ジバンシィ(Givenchy)の2024年春夏ウィメンズコレクションがフランス・パリで2023年9月28日(木)に発表された。軽やかなハーモニー今季、ジバンシィが提案したのは、春風を纏っているかのようなエアリーなコレクション。繰り返し提案したされた透け感のあるアイテムは、素肌を見せるようにあえて1枚で着用している。レザー×シアー素材本来重い印象を与えるレザーを使ったウェアは、シアートップスを1枚忍ばせたり手元に透け感のあるオペラグローブを合わせることで軽やかな印象へアシストした。ビーズのフリンジそんな軽快なコレクションにリズミカルなアクセントを加えるのは、煌めくビーズのフリンジ。胸元にフェミニンなレースを配したワンピースは、中にビーズフリンジのスカートを合わせることで、奥行き感と動きをプラスした。可憐なフラワーモチーフ水彩画のようなタッチで描かれたフラワーモチーフは、可憐な表情が魅力的。シアー素材の上に描かれた花の絵は、生地の繊細な質感と相まってよりいっそう儚げな佇まいに仕上げている。カチューシャ×ジュエリーカチューシャを使ったヘアスタイルが提案されたのも今季の特徴といえる。カチューシャによって顔周りをスッキリさせ、イヤリングやイヤーカフの輝きを引き立たせた。軽やかなペールカラーカラーパレットはブラックをベースに、イエローやミントグリーンといったペールカラーを織り交ぜて今季らしい柔らかくエアリーな印象に。ベージュとミントグリーンの優しい色味で構成したルックは、鮮やかなレッドのソックスとシルバーのバッグを差し込むことでメリハリのあるスタイリングに仕上げた。
2023年10月02日ジバンシィは、2024年春夏ウィメンズコレクションを発表しました。エコール・ミリテールの敷地内に設置された、コラボレーティブ・アーキテクチャー・ラボラトリーのガブリエル・カラトラバ氏がデザインした現代的なスカルプチャーの中を舞台にショーは開催されました。Courtesy of GIVENCHYエレガンスとは本能的なものです。シフォンドレスのドレープ、彫刻のようなネックラインの曲線、手描きの花の優美さ。ジバンシィ2024年春夏ウィメンズコレクションでは、伝統の遺伝によって形作られたエレガンスと、シンプルでありたいという現代人の願望を重ね合わせます。クリエイティブ・ディレクターのマシュー・M・ウィリアムズは、メゾンに対する直感的なアプローチを通じて、彼の周囲にいる女性たちのワードローブのメンタリティを反映させたエレガンスの現代的な文法を表現しています。Courtesy of GIVENCHYシルエットは緊張感とリラックス感を掛け合わせます。紳士用ウールの建築的な砂時計型テーラリングは、ネックラインとヘムラインに沿って半月型のカーブを描きます。背中が大きく開いたジャケットやドレスは、オートクチュールというワードを想起させます。逆に、ソフトな構造のダブルブレストのブレザーは、繊細なダッチェスサテンで作られたオペラコートの現代的なテイストと呼応して、包み込むようなフレームを作り出しています。スカートスーツは、アンクル丈のスカートとフライトジャケットで再び活性化されています。Courtesy of GIVENCHYエレガンスの永遠のシンボルである花は、ユベール・ド・ジバンシィの庭園に対する情熱のアーカイブの中で、マシュー・M・ウィリアムズがレクリエーションとインスピレーションの源として表現しています。花々は、刺繍や手描きのモチーフ、プリント、彫刻のようなメタル・ジュエリーなど、コレクションのパレットを彩り、全体を通して具現化されています。メゾンのエレガンスの象徴であるレースは、ドレスのラッフルに再び活かされます。パール、ガラス、クリスタルの格子模様のドレスやスカートでは、宝石が衣服に姿を変えるのです。Courtesy of GIVENCHYメゾンの象徴であるドレープを、半透明のオーバーレイの中にシースやシャーリング、ノットを施したセカンドスキンのフィルトラージュのドレスで表現しています。シフォン、タフタ、オーガンザといった異なる生地をつなぎ合わせ、同じ花柄をあしらったドレスがいくつも登場します。マッドシルクは絹を川の泥の中に沈めて染める明朝時代の染色技法で、優美なドレスに揺れ動くレザーのような効果を与えます。この素材は『ヴォワイユー』のバッグから取り入れたハードウエアのディテールが施されたレザーテーラリングと呼応します。Courtesy of GIVENCHYフォーマルウエアは、今シーズンの彫刻的なラインとフラワーモチーフを、ロゼットカクテルドレスやバラの形に渦を巻いたタフタやサテンのドレスで表現しています。透け感のあるシフォンのドレスはコレクションのドレープを象徴しています。クリスタルのチョーカー、フープイヤリング、イヤカフ、リングにはペンダントパールがあしらわれ、クラシックなパールネックレスに反映されています。クリスタルをちりばめたチョーカーとキューバンチェーンが融合し、リングにはメタル製のバラがあしらわれています。ヘアコーム型のヘッドバンドは、ゴールドやシルバー仕上げのアリスバンドに変身します。Courtesy of GIVENCHYメッシュのオーバーレイに包まれたポインテッド・スティレットは、アンクルストラップでブーツのシルエットへと広がり、レザーとクリスタルにブラックやパステルカラーのメッシュがあしらわれています。ポインテッド・ミュールに巻き付けられたマッドシルク、半透明のファブリック、レザーが花のような装飾を作り出しています。ドレープとツイストが施されたオープントゥのミュールはシャーリングのモチーフを取り入れたもので、シグネチャーの『シャークロックブーツ』はストレッチレザーのオープントゥのスティレットバージョンに再解釈されています。クラシックなエレガンスに敬意を表し、ミニマムなドルセーパンプスは、コレクションの洗練されたシルエットを引き立てています。Courtesy of GIVENCHY『ヴォワイユー』ラインは、徐々に変化するスライドチェーンストラップと、分厚いエッチングのハードウエアバックルで縁取られた新しい台形のフォルムで登場します。エンボス加工を施したクロコダイルやロゼット状にシャーリングしたスリムなクラッチバッグは、細い“ブラチェーン”をあしらったストラップが特徴です。ストラップで開閉する大型の軽量トートバッグとドレッシーなバックル付きトップハンドバッグはカーフスキンとキャンバス製。新しいハードウエアのモチーフは、ユベール・ド・ジバンシィの自宅のインテリアからインスピレーションを得ています。新しい4Gバックルはドレスとサングラスを装飾し、抽象的な鳥の装飾は柔らかいラムスキンのクラッチとショルダーバッグを建築的に表現しています。Courtesy of GIVENCHYCourtesy of GIVENCHYCourtesy of GIVENCHYCourtesy of GIVENCHYお問い合わせ:ジバンシィ ジャパン0120-218-025
2023年09月30日CFCL(シーエフシーエル)の2024年春夏コレクションが2023年9月26日(火)にフランス・パリで発表された。テーマは「New Land」。スマートシティ「ザ・ライン」を着想源にサウジアラビアの砂漠で建設中のスマートシティ「ザ・ライン」。本来住みにくいとされる砂漠という地に、快適に過ごせる空間を作るというこのプロジェクトに興味を持ったCFCLのデザイナー・高橋悠介は、「ザ・ライン」を今季の着想源とし、テーマに「New Land」を掲げた。そんな今季は、自然が持つ複雑な色彩や半透明の素材を使用しながら、曖昧で美しい幻想的なコレクションを展開していく。ラメ糸を使用した近未来的なルック草花を表現したシルバーのオブジェが彩りを添える近未来的な会場。まず最初に現れたのは、会場と呼応するようなシルバーのラメ糸で編み上げられたタートルネックのニットに、ブラックのセットアップを合わせたルックだ。シルバー×ブラックで構成されたルックが終わると、今度はトップスからドレス、バッグまでシルバーで統一されたルックが提案され、コレクションに漂うフューチャリスティックなムードを高めていった。滝をイメージしたストライプ柄乾いた大地に流れ落ちる滝をイメージしたというストライプ柄のドレスは、細いブルーのラインがアクセントに。上部は細め、下部は太めのストライプ柄を採用することで、ダイナミックな印象に仕上げている。見る角度によって表情が変わる柄“菌”を由来するグループは、菌糸のように枝分かれして広がるストライプ柄が特徴。凹凸のある生地となっており、見る角度によって表情が変わるのも面白い。またパイル地のように膨らみのある“リーフ”と名付けられたシリーズも展開された。ミラーフィルムを手縫いしたドレスファーストコレクションから発表し続けている「POTTERY」からは、半透明のドレスに細長いミラーフィルムを施したドレッシーな新作が登場。約2,500枚ものフィルムを65時間かけて手縫いしたドレスなど、コンピュータプログラミングと手仕事を組み合わせたアイテムはコレクションの中でも一際存在感を放っていた。なお、コレクションで登場したサングラスは全て、フォーナインズ(999.9)とコラボレーションしたもの。⼀本の⽷から編み出されるCFCLのニットウェアをイメージして、しなやかな⼀本線を描くようなデザインに仕上げている。
