エズミ(EZUMi)の2019年春夏コレクションが発表された。テーマは「Untitled:1618」。昨シーズンに引き続き、あえて"無題"とすることで、奥行きのある世界観を見せていく。トッド・マクレランの作品に着想創作のインスピレーション源となったのは、現代アーティスト、トッド・マクレラン。ガジェットをはじめ既に完成されたプロダクトをあえて分解し、すべてのパーツを規則正しく並べた彼の写真作品「Disassembly(分解)シリーズ」に着想を得て、デザイナー・江角泰俊が得意とする構築的なピースを展開していく。パーツごとに分解し再構築用意されたのは、アイテムを一旦パーツごとに分解し、別のアイテムと共に再構築したかのようなピースたち。たとえばデニムパンツのウエストやサイドに注目すると、淡いブルーのデニムをパーツごとに切り分け、インディゴブルーのデニムに張り付けたかのようなディテールが見て取れる。カーキとブラックのカラーブロックが印象的なジャケットは、エポーレット付きの軍服を切り取り、スタンドカラーのミリタリージャケットにドッキングしたかのようなデザインに仕上げた。ファスナーやスナップボタン、複数のポケットなどミリタリーアイテムの優れた機能性は残しつつも、形の異なる2つのジャケットを再構築することでデザイン性を高めている。前から見るとフロントのボタンを開けたデニムシャツワンピースを羽織っているかのようなピースも、背面にはトレンチコートなどに見られるベルト風ディテールが現れる。さらに、バックスタイルには、江角が得意とする美しいプリーツもプラスした。ストライプのオリジナルテキスタイルブラックやベージュ、カーキといったベーシックカラーが主流のコレクションにリズムを生むのは、繊細なマルチストライプのテキスタイル。上品な光沢のあるキュプラを用いたこのオリジナルテキスタイルは、フリルをたっぷりとあしらったブラウスや、ウエストのレースアップが印象的なワンドパンツなどに採用され、コレクション全体に漂う落ち着いたムードにアクセントを加える。
2018年09月11日イザベル マラン エトワール(SABEL MARANT ÉTOILE)が2019年春夏コレクションを発表。
2018年09月01日ファイブノット(5-knot.....)は、2019年春夏コレクションを2018年8月28日(火)に東京・原宿で発表。キューバへの旅からインスパイアクラクションカーのエンジン音から幕を開けたコレクションのインスピレーション源は、キューバ。実際にデザイナーが旅をして刺激を得たのは、キューバのカラフルなストリートアートやコロニアル建築、ラテン音楽に身を委ねる人々の陽気さに加え、路地裏に入った時の生活の様子や、タイルやコンクリートを再利用して建てられた建物に残る痕跡。土地や歴史に根付いた文化や空気感を、ウェアに落とし込んだ。グラフィティやウイスキーボトルのプリント注目したいのは多彩なプリントのファブリック。街中の壁に描かれたカラフルな落書きをイメージしたウォールグラフィティモチーフは、プリント及び刺繍で表現され、オールインワンやロングスカート、ジャケットにあしらわれている。その他、キューバンフラワープリントや、ウイスキーの瓶を並べたボトル柄ジャカード、キューバの首都・ハバナの街並みを描いたプリントなど賑やかでプレイフルなテキスタイルを揃える。リラックスしたシルエットアイテムは、リゾートを思わせるリラックスしたシルエットのワンピースやワイドパンツ、ロングスカートなどが散見された。暖かなイエローのフラワープリントワンピースは、バルーンスリーブで浮遊感のある仕上がりに。なめらかなドレープのティアードスカートや、細かいギャザーと布の分量感でエレガントに仕上げたカラフルなワイドパンツなど、キューバの温暖な気候を投影したかのように晴れやかなピースが展開されている。軽やかな素材シルエットに加え、軽やかな素材を使うことでより一層開放的な雰囲気に。しなやかなレーヨンや、先染めリネン、リネンナイロンなど涼しげな素材が多用されている。スイムウェアの上に羽織ったアロハシャツは、トロピカルなムードとともに、レーヨンのハリ感と光沢によって上品な雰囲気を演出する。ファイブノット初のスイムウェアブランド初となるスイムウェアは、米・カリフォルニア発のサーフブランド、オーシャンパシフィック(Ocean Pacific)とのコラボレーションアイテム。スイムウェアの他にも、レインボーカラーがポイントのカットソーや、ロゴTシャツ、ワンピースなども披露された。また、ハットは、全ての工程を手作業で行うブランド・Kohsuke Inaba Hat Makerとのコラボレーションによるものだ。
2018年08月31日アイドルグループ・けやき坂46の小坂菜緒が23日、パシフィコ横浜で行われたファッション誌『Seventeen』(集英社)の読者招待イベント「Seventeen 夏の学園祭2018」に出演した。6月1日発売の7月号から同誌の専属モデルに仲間入りした小坂。「CECIL McBEE」のステージでは、シースルーのトップスに、ヒョウ柄のミニスカートをあわせたファッションを披露した。また、「EASTBOY」のステージでは、可愛らしい制服コーデで観客を魅了。ランウェイの先端では、投げキスを披露してファンを喜ばせた。「Seventeen 夏の学園祭」は今年で22回目となる読者招待イベント。Seventeenモデルとイケメンタレントによるファッションショーや、「ミスセブンティーン2018」のお披露目、スペシャルライブを開催。最後に、広瀬すずの同誌からの卒業式が行われた。撮影:宮川朋久
2018年08月24日モデルの久間田琳加とマーシュ彩が23日、パシフィコ横浜で行われたファッション誌『Seventeen』(集英社)の読者招待イベント「Seventeen 夏の学園祭2018」に出演した。今回、Seventeen創刊50周年を記念したスペシャルコンテンツとして、1960年代から2000年代のファッションを振り返るステージを開催。Seventeenモデルがそれぞれの年代のファッションを披露した。久間田とマーシュは、1990年代を担当。当時大ブームとなった安室奈美恵をイメージした“アムラー”ファッションで登場し、ミニスカート&ショートパンツに厚底ブーツというスタイルで美脚を披露した。「Seventeen 夏の学園祭」は今年で22回目となる読者招待イベント。Seventeenモデルとイケメンタレントによるファッションショーや、「ミスセブンティーン2018」のお披露目、スペシャルライブを開催。最後に、広瀬すずの同誌からの卒業式が行われた。撮影:宮川朋久
