ハクバ写真産業は9日、ミラーレスカメラ「LUMIX GF7」の専用ケース「DBC-GF7」シリーズと、「OM-D E-M5 MarkII」の専用ケース「DBC-EM5M2」シリーズを発売した。希望小売価格は、「DBC-GF7」シリーズが5,900円で、「DBC-EM5M2」シリーズが7,250円(いずれも税別)。DBC-GF7シリーズの外寸はW116×H55×D32mmで、重量は約26g。カラーはブラウン、ブラック、ホワイト、レッドの4色を用意する。DBC-EM5M2シリーズの外寸はW130×H61×D44mmで、重量は約36g。カラーはブラウン、ブラック、レッドの3色を用意する。
2015年06月10日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。また第2回、第3回では、事故が発生した4月28日から、大気圏に再突入して消滅するまでの経緯について紹介した。第4回となる今回は、今後の予定や事故調査の進み具合について、現時点でわかっている最新の情報を紹介したい。○事故による今後の打ち上げへの影響ロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)は5月12日に記者会見を開き、今回の事故を受けて、今後のISSへの宇宙飛行士や補給物資の打ち上げ予定を、すべて延期すると発表した。プラグリェースM-27Mの事故前の予定では、まず5月15日に、現在ISSに滞在しているアントーン・シュカープリラフ(露)、サマンサ・クリストフォレッティ(欧)、テリー・ヴァーツ(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-15M宇宙船が地球に帰還し、続いて5月26日には、新たにISSのクルーとなる、アレーク・カノネーンカ(露)、油井亀美也(日)、チェル・リングリン(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-17Mが打ち上げられることになっていた。また、プラグリェースM-27Mの次号機となるプラグリェースM-28Mの打ち上げは8月ごろに設定されていた。しかし、ロスコースマスはこれをすべて変更し、まずサユースTMA-15Mの帰還を6月上旬まで延期し、サユースTMA-17Mの打ち上げも7月下旬まで延期するという。一方、プラグリェースM-28Mの打ち上げは、7月上旬に繰り上がることになった。これは、有人のサユースTMA-17Mよりも先に無人の補給船を打ち上げることで、安全性を確認すると共に、プラグリェースM-27Mで補給できなかった物資を、いくらかでも送り届けることを意図したものだろう。同機の打ち上げ準備は、今回の事故前からすでに行われており、打ち上げを1か月繰り上げることに問題はないという。それ以降の飛行計画については明らかにされていないが、今回の延期に合わせて、打ち上げや帰還は軒並み遅れることになるだろう。ただ、今現在もISSには宇宙飛行士が滞在しており、彼らの健康なども考えると、すべての予定が2か月遅れることはないと思われる。例えば油井飛行士ら第44/45次長期滞在員のミッション日数を予定より短くするなどして調整することになるだろう。ただ、注意しなければならないのは、あくまでこれは事故調査と、ロケットなり補給船なりへの対策が順調に進んだ場合での話であり、もし調査と対策に手間取ることがあれば、打ち上げ再開はさらに遅れ、油井飛行士らの飛行や、今後のISSの運用予定にもさらに大きな影響が出ることになろう。また、ISS関連の打ち上げ以外への影響も出ている。今回の事故がなければ、5月15日にプラグリェースM-27Mを打ち上げのと同じ、サユース2.1aロケットを使った偵察衛星の打ち上げが予定されていたが、タス通信が5月12日に報じたところによれば、2週間ほど延期されるという。これは今回の事故の原因が、ロケット側にあった可能性が否定できないということを示している。なお、同型のロケットは、欧州のアリアンスペース社もロシアから輸入して運用しているが、今回の事故による影響については特に発表は行われていない。油井飛行士らの打ち上げなど、今後の予定については、また新しい情報が発表され次第、本連載の中で紹介したい。○始まった事故調査ロスコースマスは5月12日に開かれた記者会見の中で、その時点までに判明している事柄を明らかにした。それによると、まず計画では、ロケットの離昇から524.97秒後に、第3段ロケット・エンジンの燃焼を停止させる指令が出され、528.27秒後にプラウリェースM-27Mを分離することになっていた。しかし実際には526.716秒後、つまり予定より1.5秒ほど早く「異常な分離」が起きたことが判明したという。この異常な分離がどういうものかについては不明だ。また、軌道を観測したところ、プラグリェースM-27Mは遠地点高度が予定よりも40kmほど高い軌道に、一方のロケットの第3段は遠地点高度が20kmほど低い軌道に入っていたという。また、ロケットの第3段エンジンの燃焼終了後に、ロケットの第3段の燃料と酸化剤の両方のタンクが、減圧していたこともわかったという。これはおそらく穴が開いたり、破裂したりして生じたものであるとされる。タス通信は5月13日付けで、少なくとも爆発したわけではないだろうとする専門家の見解を報じている。これは異常が発生した時点ですでにロケットの推進剤は空であったことから、爆発が起こるのに必要な要素が存在しないためだ。現時点では、これらの事実がどのように関連しているのかまでは明らかにされていない。たとえば、まずプラグリェースM-27Mに何らかの問題が起き、早期の分離とタンクの破裂を引き起こした可能性もあれば、逆にタンクが破裂したことで早期に分離された可能性など、さまざまなシナリオが考えられる。タス通信は、「失敗の原因を知るためには、さらに詳細な調査が必要である」とする、ロスコースマスのイーガリ・カマローフ長官の発言を報じている。ロスコースマスでは、プラグリェースM-27Mやサユース2.1aを製造した企業などと協力し、5月13日からより詳細な調査に入っている。その結果は当初、5月22日までには発表したいとしていたが、タス通信は22日、調査期間が延長されることになったと報じている。データが不足しており、まだ結論が出せないためだという。タス通信は5月14日にも、「原因を断定するにはデータが不十分だ」という関係者の発言を報じており、調査が難航している様子が伺える。(続く)
2015年06月03日オリンパスは5月21日、「OLYMPUS OM-D E-M1&フォーサーズレンズ プレミアムキャンペーン」を開始した。対象製品を購入のうえ、ユーザー登録をした応募者に、もれなくバッテリーホルダーなどをプレゼントする。期間は8月21日まで。同社のミラーレスカメラ「OM-D」シリーズにおけるフラッグシップ機「OLYMPUS OM-D E-M1」、およびフォーサーズレンズ「ZUIKO DIGITAL LENS」を購入し、ユーザー登録をした後に応募した人が対象。OLYMPUS OM-D E-M1の購入者には専用のパワーバッテリーホルダー「HLD-7」、ZUIKO DIGITAL LENSの購入者にはフォーサーズ規格のレンズ群をマイクロフォーサーズ規格のボディに装着するのに使うマウントアダプター「MMF-3」をプレゼントする。対象製品は以下のとおり。■OLYMPUS OM-D E-M1シルバーボディ BCL-1580セットブラックボディ BCL-1580セットブラックボディ 12-40mmF2.8レンズキットブラックボディ 12-50mm EZレンズキット■ZUIKO DIGITAL LENSZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0 SWDZUIKO DIGITAL ED 35-100mm F2.0ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 MacroZUIKO DIGITAL ED 150mm F2.0
2015年05月21日●eコマースのめんどくささを解消ソフトバンクは19日、都内で新商品・新サービス発表会を開催し、「モバイルeコマース革命」を2015年10月以降にサービスインすると発表した。これによりYahoo!ショッピングの支払いが、ソフトバンク携帯電話の毎月の支払いと一緒に行えるようになる。○ログインと決済がスムーズに発表会の冒頭、ソフトバンクの代表取締役社長である宮内謙氏が登壇。「私たちはモバイルインターネットを提供するNo.1コア企業を目指していく。最も使いやすく、最も利用価値のあるプラットフォームを提供する企業になりたい」と力強く宣言した。そのサービスの一翼を担うのが、グループ会社のヤフーが提供するeコマース事業だ。宮内氏に続いて登壇したヤフーの代表取締役社長宮坂学氏は、ソフトバンクとヤフーが連携した「モバイルeコマース革命」について「Yahoo!ショッピングとソフトバンクスマホが一体化したサービス。会員登録がめんどくさい、決済がめんどくさい、ログインがめんどくさいといった、モバイルeコマースに関するめんどくささを解決できるもの」とアピールした。一般的なeコマースサイトの場合、初回購入ステップとして「メールアドレス/ID/パスワード」を入力し、次に個人情報の「名前/住所/郵便番号/電話番号」を入力、最後に決済情報として「カード名義/カード番号/有効期限」を入力する必要があるが、モバイルeコマース革命ではソフトバンクの契約者情報で代用できるため、上記のような手間が一切不要となる。決済に関しては、携帯電話料金とまとめて支払うことが可能だ。●Tポイントが最大14倍貯まる!○最大14倍のTポイントがそのほか、「モバイルeコマース革命」では、ソフトバンクカードもしくはヤフーカードを作れば、Tポイントを貯めることもできる。貯まったTポイントは携帯電話料金やショッピングに充てられる仕様。またポイントがアップする日をもうけており、例えば5のつく日は+4倍、Yahoo!プレミアム会員なら+4倍のポイントが付加される。ちなみにすべての条件を満たせば、最大で14倍ものTポイントが貯まるという。モバイルeコマース革命は、まずYahoo!ショッピングが10月以降に対応。その後、ヤフーが提供する他のサービスにも拡大されていく予定だ。ヤフーの宮坂氏は「今後はソフトバンクのお客様も含めて、すべての人の手にインターネットの楽しさを届けていきたい」、ソフトバンクの宮内氏は「兄弟関係にある2社が力を合わせて、皆さんのモバイルショッピングを楽しいものに変えていく」と意欲的に語った。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年05月19日アルティマは、IoT/M2Mソリューションの実現に向け、「IoT/M2M向けメッシュネットワーク・ソリューション」の提供を開始したと発表した。同ソリューションでは、同社がこれまで技術商社として蓄えてきたノウハウとパートナーリレーションを活用することで、センサ端末からクラウドでの見える化までを一括で提案することを可能とする。具体的には、LAN側の信頼性面で、IEEE802.15.4e準拠の低消費電力2.4GHzメッシュネットワークとして、リニアテクノロジー(ダスト・ネットワークス)の「スマートメッシュ」Mote(子機)モジュールを採用。WAN側には同じくリニア(ダスト)の「スマートメッシュ」Manager(親機)モジュールとSierra Wirelessの3Gモジュール「SL8084T」を搭載したコアとの共同開発品「たんぽぽ ASURA」Dustモデルならびにコンピューテックス製M2M組込みCPU モジュール「CM-DUST」を採用。さらに、インターネットまたは、VPN接続へのモバイルネットワークには、NTTPCコミュニケーションズのMVNO回線を利用し、最終的にクラウドでのモニタリングには各通信機器に対応したプラットフォームを活用できる仕組みとしているという。なおアルティマでは、こうした環境を構築するにあたって、必要なデバイス/システムとともに、各種無線認証サポートをテュフラインランドジャパンと協業して行うほか、技術サポートまで含めたトータルソリューションとして提案していくとしている。