2023年09月29日Mame Kurogouchi は、2024年春夏コレクションをパリで発表しました。Spring Summer 2024 “Fragments”プレコレクションをメインコレクションへと集約し、年に2回の発表へと移⾏後初となる2024年春夏コレクションでは、佐賀県有⽥町を尋ね、17世紀前半の⽇本磁器のあけぼのの記憶を宿す初期伊万⾥の陶⽚を介した、過去と現代の陶⼯たちのものづくりをめぐる対話に⽿を澄ませ、記憶のかけらと⽩磁素地のあわいから⽴ち上がる物語を洋服へと翻訳してゆきます。Courtesy of Mame Kurogouchi⼤陸の陶⼯がもたらした技術から芳醇したものづくりが、時代を経て国内の陶⼯たちの⼿により独⾃の⼟壌を形成する様に⿊河内は魅せられます。現代の作家にして、17世紀初頭の初期伊万⾥の顕現を試みる⼩物成窯の⼭本亮平・平倉ゆき、17世紀中頃からはじまる初期⾊絵への共鳴を作品化する浜野まゆみらによる案内によって、⿊河内は初期伊万⾥が興隆した数⼗年の歴史を再訪しながら、作⾵の和様化と個性化、そしてその裏にある試⾏錯誤や染付が語る⽇常への⽬線を学びます。考古学的探究と対話に基づく過去と現代の並置が洋服として発芽し、今シーズンの多様なスタイルへと落とし込まれます。Courtesy of Mame Kurogouchiさまざまなトーンや質感のホワイト、エクリュ、ミントグリーンのファブリックは、かつての陶⼯たちが恋焦がれた素地の⾊である「⽩」を⽣み出す試⾏錯誤の過程で⽣まれた初期伊万⾥の淡いトーンにインスパイアされ、情感豊かな涼やかさでもって表現され、今季のコレクションを彩るキーカラーとなります。Courtesy of Mame Kurogouchiガラス質の半透明な釉薬が素地に絡みつき、柔らかな輝きを湛える初期伊万⾥の佇まいは、シアーなラメジャージーのシリーズによる艶めきに変換され、まるで釉薬が流れるかのように素肌の上を覆います。ムラ染めのジャカードが印象的なショートブルゾンやロングジレ、⼿作業による絞り染めが施されたアシンメトリーなドレスは、釉薬の奥に朦朧と浮かび上がる景⾊すら想起させます。初期伊万⾥に⾒られる特徴的な技術の⼀つである「陽刻」がもう⼀つの重要な要素となりコレクションの姿を浮かび上がらせます。紋様⼊りの型を押し当て、柄を浮かび上がらせるこの技術にインスパイアされたいくつかのピースは、⿊河内が「やきものを洋服へと変換」する試みの結果、コレクションを代表するテクニックとして採⽤されます。特殊なエンボス技術により、オリジナルの草花モチーフがデニムパンツやデニムジャケット、オーバーサイズシルクコットンドレスやシャツの上で⽂字通り浮かび上がり、静かに、のびのびと躍動します。陽刻が触知させる凹凸は花柄だけでなく、リサイクルポリエステルによる天竺ジャカードのコンパクトなドレスやトップスの幾何学的な肌⽬といったミニマムなピースへも緩やかに接続されます。Courtesy of Mame Kurogouchi初期伊万⾥の陶⽚に描かれた、⼭⽔や花⿃の⾵韻は現代の⾵景へと翻訳され、⿊河内⾃⾝の記憶と混じり合い、表現されます。絵付けで多⽤された草花のモチーフを思わせるジャカードが、ブランドのシグネチャースタイルであるドレスやアクティブなジャンプスーツで登場。唐の景⾊を絵付けの⼿本とする時代を経て、のちの陶⼯が⾃⾝の⾝の回りの景⾊を描き始めたことに習い、⿊河内は⾃⾝が繰り返し訪ねた佐賀の景⾊を洋服に定着させてゆきます。たっぷりした余⽩と共に、まるで陶⽚のような鋭い切り替えが施されたシアーニットのドレスやトップスの胸元を飾る海景にはじまり、シルクのコートやセットアップに織り込まれた唐⾵の景⾊もまた、⿊河内の極めてパーソナルな記憶のかけらの投影であり、同⼀平⾯上に配されたさまざまなモチーフが、過去から現在、現在から過去へと往還する振幅でノスタルジーの世界へ誘います。Courtesy of Mame Kurogouchiアシンメトリーなデザインと繊細なハンドワークによるニットキャミソールや、カジュアルなニットベストは、⼤⼩さまざまな破⽚を繋ぎ合わせたかのようなデザインにより、複雑で個性的なモチーフの共存を可能にしながら、かけらとなり散在してなお雄弁に過去の記憶を伝える陶⽚を柔らかに纏うことを可能にします。Courtesy of Mame Kurogouchiいくつかのルックにディテーリングされた2種の陶器ボタンがコレクションを引き締める重要なフラグメントとなります。染付のボタンは佐賀県有⽥町の⼩物成窯、陽刻のボタンは作家の浜野まゆみのサポートの下、⿊河内の⼿により形作られました。Courtesy of Mame KurogouchiCourtesy of Mame KurogouchiCourtesy of Mame KurogouchiCourtesy of Mame Kurogouchi
2023年09月29日ディオール(DIOR)の2024年春夏ウィメンズコレクションがフランス・パリで2023年9月26日(火)に発表された。強く、凛とした女性たちイタリア人アーティスト、エレナ・ベラントーニによるビデオインスタレーション作品《NOT HER》を壁一面に映し出しながら発表した今シーズン。300枚以上の性差別的な広告で構成された作品を投影しながら、現代の女性たちに向けた力強いコレクションを披露した。落ち着いたカラーをベースにカラーパレットは、ランウェイを構成するフューシャピンク×イエローのヴィヴィッドな色味とは対照的な、ブラックやグレーがベース。花々が咲き誇るホワイトのレースドレスやスカートなどフェミニンなアイテムも差し込まれたが、足元に無骨なミリタリーブーツと合わせることで、力強い女性像を描いた。ワンショルダーのトップス右肩を大胆に見せるワンショルダーのトップスが繰り返し提案されたのも今季の特徴。特に多用されたワンショルダーのシャツは、メンズウェアのような端正な佇まいでありながら、女性らしいなだらかなショルダーラインを見せることで、センシュアルなムードを纏わせている。焼けたようなデザインイタリアの前衛美術を牽引したアンフォルメルを代表するアーティスト、アルベルト・ブッリの作風を落とし込んだアイテムも目を引く。裾が焼けてしまったようなデザインのデニムジャケットやデニムスカートが展開されたほか、所々裂けてしまったようなディテールが印象的なニットスカートも披露された。パリの街並みをモチーフにしたプリントなどプリントは、パリの街並みをモチーフにしたパターンの一部をぼやけさせ、曖昧にしたものが登場。チェスターコートやロングパンツにのせたエッフェル塔のプリントも同様に、輪郭をぼやけさせている。また、タロットカードを思わせるパターンや花柄は、グレージュ×ブラックで表現することで今季らしい落ち着きと冷静さを併せ持った印象に。ワイドな「バー」ジャケットディオールのアイコニックな「バー」ジャケットは、女性の身体の形をそのまま再現するかのようなラインを描きながらも、ややワイドに仕上げているのが特徴。中に忍ばせた白シャツは、周囲の目やルールを気にせずに自分らしいファッションを楽しむように裾をアウトして着用した。
2023年09月29日ヴェルサーチェ(VERSACE)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで発表された。チェッカーボード柄にフォーカスヴェルサーチェが今季のメインパターンに選んだのは、1982年春夏に登場して以来、多くのコレクションに使用されているチェッカーボード柄。ピンク、ブルー、ミントグリーン、ペールイエローといったパステルカラーにホワイトという軽やかなコントラストを効かせながら、フレッシュなムードに包まれたコレクションを展開していく。シャープなラインシルエットは、シャープなラインが際立つものが散見された。チェッカーボード柄のスクエアネックドレスや、胸元にトライアングルのカットアウトを施したミニ丈ドレスがその好例。一方でドレープを効かせたロングドレスや丸みを帯びたコートなど、やわらかなラインを描くアイテムも時折差し込まれた。ビジューを配したデニムウェア煌めくフラワーモチーフやクリスタルなど、ジュエリーのような華やかさを添える装飾にも注目したい。チェッカーボード柄のドレスやノーカラーのジャケットは、大ぶりのクリスタルを配すことでまるでネックレスを付けているかのような首元に。カジュアルなデニムジャケットやデニムパンツは、ビジューの輝きによってクチュールライクな装いに仕上げている。メタルメッシュやシルクなど光沢感のある素材光沢感のある素材が多用されたのも今季の特徴。メタルメッシュ素材にレースを合わせたドレスや艶やかなシルクシャツが、コレクションに抜け感と軽やかなアクセントをプラスしていた。