2018年08月23日女優でモデルの広瀬すずが23日、パシフィコ横浜で行われたファッション誌『Seventeen』(集英社)の読者招待イベント「Seventeen 夏の学園祭2018」に登場。同誌からの卒業式が行われ、感極まって涙を流した。はじめに、広瀬の卒業を見届けるために、映画『ちはやふる』シリーズで広瀬と共演した新田真剣佑がサプライズ登場。「こういう忘れられない日を大切にして、みなさんと一緒に楽しんでいってください」と言葉をかけられると、広瀬は「急に家族が来たみたいなテンションになっちゃった。ありがとうございます」とホッとした笑顔を見せた。続いて、姉・アリスからの手紙がサプライズで紹介され、「どんどん成長して、ずっと一線で仕事しているすずは、姉としてはとても自慢の妹です。どんなに忙しくても疲れた顔は現場で見せず、ひたむきに頑張っている姿は素敵でした。これからも頑張ってください」とメッセージが読み上げられた。そして、現役モデルを代表して永野芽郁があいさつ。「Seventeenじゃないところでもきっと会える人だから、さよならな感じはないんですけど」と言いつつ涙を流し、「かわいくてかわいくて、そんな存在でずっと走ってきたすずちゃんを本当に尊敬しています。6年間本当にお疲れ様でした」と思いを伝えた。広瀬は温かいメッセージに感謝し、「Seventeenに入っていなかったらこの世界に入っていないし、今の自分はここにいない」と同誌への思いを語り、「Seventeenが自分の中になかったことがないから、未知の世界だなと思う」と卒業する心境を説明。「ここにいる時間すべて、本当に私の青春でした」と語った。また、「私にとってお姉ちゃんがいたことが一番大きいです。今よりもお姉ちゃんが卒業した時の方が不安で。お姉ちゃんがあんな風に思ってくれていると知らなかったので、すごい幸せだなと思いました」と姉・アリスへの思いを涙ながらに告白。「これからもここにいるモデルちゃんたちに負けないように、みなさんにまた応援してもらえるように努力します」と決意を新たにした。そして、Seventeenモデルとして最後のランウェイを歩き、「すずちゃん大好き」というメッセージが書かれたボードが掲げられると、感激した表情に。最後に「私にとって特別な日になりました!」と感謝の言葉を伝えた。広瀬は2012年8月、同誌の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」でグランプリを受賞し、同年10月にデビュー。約6年間にわたって専属モデルとして活躍してきた。撮影:宮川朋久
2018年08月23日堀内太郎によるタロウホリウチ(TARO HORIUCHI)が2019年春夏コレクションを発表した。画家ジョージア・オキーフ(Georgia O’Keeffe)が描いた淡く強い花や骨、風景の美しさや、ミニマル画家として知られるアグネス・マーティン(Agnes Martin)が描く淡々と並び連ねる線の重なりといった、女性アーティストが表現する強さや繊細さ、危うさのグラデーションをインスピレーションとした今シーズン。ロシア生まれでシンガポール在住のアーティスト、ユリヤ・グリャノヴァ(Yuliya Gryaznova)ともコラボレーションし、彼女が本コレクションのために書き下ろした鮮やかな作品のプリントを施したワンピースや、スカートなどがラインアップする。
2018年08月18日エンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS)は、2019年メンズ&ウィメンズ春夏コレクションを発表。1950年代リゾート&1970年代アウトドア今シーズンは、1950年代のリゾートスタイル、また1970年代のアウトドア、アスレチックテイストの素材やカラーを落とし込んだコレクションを展開。これまでFWK バイ エンジニアド ガーメンツ(FWK BY ENGINEERED GARMENTS)として発表していたウィメンズのピースも、エンジニアド ガーメンツのネームを配して展開。サイジングもXXSからXLまで、幅広いレンジを設ける。メッシュやコットン、ポリエステルなど豊かな素材注目したいのは豊かな素材感。光沢感のあるポリエステルのパーカー軽やかなメッシュ、肌になじむような綿素材など、幅広い素材を自在に駆使しながら、エンジニアド ガーメンツならではの、活動的でアメリカンなスタイルを作り上げた。多彩な素材で表現された様々な形の服を組み合わせ、オープンなマインドでコーディネートを楽しめるようなピースが登場する。エスニック調の柄に織られたテキスタイルのジャケットとタイパンツに、あえてインナーとして組み合わせたツヤ感のあるポリエステルパーカーは、スタイリングのアクセントとして斬新なイメージをもたらす。一方、同じポリエステル素材で仕立てたショート丈のオールインワン、ベストで統一したスタイリングはモードな雰囲気を漂わせる。レッド、ブルー、ネイビーなどのラインが交わるマドラスチェックや、1950年代リゾートの雰囲気を彷彿させるトロピカルなボタニカル柄のウェアも同様に、スタイリングの主役としても、ポイントとしても使うことができるアイテムだ。ボタニカル柄をあしらった、オーセンティックなテーラードジャケットとパンツは、奔放な華やかさがありながらも気品のある仕上がりとなっている。異素材やカラーブロックのパッチワークまた、異素材や異なる色彩のパッチワークも散見されたディテール。前後の見頃をメッシュとコットンで切り替えたベストや、チノとコーデュロイのパッチワーク、粒の異なるドット柄を組み合わせたパッチワークなど、クラフト感のあるウェアが揃う。パッチワークで仕立てたデニムジャケットは、トーンの異なるインディゴのカラーブロックが明るく爽やかな印象。ゆったりとしたデニムパンツと組み合わせることでラフさが増し、親しみやすいスタイリングが完成する。ソフトな色彩の刺繍ジャケットライトブルー、ライトベージュ、カーキなどの柔らかな色彩もまた、親近感や肌なじみの良さを演出する。ソフトな色味のデニム地に黄色の花を刺繍したジャケットは、刺繍ならではのノスタルジックな表情が魅力。マドラスチェックのシャツ、パッチワークデニムのショートパンツ、真っ白なスニーカーを合わせて、軽やかに着こなすことができる。
