出版社勤務後独立。ファッションを中心に雑誌・広告などで活躍するフリーエディター&ライター。集英社のアラサー向け女性誌「BAILA」の通販サイト「BUY!BAILA」ではオリジナルブランドのディレクションも手がける。インテリア好きが高じて個人宅の家具や雑貨などのライフスタイルコーディネートも提案。インスタアカウントasamit1201
インテリアが好き、というより、むしろインテリアがわからない、どのように家具をそろえたらいいか知りたい、そんなインテリア初心者の方に、私なりの“自分らしいインテリアコーデ術”をお伝えしていきたいと思います。
「インテリアのセンスを高めるためにどうしたらいいでしょうか?」と時々聞かれることがあります。多くの人は子供時代、家族と実家に住んでいるので家具選びは親のセンスに左右されます。 また学生時代や社会人になって一人暮らしを始めても、それほど住まいにお金をかけられず、実用的なものしか買わなかったという人も多いかもしれません。 さらに結婚して子供ができれば、子供中心の生活とインテリアになりがちで、なかなか自分の理想の部屋について考える時間は少ないかもしれません。 でも、インテリアセンスを少しずつ磨くことは、それほど難しいことではありません。意識すればお手本はそこかしこにあります。意識するかしないかだけの問題です。 ■映画に学ぶ、憧れのインテリア 私のインテリアのお手本のお気に入りのひとつは「映画」です。映画の場合、作り手側に立って考えるとわかるのですが、とにかく背景となるインテリアは登場人物にリアリティを与えるためにとても重要なので、細心の注意をもって作り込まれています。 もちろんインテリア雑誌も好きでよく読みますが、私はあまりきれい過ぎる部屋が好みではないので、新しい家具だけでコーディネートされた部屋にはいまいちピンと来ません。 実際に人が住んでいるお部屋のサンプルが載っているページを見るのも好きなのですが、時々、お手本としてはリアルすぎる(生活感があふれ過ぎてしまう)場合もあります。映画はそのさじ加減が絶妙なのです。 登場人物の人柄やライフスタイル、生き方をよりリアルに見せるため、架空の部屋でありながら、雑誌や写真集にはない、しっかり作り込まれたインテリアを見ることができるのが映画なのです。 ■マイク・ミルズ監督『人生はビギナーズ』 インテリア的におすすめ映画はたくさんあるのですが、ぱっと今、私の頭に浮かぶ好みのインテリアは、マイク・ミルズ監督の「人生はビギナーズ」。 マイク・ミルズという大好きなデザイナーが作った映画だけあって、主人公が父親と住んでいた家も彼の勤めるデザインオフィスの内装も、また乗っている愛車や飼っている犬種、彼が想いを寄せる女の子の服装まで、スタイリッシュで統一感があり、絶妙に力が抜けていて、とってもおしゃれ。 ストーリーも感動的ですばらしく、何よりインテリアが素敵で参考になります。 ■ペドロ・アルモドバル監督『トーク・トゥー・ハー』 またペドロ・アルモドバル監督の一連の作品のインテリアも好き。中でもお気に入りは「トーク・トゥー・ハー」。 ヨーロッパのクラシックさと今どきのモダンさがミックスされた美しく理想的なインテリア。特にファブリックの使い方、窓から入る光、ベランダ、窓周りのたたずまいなど、緻密に計算されていて、いつか家を建てることになったらこんな風に窓辺にこだわったお部屋を作りたいと思わせてくれます。 この映画は主人公がインテリア好きということもあり、本当にため息ものの美しさなのです。 ほかにもたくさんありますが、映画はストーリーを追って観てしまう(洋画の場合、字幕を読む人が多いと思いますし)ので、背景となるインテリアにまで、意識が向かないという人は多いのではないでしょうか? 私もそうなのですが、そんな人におすすめなのは、家で映画を見る時にテレビではなく、パソコンで見ること。 これは気になるインテリアのシーンが映ったら一時停止ボタンを押してケータイでパソコン画面を撮ってストックするという、実にアナログな方法のためです。 ■インテリアの参考用に映画を選ぶ方法 ケータイで撮影したパソコンの画像は決してきれいではないのですが、かなりインテリアの参考になります(もちろんテレビ画面を撮ってもいいのですが、操作と距離感がパソコンのほうが断然楽!)。 インテリアの参考にする映画の選び方としては、あなたがすでに好きなお部屋のテイストがあるなら、それに合った場所や年代を舞台にした映画を選ぶこと。 たとえば、70年代のLA的なインテリアやデザイナーズ家具が好きなら、そうした時代背景を持つ映画を選べばたくさん出てきます。 また東海岸的、NY的なものが好きなら(マンハッタン風味かブルックリン風味かでも選ぶ映画は違ってきますが)、昔の作品も現代のものも多くの映画にあふれています。 もちろんロンドンやパリを舞台にしたヨーロッパ映画もいいですし、ベトナムや香港などアジアの国を舞台にしたものも勉強になります。 そして意識して見ると、映画の中にはこんなに多くの素敵なインテリアサンプルがあるのだと驚かされるはず。そんな視点で映画を楽しむのもよいものです。 ストーリーを追って観るのではなく、家具や雑貨、間取り、照明に至るまで、とことんインテリアを意識して映画を観てみてください。映画の新しい楽しみ方が広がるだけでなく、自然とインテリアセンスも磨かれていくと思います。 ◇Asami's Answer◇ 理想のインテリアは「映画」に学ぶ! ・『人生はビギナーズ』 ・『トーク・トゥー・ハー』
2016年07月28日デザインのよくないもの、生活感たっぷりなものをどうするか? それは生活をしていく上で大きな問題です。日々時間に追われる生活をしている私は、家をモデルルームのように片付けた状態にすることは不可能。 でも、ごちゃごちゃ散らかっているのは嫌なので、いかに効率よく簡単に部屋をすっきりさせるかは、常に私の課題です。 どうすればそれがかなうか? 一番手っ取り早いのは「隠して見えなくする」こと! クローゼットや押し入れにしまい込むのもひとつの手ですが、それができない場合もあります。例えば隠したいものが大きなサイズの場合。 ■見せたくない「イケてない家電」の存在 見せたくないものの筆頭といえば、イケてない電化製品。できるだけデザインのよいものを買うように心がけていますが、元から洒落たデザインがないジャンルもありますよね? 我が家の場合、それはファックス。今はメールが主流ですので、ほとんど使わなくなりましたが、未だにファックスでなくてはならない仕事もあり、捨てるに捨てられずにいます。しかも我が家のファックスはプリンターと一体になっているファックス複合機なので、サイズが通常のものよりかなり大きいのです。 そこで使わない時はクローゼットにしまっておこうか、とも考えたのですが、パソコンから書類をプリントアウトする時や、送られてきたファックスをプリントアウトしなくてはいけない時など、一度しまいこんでしまうと大変面倒なことになります。 まず重いファックス複合機をクローゼットから取り出し、デスクに乗せて電源を差し込み、パソコンとつないで、用紙を挿入し・・・・。もう考えただけでやる気が失せます。 ■家電を隠したくて、DIYに初挑戦! 次に私が考えたのは、ファックスを収納できる家具を買うことでした。しかしそうした商品が世の中に存在しないわけではないと思うのですが、オフィス向けデザインばかりで、一般家庭のインテリアと馴染むものはネットでも全く見つけられませんでした。 なんとか常にパソコンとつないだ状態でありながら、ファックス複合機の見た目の悪さを隠す方法はないかと考えました。そして、私が最終的に到達した結論、それは自分で作ること! そう、DIYです! とはいえ、もともと私は工作技術が得意だったわけではありません。性格も大雑把だし、ちゃんと木を計測したり、まっすぐノコギリで切ったり、ドリルで穴を開けたりできる自信は全くありませんでした。でも、ないなら作るしかない! しかも自分で作れば、サイズもデザインもぴったりのものを作ることができる! それは私がDIYに踏み出した第一歩でした。 パソコンと接続した状態ながら、箱の中にすっぽり収納でき、かつプリントアウトした紙もスムーズに取り出せる、普段使っているデスクの下にぴったり入るちょうどいい高さと奥行きのもの。 掃除がしやすいように底にはキャスターを付けて。外見はデスクと馴染むウッドとアイアンのもの。そんな要望を形にすべく見よう見まねで設計図を書きました。 自分で木を切ったり、やすりをかけたりするのは無理と早々に判断し、味のある木材で、カットもしてくれて、家まで届けてくれるショップをネットで探し、足場板を購入することにしました。私が購入した店舗は希望のサイズにカットしてくれるだけでなく、切断面の処理まできれいにしてくれるので、そのまますぐに使えました。 私は手持ちの家具と色を合わせたかったので、ワックスを購入し自分で着色し、好みの風合いを出すことにしました。 さらに適当な性格の私に直角を取るのは無理と判断し、DIYに詳しい方のブログなどで知ったスタッキングヒンジを使うことに。これならパーツを組み合わせるだけなので簡単に直角を取ることができます。 そして完成したのがこの2段になったスタッキングボックス。DIYをやっている方からしたらお見せするのも恥ずかしい簡単なものですが、自作のファックス複合機入れです。 見せたくなかった電化製品をすっぽり収納でき、底にはキャスター、手前には取手をつけたので、実際はすごく重いのに掃除をする時の移動も楽。 ふたをしているので埃もしにくいというメリットも。二段になっているので下の段には普段使わないけど保管しておかねばならない書類や本なども収納しています。これですべてがすっきり収まりました! その後、他にもDIY熱が一時高まり、ちょいちょい作ったりしていましたが、DIYのいい所は、かゆい所に手が届くということ。サイズも色も機能も自分の好みに作れます。 今は私のように決してDIYなど得意ではない女性にも挑戦しやすいようなショップやグッズなどの環境も整えられているので、もし世の中に売られていない、でもなんとかしたいと思っているものがあれば、自分で作ってみるのはいかがでしょうか? やってみれば「あれ? 意外と簡単!楽しい!」と思うかもしれませんよ。