2023年09月29日アナ スイ(ANNA SUI)の2024年春夏コレクションが、アメリカ・ニューヨークにて発表された。広大な海にインスパイア2024春夏のアナ スイが表現するのは、広大な海とそこに存在する生命の美しさへの賛美。デザイナーであるアナ・スイが人生で最もゴージャスだと感じた、オーストラリア・ゴールドコーストの珊瑚礁と生き物たちに着想を得たコレクションを展開する。虹色の煌めきを纏って今季を象徴するのは、真珠や貝殻の煌めきを纏ったかのような光沢感のあるルックたち。ピンクのフラワー柄ジャケットやケープコート、メタリックパープルのジャケット、メタリックブルーのショートパンツなどが、ルックの中で一際存在感を放っていた。メタリックカラーは、ブルーとパープル、シルバーを合わせることで、見る角度によって印象が変わるというギミックを効かせている。また、南国の楽園を思わせる素材使いも特徴的だ。テラー織りのジャケットとスコートをはじめ、クロシェ編みのビキニ、スパンコール付きのギンガムチェックシャツなどが散見された。タイダイ柄に煌めきをのせたロングワンピースや、魚座のジャカード織ドレス、スパンコールを全面にあしらったセットアップなどは、纏う人にキラキラとした輝きをもたらしている。鮮やかなカラーパレットカラーパレットは、海のいきいきとした魚や珊瑚礁を表すようなグリーンやピンク、パープル、イエローといった鮮やかな色味がメイン。差し色として、レッドやホワイトが時折折り込まれていたのもポイントだ。さらにボタニカル柄のカラフルなヘッドアクセサリーや、大きめのグラスのアイウェアがワードローブにアクセントを加えていた。
2023年09月28日ディオールは、 9月26日15時(現地時間)パリにて、2024年春夏コレクションを発表しました。© Adrien Dirand/Courtesy of DIORディオール ウィメンズ クリエイティブ ディレクターのマリア・グラツィア・キウリは、過去と未来が同時に存在する「現在」の意味の反映から着想し、2024年春夏コレクションを製作しました。Courtesy of DIOR様々に解釈できる、収束を意味する「現在」というポイントで、これまで以上に、女性が自身の価値に気づき、違いを表現することを手助けする責任がファッションにあるという信念のもと、マリア・グラツィア・キウリはフェミニニティとフェミニズムの関係を探求し続けています。それゆえ彼女は、男性中心の社会において独立を主張し、その体制に異議を唱えてきた反逆者たちに関心を抱きました。Courtesy of DIORその反逆者たちには、魔女や、植物学を伝承し、自然の時間を尊重する、地母神の知恵の継承者などが含まれます。マリア・グラツィア・キウリによる本コレクションのクリエイションにおいては、中世のスタイル、ジャケットがマスキュリニティを体現する、建築的なシルエットが登場しました。いくつかのファブリックは、物質性、時間の記憶、そしてイタリア人アーティストのアルベルト・ブッリの作品に対する深い知識を包含し、裂け目、傷、焦げが洋服の、構成的でパフォーマティブなエレメントとなります。Courtesy of DIORカラーパレットは、灰色、カモミールといった色によって構成されます。ディオールの象徴でもある花柄は、ダークなモチーフとして再解釈され、コントラストを描くX線のフラワーモチーフとなっています。季節を呼ぶ月と太陽の満ち欠け、薬草とファンタジーの動物たちが、このアイコニックなデザインを構成し、時には刺繍として施されます。Courtesy of DIORニットウエアは、体のカーブに寄り添い、締め付けずに包み込むことで、温かくセクシーな印象をもたらし、コレクションにおいて大きな役割を果たします。軽量のメタリックセーターは、鎖帷子を想起させます。Courtesy of DIORエレナ・ベラントーニによるモニュメンタルで、没入感のある芸術作品『NOT HER』は、女性たちを既存の枠組みに閉じ込める固定観念に対して、拒絶する精神を永続させます。Courtesy of DIORCourtesy of DIORこの会場のすべての壁面を占めたビデオインスタレーションは、アナログの反転フラップ表示機を用い、性差別的な広告のビジュアルと、“It’s not her, she’s no longer all that”といった支配的なステレオタイプに対する対位的なフレーズを用いて、エレナ・ベラントーニによってポップな世界観で加工された、彼女自身を含む女性たちが次々に映し出されます。Courtesy of DIORこのようにして、本コレクションは、体と洋服の関係を、とある1日や、懐古的な時間ではなく、複数にまたがる時間の文脈に据える、というアイデアに立ち返らせます。Courtesy of DIORCourtesy of DIORCourtesy of DIORCourtesy of DIORCourtesy of DIORCourtesy of DIOR@DIOR @MariaGraziaChiuri#DIOR #DiorSS24#ディオールファインジュエリーお問い合わせ先:クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2023年09月28日フェラガモ(Ferragamo)の2024年春夏コレクションが2023年9月23日(土)にイタリア・ミラノで発表された。イタリアやカリブ海のドレスコードにフォーカスマクシミリアン・デイヴィスがフォーカスしたのは、自分のペースでファッションやライフスタイルを楽しむイタリア人のドレスコードと、彼のルーツでもあるカリブ海のドレスコード。両者に類似点を見出すと同時に、1960-70年代にイタリアで興った芸術運動「アルテ・ポーヴェラ」もフィーチャーした。日常にある天然素材と人工的な物を組み合わせ、アートへと昇華させたこの芸術運動のコントラストからも着想を得ながら、心地よいリラクシングなコレクションを展開していく。リネンなど涼し気な素材散見されたのは、リネンやコットンといった春夏らしい涼しげな素材。流れるようなシルエットのアウターには、裏地に艶めくサテンを合わせることで上品なムードをプラス。モデルが歩くたびにひらひらとなびく柔らかい素材で仕立てたドレスは、硬いレザーを合わせることでその軽やかな佇まいを際立たせている。フレッシュなカラーベーシックなカラーの中に差し込まれた、明るくフレッシュな色味にも注目したい。ピンク×レッドで構成したドレスは有機的なラインも相まってアクティブな印象に。モノトーンカラーに鮮やかなグリーンを差し込んだドレスはコレクションに軽快なリズムを生み出した。新作バッグ&シューズTストラップにビーズやストーンをあしらったウィメンズサンダルや、素肌を見せるようにデザインされたメンズシューズなど、シューズも開放的な印象を与えるものばかり。バッグは、フェラガモの新たなアイコンバッグ「ハグ」から今季のムードにぴったりなキャンバス×レザーのバージョンが登場したほか、ヴィンテージのライターケースから着想を得たクロージャーがアクセントになった新作ショルダーバッグなど、今季も新作が充実のラインナップで展開される。