2015年05月19日インターネットイニシアティブ(IIJ)は5月13日、M2M専用のデータ通信サービス「IIJモバイルM2Mアクセスサービス」のラインアップに、KDDIのau 4G LTEエリアに対応した「タイプK」を追加したと発表した。IIJモバイルM2Mアクセスサービスは、M2M用途に特化したアクセス回線として、M2Mデバイス用のSIMカードを提供するモバイルデータ通信サービス。これまで同サービスでは、NTTドコモのLTE/3Gエリアに対応したアクセス回線として「タイプD」を提供してきたが、このたびラインアップに「タイプK」が加わり、アクセス回線の選択肢が広がることで、エリアや用途に応じて複数キャリアを補完的に利用することが可能となる。また、「タイプD」と「タイプK」のデータ通信量を合算してシェアすることで、回線コストを節約することができる。「タイプK」の通信エリアはau 4G LTE提供エリアで、SIMの種類はマイクロSIM/nanoSIM。SMS機能は標準提供となっており、国際ローミングは不可。連携サービスはIIJモバイル大規模プライベートゲートウェイサービスとIIJモバイルBiz+サービスとなっている。料金プラン(税別)は、通信可能な時間帯は「プランA」が22時~翌日6時まで、「プランB」が24時間、通信制限は「プランA」なし、「プランB」あり(上り下り最大200Kbps)、初期費用はいずれも3万円/契約、登録手数料はいずれも3000円/回線で、月額費用は「プランA」が300円/回線、「プランB」が460円/回線となっている。新たに追加された「インターネット接続オプション」では、インターネットへアクセス可能な共通アカウントを提供し、パブリッククラウド環境への通信を可能とする。本オプションは、「タイプD」、「タイプK」のどちらの回線でも利用可能だ。「インターネット接続オプション」では、インターネット接続時に付与されるアドレスがプライベートIPアドレス(NAT)、オプションの対象は1回線ごとに付与される。最低利用期間は1カ月で、対象プランはプランA(22時~翌日6時まで高速通信が可能)、プランB(24時間、下り最大200kbpsで継続通信が可能)。アカウントは共通アカウントで、国際ローミングは不可能。料金(税別)は、初期費用が0円、月額費用が200円/回線となっている。
2015年05月18日eラーニング専門ソリューションベンダー、デジタル・ナレッジは5月14日、eラーニングシステム「KnowledgeDeliver(ナレッジデリバー)」の最新バージョン6.0をリリースした。同システムは、同社によると企業・官公庁・スクール・学校法人への導入実績1,000以上、受講者が数十万人を超える、統合型eラーニングプラットフォーム。学習、管理のみならず、Webベースで教材を自由に制作・管理・配信が可能だという。最新バージョンで導入されたManandaオプションは、教室での授業、学校の出欠や学習進捗、テストや試験の点数、読書、セミナー受講、インターネット学習(eラーニング)の進捗・結果などのさまざまな学習行動をクラウド上に記録し、学習結果を可視化する。従来、学習記録は環境ごとに異なる仕様で記録されたり、個人に管理が任されている状況だったが、同オプションにより、他の学習記録と統合して学習行動を一元管理することが可能となった。
2015年05月15日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。第2回となる今回は、事故の経緯について、打ち上げ当日の出来事に絞り、もう少し詳しく見ていきたい。○問題発生プラグリェースM-27Mはモスクワ時間2015年4月28日10時9分(日本時間2015年4月28日16時9分、以下同)、サユース2.1aロケットに搭載され、カザフスタン共和国にあるバイカヌール宇宙基地の31/6発射台から離昇した。無事に打ち上げられたかに見えたプラグリェースM-27Mに、何らかの問題が起きたことがわかったのは、打ち上げから約9分後の、ロケットから分離された直後のことだった。プラグリェース補給船はロケットからの分離後、太陽電池パドルと展開式のアンテナを開くことになっており、またその結果は地上へ知らされることになっている。だが、送られてきたデータからは、太陽電池が開いたことは確認できたものの、クールスと呼ばれるシステムで使われる6基のアンテナのうち、2基の展開しか確認できなかった。クールスは国際宇宙ステーション(ISS)に自動で接近し、ドッキングを行うことができるシステムで、接近速度を測ったり、ISSとの相対角度を測ったりするために6基のアンテナを使う。これらのアンテナは打ち上げ時には折り畳まれており、ロケットから分離された後に開くようになっている。また一部のアンテナは、ISSとのドッキング前に収容されることにもなっている。当初プラグリェースM-27Mは、打ち上げから約6時間後にISSに到着する予定だったが、この問題が起きたことで延期され、2日間かかる飛行計画に変更された。実は過去にも、プラグリェース補給船や、またよく似た設計のサユース宇宙船で、アンテナが展開しないという問題が何度か起きていたが、あとになって展開に成功し、問題なくドッキングできたことがあった。また、アンテナのうちいくつかが展開していない状態でもドッキングする術がないわけではなかった。したがって、まだ絶望視するような状況ではないと思われた。NASAやロシア連邦宇宙庁(ロスコスモス)は、この時点ではまだ、問題さえ解決すれば4月30日には到着できるだろうという見通しを述べていた。だが実のところ、このときすでに、モスクワ郊外にあるミッション管制センター、通称ツープ(TsUP)は、より悪い状況に陥っていることを認識していた。プラグリェースM-27Mからのテレメトリー(宇宙機や搭載機器の状態を示す信号)は途切れ途切れにしか届いておらず、またプラグリェースM-27Mに搭載されているコンピューターがクラッシュしていることが確認された。さらに、センサーの数値から、2系統ある推進システムのうち一方の圧力が出ていないことも確認されていた。また、ツープに勤めている人物が後に明かしたところによると、このとき、プラグリェースM-27Mが乗っている軌道を測ったところ、地表から最も遠くなる地点(遠地点)が、計画より約40kmも高いことが判明していたという。事故への対処に当たっていた調査チームはこの時点で、サユース2.1aロケット側の問題を疑ったそうだが、ロケットを製造したRKTsプラグリェース社の職員は「ロケットの飛行は正常であり、測定の方が間違っている」と見解を述べ、その根拠となるデータも提示していたという。だが、プラグリェースM-27Mが軌道を2周した後になって態度を変え、そのデータは実際の測定値ではなく計画値であったことを認め、さらにテレメトリーが不足しており、補給船とロケットの分離すら、直接には確認できていないことも認めたという。11時30分(17時30分)には、軌道上の物体を追跡している米戦略軍(USSTRATCOM)・宇宙統合機能構成部隊(JFCC SPACE)・統合宇宙運用センター(JSpOC)は、プラグリェースM-27Mと、ロケットの第3段と思われる物体の軌道のデータを発表した。その数値は計画値とは大きく異なるものであった。これは観測初期に起こりがちな測定誤差であり、後に訂正されているが、その差に違いはあれど、計画値と異なる軌道に乗っていたことだけは確かだった。○回転していたプラグリェースM-27M打ち上げから約1時間半後の11時44分(17時44分)、プラグリェースM-27Mは地球を一周し、再びロシアの管制センターとの通信が可能な範囲に入った。だが、相変わらずテレメトリーは途切れがちで、地上からの指示も受け付けない状態だった。そのまま軌道2周目は終わり、3周目に入ってもそれは続いた。打ち上げから約6時間半後の14時44分(20時44分)、ロシアの地上局がプラグリェースM-27Mと通信できる4度目の機会が訪れた際、途切れがちのテレメトリーから、プラグリェースM-27Mのコンピューターがエラーを認識しており、また角速度センサーや姿勢制御システムが稼動していないことが確認された。さらに、何らかの理由で、推進剤が大量に減っていることも確認されている。さらに、船の搭載カメラが撮影した映像データを受信することにも成功した。だが、そこには地球と宇宙空間が目まぐるしく交互に映る様子が収められており、プラグリェースM-27Mがおよそ4秒で1回転という速度で回転していることが判明した。もちろん、プラグリェース補給船がこのような回転をすることは、通常ではありえないことだった。ツープはすぐさま、この回転を止めるための指令をプラグリェースM-27Mに送った。だが、その直後に地上と通信できる範囲から飛び去ってしまったため、回転が止まったかどうかがわかるのは、さらに地球をもう1周し、ロシアの地上局との通信ができる範囲に入ってくるのを待つ必要があった。16時17分(22時17分)、5度目となる通信の機会が訪れた。しかし、回転が止まったか否か以前に、プラグリェースM-27Mからの通信自体が途絶えていた。モスクワ時間で4月28日中に通信ができる機会はこれが最後で、次の機会は約11時間後まで待たねばならなかった。(続く)
2015年05月13日オリンパスは5月12日、ミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M1」の新ファームウェア ver.3.1の概要を発表した。提供開始は6月の予定で、水中写真や星景写真の撮影に有用な機能を追加する。OM-D E-M1のファームウェア Ver.3.1における新機能は次の通り。水中撮影に特化したピクチャーモード「水中」を追加星景撮影を行いやすくする機能「LVブースト2」を追加新たなピクチャーモード「水中」では、水中でも絞りやシャッタースピードを操作した本格的な撮影を可能とする。また、水中写真向きの鮮やかな色彩とブルーを再現する。「LVブースト2」では、暗視性能を改善し、星空の下でもライブビュー画面で暗い被写体を確認できるようにする。同時に「OM-D E-M5 Mark II」向けにも、ピクチャーモード「水中」を追加した新ファームウェア ver1.2を提供する。OM-D E-M5 Mark IIは「LVブースト2」をすでに搭載済みだ。
2015年05月12日オリンパスは5月12日、「OM-D E-M5 Mark II Limited Edition Kit」を発表した。ミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M5 Mark II」にチタニウムのボディカラーを採用した特別モデルだ。6月下旬に7,000セット限定で発売する。価格はオープンで、推定市場価格は税別170,000円前後だ。OM-D E-M5 Mark II Limited Edition Kitは、特別モデルの「OM-D E-M5 Mark II」と交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」、プレミアム本革ストラップ、オーナーズカード、プレミアム本革カードケースがセットになった限定キット。2015年2月の「CP+2015」で参考展示されていたチタンカラーのモデルが実際に発売されることになった形だ。セットのOM-D E-M5 Mark IIには、1994年に発売されたフィルムカメラ「OM-3Ti」をイメージしたチタニウムカラーを施している。付属するオーナーズカードには、限定キットであることを証明する通し番号と、OMシリーズの開発者である米谷美久氏のメッセージを記載。本革ストラップは、チタニウムカラーに合うよう、細やかに色合いを調合したものを採用している。
