7月2日、コピーライター・野澤幸司さんによる書籍『問題未満』が発売されました。同書の著者である野澤幸司さんは、「渋谷がつらい=老いを実感すること」「なるほどですね=何の関心もないこと」など、日常生活で感じた違和感やモヤモヤから、世の中にない言葉を勝手に作り出し、広めていく『妄想国語辞典』で人気を集めました。野澤さんの鋭い洞察力から生まれる言葉は共感を呼び、テレビ・雑誌でも取り上げられています。今回発売された『問題未満』は、野澤さんが”みんながそれほど問題視してこなかったあれこれを勝手に顕在化させて世に問うてみよう”という企画。「なぜ、デカめのサングラスをかけて撮られると、世間の風当たりが強くなるのか」「どれだけ早く起きても、出発する時間はギリギリになるのか」など、取り立てて騒ぐほどのことではないけれど、気になって仕方ない〇〇問題について取り上げました。同書に収録されている”問題”の一部を紹介。「思わせぶり問題」は、映画鑑賞中、エンドロール後に特典映像があると思ったらふつうに終わってしまうという問題。「大ヤケド問題」は、次のアポまで時間ないのに鍋焼きうどんを頼んでしまったという問題です。そのほか、自分でしゃべって、自分で笑う人無敵説を取り上げた「うふふふふふ問題」、ほっといてと言われて本当にほっておくと揉める「押すなよ押すなよ問題」、おごってもらうときの財布を出そうとする演技力で印象が変わる「ゴチの問題」、一滴も飲めないのに居酒屋で割り勘させられる「飲めない問題」、くしゃみのボリューム設定間違えてるおじさん「ヘックション問題」、なんでも野球で例えて余計分かりにくくなる「俺たち今ツーアウト満塁問題」などが登場します。なかには、身に覚えがある行動にギクリとした人もいるのではないでしょうか。ニュースで取り上げられることはなく、問題にするほどでもない問題ですが、社会で重要視されない問題の中にこそ、今の世の中を映し出すものが隠れているのかもしれない。そんな気づきを感じさせてくれる一冊です。■書籍概要書籍名:『問題未満』著者:野澤幸司定価:1,650円判型:単行本165ページISBN:978-4-594-09501-7(フォルサ)
2023年07月02日高知県・津野町の旅の魅力を電子雑誌・紙冊子でナビゲート株式会社ブランジスタメディアは、高知県高岡郡津野町と提携し、ローカルの旅の魅力を発掘する「旅色FO-CAL」津野町特集を10月5日(水)に公開いたしました。電子雑誌・紙冊子のナビゲーターを務めるのは、四国に初めて訪れたという松井愛莉さんです。「旅色FO-CAL」津野町特集 / スペシャルナビゲーター・松井愛莉さん「“オトナ”、ちょっと休みます! 胸が高鳴る 高知・津野町トリップ」 電子雑誌「旅色」は、高知県高岡郡津野町と提携し、「旅色」の特別編・「旅色FO-CAL」高知県津野町特集を公開いたしました。観光への関心を高め、関係人口の拡大を目的に、同町の特色を活かした内容の電子雑誌・紙冊子を作成し、統一感のある立体的なPRを行います。今回、松井愛莉さんが訪れたのは、高知県中西部に位置する津野町。日本三大カルストの中でも最高峰の四国カルストや日本最後の清流といわれる四万十川の源流点があることで知られる町です。四国山地を水源として豊富な水量を誇る新荘川、北川川、四万十川沿いには古くから人々の暮らしがあり、それらはつの茶や津野山古式神楽など津野町の食や歴史、文化として受け継がれています。忙しい日常を忘れる1泊2日の休み時間を、ここ津野町で過ごしましょう。「旅色FO-CAL」津野町特集表紙:松井愛莉さん■ 松井愛莉さんが体験! 1泊2日の津野町トリップ 四万十川という大河の始まりの一滴と、その水を育む美しい山々。日本の原風景を感じる里山の景色が、ここにはあります。せせらぎの音に耳を澄まし、森林とカルストの風景、そして美しい星空に心洗われる……。松井愛莉さんは津野町名物のあるものを食べて「お茶の味がしっかりする!」と “食”でも旅を堪能できたようです。松井さん驚きの地元グルメがなんだったのかは、ぜひ、本誌を確認してください。「旅色FO-CAL」津野町特集:松井愛莉さん「旅色FO-CAL」津野町特集:松井愛莉さん■ 「学ぶ」は楽しい! カルチャー&ネイチャー体験 in TSUNO 四国山地の森と四国カルストの豊かな自然の中で体を動かしたり、心を整えるアクティビティや津野町ならではの食文化を知り自ら調理したり……。観光や旅歩きだけでは触れられない、津野町をより深く知る旅に出かけましょう。「旅色FO-CAL」津野町特集カルチャー&ネイチャー体験 in TSUNO「旅色FO-CAL」津野町特集お茶活体験■ 旅を自宅で予習・復習 津野町おいしいもの覚え書き 四国山地に位置する高原の気候と清流、温暖で雨の多い気候を生かしたおいしいものが津野町にはたくさんあります。ふるさと納税の返礼品にもなっている、米や味噌、日本茶や水など日本人の食生活に欠かせない特産品をご紹介します。■ 松井愛莉さんスペシャルインタビュー キュートな笑顔と明るく朗らかな雰囲気で周囲を引き付ける松井愛莉さん。福島県出身で、自然豊かな場所で暮らしたいという思いを抱いているのだとか。今回訪れた津野町はその候補に入るのでしょうか。最後には「帰りたくない!(笑)」とまで魅了された津野町の旅を振り返ってもらいました。