伊藤忠ファッションシステム(ifs)では、約25年に渡り「世代」研究をしています。プリクラ世代、LINE世代など、各世代の特徴をとらえ、世代ごとのライフスタイル、価値観の変化をとらえています。これまで、1,000人以上の人にお会いして、ファッション、美容、家事、子育て、仕事などのお話をうかがってきました。「世代あるある」を中心にした読み物をお届けします。
日本において第一次ベビーブームが起きた時期に生まれた世代を「団塊の世代」といいます。この名付け親となったのは、先日亡くなられた堺屋太一さんです。“団塊”という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか? 今回、取り上げるのは 「団塊ジュニア世代」 です。「団塊の世代」の子どもたちにあたり、第二次ベビーブーマーとしてその人口の多さに親世代同様、ライフステージが変わるたびに注目され続けています。 ifs世代研究ラボで定義している団塊ジュニア世代とは、1971~1976年生まれ、現在42歳~47歳くらいの方を指します。この年代の方は、いま、あらためて「自分の時間」を意識するタイミングにあるのではないでしょうか? ■“違う世界”を暮らしに加える時期とは 団塊ジュニア世代に「お金を使いたいことは?」と聞いて見ると、外食や国内旅行など、 「外での時間を充実させること」 と、ファッションやボディケア・スキンケア・ヘアケアなど、 「自分自身への気遣い」 が挙がります。 「親や家族との時間を大切にしたい!」と、お祝いごとなどをきっかけに食事に出かけたり、旅行したりする人も多いようです。また一人の女性として、子育て終了を機に仕事をあらたに始める人も。 高校や中学の同窓会など大掛かりな再会もスタートするこの頃は、子離れした友人たちと久しぶりに集まる機会も増え、学生時代の思い出話に花を咲かせている人もいるかもしれません。そんな場では、「第二の人生どうしていくか?」なんて話で盛り上がっているのではないでしょうか? このように、「団塊ジュニア世代」はこれまでとは 違う世界を暮らしに加えていく時期 を迎えているのかもしれません。 ■ファッションへの違和感を感じ始めたら… そんな世界が増えていく時期に、あらためて気になるのが、自分の身だしなみ。40才を過ぎた頃から 「何だか好きだった服が似合わなくなってきた気がする…」 とか、 「自分に似合うものがよくわからなくなってきた」 といったとまどいを感じることが増えるようです。 どんなにケアしていても肌質や髪質の変化から、ちょっとした色合いや質感、見た目がこれまでのしっくり感とは異なって感じることがあります。「まだ大丈夫」と思っていても、もしかしたら遠くない将来にそんな風に感じることがあるかもしれません。 そんな年代でもある「団塊ジュニア世代」だからこそ、“今”あらためて、自分に似合う服や、自分の肌や髪に合うケア剤を探してみたくなるタイミングでもあるようです。 Q.ジャンル別消費意欲は? 1位 家の外での食事 30.3% 2位 国内旅行 29.5% 3位 ファッション 26.2% 4位 家での食事 23.0% 5位 ボディケア・スキンケア・ヘアケア 20.5% ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より(41~46歳女性・122名が回答) ■自分磨きの参考は、SNSよりも…!? では、そんなファッションの悩みを抱えたとき、団塊ジュニア世代はどんなところから情報を入手していることが多いのでしょうか。 彼女たちが大学生の頃にWindows 95が発売され、インターネットは身近な存在になりました。その後、SNSが登場し、生活の一部となるのは30代後半になってから。 個人的なSNSを介して情報を集めるよりは、 公式サイト を使って情報へのアクセスが多いようです。また友人など一般人のSNSよりは、名の知れた方のSNSを参考にする傾向が強め。ファッション誌についても、積極的に購入するわけではないけれど、美容院などで読むなど、今も情報を確認するためのツールとして抑えでチェックしているようですね。 いずれにしても、あらためて自分磨きに取り掛かり、新たなステージへと向かう団塊ジュニア世代のこれからの暮らしに注目です! Q.ファッション購入時の情報源(リアル+ネット)は? 1位 ポータルショッピングサイト 53.4% 2位 ショップのホームページやブログ、ショッピングサイト 51.8% 3位 よく行く店やブランドの店頭 47.9% 4位 ファッション誌 41.8% 5位 有名人や読者モデルなどのブログ 29.4% 団塊ジュニア世代のより詳しい情報はこちらで読めます! 団塊ジュニア世代: 伊藤忠ファッションシステム/世代研究ラボ