2015年05月12日M/M(Paris)は1992年に活動をスタートして以来、実にさまざまなブランドとの仕事をしている。アー・ペー・セー(A.P.C.)やルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)、ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)などのファッションブランドをはじめ、マドンナのアルバムジャケットやビョークのミュージックビデオを手がけるなど、ここでは書ききれないほどの幅広い活動を続けている。なぜ彼らはパリを拠点にしているのか。 「パリを拠点しているのは、すごくクリエイティブに向いている場所だからだと思うから。大きすぎないし、小さすぎない。視覚的にもおもしろい街なので、すごくいいインスピレーションをくれる場所なんだ。あとは単純にフランス人だから自分の国の方が落ち着くのかも」と話すマティアスは、元々、生物学を学んでおり、小さい頃からアーティストになろうとは特に思っていなかったという。ただ、絵を描くことは好きだったようで、自分の部屋で小さな展覧会を開き、彼の両親を招待したという微笑ましいエピソードも教えてくれた。その後、「流れに身を任せた(笑)」と名門、パリ国立高等美術学校に入学し、後のビジネスパートナーとなるミカエル・アムザラグと運命の出会いを果たす。そしてマティアスとミカエルはグラフィックスタジオとして「M/M(Paris)」を立ち上げた。アート、ファッション、エンターテイメントと縦横無尽に活動するからこそ、彼らの肩書きをひと言でまとめるのは難しいが、マティアスに今ならどんな肩書きがふさわしいか、尋ねてみた。「いつもぴったりと合う肩書きを見つけるのが難しいかな。特にグラフィックデザイナーとしてやってきているわけでもないし。だから、ユニット名も名前の頭文字をとって『M/M(Paris)』にしている。私たちは、物(作品)を作るのではなく、アイディアをプロデュースしているからね」とマティアス。また、ジャンルの垣根を超えた様々なプロジェクトに対するアプローチ方法も、特に振り分けておらず、同じ姿勢で挑むようにしているという。ヨウジヤマモトやのほか、福島発のアートマガジン『X MAGAZINE』のロゴ、パルコの広告キャンペーンなど、日本に関わる多くの仕事もこれまでに携わってきた2人。約10年前に初めて来日してから何度も日本に訪れているというが、そんな日本からも多くのインスピレーションを毎回得ているという。「日本で好きなものはたくさんあるけど、私たちを初めて日本に招待してくれたアート・ディレクターの浅葉克己さんのことは尊敬しているし、感謝している。彼はバランスのとれた素晴らしい方だと思うよ」。M/M(Paris)がロゴを手がけたという『X MAGAINE』は、福島出身の八木沢俊樹が、東日本大震災に対する文化支援的な意味合いで、2013年に立ち上げたプロジェクト。M/M(Paris)をかねてから敬愛していた八木沢がメールを通じて直接オファーしたことで、コラボレーションすることになったという。「どんな困難な状況であっても生きることに対する信念が感じられるのは、世界中を見ても日本しかないと思う。東日本大震災や原発の問題からも、復興に向けて力を合わせる姿は本当に素晴らしい。だからこそ、福島発のアートマガジン『X MAGAZINE』でロゴを手がけたことは、微力ながら協力できたと思っているよ」。グラフィックデザイン全盛期ともいえる1990年代に、視覚的に理解し合える“タイポグラフィ”を用い、そのミステリアスで暗号性のあるデザインでクリエイティブな表現方法を生み出したM/M(Paris)。そんな彼らがこれまでの20年にどのような道を歩んできたのか?その答えは、展覧会で見つけ出してほしい。【展覧会場法】M/M(PARIS)SUGOROKU DE L’OIE会期:4月20日18:00まで会場:パルコミュージアム住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ・パート1・3FTEL:03-3477-5873--【前編】「過去20年間のポスター作品からゲームのように紐解く、M/M(Paris)の軌跡」を読む。
2015年04月17日フランスを拠点に活動するクリエイティブデュオ、M/M(Paris)のポスター展「M/M(PARIS)SUGOROKU DE L’OIE(エムエムパリス スゴロク ドゥロア)」が4月20日まで、渋谷のパルコミュージアムにて開催中だ。2008年に行われた展覧会「The Theatre Posters」以来となる本展は、日本の“すごろく”に似たフランスの伝統的ボードゲーム「LE JEU DE L’OIE」を題材に、これまでに制作したポスターをマス目に見立てて展示するという、ユニークな内容。会場内はまるで迷路のように入り組んだ回廊で構成されている。どうしてこのようなポスター展を日本で行うことに決めたのか?今回、本展の開催に合わせて来日していたM/M(Paris)のマティアス・オグスティニアックに話を聞いた。2014年秋冬シーズンから、パルコの広告を手がけている「M/M(Paris)」だが、今回パルコで展覧会を行うことにしたのは「他よりもさまざまなトレンドがミックスされている場所なので、展示会のテーマにもふさわしいと思ったから」だそう。「展示会場も螺旋のようなレイアウトにし、ポスターもフランスのボードゲームである『LE JEU DE L’OIE』のマス数である、“63”に合わせてフランスからアーカイブの63枚の厳選されたポスターを運んできた」という言葉通り、まさにマティアスが話す“テリトリーがあってルールがある、ゲームのような感覚の展覧会”が創り上げられていた。ところで、どうしてマティアスは日本の「すごろく」を知っていたのだろうか。「もちろん、リサーチして見つけたんだよ。やったことはないけれど、だいたい、同じようなゲームが各国1つずつ存在するもの。それで『すごろく』が『LE JEU DE L’OIE』と同じような気がしたので、それらの名前を混ぜ合わせた展示会名にしたんだ」。展覧会の構成をゲーム仕立てにした理由について、「ゲームのように駒を進めていくようにするなかで、自分たちが決めたことがどのような運命を歩むことにつながったのか、ということを表現している。20年続けてきたポスター作りのアーカイブを並べることで、それを伝えることにもなる」と話す。つまり、ゲームというものは、サイコロを振ることでさまざまな人生が決まる。次にどんな目が出るか予想できないように、これまでM/M(Paris)が経験した出会いもまた偶然。彼らのクリエイションとゲームとを重ねる展示方法が、彼らの作品特有の神秘性や暗号性を現わしている。まさに「すごろく」のボードを彷彿とさせるレイアウトの展示会場では1996年に芸術センター「Le Theatre de Lorient」とのコラボレーションで制作したポスター作品「Brancusi contre Etats-Unis」から2014年に公開した最新作まで、順を追って展示している。その中には、M/M(Paris)がタッグを組むことが多いフォトグラファー、イネス・ ヴァン・ラムスウィールド&ヴィノード・ マタディンとのコラボレーション作品で、俳優のビル・マーレイをコラージュのように見せた「Opening Parenthese」、カール・ラガーフェルド、ビョークが登場するビジュアルなど、アーティストやクリエイターとの共同作品も展示。彼らのこれまでの“軌跡”とも呼べるマス目に見立てたポスターを、来場者が“コマ”を進むように1枚ずつ観ていく、ユニークな体験ができる会場になっている。--後編はM/M(Paris)と日本との繋がりについて。
2015年04月17日三菱電機は、数値制御装置(CNC)の新製品として、普及性の高いグローバルスタンダードモデル「M800Sシリーズ」「M80シリーズ」を発売した。2014年12月に発売したグローバルフラッグシップモデル「M800Wシリーズ」に続き、製品ラインアップの拡充を通じて、多様化する機械制御ニーズに対応する。M800SシリーズおよびM80シリーズは、独自開発のCNC専用CPUを搭載し処理性能を高め、CNCの基本性能である微小線分処理能力とPLC(プログラマブルロジックコントローラ)演算処理能力を従来比1.6倍に向上した。CNCと駆動系ドライブユニット間の光通信ネットワークを高速化。サーボ指令・制御周期が従来比2倍となり、CNCシステム全体の応答性が改善し、工作機械の生産性を向上する。なお、M800Sシリーズの旋盤向けは最大8系統32軸8主軸の多軸多系統機制御に対応。旋削加工とセンタタップ加工を同時に可能とした「主軸重畳制御」によりアイドルタイムを削減する。ロボットや搬送装置など周辺機器との接続を容易にするフィールドネットワーク(CC-Link、EtherNet/IP、PROFIBUS-DP)に対応し、自動化システム構築を支援する。また、加工状況やアラーム履歴をMESインタフェース機能により上位システムのデータベースへ自動配信。稼働データ管理に基づく生産管理の強化・予防保全を実現する。加えて、表示器・キーボードを一新し、エスカッション(取付け部)では9.5mm(従来約20.0mm)の薄さを実現。10.4型以上の表示器にはタッチパネル方式を標準採用し、スマートフォン感覚の操作が可能となっている。
2015年03月24日富士通、沖電気工業(OKI)、日本大学(日大)、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)は3月20日、M2M技術を活用した住宅・公共施設などのスマートコミュニティにおけるエネルギーマネジメントの実証実験の結果を発表した。これは2013年7月から2015年1月まで、4者が関東から関西、北陸までの広域にわたる住宅(戸建、集合住宅)、小規模店舗、学校の計27施設に対して28種類800個以上のデバイスを接続し実施したもの。実験の結果、クラウド環境から様々な機器の情報を取得、制御できる環境を前提に、学校を中心とした住宅1000戸のコミュニティを想定した場合、約20%のエネルギーが削減可能なことをシミュレーションにより確認した。また、同実証実験ではさまざまなセンサーや機器のネットワーク接続を実施し、分野によって異なる通信インターフェースの機器を効率よく接続するアーキテクチャを開発。このアーキテクチャは建物内で機器を接続するゲートウェイそれらを集約するクラウド上のミドルウェアで構成されており、クラウド上のアプリケーションから建物内の機器を制御可能にする。建物内におけるネットワーク障害やデバイス障害を検出する機能の一部が備わっているため、利用者だけではなく、運用保守向けのM2Mプラットフォームとして活用することもできるという。。同アーキテクチャは、ITU-Tにおける国際標準Y.2070として標準化され、M2Mプラットフォームの障害検出機能については、デバイス、ネットワーク機器などの機能要件のガイドラインをベンダー各社の協力のもと作成し、情報通信技術委員会の技術レポートTR-1057として2015年3月に発行される。実験ではさらに、HEMSなどの普及により数量増大が見込まれる920MHz無線対応システム間における電波干渉を軽減する技術を開発し、住宅におけるデバイスとゲートウェイ間の通信技術として920MHz無線の有効性も検証したとのこと。4社は今後、実験成果を標準化文書、技術レポートとして発行し、シミュレーターの一部はフリーウェアとして広く公開していくとしている。