2018年08月14日エムシーエム(MCM)が、ピッティ・イマージネ・ウオモ94(PITTI IMMAGINE UOMO94)で、新たなデザインチームによるブランド初となる2019年春夏ルフト コレクション(Luft Collection)を発表した。スカイダイビングをモチーフに、パラシュート素材などハイテク機能素材をスポーツアイテムに落とし込み、ラグジュアリーストリートに向けて新たなブランドイメージを構築した。Text: Tatsuya Noda
2018年07月20日クレイグ・グリーン(Craig Green) が ピッティ・イマージネ・ウオモ94(PITTI IMMAGINE UOMO94)の公式イベントとしてボーボリ公園で2019年春夏コレクションを発表した。犯罪現場で見かける人型のチョークライン。枠組みの立体を背負ったモデルは医療用ウェアに血を垂らしたかのようにも見えるラインをドローストリングで描く。言葉にするとおどろおどろしいが、それはポップなコントラストで描かれる。すべてのアイテムがデジタルとヒューマンの境界を模索するかのように、実験的なコレクション。モンクレールとのコラボでもその独自の洋服の解釈を見せる独自のスタイルを提案し続ける姿勢はロンドンのデザイナーならではだ。ショーン・オリバー(Shayne Oliver)、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)、J.W.アンダーソン(J.W.ANDERSON)、タカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)と、カッティングエッジなデザイナーのショーをいち早く紹介してきたピッティ・ウオモならではのキュレーション。Text: Tatsuya Noda
2018年07月20日ピッティ・イマージネ・ウオモ94(PITTI IMMAGINE UOMO94)で、ベッドフォード(BED J.W. FORD)がレオポルダ駅で2019年春夏コレクションを発表した。デザイナーは山岸慎平。ブランドスタートから7年。2017年SSに東京ファッション・ウィークでランウェイデビュー、過去3シーズン日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が支援するパリの合同展示会に参加。今回が初の海外でのショー形式での発表となった。テーラードをベースにジェンダーレスなメンズウエアを提案。秋冬ものに見えるクラシカルな素材感を、ポリエステル素材使いで軽く仕上げ、細部にこだわったラインが美しい。エドワーディアンなど伝統的なスタイルにクラシックな乗馬服のディテールを取り入れ、着物の手描き職人による馬のモチーフなど、メンズのトレンドのひとつであるウエスタンを掘り下げたコンセプトながら、ストリートカジュアルに寄らず、東京のデザイナーらしくモード視点でアイテムを再構築。脇が割かれたコートをショルダー掛けにし、ロングジレと2ウェイになる機能を果たすストラップが、ブランドのアイコンとして表情を作っている。ラフに仕上げた裾や、光沢感のある素材使い、刺繍やニットのさりげないセクシーさは海外のバイヤーからも好評を得た。フィナーレには2019-18年秋冬よりスタートするアディダス オリジナルス(adidas Originals)とのプレも登場した。前シーズンにピッティ・ウオモのゲストデザイナーとして同じ場所でランウェイを発表したタカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)と重ねて、東京から発信されるメンズデザインの新潮流と捉える声も興味深い。Text: Tatsuya Noda
2018年07月20日株式会社オリエンタルランドは、東京ディズニーシーのロストリバーデルタにある「ハンガーステージ」で、2019年夏、新しいエンターテイメントプログラム「ソング・オブ・ミラージュ」をスタートすることを決定した。「ハンガーステージ」のために制作する新しいショーでは、歌とダンスでいっぱいのオリジナルストーリーが展開するという。ミッキーマウスと仲間たちが、かつて多くの冒険家たちの間で話題となった幻の都市、黄金に輝く川の都「リオ・ドラード」を目指して、誰も見たことがない時空を超えた大冒険を繰り広げるという。なお、本エンターテイメントプログラムの導入に伴い、現在「ハンガーステージ」にて公演している「アウト・オブ・シャドウランド」は、2019年3月31日をもって終了する。【公演概要】導入時期:2019年夏(予定)公演時間:約30分登場キャラクター:ミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルドダック、グーフィー(text:cinemacafe.net)
2018年07月17日建て替えのため2015年夏に閉館した、ホテルオークラ東京本館が、新たに「オークラ東京(The Okura Tokyo)」として、2019年9月上旬に開業する。COPYRIGHT 2018 TANIGUCHI and ASSOCIATES ALL RIGHTS RESERVED本ホテルは、今回新たに創設されるホテルオークラグループのトップブランド「オークラ ヘリテージ」と、海外を中心にホテルを展開している「オークラ プレステージ」という、2つのブランドを一体で運営する「Two Brand One Operation」となる。「オークラ ヘリテージ」とは、その国の文化や歴史的遺産を継承した重厚感と気品に満ちたラグジュアリーホテルブランドで、ゆっくり紡がれてきた時間が息づく荘厳な雰囲気とホテルオークラの真髄を極めたもてなしで、至福の時間(とき)を過ごしてもらうことがコンセプト。この2つのブランドを運営する特別なホテルの位置づけで、ホテルオークラ東京から、「The Okura Tokyo」として新たに出発する。オークラ プレステージタワーのロビー COPYRIGHT 2018 TANIGUCHI and ASSOCIATES ALL RIGHTS RESERVEDホテルオークラ東京は、1962年に「海外の模倣ではなく、世界に通じる日本独自のホテルの創造」を目指し開業。これを実現するために「Best A.C.S.」