2016年06月20日あなたは家具を買う時に何を重視しますか? デザインはもちろん、価格、いまのインテリアに合うかどうか、ブランド、品質など、いろいろあると思います。 わたしは、前回書いた「着回し力があるかどうか」に加えて、「経年変化を楽しめるかどうか」ということも重要な基準のひとつだと思っています。 たとえば、我が家のソファを買う時、張り地を選ぶことができました。コーデュロイやコットン、ウールなど何種類かありましたが、わたしが選んだのは本革のレザー。 もちろん、ファブリックよりも値段はかなり高く(本革のレザージャケットの値段を考えると、ソファは表面積が広いですからね!)、季節や流行に合わせて張り替えることもできません。 しかし、わたしが何より重視したのは、「時間がたてばたつほど味になるかどうか」ということ。 合皮レザーなら手入れは楽だし値段も安い。新しいうちは本革と遜色のない質感のものも、最近は増えています。 けれど、使えば使うほどくたっとした味が出ること、たとえ汚れたりシミになったりしても、それが独特の雰囲気につながるもの、また足裏や手のひらからの脂さえもプラスになるもの、そんな素材は本革しかないと思っています。 ■つけてしまった傷もまた、味になる 木製の家具も同じことが言えます。 ひとくちに木製と言っても、よくある化粧合板や集積材を使っている家具ではなく、質のよい一枚板のものです。 値段は張りますが、経年変化を楽しめます。色が深まり、味になっていきます。 たとえ傷をつけてしまっても、独特な雰囲気になるのです。 時を経た家具は、まったく同じ新品と比べても、より価値があるとわたしは思うのです。 ◇Asami's Answer◇ 時を経て、自分の“使い方なりの味”がでてくる「家具の成長」を楽しむ。 日本はなんでも新しいものに価値がある国です。 家も新築が一番よく、車も、時計も、ジュエリーも、ワインさえもボジョレーをありがたがる国民性。 人だって一緒。若いというだけで社会がもてはやしますよね。(笑) 家具もそうです。人によっては引っ越しをする度に、すべて新しいものに買い替える人もいます。 新しい家に古い家具は似合わないと、家具を一新して生活をリスタートさせたいのだそうです。 そういう考えも、間違いではないと思いますが、大切に長く使うことで経年変化が楽しめ、より価値が出るものがわたしは好きです。 ヴィンテージマンションと言われ、何十年たっても値段が下がらない、むしろ価値が上がっていく物件や、車など、誰かが手入れをしながら大切に乗り継いできたものには、独特のたたずまいを感じ、とても心がひかれるのです。 ■“歴史を楽しめる家具”を選ぶ また、世界の名品と呼ばれる名作家具を選ぶことも、よい家具に出会えるひとつの方法です。 復刻ではないオリジナルは、何十年たっても高い値がつき、そして市場に出ればあっという間に売れてしまいます。 デザインの美しさやブランド力はもちろんのこと、それを所有することのよろこびや、世界のどこかで誰かが大切に使ってきた歴史が価値を押し上げているのです。 傷のひとつにさえもロマンを感じます。 家具に対する考え方は人それぞれですが、使われれば使われるほど価値が上がるってすてきだと思いませんか? わたしは毎日「いい家具だな」「大好きだな」と思いながら、大切に使える家具と一緒にくらしたいと思います。 ◇Asami's Answer◇ 家具を愛し、大切に使っていくことは、日々のくらしの充実にもつながっていく。
2016年05月24日あなたは照明にこだわっていますか? 最近は分譲でも賃貸でも最初から照明器具がついていますが、たいていの場合、無難な蛍光灯だったり、個性のないデザインだったり…。 もちろん、そのままでも明るさという基本的な役目は、ちゃんと果たしてはくれます。 でも、照明って目立たないようでいて、お部屋の雰囲気をかなり左右する存在。 備え付けの照明をやめて、自分好みのデザインや明るさにかえてみるのも、インテリアをグレードアップするのに有効な方法。それほどお金はかかりません。 これまでお話してきたとおり、我が家は50平米程度のせまいマンションです。有名デザイナーの大胆な照明器具はまったく似合いません。 あれは空間がたっぷりあって天井もそれなりに高くないと、はえないのではないかとつねづね思っています…。 我が家のように、天井も低く、広さもない一般的な日本のマンションであかりにこだわりたいと思ったら、ちいさな照明器具を選ぶのがおすすめです。 ポイントは部屋の個性や用途に合わせ、デザインやあかりを使い分けること。 ◇Asami's Answer◇ せまいマンションのインテリアをグレードアップさせたいなら「照明」にこだわる ■リビングの照明はモロッコ風のガラスランプ 我が家で使用している照明をご紹介しましょう。 まずリビング。この部屋にも以前シーリングライトが備え付けられていました。 わたしは蛍光灯のような明るすぎる青い光だと落ち着かないので、モロッコ風のガラスのランプにかえました。 これは本来、オブジェ的な位置付けの商品なので光量が全然足りないのですが、それはそれ。 夜にはグリーンのガラスから光が漏れて、とても雰囲気がありきれいなんです。朝の光の中では観葉植物のグリーンとも爽やかにマッチします。 光量を補うために、フロアライトもリビングに置いています。これは壁やオブジェに光をあて、その反射で明るさを楽しむためのもの。 このフロアライトだけでも十分な明るさがあるので、日によってはこれだけの日もあります。ゆったり音楽を聴いたり、お酒を飲むのにぴったりです。 ■ダイニングはホワイトで清潔感を 食事をするダイニングは清潔感が重要なので、ホワイトのホーロータイプの照明器具をチョイス。お手入れも簡単。明るい白熱球をつけています。 そしてテーブルの上には、ちいさなテーブルライトを置いています。こちらもカラーはホワイト。 たまに天井のあかりを消して、このライトだけで食事をしたり、ろうそくのあかりをプラスすることもあります。いつもと雰囲気がかわって、非日常感を楽しむことができます。 ■仕事部屋はブラックとアイアンがテーマ いっぽう仕事部屋は、ブラックとアイアンを基調に、トップライトもデスクスタンドも硬質なイメージ。明るさも、仕事がはかどる光量を心がけています。 ■ベッドスペースはプライベート空間を意識 ベッドスペースはよりプライベート空間を意識した、ステンドグラスの照明に。 寝る前にちょっと読書をするなどのリラックスする時間は、優しいあかりが近くにあるとほっとしますよね。わたしの場合、ベッドにはいるとすぐ眠くなるので、明るさを楽しむ余裕はほとんどないのですが…。(笑) ◇Asami's Answer◇ 場所ごとにテーマをかえて、テイスト、カラー、明るさも意識してみる いかがでしたでしょうか? これ以外にもベランダにテーブルを出して、お酒を飲んだりする春や秋には、アウトドア用のランプを愛用しています。 シチュエーションや気分、季節によって照明を使い分けるには、おおきくて立派なものよりも、ちいさなものを組み合わせる方が簡単かつ便利。 もちろん最新鋭のいまどき家電なら、スイッチひとつでいろいろできるのかもしれません。けれど、照明もインテリアのひとつとして楽しみたいわたしには、ちいさなものをいろいろの方がしっくりきます。 照明は決して高いものではないので、イメージを膨らませて、自由に取り入れてみてくださいね。
