軽快なリズムと音で繰り広げられる、楽しい絵本を紹介します。言葉がわからなくても、字が読めなくても大丈夫。最初から最後まで、子どもたちは目も耳も、すごい集中力で興味を示してくれるユーモアのある作品です。
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もけら もけら でけ でけ
ぱたら ぺたら
ぴた ごら ぴた ごら
ころ もこ めか もけけ け け け
(『もけら もけら』ぶん/山下洋輔、え/元永定正、構成/中辻悦子 福音館書店より)
ジャズピアニスト・山下洋輔さんが繰り広げる、不思議な言葉とリズムの世界。その言葉の意味を理解しようとする大人には奇妙な絵本に感じるかもしれないけれど、不思議な言葉や音の繰り返しは、まだ言葉を発せない赤ちゃんの心をもグンと引きつけます。
初めて読んであげたとき、0歳のわが子はケラケラと笑って大よろこび。抽象的な絵なのですが、子どもは大人が想像する以上に全身で反応してくれます。
読み聞かせする人の声のトーンやリズムなどの違いで、ひとつだけでないさまざまな世界観が見えてくる絵本。
パパ、おじいちゃん、おばあちゃん、それぞれの『もけら もけら』の世界に、子どもがどんな反応を見せるかも楽しみです。
スプーンが、「こっ こっ こっ こっ こっ こっ こっ こっ こっ」とやってきて、「こっちん」と倒れたり。
かなづちが、「とん とん とん とん」とやってきて「とてん」と倒れたり。
傘が「つん つん つん つん」とやってきて、いきなり「ばん」と開いたり。
(『こっちん とてん』作/かたやまけん 福音館書店より)
身近なものたちが、軽快なリズムと音を奏でながら動く楽しい絵本です。身振り手振りを付けながら読んで聞かせると、子どもたちはとっても喜んでくれます。
わが子は傘のページがとっても気に入ったようで、毎回、両手を広げて「ばん!」と一緒に読むのが恒例です。