を掲げ、最高の施設(Accommodation)、最高の料理(Cuisine)、最高のサービス(Service)を追求し、以来約55年間、国内外の賓客を迎え入れてきた。新しいホテルの開発コンセプトは、「伝統と革新」。旧本館に息づいていた「日本の伝統美」を継承しつつ、最新の設備 ・機能に刷新。また、ホテルオークラグループが今まで大切にしてきた「Simplicity&Elegance(清楚にして優雅、華美過ぎない洗練された上質さ)」をデザインコンセプトとし、最高の施設でお客様を迎える。さらに、今まで培ってきた料理やサービスも、時代の変化を見据え、より一層の磨きをかけて提供することにより、国内だけではなく、世界の賓客に従来にも増して支持されるホテルを目指す。オークラ プレステージタワーの客室 G.A. DESIGN INTERNATIONAL LIMITED建物は、2つのブランドの特徴をより明確にするために、2棟で構成。高層棟である「オークラ プレステージタワー」では、国際都市 東京の躍動感や洗練さに、和のアクセントを取り込んだコンテンポラリー・ラグジュアリーホテルを創造する。 東京の眺望を満喫できるように、オークラ プレステージブランドの客室を28階以上に設置するとともに、オークラ伝統のレストラン、都内でも屈指の収容人数を誇り、大規模な国際会議などにも対応できる大宴会場なども擁するインターナショナルホテルとなる。一方、中層棟である「オークラ ヘリテージウイング」では、日本の美のエッセンスで創り込む、唯一無二のラグジュアリーホテルを創造。近年の都心部のラグジュアリーホテルがオフィスとの併設ホテルが多い中で、オークラ ヘリテージウイングは、オークラ ヘリテージブランドの広々とした間取りの客室や日本の和を表現する日本料理「山里」、茶室「聴松庵」などのホテル施設に絞って建物を構成し、日本の美を継承するホテルとしての独立性を確保するとともに、国内外の賓客の迎賓館ともなるホテルとして運営する。宿泊の予約は、2019年4月から受付開始予定。スカイチャペル KANKO KIKAKU SEKKEISHAオークラ プレステージタワーのトップフロア41階には、東京湾のベイサイドを望む窓を2面に配し、柔らかな陽光が差し込むスカイチャペルが。天空に浮遊する感覚を演出する白い大理石と、自然の草木柄が綿密にレリーフされたガラススクリーンで構成された空間は、人生の節目となる挙式を明るく華やかで、そして特別な雰囲気に包む。また、同棟の7階には、もう一つのチャペルであるグランドチャペルと神殿も用意。グランドチャペルは、庭園の風景美を偲ばせる特注品のアートワークを特徴とするステンドグラスの壁や、天井の琥珀色のガラスのペンダントが、全面木製のパネルのぬくもりとのコントラストを描き出す。英国に本拠を置くGAインターナショナルが創りだすクラシカルとエレガントのバランスが「一生に一度」の結婚式を祝うのにふさわしい想い出に残る優雅なムードを演出する。神殿は、総檜造りで、旧本館から受け継ぐ鳳凰文の扉と、永遠を意味する橘をモチーフにしたカーペットを配し、新郎新婦の絆を象徴する空間となる。その他の婚礼付帯施設も同フロアに集中し、利便性も高い。宴会・婚礼の予約は、2018年9月から受付を開始する。本建物の建築設計は、大成建設株式会社設計本部を設計統括とした6社による共同設計体制。その中で、ホテルオークラが培ってきた日本の伝統美の継承、そして次世代への橋渡しという観点から、ホテルオークラ東京旧本館ロビーを設計した谷口吉郎の子息である谷口吉生が、2つのホテルロビー、日本の趣を表現する日本料理「山里」等の料飲施設、オークラスクエア等の設計にあたっている。【施設情報】The Okura Tokyo(オークラ東京)住所:東京都港区虎ノ門2-10-4開業日:2019年9月上旬
2018年07月17日軽快なマーチ(行進曲)に乗せて、登場するモデルたちはどこに向かうのだろうか? 武器は勿論、バッグは持たず、両手は常に手ブラ。必要なガジェットは身の回りにすべて携行し、午前中の明るい日差しの中、軽快に歩を進める。『サンダーバード』のテーマに始まり、『戦場にかける橋』の『クワイ川マーチ』、『史上最大の作戦』と、夢見る男たちの郷愁をくすぐるサウンドをバックにコム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN)の2019年春夏コレクションが6月22日、パリファッションウィークで発表された。フロントに大きな立体ポケットの付いたサバイバルベストにボーダーT、イエローのダブルポケットのサコッシュと合わせられた同色のブルゾンに、ポップなカモフラージュパンツ。ブルゾンは漁師たちが海に落ちたときに視認性が良いように着た「ソーウエスターコート(Souwester Coat)」を連想させる。シャツやテーラードジャケットに合わせられたホルスターバッグやウエストバッグは、ウエアと同素材のセットアップ、もしくは軽量ナイロンでボディにフィットしたときのバランスが計算されている。前後で表情を変えるライフベストや防弾チョッキを思わせるさまざまなギアベストと、フルーツ柄のプリントシャツ、ギンガムチェックといったドリーミーなアイテムとの相性が意外性を生む。ミリタリー、ワークウエア、アウトドアなどのユニフォームから機能性やディテールを巧みに取り入れるアイデアやテクニックが先駆的であった同ブランドにとって、それが今やメインストリームになりつつあるメンズファッションの状況のなか、今シーズンはそのディテールの背景をコンサバティブに消化して見せることが目的だったようにも取れる。ジェンダーやシーズン性がどんどん曖昧になっていくメンズモードのなかで、ウエアのユーティリティーを高めることで活動性をフォローしながら、ネイチャー指向へは矛先を向けない。さまざまなスポーツブランドとコラボを重ねながら、そのインディペンデントな視点に救われる。Text: Tatsuya Noda
