スーパーの特売日に、肉をまとめ買いして冷凍している人は多いかと思います。しかし冷凍した肉をおいしく食べる方法は知っていますか?せっかくのおいしい肉をなんとなく解凍していたらもったいないですよ!そこで今回は、冷凍した肉を最大限おいしく食べる為のポイントをまとめてみました。ベストな解凍方法を中心に、おすすめの冷凍の仕方や解凍した肉をおいしく焼く方法もお教えします!ぜひこれからの参考にしてくださいね。■肉をおいしく解凍する方法先ほど言ったように食費の節約で安いときに肉をまとめ買いして、冷凍する機会は多いと思います。「冷凍した肉はおいしさが減る」というイメージはありませんか?食べるなら最大限おいしく食べたいですよね。そこでまずは、ベストな解凍方法を調べてみました。・ポイントは『じっくり』肉のうま味はドリップ(肉汁)にあります。つまり肉をおいしく食べるには、このドリップを出さない方法が最適です。ドリップを出さないポイントは、時間をかけてじっくりと解凍することなのです。次の項から詳しく説明していきます!・半解凍がベスト解凍する際においしく調理するコツは全解凍しないことです。全解凍してしまうとドリップが流れでてしまうことがあります。そこでベストな方法は半解凍です!うま味をとじこめたまま調理ができるので、肉を最大限おいしく食べることができるのです。それではどのような方法で半解凍の状態にすればいいのでしょう?2つの方法を紹介していきます。・冷蔵庫で解凍する方法冷蔵庫で解凍する方法はとてもおすすめです。冷凍していた肉を冷蔵に移動するだけなので簡単ですし、時間をかけてじっくり解凍することでドリップの流出を抑え、うま味をとじこめたまま調理できます。しかし冷蔵庫での解凍は数時間かかるので、朝や昼に調理したいときは前日の夜に解凍を始めなければいけません。「今すぐ調理したい!」という場合には使えない方法なのでご注意ください。・氷水で解凍する方法低温で解凍できる氷水もおすすめの方法です。冷凍していた肉を氷水の中に入れるだけなので、こちらもとても簡単な方法ですね。ただ室温によっては氷が溶けて温度が上がってしまうので、様子を見ながら氷をたす必要があります。肉屋や料理人などその道のプロが、この氷水解凍を推奨しています。低温の氷水にさらすことでドリップの流出を防げますし、冷蔵庫で解凍するよりも大幅に早く解凍できるからです。時短で肉をおいしく調理できる方法なので、ぜひ試してみてください。■おすすめしない肉の解凍方法肉を解凍するベストな方法は「低温でじっくりと解凍する」なのですが、みなさんはこの方法をとれていますか?次はついついやってしまいがちな、おすすめできない解凍方法をまとめてみました。なかには食中毒を引き起こす危険な方法もあるので、自分がやっていないかチェックしてみてください。・電子レンジを使う「肉を解凍するのを忘れた!」こういう場合に1番してしまいがちな解凍方法は、電子レンジの使用かと思います。最近では電子レンジに解凍ボタンもあるので、この方法を選ぶかたも多いのではないでしょうか?しかし電子レンジは解凍にムラが出ることや急激な温度変化でドリップが流出し、うま味や品質が損なわれることがあるので、おすすめできません。・お湯につけるこちらも電子レンジと同じ原理で避けたい解凍方法です。解凍のムラが出ると調理が難しくなりますし、急激な温度変化はドリップの流出につながり、おいしさを半減させてしまいます。できるだけ肉をおいしく食べるためにぜひこの方法は避けましょう。・常温におく解凍方法としては、電子レンジやお湯より温度変化も少ないので良さそうな気がしますが、実はとても危険な方法です。食品に菌が繁殖する温度は5℃~60℃とされています。もちろん季節にもよりますが、室内の温度はだいたい15℃~25℃です。この温度の中、長い時間肉を置いていると菌が繁殖する危険性があるのです。菌が繁殖する危険性については、次の項で詳しく説明していきます。・解凍方法が悪いと食中毒に?先ほどお伝えしたように解凍方法によっては、菌が繁殖します。菌が繁殖し活発に動くことによって、食中毒になる可能性が高くなってしまうのです。食中毒は腹痛や下痢、嘔吐などを引き起こし、数日から2週間も続くことがあると言われています。食中毒が長引くと脱水症状や栄養失調になり、子どもやお年寄りは死亡するケースもあります。このように危険が潜んでいるので、常温での食品の解凍は絶対にやめましょう。