2019年02月28日デジタルネイティブの中心層にあたる LINE世代 (1992~1996年生まれ、現在22歳~26歳くらい)。 ティーンの頃からネットに慣れ親しんできたことから情報感度が高く、SNSなどで常にコミュニケーションを楽しめる環境下にあることから、 人とのつながりをとても大切にする 人が多いことが特徴です。 そんな彼女たちが、いま興味を持っているものって一体? お金をかけたいと思っているものって何? 次世代を担う、20代・LINE世代の実態を探るべく、アンケート調査を実施してみました! ■20代LINE世代がお金をかけたいものとは? Q.お金をかけたいものは何? 1位 ファッション 39.7% 2位 メイク 34.7% 3位 ボディケア・スキンケア・ヘアケア 28.1% 4位 マンガ・アニメ鑑賞 27.3% 5位 イベント・フェス 24.0% ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より(22~26歳女性・121名が回答) ファッション、メイク、スキンケアなど、かわいく、きれいになるためのものがトップ3となりましたが、ここで注目したいのは、 「マンガ・アニメ鑑賞」 。ほかの世代の人たちに比べると断トツに関心が高く、LINE世代ならではの特徴と言えるかもしれません。 ■LINE世代のファッション教科書は一昔前のマンガ!? 実際に、LINE世代の女の子たちにインタビューをしてみると、次のようなコメントが返ってきました。 「マンガはよく読みます。昔はコミックを買っていたけれど、最近ではスマホでダウンロードしています」 「王道として、いま流行っているものも読むけれど、1990年代のバブル時代のマンガを読んだりもする。ハイウェストパンツとか、 いまの時代でも取り入れられそうなファッション が出てきて参考になるし、時代は違ってもかわいいと思うものがたくさんある」 このように一昔前のマンガから、ファッションセンスや美意識を培うためのヒントを得ているようです。 また、「好きなアニメキャラの衣装を自分で手作りして、コスプレを楽しんでます」「Twitterで知り合いになった子と待ち合わせして、一緒にコスプレをしてコミケに参加する」など、アニメの中のファッションをリアルに楽んでいる人も! ■「ファッション×コト」でセンスと経験を積む LINE世代にとって、マンガやアニメはファッションと掛け合わせることで 体感的に楽しめるもの になっているようです。 また、「モノよりコト」が重視されるいま、音楽や食、アートなどさまざまなジャンルのイベントやフェスも、「友だちとおそろいのコーディネートで行く」など、ファッションをさらに楽しむ場となっているようです。 ファッションは、「◯◯な自分に見られたい」などの自分の表現だけにとどまらず、 “自身の経験を深めるツール” として、これまでよりもずっと楽しみ方が拡がっているのかもしれません。 LINE世代のより詳しい情報はこちらで読めます! LINE世代: 伊藤忠ファッションシステム/世代研究ラボ
2019年02月14日私たちの生活に欠かせないものになっているスマホ。インターネットやPCが子どものころからある環境で育ってきた世代の人を デジタルネイティブ といいますが、その中心層である「LINE世代」とはどういった世代で、どんな特徴、ファッション感をもっているのでしょうか? ■「LINE世代」とは? 人との連絡手段やつながりとして欠かせないLINE、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNS。 30代以降の人たちは、移動電話からはじまり、ポケベル、携帯電話(ガラケー)、スマホなど、年齢を重ねるごとにデジタル環境の進化を実感してきました。かつて、友だちとの会話や遊ぶ約束をするときは“自宅の電話”を使っていたという人がほとんどでしょう。 しかし、「小学生の頃から友だちと携帯電話で連絡を取り合っていた」という、色濃いデジタルネイティブとも呼べる世代が、今の20代 「LINE世代」 にあたります。 ■LINE世代の幸福度の測り方は? ifs世代研究ラボで定義しているLINE世代とは、 1992~1996年生まれの人たち のことで、 現在22歳~26歳 くらい。 物心ついた頃から携帯電話があたり前のようにあり、彼女たちが10代後半だった高校生の頃にはスマホが登場。TwitterやLINEなどのSNSが身近なものに。 SNS=「人とつながっている」 ことが日常的な状態であることから、「人と一緒にいるときが一番楽しい」という考え方が共有されており、一緒に過ごした思い出のシーンをどれだけ写真として残せているかが、幸せの程度を測るものにもなっていたようです。 ■「モテ」「かわいい」より大切なこと 人とのつながりを大切にし、デジタルネイティブであるLINE世代のファッションは、上の世代にあたるアラサーとはまた少し違った傾向があります。 たとえば、現在アラサーにあたるハナコジュニア世代(1987~1991年生まれ・現在27~31歳位)では、「モテ」「かわいい」といったどこかフェミニンさを感じるスタイルが流行っており、ファッションもメイクも「盛る」といった言葉がよく聞かれていました。 LINE世代では、上記のようなスタイルを好む人たちももちろん継続していますが、 ユニセックスな印象のスタイル を好む人が多いようです。どちらかというと、異性にモテることよりも、同性にいいね!と言われることを重視します。 ■LINE世代のお手本は? ファッションやメイクのお手本は 「Instagram」「Youtube」 などSNSやウェブサイトがメイン。モデルや読モのみならず、一般人のおしゃれさんをフォローしてファッションをまねている人たちも多く、ファッションの情報収集も「雑誌<SNS」とこれまでの世代の人たちとは異なっているようです。 日々私たちを取り巻くデジタル環境は変化しています。新しいものが次々と登場し、何だかもうついていけないかも…!? と思っている人はとくに30代以上の人たちで多いかもしれません。 「今流行っているものは何?」「●●を知りたい時は何のアプリがいいの?」など、デジタルネイティブでもあるLINE世代に聞くと、今の時代感をつかむヒントが得られるかも…! Q.ファッション購入時の情報源(ネット)は? 1位 一般人でおしゃれな人のSNS 26.4% 2位 芸能人、読者モデルなど有名人のSNS 19.0% 3位 ショップのSNS 18.2% ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より(22~26歳女性・121名が回答) LINE世代のより詳しい情報はこちらで読めます! LINE世代: 伊藤忠ファッションシステム/世代研究ラボ
2019年01月17日2018年も残りわずか。 クリスマスやお正月セール を前に、「何を買おうか?」とリサーチしている人も多い頃かもしれません。 前回お届けした、 『アラサー、ハナコジュニア世代が「女子度が高い」理由は、不況が原因?!』 に続いて、今回も、 アラサー世代 にフォーカス。ファッションの選び方、買い方ではどのような視点を大切にしているのか? 彼女たちのリアルをお届けしたいと思います。 ■ハナコジュニア世代は、流行に流されない!? 就職のタイミングでリーマンショックなど 不況 による影響を強く受けた ハナコジュニア世代 (1987~1991年生まれ・27~31歳位)は、「いつもきちんと女性らしく」という思いを持つ人が他の世代に比べて多い印象です。 「きちんとした」見た目を保つために、ヘアケアやボディケアなど日頃からこまめなお手入れをしている人が多いことが前回ご紹介したアンケートからもわかりますが、ファッションを選ぶ際にも、このことが影響しているようです。 Webアンケートで、ファッションに対してどのような意識を持っているかを探ったところ、次のような結果となりました。 Q.あなたの服の買い方は? 1位 自分好みのテイストのブランドを買う 53.3% 2位 流行に左右されない、長く使えそうなブランドを買う 40.2% 3位 自分のステイタスを高めてくれるようなブランドを買う 18.9% ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より(27~31歳女性・122名が回答) とくに 「流行に流されない」「自分のステイタスを高めてくれる」 ことが、他の世代の女性たちに比べて数値が高く出ていることが特徴です。 ■「若く見られたい」より大切にしていることは? では、実際にどのようなものを選んでいるかというと…? Q.あなたの服の選び方は? 1位 年相応に見えるものを選ぶ 32.8% 2位 トレンドに左右されない、ベーシックなアイテムを選ぶ 30.3% 3位 分相応のものを選ぶ 27.9% ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より(27~31歳女性・122名が回答) 「年相応」であることを第一としている人が多いという結果になりました。 「若く見られたい」といった気持ちよりも、あくまで 「等身大の自分」 に見合ったファッションを選びたい気持ちが強いようです。また、「トレンドに左右されない」「長く使えるもの=ベーシックなデザイン」など、定番品を重宝する傾向もあると言えるでしょう。 ■「セール失敗あるある」が増える季節! コーデ失敗しないために これから、クリスマス、お正月セールなどでショッピングの機会が増える頃。とくにセールなどでは「安いから」という理由でついつい衝動買いをし、買った後で「よく見ると自分好みじゃない…」「手持ちの服とコーディネートしづらいかも…」など“セールあるある”の失敗談もよく聞かれます。 ファッションは、何を身に着けるかによって、自分自身の気持ちも変わり、また、周りの人からどんな風に見られたいかを印象づけることができる楽しさがあります。ご自身の普段の買い方、選び方は何を基準にしていますか? また、周りからはどんな人に見られたいですか? 一年の出来事を振り返ることも多いこの時期。有意義なショッピングを楽しむためにも、一度ご自身のファッション、買い方などをあらためて考えてみるのに良い機会かもしれませんね…! ハナコジュニア世代ってどんな人たち?より詳しい情報はこちらで読めます! ■ ハナコジュニア世代 伊藤忠ファッションシステム/世代研究ラボ
2018年12月22日「ファッション雑誌を読み始めたのは小学生くらいから」「親はいわゆるバブル世代」「ゆとり世代と言われる」… 上記に心当たりがあるあなた、もしかして ハナコジュニア世代 (1987~1991年生まれ・27~31歳位)ではないでしょうか? ■「ハナコジュニア」って一体何? そもそも「ハナコジュニア」って一体??と思う人も多いでしょう。 この世代の両親の多くは、いわゆるバブル景気を謳歌した 「ハナコ世代」 (1959~1964年生まれ・バブル当時にマガジンハウスから創刊された雑誌『Hanako』から命名)。両親の志向が自分自身のモノゴトの判断時に強い影響をもたらしていることから、ハナコジュニア世代というネーミングになっています。 彼女たちの中には「10代の頃から母のお古のルイ・ヴィトンのバッグを使っていた」「夏休みは家族でハワイ旅行に行っていた」など、幼い頃から 華やかなモノ・コト消費を体験 してきた人や、休日のショッピングは母親と一緒に行って楽しむなど 「母娘消費」 と言われるように家族仲が良い人が多いといった特徴があります。 現在アラサーにあたるハナコジュニア世代。社会人になり数年経ったことで仕事では責任あるポジションに立つ人、もしくは新たな場所に転職をした人もいるでしょう。また、結婚・出産などでライフステージが大きく変わった人も。 今回は、そんな節目にあたるハナコジュニア世代にフォーカスし、彼女たちのファッション、志向、そして現在の興味・関心事について、掘り下げてみます。 ■厳しい不況の時代を闘ってきた彼女たち ハナコジュニア世代の人たちにこれまでのファッション遍歴を聞くと、「小学生の頃は雑誌『ニコラ』を読んでいた」「小学生の時に『エンジェルブルー』の服が流行していた」など、 ファッションに芽生えたのは比較的早い時期 だったといいます。 小学生向けファッション雑誌の創刊や、「モーニング娘。」といったティーンアイドルの活躍もあって、より一層興味・関心に火がついたのかもしれません。 そんな子どもの頃からの数々の消費経験によってモノ選びの目を着実に養いつつ、バブル崩壊後の長引く不況下の中で育ってきたことや、就職時のリーマンショックの影響などもあって、 現実をシビアにとらえる感覚 を持ち合わせています。 突然降って湧くような夢物語ではなく、コツコツと「着実にステップアップ」していくことを望む志向を持つ人も。当時、前述の「モーニング娘。」