2018年07月17日阿部千登勢によるサカイ(sacai)がパリファッションウィークで2019春夏メンズと2019年ウィメンズプレスプリングコレクションを発表した。リベラシオン紙が入居していたマレ地区のビルのガレージ、2フロアを使用した会場は自然光が入り、フロアにはレゲエのサウンドシステムよろしくおびただしい数のスピーカーが蛍光テープでシールドされ並べられ、ランウェイを形成する。ネイティブモチーフにミリタリージャケットのパーツがコラージュされたトップスとナイキのロゴのスパッツにネイティブ柄のショートパンツのメンズのファーストルック。続くウィメンズはネイティブモチーフのショート丈のジャケットに、同柄のプリーツをバイアスにレーシーな素材でアシンメトリーに仕上げたドレス。ドレスのヘムにはペンドルトンのタグが大きく付けられ、足元はナイキとのコラボスニーカー。一見してサカイと分かるハイブリッドは今シーズン、ウールのブランケットで知られるペンドルトン(PENDLETON)とのコラボを中心に構成された。毛織物で知られるペンドルトンを春夏シーズンにという試みは、2018-19年秋冬シーズンにハワイアンシャツの老舗ブランド、レインスプーナー(reyn spooner)とのコラボに引き続いての逆転の発想。シーズンのボーダーも疑う、というサカイらしいスピリットを感じさせる。Tシャツやフーディーの胸には“SPRING/SUMMER”の“SUMMER”の上に、赤で“WINTER”の文字が重ねられた。そのネイティブ柄はウィメンズでは細畝コーデュロイ、ニット、プリントとさまざまな素材でパーツがギミックされている。メンズもチェックの上にネイティブ柄がレイヤードされたコートや、ネイティブ柄のカラーのグログランテープをフリンジ的に使用されるのはウィメンズと共通したディテール。デニムとMA-1の解体と再構築、セレブの間で人気のタトゥーアーティスト、ドクター・ウー(Dr. Woo)によるモチーフはニット、デニム、コート、スーベニールジャケットなどさまざまなアイテムに登場し、アームをジップすることでポンチョ風に変化するアイデアはメンズ、ウィメンズともに提案されており、今シーズンの特徴的なアイテムだ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月17日プラダの2019年春夏メンズコレクションがミラノで発表された。60年代のスペイシーなサイケなイメージをポップにこなしたアイテムに注目。Courtesy of Pradaメンズのコレクションをウィメンズに統合するなどこの数シーズン、ランウェイショーが減少傾向にあるミラノメンズ。展示会オーダーだけでショーはスキップというバイヤーが増える中で、彼らの足をミラノに向かわせるのはプラダの存在が大きい。単にメンズのコレクションと言うだけでなく、3ヶ月後に発表されるウィメンズのプロローグの要素も含んでおり、その背景にあるミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)の感じている時代感を知るには、ショー会場の空気感を知っておく必要があるからだ。毎シーズン、AMOがデザインするショーの会場デザインは、そのシーズンのプラダのファッションストーリーを解読する重要な手がかりとなる。今シーズンはネオンライトと透明のシート。客席はすべて透明のインフレータブルスツール。ヴェルナー・パントン(Verner Panton)の60年代の作品だが、ピンクのネオンライトがビニールに透過、反射する不思議なトリップ感が包む。60年代米アニメの『宇宙家族』(原題: The Jetsons)のような空間。ショーの会場に並べられたヴェルナー・パントンのインフレターブルスツールCourtesy of Pradaインナーにグリーン、ピンク、ブルー、マスタード、バーガンディーのハイネックにブラウンのレザーコート、広いラペルのシングルジャケット、サーファーブームの時に流行したホップサックパンツを思わせるベルテッドのニットパンツと無地のアイテム。オープニングは明るいカラーでコーディネートされた70年代カレッジルックを思わせるタイニーなルックが続いた。ショートスリーブのニットシャツの胸や、インに着たハイネックシャツの首元にはプラダのロゴ。ミントグリーンのハイネックにクリースの入ったデニムパンツ、黒のローファーに代表されるキャンピーなインテリスタイルながら、インフレートされたかのようにデフォルメされたフライトキャップ(あるいは闘牛士帽/モンテラ)が、年代やライフスタイルを超越した不思議なバランスを描く。ジャケットだけではなくブルゾン、シャツ、大きな衿のハーフジップのニットプルオーバーなど、ほとんどのトップスがショート丈で、すべてボトムとのボーダーをはっきりさせるシルエット。それは昨今のオーバーサイズのトレンドと袂を分かつプラダの宣言にも映る。特に、超ミニとも言えるショートパンツは白、黒、デニム、オレンジ、バーガンディーなどさまざまなカラーで展開され、新しいイタリアンスタイルを生み出している。北欧のミッドセンチュリーモダンのインテリアファブリックを代表するかのようなフラワーやオプティカルのモチーフ、サイケデリック、アニメ、フォトコラージュなどプリントアイテムはいつもながらの楽しさ。ヴェルナー・パントンのスペイシーなデザインのなかでミウッチャ・プラダのレトロスペクティブが、独特の新しさを感じさせたコレクション。Text: Tatsuya Noda
2018年07月15日ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)が2019年春夏ウィメンズコレクションを発表した。
2018年07月14日デザイナー森下公則による08サーカス(08sircus)の2019年春夏ウィメンズコレクションのルックが公開された。スタンダードなスタイルでありながら、どこかアンバランスさを感じさせる今シーズン。ベーシックライクなシャツはバックスタイルにたっぷりと空気をはらみ、 ヴィンテージ加工を施したサテン地のラップスカートは、ウエストベルトの着脱で様々な陰影を作り出すなど、スタンダードなアイテムをモダンな印象へと昇華させた。カラーパレットはブルーやグレーをメインカラーに、 ゴールデンロッドやオレンジ、カーキを合わせることでクリーンでありながらもアンティークでナードな空気を漂わせている。
