初めての海外旅行でイタリアへ行って以来、そのとりこに。OL生活に終止符を打ってから単身渡伊し、2014年からトスカーナ州フィレンツェに在住。トスカーナ州の美味を食べ歩くかたわら、現地の友人・知人たちの恋バナを収集中。新しい発見に驚くorあきれる毎日を送っている。
日本だと「年寄りっ子は三文安い」という言葉がありますが、イタリアの祖父母のみなさんも、孫には大甘な人が多いです。ひとむかし前は、孫の教育や育て方、家庭環境にまで干渉してくる祖父母もめずらしくなかったようです。 知人女性は、「長男の生後まもない時期に、超遠距離の義実家から『孫を見せにこい』としょっちゅう連絡してくる義父と折り合うのが大変だった」とボヤいていました。 家族のつながりを大事にするイタリアの人々ですが、義実家との交流が時に苦痛になるのは日本と同じようです。ここでは、そんな彼らの「義実家とうまくやるコツ」についてご紹介します。 ■連絡に即レスしない 三男に嫁いだ知人女性は、結婚3年後に妊娠しました。しかし妊娠中期に性別が女の子とわかったとたん、義母の異常な喜びように驚いたと言います。初めての女の子の孫のため、子供部屋に置ききれないほどのおもちゃや服、子供用家具が送られてきたそうで、一部返品したものもあったとか。 さすがに怒ったご主人が義母をきつくたしなめたものの、あまり効果はありません。「妊娠8ヶ月ごろから義母が必要以上に私の世話を焼きたがって困った」と、振り回されて悩んだ二人が選んだのは「義実家からの連絡にすぐ出ない」ことでした。 臨月近くは身体がつらくて起き上がれず、出産後は娘の世話に追われっぱなしの彼女。それもあり、連絡をもらってもその場で出ずに、2・3時間置いてこちらから連絡するように心がけたといいます。最初のうちはすぐ出ないことに文句を言われたそうですが、少し引いたスタンスの二人につられて、義母も今は落ちついているとか。 ■あえて夕食時にお邪魔する とある知人女性の義実家は、彼女の家から車で30分ほどの場所にあります。出産後、義両親の訪問回数が増えていき「子供の面倒と義両親への気遣いでヘトヘト。義両親は孫をかわいがりに来るだけだったから、正直言ってありがた迷惑。二人が帰った後でないと、家事を片づけられないのが一番のストレス」と当時を振り返っていました。 義両親が帰った後ぐったりしてしまう彼女を見かねてご主人が提案したのは「訪問してもらうより、むしろこっちから向こうへ行く」ことでした。土日夜のどちらかに、子供を連れて義実家で「マンマの味の夕食」を取るのを目的にしたそうですが、これが功を奏したとか。 「赤ちゃん連れだと手伝いが難しいけど『おふくろの味を食べたい』の一言で義母が喜んでくれるから、角が立たずにすむ。それに夕食どきだと、赤ちゃんがいるから夜は早めに帰宅したいという気持ちを受け止めてもらいやすい」と、前よりもだいぶストレスを減らすことができたといいます。 「義両親をうっとおしがるだけでは、根本的な解決にはならない。ムリのない範囲でうまくやるために何をするか、を考えた方が後々スムーズに行く」と語るご主人もいて、コミュニケーション上手なイタリア人らしい…と感心しました。 上手な距離をつかむまでには骨の折れることもありますが、向こうとこちらの顔がうまく立つような「おつきあいのコツ」を探す価値は大いにあるようですね。
2016年07月22日出産が無事終わり、嵐のような「子育て3~4ヶ月目」に突入した新米ママのみなさんと、“髪の悩み”について話をしたときのことです。 まだ30代前半のママさんが「妊娠中はおなかがつかえてシャワーを浴びにくかった。だからお風呂がおっくうになって、ひどいと週1、2くらいしかお風呂に入らなくても平気だった。そのせいか抜け毛が増えて髪もパサパサになって、今では苦労している」と嘆いていました。 他のみなさんが「あれを試してみろ」「これを買え」といろいろアドバイスしているのをみて、日本でもイタリアでもみんな、苦労するところは一緒だな~と妙に共感したのを覚えています。 髪に悩んだイタリアママのみなさんが実践した「美髪ケアのコツ」についてご紹介します。 ■オリーブの木のブラシ+オリーブオイルでマッサージ 知人女性が44歳で2人目を妊娠した時、長男を出産したときに比べて髪のコンディションが悪かったそうです。シャワー後、髪にブラシを入れると、洗ったばかりなのにフケ&抜け毛が出る状態で、ドライヤーをやめて自然乾燥、ヘアトニックなどいろいろ試したそうですが変化はなし。 「長男を出産した時は32歳だったから、まだ体力があったのかも。髪や肌の手入れに特別なことをする必要はなかったから」と、高齢出産のハンデを感じてばかりでした。 悩む彼女に“オリーブの木でできたブラシ”と“オリーブオイル”で頭皮マッサージすることを勧めたのは、行きつけの美容室のオーナー。オーナー自身、妊娠中の髪トラブルをオリーブのブラシとオイルで乗り切ったといいます。 「地肌への当たりが優しくて、髪をとかすだけで気持ちよかった。オイルも食用を使ったけど思ったよりベタつかず、髪が落ちついた」と、試してすぐ効果を実感。髪の状態は前よりも良くなるほどに回復したのだそう。今でも、シャワー前の頭皮マッサージは欠かさないようです。 ■ハチミツ+蒸しタオルでヘアパック 妊娠をしてからしばらくすると「とにかく何をしても、根元から髪にハリがなくなりパサパサ。リッチタイプのシャンプーやコンディショナーを使っても効果なし」と、急激な髪の変化に悩んだ知人女性がいます。 「ヘアエステも行ったけど、効果は一時的。定期的に受けられるほどお金が続かないから家でなんとかしたくて」と試行錯誤をくり返しました。最も効果が出たのは、シャンプーのあとに、好みの濃度に薄めたハチミツを髪に塗り、レンジで温めた蒸しタオルを頭に巻いて10分ほど蒸す方法だったそう。 「待っている間バスタブにつかって身体を温めてから、ハチミツを洗い流して普通にリンスして終わり」とシンプルですが効果は大きく、1ヶ月過ぎたあたりから髪のコシがよみがえったといいます。 「週に1、2回顔を蒸しタオルで温めてスキンケアしていたから、もしかして髪にも効果があるかもしれない」と思ったのがきっかけだったとか。 実感には個人差があると思いますが、身近な食材を使ったケア方法は取り入れやすいもの。ただ、オリーブオイルもハチミツも、人によってはアレルギーが出てしまう場合があるので、必ず、腕の内側などに塗ってパッチテストを済ませてから使うようにしてください。 おなかが大きくなるにつれて、いろいろな不調が出てくるもの。しんどいのをこらえてまで美を追求する必要はありませんが、「なるべく身も心も健康で美しくありたい」と思うのは、ママになる女性に共通しているようです。できる範囲で美容に気を使ってみるのも、良いリフレッシュになりそうですね。
2016年07月21日イタリアでは、産後に外出を再開するママたちをよく見ます。「家にこもるのをやめてどんどん外にでる!」というアクティブな傾向が強い彼女たちですが、さすがに育児疲れは隠せないよう。「最近メイクがぱっとしない、いつも疲れてるように見えちゃう」と、あるママがグチるのを聞きました。 とはいえ、そうは見えないキラキラ(に見える)ママもいて、エステとかスペシャルケアをしているの? と聞くと「そんなヒマはないわよ。メイクでなんとかするの」と笑っていたのが印象に残っています。ここでは、疲れていても美しくありたい! と願うイタリアママが実践している「メイクのコツ」についてご紹介します。 ■下地+パウダーで目の下のクマとばし 双子を出産した知人女性は「産後、これほど体力が必要になるとは思わなかった」と、育児の大変さを毎日かみしめていました。「二人とも母乳で育てたせいか、食べても食べてもおなかが空く。子供の世話と家事に追われていたから、産後太りとはまったく縁がなかった」と語る彼女。 そのかわり、疲れでやつれた顔に見えてしまい、仕事に復帰した後も同僚から心配されることがありました。一番困ったのは目の下に出るクマで、コンシーラーを使ってもあまり効果がなく、かえって老けて見えてしまうのが悩みだったそう。 最終的に彼女が行き着いたのは、ピーチオレンジの下地にゴールドのパウダーを重ね、その上からファンデーションをつける方法。「くまが青っぽく見えるから、反対の色を重ねれば目立たなくなると思ったのがきっかけ。ゴールドのパウダーを上からつけることでぼかされて見えるから、最後にファンデーションをぬっても厚ぼったく見えない」と、その効果に驚かされたといいます。 ■白色ワセリンで自然なツヤ感 銀行で働く知人女性が4年前に出産したときは「出産前は普通肌だったのに、産後急に乾燥肌になって困った」と肌の変化を実感したそう。とは言え、育児の合間にできるセルフケアは限られ「せいぜい週イチの長風呂が精一杯」と自分のことは後回しになりがちでした。 それでも、ボディケアは市販のクリームでなんとかしのいだのですが、顔の乾燥はそうはいかず「メイクしてから2、3時間で頬の皮膚がポロっとめくれた」ほどで、皮膚科に行くこともありました。 「ドクターはなるべくメイクを控えるよう言うけれど、オフィスで仕事している以上、そういうわけにはいかない」と試行錯誤した結果、基礎化粧品の後に白色ワセリンをつけてから下地を重ね、ファンデーションで薄くカバーする方法に落ちつきました。 「これだとメイクが直接顔の皮膚に密着するのを防げるから、肌が乾燥しなくてすむ。時間が経つと自然なツヤが出てきて、くずれても汚くなく直すのがラク」と、ドレッサーにはワセリンのチューブを今でも常備しているそうです。 「家に帰ってきて、仕事や育児で疲れた自分の顔を見たときに気分が下がるのがイヤ。せめてメイクで気持ちを上げて、少しでも心に余裕のあるママでいたい」と語る人もいて、筆者も考えさせられたものです。 育児の忙しい時期は、「ムリをしない」程度のゆるい心構えでいることもポイントのよう。普段のメイクに工夫をこらし、育児期間中でもキレイを楽しみたいですね。
2016年07月12日イタリアの産婦人科で見るママのみなさんは、8割がたハンドケアに余念がありません。マニキュアやジェルネイルは当たり前、診察の待ち時間にハンドクリームで手のケア、という光景をよく見ます。 その話を義母にしたところ「ボディのお手入れは私もやったけど、手先はどうしても後回しになりがちだった。特に、ここは年齢が出るからね。あんたも油断しないほうがいいわよ」と言われ、普段ほったらかしのズボラな自分を反省したものです。 きれいでいることに手を抜かないイタリアママが実践している「ハンドケアのコツ」についてご紹介しましょう。 ■オイル+クリーム+ラップで手先をパック 5年前に知人女性が妊娠したとき、彼女は手足の肌荒れに悩まされていました。 「元々吹き出物がよく顔に出ていた。でも妊娠がわかってからは体質が変わったのか、吹き出物が治まるかわりに手足がいつもガサガサだった」と当時を振り返っていましたが、特に忘れられないのは「財布の中で小銭を探しただけで人差し指の先がぱっくり割れた」ことだったそうです。 ハンドクリームを塗るだけではどうにもならなかった彼女が考えたのは、オイルとクリームのダブル使いでした。寝る30分ほど前に保湿オイルをつけなじませた後、ハンドクリームを厚めに塗った上でラップするのが彼女のコツです。 ラップだけでははがれてしまうため、さらに夫の毛糸のミトンをはめて寝るのを習慣にしたところ、少しづつ指先の皮膚を快復させるのに成功。臨月に入るころは、肌荒れが始まる前よりもきれいな肌になったといいます。今は夏に向けて、同じ方法でかかとのお手入れ中だとか。 ■綿棒で爪の間をお手入れ ある知人女性は、妊娠中「爪が乾燥して二枚爪になることが多かった」と爪のトラブル対策が必須でした。「お気に入りのマニキュアをしてもイマイチ映えないし、すぐはがれてダメになる。ジェルネイルも試したけどしっくりこなくて困った」と、ネイルケアには頭を悩ませていました。 そんなある日、料理中に爪の間に楊枝を軽く刺してしまった彼女は、傷口をすぐに消毒してキズ薬を綿棒で塗りました。1週間ほど経ったとき傷口だけでなく、爪もきれいになったのに驚いたといいます。それからは、朝起きたときと夜寝る前に、キューティクルオイルをつけた綿棒で爪の間をマッサージするのが彼女の習慣になりました。 「普通の綿棒だとすみずみまでオイルが行き渡らないから、赤ちゃん用の細い綿棒を使う」のが彼女のコツ。2ヶ月ほどで爪が元に戻ってからもこの習慣を続け、トラブル知らずの指先を保っています。 指先、手先はいつも使う分、お手入れはどうしても後回しになりがち。しかし、生まれてくる赤ちゃんと一番よく接する部分でもあるだけに、妊娠中から気をつけておきたいものです。赤ちゃんから「ママの手は気持ちいい」と思ってもらえるよう、できることから始めてみてはいかがでしょうか。
