日本睡眠学会が出した最新声明とは? 睡眠障害検査の重要性
に過ぎないそうです。
ところが、アメリカ睡眠医学会は睡眠障害国際分類(International Classification of Sleep Disorders 3rd version:IICSD-3)のなかで「睡眠時無呼吸症候群の診断にOCSTの使用を認める」と公表したと言われています。
日本睡眠学会は、このIICSD-3の内容を受けて、日本の医療界が睡眠ポリグラフ検査よりも簡単に行えるOCSTを頻繁に取り入れる可能性が高まることに対して警鐘を鳴らしているというわけです。
社会の安全を守ることに繋がる
OCSTでは、呼吸の指標を中心に検査するため、睡眠時無呼吸症候群の病態の半分程度しか評価できないと日本睡眠学会は考えています。しかし、睡眠時無呼吸症候群を正しく評価するためには、呼吸だけでなく、脳波を計測し、覚醒反応や睡眠の質と量を調べることが欠かせないのだそう。
発表された声明によると、睡眠時無呼吸症候群を正しく評価することは「社会の安全を守ること」にもつながるとされています。というのは、睡眠時無呼吸症候群の患者は深い睡眠を得られないため、日中に眠気を覚えることが多く、交通事故などを起こす確率が増えると言われているからです。