「旅色FO-CAL」津野町インタビュー:松井愛莉さん「旅色FO-CAL」津野町インタビュー:松井愛莉さん<旅色FO-CAL 概要> 「日本のどこかであの女優が旅をしている」をコンセプトに、大人の女性に上質な旅を提案するトラベルウェブマガジン「旅色」の特別号として、日本のローカルにフォーカスしています。定番の観光地だけでない、はじめて訪れる土地で見つけた感動や興奮をお届けします。<株式会社ブランジスタメディア会社概要>URL: 本社所在地:〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町20-4ネクシィーズスクエアビル代表者:代表取締役社長井上秀嗣事業内容:電子雑誌出版・電子広告株式会社ブランジスタメディアは、株式会社ブランジスタ(東証上場6176)のグループ企業です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年10月05日株式会社ブランジスタメディアは、高知県高岡郡津野町と提携し、ローカルの旅の魅力を発掘する「旅色FO-CAL」津野町特集を10月5日(水)に公開いたしました。電子雑誌・紙冊子のナビゲーターを務めるのは、四国に初めて訪れたという松井愛莉さんです。■ 「旅色FO-CAL」津野町特集/スペシャルナビゲーター・松井愛莉さん「“オトナ”、ちょっと休みます! 胸が高鳴る 高知・津野町トリップ」 電子雑誌「旅色」は、高知県高岡郡津野町と提携し、「旅色」の特別編・「旅色FO-CAL」高知県津野町特集を公開いたしました。観光への関心を高め、関係人口の拡大を目的に、同町の特色を活かした内容の電子雑誌・紙冊子を作成し、統一感のある立体的なPRを行います。今回、松井愛莉さんが訪れたのは、高知県中西部に位置する津野町。日本三大カルストの中でも最高峰の四国カルストや日本最後の清流といわれる四万十川の源流点があることで知られる町です。四国山地を水源として豊富な水量を誇る新荘川、北川川、四万十川沿いには古くから人々の暮らしがあり、それらはつの茶や津野山古式神楽など津野町の食や歴史、文化として受け継がれています。忙しい日常を忘れる1泊2日の休み時間を、ここ津野町で過ごしましょう。■ 松井愛莉さんが体験! 1泊2日の津野町トリップ 四万十川という大河の始まりの一滴と、その水を育む美しい山々。日本の原風景を感じる里山の景色が、ここにはあります。せせらぎの音に耳を澄まし、森林とカルストの風景、そして美しい星空に心洗われる……。松井愛莉さんは津野町名物のあるものを食べて「お茶の味がしっかりする!」と “食”でも旅を堪能できたようです。松井さん驚きの地元グルメがなんだったのかは、ぜひ、本誌を確認してください。■ 「学ぶ」は楽しい! カルチャー&ネイチャー体験 in TSUNO 四国山地の森と四国カルストの豊かな自然の中で体を動かしたり、心を整えるアクティビティや津野町ならではの食文化を知り自ら調理したり……。観光や旅歩きだけでは触れられない、津野町をより深く知る旅に出かけましょう。■ 旅を自宅で予習・復習 津野町 おいしいもの覚え書き 四国山地に位置する高原の気候と清流、温暖で雨の多い気候を生かしたおいしいものが津野町にはたくさんあります。ふるさと納税の返礼品にもなっている、米や味噌、日本茶や水など日本人の食生活に欠かせない特産品をご紹介します。■ 松井愛莉さんスペシャルインタビュー キュートな笑顔と明るく朗らかな雰囲気で周囲を引き付ける松井愛莉さん。福島県出身で、自然豊かな場所で暮らしたいという思いを抱いているのだとか。今回訪れた津野町はその候補に入るのでしょうか。最後には「帰りたくない!(笑)」とまで魅了された津野町の旅を振り返ってもらいました。<旅色FO-CAL 概要> 「日本のどこかであの女優が旅をしている」をコンセプトに、大人の女性に上質な旅を提案するトラベルウェブマガジン「旅色」の特別号として、日本のローカルにフォーカスしています。定番の観光地だけでない、はじめて訪れる土地で見つけた感動や興奮をお届けします。<株式会社ブランジスタメディア 会社概要>URL : 本社所在地:〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町20-4ネクシィーズスクエアビル代表者 :代表取締役社長 井上秀嗣事業内容 :電子雑誌出版・電子広告株式会社ブランジスタメディアは、株式会社ブランジスタ(東証上場6176)のグループ企業です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月05日10月19日、4人組ロックバンド「赤い公園」のメンバー・津野米咲さんが東京都内で死亡していたことが報じられた。29歳という若さだった。各メディアによると18日午前9時ごろに東京都杉並区の住宅で、ぐったりしている津野さんを関係者が発見。搬送先の病院で死亡が確認されたという。「高校の軽音部の仲間で結成されたバンドは、12年2月にメジャーデビュー。人気が上昇するいっぽう、同年10月に津野さんの体調不良を理由に活動休止。ですがその後、13年3月に活動を再開。津野さんはバンドのリーダー的存在で、作詞・作曲、プロデュースを手がけていました。またSMAPやYUKI(48)、モーニング娘。’16に楽曲を提供するなど、ミュージシャンとしての実績を着実に築いていたのです」(音楽関係者)Twitterでは「津野米咲さん」がトレンド入りし、突然の訃報に衝撃が走っている。