保育園のお迎えの後、2人の娘と一緒にいつものスーパーに買い物へ行きました。まさかのズボンのチャックが……!?わが家の娘たちは抱っこ大好き、1人で2人抱っこして歩くことは日常茶飯事でした。買い物も終わり駐車場へ向かっていました。すると、上の娘がチラチラと私を見て「ママ?パンツ見えてる?」と言うのです。慌ててズボンを見ると、社会の窓が全開でした! 駐車場で子どもと手を繋いで荷物も持っていたので、どうしようもできず恥ずかしかったです。抱っこしたときに開いたのか、お迎え前に急いでトイレに行ったときから開いていたのか……。どちらにしてもとても恥ずかしい瞬間でした。 ◇ ◇ ◇ 急いで車まで行き子どもたちを車に乗せてから社会の窓をしっかりしめました。いつから開いていたのか考え冷や汗が出ました。しかし、考えても仕方ないので冷静になり、家まで帰りました。次に抱っこしたとき、下の子の足が私の足の付近にあり「きっとこれだ……」と思い、それからは気をつけるようになりました。 作画/まげよ著者:太田はるか30代、3歳と6歳の女の子を育てる母。事務職でフルタイム勤務。韓ドラに夢中です。
2024年04月22日私は32歳の専業主婦。独身時代は病院で栄養士として栄養指導をしていました。IT企業に勤める夫は、もともと甘いものが大好きな偏食家だったけれど、最近少しずつ太り始め、今では私の目を盗んで冷蔵庫の中のもの食べるを始末で…… 会社を辞めてダラダラする夫「毎日毎日、野菜や魚ばっかりじゃん! また地味メシかよ!」といつものように私に暴言を言ってきます。専業主婦なら、夫が食べたいものを食べさせるのが役目だと考えているよう。怒った夫は、私の料理には手をつけずに毎日外食し、ますます太っていく一方です。その上、急に「投資家になって、月々の配当が最低30万は見込めるようになったから会社を辞めてきた」と言うではないですか! 本人はセミリタイアの勝ち組だと思っているけれど、ソファに寝そべってお菓子を食べながら、ダラダラテレビを見るばかりの日々。 料理をゴミ箱に捨てられ、粛々と準備開始それでも夫のためにヘルシー料理を作っていると、「毎日地味な料理を作りやがって! 嫌がらせかよ!」と料理を次々にゴミ箱に放り込みました。 「もうお前は嫁なんかじゃない! どっか行っちまえ!」と言われた私は実家に帰ることに。このとき、ある決意をしました。 そして実家に帰った私は、両親や兄に料理を振るまう日々。家族は「健康にいい上においしくて最高!」と、すっかり気に入ってくれました。そして1カ月後……。 生活習慣病になった夫に反撃!顔色の悪い夫が「病院に行ったら、食事療法をしないと取り返しのつかないことになると言われた」と実家にやって来ました。お前のせいだとわめく夫に、「あなたが自分で選んだ結果よね」と言い放ち、私は離婚届を突き付けました。私は離婚を有利に進めるために、今までの音声や動画を記録していたのです。 その後、夫が私に慰謝料を支払う形で離婚が成立。借金は膨らむ一方で、夫はまた働き始めたそうですよ。 一方私は、ヘルシー料理のレシピ本が出版され、今や大人気料理研究家。大切なのは健康寿命。甘いものや脂っこいものはほどほどに、健康的な生活を心がけていきたいものですね。 著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2024年04月22日近年、赤ちゃんの名付けでは男女の性差を感じさせない「ジェンダーレスネーム」が大人気! 3月生まれの赤ちゃん6,783名の名前から、男女どちらにも名付けられていた人気の「ジェンダーレスネーム」よみランキングTOP10を紹介します。3月生まれの「ジェンダーレスネーム」は、春らしい季節感を感じるよみが多くランクインしています。 1位ひなた3月にもっとも多く名付けられたジェンダーレスネームは「ひなた」でした。2023年の年間よみランキングでは、男の子9位、女の子25位にランクインしています。男の子は「陽向」「陽大」「日向」、女の子は「陽葵」「ひなた」「日向」などが多く用いられていました。 「は」行で始まる名前は、やわらかくやさしい雰囲気に。また、日の当たる場所、明るい場所を示す「日向」を連想させ、明るく穏やかな印象があり、春にぴったりの名前です。 2位あおい2位にランクインしたのは「あおい」。2023年の年間よみランキングでは、男の子14位、女の子9位にランクインしています。男の子には「碧」「蒼生」、女の子は「葵」「蒼依」が人気です。 「あ」行が続く名前は、おおらかで開放感のある印象に。多く用いられている「葵」は、アオイ科の植物を指します。太陽に向かって育つ性質から「すくすく元気に育つように」と、近年は男女どちらの名付けにも人気の漢字になっています。 3位みなと「みなと」が3位にランクイン。2023年の男の子のよみランキングでは2位、2022年は5位と、毎年男の子に大人気のよみです。3月生まれの男の子には、「湊」「湊斗」「湊翔」といった漢字で多く名付けられていました。 「みなと」は、水上航路の集まる場所を表す「湊」を連想させることから、「人気者になりますように」と願って名付ける親御さんも多いようです。海の爽やかさや雄大さも感じさせます。 4位そら4位には「そら」がランクイン。2023年の年間よみランキングでは、男の子7位、女の子85位にランクインしています。男女どちらにも「蒼空」「空」という漢字が人気です。 「空」を連想させ、雄大で伸びやかな印象の名前に。季節や時間によってさまざまな表情を見せることから、「多彩な人になってほしい」といった願いが込められていることもあるようです。 5位なぎ5位には「なぎ」というよみがランクインしました。2023年の男の子のよみランキングでは30位、女の子は53位に入っており、今年さらに人気が高まりそうなよみです。男の子は「凪」「凪葵」「梛」、女の子は「凪」「凪葵」といった漢字が人気です。 「凪」は、波がなく静かな海を連想させる漢字。穏やかな人生を願って名付けに用いるパパ・ママが多いようです。 5位つむぎ同率で5位に入ったのは「つむぎ」。2023年の男の子のよみランキングでは109位、女の子では2位と、昨年までは特に女の子に人気のよみでしたが、2024年に入り男の子にもじわじわと人気が出てきています。「紬」「紬葵」などの漢字のほか、「つむぎ」とひらがなでの名付けも人気です。 「紬」は高級な絹織物のこと。繭から糸を引き出すことを表す漢字の成り立ちから、物事の糸口を引き出すという意味もあります。また、「ぎ」という濁音が入ることで、力強く重厚感のある名前になっています。 7位はる7位は「はる」でした。2023年の男の子のよみランキングでは13位、女の子では40位と、どちらかというと男の子に人気の名前です。男の子は「春」「陽」「晴」「陽琉」といった漢字が人気。女の子は「晴」「春」といった漢字が人気です。 春の陽気のような、あたたかく穏やかな人柄を連想させます。毎年2月から4月にかけて、特に多く名付けられる人気のよみです。 8位あお8位には「あお」がランクイン。2023年の年間よみランキングでは、男の子12位、女の子75位にランクインしています。男の子は「碧」「蒼」「碧音」といった漢字が人気。女の子も「碧」「蒼」のほか、「蒼桜」といった名付けも見られます。 「あお」は空の青さや海の青さ、草木の青さなどを連想させ、美しく雄大な自然をイメージさせます。あ行が連なる響きも開放感があり、おおらかな印象を与えます。 9位りお9位には「りお」がランクインしました。2023年の男の子のよみランキングでは54位、女の子は8位に入っており、特に女の子に人気のよみです。男の子は「凌央」「稜央」、女の子は「莉緒」「凛桜」「莉央」といった漢字が人気です。 ら行で始まる名前は、現代的で洗練された印象に。有名人では、ガールズグループNiziUのRIOさんや、女優の内田理央さんなどが同じよみで活躍されています。 10位りく10位は「りく」でした。2023年男の子の年間よみランキングでは3位に入っており、特に男の子に人気のよみです。「陸」「理久」「凌空」「理玖」といった漢字で名付けられており、女の子にも人気が出始めているようです。 「りく」は「大陸」を連想させ、広く雄大なイメージや、強い生命力を感じさせます。 2024年3月生まれの赤ちゃんに人気だった「ジェンダーレスネーム」のよみは、TOP3が「ひなた」「あおい」「みなと」と三音ネームという結果に。また、「ひなた」「はる」「そら」など、春らしい穏やかな気候を感じさせるよみも人気でした。これからの名付けの参考にしてみてくださいね。 <調査概要>調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2024年3月1日(金)〜2024年3月25日(月)調査件数:6,783件(男の子:3,488件/女の子:3,295件)
2024年04月22日こんにちは!miharuです✨今回は、私がとっっても楽しみにしていたBurger FactoryとFREAK’S STOREのコラボTシャツが販売開始されたのでご紹介させてください❣️東京中目黒にあるハンバーガーショップ「Burger Factory」とのエクスクルーシブアイテムBurger Factory×FREAK’S STORE/バーガーファクトリー 別注 ビッグシルエット バックプリント クルーネックTシャツ【限定展開】¥4400(税込)楽しみすぎて、すぐ購入しました!!FREAK’S STORE公式サイト、ゾゾタウンのみでの販売となります!!今日(4/15)確認してみたら、公式の方だと普通に購入できそうなのですが、ゾゾタウンのほうは予約商品になっており、6月中旬に届くようです!バックプリントはこんな感じカラーは、ピンク/ホワイト/スミクロ/アッシュグレーの4色です。サイズはS/M/Lで、ビックシルエットなので女性ならSでもゆったり着られますちなみに私が着用しているのはSサイズです!身長162cmですが、Sサイズでもかなりゆったりめです。FREAK’S STOREは以前にもローカルスポットとコラボしてアイテムを販売されていて、まさか自分のお店とコラボしていただけるとは、、嬉しい。街でこのTシャツ着てる人いたら声かけちゃいそう笑「Burger Factory」は子連れ&ワンチャン連れOK!キッズメニューも用意してます!自分で自分のお店を宣伝するのは少し恥ずかしいのですが、今回は紹介させてくださいっ!笑2019年2月にOpenした中目黒にあるハンバーガーショップ「Burger Factory」今年で5周年を迎えました✨Tシャツのバックプリントに書いてあるバーガーはこれです!ファクトリースペシャルという名前で、クリームチーズ、ブルーベリー、ピーナッツバターが入っているハンバーガー✨私はこれがホントに大好きで他にも、メロンパンを使ったバーガーや、チーズがたーっぷり上からかかっているチーズモンスターという変わり種のバーガーも。笑店内はワンチャンOK、お子様連れ大歓迎で、何よりスタッフ全員が明るくて素敵な子しかいません!!←ここを強く言いたいお近くに寄った際は是非食べに来てくださいね❤️いかがでしたでしょうか?Tシャツはこの夏活躍すること間違いなしなので私はアッシュグレーもこれから購入する予定です気になった方は是非チェックしてみてくださいね!最後までお読みいただきありがとうございました!