2016年07月06日イタリアの人々は「子供は社会全体で育てるもの」という意識が強いように思います。公共の場で子供が騒げば、よそのおじちゃんおばちゃんが注意するシーンなどをよく見かけ、積極的に他人とコミュニケーションをとるイタリア人ならではだな、と思うことしばしばです。 しかし、周りが積極的に育児協力してくれる環境とはいえ、マタニティブルーになるママも一定数います。実両親・義実家ともに遠距離で、夫と二人で子育てした経験のある知人女性は「慣れない子育てでストレスMAXになり、夫とケンカの毎日だった」と振り返っていたくらいです。ここでは、そんなイタリアのママたちが実践した「マタニティブルーを乗りこえるためのコツ」をご紹介します。 ■週1度「パパの日」を作る 無痛分娩を経験した知人女性は、産後もわりと体力が残っていました。最初思っていたよりは子育てに苦労しなかったといいますが、2ヶ月ほど経ってからじわじわとメンタルが変化していくのを感じ、つらい時期があったそう。 旦那さんがときどき「僕にできることがあればなんでも協力するよ」と声をかけてくれたそうなのですが、激務の旦那さんに子育てを手伝ってほしいとは言いにくく、自分の殻に閉じこもることが増えたといいます。 ある週末「笑うことがめっきり減った」と旦那さんから叱られたのがきっかけで、二人は週に1回「パパの日」を作ることにしました。週に1度、最低半日は旦那さんが子供の面倒をすべて見て、彼女は好きなことをして過ごすのがルール。 家事でもショッピングでも、思いついたものを自由にやれる解放感から「子育てのストレスが和らいだ」と効果てきめんだったそうで、マタニティブルーにどっぷり漬かることを避けられたとか。 ■魔法の言葉「まあいいか」をフル活用 几帳面なタイプでわりと神経質な知人女性は、妊娠したときに事細かな「出産までのスケジュール」を立てて準備に余念がなかったそうです。 しかし、体調の変化に伴ってスケジュールを変更することがしょっちゅうあり、妊娠4ヶ月目で早くもマタニティブルーに。「できることが減ってきて、立てた予定も大幅にくるっていく。夫に八つ当たりして“こんなはずじゃなかったのに”と思うたびに落ちこんだ」と、つわりも影響したストレスで3キロほどやせてしまったといいます。 そんな彼女を救ったのは、先に出産していた妹の言葉でした。「出産してからのほうが大変よ。子供は何をしでかすかわからないから、毎日ピリピリしがち。今は何か起こっても『まあいいか』と受け止められるよう方向転換できたから、前より楽」と話す妹を見習って、彼女も「まあいいか」の一言を使うようになりました。 「家事が滞ったりして、思った通りに生活できなくても、“まあいいか”の一言で現実を受け入れられる。だらしなくなりすぎないように気をつけることは必要だけど、以前より気持ちが軽くなった」と出産後もおおらかに構えることができ、子育てのストレスは少ないそうです。 「ホルモンバランスの乱れが原因とは言うけど、身体の調子が整うまで悠長に待ってはいられない。できることがあるならなんでもやってみたほうが、気分転換になってうまくいく」とマタニティブルーを語る人もいました。 ついネガティブな方向に行きがちなマタニティブルーの時期、あえてポジティブな解決方法を見つけることこそ、赤ちゃんとママにとって一番良いようですね。
2016年06月15日日本でもイタリアでも、夏に向けて遅くまでお酒を飲む機会が増えてきました。とは言え、イタリアでは「お酒はスマートに」「酒は飲んでも飲まれるな」という暗黙のルールが徹底されていて、日本のような「飲んだら無礼講」「酒の上での出来事」などという言葉は存在しません。 外食後バーにふらりと寄り、グラッパなど強めのお酒をクイッと飲んで、マスターと少しおしゃべりして帰宅する… というのが、「正しいお酒の楽しみ方」の一つだったりします。ここでは、そんなイタリアの人々の「お酒の作法」についてご紹介します。 ■ポテトチップで悪酔い防止 イタリアのバーでは、カウンターの上にピーナッツ、種抜きオリーブ、ポテトチップが置いてあることが多いです。 ある知人男性は「お酒が来る前に必ずポテトチップをつまむ」習慣があり、家から徒歩圏内のバーで出るポテトチップの種類を網羅しているほど。若い頃はオリーブをよく食べていたそうですが「塩辛さがかえって胃の負担になったのか、ある日酔いがまわってしまって周りに迷惑をかけたことがある」と気まずい体験をしてからは、どこのバーにも置いてあるポテトチップにシフトしました。 胸焼けしないの?と聞いてみると「そうでもない。ポテトチップは揚げてあるから、飲む前の胃を油でコートできる。だから悪酔いしなくて済むことが多いよ」と語る彼。一つこだわっているのは、「ギザギザタイプのポテトチップを出すバーに行く」ことで、ギザギザのカットで表面積が広い分、少量で効率的に油をとれるのが気に入っているとか。 ■絶対失敗したくない時の秘策は炭酸系 知人男性が今の奥さんと初デートした日のことです。 「緊張しすぎたせいかお酒のペースが上がってしまい、自分の限界をこえたのに気がつかなかった。レストランを出て彼女を家に送って行く途中、意識がなくなってしまった」と急性アルコール中毒で救急搬送されたそう。よくフラれなかったね… とあきれましたが、転んでもタダでは起きないイタリア男性らしくなんとか次のデートにこぎつけた彼。 「有名なレストランでリベンジすることにした」と、反省した彼が次に実行したのは「ほどほどに飲みたい日は、ビールやスパークリングワインの炭酸系アルコールをメインにする」ことでした。炭酸でおなかがふくれる上、グイグイ飲めないので量を調整するのが一番楽だといいます。 以降失敗することはなくなり、初デートの醜態も水に流してもらって無事おつき合いにこぎつけることができたとか。今でも、ビジネスディナーのときにこの方法をよく使っているそうです。 「自分の限界を超えない」のが一番のマナーであることは、イタリアでも同じようです。「腹八分目は飲むときも同じこと。もうちょっと飲みたいなと思ったところでやめて、デザートへ進んでしまうのも一つの方法」と語る人もいて、自分も考えさせられました。自分流の「スマートに飲むコツ」を探しておけば、お酒の席が増える時期も安心して飲みに行けそうですね。
2016年06月12日雨続きだと部屋の片づけもついおっくうになりがち、それはイタリア人も同じです。カフェに入った時、学生さんたちのおしゃべりを小耳にはさんだのですが「初デートの相手を自分の部屋に招いたら、汚部屋だと思われて30分足らずで逃げられた。部屋の方づけを面倒くさがらず、真面目に掃除しておけばよかった」と嘆いている子がいました。 自分にも心当たりがあり、他人事ではない… と感じたものです。美部屋の友人知人のお宅にお邪魔するたび見えてくる「きれいな家を維持するためのモチベーションの高さ」には頭がさがるばかり。ここでは、そんな彼らの「美部屋を維持するコツ」についてご紹介します。 ■掃除機の定位置は、あえて目につくところへ 知人女性は、木目調の家具と白いファブリックを組み合わせて、モダンなリビングづくりをしています。すぐほこりがたまって掃除が大変じゃない?と聞いてみると「そうでもないわよ」という答えが返ってきました。 そのコツは「あえて掃除機を“見せる収納”に取り入れる」ことだそう。「前はクローゼットや納戸の中に掃除機をしまいっぱなし。掃除は週末にまとめてやっていたから、やる気が起きなかったり予定が入ったりすると掃除できなくて散らかることが多かった」ことを反省したのがきっかけなのだそう。 「だったらすぐ掃除できるよう、リビングに掃除機の置き場所を作ろうと思ったの。部屋の雰囲気に合う色や形の掃除機を徹底的に探したわ」と語る彼女。 ネット通販でユーモラスな形のスタンドタイプの掃除機を買いリビングに置いてからは、寝る前の5分間でざっと掃除機をかける習慣ができたそうで「いつでもお客さんを呼べる」と美部屋への自信たっぷりでした。 ■死角を活用しながら、部屋も演出 一人暮らしの知人男性の部屋は、海賊の船室をイメージした面白い雰囲気です。「もともと掃除するのが嫌いじゃないから、マメに片づけるようにしている」ときれい好きの彼ですが、どうにもできないのが部屋の大きさでした。 散らかりがちな1Rの部屋にできるだけスペースを作るため、彼が考えたのは「天井や部屋の角など、意外と死角になりがちなところに収納スペースを作る」こと。そこで考えたのは、小型のハンモックを棚代わりに使うことでした。 「天井だから棚なんて取り付けようがないけど、ハンモックなら小さくても耐加重性がある。小さいクギくらいは天井に打てるし、そこにひっかけて使えるからわりと使えるよ」と効果には満足しているよう。 急にお客さんを呼ぶことになっても、とりあえずそこへモノをほうりこんでおけば見た目もスッキリ。「なんでも詰めこんである海賊の宝箱みたいで、とても気に入ってる」と、部屋の整頓には欠かせないのだとか。 部屋の様子は、そこに住む人の心を反映するとも言われます。それならば、できるだけきれいで快適な部屋を維持したいものですが、「片づけなきゃ」と思うとますますやる気をなくしがち。むしろ「美部屋のためにどんなアイデアが必要か」と前向きな考え方へシフトすることが「自分の城づくり」への第一歩なのかもしれません。
2016年06月09日社交好きなイタリアの人々ですが、日本人以上に第一印象はかなり気を使う人が多いなと思うことがしばしばあります。 イタリア人男性とつき合い始めると、ほぼ毎週彼の友人知人に紹介されることが多く、初対面の私(しかも外国人)のために、彼らには服装も言動もかなり気を使わせたようでした。 良い意味でも悪い意味でもコネ社会なイタリアで、「良い人、感じのいい人でいる」ことがこの国ではものすごく重要なのだ…とあらためて感じたのを覚えています。 ここでは、そんな彼らの「初対面の第一印象をよくするコツ」についてご紹介します。 ■手のひらでジェスチャー 「笑わないのを見たことがない」と、その明るさが誰からも愛される知人女性がいます。 初対面の人と話すとき、気をつけているポイントはある?と聞いてみたところ「ボディランゲージやジェスチャーをいつもより多くやる」という答えがかえってきました。 イタリア人は男女問わず、ジェスチャーを多用する人が多いのですが、確かに彼女と初めて会ったときはそのボディランゲージの豊かさにビックリしたものです。 彼女が小さい頃、祖母と家で話していた時ほおづえをついていて「私と話すのは退屈?」と悲しそうに聞かれたことがあり、それから「おばあちゃんといる時間を楽しめるよう」ジェスチャーをよくやるようになりました。 「自然と、普段の生活でもジェスチャーが多くなった」と笑う彼女ですが、実は初対面の相手だと緊張してしまうところがあり、それが表情に出ないよう気をつける意味でいつも以上にジェスチャーが増えるといいます。 意識しているのは、大きく手を振ることやハイタッチなど、手のひらを相手に向けるものを使うこと。「手のひらからはエネルギーが出てるって言うでしょ。お互いの緊張がほぐれるよう、自分のエネルギーを届けるような気持ちでやるのがコツ」と語る彼女。 おかげで、その後のコミュニケーションはとてもスムーズになるそうです。 ■TPOに合わせて香水を使い分け 顔の広い知人男性は、初対面の相手と会う時、TPOに合わせて香水を使う習慣があります。 仕事で新規の顧客と会うときはビター系、プライベートで新しい友人知人ができるような場所に行くときは柑橘系、初対面の女性とデートのときはマリンノートと、使うのは3種類。 「普段づかいの香水はもちろんあるけど、初対面の人にはいい印象を持ってもらいたいからあえて別のものを使い分ける。匂いが他人に与えるイメージはけっこう大きいよ」というのが、彼のポリシーです。 「ビジネスシーンなら落ちついた香りで信頼できそうなイメージ、プライベートなら食事や飲む機会が多いのでそれを邪魔しないフレッシュなイメージ、デートのときは爽やかな大人の男性のイメージ」を心がけていて、周りからも「いい香りがする。どこの香水を使っているの?」と聞かれ、話がはずむことが多いとか。 「人間は中身が大事」とは言いますが、そこまで自分を知ってもらうためにも第一印象はバカにできません。普段は意識しないところに最初から気を使う人ほど、いいイメージを持ってもらうことに成功=友人知人を増やしやすいと言えるでしょう。 自分なりのコツをつかんで、人の輪を広げてみてはいかがでしょうか。
