/三女・千佳役>カンヌ映画祭で海街diaryが上映されること、大変嬉しく、とても光栄に思っています。鎌倉の美しい四季の移ろいのなか、四姉妹を中心とした女性たちの物語を丁寧に描いた作品です。きっと国籍など関係なく、たくさんのひとに届く作品だと思います。カンヌのみなさんにも楽しんでいただけたら嬉しいです。<広瀬すず/四女・すず役>自分が出演させて頂いた作品が、海外映画祭に招待されるというのは初めてのことなので、今、正直オドオドしています。こういった機会に、この作品がより多くの方に観て頂けるというのはすごくうれしい気持ちです。改めて、この作品に参加させて頂けて、本当に幸せです。『そして父になる』で「審査員賞」を受賞している是枝監督。その最新作とあって、今回の出品に大きな注目が集まりそうだ。また配給元のギャガによると、映画祭の正式上映(上映日未定)に合わせ、女優陣と是枝監督の渡航は調整中とのことだ。『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年04月16日『マトリックス』のウォシャウスキー姉弟監督によるハリウッド大作『ジュピター』『クラウド アトラス』から是枝裕和監督の日本映画『空気人形』などまで、国際的に活躍するぺ・ドゥナが主演を務める『私の少女』。このほど、本作で韓国映画に2年ぶりの復帰を果たしたぺ・ドゥナから、日本のファンに向けたメッセージ動画がシネマカフェに到着した。海辺の村に赴任してきた警官のヨンナム(ぺ・ドゥナ)は、血のつながりのない継父ヨンハ(ソン・セビョク)と暮らす少女ドヒ(キム・セロン)と出会う。ドヒは、日常的に暴力を受けており、村全体もそれを容認していた。ヨンナムは、ひとり立ち向かいドヒを守っていくが、やがて激しく自分に執着するようになったドヒの存在に少し戸惑いを憶える。そしてある日、ヨンハは偶然にもヨンナムが異動となった秘密を知り、社会的に破滅へと追い込んでゆく。彼女を守るため、ドヒはある決断をするのだが…。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門、東京フィルメックスのコンペティション部門で上映され、観客やマスコミから絶賛された本作。プロデューサーを努めたのは、『オアシス』『ポエトリー アグネスの詩』のイ・チャンドン。監督は、本作で鮮烈な長編デビューを飾った新星女性監督チョン・ジュリ。小さな村を舞台に、女性警察官と少女との出会いから暴力、性的マイノリティ、外国人の不法就労問題といった社会問題に切り込み、力強く、そして繊細に再生と希望を描いていく。脚本を受け取った3時間後に出演を決め、2年ぶりに韓国映画への復帰を果たしたぺ・ドゥナは、今回、日本のファンに向けて笑顔でメッセージを語る。本作で挑んだのは、かつてはソウルのエリート警察官だったが、左遷され、港町にやってきた派出所の所長ヨンナム。養父と義理祖母に虐待される少女に出会い、彼女を救おうと奔走するも、想像もしなかった事態と危機にまきこまれていくという難しい役柄を演じ切っている。ドヒ役には、『アジョシ』『冬の小鳥』から成長を遂げたキム・セロンがキャスティング。若手実力派女優が夢の競演を果たし、互いに圧倒的な存在感を見せている。シリアスな作品ながらも、同年代の若いスタッフが多かったという現場は、「本当に家族のように楽しく撮影しました」とぺ・ドゥナも語るように、とても良い雰囲気だった様子。最後に、「心をひとつにして作った作品ですので、ぜひ期待して下さい」とコメントしたぺ・ドゥナ。カンヌで大喝采を受けた本作への出来に、自信をのぞかせていた。『私の少女』は5月1日(金)よりユーロスペース、新宿武蔵野館(レイトショー)ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月16日女優の綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹を演じる是枝裕和監督映画『海街diary』(6月13日公開)が、5月22日に写真集として青幻舎より発売されることが決定した。