そんななか、「SMAP」というワードも浮上した。13年6月にリリースされた、SMAPの通算50枚目となるシングル『Joy!!』の作詞・作曲を手がけたのは津野さんだった。当時21歳という若さでの楽曲提供は“異例”として、音楽業界の話題をさらった。同年4月から放送された、香取慎吾(43)主演の『幽かな彼女』(日本テレビ系)では主題歌として起用された同曲。リリース当時、メンバーは本誌に楽曲の素晴らしさを語っていた。本ドラマで教師役を演じた香取は、「主演ドラマの主題歌なので思い入れが強いです」とコメント。「主題歌としての思いだけでなく、生徒たちと一緒に過ごした数カ月の思い出が詰まった曲ですね」と明かしていた。中居正広(48)は、「応援歌とまではいいませんが、聴く人の背中を肩ひじはらず、カジュアルに押してあげるような歌詞になっていると思います」と絶賛。また稲垣吾郎(46)も「すごく楽しい曲ですし、踊りが苦手な僕でも覚えやすかったので、皆さんもテレビを見ながらできちゃうんじゃないかな」と楽曲の魅力を語っていた。「リリース直後、津野さんは音楽番組でSMAPと共演。赤いワンピースでギターを弾く姿は、ひときわ輝いていました。木村拓哉さん(47)が歌いながら、彼女に歩み寄る演出も印象的でした。木村さんの計らいに、津野さんは大変喜んでいました」(前出・音楽関係者)素晴らしい楽曲をいくつも送り出してきた津野さん。その訃報に、悲しみの声が広がっている。■「日本いのちの電話」ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)
2020年10月19日2020年10月19日、ロックバンド『赤い公園』のメンバー津野米咲さんが亡くなったことが明らかになりました。29歳でした。『赤い公園』のウェブサイトでは、所属事務所の声明が発表され「突然の悲報に接し、メンバー・スタッフともに、現実を受け止めきれない状況」と津野さんの死にとまどう複雑な思いがつづられています。赤い公園、津野米咲を応援してくださっているファンの皆様、関係者の皆様にこのようなご報告を差し上げることは残念でなりません。赤い公園メンバーの津野米咲が、10月18日に永眠致しました。享年29歳でした。謹んで皆様にお知らせ致します。突然の悲報に接し、メンバー・スタッフ共に、現実を受け止めきれない状況です。なお、葬儀につきましては、ご遺族の意向により近親者のみで執り行う予定です。津野米咲に対する生前のご厚情に心より感謝申し上げますとともに、皆様と心からご冥福をお祈りしたいと思います。2020年10月19日株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ赤い公園スタッフ一同赤い公園 Official Websiteーより引用アイドルグループ『SMAP』をはじめミュージシャンへの楽曲提供も数多く行っていた津野さん。ギタリストとしての評価も高く、2020年10月11日放送の音楽バラエティ番組『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)にゲスト出演していたばかりでした。突然の訃報にファンから「信じられない」「ご冥福をお祈りいたします」と悲しみの声が寄せられており、また、芸能界からも多くの追悼のコメントが。29歳というあまりにも早すぎる津野さんの死は、各方面に大きな影響を与えています。ご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2020年10月19日元税理士志望の“パン好き男”松本幸司が選ぶ、本当に美味しいと思うB級グルメだけをサンドしたコッペパン専門店「松本幸司の世界観」が、広島に2018年3月7日(水)オープン。長年夢見たベーカリー開業に向けて独立の決意を固め、13年間務めた税理士事務所を退職した松本幸司。そんな彼が、全国に行列のできるパン屋を仕掛けるベーカリープロデューサー 岸本拓也のサポートのもと、広島初のオーダーを受けてから作りたてを提供するコッペパン専門店をオープンさせる。看板メニューとして提案するのは、北海道産のあんと自家製レーズンバターをダイナミックにサンドする「マツモトバターサンド」だ。さらに、世界各国の料理を取り入れたメニューもラインナップし、イギリスの「フィッシュ&チップス」、フランスの「ゲランドの塩ミルククリーム」、韓国の「プルコギ」、アメリカの「ピーナッツバターとジェリー」、中国の「海老のチリソース」など、おかず系10種、おやつ系13種の計23種から選ぶことができる。【詳細】松本幸司の世界観(まつもとこうじのせかいかん)プレオープン:2018年3月6日(火)グランドオープン:2018年3月7日(水)住所:広島県広島市中区大手町1丁目4-8-101電話番号:082-247-7177アクセス:広島電鉄 紙屋町西駅より徒歩約2分営業時間:10:00 〜 19:30定休日:水曜日