が、日々人知れず練習を重ね、熾烈なオーディションを勝ち抜きスターダムに伸し上がっていく様子をテレビで見ていた人も多いでしょう。“隠された努力あってこその成功”が、彼女たちにとっての一つの指標になっていたりもします。 ■「しっかりしてる」と見られたい!その行きつく先は… そんなハナコジュニア世代の人たちに現在のファッションについて聞くと「周りから、しっかりとした社会人として見られる服装をしたい」「ママらしいファッションを楽しんでいる人に見られたい」など、トレンドは押さえつつも自分自身の現在の状況に “ちゃんと”見合った格好 をしているか? を常に意識したコーディネートを考えているようです。 そのなかでも「花柄」「リボン」「レース」のように、女性としての気分が上がるもの、心がときめくアイテムを重宝する人も。 また、ファッションだけではなく、ボディケア、スキンケア、ヘアケア…など、日頃から美容家電やアイテムをリサーチしセルフメンテナンスに力を入れている人もいるようです。 実際に、Webアンケートで「お金をかけたいジャンル」を聞くと次のような結果に! <Q.将来に向けてお金をかけたいジャンルは何?(食以外)> 1位 ファッション 47.3% 2位 ボディケア・スキンケア 46.4% 3位 国内旅行/貯蓄・資産運用 44.5% 4位 ヘアケア 40.0% 5位 家のインテリア 34.5% ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’19」Webアンケート調査より とくに他世代の女性たちに比べ 「ヘアケア」 への反応が高いことが特徴です。「髪の毛をきれいにケアしていると、第一印象もよく、ちゃんとした人として見られる気がする」「乾燥しやすい冬は、静電気対策もしっかりする。いつでもサラサラツヤツヤ髪に見られたい」と、季節に合わせた入念なケアも怠りません。 実際に、購読雑誌ランキングを見ると、上位に美容情報雑誌が挙がるのもこの世代ならでは! ファッションだけではなく、細部にわたって身だしなみを整えることに抜かりがなく、 女子度が高い 人が多い印象です。肌、髪などビューティーケアで困った時、周りにいるハナコジュニア世代の人に聞くと、役立つ情報が得られる可能性が高いかも…? ハナコジュニア世代のより詳しい情報はこちらで読めます! ■ ハナコジュニア世代 伊藤忠ファッションシステム/世代研究ラボ
2018年12月13日ミニスカ、細眉、ルーズソックス…。 1990年代後半~2000年代前半、渋谷を中心に起こったギャルブームの中心にいた プリクラ世代 (1977~1986年生まれ・32~41歳位)が女子高生だったときの代表的なスタイルでした。そんなプリクラ世代も30代前半となった現在は、どんなママになっているのでしょうか? プリクラ世代が10代後半~20代前半だった頃、 「カリスマ店員」 という言葉が台頭したように、皆の憧れとなるようなキーパーソンがいたことも時代の特徴。制服にルーズソックスを合わせていたのはプリクラ世代まで、とも言われています。 時代の変化と共に、トレンドやファッションは移り変わっていきますが、今回はプリクラ世代の中でも、2000年代に青春を過ごしてきた1982年~1986年生まれ(現在32~36歳位)の人たちの昔と今のファッションにフォーカスしてみました。 ■空前のギャルブームからコンサバスタイルへ 「プリクラ」が皆の思い出ツールとして世に出てきてから、目の大きさや肌の色が変えられたり、落書きアイテムもぐんと増えるなど、その機能は着々と高度に。「落書きをいかにうまくするか?」など、プリクラ上での「デコレーション」も、ファッションやメイクと同じように自分を表現するためのツールの一つでした。 ギャル文化 がすっかり定着してきた2000年代になると、「ギャル」の中でもさらに黒ギャル、白ギャル、などさまざまなスタイルが台頭。これまで肌をこんがり焼き続けていた人が一転、歌手の浜崎あゆみさんに憧れて、美白を目指す!なんてことも。 芸能人をはじめ、読モの影響も強かった時代。今のようにSNSもなかったため、TVや雑誌など限られたメディアの中で見かける彼女たちのスタイルを頻繁にチェックし真似ていた人も多かったのではないでしょうか。 そして2005年頃になると、空前のギャルブームから少しずつ、 赤文字系雑誌『Cancam』 に代表されるようなコンサバスタイルが人気に。 