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「話し方」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「話し方」の困りは、LITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・話し方話す際に言葉がなめらかに出ないことがある……言葉の詰まりや音の繰り返しといった、話し方の困りごとについて測定する分類です。※言葉の詰まりや音の繰り返しといった、話し方は通常、医学的には「吃音」と呼ばれる場合がありますが、LITALICO発達特性検査では「話し方」の名称を用いています。また、この分類には発語や文法の獲得といった言語発達の遅れについては含みません。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「話し方」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?発達性吃音(どもり)の研究プロジェクトによる『幼児吃音臨床ガイドライン』では専門家への相談の目安として以下を挙げています。・ 吃音の状態が1年以上続いて)いる。・その1年のうちに症状が悪化している・話し方が苦しそうである・子供が話し方を気にしている・小学校入学までの期間が1年以下である『幼児吃音臨床ガイドライン添付資料 2』(発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト)より引用保護者の方に向けての資料もあり、詳しく紹介されていますので、参考にするといいでしょう。参考:『幼児吃音臨床ガイドライン添付資料 4 お子さんがどもっている( きつおん 吃音がある)と感じたら ―家族にできるお子さんへのサポートについてー』また、違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、相談機関での相談を検討しましょう。以下のような場合も、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。話し方についての悩みの専門家としては、聞こえやことばを専門とする耳鼻咽喉科医のほか、言語聴覚士がいます。まずは地域の発達支援センターや、「小児言語外来」や「吃音外来」などの専門外来のある医療機関に問い合わせるといいでしょう。言語聴覚士が在籍しているか、あるいは吃音に関して診療しているか確認するといいでしょう。言語聴覚士は、医療機関のほか、地域の発達支援センター、児童発達支援施設や放課後等デイサービスなどに在籍している場合もあります。また、小・中学生の場合は、「ことばの教室」(「言語障害通級指導教室」、「言語障害特別支援学級」)があります。診断がない場合でも利用できることもあるので、相談してみるといいでしょう。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「話し方」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、話すときに詰まるなどの特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、吃音症と診断される人もいます。吃音症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。吃音症を専門的に扱う医療機関は耳鼻咽喉科などが挙げられますが、専門の医療機関が見つからないなど、受診しにくい場合は、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって特性や困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わることはあります。特に「話し方」の困りは、状況によって出ることや出ないことがある、時期によって波があるなど、変化が大きいことがあります。例えば、人前で緊張して話すなどの場面では、話し方の特性がある人にとってはより困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。逆に家族や友達と話す際など、話したいことがたくさんある場合に強く出ることもあります。コミュニケーション能力が発達することで次第に目立たなくなる、あるいは失敗体験によってより緊張が高まり出やすくなるなど、個人差が大きいことも知られています。環境が変わったり、年齢が上がることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。ミスや失敗が起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.話し方の特性について、特に気をつけることはありますか?話し方の特性があるお子さまについて、接し方のポイントになることが以下の3つです。伝えたいことが本人なりに伝えられるよう環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスと捉えるとその経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。言いなおしをさせたり、先取りすると、コミュニケーション自体への苦手さに繋がるので避けましょう。話し方の多様性を本人や周囲が理解することが重要です。保護者としては話し方が気になり注意したくなるところですが、特性について隠したり否定したり、言い直しをさせたりするなど、本人が「自分の話し方は良くない」と感じることのないようにすることが重要です。「うまく話す」ことだけにこだわらず、気にしすぎないようにして見守ることを心がけるといいでしょう。配慮は本人に確認してから行うようにします。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に話し方の特性がある場合、場面や状況によって困りが強く出ることもあれば、出ないこともあります。場合によっては、コミュニケーションを避け、人前で話さないようにしているなど別の問題に発展していることもあります。家庭と園・学校では違うなど、状況などの変化で特性の出方や困りごとが変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識し、お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。例えば、話し方の特性や困りごとが出ないようにコミュニケーションを避けているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、ほかの困りごとの様子が見られることもあります。また、保護者の視点で回答していただく検査のため、保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。家庭と学校で様子が違うため、回答に反映できなかった場合など、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応方法が必要になってくるかもしれません。複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。Q.困っていることが変わってきました。どうしたらいいでしょう?以前検査したときから困りごとの様子が変わったり、新しい困りごとが出てきたり、対応方法がうまくいかなくなることがあります。同じ特性があっても、状況や環境が変わったり、お子さまの発達や成長によって変化することによるものかもしれません。逆に、本人に合った対応方法をすることで、困りごと自体がなくなっていくこともあります。・入園や入学などの環境の変化・ストレスや体調の影響・発達や成長による変化・要求されるスキルの変化などその際には、変化した状況に応じて、対応方法も調整できることがないか試したり、新たに現れた困りごとに合わせたサポートをしたりすることも検討しましょう。検査結果では、困りごとや年齢に応じた検査結果が表示されるため、困りごとや状況を洗い出すために、検査を受け直すことも一案です。まとめ「話し方」の困りごとは、年齢や状況、周りの環境や対応の仕方によっても変化が大きいため、お子さまの特性を本人や保護者、周囲の人が理解することがとても重要です。特に、お子さまのコミュニケーションをとりたいという気持ちを大切に育てましょう。そのために、LITALICO発達特性検査を、周囲との連携のツールとし、お子さまの特性理解とサポートのための第一歩として、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「学習」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「学習」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「読み」「書き」「算数」に分かれています。それらの特性は重複して現れる場合もあります。・読み文字を読むことに困りごとのあるタイプに関する分類です。文字を読む速度がゆっくりだったり、読み飛ばしや読み間違いが多いなどの特徴がみられる場合があります。読むときにたどたどしさがみられ、読んでいる文章の内容やあらすじを理解して読み取るのが難しいこともあります。本人は努力していても、授業についていくことが難しくなったり、人前での音読や発表などを嫌がったりする場合もあります。・書き文字を書くことに困りごとのあるタイプに関する分類です。文字を書くことが苦手であり、書き写しが極端に遅い、鏡文字になる、文字のバランスが悪い、書き順通りに書き進められない、筆圧のコントロールが難しいなどの特徴がみられます。日記や作文については、頭のなかで考えたことを書いて表現するのが難しくなることも多いです。本人は努力していても、学習全般に遅れが生じたり、苦手意識が芽生えたりする場合もあります。※基本的に読みと書きは就学後に必要になる分類ですが、未就学の場合でもお子さまによっては必要な場面があることを想定し、検査に含めています。・算数算数・数学の学習で計算や推論などが苦手なタイプに関する分類です。例えば、算数や数学の学習での九九の暗記、繰り上がりや繰り下がりの計算などのほか、文章題だけが苦手など、部分的に苦手なことが出ることもあります。算数は前に学んだことを一つひとつ積み重ねながら学習が進んでいくので、つまずいた単元があるとそこから先が分からなくなることが多いです。学年が進むにつれ、授業についていけなくなる場合もあります。学習意欲や自信をなくしたり、買い物など数を扱う日常の場面で困ったりすることもあります。※LITALICO発達特性検査では、小学校の学習範囲を用いて算数・数学に関する特性を測定しています。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「学習」が表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばよいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらさを抱えている場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうことによって、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの選択肢です。その際には検査結果を資料として提出することで特性を把握する参考になるかもしれません。Q.学習の困りごとや特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「学習」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、学習の困りがあり、特性や困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、発達障害の一つである学習障害(LD)/限局性学習症(SLD)/発達性学習症などの診断をされる人もいます。学習障害については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、受診までに時間を要することが多いので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのもひとつの選択肢です。また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.学習に関する困りごとや特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性は有無というよりも、「スペクトラム」(連続体であり境目がないという概念)で捉えられているため、「なくなる」ことは難しいかもしれません。ですが、状況によって困りごとの現れ方や強さが変わることはあります。例えば、手書きで文字を書くことが苦手な特性がある人にとっては、手書きでプリントや作文の提出を求められる場面では、より困難が強くなります。しかしながら、環境が変わったり、学年進行のなかで学習の単元が進むことなどで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。例えば、手書きが苦手な場合、パソコン入力をしてプリントすることで代替できれば、困りごとは発生しません。つまり、特性をなくすことは難しいですが、対応方法によって困りごとがなくなることはあるでしょう。ミスや失敗が起きにくい本人に合った状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.学習の困りごとがある場合、特に気をつけることはありますか?学習に困りごとのあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の3つです。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなりがちになると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。検査結果レポートで紹介する「サポートの方向性」から学習場面の環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。怠けている、努力不足などと捉えないように注意しましょう。ミスがあっても感情的に怒るよりは、まずはうまくいく方法を考え、うまくいったときに肯定的に捉えていくことが解決に近づく方法です。うまくいった方法を繰り返し実践していくことが大切です。うまくいかないときには、別の方法で代替できないか検討することもポイントです。・読むのが苦手な場合、タブレットの読み上げ機能を使う・手書きが苦手な場合、パソコン入力で作文を書く・筆算が苦手な場合、計算機を使用してもいいことにするなど、お子さまに合った方法を探してみましょう。学習場面でも、合理的配慮として代替手段が認められる場合もあるので、学校と相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境や状況によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、学習の困りについては、集団での学習場面に強い苦手意識がある、ある特定の課題だけ極端に難しいなど、その現れ方もさまざまで、学年進行によって変化することもあります。また、学校での様子などは、家庭からは完全には把握できないこともあるかもしれません。その結果、家庭では問題なくできていることが、園や学校ではできない、などの様子が見られることもあります。逆に、保護者としては気になることが、ほかの人からみると気にならない、あるいは長所として捉えられることもあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。よって、環境面の要素が学習には大きく影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして園や学校の関係者と情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?学習の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性や対応方法に違和感があるなどと感じることがあるかもしれません。例えば、以下のようなほかの特性や要因が学習面の困りごとに関係している場合があります。・集中力を持続しにくい特性がある・視覚や聴覚などが過敏であるなど、感覚の捉え方に特性がある・筋力が弱く、いい姿勢を維持できない・学習内容が難しすぎる、簡単すぎるなどで本人に合わず、つまらなく感じているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、学習の困りとなって現れていることもあります。その場合、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えてみるといいでしょう。LITALICO発達特性検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。Q.困っていることが変わってきました。どうしたらいいでしょう?以前検査したときから困りごとの様子が変わったり、新しい困りごとが出てくることによって、対応方法がうまくいかなくなることがあります。同じ特性があっても、状況や環境が変わることや、お子さまの発達や成長によっても、困りごとは日々変化します。よって、本人対応をすることで、困りごと自体がなくなっていくこともあります。・入園や入学などの環境の変化・クラス替えや学級担任の交代・ストレスや体調の影響・発達や成長による変化・要求されるスキルの変化などその際には、変化した状況に応じて、対応方法も調整できることがないか試すなど、新たに現れた困りごとに合わせたサポートをすることも検討しましょう。検査結果では、困りごとや年齢に応じた検査結果が表示されるため、困りごとや状況を整理しなおすために、LITALICO発達特性検査を受けなおすことも一案です。まとめ学習に関する困りごとがお子さまにとって取り組みやすく失敗しにくい方法や環境があり、それを繰り返すことで習慣化できれば、困りごとの軽減につながります。そのために、特性や本人に合った方法を本人や家族、園や学校などの周りの人と共有することが必要になってきます。そのために、検査結果は詳細な内容でたくさんの「サポートの方向性」が示されます。さまざまな方法が提示されることで、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか「ちょっと考えてみる」、「サポートの方向性」で「できそうなものから一つだけやってみる」でもいいのです。お子さまの特性を整理して、困りそうな状況を減らしていくことができれば、保護者や周りの人にとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。もし、サポートが難しいと感じたら、専門機関に相談することも検討しましょう。その際にも、検査結果が参考資料として役立つかもしれません。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「感覚」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「感覚」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「感覚過敏」と「感覚の鈍さ」「感覚への興味」の小分類に分かれています。これらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・感覚過敏感覚刺激に対して過敏に反応する特性について測定する分類です。例えば聴覚が敏感である場合、サイレンの音や赤ちゃんの泣き声などの特定の音に強い不快さを感じることがあります。味覚が敏感な場合は、特定の味やにおいが苦手で、偏食があるかもしれません。触覚が敏感であれば、衣服の縫い目がチクチクして気になり、特定の素材の服を好むといったことが考えられます。過反応と呼ばれることもあります。・感覚への興味感覚刺激を強く求める特性について測定する分類です。同じ動きを繰り返す、勢いよく布団やマットにぶつかることを好むなど、特定の刺激を求める行動が見られる場合があります。よく見られる例としては、ザラザラした物やフワフワした物といった特定の感触の物を触り続ける、くるくる回り続ける、力いっぱい動く、ぶつかるなどの行動を好むなどがあげられます。一般的に感覚探究と呼ばれることもあります。刺激を求めること自体は問題ありませんが、知らない人の髪を触ったり、走り回って人や物にぶつかりけがをしたり、刺激がない状態だと落ち着きがなくなったりするなど、困りごとにつながる場合もあります。・感覚の鈍さ感覚刺激に対して気づきにくい特性について測定する分類です。痛覚や触覚、温度など身の回りの感覚刺激に気づきにくい特性があり、けがをしても痛がらない、気づかないことがあるかもしれません。暑さや寒さに鈍感で、気温に合わせた服装選びが苦手な場合もあれば、ぐるぐる回るあそびをしても目が回りにくい場合もあります。一般的に感覚鈍麻や低反応と呼ばれることもあります。本人が自覚していないことも多く、不快感や痛みの感覚を感じにくい場合、体調不良や危険に気づきにくいこともあります。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、発達特性検査の検査結果で分類「感覚」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方やサポート方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。また、感覚についての困りごとは、使用する道具や過ごす環境を調整することが必要になります。その場合は具体的な工夫について作業療法士などの専門家に相談し、サポートを受けるのもいいでしょう。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの選択肢です。その際には検査結果を提出することで特性を把握する資料として参考になるかもしれません。Q.感覚に関する特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「感覚」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。また、現在のところ、感覚の過敏や鈍さ自体に対して医学的な診断名はありません。例えばASD(自閉スペクトラム症)の診断基準には感覚に関連した項目が含まれていますが、感覚の困りがあるからといって必ずしもASD(自閉スペクトラム症)であると診断されるわけではありません。ただし、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、相談機関に問い合わせてみるといいでしょう。また、困りごとにほかの要因や疾患が関係しているかどうかを調べるためには、医療機関に相談するといいでしょう。例えば聴覚過敏はてんかんやメニエール病、頭部外傷など、複数の要因が原因となっている可能性があるため、専門家による判断を仰ぐことが重要になります。視覚の過敏や鈍麻がある場合は眼科、嗅覚の過敏や鈍麻がある場合は耳鼻咽喉科など、困りごとがある感覚の専門科や、発達障害専門医の在籍する児童精神科などに相談するといいでしょう。児童精神科などの場合、受診までに時間を要することが多いので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも選択肢の一つです。現在のところ、感覚の過敏や鈍さ自体に対して医学的な診断名がないため、感覚に関する困りごとだけでほかの症状がない場合、医療機関を受診しても診断されない場合も多いかもしれません。ですが、診断がない場合、サポートは不要である、ということではありません。むしろ、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いといえます。