2016年05月20日イタリアには梅雨の時期がありません。春の終わりを感じるヒマもなく夏の太陽がやってくるのが通例ですが、今年は長雨続き。じめついた気候にキレて、カリカリしがちな人を最近よく見ます。 そのような人々の中でひときわ目立つのは、やはり「湿気に負けないさわやかさを保っている人」で、男女問わずさっそうとして見えるもの。そんなイタリアの人が実践している「さわやかさをキープするためのコツ」をご紹介します。 ■レインブーツ+フェルトのお手製インソール スカート派の知人女性は「足下のじめつきが気にならないし、ヒールがあるものはエレガントに見える」と、雨のときは絶対ヒールありのレインブーツと決めています。 「とは言え、気温が高めの時期だから足のコンディションが気になる」と、履く時は工夫を欠かしません。市販のインソールを使っているのかと思いきや「片っぱしから試したけど、あまり効果がなかった。インソールで靴底が厚くなって歩きにくいし、足がむくんでなかなか脱げなくて困った」と、彼女のボヤきが返ってきました。 試行錯誤した彼女が行き着いた解決策は「手芸店で厚手のフェルトを買って、ソールの形に合わせて切り取るの。ベビーパウダーにアロマオイル(ティーツリーまたはユーカリ)を何滴かなじませたものを、切り取ったフェルトに含ませてからブーツに入れる」というもの。 4、5回使ったら捨てて新しいものに取りかえるので、ブーツの中はいつも快適だそうです。 ■折りたたみ傘+密封バッグ 雨の日に知人女性とカフェで会ったときは、傘を持っていなさそうでした。「帰り道は平気なの?」と聞くと「傘を持ってるから大丈夫よ」という答えが。 彼女がバッグから取り出したのはぬれた折りたたみ傘でしたが、バッグの中はまったくぬれていません。「ビニールの密封バッグに入れて、空気を抜きながらできるだけ小さくするの。その後、傘の袋に入れておくと邪魔にならないし、バッグも濡れないわ」とコツを教えてくれました。 アジアへ旅行したときに、地元の学生さんが折りたたみ傘をそのように持ち歩いていたのを見たのがきっかけで、彼女もやってみることにしたとか。 長い傘は持ち歩きにくく、服やバッグをぬらすことがあるので、通勤中のバスや電車の中でいやな思いをすることが多かった彼女。革のバッグに大きなぬれジミをつけてしまってから、この方法に落ちつきました。荷物が増えずに済むので、雨の日の外出には欠かさないとか。 じめっとした空気の中では、気分まで下がりそうになるものです。家に閉じこもりたくなる日が増えてくるこの時期ですが、それに負けない工夫ができれば、一日気持ちよく過ごすのもそう難しくはありません。
2016年05月09日妊娠7ヶ月であるイタリア人の知人女性が「おなかが大きくなるにつれて、まっすぐ立っていられなくなった。おかげで外出がつらい」とグチをこぼしたとき、先輩ママのみなさんが「あれを使いなさい」「これを食べなさい」とアドバイスしていました。 華奢な日本人女性より力強そうなイタリア女性ですが、困ったり、つまづいたりするところは同じものだと、どこか安心したのを覚えています。 しかしそんなつらい時期も、我慢しすぎたりストレスをためすぎたりせず、カラっと解決する姿には尊敬します。マタニティライフを楽しむため、彼女たちはどんなコツを実践しているのでしょうか。 ■うすめた酢で全身トリートメント 知人女性が妊娠したとき、肌が敏感ぎみになって困ったと言います。シャワーの後は必ずオイルや保湿ローションをつけてケアしていましたが、あまり効果がなく「常に身体のどこかにかきむしったあとがあって悲しかった」と、鏡を見るたび気分が下がってばかりでした。 それを変えたきっかけは、義実家に行ったときでした。70歳過ぎでまだ現役の庭師として働く義祖父が、ビデに酢をたらして足浴をしているのをたまたま見た彼女。「酢で足がさっぱりするせいか、若い時から水虫や爪のトラブルとは無縁だと話すおじいちゃんを見て、私もやってみようと思ったの」と、マネすることに。 シャワーの後、洗面器に大さじ2杯ほどのお酢を入れて、全身にかけるだけというシンプルな方法ですが、始めてから2週間ほどで肌が落ち着いたそう。酢の香りはすぐにとんでしまうので、後片付けや自分のにおいを気にしなくてすみ、今ではバスルームにお酢のボトルを常備しているほどです。※効能・効果には個人差があります。 ■テニスボールで腰痛予防 旅行会社で働く知人女性が妊娠6ヶ月目を迎えたとき、それまでにない腰痛に悩まされました。「仕事中は座りっぱなしで接客が基本。でもおなかが大きくなるにつれて、思った以上に腰に負担がかかるからつらかった」と当時を振り返る彼女。 ある日とうとう、打ち出した書類を取りに立ち上がった瞬間ぎっくり腰になってしまいました。整形外科の先生から「治ったら、出産に備えて少しづつ腰周りの筋肉を鍛えたほうがいい」と勧められ、彼女が試したのはテニスボールを腰と椅子の背もたれの間にはさむことでした。 テニスが趣味のご主人が、足腰をほぐすのにやっていた方法をアレンジしたそうです。おなかが大きくなり始めてからオフィスの椅子にクッションをしいているため、テニスボールが落ちないようにするには、背筋を伸ばして姿勢よく座る必要があるそう。 これを始めて1ヶ月ほど経ったころ、それまでの腰痛が少しづつ解消できたといいます。今は、テニスボールを落とさない程度にゆっくり転がす運動をして、背中と腰の筋肉をきたえているとか。 「身も心も不調だと、周りの人まで悲しくさせる。赤ちゃんにも伝わるとイヤだから、できるだけ前向きに解消するようにしているの」と語る人もいて、母は偉大だとあらためて感じました。 身体の不調に振り回されると、気持ちまでめげてしまうもの。そんな時期を明るく乗りきれるような自分流のコツをぜひ、見つけてみてください。
2016年05月09日先日、街でばったり会った知人男性に近況を聞くと「あいかわらずの生活だけど、最近なんだかやる気が起きなくて…」とグチっていました。 イタリア人にはめずらしく、仕事一筋で超カタブツの彼がまさか五月病かな? と思ったのですが、「だから気持ちを切り替えたくて、新車を買ったよ」と愛車自慢が始まり、心配して損をした気分になってしまいました。 五月病まではいかなくても、なんとなく「だるい」「やる気が起きない」と、心の不調に悩む人が少なくないのはイタリアでも同じ。 しかし、元の自分を取り戻すのが上手な人ほど、パパッと気分を切り替えるコツを知っているようです。 ここでは、彼らが実践している「心のプチ不調解消のコツ」についてご紹介します。 ■激辛料理でリフレッシュ 建築士として働く知人男性は、バカンスにアジアへ出かけるのがライフワークです。 しかし「旅が終わって3ヶ月くらいすると、空気がぬけたようにだるさを感じる」と、休暇明けの反動か仕事も手につかないときがあります。 ジムに入会したりジョギングを始めたり、思いつくストレス解消法は片っ端から試したのですが「スッキリしない」と、不完全燃焼な自分によけいイラついてしまうこともあったとか。 それを変えたのは、近所に新規オープンしたアジア料理店でした。 旅行中に食べた料理をまた味わうために行ったにも関わらず「覚えていた味と違う」ことにショックを受け、それなら自分で作ろうと試行錯誤。 2ヶ月以上かけて、理想通りの激辛な一品が完成した時はだるさもどこかにふっとんだといいます。 「大汗と涙を出しながら食べるからいいんだ。それ以外のことには集中しないし、心と体のデトックスにもってこいだよ」と、気分がモヤつくときは激辛料理を欠かさないそうです。 ■街歩きでプチオリエンテーリング 病気で入院していた知人女性は、退院後1週間ほどで仕事に復帰。 「体調のこともあって仕事量をセーブしていたけれど、それ以上に気持ちがめげてきて集中できなかった」と当時を振り返っていました。 ドクターからスポーツや食事を制限されていたため「体を動かすのもダメ、おいしいものを食べてリフレッシュ、もダメで毎日イライラして息がつまってしまいそうだった」といいます。 SNSを見ていたある日「スイスを旅行していた友だちのページを見て、これだと思ったの」と彼女が思いついたのは、街をオリエンテーリングすることでした。 たとえば服を買いに行く時でも「ひとつのお店で買うアイテムはひとつまで」「買い物のレシートは証拠として必ず提出」「行ったお店の前で自撮り必須」など細かいルールを決め、夫に採点してもらったそうです。 「自分で考えたコーディネートも採点対象になったから、うまくいったときは夫から絶賛してもらえた。散歩感覚でできるから疲れなかったし、本当に楽しめた」と語る彼女。 いまは「夕食の一品を作るための材料探し」にテーマを変え、この習慣を続けています。 モヤモヤ、イライラする自分に気がついたときが「リフレッシュの始めどき」です。 家のなかでダラダラ過ごすのもいやしのひとつ…と思っていた筆者ですが「五感を刺激したほうがうまく行くよ」と彼らに言われ、目が覚める思いでした。 上手なリフレッシュで、新しい自分を発見するきっかけを探してみるのもすてきですね。
2016年04月27日妊娠して体が変わってくると、思ってもみなかった不調に襲われます。 わたしもさまざまな不調に悩んでいたとき、まわりのイタリア人ママたちから「突発的に起こる不調に、持っておくと便利なアイテム」をいろいろ教えてもらいました。 文化や国が異なっても、ママとして悩むところはみな同じなんですね。ここでは、そんな彼女たちから教えてもらった「体のつらさをやわらげるための、お助けアイテム」をご紹介します。 ■消毒ジェルで清潔に 知人女性が妊娠していたときは肌トラブルが絶えず、いつも顔のどこかに3、4個は吹き出物があり、毎朝鏡を見るたびにゆううつになっていたそうです。 「食生活が悪いのかと思って、お菓子やファストフードを食べないようにしたり、化粧品をすべて敏感肌用に取りかえたりした」と、すぐにできる努力をしたそうですが、あまり良くなりませんでした。 そんな彼女が妊娠5ヶ月目の検診で、大学病院へ行ったときのことです。 検査室のトイレにあった消毒用のジェルを見て彼女が思いついたのは「マメに手と指先を消毒する」ことでした。 帰り道スーパーで消毒ジェルを買い、その日からジェルを使い始めた彼女。 1ヶ月半くらいで効果が出たそうで「手を洗えないシチュエーションが多いから、外出のときはジェルを入れた香水用のアトマイザーを手放さなかった。ふんわりと香水の香りがするから、体が不調のときも気がまぎれた」といいます。 ママになったいまでも、オムツ替えの時などに重宝するので、つねにジェルを持ち歩いているそうです。 ■テーピングで靴ずれ防止 教師として働く知人女性が、妊娠中に一番悩まされたのは足のむくみでした。 慣れていたはずの靴でも靴ずれするようになり、スニーカーさえつらく感じることが多かったといいます。 「休憩時間にマッサージを欠かさなかったけど、それでも靴ずれしなかった日のほうが少ない」と当時を振り返っていました。 5、6足は靴を買い替えたそうですがあまり効果がなく、毎朝の出勤がおっくうだったそうです。 しかしある日、上の子が公園でケガをして帰ってきたときに彼女はひらめきました。 「たいした傷じゃなかったから、家で薬をつけてガーゼをテーピング用のテープで止めたの。そのときに、はっと思いついた」それが、「靴ずれしそうなところにテーピングをする」ことでした。 効果はバツグンで、1ヶ月もするとそれまで悩んでいたマメや靴ずれがほとんど消えたそう。 「肌色なので目立ちにくく、ばんそうこうよりもはがれにくいからとても便利。サイズが小さいからポーチに入れておけるしね」と、出産後のいまでも外出時の必需品だとか。 マイナートラブルを乗り切れるよう「出産後も使い続けていられて、赤ちゃんや自分の体に優しいものを」と考えるプレママほど、身近なところからヒントを見つけるのが上手。 気軽に使える「マイアイテム」を探してみるのも気分転換のひとつと心得て、試す価値はありそうですね。