2018年07月14日「獺祭あります!」の文字、居酒屋などで一度は見たことがあるのではないでしょうか?獺祭とほかの日本酒って何かが違う……ということは分かっていても、何が違うかを言える方はそう多くはないのでは?今回は“獺祭あります!” の意味とともに、『獺祭酒粕カレー』をご紹介します。 「獺祭あります」ってなんでそんなに有名なの?出典: 『獺祭』は、日本酒の中でも特によく知られている山口県の有名なブランド純米大吟醸酒です。最近では、居酒屋などで“獺祭あります!”と書かれた看板を見かけることも多く、山口県育ちの筆者は誇らしげになります(ほかに誇るものが多くないということもありますが……笑)。他の日本酒と何が違うの?と思われるかもしれませんが、特筆すべきはその製造方針でしょう。獺祭は、通常なら杜氏と蔵人で行われる酒造りを、社長さんと社員さんだけで行っています。平均年齢はかなり若いようで、「若手の社員さんが、あの獺祭を造れるの?」と思ってしまいそうですが、実はここがポイントなんです。通常なら杜氏が十年以上をかけて経験する純米大吟醸だけの仕込み本数を、社員さんはなんと一年でこなすのだとか。短期間に圧倒的な経験を積むことで、ベテラン杜氏にもひけをとらない技術を磨いていくのですね。そして「酔うため売るための酒ではなく味わう酒を求めて」のコンセプトの通り、常識にとらわれず、遠心分離システムなどの新技術を導入したり、温度管理徹底のための設備を充実させたりと、手間とコストをいとわずに、美味しさのための工夫を凝らしているところが違いと言えるでしょう。(詳しくは公式HPを!)これらの工夫と研鑽の結果、数々の賞を受賞しており、日本酒界でも世界でも一目置かれる存在となっています。ここまで名高い日本酒だと、大人気で入荷は難しいもの。「獺祭あります!」とは、「あの特別な獺祭を当店では取り扱っておりますよ~」という居酒屋側のアピールなんですね。 酒粕ってなに?出典: 今回紹介するカレーには、その有名な獺祭の“酒粕(さけかす)”が使用されています。酒粕は、「健康や美容にいい!」というイメージがあるかと思いますが、実際のところ、どんなものなのでしょうか?酒粕とは、日本酒の“もろみ”を圧搾した後に残る白色の固形物のことです。はて……もろみとは?と思った皆さん!筆者もでした。もろみとは日本酒の原料である米(蒸したもの)、米麹、水を発酵させた、おかゆ状の酒のもとのことです。出典: 最終的には、もろみをこして、日本酒と酒粕にわけるのです。つまり、酒粕とは文字通り、お酒をつくる際にできた“カス”なのですね。酒粕は、昔はほとんど捨てられていた時代もあったそうですが、今ではたくさんの活用方法があります。料理に使われることも増えてきていて、レシピサイトを覗いてみると、酒粕を使ったケーキやピクルスなどのレシピがたくさんあります。また、酒粕パックや酒粕の化粧水など、原料に酒粕が使われているスキンケア商品もたくさん見かけます。さらに、栄養分が豊富なことから飼料や肥料として使われることも多いようです。 こだわりぬいた「獺祭」は、酒粕も人気!さて、有名な獺祭を使用した酒粕商品を調べたら、カレーに留まらず、バームクーヘン、ケーキ、アイスクリーム、せんべい、石鹸……さまざまな商品が出てきました。“獺祭”は酒粕も人気なのですね。前置きが長くなりましたが、今回紹介する『獺祭酒粕カレー ビーフ中辛』は、食品メーカー永谷園が販売。Amazonで5個セット3,500円(1パックあたり700円)で発売中です。まろやかで高級感のある上品な味わい。お肉もゴロゴロ入っています。“獺祭”というブランド力がある商品なので、贈り物にもおすすめ。お酒とセットでプレゼントするのも粋ですね! 総評辛さ★★☆☆☆(ほどよい辛さ♡)コスパ★★☆☆☆(やや高級です)贈り物におすすめ★★★★★(お酒好きの方へ!)獺祭と食べたい★★★★★(やっぱり獺祭と一緒にいただきたい!)いかがでしたか?次回から「獺祭あります!」との文字を見たら、その意味がしっくりくるはずです。そんな格別な日本酒『獺祭』の酒粕で作った永谷園の『獺祭酒粕カレービーフ中辛』もぜひ試してみてください!【参考】※ 獺祭の蔵元 旭酒造株式会社【画像】※ kitsune05、KPG_Payless、HikoPhotography/Shutterstock【筆者略歴】MARU
2018年07月11日デザイナー島瀬敬章、パタンナー島村幸大太のタクタク(tac:tac)が、2019年春夏コレクションのルックビジュアルを発表した。今シーズンのビジュアルテーマは一人旅。ファーストルックの羽田空港を出発地点に、浅草寺、秋葉原、増上寺、東京タワーと、東京を象徴する観光名所へ訪れていく。初めて、もしくは久々に東京へ訪れたためか、この地で暮らす誰しもが見慣れたあるシーンを背景に佇む人物は、どこか侘しげ。その様子を切り取るといかにも非日常的。集団や社会に呑み込まれてしまうことほどつまらないものはないのかもしれない。tac:tacの思想にある反骨精神は、日常に対する概念を柔らかく打ち崩していく。男性であるのか、女性であるのか、そんな一つの定義さえ。写真それぞれに刻まれた数字は座標。それをGoogleで検索し、撮影地を辿る遊びも楽しめる仕掛けに。
2018年07月11日川久保玲によるコム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME des GARÇONS HOMME PLUS)が2019年春夏コレクションを6月23日、パリファッションウィークで発表した。残念ながら、今回シートは得られずショーはスタンディング。2重のスタンディングの後ろから最初に見えたのは、モデルの髪型。黒のジャケットにモデルの頭頂部はグレイス・ジョーンズ(Grace Jones)のようなフラットのリーゼント。白人なら80年代キース・ヘリング(Keith Haring)やケニー・シャーフ(Kenny Scharf)と良くつるんでいた、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)回りで良く紹介されていたパフォーマーのジョン・セックス。懐かしい80年代のNYアートシーンを回想していると、ショーが進むうちにそれがソフビ人形のようなウィッグ、かぶりものであることに気付かされる。マルチカラーのボーダーのスーツはシャーリングが施され、サテンのピンクシャツ、グリーンのタイ、フラットヘッドではないが、ポマードで固めたウェービーなヘア。まるでダギー・フィールズ(DUGGIE FIELDS)、日本では資生堂のパーキージーンで覚えている方もいるかもしれない英国のイラストレーターだ。花柄やカラフルなボーダーにボウタイ、ショートパンツのルックはピーウィー・ハーマン(Pee-Wee Herman)でお馴染みのポール・ルーベンス(Paul Reubens)まで思い浮かべてしまう。