感覚過敏や感覚の鈍さ(鈍麻)のように、医学的な診断名がない困りごとの場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が感じている困りごとについて、発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく方法が得られる可能性があります。また、児童発達支援や放課後等デイサービスなど公的な支援の中には、診断がなくても支援の必要が認められれば利用できるケースもあります。診断の有無にかかわらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用してください。Q.感覚に関する困りや特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?感覚刺激に対する反応特性自体は生まれ持ったものであり、大きくは変わりにくいと考えられます。ですが、状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、苦手な感覚の刺激が多い場面や避けられない場面では、感覚の特性がある人にとってはより困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。環境が変わったり、年齢があがることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。苦手な感覚を減らす手段や環境を整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。苦手な刺激を避けるなど、困りごとが起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.感覚の特性について、特に気をつけることはありますか?感覚に関する特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の2つです。周りから見ると「大げさ」「我慢できる範囲だ」と感じるかもしれません。ですが感覚の感じ方には個人差があり、我慢したり克服したりするのは難しいことを周囲が理解することが重要です。保護者や周りの人の感じ方とは違うということを前提に、刺激に過敏性があって本人がつらいと感じる場合、あるいは本人には感覚を感じにくい場合など、本人の感じ方を優先して対応することが重要です。まずは何が苦手なのか、何が理由で困っているのかなどを、観察したり話し合ったりするところから始めてみましょう。感じ方は本人にコントロールできないことを前提に、本人の苦手さや困る状況を減らせるようにしましょう。苦手な感覚を避けたり、感覚による困りごとが起きる状況を減らすなど、状況に合わせて、解決できる道具や環境の工夫を探してみるといいでしょう。もし、家庭での調整が難しい場合、作業療法士などの専門家に相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、感覚過敏の特性がある場合、外出時や集団生活の場で困りが強く出ることもあります。例えば、スーパーのBGMや店内放送、全校集会などでの大勢の話し声、給食のにおい、教室の明るさなどは、個別に調整するのが難しいかもしれません。このように、家庭では起きない問題が、園や学校、外出先では困りごととなって現れることもあります。あるいは「小さな音によく気づく」「味に敏感」など、保護者としては気になる感覚の鋭さが、特定の環境や場面では長所として捉えられることもあります。同じ感じ方であっても場所や場面で困りにも強みにもなり得るため、環境面の要素が強く影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?感覚の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。また、・睡眠がよく取れていない、疲れているなどで感覚刺激が気になる・学習面で課題の難易度があっていなくて集中できず、感覚刺激が気になる・不安な状況になると、ちょっとした刺激が気になりやすくなるなど、同じ感覚の困りごとがあっても、さまざまな特性や背景要因が影響していることもあります。その場合、感覚への対応だけでは解決しないこともあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。本検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、うまくいく方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。まとめ感覚の困りごとには個人差があります。保護者の方自身の感じ方とお子さまが感じている感覚に違いがある場合、ご自身の過ごし方の延長線上で対応方法を考えるのは難しいかもしれません。また、検査結果は詳細な内容でたくさんの情報が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、検査結果レポートで紹介された方法のなかで、できそうなものを一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りの人にとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「対人・社会性の困り」とはLITALICO発達特性検査は、お子さまについての質問に、保護者の方がスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その一般的な対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「対人・社会性」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方によって「こだわり」と「対人・社会性」に分かれています。それらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・こだわり興味関心の幅が狭く、こだわりが強い……同じことへのこだわりや興味の狭さ、繰り返しの行動・パターンなどの特性を測定する分類です。・対人・社会性ほかの人とコミュニケーションをとることが苦手……コミュニケーションや社会的な情報への興味・理解など、対人関係や社会性に関する特性を測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「対人・社会性」の困りがあると表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を工夫する際など、検査結果を参考にして実生活に活かしていくためのヒントとして、検査とあわせてお読みください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや発達支援センター、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参することで、保護者の方や本人の困っていることや発達特性の共有ツールとして役立つ場合も多いと思われますので、ご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果が参考資料の一つになるかもしれません。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「対人・社会性」)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。しかしながら、対人・社会性の困りは、それがあるかないかのどちらかに分類されるのではなく、身長が低い人から高い人までいるように、特性は連続しているものです。困難度が高く、加えて日常生活や心身の健康状態に影響するなどの場合には、発達障害の一つであるASD(自閉スペクトラム症)と診断される人もいます。ただし、ASD(自閉スペクトラム症)には国際的な診断基準があり、それを満たしているかどうかは医師のみが診断できます。ASD(自閉スペクトラム症)については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって本人や周囲の人が日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関はまだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、お子さまの育ちのサポートを開始していくことができます。Q.対人・社会性に関する特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性自体は、生まれ持ったものであり、変わりにくいと考えられます。ですが、それによって本人がどれくらい困るのかどうかは、環境の選択や周囲の人々の対応、本人がスキルを学ぶことで変わりますし、本人の目線に立って過ごしやすくなるような工夫をしていくことが必要です。特性をなくすことを目指すのではなく、特性を周囲が理解して、本人の生活の質を高めることを目指していきましょう。例えば、対人・社会性の困りの特性がある人にとっては、いつもと違うことや、暗黙のルールが求められる場面などでは、より困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。環境が変わったり、年齢が上がることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。安心できるようにいつもと同じ状況にする、暗黙のルールは本人が分かるような方法で伝えるなど、本人に合った環境や学び方を周囲が用意することで、困りごとや困りそうな状況自体を避けたり軽減することができます。ミスや失敗が起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.対人・社会性の特性について、特に気をつけることはありますか?対人・社会性の特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の3つです。不安や失敗自体が起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。見通しが持てないことやはじめてのことは、本人にとってとても不安でより困りごとが起きやすくなります。失敗が多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。本人が安心して過ごせるように、環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。言葉を口頭で聞くだけよりも絵や文字で書いて伝えると「分かる」、抽象的な表現を避けて具体的に言い換えると「分かる」、トラブルが起きた場面でその都度バラバラにいろいろなことを伝えるよりも落ち着いた場面でまとまった形で全体を伝えると「分かる」など、本人が「分かる」ための伝え方のコツがあります。サポートの例を参考にしながら、お子さまの「分かる」につながる伝え方を工夫していきましょう。思いや考えを伝えられるよう、絵カードで伝える、メールで伝えるなど、本人がコミュニケーションを取りやすい方法を探したり、どう会話をすればよいかをシミュレーションしたりしましょう。人と関わり、思いを伝え合えたという経験がコミュニケーションのスキルを高めます。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?対人・社会性の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、保護者の視点で回答していただく検査のため、保護者の主観的な捉え方が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば・不安が強く話せない・感覚の過敏さがあって活動に参加できない・感覚の鈍さがあって大きな音を出すなど、適切な行動を取れない・衝動的に話すことで、けんかになりやすいなど、同じ対人・社会性の困りごとがあっても、さまざまな特性や背景要因が影響して様子が見られることもあります。その場合、対人・社会性の対処法だけでは解決しないこともあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。本検査の結果をもとに複合的な要因を判断することや、対処法を見つけることは家庭だけでは難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。Q.医療機関やほかの検査では指摘や診断をされませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?診断の有無にかかわらず、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことをおすすめします。医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。発達検査や心理検査はさまざまな種類がありますが、それぞれの検査項目や目的があり、基準も検査ごとに異なります。ほかの検査や医療機関で、診断されなかった場合でも、困りごとがある場合には、特性に合わせたサポートが必要です。また、児童発達支援や放課後等デイサービスなど公的な支援の中には、診断がなくても支援の必要が認められれば利用できるケースもありますが、医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。その場合、家庭でのサポートが必要になることもあります。LITALICO発達特性検査では、検査結果レポートで特性や困っていること、それに対するサポートをご紹介しています。診断の有無に関わらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すことができます。まとめ検査結果は詳細な内容で、たくさんの「サポートの方向性」が示されるため、何から手をつけていいか迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないかちょっと考えてみる、「サポートの方向性」でできそうなものから一つだけやってみるのでもいいでしょう。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのための第一歩として、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「運動」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「運動」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「全身の運動」「手先の操作」「姿勢保持」「くせ」の分類があります。それらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・全身の運動全身を使った運動(粗大運動)に関する困りを測定する分類です。・手先の操作指先を細かく使う運動(微細運動)に関する困りを測定する分類です。・姿勢保持姿勢の崩れやすさや疲れやすさについて測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で「全身の運動」「手先の操作」「姿勢保持」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの手です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「運動」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、運動の困りがあり、特性や困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、発達障害の一つである発達性協調運動症などの診断をされる人もいます。発達性協調運動症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.運動の特性や困りごとは変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって特性や困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、例えば、一人で運動遊びや活動をするうえでは本人のペースで動くことができますが、体育の授業でのダンスやチームスポーツなど、集団で同じ動きをしたり、協調的な動きが求められたりする場面だと、特性が目立ちやすくなる可能性があります。環境が変わったり、年齢が上がって学習の単元が進むことなどで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、困りごとの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。例えば、筋力が弱く、姿勢を保つのが苦手な場合、マットを使用するなど、補助的な用具を使うことで姿勢を保ちやすくすることができるかもしれません。困りごとや失敗が起きにくい本人に合った状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.運動の困りごとがある場合、特に気をつけることはありますか?運動に困りごとのあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。環境調整をしたり、本人が使いやすい道具を一緒に探したり、うまくいく工夫を探して試してみましょう。運動の苦手さは、本人は感じていても、周りにとっては大きな問題になりにくく気づかれないことがよくあります。そのため、お子さまの特性を運動面から理解することはとても重要です。運動の苦手さについては、本人にはコントロールできない特性や背景が関係している場合、本人自身もどうしていいか分からないことがあります。その点を周囲が理解することが重要です。怠けている、努力不足などと捉えないように注意しましょう。うまくいかないことがあっても感情的に怒るよりは、まずはうまくいく方法を考え、うまくいったときに肯定的に捉えていくことが解決に近づく方法です。うまくいかないときには、別の方法で代替できないか検討することもポイントです。・指先をうまく動かすのが難しく、手書きが苦手な場合、パソコンのタイピングや音声入力で作文を書く・姿勢を保つのが苦手な場合、休憩をとる・ボールを小さな的に当てるのが難しい場合、的を大きくするなどルールを柔軟に変えるなど、子どもに合った方法を探してみましょう。学校でも、合理的配慮として代替手段が認められる場合もあるので、学校側と相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境や状況によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、運動の困りについては、集団で身体を動かす場面に強い苦手意識がある、ある特定の課題だけ極端に難しいなど、その現れ方もさまざまで、変化することもあります。また、園や学校での様子などは、家庭からは完全には把握できないこともあるかもしれません。その結果、家庭では問題なくできていることが、園や学校ではできない、などの様子が見られることもあります。逆に保護者としては気になることが、ほかの人からみると気にならない、あるいは長所として捉えられることもあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして園や学校の関係者と情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?運動の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば、以下のようなほかの特性や要因が運動の困りごとに関係している場合があります。・注意がそれやすく、指示を聞き漏らして間違った動きになる・衝動性が高いために、勢いで動いて運動のコントロールが難しくなっている・取り組む内容が難しすぎる、簡単すぎるなどで本人に合わず、つまらなく感じているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、運動の困りとなって現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。LITALICO発達特性検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。まとめ運動に関する困りごとのあるお子さまにとって、分かりやすく失敗しにくい方法や環境があり、それを繰り返すことで習慣化できれば、困りごとの軽減につながります。そのために、特性や本人に合った方法を本人や家族、園や学校などの周りの人と共有することが必要になってきます。検査結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、サポートの方向性で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「くせの困り」とはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから、回答することでお子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「くせの困り」はLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されるカテゴリーです。・動きのくせ意識していない行動のくせが出るタイプです。例えば、まばたきをしたり首を振ったりする動作のくせや、咳ばらいをしたり言葉が出たりする音声のくせなどです。※これらは通常、医学的には「チック」と呼ばれる場合がありますが、LITALICO発達特性検査では「くせ」の名称を用いています。くせの出方やくせが長く続くことのために、生活に困難が生じる場合もあります。周囲から見ると目立つため気になるかもしれませんが、無意識に出るもので、自分の意思でくせを止めることは難しいと言われています。大人になるまでに自然におさまることが大半です。具体的な困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「くせの困り」が表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、LITALICO発達特性検査の検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。くせについて、専門の医療機関としては、心療内科や精神科が挙げられますが、お子さまの年齢によっても変わってきますので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。Q.困りごとや特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査では、特定の分類で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することではありません。ただし、動きや言葉のくせの特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、チック症やトゥレット症などと診断される人もいます。チック症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。チックについての専門の医療機関はまだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、本検査にはいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性自体は生まれ持ったものであり、変わりにくいと考えられます。ですが、状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わることはあります。例えば、くせの特性については、静かにしていなければいけない場面や、みんなで同じ行動をしなければいけない場面などでくせが出ると目立ち、より困難が強くなることがあるかもしれません。