写真集のタイトルは映画と同じく『海街diary』(104ページ、3,200円/税別)。前作『そして父になる』に引き続き、写真家の瀧本幹也氏が撮影監督を務めた。内容は、映画を撮影する過程で瀧本氏によって記録された写真で構成され、映画同様、4姉妹のみずみずしい演技と鎌倉の四季折々の美しい風景が織りなす時間が、余すところなく収められている。さらに、家の縁側で昼寝をする4姉妹の姿や、長女・幸が四女・すずの髪を切る様子など、映画にはないシーンも収録。本当の姉妹のように日常を送る4人の姿が映し出されている。また、ハードカバーには、この写真集のために染められた"海街カラー"の布を使用。ブックデザインは、本作でアートディレクターを務めている森本千絵氏が手がけた。本作は漫画家・吉田秋生が漫画雑誌『月刊フラワーズ』(小学館)で2006年8月号から不定期連載中の同名漫画を原作に、昨年の第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受けた『そして父になる』以来の新作となる是枝監督がメガホンを取った作品。鎌倉の祖母が残した家を舞台に、"異母妹"を加えた4姉妹のリアルな家族の絆を描く。(c)2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年04月15日綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずによる“四姉妹”を、『そして父になる』の是枝裕和監督が描くことで話題を呼んでいる『海街diary』。これまでの特報映像では描かれていなかった物語を感じることのできる、本予告映像と本ポスタービジュアルが解禁された。鎌倉で暮らす三姉妹、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)。15年前家を出ていった父が遺した異母妹・すず(広瀬すず)を迎え、“四姉妹”としての生活を始めたものの、四人はそれぞれの複雑な感情を抱えていて…。今回解禁となったポスタービジュアルでは、四人が笑顔で縁側にたたずむ姿が披露されている。明るい光の中で四姉妹が並んでいる光景は、懐かしさすら感じる穏やかな家族の姿そのもの。だが、それぞれの視線の先は微妙に異なっている。解禁された予告映像は、綾瀬さん演じる長女・幸の提案により、広瀬さん演じるすずが鎌倉に移るシーンからスタート。美しい音楽に乗せ、四人が笑顔でちゃぶ台を囲み、生活を共に送る姿が描かれている。そして、感情を露に実の母(大竹しのぶ)と言い争いをする幸。姉のことを思うがあまり声を荒げる佳乃や、父親の記憶がないと淋しげな笑顔を見せる千佳。腹違いの優しい姉たちに囲まれ、大きな瞳からひと粒の涙がこぼれ落ちるすず。それぞれに秘めた想いを吐露する様に、感情を揺さぶられる。四姉妹が笑い合い、時に傷つけ合い、そして支え合って本当の家族になっていく姿を、原作コミックの映像化を熱望した是枝監督がリアルに映し出していく本作。若手演技派女優たちが贈る、家族の絆の物語をここから覗いてみて。『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月12日映画配給会社「ギャガ」の2015年~2016年のラインナップ発表会が2月17日(火)に開催され、全27作が発表されたが、是枝裕和監督による『海街diary』、この日、情報が解禁となった人気ドラマの劇場版となる『みんな!エスパーだよ!』と2作を邦画が占める。2013年、是枝裕和監督、福山雅治主演の『そして父になる』が同社配給で大ヒットを記録したが、同じく是枝監督が吉田秋生のマンガ大賞受賞の人気コミックを原作にした『海街diary』が6月13日(土)より公開となる。姉妹3人が暮らす鎌倉の家に引き取られることになった腹違いの末の妹。父への思いや葛藤を抱えながら、彼女たちが本当の“家族”になっていく1年を描いており、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹を演じる。