■短時間で肉を解凍する方法短時間での肉の解凍はおいしさが逃げてしまうことや、食中毒になる危険性があることを知れましたが、どうしても早く解凍しなければならないときもありますよね。そんな困ったときに使える、短時間で肉を解凍する方法をまとめてみました。・流水解凍まずは冷凍肉に流水をかける方法です。ボウルかバットを用意すれば簡単にできますが、氷水にさらす方法よりもドリップが出る可能性が高いので、急いでいるときに使う方法にしましょう。・鍋を使う方法テレビ番組で取り上げられ話題になった、2つの鍋を使って解凍する方法です。これは目からウロコですよ!鍋を2つ用意する。1つの鍋に3cmほど水を入れる。もう片方の鍋を下向きに置く。下向きに置いた鍋の底に解凍したい肉を乗せ、その上に水を入れた鍋を乗せる。そのまま解凍できるまで待つ。肉の大きさによりますが、だいたい5分ほどで解凍できるようです。これは肉より温度の高い水や、空気の温度が鍋に伝わる熱伝導で解凍する方法です。お湯ではなく水で解凍できるのが驚きですよね。しかしこの方法は熱伝導の伝わり方が重要なので、お肉が平らで厚さが均一でないと難しいかもしれません。・フライパンを使う方法フライパン1つでできる簡単な方法なので、知っていると便利ですよ。フライパンに冷凍肉を乗せる。約70mlの水を入れ蓋をする。強火で3分焼く。火を止めて1分置く。短い時間で解凍できますし、どんな種類の肉でも使用できる方法です。冷蔵庫で解凍する時間がない!というピンチのときには、ぜひ試してみてくださいね。・電子レンジを使う場合先ほどおすすめしなかった解凍方法ですが、どうしても電子レンジを使いたいときは3つのポイントをおさえて工夫して使いましょう。冷凍庫から出してすぐに解凍する。電子レンジは食品の水分に反応して加熱するものです。解凍する肉の表面が解け始めると解凍ムラができてしまいます。解凍ボタンは使用しない。最近の電子レンジには解凍ボタンがあるものが多いと思いますが、これは全解凍をするボタンです。肉は半解凍がベストな状態なので、少しでもおいしく食べるには解凍ボタンは使用しない方が良いでしょう。弱加熱で温める。電子レンジを使用する際は、100W~200Wの弱いW数で加熱しましょう。時間も短めを設定して様子を見ながら解凍していくのがおすすめです。電子レンジは急激な温度変化によって、肉のうま味や栄養素を含んでいるドリップが流れ出てしまう可能性が非常に高いです。電子レンジを使う際は、上記の3点を守って使ってくださいね。■解凍した肉をおいしく食べようさて、おすすめの解凍方法をお伝えしてきたので、これからはその他の注意点や解凍した肉のおいしい焼き方をまとめていきたいと思います。・冷凍保存期間の目安みなさん、肉の冷凍保存期間はご存じですか?「冷凍したら長期間大丈夫なのでは?」と思っている方も多いかもしれませんね。結論から言いますと1ヶ月以内です。また、ひき肉は2週間以内が最適と言われています。思ったより短くて驚きませんか?この期間を過ぎると、食中毒になる危険性も出てくるので注意が必要です。期限を忘れないように肉を解凍するときには、包むラップや保存袋に必ず日付を書くようにしましょう。・再冷凍はNG「肉を解凍したけどやっぱり今日は使わないかも…。」そんなときもありますよね。この場合にもう1度冷凍していいのでしょうか。答えは基本的にNOです。それは以下の2点が理由と言われています。おいしさが損なわれる。冷凍と解凍を繰り返すと肉の細胞が壊れ、ドリップが流れ出てしまう。食中毒の危険がある。食品の温度変化が何度もあると、食品の中にいる菌が活動を始めて増殖してしまう。以上の理由で再冷凍は避けましょう。例外として冷蔵庫や氷水で解凍したものは、食品の鮮度が保たれているので再冷凍しても良いと言われています。しかし何度も冷凍と解凍を繰り返すと、おいしさが損なわれる可能性があるのでお気をつけください。・ステーキ肉をおいしく焼く方法特においしく食べたい肉と言えばステーキ肉ではないでしょうか?この項では、冷凍したステーキ肉のベストな焼き方をお教えします。ベストな方法とはずばり、凍っているステーキ肉をそのまま焼く!です。フライパンに凍ったままのステーキ肉を乗せる。蓋をして両面を強火で2分焼く。火を止めて余熱で2分火を通す。肉の厚さによって余熱の時間は調整が必要です。