2015年03月20日ユニットコムは12日、NVIDIAのノートPC向け最新GPU、GeForce GTX 960M / 950M / 940Mを搭載した15.6型ノートPC新製品を発表した。各グラフィックスを搭載した3製品を用意し、いずれの製品にも通常モデルと即納モデルの2モデルを用意。同社が運営する「パソコン工房」などで販売し、価格は92,980円から(税別、以下同)。GeForce GTX 960M搭載モデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4720HQ(2.6GHz)、チップセットがMobile Intel HM87 Express、メモリが8GB、ストレージが1TB SATA HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 960M 2GB、液晶が15.6型ワイド(1,920×1,080ドット)、光学ドライブがDVDスーパーマルチなど。OSはWindows 8.1 64bitもしくはWindows 7 Professional 64bitを選択可能。この構成で、価格は通常モデルが122,980円、即納モデルが129,980円。GeForce GTX 950M搭載モデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4710MQ(2.5GHz)、チップセットがMobile Intel HM86 Express、メモリが8GB、ストレージが1TB SATA HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 950M 2GB、液晶が15.6型ワイド(1,920×1,080ドット)、光学ドライブがDVDスーパーマルチなど。OSは、同じくWindows 8.1 64bitもしくはWindows 7 Professional 64bitを選択可能。この構成で、価格は通常モデルが112,980円、即納モデルが119,980円。GeForce GTX 940M搭載モデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i5-4210M(2.6GHz)、チップセットがMobile Intel HM86 Express、メモリが4GB、ストレージが500GB SATA HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 940M 2GB、液晶が15.6型ワイド(1,920×1,080ドット)、光学ドライブがDVDスーパーマルチなど。OSは、上記2モデル同様Windows 8.1 64bitもしくはWindows 7 Professional 64bitを選択できる。この構成で、価格は通常モデル/即納モデルともに92,980円。
2015年03月12日日本トラストテクノロジーは3月3日、バッテリーグリップ「DODA-E」シリーズの新モデルとして「バッテリーグリップ DODA-E for X-E1/E2」と「バッテリーグリップ DODA-E for G5/G6」の2モデルを発売した。「JTTオンライン」での限定販売で、直販価格は税込8,980円。○バッテリーグリップ DODA-E for X-E1/E2「バッテリーグリップ DODA-E for X-E1/E2」は、富士フイルムの「FUJIFILM X-E1」と、「FUJIFILM X-E2」で使用できるバッテリーグリップ。バッテリーを2つまでセットでき、動作時間を約2倍に引き上げる。対応バッテリーは富士フイルム純正の「NP-W126」。グリップには縦位置用のシャッターボタンも搭載する。本体サイズは約W125×D88×H62mm、バッテリーを除く重量は約122g。○バッテリーグリップ DODA-E for G5/G6「バッテリーグリップ DODA-E for G5/G6」は、パナソニックの「LUMIX DMC-G5」と「LUMIX DMC-G6」で使用できるモデル。対応バッテリーはパナソニック純正の「DMW-BLC12」で、そのほかの機能はDODA-E for X-E1/E2とほぼ共通だ。本体サイズは約W125×D39×H61mm、バッテリーを除く重量は約118g。
2015年03月03日オリンパスイメージングは2月24日、ミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M1」の新ファームウェア Ver.3.0の提供を開始した。9コマ/秒の連写を可能とするなど、動体撮影性能を向上させている。OM-D E-M1のファームウェア Ver.3.0における新機能は次の通り。連写HモードでC-AF連写中のAF追従に対応連写Hモードで最大9コマ/秒が可能に (従来は連写Lモードで6.5コマ/秒)OI.Share Ver.2.5 に対応し、ムービー撮影時のライブビュー表示が可能になお、オリンパスイメージング 代表取締役社長 小川治男氏はCP+2015における講演で今回のバージョンアップについて触れ、「フラッグシップに位置付けているOM-D E-M1では、常に最高の技術をユーザーに提供していくため、これからもファームアップを繰り返していきたい」との考えを表明している。
2015年02月24日M-AUDIOは、プロレベルのパフォーマンスと快適さを提供する新たなモニタリングヘッドフォン「M40」および「M50」を発表した。価格は、M40が59.99ドル、M50は79.99ドル。2015年1月ごろ発売予定。「M50」は50mmドライバを搭載したオーバーイヤーモニタリングヘッドフォン。 付け心地の良さを追求したノイズアイソレーションオーバーイヤーデザインで、長時間のスタジオモニタリングにも適する。ワイドレンジな28~20kHzの再生周波数帯域は、ソースやジャンルを選ばず音楽を聴くことができる。レザークッションヘッドバンドおよびイヤーキャップにより長時間でも快適に使用可能で、1.8mの取り外し可能なケーブル、および1/4インチアダプタが付属する。一方、「M40」は40mmドライバを搭載したオンイヤーモニタリングヘッドフォン。36~20kHzの再生周波数帯域を実現した。M50同等のレザークッションヘッドバンドおよびイヤーキャップにより長時間でも快適に使用でき、1.8mの取り外し可能なケーブルが付属する。
2015年02月16日●Cortex-M7の命令セットはCortex-M4と同じ2014年9月にARMはCortex-M7を発表し、早速AtmelとFreescale、STMicroelectronicsがライセンスを受けたことを発表したのは既報の通り。加えて11月にはSpansionもライセンスを取得しており、恐らくすでにCortex-M4のライセンスを受けているメーカーのほとんどはこれに追従するのではないかと思われる。そのCortex-M7、内部構造が2014年に行われたARM TechConで発表されているので、これを紹介しつつ、今後のMCUの動向についてちょっと考察してみたいと思う。○内部構造Cortex-M7そのものの命令セットはCortex-M4と完全に一緒である(Photo01)。恐らく次のARM v8Mが発表されるまで、これは変わりそうに無い。逆に言えば既存のCortex-M0~Cortex-M4のコードはそのまま完全に互換に動作することが保障されているわけでもあるが、ただし最適化に関してはちょっと話が面倒なことになりそうだ(これは後述)。さて、そのCortex-M7の内部構造はこんな具合である(Photo02)。直接比較できる図ではないが、Cortex-M4と比較した場合に、このレベルでの大きな違いは、当初からCacheとTCMが(オプション扱いながら)用意されていることだ。こちらにもちょっとあるが、Cortex-M7プロセッサは5 CoreMark/MHzの性能とされており、なので90nm世代で200MHz、40nm世代で400MHz、28nm世代では800MHzを狙えるという見積もりになっており、何をどうやってもEmbedded Flashでは絶対に追いつかないし、QuadSPIの外部Flashでも間に合いそうにない。なので命令キャッシュに加え、L2としても利用できるTCMの利用はまぁ必然になるのは当然であろう。さてそのパイプライン構造がこちら(Photo04)。ALU×2、Load/Store×1、MAC×1の4命令同時実行が可能で、さらにFPUがオプションで利用される。ただDec #2というかIssue unitはそこまでの命令幅はないと思われる。Cortex-M4の性能との比較で考えると、Issue unitは2命令の同時発行で、FPUが加わってもこれは変わらないものと思われる。これを3命令以上にしようとすると、命令Fetchの帯域もさることながらData Fetchの帯域も同時に増やさないとバランスが悪くなるし、一般論として3命令のIn-Order Superscalarがどこまで有効なのかは疑問で、そろそろOut-of-orderの実装が欲しくなるが、そこまでいくとMCUの枠をはみ出している気がする。バランスを考えれば2命令のIn-orderは悪くない選択だろう。これに組み合わされるのがTCM(Photo05)である。TCMそのものはCortex-M世代でもオプションでは使えた(最初に登場したのはARM9の世代で、ARM926EJ-Sあたりが実装を始めた走りだったと記憶している)はずだが、Cortex-M7ではこれを積極的に実装に利用している。Photo02を見直していただくと判るが、Instruction TCMはオプション扱いだが、Data TCMは標準装備扱いになっており、しかもわざわざTCM Arbitoration I/Fを標準装備しているあたりが従来と大きく異なるところだ。Instruction TCMがオプションなのは、Instruction Cacheを実装する方法も取れるからで、どちらを使うかはメーカーの好みで選べる事になる(両方実装するのは不可能ではないが、構造的には意味がなさそうだ)。TCMはメモリアドレス的にはAXI経由で接続される外部メモリと連続する空間にmappingできる(ので、アプリケーションから見るとどちらも同一の空間として扱える)が、外部I/Fは異なっており、専用のDMA Channelに繋がっているのが判る(Photo06)。これはどういうケースかというと、そもそもTCMはSRAMなどと比べてもずっとエリアサイズが大きくなるので、あまり大容量にするのはコストへのインパクトが大きい。そこでTCMの容量はそこそこにしておき、外部に専用SRAMを装備してDMAで繋ぐ、といった逃げ方が考えられる。実際Data TCMが32bit Block×2の構成になっているのは、Dual Bank的な使い方を想定していると考えられる。あるBankをCPUがアクセスしている間に、もう片方のデータを外部SRAMに退避、あるいは外部SRAMからデータを取り込みといった使い方で、この際にはDMAで高速転送を掛けるという形だ。Instruction TCMの方は(Photo02にもちらっと出てきているが)、Flash Accelerator的な使い方が主になるだろう。さてそれではキャッシュは? というとこんな感じ(Photo07)。