2023年09月27日グッチ(GUCCI)の2024年春夏ウィメンズコレクションが2023年9月22日(金)に発表された。今季はサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)によるデビューコレクションとなる。サバト・デ・サルノによるデビューコレクションデコラティブでインパクトのある世界観を提示してきたアレッサンドロ・ミケーレの後任として、グッチのクリエイティブ・ディレクターに就任したサバト・デ・サルノ。プラダ、ドルチェ&ガッバーナ、ヴァレンティノでキャリアを積んできた彼のデビューコレクションは、2024年春夏シーズンの一大トピックスであり、一際熱い視線が注がれていた。そんなサバト・デ・サルノが、グッチの新しい物語のために掲げたタイトルは「GUCCI ANCORA」。イタリア語で“もう一度”と名付けられた新章は、これまでの華美なコレクションとは打って変わって、美しさの本質に迫るような控えめでシンプルなコレクションに仕上げている。キーカラーとなったのは、バーガンディに近い深いレッドカラー 。グッチの創設者グッチオ・グッチがポーターとして働いていた、ロンドンのザ・サヴォイ・ホテルのエレベーターの壁から引用したような深みのあるカラーは、光沢感のあるレザーウェアやフリンジスカートなどコレクションを構成するあらゆるアイテムに登場する。トム・フォードの時代のグッチや1950年代のクラッチバッグに登場したクリスタルの装飾は、ドレスやバッグに施され、一際大きな輝きを放つ。また、コートやスカートにあしらわれた、流れるようなフリンジも目を引いた。ボトムスは、ヘルシーな肌見せを叶えるデザインで。極限まで短く設定したミニ丈のスカートやパンツが展開されたほか、深いスリットが施されたスカートも繰り返し提案された。エレガントなレザースカートにカジュアルなスウェットジャケットを合わせるなど、対照的なアイテムで構成したルックも印象的だ。バッグは、アーカイブのアイコン「ジャッキーバッグ」や 「バンブーハンドル バッグ」が主役となり、今季のキーカラーなど豊富なバリエーションが揃う。シューズで特に目を引いたのは、厚底のホースビットシューズ。また、1960年代後半に初めて発表された、船のいかりから着想を得た「グッチ マリナ チェーン ジュエリー コレクション」を再解釈したボリューミーなネックレスも披露された。Courtesy of Gucci
2023年09月27日バリー(Bally)の2024年春夏コレクションが2023年9月23日(土)にイタリア・ミラノで発表された。軽やかに纏うテーラードウェアブラックのセットアップというシンプルなルックからスタートした今季のバリー。春夏らしい涼しげなムードを纏っているのは、ミニスカートに甲が見えるストラップシューズを合わせているからであろう。肌を大胆に見せるデザイン胸元を大胆に見せるネックラインも、軽快なムードを高めるのに一役買っている。本来重たい印象を与えるレザーも、Uネック×ミニスカートや背中を見せるカットアウトによって軽やかな印象に。プレイフルなイチゴプリントまた、ショー中盤にプレイフルなイチゴプリントを施したワンピースやトップスが登場。カッチリとしたレザーバッグに加え、PVCのバッグカバーにもポップな柄が落とし込まれている。立体的なフラワーモチーフショー終盤には、会場の中心に咲き誇る花々と呼応するように、立体的なフラワーモチーフが施されたデコラティブなピースがお目見え。レザーコートは、あえて立体的なモチーフを見せるようにスタイリングし、その華やかな佇まいをよりいっそう際立たせた。また、花をいけたネックレスやベルトが度々差し込まれたのも、今季ならではの特徴だ。ベル付きバッグチャームコレクションに彩りを添えるバッグは、がま口バッグやフラップが付いたショルダーバッグ、ボクシーなボストンバッグなど幅広く展開。モデルが歩くたびに音が鳴るベル付きチャームは、バッグにプレイフルなアクセントを加えていた。
2023年09月27日プラダ(PRADA)の2024年春夏コレクションが、2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。服作りの手法やテクニックにフォーカスショーのスタートと共に天井から透明の液体が流れ落ちてくる、ユニークな演出によって幕を開けた2024年春夏コレクションのショー。今季は前シーズンのように衣服について考察したり、ストーリーを提案したりということはせず、服作りの手法やテクニックに焦点を当てた。透明感溢れるドレスまず最初に注目したいのは、まるで美しく色づいた雲を纏っているように見える、繊細な表情のドレス。極薄のオーガンザとガザル織を用いたというこの透明感溢れるドレスは、モデルが歩くたびにバックの生地が波打ち、軽快なリズムを刻む。フリンジ×フラワープリントフリンジがあしらわれたアイテムが繰り返し提案されたのも今季の特徴。フラワープリントが施されたフリンジシャツや、ジュエリーのように華やかなアクセントをプラスするメタリックなフリンジベルト、艶のあるフリンジを全面に施したシャツなどが登場した。手作業で施した煌めくパーツコレクションに輝きをプラスする模様は、手作業で施したクリスタル、スタッズ、アイレット、チェーンなどで表現。フリンジドレスに、フローラル柄やスパイラルモチーフをあしらうという高度な技術をもって完成させたピースも提案された。新作バッグバッグは、ミウッチャ・プラダの祖父でプラダの共同創設者であるマリオ・プラダが1913年頃にデザインしたハンドバッグを、ナッパレザーとリナイロンで復刻したモデルが登場。そのアーカイブバッグをオーバーサイズのトートバッグとして再解釈した新作も披露された。
2023年09月26日フェラガモ(FERRAGAMO)は9月23日、ミラノで2024年春夏コレクションを発表しました。Courtesy of FERRAGAMOFERROGAMOの2024年春夏コレクションにおいて、マクシミリアン・デイヴィスはフェラガモで培った哲学を探求し、進化させ、バランスと緊迫感の関係を描きながら、彼独特の美学に自然体な心地よさを吹き込みました。「生地や構造だけでなく、人々がどのように着こなしたいかという点でも、もっと気軽に着られるものにしたかったのです。イタリア人のファッションやライフスタイルは、何事も自分のペースで、自分の時間にやるという考えがベースにあり、カリブ的なリラックスしたムードも垣間見え、とても親しみを感じます。」イタリアとカリブ海のドレスコードの精神に類似点を見出しながら、1960-70年代にイタリアで興った芸術運動であり、日常にある天然素材と人工物を組み合わせ、アートへと昇華させた「アルテ・ポーヴェラ」のコントラストからもインスピレーションを得ています。この2024年春夏コレクションでは、デイリーな素材であるリネンやコットンを、サテンにボンディングしてケープにしたり、レザーのように加工したり、磨き上げられた彫刻のような木製のアクセサリーやディテールと組み合わせられたりと、自然素材を緻密なシルエットで洗練されたスタイルに昇華させました。「とてもピュアでストレートなコレクションにしたいと考えました。親しみやすいワードローブであると同時に、手で触れた感覚がおもしろいものを作りたかったのです。」Courtesy of FERRAGAMOコレクション全体を通して、厳格さと自由との間に革新的な相互作用を感じ取ることができます。レザー仕立てのヴィンテージのような風合いは、気取らない心地よさを表現し、ミッドセンチュリーの仕立てを忠実に再現したような正統派なテーラリングは、流れるようなスラッシュがあしらわれています。フィレンツェの伝統でもあり、一方で18世紀のカリブ海のドレスにも見られるビスコース・ジャージーのドレープには、ルネサンス期の甲冑を彷彿とさせる、硬く光沢のある型押しのブラッシュドレザーのボディスがインサートされて登場します。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOマクシミリアン・デイヴィスのクリエイションに見いだされる倒錯的とも言える感性は、エレガントなデイドレスの胸元の深いカッティングや、パテントのロングブーツとの組み合わせ、メンズのショートパンツの太ももの高い位置でのクロップや、Tシャツの引っ張ったようなツイストなどで、静かにその存在を示しています。「フェティシズムは、私のクリエイションのDNAといえるもので、それを日常生活やワードローブに取り入れることで、新しいモダンなものを生み出せると思っています。」Courtesy of FERRAGAMOフットウエアにもコレクションのテーマがはっきりと表れており、ラテックス加工されたナッパレザーのシューズやラックブーツは、マクシミリアン・デイヴィスの美的感覚に基づくと同時に、フェラガモの誇る靴づくりのクラフツマンシップを活かして、快適な履き心地を実現しました。3Dプリントと亜鉛メッキ加工を施したバナナケージ状のヒールのデザインは、1955年のアーカイブスタイルであるCalypsoよりインスピレーションを得ました。「これまでのコレクションで探求してきたスタイルを、あらためて表現しようと考えました。」とマクシミリアン・デイヴィスは語ります。プラットフォームでおなじみの曲線的なヒールは、ホーンを土台にした光沢のあるサンダルや、ビーズやストーンをあしらったT ストラップに姿を変えました。