是枝監督にとっては『空気人形』以来の漫画原作の映画化となるが、現在も連載が続いている大人気作品をどのように映像として描いているのか?本作は、ギャガにとって初めて東宝との共同配給作品となり、宣伝をギャガが、劇場営業を東宝が担当しており、公開規模という点でもこれまでの是枝作品の中でも群を抜いたものになるのでは、と注目が集まる。そして邦画のもう1本はこの日、情報が解禁となった『みんな!エスパーだよ!』。園子音監督×染谷将太主演という、同社配給の『ヒミズ』コンビにより、2013年のギャラクシー賞受賞(月間賞、年間賞奨励賞)の人気ドラマの劇場版となる。『デトロイト・メタル・シティ』などで知られる若杉公徳の同名漫画が原作で、ドラマでは園監督の故郷でもある愛知県の東三河を舞台に、超能力に目覚めた地味で平凡な高校生とエスパーたちの戦い(?)をエロを交えて描いた。ドラマは園監督の仕事の都合上、園監督のみならず入江悠など複数の監督が演出を担当しており、全話演出できなかったのが監督にとって心残りだったという。次々と話題作に出演し、若くして邦画を担う存在となっている染谷さんが、園監督との再タッグでどのような姿を見せてくれるのか楽しみだ。撮影は、東三河でこの春より行われる予定で9月公開の予定。なお、映画の公開を前に現在は休載中の原作漫画が3月16日(月)発売の「ヤングマガジン」(講談社)より再開となるほか、この春にはテレビ東京でスピンオフ特番「みんな!エスパーだよ!番外編~エスパー、都へ行く~」が放送される。全27作品中2作品と、多いとは言えない邦画作品だが、是枝監督、園監督という根強いファンを持つ監督であり、それぞれ原作漫画の愛読者、ドラマ視聴者の期待度も高い。昨年、同社配給の中島哲也監督『渇き。』がセンセーションを起こしたように、今年も邦画配給の台風の目となりうるか?『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。『みんな!エスパーだよ!』は9月よりTOHOシネマズ 新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月18日綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが“四姉妹”を務めることで話題の、是枝裕和監督最新作『海街diary』。このほど、本作の劇中シーンが一部明らかとなる特報映像第2弾が解禁となった。原作は、吉田秋生による同名コミック。第11回文化庁メディア芸術祭「マンガ部門優秀賞」、マンガ大賞2013を受賞した人気作だ。物語は、鎌倉で暮らす三姉妹、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届いたことをきっかけに展開していく。長い間疎遠になっていた父の葬儀のため、山形に向かった3人はそこで異母妹・すずと初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場でどうしようもない大人たちの中で毅然とふるまう姿を見て、長女・幸は別れ際に「すずちゃん…鎌倉にこない?いっしょに暮らさない?4人で」と提案するのだが――。今回お披露目となった映像内では、綾瀬さん演じる長女・幸が、三姉妹とは別に遠方で暮らす広瀬さん演じる異母妹のすずに対し、「一緒に暮らさない? 4人で」と声をかける物語の始まりのシーンが収められている。撮影現場では仲の良い姿を見せていたという綾瀬さん、長澤さん、夏帆さん、広瀬さんの4人。本映像のラストに映し出される4人の仲睦まじい姿は、まるで本当の姉妹のよう。また、先日発表された、幸・佳乃・千佳の三姉妹の実母・都役演じる大竹しのぶ、幸が働く市民病院の小児科医で幸と心を寄せ合う椎名和也役演じる堤真一、佳乃の上司・坂下美海役演じる加瀬亮、海猫食堂の店主・二ノ宮さち子役演じる風吹ジュン、山猫亭の店主・福田仙一役演じるリリー・フランキーも登場。さらに、三姉妹の大叔母・菊池史代役を是枝監督作品常連ともいえる樹木希林が演じていることも本映像内で明かとなった。