大人も子どももハマる俳句の魅力って? 感性をみがく俳句づくりのコツ


初心者でもすいすい作れる基本的な型って?

夏井いつきさんの著書『100年俳句計画—五七五だからおもしろい!』(そうえん社)では、「取り合わせ」という技法の中で最も基本的な型である、「五音の季語+季語とは関係のない十二音」で俳句を作るやり方が紹介されています。

「五音の季語」+ ○○○○○○○・○○○○○
○○○○○○○・○○○○○ +「五音の季語」

○の中に自分の創作した十二音文を当てはめれば、俳句の完成です。
この十二音の中には、「自分の目で見て、耳できいて、肌でふれて」感じたことを言葉にします。内容は五音の季語とはまったく関係のないものが面白く、どの季語と組み合わせるかによって、印象が大きく変わってきます。

たとえば、春の季語で五音のものは、
春の空、春の暮れ、春来る、春の風、風光る、山笑う、桜草、桃の花、葱坊主、牡丹雪、などがありますが、これらと「洗濯ものの山高し」という十二音を組み合わせてみると、以下のような句ができます。

「春の空 洗濯ものの山高し」
「春の暮れ 洗濯ものの山高し」
「春の風 洗濯ものの山高し」

それぞれ印象が微妙に変わってきますよね。「春の暮れ」だと、疲れがにじんでいる感じですが、「春の空」だと、たくさんの洗濯ものを前に「よしやるぞ」と気合が入る感じでしょうか。「春の風」だと、より爽快感がアップしますよね。


帰省して家族で集まったときに、お題を決めて制限時間内に俳句を作ってみるのも、ゲーム感覚で楽しめそうですね。歳時記を片手に、俳句の世界にハマってみませんか。

(KANA) 

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