サイズは最大64KBで、MCU向けとしては最大級ではあるが、下手なアプリケーションプロセッサ並みという性能を考えると、もう少し大きく取れても良い様な気もする。ちなみにTCMとCacheの使い分けとしては、トータルとしてどれだけ大きなメモリ量を扱うか次第である。TCMの場合、その領域はNon-Cachableであり、かつ入れ替えなどのメカニズムは用意されない。だからこそアクセス時間が一定のものとして扱えるという話であるが、逆に言えばTCMの容量より大きいデータやプログラムを扱うのは著しく困難になる。キャッシュの場合は当然Hit/Missに応じてアクセス時間が変わる一方、かなり大きなプログラム/データであっても相応の効果が期待できる。つまるところはどっちを狙うかという話で、原理的に両立は難しい(というか、両方装備しても構わないけど無駄が多い)。なので後はアプリケーション要件(リアルタイム性を狙う製品か、アプリケーション性能を狙う製品か)に応じて構成を選ぶ形になる。話を戻すと、D-CacheのControllerの方は、AXI Master以外にAHBのPeripheral Portも搭載されている(Photo08)。これは、大量のデータを扱う場合などに便利である。特にストリーミングデータを連続して処理、なんて場合にいちいちデバイス→メモリ→CPUコア→メモリなんて形でデータの移動を行っていると、こうしたデータの転送に要する時間が馬鹿にならない。ところがAHBP経由で直接データをD-Cacheに流し込み(この際にMemoryへのWritebackは行わない)、そのままMACユニットで処理、必要ならその結果を再びAHBP経由でデバイスに送り返すなんて事も可能であろう(この際もWritebackは行わない)。この動作は、あるメモリ領域をNon-shared cacheable memoryに指定しておくことで可能になるようだ。AHBPの話をしたついでに、システム構成について説明しておく。最小構成のCortex-M7ベースMCUはこんな形で構成できる(Photo09)。とりあえず余分なものが一切入らない分、シンプルではある。周辺回路はこの場合、AHBP経由でぶら下がる形になる。ただ、これだとInstruction TCMの容量を超えるサイズのプログラムでは急速に性能が低下するというか、Flash Memoryのサイズを相当小さくしておかないと、TCMが占めるエリアサイズが肥大しかねない。そこでこれを超えそうな場合はFlash Acceleratorを外部に接続することで、性能の低下をなるべく抑える必要がある(Photo10)。逆に拡張性やアプリケーション性能を重視するのであれば、むしろPhoto11の様にAXIを使って多くの周辺回路やFlashなどを繋ぐようにしたほうが楽である。このあたりは各メーカーの判断によるわけだが、例えばSTMicroelectronicsの「STM32F7」の場合はPhoto11の方式を選んだ様だ(Photo12)。もう一度コアに話を戻すと、設計時点で省電力に向けた設計もかなり盛り込まれている(Photo13)ほか、ECCの強化とLock Stepの対応が当初からなされているのは流石と言える(Photo14)。●Cortex-M7はCortex-M4に比べてどの程度性能が改善されるのか?○最適化技法まだ実際のプロセッサが世の中に出ていない状態ではあるが、すでにCortex-M7に向けたプログラミングマニュアルがリリースされている。最適化にというよりもコード移植に関しては、たとえばこちらのApplication Noteが参考になる。とはいっても、先に述べた通り基本的にはCortex-M4までとCortex-M7はバイナリ互換だから、既存のプログラムが動かないというケースはほとんど無い。もちろんMCUだから、実際にはI/O空間やら周辺回路やらの違いに起因する問題はあるが、それは別の議論なのでここでは措いておく。先のApplication Noteによれば、Cortex-M4までとCortex-M7の違いはまずFPUにあるとしている。Cortex-M4はFPv4だがCortex-M7はFPv5に準拠しており、新たな命令が追加されて性能が改善しているとする。また、整数演算命令に関してはタイミングをDelay loopで調整している場合、コードの変更が必要。Cortex-M7では、起動時にIVT(Initial Vector Table)が0x00000000である必要がないので、IVTはVector Table Offset Registerから取得するように変更すべき。Cortex-M7ではメモリが複数のバスに分散して配置される必要があり、またメモリのLoad/Storeが他の命令と並行に実行される可能性があるので、メモリアクセスの整合性を取るBarrier命令(DMB/DSB/ISB)を積極的に利用して整合性を取る必要が出る場合がある。Cortex-M4までに用意されていたBit bandingの機能はCortex-M7には搭載されていないので、これを利用している場合はコードの変更が必要。Flash Patchの機能もCortex-M7には無いので、(非常に稀ではあるが)利用している場合は変更が必要。Cortex-M3/M4ではAuxilary Control Register経由でWrite BufferやMulti-cycle instruction interruptionをDisableに出来たが、Cortex-M7ではその機能が無くなった。Cortex-M3/M4ではCCR(Configuration and Control Register)にDouble word stack alignmentのDisable/Enableの機能があったが、Cortex-M7では64bitバスになった関係で常にDouble word alignmentになり、Disableにすることはできなくなった。といった細かな違いはあるが、概ね既存のコードはそのまま動くとする。では性能改善は? というと、例えばLoad/Store UnitがALUと並行して動くようになったから、Cortex-M4ではPhoto15の様にLoad/StoreとALUをInterleaveで実施するように記述することで性能が改善するとしている。またMAC Unitに関しても、浮動小数点演算のサポートや1サイクルでのMAC演算が追加され(Photo16)、随分DSPに近くなった。特にMAC演算に関しては、Cortex-M4が加算・乗算それぞれ2cycleずつで、しかも同時には発行できなかったのに対し、Cortex-M7では1cycleで乗加算をまとめて実行できるようになっており、大幅に性能が改善しているとする(Photo17)。ただ、命令のスループットが4倍になったからといって、I/OのThroughputはそこまでは上がらない訳だが、それでも主要なMAC Unitを使う演算で2倍の性能を出せる(Photo18)のは、常時Load/Store Unitが稼動することで見かけ上従来の2倍の帯域が利用できるからということと考えて良いと思う。●今後はCortex-M7の活用がMCUのトレンドに!?○今後のMCUの方向性さて、ここからはちょっと与太話になってゆくので、そのつもりでお読みいただきたい。Cortex-M7のエリアサイズは(もちろんプロセスによるのだが)どの程度か、という数字は今もってARMからも発表されていない。何しろサンプルにしろ製造しているのはSTMicroelectronicsのSTM32F7のみで、そのSTM32F7も遅れている(こちらの記事では今年第1四半期中にNucleoを出す予定という話だったが、どうも遅れている様で、早くて5月位になりそうらしい)状態ではまだ具体的な指針も出しようがないのだろう。流石にこの規模の製品で、しかも90nm前後だと、ARMがPOPを出したりすることもないから、ある程度製品が揃うまで(NDAベースの資料はともかく公式には)出てこないと思われる。今のところ唯一ヒントになりそうなのは、STM32F7の発表会の際に示されたFloor Planの写真(Photo19)である。この中のCPUコア以外の部分を色分けしたのがこちら(Photo20)で、ラフに言って1MB Flashの2倍ほどの面積を占めているのが判る。さて比較対象だが、適当なものがなかったので、英語版のWikipediaのARM Cortex-Mの項目にリンクされている「STM32F100C4T6B」の写真を使わせていただくことにした(Photo21)。Wikipediaの説明では16KB Flashの構成とあるが、このSTM32F1ファミリーは130nmのembedded Flashプロセスを利用し、最大128KBのFlash Memoryと8KBのSRAMという構成で、ダイをいちいち16KBにあわせて作り直しているわけではないので、ダイそのものは最大構成で製造され、ここから必要な容量だけが有効になっていると思われる。それを加味してエリアの推定を行ったのがPhoto22である。ラフに言えば、Cortex-M3のダイサイズは、128KB Flashの半分、つまりFlash 64KB程度ということになる。Cortex-M7の推定エリアサイズは1MB Flashの2倍近いから、2MB分。なので、両者のエリアサイズを比較する、Cortex-M7のエリアサイズはCortex-M3の32倍という恐ろしい推定になる。もっともこの推定は、embedded Flashの寸法がノードごとに同じ寸法で縮小された場合の計算である。実際には同社のembedded Flashは130nmで0.16μm2が90nmでは0.076μm2とプロセスノード比をやや上回る比率で縮小されており(Photo23)、これを勘案するとほぼ30倍というところだろうか。随分差があるように思われるだろうが、STM32F7の構成が先のPhoto11に近い事を考えると、そう不思議ではない。Photo12にある8-Layerのmulti-AHB bus matrixもCPUコア部の中に入っていると考えられるためだ。この分を抜くと、いいとこ20倍程度だろう。しかもCortex-M7コアには4KBのCacheとFPUユニットも搭載されている(これもCPUコア部の中に含まれている)から、これを抜いて純粋にCortex-M3とCortex-M7の整数演算部だけを比較するとまぁ10倍というあたりではないかと思う。さて、大雑把に推定が出来たところで、ちょっと実データを見て見たい。下の表はCortex-M3/M4の実装データをまとめたものである。何故かCortex-M3は28HPMがある一方で130/180nmの数字がなく、Cortex-M4は逆に180nmから始まってるあたりが不思議というか面白いのだが、概ねプロセスノードに従った比率でサイズが変化するCortex-M4のエリアサイズはCortex-M3の概ね2倍という数字になっていることが判ると思う。ここから考えて、Cortex-M7のエリアサイズはCortex-M4の5倍程度で、90LPで0.9平方mm、40LPで0.2平方mm、28HPMで0.1平方mmというあたりに落ち着くのではないかと思われる。本命が40LP以降ならこれは十分許容できるエリアサイズであろう。さて、ちょっと話が飛ぶのだが、昨今の半導体プロセスを見ると、現時点では40nmが一番低価格(300mmウェハ1枚あたり3000ドル程度)だが、今年中に28nmプロセスが最低価格になりそうという勢いである。これはTSMC/Globalfoundries/Samsungあたりが設備の減価償却を終え、その分価格が下がったことと、Yieldが上がったこと、それと低価格なプロセスが開発されたことなどによる。