2016年05月02日東京の狭い住環境において、収納は大きな問題です。マンション住まいの我が家も、一部屋にクローゼットがついているのみ。奥行きもないので、洋服をかけることしかできません。 ウォークインクローゼットやストックルームなんて夢のまた夢。とにかく収納環境はよくありません。都会で賃貸生活をしている人にとって、収納不足は永遠の悩みではないでしょうか? しかしないものはないのだからしょうがない。スパッと諦め考え方を転換しましょう。 ■坪田あさみ的「見せる収納」とは 私が見出した収納解決策、それは「見せる収納」です。全く目新しさのないお馴染みのワードですが、フライパンや調理器具を並べるあの「見せる収納」とは違います。 外に出しておいても見た目が悪くない収納家具を選ぶ、という意味の「見せる収納」なのです。 トップ写真をもう一度見てみてください。奥のほうに置かれている黄色いボックス、これ、何だと思いますか? じつはこれ、ミュージシャンが飛行機で楽器を運ぶ時に使うキャスター付きフライトケースなのです。かなり容量があり頑丈。見た目のガジェット感もカッコいいですよね。 第1回のコラムで説明しましたが我が家のインテリアのコンセプトは「暖かみのあるウッドと工業製品的冷たさ」。 まさにそれにフィットするデザインでひと目惚れ! 即決でした。 我が家ではリビングの目立つ場所においていますが、この鮮やかなイエローがちょうどいいアクセントになっていると思います。 ◇Asami's Answer◇ 「見せる収納」とは、“見せてもカッコいい収納家具” ■“着回し力”がバツグンな家具を選ぶ では中に一体何が入っているのか? じつはこんな丈夫そうな見た目に反して、中身は季節外れの洋服や布団、ラグ、使っていないクッションなどがたくさん入っているんです。 一般的にはこうした季節外れのアイテムは、プラスティックの収納ボックスや専用袋などに入れて押し入れにしまっておくものですが、前述したように我が家のクローゼットには洋服や靴がすでにいっぱいで、隙間なんてどこにもありません。 そこで「見せる収納家具」です。 見せるのは「中身」ではなく「収納家具」のほう。プラスティックの収納ボックスをリビングの真ん中に置いておくわけにはいきませんが、これならOK。 まさに「見せる収納家具」というわけです。 しかもこのボックス、キャスターがついているので移動が楽。 収納としてだけでなく、人がたくさん集まった時にはお酒や食べものを乗せるサイドテーブルとして、また花や植物を置く台として、気分によってはテレビ台にも変身します。 引っ越し時には壊れやすいものを入れるプロテクトボックスとしても活躍。まさに“着回し力”がバツグンなのです! ファッション誌の中で着回し企画は人気コンテンツですが、ひとつのアイテムがこんな風にもあんな風にも着られる、ってお得感があって魅力的ですよね? 考え方はあれと同じ。 何通りにも使える家具を選べば何倍にも使えるだけでなく、家族が増えたり、引っ越しをしたりするなどライフスタイルが変わってもずっと使うことができるのです。 プラスティックの収納ボックスよりもお値段は張りますが、私にとってコストパフォーマンスは抜群です。 ◇Asami's Answer◇ 使い方はひとつに決めない。いろいろ使える“着回し力”のある家具を選べば、ライフスタイルが変わってもながく使える。 ■インテリアも練習が必要! 話は変わりますが、ひとり暮らしをしている独身女性が「結婚したら」「子供ができたら」「家を買ったら」、その後、「インテリアについて真剣に考えたい」と言っているのをよく耳にします。 しかしそれは難しいな~と私は常々思っているんです。 なぜなら、インテリアもファッション同様、練習が必要だから。 多くのよいものを見たり、買ったり、実際に使ってみることで家具やインテリアに対する知識が増え、自分がどんなテイストが好きか、使ってみてどう感じたか、何が足りないのかを知ることができます。 目を肥えさせ、失敗を重ねないと一足飛びにおしゃれな人にはなれないのと一緒。すべては経験や練習が必要なのです。 だからこそ、インテリアについて詳しくない、苦手意識を持っている人は、ファッション同様、少しずつインテリア誌を読んだり、家具屋さんへ出かけたり(お気に入りの家具屋さんを持つことは結構大事です)、そして実際に家具を買ってみてください。 将来の夢として妄想を広げるのも楽しいですが、きれいなショールームだけではわからないことはいっぱいあるので、お金を使って実際に買ってみましょう。 そうすれば、いつか本気で家具を揃える時、あなたは「理想通りのインテリア」を手に入れることができるはず。迷いなく、本当に欲しいものにたどり着くことができるのです。 ◇Asami's Answer◇ すべては経験や練習が必要。お気に入りの家具屋さんをみつけて、実際に買ってみることが、「理想通りのインテリア」を手に入れる近道。
2016年04月18日はじめまして! 雑誌や広告などでエディター&ライターをしています坪田あさみです。 普段はファッションがメインですが、本業とは別に私はインテリアが大好き。 インスタなどでちょこちょこ自宅をアップしているうちに、知人宅のコーディネートを頼まれたり、家具購入のお手伝いをしたりとインテリア関係のご依頼をいただけるようになり、今回、このようなコラムがスタートすることとなりました。 インテリアが好き、というより、むしろインテリアがわからない、どのように家具をそろえたらいいか知りたい、そんなインテリア初心者の方に、私なりの“自分らしいインテリアコーデ術”をお伝えしていきたいと思います。 記念すべき第1回は 「核となる大物家具でお部屋のテーマを決めよう」 です。 ■統一感のない部屋になる理由 いきなり大物家具を買うってちょっと難易度が高いですか? 大物家具は高価なものが多いですしね。でもこれ、お部屋の格を上げるために大事なことなんです。やや荒治療的ではありますが…。 インテリアにお金をあまりかけない人は、雑貨や安い家具をちょこちょこ買っては、統一感のないごちゃごちゃした空間を作り上げがちです。 それは、安いからこそ買う時の判断基準が甘くなりやすく、また大きな家具でないことから、購入したアイテムが既存のアイテムに影響を与えることがあまりないのです。 それだと今ある現状をがらりと変えることはなかなか難しいのです。 ■ファッションも一緒 たとえば高級なTシャツを買っても、それが全身の着こなしやそのシーズンの“方向性”にまで影響を与えることはないですよね? またコートのような大物でも安いものだと「ま、今年はこれでいいかな?」という甘い判断で購入してしまいがち。 でもそのコートを一生ものと考えてお金を投資するとしたらどうでしょう? ものすごく真剣に考えますし、購入した後も、おのずとそのコートに合う洋服や靴、小物などを買うようになり、全身の雰囲気も変わってきます。 家具は、洋服を買うようには頻繁に買い替えができません。まさに“一生もの”を選ぶ感覚で考えてください。 部屋の中核をなす大物家具には、あなたの金銭感覚の基準で、“清水の舞台から飛び降りる”ぐらいの覚悟が必要かもしれません。 そうすると買うまでに何カ月も迷ったり、何度もお店に足を運んだり、サイズをしっかり計測したりと吟味に吟味を重ね、決して軽いノリで買うことできないですよね。 家具貯金を始めたり、ブランドバッグを買うことを諦める人もいるかもしれません。しっかり時間をかけることが重要なのです。 ◇Asami's Answer◇ お部屋の雰囲気をがらりと変えたいときは、大物家具を“清水買い”する ■調和がとれない。でもそれでいい! その後、めでたく買うものが決定し、家に家具が到着したとしましょう。 もしかしたらその新しい家具は今まで持っていたものと、フィットしないかもしれません。まわりへ放つ存在感が全然違うからです。 でもそれでいいのです! その核となる家具が届いてからこそが、お部屋全体を考える第一歩。これから買うものは、常にその家具と合うかどうかを基準に考えるようにしましょう。 手持ちの家具や雑貨も一気に処分したりせず、どうすればなじむか考えます。たとえば、古いソファの布を張り替えたり、木のテーブルの色を替えたり、エイジングを施したりなんて方法もあります。 手持ちの家具や雑貨を新しい家具に寄せていくようにするのです。 ◇Asami's Answer◇ お部屋のインテリアは、核となる家具に合わせてコーディネイトする ■我が家のインテリアアイテム #1 チェスト 我が家は冒頭の写真にある、大きなチェストが投資した中核アイテムでした。 もちろんそれまでもインテリアが好きでしたので、いろいろな家具を持っていましたが、一番好きなリビングの空間は、このチェストが作ったと言っても過言ではありません。 このチェストは大阪にあるTRUCKという家具屋のオーナー夫妻の取材に行った時に出会いました。ご夫妻が実際にご自宅でこのチェストを使っているのを見てすごく欲しくなったのですが、とても高いものでしたので、それから半年ぐらいはずっと悩んでいたと思います。 このチェストは50平米程度の我が家の中ではベッドの次に大きな家具です。それだけ存在感がありましたので、上記に述べた通り、到着したその日から、我が家のインテリアの方向性を握ることとなったのは言うまでもありません。 ではその方向性はどういうものだったのでしょうか? このチェストは木の温もりと無機質なアイアンの無骨な男っぽさのミックスでできています。 