第23回東京国際映画祭のクロ―ジングセレモニーが10月31日(日)、東京・六本木ヒルズ内で行われ、最高賞の東京サクラグランプリにイスラエルのニル・ベルグマン監督作『僕の心の奥の文法』、審査員特別賞に新藤兼人監督の『一枚のハガキ』を選出し、閉幕した。ベルグマン監督は、2002年の第15回に続く2度目のグランプリ獲得で「8年前にサクラグランプリをもらい、その映画(『ブロークン・ウィング』)は成功した。いつも映画作りで大切なのはプロセスだと言ってきて、いまもそう思っていますが、賞も大事」と話し、一緒に登壇した出演女優のオルリ・ジルベルシャッツをかたく抱擁。映画祭大使の木村佳乃からトロフィーを手渡され、またオルリと手を握り合って喜んだ。審査員特別賞は、日本の現役最高齢映画監督、新藤兼人の『一枚のハガキ』。車イスで登壇すると「スタッフ、キャスト、観てくださった方々に感謝したい、選んでくださった審査員の方々に厚く御礼申し上げます。長く映画をやってきましたけれど、これが私の最後の作品でございます。98歳になりました。これ以上は無理だと思います。この辺でお別れをすることになります。みなさんもどうか元気でいい映画を作ってください」とゆっくりだが、しっかりした口調で映画ファン、そして“後輩たち”へメッセージを送った。コンペティション部門の審査委員長ニール・ジョーダン監督は「日本の巨匠、新藤監督の作品を含む審査をできたことは光栄」、審査員特別賞のプレゼンターを務めた同部門審査員のひとり、根岸吉太郎監督も「この方の反戦に対する強い執念に、我々は心を打たれました」とそれぞれ敬意、称賛の意を表した。最優秀男優賞は『鋼のピアノ』のワン・チエンユエンが受賞。「初めて参加した映画祭で初めての賞。十数年来、俳優の仕事をしてきた中で大きな励み。幸せな午後です」と大柄な体を揺らして喜んだ。最優秀監督賞は『サラの鍵』のジル・パケ=ブレネール監督で、観客賞受賞に続いて登壇し「コンニチワ、アゲイン。自分はベストディレクターだとは思っていない。ここに来て素晴らしい監督たちとご一緒できました」と謙虚な姿勢で語った。第23回東京国際映画祭受賞一覧<コンペティション部門>東京 サクラ グランプリ:『僕の心の奥の文法』審査員特別賞:『一枚のハガキ』最優秀監督賞:ジル・パケ=ブレネール(『サラの鍵』)最優秀女優賞:ファン・ビンビン(『ブッダ・マウンテン』)最優秀男優賞:ワン・チエンユエン(『鋼のピアノ』)最優秀芸術貢献賞:『ブッダ・マウンテン』観客賞:『サラの鍵』<アジアの風(出品23本)>最優秀アジア映画賞:『虹』シン・スウォン監督コメント「低予算で作り、小さな映画館でしか上映されていない作品が、このような大きな場で上映されて光栄という思いで、この間の木曜日に一度韓国に帰りました。そうしたら一昨日の夜、もう一度日本に来てほしいと連絡をいただき、とても驚きました。もっともっと頑張れという意味でいただいた賞だと思っています」アジア映画賞 スペシャル・メンション:『タイガー・ファクトリー』<日本映画・ある視点部門(出品8本)>作品賞:『歓待』深田晃司監督コメント「規模の小さい作品で今年撮りました。暑い中、倒れるスタッフが出るようなこともありましたが、それがこのような賞をいただけてとても嬉しいです」。<TOYOTA Earth Grand Prix>グランプリ:『水の惑星ウォーターライフ』審査員特別賞:『断崖のふたり』(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】新藤兼人映画製作打ち止めを撤回?「また作ってもいいかな」【TIFFレポート】新妻・木村佳乃笑顔と華やかドレスでTIFF閉幕に華TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声
2010年10月31日女優の木村佳乃が10月31日(日)、東京・六本木ヒルズ内で行われた、第23回東京国際映画祭(TIFF)のクロージングセレモニーに出席。23日(土)のTIFF開幕の当日、少年隊の東山紀之との入籍を発表してから初めての公の場で、取材陣、観客から祝福の声を浴びた。就任3年目の映画祭大使として出席したもので、セレモニー冒頭のグリーンカーペットで最初に姿を見せると、カメラマンのフラッシュ放射を浴び、取材陣から「幸せ?」などの声が飛んだが笑顔を見せるだけでコメントはなし。結婚指輪の代わりに右手中指にリングなどハリー・ウィンストンのアクセサリー、アルベルタ・フェレッティのピンクのドレス、セルジオ・ロッシの靴という艶やかなファッションで、新妻フェロモンを全開にしていた。TOHOシネマズ六本木ヒルズ内で行われた授賞式セレモニーでは、コンペティション部門の最高賞、東京サクラグランプリの発表時にプレゼンターとして登場。受賞したイスラエルのニル・ベルグマン監督に恭しくトロフィーを手渡し、拍手を送った。退場時には数回、足を止め、客席へ向かって手を振って晴れやかな笑顔を振りまいていた。(text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】新藤兼人映画製作打ち止めを撤回?「また作ってもいいかな」【TIFFレポート】新藤兼人監督ラスト作品に審査員特別賞最高賞はイスラエル作品TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声
2010年10月31日日本映画界現役最高齢監督の新藤兼人が10月31日(日)、東京・六本木ヒルズ内で行われた、第23回東京国際映画祭の受賞者会見に出席し、監督引退発言を“撤回”し、次回作に意欲を見せた。コンペティション部門に出品した最新作『一枚のハガキ』で、審査員特別賞を受賞。これまで「映画作りはこれが最後」と語ってきたが、この日の会見では「世界には102歳の監督がいるらしい。103歳までやってギネスに載ってほしい」と熱い質問を受け、「死が直前に迫っていますから、98歳で後が短いですから固い約束はできません。これが最後と思ったけれど、誰か応援して下さる方がいれば、またやってもいいかなと思います」と次回作へ意気込み。また映画作りの信条について、「1950年に独立プロをたてて60年ほど経ちました。はじめからお金がなくて金策に奔走する毎日で、とにかく泣かないで、転んでも泣かないで、泣いても映画は作れないから、前を向いて映画を作ってきました」。続けて「いよいよ98になり後がなくなりました。これで終わりだと思って『一枚のハガキ』を、最後だから言いたいことを全部言う気持ちで作りました。この映画がツイていて賞をもらったら、『またやったら』と言う人がいるけど、もうダメ」と再び最後を匂わせる言葉。先に質問した男性から「もう1本撮ろう!」と声がかかると、「そう?励ましてくれる人がいなきゃやれない。非常に面白い仕事だけどキツイ仕事。で、いつも金がない。金をどう作るか、金を拾い集めなきゃいけない大変な仕事。魅力的だから映画を作る仕事をやってきたんです」と映画人生をふり返りつつ心境を吐露した。一緒に会見したコンペ部門の観客賞、最優秀監督賞W受賞のフランス人監督ジル・パケ=ブレネール氏も「新藤さんのおっしゃる通り、監督とは常にお金を乞わなければいけない」と険しい顔つき。一方で、「新藤さんの年齢まで映画を撮り続けたい」と明るい笑顔で敬意を口に。退場時には、固い握手を交わしていた。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】新妻・木村佳乃笑顔と華やかドレスでTIFF閉幕に華【TIFFレポート】新藤兼人監督ラスト作品に審査員特別賞最高賞はイスラエル作品TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声
2010年10月31日開催中の第23回東京国際映画祭で10月28日(木)、大人気アニメーションシリーズの第4弾にして最終章となる『シュレック フォーエバー』の上映が行われ、日本語吹き替え版のボイスキャストを務める藤原紀香、山寺宏一、劇団ひとりが舞台挨拶に登壇した。3Dと2Dが同時公開となる本作では、物語はパラレルワールドで展開。ズル賢い魔法使い・ランプルスティルスキンに騙されたシュレックは別次元の“遠い遠い国”に飛ばされてしまう。いままでの世界を取り戻すには、“たった一つの真実の愛”が必要となるのだが…。この日は、15ものTV媒体にカメラマン50名、そして100名を超える記者が会場につめかけた。紀香さんは、自身が声を吹き込んだフィオナ姫のイメージとあわせて「いろんな“色”を持っている」“オーロラ”の輝きのセクシーなドレスで登場。シリーズを通じての思い出を尋ねられると、各国のボイスキャストがカンヌ国際映画祭で一堂に会した際の思い出を挙げ「一番面白かったのは、TVにも映らないところでの出来事。報道陣をシャットアウトして船で素敵なパーティが開かれて…」と華やかな思い出話を披露。そして「きっと『シュレック リターンズ』があると思います!」と言葉に力をこめた。ドリームワークスのジェフリー・カッツェンバーグをして「各国の声優の中で、最も素晴らしいドンキー役」と言わしめた山寺さんは、オリジナル版でロバのドンキーの声をエディ・マーフィが担当していることに触れ「彼とは同い年で、何とか声だけでも追いつきたいという思いがあった。声優を始めたとき、彼の声をいつか担当するのが夢だったんです」と感慨深げに語った。最終章ということで「10年間、自分の分身のように思ってきたドンキーとこれでお別れかと思うと寂しい」と素直に心情を吐露した。本作でシリーズ初参戦。ランプルスティルスキンの声を担当したひとりさんは「錚々たる声優陣の方々と、果たして自分が一緒にやっていいのか?という戸惑いがあった」と謙虚に語りつつも「それなりのギャラがもらえるということでやりました」とケロリ。そして、山寺さんと紀香さんに対するカッツェンバーグの賛辞をうらやましそうに聞きつつ、「俺には何もないの?」と不満顔。ちなみに、奥さんの大沢あかねも過去のシリーズにシンデレラの声で出演しており、シリーズを通じての“夫婦共演”をアピール!MCの「いっぱいキャラクターが出てきますからね」というおざなりな言葉を聞きとがめ「ひとのヨメを“その他大勢”みたいに言うな!」と怒りを露わにし、会場の笑いを誘っていた。舞台挨拶後の報道陣とのやり取りでも、ひとりさんは本作の3Dの素晴らしさをアピールする言葉につい力がこもり「ほかの3D製作者は恥を知れ!」とまで言い放ち、紀香さんと山寺さんになだめられていた。さらに、紀香さんと山寺さんが続編を望むコメントを発する中、ひとりさんだけは「次はスピンオフで『ランプルスティルスキン 第1章』ですね」と妄言。報道陣からは生まれたばかりの赤ちゃんの様子についての質問も飛んだが「順調です。全てにおいて僕に似てて、ヨメには微塵も似てません。そのせいでヨメの機嫌が悪い」とまで明かしていた。『シュレック フォーエバー』は12月18日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:シュレック フォーエバー 2010年12月18日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2010 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.■関連記事:濱ちゃん絶叫「さらばシュレック!さらばおとぎの国!」『シュレック』予告編解禁『シュレック』最後の敵の声は劇団ひとり!濱ちゃん、紀香らから惜別のコメント到着『アリス』に並んだ!シリーズ初『シュレック』初登場全米3週連続1位獲得全米興行加熱!『ヒック』&『シュレック』で史上初ドリームワークスWトップ10入りスピルバーグも来場!『シュレック』L.A.プレミア最終章…でもまだ続く?