とても簡単ですがステーキ肉のうま味を逃さずジューシーに焼き上げることができる方法なので、ぜひステーキ肉を冷凍した際にはお試しください!・ドリップに注意今回の記事で何回も出てくるキーワードの「ドリップ」。ドリップは肉のうま味や栄養素を含んでるので、できるだけ流れ出させないことが肉をおいしく食べるコツです。おさらいですが、ドリップの流出を防ぐポイントは2点です。解凍は全解凍ではなく半解凍で。肉を全解凍するとドリップ流出のもとです。解凍する際は半解凍までにしましょう。解凍は時間をかけてゆっくりと。ドリップは急激な温度変化によって溶け出してしまうものですので、それを避けるために冷蔵庫や氷水を使った低温で解凍する方法がベストです。ドリップの流出を防ぎ、おいしくて栄養のある肉を食べましょう!■解凍してもおいしい肉にするには肉は買ってきたその日に食べるのがベストですが、冷凍した肉も解凍方法次第でおいしく食べられることが分かりました。それでは次は解凍方法の前段階である冷凍方法のおすすめをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。・味付けや調理して冷凍味付けや調理してからの冷凍にはメリットがたくさんありますよ!料理の時間を短縮できる。味がしみこみやすい。しっとりと調理できる。冷凍するときに時間があるかたは、味付けだけでもしてから冷凍するのがおすすめです。時短で調理ができ、味がしっかりとついたジューシーな肉を食べられますよ!・小分けにして冷凍肉はできるだけ小分けにして冷凍しましょう。その理由は2つあります。冷凍の早さ。肉が少量であればあるほど冷凍が早く完了するので、肉の鮮度が保たれます。できるだけ肉の鮮度を保つ為に、肉を買ってきたらすぐに小分けにして解凍するようにしましょう。調理のときの便利さ。調理をするときに必要な分だけ解凍できます。先ほどお伝えしたように、例外を除き1度解凍したものは再冷凍してはいけません。肉を少量使いたいときに小分けをしておくと、とても便利です。小分けして冷凍すると、肉のおいしさが保たれて調理にも便利です。簡単なことなのでぜひ実践してみてください。・冷凍するときのひと工夫実は肉を冷凍するときに簡単にできる裏ワザがあります。それはアルミホイルを使うことです。肉を解凍する際にラップを使う人は多いかと思いますが、実はアルミホイルの方が冷気の伝わり方が早く、肉の鮮度を保ったまま冷凍ができます。ただし密閉することが必要なので、肉をラップで包んでからアルミホイルで包む方法がベストでしょう。とても簡単な方法で鮮度を保つことができます。肉だけでなく食品全般に使える方法なので、ぜひ覚えておいてください!■正しい解凍方法でおいしく肉を食べよう役に立つ情報はあったでしょうか?肉を冷凍するのは便利ですが、解凍方法を間違えるとおいしさが半減するだけでなく、食中毒の危険もありますので十分お気をつけください。しかし正しい解凍方法であれば、肉のうま味を損なわずおいしく食べることができます!これから肉の特売日には、気兼ねなくまとめ買いをして冷凍できますね。上手に解凍して、肉のおいしさを最大限引き出しましょう!
2020年08月13日お茶はお湯で入れるもの。そんな“当たり前”といえるイメージを見事にくつがえし、水どころか氷水で作った〔伊藤園〕の《氷水出し抹茶入りお〜いお茶》が今、大人から子どもまで飲みたがるおいしいお茶として、ファミリー層に人気です。氷水出し緑茶の開発者の方に、その秘密とおいしい飲み方を教えていただきました。子どものお茶ぎらいは氷水出しで軽減氷水出し緑茶を企画・開発したのは、〔伊藤園〕のマーケティング部で緑茶・紅茶飲料ブランドを担当する相澤治さん。伊藤園ティーテイスター1級の持ち主です。——氷水出し緑茶が子どもにも人気となった理由はなんですか?相澤治さん(以下、相澤さん):低温でお茶を入れると、苦みや渋みが出にくく、あまみが前に出るので、苦みが理由でお茶を飲まないお子さんでも、飲みやすいのだと思います。——どうして低温だと苦みや渋みを感じにくいのでしょうか。相澤さん:お茶の味には、あまみと渋みと苦みがあります。このうち、あまみの成分であるアミノ酸は、水で入れてもお湯で入れても茶葉から出てくるのですが、苦み成分のカフェインと、渋み成分のカテキンは、ある程度の高い温度でないと出てこないんです。——なるほど!その仕組みを利用して作ったから、苦さを感じないんですね。相澤さん:そうなんです。