『海街diary』は6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月06日吉田秋生の人気コミックを綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずの共演で実写映画化する『海街diary』の最新映像が公開になった。世界で高い評価を集めている是枝裕和監督が映画化を熱望した1作だ。最新映像映画は、2006年から月刊フラワーズで連載を開始した吉田秋生のコミックを原作に、鎌倉で暮す3姉妹と、彼女たちと一緒に暮すことになった“異母妹”の日常を通して描く家族の絆の物語。綾瀬が長女の幸を、長澤が次女の佳乃を、夏帆が三女・千佳を、広瀬が四女のすずを演じ、大竹しのぶ、堤真一、加瀬亮、風吹ジュン、リリー・フランキー、樹木希林らが出演する。このほど公開になった新映像は、長女の幸がすずに「一緒に暮らさない?4人で」と声をかけるシーンから始まる。三姉妹とすずは、遠く離れた場所で暮らしていたが、三姉妹は父親の不在を感じ、すずは田舎で孤独を感じていた。映画は4人が鎌倉で新生活をはじめながら少しずつ“家族”になっていく過程を四季の変化を背景に描き出していくもので、新映像にも四姉妹の表情の細やかな変化や美しい風景がしっかりと描かれている。『海街diary』6月13日(土)全国ロードショー
2015年02月06日トム・ハンクス、ハル・ベリーら豪華キャストが共演したハリウッド大作『クラウド アトラス』や、是枝裕和監督の『空気人形』など、世界的に活躍する韓国の個性派女優ぺ・ドゥナと、『アジョシ』『冬の小鳥』のキム・セロンが主演を務める映画『私の少女』。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門、東京フィルメックスのコンペティション部門にて上映され、観客やマスコミから絶賛された本作が、5月1日(金)より劇場公開されることが決定、予告編映像が到着した。海辺の村に赴任してきた警官のヨンナム(ぺ・ドゥナ)は、偶然、泥だらけの少女ドヒ(キム・セロン)と出会う。ドヒは継父ヨンハから日常的に暴力を受けていた。村全体が暴力を容認している中、ひとり立ち向かっていくヨンナムは、ドヒを守ってくれる唯一の大人に。ヨンナムもまた少女の笑顔に癒されてゆくが、やがて激しく自分に執着するようになったドヒに少し戸惑いも感じ始めていた。ある日、偶然にもヨンハはヨンナムの秘密を知り、彼女を破滅へと追い込んでいく。それを知ったドヒは、ヨンナムを守るため、危険な選択をするが…。『ポエトリー アグネスの詩』『オアシス』など、社会的弱者の視点に立ち、時に生々しい描写と激情を炸裂させるイ・チャンドン監督がプロデューサーに回った本作。監督を務めたのは、本作で鮮烈な長編デビューを飾った韓国映画界の新星チョン・ジュリ。イ・チャンドンが惚れ込み、2年ぶりの韓国映画復帰となるぺ・ドゥナも出演を即決したという彼女のオリジナル脚本は、小さな村を舞台に、女性警察官と少女との出会いを、暴力、セクシャルマイノリティ、外国人の不法就労問題など、様々な社会問題に立ち向かう“希望の物語”。女流監督ならではのきめ細やかな描写を見せつつも、社会の闇を緊張感あるリアルな演出で浮き彫りにさせていく。解禁となった予告編でも、孤独なエリート警官を演じるぺ・ドゥナと、すっかり大人びて過酷な世界に放り出された少女を演じるキム・セロン、ふたりの若手実力派女優が、その美しくも狂気を孕んだ衝撃の物語を熱演。夢の競演を果たし、それぞれ圧倒的な存在感を見せつけている。心を閉ざした“私”と、心を砕かれた少女。2つの痛みが出会ったとき、そこに生まれる希望とは何なのか…。まずはこちらの予告編をご覧あれ。『私の少女』は5月1日(金)よりユーロスペース、新宿武蔵野館(レイトショー)ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月05日女優の綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹を演じ、是枝裕和監督がメガホンをとった映画『海街diary』(2015年6月13日公開)の場面写真が26日、初めて公開された。