2016年04月26日奥さんの妊娠が発覚して間もない知人男性から電話をもらい、カフェに呼び出された時のことです。 「じつは、ケンカをして家から追い出された。でも何が悪かったのかわからないんだ…」となげく彼をなだめるのがとても大変でした。 妊娠することによって環境や体が以前と変わり、ささいなことで気持ちが不安定になるのは、イタリアのプレママも同じ。 今日は、夫を上手に操縦してケンカを回避しているイタリア女性たちから学んだ、「夫婦円満のためのパートナー操縦方法」のコツをご紹介します。 ■片づけられない夫を改造 知人女性が妊娠5ヶ月目で直面したのは「片づけられない夫」の部屋のちらかしぶりでした。 つわりがひどくて家事がままならなかった時期、「家に帰って部屋がひどいことになっているのを見たら、怒りより涙が止まらなかった」と、イライラが大爆発。 夫の前で大泣きし、実家へ帰ったそうです。 「片づけるスキルが幼稚園レベルのひとに、どうやってやらせるのか」とグチる彼女に、彼女の母親がアドバイスしたのは、「宝探しをしながら掃除をさせる」だったといいます。 ポイントは「整理整頓、掃除がそんなにイヤなことじゃない、と思わせる」こと。 「そう聞いて、彼の大好物の『トリュフの瓶詰め』を掃除してもらう部屋に隠したの。見つけられたら、その週末に、ごほうびとしておいしいワインと一緒に、ちょっと豪華なディナーを作ってあげた」と語る彼女。 その後も、掃除のたびにちょっとした小物や、面白いDVDなどをあちこちに隠し、夫に掃除兼宝探しをしてもらったそうです。 片づけてある部屋でないと宝がなかなか見つからないため、これをきっかけに彼の意識が「家は整理整頓する」方向に180度変わったとか。 結果、妊娠前より家がきれいになった…と満足そうな彼女でした。 ■子犬の世話から親の自覚を促す 長く同棲していた彼と、妊娠がわかってから入籍した知人女性がいます。 「家庭を持つことにイマイチ意識が薄かったのか、頼んでも彼はあまり家事を手伝ってくれなかった」と不満をためていました。 それを変えたのは、隣の家で生まれた子犬を「1匹もらってくれないか」と隣のご主人に頼まれたのがきっかけだったといいます。 「小型犬だったから世話もそう難しくなさそうだった。何よりも、ひとつの命を育てることで家族を持つ・親になる自覚をもってほしかった」と、飼うことを決めたそう。 しばらくして体調を崩した彼女は入院し、子犬の世話は夫の役目になりました。 「入院中、夫から子犬の写メが大量に送られてきたのにはビックリした」と、うってかわった夫の態度に相当驚いたといいます。 彼女が退院したとき「命を育てるのがどんなに大変かよくわかった、今までごめん。あと少しで生まれてくる僕たちの子供のためにも、今からいいパパとして行動できるよう協力するよ」と、夫からおわびの言葉と花束をもらったそうです。 それ以降は、出産に向けて家事をふたりで分担して回せるようになり、心と体の負担が軽くなった…と、子犬の効果に満足そうでした。 そのほかには「子どもができたからこそ、お互いに歩み寄る努力が必要。妊娠前みたいにいかないんだから、こっちからもいろいろ動かないと、なおさら夫は動かない」という声もありました。 彼女たちの話を聞いていると、「相手を変えるにはまず自分から行動」という前向きさが、良い夫婦関係を維持していくのに欠かせないと言えます。 モヤっとしたときこそ、ポジティブに行動してみてはいかがでしょうか。
2016年04月25日本格的な春の訪れとともに人の心も開放的になるここイタリア。街のお店やレストラン、カフェも深夜遅くまで開いているところが増えてきました。 そんな春先に、カフェでたまたま隣になった人と知り合ったおかげで、転職のチャンスをつかんだ知人がいます。その行動力に、共通の知人たちは拍手喝采していました。 彼だけに限らず、新しい環境や人間関係を求め、その中に素早くなじんでいくのがとても上手なイタリア人を見ていると、まねしてみたいな〜と思うこともしばしばです。 ここでは、そんな彼らがどのように「新しいことになじむコツ」をつかんでいるのかをご紹介します。 ■周りを巻き込む フリーのエンジニアとして働く知人男性は、仕事柄さまざまな国に赴任していました。 言葉も文化も違う環境で働く中とは言え、かけ出しのころは失敗が多かったといいます。新しい環境に早くなじむため、いろんな仕事を引き受けた時期があり、その結果自分のキャパシティをこえ多くの人に迷惑をかけたこともあるそう。 それ以来「今の自分ができること・できないことをきっちり把握するようにしている。自分にできないことがある場合は他の人を推薦し、巻き込んでいく。新しい仕事はみんなで作り上げる、というスタンス」という方針を通しています。 「新しい環境に自分だけ…と思ってしまうと誰でも萎縮し、周りが見えなくなる。ひとりでなんとかしようと思わずに、積極的に他の人の協力を仰いでみるのが成功のコツ」だといいます。 協力してくれた人との新しいつながりをきっかけに、そこから別の仕事に発展することもすくないとか。 ■雑談でコミュニケーション作り 転職を重ねキャリアアップしてきた知人女性は、どんな環境に入っても1ヶ月くらいあればとけこめると豪語していました。 コツは雑談することにあり「仕事中はさすがに私語をすることはないけど、コーヒーブレイクのときや昼休みは必ず、同じ場にいる人にちょっとでも声をかける」のが彼女の習慣です。 とは言え「話がややこしくなりがちで、さらっと切りあげられない。場合によっては後味が悪くなることもある」と、恋バナ・テレビの話題・スポーツネタは避けているとか。 短時間に、多くの人といろいろな話をすることで、自分の顔を覚えてもらうだけでなく社内の人間関係や全体像が見え「自分の立ち位置や仕事の進め方の方針を決めやすい」といいます。 そうして知り合った人を新規プロジェクトに推薦したところ、大当たり。取引先から注文が相次ぎ、彼女のその年のボーナス査定はそれまでで一番良かったそうです。 歳を重ねるにつれて、新しい人・モノ・環境へなじみにくくなっていくものですが「新しいことを始めたり、新しい人と知り合うのは誰でも緊張するもの。その緊張をどれだけほぐせるかがキモ」と語る人もいて、イタリアの人たちの前向きさに頭が下がる思いでした。 小さなきっかけを大きな成功へ変えるためにも、新しいことに一歩、二歩と、踏みだしてみてはいかがでしょうか。
2016年04月15日産科の先生が「必要以上に太らないように」と指導するのは、ここイタリアでも一緒です。 太り過ぎで難産になり、産後太りを解消しきれなかった友人が「こんなことになるって分かっていたら、好きなだけ食べる習慣を本気で改めたのに…」と後悔していました。 それを聞いてママである他の友人のみんなは「特別なことをしなくてもけっこう、家やオフィスで運動できるわよ」と自分の体験を話してくれました。 妊娠中でも積極的に体を動かしている女性ほど、産後もイキイキと子育てを楽しんでいるようで、やはり体力は大事だ…と思わずにはいられませんでした。 ここでは、そんな彼女たちが実践した「運動不足解消のコツ」についてご紹介します。 ■ペンと消しゴムで筋トレ 食品会社で働いていたひとりのママは、妊娠初期につわりがひどかったのも手伝い、運動らしい運動はあまりしていませんでした。 「もともと面倒くさがりだから、ダイエットも長続きしなくて挫折ばかり」と、半分あきらめていたところもあったそうです。 そんな彼女の気持ちを変えたのは、2年前に出産した義姉から「あまり体を動かさなかったせいか、足腰の筋力が足りなくてつらいお産だった」という話を聞いてからでした。 「自分のためだけじゃなくて、赤ちゃんのためにも準備が必要! と思ったら、やっとスイッチが入った」と笑う彼女。 マタニティヨガに通うかたわら、「両ひざの間にペンをはさみ、かつ両ひざ裏には消しゴムをはさんで落とさない姿勢」で、日中のデスクワークをこなしていました。 「気がゆるむと落ちてしまうから、かなり良い運動になる。始めた最初の1週間は内股や腰が筋肉痛ぎみだったけど、1ヶ月過ぎたあたりから2時間程度、はさんだ姿勢のままでいられるようになった」といいます。 結果、妊娠中つらくなりがちな長時間の歩行や、階段の上り下りがぐんと楽になり、出産のときも超安産だったとか。 ■雑巾がけで全身運動 役所で働いていたあるママは、「食べづわりも重なって、思った以上に太るスピードが早かった」と、当時を振り返っていました。 担当医に適度な運動を指示されたのはいいのですが、彼女の部署は当時仕事が忙しすぎて、運動のための時間をひねり出すのは無理な状態でした。 「パッとできて、よけいな負荷がかからず、比較的安全に体を動かせる運動というと、もう掃除しかないと思った」と彼女が考えたのは、家中を雑巾がけすること。 ただの雑巾がけではなく、照明から棚、家具や家電に至るまですべて拭き掃除するのがコツで、化学ぞうきん、家具用、床用など5種類の雑巾をそろえているそう。 「仕事が終わって帰宅した直後に、毎日1部屋を30分だけ徹底的に掃除する」ルールを決めていたので、それほど苦にはならなかったとか。 掃除を習慣化したおかげで、体重の増え方もおだやかになり、出産後の体形もすぐ元にもどったといいます。 「拭き掃除=全身運動」の効果を実感した彼女は、今でもエクササイズ代わりにこの習慣を続けているそうです。 赤ちゃんのためにも、そして産後もアクティブな生活を楽しめるよう、できることからトライしたいですね。