まさにこれです! つまり「暖かみのあるウッド(およびグリーン)、そしてシンプルでメンズライクなもの、そして工業製品的な冷たさ。それらをミックスして自分らしいコージーな空間を作ること」。 これが我が家のテーマとなったのです。 このチェストが我が家にやってきたのは、今から10年ほど前。その頃から少しずつ、このチェストに合うかどうかを基準に新しい家具や雑貨を買い足し、やっと自分が心地よいと感じる空間に育ってきました。 仕事部屋もこの方向性なのですが、そちらはもっと無機質で男っぽい感じ。リビングはそれよりも暖かみのある、ほっこりした雰囲気が多めになるよう調整しています。 どちらもベースは同じテイストなので、模様替えする時は雑貨や家具の入れ替えをしてもすぐになじむよう、洋服で言う“着回し”が効くようになっているのです。 そう、この家具の“着回し”感、これも限られた住宅事情の方には大切なテーマですね(まさに我が家)。それについてはまた次回、お話ししたいと思います。 ◇Asami's Answer◇ 部屋は別でもテーマは統一。テーマに付随する“雰囲気”を、調整していく。 今回は大物家具を買うことで、部屋の方向性・テーマを見つけるということ、ご理解いただけましたでしょうか? もしご自宅にあまり気に入っていない家具があるならば、新しい家具を買うチャンス。新しいお部屋の方向性が見つけられるかもしれませんね。
2016年04月04日前回ご紹介した 着やせトップス に続き、今回は下半身の体型悩みをカバーする夏ボトムの選び方を伝授します。まず悩んでいる人も多い下腹部のぽっこり感が気になる人。 今季はタイトスカートが人気ですが、はっきり言って避けたほうがいいでしょう。おすすめなのは、スカートでもパンツでも、ウエスト部分にタックが入ったディテールがあるもの。 パンツなら裾にかけて細くなったテーパード、スカートなら裾にかけてふんわりシルエットになったミモレ丈やひざ丈スカートがおすすめです。 タック入りボトムは、腰まわりに入ったタックのおかげでお腹のぽっこり感が目立ちません。またテーパードパンツは裾にかけて細くなっているので、下半身自体がしゅっと細見えするというメリットも。 スカートはふんわりしているので、その対比により脚が細く見え、下半身全体をカバーできます。 ヒップや腰まわりが気になる人は、同様にタック入りのふんわりスカートやギャザースカートが効果的。またパンツならバギーパンツやワイドパンツのような裾にかけて広がっているものがおすすめです。 特にバギーは、腰まわりが一番小さく、下に行くほどボリュームがあるので、自然と脚が長く見え、しかもバギーは腰やヒップがあるほうがスタイルよく決まります。 また秋は、70年テイストが本格ブレイクするので、今からトレンドを先取りすることもできます。ヒップを生かしたグラマラスな雰囲気で着こなしてください。 O脚など脚の形が気になる人は、マキシ丈のギャザースカートがベスト。今年の夏はリネン素材のものが大人っぽく人気です。マキシ丈のギャザースカートは、脚の形はもとより、下腹部のぽっこり感やヒップまわりなど、下半身の悩みすべてをカバーしてくれる優秀アイテム。 レースや落ち感のあるとろみ素材、カットソーなど素材やカラーも豊富に揃っているので、ぜひ一枚手に入れてください。今季人気のガウチョパンツも、ロング丈〜マキシ丈のものなら同様にO脚をカバーすることができます。 今回上げた下半身をやせ見えしてくれるボトムを着る時は、上半身に合わせるアイテムをできるだけコンパクトに小さくまとめることが鉄則。メリハリのあるシルエットで全身をすらっと見せてください。 またトップスをウエストインにするとぐっと今年らしい雰囲気に仕上がります。体型を自然にカバーするボトムで、薄着の季節をおしゃれに乗り切りましょう!
2015年07月31日ここ2~3年、ファッションの傾向はベーシック回帰が続いています。景気がそれほどよくないことから、何年にもわたって長く使えるものが求められているのかもしれません。 確かにベーシックなものは、ずっと廃れずにるある定番ですから安心感があり、それに頼りたい気持ちも分かります。 一方でベーシックをおしゃれに着こなすというのは、なかなか難しいことです。 スタイリストやデザイナーなど“おしゃれプロ”にはベーシック好きが多く、個性的な服を作ったりスタイリングをする人ほど、自分の服はとてもベーシックだったりします。 ただ、これらの人をそのままマネするのは危険。彼らがとてもおしゃれに見えるのは、細部にまで神経を行き届かせているから。 何気ないベーシックアイテムを長年愛用していたとしても、マイナーチェンジを常にくりかえしているのです。 たとえばTシャツや白シャツ、デニムパンツなど誰もが持っているアイテムは、一見、流行も関係なく、ずっと着られると思われがち。 しかし、“おしゃれプロ”たちはそうしたアイテムこそ定期的にアップデートしているのです。 「デニムは半期に一度は買いかえる」という人も多く、ちょっとしたシルエットの差やダメージ・色合いなど、いまの気分にピタリと合う一品を身につけているのです。 だからこそ、「Tシャツ×デニムパンツ」といった着こなしも、普通ではないおしゃれ感を漂わせることができるのかもしれません。 一方、我々がベーシックアイテムにばかりに手を出すと、結果的に「無難」「地味」に見えてしまうという落とし穴が…。 トレンドに関係なく長く着られるベーシックアイテムのよさを享受しつつおしゃれに見せなら、組み合せ方でいまどき感をプラスしましょう。 トレンド感や季節感のある小物をプラス ひとつの方法は服がベーシックなら、小物はトレンド感や季節を感じさせるデザインを意識して取り入れること。 一般的に靴やバッグこそ何にでも合わせやすく、服よりも長く使える無難なものを選ぶ人が多いと思いますが、ベーシックな服にするのなら、靴やバッグにこそトレンドを効かせてください。 高いものを合わせる必要はなく、ファストファッションブランドでも充実しているので要チェックです。アクセサリーも同様にトレンド感のあるものがそろっています。 たとえば、先ほどの「Tシャツ×デニムパンツ」という組み合せに、今年の夏らしい旬が盛り込まれたモード感のあるウエッジサンダルや、派手色のクラッチバッグを合わせてみてください。 またブレスやバングルで手元を盛ってみるのはいかがでしょう。手持ちのベーシック服がずいぶんと今年らしくおしゃれな印象に仕上がるはずです! その代わり、服は長く大切に着られる素材や、縫製のよいものを吟味して選ぶようにしましょう。 要はどこにお金をかけるか、その見極めが重要です。 ベーシック流行りのいまこそ、定番もののよさを知るチャンスでもあります。無難にならないメリハリのあるおしゃれを楽しみましょう!
2015年07月17日冬は重ね着ができるので着やせして見えるのですが、夏はワンツーコーディネート(トップスとボトムだけの簡単な着こなし)が多くなるため、体型カバーがしづらくなりますよね。今年トレンドで、薄着の季節に役立つ、着やせに有効なアイテムをご紹介します! ■重ね着風トップス まずオススメなのは、重ね着風トップス。一枚なので暑くなく、テクニックいらずでおしゃれに見えるという一石二鳥なアイテム。たとえば、シンプルなTシャツにシャツ風の衿と裾が切り替えでついているものなどはその代表例。 裾がついていることで、腰まわりを自然とカバーし、下半身をすっきり見せてくれる効果があります。シンプルパンツやタイトスカートなどと合わせても、単調で寂しい印象にならずおしゃれに仕上がります。 ■ボリュームのあるボトムス また今季はガウチョパンツやワイドパンツなどのボリュームのあるボトムが人気ゆえ、それらとバランスの取りやすい短め丈のトップスが多く出ています。 丈が短いと「ヒップがあらわになってしまう!」と拒否反応を示す方も多いのですが、今年は後ろだけ長くなったトップスが多数登場。前から見れば短めなのに、しっかり後ろのヒップは半分ぐらいまで隠してくれるので安心です。Tシャツやカットソー素材が多く使いやすいので、ぜひ手に取ってみてください。 ■ビックシルエットシャツ さらに今年はビッグシルエットのシャツが大人気。立体的なフォルムで、カジュアルにこなれ感を簡単に演出できます。ボディに全くフィットしないので、背中のお肉や脇腹など、ふんわりと自然に覆い隠してしまい、風通しもいいので涼しく着られます。 ■袖にひとワザあるトップス 二の腕が気になる人は、袖にひとワザあるトップスを選びましょう。たとえばカットソーの袖だけがフリルになっていたり、レースの切り替えになっているものなどは、デザイン性に目を奪われ、二の腕の太さに意外と目がいかないものです。 斜めにカットされた半袖も二の腕をシャープに見せてくれる効果があります。袖にアクセントがあるだけで、フェミニン度がアップするので、おしゃれについて考えたくないほど暑い日でも簡単に女らしさが演出できます。 今回はトップスをピックアップしてご紹介しましたが、次回はボトム予定です。お楽しみに!