原作は、漫画家・吉田秋生が漫画雑誌『月刊フラワーズ』(小学館)で2006年8月号から不定期連載中の同名漫画。鎌倉の祖母が残した家を舞台に、"異母妹"を加えた4姉妹のリアルな家族の絆を描く。是枝監督にとっては、昨年の第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『そして父になる』以来の新作。4人のほか、大竹しのぶ、堤真一、加瀬亮、風吹ジュン、リリー・フランキー、鈴木亮平らが出演する。今回、初めて公開された場面写真は、海辺で遠くを見つめる4姉妹の姿を映したもの。左からマイペースな三女・千佳役の夏帆、家長で責任感のある長女・幸役の綾瀬、年齢よりも大人びた四女・すず役の広瀬、酒好きで年下の男に弱い次女・佳乃役の長澤が並んでいる。是枝監督にとっても、「原作モノの映画化に心動き、心躍ることは少ないのですが、この作品は、一巻目を手にした瞬間からどうしても自分の手で映画にしたいと思い続けていました」と思い入れの強い本作。4人のキャスティングについては、「まず『今、誰を撮りたいか』を最優先に考えました」と説明し、「大好きな原作だけに、オリジナルとは違うプレッシャーがありますが、原作のキャラクターや名台詞をなぞり過ぎることなくこれまでのオリジナル作品同様、自分で取材し、目にしたものを膨らまし、キャラクターに肉付けし、生活感やディテールを大事にしていきたいと思っています」と意気込みを語っている。(C)2015吉田秋生・小学館/「海街diary」製作委員会
2014年11月26日「月刊フラワーズ」(小学館刊)にて連載中の吉田秋生によるベストセラー・コミックスを、『そして父になる』の是枝裕和監督が実写化する『海街diary』。綾瀬はるか(長女)、長澤まさみ(次女)、夏帆(三女)、広瀬すず(四女/異母妹)が“四姉妹”を務めることで話題の本作から、四人姉妹が揃ったビジュアルが公開された。鎌倉で暮らす三姉妹、幸、佳乃、千佳の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届いた。長い間疎遠になっていた父の葬儀のため、山形に向かった3人はそこで異母妹・すずと初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場でどうしようもない大人たちの中で毅然とふるまう姿を見て、長女・幸は別れ際に「すずちゃん…鎌倉にこない?いっしょに暮らさない?4人で」と提案するのだが――。今回公開されたビジュアルには、綾瀬さん、長澤さん、夏帆さん、広瀬さんの四姉妹が海辺で仲睦まじく並び、遠くを見つめる姿が写し出されている。彼女たちの見つめる先には一体何があるのか…?キャストには、幸、佳乃、千佳と離れて暮らす実母・都役に抜擢された大竹しのぶを始め、看護師の長女・幸が働く市民病院の小児科医で、別居中の妻がいながらも幸と心を寄せ合う椎名和也役にはNHK連続ドラマ「マッサン」で個性的なキャラクターを好演する堤真一。次女の佳乃が働く信用金庫の上司・坂下美海役に加瀬亮、4姉妹が住む鎌倉にある飲食店「海猫食堂」の店主・二ノ宮さち子役にはベテラン女優の風吹ジュン、山猫亭の店主・福田仙一役にはリリー・フランキーと実力派俳優陣が脇を固める。さらに、「まえだまえだ」の弟・前田旺志郎、鈴木亮平、「レキシ」の池田貴史、「MEN’S NON-NO」専属モデルの坂口健太郎とフレッシュな俳優たちも集結。それぞれがどんな掛け合いを見せるのか、注目が集まりそうだ。『海街diary』は2015年6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年11月26日綾瀬はるか(長女)、長澤まさみ(次女)、夏帆(三女)、広瀬すず(四女/異母妹)の4人が“四姉妹”を務めることで話題の、是枝裕和(『そして父になる』)監督・最新作『海街diary』。このほど大竹しのぶ、堤真一、加瀬亮、リリー・フランキー、鈴木亮平ら豪華9名のキャストが参加することが明らかとなった。