ここ数年でおしゃれなショップが続々とオープンし注目を浴びている北参道〜千駄ヶ谷エリア。そこに構えるフラワーショップ「VEIN」は、小規模な空間ながらも、花好きやファッション好きの間では知られた存在です。花屋として店頭で花を販売するほか、様々なショップやパーティー会場などの生け込み、装花を手掛けるなど、幅広く活躍しています。 VEINのセレクトする花たちは、どこかちょっぴりクセがあったり、独特な色味をしていたり、1輪でもさまにまる存在感を放っています。ブーケやアレンジメントになった時の“彩の妙”や全体のバランス感が抜群で、うっとりするほど。ほかにもスワッグやリース、ヘッドドレスなど、草花を使ったアイテムもどれも本当に素敵で、植物の可能性は無限なのだと感じさせてくれます。 夏らしい彩りのフラワーバッグを制作そんなVEINの店主・山口香織さんによるワークショップが、谷中にある最小文化複合施設「HAGISO」にて行われるということで、この貴重な機会を逃すまいと、参加してきました。今回制作したのは、フラワーバッグ。壁やドアに掛けて楽しめるアイテムです。 この日用意された花材は、夏らしいビタミンカラーが勢ぞろい。そこにスモーキーな色味のものも加わり、シックな雰囲気に。ドライフラワーが多いので、制作後も色が褪せにくく、長く楽しめるのが魅力です。 今回使用した花材は、ヘリクリサム、サゴ、ティーツリー、ひまわり、スターチス、スティーリンジア(以上ドライフラワー)、エリンジューム、ブルーウェーブ、シースター(以上生花)など。 赤蔓に麻紐を巻き、ワイヤーで取っ手部分を作ったベースに、好きな花材を選びワイヤーとグルーガンで自由に付けていきます。 まずは両端から、ミニブーケのように小さく束ねたものを付けていき、徐々に中央に向かって埋めていくようにします。 今回は長さある葉ものを数種類まとめながら、両サイドに配しました。あえて左右のシルエットが非対称になるように、躍動感をつけながら。次に、中心にかけて様々な色・形・サイズの花を付けていき、センターには夏を象徴する「ひまわり」を主役に配置しました。 上手に作るコツは、花だけでなく実ものや葉ものを程よく混ぜながら、隣り合う花材の大きさにも強弱をつけること。そうすることで、より立体的で美しい仕上がりに。 今回はドライをメインに使ったため、3ヶ月〜半年ほどはこの色味の状態を楽しめ、色褪せていく経年変化も含めると半永久的に楽しめるそうです。 地域と文化と人をつなぐ、最小文化複合施設 ワークショップ会場となったHAGISOは、築60年の木造アパートを改修した趣のある建物。1995年から木造アパート「萩荘」として使われた後、2004年からは東京藝術大学の学生によって、アトリエ兼シェアハウスとして使われてきました。しかし2011年の東日本大震災を機に、老朽化のため解体する方針に。そこで2012年、解体に先立ち「萩荘」の記憶を残すことを目的として、入居者一同による企画グループ展を開催したところ、3週間の展示期間で約1500もの人が来場しました。この予想外の大盛況により、建物の価値が見直され、解体の計画は一転、改修され生まれ変わることに。そして2013年3月に最小文化複合施設「HAGISO」としてオープンし、現在に至ります。 古さと新しさが同居した佇まい。入ってすぐ左はカフェスペースに。 1階にはカフェ「HAGI CAFE」、ギャラリー「HAGI ART」、今回WSが催されたレンタルスペース「HAGI ROOM」があり、2階にはホテルのレセプション&ショップ「hanare」、曜日ごとに店主の変わる、体のメンテナンスのためのサロン「HAGI salon」があります。 アパートとして使われていた面影を残す、2階へと続く階段。2階にはホテルのレセプション&ショップ「hanare」、ボディメンテナンスのためのサロン「HAGI salon」が並ぶ。 谷中というローカルに根付いた様々な取り組みを行いながら、ここにしかない魅力や文化を発信する場所「HAGISO」。海外からの観光客も多く、注目度の高さが伺えます。歴史や文化を共有しに人と人が集う場所として、今後もいろいろな展示やイベント等を展開していくようなので、とても楽しみです。 セレクトショップ「THE MOTT HOUSE TOKYO」とのシェアスペースに店舗を構えるVEIN。 今回のワークショップで初めて挑戦したフラワーバッグ制作。参加者たちそれぞれ個性のある作品が出来上がったのも興味深く、それもまた花の持つ魅力のひとつだと感じます。日常に花があるだけで、気持ちが華やぎ、なんだか少し豊かになれる気がする。忙しい日々を送る中でも、こうして花と触れ合う時間を持ち続けたいものです。 【VEIN】東京都渋谷区千駄ヶ谷3-27-803-6325-2593営業時間:12:00〜19:00不定休ブーケ、スワッグのオーダーは3,000円〜。veintokyo.info@gmail.comInstagram : @veintokyo 【HAGISO】東京都台東区谷中3-10-2503-5832-9808(CAFE)営業時間:8:00 - 10:30 (モーニング営業)/12:00 - 21:00不定休(※臨時休業あり)info@hagiso.jp text : Yu Konisho
2018年08月12日東京・千駄ヶ谷に11月26日、新進気鋭のニューヨークブランドを取り扱うセレクトショップ「THE MOTT HOUSE TOKYO/VEIN」(東京都渋谷区千駄ヶ谷3-27-8)がオープンした。「 ニューヨークと東京、 ふたつの街をつなぐ」 をコンセプトとしたこのショップでは、ウエアからシューズ、バッグ、ジュエリー、インテリア雑貨までニューヨークを中心に活躍するデザイナーブランドが集結する。また、エントランススペースには、原宿にある花屋のザ リトル ショップ オブ フラワーズ(THE LITTLE SHOP OF FLOWERS)で店長を務めていた山口香織が今年立ち上げた花屋・ヴェイン(VEIN)もオープン。ヴェインでは、1輪からブーケ、スワッグまで、来店者一人一人の要望に応じたフラワーアレンジメントを提案する。なお、取り扱いブランドはメンズが、キャップなどの小物を日常使いとしてデザインするアレックス・クレーン(ALEX CRANE)と、ジェイ クルー(J.CREW)の創設者を父に持つデザイナーのアレックス・ドレクスラーとストリートファッションの鬼才であるモデカイ・ルピンスタインによるアレックス・ミル×ミスターモート(ALEX MILL×MISTER MORT)。ウィメンズでは、ポートランドでハンドメイドされた商品を取り扱うAK STUDIO、未加工のレザーとハンドメイド染色によるアイテムを展開するアヴォ(AVO)、ニットブランドのコーダル(KORDAL)、大胆な素材と色使いによるシャツドレスやセパレーツを取り扱うリバティ・ウィ・トラスト(LIBERTY WE TRUST)、ジュエリーブランドのネッティ・ケント ジュエリー(NETTIE KENT JEWELRY)、サンダルブランドのパム・レスト パム・ライト(PAM LEFT PAM RIGHT)などのブランドが展開される。
2016年12月09日