Courtesy of FERRAGAMOメンズでは、フェラガモの伝統が現代的な表現で蘇ります。オックスフォード、モカシン、ドライバーシューズには、コントラストを効かせたヴィテッロ・ラテックスが組み込まれ、クラシックに新たなひねりが加えられています。同様にハンドバッグも、前回のコレクションから続くグラフィカルなラインと幾何学的なフォルムを継承しています。Courtesy of FERRAGAMOコンテンポラリー・クラシックの代表バッグ「HUG(ハグ)」は、キャンバスやレザーのほか、虹色に輝くポーチのスタイルが登場します。またシンメトリーなシルエットにゆがみと遊び心を加え、フェラガモのアーカイブのライターをクロージャーとして取り入れたラグジュアリーなショルダーバッグ「FIAMMA(フィアンマ)」が新しく登場します。前回のコレクションにも登場したクラシカルなワンハンドルバッグには、今シーズンの自然体なムードを象徴するウッドビーズやフリンジがあしらわれています。メンズのバッグでは、星のようなユニークなシルエットのトートバッグが中心であり、ボンディング素材と金具を極力使わない構造が、ミニマルで軽快な印象を与えます。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOマクシミリアン・デイヴィス/Courtesy of FERRAGAMOお問い合わせ:フェラガモ・ジャパン0120-202-170
2023年09月26日エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで2023年9月21日(木)に発表された。楽しきバカンスへ陽気な音楽に合わせてランウェイを闊歩するモデルたち。その姿はまるでバカンスにでも向かうように楽しげである。リラクシングなジャケット散見されたのは、エレガントでありながらもリラクシングな空気を孕むアイテム。ジャケットは上部と下部をリボンによって繋ぎ合わせることで、抜け感をプラス。ボトムスにはショーツ、インナーにはビキニトップを合わせ、開放的な佇まいを演出した。透明感のある素材ファブリックは、シースルー素材や光沢感のある素材など透明感のあるものが主流。ショー終盤では、ラメ糸やスパンコールが煌めくトップスや、異なる色味の生地を重ね合わせることで幻想的な佇まいに仕上げたスカートなど、透明感と華やかさを併せ持つエレガントなピースが提案された。パステルカラーからヴィヴィッドカラーまでカラーは、ホワイトやネイビーの落ち着いた色味から始まり、グリーンやパープルのパステルカラー、そしてピンクやブルーのヴィヴィッドなカラーへ移行。鮮やかな色味によって軽やかな空気を纏うコレクションを引き締めた。軽やかなムードを纏うバッグ&シューズコレクションに彩りを添えるバッグやシューズもまた開放感溢れる装いで。メッシュやPVC素材のバッグのほか、パステルカラーのレザーを合わせたかごバッグ、両サイドがカットアウトされたレースアップシューズ、シースルーソックスがそのままシューズになったようなアイテムなどが披露された。
2023年09月25日ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW Anderson)の2024年春夏ウィメンズコレクションが発表された。“おもちゃ”のような衣服ジェイ ダブリュー アンダーソンが2023年春夏コレクションで提案するのは、“まるでおもちゃ”のようなプレイフルな衣服。縮んだり、曲がったり、傾いたり、広がったり…見るだけでも思わずワクワクするプロポーションのウェアは、衣服としての実用性・機能性を保ちながらも、遊び心がたっぷり取り入れられている。“まるで紙粘土”なフーディー&ショートパンツ紙粘土で作ったような質感のフーディーやショートパンツは、身体のラインを拾わない立体的なシルエットが印象的。モデルのウエストの細さや、肩の高さなどお構いなしで、アイテム自体の形状が固まっているため、洋服に“着られている感”が満載なのがユニークだ。立体シルエットのニットドレスかぎ針編みのミニドレスは、本来持つやわらかな質感のイメージに反して、パリッとハリ感があるのが新鮮。モデルが歩いても、フレアな裾は立体感を保ったままで、“しなやかそう”な見た目の印象と、実際の質感のギャップに錯覚を起こしてしまう。エアリーな“ポリ袋”トップスポリ袋の中に空気を入れたような、パフィーなシルエットのトップスにも注目。このほかにも、しなやかなカーテンを思わせるドレープドレスや、丸い板をスカートの中に潜ませたドレスなど、個性的なフォルムの衣服が次々に登場した。羽毛が飛び出すMA-1極端なオーバーサイズのMA-1は、破れて中から羽毛が飛び出したようなデザインに。ミリタリーなMA-1をあえてワンピースのように着こなし、ラグジュアリーな雰囲気のフェザーをたっぷり配することで、どこかラグジュアリーなスタイリングに仕上げている。
2023年09月25日アンテプリマ(ANTEPRIMA)の2024年春夏コレクションが2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。トランプをフィーチャーチェロの生演奏をバックに披露されたアンテプリマの2024年春夏コレクション。フィーチャーしたのは、誰もが知るカードゲーム“トランプ”だ。コレクションを構成するあらゆるアイテムに、トランプに登場するモチーフが落とし込まれている。たとえば、ミニ丈のドレスやスカートにはクローバーのモチーフを刺繍で表現。ワンピースにはハートのクイーンが大胆にプリントされている。透け感のある素材素材は、メッシュやオーガンザなど春夏らしい透け感のある素材が主流。ドロップショルダーで仕上げたシースルートップスは、ゆったりとしたシルエットも相まって、抜け感のある涼し気な一着に。ブラックのロングワンピースは、シースルー素材を使用しつつ、サイドに深いスリットを施すことで、軽やかなムードを纏わせた、鮮やかなカラーをミックスカラーは、ホワイト、ブラック、ベージュといったベーシックな色味を基調にしつつ、時折はっとさせるほど鮮やかなグリーンやイエローをミックス。ホワイトのタンクトップとロングパンツには、イエローのシャツを重ねることで、メリハリをプラスした。ミニサイズのワイヤーバッグアンテプリマのアイコニックなワイヤーバッグは、クローバーのモチーフを施した今季らしいデザインが提案されたほか、チェーンやボリューミーなストラップが付いたミニバッグも登場した。
2023年09月25日フェンディ(FENDI)の2024年春夏ウィメンズコレクションが2023年9月20日(水)に発表された。ローマの女性たちに思いを馳せて「ピーカブー」に「マルチポケット バケット」、「フェンディ オリガミ」、そして今季初登場する「フリップ(Flip)」。巨大化されたアイコンバッグのオブジェが並ぶ空間で披露された今シーズン。自分の好きなスタイルを自由に楽しむローマの女性たちに思いを馳せたというコレクションは、心地よく上品なムードに満ち溢れていた。アーカイブから引用したカラーパレットカラーパレットは、豊かな大地やどこまでも広がる青空、温かな光を放つ太陽など、穏やかな自然を思わせるブラウン、グレージュ、淡いブルー、鮮やかなオレンジなどで構成。アシッドイエローにやわらかいベージュを合わせた、だまし絵風のシルクドレスなどのカラーパレットは、カール・ラガーフェルドが手掛けた1999年春夏ウィメンズコレクションから引用している。「FF」ロゴを抽象化アイコニックな「FF」ロゴは抽象化することによって、フレッシュな印象に。抽象化した「FF」ロゴを落とし込んだドレスやトップスが提案されたほか、大胆なカラーブロッキングをもって「FF」ロゴを表現したレザージャケットや、ひらひらと布が舞うストラップレスのニットドレスなどが登場した。ボディコンシャス×大胆なカッティング職人技が光るハンドステッチ「セレリア(Selleria)」が施されたウェアが繰り返し提案されたのも今季の特徴。また、大胆なカットアウトを施した、ボディコンシャスなニットウェアも幅広く展開された。2WAY仕様のバッグ「フリップ」バッグのトピックスは、今季新たに仲間入りする「フリップ」。上部に「F」が配されたトートバッグで、折り曲げることでクラッチバッグとしても楽しめる2WAY仕様のアイテムだ。また、「マルチポケット バケット」のミニサイズや、「フェンディ オリガミ」の新色もランウェイへ。シューズは、ゴールドのアンクルストラップが付いたバレエシューズやパンプス、バッグやコートにも使用されたスネイクレザーのブーツなどが登場する。