2010年10月28日第23回東京国際映画祭(TIFF)でコンペティション部門に出品された日本映画2作のうちのひとつ『海炭市叙景』。その才能を高く評価されつつも生前、不遇を囲った作家・佐藤泰志の遺作となった小説を映画化した本作。自身も北海道の出身である熊切和嘉監督は、佐藤さんが実際に作品のモチーフとした北海道の函館市でロケを行い、静かな、そして確かな“生”の物語を積み上げていった。TIFFでの上映を記念して、熊切監督と谷村美月、南果歩、そして熊切作品の常連、竹原ピストルに話を聞いた。決して大きな事件が起こるわけでもドラマチックな何かがあるわけでもない。海炭市で暮らす市井の人々の暮らしが綴られる。――まずはキャストのみなさんに。最初に脚本を読み、物語に触れたときの印象は?そしてこの作品に「出たい」と思ったポイントは?南:私が出ているエピソードは、連れ添ったある夫婦が少しずつ噛み合わなくなっていき、でも一つ屋根の下に暮らしている、という物語。読みながら、シナリオに書いてある以前の2人の心の遍歴、ここには書いていない時間を感じることができたんです。原作も読んでいたんですが「あぁ、いい本だな」と素直に思いました。それはほかのエピソードも同じで、出てくる人々の人生が感じられるんですね。熊切監督がこのお話をどう撮るのか?そこも興味津々でした(笑)」。谷村:私は、まず脚本を読む以前から、熊切監督と一緒にお仕事をさせていただきたいという気持ちがすごくあったんです。それでお話を読んでみて、こういう“雰囲気”、“空気”を持った作品にずっと出たかったけど、これまで縁がなくて…どちらかというと役柄に対して分かりやすい作品が多かったというか。だから素直に自分で出たいと思える作品で熊切監督に声を掛けていただけてすごく嬉しかったです。竹原:僕もまず「やった!また熊切さんの作品に出させてもらえるぞー!やるやる!」って感じでして(笑)。そこから読んでみて、こういう話か。「自分なら、最後にこういう決断はしないだろうな」という違和感を持ったんです。じゃあ実際、やってみたらどうなるか?という好奇心があってやってみました。――“違和感”を抱えつつ、実際に演じてみての感想は?竹原:絶対的に自分とは違う、そういう思いを持ちつつ演じてみて…やはりというべきか…やってみて切なくなりましたね。――監督はこの物語とどのように向き合い、どういう作品にしたいと考えていたのでしょうか?熊切監督:原作も映像的な部分が強いので、読んでいく内にイメージがわいてきましたね。そして何より原作に“嘘”がないんです。人間の綺麗なところも、汚いところも全てを肯定して描いていて、だからこそ存在感がある。僕も北海道出身で、以前から例えば家族や友人だったりという、地元の生活者の目線の物語を撮りたいと思っていたんです。そう思っていたところで、ちょうどこのお話をいただけました。――製作の過程や予算、公開の規模なども大手の大作とは全く異なる道のりを歩み、ここまでこぎつけた本作。作品が辿ってきたプロセスそのものが、どこか映画の内容とも重なるように感じられますが…。熊切監督:あまり確信を持って、狙ってそういう方向に持っていこうという意識はなかったです。ただ、状況でそうなっていったという感じで。でも、地元の方の佐藤さんへの思いは本当に熱い。その意思はしっかりと受け継ぎたいとは思ってました。だから、地元の方にも多く参加してほしいと思ったし…そういうひとつひとつの思いを積み重ねて作り上げていきましたね。――谷村さんは、印象深いシーンとして、兄(竹原さん)と2人で朝日を見るシーンを挙げています。また、監督の演出の印象を「ただ、そこにいるだけでいい」という言葉で表現されていましたね。谷村:説明するのが難しいんですが…(苦笑)。これまで私が参加してきた作品では、相手の役者さんがいようが映っていまいが、目線だけで芝居をする――つまり、お芝居の中でお芝居をしているような、そこに“ある”と見せかけるようなことが多かったんです。そういう中で熊切監督は、どれだけ時間がかかっても、そこに必要なもの、あるべきものを実際に用意する。逆に“素直にリアクションする”ということを難しく感じる現場でした(笑)。でも、そこで実際に朝日を見て「あぁ、人は実際に朝日を見たら、こういう反応をするんだな」というのを知ることができた。それは役者としてだけではなく、谷村美月としても。そういう状況にならないと自分は分からない、そういう発見がたくさんありました。――南さん、竹原さんにも改めて作品中、もしくは撮影で印象に残っている部分や全てを終えての思いなどを教えていただけますか?南:映画の中の何てことない電車の乗客の表情や、坂道を上がっていくうしろ姿…そういう日常のひとコマが随所にあるんですが、それがすごく好きです。同じ街に住んでいて、顔見知りだったりそうでなかったり、道ですれ違ったり。人生は交差しているようで、実は人とはなかなか交じり合えない、そんな真理が何気ないショットに出てくるんです。竹原:さっきも言いましたが、“違和感”をずっと持ちながらやっていて(笑)。全てが終わったとき「そうするしかなかったんだな、お前は」とは思わなかった。でも「それでしょうがなかったのかな」と思えるくらいには肯定できるようになってました。うまく言葉にできないけど、それがこの映画の優しさであり、魅力なのかな、と。出てくる人たちに「そうだ!それでいい!」とは言ってやれないけど「そうだよなぁ…生きるって、そうだよなぁ…」って共感してしまい「頼むから幸せになれよ、お前!」とそういう気持ちの入り方をしてしまう不思議な映画なんです。それが“何”なのか、言葉にはできない。だからこそ、見て感じてほしい。海炭市の街並み、人々の息づかいから――。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF海炭市叙景 2010年11月27日より函館先行公開、12月上旬、渋谷ユーロスペースにて公開© 2010佐藤泰志/『海炭市叙景』製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」
2010年10月28日第23回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品中の映画『海炭市叙景』が10月28日(木)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主要キャストの加瀬亮、谷村美月、熊切和嘉監督らが舞台挨拶に立った。小説家の故・佐藤泰志が、故郷・函館をモデルにした架空の寂れた地方都市で様々な事柄を背負いながら生きる人々の姿を描いた同名小説の実写化。劇中、5つのストーリーが描かれ「裂けた爪」で自身は不倫をし、再婚した妻による連れ子への虐待に悩む男を演じた加瀬さんは「日の当らない人たちばかりが出てきます。日陰で生きている人たちの息づかいを感じていただきたい」と呼びかけ。一方で「初めて映画で主演させてもらった『アンテナ』と今回の映画が同じ脚本家さん(宇治田隆史)で、あれから7年経ってやらせていただけたことを、プレッシャーもありましたが光栄に思いました」としみじみ。谷村さんは「まだ若い廃墟」でリストラされた兄と寂しい正月を迎える妹役。函館ロケについて「最初はザコ寝と聞いていたんですけど、向こうの方がビジネスホテルを用意してくれたり、主婦の方たちがご飯を用意してくれたりして、芝居に集中させていただきました。演じることがこんなに楽しかったのは初めてでした」と笑顔でふり返った。また「熊切監督とは、京王線でばったり会ったことがあって、いつか仕事をご一緒したいと思っていたのが叶いました」と意外な出会いを明かしていた。ほかに、南果歩、小林薫、三浦誠己が出席。同日、六本木ヒルズ内で記者会見、ティーチインも行われた。『海炭市叙景』は11月27日(土)より函館先行公開、12月18日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF海炭市叙景 2010年11月27日より函館先行公開、12月上旬、渋谷ユーロスペースにて公開© 2010佐藤泰志/『海炭市叙景』製作委員会■関連記事:TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」
2010年10月28日開催中の第23回東京国際映画祭(TIFF)でクロージング作品として上映される『ザ・タウン』の撮影現場の様子を捉えた画像が到着した。ベン・アフレックが監督、脚本、主演の3役をこなしている本作。TIFFのオープニングを飾った『ソーシャル・ネットワーク』や、同じくTIFFの初日に本編映像の一部を世界初上映した『トロン:レガシー』などと比べ、会期中のキャスト陣の来日などがないだけに、やや地味な印象を受けてしまいがちだが、作品およびベンの監督としての手腕にかなりの高評価が寄せられているという。本作はボストン近郊を舞台にしたクライム・ムービー。全く証拠を残さない完全犯罪に命を張ってきた強盗一味のリーダー・ダグ(ベン)は、ある偶然から人質にとった女性と恋に落ちてしまう。彼女との新しい人生を願う一方で、古くからの仲間たちは彼が一味を抜けることを決して許しはしない。FBIの執拗な捜査も迫り来る中、メジャーリーグのスタジアム襲撃という最後の大仕事に向かうのだが…。日本では『アルマゲドン』の印象が強いベンだが、“映画製作者”としての評価も高く、幼い頃からの盟友マット・デイモンと共に書き上げた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の脚本がオスカーとゴールデン・グローブ賞を受賞。日本では未公開ながら初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』はナショナル・ボード・オブ・レビューやボストン映画批評家協会賞などの新人監督賞を受賞している。『ザ・タウン』は全米初登場1位を獲得し、公開6週を過ぎても依然としてTOP10圏内に残っており(10月25日現在)、累計8,400万ドル以上を稼ぎ出し、『ソーシャル・ネットワーク』と共にアカデミー賞有力候補とも言われている。今回到着した写真に写っているジョン・ハムは、本作への出演の経緯について「ベンが監督と聞いて俄然、興味がわいたよ。彼の作品の大ファンだったし、今回の作品にも夢中になったね」と語っている。また、ベンが演じるダグと恋に落ちるクレアを演じたレベッカ・ホールは、現場でのベンの様子について「ベンが監督業と役者業を完全に区別している姿を見て興味深いと思ったわ。でもその2つを分けることはすごく大事なことだと思うの。何しろ監督業と役者業っていろんな意味で全く違うものだからよ。でもベンはこのバランスが見事にとれていたと思うわ」と称賛を送る。ちなみに近年、TIFFのオープニングおよびクロージングで上映された作品は、その後の日本での劇場公開でヒットを記録するという法則が確立しつつあると言われている。一昨年の第21回のオープニングは『レッドクリフ PartI』で、クロージングはアニメーション映画『ウォーリー』。前回第22回はオープニングが海洋ドキュメンタリー『オーシャンズ』でクロージングは2年連続のピクサー作品『カールじいさんの空飛ぶ家』。いずれもヒットを飛ばしており、今年の『ソーシャル・ネットワーク』と本作『ザ・タウン』にも期待がかかる。この点について、TIFFの特別招待作品の選定に携わっている映画祭事務局長の都島信成氏は「もちろん、そのような可能性のある作品を各社から出していただいているということはあると思いますが、同時に、映画祭で選定されたことが広く映画ファンに対し、ある種の『格』づけを行えていることもあると思います」と解説。この『ザ・タウン』については「大変クオリティの高い犯罪ドラマ。ハリウッドと言うと、アイディア不足でシリーズものやリメイクばかりと言われる中、このような質の高い作品が作られつつあるという現状を知らしめたく選定しました」とその選定理由を明かし「『ソーシャル・ネットワーク』をはじめ、ライバルは多数いると思いますが、(アカデミー賞で)作品、監督、脚色、主演男優賞部門でのノミネートが期待できると思います」と太鼓判を押す。俳優として活躍しつつ、監督としても質の高い作品を作り出すということで、ベンを“次世代のクリント・イーストウッド”と称する声もあるとか。『ザ・タウン』は日本では2011年、全国にて公開。どの作品を観るべきか迷うほど、世界各国から話題作が集まるTIFFだが、“ハズレなし”を信じてこのクロージング作品を劇場公開に先駆けて観ておくのもアリかも?特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFFザ・タウン 2011年、全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURESソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭第14回ハリウッド・アワード授賞式に新旧ハリウッド・スターが勢ぞろい!