日本の証券会社のCMにも起用されていた彼がセクシャルな話題で公から姿を消したことが、昨今の「me too」の問題提起につながるのか考えさせてしまうのが、コム デ ギャルソンというブランドの面白いところ。ここまで挙げたさまざまな人物の共通点は、彼らがアバンギャルド。ヒップなアウトサイダーな表情をしていながら、パブリックイメージはスーツで登場していたことだ。今シーズンのテーマは「クレージースーツ」。カモフラ柄シフォンのパーツを重ねたスーツや。身頃、袖にシャーリングを施したエドワーディアンスタイルのロングジャケットや、メッシュのアスレチックシャツを解体し、ハイテク素材で再構築したアスレジャーへの解答とも取れるデザインなど、スーツという枠に固定しながら、現在のあらゆるファッションの要素をコラージュしている。首にチェーンを巻き、ケージを背景にしたモデルたちがケージの中から出てきたのか。入ってきたのかは想像次第だ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月10日アンダーカバー(UNDERCOVER)の2019年春夏メンズコレクションが、6月20日にフランス・パリのパレ・ド・トーキョーで発表された。今シーズンから9月のウィメンズのパリコレでのショーをやめ、6月のパリメンズでの発表にシフトしたことでも注目が集まった。メンズのランウェイは今年1月にイタリア・フィレンツェでピッティ・ウオモのゲストデザイナーとして、ショーを開催。タカヒロミヤシタザソロイスト.の宮下貴裕とのジョイントショーだったが、ピッティでの2回目のコレクション発表となり、高橋盾のメンズデザイナーとしての評価を世界的にさらに高める結果となった。一貫してシーズンコンセプトのストーリーが明確なのはウィメンズのコレクション同様。ピッティ・ウオモで発表された前シーズンは映画『2001年宇宙の旅』へのオマージュだったが、今回のテーマは「ニュー・ウォーリアーズ(THE NEW WARRIORS)」。『2001年宇宙の旅』が公開された約10年後の1979年に公開された米映画『ウォリアーズ(The Warriors)』が下敷きとなっている。会場外にはニュー・ウォーリアーズのロゴのフラッグが掲げられ、計8チームのグラフィックが大きく描かれたフラッグを掲出。ショーはその8グループ各6人の不良チームがフラッグを掲げて次々にランウェイに登場するという構成。モデルとして本木雅弘・内田也哉子夫妻の長男であるUTAが同ショーでパリコレデビューを果たした。各チームは80年代初めにロンドンの4ADレーベルからデビューしたゴシック系の先駆者とも言えるバンド、バウハウス(Bauhaus)の世界観を白と黒のグラフィックでチームカラーを構成した「VLADS」や、アーガイルやタータンなどブリティッシュトラッドを『時計仕掛けのオレンジ』を思わせるシルクハットとライダースなどでポップにまとめた「Bootleg Truth」、ヲタク文化をイメージさせる「Bloody Greekers」はアニメのスウェットにセンタークリースのデニムパンツで手に金槌、フルフェイスのヘルメットやマスクに“禅”の文字をフロントにあしらったブルゾンやライダースパンツで現れた「Zenmondooo」など、それぞれのチームの背景を想像するのが楽しくなるパーツが随所に潜んでいる。各チームのコンセプトワーク、秀逸なグラフィックに心と目が奪われがちながら、全48ルックスのアイテムは、アンダーカバーの得意とするワークウエア、アウトドア、スポーツウエアなどをベースに、ブリティッシュトラッド、パンクなどの要素をミックスし、現在のメンズファッションの本流となるマーケットコンシャスなアイテムに落とし込まれている。特に「X SHADOW HOPPERS」のテーラードのテクニックとミリタリー、アウトドアの機能性をミックスしたアイテムや、アスレジャーをパンクにこなした「THE LARMS」などは、その素材使いの先取精神と反骨精神といったブランドの魅力が十分に伝わってくる。ショー終了後の楽屋では海外メディアのベテラン記者たちが目を輝かせながら、「この場面のインスピレーションソースは○○だと思うんだけど? 」「僕はこのチームが気に入ったんだけど、ジュンはどれが一番好き? 」とデザイナーに質問している姿は、“ストリート”と評されるブームの背景がサブカルチャーであり、その震源地のひとつが紛れもなくこのブランドであることを確信する。そして、その質問に楽しそうに答える高橋盾の楽しそうな顔を見ると、ウィメンズからメンズにステージを変えた理由は言わずもがなだ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月09日デザイナー森下公則によるキミノリ モリシタ(KIMINORI MORISHITA)が2019年春夏コレクションを発表した。
2018年07月08日デザイナー森下公則による08サーカス(08sircus)2019年春夏メンズコレクションのルックが公開。
2018年07月08日毎年、長野県松本市を舞台に開催される、指揮者 小澤征爾が総監督を務める国際音楽祭のセイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)。桐朋学園の創設者のひとりであり、偉大な教育者であった故・齋藤秀雄氏の没後10年にあたる1984年、小澤征爾と秋山和慶の呼びかけで世界各地に散る同門の志が一堂に集い、メモリアルコンサートを行ったことから、世界に名を響かせることとなる、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)が生まれた。1992年にはSKOが母体となり、サイトウ・キネン・フェスティバル松本が誕生。2015年にセイジ・オザワ 松本フェスティバルと音楽祭の名称を新たにし、今年で27年目の開催を迎える。世界各地で活躍する演奏家たちが、唯一無二の音色を奏でるSKOによるオーケストラ コンサートは、3プログラムを開催する予定だ。【チケット情報はコチラ】Aプログラム(8月26日(日))は、2011年のフェスティバルでチャイコフスキー《交響曲第4番》を指揮したディエゴ・マテウスが、満を持して《第5番》を指揮。ハイドン《協奏交響曲》は、SKOが誇る名手たちが奏でる独奏にも注目して欲しい。