2018年03月05日今回の「やさしいママのひみつ」は、神奈川・逗子を拠点に活動するフードクリエイターチーム「Amigo Kitchen」の一人、志津野倫子さん。9歳の女の子のママです。志津野倫子さん娘さん:むすびちゃん9歳1979年、愛知県豊田市生まれ。カメラマンのご主人が経営者の一人として関わる、逗子の映画館カフェ「CINEMA AMIGO(シネマアミーゴ)」を拠点に活動する、ケータリンググループ「Amigo Kitchen(アミーゴキッチン)」主宰、スイーツ担当として活躍中。 志津野さんが、湘南での暮らしのなかで見つけた、笑顔で楽しむ子育て術について、お話を伺いました。食と映画の活動は、家族で一緒に早速、志津野さんの平日のスケジュールを見てみましょう。6:45 : 起床7:15 : 朝ごはん8:00 : むすびちゃん小学校へ。撮影、ケータリング、レシピ開発など15:00 : むすびちゃん帰宅16:00 : むすびちゃんを習い事に送る。再び仕事18:00 : お迎え、帰宅19:00 : 夕食、お風呂など21:00 : むすびちゃん就寝。片付け、作業仕事など24:00 : 就寝仕事は、ご主人のお店「CINEMA AMIGO」内のキッチンや、葉山のキッチンスタジオなど、内容によって仕込み場所を変えているという志津野さん。ウェディングケーキの砂糖細工など、細かな作業は自宅に持ち帰り、むすびちゃんが寝た後、朝まで作業することも多いのだそう。もともと調理師免許を持ち、東京・渋谷のカフェで働いていた志津野さん。「はじめは料理からスタートしたんです。あるとき、友人のウェディングパーティでケーキを作ったら、とても喜んでもらえて。大量生産ではなくオーダーメイドで、誰かのためにひとつのものを1週間かけて作って、それが大切な思い出になる、そして喜んでもらえるケーキって、楽しいなと思ったんです。そこから、一生懸命お菓子の勉強をしました」その後、結婚してご主人の実家のある葉山に引っ越しし、ご主人が仲間と一緒に、カフェを併設した映画館「CINEMA AMIGO」を立ち上げます。出産後、「CINEMA AMIGO」で出会った、キッチンチームの女性二人とともに、フードクリエイターチーム「Amigo Kitchen」を結成。志津野さんはお菓子、一人は地元の野菜にこだわったシンプルな料理、もう一人はデリを得意とし、3人で分業しながらケータリングなどの活動をしています。また、ご主人が主宰する、移動式映画館「CINEMA CARAVAN(シネマキャラバン)」では、日本中を回って上映会をするなか、野外レストランで料理とデザートを作ることもあるのだとか。「昨年は、スペイン・バスク地方での二度目の『CINEMA CARAVAN』の映画祭に、娘も一緒に同行しました。娘は行く先々で、同じ歳くらいの子を見つけて遊んだり、手伝ったり。家族の仕事で、振り回してしまっていますが、いつかこういう体験をよかったなと思ってくれる日が来ると嬉しいです」湘南での子育て海も山もある、自然豊かな環境。湘南での子育ては、まさに理想的に思えます。「やっぱり食材は豊富ですね。野菜や果物はもちろん海産物も、すぐに新鮮なものが手に入る環境だし、誰が作って、どう育てたかわかるものに囲まれていることが当たり前。作り手や農家さんと近いし、市場で買い物することが根付いているから、食材を揃えるのは楽です。東京とは全く違う生活だなと思います。車で一時間、東京と葉山の距離感もいいですね」子育てのために、何よりも大切な食。湘南に、移住する人も多いというのも納得です。「旦那さんがクリエイティブな職の人も多く、環境も似ていて、すごく仲が良くなりました。子どもがいるということもあると思いますが、そんな友人たちにはすごく助けられています。みんなに出会えたのは、「CINEMA AMIGO」の存在が大きいです」 今年8年目を迎えた逗子海岸映画祭は、志津野さんのご主人が主催。「CINEMA AMIGO」を始めた年、むすびちゃんが1歳のときにスタートし、初夏の大人気イベントとなっています。「最初は、今よりもずっと小さなスクリーンを立てて手探りで始めたものが、どんどん規模が大きくなっていきました。映画上映のほか、子どもたちが楽しめるメリーゴーランドやスケボーのランプ、ボルダリングなどもあります。私は裏方で、湘南の手仕事を集めたバザールエリアを任されています。そこでは、物販のほか、ワークショップを企画したり、海辺にテーブルを並べて、ディナーコースを提供したり、「Amigo Kitchen」のブースの運営をしています。今年はスペインのバスクからシェフを招いた、バルもありました。年々することも多くなり、関わる人も多くなるので大変ですが、とても楽しい仕事です。自分と次の世代も楽しめて、子どもたちが大きくなったとき、また面白いことを展開してくれたらいいなと思ってやっています」「鎌倉、逗子、藤沢、茅ヶ崎って、実は文化が分かれているんです。それが映画祭を通して、少しずつ繋がってきているように感じています。地元の人、東京からの移住組、ミュージシャン、農家さん、俳優さん、大工さん、ママ友、さらにバスク人とインドネシア人が一緒になって、映画祭を作っていることが、とても面白いと思うし、ありがたいです」大人がやりたいことをやり、本気で楽しむ姿はきっと、子どもたちにも良い刺激になっているのでは?「できるだけ子どもの生活を乱さないように気をつけて気をつけていますが、幼稚園に入るまでは、何をするのも一緒でした。幼稚園に上がってからも、一緒にいろいろな仕事現場を体験していましたが、今は友だちと遊ぶことの方が楽しいようで、たまにしかついて来てくれないので寂しいです。娘のことが好きすぎて、片思いしている感じなんです」そんな志津野さんにも、子育てでうまくいかず、悩んだこともあったのだそう。