2010年10月28日開催中の第23回東京国際映画祭の特別招待作品映画『チェブラーシカ』と2本立ての短編『くまのがっこう〜ジャッキーとケイティ〜』が10月27日(水)、東京・港区のTOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、日本語吹替版でチェブラーシカの声を務めた大橋のぞみ、チェブラーシカ原作者のロシアの児童文学作家エドゥアルド・ウスペンスキー、ジャッキーの声を務めた松浦愛弓らが上映前の舞台挨拶に出席した。2人の子役は、それぞれ演じた主人公のぬいぐるみを手に登場。南の国からやってきた不思議な生き物・チェブラーシカ役ののぞみちゃんは「チェブラーシカはとっても可愛くて、ほかにも個性豊かな仲間がいっぱいいるので楽しんでください」。山の寄宿舎で暮らす12匹のくまの子たちの中のたったひとりの女の子ジャッキー役の愛弓ちゃんは、「ジャッキーはケイティ(お姉さんくま)の病気を治すために、11人のお兄ちゃんと頑張ります。だから、この映画を観たらみんな頑張る気持ちになると思います」と順番に愛らしい笑顔と声で呼びかけ。『チェブラーシカ』は、ウスペンスキー氏の原作を映像化したパペットアニメで今回、ロシア、日本、韓国のスタッフの共作による27年ぶりの新作として発表。本映画祭のために来日したウスペンスキー氏は、「チェブラーシカと一緒に私も再び生まれ変わった気持ち」と喜びの言葉を口にし「ロシアでの人気は子供たちから出発しましたが、いま見ていると立派な大人たちばかりですね」とちょっぴり不思議そうに会場を見渡しつつ「みなさんが愛してくれれば日本でも広まっていくことでしょう」と呼びかけた。ほかに、『チェブラーシカ』の中村誠監督、『くまのがっこう』の児玉徹郎監督と原作者の絵本作家・あいはらひろゆき、チェブラーシカとジャッキーの巨大な着ぐるみが出席した。『チェブラーシカ』、『くまのがっこう〜ジャッキーとケイティ〜』は12月18日(土)より全国東宝系にて2本立て公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:くまのがっこう 〜ジャッキーとケイティ〜 2010年12月18日より全国東宝系にて公開© BANDAI/劇場版「くまのがっこう」製作委員会チェブラーシカ (2010) 2010年12月18日より全国東宝系にて公開© 2010 Cheburashka Movie Partners /Cheburashka Project第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」【TIFFレポート】創設者自ら試写会主催し鑑賞『ソーシャル・ネットワーク』会見【TIFFレポート】仲村トオル俳優デビュー25周年50度カクテル一気飲み「ファイヤー!」【TIFFレポート】大政絢&染谷将太が許せる「素敵な嘘」は…?
2010年10月27日今年もまた、六本木ヒルズがひときわ華やぐ季節がやってきました。そう、東京国際映画祭が開幕しましたね。今年で23回目となる映画祭も、昨年同様、環境・エコロジーをテーマに様々な取り組みを行っていますが、その象徴的な存在がグリーンカーペット。映画祭につきもののレッドカーペットの代わりに敷き詰めたのが、環境に配慮したコンセプトを反映させたグリーンのカーペット。素材も回収されたペットボトルを使っているそう。今年もその上を、映画祭大使の木村佳乃、グリーンアンバサダーの杏らをはじめ、出品作品に関連したゲストたちが闊歩しました。中でも、超一級の存在感と迫力で他を寄せ付けなかったのがカトリーヌ・ドヌーヴ。今回は『8人の女たち』以来のタッグが話題となっている、フランソワ・オゾン監督作品『しあわせの雨傘』を持っての来日。堂々たるブラックの着こなしを日本のファンに見せてくれました。ドキッとするような透け感のあるシフォン素材のカシュクールドレス。フリフリ&フリンジの組み合わせは、やはり自分に相当自信がないと着ることのできない大胆なもの。デザイン自体はそれほど奇をてらったものではないけれど、素材と細部の飾りで、フォーマル感たっぷりに。こういう技は、日常の延長でちょっとした食事会やパーティに訪れる際に参考にしたいものです。そう、夜のお出掛けには、二の腕だって気にせず出しちゃいましょう!また、ドレスを着ることに慣れていそうな雰囲気を醸し出していたのは『海炭市叙景』の南果歩。薄いピンク色のドレープたっぷりのドレスは、ご本人の雰囲気にも合っていて素敵でしたが、何よりグリーンのカーペットにパッと花が咲いたような華やぎを加えました。やはりハリウッド俳優・渡辺謙の妻ということで、フォーマルな席に参加する機会が多いせいでしょうか。隣にいた谷村美月も、爽やかな肌の出しっぷりが印象的。ボーイッシュな魅力があるから、少しぐらい肌を見せてしまっても、いやらしくなかったので好印象でした。また、海外TVドラマ「LOST」で世界的な知名度を獲得したキム・ユンジンも登場。残念ながら、選んだドレスの色は、グリーンの上では沈んでしまうブルー。レッドカーペットだったらきっと鮮やかに映えたでしょうに、痛い選択ミスとなってしまいました。全体的に、今年のグリーンカーペット・ファッションでちょっと気になったのは、ゲストたちのドレスもエコ傾向にあったということ。主流はブラックドレスで、いずれもデザインは控え目気味。肌の露出も少ない傾向にあり、フォーマルな印象は極めて低いものがほとんどでした。映画でエコに貢献しようという映画祭のコンセプトは素晴らしいものですが、やはりここ一番というときは、眩しいくらいに華やかであってほしいもの。しかも、女優同士が“張り合っているのではないか?”と思わせるほどに、挑戦的だったり、冒険心あふれるものだったり、攻撃的だったりすると、見ているこちらもワクワクしたりして。そういう意味では、胸元がぱっくり開いた赤いドレスと金髪が新鮮だったモデルの冨永愛、アイディア次第で、“無駄なくゴージャス”“エコ・リュクス”なんてこともできますからね。ぜひ、来年、いえ、クロージングでは、エコでリュクスなドレスの競演を目にしたいものです!(text:June Makiguchi)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFFしあわせの雨傘 2011年正月第2弾TOHOシネマズ シャンテ、新宿ピカデリーほか全国順次公開© Mandarin Cinema 2010海炭市叙景 2010年11月27日より函館先行公開、12月上旬、渋谷ユーロスペースにて公開© 2010佐藤泰志/『海炭市叙景』製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」【TIFFレポート】創設者自ら試写会主催し鑑賞『ソーシャル・ネットワーク』会見【TIFFレポート】仲村トオル俳優デビュー25周年50度カクテル一気飲み「ファイヤー!」【TIFFレポート】大政絢&染谷将太が許せる「素敵な嘘」は…?
2010年10月27日25日、第14回ハリウッド・アワード・ガラの授賞式がビバリーヒルズのビバリー・ヒルトン・ホテルで開催され、華やかな顔ぶれのハリウッド・スターが集結した。功労賞を受賞したのは、アクション・スター総結集の『エクスペンダブルズ』で監督・主演を果たしたシルヴェスター・スタローン。同作に出演したブルース・ウィリスとアーノルド・シュワルツェネッガー・カリフォルニア州知事も授賞式に駆けつけた。主演賞は女優がアネット・ベニング、男優はロバート・デュヴァルという息の長いキャリアを誇る実力派に、助演賞は女優がヘレナ・ボナム=カーター、男優がサム・ロックウェル、とこちらも通好みの人選。新人賞は女優が『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ、男優が『ソーシャル・ネットワーク』のアンドリュー・ガーフィールド。『ソーシャル・ネットワーク』はアンサンブル・キャスト賞にも輝いた。そして、ショーン・ペンが人道賞を受賞。当日はハル・ベリーやジョディ・フォスター、ヒラリー・スワンクといったオスカー女優から、ジェシー・アイゼンバーグ、キャリー・マリガン、「ゴシップガール」のレイトン・ミースターまで、あらゆる世代のハリウッドが一堂に会する授賞式となった。(text:Yuki Tominaga)写真はキャリー・マリガン。プレゼンターとして出席し、『わたしを離さないで』で共演したアンドリュー・ガーフィールドに賞を手渡した。© AFLO■関連作品:ゴシップガール [海外TVドラマ]TM & © Warner Bros. Entertainment Incソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.アリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.エクスペンダブルズ 2010年10月16日より全国にて公開© 2010 ALTA VISTA PRODUCTIONS, INC■関連記事:【TIFFレポート】創設者自ら試写会主催し鑑賞『ソーシャル・ネットワーク』会見バカが飛び出す!『ジャッカス3D』が『ソーシャル・ネットワーク』抑え全米1位獲得「ゴシップガール」のイケメン、チャック緊急登場(?)にファン大熱狂ブルース・ウィリス主演作の晴れ舞台に盟友スタローン&J・フォスターも登場映画のヒロインに変身!「TIFF」ヘアデザインショーモデル体験に1名様ご招待
2010年10月27日開催中の第23回東京国際映画祭(TIFF)で映画『白夜行』(深川栄洋監督)が10月25日(月)、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで特別招待作品として上映され、主演の堀北真希、共演の高良健吾、船越英一郎らが舞台挨拶に立った。人気作家・東野圭吾の同名ベストセラー小説を原作に、迷宮入りした質屋殺し事件の被害者の息子・亮司(高良さん)と容疑者の娘・雪穂(堀北さん)が辿る重苦しい人生を描くミステリー。美貌の裏に自分がのし上がるために周囲を不幸に陥れることに躊躇しない素顔を持つ悪女に初挑戦した堀北さんは「原作がとても好きで、読んでなんとなくイメージはありましたが、いざ台本をいただいたらどうやって雪穂に近づいたらいいかすごく悩みました。自分で悪いことをするシーンのない悪い人で、一見、好感が持てるところもある。悩みました。でも挑戦だと思って頑張りました」。雪穂に献身的な愛を捧げる役どころを演じた高良さんも「人を騙し自分も騙すし…。親切な芝居じゃなくて、お客さんも騙しにかかっている。監督はとてもドS。キツかった。クランクアップが嬉しかったけど、こんだけきつかった現場だったから、次も乗り越えられると思った」とそれぞれ役作りの苦労をふり返った。一方、2人を追う刑事役の船越さんは「キャリアの半分以上、犯人を追いかける役どころでサスペンスに人生を賭けています。いつも役を生きることともうひとつ、観る人に分かりやすく楽しんでもらうことを心がけています。平たく言えば説明過剰な嘘臭い俳優です」とサスペンスに取り組むポリシーを吐露。「今回もそう思い、撮影初日に監督に伝えて『分かりました』とおっしゃっていただきましたが、(そういう部分は)ほとんど取り除かれてしまいました」と会場の笑いを誘った。『白夜行』は2011年1月29日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】創設者自ら試写会主催し鑑賞『ソーシャル・ネットワーク』会見【TIFFレポート】大政絢&染谷将太が許せる「素敵な嘘」は…?【TIFFレポート】C・ドヌーヴ舞台挨拶登壇も撮影切り上げ退場「たくさん撮ったわ」【TIFFレポート】ポール・ポッツ日本初野外ライブで美声とジョーク!ディズニーの本格3D映画『トロン:レガシー』山田優に続編オファー?