環境が変わったり、年齢が上がることで、困難の強さや求められる適応的な行動が変化することもあります。ストレスや心理的な要因が影響する場合、環境や状況によってくせが出やすくなることもあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。Q.くせの特性で特に気をつけることはありますか?くせの特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の2つです。「わざとしている」「悪ふざけ」などと誤解され、つらい経験をされる方も多くいらっしゃいます。そのため日常生活を円滑に行えるようになるためには、本人はもちろん周囲も特性について正しい理解を身につけ、なによりも周囲の協力を得ることが不可欠です。家族や周囲の人に症状を説明し、理解を求めましょう。また症状が長期化・悪化する場合には抱え込まず、専門家へ相談するとよいでしょう。自然にくせが出なくなったり、あるいは強くなったりすることもあります。保護者としては、やめさせたいと思うこともあるかもしれませんが、くせの特性は本人にはコントロールできません。より強くなったりすることもあるので、無理にやめさせようとするのは避けましょう。特定の場面で出やすくなるようであれば、その状況を避けるなどしつつ、見守るようにしましょう。まとめくせの特性や困りごとのあるお子さまにとって、周囲の理解がとても重要になってきます。周囲にとっての「困った行動」が、実は本人自身もどうしていいか分からない「困った結果の行動」の場合があります。特に動きのくせは、くせが出ているときに自分でコントロールができないことがほとんどです。そのことを本人や周囲が理解することがとても重要です。また、「やめてほしい行動」「意味がない行動」と思っていても、本人にとってはする必要や理由がある場合もあります。特性やその特性がなぜ現れるかを理解すると、解決法を一緒に考え、困っていることを減らしたり、適応的な方法に置き換えていくこともできます。検査結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、サポートの方向性で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査をお子さまの特性理解とサポートのヒントとして、また、周囲と連携するためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「情緒の問題」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「情緒の問題」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・情緒の問題不安や気分の落ち込みを感じやすい特性があるなどによる、心理的、行動的な困りごとです。自己の内部に関連した問題・困りである「内在化問題(恐怖、身体的な訴え、不安、社会的ひきこもりなど)」について測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果レポート「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「情緒の問題」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.「情緒の問題」の特性や困りごとと関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「情緒の問題」に関する困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、「情緒の問題」に関する困りがある人の中で、不安な気持ちが強く日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、症状によって不安症(場面緘黙症・分離不安症・パニック症など)やうつなどの診断をされる人もいます。詳しくは以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。子どもの情緒の問題についての専門の医療機関は児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.「情緒の問題」の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?「情緒の問題」の困りがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の3つです。不安や心理的なストレスを感じにくいよう環境や仕組みを工夫することがポイントです。不安が高い人の場合、感覚過敏性などの別の特性が影響していることもあります。そのような場合は気になる刺激を取り除いたり、調整したりする必要があります。また、失敗が多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。不安な気持ちは本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。また、無理に自立させようとしたり、不安を克服させようとすると逆効果になります。無理に慣れさせようとするよりは、まずは不安な状況が起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。不安を感じやすいことを前提に一緒に対策を考えることも重要です。「不安なときにはどうする」「誰が助けてくれそうか」など、誰かに助けを求めたり、不安なときの方法を一緒に考えていけるといいでしょう。特に思春期以降は、保護者に相談しにくい悩みが出てくることもあるので、本人が定期的に通える相談の場所や信頼できる人の存在が大事になってきます。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?「情緒の問題」に関する困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば同じ「情緒の問題」の困りごとがあっても、以下のようなほかの領域の特性や要因が関係している場合があります。・睡眠がよく取れていない・感覚に過敏性がある・いつもと違う状況に対して苦手な特性がある・周りに自分の意思をスムーズに伝えられないなど、対人・社会性に関する特性があるなどこのように、さまざまな特性や背景要因が影響して、困りごとが現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。この検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には家庭で抱え込まず専門家に相談するといいでしょう。まとめ「情緒の問題」に含まれる困りごとはさまざまです。困りごとの現れ方によって対応方法も変わります。検査結果は詳細な内容でたくさんの情報が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないかちょっと考えてみる、「サポートの方向性」で示されたものの中からできそうなものをまず一つだけやってみる、それでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「行動の問題」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「行動の問題」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・行動の問題癇癪や攻撃、非行といった、行動に関する困りを測定する分類です。自己の外部環境との葛藤や、それに関連した困りである、「外在化問題(非応諾性、攻撃、非行、癇癪など)」について測定しています。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」をお読みください。この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「行動の問題」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身が辛そうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「行動の問題」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、「行動の問題」に関する困りがある人の中で、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、ほかの領域と合わせて医療的な診断基準を満たす場合には、素行症や行為障害などの診断をされる人もいます。詳しくは以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の行動の問題についての専門の医療機関は児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.「行動の問題」の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?「行動の問題」の困りがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。癇癪や攻撃的な言動など、行動の問題が起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。検査結果と合わせて提示される「サポートの方向性」のなかから、環境調整などお子さまに合う工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。ミスがあっても感情的に怒るよりは、まずは失敗が起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。癇癪や攻撃的な行動によって事故やトラブルになることもあります。攻撃的な行動をすることで危険や事故、物を壊したり、けがをしたりといったトラブルには気を配る必要があります。まずは本人と周りの安全を第一に、事故が起こりにくい仕組みや環境を整えていくといいでしょう。失敗やミスが起きやすいことを前提にリカバリーできるようにすることも重要です。「攻撃的な言動をしてしまったらどうフォローするか」「イライラしたときにはどうする」など、誰かに助けを求めたり、失敗をしても、取り戻す方法を一緒に考えていけるといいでしょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、「行動の問題」に関しての困りごとがある場合、状況やきっかけによって困りが強く出ることもあります。例えば、家庭では落ち着いて過ごせていても、集団の場で共通のルールがある場合に、うまく守れないことなどもあります。あるいは家庭では自分のしたいことが強く出て、家族に対して癇癪などが多く出ることもあります。家庭では問題にならないことが、園や学校では許容されにくい、などが見られることもあります。あるいは逆に保護者としては気になることが、ほかの人には気にならないこともあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?「行動の問題」に関する困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば同じ行動の問題の困りごとがあっても、以下のようなほかの領域の特性や要因が関係している場合があります。・睡眠がよく取れていない・学習面で課題の難易度があっていなくて取り組めない・衝動的に動くといった特性がある・周りに自分の意思をスムーズに伝えられないなど、対人・社会性に関する特性がある・自分のしたいことへのこだわりが強い特性があるなどこのように、さまざまな特性や背景要因が影響して、癇癪や攻撃的な言動となって現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。LITALICO発達特性検査の検査結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には家庭で抱え込まず専門家に相談するとよいでしょう。Q.ほかの検査や医療機関では指摘や診断されませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?診断がない場合、サポートは不要であるということではありません。医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。ほかの検査や医療機関で、指摘や診断をされなかった場合でも、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いと言えます。医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく対応方法が得られる可能性があります。また、児童発達支援や放課後等デイサービスなど公的な支援の中には、診断がなくても支援の必要が認められれば利用できるケースもあります。診断の有無に関わらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用し、サポートをしてください。また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。そのような場合にも、特性を理解し早期にサポートを開始することが重要です。まとめ「行動の問題」の分類に含まれる困りごとはさまざまです。どのような行動として現れるかによって、対応が異なることもあり、検査結果として詳細な内容でたくさんの「サポートの方向性」が示される場合があります。そうすると、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。お子さま自身がどうしていいか分からず、困ってその行動をしている場合も多いのですが、保護者や周りの人にとっても、対応するのが難しく、負担が大きくなる場合もあります。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、「サポートの方向性」で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。そして、家庭だけで抱え込まず、専門機関などで相談することも重要なポイントとなります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのヒントとして、また、周囲や専門家と連携するための共有ツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「睡眠」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「睡眠」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・睡眠睡眠不足や睡眠リズムのずれ、日中の眠気、夜尿、夜驚といった、睡眠に関する困りを測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「睡眠」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。LITALICO発達特性検査を受け、結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.サポートを試したがうまくいかない場合はどうしたらいいでしょうか?検査結果レポートとして記載される「サポートの方向性」では、基本的にはお子さまの特性や年齢に合わせ、比較的うまくいきやすい対応方法が表示されています。ですが、お子さまの状況や環境、またほかの特性や要因が影響している場合などもあるため、例示が完全に当てはまらない場合や、表示された方法がそのまま全てうまくいくとは限りません。お子さまの場合はどう当てはめたらうまくいきそうか、カスタマイズしたり、試しながらお子さまに合わせて調整してみてください。本人が困っていることや状況に合わせて工夫や調整をしてみましょう。「サポートの方向性」の例示そのままではうまくいかない場合でも、以下のような工夫でうまくいくようになることもあります。・本人に合う寝具や環境を選ぶ、寝る前のルーティンを決める・取り組む時間を調節する、難易度を下げるなど、達成のハードルを下げる・好きなものや取り組みやすいもの、ご褒美でモチベーションを上げる・叱責ではなく、できたことを見つけて褒める・スモールステップで取り組む※上記は一例ですまた、タイミングがいいときや慣れることによってうまくできるようになったり、調子がいいときにうまくいく場合もあります。どんなきっかけや状況があると困りごとが現れるかや、どんな場合にうまくいくかなど、お子さまの様子を観察することもポイントです。カスタマイズできるところがないか、何度か試してみるといいでしょう。サポートは一つだけではなく、いくつか試して本人に合う方法を探していくといいでしょう。うまくいかない場合は別のサポートも試してみてください。睡眠の問題は一緒に生活する保護者や家族の健康にも影響することがあります。対応方法を試してもうまくいかないときや、何らかの理由で試すことができない場合、無理に取り組んでお子さまや保護者の方もつらくなる場合は、家庭で抱え込まず、専門家に相談するのも大切です。睡眠の困りごとの中には、過眠症をはじめ、本人の生活習慣に起因した問題でなく、本人ではどうすることもできない疾患や身体の特徴による問題も珍しくありません。自治体の子育て支援センターや保健センターで相談し、状況に応じた相談支援を紹介してもらう、医療機関を受診するなど、園・学校以外の機関も含めて相談していきましょう。また、保護者の方は、お子さまのことを考えて、一生懸命サポートしようと頑張っていることと思います。お子さまと向き合うのがしんどくなってしまったり、心身に不調が現れたりしたときには、保護者の方自身のサポートや負担を軽くする方法を検討してみてください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合です。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや保健センター、学校にスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際に検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。参考:日本睡眠学会睡眠医療認定一覧Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「睡眠」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、睡眠に関する困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、その症状によって睡眠障害と診断される人もいます。睡眠障害については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.睡眠に関する困りごとは変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、不安なことがあると寝つきにくくなる、生活リズムが睡眠習慣に影響するなどの要因で困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。また、環境が変わったり、年齢が上がることで、登校時間を守らねばならないなど、求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、困りごとの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。寝床に入る前にリラックスタイムを設けたり、眠りやすい環境を整えること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に睡眠の困りごとを減らすことにつながります。Q.睡眠の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?睡眠に関する困りごとがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。子どもの睡眠の問題は、その子と長く一緒に過ごす周囲の人々の生活習慣に大きな影響をうけます。寝具や睡眠環境だけでなく、子どもと共に過ごす方の生活習慣を含め、睡眠を取り巻く環境を理解することが、子どもの睡眠の問題を考えるうえで重要です。一方で、お子さまの睡眠の問題によって一緒に生活する保護者や家族の健康に影響することもあります。すぐに生活習慣を変えることは難しい場合もありますが、理解を深めることで、どのように捉えて解決していけばいいか分かるかもしれません。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。特に夜尿がある場合は失敗が多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。「眠りたくても眠れない」「起きようとしても決めた時間に起きられない」「無意識におねしょをしてしまう」「いつも昼間眠そうにしている」など、睡眠に関する困りごとは、本人が頑張ってもコントロールできないことがあると周囲が理解することが重要です。感情的に怒るよりは、まずは困りごとが起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。日中の眠気や寝不足でイライラしやすい場合など、事故やトラブルになることもあります。また、まずは本人と周りの安全を第一に、事故が起こりにくい仕組みや環境を整えていくといいでしょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?環境によってあらわれる様子や困りごとが変わることがあります。特に、睡眠に関する困りごとがある場合、慣れない場所で眠れない、寝具が変わると眠れないなど、環境の影響が大きいことは珍しくありません。また夏休みのような長期の休みの後は、生活リズムが乱れ、学校が始まったときなどに睡眠の問題が顕著にあらわれることがあります。また、授業中や活動中に眠そうにしているなど、園や学校などで過ごす日中に睡眠の影響や困りごとが現れる場合、保護者には把握できない可能性もあります。逆に睡眠が取れないことで日中の活動に影響している場合、家庭から園や学校への共有が必要な場合もあります。睡眠の困りごとは環境面が大きく影響することを認識することが大切です。お子さまの睡眠を取り巻く環境を把握しながら、眠りを促す方法を取り入れ、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.睡眠の困りごとや対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?睡眠の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば・感覚過敏があって睡眠がよく取れていない・不安やストレスがあって寝つきにくいなど、ほかの領域の特性や背景要因が影響していることもあります。一方で、睡眠がうまくとれていないことで、学習に集中できない、不注意の傾向がある、イライラしているなど、睡眠を背景とした困りが見られる場合もあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考え、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、専門家に相談するといいでしょう。Q.医療機関やほかの検査では指摘や診断をされませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?診断がない場合、サポートは必要である、ということではありません。医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。ほかの検査や医療機関で、診断されなかった場合でも、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いと言えます。