2015年06月03日薄着の季節は袖が短くなり、手元のおしゃれが重要になってきます。年中同じ時計とリングしかつけていないという人は、ちょっと夏らしくイメージチェンジ、ブレスレットやバングルをプラスして、腕元をドレスアップしてみませんか? まず地金の色ですが、今年はシルバーが当たり年。これまでゴールド派だった人もシルバーが似合う服がトレンドということもあり、新たに取り入れてみてください。今どき感が一気にアップしますよ。 中でもここ数年、人気が続くフィリップ オーディベールのようなアンティーク感のあるバングルやブレスレットはほどよく存在感がありつつも、目立ちすぎないので重ねづけに重宝。今や主要セレクトショップはたいていこのブランドを取り扱っているので、目にしたことのある人も多いはず。デザインのバリエーションが豊富なので、好みの太さやデザインがきっと見つかると思います。 また今年はインディアンジュエリーの人気も本格復活。シンプルなバングルやターコイズなどをあしらったものなどが登場しています。細いものよりも、ガツンと手元を主張してくれるハードなものがおすすめです。 さらに今年の大きなトレンドのひとつ、レザーブレスも見逃せません。太幅で存在感のあるものや、細幅で二重にして巻くラップタイプ、色もモードな黒やナチュラルなブラウン、また夏らしいホワイトなど選び放題です。 そして、これらの旬なアイテムをどう組み合わせるかが腕の見せどころ! まず組み合せの基本は1本の腕には素材の違うものだけを組み合わせること。たとえば時計がレザーベルトなら、左手にはレザーものはもうつけません。シルバーやゴールドなどの地金のバングルや、太めで存在感のあるチェーンブレスなどを組み合せます。さらに麻や綿などのコードタイプを組み合わせてもいいですね。 左手に3~4本素材の違うものを重ねづけしたら、反対の手はシンプルに1本だけにします。その場合、太めのバングルやレザーブレスなどを存在感たっぷりに効かせてください。両手を並べた時にやりすぎ感がなく、かといって寂しくならないよう、ぜひ両手につけて絶妙な手元バランスを楽しんでください。 またTPOに合わせて組み合わせを変えるのも素敵。たとえば海に行く日ならクリアなプラスチックバングルのような軽い素材感のものをプラスしたり、ボーイズライクな着こなしには、ミサンガのような自然素材のものをメンズ時計とともに組み合わせる、またホテルなどラグジュアリーな場所に行くなら、ダイヤモンドやラインストーンをあしらったキラキラ感のあるものを中心に組み合わせるなど、雰囲気に合わせて変えてみてください。 ピアスやネックレスと違い、手元はつけている自分自身も目に入り気分が上がります。見慣れた服も今年らしくアップデートしてくれるのでぜひ挑戦してみてくださいね。
2015年05月31日今季のセットアップはパンツタイプが人気!オケージョン使用できるものにも注目です。 上下セットで着ればワンピース見えするのでコーディネートを考えなくていいという楽ちんさに加え、ワンピースとは違い上下別々にも使える着回し力もあることから、働くアラサー世代に人気のセットアップが、今シーズンはさらにバージョンアップ。 今年はコンサバというよりも少しモード寄りな、構築的フォルムを持つデザインや、アクセサリーや靴など合わせる小物次第で結婚式や二次会・パーティなどにも使えることを売りにしたデザインが続々登場しています。今季はセットアップに特に力を入れているブランドも多く、値段もこなれてきていて、上下で1万円前後のものから3万円ぐらいの価格帯で買いやすいのもポイント。 今年の夏のセットアップは“買っておくべし!”と太鼓判を押したいと思います。 昨シーズンとの違いで一番分かりやすいのは、ボトムがパンツタイプになっていること。トップスはノースリーブや袖付きなどシンプルなプルオーバーであることは変わらないのですが、スカートではなくタックパンツやテーパード、ガウチョパンツになっているものが登場。つまり上下合わせて着た時、ワンピースに見えるのではなくオールインワン(コンビネゾン)のように見えるのが特徴。 昨シーズンヒットしたオールインワンですが、可愛い反面トイレに行った時上から全部脱がねばならないという面倒臭さで手を出すのを躊躇した人も多いはず。そんなマイナス面を払拭してくれたのがこのパンツセットアップ。 色は黒やネイビーが多いですが、今年らしい白や淡いベージュなども多く見かけます。また上下で色の違うバイカラータイプも販売されています。いずれにせよベーシックカラーを選べば単品ではもちろん、セットで着ても悪目立ちすることなくオンオフともに活躍してくれるはず。 さらにこのセットアップのよいところは、今どきのドレスアップシーンにもぴったりだということ。ワンピースだと無難になってしまうちょっとしたパーティでは、オールインワン感覚で上下セットにして着用し、パールやビジューなど大振りネックレスやイヤリングなど小物で盛り、さらに足元はシルバーやゴールドなどのパンプスやサンダル、華やかなクラッチバッグやミニショルダーを合わせれば、たちまちパーティ仕様な着こなしに仕上がります。 結婚式シーズンが近づく今、バーティのためだけに特別な服を買いたくない、と思っている人にはぜひおすすめ。普段の通勤では上下バラバラで、オケージョンシーンではセットで着用と分ければ、いつもの服を着回しているとは周りにも気づかないはず。毎回同じドレスではちょっと気まずいという人は、合わせるアイテムを変えて七変化させてみてくださいね。
2015年05月04日ミモレ丈スカートの大ヒットを受けて、今年、本格ブレイクのガウチョパンツ。アラフォーの方ならすでに20代で一度このトレンドは経験済みだと思いますが、今年のガウチョは過去のものとはひと味違います。ぜひトライして欲しいと思いますがこのガウチョ、「ちょっと難易度が高そう…」と躊躇している人も多いのでは? まずはガウチョパンツとは何ぞや、という方に説明すると、「全体にゆったりとして裾広がりの7分丈パンツ。ガウチョとは南米の草原地帯のカウボーイのことで、彼らが着用するパンツに由来している」(出典『ファション辞典』文化出版局)とのこと。簡単に言うとワイドパンツのクロップト丈版といったところでしょうか。過去に流行った時はデニム素材などある程度堅さのある、張り感素材が多く、「カウボーイ」とあるように、やや女らしさに欠けるアイテムだったと記憶しています。 また説明にあるように“幅があるのにクロップト丈”というのが難易度を上げている要因。ちょうどミモレ丈スカート同様、ひざ下のふくらはぎ中間あたりの丈ですから、身長の高い人はいいのですが、そうでない人はヒールのある靴をはかないとバランスがうまくとれません。 つまりボーイズライクすぎると会社には着て行きづらいし、脚がそれほど長くない人には無理、という理由が手を出しづらく感じている理由かもしれません。しかし、安心してください! 今年のガウチョは大丈夫。いろいろ着こなしやすいよう考えられています。さまざまな素材のガウチョが登場している中で、誰もが簡単に流行を楽しめ、かつ会社などにも着て行けるきれいめ感を演出できる選び方を伝授しましょう。 ■素材選びに注意すること! カジュアルすぎる、異国情緒漂う着こなしに見えがちな厚手の張り感素材は避けましょう。狙うは“とろみ素材”。そしてタックが入っていたり、ウエストがゴムになっているものを選べば、とろみ素材のギャザースカートのように見えます。とろみ素材でスカート見えするデザインなら、一気に女っぷりを上げてガウチョを着こなすことができます。一方スカート風とはいえパンツ本来の足さばきのよさはそのままに、今年らしいガウチョの今どき感も演出できます。 ■都会的でシャープな柄をチョイスする そしてもうひとつ、“ピンストライプ”などの都会的でシャープな柄をチョイスすること。こちらはガウチョの説明にあった“南米の草原地帯のカウボーイ……”といったイメージを払拭してくれる効果大です。ネイビー×白などのピンストライプ柄は昨シーズンの人気柄ですが、まだまだ続投、オフィスで浮かないきちんと感が漂います。フルレングスのものより足首が出ていることで軽やかさがあり、トレンド感もばっちり。パンプスと合わせればバランスもよくおしゃれなオフィススタイルが完成します。休日には厚底のスニーカーやウエッジサンダルと合わせて、リラックス感のある夏スタイルにシフトしてください。 この夏の本命ボトムナンバーワンであるガウチョパンツも選び方で誰もがおしゃれに着こなせるはず。今年らしいパンツスタイルを楽しんでくださいね。