2010年10月25日映画『行きずりの街』に主演する仲村トオルが10月25日(月)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた第23回東京国際映画祭での上映の舞台挨拶で、俳優生活25周年を共演の小西真奈美、阪本順治監督らからアルコール度数50度の特製カクテルと共に祝福された。1985年公開の映画『ビー・バップ・ハイスクール』でデビューして今年で25年目、本作が出演映画50本目という節目を祝い、仲村さんは25年モノの50度ウイスキー「カリラ」をベースにした特製カクテル、小西さんらは薔薇のリキュールとシャンパンのカクテルでカンパイ。酒が強い仲村さんはクイッとひと息に飲み干し「ファイヤー!な感じです」と満面の笑み。司会者から大丈夫?と聞かれ「全然大丈夫ですよ」と大酒豪ぶりを見せつけた。阪本監督もほぼ一気飲みしてみせ「ジュースみたい」と物足りなさげ。小西さんは「飲むと赤くなってみなさんの前に出てはいけないような状態になるので…」とひと口だけなめて「美味ファイヤーです」。続けて27日(水)に迎える32歳の誕生日をひと足早くサプライズで祝福され、仲村さんから花束を手渡されると頬を赤らめて喜んでいた。本作は、1992年に「このミステリーがすごい!」で1位に選出された作家・志水辰夫の同名小説を原作に、12年前にかつての教え子との結婚が原因で名門学園の教職を追われた男・波多野(仲村さん)が、学園が関わる黒い事件に一人で立ち向かう姿を描く恋愛ミステリー。劇中に引っ掛け、12年間、1人の相手を想い続けることができるか?という質問に仲村さんは「僕は(女優の鷲尾いさ子と)結婚して15年になりますが、15年前と全く変わらない気持ち」と愛妻家ぶりをアピール。小西さんは「この人だ!と思うたった一人の人と出会って想い続けるのは女性としては運命的で素敵なコト」とウットリ。現在20歳の南沢奈央は「12年前を思うと…」と考え込み、司会者から「8歳じゃないですか」と突っ込まれながらも「容姿も性格も変わるので、相当強い愛なんだなと思います」と12年愛に思いを馳せていた。ほかに主題歌「再愛〜Love you again〜」を歌う女性歌手megも出席した。『行きずりの街』は11月20日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:行きずりの街 2010年11月20日より全国にて公開© 2010「行きずりの街」製作委員会■関連記事:仲村トオル、チャン・ドンゴンとの再会に感激!『行きずりの街』韓国公開も即決定ハズレなし!「映画館大賞2010」まもなく発表中谷美紀が選ぶ「1本」は?来年の東映は『ゼブラーマン2』セクシー衣裳から『桜田門外ノ変』まで注目作ズラリ!仲村トオルと小西真奈美が12年ぶりに再会する元夫婦に!『行きずりの街』映画化
2010年10月25日開催中の第23回東京国際映画祭の「日本映画ある視点」部門に出品されている『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の上映が10月25日(月)に開催され、主演の大政絢をはじめ、染谷将太、田畑智子、瀬田なつき監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。ファンの間で“みーまー”という略称で親しまれ、シリーズ累計で100万部を突破した同名小説が原作。一緒に誘拐された過去を持つみーくん(染谷さん)とマユ(大政さん)が10年ぶりに再会して巻き起こす“事件”を描いた青春ストーリー。登壇陣が見どころとして強調するのは物語の持つ“二面性”。大政さんは「ピュアな恋愛の部分と残酷な部分が描かれていて飽きさせません!」とアピール。染谷さんもこれに頷き「かわいくて残酷な映画です。両面性を楽しんで」と呼びかけた。劇中、みーくんはマユを一途に想い、マユはわがままでみーくんを振り回すが、恋愛対象としては?という質問に大政さんは「一途に想われていて、マユは幸せ者ですよね。すごくいいな、と思います。マユもみーくんのことが大好きで…そういう関係が良いですね」と笑顔。「田畑さんはどうですか?」といきなり質問を振られ、やや慌て気味の田畑さんは「(みーくんは)痛々しいほどに頑張りますが、相手をそこまで想えるのって素敵だと思います」と回答。一方、マユのような女の子は恋人にしたいか?と尋ねられた染谷さんは「難しい質問ですけど…守ってあげたくなるかも」と考え抜いた末に回答。またみーくんが劇中につく嘘について「みーくんはマユのことを想って嘘をついて生きてる。素敵な嘘だなと感じました」と語り、大政さんも「相手を想う嘘ならいいかな」と頷いた。『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』は2011年1月22日(土)より角川シネマ新宿、シネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 2011年1月22日より角川シネマ新宿、シネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開© 2010 「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」【TIFFレポート】創設者自ら試写会主催し鑑賞『ソーシャル・ネットワーク』会見【TIFFレポート】C・ドヌーヴ舞台挨拶登壇も撮影切り上げ退場「たくさん撮ったわ」【TIFFレポート】ポール・ポッツ日本初野外ライブで美声とジョーク!ディズニーの本格3D映画『トロン:レガシー』山田優に続編オファー?
2010年10月25日フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴが10月24日(日)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズスで行われた、第23回東京国際映画祭の特別招待作品に選ばれている主演映画『しあわせの雨傘』の舞台挨拶に、花束プレゼンターを務めた真矢みきと出席した。優雅なブルジョア主婦が突然倒れた夫の代わりの雨傘工場を経営するハメになる姿を描くコメディ。ルイ・ヴィトンの毛皮とプラダのドレスで登場したドヌーヴだが、映画のポスタービジュアルでは、まさかの(?)赤ジャージ姿を披露しており「このシーンから始まるの。この姿でのジョギング姿にみなさん、驚かれるかもしれませんが、私をよく知っている人は驚かないわ」とあっけらかん。真矢さんから「ご自身でいろいろアイデアを出されたそうですね?」と聞かれると、「そうね。このシーンで言えば、ヘアローラーをつけたままにしたの。アメリカの女性が出かける前によくしていることよ。より洗練されていないようにするために提案したの」と、いたずらっぽい笑顔を見せた。また劇中で新しい人生を謳歌する役どころを演じており、人生を楽しむ秘訣を聞かれると「いまを楽しむこと」と即答。真矢さんは「半世紀も生きると賢くなってしまって経験することが二周目、三周目だったりする。好奇心旺盛な目線で固まらない人間でいたいと思っています」と話した。一方で、ドヌーヴは写真撮影に厳しくカメラマン泣かせのひと幕も。撮影は冒頭の入場時、途中の真矢さんが入場して花束を手渡す場面まで、最後のフォトセッション時と通達され、トーク中はフラッシュの眩しさを考慮してNG。入場後、司会者の制止でフラッシュが止むと「みなさんとても従順でいいですね」とニッコリ。だがラストのフォトセッション前には「さっきタップリ撮っていただいたわ」とつれない言葉。通例、正面、右、左と目線を送るところを正面のみで切り上げて退場しかかり、スタッフらに呼び戻されて再度ポーズ。それも数秒で切り上げて退場、という“大女優ぶり”だった。今年は3月8日の国際女性デーのイベントに合わせて3年ぶりに来日しており年内で2度目。「日本は大好きで昔から何度も来ているけど、毎回滞在が短いの。今回も最も短い滞在のうちのひとつよ。次回来るときにはオフをつなげて、行ったことのない街を訪ねたいわ」と親日ぶりもうかがわせた。『しあわせの雨傘』は2011年1月、TOHOシネマズシャンテ、新宿ピカデリーほか全国にて順次公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:しあわせの雨傘 2011年正月第2弾TOHOシネマズ シャンテ、新宿ピカデリーほか全国順次公開© Mandarin Cinema 2010第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】ポール・ポッツ日本初野外ライブで美声とジョーク!ディズニーの本格3D映画『トロン:レガシー』山田優に続編オファー?【TIFFレポート】開幕!堀北、紀香、ドヌーヴら豪華ゲストのファッションチェックGACKTハリウッドデビュー作が東京国際映画祭で上映!デミ・ムーアと共演邦画&話題作にあの人の作品も…見どころ伝授!東京国際映画祭の楽しみ方
2010年10月24日携帯電話のセールスマンから転身した世界的オペラ歌手ポール・ポッツが10月24日(日)、東京・六本木ヒルズアリーナ特設ステージで、第23回東京国際映画祭(TIFF)の特別イベントとしてミニライヴを行い、映画音楽など5曲を大熱唱した。TIFFのグリーンカーペット映画音楽大使として招待されて来日中。前日のオープニングセレモニーで歩いたグリーンカーペットについて「緑色だったから迷子にならず安心して歩けました。何とか会場まで辿りつけました」とジョークを飛ばして挨拶。会場は野外スペースで、ライヴ直前に雨が降り始めるあいにくの空模様となったが、生美声を聴こうと約500人が詰めかけて満席、立ち見の大人気ぶり。「雨の中来ていただいて本当にありがとうございます」と気遣いながら感謝の気持ちを述べた。日本での野外ライヴはこれが初めて。数々の映画音楽の名曲をカヴァーした9月22日発売のニューアルバム「ニュー・シネマ・パラダイス〜ベスト・ムービー・ソングス」から『タイタニック』の「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」や「ゴッドファーザー 愛のテーマ」など4曲と、自身の代表曲「誰も寝てはならぬ」の計5曲をしっとりと歌い上げ、観客をウットリと聴き入らせた。1曲終わるごとに「アリガトウゴザイマス」と礼儀正しく日本語で挨拶するジェントルマンぶり。最後は「日本はいつ来てもみなさんが温かく迎えてくれる。とても嬉しいです」と笑顔で親愛の情を寄せ、大きな拍手を浴びた。また同日、同じくTIFFのイベントで「映画のヒロインのように劇的に変身! NozMIXヘアデザインショー」が行われ、数々の著名人を手掛けるトップヘアデザイナーの野沢道生らトップスタイリスト2人が、女性一般モデル4人を華麗に“変身”させた。「Noz」は、映画祭に協賛する木下工務店と野沢さんが組んで今年9月に東京ミッドタウン前にオープンしたヘアサロン。この日は、野沢さんによるヘアデザインの実演とトークショーで、事前に応募した2人と来場者から2人がモデル体験をした。1人目の女性、仕事でモデルをしているというショートヘアの女性は「女優さんみたいになりたい」とリクエスト。野沢さんがアイロンを手にたった数分間でアレンジし、ふんわりとした可憐なスタイルに仕上げると「根元にボリュームをつけるだけでこんなに変わるんだ」と感激。2人目の女性はストレートのロングヘアで「華やかな感じになりたい」とオーダー。野沢さんは「人間の目は印象が左右違うので、はっきりしている方を出す分け目にした方がいい」と解説し、分け目を左の2:8に。アイロンで全体的に巻き髪を作り終えると、ワックスを手に付け「今年風のクシャっとした質感を出すため、バックコーティングして逆毛を立ててあげて、エレガントな大人っぽさを出します」と仕上げてみせた。モデルの女性はモニターに映し出された自身の変身ぶりにニッコリ。最後はNozからもう一人、Nozのスタイリスト寺本剛が加わり、会場から募ったモデル希望者からそれぞれ1人ずつ選び実演開始。黒髪のストレートロングの10代の学生を手掛けた野沢さんは、「エレガントになり過ぎないで今日のファッションとお顔の雰囲気に合うように」とロングヘアの下の方にクルクルと巻き髪を作っていき、仕上げで「耳の後ろで隠しピンをつけて髪を止めて少し耳を出すと可愛らしくなります」と完成。同じくロングヘアの女性を手掛けた寺本さんは「野沢と対照的にハードウェーブで仕上げます」と大人っぽいながらも柔らかい印象に仕上げた。“モデル”の2人はそれぞれ「いいなと思います」、「こんなに大人っぽくなるなんて」と大喜び。野沢さんのトークと2人のテクニックに、女性を中心に集まった来場者は熱心に見入っていた。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】C・ドヌーヴ舞台挨拶登壇も撮影切り上げ退場「たくさん撮ったわ」ディズニーの本格3D映画『トロン:レガシー』山田優に続編オファー?【TIFFレポート】開幕!堀北、紀香、ドヌーヴら豪華ゲストのファッションチェックGACKTハリウッドデビュー作が東京国際映画祭で上映!デミ・ムーアと共演邦画&話題作にあの人の作品も…見どころ伝授!東京国際映画祭の楽しみ方