どうやって低価格化したかというと、HKMG(High-K/Metal Gate)を省いたプロセスを用意したことだ。Mobile向けなどの1~2GHz以上で動くデバイス向けには、それなりに高速動作するトランジスタが必要で、すると絶縁膜を厚くできないから、リークを抑えるためにHKMGが必要になる。ところがMCUなどのデバイスは1GHzを超えることはないから、トランジスタは遅くてもよく、であれば単に絶縁膜を厚くすれば高価なHKMGを利用する必要はない。実際UMCやSMICはこうした低価格オプションをすでにラインアップしており、TSMCも28ULPに同様のオプションを用意しようとしている。ということで、仮に300mmウェハ(面積は70,650平方mm)を3000ドルで製造できるとすると、100平方mmあたりの製造コストは概ね4.2ドルほどになる。実際はウェハの端っこは使えなかったりするから、多少無駄が出ることを考えて、100平方mmあたり5ドルと試算することにしたい。さて、では今10mm×10mmで100平方mmのダイを製造するとする。このダイのコストはいくらか? というと、実は5ドルではなく、約5.1ドルになる。何でかといえば、図1の様には配置できないからだ。いや配置はできるのだが、製品が作れない。ここには、ダイシング(ウェハからダイを切り出す作業)の際の切り代が含まれていないからだ。このダイシングの最大手は国内のディスコだが、条件にもよるのだが概ね切り代として100μmほどの寸法が必要である。なので、実際には図2の様に10.1mm×10.1mmになる訳で、その分0.1ドルほど価格が上がることになる。もちろん100平方mmものダイサイズならスマートフォン向けのアプリケーションプロセッサなどのアプリケーションの範疇なので、ここで0.1ドルあがるのはそれほど問題ではない。ところがMCUの場合、ダイサイズが数十平方mm台はおろか、数平方mm台で済んでしまう場合すらあることだ。とりあえずPad Limit(外に配線を引き出すために必要なPad部を取るために最低限必要な面積)は無視して、ダイサイズと製造コスト、およびエリア利用率(ウェハの何%を実際にダイとして利用したか)をまとめたのがグラフ1である。実はコストそのものは、ダイサイズが0.1平方mmでも1平方mmでもさして違わない(0.01ドル/0.06ドル)事が判る。コストが0.1ドルになるのは2平方mm、0.2ドルになるのは4平方mmからである。つまり、むやみやたらに小さくしても原価が下がるとは限らないことだ。ということで、再びCortex-M7のエリアサイズの話に戻る。先ほどのPhoto20を例に取ると、アナログ回路部はプロセスを微細化しても小さくならない事が多い。これらは何しろ受動部品であり、例えばコンデンサは体積で容量が違うから、プロセス微細化にあわせて底面積を小さくするためには高さをその分増す必要がある。ただこれは現実には結構難しく、結局底面積は殆ど代わらない。これはインダクタンス(コイル)や抵抗でも同じことで、なのでプロセス微細化の恩恵は受けない。ところがそれ以外の部分、つまりCPUコアやSRAM、Flash Memoryなどは全部微細化に応じて寸法が小さくなる。先ほどのCortex-M3/4/7の寸法の比率が正しいとすれば、Photo20におけるCPUパイプライン部の面積は90nmで凡そ0.9平方mm。FPUやらキャッシュやらmulti-AHB bus matrixやらを全部含んだ面積は2.7平方mm、ダイサイズ全体としては6平方mmあたりではないかと想像される。うちアナログ部は1割の0.6平方mmといったところか。さて、ではこれを仮に40nmに微細化するとどうなるか? というと、アナログの0.6平方mmはそのままだが、残る5.4平方mmは1.1平方mm程度にまで縮小されてしまう。アナログをあわせても2平方mmに達しないという予測が立つわけだ。ましてやこれを28nmにもってたらどうなるか…というと、アナログとあわせても1.1平方mm程度に収まってしまう計算になる。そろそろ、効率が悪いというか、「もう少し機能を追加してダイサイズ増やしてもいいんじゃないか?」という領域に入ってきているのがお分かりいただけよう。ましてや、先ほど無視したPad Limitの話が出てくると話はさらに困難になる。Photo21で、ダイの周囲に結構大きな丸い端子が見えているのが判ると思うが、これが外部に信号線を引っ張り出すためのPadと呼ばれる領域である。MCUでもある程度のピン数が必要な場合は、外周にこのための領域をきちんと確保する必要がある。問題は、これを小さくするとむしろコストが上がることだ。こちらは後工程でリード線を貼り付ける作業を行う場所だから、これが小さいと難易度が上がってしまい、下手をするとダイコストよりもパッケージコストが高くつきかねない。手頃な価格にパッケージコストを抑えるためにはある程度のダイサイズが必要であり、今の試算だとSTM32F7をそのまま40nmに持ち込むとやや割高になりかねない。もう少しTCMを増量するとかFlashの容量を増やすなどの形でダイサイズを大きくしたほうが経済合理性に適うだろう。実はこの経済合理性の壁が、Cortex-M7が今後主流になってゆくだろうと想像される最大の理由である。先のテーブルで、Cortex-M3の28nm HPMを利用したエリアサイズが僅か0.01平方mmであることを示した(これそのものはARMが示している数字である)。つまり正方形だと100μm×100μm、ダイシングの切り代と同じ幅という事になってしまう。いくら周辺機器やメモリをてんこ盛りにするといっても、CPUパワーが無ければそうしたものは宝の持ち腐れになってしまうわけで、Cortex-M7はそれなりにエリアサイズを食うという意味でも、周辺回路や大容量メモリを使い切る性能があるという意味でも、こうした最先端プロセスに適した製品だという訳だ。トランジスタコストを考えれば、古いプロセスを使い続けるよりも先端プロセスに移行したほうが安くなるのは明白であり、となると130nm~90nmにいつまでも留まるというのは価格競争力の低下に繋がるからこれもありえない。先にSpansionがCortex-M7ベースのFM7を40nmプロセスで製造するという話をこちらでご紹介したが、動機は同じ事と思われる。実際、40nmやその先の28nmに移行するMCUはCortex-M7を利用した先端製品に留まり、既存のCortex-M3/M4のほとんどは90nm世代に留まりそうだ。技術的可能性で言えば65/55nmプロセスというアイディアもあるはずだが、いくつかのMCUベンダーに聞いた限りでは65nmに移行するという計画は現状持ち合わせていないそうだ。実はここまで書いてこなかったもう1つのアイディアがある。それはマルチプロセッサ(MP)化だ。実はMCUとマルチプロセッサはそれほど相性が悪くない。例えば複数の処理を決められた時間で必ずこなす、という(MCUにはよくありがちな)作業を、タイマー割り込みなど使いながらうまくハンドリングするのは結構大変である。ところが複数の処理を別々のコアに割り当ててしまえば、それぞれの処理のレスポンス時間が正確に見積もりできるので、システム構築が非常に楽になる。実際そうしたコンセプトのマルチコアMCUもあるし、ARMベースでもNXPの「LPC4300」の様なCortex-M4/M0の製品が存在する。これだとコアの数だけエリアサイズを食うから、微細化したプロセスには丁度手頃なソリューションである。にも関わらずこの方法が普及しない最大の理由は、現在のARM v7-Mにはマルチプロセッサのための標準サポートが含まれていないためだ。NXPの製品にしても、現在は同社独自の方法でコア間の同期や通信を行っており、折角のARMのエコシステムの利点を損なっている。解決法は簡単で、ARMがMP拡張を施せば済むのだが、冒頭に触れたとおりARM TechCon 2014の折にIan Ferguson氏にこれを確認したところ「Lock Stepはともかく、MPはCortex-Rシリーズの領分で、Cortex-Mでは今のところサポートの予定は無い」と明確に断言されてしまった。そんなわけで、当面はCortex-M7が40nm以降のMCU市場を牽引してゆくことになると思われる。あるいは今年中にはひょっとしてARM v8-Mが発表され、そこにMP対応が入ったりするのかもしれないが、そのあたりまではまだ正確に見通すのは難しい。この節の冒頭に述べた通り、この段落は基本的に与太話である。どの辺が与太話かといえば、エリアサイズの推定のあたりが非常にラフすぎる&大胆に推定しまくりの計算だからであるが、桁のレベルでは間違ってないとは思っているので、その程度の精度だと理解していただければ幸いである。
2015年02月16日オリンパスイメージングは、2月上旬発売を予定していた新製品の同社ミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M5 Mark II」、交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」の発売日を2月20日に決定した。価格はオープンで、推定市場価格はボディ単体が110,000円前後、14-150mm II レンズキットが160,000円前後、12-50mm EZ レンズキットが130,000円前後。「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6II」の希望小売価格は81,000円(税別)。3月31日までの期間中に、OM-D E-M5 Mark IIを予約・購入した人が対象となるキャンペーンも発表している。期間中に購入した応募者全員に、30mm幅のショルダーストラップ「CSS-P118」、焦点距離30mm相当(35mm判換算時)のボディーキャップレンズ「BCL-1580」、モンベルギフトカード5,000円分のうち、いずれかをプレゼントする。対象製品はOM-D E-M5 Mark IIのボディ単体、「14-150mm II レンズキット」、「12-50mm EZ レンズキット」の全カラーで、申込締め切りは4月7日。「OM-D E-M5 Mark II」はマイクロフォーサーズ規格に準拠したミラーレス一眼カメラ。2012年3月発表の従来モデル「OM-D E-M5」から、5軸VCM手ぶれ補正機能をさらに改良し、シャッタースピード5段分の補正性能まで強化した。主な仕様は、マウントがマイクロフォーサーズ、撮像素子が4/3型(17.3×13mm)・有効1,605万画素のLive MOSセンサー、対応感度がLOW(ISO100相当)~ISO25600、シャッター速度が1/8,000~60秒。本体サイズはW123.7×D44.5×H85mm、重量は本体のみで約417g、バッテリーとメモリーカードを含む状態で約469g。「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」は、2010年に発売された「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6」の後継モデル。35mm判換算時において焦点距離28-300mmをカバーする高倍率10.7倍ズームレンズでありながら、レンズ最大径は約64mmでスリムさをキープしている。主な仕様は、焦点距離が14-150mm(35mm判換算で28-300mmの画角に相当)、開放絞りがF4.0-5.6、最小絞りがF22。絞り羽枚数は7枚(円形絞り)、フィルター径は58mm、本体サイズは最大径が63.5mm、全長が83mm、重量は約285g。