「小さいときは、自分の思い通りにならないことにイライラすることもありました。初めての子育てで、全部やらなきゃと真面目になっていたんですね。でも“娘も一人の人間だから、私の思い通りにいくわけがないじゃない”と実感して。徐々に手抜きを覚え、娘の気持ちや行動に興味が湧いてきて、どんどん楽しくなりました。今は、子どもの時間にも合わせられるよう、気持ちのゆとりを残して、仕事を受けていくように心がけています。子どもはきっと、時が来れば、必要なものを自分で選んで習得していくと思います。無理矢理教えてやらせたところで、私も子どもの頃、やりたくないことはできなかったなと思い出しました(笑)いつ何をどう選んで進んでいくか、必要なときには手を差し伸べられるように、見守っていきたいです」お腹いっぱい食べてほしいから、甘味料も選びたい自らを「グラニュー糖ホリック」と話す志津野さん。砂糖は好きだけど、これでいいのかな? と感じていたのだそう。そんななか、ずっと気になっていたのが、天然素材の羅漢果エキスを使い、カロリーゼロでありながら砂糖と同じ甘さという「ラカントS」でした。「お菓子づくりをしていると、1kg単位のバターや砂糖がすぐになくなるんです。特にジャムって、砂糖をたくさん入れるんですよね。しかもきれいな色に仕上がるようグラニュー糖を使うので、摂りすぎな気がしてしまいます」「自分も子どももたくさん食べるから、砂糖の代わりに自然の甘味料を使えるのなら、“たくさん食べてもいいのよ”と言えるところがいいなと思いました」早速「ラカントS」を使っていただきました。使ってみた感想は?「スコーンはさっくり焼き上がり、軽くて食べやすくなりました。ジャムには入れすぎると、再結晶化するかなと思い、りんごジュースで甘みをプラスし、寒天でとろみをつけました。少しくらいジャリジャリとした食感になっても、自分で食べる分には気にならず、美味しいです。いろいろ作ってみたいなと思います」 子育てや仕事をしながら、生活を楽しむ先輩たちがお手本仕事と子育ての両立するために、お義母さんや両親、友だちなど、周りの人たちに救われていると話す志津野さん。「ここ湘南には、母くらいの世代の素敵な人が、周りにたくさんいて、何かあったら駆け込みます(笑)。気分をリフレッシュしたいとき、ランチに行ったり話したりすることで、救われています。親も含め、人生の先輩方が生き生きしているので、見習って、子どもに残せるようにしたいですね」「この辺りに住んでいる人たちって、楽しそうなんです。親世代も、おばあちゃん世代も食べるのが好き、遊ぶのが好きで楽しんでいるから、私も頑張ろうって思えます。おばあちゃんたちのカルチャーがあって、若者のカルチャーがあるから、それぞれ刺激になっていますね。話すことはもちろん、そんな姿を見ているだけで参考になるし、頼りになります」「本当に人と自然に恵まれていますね。海と自然と気持ちの良い場所が好きな人が集まって繋がるから、付き合いが長く続きますね。この場所じゃなかったら、私の子育て、今の生活は成り立たなかったなと思います」さらに、海の家の存在も大きいと話す志津野さん。「夏休みには、娘はよく友人の働く海の家に遊びに行きます。お姉ちゃんたちにいろいろなことを教わり、年下の子と砂浜で遊ぶ。うらやましい環境です。その間、私は仕事をすることが多いのですが、子どもたちが砂浜を走り回っているのを思い浮かべ、早く一緒に遊びたいなと思いながら、自分の時間に集中できるのは、とてもありがたいことだと思っています」子育てや仕事を一緒に楽しめる、仲間の存在が、志津野さんがやさしいママでいられる秘訣。なかなか時間が取れない中で、むすびちゃんと過ごす時間が何より大切だといいます。「徹夜でボロボロになることも多いですが、子どもとデートすることが、息抜きになっています。学校も絶対休みたくないというし、どんどん一緒に出かけてくれなくなったので、ときどき美術館や温泉に行ったり、二人で出かける時間が大切です。娘はおかげさまで、のびのびと成長しています。安定した生活ではないですし、未来は明るいとは言い切れない世の中で、子どもに何を与えて残してあげられるか、そして家族、友人といかに楽しく生きていくかを目標にしていきたいです」最後に「ラカントS」を使った、朝食にぴったりのイチゴジャムとスコーンのレシピを教えていただきました。「前日のうちに粉類を混ぜ、朝起きてから水分を加えて、スコーンを焼いている間にジャムを煮ると、1時間以内にできあがります。スコーンが温かいうちに、できたてのジャムをたっぷりのせて食べてくださいね。クロテッドクリームやマスカルポーネがあると、さらに美味しいです」■志津野さんちの「イチゴジャム」と「スコーン」の作り方<作りやすい分量>●イチゴジャム・いちご 500g・ラカントS 150g・りんごジュース 100g・粉寒天 0.5g1、いちごにラカントSをまぶして鍋に入れ、りんごジュースを加えて火にかける。2、煮詰まってきたら粉寒天を入れ、ひと煮立ちして火を止める。●スコーンa ・薄力粉 180g・全粒粉 20g・ベイキングパウダー 10g・無塩バター 60g・ラカントS 10g・塩 1gb ・牛乳 100ml・卵 1個1、aを軽く混ぜ、1cm角に切って冷凍したバターとラカントS、塩を入れ、粉チーズのような状態になるまで、カードで手早く切り混ぜる。2、冷やした b を混ぜ合わせ、1 に少しずつ入れる。混ぜ合わせ、ひとまとめにしたら、冷えた手で軽くこねる。3、打ち粉をした台に乗せ、約2cmの厚さに伸ばす。直径6~7cmの丸い型で抜き、上面に牛乳(分量外)を刷毛で塗り、あらかじめ190度に温めたオープンで、20〜25分焼く。 取材/文:赤木真弓 撮影:藤田二朗[PR]サラヤ株式会社 【やさしいママのひみつ 一覧】