2015年05月02日夏に向けて、サンダルを新調する人も多いこの時期、カジュアル派がお買い物に行く前に頭に入れておきたいキーワードをお教えします。それはズバリ「厚底フラット」! 昨年からじわじわ人気が高まっていましたが、今年はいよいよ本格トレンドに。最近は景気の悪さが原因か、コンサバ志向が強いため、ファッションのトレンドは出始めてから本格ブレイクするまでに1〜2年かかる傾向にあり今年は当たり年。買っておいて損はありません! では厚底フラットとはどんな靴のことを言うのでしようか?いくつかのタイプに分かれますが、どのタイプにも共通しているのは、ヒールやウエッジソールのように傾斜がなく、そのままソール全体が分厚くなっているもの。かつて流行った厚底靴に似ていますが、少し違います。 ■ノームコア旋風はもちろん、足元にも 最も今年らしいのはビルケンストックなどに代表されるコンフォートタイプのサンダルがそのまま厚底になったもの。 最近の“ノームコア”(究極の普通)というファッションの流れにフィットする一足。このタイプ、黒やシルバーなども多く出ていますが、一番のおすすめはホワイト。アッパーはもちろん中敷まですべてホワイトのものがヒット中です。某有名セレクトショップや人気ショッピングサイトでは予約が殺到、店頭に並ぶ前に完売御礼というブランドもあるそう。 ■メタリックが熱い。中でも注目なのはシルバー ホワイト同様、色のヒットでは「メタリック」も大人気。このジャンルではゴールドやブロンズも多く発売されていますが、最も旬なのはシルバー。靴だけでなく、アクセサリーもゴールドを押しのけ今やシルバーが主流。洋服のトレンド色も白なので、シルバー靴との相性がよく、合わせる服を選びません。 ■はき心地抜群で使いやすい、スポーツテイストも人気 さらにもうひとつ、旬なトレンドは「アウトドア」テイストのもの。昨年はテバがブレイクしましたが、今年はスイコックが大人気。各セレクトショップが別注アイテムをこぞって出すなど、おしゃれピープルが大注目、まさに奪い合いの様相を見せています。 こうして並べてみると、すべての共通するトレンドは「厚底フラット」、色で選ぶなら「白」と「シルバー」、形でいえば「コンフォート」「スポーツテイスト」といったところでしょうか? どちらもフェミニンさはありませんが、あえてのハズシとしてミモレ丈スカートなどに合わせてきれいめに着こなすのが今の気分。 夏の暑い時期に手放せないサンダルで足元のおしゃれをアップデートしてくださいね。
2015年04月19日いつの時代もおしゃれの定番中の定番アイテムといえばデニムパンツ。定番ゆえに何年も同じものをはき続けている人はいませんか? 実はデニムパンツこそトレンド感が如実に出るアイテム。定期的に「今」を感じさせるシルエットや素材感、ブランドに更新することが、デニムを今っぽく着こなす秘訣です。しかも今季はデニムが一大トレンド。何年もデニムパンツを買っていない人はぜひ見直してみてはいかがでしょう? それでは、今、どんなタイプを買うのがよいのでしょうか? ひと言で言うと「きれいめ」であること。たとえば過去に一世を風靡したローライズですが、あまりに浅く腰骨ギリギリのものは、アラサーにはギャルテイストが強すぎて、過去のものという印象を与えかねません。股上に適度な深さがあり、ほどよく腰まわりを覆ってくれるもの、またはウエストまで高さがあるハイライズが人気。適度な股上のものは、大人っぽく品よく見えるというメリットもあります。 ダメージやウォッシュ加工については、こちらも激しくない、ほどよい具合のものを選びましょう。少しダメージを効かせたインディゴブルーのもの、また全く加工が施されていない生デニムと呼ばれるきれいめなものも高感度な人たちに人気です。 シルエットではピチピチしすぎず、ゆるすぎずのスリムボーイフレンドやストレートスキニーと呼ばれるもの。丈はフルレングスではなく、少し短いクロップト丈が夏におすすめです。 そして、今どきデニムにはき変える一番のメリットは、素材の新しさを享受できること。今は本格的デニムながら、ゴワゴワ固いものではなく、最初からしなやかで、やわらかなはき心地のものが続々登場しています。ブランドでいうと、日本人の体型を研究して作られたレッドカードや、セレブスナップにも登場するカレントエリオットなどで、これまでのデニムに対するイメージを覆すほどのはき心地のよさ。これは一度体感すると後には戻れないほど! しかも計算されたシルエットで体型をほどよくカバーしてくれるのも優秀です。 アラサー世代にとって“おしゃれは我慢”というモットーを鵜呑みにしてはいけません。血行を悪くするようなキツいデニムは、顔色を悪くし見た目のきれいにも大きく影響するので避けたほうが無難。“楽ちんきれい”な長時間はいていても疲れないデニムを選んで、無理をしないおしゃれを日々楽しみましょう!
2015年04月02日少し暖かくなり始めると春服をおしゃれに着こなしてお出かけしたくなりますよね。でも、夜になるとぐっと冷え込んだりするので、毎年お花見シーズンに体調を崩すという人も多いようです。 そこでおすすめしたいのが、花冷えを防ぎつつ、春っぽい着こなしに見せるちょっとしたテクニック。 まず、トレンチコートやモッズコートなど、コットン素材などの薄いアウターをはおって出かけるとき。インにはコットンニットだけなんて出で立ちでは、ちょっと心もとないですよね。 そんなときおすすめなのは、「春ダウン」と言われる薄手のベスト。これはアウトドアブランドなどが山岳での重ね着用として作ったのが始まりで、今では一般のアパレルブランドからも続々と発売されています。 冬用のダウンとは違いかなり薄く作られているので、春アウターの下に着ても着膨れしないのがいいところ。袖つきのものもありますが、ノースリーブなら袖がパンパンになることなく、また腕を動かしやすいので◎。 一枚持っておくと、冬の重ね着(もちろん家着としても!)にも重宝します。春ダウンとして売られているものを今の季節に買っておくことをおすすめします。 春ダウン同様に「春腹巻き」も各下着メーカーから発売されています。こちらも冬のウールやニット、フリース素材とは違い、シルクやオーガニックコットンなどの極薄素材で編まれていて、直接肌に触れて気持ちよいことを重視して作られています。 ほとんど体に厚みが出ないのでエアコンなどで冷えやすい人は夏にも着用できるほど。カラーも透けが気にならないよう、ベージュや淡いピンクなどが多く作られているのも、冬とは違う点。体幹の冷えは顔色にも影響しますので一枚持っておくといいですね。 またサンダルを新たに購入すると、すぐにはきたいと思うのが女心。でもさすがに素足にサンダルはまだまだ早いですよね。そんな時は靴下の出番です。 冬はパンプス+靴下の組み合せが流行りましたが、そのサンダルバージョンで寒さに対抗しましょう。シルク素材や極薄のコットンの大人っぽいシンプルなデザインのものならカジュアルすぎず、女っぽく取り入れられます。 色は黒・チャコールグレー・ネイビー・白などベーシックカラーであれば簡単。どんなサンダルでも違和感がありません。最近は靴下の上につけるアンクレットも売られていて、パール使いのものなどが大人っぽくておすすめ。足元から春を取り入れてみてはいかがでしょうか? 昔から「おしゃれは我慢」と言いますが、アラサーに無理は禁物。こっそり仕込む「隠れアイテム」を上手に取り入れて、体調を崩すことなく、春のおしゃれを楽しみましょう!