医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく対応方法が得られる可能性があります。診断の有無にかかわらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用し、サポートをしてください。また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。そのような場合にも、特性を理解し早期にサポートを開始することが重要です。まとめ睡眠の困りごとはお子さま本人はもちろん、周囲の家族の生活にも大きく関わります。また、LITALICO発達特性検査の結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、・お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる・サポートの方向性で、取り組みやすそうなものから一つだけやってみるなど、できそうなことから試すだけでもいいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことに繋がります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポート(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「多動・不注意の困り」とはUpload By LITALICO発達特性検査 活用サポートLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「多動・不注意」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「不注意」と「多動・衝動性」の小分類に分かれています。これらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・不注意注意が散漫で、うっかりしたミスを繰り返すなど、外部の刺激に対して注意がそれやすいことや、長期的な視点で計画・行動することの苦手さを測定する分類です。・多動・衝動性じっとしていることが難しく、頻繁に動き回ったり、周りの状況を気にせず衝動的に動いてしまうといった、落ち着きのなさや、衝動的に行動したり反応しやすいという特性を測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、発達特性検査の検査結果で分類「多動・不注意」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方やサポート方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校にスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの選択肢です。その際には検査結果を提出することで特性を把握する資料として参考になるかもしれません。Q.多動・不注意の特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「多動・不注意」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、多動・衝動性の特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、発達障害の一つであるADHD(注意欠如多動症)と診断される人もいます。ADHDについては以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、受診までに時間を要することも多いので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも選択肢の一つです。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.多動・不注意の特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性自体は生まれ持ったものであり、変わりにくいと考えられます。ですが、状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、長い時間静かにしたり、同じことに集中したりする必要がある場面や、みんなで同じ行動をしなければいけない場面では、不注意や衝動性の特性がある人にとってはより困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。環境が変わったり、年齢があがることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。ミスや失敗が起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.不注意や衝動性の特性について、特に気をつけることはありますか?不注意や衝動性の特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。ミスや失敗自体が起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。ミスがあっても感情的に怒るよりは、まずは失敗が起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。衝動性や不注意によって事故やトラブルになることもあります。迷子や飛び出しといった危険や事故、物を壊したり、無くしものをしたりといったミス、衝動的に行動することでのトラブルには気を配る必要があります。まずは本人と周りの安全を第一に、事故が起こりにくい仕組みや環境を整えていくといいでしょう。失敗やミスが起きやすいことを前提にリカバリーできるようにすることも重要です。「忘れ物をしたら誰かに借りる」「予備の教材を貸してもらえる」など、誰かに助けを求めたり、失敗をしても、取り戻す方法を一緒に考えていけるといいでしょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、不注意や衝動性の特性がある場合、周りに気の散りやすいものがあったりすると困りが強く出ることもあります。例えば、1対1で話を聞けても、集団の場で話されているときにはほかのことに気を取られてしまい、うまく集中して聞けないことなどもあります。このように、家庭では問題なくできていることが、園や学校ではできない、などの様子が見られることもあります。あるいは逆に保護者としては気になることが、ほかの人からみると長所として捉えられることもあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?多動や不注意の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば・睡眠がよく取れていない・学習面で課題の難易度があっていなくて取り組めない・筋力が弱く、いい姿勢を維持できないなど、同じ多動や不注意の困りごとがあっても、さまざまな特性や背景要因が影響して、多動や不注意の様子が見られることもあります。その場合、多動や不注意への対応だけでは解決しないこともあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。本検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、うまくいく方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。まとめ検査結果は詳細な内容でたくさんの情報が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、「サポートの方向性」でできそうなものから一つだけやってみるのでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのための第一歩として、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日共有ツールとしてのLITALOCO発達特性検査LITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対処法が分かるオンラインの検査です。検査について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。LITALICO発達特性検査の結果は、Webブラウザのほか、PDFの形式でダウンロードできます。お子さまの困っていることや特性の傾向や強さのほか、その困りや特性の背景にどんなことがあるか、またどう対応すればいいかのサポートの方向性を示す具体例が表示されます。これらの情報は、保護者だけでなく、周りの人とも共有すると、お子さまの困りごとの軽減や、過ごしやすい環境やサポートのために役立ちます。検査結果はWeb上で閲覧するだけでなく、PDFデータとして出力し、印刷することも可能です。周囲の方や関係者への相談・共有のためのツールとしても役立てられます。この記事では、お子さまに関わる人たちへの共有や相談の場面でのLITALICO発達特性検査の活用方法をご紹介します。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポート共有はなぜ重要?共有が重要な3つの理由お子さまの特性や困りごとについては、保護者だけで抱え込まず、周囲や関係者と課題や情報を共有し、話し合ったり、専門家や外部への相談やサポートを受けたりすることが重要です。・家庭だけでは解決できない困りごとがある・園や学校など、家庭以外で、子どもが困る場面がある上記のような場合に、保護者や本人がどんなことに困っているか、LITALICO発達特性検査の検査結果をもとに整理して情報共有ができます。何から話していいか分からない方もいると思いますが、検査結果のPDF資料があることで、話のきっかけにすることができるかもしれません。共有することで、保護者の負担を減らし、お子さまの困りごとを軽減するための支援にもつながりやすくなります。子どもの困りごとは、よくも悪くも環境や関わり方によって変わることがあります。一貫性のある関わり方や、変化の少ない安定した環境が必要な場合も多いため、保護者だけでなく、子どもの周囲の人たちが適切に特性を理解し、方針を共有していることが大切になってきます。そこで、保護者だけでなく、周囲で関わる人が子どもについて情報の共有をし、理解をしたうえで同じような接し方をすることがポイントとなってきます。また、周囲の人から「困った行動」をする「困った子」という捉え方をされてしまうことがあるかもしれません。ですが、その行動をなぜするのか、特性や困っていることの背景を知ることで、本人にもコントロールできない行動である、本人にとっては必要な行動であるなど、子どもの行動の背景にある理由・原因が周囲の人にも分かりやすくなります。その意味で、園や学校で子どもと関わる人が、その子の特性や困っていることについて理解し、共通認識を持つことがとても大切です。子どもの過ごしやすい環境づくりや困りごとが現れる状況を減らすために、検査結果を活用して共通認識をつくりましょう。家庭外での環境調整や配慮のためには、周囲の協力が不可欠です。本人にとって過ごしやすい環境や方法について、家庭から配慮を求めるときや、園や学校側などで対応や支援をするときに、具体的な支援の例があると、取り組んでもらいやすくなります。検査結果レポートの「サポートの方向性」を見せたり、気になった内容について話し合ったりすることで、家庭と周囲の人とで協力してお子さまのサポートを進めましょう。また、家庭で試したサポートや環境調整があれば、その結果がどうだったか、結果を周囲の人や専門家と共有し、相談するのもおすすめです。さらにお子さまにあった方法にカスタマイズしたり、より取り組みを進める方法などのヒントが得られるかもしれません。検査結果は誰と共有すればいいの?お子さまが家庭以外で特に長い時間を過ごすのが園や学校です。そのため、家庭と園・学校での連携がとても重要です。話し合いや相談の際に、検査結果は保護者からの情報提供のツールになります。検査結果レポートでは、園や学校でのサポートの方向性についてもご紹介しています。検査結果レポートの気になった点にチェックをつけるなどして、話し合いの機会に持ち込むと、会話がスムーズに進む場合もあります。ぜひ、対応方法を話し合う際にも活用してください。また、授業や課題に取り組む時間、集団での生活など、家庭にはない状況や場面もあります。その際は、家庭での様子や保護者の見立てや課題に感じていることと園・学校での様子と園学校側の見立てをお互いに出し合うと、よりお子さまの困っていることや対応方法の理解につながります。専門家への相談や、医療機関を受診する際にも、情報が多いと、アセスメントや支援がよりきめ細やかになります。相談や受診の場面では、お子さまの様子や保護者の困っていることを伝える必要がありますが、その場で思い出しながら話すより、事前にまとめた資料があると、よりスムーズに伝えやすくなります。検査結果の情報から、保護者や本人が、どんな時にどのくらい困っているか、その困っている度合いなどが把握しやすくなり、専門家や医師にとっても有益な情報になります。検査結果レポートの一部を持ちこむ、読んでみて考えたことをまとめておくなど、相談に向けての準備をしておくといいでしょう。家族や周りの人が、お子さまの特性や接し方についての共通認識を持つことがとても大切です。お子さまに合わない方法で接したり、人によって対応方法が違ったりすると、お子さまが混乱したり、困ったりすることがあります。また、普段接することの多い保護者の認識と周りの人で理解度にギャップがある場合、保護者にとってもストレスや負担を高める要因になります。そのような場合に、検査結果を伝えたり、特に理解してほしい点を一緒に読んだりすることで、周りの人にとっても事前に接し方などが分かりやすくなります。特性や困りごととその対応方法をお子さま自身が理解することはとても大切です。しかし、本人に説明した方がいいか、どう説明するか悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。そんなときはLITALICO発達特性検査の結果を、親子で話すためのヒントとして活用してください。検査結果をそのまま見せたり、すぐにお子さまに結果を伝える必要はありません。ただし、お子さまが自身の状況や特性を理解することで過ごしやすくなりそうな場合には、理解度に合わせて噛み砕いて言い換える、結果の文章を見せながら一緒に話し合うなど、お子さまの年齢や状況に応じて分かりやすく伝えるといいでしょう。検査結果の共有方法LITALICO発達特性検査の結果は、受検後すぐにオンラインで表示されます。検査結果はマイページに保存され、ログインすればいつでも閲覧することができます。また、PDFをダウンロードし、データとして共有することもできます。PDFのダウンロードにはご利用のデバイスや通信環境によって時間がかかる場合があります。作成後は保存、格納してください。保存方法や格納先は、ご利用しているデバイスやブラウザによっても異なります。PDFの作成について、ご不明点がある場合はこちらにお問い合わせください。発達特性検査お問い合わせフォーム相談の場面に持っていくときや、資料として渡すときは、プリントするのもおすすめです。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポートすべてのページを印刷して渡すと、相手の負担が大きく、一度に見ることが難しい場合もあります。そのような際には「全体像」のグラフだけ共有する、実際に家庭内外で試したいと感じたサポートや、特に理解につながった背景のページだけ印刷する、見せたい箇所に蛍光ペンを引いておくなど、必要な箇所を絞って、部分的に印刷して共有するのがおすすめです。また、プリンターの印刷設定の機能を使用して、2in1印刷や両面印刷でプリントすると、印刷枚数を減らすこともできます。必要や目的に応じて工夫してみましょう。まとめ本人の困りごとを減らし、過ごしやすい環境をつくるためには、家庭だけでなく、周囲の関係者との協力が欠かせません。また、家庭だけでお子さまのサポートをすると、どうしても負担が大きくなり、保護者の方が疲弊してしまうかもしれません。少しでも頼り先を増やし、お子さまのために同じ目線で一緒にサポートを進められる仲間をつくっていきましょう。そのための第一歩が、情報をスムーズに共有することです。ぜひ、LITALICO発達特性検査をそのツールとしてご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日保護者自身の不安や悩みに対してできることとは?LITALICO発達特性検査は、お子さま一人ひとりの特性や困りごと、対応方法が分かるようになるオンライン検査ツールです。子育てのなかで、「どうしたらいいか分からない」「頑張ってもうまくいかないかも」などの悩みが出てきた場合、お子さまの理解や支援方法を考える際にLITALICO発達特性検査の結果を参考にすることができます。LITALICO発達特性検査の利用とあわせて、サポートしてもらえる相談先を見つけることや、保護者の方自身の心身のケアが必要になる場合があります。例えば、実家が遠く離れている、パートナーが忙しく子育てにかかわれないなど、子育ての状況は家庭によってさまざまです。周りに頼れずに一人で困っている、相談できる人がいない、誰に相談していいか分からないという人もいると思います。また、特性のあるお子さまの子育てに関してなど、周りに同じような悩みのある人がいないなどの理由から、孤独感や不安を感じている人もいるのではないでしょうか。次にご紹介する中から、悩みに合わせた解決方法を探してみてください。少しでもご自身の状況について話せる場所をつくることで、気持ちが軽くなるかもしれません。LITALICO発達特性検査の検査結果では、お子さまの特性に合ったサポート例をご紹介しています。たくさんのサポート例が表示される場合、すべてのサポートに一度で取り組む必要はありません。できそうなものから試してみることで、今までよりも子育てやサポートがスムーズになる場合があります。子育てをしていると、子どもの発達だけでなく、自分自身のことなど悩みは尽きないと思います。そして、たくさんのことを調べたり学んだり、頑張っている方も多いでしょう。しかし、自分だけで対応するのは、難しい場合があります。保護者の方の心身の健康を守るためにも、それぞれの悩みに合わせた相談先や対応方法を知ることで、負担をできるだけ少なくしたいものです。保護者自身が心身の不調や、強い不安、落ち込みなどを感じることもあるかもしれません。もし、少しでもつらいと感じたり、「起きられない」「疲れが溜まっている」など身体の不調が出ている場合は、相談や休息をとるなど、自分自身のケアを考えてみましょう。もちろん、不調が出る前に、相談できる人や場所を複数持っておくのがおすすめです。子育てを一緒に見守っていく「チーム」をつくっていけると、親子ともに過ごしやすくなるでしょう。「誰かに相談したい」と思ったときの相談先地域にある相談機関や支援サービスは、さまざまなものがあります。子育てについての主な相談機関としては以下があげられます。心理士などの専門家に相談できる自治体もあります。・保健センター…乳幼児検診を行うほか、主に成長や発達について相談できます。・子育て支援センター…子育て全般について相談できます。どこに相談すればいいか分からない場合は、まずは幅広い相談を受けつける市区町村の子育て支援課など、公的機関の健康や保育に関する相談窓口に問い合わせてみましょう。また、自治体のWebサイトでも子育て相談についての情報や連絡先を調べられます。「◯◯(お住まいの市区町村名)+子育て相談・発達相談」などと検索するといいでしょう。児童発達支援センターは子どもの発達支援に特化した施設です。設置している自治体はまだまだ多くはありませんが、子どもの発達について具体的な相談ができ、発達検査などが受けられることもあります。必要に応じて医療機関の紹介や、児童発達支援など、より専門的な相談や支援にもつなげてくれます。児童発達支援センターの位置づけについて|厚生労働省日頃関わっている園や学校の先生に、LITALICO発達特性検査の結果を共有して相談してみるのも一つの方法です。合理的配慮の求め方について、こちらの記事も参考にしてみてください。全国の学校には、スクールカウンセラーが在籍しています。子どもからの相談も、保護者のみでの相談も幅広く受け付けています。具体的な解決策を相談したい場合や、ただ話を聞いてもらいたい場合、どちらのケースでも相談できます。なお、スクールカウンセラーには守秘義務があります。必要に応じて、相談した内容を担任の先生に共有してもらえば、学校での支援につなげてもらいやすくなります。予約方法は、学校や担任の先生に問い合わせる場合が多いので、学校からプリントなどでスクールカウンセラーの来校日を確認してみましょう。学校生活や就学など、教育にまつわることを中心に、就学期の子どもの困りごとが相談できるのが教育センターです。教育相談のほか、子どもの発達相談や検査ができるケースもあります。また教育支援センター(適応指導教室)は主に小中学校を長期で休んでいる子どものために、学籍のある学校とは別の場所に教育委員会等が用意した公的機関です。不登校の子どものための支援のほか、相談することで、学校との連携がより深まることもあります。各都道府県に設けられた児童福祉の専門機関です。児童相談所というと、虐待の報告や相談のイメージがありますが、それだけではなく子育ての相談を幅広く受け付けています。医師や児童心理司などのスタッフもいるので、専門的な相談やサポートが受けられるのも特徴です。同じような境遇の方と話すことで、理解が深まり気持ちが楽になることがあるかもしれません。自治体や医療機関によっては、子育てに悩んでいる保護者同士が交流できる会や、ペアレントメンター活動(当事者や経験者が互いを支え合う活動)のプログラムなどがあるので、調べてみましょう。例えば、不登校の子どもの「親の会」や、子どもの発達に困りを感じる「親の会」などがあります。具体的な相談先や支援先などの情報が得られる場合もあるでしょう。最近はオンラインでの交流の場も増えています。ペアレントメンター活動については、各自治体の発達障害者支援センターにお問い合わせください。保護者自身のストレスを軽くするためには保護者が自分のストレス発散方法を持つことも大切です。ストレスを発散できる環境を簡単にはつくれないと感じている方もいると思いますが、上述した相談先も、悩みを話せる環境の一つです。相談先や居場所など頼れる場所、依存先をたくさんつくることをおすすめします。保護者が休息を取れる環境をつくるための相談やサポートを受けることも大切です。子どもと離れて休息するために、身内に預けることや一時預かりを利用するのも一つの方法です。子どもに悪いと思う必要はありません。また、困りの状況によっては、児童発達支援・放課後等デイサービスなど、発達支援を行う事業所もあります。ヨガや読書、映画鑑賞、推し活など、趣味の時間を持つことは、リフレッシュになるでしょう。また、自宅、学校、職場以外の居心地のいい場所を「サードプレイス」とも呼びます。サードプレイスを持つことで、ストレスや精神的な不安が軽減し、心の豊かさが生まれるとも言われています。もし、朝起きるのがつらい、何もしていないのに涙が出てくるなど、心身に不調を感じる場合は、精神科や心療内科など、自分自身のケアのための相談機関や医療機関とつながることも考えてみてください。まとめ子育てについての悩みは、「自分はまだ大丈夫」と思っていてもいつのまにか少しずつ心にストレスを積み重ねていきます。また、自分の心だけではなく、パートナーや子どもにも影響を与えてしまうことも。LITALICO発達特性検査の検査結果を子育てをスムーズにするためのヒントとして活用しつつ、ぜひ相談先や頼り先の数を増やし、保護者の方自身の心身のケアも大切にしてください。一歩を踏み出すのは勇気がいるかもしれませんが、探してみることで、いろいろな種類の相談窓口が見つかるでしょう。