「エビちゃん系」「もえちゃん系」という言葉も出るなど、コンサバの中でもフェミニン系か、クール系かと、ここでも異なるスタイルが派生し誕生します。 このように、多様なファッションテイスト、トレンドが登場し続けてきた時代の中にいたプリクラ世代。「乗り遅れないように トレンドには敏感でいたい 」という人が多いのも、この世代の特徴といえます。 ■そんなプリクラ世代が30代前半となった現在はというと…? 「10~20代の頃は小花柄のワンピースやスカートなどフェミニンなスタイルが好きだったけど、30代になって180度方向転換。夫がカジュアルなスタイルだったことやノームコアの流行もあって、今ではベージュやネイビーなどベーシックな色のシンプルなデザインのトップス+ジーンズ、足元はスニーカーになった」と話すママさんも。 一緒に過ごす人、そして ライフステージ によってファッションテイストががらりと変わってきた人もいるようです。 実際に、Webアンケートで※、この世代の人たちにファッションの情報源を聞くと、次のような結果に。 <Q.ファッションの情報源は何?> 1位 街行く人(51.9%) 2位 ファッション誌(44.0%) ※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より 時代に取り残されないためにも、周りがどのような格好をしているのか? リアルな情報と、メディア発信の情報を重宝しているようです。 若い頃から常にトレンド情報を頻繁にチェックしてきたことから、30代となった今でもその意識は自然と身についているのかもしれません。 今の10~20代の若い世代の人たちは、好みの細分化によって「トレンドは存在しない」と言われることもあるようですが、30代のプリクラ世代の人たちにとっては「トレンドは今、この時を楽しむために必要なもの!」。これから出てくるトレンドによっては、また自身のスタイルをがらりと変え、雰囲気が一気に変わった!なんて人も出てくるのかも…? 価値観や美意識の違いなど、世代のより詳しい情報はこちらで読めます! ■ 団塊ジュニア世代&プリクラ世代 伊藤忠ファッションシステム/世代研究ラボ
2018年11月22日「アムラー」「コギャル」「ルーズソックス」「細眉」… この言葉に反応したあなた、もしかして、プリクラ世代(1977~1986年生まれ・32~41歳位)ではないでしょうか? プリクラ世代は、バブルが崩壊し、超就職氷河期が訪れるなど、厳しい状況の中にあっても、新たなトレンド、カルチャーを生み出し、新たなムーブメントを築いてきました。「自分の人生は自分で切り開く!」とエネルギッシュな人が多いのも特徴。その代表格と言えば、先日引退した歌手の安室奈美恵さんが挙げられます。90年代、彼女をロールモデルとした「ギャル」文化が若者の街=渋谷を中心に生まれ全国的に広がり、時代の象徴ともなりました。 そんなプリクラ世代の彼女たちが青春時代慣れ親しんできたものって一体?そしてあれから約20年…大人になり、ママになった今でも変わらないギャル的マインドとは? 今回はプリクラ世代の中でも、90年代に青春を過ごしてきた1977年~1981年生まれ(37~41歳位)にフォーカスしお届けしたいと思います。 安室奈美恵が生んだ“アムラー”ブーム 1990年代、安室奈美恵さんを筆頭に、「ギャル」ブームが起き、新たなファッションカルチャーが生まれました。手にはポケベル、制服にはルーズソックス、私服ではミニスカに厚底ブーツといったスタイルが大ブームに! 学校帰りには、プリクラを撮りに行くことが習慣の一つで、撮ったプリクラは友達同士で交換したり、6つ穴システム手帳のシール台紙にペタペタと貼ったり…友達との大きなコミュニケーションツールにもなっていました。 今のようにスマホもデジカメもまだ普及していない時代。撮った写真を加工するなんて機能も当然ありませんでした…。プリクラやインスタントカメラでより良く写るためには、派手めなメイクがよく映えていたのです。手をパーに広げて小顔効果をもたらすポージングなどもこの頃流行っていたり…! 映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』がその当時を象徴的に描いてくれています。 いつのまにかアラフォーとなったプリクラ世代 そんな青春時代から早20年、いつのまにかアラフォーとなったプリクラ世代。