2015年03月25日みなさんは春アイテムをすでに購入しましたか? まだという人も焦る必要はありません。どのブランドも本格的に春夏ものに力を入れてくるのは、3月末から4月にかけて。お買い物に行くならまさにこれからがシーズン本番なのです。 何を買えばいいのか、余計な物を買いたくない、失敗したくないという人には、春の本命トレンドである「白」「デニム」「ガウチョパンツ」という3つのキーワードをお伝えしましょう。でも、私がおすすめしたい裏キーワードは「○○風アイテム」です! 「○○風」とはどういうことかと言うと、「デニムのように見えるスウェット素材のジャケット」とか「一見スカートに見えるガウチョパンツ」「シャツを重ね着したように見えるニット」などのこと。 これらのアイテムのいいところは、一見着こなしが難しいと思われているアイテムを誰もが簡単に着こなせるよう、デザインや素材で工夫してくれているところなのです。 たとえば「デニム風」アイテムについて見てみましょう。本物のデニム素材のGジャンはアメカジの代表的アイテムですが、着心地がいいかと言われれば、堅いデニムが腕まわりの動きを妨げ、それほど快適というわけではありませんよね。また、会社などにGジャンを着て行くのはちょっと気が引ける人も多いのではないでしょうか。 それが「デニム風スウェット素材のジャケット」なら、色合いはデニムですが、着心地のよいスウェット素材になっているので腕まわりを動かしやすく、またスウェット素材ゆえにボディラインにフィットするコンパクトなシルエットになるため、ワンピースやスカートなどと合わせると一般的なジャケット感覚で着用でき、カジュアル感が強すぎず、普段使いしやすくなっているのです。 「スカート風ガウチョパンツ」も同様、一見ミモレ丈スカートのように見えるプリーツになっていたり、落ち感のある素材で作られているので、カジュアルパンツの印象は薄く女らしいのが特徴。実際はパンツなので足さばきがよいことも働くアラサー女子にはうれしいポイントです。 「重ね着風トップス」はニットなどにシャツの裾や襟部分だけがくっついて、まるでレイヤードしたように見えるトップスのこと。これだと、裾から見えるシャツの長さや色柄の組み合せを考える必要がなく、ベストバランスで着用できるのでとっても楽。また胴体部分のシャツがないので、重ね着にありがちな中でモソモソする心配もありません。 この「○○風アイテム」は展示会シーズンに多くのブランドで見かけました。テクニックいらずでおしゃれが簡単に楽しめるこれらのアイテムを取り入れれば、通勤スタイルの幅もぐっと広がります。お買い物に行ったときはぜひ注目してみてくださいね。
2015年03月13日冬のセールが一段落し、店頭に春ものがどんどん入荷、お買い物が楽しい季節がやってきました! これまであまり手を出さなかったアイテムに挑戦してみることで、通勤前の気分が上がります。 ちょっとした冒険をすることで、「あれ? 何だかいつもと違うね!」という周りの反応も得られるかもしれません。今年の春のトレンドはそんな気分を上げてくれるアイテムが充実しています。 ■旬アイテムの筆頭はデニム、キーワードは「キレイ目」 これまでの「カジュアル・休日用」というイメージをくつがえし、キレイ目なデザインに落とし込んだものや、ダメージなしのインディゴカラーのものなど、通勤に使えるアイテムが登場しています。 なかでも働くアラサー世代におすすめしたいのが、「デニムトラウザー」とよばれる新アイテム。センタープレスが効いていたり、裾が折れてきちんとプレスされているなど、素材はデニムながら、形やディテールはスラックスパンツに近く、ダメージのないもので、大人っぽくすっきり着ることができます。今季はこれを通勤に取り入れるとトレンド感がアップ。 これまでデニムといえば通勤NGという会社も多かったはず。しかしこのデニムトラウザーは見た目の印象はかなりきちんとしているので、とろみブラウスと合わせたり、ジャケットをはおるだけでぐっとお仕事モードな印象に仕上がります。 また端境期のはおりとして定番のトレンチコートとの相性もよく、デニム素材ゆえに抜け感も出て、しゃれた雰囲気に見せてくれます。 通勤コードがさらに厳しい会社にお勤めという方は、トップスにデニム風素材を取り入れてみてはいかがでしょう。たとえば淡いブルーがきれいな薄手のシャンブレーシャツやプルオーバーなどは、スカートとの相性もよく、ゴワゴワしたデニム感がないのでカジュアルすぎないのも高ポイントです。 ■キレイ色ボトムス もうひとつ、ビッグトレンドは「ボトムにキレイ色」を取り入れること。たとえば、冬から人気の続くミモレ丈スカートやタイトスカートをピンクやイエロー、グリーン、ブルーなどに変えてみること。 トップスにはグレーやベージュ、白、黒、ネイビーなどベーシックカラーを合わせれば、派手になりすぎず、簡単に華やかな印象にチェンジします。また色の選び方も少しくすんだトーンのもの、たとえばピンクならピンクベージュに近いものを選べば、会社でも悪目立ちすることがありません。 きれい色は気分を上げるのに十分。ボトムだからトップスよりも派手な印象が薄いのでカラー初心者でも挑戦しやすいはず。心が弾む春のおしゃれにぜひ今季ならではのトレンドを取り入れてみてくださいね。
2015年02月28日今も昔も雑誌のセレブやモデルのおしゃれスナップは人気企画のひとつです。スタイリストが用意した服のイメージ写真よりも、ぐっとリアルな着こなしで、参考にしやすく、それだけで一冊の本になっているほどです。 でも、このセレブスナップ、真似するには落とし穴があります。それは、出ている人が世界的なトップモデルなど抜群のプロポーションを持っていたり、絶世の美女であること。黄色人種とは違う軽い質感の金髪だったり、肌が白い場合が多いということです。 髪の色が黒やダークカラー、そして黄色い肌であることは、彼女たちとある意味真逆、対極にあることを冷静に認識する必要があります。写真に近いイメージの服を着こなしても全く違う印象になってしまうのです。 たとえば、ミランダ・カーなどのヴィクトリアズ・シークレットのモデルたち。ミランダは金髪ではありませんが、抜群のスタイルの持ち主。ファストブランドのタンクトップにスキニーデニム、またはぺらぺらのワンピース一枚でも抜群にカッコよく決まります。むしろ、究極にシンプルであればあるほど、魅力が引き立つと言っても過言ではありません。 ではどうすればいいか。参考にするセレブはよく考えて選びましょう。身長や髪の色、体型など自分と近い人を選ぶようにします。 たとえば、エディターやブロガーもスナップの常連ですよね。その中には、身長が150cm台の人もいれば、髪の色が黒い人も、脚が短い人も、また黄色人種も、40代、50代の人も多く混在しています。彼女たちがなぜオシャレに見えるのか、何枚か写真を見比べてじっくり考えてみるのです。 すると、全身のバランスのつくり方が抜群にうまいゆえに、身長が低くともすっとスタイルよく見える人や、インパクトのあるアイテムをうまく使うことでコンプレックス体型をカバーしている人、またヘアスタイルや小物使い、ヒールの高さに至るまで、いかに全身を引きで見たときにバランスよく見えるかを計算してオシャレをしていることが見えてきます。 マイナスポイントがあるからこそ、オシャレの腕も超一流。何を着ても決まるモデルたちとは一線を画しています。 その中で自分のしたいオシャレや好きなテイストが近い人を見つけたら、その人のよいところをさっそく真似してみましょう。雑誌のスナップ特集でもいいし、本人のブログやインスタグラムなどをチェックするのもおすすめ。オシャレに対する哲学なども垣間見え、着こなしの参考になること間違いなしです。 確かにコレクションに出るトップモデルやハリウッド女優のスナップは、誌面的にも華やかになるので多くのページがさかれています。もちろんアイドル的に眺めるのは楽しいものですが、ファッションの参考にするには全く向いていません。 自分の現実のルックスを勝手に脳内で変換し、真似をするとただの勘違いな人になりかねません。さらにアラサー世代はデザインだけでなく、素材感などにもこだわり、トータルでオシャレを考えていかないと、素敵な雰囲気の人にはならないということを覚えておきましょう。 これからセレブスナップを見るときは、ただパラパラと眺めるだけでなく、これらの視点からもチェックしてみてください。そうすれば、オシャレの力量がどんどんアップするはずです。
2015年02月21日冬アウターの定番といえばダウンジャケット、そしてムートンブーツですよね。ダウンは軽量で暖かいので重ね着しても肩が凝ったりせず、ムートンブーツとともに冬は冷えやすく疲れやすいという女性に大変重宝します。一度着用すると手放せない暖かさです。 ところがここ数年、この「ダウンジャケット+ムートンブーツ」の組み合せが冬の制服のようになっている人、多く見かけませんか? 特に冬はインナーの着こなしが見えづらいので、後ろ姿は全く同じような人がそこかしこに。「だって寒いし…」という諦めはアラサーにはまだ早い! 選び方と着こなし方に変化をつけてみましょう。 たとえばダウンジャケットは、シェイプされたシルエットや、てかりのないマットな素材などスポーティさを抑えたデザインで、機能性とおしゃれを融合させたものが多くのブランドから次々と販売されています。そうした新作でアップデートするのもひとつの手。 さらに暖かさで言えば、ダウンジャケット一択でなく、今年本格的にブレイクした「カナダグース」や「ウールリッチ」など旬なアウトドアブランドを選ぶのもおすすめ。おしゃれに敏感な人は、すでに次なる防寒アイテムをチョイスしています。 ムートンブーツも同様。カジュアルなデザインのものだけでなく、エンジニアブーツや乗馬ブーツ、ブーティなどで、内側がムートンやファーになったものなど大人なデザインも充実。足の冷えを解消しつつ、スマートに見えるものにチェンジしましょう。 とはいえ、寒さが本格化する2月は、すでに持っているダウンジャケットやムートンブーツで乗り切りたいという人も多いはず。そんな時はどうすればよいのでしょうか? ずばり、答えはこの2つを一緒に組み合わせないことです。一緒にしてしまうと非常にほっこりとした着こなしになってしまいます。まだまだ女子力を上げていきたいリアルアラサー女子にとって、「着こなしがほっこり見えるのは鬼門」と心得てください。 たとえば、ダウンジャケットを着用する時は、ムートンブーツと合わせないだけでなく、パンツやスニーカーなど女子力の低いアイテムと合わせるのは止めましょう。合わせるならスタイルがよく見える、シャープな印象の細みのレザーブーティやミドル丈ブーツを、またボトムもデニムパンツやショートパンツは止めて、スカートやワンピースなど素材感が軽めのフェミニンアイテムを選びましょう。ダウンなどのアウトドアものは「あえてのハズシ」に見せるのがポイントです。 ムートンブーツも同様。ダウンとは合わせず、チェスターコートやライダースなどのシャープなアイテムと合わせます。またボトムは、下半身をすっきり見せるスキニーやタイツ+ショートパンツなどでスマートさを意識したコーディネートに。 ダウンとムートンブーツのほっこり感を軽減する、スタイリッシュな洗練アイテムを組み合せるのが今どき防寒スタイル。ちょっとした組み合せで素敵な冬コーデを楽しみましょう。