話し相手がいると「悩んでいるのは自分だけではない」ことに気づけたり、「自分は今までこんなに頑張っていたんだ」と自分の頑張りを認めてあげられたりする場合があります。皆さんの心が軽くなることを願っています。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査受検後の専門機関への相談についてUpload By LITALICO発達特性検査 活用サポートLITALICO発達特性検査は、保護者の方がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。LITALICO発達特性検査を受けたあと、場合によっては、子どもの特性や困りごとについて、より知りたいことや相談したいことが出てくるかもしれません。また、より手厚い支援が必要な場合、専門的な支援を検討することも大切です。・子どもの特性や困っていることについて、さらに調べたり、専門家の見立てを受けたい・子どもとの接し方や本人に合うサポート方法について、専門家にも相談したい・医療的な診断や治療が必要かどうか知りたい・公的な支援サービスを利用したい上記のような場合に、どのようなところに相談をすればいいのか、相談や支援を受けられる専門機関や、支援制度についてもご紹介します。相談はどこでできる?主な相談機関としては以下が挙げられます。保護者の方のニーズに合う専門機関を探しましょう。子どもの発達や育児の悩みについては、まずは無料で相談できる地域の専門機関を利用することをおすすめします。発達や子育てに関する相談を行っている自治体の機関としては、子育て支援センターや発達障害者センター、保健センター、児童相談所などがあります。どこに相談すればいいか分からない場合は、お住まいの自治体の子育て支援課などに教えてもらうといいでしょう。相談機関では、相談すると必要に応じて発達検査や児童発達支援などの支援、専門の医療機関などを紹介してくれる場合もあります。学校でのさまざまな困りごとについては、相談できる専門家としてスクールカウンセラーがいます。心理についての専門性のあるカウンセラーが、カウンセリングをもとに助言・指導を行います。利用方法などは自治体や学校によって異なる場合もあるので、お住まいの地域や学校に確認しましょう。特性による困りごとが強く、日常生活や学業などに支障が出る場合には、より専門的な支援とつながるために、診断が必要になる場合もあります。医学的な診断を行えるのは医師(医療機関)のみです。例えば、発達障害の診断を行うのは小児科・児童精神科や発達外来など、睡眠の悩みは小児睡眠障害外来など、それぞれ専門の医療機関があります。近くに専門科のある病院がない、どの専門科を受診すればいいか分からないなど、医療機関が見つけられない場合、また医療機関を受診するかどうか悩まれる場合、医療機関以外の専門機関でまずは相談をしてみるという方法もあります。まずは、児童発達センターなどの地域の相談機関やかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらうとよいでしょう。公的な支援や制度にはどんなものがある?特性や困りごとが強く日常生活に支障が出ている場合など、障害がある子どもが受けられる可能性がある主な公的な福祉サービスをご紹介します。診断がなくても受けられる支援もあります。また、困りごとに応じた支援制度や専門機関についても、自治体の窓口や、専門機関で相談するなどして調べてみましょう。地域によっては支援を受けるために診断があることを条件にしている場合もあるので、利用を検討する際には、お住まいの自治体に確認するとスムーズです。小・中学校で支援が必要な児童に対して行われるのが特別支援教育です。通級指導教室、特別支援学級、特別支援学校などがあり、必要なニーズや障害の種別によって分かれています。通級指導教室などは、必ずしも障害の診断がなくても利用できるケースもありますが、地域によってルールや基準が設けられている場合もあります。利用を検討する場合、小学校入学前の就学相談、自治体の教育委員会の就学支援相談窓口などで相談します。就学に向けた相談や就学先決定は、スケジュールが決められている場合があります。気になる方はお早めに自治体の窓口に相談することをおすすめします。※東京都など一部の自治体では通級による指導の場として「特別支援教室」が設置されています児童発達支援と放課後等デイサービスは、どちらも障害のある子どものための通所型の支援です。児童発達支援が小学校入学前の未就学児を対象としているのに対し、放課後等デイサービスは6歳から18歳までの就学児が対象で、必要と認められた場合は20歳まで利用できます。日常生活の自立支援や機能訓練、特性や障害に合わせたサポートを行うなど、障害児への支援を目的にしています。利用するためには受給者証の取得が必要です。支援が必要であることを証明する書類として医師による意見書を提出することで、診断がない場合でも利用できることがあります。障害者手帳は、障害のある人が取得できる手帳です。障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じてさまざまな福祉サービスを受けられます。一般に身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の総称を障害者手帳と言います。より手厚く専門的な支援が必要な場合、障害者手帳の取得について検討してもよいかもしれません。取得の条件や申請方法、具体的に受けられる支援などについては以下の記事をご覧ください。相談・支援を受ける際の検査結果活用について相談や支援を検討している場合に、まずLITALICO発達特性検査を受けてみるのも一つの方法です。すぐに利用できるところが近くに見つからない場合や、申し込んでから実際に相談できるまで、時間があいてしまう場合もあります。そんなときには、LITALICO発達特性検査に回答するプロセスや、検査結果レポートを読むことによって、子どもの特性や困っていることへの理解を深めることができます。また、検査結果レポートには相談の際の参考となる情報も含まれています。ぜひ、相談をスムーズに進めるための資料の一つとして、LITALICO発達特性検査をお役立てください。・検査の質問項目に回答することで、子どもの状況や困っていることを振り返っておく・検査結果から、特性の現れ方や、どのくらい困っているかを把握しておく・保護者主観での特性や困りごとに関する見立てを整理しておく・子どもに合いそうなサポートを事前に試してみるなど相談や支援を受ける際には、子どもの状況や困っていることなどを伝えることがあります。その際に、資料の一つとして検査結果を共有すると、相談や連携がしやすくなります。LITALICO発達特性検査の結果はPDFとしてダウンロードし、データを共有したり、印刷したものを相談時に持参して見せることもできます。その際には、すべてを共有しなくても問題ありません。最初の相談の際には、検査結果の特性や困りごと部分について印刷して共有する、具体的な支援法を相談する際には「サポートの方向性」の部分を共有するなど、目的に応じて活用してください。ただし、LITALICO発達特性検査の結果は保護者の方の回答に基づいているため、場合によっては専門家との見解や見立てが違う可能性もあります。違いは決してネガティブなものだけではなく、家庭と園・学校での様子の違いや、関係者ごとの見立てや理解を知ることにもつながります。相談の際には、実際の子どもの様子や園・学校からの情報なども含め、専門家がさまざまな観点で判断することになります。検査結果にとらわれすぎず、専門家の見立てや意見を聞くことが重要です。サポート方法についても、相談し、柔軟に調整するとよいでしょう。まとめ特性のある子どもをサポートするときは、家庭だけで抱え込まず、できるだけ頼り先や相談先を多くつくることをおすすめします。特に、専門家による相談や公的な支援の利用は、保護者の負担を軽減し、また専門家によるアドバイスを受けられる機会となります。診断の有無にかかわらず相談・支援を受けられるサービスもあります。また、診断によって、より手厚い支援制度が受けられることもあると知っておくと、子どもや状況にあったサポートの選択肢が増やせるかもしれません。ぜひ、さまざまな頼り先をつくり、スムーズに相談や支援を受けるための共有ツールとして、LITALICO発達特性検査をご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日マキノさんは長女が1歳9カ月のとき、めでたく第2子を妊娠。妊娠中でありながらも、平日はほぼワンオペ育児をこなしていたのですが、毎日がつわりとの闘いでした。幸いつわりは軽いほうだったマキノさんですが、当時娘のくうちゃんがハマっていた乗り物のおもちゃの振動に加え、ご飯の炊けるにおいがすっかりダメになってしまったのでした。また、1人目育児と大きく違った点は、1歳9カ月のくうちゃんを育児しながらの生活でした。娘から抱っこをせがまれれば、その都度応じていたマキノさん。頭の中では妊娠中の体に良くないとわかっていたのですが、娘の要望を断るわけにもいかず……。 そんな日々を送っていると、ある日突然不正出血が……! 不安になったマキノさんはすぐの次の日の朝、病院を受診しました。すると……!? 妊娠中の不正出血に不安が募るママ。診察の結果は…? 「赤ちゃん大丈夫ですよ。安心してください」 診察後、医師の言葉を聞いてホッとするマキノさん。 「妊娠中の出血は原因がわからないこともあよくあるんですが、今は出血も止まっていて異常もありませんので、様子を見ていただいて大丈夫です」 「いつも通り動いても問題ないですか?」 「少量の出血があれば、安静にして様子を見てください」 診断結果に安心しながらも、今後はもっとおなかにいる赤ちゃんのことを考え、行動を改めようと反省。 その後は、おなかの赤ちゃんを気づかう生活にシフトチェンジしました。 すると出血はなくなり、すっかり安心していたのですが、ある日トイレに行くと、また出血が……! (気を付けていたつもりが、また無理をしてしまっていたのだろうか……) このころのマキノさんは、出血が治まったと思ったら、また出血をしてしまうという繰り返しの日々を送っていました。 その結果、なかなか自分が思ったように動けず、困ってしまったのでした。 病院を受診した結果、異常が見られなくてよかったです。ただ、“不正出血がなくなり、安心したころにまた出血してしまう”という状況が続いていたのが気になりますね……。育児をしながらの妊娠生活というのは本当に大変だと思いますが、くれぐれも無理はしないでほしいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。著者:マンガ家・イラストレーター マキノ食べることが大好きな元気な姉弟、くうちゃん、へうくんの母親。真面目で優しいパパと、二人の子どもたちとの4人暮らしです。SNSで、日常の笑ったこと、泣いたこと、感じた事など、絵にしています。
2024年04月22日結婚後、義実家の近くにあるマンションに引っ越しをした私たち夫婦。それが大きな間違いで、その日を境に義母が毎日訪ねてくるようになりました。義母は「きちんと家事をしているかチェックする!」と、冷蔵庫を勝手に開けます。冷凍食品や作り置きのおかずを見つけると「手抜きだ!」と言って没収されてしまうのです。法事の席では私の食事がなかったり、私を会話に入れないようにしたりと、義母による嫁イビリも経験しました。そこまで嫁という存在が気に食わないのでしょうか。え、当たり前なの!?夫はあまり頼りにならず、ただただ我慢するばかり。 義母の襲来に対して居留守を使ったこともありましたが、わずかな音にも聞き耳を立て、私が家にいるとわかると玄関先で騒ぎます。結局、近所迷惑になってしまうので、家に招き入れるしかありません。 義母へのストレスが限界突破し、これ以上は無理だと思って夫に相談しました。すると「当たり前じゃないの?」と予想外の答え。私が義母のように家事ができないから、毎日教えにきてくれているのだと言うのです。 こんなことを言う人だとは、思っていませんでした。 戦う嫁それ以来、私はひとりで義母と戦うことにしました。何を言われても「令和の嫁は気にしません」「便利なものは活用しないと損ですから」と言い返すことにしたのです。義母への切り返しにもだんだんと慣れたころ、義実家で親戚の集まりがありました。そこでも義母は、私をこき使う気満々です。 義母のことはきらいでも、はるばる訪ねてくれた親戚にはゆっくりくつろいでほしいと思った私は、頑張っておもてなしをすることにしました。 しかし、義母はあれやこれやと見当違いな指示ばかり。つい私はいつものクセで「令和の嫁には令和の嫁のやり方がありますから!放っておいて!」と言い返してしまいました。 口が滑った結果古い考の人が多い夫の一族にとって、嫁が姑に言い返すなんて言語道断! 私の発言に固まっていました。しかしその一瞬あと、大爆笑と共に拍手喝采! そこにいた親戚の奥さん・令和の嫁たちが賛同してくれたのです。 この一族に嫁ぎ、それぞれ苦労していたよう。こんな苦労は私たちの代で終わりにしようと力を合わせ、男女平等を貫くことを決めました。それからというもの、自分の飲み物は自分で取りに行く、便利な家電やレトルト食品は活用するなど、それぞれの家や親族の集まりの席で、男女平等を主張するようにしています。 口が滑ったとはいえ、あのときあの発言をして良かったと思わずにいられません。 尊重すべき伝統と、意味なく続く古い慣習は異なるもの……。しっかりと棲み分けて、必要なものは残し、アップデートすべきものは変えていきたいですね。著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2024年04月22日私はもうすぐ結婚します。そんな時期に音信不通だった幼馴染から急に連絡がきて、とてもうれしかったのですが……。幼馴染は勝手に親の貯金を使い、そのことで両親と大ゲンカ。家を出たきり、戻っていないと聞いていました。私も心配していたので連絡があってホッとしたのですが、ルーズな性格は相変わらずのようです。 まもなく私が結婚すると知った彼女は、近々会ってお祝いしようと食事に誘ってくれました。 幼馴染と久しぶりに会ったら…言いたいことをはっきり言う幼馴染は、ちょっとした騒動を起こすことがしばしば。何かと振り回されてきましたが、幼馴染なので慣れてしまっていたというか……。久しぶりに会って、その感じを懐かしく思い出しました。 食事した際に婚約者のことを聞かれたのですが、いたく彼のことを気に入ったようで。エリートのイケメン婚約者に会ってみたいと、しつこく言われました。しかも、彼の友だちを紹介してほしいとまで言うのですから、困ったものです。 ですが、その紹介もないうちに「恋人ができた」と報告がありました。最高の彼氏と出会ったのだそうです。私には婚約者のことをいろいろ聞いてきたくせに、自分のことはまったく話してくれず……。私も驚くような人物だと教えてくれましたが、一体どんな人なのか気になるところです。 そして、彼女は私と婚約者の仲を尋ねてきました。相変わらずだと答えると、ちゃんと自分磨きをしないと泣くことになると脅してきて……。婚約者のことをベタ褒めし、どうせ離婚されるから今のうちに結婚を取りやめたほうがいいなんて言い出したのです。 今回のことで、もうこれ以上は付き合いきれないと悟りました。結婚式への招待を取りやめると本人に伝えると、最初から行くつもりがなかったと言われ……。最後に笑うのは自分だと憎まれ口までたたかれて、とても嫌な気持ちになりました。 勘違いで浮かれていた幼馴染「エリートのイケメン婚約者ゲット♡」「式の前日にごめんね」「もう入籍も済ませたから!」また急に連絡をしてきた幼馴染でしたが、私には何のことやら意味がわかりません。どうやら、私の婚約者を略奪したと思い込んでいるようです。私と婚約者は半同棲の状態ですが、怪しい行動はなく……。 幼馴染の話を聞いて、私にはピンときたことがあります。じつは婚約者には双子の弟がおり、弟の性格は幼馴染とよく似ているのです。彼女は意気投合したと言っていたので、それは間違いなく弟の方でしょう。ギャンブルで借金を作って親を困らせたことがあるようで、婚約者は毛嫌いしています。その弟が数カ月前、実家にやってきたそうなので彼女と会ったのかもしれません。 「その人は私の婚約者の……弟だよ」最初こそ疑っていた彼女ですが、彼と連絡がつかなくなったことから急に焦りだしました。どうやら、ささいなことでけんか中らしく……。幼馴染は彼にお金をいくらか渡していたようです。ですが、お金は返ってくることなく、けんか別れという結果になりました。 幼馴染とは縁を切ることに…幼馴染はパニックでおかしくなったのか、私の婚約者と結婚させろと言い、借金まで私に申し込んできました。そもそも私の婚約者を狙ったがゆえに、こんなことになったのに……。 幼馴染は謝罪してきましたが、私はもう彼女とは関わらないと決めています。あれ以降、彼女からの連絡先はすべてブロック。結婚式にひょっこり現れ、何かされるのではと心配しましたが、それはありませんでした。 今、私は夫と2人で幸せな生活を送っています。今回のことはショックでしたが、前を向いて進んでいこうと思います。 ◇ ◇ ◇ 仲の良かった幼馴染が、まさか婚約者を略奪するとは思わないですよね。人の幸せを奪おうとした結果、自分が不幸になってしまい……。幼馴染は自分の言動を反省し、これからは正直に生きてほしいですね。 著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2024年04月22日掲示物を毎日チェック見通し不安の解消?Upload By ゆきみ3歳の時にASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けた長男けんとは、現在小学3年生。特別支援学級に在籍しています。昔から文字を読むのが好きで、どこへ行ってもポスターや貼り紙、カレンダーなどをチェック。在籍している特別支援学級の教室内は時間割表、年間行事表、給食の献立表、各学年で習う漢字一覧表……など、とにかく壁に掲示物が多いのです。視覚優位で、視覚的な刺激を受けやすいけんとは、毎日のように貼り紙が替わっていないか確認しています。親や先生よりも学校スケジュールが詳しいときもあるほど。掲示物を読んで、自分がどこで何をするのか頭の中に入れているようで、見通し不安を自分で解消しているのかもしれません。そんなわが子は、小学校に入ったばかりの1年生の時、学校のスケジュール変更の多さにパニックになることが多々ありました。予定変更でパニック!参加できない全校集会けんとは小学1年生の1学期頃、予定されていた内容が変更になってしまい、それが楽しみにしていたものだったりすると「なぜ変更になったんですか?」と先生に詰め寄り、パニック状態になってしまうことがよくあったそうです。学校には、見通しが崩れると不安になってしまうことを伝えていたつもりでしたが、いつも先生は口頭で軽く説明する程度。先生もパニック状態になってしまったけんとに、どのように対応していいのか分からず、困っている様子でした。私も見通し不安を解消してあげたいと思いつつ、視覚支援などの対応を学校にどこまでお願いしていいものなのか分からず悩んでいました。けんとが小学校に入ってから知ったのですが、学校では時間割の変更が毎日のようにあるようです。「朝会の内容が変更になった」「雨のため、集会の場所が校庭から体育館になった」「3時間目の授業が国語から学活になった」「算数の授業でテストが予定されていたが、前回の授業で終わらなかった内容の勉強になった」など、さまざまです。Upload By ゆきみけんとは、朝の全校集会が特に苦手でした。まず何が行われるのか、内容が不明なことが多いのです。感覚過敏も影響しているのか、人が多い場所も苦手な様子。しかも集会は、天気に左右されることも多く、開催場所が校庭なのか体育館なのかが直前に決まったりします。見通し不安が強いけんとにとっては苦手なことがいっぱいだったと思います。1年生の時は、ほぼ全校集会に出られず教室に残っていたそうですが、ほんの少しだけ参加することを目標にして参加。それを長い期間をかけて、少しずつ参加時間をのばしながら自信をつけ、2年生くらいから全校集会に長い時間参加できるようになりました。保育所等訪問支援を受け変化したこと専門知識のある方が学校で子どもの様子をみてくださり、先生とお話をしてくださる保育所等訪問支援施設と契約していたので、担当の方が学校を訪問してくださることに。先生から学校での様子を聞いてくださったり、実際にけんとの様子を見てくださったりしました。そして、夏休み明け頃に訪問してくださった際、「けんとくんの場合、スケジュールが変更になったときは、変更になった時点で視覚を使い、説明することがとにかく大事」ということを、しっかり先生に伝えてくださいました。私が説明するより、専門の方が先生に伝えてくださるほうが説得力があり、とても心強かったです。学校の先生方も、しっかり保育所等訪問支援の方の話を聞いてくださり、それを参考に考え、支援方法を変えてくださいました。Upload By ゆきみ大きなホワイトボードを使い、時間割や、その日にやる授業内容を細かく説明。予定が変更になる場合は、視覚的に見通しを立てる支援をしてくださり、変更された予定がもし今後ある場合は「明日やる予定だよ」などと、分かる範囲で伝えてくださったよう。すると、落ち着きがなく何かがあるとよく情緒不安定になっていたけんとが、先生がすぐに実感するほど「落ち着く時間が増えた」と効果絶大だったとのこと。そしてさらにそれを繰り返していくことで、けんともスケジュール変更を受け入れられることが多くなり、1年生の冬頃からは、「スケジュールは、変更もあってのスケジュール」ということや、自身の心の折り合いを少しずつ学んでいった様子でした。曖昧な予定が苦手…?現在の息子はUpload By ゆきみ小学2年生になると、時間割や授業内容の変更は視覚支援で丁寧には説明せず、口頭指示のみでも受け入れられるようになりました。しかし、夏休み明けなどに「全校生徒が借りている本を返し終えたら、通常の図書貸出を始める」などの曖昧な日程は大の苦手で、納得がいかないこともあるようです。現在、小学3年生になりました。いつかは曖昧なスケジュールも受け入れられるようになったらいいなーと願いながら、今のけんとのペースを見守っていきたいと思います。執筆/ゆきみ(監修:藤井先生より)けんとさんが学校で穏やかに過ごすことができるよう、訪問支援も併用し、学校とゆみきさん、訪問支援担当者が連携されたのはとても良かったですね。視覚指示を使うことで、予定の変更を受け入れられ、さらには口頭指示のみでも受け入れられるようにと、けんとさんのペースで、パニックが軽減されてきましたね。少しずつ変更があっても大丈夫という経験を積むことで、できたという実感が積み重なっていき、けんとさんのペースで曖昧なスケジュールも受け入れるようになっていくと思います。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年04月22日お子さん…、歯磨きは好きですか?小4と小1のうちの子はめちゃめちゃめんどくさがります。すごく短時間で終わっていたり、ずーっと口に歯ブラシを入れたままだったり(磨いてるわけではない)…。「とりあえず口に歯ブラシ入れたらいいんでしょ、ハイハイ」という気持ちが透けて見える…。そんなある日、歯医者さんの定期検診で言われてしまいました!朝昼晩歯磨きしているのに! 虫歯になりかけとは!歯科衛生士さんから歯磨き指導もしてもらい、虫歯にならないよう歯磨きを真面目にするよう声をかけましたが…変わらない!相変わらずめんどくさがってテキトー歯磨き!「どうしたもんか」と思っていたところ、見つけてしまいました。ある動画を…。見せたのは、歯医者さんが配信している歯石を取る動画!汚れに着色して、その辺りを歯医者さんがお掃除すると歯茎の隙間から歯石が出てきたり、出血もあったり、歯と同じ大きさくらいの大きい歯石があったり、虫歯もあったりと、なかなかの衝撃映像。「うちの子たちには刺激が強すぎるかも…」と思いながらも、「ちゃんと磨いてくれな困る!」ということで背に腹はかえられぬ思いで見せたのですが…その日からしっかり磨くようになりました。ちゃんと歯医者さんで受けた歯磨き指導の内容も復習していました!そして3ヶ月後の歯医者さんの定期検診では、虫歯や虫歯になりかけの指摘はされませんでした! ありがとう歯石取り動画~!ちなみに歯石を取る動画、なかなかインパクトがあるので、「うちの子にも見せてみようかな〜」と思った場合は保護者の方が先に視聴して、お子さんに見せるかどうかを判断してくださいねー!