Bプログラム(8月31日(金))は、総監督 小澤の弟弟子である秋山和慶が、得意とする王道のフレンチ・プログラムを指揮。Cプログラム(9月2日(日))は、フェスティバルとも縁の深いジャズ・トリオのマーカス・ロバーツ・トリオを迎えアメリカンでジャジーなプログラム “OMF Gig”をお届けする。小澤の恩師であるバーンスタインや、アメリカが誇る名作曲家ガーシュウィンの心躍る楽曲に身を委ねてみては。また、小澤がオーケストラ公演と合わせて情熱を注ぐオペラ公演では、プッチーニの喜劇『ジャンニ・スキッキ』を上演。遺産相続と恋人たちの行方を愉快に描いたオペラは、家族そろって楽しめること間違いない。OMFでしか聴けない、上質な室内楽プログラムも3つを開催。特に注目は、約半世紀にわたり、ジュリアード弦楽四重奏団で第1ヴァイオリンを務めたロバート・マン氏を偲び開催する「ふれあいコンサートI ~ロバート・マン メモリアルコンサート~」(8月19日(日))。氏が創立時より情熱を注いだ小澤征爾スイス国際アカデミーを迎え、弦楽四重奏と弦楽合奏を行う。マン氏がジュリアード弦楽四重奏団期より最も愛し、弦楽合奏としても多く指揮をした曲でもあり、近年、小澤も好んで取り上げている想い入れの深い、ベートーヴェン《弦楽四重奏曲第16番 Op. 135 第3楽章》の演奏も予定している。室内楽の偉大な指導者であったマン氏の教えを受け、音楽の真髄に触れた若い音楽家たちの演奏は必聴だ。他にも、1000円で聴ける「OMF室内楽勉強会~金管アンサンブル~発表会」(8月18日(土))や、教育プログラムを開催。期間中は松本市内のあちこちでオープンイベントも開催している。OMFは8月18日(土)から9月7日(金)まで開催。この夏はぜひ信州・松本で、忘れられない音楽体験を楽しんでみてはいかがだろうか。
2018年07月05日コム デ ギャルソン・シャツ ボーイ(COMME des GARÇON SHIRT BOY)が、2019年春夏コレクションを発表した。
2018年07月05日川久保玲によるコム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARÇON SHIRT)が2019年春夏コレクションを発表した。
2018年07月04日ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)の2019年春夏メンズコレクションが6月18日ミラノで発表された。エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)が9月のウィメンズのショーでメンズと統合して発表することになり、6月のミラノファッションウィークメンズでショーを行うのは、ジョルジオ アルマーニだけとなった。エンポリオは休止となったものの、同コレクションに先駆け、ピッティ・ウオモ会期中の6月14日にフィレンツェのパンドルフィーニ宮(Palazzo Pandolfini)で、英国のバンド・モーチーバ(Morcheeba)を招いてのライブパーティーを開催。1日にフィレンツェにニューブティックがオープンしたことを記念してのイベントながら、沈滞気味のイタリアメンズ業界の活性化に向けて、話題を与え続けるのはさすが、イタリアファッション界の帝王健在といったところ。スカイ・エドワーズ(Skye Edwards)今シーズンのコレクションはアルマーニが帝王の称号を得た80年代を思わせる大きなショルダーと広いラペル。ダブルブレストジャケットとワイドパンツが描くゆったりしたシルエットをベースに、ミリタリーなディテールをエレガントに仕上げたアイテムが全体を構成する。全体がルーズフィットでオーバーサイズ。幅の広いラペルは40年代のズートスーツのようだが、ショールカラーの役割を果たすようにウエスト位置までVゾーンが下げられている。ジャケットの丈は短めでワイドパンツとリラックスしたシルエットを描く。淡いアーシーなトーンで展開されるカラーはインディゴをシャイニーに仕上げることで品の良い大人のアイテムに。ボタニカルを思わせるモチーフのやわらかなニットや、二重ベルト、サスペンダーなど遊び心のあふれるスタイルが楽しい。オプティカルやタイダイ、ボタニカル柄のベストやニット、サテンのルック、リュックなど、旬なトレンドがコレクションを彩る。オープニングのガウチョスタイルに代表されるようにAI、ICTと変化への対応が慌ただしい時代に、ゆったりすることがラグジュアリーな生き方、という帝王の声が聞こえてきそうだ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月03日ジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)によるアクネ ストゥディオズ(Acne Studios)が、2019年春夏ウィメンズコレクションのルックを公開した。
2018年07月02日ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)の2019年春夏メンズコレクションが、6月21日パリファッションウィークで発表された。ファーストルックは色のグラデーションがうねるスイムパンツ。モチーフはミッド・センチュリー・モダンデザインを代表するヴェルナー・パントン(Verner Panton)のプリント。今シーズンは全編、パントンとのコラボレーションで、パントンモチーフをドリスらしい色のマジックでリズミカルなメンズコレクションが提案された。スイムパンツにも使用された鮮やかなレインボーモチーフはビッグT、ワークジャケットなどでも展開され、オレンジのジャケットにボルドーのシャツと色の重なりでドリスらしい世界が続く。ブルーからネイビー、イエローからブラウン、オレンジからレッドへのパントンモチーフのグラデーションがメンズテーラード、ワークウェア、スポーツウェアのベーシックなアイテムに置き換えられ、コットン、リネン、光沢感のあるナイロン、デニム、トランペアレントな素材とのレイヤーを楽しめる。コレクション前にスペインのプーチグループへ株式の過半数を売却するというニュースが発表され、アントワープの独立系ラグジュアリーブランドとして外部資本に頼ることなく成功したブランドの今後に注目が集まったが、ドリス本人はクリエイティ ブディレクター兼会長として残ることが発表されている。
2018年07月02日