2017年06月08日ファクトタム(FACTOTUM)を始動して以来、コレクション制作に臨むにあたり、必ず旅に出てきたという有働幸司。実際に見て、触れた歴史とその歴史を紡ぐ人々はモノづくりにリアリティを生んだ。10年におよぶ世界放浪の中で、もっとも価値観をゆさぶったのがアジア3カ国だったという。ーー最近ではインド、チベット、ネパールとアジア3カ国をまわられた旅も印象深かったと伺っています。完成される前の国はエネルギッシュです。街も人も。圧倒的だったのは、宗教という存在。年端もいかない子どもたちが何年もかけて巡礼の旅をする“チベット仏教の聖地”といわれるジョカン、火葬して、遺灰をそのまま流すガンジス川…。日本では決してお目にかかれないものばかりであり、やはり見ると聞くでは大違いです。カメラマンやグラフィックデザイナーなどファクトタムのクリエーター・チームと動いたので事なきを得ましたが、ひとりだったらあの強烈な磁力に搦めとられていたかも知れない。ネパールでは帰国直前に高熱が出て、点滴を打って搭乗、成田から病院へ直行しました。ーーそのネパールではちょっとした出会いもあったとか。ええ。ガイドの方が自分の家はすぐ近くだから夕食に招待してやるって。ガイドには5人の子どもがいて、兄弟の家族も祖父母も一緒に暮らしている大家族です。電気が通っていないどころか、水道もない。皆に囲まれて手掴みで食べたカレーは忘れられません。ーー旅で得たものはどのようにコレクションに反映されるのでしょうか。ケースバイケースですが、そこで見聞きしたトライバルな柄や色合いは積極的に採り入れるようにしています。インド刺繍のコレクションは現地で作ってもらいました。それら現地で吸収したものをスポーツやロックなどリアルなスタイルに落とし込みます。ーー旅は昔からお好きだったんでしょうか?面白さに目覚めたのは卒業旅行でロンドンに行ってからですね。メインはパリで、ユーロスターで日帰りする慌ただしいものでしたが、訪れた瞬間、住んでみたいと思いました。スケートボードやブリティッシュポップ…多大なる影響を受けたストリートカルチャーの原点がそこにあったんです。いったんはビームス(BEAMS)へ入社するものの、ロンドンへの思いは断ち切りがたく、たった1年で退職してしまった。念願叶って暮らし始めると、カムデンやポートベローのフリマで古着を買いまくり、レコードも漁りまくりました。最低でも1年のつもりでいたんですが、おかげで半年で資金が尽きた(笑)。ーーこの秋冬のコレクションからは日本がテーマになるそうですね。フィンランドを旅したときに20世紀を代表する建築家、アルバ・アールトが日本の長屋や食器棚にインスパイアされていると知って、改めて自分が生まれ育った国ってすごいなぁという気づきがあって。第1弾として村上春樹の小説『羊をめぐる冒険』の舞台になった北海道の美深町へ行きました。ストレートにウールを料理しつつ、アイヌの文様も採り入れました。1/2に戻る。
2015年08月30日旅をしない音楽家は不幸だ、とモーツァルトが言ったように、日常の喧騒から解放してくれる旅は、クリエーションにおいてもまたとない栄養になる。それは、海外でもその名を知られるファクトタム(FACTOTUM)のデザイナー、有働幸司がコレクション制作を前に欠かさず世界をさすらう事実からも明らかだ。ーーブランド立ち上げ当初より旅をテーマにしてきたファクトタム。その狙いを教えていただけますか。ラウンジリザード(LOUNGE LIZARD/友人とともに立ち上げたブランド)の頃は徒手空拳でリアルクローズを追求しました。自らの経験値が問われる点でやりがいのあるアプローチでしたが、改めて、旅とはモノづくりに深みを出してくれる行為だと思っています。街を歩けばありのままの文化に接することができ、それがそのまま新たな引き出しになりますから。ーーどのように訪れる街を選ばれるのですか。まずはコンセプトを決めます。好きな映画や小説、アーティスト、あるいは時代感など、それはその時々でさまざまです。で、そのコンセプトにふさわしいエリアを抽出します。ーー滞在中はどのように過ごされるのでしょうか。真っ先にジョギングをします。ナローなブリティッシュをベースにしている以上、作り手が太ることは許されないってところから始まっているんですが(笑)、街を肌で感じるのにいい。僕が目安としている10キロは、その街のだいたいの雰囲気がわかる距離なんです。あとはキーとなる人に会ったり、文献や歴史的建造物、史跡を渉猟したり…といった具合です。一回の滞在は短くて一週間、長いときは半月以上ですね。ーー印象に残っている旅は?映画『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』のロイ・アンダーソン監督に会いにスウェーデンまで行ったことです(その作品は第20回ベルリン国際映画祭でインターフィルム賞など4つの賞を獲得した)。初めは断られたんですが、運良く新作ができあがったタイミングで機嫌が良かったんでしょう(笑)。粘ったらOKに。そして、なんと身内のみを集めた試写会に招かれたんです。ーーそれは貴重な体験でしたね。そこで僕はかねてから知りたかったひとつの質問をします。「『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』にはライダース・ジャケットが出てくるが、あのモチーフは何か?」と。てっきりニューシネマあたりかと思ったら、イギリスの古き良き時代にインスパイアされたということでした。そのシーズンはルイスレザーに範をとったライダースを作りました。-後編はアジアの国々を旅して感じたことや旅に目覚めたきっかけについて。2/2に続く。