2015年02月13日オリンパスは、2月12日より横浜市・パシフィコ横浜で開催中の「CP+2015」にて、未発表チタンカラーの「OM-D E-M5 Mark II」や開発表明をしたばかりの魚眼レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO」などを展示している。以下、同社ブースで撮影した写真を中心にレポートしていく。同社ブースのメインステージではオープンして間もなく、オリンパスイメージング 代表取締役社長 小川治男氏がカメラ事業について講演した。小川氏はカメラ事業の歩みから話を進め、初代オリンパスペンやOM-1といった名機を生み出していく流れの中で、自然と「小型軽量がオリンパスカメラのフィロソフィー」になっていったと紹介。OM-Dシリーズには、14の技術ロードマップがあり、レンズの軽量化や5軸手ぶれ補正からなる「圧倒的な機動性とテクノロジー」があらゆる束縛からの解放を約束するとした。また、創業80周年にあたる2016年は「記念モデルを投入したい」として、オリンパスのものづくりの精神を継続して、開発に取り組んでいくと力強く結んだ。○未発表チタンカラーの「OM-D E-M5 Mark II」など同社のブースは、2月5日に発表したばかりの「OM-D E-M5 Mark II」など、OM-Dシリーズのタッチ&トライコーナーを大きく中央に配置。同じく、2月5日発表の円筒型のレンズ交換式カメラ「AIR A01」のコーナーでは、実機に触れられるほか、3Dプリンターを使用したオプションパーツや超望遠キットを参考展示している。
2015年02月12日オリンパスイメージングは2月5日、同社のミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M5 MarkII」の購入者を対象としたプレゼントキャンペーンを開始した。3月31日までの期間中に、OM-D E-M5 MarkIIを予約・購入した人が対象となるキャンペーン。期間中に購入した応募者全員に、30mm幅のショルダーストラップ「CSS-P118」、焦点距離30mm相当(35mm判換算時)のボディーキャップレンズ「BCL-1580」、モンベルギフトカード5,000円分の3景品のうち、いずれかをプレゼントする。対象製品はOM-D E-M5 MarkIIのボディ単体、「14-150mm II レンズキット」、「12-50mm EZ レンズキット」の全カラーで、申込締め切りは4月7日まで。また、OM-D E-M5 MarkIIとあわせて「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」を購入した人には10,000円を郵便為替証書にてキャッシュバックする。OM-D E-M5 MarkIIはマイクロフォーサーズ規格に準拠したミラーレス一眼カメラ。2012年3月発表の従来モデル「OM-D E-M5」から、5軸VCM手ぶれ補正機能に磨きをかけ、シャッタースピード5段分の補正性能にまで強化した。発売は2月下旬。価格はオープンで、推定市場価格はボディ単体が110,000円前後、14-150mm II レンズキットが160,000円前後、12-50mm EZ レンズキットが130,000円前後だ(いずれも税別)。
2015年02月09日オリンパスイメージングは2月5日、マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼カメラ「OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII」を発表した。発売は2月下旬で、価格はオープン。推定市場価格は、ボディ単体が110,000円前後、14-150mm II レンズキットが160,000円前後、12-50mm EZ レンズキットが130,000円前後。本体カラーはブラックとシルバーの2種類を用意する。名機「OLYMPUS OM」シリーズの系譜にあたるミラーレス一眼カメラとして人気を博してきた「OM-D E-M5」(2012年3月発売)の後継機「OM-D E-M5 MarkII」が登場した。5軸VCM手ぶれ補正機能に磨きをかけ、シャッタースピード5段分の補正性能にまで強化。シネマ品質の動画を手持ちで撮影できる「OM-D MOVIE」を特長とする。小型軽量かつ防塵防滴のボディコンセプトは健在で、OM-D E-M5 MarkIIでは新たにマイナス10度の環境でも使用できる耐低温性能も備えた。前作E-M5で課題となっていた操作ボタンのクリック感やグリップの厚みを改善するなど、操作性の向上も図っている。そのほか、バリアングル液晶(3型)やWi-Fi機能の搭載、同梱されるフラッシュがバウンス可能な「FL-LM3」となったことも前作からの進化点だ。EVF(電子ビューファインダー)は上位機「E-M1」と同じ236万ドット、倍率1.48倍のものを採用。撮影タイムラグに関しては前作E-M5から45%短縮し、世界最短を実現。連写性能も最大10コマ/秒、RAW撮影時で5コマ/秒に向上した。また、1/8000秒の高速メカニカルシャッターも使用可能となった。新機能の「40Mハイレゾショット」では、有効1,605万画素のCMOSセンサーを0.5ピクセル単位で高速に動かしながら撮影し、4,000万画素相当の高解像度写真を合成する。OM-D E-M5 MarkIIの主な仕様は、マウントがマイクロフォーサーズ、撮像素子が4/3型(17.3×13mm)・有効1,605万画素のLive MOSセンサー、対応感度がLOW(ISO100相当)~ISO25600、シャッター速度が1/8,000~60秒。本体サイズはW123.7×D44.5×H85mm、重量は本体のみで約417g、バッテリーとメモリーカードを含む状態で約469gとなっている。
2015年02月05日リンクスインターナショナルは30日、PLEXTOR製のPCI Express 2.0 x2対応SSD「M6e Black Edition PCIe Series SSD」シリーズを発表した。128GB / 256GB / 512GBの3モデルを用意し、2月7日から発売する。店頭予想価格は、128GBモデルが20,630円前後、256GBモデルが34,370円前後、512GBモデルが62,620円前後。各モデルとも、コントローラに「Marvell 88SS9183」、NANDフラッシュメモリに東芝製の19nm Toggle NANDを採用。DDR3キャッシュメモリの容量は、128GBモデルが256MB、256GBモデルが512MB、512GBモデルが1024MBだ。AHCI互換を備え、OS標準のAHCIドライバで動作する。UEFIブートとBIOSブートをサポートしており、OSの起動ストレージとして利用可能だ。各モデルの主要パフォーマンスは下表の通り。本体にはヒートシンクカバーを設けており、継続的なストレージアクセスで熱を持つ場合でも効率的な廃熱を行う。温度上昇による各チップの性能低下を抑制し、長寿命化にも貢献する。そのほか、外部SATA電源コネクタ(接続は必須ではない)、アクセスLED用ピンヘッダを備えている。SSD RAMキャッシュ機能の「PlexTurbo 2.0」を搭載し、主に3つの機能で構成される。「Performance Boost」はアクセス頻度に応じてデータを自動検出し、最適なキャッシュパターンを適用。「Safe Power Loss」は、停電や意図しないシステムダウンからキャッシュデータを保護し、「Life Extension Mechanism」は独自アルゴリズムでSSDの劣化を抑制する。また、TRIM、S.M.A.R.T.、NCQ、AES 256bit暗号化といった機能もサポート。フォームファクタはPCI Expressで、x4スロット、x8スロット、x16スロットで使用できる。本体サイズはW180.98×L121.04×H22.39mm、重量は最大180g。対応OSは、64bit版のWindows 7 / 8 / 8.1、Windows Server 2008 / 2012 / 2012 R2、Linux系。セキュアイレースやS.M.A.R.T.情報取得といった機能を持つソフトウェア「Plextor SSD ユーティリティ」が付属する。
2015年01月30日サン電子は1月15日、FA市場向けにPLCや産業機械、プラント施設などの各種装置の遠隔監視、遠隔制御を可能にするクラウド型ワイヤレスM2Mプラットフォーム「M2MGrid Platform」を発表した。1月下旬より提供を開始する。同プラットフォームは、サン電子が2014年8月に株式取得および業務提携を行ったイスラエルBacsoftがサービス提供している、工場設備やプラント施設などのFA市場向け遠隔監視・制御用ワイヤレスM2Mプラットフォームである。今回、サン電子では日本国内のユーザー向けに最適化およびクラウドサービス化を行い、日本国内とアジア地域をターゲットに展開していくという。具体的には、「M2MGrid Platform」は、PLCや産業機械、センサデバイスなどの各種装置と連携し、機器情報の収集・管理、機器の状態監視・異常通報、機器の制御、データ保存を可能とするアプリケーションをサン電子が日本国内で運営するクラウド型のM2MGrid共通プラットフォームとして提供される。また、PLCなどの制御を可能とするアプリケーション搭載の専用ゲートウェイに同社の「Rooster GX」を採用することで、通信機器からクラウドサービスまでワンストップで提供できるとしている。これにより、高い信頼性を有する遠隔監視、遠隔制御システムを、短期間、低コストで構築することができ、機器の状態の見える化や、機器が持つビッグデータの有効活用を実現することで、ユーザーの付加価値向上に貢献するとしている。なおコストとしては、導入費用が約20万円(税別)で、1サービスあたり年間契約5万円(同)となっているほか、顧客ごとの見える化を促進するダッシュボード作成用のAPIも別途提供が可能。こちらも標準契約は年間契約で導入年で20万円(同)、次年度以降で10万円(同)としている。
2015年01月15日ニュマークジャパンコーポレーションは、M-AUDIOブランドの小型USBオーディオ・インタフェース「M-Track mk2」および「M-Track Plus mk2」を発売した。価格はいずれもオープンプライスで、市場予想価格はM-Track mk2が1万4,800円、M-Track Plus mk2が1万9,800円。「M-Track mk2」は、頑丈なメタルシャシーボディを採用したコンパクトな2チャンネルUSBオーディオ・インタフェース。ファンタム電源に対応し、ギターやベース、ボーカルレコーディングなど多様な入力ソースが利用可能なふたつのXLR/1/4"ライン入力端子を装備。USBバスパワー駆動に対応。Ableton Live Lite、Waves(Audio Track/Eddie Kramer Effect Channel/TrueVerb)などのソフトが付属する。一方、「M-Track Plus mk2」は、24bit/96kHzの高解像度サウンドを有する、メタルシャシーボディの小型USB2.0オーディオ・インタフェース。ファンタム電源、およびライン/インストゥルメント切り替えスイッチを装備しそれぞれダイレクトに調整が可能な2つのXLR/1/4”ライン入力端子を装備。USBバスパワー駆動に対応。Ableton Live Lite、Cubase LE 7、Waves(Audio Track/Eddie Kramer Effect Channel/TrueVerb)などのソフトが付属する。