さらに抹茶を加えることで、より甘みを引きたたせ、美しい緑色が実現しました。お茶嫌いなわが子にもお茶を好きになってもらいたかった——それにしても、氷水でお茶を入れるなんて普通は考えないと思います。その発想はどうやって浮かんだのでしょうか。相澤さん:マーケティングの一環で、ティーテイスターとしてスーパーの売り場に立っておいしいお茶の入れ方などのデモンストレーションをすることがあるんです。スーパーなので、お子さん連れのお客様も多い。そこで、お子さんも飲みやすいように氷水出しのお茶を提供したところ、みなさんビックリした顔でおいしいって言ってくださったんです。「これはもしや、お茶を飲まないわが子も喜ぶかも!?」と、私の子どもに飲ませたら、おいしいって。「これは商品化したら売れるぞ!」と思い、すぐに会議で企画提案しました。——長年、現場でお茶に携わっている相澤さんならではのひらめきですね。相澤さん:実は他の社員にもお茶を飲めない子どもが以前はいたんです。理由はやはり、苦いから。ところが氷水出し緑茶ができてからは、おいしいと言って飲むようになりました。お茶は日本食に合いますし、健康的な飲み物ですから、お子さんが飲んでくれるのはうれしいですね。——実際に氷水出し緑茶をいただいてみると、本当に苦くなく、甘みが印象的でおいしい!後からだしのようなあまみが余韻になって残り、高級茶をいただいている気分です。氷水を入れて3分でおいしいお茶に——この甘みが引き立つおいしさは、茶葉やティーバッグを購入して自宅で入れてもこうなるのかが気になります。せっかくなので、おいしく作る方法を教えてください。相澤さん:急須で2〜3杯を入れる場合、茶葉は6g。お湯で入れるときの約1,5倍です。そこへ、水と氷を入れます。3分待ったら飲みごろです。——たった3分!それなら、飲みたいときにすぐ飲めて便利です。相澤さん:いま話題の水出し用のボトルは、注ぎ口に茶葉を入れるフィルターが付いているので作り置きに便利ですよ。寝る前に作っておけば、翌朝にスッキリとした甘みの緑茶を楽しめます。氷水出し用のオリジナル茶葉を開発相澤さん:《氷水出し抹茶入りお〜いお茶》は、氷水出しの甘い味わいと抹茶のきれいな色のために契約農家様と一緒に原料から作っているんです。茶葉は、渋みを抑えて甘みを引き立てるため、カテキンが生成しにくいよう日光を遮る「かぶせ茶」を主体に使用しています。11月に発売する商品では、春に採れた旨み豊かな一番茶をじっくりと寝かせ、晩秋の訪れとともに封切りした、口切り抹茶を使用しました。春の採れたて一番茶はまだシャープな味。秋まで寝かせることで、味に丸みが出てくるんです。——手間をかけて作られていることがわかると、さらにおいしく感じるから不思議ですね。相澤さん:実は、「氷水出し」とうたっていますが、ホットでもおいしいんですよ。——氷水出し緑茶をホットにする!?えっと、一度は氷水でお茶を入れて、それを温めて……それなら最初からお湯で入れればいいんじゃ……うーん、混乱してきました!相澤さん:お湯出しではできない、氷水出しならではの甘み引き立ったお茶をホットでいただく、ということですね。——なるほど、理解できました。氷水出し特有の、苦みや渋みがなく甘さの引き立つ味わいをホットにすると、お湯出し用とは異なる味わいが楽しめるんですね。たしかに、お湯で入れたときとは違う、甘みを持ったやわらかな香りを楽しめ、気持ちまでほんわかと温かくなりました。ティーマニアたちの氷水出し緑茶アレンジ方法相澤さん:SNS上で、みなさんのさまざまなオリジナルレシピを見ていると、例えば氷の代わりに凍らせたイチゴやブドウなどのフルーツを使ってフレーバーティーにされていたり、ゼリーにされたり、アイデア豊富で勉強になります。——フローズンフルーツと氷水出しのお茶の組み合わせは、見た目がキレイで写真映えも良さそう。氷水出し緑茶のゼリーは、ヘルシーな子どものおやつとしても使えそうです。相澤さんのおすすめアレンジ方法はありますか?相澤さん:氷水出しをしたお茶の葉には、まだカフェインやカテキンが残っていますので、朝の1煎目は氷水出しで、昼はお湯で2煎目を入れて異なる味を楽しむいただき方はいかがでしょうか。——それ、いちばん簡単でクールです!さっそく試してみることにします。●ライター力武亜矢●カメラ柏木鈴代《氷水出し 抹茶入り お〜いお茶》の詳細はこちら!
2017年11月21日