2024年04月22日こんにちは!HugMugブロガーのさあやです。日差しが鋭くなってきた今日この頃みなさんはどのように日焼け対策していますか?ようやく我が子も歩けるようになり公園に遊びに行くのが日課になってきました。日焼け対策なんてキャップ被っておけば大丈夫だろうと甘く見ていましたがお子との公園はおでかけとは訳がちがうと痛感しました、、、、。子供は草や花、石や枝など目に見えるもの全て興味津々!目に入るたびに立ち止まり触って確かめる。その間、母は太陽に焼かれ続けているのです。わはは焦った私はキャップにスカーフを巻いてみたり、日よけ女優帽的なものを買わなきゃいけないのだろうかと色々探して試してみたところ、良い商品に出会ったのでシェアします!着るだけで、紫外線90%カット!? ポケッタブルUVカットパーカーUV PROTECTION機能が期待できる!一見スポーティーなブルゾンに見えるこちら、”着るUV”というキャッチコピーで販売されておりUV PROTECTION機能が期待できるのです。フード付きで髪や首まで守れるデザイン私的に1番気になるのはほっぺが焼けてしまうこと。このパーカーに出会うまではキャップの上からスカーフを巻いて頬を守っていました。最近はキャップを被りパーカーのフードを被って日焼け対策。公園にいるときは写真のような格好で遊んでいます。首元をギュッと絞れるので頬はもちろんのこと髪や首も守れる最高デザインなのです。お出かけにも対応できるデザインに早変わり!ドロストコードが使える!公園で遊んだ後、コーヒーを買いに行ったりスーパーへ行ったりもするのでデザインも愛せるものが好ましいですよね。このUVカットパーカーはウエスト部分にドロストコードが付いているのでとてもスタイリングしやすいです。白だと透け感もあるので夏は中にタンクトップを着て透けさせて着たいなあと思っています。ちなみに私はXLでゆったり着ています!荷物の多い母にはとっても嬉しいポケッタブル機能!友達とランチの約束や遠出して出かける時など、パーカーの気分じゃないな〜なんて日は公園で遊んだ後は小さく畳んでバックにポイ!そのまま遊びに行けちゃうのです。シワになりにくいのもありがたいポイントのひとつです。UVカットパーカーひとつでこんなに語れちゃうぐらい大好きなアイテムです。ぜひチェックしてみてくださいね〜!以上、さあやでしたっ
2024年04月22日夫は長男です。結婚して2年間は義両親と同居するという話は一切なく、平和に暮らしていました。義実家は市外の一軒家だったのですが、突然家をリフォームすると言ってきたのです。話を聞けば二世帯用に改築するとのこと。当然のように私たち夫婦と同居することを前提に話をしてくる義母。私は驚きを隠せませんでした。 いつから同居を考えていたの!?夫と結婚してから2年間、私たちは義実家からは車で1時間かかる、隣の市で平和に生活をしていました。義実家には2カ月に1度訪ねていて、程よい距離感で義両親とは付き合っていました。夫の話によると、ある日義母から同居をしたいと申し出があったそうです。 「急な話で今は同居は考えられない。考えさせてくれ」と夫は義母に返事をし、折を見て私に相談をしようと思っていたそうです。また、義父はリフォームには乗り気ではなかったようですが、義母の強い希望で、二世帯用のリフォームの話を推し進めていたことが発覚しました。 リフォーム工事が始まってしまう!本当に同居することになれば、義実家から夫の勤務先は遠いので通勤が困難になり、仕事を辞めることになるかもしれません。私も当時はパートをしていたので、同居になれば夫と同様に通勤が困難になるため、退職を考えなくてはいけない状態でした。 私たちの生活のことを考えずに、勝手に話を進めてしまった義母に怒りしか感じませんでした。私たち夫婦は、今ならまだ間に合うかもしれないと思い、義母に考え直してもらおうと話し合いをすることにしました。 自分勝手な義母の言い分…義母は「長男は親の面倒を見るのは当たり前」「同居を断る理由はない」と言ったのです。「こちらの生活のことも考えてほしい」と言っても伝わりません。そして、「同居を反対されそうだったから、リフォームの話を進めてしまえばあなたたちも諦めると思った」と言われました。 夫は、義母がこちらの同意を得ず、勝手に話を進めたことに怒り、「絶対に同居はしない!」と言い放ちましたが、義母は納得せず、そのままリフォーム工事はおこなわれました。 夫と義母はしばらく気まずい状態は続きましたが、義両親との交流は続いています。結局、義母の希望通り、リフォーム工事は終わりました。現在、義両親と同居はしていません。しかし、二世帯住宅なのに一世帯しか入居していない義実家を見るたびに、いつか将来、私たち家族もこの家に住む日がくると腹を決めるしかないのだと思っています。 著者:神崎 ハナ2児の母。発達障がい児の育児に奮闘中。育児や健康に関する記事を執筆中のライター。教職員や福祉の資格を持つ。イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター うちここ
2024年04月22日クイーンズスクエア横浜イベント実行委員会は、2024年4月27日(土)・4月28日(日)の2日間、「クイーンズスクエア横浜SDGsアクション2024」を開催します。メイン画像【開催概要】イベント名:クイーンズスクエア横浜SDGsアクション2024開催日時 :●4月27日(土)・28日(日)11:00~13:00/14:00~18:00(最終受付16時)・4月27日(土):「そらにおよぐコイのぼり」ワークショップ・4月28日(日):「ひかりの工作」ワークショップ・4月27日(土)~29日(月・祝):「GWマルシェ」11:00~20:00※クイーンズパーク開催「GWマルシェ」は4月29日(月・祝)まで開催連携開催 :●4月27日(土)・28日(日)両日開催・「みなとみらいKINGDOM SPRING 2024」(27日11:00~18:30/28日11:00~18:00)・「みなとみらい東急スクエア『SDGsみんなの掲示板』ブース出展」11:00~18:00会場 :●クイーンズスクエア横浜 ステーションコアB1F・4月27日(土)/「そらにおよぐコイのぼり」ワークショップ・4月28日(日)/「ひかりの工作」ワークショップ●クイーンズスクエア横浜 1Fクイーンズサークル・4月27日(土)・28日(日)両日開催「みなとみらいKINGDOM SPRING 2024」「みなとみらい東急スクエア『SDGsみんなの掲示板』ブース出展」●クイーンズスクエア横浜 1Fクイーンズパーク・4月27日(土)~4月29日(月・祝)/「GWマルシェ」アクセス :横浜高速鉄道みなとみらい線「みなとみらい」駅 直結JR・地下鉄「桜木町」駅 徒歩8分(動く歩道を利用)主催 :クイーンズスクエア横浜イベント実行委員会今年は、クイーンズスクエア横浜 ステーションコアB1Fを会場に、4月27日(土)には「そらにおよぐコイのぼり」ワークショップを、28日(日)には「ひかりの工作」ワークショップを開催。それぞれ自分だけの作品を作りながら、SDGsについて学んでいただけます!また、同2日間において、1Fのクイーンズサークルでも連携イベントを開催!FMヨコハマによる「みなとみらいKINGDOM SPRING 2024」やみなとみらい東急スクエアによる「『SDGsみんなの掲示板』ブース出展」等、今年も盛りだくさんでお届けいたします!ほかにも4月27日(土)~4月29日(月・祝)の3日間は、クイーンズパークでキッチンカーや地産地消のマルシェが並ぶ「GWマルシェ」も開催します。ゴールデンウイークはぜひ、クイーンズスクエア横浜で、「見て・触れて・食べて・学べる」体験を通して、SDGsをより身近に感じてください!■コンテンツ紹介●「そらにおよぐコイのぼり」ワークショップについて店頭で販売する事が出来なくなった絵の具を使い、無地の鯉のぼりに手やスポンジでペイントしオリジナルコイのぼりをつくります!※絵の具を使用しますので汚れても良い服装でご参加下さい。「そらにおよぐコイのぼり」ワークショップ●「ひかりの工作」ワークショップについてリサイクルに出す前の身近にあるアルミ缶を使い手軽に作れる七色LEDランタンを制作します!※画びょうを使用しますので手や指の怪我にはご注意の上、ご参加下さい。「ひかりの工作」ワークショップ※プロデュース:一般社団法人アプリュス一般社団法人アプリュス ロゴ画像アプリュスは、美術作家を志す若手作家による非営利目的の団体です。スタジオ兼教育活動と文化振興活動のための拠点形成を目指しています。アプリュスという名前の由来は「芸術の創造活動」を行うとともに、「芸術を通した地域住民との交流を図る作家集団」という意味合いを持つアートの「A」に、そこに小さな創造性をプラス(+)する事で、新しい芸術の枠組みができることを願って「A+」(アプリュス)としました。Aplusという言葉には、フランス語で「またね」と言う意味があります。展覧会やワークショップを通じてアートを発信したこの創作の場所を一過性のものとせず、「また来たいな」「また次回お会いしましょう」という継続的なつながりを提供できる場所としたいという願いも込めています。●「みなとみらいKINGDOM SPRING 2024」について(主催:横浜エフエム放送株式会社/共催:クイーンズスクエア横浜イベント実行委員会)FMヨコハマ(84.7MHz)は4月27日(土)・4月28日(日)の2日間、クイーンズスクエア横浜 1Fクイーンズサークルで「みなとみらいKINGDOM SPRING 2024」を開催します。レギュラー番組の公開生放送や公開収録、ゲストによるライブやSDGsをテーマにしたコンテンツなど内容盛りだくさんでお送りする2日間。お楽しみに!!みなとみらいKINGDOM SPRING 2024 ロゴ画像総合司会(左から)藤田優一・近藤さや香・石川舜一郎FMヨコハマは、神奈川県のFMラジオ局。周波数84.7MHz、関東一円でお聴きいただけます。パソコン・スマホからは、radiko( )でお聴きください。FMヨコハマ 企業ロゴ●みなとみらい東急スクエア『SDGsみんなの掲示板』ブース出展についてみなとみらい東急スクエアホームページ内『SDGsみんなの掲示板』がリアル掲示板として登場!会場で身近な取り組みをシェアしていただくと素敵な海の風景のポストカードを、スマートフォンから参加できる「SDGs海のクイズ」に挑戦いただいた方には、麦わら配合のエコタンブラーをプレゼント!(いずれも各日先着100名様)ぜひお気軽にブースへお立ち寄りください!SDGsみんなの掲示板●「GWマルシェ」についてクイーンズスクエア横浜1F クイーンズパークにて4月27日(土)~4月29日(月・祝)に開催。バラエティー豊かな合計6台のキッチンカーや「濱の八百屋」、「JA横浜」といった地産地消の食材販売等を実施します。飲食スペースもご用意しておりますので、ぜひお立ち寄りください!※出店数および営業時間は変更となる場合がございます。※天候等の影響により、予告なく中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年04月22日こんにちは!riko yamamotoです♡今回は、SHEINでコスパ良し◎なアイテムをゲットしたのでご紹介します〜今年流行りのビーニー帽商品ID:24908386¥331オレンジカラーにブルーの花柄のイラストがなんとも可愛い♡発色が良いので、目立ってワンポイントになります!!ニット帽ですが生地も薄いので、春は被れそうです◎ピチッと丈短めのスタイルよく見えるロンT商品ID:29590134¥714生地が水着みたいな生地で柔らかいので、着心地◎ピタッとしたスタイルで丈が短いので、メリハリ感は出せます♪気になる方は、ハイウエストのボトムスと合わせると◎シンプルなデザインなので、幅広く合わせる事ができます!最初に紹介した、ビーニー帽と合わせても◎メルヘンな感じがかわいい!レースヘッドバンド商品ID:29794684¥495色もデザインも可愛くて、ガーリー感がたまらないこのヘッドバンド♡ポップな柄が可愛いんです♡私はこの時、よりガーリーで可愛い感じにしたかったので、服装も白でレース柄を合わせました!今年のトレンド!メタリックのアクセサリー商品ID:14650910¥281メタリックがいい味を出してくれて、個性が際立つことができます♡クリップで、挟むだけなので簡単です!ヘアアレンジの時に使っても、可愛い♡レトロな柄がかわいい!キャミワンピース商品ID:10985183¥1,048Dr.Martensと一緒に合わせて、映画の「ゴーストワールド」風に♡レトロな柄のワンピースで、タイトな形なのでぴったりサイズでなるのがおすすめ!!裏地がついてるので、下着が透ける心配もなしです◎カジュアルにデニムのズボンと合わせても、可愛いですね♡以上、購入レポでした〜SHEINって安いので生地が薄いかな〜と心配でしたが、思ったより生地がしっかりしてるので安心して着用できます!!是非気になる人は、チェックしてみてください☑︎ではでは〜
2024年04月22日3月生まれの女の子の赤ちゃんの名付けでは、二音の名前「二音ネーム」が大人気! よみランキングTOP10のうち7つの名前が「二音ネーム」でした。2024年3月生まれの女の子3,295名の名前から、人気の名前・よみランキングTOP10を紹介いたします。 < 3月生まれ >人気の名前ランキングTOP10 女の子1位 翠 (主なよみ:すい)1位 葵 (主なよみ:あおい)3位 芽依(主なよみ:めい)4位 杏 (主なよみ:あん)5位 咲良(主なよみ:さくら)5位 琴葉(主なよみ:ことは)7位 陽葵(主なよみ:ひまり)7位 紬 (主なよみ:つむぎ)9位 澪 (主なよみ:みお)9位 凛 (主なよみ:りん)9位 結菜(主なよみ:ゆいな) 女の子のよみ:親しみやすい「二音ネーム」が人気! 3月のよみランキングTOP3は、1位「えま」、2位「みお」、3位「つむぎ」でした。2022年、2023年と2年連続よみランキング首位の「えま」が3月も首位に。2023年12月から4カ月連続で首位を獲得している、圧倒的人気のよみです。 また、女の子の名前では響きがかわいく、呼びやすい二音の名前「二音ネーム」が人気を集めています。3月生まれのよみランキングTOP10のうち7つの名前が「二音ネーム」でした。そして、3月の行事と言えば、ひなまつり。ひなまつりにちなんで、「ひな」を含む名前に注目。3月生まれのよみランキングTOP100には12位「ひな」、26位「ひなた」、58位「ひなの」がランクインしました。 ※()内は主なよみを表記<調査概要>調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2024年3月1日(金)〜2024年3月25日(月)調査件数:3,295件(女の子)※本調査内容を転載される場合は、出典が「株式会社ベビーカレンダー」であることを明記くださいますよう、お願いいたします。