2015年01月09日●驚かされる圧倒的な軽さエプソンダイレクトが12月9日に発売したモバイルノート「Endeavor NA511E」は、使いやすい13.3型ディスプレイに1.2kg程度の軽量ボディ、そして6.8時間の長時間駆動を実現とメインマシンとしてもモバイルマシンとしても優れているのが魅力だ。さっそく、試用レポートをお届けしたい。Endeavor NA511Eは、14型ディスプレイを採用していた「Endeavor NA601E」の後継モデル。光学ドライブは非搭載となったが、より軽く、より長時間駆動となりモバイル性能を大幅に向上させている。さらに、低電圧版のCore i7や最大16GBのメモリ、2台のストレージを搭載可能など、パーツの選択肢も幅広くなっている。■[製品名] Endeavor NA511Eテスト機の主な仕様[CPU] Intel Core i7-4510U (1.70GHz)[メモリ] PC3L-12800 16GB[グラフィックス] Intel HD Graphics 4400(CPU内蔵)[ディスプレイ] 13.3型ワイド液晶 (1,366×768ドット)[ストレージ] 256GB M.2 HDD[光学ドライブ] なし[サイズ/重量] W319×D226×H21mm/約1.14kg[バッテリ駆動時間] 約9.4時間 (JEITA 1.0) / 約6.8時間 (JEITA 2.0) [OS] Windows 8.1 64bit[直販価格] 152,000円 (税別・送料別)○驚かされる圧倒的な軽さ手にとって最初に驚くのは軽さだ。ストレージにM.2 SSDを選択した場合の重量は約1.14kg。持ったときに中身がちゃんと入っているのかと違和感を感じるほどの軽さだ。ストレージを2.5インチHDDにした場合でも、約1.2kgと同レベルの軽さとなっている。薄さに関しては、21mmと驚くような数値ではないが、天面にはマグネシウム合金を採用し、約200kgfの強度を実現。満員電車の圧力でも安心して持ち運べるのは、質実剛健のイメージが強い同社のこだわりといえるだろう。液晶ディスプレイは解像度1,366×768ドットの13.3型ワイドで、パネルは光沢のないノングレアとビジネス向けの仕様だ。タッチ操作には非対応となっている。解像度がフルHDではないのが唯一残念なところ。13.3型ではフルHDを超える解像度を備えるノートPCも増えてきているだけに、BTOメニューとして用意してほしかったところだ。インタフェース類は、左側面にUSB 2.0とマイク/ヘッドホン端子、右側面にはメモリカードスロット、USB 3.0×2基となっている。ヒンジ部に近いUSB 3.0は電源オフや休止状態でもUSB機器に充電できる「USB充電機能」に対応する。このほか、背面にHDMIとD-Sub出力、有線LAN端子を配置しており、据え置き時にケーブルが左右に延びることもない。ワイヤレス通信機能はオプション扱いで、IEEE802.11a/b/g/n/acとBluetooth 4.0+EDRをプラス3,000円で追加可能だ。●使いやすいキーボード○使いやすいキーボードキーボードはキーピッチが約18mm、ストロークが約1.7mmと十分なサイズが確保されている。軽量ノートということもあり、強めに押すと多少のたわみは感じるが、ほとんど気にならないレベルだ。[Enter]や[BackSpace]など、使用頻度の高いキーが大きくなっているなど、非常に使いやすいキー配列だ。また、BIOSの設定を変更することで、キーボード左下の[Ctrl]と[Fn]キーの役割を入れ替え可能。細かいところでは、タッチパッドや無線機能のオン/オフスイッチがキーボードの上部に用意されているのも気が利いている。○カスタマイズの幅が広く、内部にもアクセスしやすいここではBTOオプションについて紹介しよう。CPUはCore i7-4510U (2.0GHz)またはCore i5-4210U (1.7GHz)を選択可能。どちらも2コア/4スレッドで、内蔵GPUはIntel HD Graphic 4400だ。メモリは2GB~16GBまで用意。ストレージの選択肢はとくに幅広く、M.2 SSDは128/256/512GBの3種類、HDDは250/500GBの2種類だが、それぞれ回転数が5400rpmと7200pmのモデルが用意されており、実質4種類から選べる。ちなみに、M.2 SSDとHDDを両方搭載も可能だ。また、内部にアクセスして、メモリの換装なども行いやすいのがポイント。M.2 SSDを選択した場合、ストレージ用の2.5インチベイが空いているので、SSDやHDDを増設できる。こうした拡張作業は自己責任となるが、後からアップグレードできる余地があるのは心強い。●ベンチマークで性能をみる○ベンチマークで性能をみるここからはベンチマークで性能をチェックしよう。テスト機の仕様は、CPUがCore i7-4510U、メモリが16GB、ストレージが256GBのM.2 SSDとほぼ最高といえる構成となっている。使用したのは、総合ベンチマークソフト「PCMark 8」で、テストに用いたワークロードは「Home coneventional」。Core i7といっても省電力で2コア4スレッドなので、それほど高い数値ではないが、不満を感じることはほとんどないだろう。また、負荷がかかると背面の排気口から冷却ファンの音が漏れてくる。うるさいというほどではないが、静かな場所だと多少気になるかもしれない。また、ストレージの転送速度を測る「CrystalDiskMark」では、ランダムリードが500MB/秒に迫るとかなり高い数値となった。ちなみに、搭載されているM.2 SSDは「LITEON IT L8T-256L9G」。カタログスペックでは、シーケンシャルリード/ライトが520MB/秒、440MB/秒となっており、それに近い実力が発揮されている。最後にバッテリ駆動テストも実行した。BBenchを使用し、Windows 8.1の電源プランを「バランス」設定にし、10秒ごとにキー入力、1分ごとにWeb巡回を行う条件で測定したところ、約7時間15分という結果となった。JEITA測定法1.0によるカタログ値は9.4時間、JEITA測定法2.0で6.8時間となっているため、ほぼスペック通りの結果が出ているといえる。これならば、1日安心して持ち運べるといっていいだろう。軽量で持ち運びしやすく、基本スペックも高く、パーツの選択肢も幅広いと様々なニーズに応えられる汎用性の高いモバイルノートだ。それだけにディスプレイの解像度がフルHDに届いていないのが残念だが、軽くて使いやすいモバイルノートを求めているならチェックして損のない一台といえる。
2014年12月25日マッドキャッツはこのほど、同社のゲーミングキーボード「S.T.R.I.K.E.」シリーズの新モデルとして、「S.T.R.I.K.E.TE Tournament Edition Mechanical Gaming Keyboard Matte Black」を発表した。26日より発売し、希望小売価格は15,984円。「S.T.R.I.K.E.」シリーズの従来モデルでは、キースイッチにメンブレン構造を採用してきたが、「S.T.R.I.K.E.TE Tournament Edition Mechanical Gaming Keyboard Matte Black」では、中国Kailhの茶軸メカニカルスイッチ(押下圧45g)を採用する。アンチゴースト機能を備え、最大30キーの同時入力に対応する「Nキーロールオーバー」機能を搭載する。キー配列は英語109キー。キーにはバックライトを内蔵し、エリア別に輝度を5段階で調節できるほか、W/A/S/Dキーや矢印キーなどの使用頻度が高いキーだけを明るくすることもできる。左上部に7個と矢印キー付近に5個で合計12個のマクロキーを搭載する。それぞれ3パターンのマクロが登録可能で、最大36個のコマンドを登録できる。また、Mad Catz独自のユーティリティ「A.P.P」では、最大255個のキーストロークコマンドを保存できる。さらにLeague of LegendsやWorld of tanksといった人気ゲーム向けのプロファイルも用意する。キーピッチは19mmでキーストロークは4mm、インタフェースはUSB、本体サイズはW508×D210×H70mm。重量は1,580g。対応OSはWindows Visita / 7 / 8。
2014年12月22日エプソンダイレクトは9日、13.3型のモバイルノートPC「Endeavor NA511E」を発売した。ストレージにM.2 SSDを選択した際の重量は1.14kgとなっている。直販価格は税別109,000円~。Endeavor NA511Eは、ストレージにM.2 SSDもしくは2.5型HDD、さらに双方の同時搭載を可能としたことが特徴だ。バッテリ駆動時間はJEITA測定法Ver1.0で約9.4時間、同2.0で約6.8時間(Windows 8.1利用時)。天面の素材にマグネシウム合金を採用し、約200kgfの耐圧テストをクリアしている。基本構成は、CPUがIntel Core i5-4210U(1.7GHz)、メモリが2GB、グラフィックスがIntel HD Graphics 4400、ディスプレイが13.3型液晶(1,366×768ドット)、ストレージが250GB HDD、光学ドライブが非搭載、OSがWindows 8.1 64bit。サイズはW319×D226×H21mm、基本構成時の重量は約1.2kg。BTOオプションとして、Intel Core i7-4510Uや128GB/256GB/512GBのM.2 SSD、Windows 7などの選択肢を用意している。
2014年12月09日オンキヨーは12月4日、同社が運営するハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」で使用できるプリペイドカード「e-onkyo musicハイレゾプリペイドカード」を、12月5日よりビックカメラなどで発売すると発表した。販売価格は5,000円(消費税対象外)。e-onkyo musicでは、2005年のサービス開始当初より、決済手段はクレジットカードのみとなっていた。2014年10月よりスマートフォンやタブレットでの決済も可能となったが、これらも実質的にクレジットカードに紐付けされている。e-onkyo musicハイレゾプリペイドカードは、ユーザーのアカウントに5,000円分のチャージを行うもの。クレジットカードを持たない人でも、ハイレゾ楽曲を購入できるようになる。なお、カードの利用には、購入から6カ月間の有効期限が設けられている。また、同社は、ハイレゾ導入をワンストップでサポートするサポートカード『「教えて!ホットライン」e-onkyo musicハイレゾおまかせカード』も、12月5日より発売する。販売価格は5,000円(消費税対象外)。サポートカードを購入すると、e-onkyo musicでのハイレゾ音源のダウンロードから再生までの一連の手順のサポートを、電話とリモート操作で受けることができる。なお、サポートカードには、ハイレゾ音源を3曲ダウンロードできるクーポンも付属している。2種類のカードが購入できるのは、ビックカメラ22店舗とソフマップ3店舗。なお、2015年2月をめどに、その他のビックカメラ、ソフマップ、コジマの各店舗で取り扱いを開始する予定となっている。カード購入が可能なビックカメラ22店舗(2014年12月4日時点)渋谷ハチ公口店、池袋本店、池袋東口店、立川店、なんば店、有楽町店、札幌店、新宿西口店、池袋西口店、天神2号館、名古屋駅西店、大宮西口そごう店、柏店、藤沢店、ラゾーナ川崎店、JR京都駅店、岡山駅前店、新横浜店、JR八王子駅店、ビックロ新宿東口店、赤坂見附駅店、新潟店カード購入が可能なソフマップ3店舗(同)秋葉原本館、なんばザウルス2、神戸ハーバーランド店
2014年12月04日