いずれやってくる子どもの巣立ち、今しかない時間を大切に
いつ来るのだろうか? もしかして来ないかもしれない。でも、「来るかもしれない」相手をひたすら待つ。
そんな心理状態になる人が少なくないのです。もしも、そうなったとき、あなたは「絶対に喪失感を抱かない」という自信が持てるでしょうか?
■巣立った後は物理的に忙しく
空の巣症候群に陥らないためには、積極的に予定を入れて物理的に忙しくし、喪失感を抱く暇を作らないことが大切です。前述のように「来るかもしれない相手を待つ」としても、何かをしながら待つならば、たとえ待ちぼうけになったとしても救われます。
子どもが巣立ちの時期になるまでは日々忙しく、大変な苦労もあったことでしょう。巣立った後も、そのまましばらくは忙しくしていましょう。
仕事を続けているなら、仕事にさらに集中しましょう。
仕事のあとに習い事や趣味を楽しむ時間をつくるのもよいことです。
ご夫婦の関係はいかがでしょうか? 子どもというクッションが外れたら話す内容も変わってくるはずです。「子どもの親」ではなく、大人同士としての話題を考えてみましょう。
■巣立つまでの時間を大切にする
子どもが巣立つまでに過ごす時間と体験は、子どもが巣立った後には絶対に経験できないものです。巣立った後、時を戻そうとしてもそれは不可能なのです。
毎日、仕事も家事も全力をつくすお母さんは、本当にすてきです。でも、多少部屋が散らかっていても、夕飯のおかずが一品足りなくても、巣立つまでは子どもとの時間を優先してください。
いつか離れていくお子さんをもっと愛するために。
そして、巣立ちのときに流す涙を幸福な涙にするために。
(舘山由里<フォークラス>)
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