本作の舞台は、海を臨む街・鎌倉。そこで暮らす三姉妹の幸(長女)、佳乃(次女)、千佳(三女)の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届く。長い間会っていなかった父の葬儀のため山形に向かった3人はそこで異母妹・すずと初めて出会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場で大人たちの中で毅然とふるまう姿に幸は別れ際、すずに「いっしょに暮らさない?」と提案する――。小学館「月刊フラワーズ」にて連載中の吉田秋生によるベストセラー・コミックスの映画化となる本作。今回の発表でキーパーソンとなりそうなのが、長女・幸(綾瀬はるか)、次女・佳乃(長澤まさみ)、三女・千佳(夏帆)と離れて暮らす実母・都役に抜擢された大竹しのぶだ。離婚し、夫が家を出ていった後、自らも再婚。まだ子どもだった娘たちを母親に預けて家を出ていってしまった母を演じることとなる。大竹さんは是枝作品に初出演となったことについて、「是枝監督とは、監督がデビューする前からの知り合いだったのですが、なかなか御一緒できなくて、今回やっと実現できて本当に嬉しいです。想像していたとおり、細やかで優しくて丁寧に映画を作っていらして、感動しました。」とコメント。さらに3姉妹の母親役として演じられた心境については、「娘3人を見ていると、本当にあー、可愛らしくて、美しいなと思います。この子達がやがて結婚して子どもを産んで、幸せな家庭を作っていって欲しいと心から祈る自分がいました」「とにかくみんな綺麗で、可愛らしいくて、あんな4人がいたらお家の中は、華やかだろうなと思います。私も四人姉妹で、父や母も色々心配しただろうな、こんな気持ちだったのかな、と思ったりしました」と撮影時の心境を明かしている。そして、看護師の長女・幸が働く市民病院の小児科医で、別居中の妻がいながらも幸と心を寄せ合う椎名和也役には堤真一。大竹さんと同じく、堤さんも是枝作品は初となるが、「一言で言うなら、是枝監督は“こだわりの人”です。とても穏やかな方なのですが、照明やセットの細部にまで徹底的にこだわる姿勢からは、作品に対する並々ならぬエネルギーがあふれていました。とてもプロフェッショナルな空気に満ちた現場は、居心地がよくて楽しかったです」と充実した現場だったと明かしている。そのほかのキャストは、次女の佳乃が働く信用金庫の上司・坂下美海役に、本作で是枝作品4度目となる加瀬亮、4姉妹が住む鎌倉にある飲食店「海猫食堂」の店主・二ノ宮さち子役にはベテラン女優の風吹ジュン、山猫亭の店主・福田仙一役には『そして父になる』で日本アカデミー賞「最優秀助演男優賞」に輝いたリリー・フランキーが。また四女・すずの同級生で、地元のサッカーチーム「湘南オクトパス」のチームメイト・尾崎風太役には映画デビュー作『奇跡』以来2度目の是枝作品となる「まえだまえだ」の弟・前田旺志郎、「湘南オクトパス」の監督・井上泰之役には朝の連続テレビ小説をきっかけに人気急上昇中の俳優・鈴木亮平、三女の千佳が働くスポーツマックスの店長・浜田三蔵役に音楽バンド「SUPER BUTTER DOG」のメンバーとして活動後、現在はソロプロジェクト「レキシ」として活躍する池田貴史、次女・佳乃の年下の恋人・藤井朋章役には「MEN’S NON-NO」専属モデルとして活動する若手俳優の坂口健太郎と、人気・実力を兼ね備えた豪華共演陣が勢揃いしている。リリーさんに至っては、「今後、全作品出ていただけるっていう約束をしてくれたので!今回もよかったです」(是枝監督談)とこれからの是枝作品を支える存在となっているとのこと。この豪華キャストたちがどんな掛け合いを見せてくれるのか、注目が集まりそうだ。『海街diary』は2015年6月13日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年11月17日歌手で俳優の福山雅治が28日、東京・新宿ピカデリーで行われた主演作『そして父になる』の上映後ティーチインに、是枝裕和監督とともに出席した。