2016年04月13日友人から食べ放題ランチに誘われ、お互いの家族もまじえて7人ほどで食事とトークに花を咲かせていたときのことです。出産したばかりの知人の話から「自分たちが妊娠・出産したときの経験談」に話が移りました。 昨年出産した女性は「とにかく睡眠不足がキツかった。出産が終わったら爆睡することが、私の野望だったわよ。ま、育児でそんな夢は絶たれたけど」と笑っていて、「私も!」と賛同する人が多かったのに驚いたものです。 妊娠中で心身ともに不安定な時期、「せめて眠るときだけは、リラックスして安眠したい」と願うプレママが多いのは、イタリアでも同じです。 今回は、そんな彼女たちが見つけた「睡眠不足を解消するコツ」についてご紹介します。 1.丸めたタオルケットで大きな抱き枕をつくる 知人女性が妊娠したとき、一番つらかったのが「おなかが重くて眠れない」ことだったそう。ベッドに入ってもただ横になるだけで、睡眠が4時間ほどの日が続き「つわりより眠れないことのほうがキツかった」と当時を振りかえっていました。 事情を知った彼女の友人から、ウレタンフォームの枕やベッドパッドなど快眠グッズをいろいろ贈られたとか。しかし、期待したほど効果がないことにがっかり、の連続。 あきらめかけた彼女でしたが、たまたま実家の物置で「キングサイズのタオルケット」を見つけたとき「これしかない!」とひらめいたそうです。 タオルケットを縦に丸めて、大型の抱き枕のように使ったそうです。「身長より10~20cmくらい短くするのがコツ。キングサイズだからボリュームがあって、丸めても適度に固いから体を支えてくれるのがよかった。市販の抱き枕はやわらか過ぎて体を支えてくれないから」と、出産直前まで手放せなかったとか。 睡眠時間も6~7時間は確保できるようになり、つらさが一気に和らいだといいます。 2.睡眠時間を分散する 職人として働く知人女性は、産休に入るまで「睡眠不足をいかにリカバーするか」に知恵をしぼりました。妊娠後期は胎動が頻繁で、一度はじまるとなかなか寝付けなかったそう。 「平日の家事は夫が引きうけてくれたから助かったけど、睡眠不足だけはどうしようもない。ほとんど眠れないと次の日の仕事に影響して、かなり困った」と悩むことが多かったそうです。 そこで彼女が考えたのは「休憩時間と帰宅直後に眠る」こと。車通勤の彼女は「休憩時間にワンボックスカーのシートをフルフラットにし、ビーズクッションを置いて眠った。プライバシーも保てるし、ちょうどよかった」と愛車をフル活用して睡眠時間を確保しました。 帰宅後はベッドに直行、夕食時に夫から起こされるまではゆっくり過ごす習慣にしたところ、前日夜に眠れなくてもかなり体が楽になったといいます。 「夜中眠れなくても、次の日の日中に取りかえせばいいと思えば気にならなかった。ストレスも不眠の原因になるというのは本当なのかも」と語っていました。 不眠のつらさは、妊娠していなくてもこたえるものです。加えて妊娠中は、体形や生活リズムの変化、つわりなどいろいろな不調がついてまわります。 不調がつづくと「赤ちゃんに申し訳ない…」と気持ちも参ってしまいがち。そんなときこそ、前向きに解決することが必要と心得て、自分を追いこみすぎないほうがいいようです。
2016年04月10日つわりがひどくて妊娠前より2キロやせ、入院するはめになった妊娠3ヶ月の知人女性が「病院食が口に合わなくて、退院してからは母親につわりでも食べられるような料理を教えてもらった」と話していました。 その話を出産経験のある友人たちにしたところ「つわりのときだと、柑橘系とか酸味のあるものをフル活用していた。そうでないとまともにごはんを食べられないわよね〜」と盛りあがっていました。 筆者はせいぜいレモン汁くらいしか思いつかなかったのですが、いろいろな食品が話にあがり「さすが食にこだわる国のプレママはちがう」と感じたのを覚えています。 ここでは、そんな彼女たちが実践した「つわりのときでも料理を食べやすくするオススメ食材」についてご紹介します。 1.煮切ったお酢でタンパク質をマイルドに 「つわりのとき、肉や魚のタンパク質を食べにくくなって困った」と語る知人女性。「義母から、食べやすくなるからとレモンを何度もすすめられたけど、一度試したときは1時間近くトイレにこもるハメになった」と語っていました。 オレンジなどを試してもイマイチで、好物のステーキもあまり食卓に上らなくなったといいます。それを解決してくれたのが、「おばあちゃんの知恵」でした。 心配した彼女の祖母が煮切った酢をつくって持たせてくれ、半信半疑でステーキに試してみたらこれが大当たり。胃のむかつきがおさまり、タンパク質を抵抗なく食べられるようになったおかげで、貧血になることも少なくなったそう。 コツは、必ずりんご酢を使うことと、分量が元の3分の2程度になるよう煮切ることだと語っていました。 2.グレープシードオイルを料理に活用 「イタリア料理=オリーブオイル」というイメージ通り、この国の料理にはオリーブオイルが欠かせません。 しかし、去年出産した知人女性は「オイルの香りをかいだだけで気持ちが悪くなった」そう。つわり中に何を食べたらいいものか、頭をかかえていました。 ひまわり油や大豆油なども試しましたが、効果はゼロ。「わずかでも油くさい、と感じると気分が悪くなった」と、台所に立つのもわずらわしくなる日々が1ヶ月ほど続きました。 それを救ったのが、グレープシードオイルでした。「体にいいから、とたまたま友人にもらったの。無味無臭でどんな料理にも合うとすすめられた」と語る彼女。クセも臭いもないので、つわりを誘発されず助けられたといいます。 「それまでノンオイル料理ばかり取っていたせいか、肌が乾燥しすぎてボロボロになっていた。グレープシードオイルでそれがおさまったみたい。本当に助かった」と、いまでもよく使っているそうです。 なかには「つわりだからといってサプリメントや薬に頼ってたら、結局自分の心も体も満たされなくなってしまった」と語る人もいました。 食べられるものだけ食べればいい…という考えから一歩踏みこんで「赤ちゃんのためにも、無理しすぎない程度にいろんな栄養を取れるよう工夫する」と前向きに考えるのが、マタニティライフを楽しむコツのひとつと言えそうです。
2016年04月08日筆者の友人・知人女性の間では妊娠、出産ラッシュ。妊娠6ヶ月くらいのプレママと話をしたとき「下着はともかく、アウターはお金がかかるから、買いかえていられない」と、妊娠中のオシャレに頭を悩ませていました。 こうやって悩むのは彼女だけに限らず、妊娠中といえども、オシャレを手抜きしないママがイタリアでは多いです。もっさりした印象にならないよう、気にかけているポイントはどこにあるのでしょうか。 イタリアのプレママたちの「オシャレのコツ」をご紹介します。 1.ヒールをはくときはかかと中心寄りものを選ぶ セレクトショップで働く知人女性は、妊娠がわかったときに服よりも靴を優先的に探したそう。 「服はおなかが大きくなるにつれてサイズを変えればいいけど、靴はそうじゃない。慣れるまで時間もかかるでしょ。仕事柄立ちっぱなしだし、オシャレなものを身につける必要もあったから、とにかく靴は厳選した」と語っていました。 なかでもこだわったのは、ヒールがかかとの中心寄りについているデザインのもの。7センチ近いヒールだそうですが、かかとにしっかり体重を乗せて歩けるので、足腰の負担は軽いといいます。 妊娠後期、足のむくみに悩まされたときもこのヒールだと歩きづらくならず、快適に過ごせたとか。 2.男性用のアウターを活用 5月に出産予定の知人女性は「この時期、夫のセーターやジャケットを着るのがマイブーム」と話していました。 「サイズが私よりずっと大きいから、あちこち締めつけられない。それに、体のシルエットが出るのを気にしなくてすむから一石二鳥」と、メンズアイテムのよさを説明してくれました。 男性ものだけに、「色が落ちつき過ぎてしまうのでは?」と聞いてみると、「レモンイエローやフーシャピンクなど、華やかな色のストールや大ぶりのネックレスを組みあわせる」という答えが。小物使いで女性らしいオシャレを楽しむのがキモだといいます。 「いまはわりとユニセックスなデザインがポピュラーだから、デザインさえ選べば十分マタニティウエア代わりになる。夫と共有できるから出費も抑えられるしね」と満足そうでした。 3.ショーツはローライズかTバック 妊娠4ヶ月目で、そろそろおなかが出てくる時期にも関わらずパンツスタイルが多い知人女性。 「仕事柄、スカートってわけにいかないからパンツスタイルばかりだけど、タイトすぎる着心地にならないように下着はおなかを覆わないレースのローライズかTバック」と、彼女のこだわりはショーツにあるそう。 おなかが冷えそうな気もしますが、「もともと暑がりなの。妊娠してからキャミソールを着ているし、ショーツのゴムで必要以上におなかを圧迫したくない。それにおなか周りがもっさりするとパンツのシルエットが台無しになる」と語っていました。 プライベートではレギンスの出番が多いため、ラインが気にならないTバックを合わせているとか。「定期健診のときにすぐおなかを出せるから、楽でいいわよ」と笑っていました。 イタリアの女性がオシャレを楽しむのは、自分のためだけではありません。「妊娠中だから、とオシャレに手を抜きすぎると、夫をがっかりさせる」と語っていた人もいたくらい。イタリア人の美のモチベーションの高さに感心しました。 たまには気合をいれてオシャレして、眠っている女子力を呼びさますのもいい気分転換になりそうですね。
2016年04月03日イタリアの人たちは、恋人やパートナーに「アモーレ(愛しい人)」「テゾーロ(私の宝物)」と呼びかけることが多いです。名前やあだ名などももちろんアリですが、1日のうち80%くらいはアモーレを使っているように思います。 しかし、例外はどこにでもあるもので、こんなシーンに出くわしました。 ■とってつけたような愛情表現は逆効果 友人から「新しくできたレストランでランチしよう」と誘われたときのことです。3席ほど向こうにいた年配のカップルが、女性の誕生祝いを楽しんでいました。 男性は、さかんに「アモーレ、久しぶりにふたりきりになれて僕がどんなにうれしいかわかる?」「アモーレ、今日の君は本当にすてきだ」と、とんかつソース並みに濃厚な愛情表現をささやいていました。 女性のほうはほほえみながら聞いているようでしたが、少しして友人が「あそこのカップルの男性、あやしいわよね。浮気してそう」とポツリとつぶやきました。 「そんなことないんじゃない!?」と返事をした私がまちがっていた…とわかるのはそれから1時間ほどたってからです。 小さな誕生日ケーキとシャンパンを食べおえたたあたりで、女性が「いつもはうちの猫にしかアモーレと呼びかけないあなたが、今日は私をアモーレと呼ぶのね、何年ぶりかしら」とポツリ。 そのひとことをきっかけに彼女のイヤミが始まり、ラストは女性のスマホに入った彼の浮気現場写真の提示にまでエスカレートしていました。 男性は、ひと目でわかるほど青ざめていました。女性はそのまま席を立ち、ボーゼンとしながらもお勘定を済ませ、あたふたと女性を追いかけていく気の毒な男性の姿に、私も友人もクギづけでした。 「誰でも、いくつになってもアモーレって呼んでほしいもの。それがなくなったら相手の浮気を疑うべきなのよ」とドヤ顔で解説する友人。 「そう呼ばせるために何か必要なことは?」と聞いてみると「自分からアモーレって呼びかければいいだけ。そうしたら相手もこたえてくれる」と単純明快な答えが返ってきました。 「逆に、相手のことをアモーレって呼べなくなったら、ふたりの関係を考えなおしたほうがいいかもね」とつけ加える彼女の姿に、「さすが彼氏を途切らせたことがないだけのことはある…」と納得したものです。 ちなみに、筆者がイタリア人彼氏から初めて「アモーレ」と呼ばれたとき、自分のことだとは思わなくてつい挙動不審に。 周りにいた彼の友だちから「アモーレ、って呼ばれたことないの!?」と笑われながら「いままで大事にされてこなかったんだね」と同情され、複雑な気持ちになったのを覚えています。 「恋人やパートナーこそ特別扱いしたい。そして自分がいかに幸せか知ってもらいたい!」と誰かを愛することにとてつもなく積極的な人が多いのが、ここイタリア。 そんな気持ちの現れが「アモーレ」という呼びかけににじみでるのかもしれません。彼氏に「特別扱いされたい。そんな風に呼ばれてみたい」と思ったことがあるなら、まずこちらからしかけてみるのもひとつの手です。