2023年09月25日ディーゼル(DIESEL)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)に発表された。フリーレイブの最中にショーを開催7,000人以上の観客を招待し、8時間にもおよぶフリーレイブの最中に開催された2024年春夏コレクションのファッションショー。ショースタート時はあいにくの雨だったが、巨大なスクリーンをバックに披露された新作の数々は、悪天候を吹き飛ばすほどのエネルギーに満ち溢れていた。散見されたのは、ディストレス加工が施されたアイテム。ファーストルックで提案されたシースルーのドレスは、ジャージー素材を所々縫い付け、まるで生地が剥がれ落ちているようなユニークな風合いに。赤いプリントを施したデニムウェアは、その鮮やかな色味によってハードな加工をよりいっそう際立たせている。時折差し込まれたカモフラージュ柄や花柄は、内側から柄が透けて見えるようにデザインすることで、奥行き感を演出。また、ペインティングされては剥がされてを繰り返したような、表情豊かなセットアップも提案された。デニムのタンクトップは、実は複数のバッグを繋ぎ合わせて作ったベルトバッグ。垂らして着用すれば、ミニスカートとしても楽しめる。また、カーゴポケットを繋げて作り上げた、カーゴパンツのように見えるユニークなアイテムも登場した。また、ショー後の週末に行われる、ディーゼル主催の無料映画祭の開催を記念した、色鮮やかなアイテムもランウェイへ。雨や日差しで色褪せた映画ポスターをレザーカットプリントで表現したトップスやドレスのほか、ポスターを揉みくちゃにしたような立体的なジャケットも展開された。
2023年09月25日ラルフ ローレン(Ralph Lauren)の2024年春コレクションが、ニューヨークにて発表された。「新しいロマンス」に思いを馳せてラルフ ローレンの2024年春シーズンは、「新しいロマンス」がテーマ。ロマンティックでありながらクール、大胆なのに洗練された雰囲気を纏う女性像を、コレクションに落とし込んだ。芸術的なデニムルックコレクションの序盤に登場したのは、ブルーとホワイトのクラシックな春の色調に彩られたルックだ。花々の刺繍を配したデニムパンツやジャケット、ぼかし染めのフローラルデニムマキシスカートなどが、カジュアルなデニムの装いをアーティスティックに昇華。足元には華奢なヒールを合わせて、女性らしいエレガンスを際立たせた。ロマンティックな刺繍ドレスヴィンテージの世界を思わせるホワイトの刺繍ドレスは、スカート部分をティアードデザインにすることで一層ロマンティックに。ハットやブラックタイなどのマニッシュな小物使いで、ドレスの甘さを中和している。ブラック×ゴールドのダイナミックな彩りデニムルックから一転、中盤には、ブラックとゴールドに彩られたゴージャスなピースがお目見え。艶めくゴールドの素材で再解釈したアイコニックなポロシャツや、メタリックな輝きのメッシュドレス、スパンコール刺繍が輝くスカートなどが、大胆でモダンな雰囲気を演出する。官能的なエキゾチシズムショーはやがて、官能的でエキゾチックなムードへ。光沢感のある開襟シャツや、身体のラインに沿って豊かなドレープを湛えたパレオ、ホルターネックのトップスなどが、エメラルドグリーンやパープル、ターコイズブルーといったカラフルなパレットで提案された。
2023年09月24日エトロ(ETRO)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)にイタリア・ミラノで発表された。大胆に、時に軽やかにマルコ・デ・ ヴィンチェンツォがエトロのクリエイティブ・ディレクターに就任してから2年目となる今シーズン。前シーズンに続き、今季もエネルギッシュな柄を大胆に落とし込んだアイテムが豊富なバリエーションで展開された。フラワーモチーフ×レザーファーストルックは、図案化されたフラワーモチーフをプリントしたインパクトのあるシャツドレスからスタート。続くルックでも、ロング丈のノースリーブワンピースやマーメードスカートにエネルギッシュな柄が落とし込まれていた。いずれもレザーのミニスカートやアウターを合わせることで、上品なムードも携えている。ペイズリー柄のタトゥートップス肌が透けて見えるシースルーのトップスが繰り返し提案されたのも今季の特徴。とりわけ目を引いたのは、モノトーンカラーでありながら、インパクトのあるタトゥートップスだ。アイコニックなペイズリー柄をベースに、タコとエトロのロゴを大胆に配している。軽やかさをプラスするボーダー柄やデニム春夏らしい軽やかなムードを演出する、ボーダー柄のニットアイテムもランウェイへ。また、時折差し込まれたブルーデニムのジャケットやスカートも、コレクションに漂う開放的なムードを高めていく。軽快なリズムを刻むフェザーそしてショー中盤からは、モデルが歩くたびに軽快なリズムを刻むフェザーが施されたアイテムが登場。煌めくラメ糸やビジューの装飾を用いた襟付きトップスは、一際大きな存在感を放つデコラティブな1着となっていた。
2023年09月24日オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)にイタリア・ミラノで発表された。重ねて作る軽快なムードインビテーションと同じブラックとイエローで構成されたルックからスタートした今季のオニツカタイガー。ブラックのロングコートにブラックのトップスを合わせ落ち着いた印象でまとめあげながら、ソール前方にイエローを差し込んだハイカットシューズを合わせることで、プレイフルなムードを纏わせた。抜け感をプラスするシースルー素材そんな軽やかなムードをよりいっそう盛り上げるのは、時折り差し込まれたシースルー素材。ノースリーブトップスは片方のアームを通さずに着用し、その上からシースルードレスを重ねることで、軽やかな奥行き感を演出。ブラックのロングパンツには、シースルーのクルーネックトップスをあえて1枚で着用することで春夏らしい抜け感をプラスしている。煌めくフラワーモチーフ今季は、煌めくビーズで構成されたフラワーモチーフも随所に。端正なブラックのジャケットコートは、全面にフラワーモチーフを施すことで、スタイリッシュさと可憐さを併せ持つ1着に。ロングドレスは、肌を大胆に見せる深いVネックとビーズの繊細な輝きにより、ドレッシーなムードをよりいっそう高めた。鮮やかなプリントショー中盤は、イエローやブルーの鮮やかなプリントが登場。サイドを大胆にカットアウトしたワンピースからノースリーブトップスまで、あらゆるアイテムにボタニカルなプリントが落とし込まれている。いずれも同じ柄のアイテムをいくつも重ねることで、複雑で個性的な面持ちに仕上げている。スニーカーやブーツなど新作シューズシューズは、ソール前方の鮮やかなカラーがアクセントになったスニーカーをはじめ、ワントーンカラーのロングブーツ、多彩なカラーが揃うレースアップサンダルなどが提案された。
2023年09月23日数量限定商品Dr.ルルルン株式会社は9月11日、同社が展開するフェイスマスクブランドルルルンより秋限定の「プレミアムルルルン もみじ(色づく季節の香り)」を数量限定発売すると発表した。一年でもっとも美しい季節である秋は、季節が大きく変わり肌もゆらぎがちな季節である。しかし、美しく色づいた木の葉や旬の果実には肌にもうれしい力が備わっている。「プレミアムルルルン もみじ」はそんな自然の力をふんだんに使って肌をいやす、この季節にしか出会えないルルルンである。2023年9月11日より同社の公式オンラインストアをはじめ、全国のイオンなどで順次取り扱いを開始する。秋のめぐみたっぷりDr.ルルルン株式会社の新商品「プレミアムルルルン もみじ」は、乾燥が気になり始める秋のお肌をしっとりうるおして透明感のある肌へ導いてくれる贅沢なフェイスマスクである。内容量は7枚入りが5袋入って税込み価格1,760円。イロハモミジ葉エキスやイチョウ葉エキス、栗渋皮発酵エキスなど旬のめぐみがたっぷりと配合されており、肌荒れを防いでハリと透明感のある元気な肌へと整えてくれる。また、夏に受けた紫外線などによる乾燥やゆらぎ、ダメージが気になる肌をいやし、使うたびに若々しさあふれるツヤと弾むようなハリを楽しむことができる商品になっている。(画像はプレスリリースより)【参考】※ルルルン公式ホームページ