福山の来場は一切告知なしのサプライズで、約580人の観客は大歓声。ファンとの質疑に応じる中で、ラストシーンの撮影で号泣してしまったと明かし「自分でもコントロールできず、びっくりした」と話していた。その他の画像また、女性ファンから飛び出した「もし子どもができたら、どんな父親になりそうか」の質問には、「こんな仕事してますから、もしかするといい学校に入れるかも(笑)。それは分かりませんけど、やっぱり選択肢はたくさん作ってあげたいですね。最初から『こっちだよ』ではなくて」と理想の子育てを語った。子どもたちとの共演については、「意図して『こうしよう』と役作りしたというよりは、子どもたちに導かれ、引き出された面が大きいですね。そういう意味では能動的ではなく、受動的な現場だった」と振り返った。福山の発言に対して、是枝監督も「俳優さんが演じることで、脚本のリライトを重ねるし、現場で反応してくれる俳優さんのほうが一緒にやりやすい」と福山との初タッグに手応えを示した。『そして父になる』は、ある日突然、自分の子どもが病院で取り違えられたという事実を突きつけられた親の姿を通して、家族愛と絆を問いかけるヒューマンドラマ。カンヌでの快挙に始まり、各国の映画祭でも絶賛を浴び、先日はサン・セバスチャン映画祭、バンクーバー映画祭で観客賞を受賞したばかり。国内動員は228万人を突破し(27日時点)、関係者によると興行収入30億円突破は確実だという。『そして父になる』公開中
2013年10月29日福山雅治が主演する『そして父になる』のハリウッド・リメイク正式決定が、9月28日(土)に発表された。製作を手がけるドリームワークスとの契約締結のために、是枝裕和監督が急きょ渡米。東京・新宿ピカデリーでの初日舞台挨拶にて、国際電話で“生報告”した。東京での舞台挨拶には福山さんを始め、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多くん、黄升げんくん、滝沢美結ちゃん、押場大和くんが出席した。福山さんは「大変嬉しく光栄なことだと思っています」と満面の笑み。リリーさんは「どんなキャストでやるのか楽しみですね」と期待を寄せていた。是枝監督によると「一昨日急に決まり、急いで荷造りして出発した。何社か手を挙げてくれたようで、最終的にドリームワークスと契約しました」とのこと。今年のカンヌ映画祭で「審査員賞」を受賞した本作。契約の際にはドリームワークスを率い、カンヌ映画祭の審査員長も務めたスティーヴン・スピルバーグ監督と対面したそうで「30分くらいお話しをしました。作品をとても気に入ってくれたみたいで、細かな演出についても質問された」と電話越しの声からも、感激した気持ちが伝わった。舞台挨拶では、「カンヌで初めて観たとき、パワフルな人間ドラマに非常に感銘を受けた。生涯に1本の映画に関わる機会に感謝したい」とスピルバーグ監督からのコメントも紹介された。本作のリメイクについては8月末に、ドリームワークスが製作のフジテレビと交渉中であると米「Deadline」が報じていた。6年間育てた息子が、病院内で取り違えられた別の夫婦の子どもだったことを知った父親が苦しみながら成長する姿を中心に、家族のあり方や愛、絆とは何かを問いかける本作。カンヌでの快挙に続き、各国の映画祭でも絶賛を浴びており、現在までに世界230の国と地域で配給されることが決まっている。そして、本日ハリウッドから届いた“吉報”で、国内における『そして父になる』旋風もさらに盛り上がる予感だ。『そして父になる』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。(内田涼(cinema名義))■関連作品:そして父になる 2013年9月24日~27日より全国にて先行公開、9月28日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2013『そして父になる』製作委員会