2016年03月29日美と芸術の国、イタリア。「モードの国」の名に恥じず、男女とも美意識が高い人が多いように思います。 たとえば、「つねに美しくありたい」と、ムダ毛のお手入れに血道をあげる女性の数は、ヘタをするとイタリアのほうが上かもしれません。スーパーでも化粧品店でも、日本では考えられないほど多くの種類のムダ毛解消グッズをあちこちで見かけます。 女性がこんなにムダ毛に敏感なら、男性にも同じレベルを要求するのかと思いきや…反対に男性の「毛のお手入れグッズ」はまったくと言っていいほど、見たことがありません。 せいぜい、ひげそり関連のグッズか育毛・養毛剤系が関の山です。こちらでは、毛のお手入れをする男性はまったくと言っていいほど「モテ範囲外」である…と知ったのは、わりと最近でした。 ■ムダ毛=ワイルドの象徴!? 2年ほど前、スポーツマンの男性知人と久しぶりにバーで会ったときのことです。「最近どう?」と近況を聞くと「所属するチームでスタメンに選ばれた」と最初はよろこびの報告があったのですが、お酒がまわるにつれて彼のテンションは右肩下がりに。 無理やり聞きだすと「プロテクターと靴下が下がらないように手足の毛をそった。スタメンで試合に出るから、コンディションを良くしておきたくてね。でも、それが理由で彼女に距離を置かれた」と嘆いていました。 「そんな理由で引く女ってどうなのよ?」と私は話半分に聞いていたのですが、彼が帰った後、周りにいた知人女性陣は「彼女の気持ちはわかる…」と言い出す始末。 「日本では身ぎれいにしたい男性がメンズエステに通ったりするよ。男性がお手入れをしたって別にいいじゃないの」という私の意見は「毛があったほうがワイルドなたくましさを感じられる。そうじゃない男性は軟弱に思えて、魅力を感じるのは難しいわよ」と即座に却下されました。 ワイルドな男性をつかまえるために、女性たちはどうしているのでしょうか。その場にいた女性陣に聞いてみたところ「女磨き」「肌の手入れ」「プロポーション維持」など、さまざまな意見が上がりました。 そんななか、「オーラを出すこと」という回答をしたのが、華麗な恋愛遍歴を持つアラフィフの知人女性。 「きれいでいる努力は必要だけど、内側から自分を輝かせるための、心の美容も忘れちゃダメ。それが外見の美しさとからんで、自分のオーラになるのよ」という自信たっぷりな答えに、周りの女性は拍手喝采でした。 ちなみに「捨てられてもいいからいっぺんお付きあいしてみたい! と思う理想の有名人は?」とリサーチしてみたところ「ケビン・コスナー」「ヒュー・ジャックマン」「ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ(イタリア人俳優)」など、日本人からすると「いろいろと濃そうなタイプ」の名前があがり、軽くカルチャーショックを感じました。 「いくつになっても男と女でいたい」と、恋愛にいつも前向きなイタリアの女性たち。彼女たちの、ワイルドな男性を求める気持ちは「男の色気を求める女心」をくすぐってほしい…という思いの裏返し、とも言えるでしょう。 そんな理想の男性をつかまえるために、美意識を高く持ち準備をおこたらない女性が多いのもうなずけます。女子力の低下や良い出会いをつかまえられない…と悩んだときは、彼女たちの行動力を真似てみるのもいいかもしれません。
2016年03月28日ある有名な職人さんがテレビに出演していたとき、「自分が職人になるなんて思ってもいなかった。小さいころは飽きっぽくて、ひとつのことが続かなかったのに、苦手なことを得意にしたときから人生が変わった。たくさんの人に僕の作品をリクエストしてもらえるようになった」というコメントに、一流と言われる人は「人とは違う何か」をやっているのかも…と感じたものです。 苦手なもの・こと・人間関係など、人生の中で「苦手」と思うシーンに誰しもぶつかるのは、ここイタリアでも一緒。それを克服できた人ほど、キャリアも自分もさらにステップアップできていることが多いようです。 ここでは、そんな彼らが見つけた「苦手を得意に変えるコツ」についてご紹介します。 1.苦手→チャンスに方向変換 会計士として働く知人女性は、新規顧客の担当が苦手だったのですが、同僚の代わりに大口の新規顧客を担当したとき「自分が変わった」そう。 最初は辞退しようか迷ったそうですが「失敗したら事務所の信用に関わるけど、成功させたら自分の評価やキャリアをあげられる」と、考えかたを変えて引きうけることに。 プレッシャーも相当だったんじゃない? と聞くと「うまくいかなかったら、と考えるヒマを自分に与えないのがプレッシャーに勝つコツ」という答えが返ってきました。 さっそく、得意な分野と苦手な分野のふたつに仕事を仕分け、苦手分野を得意とする他の同僚の「早く片づけるコツ」を真似したところ、成果は上々だったといいます。 顧客からも高評価をもらったことが自信につながり、新しいクライアントを担当することが得意になっていきました。この経験が生き、数年後に独立したときは多くの顧客が彼女についてきたとか。 2.好きでなくても、続けられることを探す コンサルタントの知人男性は、自分のキャリアを振り返って「自分がこの仕事を選ぶとは思ってもみなかった」と語っていました。 彼は30代前半のころ仕事で手痛いミスをし、会社をやめてしばらく浪人していた時期がありました。その間、知人や友人から頼まれて彼らの仕事にアドバイスをしていると、気がつくと口コミで彼に仕事を頼みたいという人が増えたそう。 「人に指図するのは正直言って苦手だった。でも、友だちから頼まれているという事情もあるし、応援したくて仕事を引き受け続けた」と当時を振り返る彼。これをきっかけにして仕事への意欲を取り戻し、コンサルタントとして活動するようになりました。 「好きこそものの上手なれ、とは言うけど、好きだとか得意だとかいう仕事ばかり選べるわけじゃない。だから、続けるのが苦にならないことをまず探す」ことが、彼の得意分野を広げる方法だといいます。 「できるようになればそれが得意になる時が必ず来る。好きになるのはそれからでも遅くない」と語っていました。 苦手なことはやらずに、得意なことだけ続けていられれば話は簡単ですが、それだけではすまないのが人生です。 苦手を得意に変えるためのコツを自分なりにつかんでおけば、仕事でもプライベートでも大いに役に立つというもの。できることから始めてみて、自分をステップアップさせるのも良さそうです。
2016年03月26日臨月の友人のお宅へ招かれたときのことです。すっきりと整理されたきれいなリビングに感動してしまいました。「自分が妊娠したとき、同じようにできるかな?」とつい不安を感じてしまったものです。 「あのときやってい“れば”…あのときこうしてい“たら”…と思ってしまうと、全部片づけなくちゃならない現実に直面したとき、行動するのがよけいにおっくうになる。 そうならないようにちょこちょこ片づけるのが、散らからない・汚くならないコツかな」と彼女のアドバイスを聞き、頭が下がる思いでした。 人生を楽しんでいる人ほど“タラ・レバ”のセリフとは縁がないのは、ここイタリアでも同じ。そういう人たちはどうやって“タラ・レバ”を遠ざけているのでしょうか。 ここでは、彼らが実践している「タラレバ生活にならないコツ」についてご紹介します。 1.「1時間だけ」の習慣 妊娠4ヶ月目の知人は、仕事柄帰りの時間が遅くなりがちでした。「夫が家事をやってくれたけど、掃除や片付けはどうしても行きとどかない部分があった。私がやっていれば…と思ってばかりで、ストレスがたまる一方だった」と、最初のうちは大変な思いをしていたといいます。 ご主人は「体に負担をかけるから」と彼女が掃除や片付けをすることに反対だったそうですが、そこで彼女が提案したのは「毎日1時間だけ掃除する」ことでした。「帰ってきてからだと疲れてるからやる気があまり起こらない。だから、朝にやっていたわ」と語る彼女。 毎朝1時間だけ早く起きて、コーヒーを飲んだらすぐ掃除をするよう習慣づけました。1時間たったらご主人が起きて、掃除をストップするよう言われていたそう。その結果、ダラダラやらずにすみ、体の負担もありませんでした。 「軽いエクササイズの効果があったみたいで、妊娠中に太りすぎなくてちょうどよかった」と、いまでも朝の習慣を続けています。 2.「気がついたら即やる」ルール 背が高くすらっとしていて、タイトなワンピースがよく似合う知人女性がいます。さぞかし美容には気を使っているのだろうと思っていましたが、「高校生のころは体重が100キロ超えていたわよ」という衝撃的な話を聞いて驚きました。 「学校の帰り道に階段を降りていたら、足を踏みはずしたの。たいした高さじゃなかったけど、腰の骨にヒビが入っちゃって…。ここまで太っていなければケガをすることもなかった、とドクターに言われてショックだった」と大けががきっかけでダイエットを決意したそう。 ダイエットには挫折がつきまといがちですが、そうならないよう彼女が続けたのは「エクササイズや運動を後まわしにしない。気がついたら即やる」だけのシンプルなものでした。 「シンプルだけど、やり続けるのが一番難しい。1回できなかったら次の日にまわせば良いと思っても、次の日もまた同じように気がゆるんでしまう。そうならないためには後まわしにしないのがコツ」と2年近くダイエット生活を続けた結果、マイナス40キロの減量に成功しました。 このルールはいまでも続けていて、スタイルの維持だけでなく仕事やプライベートにも活用しているそうです。 「後悔先に立たず」の言葉通り、後から反省する生活を送っても人生がよけいつまらなくなるだけです。「人生や生活を変えるのは自分自身の行動のみ」と心得たほうが良い方向に進むというもの。 “タラ・レバ”が入りこまないよう気をつければ、オン・オフ両方の生活を充実させるのもそう難しくないでしょう。
2016年03月25日女友だちと海に行ったときのことです。出産して半年くらいしかたっていないのに、妊娠前とほとんど変わらないプロポーションと肌に驚きました。 「何かコツでもあるの?」と聞いてみると「産後に筋トレをちょっとがんばったくらいだけど、肌には妊娠中から気をつけたかな。寝る前、いつも保湿オイルを体につけていたの」という答えが。 そう言われてみると、ママになった友人知人のお宅で必ず見かけたのが、アーモンドやホホバをはじめとする天然オイル。イタリアママの美の秘けつはこれかも…と思ったものです。 ここでは、そんな彼女たちが実践している「オイルを使ったボディケア術」についてご紹介します。 1.ヒップケアも取りいれる 海が大好きな知人女性が妊娠2ヶ月目ではじめたのは「おなかとおしりをオイルで保湿すること」だったそう。「つわりが本格的にはじまってから肌の調子が落ちたみたい。妊娠線ができるのもイヤだったし、ホホバオイルを使うことにしたの」と語る彼女。 毎晩、おなかとおしりにカレースプーン2杯ほどのオイルをぬっていました。「なぜおしりにもぬるの?」と聞いてみたところ「姉が出産したとき、体のサイズが変わったせいでおしりの皮膚も妊娠線みたいに割れたと嘆いていたの」との答えが。 ヒップケアも取りいれた結果、産前産後もおなか・おしり周りの肌は絶好調。妊娠線ともまったく縁がなく、水着を着ても映えるツヤツヤなボディを維持できたとか。 2.「オイル+ヘアブラシ」で脚のむくみを撃退 妊娠後期、脚のむくみに悩んでいた知人女性が行きついたのは、ヘアブラシを使ってオイルマッサージをすることでした。 「手でマッサージするだけじゃ、どうにもならなかった。マッサージ器具も買ったけどイマイチで…」と、むくみ対策には頭を悩ませていました。 あるとき実家に顔を出した彼女は、お父さんがヘアブラシで頭皮をマッサージしていたのを目撃。足に使ってみることを思いついたそう。 毛先が木製の肌当たりがやわらかいものを選び、毎晩寝る前に10分ほど、オイルをぬった肌の上からブラシでマッサージをしたそう。「肌をとくように」行うのがコツだとか。 「そんなに力を入れていないのに、とても血行がよくなったの。むくみに悩まされなくなったからよく眠れるようになったのもうれしかった」と効果に驚いた彼女。出産後のいまでも、週2回ほどのマッサージを欠かさず、美脚を保っています。 「口に入れてもOKな天然オイルなら、子どもと一緒に使えて一石二鳥よ」と絶賛するママもいて、筆者も薬局へオイルを買いに行ったくらいです。 いろいろなメーカーからボディケア製品が出ていますが、ママの身としては「赤ちゃんに影響しないか」が気になってしまうもの。美を保つのはもちろん、安全性も考えたオイルケアは、理にかなっているのかもしれません。