2023年09月21日オープン セサミ クラブ(OPEN SESAME CLUB)の、2024年春夏ウィメンズコレクションを紹介。きらめく透明感と華やかな色彩で春夏らしくオープン セサミ クラブは、2022年春夏シーズンよりスタートしたニットブランド。南国フルーツのトゲトゲしたフォルムを表現したアイコンニット「ドリアン(Durian)」をはじめ、ユニークな要素を持ちつつもシンプルなデザインに仕上げたニットウェアを展開している。2024年春夏シーズンは、華やかな色彩や透け感、光を受けてキラキラと輝く素材使いによって、春夏らしく明るいムードを描き出す。ぼやけた霧のような質感を表現したリブニット「ヘイズ(haze)」のカーディガンやスカートは、ブルーやイエロー、グリーン、ピンクといったカラーに彩られた繊細な糸を用いてチュールのような佇まいに仕上げた。編地の透明感が、配色の爽やかさを際立てている。アイコンニット「ドリアン」に透け感をプラスアイコンニット「ドリアン」も、シースルー仕様の編地で軽快な雰囲気をプラスしている。ホワイトのノースリーブトップスにはマットな黒のスカートを合わせることで、色・質感の両方でコントラストを効かせ、淡いブルーのトップスには、青と緑の編地を重ねたスカートをコーディネート。また、手編みのコサージュを配したシルバーラメのニットをシアーなトップスに重ねたルックは、花々の動きも相まって、フォルムの躍動感がより一層際立っているのが印象的だ。ニットウェアの多彩な表現全てニットアイテムでありながら、質感やフォルム、装飾のバリエーションが多岐にわたっている点にも注目だ。例えば、帯状の編地をつなぎ合わせたようなニットトップスやパンツは、穴の開いた部分とスリットのように仕上げた裾によって動きのあるデザインに。ニットならではの伸縮性も相まって、生き生きとしたプレイフルな造形を見せる。また、一見シフォンのようにも見えるシアーなニットワイドパンツやニットポロシャツ、最⾼級のオーガニックヘンプ、スーピマコットンを用いてガーゼのような表情に仕上げたジグザグ編みのベストなども登場している。無数にフリルをあしらったニットトップスは、繊細な透かし編みを組み合わせることでレースのような風合いに。左右の裾の長さを変えたアシンメトリーデザインで遊び心を加えつつ、クチュールライクに仕上げている。
2023年09月19日レインメーカー(RAINMAKER)の2024年春夏コレクションが発表された。切り捨ての美今季のインスピレーション源は、琳派、とりわけ江戸時代中期を代表する画家・尾形光琳の名画《燕子花図》。またデザイナー・渡部 宏一は、琳派と同時代の東西史を考察したうえで和装のゆとりや余白、同時代の洋装における曲線や装飾から機能美ではない“美という機能”の解釈へたどり着いた。そんなレインメーカーならではの「切り捨ての美」を表現したコレクションを展開する。燕子花をダイナミックにあしらって今季のムードを最も体現しているのは、着想源となった《燕子花図》のモチーフを大胆にあしらった衣服。銀箔を変色させる、伝統的な焼き箔と近代的な技法を組み合わせることで、現在進行形の“琳派”を表現しているのが特徴だ。その例として、軽やかな素材のワンピースやパンツには、緑青の燕子花が大胆かつしなやかに、流れるようにあしらわれている。余裕から生まれるドレープまた、余裕のある生地使いから生まれる優雅さも今季ならでは。ドレープが美しい深緑のタンクトップをはじめ、裾口がワイドなハーフパンツやオーバーサイズのシャツ、長めの丈のテーラードジャケットなど、シンブルでゆったりとしたシルエットながらも洗練された印象のルックが散見された。静と動のカラーパレットカラーパレットは、ブラックやネイビー、ダークグレー、カーキといった落ち着いたダークトーンを主に採用。そんな静寂を感じさせる配色に、ホワイトのロングシャツやマスタードイエローのカーディガンといった“躍動”を表す差し色が、時折アクセントを加えていた。
2023年09月10日リンシュウ(RYNSHU)の2024年春夏コレクションが、東京・新国立美術館にて発表された。苦くて甘い恋心今季のリンシュウは、“Bitter Sweet Romantic”がテーマ。ロマンティックな恋に落ちたときの甘い瞬間や、淡く苦い思い出、燃え上がるような情熱を衣服に落とし込んだ。そんなコレクションをパリの2024年春夏ファッションウィーク前に、東京にて先行公開。会場の青い光が、ドレスコードであるブラックの装いに身を包んだ観客を照らしていた。軽やかなオーガンジーを纏ってファーストルックには、軽やかに透けるオーガンジー素材のドレスが登場。ネイビーからブルー、ライトブルー、ピンク、ホワイト…と移り変わる甘い恋心を表しているかのようなカラーリングが印象的だ。また、深いブルーのシルクサテンシャツにオーガンジーを組み合わせたシャツドレスや、袖のスリット部分からピンクのオーガンジーが見えるテーラードジャケットなど、エレガントなルックが散見された。密かに燃える想い“胸の内で密かに燃える想い”を体現したデザインも今季ならでは。黄色と赤、黒白のユニークなアート柄を自在に型取り、組み合わせているのが特徴だ。ジャケットをはじめ、ハーフパンツやドレス、ブーツなどの多彩なラインナップには、“自分の気持ちを自由に伝えてほしい”というデザイナー 山地正倫周・りえこの思いが込められている。大胆なカラーパレットまた特徴的なのが、ランウェイの中盤から鮮やかなカラーパレットのルックが披露された点。ブラックやネイビーなどのベーシックカラーとパステルカラーを基調とする中、ピンクのロングジャケットとハーフパンツ、光沢のあるブルーのセットアップや輝くグリーンのドレスが、コレクション全体に大胆なアクセントを加えていた。嵐の前の静けさラストは、ツヤ感のあるブルーとネイビーのテーラードに、立体的なブラックのオーガンジースカートを合わせた“嵐の前の夜明け”を暗示するモダンモノトーンで幕を閉じた。ロマンティックな夏を予感させる。
2023年09月10日ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)の2024年春夏コレクションが、2023年9月2日(土)に発表された。2022年秋冬シーズン以来に続いて、今季のビデオプレゼンテーションにおいても、音楽はダムタイプ(DUMB TYPE)の山中透による。マラルメ、白と黒の星座的附置小鳥の優しいさえずりが重なりつつ始まるビデオプレゼンテーション、そこで言葉が厳として発せられる──「Un coup de dés jamais n’abolira le hasard(さいころのひと振りは決して偶然を廃さないだろう)」。2023年春夏シーズンのテーマを引き継ぎ、「Self-Portrait #2」と銘打たれた今季のドレスドアンドレスドは、19世紀後半を代表するフランスの詩人ステファヌ・マラルメ、特に彼が最晩年に残した詩篇『骰子一擲』──冒頭に引いたテクストは、この作品の謂いである──への関心のもと、ふたたび自己の輪郭をなぞってゆく。マラルメの『骰子一擲』に、いわゆる散文的な筋書きが明確にあるわけではない。むしろこの詩篇は、こうした線状的な進行を解体するものである。すなわち、白いページの上には、大小さまざま、異なる活字で繋がれた種々の語が、一切の句読点なく配置されている。11面にわたる見開きには、「さいころのひと振りは/決して/偶然を/廃さないだろう」という文字が4分割されてまたがる。そして、詩篇中最大の大きさで印刷されたこの主題のまわりに、難船、さいころを振ることをためらう船長、あるいは星座といった副次的なモチーフが、あたかも副旋律のようにして組み入れられているのだ。いわば、白地に黒く描きだされた星座である。そもそもマラルメにとって、文字を書くという行為は、それが白い紙の上に黒いインクの跡を残すことであるように、人間の奥深くに微睡む暗黒に由来するものであった。マラルメはこう書いている──「インクの壺は、一つの意識のように透明なクリスタルガラスだが、底には、暗黒の色をした滴が溜っている。この暗黒の滴というものが、何か或るものが存在するということに関係があるのだ」(マラルメ「限定された行動」松室三郎訳より)。だから白いページの上では、人間のある姿が、黒々と開示されることになる。何よりも黒い文字は、白い紙の支えなくしてありえない。ドレスドアンドレスドが、とりわけブラックとホワイトの無彩色を基調にしていることは、衣服の研ぎ澄まされた造形へと真摯に向き合うという志向にほかならないだろうが、今季、それをマラルメの詩篇に引きつけてよいのかもしれない。ブランドを象徴するシングルブレストやダブルブレストのジャケット、ロングコートはブラックでまとめる一方、シアー素材のドレスはホワイトないしブラックをベースに、『骰子一擲』の詩句を、ボディとは逆のトーンでのせている。ここには、白と黒の厳しい緊張関係がある。先に、『骰子一擲』とはいわば、白と黒とが織りなす星座だと言った。