2013年09月28日主演・福山雅治×監督・是枝裕和がタッグを組み、カンヌ国際映画祭でも「審査員賞」を受賞した感動作『そして父になる』。9月21日(現地時間)、スペインで開催中の第61回サン・セバスチャン国際映画祭にて本作の公式上映が行われ、福山さんと是枝監督が参加し会場を大きく沸かせた。6年間育てた息子が、病院内で取り違えられた別の夫婦の子供だったことを知った父親が苦しみながら成長する姿を中心に、家族のあり方や愛、絆とは何かを問いかける本作。福山さんが初の父親役を演じていることでも話題となっている。この日行われたレッド・カーペットと舞台挨拶には、2人揃ってスーツでキメた福山さんと是枝監督。そして、福山さんは「こんばんわ、福山雅治です。サンセバスチャンは大好きな街です3回目です。映画を楽しんでください」とスペイン語で挨拶し、現地の映画ファンの心を掴む。挨拶後に感想を聞いてみると、「スペイン語は日本語のカタカナみたいに話して大丈夫と聞いていたのですが、ど頭でつまづいてしまいまして…。おかげで緊張がとれてスムーズに話せました」と笑いながら感想を語った。上映後ロビーで待機していた観客に、「ブラボー!」「コングラチュレーション!」と歓声が上がり、温かい拍手が2人に降り注いだが、福山さんは「上映後の観客の熱気がすごく、(カンヌに続き)また届いたと感じました」と感激した様子だった。是枝監督も同じく、「出口まで観客の方が待っていてくれて、暖かい拍手を聞いて作ってよかったと改めて思いました」とコメントし、興奮冷めやらない様子。発表モニターに映し出された観客のレーティング映像では、『風立ちぬ』などのライバル作を抑えて暫定1位!「観客賞」に王手をかけた。『そして父になる』は9月24日(火)~27日(金)より全国にて先行公開、9月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:そして父になる 2013年9月24日~27日より全国にて先行公開、9月28日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2013『そして父になる』製作委員会
2013年09月23日福山雅治主演、是枝裕和監督の新作『そして父になる』が9月に公開される。本作はすでに海外などでも高い評価を集めている作品だが、詩的な映像も注目を集めている。この映画で撮影を手がけたのは、数々の人気CMも手がけ、写真集も人気を集める写真家の瀧本幹也だ。なぜ彼は長編映画の撮影監督に就任したのだろうか?その他の画像瀧本は1974年生まれの写真家で広告の世界を中心に活動しており、トヨタReBORN・大河シリーズやサッポロ黒ラベル・大人エレベーターシリーズなどを手がけ、今年5月に発売した写真集『LAND SPACE』も大きな話題を呼んでいる。瀧本と是枝監督の出会いは古く、是枝監督が手がけた初の長編映画『幻の光』(1995年)では、スチールを担当した写真家、藤井保のアシスタントとして瀧本が参加。2009年には瀧本が是枝監督作品『空気人形』のスチールを担当している。是枝監督が本作の準備中にリリー・フランキー、深津絵里出演のダイワハウスCMに惹かれ「これを撮影した人なら長編映画も撮れる」と調べたところ、撮影が瀧本だったことから、監督がオファーしたという。是枝作品はこれまで中堀正夫、山崎裕、リー・ピンビンなど名だたる撮影監督が参加してきたが、瀧本の描き出す繊細な映像もすでに出品された映画祭などで高い評価を集めており、公開後は物語だけでなく、映像も注目を集めることになりそうだ。ちなみに9月3日(火)には東京・銀座のApple Store Ginza 3Fシアターで是枝監督と瀧本のトークショーが行われる。本作は、ある日突然、自分の子どもが病院で取り違えられたという事実を突きつけられた親の姿を通して、愛、絆、家族とは何かを問うヒューマンドラマ。福山雅治が主人公の父親役を務め、その妻を尾野真千子が、子どもを取り違えられてしまったもうひと組の夫婦をリリー・フランキーと真木よう子が演じる。『そして父になる』9月28日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー9月24日(火)~27日(金)全国先行ロードショー
2013年08月30日