2016年03月16日かけもちで仕事をすることがめずらしくないここイタリア。1日に3つの仕事をこなす知人女性は「いま編み物にハマっていて、赤ちゃん用ボレロをつくっている」と話していました。 仕事と家事で忙しいなか、よくそれだけの時間をひねりだせるものだ…と感心したものです。 イタリアのマンマたちは、忙しくても自分の時間を見つけだすのが上手。少しの時間でいろいろなことにチャレンジしている人がわりと多いです。生活をさらに充実させるため、彼女たちが実践している「すきま時間のつくり方」のコツをご紹介します。 1.スケジュール帳で時間管理 講師として働く知人女性は、忙しい合間をぬって国家試験の勉強をしていました。帰りが遅い日も多いと聞いていたので、どうやって時間をさいているのか聞いたところ「一日のうちのどのタイミングで勉強するか管理するために、手帳を使っているの」という答えが返ってきました。 手帳は「時間軸で予定を書きこめるバーチカルタイプ、閉じたら手のひら程度のサイズ」という彼女流のこだわりがあり、「仕事・家事を含めて、寝る前に次の日の予定をなるべく10分刻みで書いておく」のが習慣です。 「これだと、どの時間を勉強にふりわけられるかがひと目でわかる。どの時間に何をしたか簡単に書いておけば、どれくらい勉強が進んでいるかもわかるしね」と、時間管理のコツを語っていました。 「10分でもいいから勉強する」というルールで一日の勉強時間をはかると、平均100分ほどあてることができていたとか。おかげで、先月見事に試験にパスできたそうです。 2.リアルタイムでテレビを見ない IT企業で働く知人女性が、3人目の子どもを出産し子育てに追われていたときのことです。「3人の子どもの世話は予想以上に大変。夫と二人で家事・育児を分担していたけど、それでも時間の余裕がなかった」と当時を振りかえっていました。 仕事にも支障が出そうになり「これではまずい」と、時間の使い方をチェックしたところ「テレビを見ながらの生活」をしていたことに気がついたそう。 「食事中なら子どもが見たがる番組にあわせてダラダラ食事。そのほかの家事なら映画やバラエティ、ドラマ。見る番組のペースにあわせてついつい家事をやっていた」ことを反省し、「大人は帰宅後、ニュース以外のテレビを見ない」ルールに変更したといいます。 見たい番組はすべて録画してモバイルやタブレットに落とし、通勤中や休憩時間に見ているとか。おかげでいまは、家事も子どもの世話も短時間で全部すませることができ、寝るまでの1時間半を自分の時間にあてています。 一日のうちで、自分が何にどれくらい時間をかけているのかをまず把握することが、自由になる時間をつくるコツと言えるでしょう。 自分のための自由な時間は、心や生活の余裕につながるもの。すきま時間を活用して、仕事もプライベートにもメリハリをつけるのも悪くなさそうですね。 (金丸 標)
2016年03月01日日本ほどではないですが、ここイタリアでも「彼ママや義母とうまくいかないケース」はわりとあります。そんななか、8歳下の彼と交際している知人女性が話した「自分と年近の義母とうまくやっている話」には、周りの女性陣が目を丸くしていました。 つかず離れず…が難しいのは、イタリアでも同じことです。隠れマザコンが結婚後に発覚し、微妙な嫁姑問題が勃発したあげく「別居→離婚」になってしまう夫婦の話もめずらしくありません。 どんなカップルにもついてまわる「義理の実家とのお付きあい」を、うまくこなしているイタリア女性はどんなことを実践しているのでしょうか。ここでは「義実家を攻略する」ためのコツをご紹介します。 1.義実家へ行くときは無理しすぎない 彼と交際4年目の知人女性は、付きあい始めて2週間ですぐ彼の実家へランチに招待されたそう。最初はあわてたそうですが、「その後も付きあいがあるだろうから無理しない」と考えたといいます。 当日彼女が選んだのは「ファッションは、きれい目のデニムに高すぎないヒール。手みやげには、老舗パティスリーのひと口ケーキ詰めあわせと、ちょっといいデザートワイン」でした。 「最初はお客さまかもしれないけど、その後の付きあい次第では、家族の一員扱いになる可能性も。食事の支度を手伝わない分、出されるメニューの原価半分程度の手みやげプラス、食後にテーブルを片づけるくらいの気づかいがないと、付きあいづらくなる」と、前もってプランを立てて実行したそう。 彼の家族と初めて会うときは、いつも以上に気をつかおう…と気合を入れがち。しかし、無理をしている姿は意外と簡単に見抜かれてしまいます。 「気心の知れた得意先と仕事で会食する」くらいに考え、ほどほどな緊張感で行くほうが、成功率は高いようです。 2.基本的に「聞き役」になる 最初の食事会での彼女の作戦が当たり、彼ママは彼女のことを「絶賛してた」と彼から報告がありました。 彼女自身は、彼ママのことを「知りあった人には親身になってくれるけど、誰にでも愛想がいい訳ではない。いい人なのに、そのせいで損をすることもあるタイプ」と感じたそう。 「よくそこまで見ぬいたね…」とその理由を聞いてみると、「食事の後片付けを手伝ったとき、一緒にいた彼の兄弟の奥さんや彼女たちは来なかった。だから、彼のママと二人でやったんだけど、そのときに内輪の話を聞いたのよ」と苦笑まじりに答えました。 ところどころグチも聞かされたものの、「おかげで、彼女に受けいれてもらえた。価値観がわかったし、どこをフォローすればいいのかもなんとなく把握したわ」と、思った以上に収穫があったそうです。 家族のなかで母親ほど「聞き役」をつとめるポジションはありません。その分、誰かにいいたくてもいえないことをためこむ人も少なくないでしょう。 彼ママがそういうタイプに当てはまるようなら、ぜひ自分が聞き役に回ってみて。この方法なら、短い時間で相手の心をスムーズに開かせることができそうです。 3.誘いや頼まれごとは3〜4回に1回程度断る 彼ママとうまくいったなら、その後はさぞスムーズに実家との関係を築けたのかと思いきや「お互いに信用し合えた分、距離感をほどよく保つためにどうすればいいのか悩んだ」と語る彼女。ひんぱんに彼ママから連絡がくるようになり、実家での食事に誘われていたといいます。 「電話だけならかまわないけど、いつもごやっかいになれない。近所に住んでいるわけではないから、行き来にも時間を取られる」と考えた結果、3回に1回は誘いを断ることにしたそう。 2回に1回では、乗り気でないのがあからさまに伝わってしまうため、3〜4回に1回断るくらいが適当な距離感を保つのに大切なんだとか。いまは結婚に向けて準備している彼女を、彼ママもつかず離れずで応援してくれているそうです。 「親しき仲にも礼儀あり」という言葉どおりにはいかず、何かにつけて彼ママや義実家が干渉してくるのに閉口しているという話はよくあることです。そうならないよう早めに手を打っておけば、適当な距離感を保つのもそう難しくありません。 必要以上に義実家へ気を使いすぎると、自分が疲れてしまいます。とはいえ、自己主張しすぎて「面倒な彼女or嫁」扱いされるのは、長い目で見てもいい結果になりません。 つねに相手を見ながら、程よい距離感で接するのが、お互いにちょうどよい関係を築けるコツといえそうです。
2016年02月24日カフェを経営し、バリスタコンテストで入賞したこともある知人男性がいます。彼は常連さんに「おもしろカード」や「すてきカード」を毎年送っているそうです。 彼のお店がいつもにぎわっているのは、このあたりに理由があるのかも…と感心しました。 メールや電話でさくっと連絡を取れる時代になりましたが、書いた人の人柄や気持ちがよく伝わってくる手紙やハガキは、感激度が高いツールです。社交上手な人ほど、自分で筆をとってマメにコミュニケーションをとることが多いようです。 ここでは、彼らが実践している「相手の心をつかむレター術」についてご紹介します。 1.おもしろいふせんや便せんでコミュニケーション IT企業で働く知人男性は「社内メッセンジャーやメールを必要最小限に利用する」がモットーだといいます。 以前、会議の時間変更を同僚にメールしたものの、相手が読んでおらず、プレゼンに失敗。「相手がモニターをいつも見ているとは限らない」と痛感したといいます。 それ以来、重要なことは、メモや短い手紙を書いてデスクに置くように心がけているそうです。 「すぐに気づいてもらえるよう、アイキャッチを工夫するようにしている」と語る彼。よく使うのは、旅行先で見つけたおもしろい形のふせんや便せんで、とくに食べ物の形は人気があるそうです。 使った紙のことで同僚が話をしに来てくれ、それをきっかけにいいアイデアが浮かぶことも多いとか。 2.出先から絵ハガキを送る 新聞社で働く知人女性とカフェで待ちあわせをしていたときのことです。時間より早めにテーブルに着いていた彼女は、何かを書いているところでした。「いまクライアントに絵はがきを書いているから、少し待ってくれる?」と、5分ほどでハガキを書きあげました。 「いつもお客さんにハガキを書いているの?」と聞くと「初めて一緒に仕事をしたり、依頼をくれたりした人に出すの。お礼とあいさつを兼ねてね」という返事が。 以前、一緒に仕事をした相手に旅行先から変わった絵ハガキを送ったところ大ウケし、よく仕事の依頼がくるようになったそう。 それからは、初めて自分に関わってくれた人に出先からハガキを出すのが彼女の習慣になったといいます。 「自分のことはあまり書かない。書くことは2、3行でいいけど、『最近どうしていますか? 連絡を楽しみにしています』の一言を忘れない」ことがコツだと語る彼女。 いろいろなところに顔がきく秘けつは、こういうところにあるんだな〜、と感心したのを覚えています。 「PCやスマホだけでは、人の心をつかめない」と彼らにいわれ、筆者も反省することが多かったです。 手で書いたものからは、その人の人柄や気持ちがじかに伝わってくるもの。ちょっとした手間を惜しまずペンを走らせる習慣を身につけられれば、社交上手になるのもそう難しくないでしょう。
2016年02月13日美人だけど、浮いたうわさの1つも聞かない知人女性がいます。彼女をいいなと思っていた男性が「スキがなさすぎて、どうやって声をかけていいんだかわからない!」とグチるのを、「まあまあ…」となぐさめたこともあるくらいです。 前述のような女性は、気づかないうちにガードを固めてしまい、自分から声をかけられにくい雰囲気をつくっていることに気づかないケースが多いようです。そして、「恋愛がうまくいかない」と嘆く。こういう女性は、イタリアでも見かけます。 反対に「目立つ美人ではないけど、じつは相当なモテ女」だったりする人も少なくありません。そんな彼女たちに共通するのは「ほどよくスキを持つ」ところにあるよう。 ここでは、声をかけてもらいやすい女性の特徴についてご紹介します。 1.いつも笑顔! 一緒にいてなごむタイプ 付きあって2年ほどの彼女とのラブラブっぷりを、会うたびにノロケる知人男性がいます。職場恋愛のふたり、彼女のソツがない仕事っぷりとプライベートのギャップにひかれて、彼から猛アプローチしたのがきっかけだとか。 超のんびりタイプの彼女だそうで、「とにかく一緒にいて退屈しことがない。とてもリラックスできるんだ」と語る彼。デートがうまくいかないときでも、いつもニコニコしているところにメロメロだといいます。 自分では普通にしているつもりでも、周りから見ると「無表情」に見えてしまう場合があります。笑顔は人の心を開くもの。いつでもどこでも、同じように笑顔でいられる女性には親近感がわきやすく、声をかけるのも難しくありません。 2.「わからない、教えて」と素直にいえるタイプ ペーパークラフト作家の知人男性が、いまの彼女と知りあったきっかけは、作品の展示会でした。彼の作品のテーマやつくり方のコツなど、彼女からのさまざまな質問に答えているうちに仲良くなったそうです。 彼女もペーパークラフトをやっていて作品をつくっていたのですが、自分のやり方に執着せずに「わからない、教えて」と積極的に聞いてくれるところにひかれたといいます。 「今まで教えた人たちは、自分らしい作品を追いもとめるあまり、僕が教えたことは途中で放りだしてしまうことが多かった。 彼女にはそれがなくて『自分に何が必要なのか』をいつも考え、わからないとすぐ質問してくれる。だから上達が早かった」。そして、そういう素直さにひかれた…と少し恥ずかしそうに話してくれました。 得意でないことを「デキる」風に装う強気な女性も少なくありませんが、そういうタイプは他人とコミュニケーションをとれそうなスキがないもの。 反対に、わからないことを素直に「教えてほしい」といえるタイプは「あなたの考え、意見を受けいれる余裕がありますよ」と相手にアピールできるので、男性も安心して声をかけられるといえます。 「スキがある=コミュニケーション」をとりやすい、ということです。とはいえ、合わない人と無理にコミュニケーションをとる必要はありません。 プライベートや心のなかにずかずか踏みこまれてしまわないよう、ある程度はガードしましょう。くれぐれも「スキだらけの女」と見られてしまわないよう、気をつけることをオススメします。