2015年08月30日●電力系NCC各社の技術者有志が共同検証試験に至った背景と目的ヴイエムウェアの仮想化ソリューションは、いまやクラウドコンピューティングの標準的な基盤技術として様々な形で活用されている。そんな中、全国各地域で通信事業を展開する電力系NCC(New Common Carrier)各社の技術者有志が、サーバ仮想化製品「VMware vSphere」のライブマイグレーション機能の1つである「vMotion」を活用し、各社のデータセンター間をつないだ仮想基盤上に構成したクラウドテストベッドにおいて、オペレーション連携を図り共同検証試験を成功させた。こうした技術検証が全国規模で行われたのは前例がないのではないか。そこで各社の技術者有志に集まっていただき、共同検証試験の目的や背景、具体的な取り組みについて語り合っていただいた。○電力系NCC各社の技術者有志が共同検証試験に至った背景と目的電力系NCC各社の技術者有志が共同で行った検証試験は、「VMware vSphere」の「vMotion」によって仮想サーバを各社のデータセンターへ順次移行させるというクラウドテストベッド上でテストオペレーション連携を図るというものだ。標準的なvMotionを使用したパターンと、「VMware vSphere」のバージョン5.1からvMotionの機能として拡張された仮想サーバのデータボリュームも含めたライブマイグレーション(Cross-host Storage vMotion)のパターンで、2014年1月から4月にかけて行われた。この共同検証試験に至った背景と目的について、エネルギア・コミュニケーションズの武田洋之氏はこう話す。「電力系NCCは従来、主力サービスである回線系サービスについては、各社間で綿密な技術連携を図ってきましたが、新事業分野であるクラウド技術については各社それぞれが技術力向上に向けて取り組んでいる状況であり、各社間の技術連携などの取り組みはありませんでした。そこで、まずはクラウドに関連する技術について各社の技術者同士が情報交換を行い、技術力向上にむけて取り組むための各社間の技術的連携の機会が必要なのではないかと考え、技術者コミュニティのような形で情報交換を始めました。その取り組みの中で、各社ともにクラウドの基盤技術としてvSphereを利用していることがわかり、技術検証という意味でvSphereを活用して共同で何かやろうという話が持ち上がって検証試験を行う運びになりました」また、北海道総合通信網の小倉義之氏は、「同じ電力系NCCということで、クラウド技術に対するアプローチも似ていたことから、このコミュニティが各社の技術者を育成する場にもなると考えました。とくに共同検証試験は、普段の自社ラボ環境内から全国規模のテストベッド環境の世界に飛び出すきっかけとなり、お互いの技術の腕を振るう場になったと思います」と、技術者育成も目的の1つだったと語る。○vMotionで仮想サーバを各社のデータセンターへ順次移行では、共同検証試験として、vSphereのvMotionによって仮想サーバを各社のデータセンターへ順次移行させることにした背景には、どのような経緯があったのか。「各社ともにクラウドの基盤技術としてvSphereを使用していたので、そのvMotionを活用すれば全国規模で仮想サーバをどこのデータセンターにも移行できるはずだと。各社が技術連携してこそ実現する全国規模の検証試験なので、そこは技術者として大いにモチベーションが上がりました」(小倉氏)「全国各地のデータセンター事業者をまたいで仮想サーバをライブマイグレーションしてサーバを稼働させるなどといったスケールの大きな検証試験は、おそらく前例がないでしょう。vSphereが基盤にあったからこそできたわけですが、私たちもワクワクして作業を行うことができました」(ケイ・オプティコム 伊達展成氏)「もともと各社がクラウド基盤技術としてvSphereを使用していたことから、あまりコストをかけないでも全国規模で検証試験ができるのではないかということも、検証試験の実施に踏み切った大きなポイントだったと思います。こうした取り組みはコストを抑えることも大事な要件ですから」(中部テレコミュニケーション 津野幸司氏)●各社の技術者有志は何を思い、どう取り組んだか○各社の技術者有志は何を思い、どう取り組んだかこうして始まった共同検証試験。各社の技術者有志は何を思い、どう取り組んだのか。「試験の実施は私どもが起点になりました。まずは共通のネットワーク基盤が必要なので試験用の閉域網を構築し、各社のvSphereを同一のクラスタに接続しました。vMotion用の仮想サーバは、情報共有のためwebサーバ(CMS)を構築し、仮想サーバをリレーする方式で検証を開始しました。」