2024年04月22日健常者の長男、ダウン症と自閉症スペクトラム障害がある次男、100万人に1人という小児交互性片麻痺で車椅子生活の三男、そんな三兄弟の日々を、Instagramやブログで綴っている父・masaさん。「子どもが笑っている時は、気持ちが安らぐ」というお父さんに、息子さんたちの日常と子育てについて聞いた。◆医師よりダウン症の可能性を指摘され、不安で寝付けなかった――Instagramやブログでは、日々の様子を綴っていますが、始めたきっかけを教えてください。「最初は情報収集のうちのひとつでした。同じように障がいのある子どもの投稿を見て、楽しいことや可愛いところ、そして大変なこともたくさん投稿されていました。それを見てなんとなく“自分も投稿してみようかな”くらいの気持ちで始めて、気付いたら数年経っていました」――12歳の次男・侑万(ゆま)さんはダウン症と自閉症スペクトラム障害があります。ダウン症がわかった時の状況を教えてください。「侑万が生まれて落ち着いた頃に、医師よりダウン症の可能性を指摘されました。その後すぐに近くの県立病院へ転院することになりました。あの日の夜は、“将来どうなるんだろう”という不安もあり、スマホでダウン症についていろいろ調べていたのでなかなか寝付けませんでした」――3年前には、自閉症スペクトラム障害であることも発覚しました。当時の状況を教えてください。「自閉症であるとは、思いもしなかったです。比較的軽めだったので、わかりにくかったのだと思います。学校やデイサービスの方たちも同じように驚かれていました。振り返れば、妙なこだわりやたまにかんしゃくを起こしたりと思い当たるところがあります。ただそれ以上に面倒見が良く、率先してお手伝いをしていたので、とても自閉症とは思えませんでした」――侑万さんは、どんなお子さんなのでしょうか?「とても明るく、人懐っこい性格です。面倒見が良いようで、学校やデイサービスでも誰かを気遣っているようです。ただ押しが強いことがあるので、迷惑がられることもあります。お風呂掃除や洗濯物を畳んだり、ご飯を作るのを手伝おうとしたり、普段から積極的に家事を手伝ってくれます」――最近、侑万さんの成長を感じた出来事を教えてください。「小さい時からよくお手伝いをしてくれていました。最初はタオルから始めましたが、いまは服も畳むようになりました。ほかにも掃除やごみ捨てを自発的にやりたいと言います。1人では難しいこともあるので、誰かが付き添う必要はありますが、むしろ“一緒にできる””もっとやりたい”とお手伝いは楽しいことだと理解しているようです」――学校などでも面倒見の良い侑万さんですが、お兄ちゃんだなと感じる一面を教えてください。「侑万は、弟の友波に愛情いっぱいで世話をしたがります。お風呂上がりに友波を迎えに行ったり、オムツ交換をしたがったり、出掛けた時は友波が乗っているカートを押したりと、自分がお世話係だと思っているようです」◆三男は“100万人に1人”という指定難病が発覚、当初は実感がわかなかった――9歳の三男・友波(ゆは)さんは、100万人に1人という小児交互性片麻痺で車椅子生活です。医者でもあまり知られていない病気のため、診断が出るまで時間がかかったそうです。不安な日々を過ごす中、病名がわかるまでの状況を教えてください。「侑万の時と同様、直ぐに県立病院へ転院することになりました。ただ友波の時は原因がわからない状態での転院だったので、とても不安でした。ですが2度目ということもあり、比較的気持ちは落ち着いていました。それに妻がとても落ち込んでいたので、私も同じような状態ではいけないという想いがありました。ただ何度も発作が出て、入退院の繰り返しだったので、体力的にもしんどかったです」――病名がわかった時の心境は?「脳波や遺伝子など、いろいろ検査しました。ようやく病名が判明しても聞いたことがなく、生まれてから時間も経っていたので、あまりにもわからなさすぎて『そうなんだ…』と実感がわきませんでした。小児交互性片麻痺は、乳児~幼児初期までに発症する左右不定の一貫性麻痺症状です。主な症状は、麻痺、眼球異常、筋緊張低下、重度精神運動発達遅延、痙攣などがあります」――普段の生活はいかがでしょうか?「いまは特別支援学校に通っていますが、発作があるため送迎バスに乗れず、片道30分ほどの道のりを毎朝送っています。学校後はデイサービスへ行きますが、調子が悪いと早退するので、急遽お迎えに行くことになります。これまで何度も発作で早退しましたが、3年生になってようやく体が大きくなってきたこともあるのか、ここ1年は少し早退が減ってきました」――友波さんは、どんなお子さんなのでしょうか?「好奇心が旺盛で、いろんなことに挑戦したいようです。たくさんの本をめくってみたり、いたるところの棚を開けたり、扉をトントンしたり何事にも興味津々です」――最近、友波さんの成長を感じた出来事を教えてください。「学校で使ったコップを自分でキッチンに運べるようになりました。まだ立つことができないので、ずりばいですが、“父ちゃんに渡す”という強い意思のもと、袋を持って移動できることは、とても大きな進歩です。あと侑万が友波のそばで歯磨きをすることが多く、それを見ていた友波が真似して自分で歯磨きをするようになりました。侑万が良いお手本になってくれています」◆弟たちの面倒を率先して見る長男の姿に父は何を思う「長男には自分の幸せを考えてほしい」――ブログでは「長男はとにかく甘えっ子だけど、ここぞって時は頼りになる」と紹介されていました。長男は健常者とのことですが、どんなお子さんなのでしょうか?「いまは高校生なので甘えっ子という感じはなのですが、頼りになるところは変わりません。最近では、春休みでいろいろな用事が重なり、私が夜勤明けで夕方まで寝れずにいると、『後はやっておくから寝てきて良いよ』と言ってくれます。おかげで出勤まで仮眠ができました。侑万や友波をお風呂に入れてくれたりもします。とてもありがたいことなのですが、親としては高校生なのでもっと自分の時間を大切にし、将来のことを考えた行動をしてもらいたいと思っています」――SNSでは、弟さんたちの世話する長男の様子が投稿されています。周りからさまざまな声があるかと思いますが、親としては不憫に感じることもあるのでしょうか?「どうしても侑万や友波にかかりっきりになってしまうのですが、長男との時間を極力大切にしてきたつもりです。家族のために何かができることは、良いことだと思います。ただ自分を犠牲にしてまでやることではないので、許容範囲内でできることがあれば、本人のやりたいと思う時に、自分の判断でしてくれていたと思います。ですが、まだまだ子どもなので論理的な考え方ができないこともあり、親としては『そこまではやらなくて良いよ。ありがとね!』と止めるようにしています」――長男に対する想いや親として伝えたいことはありますか?「とにかく自分の幸せを考えてほしいです。親として長男のこともしっかり考えていますし、侑万と友波のことも考えています。『障害児の兄弟は可哀想』という方もいますが、そう思うのも人それぞれです。自分の人生をしっかりと考えて向き合ってほしいと思っています」――長男の成長を感じる瞬間や最近の様子を教えてください。「最近は、年頃で反抗期かなと思うこともありますが、人に優しく、時には厳しくもできるようになりました。小さい頃から世間一般の子どもとは少し違う暮らしだったので、同級生よりもたくさんの経験をしてきたからだと思います。面倒見が良く、子ども好きな一面もあり、長男に子どもが生まれたら良い父親になってくれそうです」◆親が辛い状態では子どもたちも楽しめない、障がいがあっても子育ては楽しめる「子どもの笑顔で気持ちが安らぐ」――子どもを通して学んだことはありますか?「家族で力を合わせて大変な時を乗り越えて行かなければならない。親・兄弟も、皆の将来を尊重できるように、向き合っていかなければならないと感じています。そして親が辛い状態では子どもたちも楽しめないので、私も日々楽しむようにしています。子どもたちは学校やデイサービスでいろいろなことを学び経験し、日々楽しませてもらえています。特別なことはしていませんが、家では子どもたちの話にしっかり耳を傾け、リラックスできるように心がけています」――Instagramの投稿が記事になり、事実とは異なる心無い声も寄せられました。改めてどのように感じたのか教えてください。「疑問については、可能な限りお答えしたいと思っています。そして寄せられた声は、今後の子育ての参考にさせてもらっています。特に他の方の経験談は、とても勉強になり、そうした声をもらえると嬉しいです。ただ、批判についてはとても残念なことです。投稿する前に一旦止めて、自分のコメントを振り返ってもらいたいと思っています」――Instagramやブログを通して伝えたいことはありますか?「侑万と友波は、生まれて直ぐに転院したので、子どもたちの将来がどうなるのかとても不安でした。ほかにも子育てで大変なこと、辛いこともたくさんありました。でも同じような経験をした方やそうでない人にも、『同じようなことがあったな!』とか『子どもに障がいがあっても子育てを楽しめるんだ』ということを知ってもらいたいです」――仲良し家族ですが、日々の生活で幸せだと感じることを教えてください。「間違いなく子どもの笑顔です。彼らが笑っている時は、気持ちが安らぎます」
2024年04月22日つわりに苦しんでいたママのエピソードをご紹介します。 行ってもいいけど…妊娠3カ月でつわりがピークを迎えるころ。家で安静にすることしかできない私に、夫が「パチンコに行ってきて良いか?」と聞いてきました。私が「行ってきて良いよ」と答えると、「だよね、僕がいてもつわりがなくなる訳じゃないし、何もしてあげられないもんね」と言われました。言っていることは間違ってはいないのですが、そっちがそれを言うかと怒りを覚えました。 しかし、パチンコには行ったものの、その後「体調大丈夫?」といろいろ買って帰って来てくれたので、すぐに怒りを忘れて喜んでしまいました。 ♢ ♢ ♢妊娠や出産は、ママ以外の周囲の人ができることは限られています。ただ、自分のことを気かけてもらうだけでも心が軽くなるかもしれませんし、そういった気持ちや態度というのはママにも伝わるのではないでしょうか。妊娠中や出産時、みなさんが周囲の人にしてもらってくれしかったことは何ですか? 作画/大福著者:葛城 千歳 結婚4年目、待望の第1子妊娠中の会社員。
2024年04月22日立ち会い出産は家族とともに新しい命を迎える瞬間を共有できる、とても貴重な経験だと思っています。 1人目の出産時は里帰り出産だったため、出産に夫が間に合いませんでした。2人目こそは立ち会い出産をしてほしかったので、里帰りしませんでした。今回は、立ち会い出産時のエピソードをご紹介します。※コロナ禍前の体験談です。 普段焦ることのない夫が…妊娠40週4日の早朝、お産は突然始まりました。まだ夜明け前で外も暗いころ、生理痛のような痛みがやって来ました。もしかしたら……と思い、次は起きたまま時間を計ってみると10分間隔で痛みが来ていました。産院に連絡をしたら、すぐに来てくださいとのこと。 普段、焦ることなどない夫は、「陣痛が来たかも」という言葉に起こされ、明らかに慌てている様子が垣間見えました。私はまだ冷静だったので、入院準備を済ませて、急いで産院へと向かいました。ここでも夫は慌てており、見事に道を間違えていました。 意外と腰のさすり方がじょうずだった夫産院に到着したときはまだまだ歩けるくらいの痛みでしたが、陣痛が来ているので、そのまま入院することになりました。さすがに1人目の出産に立ち会っていない夫は、ここでも見事な慌てっぷり。今度は携帯電話を自宅に忘れたということで、自宅にとんぼ返りしました。 ひとりで夫を待っている間に陣痛の痛みも増してきて、テニスボールをおしりに挟んであぐらをかいて、ひたすら痛みに耐えていました。夫が戻ってきたころ、助産師さんに「順調におなかの張りも来ているので、動けなくなる前に分娩室に移動しておきましょう」と言われました。 分娩室に移動して間もなく、強い陣痛の波が短い間隔でやってきて、夫と助産師さんに、代わる代わるテニスボールでおしりに圧をかけてもらいました。夫の腰のさすり方が意外とじょうすだったのが印象的でした。しかし、強い痛みが来るたびに、思わずウゥーっという唸り声が漏れてしまったのですが、夫が一瞬、その声を聞いて笑ったのを私は見逃しませんでした。ちなみにこのときのことを、私はあとで散々責めたのですが、私も自分の声を思い出して夫と2人で笑ってしまいました。 夫に立ち会ってもらえて本当に心強かった!痛みがピークに達したころ、先生や助産師さんが次々と分娩室に入ってきました。「え? なんで?」と思っている間に、横向きだった体勢をあお向けにかえるよう指示されて、臨戦態勢に。思わず助産師さんに「子宮口、今何cmですか?」と聞くと、「もう全開大ですよ!」と言われ驚きました。 助産師さんに陣痛に合わせていきむようを言われて、強い痛みと共に、グーッといきみました。途中、赤ちゃんの心拍が急に落ちてきたので、私も必死で深呼吸をして、赤ちゃんにたくさんの酸素を送ろうと頑張りました。そして、とてつもなく強い陣痛の波に合わせて、3回程いきんだところで、ニュルンとした感覚が。その感覚のあと、かわいいかわいい赤ちゃんが生まれ、私も夫も元気に泣く赤ちゃんを見て、自然に笑みが溢れました。 病院到着から2時間半。あまりの早さに自分でも驚きました。1人目のお産は、初めてのことでいろいろな不安もあり、微弱陣痛で時間も長く、陣痛中もひとりだったので、正直しんどかったです。今回のお産は、2人目ということで、痛みを知っている分、痛みの怖さが蘇りましたが、夫に立ち会ってもらえたので本当に心強かったです。 今回のお産で、新しい家族を迎える瞬間を夫とともに過ごせました。また、あとから笑えるエピソードや感動を共有でき、かけがえのない思い出を夫と作ることができてよかったです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラストレーター/まっふ著者:大島 みな4歳、0歳の2児の母。現在は専業主婦で、2人の男の子の育児に日々奮闘中。監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年04月22日やっぱり家が好き〜おっとぅんとみったんと私〜
モチコの親バカ&ツッコミ育児
ヲタママだっていーじゃない!