いま「星座」に着目するのならば、それは星々が元から何らかの意味を有しているのではなく、幾つかの星おのおのが持つ輝き、それらのあいだの関係に応じて、何かしらのイメージが浮かび上がるものである。「語群は、あたかも宝石を連ねた玉飾りの上における灯影の一条の連鎖のように、相互間の反射反映によって点火される」(マラルメ「詩の危機」松室三郎訳より)──白い紙の上の黒い染みにすぎない文字、これら語群の絶えざる反射と反映が、虚像を生みだすのだ。語群が互いに反射し合う詩の空間において、「星座」が現実とは異なる位相に立ち現れるなか、なおも現実に身を置いてこれを語る詩人は限りなく無に近づく。存在と虚無のあいだに宙吊りにされた主体は、それでもなお自らの存在を確かめる。鏡。確かなフォルムを支えるウールギャバジン、着るにしたがって身体に馴染んでゆくコットンモールスキンという2023年春夏シーズンの素材を引き継いで、研ぎ澄まされた佇まいに、しかしボクシーなシルエットでささやかな抜け感を漂わせるよう仕立てたテーラリングは、こうして執拗に自身の輪郭をなぞるのだ。もう一度シアードレスに戻るのならば、これは半透明な素材でもって身体を透かして見せ、その像を二重化する。あるいは、きらめきを帯びたトラウザーズは、艶やかなサテンを用いつつも独特の凹凸感を示し、確かな肌理の実在と波打つ光沢の表情のあいだに漂う。『骰子一擲』見開き9ページ目の語句を拾うと、こう読める──「なにひとつ/起こらないだろう/場所しか(RIEN / N’AURA EU LIEU / QUE LE LIEU)」。白いページという場の上に「無(RIEN)」の文字が黒々と立ち現れるように、今季のドレスドアンドレスドは、存在と虚無のあいだに宙吊りにされた自画像を、震えるようにしてなぞっているのではなかろうか──この黒さこそ、「何か或るものが存在するということ」に関係していると、マラルメは語っているのだから。
2023年09月07日ミントデザインズ(mintdesigns)の2024年春夏コレクションが発表された。架空の物語に登場する「スペースシップクラブ」をテーマに第二次世界大戦後の英国において、UFOの目撃情報と記録を60年以上集めてきた“UFOファイル”をより深く究明する「ミントデザインズ・スペースシップクラブ」ーーそんな、とある架空の物語に登場する、架空の組織をテーマとした今シーズン。かつて人々が夢見た宇宙への憧れや恐れを、エレガントにそしてユーモラスに表現したコレクションを展開していく。まず目を引くのは、宇宙の要素を落とし込んだ遊び心溢れるパターン。SFコミックの表紙から着想を得たというポップな柄や、星座や未確認飛行物体を線画で表現した柄が、ワンピースやスカートなどコレクションを構成するあらゆるアイテムに落とし込まれている。アンティークの天体図柄や立ち入り禁止の金網をモチーフにした、個性豊かなパターンもコレクションに漂うプレイフルなムードを盛り上げていく。パンツとシャツのリラクシングなスタイリングには、レントゲン眼鏡の広告ビジュアルをモチーフにした怪しげなデザインのTシャツを合わせ、エッジィなアクセントを加えた。クロップド丈の長袖シャツに半袖シャツを羽織ったスタイリングなど、レイヤードスタイルが繰り返し提案されたのも印象的。シースルートップスに半袖のワンピースを重ねたルックでは、間に黒シャツを忍ばせることで更なる奥行きをプラスしていた。カラーは、ブラックやホワイトのモノトーンカラーがベース。そこにライムイエローやライトブルー、パステルオレンジといった優しいカラーを加えることで、春夏らしい軽やかなムードを纏わせた。
2023年09月05日チノ(CINOH)の2024年春夏コレクションが発表された。機能とデザインが孕む“曖昧さ”チノの2024年春夏コレクションは、機能とデザインの境界に潜む“曖昧さ”にフォーカス。機能性を意図的に取り入れたことがデザインとなり、ディテールやシェイプをデザインすることで機能性が追加される――そんな、本来の目的と結果が異なる衣服を提案する。たとえば本来“機能させるもの”であるボタンは、数を多く配列することで、“装飾”としての役割を強調している。ダブルブレストのベストは、フロントに16個ものボタンをオン。下の6つはあえて外し、裾が風になびくようなシルエットを演出している。煌めく星のような輝きまた今季目を引いたのが、キラキラと光沢感のある素材使い。煌めく星のようなラメを配したカーディガンやブラ、上品な光沢感のスカート、メタリックな輝きのメッシュトップスなどが、アクセントとして随所に差し込まれ、コレクションにゴージャスなムードを付与していた。攻めと守りのバランス感覚全体を通してコレクションは、シャツやジャケット、スラックスといった、チノらしいエレガントかつベーシックなアイテムを中心に展開。そこに、肌を見せるセンシュアルなカッティングやシルエットの遊びを加えることで、攻めと守りの絶妙なバランス感覚を保っているのが印象的だ。たとえば、カフスを配したグレーのトップスは、極短の丈と、極長の袖のコントラストがユニーク。ボトムスには同じくグレーのハイウエストパンツを合わせ、クリーンなセットアップスタイルに仕上げながら、足元はオニツカタイガーとのコラボレーションスニーカーでカジュアルダウンさせている。エネルギッシュな夕焼けカラーを差し込んでカラーは、ホワイト、ブラック、グレーを中心としたシックなモノトーンパレットが中心。そこへ時折、夕焼けを思わせる鮮やかなオレンジやブルーを織り交ぜて、エネルギッシュなムードを差し込んでいたのが印象的だ。
2023年09月04日サポートサーフェス(support surface)の2024年春夏コレクションが2023年9月1日(金)、東京・大手町三井ホールで発表された。"ものづくりの原点"に立ち返ってデザイナー・研壁宣男が、ものづくりの原点である"無いものを作る"ことに改めて奮起した、今季のサポートサーフェス。衣服を作る経験が増えていくごとに、"無いもの""無かったもの"は減っていく。そんな中で日々湧き上がるアイディアを、「大胆さと洗練」というテーマに昇華させたコレクションを展開する。大胆な生地使い象徴的なのは、大胆な生地使いから生まれる、エレガントなシルエットだ。裾幅を広く取ったパンツをはじめ、胸元が深くカットされたノースリーブジャケット、ゆったりとしたヘムラインのスカートなど、“風通しの良さ”とエレガントさのバランスにこだわったルックが登場。余裕のある袖口のブラウスから風が入るような、過去にはない挑戦的なデザインを創出した。いきいきとしたテクスチャー立体的なテクスチャーも今季ならでは。コットンとナイロンを組み合わせたブラウスや、凹凸のある半袖ニットが散見された。さらに、毎シーズン登場する毛羽立ったシャギーには、水洗い後も“ふわふわ”感が残るイタリア産素材を新たに採用している。カラーパレットも大胆にカラーパレットは、ベーシックなホワイトをはじめ、グレーやブラウン、春夏シーズンとしては新鮮なブラックを多く取り入れているのが印象的。ポイントとして“まるでデニム”のようなブルーのコートや、ライトブルーのストライブ柄シャツ、鮮やかなグリーンのドレスなど寒色系を使用。鮮烈なレッドのパンツがランウェイにアクセントを加えていた。
2023年09月04日ルルルン(LuLuLun)の2023年秋スキンケアとして、フェイスマスク「プレミアムルルルン 紅茶(イングリッシュブレックファーストティーの香り)」を数量限定で販売。2023年9月1日(金)より、全国のプラザ・ミニプラ、東急ハンズ、イオンほかにて順次発売する。秋限定“さわやかな紅茶香る”フェイスマスク「プレミアムルルルン 紅茶(イングリッシュブレックファーストティーの香り)」は、心身をリラックスさせる“爽やかな紅茶の香り”が魅力的な秋限定フェイスマスク。忙しい朝や快適な睡眠が欲しい時に、落ち着いたティータイムのような香りでリフレッシュ&リラックスすることができる。香りに加えて、成分として茶葉エキスを配合することで、秋の揺らぎがちな肌を紅茶の恵みでしっかりと整えてくれる。さらに、健康的な肌の皮脂を再現した植物由来の複合オイルで、肌の皮脂バランスを整え、乾燥やごわつきをセーブ。乾燥する季節に肌をうるおし、健やかでキメの整ったハリ肌へ導いてくれる。【詳細】「プレミアムルルルン 紅茶(イングリッシュブレックファーストティーの香り)」7枚入×3袋 1,650円<数量限定>発売日:2023年9月1日(金)発売店舗:全国のプラザ、ミニプラ、東急ハンズ、イオン、ルルルン公式オンラインストアにて順次発売(※一部店舗を除く)【問い合わせ】Dr.ルルルン株式会社フリーダイヤルTEL:0120-200-390
2023年09月04日