結婚をしても、ママになっても、「あの頃のギャルマインドは変わらない!」と熱い気持ちを持ち続けている人が多いのも彼女たちの特徴です。特に美意識の高さは格別! ママになっても、「いつまでもステキでいたい」という気持ちがそのモチベーションとなっているようです。「10代の頃から20年間ずーっと茶髪です。髪の毛は一生染め続けるに決まっているじゃないですか!」「昔からヒールは8cmと決めていて、それは子育てをしている今も変わらない。足がキレイに見える黄金ルール!」など、こだわりを持ち続けるママさんも。 青春時代に培った美意識は大人になった今も変わらず彼女たちの礎となっています。一方で、今の時代とのギャップにとまどうことも…。当時流行ったブルーのアイシャドウなどの派手めなメイクや、こんがり焼いた小麦肌がファッションをより引き立たせていたことから、昨今の主流となっている「ナチュラル素肌系」はなんだかイマイチ…と感じている人も。 太眉ブームに違和感? さらには太眉ブームも少し困ったもの。アムラーブームによって、細眉を整えることに一生懸命だったあの頃…「そんなに抜いてたら、眉毛生えてこなくなっちゃうわよ!」なんて親から注意され、「もう生えてこなくていいもん!」と思っていた人もいるでしょう。まさか太眉ブームが訪れるなんて、あの頃誰が想像していたでしょう。 彼女たちのDNAを受け継ぐ子どもたちに期待! 時代は繰り返すと言われているように、プリクラ世代ママたちの子どもが、高校生を迎える頃に、また細眉、ミニスカが流行るなんてこともあるかもしれません。ギャル文化を築いた彼女たちのDNAを受け継ぐ子どもたちが、プリクラジュニア世代としてこれから世に出ていく日が楽しみだったりします。 価値観や美意識の違いなど、世代のより詳しい情報はこちらで読めます! ■ 団塊ジュニア世代&プリクラ世代 伊藤忠ファッションシステム/世代研究ラボ
2018年11月01日「あの人、何歳くらいだろう?」普段の生活でなにげなく顔を合わせるあの人の年齢、気になったことはありませんか?特に女性は、結婚、出産をきっかけに新しい世界にデビューしている人も多いでしょう。子どもの学校や保育園など、そこで新たに出会う人の年齢も仕事もばらばらに入り混じっているはず。コミュニケーションはしたいけれど、どんな話をしようか、自分と相手に共通点はあるのかな?と困ることも…。 その際に、一つネタとしておすすめするのが、自分や相手が「何世代か?」ということです。「世代」とは、例えば、「アムラーファッションが流行った時、学生だった」など、同じ時代に同じような年齢で過ごした人たちは、当時18歳でも、14歳であっても、共通の体験が多いことから『同世代』となります。 年齢で人を判断する時代でもないものの、例えば「年が近い」という事実が判明しただけで「高校生の頃はポケベル持ってたよね~!」なんて、同じ時代の話で盛り上がり、初対面の人であっても親近感を覚えることってありますよね。反対に、「私、小学生の頃から携帯持ってました」と、衝撃! の事実を突きつけられ、昭和生まれの自分とは育った環境がまったく違うんだなと思いつつも、逆に「物心ついた頃から携帯があるって、一体どんな感覚なんだろう?」と、興味が湧くこともあるかもしれません。 年齢も、職業も、家族構成も、十人十色、様々なスタイルを持っている中でも、誰もが経験してきた青春時代の中には必ず共有できる話があり、それは会話のネタとして大変盛り上がります。「◯◯さん何歳ですか??」と聞くことはなかなか難しいものの、「何世代ですか?」と、聞くと、思わぬ共感や発見が得られるかもしれません。 さて、早速ですが、あなたは何世代?そして、あなたの周りの人は何世代? 下記は、22歳~47歳の年齢を、4つの世代に分けたチェックボックスです。当てはまる数が多ければ多いほど、あなたはその世代の確率が高いと言えます。まずは、あなたがどのくらい当てはまっているかをチェックしてみましょう。 無理せず今を受け入れる【団塊ジュニア世代】 □学生時代、20代の頃に「渋カジブーム」を経験した □ポロ・ラルフローレンのポロシャツが思い出のファッションアイテムだ □朝シャンブームを経験した。憧れのヘアスタイルはさらさらヘアだった □白、ベージュ、ネイビーや、シンプル&ナチュラルなテイストのファッションが好き 上記にあてはまるものが多かった場合、あなたは団塊ジュニア世代の可能性が…! 