(北海道総合通信網 上戸優一氏)「最初にvMotionによるライブマイグレーションにより、仮想サーバの受け手となったのは私どもです。仮想サーバ上に構築したwebサーバには確か、北海道のウニの写真が貼り付けてありました。それ以来、各社ともそのwebサーバにご当地ならではの写真を貼り付けて転送するようなりましたね」(北陸通信ネットワーク 和田章吾氏)「仮想サーバには、テストベッド環境のパフォーマンス試験結果などログとして残すため、写真のほか様々な情報を載せていましたね」(小倉氏)「そうした形で順次移行していく中で、各社データセンター間のネットワーク往復の遅延時間(RTT)とvMotionに要する時間、切り替わりの際のパケットロスなどを記録していきました」(上戸氏)「テストベッドの一部は、広帯域な閉域網でつながっており、標準的なvMotionだけでなくCross-host Storage vMotionについても短時間で移行できたという結果も残せました。RTTについても想定した通りであり、今後の検討に生かせるのではと感じました」(エネルギア・コミュニケーションズ 曲渕勝氏)「私どもと中部テレコミュニケーションさんとの間では、ネットワークの出入り口にそれぞれWAN最適化装置を試験的に設置して検証試験を行いました。この装置を有効にした場合と無効にした場合の両方で測定し、非常に興味深い結果を得ることができました」(九州通信ネットワーク 三小田仁氏)「九州と名古屋との間は遠距離だったことから、武田さんからWAN最適化装置を使ってみてはどうかとのお勧めがあり、せっかくの機会なので試してみましょうということになりました。三小田さんのおっしゃる通り、非常に興味深い結果を得ることができました。普段の検証試験などでは、このような長距離での試験はなかなか実施できないので、私自身、大いに勉強をさせていただきました」(中部テレコミュニケーション 大島和也氏)「本来、WAN最適化装置の設計や取り扱いは非常に難しく、当初はオペレーションが複雑化し、難航するのではと少々心配していたところもあったのですが、結果として非常に興味深い検証試験結果を得ることができたのは三小田さんと大島さんの高度な技術力があったからこそと思っています。これによって遠距離区間の対策について1つの解決策が見つかったと考えています」(武田氏)「WAN最適化装置については、私どもでも試しに使ってみたことがあるのですが、グレードの高いものになると、どうしてもコストがかさんでしまいます。そのため、パフォーマンスとコストのバランスをどう考えるかというのも難しいところがありますね」(和田氏)「どう折り合いをつけるかは考える必要がありますね。ただ、今回の検証試験ではそれなりのパフォーマンスを示すことができたと思います。vMotionによる仮想サーバの遠距離でのライブマイグレーションについては、ヴイエムウェアさんが発信しておられる情報でも時々取り上げられていますが、机上の情報だけでなく、実際に検証を行うことにより挙動を確認できたことは非常に価値があると考えています」(大島氏)「様々なパターンにも取り組んでみた今回の検証試験ですが、何と言ってもvMotionによる仮想サーバのライブマイグレーションによって、どこのラボにもない全国規模のテストベッド環境を実現できたことが最大の成果だと思います。今後はこのテストベッド環境を活用して、新たな技術検証を各社共同で引き続きチャレンジしていきたいですね」(小倉氏)○各社の技術者有志が語るVMwareのテクノロジーへの今後の期待このように各氏の発言からは、共同検証試験への熱い思いがひしひしと感じられた。最後に、各社が共通のクラウド基盤技術として使い続けているVMwareのテクノロジーへの今後の期待について語っていただいた。「ヴイエムウェアさんが掲げておられるSDDC(Software-Defined Data Center)およびハイブリッドクラウドといったビジョンに基づいた新しい技術が今後もどんどん登場してくるので、私たちも今回作り上げたテストベッド上で積極的にそうした技術に取り組んでいきたいと考えています。一方で、私たちが今回の検証試験で得た結果なども、今後のサービス品質や機能の向上などに役立てていただければと思います」(伊達氏)「ICT市場における技術変化のスピードはこれまで以上に加速していくので、この技術コミュニティの活動を通じて私たち技術者は一層連携を深めていく必要があると感じています。ヴイエムウェアさんには今後とも力強くサポートしていただきたいと考えています」(津野氏)「クラウドに関わる技術者として、サーバの進化とネットワークの進化をどう結びつけていくかが今後の最重要課題となってくるでしょう。その解決策のひとつとして、ネットワーク仮想化製品であるVMware NSXに期待しており、検証など積極的に取り組んでいきたいと考えています」(東北インテリジェント通信 高橋文男氏)「SDDCもハイブリッドクラウドも、これから全国規模に広がっていく中で、私たちも技術的な観点から積極的にトライしていきたいと考えています。ヴイエムウェアさんとはぜひ、今後も相互に技術力向上などメリットのある緊密な連携を図れるパートナーであり続けたいと考えています」(武田氏)VMwareのテクノロジーを駆使する電力系NCC各社の技術コミュニティの取り組みが、今後も大いに注目されるところである。
2014年10月24日