2015年01月19日冬の寒い季節、下半身を冷やすことはアラサーにとって御法度ですよね。でも、もこもこ着膨れするのは避けたいから、冬のおしゃれにタイツは手放せません。特に今季はスカートが当たり年ですから、タイツを利用して、寒さを気にせず旬度を上げましょう。 最も一般的なのは「黒タイツ」。流行も関係ありませんので、毎年はいている人も多いのではないでしょうか。 ところであなたはこの「黒タイツ」、どのくらいの頻度で買い替えていますか? 何年も同じものをはき続けているという人、結構いるというデータがあります。「まだ破れていないから」「デニール数が高くて丈夫だから」「伝線しないから」「サポート力もまだちゃんと残っているし…」と思っている人、多いかもしれません。 ところが何年もはき続けているタイツの古さは、意外と自分以外の人にバレていたりするものなのです。 タイツは地味な存在ですが、着用すると面積が広いため、意外と人から目につきます。あなたも通勤途中のエスカレーターや階段で、前を歩く人のタイツをジロジロ至近距離で見たことはありませんか? 毛玉ができていたり、部分的に繊維が摩耗していたり、黒の色が薄くなっていたり、横に引っかき跡ができていたり。 モソモソと古くなったタイツの質感は、エレガントとはほど遠く、せっかくの着こなしを台無しにしかねません。生活に疲れたおしゃれとは無縁の“おばちゃん感”を想像させてしまいます。 むしろ、おしゃれをしていればいるほどタイツのボロさが際立ち、細部にまで気を配れないことを印象づけてしまう結果に。たとえるならば、せっかくおしゃれしているのに、ツメに塗ったマニキュアがハゲハゲな人…。あのがっかり感に似ています。 「家の鏡で見た時にはそんなことはなかった」とあなたは言うかもしれません。実は落とし穴はそこ。室内の照明では光の影でマットに見えていたタイツも、太陽光の下では、摩耗し薄くなっている部分がくっきりと見えてしまうこともあるのです。 タイツは決して高いものではないので、できるだけ毎年新調し、3~4本をローテーションさせ、同じぐらいの速度で劣化するよう気をつけましょう。 さて、今季のタイツトレンドは、スカートと合わせやすい60デニール。マットすぎずシアーすぎないからカジュアルにもきれいめにも使いやすく、適度なサポート力があるので美脚力も高く優秀です。そして色はチャコールグレーが人気です。 またボトム丈によってデニール数を使い分けるのなら、40・60・80デニールの3タイプを揃えておきましょう。たとえばスカート丈が短い時は、マットでカジュアルな脚に見えるよう80デニールで。また丈が長めのミディスカートなら、40~60デニールなどで女らしい足元を演出。パンツなどでほとんど脚の見える面積が少ないなら40デニール以下で透け感のあるものがよいでしょう。 美は細部にこそ宿るもの。地味な存在のタイツですが、上質なものを身につければ、それだけでぐっと女っぷりが上がりますよ。
2015年01月05日ひと昔前まで、デート服といえば「白」「甘ワンピース」「ピンヒール」「巻き髪」のフェミニンスタイルが常識でした。甘いディテールで「守ってあげたい」「お嬢さん風」が、結婚に近づくファッション記号と考えられていましたよね? 多くの女性誌でもそうした特集がよく組まれていましたが、ここ最近の「カジュアル・こなれブーム」「ベーシック回帰」の傾向により、デート服・モテ服の考え方はずいぶんと変わってきました。 それは世の中の男性が草食化しているということとも関係があります。「結婚したい」という思惑が見え隠れする、女子の可愛らしさを押しつける記号はかえって逆効果で、女性側の過剰な期待を察知し、後ずさりしまうという皮肉な結果に。そう、デート服・モテ服では「さりげなく女らしく、高感度アップを狙う」必要があります。分かりやす過ぎる着こなしは危険なのです。 ではどんな服がデート服・モテ服として効果を発揮するのでしょうか? まず過去にも鉄板であった「白」について考えてみましょう。白は顔周りに持ってくるとレフ板効果発揮し、肌がきれいに見えるのでぜひ取り入れたいアイテム。ただし、フェミニンなワンピースなどを白で取り入れてしまうと、今どきの男性は「モテたいというのが見えすぎて引く」と言います。 そこでおすすめなのが、「清潔感」を最大に引き出してくれる「シャツ」。白シャツは昔から男性が大好物なアイテムのひとつ。誠実さやまじめさを印象づけるだけでなく、ボタンの開き加減よっては、ぐっと女らしさもアピールできる、つまり男性が大好きな「ギャップ」を一枚で表現できるアイテムなのです。 では、この白シャツ、何と合わせればよいのでしょうか。今の季節ならば、やわらかな肌触りのよいカシミヤやモヘアのニットがベスト。思わず男性が触りたくなる柔らかな質感のものをセレクトしましょう。ピンクや淡ブルー、イエローなどのきれい色もよいですが、今年なら断然グレーがおしゃれ。甘くなりすぎないことで、先述した「モテたいという下心が見え過ぎる」という事態も回避できます。 ニットの形ですが、カーディガンはもちろん、プルオーバーならVでもクルーでも今年ならボトルネックでもよいでしょう。その場合は、白シャツの襟をしっかり出して、顔まわりに白の効果を生かすことをお忘れなく。 またほどよくルーズなシルエットなどでニットのやわらかさを演出するのもよいでしょう。ニットワンピースを白シャツに重ねるのもおすすめ。ニットワンピースが嫌いという男性は聞いたことがありませんから、白シャツと合わせればもはや怖いものなし。 トレンド的にはタイツ&ショートブーツがおすすめですが、デートには定番のロングブーツを合わせれば、さりげなく、かつ確実に男性受けはアップすることができます。 ボトムはスカートでもデニムパンツでもよいですが、きれいめを心がけて。上質ウールのひざ丈フレアスカートやレース素材のタイトスカートなどで大人の女らしさを演出してみましょう。特に今年はミモレなど長め丈がトレンド。太もも丈のミニスカートでは「がんばってる感」が出てしまうのでアラサーには要注意です。 相手の男性の年齢によっても趣味が変わってくるかもしれませんが、品があって、ほどよく女らしさが漂う着こなしは、どんな男性でも間違いなく好きなはず。過剰に可愛げやフェミニンさを押しつけることのないように、白シャツを取り入れたさわやかな着こなし、ぜひ挑戦してみてくださいね。
2014年12月28日20代の頃は似合っていたピンクの服やリボンや花柄プリントなど、そろそろイタいと言われるようになるのがアラサー世代。でも好きなものは好き、いきなり「可愛い」をやめることはできませんよね。それではアラサーになっても「可愛い」アイテムを楽しむにはどうすればいいのでしょうか? 答えはズバリ、トータルでの甘辛バランスを考えること。大人のおしゃれはバランスがすべてと言っても過言ではありません。全体の甘さと辛さの足し引きが重要です。 ではこの「足し引き」はどのようにすればよいのでしょうか? たとえば、この秋人気上昇中のヘッドアクセを例にとって考えてみましょう。リボンがついたカチューシャやバレッタなど、さまざまな形状のものが販売されていて、フェミニンな雰囲気をアップしてくれます。 20代の女の子がつけると顔周りが華やかになり、とってもキュートに見えるリボンモチーフですが、ここで冷静に考えたいのは「アラサー」という年齢とリボンの組み合わせのギリギリ感です。一歩間違えれば完全アウトな人なってしまう危険性が…。 そこで大切になってくるのが先ほど述べた足し引きです。リボンというのは基本「可愛さを盛る」プラスアイテムですから、この甘さを少しでも引く必要があります。 たとえば、リボンの色を考える時、明るい色は「プラス」、アラサーなら黒・グレー・ネイビーなどのダークカラーを選んで「マイナス」にします。また髪の色が黒い人はそれだけですでに甘さが引かれているので1マイナス。ひとつに髪をまとめ甘さを抑えればさらに1マイナス。つまり黒髪でまとめれば2マイナスとなります。 メイクはクールめのラインメイクにして1マイナス。決してキラキラピンク系のアイシャドーなどでプラスに盛ってはいけません。 次に合わせる服はどうでしょう? こちらもワンピースなど可愛げアイテムで盛らずに、デニム素材やパンツなどでマニッシュにもっていきましょう。スカートなら足元は男靴かスニーカー。全体のバランスが辛口になるよう甘さを引き算するよう心がけます。 リボン系だけでなく、こうしたアラサーにとってギリギリなアイテムは他にもあります。「これはちょっとイタいかも?」と頭をよぎったら、何を合わせればマイナスになるかを考えましょう。 さらに言えば、全体で何マイナスできるかは、その人の顔の造作や体型・身長など、個人的なスペックも関わってきます。自分の顔がもともと甘い童顔なら、マイナスの要素を多くして引き算するなど、トータルでバランスを考えましょう。そうすればアラサーはもちろん、アラフォーになってもリボンなどの「可愛い」系アイテムをおしゃれに楽しむことは可能です。
2014年12月14日