団塊ジュニア世代とは1971年~76年生まれの人たちのことを指します。 学生時代は、BEAMSなどのセレクトショップや、シンプルなテイストの無印良品が人気に。ポロ・ラルフローレンの白いポロシャツを定番アイテムとしていた人も多いようです。社会人になる前後でバブルが崩壊したことから、「就職氷河期」を経験し、苦労した人も…。すぐ上の世代の人たちは、バブリーな暮らしや遊びを謳歌していたにも関わらず、悲しいかなそれは叶わず…団塊ジュニア世代の人たちは「質実剛健」「堅実」な志向を持つ人が多いとも言われています。 トレンドには常に敏感でいたい【プリクラ世代】 □学生時代、ポケベルやPHSを持っていた □学生時代、ルーズソックスを履いていた □学生時代、眉毛を細くすることに一生懸命だった □ミニスカート+厚底スタイルをしていた(もしくは周りにいた) □モテファッションが流行っていた 上記にあてはまるものが多かった場合、あなたはプリクラ世代の可能性が…! プリクラ世代とは、1977年~1986年生まれの人たちのことを指します。 1990年代、アムラーファッションに代表されるようなミニスカ+厚底など、いわゆる「ギャル」ファッションが誕生。他にもストリート、コンサバなど様々なスタイルが出てきたのもこの頃でした。また、2000年代になるとガングロギャルブームから美白ブームへ、さらには「エビちゃんOL」など、モテ系ファッションも生まれました。プリクラ世代の人たちは、様々なファッションカルチャーをつくりだしたことからも、年を重ねた今もトレンドには常に敏感でいたいと思っている人も多いようです。 「友達親子」のように家族仲が良い人も!【ハナコジュニア世代】 □親はいわゆる「バブル世代」である □小学生の頃にパソコンデビューを果たした □雑誌「nicola」が流行っていた □小学生の頃は、黄色やサックスブルーなどカラフルな服を着ていた □不本意だが、ゆとり教育世代と言われている 上記にあてはまるものが多かった場合、あなたはハナコジュニア世代の可能性が…! ハナコジュニア世代とは1987年~91年生まれの人たちのことを指します。 「ハナコジュニア」ってどういう意味?と思った人も多いでしょう。この世代の両親は、いわゆるバブル景気を謳歌した「ハナコ世代」(バブル当時に流行していた雑誌『Hanako』から命名)の人たちが多い傾向があります。親から、当時の好景気によるイケイケ話を聞いたことがある人も多いのでは? ナルミヤ・インターナショナルの『エンジェルブルー』といったブランドが注目されるなどファッションへの興味は小学生の頃に芽生えたという人も。黄色やサックスブルーなど、当時流行していた色鮮やかなお洋服に身をつつんでいたという人も多いかもしれません。 ハナコジュニア世代の人たちは、親と一緒にショッピングを楽しむ、休日を過ごすなど「友達親子」のように家族仲が良い人も多かったりします。 「盛る」よりも「はずす」が大事【LINE世代】 □中学・高校生の頃には『H&M』『Forever21』などの海外系ファストファッションが流行っていた □森ガール、山ガールという言葉に親しんでいた □10代後半から、Twitter、Facebook、LINEなど段階的にSNSに親しんでいた □ファッションの情報収集は、雑誌よりもSNSだ 上記にあてはまるものが多かった場合、あなたはLINE世代の可能性が…! LINE世代とは1992~96年生まれの人たちのことを指します。 物心ついた頃から携帯電話が当たり前のようにあり、LINEやTwitterなどには10代から親しんでいる、SNSネイティブと言われています。30代のプリクラ世代、20代後半のハナコジュニア世代のようにセクシーさやかわいさを全面に押し出すファッションよりも、「ノームコア」スタイルのように、男女限らず着られるユニセックスなデザインの服を好む人が多いのも特徴。また、「盛る」よりも「はずす」ことをコーディネートのポイントとして取り入れる人も多いようです。 LINE世代の人たちは、SNSを使いこなしながらまわりとの関係性を大切にしてきたため、一人だけが目立つような突飛な行動はなるべく避けたいという傾向もあるようです。 価値観や美意識の違いなど、世代のより詳しい情報はこちらで読めます! ■ 団塊ジュニア世代&プリクラ世代 ■ ハナコジュニア世代 ■ LINE世代 次回は、プリクラ世代についてもう少し詳しいお話をお届けします!
2018年09月20日