2010年10月24日23回目を迎える東京国際映画祭が10月23日(土)、東京・六本木ヒルズで開幕。国内の俳優、女優に加えてカトリーヌ・ドヌーヴなど海外の有名俳優たちも駆けつけ、グリーンカーペットを彩った。その顔ぶれとファッションを写真と共にご紹介!「第23回東京国際映画祭、開幕です!」と力強く宣言をしたのは映画祭大使の木村佳乃。スリットの入った黒のシックなドレスで登場した。映画祭グリーンアンバサダーを務める杏は、肩を露出した鮮やかなオレンジ色のドレス。共に笑顔で映画祭をアピールしていた。ちなみに木村さんをはじめ、今年のカーペットに登場した女優陣のドレスで、目立ったドレスの色は意外にも…黒!主演映画『白夜行』が出品される堀北真希も黒のドレスでピンヒールも黒で揃えて登場。『歌うヒットマン』の和央ようかは黒のロングドレスで熱烈な女性ファンから大きな歓声を浴びていた。『シュレック フォーエバー』に日本語吹き替え版の声優として出演している藤原紀香は上下一体の黒のレギンス・パンツルック。ナマ足でないことに男性だらけのカメラマン席からは一部ブーイング(?)も聞かれたが…、逆に脚がピタッと覆われているからこそ、その長さ&細さが際立っており、沿道の観客からは「細ーい…」と溜め息まじりの声が。話題のSF大作『トロン:レガシー』に出演しており、人気ドラマ「Dr.HOUSE」でもおなじみにオリヴィア・ワイルドはピタッとした黒っぽいミニワンピースで太ももを大胆に露出。そして大御所、カトリーヌ・ドヌーヴはシースルー素材の黒のドレスで優雅に登場。貫禄たっぷりにカーペットを歩いていた。では黒以外のドレスは?『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』主演の大政絢はチェック柄のポップなスタイルのドレスで登場。ハートのイヤリングもキュート!コンペティション部門に出品されている『海炭市叙景』の谷村美月と南果歩はそれぞれ白いワンピースとピンクのドレスで並んで姿を現し、笑顔で観客に手を振っていた。モデルの冨永愛は、ラジオ局J−WAVEの一団と一緒に姿を現し、背中のパックリ開いた紅色のワンピースで観客を魅了。「グルッと回って!」というカメラマンのリクエストに応じつつ「背中が好き?」と返し笑いを誘っていた。ほかには人気子役の芦田愛菜ちゃんが、『怪盗グルーの月泥棒 3D』の日本語版の声を共に担当した笑福亭鶴瓶と共に来場。お姫様のような装いで元気いっぱいの笑顔を見せつつ、綺麗にセットした髪が乱れないか気にする年頃の(?)女の子らしいしぐさに温かい笑いが起こった。男優陣では『白夜行』の高良健吾が“先輩”船越英一郎と共に堀北さんをエスコート。グレーのダボっとしたスーツの高良さんの髪は短く刈り込まれ、茶色っぽい金髪!『トロン:レガシー』の新星ギャレット・ヘドランドは映画の中の雰囲気と少し異なり、口ひげを蓄え、気さくな笑顔で共演のオリヴィアと共に沿道の声援に応えていた。もうひとり、新星といえばオープニング作品の『ソーシャル・ネットワーク』主演のジェシー・アイゼンバーグ。観客からは「ジェシー!」と歓声が上がっており、日本でも今後、ブレイクの兆しアリ?さてさて今年のグリーンカーペットで、最もファッショナブルだったのは?多くのゲストを迎えて今年も華やかに開幕した東京国際映画祭。会期は10月31日(日)までの9日間。六本木ヒルズアリーナおよびTOHOシネマズ六本木にて。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:GACKTハリウッドデビュー作が東京国際映画祭で上映!デミ・ムーアと共演邦画&話題作にあの人の作品も…見どころ伝授!東京国際映画祭の楽しみ方映画のヒロインに変身!「TIFF」ヘアデザインショーモデル体験に1名様ご招待早くもオスカー最有力?『ソーシャル・ネットワーク』北米初登場1位!来日も決定函館から世界へ!谷村美月、南果歩ら東京国際映画祭コンペ出品会見
2010年10月23日23日(土)に開幕する第23回東京国際映画祭での、GACKT(ガクト)がハリウッド進出を果たした映画『Bunraku』の特別上映が決定した。シンガーとしての活動に加え、近年では俳優、声優として映画やTVドラマへの参加、さらにはCMでコミカルな一面を見せるなど、活躍の場を広げていたGACKTさんがついに世界進出!映画『Bunraku』はタイトルどおり、日本の伝統芸能である文楽をはじめ、折り紙など“和”のテイストを盛り込んだ異色のハリウッド映画。最先端のビジュアルに激しいアクション、さらには漫画、マカロニ・ウエスタン、サムライ映画にTVゲームなどを組み合わせて未来を描いているという。GACKTは、主演を務めるジョシュ・ハートネットが演じる流れ者の相棒であるサムライのYoshiを演じている。2人がたどりついた街は、残虐なニコラとその手下である9人の暗殺者の支配下にあり、2人は街のバーテンダーと組んで、ニコラの圧制を転覆させようとする、という物語が展開する。サムライといえば、GACKTさんは2007年のNHK大河ドラマ『風林火山』で上杉謙信役を演じ、新たな謙信像を作り上げ、強烈な印象を残したが、今回はどのような“サムライ”姿を見せてくれるのか?ジョシュのほか、ウディ・ハレルソン、デミ・ムーアも共演陣に名を連ねており、この錚々たる面々とどのような掛け合いを見せてくれるかも楽しみなところ!『Bunraku』は本映画祭内で10月27日(水)20:30〜と10月29日(金)11:30〜の2度にわたっての上映が行われる。チケットは10月16日(土)よりチケットぴあ、ローソンチケットで発売開始。第23回東京国際映画祭は10月23日(土)より31日(日)まで開催。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:邦画&話題作にあの人の作品も…見どころ伝授!東京国際映画祭の楽しみ方映画のヒロインに変身!「TIFF」ヘアデザインショーモデル体験に1名様ご招待早くもオスカー最有力?『ソーシャル・ネットワーク』北米初登場1位!来日も決定函館から世界へ!谷村美月、南果歩ら東京国際映画祭コンペ出品会見
2010年10月15日今年も東京・六本木ヒルズをメイン会場に、世界各国から選りすぐりの作品を集めて開催される東京国際映画祭(TIFF)。つい先日、コンペティション部門に出品される日本映画『海炭市叙景』の監督、キャスト陣が出席して公式記者会見が行われたが、さらにその後、中国映画『ブッダ・マウンテン』のコンペティション出品が発表され、コンペティション全15本が出揃った。ここでは邦画および話題作を中心にコンペティション部門の行方、さらにその他の部門に出品されている注目作品などをご紹介!まずはコンペ!まずは邦画!ということで、今年、「東京 サクラ グランプリ」獲得の期待を背負って日本からコンペティション部門に出品されるのは、先述の『海炭市叙景』と『一枚のハガキ』の2作品。『海炭市叙景』は、村上春樹らと並び称されるほどの文才を持ちつつも生前、不遇を囲った函館出身の作家・佐藤泰志の幻の小説を映画化した作品。海炭市という、函館を思わせる架空の街を舞台に、そこで暮らす様々な人々の日常のドラマを映し出し、函館市と市民の協力の下、函館で撮影が行われた。監督は『空の穴』、『ノン子36歳(家事手伝い)』の熊切和嘉。規模の大きな作品とは言えないが谷村美月、加瀬亮、小林薫、南果歩といった錚々たる顔ぶれが函館に集い、市井の人々の生きる様子を静かに、そして確かに演じている。もうひとつの邦画『一枚のハガキ』は脚本家および監督として数々の名作を世に送り出してきた新藤兼人が98歳にして「映画人生最後の作品」として挑んだ作品。戦争末期に召集された兵士と、彼が戦友から託された手紙に関するある頼みにまつわる物語を通じて、庶民の視点から見た戦争の惨禍が浮き彫りにされる。こちらも豊川悦司、大竹しのぶ、六平直政、大杉漣、柄本明、倍賞美津子と現在の邦画界になくてはならない名優たちがズラリと名を連ねる。時代背景は違えど市井の人々の姿を描き出す2作が邦画代表に!派手さはないものの静かな感動を呼び起こす。第1回(1985年)の『台風クラブ』(相米慎二監督)、第18回(2005年)の『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督)に続く邦画の最高賞受賞なるか?両作に期待がかかる。邦画以外でコンペで注目を集めているのは、名作『日の名残り』の原作者カズオ・イシグロの小説を映画化した『わたしを離さないで』。謎めいた寄宿施設で育てられた3人の若者たちの絡み合う愛憎、痛切な運命を儚く描き出したラブストーリー。『17歳の肖像』で世界中の称賛を浴びたキャリー・マリガンに、“新スパイダーマン”アンドリュー・ガーフィールド、そして『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのキーラ・ナイトレイという豪華キャストが揃っており、東京 サクラ グランプリ最有力候補と言えそう。それ以外の作品で、日本でも知名度の高い俳優の出演作としてはマイケル・シーン主演で大学構内で起こった銃乱射事件がある家族にもたらす悲劇を通じて家族の絆を問い直す『ビューティフル・ボーイ』に、海辺の町を舞台にした文豪グレアム・グリーンの名作を映画化した、サム・ライリーとヘレン・ミレン出演作『ブライトン・ロック』などが出品されている。とはいえ、過去の最高賞受賞作を見ても、知名度の高い俳優が出演している話題作が受賞するとは限らないのがTIFF。何より、いずれの作品もかなりの倍率を突破してこのコンペティションに名を連ねているだけに粒揃い。どの作品が受賞しても不思議はない。この映画祭を機にこれから世界へ羽ばたいていく監督も多いだけに、決して事前の注目度の高くない作品を見て回るのも一興?そしてコンペ以外にも話題作が続々と日本上陸!いまだ謎多き『トロン:レガシー』は全世界初公開となるフッテージ映像の上映が行われるほか、デヴィッド・フィンチャー監督最新作『ソーシャル・ネットワーク』がオープニングを飾り、そしてベン・アフレックが自ら監督・主演を務める『ザ・タウン』がトリを務める。また、「WORLD CINEMA」部門にも話題の作品が続々。9月に急逝したヌーヴェルヴァーグの巨匠クロード・シャブロルの遺作でジェラール・ドパルデュー主演の『刑事ベラミー』に、今年のヴェネチア国際映画祭で絶賛を浴び、ヴィンセント・ギャロに主演男優賞をもたらした『エッセンシャル・キリング』(原題)。ユアン・マクレガー扮するゴーストライターが、政治を巡るある陰謀に巻き込まれる『ゴースト・ライター』、フィリップ・シーモア・ホフマンの初監督作『ジャック、舟に乗る』、そして鬼才ミシェル・ゴンドリーが自らの叔母にカメラを向けたドキュメンタリー作品『心の棘』など気になる作品があちらこちら。ほかにも「アジアの風」、「日本映画・ある視点」、「natural TIFF」ほか部門もジャンルも多彩!会期は9日間。何を観るべきか?そして東京 サクラ グランプリの行方は――?東京国際映画祭は10月23日(土)より開催。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:映画のヒロインに変身!「TIFF」ヘアデザインショーモデル体験に1名様ご招待早くもオスカー最有力?『ソーシャル・ネットワーク』北米初登場1位!来日も決定函館から世界へ!谷村美月、南果歩ら東京国際映画祭コンペ出品会見