2016年02月02日寒い冬は、ふとんからなかなか出られないもの。朝食をとる時間もなく、職場につくころは空腹でふらふら…というシーンは、日本だけでなくイタリアでもちょいちょい見られます。 しかし、知人宅のパーティーに行ったとき「僕は冬でもすぐ起きられるよ」と豪語する男性がいました。「コツは何?」とその場にいたみんなが食いついていて、誰もが同じ悩みを抱えているのね…と思ったものです。 誰もが「ふとんの誘惑」に苦労するこの時期ですが、ベッドから出られないと朝の貴重な時間をムダにしてしまいがち。ここでは、「すっきりと朝を迎えている人が実践しているコツ」についてご紹介します。 1.夜は腹6分目+ホットミルク ある知人男性が、転職してまもないときの話です。新しいオフィスで働きはじめて1週間と立たないうちに、寝坊で遅刻してしまったそう。 おかげで来社していた顧客への自己紹介が遅れ、「上司の冷ややかな視線といったらなかった」と冷や汗をかいたといいます。 「目覚ましは全部途中で止めてしまって意味がない。2月のまっただなかで寒くて、ふとんから出にくいのもこたえた」と、強制的に目をさますための方法に限界を感じた彼。 悩んでいたとき、同棲している彼女がダイエットをはじめたそう。彼女に付きあって同じボリュームの食事をとりベッドに入ったところ、次の日の目覚めがスッキリ。 「僕には少ない夕食だったから、寝る前にホットミルクを飲んだけど、それでも次の日の朝に空腹になって目覚めたんだ。起きるのに苦労しないなんて小学生以来だよ」と大よろこびだったとか。 以来、彼のウィークデーの夕食は、腹6分目+ホットミルクのみ。休前日や週末だけ通常のボリュームで夕食を楽しむのが習慣になったそうです。 2.あったかグッズでベッドの誘惑に勝つ! 冷え性の知人女性はとにかく「寒くてベッドから出られない」ことに困っていました。「エアコンは嫌いだからつけてないし、部屋のオイルヒーターはあたたかくなるのに時間がかかりすぎる。子どもを学校に送らないといけないし、冬は無理やり起きるしかなくてストレスだった」と語る彼女。 一方、ご主人は暑がりで、彼女の悩みにはあまり理解を示してくれなかったといいます。そんなときに友人からもらったアメリカ旅行のおみやげが「着る毛布」でした。 「はやっているから」といわれても半信半疑だったものの、着てみると快適さに感動。「ベッドのすぐそばにこれをかけて、起きたらすぐに着る。ベッドのなかと同じくらいあたたかいから、起きるのが苦にならない」と、冬の朝をストレスなく過ごしています。 いまでは子どもたちも着るようになり、自分で起きる習慣が身について助かっているとか。 朝のスタートを気持ちよく切れたら、1日を過ごすためのモチベーションも右肩上がりになるもの。すんなり目覚めるための方法を見つけられれば、朝の時間を十分に活用することも、むずかしくありません。 すてきな朝を迎えられるよう、できることから取りいれてみるのがよさそうです。
2016年01月24日クリスマス・年始のシーズンが終わり、スーパーやお店では早くも「バレンタインデー」を見越したディスプレイがはじまりました。 オシャレにうるさい彼女を持つ知人男性も、この時期になるといつも悩む…と苦笑い。とはいえ、そんな彼女をよろこばせるプレゼントを毎年ちゃんと用意しているあたり、「さすがのセンスだな〜」と思わずにはいられません。 相手に感謝や愛情を伝えるためのちょっとしたギフトを贈るのは意外とむずかしいもの。ここでは、センスとアイデアで上手に気持ちを伝えるために、イタリアの人たちが実践している「プチギフトを選ぶコツ」についてご紹介します。 1.普段づかいのものをちょっとグレードアップ エステティシャンの知人女性は、サロンに来るお客さんにプチギフトを贈ることがあるそうです。「気があったり常連になってくれたお客さんに、感謝の気持ちをこめて、たまにちょっとしたものを渡すわよ」と語る彼女。 「エステサロンだから、化粧品をプレゼントするの?」と聞いてみると「それだと営業っぽくなって、人によってはかえって気を使わせてしまうでしょう。だから、ちがうジャンルにしているの」との答えが。 取りだしたのは、デンタルフロス・歯ブラシ・歯みがき粉でした。彼女がギフト用にそろえているのは、特定の薬局へ行かないと買えないラインのもので、歯科医も推奨しているメーカーのものだそう。 「口のなかは、外からは簡単に見えないものでしょう。それだけに、内側からもきれいになろうという意識を持ちつづけてほしい…という気持ちをこめているの」と語る彼女。 歯ブラシなどの日用品は、スーパーやドラッグストアで手軽なものを買ってしまいがちです。それだけに、「いいものだとみんなよろこんでくれるのよ。あまり高いものでもないから、受けとってもらいやすいしね」と笑っていました。 彼女のサロンが人気なのは、こういうところに理由があるのかも知れないな、と思ったものです。 2.急なときにも使えるお助けグッズ 管理職として働く知人女性は、スタッフにちょっとしたプレゼントをする習慣があります。誰かがミスした仕事をフォローしてうまく収めたときや、誰もやりたがらないけれど必要な仕事をしてくれたスタッフに、ねぎらいの意味をこめて何か贈るといいます。 「食事をおごったりする人もいるけど、場合によっては負担になるでしょう。だから、仕事でもプライベートでも使えそうなちょっとしたものを渡すようにしているの」。 彼女が最近渡したのは、男性には携帯用シューズクロス、女性には皮膚科医開発のリップスティックだそう。 「両方とも消耗品だから、相手も気軽に受けとれるの。私の部署は営業職が8割を占めるから、身だしなみを整えるときに役に立ててもらえるし、プライベートでも使える。女性はこの時期、寒さで唇をやられがちだから、ケアの意味でも使いやすいでしょう」と語る彼女。 入社数年で管理職になった実力を持つ彼女だけに、デキる人の気の配りかたは少しちがう…と感心してばかりいたことを覚えています。 高いモノが相手の心をつかむわけではありません。ちょっとしたプレゼントでも、そこから伝わってくるのは、贈ってくれた人の心です。 つまり、印象がアップするかしないかは“モノにこめられている気持ち”次第。それを心得るのが、ギフト選びの最大のコツといえるでしょう。
2016年01月22日夫の浮気が原因で夫婦仲が悪化した知人女性がいます。一度離婚調停にまで持ちこんだものの、結局元さやに戻り、「いったい何があったんだ!?」と周りを驚かせていました。 「浮気の虫はやまない」というのはイタリアでも同じで、既婚者なのに何股もかけている最低オトコの話をたまに聞くこともあります。 しかし、そんなパートナーを許し、愛しつづけようと決めて一緒にいる女性も珍しくありません。ここでは、そんな「相手の過ちを水に流した人」が、ふたりの関係を維持するために何をしたのかをお伝えします。 1.彼ばかりを責めない 同棲していた彼と結婚の準備をしていた知人女性がいます。しかし、式直前になって、彼の浮気が発覚。同棲を解消した彼女は実家に戻りました。 「私も参っていたから、いったん彼と距離を置きたかったの」と語る彼女。最初のうちは被害者意識ばかりが気持ちを占めていたものの、落ちついてからは「うまくいっていたのに、彼を浮気に走らせたのは何か」とふたりの関係について考えなおしてみたそう。 「仕事のストレスで体調が悪く気持ちも落ちつかなくて、彼に八つ当たりしていた時期があった。彼は何もいわなかったけど、つらい思いをさせていたのかも」と自分にも原因があることに気づいたといいます。 そのときから、全て無視していた彼からの連絡にようやくこたえられるようになったそうです。 浮気された側が被害者になるのは簡単です。そのうえ、「相手が100%悪い」と思いこんでしまいがち。そうなると、相手のことを考える余裕がなくなってしまうので、関係を修復するのはむずかしくなります。 相手を思う気持ちが少しでも残っているなら、被害者意識をいったん手放してみるのもよさそうです。 2.浮気問題は最初のうちに片づける 連絡をとってすぐ、彼がかけつけてきたと語る彼女は「出会ったころのふたりでいられるよう、これからの人生で、できる限りの努力をする。君が許してくれるなら、いつもそばにいて、それを証明していく」とあらためてプロポーズされたそう。 すぐに答えを出せないから様子を見たいと彼女が考えていたため、少しずつお付きあいを再開することになりました。彼女は「最初の1週間だけは、今回の浮気について徹底的に話しあう」と決めていたそうです。 泣きあかしたり、いろいろ考えて落ちこむこともあったそうですが、話しあいは無事に終了。「いまの結論に至るまで相当迷ったのでは?」と聞いてみると「変に考えすぎずに自分がどう感じるか、幸せに思えるかを優先して行動した」と語る彼女。シンプルにやるほうがうまくいく、と笑っていました。 相手の過ちを許すのはとてもエネルギーがいることです。それだけに、チクチク相手を責めるより、期限を決めてよく話しあうほうが後を引きにくく、互いのストレスも少なくて済むというもの。 ふたりの関係を再スタートしやすくするには、「ダメージは最小限に」を心がけることが必要です。 3.問題を蒸しかえさない 「少しずつよりを戻していくなかで、一番気を使ったことは?」と聞いてみると「何か問題が起こっても、それにこじつけて浮気問題を蒸しかえさないようにする」ことだったといいます。 ささいなことでも何か問題が起こると「浮気するような人だから仕方ない」と考えてしまい、結局彼を許すチャンスを失ってしまいがち。そうならないように、彼女は「目の前の彼とその行動を信じる」ことに気持ちを切りかえるようつとめたそう。 やがて、反省した彼の姿とふるまいを受けいれられるようになったといいます。2年ほどたったいま、彼からの再プロポーズを受けて、ふたりは結婚に向けてもう一度準備をしているところです。 関係の修復を試みたカップルが失敗してしまう大きな原因は、「やっぱり前の浮気を許せない」と、過ぎたことをいつまでも持ちだして責めることにあります。 許される側に「許してもらうためにしつづける努力」が必要なように、許す側にも「過去の失敗を責めつづけない努力」が必要と心得て、ふたりで乗りこえていくのが幸せへの近道です。 「忘れないけど、許す。それが大事よ」と語る彼女の姿に、彼への愛が感じられて「自分にここまでやれるだろうか」と、筆者も普段の姿勢を反省したものです。 相手を許すも許さないも自分の心が決めること。しかし、一時の怒りや感情にまかせて本当に大事な相手を失ってしまわないように、気をつけることをオススメします。
2016年01月17日