2010年10月13日第23回東京国際映画祭のコンペティション部門出品が決定している映画『海炭市叙景』に出演する谷村美月、南果歩、熊切和嘉監督らが9月30日(木)、東京・港区の六本木ヒルズ内で行われた同映画祭の公式会見に出席した。北海道・函館市出身の小説家・佐藤泰志氏の遺作となった同名作の映画化で、函館市をモデルにした架空の都市・海炭市とそこで人生を送る人々の姿を6編の物語で描いている。熊切監督と初タッグとなった谷村さんは「その場に立っていればいい、そこに存在していれば『演じよう、演じよう』としなくていい、不思議な現場でした。とても居心地が良かったです」と撮影をふり返ってニッコリ。南さんも「函館で1か月半、撮影をしてきましたが、このような形で世界に向けて発信できることになり、函館の方々と喜びを分かち合いたいです」と晴れやかな笑顔を見せた。北海道帯広市出身の熊切監督は「小さな出会いから始まった映画が大きな映画祭で上映されるのは嬉しい」と喜びの言葉。「とある地方都市の現実とそこに暮らす人々の姿を描いた作品です。多くの人々に何かを感じ取ってもらいたい」と話した。ほかに出演の竹原ピストルが出席。この日の会見には映画祭チェアマンの依田巽氏らが出席。本作を含むコンペ作品15本などの概要発表、審査員紹介などを行った。コンペ15本中、1本は未発表。第23回東京国際映画祭は10月23日(土)から31日(日)まで、東京・六本木ヒルズほかで開催。映画『海炭市叙景』は11月27日(土)より函館先行公開、12月上旬、渋谷ユーロスペースにて公開。(photo/text:Yoko Saito)「第23回東京国際映画祭」公式サイト■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF
2010年09月30日6日、ワシントンD.C.で第32回ケネディ・センター名誉賞授与式が行われ、ロバート・デ・ニーロやブルース・スプリングスティーンをはじめとする5名の受賞者が出席、バラク・オバマ大統領も彼らを讃えるために登場した。この賞は、ワシントンD.C.にある文化施設「ジョン・F・ケネディ・センター」で、アメリカの文化に芸術を通して貢献した人々を表彰するに贈られるもので、デ・ニーロ、スプリングスティーンのほかにメル・ブルックス監督、ジャズピアニストで作曲家のデイヴ・ブルーベック、オペラ歌手のグレース・バンブリが受賞した。エドワード・ノートン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジャック・ブラック、マシュー・ブロデリック、シャロン・ストーンなど、300人の招待客の中には受賞者と縁の深いセレブたちの顔もたくさん。来夏に第3作が公開予定の『ミート・ザ・ペアレンツ』シリーズでデ・ニーロと共演しているベン・スティラーは、デ・ニーロ紹介のために登場するや、ステージ上を見回して、「ブルース・スプリングスティーンがいる!ブルース!!」と絶叫、さらに「あ、ノーベル平和賞の人も!」とオバマ大統領にも言及した。同じくステージに上がったメリル・ストリープは『ディア・ハンター』、『恋におちて』で共演したデ・ニーロについて「彼は、私や演劇学校の友人たちが夢に見たことを実際にやってのけました。自分を消し去って、演じる役に溶け込んでしまうんです」と、その才能を絶賛した。(text:Yuki Tominaga)記念撮影に臨む受賞者たち。ヒラリー・クリントン国務長官の姿も。© REUTERS/AFLO■関連作品:グッド・シェパード 2007年10月20日より日劇1ほか全国にて公開■関連記事:秋の夜長、人恋しくなったときに──vol.2孤独な男の人生で人恋しさに浸る生涯をCIA諜報員としての生活に捧げた男のドラマ『グッド・シェパード』13年ぶりの監督作『グッド・シェパード』を引っさげてロバート・デ・ニーロ来日!GTFトーキョーシネマショー2007『グッド・シェパード』試写会に5組10名様をご招待
2009年12月08日去る10月17日、第22回東京国際映画祭が開幕したその日、同じ東京の六本木ヒルズの“TIFF movie cafe”で、あるチャリティ企画の発表会が行われました。「マーク ジェイコブス」×「ザ・クライメイト・プロジェクト」です。これは、世界中のセレブリティを顧客に持ち、ファッションのみならず最新カルチャーの発信者として注目を集めるデザイナー、マーク・ジェイコブスによるチャリティ企画。すでに、世界60か国以上で慈善活動を行ってきたブランド「マーク ジェコブス」が日本で行う初の本格的チャリティ活動なのです。中心となるのは、今秋のコレクションの中からマーク自ら厳選し、直筆で“With love, Marc Jacobs”などとスペシャルなサインを入れた10種のバッグ。入手希望者はブランドの公式ホームページで応募します。その後、ホームページ()で行われる抽選で選ばれたら、バッグの小売価格と同等の寄付金と引き換えにバッグを入手できるという仕組み。つまり、お店で購入するのと同じ金額で、マークのサイン入りスペシャル・バッグが入手できるというファン垂涎の企画でもあるのです。チャリティの収益金は、地球温暖化問題への啓蒙活動を行っている元米国副大統領のアル・ゴア氏が主宰する非営利団体「ザ・クライメイト・プロジェクト」に全額寄付。ここが、地球環境を考えるというTIFFの精神とリンクしているというわけです。発表会当日は、寺島しのぶ、池内博之両氏によるトークショーも開催。ともに、「映画祭も去年からカーペットがグリーンに。日本もやっと地球環境を考えるようになってきたのがいいですね。チャリティに協力することで、映画祭もさらに大きくなるのでは」と寺島さん。池内さんは、「バッグを通して一緒に地球環境を考えることができる。みんな、できることからやっていきましょう」と語りました。トークショー終了後も、桃井かおり、マリエらマークファンのセレブリティが続々会場入り。映画祭の興奮も加わって、“TIFF movie cafe”は夜遅くまで華やかな熱気に包まれていました。会場は入場無料だったので、もちろん一般のファンも出入り自由。その場にいた映画ファンは、セレブとともに極上のパーティ気分を味わったのではないでしょうか。さて、気になるバッグですが、10月17日(土)から25日(日)までの東京国際映画祭期間中は同映画祭メイン会場である六本木ヒルズ内の“TIFF movie cafe”に展示されていましたので、見かけた方もいるのでは?現在は場所を移し、11月16日(月)まで、大阪の「マーク ジェイコブス」心斎橋店にて展示中です。もちろん、公式サイトでもチェックできますので、お気に入りを見つけたら応募してみては。「マーク ジェイコブス」公式サイト:「ザ・クライメイト・プロジェクト」公式サイト:(text:June Makiguchi)
2009年11月09日映画ファンのみなさんならご存知の通り、10月17日(土)から25日(日)まで、第22回東京国際映画祭が開催されました。国際、という割には海外ゲストが少なくなってはいるのですが、日本を代表する監督、主役級の役者たちほか、エンタメ界以外からも話題の大物たちが一堂に会するこれほど華やかな場はほかにはないでしょう。オープニングでは、環境保護を訴えるグリーンカーペットの上を、様々な人々が行き交いました。そこでシネマカフェでは、気になる方たちのファッションをふり返ってみたいと思います。最初は、美女二人を従えた怪しげな人物…ではなく、森田芳光監督。従えている美女は、『わたし出すわ』で主演した小雪と黒谷友香。肌の色とマッチしたヌードカラーのドレスを纏った小雪は、大ぶりのイヤリングと、おそろいのネックレスでややジミ目の色味に煌きをプラス。自らの存在感と大胆な“肌見せ”で、華やかさをプラスしたしっとりとした着こなしが見事です。一方、それに対抗するように黒谷は、鮮やかなブルーを使ったホルターネックのインパクト強い着こなし。「小雪がそうくるなら、私は…」的な主張がさすがは女優。このショットで、同じ体格の二人の女性が、同じ髪型、さらにドレスも同系色で揃えてきたら、森田監督が引き連れてきたどこかのキレイなお姉さんになりかねません。ふたりの女優がそれぞれの個性を意識した着こなしをしたことで、二人ともが引き立ったというわけです。一方、登場した3人の女優が同じ赤で揃えてきたのが、『ゼロの焦点』の中谷美紀×広末涼子×木村多江の3人組。グリーンカーペットの上で極めて強い印象を残す赤という色を3人揃って着るという大胆さで、上記の二人組とはまた違った鮮烈さを残してくれます。しかも、それぞれの美しさを引き立ててドレスのデザインをがらりと変えているので、色が同じでもかえって個性的が引き立つ結果に。中央に立つ広末涼子が、すこしトーンを抑えたワインレッドに近いものをチョイスしているあたりも、「3人で一緒に並ぶ」というところまで意識した様子が垣間見られます。そんな計算も、大事ですね。映画祭のオープニングを飾った『オーシャンズ』組は、ジャック・ペラン監督を囲むように、宮沢りえと平原綾香。登壇者のみんなが、どこかにグリーンを身につけての登場だけに、宮沢だけはそれをあえて拒否したのかとちょっと疑問になるショット。ドレスのデザインも色もとってもお似合いだけれど、パーティやイベントというお祭り感覚のある場では、ぜひ周囲と歩調を合わせたいもの。それでないと、ノリの悪い人だと思われてしまうので。イヤリングやチョーカーでエメラルドをつけるという選択肢もあったのかもしれませんね。さて、ここまでに登場した迫力の女優陣とは打って変わって、初々しい装いを見せているのが、『僕の初恋をキミに捧ぐ』の井上真央。岡田将生の冬物っぽいジャケットの生地感と合わせたのか、タイツで登場。パーティではなるべく肌を見せるのが華やかさへの近道ですが、この黒タイツがかえって恥じらいを感じて若々しかったりして。でも、今流行中のトレンカタイプのレギンスだったりするともっとお洒落感がUPしたのかも。それにしてもこの二人、なんだか俳優のツーショットというよりも、思い切り本気でデート中という感じがしませんか。なんでこんなにリアルなのでしょう。次は、佐々木希×谷原章介の2ショット。『天使の恋』で歳の差カップルを演じた二人です。谷原のリーゼント風ヘアも気になるところですが、やはりお人形のような佐々木の姿に目が行きます。年上の男性にエスコートされることを意識してベアトップ&フルレングスを選んでいますが、胸元にはたっぷりのフリル。これがハートシェイプのようになっていて、乙女らしさが垣間見えます。谷原も、パパに見えてしまわないかが気になって、髪型をロックテイストにしてみたのでしょうか…。ちょっとちぐはぐな感じが、かえって映画の世界そのものという感じです。最後は、美女と野獣という感じの、山田孝之×戸田恵梨香の二人。『大洗にも星はふるなり』で共演している彼らですが、戸田は眩しくなるような白を選んで正解。ライトのように顔写りをよくしてくれているのは、上半身に集まったたっぷりのフリル。スポットライト&マドンナライト効果を発揮するこのドレスでなければ、山田に全部持っていかれていたことでしょう。お気づきの通り、これまで男性ファッションにはほとんど触れていない私ですが、彼だけは注目せずにはいられません。フォーマルとなると、特筆すべきことがなくなる男性陣の中で、これだけの度胸と個性を発揮できる人はそうそういません。正当派な着こなしで柔らかく微笑む戸田の横で、全くジャンルの違うオーラを発している彼。日本映画界で引っ張りだこなので、舞台挨拶などの映像をご覧になったこともあるでしょうが、いつも主張のある着こなしを見せています。男性ながら、ド○小西のファッションチェックでも取り上げられるほどのインパクトの持ち主なので、これはこれで貫いていって欲しいものです。ほんの短い時間でも、いろいろなことが見えてくるカーペット・ウォーク。やはり、どんなに海外ゲストが少ないと言われても、期待せずにはいられません。来年、この時期に東京近郊にいる方は、一度覗きにいらしてはいかがですか?(text:June Makiguchi)■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催わたし出すわ 2009年10月31日より恵比寿ガーデンシネマ、新宿バルト9、銀座テアトルシネマほか全国にて公開© 2009アスミック・エースエンタテインメントゼロの焦点 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009「ゼロの焦点」製作委員会オーシャンズ 2010年1月22日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Galatee Films - Pathe - France 2 Cinema - France 3 Cinema - Notro Films - JMH-TSR 僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会天使の恋 2009年11月7日より全国にて公開© 「天使の恋」製作委員会大洗にも星はふるなり 2009年11月7日よりシネセゾン渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© 2009「大洗にも星はふるなり」製作委員会■関連記事:佐々木希の制服姿に早稲田騒然!恋と友情の二択迫られキュートに「どっちもほしい!」【TIFFレポート】杏がミニスカで美脚披露!木村佳乃は…写真でふり返る閉幕式【TIFFレポート】『イースタン・プレイ』グランプリ含む3冠!亡き男優にも男優賞【TIFFレポート】台湾の名匠お墨付きの新鋭監督は、草食系&星座占い好き?井上真央はやっぱり“何考えてるか分からない”岡田将生が好み?細田よしひこ無念
2009年10月30日9日間にわたって数々の映画作品を上映してきた第22回東京国際映画祭(TIFF)が25日(日)にクロージングを迎え、最高賞の「東京 サクラ グランプリ」には、カメン・カレフ監督による『イースタン・プレイ』(ブルガリア)が選ばれた。『イースタン・プレイ』は東京 サクラ グランプリに加え、最優秀監督賞(カレフ監督)と最優秀男優賞(フリスト・フリストフ)も受賞し3冠を達成!ちなみに、フリストフはこの映画の撮影直後に事故で亡くなっており、壇上に立ったカレフ監督は、感謝の言葉と共に亡きフリストフを偲び、冥福を祈った。本作は、音信不通だった兄弟の再会を描いたドラマ。久々に再会してみると、2人は人種差別を巡って正反対の立場に立っていることが判明する。それぞれに苦悩を抱えた兄弟が、再会をきっかけに自らを見つめ直し、希望を取り戻そうとする姿が描き出される。男優賞の代理受賞、自らへの監督賞、そしてサクラ グランプリと3度にわたって壇上に上がったカレフ監督は「いろんなトロフィーを受け取って、帰りの飛行機でチャージを取られないか心配です」とおどけながら喜びを語った。このほか最優秀女優賞は、苦境に立たされても負けじと立ち上がり、戦い続ける女性の姿を描いたフランス映画『エイト・タイムズ・アップ』主演のジュリー・ガイエが、審査委員特別賞は、人を殺してしまい、屋根裏部屋に隠れて暮らすことになった男と、その家で家政婦をするガールフレンドの奇妙な“遠距離恋愛”を映し出した『激情』が受賞した。またコンペティション部門以外では最優秀アジア映画賞を『旅人』(韓国=フランス合作)、アジア映画賞 スペシャル・メンションを『私は太陽を見た』(トルコ)が受賞、また、この7月に51歳の若さで逝去したマレーシアのヤスミン・アスマド監督にアジア映画賞特別功労賞が贈られた。第6回を数える「日本映画・ある視点」部門の作品賞には、松江哲郎監督が今年の元旦に、1シーン・1カットのみで撮影した74分のドキュメンタリー『ライブテープ』が輝いた。松江監督は「テープ1本で撮ったという、この映画際の趣旨に合った、非常にエコな作品でして…」と笑いつつ、スタッフや映画祭関係者への感謝を述べた。今年の審査委員長を務め、自身、『アモーレス・ペロス』にて第13回東京国際映画祭でグランプリを受賞しているアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は「(グランプリは)ほとんど満場一致で決まりました。“現実”と“真実”とは異なるものですが、我々は映画の中に真実を発見した」とコメント。続けて、この映画祭で上映された作品が一作でも多く、今後、劇場公開されることを切望した。受賞結果は以下の通り【東京 サクラ グランプリ】:『イースタン・プレイ』【最優秀監督賞】:カメン・カレフ監督(『イースタン・プレイ』)【最優秀男優賞】:フリスト・フリストフ(『イースタン・プレイ』)【最優秀女優賞】:ジュリー・ガイエ(『エイト・タイムズ・アップ』)【審査員特別賞】:『激情』【観客賞】:『少年トロツキー』【アジアの風部門 最優秀アジア映画賞】:『旅人』【アジアの風部門 スペシャル・メンション】:『私は太陽を見た』【アジアの風部門 アジア映画賞 特別功労賞】:ヤスミン・アフマド監督【TOYOTA Earth グランプリ】:『Wolf 狼』【日本映画 ある視点 作品賞】:『ライブテープ』東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:【TIFFレポート】杏がミニスカで美脚披露!木村佳乃は…写真でふり返る閉幕式【TIFFレポート】台湾の名匠お墨付きの新鋭監督は、草食系&星座占い好き?【TIFFレポート】これぞ影の最高賞?観客賞が発表 『少年トロツキー』に栄誉!辻仁成インタビュー「アントニオ猪木さんをもう一度、リングに上げたかった」【TIFFレポート】大森南朋、原作者の「かっこよすぎる」という称賛に複雑な気分
2009年10月25日いよいよ明日10月25日(日)にクロージングを迎える第22回東京国際映画祭。明日のセレモニーで15作品の中から最高賞の「東京 サクラ グランプリ」が発表されるが、それよりも一足早く、24日(土)に観客賞が発表され、カナダで製作されたジェイコブ・ティアニー監督によるコメディ『少年トロツキー』がその栄誉に輝いた。観客賞はその名の通り、コンペティション部門に出品された15作品を対象に、一般の観客の投票で最も多くの支持を得た作品に贈られる賞。実際に映画を観た観客が選ぶ賞ということで、“影の最高賞”とも言える。見事、今年の観客賞を受賞した『少年トロツキー』は、自らがロシアの革命家・トロツキーの生まれ変わりであると信じて疑わない少年が、自分が通う高校に革命家よろしく、改革をもたらそうとする姿を描いた青春コメディ。ほろ苦い恋や家庭の問題を乗り越えて突進する主人公の少年の姿に、観客の支持が集まった。六本木ヒルズアリーナで行われた授賞式には、ティアニー監督と彼の父親で、プロデューサーを務めたケヴィン・ティアニーが出席。監督は「ドウモアリガトウ!観客のみなさまが選んでくださったことを本当に嬉しく思っています。感動していると共に、身が引き締まる思いです。映画祭に関わる全ての方々、とりわけボランティア・スタッフのみなさまに御礼申し上げます」と受賞の感激と感謝の気持ちを語った。賞状と賞金1万ドル、トロフィー、花束が贈られると会場からは温かい拍手がわき起こり、記念に渡されたハッピに袖を通した2人は満面の笑みを浮かべていた。今回の受賞をきっかけに、今後の日本での劇場公開への期待も高まる。明日、執り行われるクロージング・セレモニーでは、本作を含む15作品から東京 サクラ グランプリほか各賞が発表される。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:辻仁成インタビュー「アントニオ猪木さんをもう一度、リングに上げたかった」【TIFFレポート】大森南朋、原作者の「かっこよすぎる」という称賛に複雑な気分【TIFFレポート】辻仁成が率いるバンドZAMZA登場!往年の名曲「ZOO」熱唱【TIFFレポート】辻仁成、不在のアントニオ猪木と支えになった家族への感謝を吐露【TIFFレポート】中谷美紀、貧血で挨拶を降板広末は「任せきり」と中谷を絶賛
2009年10月24日東京国際映画祭(TIFF)のコンペティション部門に6年ぶりの監督作『ACACIA』を出品している辻仁成が、自身がボーカルを務めるバンド“ZAMZA(ザムザ)”を率いてTIFFの舞台に登場!『ACACIA』の主題歌を含む5曲を熱唱した。ZAMZAは辻さんと元JUDY AND MARYの恩田快人(ベース)、五十嵐公太(ドラム)、かつて辻さんが率いたECHOESのメンバーでもあった伊藤浩樹(ギター)によるラウドロック系のバンド。辻さんは自身の名前を映画監督のときは仁成(じんせい)、作家のときは仁成(ひとなり)と称しているが、ZAMZAの活動の際にはさらに別のZinc(ジンク)という名を名乗っている。この日は、会場の関係で得意のハードスタイルの楽曲を演奏することができず、辻さん(=Zinc)は「いつもと勝手が違います」と苦笑しつつ、冒頭でいきなり、ECOESの名曲「ZOO」を披露し、会場を沸かせた。同日に行われた『ACACIA』公式会見では終始、クールな受け答えを見せた辻さんだったが、ステージに立つと気分はハイ!「映画監督なのか?作家なのか?ミュージシャンなのか?全部混ざってます!三位一体です」、「5日前に転んで、5針縫ってます。病院でいろんなおクスリをもらってまして…」と時節柄、ドッキリな発言も…。映画の主題歌「ACACIA」は辻さんが作詞作曲を手がけ、持田香織が歌っているが、この日は“ZAMZAバージョン”として、持田さんの歌うものとはまたひと味違ったテイストで歌い上げた。続けて辻さんの著書で、妻の中山美穂さんの主演で映画化される「サヨナライツカ」にインスパイアされる形で作り上げたという「ITSUKA」など合計5曲を熱唱。体をくねらせる独特のスタイルとハイテンションなトークを交えたパフォーマンスに集まったファンから歓声があがった。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催ACACIA© 2008 "ACACIA" Film Partners■関連記事:【TIFFレポート】辻仁成、不在のアントニオ猪木と支えになった家族への感謝を吐露【TIFFレポート】中谷美紀、貧血で挨拶を降板広末は「任せきり」と中谷を絶賛【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?
2009年10月23日監督・辻仁成×主演・アントニオ猪木という異色の組み合わせで製作され、今年の東京国際映画祭で邦画唯一のコンペティション部門出品を果たした『ACACIA』。本作の公式会見が10月22日(木) に開催され、辻監督が出席した。先日、猪木さんが手術を受けたという事実が明かされたが、当初は出席予定だった猪木さんは術後間もないため、大事をとって欠席となった。冒頭、猪木さんからの「元気ですか?元気があれば何でもできる。元気があれば映画祭にも出品できる。スタッフ、キャストが作り上げたこの作品がこうして上映されることに感謝申し上げます」というメッセージが読み上げられた。辻監督は「僕も少し前に倒れてしまいまして、チーム“ACACIA”は元気がないんですが、猪木さんの精神で頑張ります」とコメント。元々、辻監督は猪木さんの大ファンだったということで、その思い入れは相当のもの。「今日、ここにいないことは誰より本人が残念に思ってるはずです。撮影のときから相当腰が悪かったらしく、でも絶対に他人に弱味を見せないんです」と語った。また、猪木さんを主役に抜擢したことについても「いまは、(猪木さんのモノマネ芸人の)アントキの猪木とかがいますが、子供の頃に勇気をもらった猪木さんが、いまは笑いものかよ?と悔しい思いがあった。だからこの映画はアントキの猪木へのアンチテーゼでもあるんです。アントニオ猪木さんの本質が出ていれば嬉しいです」と熱く語った。辻さんは、この映画が離れて暮らす最初の妻との間に生まれた息子さんへの思いから生まれたものだと公言している。最初の家族についてのコメントは「相手の家族のこともあるので」と口をつぐんだが、報道陣からの「いまのご家族はこの映画について何かおっしゃっていますか?」という質問には「書き上げた第一稿を嫁さん(=中山美穂さん)に見せたら、次の朝、赤ペン(で指摘)を入れたものが机の上に置いてありました。『こういう言葉は相手は聞きたくないと思う』といった指摘をしてくれまして、その後もずっと赤ペンが入り続けました。『(この映画を)撮っていいよ』とかそういう言葉はなかったんですが、この赤ペンが許可のようなものだったのかな。家族のバックアップがあったからこそ、完成することが出来ました」とこの場で感謝の言葉を口にした。『ACACIA』はこの東京国際映画祭への出品を通じて劇場公開が正式に決定した模様。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催ACACIA© 2008 "ACACIA" Film Partners■関連記事:【TIFFレポート】辻仁成が率いるバンドZAMZA登場!往年の名曲「ZOO」熱唱【TIFFレポート】中谷美紀、貧血で挨拶を降板広末は「任せきり」と中谷を絶賛【TIFFレポート】井上真央、岡田将生のエスコートに合格点!【TIFFレポート】矢沢永吉が人生初の舞台挨拶!30年前の自分に「生意気なヤツ」【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?
2009年10月23日箱根駅伝を題材にした青春映画『風が強く吹いている』が開催中の東京国際映画祭で上映された。出演者による舞台挨拶も開催され、『ROOKIES』にも出演している若手俳優・川村陽介とソフトバンクのCMでおなじみのダンテ・カーヴァーが大森寿美男監督と共に登壇した。国際映画祭の場ということで舞台挨拶には随時、英語通訳が入るが、川村さんは海外のファンを意識して(?)、「Good evening evryone!」と英語で挨拶。逆にダンテは「みなさん、こんばんは。来てくれてありがとうございます」と日本語で語り、2人に触発されたのか、大森監督は「My name is 大森寿美男と申します(笑)」と日英ハイブリッドで語りかけ、会場を笑いに包んだ。本番、練習を含め、キャスト陣がとにかく走って走って走りまくったという本作。川村さんは「昔から短距離は好きだったんですが、長距離は苦手。ずっと不安で、トレーニングに夏合宿をやってもまだ不安がありました。走りのシーンを全て撮り切って監督の『OK』を聞くまで不安でした」とふり返った。それでもやりきれたのは「日に日にほかのメンバーが速くなっていくのを見て、『負けてられない』という気持ちになったから。それに、みんなで走ってると楽しくなってきました」と苦楽を共にした仲間の存在を強調。ダンテも「冬に走るのは寒いけど、チームと一緒だと温かかった」と語り、日本語での演技という大きな挑戦についても「日本語はいまだに難しいです。でも難しいと思えば大変なもの。楽しむ気持ちでやりました。カメラの前に立つ前に全てのセリフを100回以上は練習しています」と努力を明かした。さらに「(ランナーたちが)フィニッシュラインを越えるときの表情を見てください!真に迫っています」とアピールした。大森監督は「こうして字幕付きで、海外の方々に観てもらえる機会を持てて嬉しいです。魂がこもっています!」と呼びかけた。『風が強く吹いている』は10月31日(土)より全国にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催風が強く吹いている 2009年10月31日より全国にて公開© 2009「風が強く吹いている」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】友情がテーマの映画で爆笑・太田、田中を離婚ネタでイジり通す【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】“有罪”山田孝之、「イラっと」ローテンションの26歳誕生日!【TIFFレポート】セクシー佐々木希、かわいい顔してやるもんだ!監督が素顔暴露小出恵介『風が強く吹いている』インタビュー「男が何かを背負って走る姿は美しい」
2009年10月21日日仏のアニメーターたちによる国境を越えたコラボレーションで製作された、フルCGによるファンタジーアニメ『よなよなペンギン』が、東京国際映画祭で公式上映された。舞台挨拶には声優を務めた森迫永依、田中麗奈、爆笑問題の太田光と田中裕二、高橋ジョージにりんたろう監督と豪華な顔ぶれが並んだ。先日、田中さんの離婚が報じられたが、太田さんは終始、それをネタにしたコメントを連発し会場は笑いに包まれた。自身が声を担当した意地悪天使・ザミーそのまま、牙を相方の田中さんに向ける太田さん。いきなり「この映画のテーマは“離婚”ということで(笑)。というのはうそで“友情”がテーマです!子供たちには夢がなくて申し訳ないんだけども、田中くんの変態プレイが嫌われて、最近カミさんに逃げられちゃって…。離婚後、一番最初に僕のところに来てくれて、『助けてくれ!』ということで一晩中、飲み明かしました。友情ですね」としみじみ。当然のごとく田中さんは「全部うそ!」と突っ込むも後の祭り。国際映画祭ということで、英語の通訳が入るが「His wife was running out.」という言葉に会場は大爆笑。田中(裕二)さんは恐るべき闇の帝王ブッカ・ブーの声を演じたが、この日は形なし…。「僕のキャラクターは大きいんです」と言ったそばから、太田さんは「中からカミさん出てきたら笑えるな」とボソリ。劇場公開がクリスマス直前(12月23日)ということで、クリスマスの過ごし方は?という質問が一同になされたが、田中さんは「今年は、僕のところにはクリスマスは来ないらしいので、何事もなく、猫と一緒にクリスマス的なことを無視して過ごしたいと思います」とすね気味に答えた。主人公のココ役の森迫さんは「私が演じたココちゃんは、いつか空を飛びたいという強い、大きな“夢”を持っています。信じる心が奇跡を起こしてくれると思います」と素晴らしいコメント!続いてココの友達のチャリー役の田中麗奈さんも「(チャーリーが)どんどん勇気を得て、立ち向かっていく姿を見て、いろんなことを感じていただけたらと思います」と呼びかけた。ココの父親の声を吹き替えた高橋さんは「僕にも、来月5歳になる娘がいます。少ないシーンの出演でしたが、父と娘の“絆”を感じて!」と決めたかと思いきや田中さんをチラリと一瞥し「最近は“絆”を壊す人もいっぱいいますけども…、家族で観て、ぜひ絆を感じていただきたいな」と余計な一言をくっつけた呼びかけで場内の笑いを誘った。さらに「クリスマスは、うちは温かい家庭があるので(笑)、妻と子供に料理をふるまってあげたいと思います」と言うに及んで、ついに田中さんも反撃!「キャバクラ行くって言ってなかった?」と突っ込むと、高橋さんは慌てた様子で「そ、それはテリー伊藤さんを連れて行こうっていう話だよ!」とモゴモゴと返し、マイホームパパのダークな一面をチラリ?りんたろう監督は「世界一可愛い、そして、いまだ観たことのないフルCGアニメーションを作ろうと思って描き始めました。それだけでこの7年間やってきました」と感慨深げに語るも、ここでも太田さんが「“宮崎駿をやっつけたい”という、ただそれだけです」と危険発言…。最後まで笑いの絶えないまま舞台挨拶は幕を閉じた。『よなよなペンギン』は12月23日(水・祝)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:よなよなペンギン 2009年12月23日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 りんたろう・マッドハウス/『よなよなペンギン』フィルムパートナーズ・DFP第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:【TIFFレポート】川村陽介&ダンテ・カーヴァー箱根のゴールの瞬間の顔は素?【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】“有罪”山田孝之、「イラっと」ローテンションの26歳誕生日!【TIFFレポート】セクシー佐々木希、かわいい顔してやるもんだ!監督が素顔暴露【TIFFレポート】トルナトーレ“『ニュー・シネマ・パラダイス』の親戚”作に自信
2009年10月21日山田孝之を主演に迎え、妄想男たちの暴走を描いた『大洗にも星はふるなり』が、先日より開催されている東京国際映画祭で上映され、山田さんによる舞台挨拶が行われた。この舞台挨拶は山田さん単独で行われるはずが、この日、誕生日を迎えた山田さんを祝福するために監督や共演者たちが乱入!果ては、この映画と無関係のはずの、俳優で弁護士の本村健太郎までが現れ、映画に因んで、山田さんを被告にした“公開法廷”まで開かれたが、当の山田さんは超ローテンション…。微妙な温度差が漂う、何とも不思議な舞台挨拶となった。山田さんは開口一番「山田です。昨日、仕事で茨城で夜から朝まで雨に打たれていて、3時間しか寝てないので頭がパッパラパーですが…」とお疲れ気味のよう。この日は、山田さんにとって26回目の誕生日。司会者に促され、山田さんが26歳の抱負を語ろうとしたそのとき、客席の一角から「孝之、ハッピー、ハッピー、ハッピーバースデイ!」と甲高い声があがり、本作に出演するムロツヨシと白石隼也、そして福田雄一監督が舞台上に乱入した。さらに、舞台袖からは、かわいい山田さんのイラストが描かれたケーキも!会場全体でハッピーバースデイの歌を歌い上げた。さらにムロさんはなぜか「もう一回歌います!」と宣言。再びの唱和に、山田さんは指揮者のような動きで両手を振り上げながら、祝福の歌に聴き入り、さらに実際にはないケーキの上のローソクを吹き消す仕種も見せた。が…山田さんはローテンション。サプライズの祝福の感想を聞かれ「正直、ムロさんの声が聞こえた瞬間、イラッとしました」と歯に衣着せぬ物言いで会場を笑いに包んだ。福田監督はそんな山田さんの様子を察知し、「実は、山田さんは『サプライズが何より嫌い』らしいです…」とあるTV番組での山田さんへのアンケートの答えを暴露。司会者からの「嬉しいですか?」という問いに山田さんは引きつった顔で「嬉しいですよー!感動してます。びっくりー」とほとんど感情を出さずに語り、再び会場は笑いに包まれた。ここで終わればいいものの、会場にはなぜか俳優で本物の弁護士の本村さんが登場。映画に因んで山田さんを公開裁判の場に引っ張り出した。罪状は「ストーカー規制法違反」。ヒステリックな声で山田さんを有罪にしようとする本村さんに対し、山田さんはあくまでローテンション。ほかの3人が“証人”として山田さんの罪を証言したが、年下の白石さんが語る際には、山田さんは別の出演作『クローズ ZERO』で演じた芹沢のような睨みで白石さんを震え上がらせた。監督は「山田くんは、戸田恵梨香が現場に来たらいきなりテンションが上がった」などと現場の様子を明かしたが、山田さんは本村さんを横目に「もっと良い弁護士を立ててやる」とボソリ。ジャッジは200人の観客に委ねられたが、結果は無情の100%有罪!山田さんは最後にイベントの感想を求められると、低〜い声で「サプライズとか本当に嬉しくて…」と語り、涙をぬぐうような仕種を見せるも「サプライズ過ぎて何言っていいんだか…」と本音を語り、改めて会場全体から「おめでとう!」という言葉が贈られた。『大洗にも星はふるなり』は11月7日(土)よりシネセゾン渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:大洗にも星はふるなり 2009年11月7日よりシネセゾン渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© 2009「大洗にも星はふるなり」製作委員会第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:【TIFFレポート】長澤まさみ、エスパーだったら「見てはいけないものを見たい」【TIFFレポート】セクシー佐々木希、かわいい顔してやるもんだ!監督が素顔暴露【TIFFレポート】トルナトーレ“『ニュー・シネマ・パラダイス』の親戚”作に自信【TIFFレポート】公開に間に合う?ドキドキ『アバター』キャスト陣が“説明”会見【TIFFレポート】『アバター』シガニー・ウィーバー、久々の来日に日本語で喜び
2009年10月20日華やかに幕を開けた第22回東京国際映画祭(TIFF)。オープニング・イベント後には、『タイタニック』を手がけたジェームズ・キャメロンによる話題の最新3Dムービー、『アバター』のフッテージ特別上映会が開催され、グリーンカーペット・イベントに続いて鳩山由紀夫首相も出席。上映前には主演のサム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガニー・ウィーバーによる舞台挨拶も行われた。この日の上映は、完成作ではなく30分ほどの特別映像の上映となるが、完成前のフッテージ映像がTIFFで上映されるのは史上初めてのこと。12年前の1997年の東京国際映画祭で、これまた過去に例のない試みとして、本国アメリカよりも早いタイミングで、世界で初めてあの『タイタニック』が上映され、その後、歴史的な大ヒットを記録したとあって、今回の『アバター』上映会に対しても、本国の関係者たちも熱い視線を送っている模様。まず場内に3D映像で、現在、ロサンゼルスで本作の完成に向けて作業中で、今回は来日できなかったキャメロン監督のビデオメッセージが上映され、観客は3Dメガネを掛けてメッセージを受け取った。曰く「97年に『タイタニック』を上映したときの感動は忘れません!」。そして『アバター』については「冒険と魂の旅が待ち受けています!」と期待を煽った。続いて、キャスト陣が登場。ゾーイは覚えたての日本語で「ドウモ、アリガトウゴザイマス」とかわいく挨拶。サムは「オーストラリアなら、ひと言『グッダイ!』で決めるところですね(笑)。ご招待いただきありがとうございます」と笑顔で語った。そしてシガニーも日本語で「マタ、戻ッテ来レテ、Happyデス!」と挨拶。さらに、ここにはいないキャメロン監督について「ジェームズは、この素晴らしい物語を書き上げ、それを映像化するための技術までも作り上げました。この映画の全ての登場人物、生き物、植物のを彼が生み出したのです。この映画を作る過程でのジェームズは、日本語で言うところの“お菓子屋さんの中の子供”のようでした」と日本語を交えながら語り、惜しみない称賛を贈った。鳩山首相の目に、果たしてこの日の特別映像はどのように映ったのか、気になるところ…。珠玉のキャストと最新の映像を駆使し、現在も完成に向けた作業が進む『アバター』。公開は12月18日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。東京国際映画祭2009特集■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催アバター 2009年12月18日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開■関連記事:【TIFFレポート】公開に間に合う?ドキドキ『アバター』キャスト陣が“説明”会見【TIFFレポート】写真でチェック!グリーンカーペットのファッションを一挙公開【TIFFレポート】宮沢りえ、山田孝之ら人気俳優、鳩山首相夫妻も来場映画祭開幕辻仁成が自らの思いを映した父の愛にホロリTIFFコンペ注目作!『ACACIA』平原綾香が初のデュエットで『オーシャンズ』テーマソングを公開収録!
2009年10月18日