子どもの発達障害を知ろう、考えよう
発達障害による“生きづらさ”は決して他人事ではありません。まずはみんなで「知ること」から。子どもの発達障害とそのご家族のこと、大人の発達障害、専門家インタビューなど、さまざまな切り口でわかりやすく発達障害を取り上げていきます。
発達障害による“生きづらさ”は決して他人事ではありません。まずはみんなで「知ること」から。子どもの発達障害とそのご家族のこと、大人の発達障害、専門家インタビューなど、さまざまな切り口でわかりやすく発達障害を取り上げていきます。
【NHK「あさイチ」発達障害「当事者が語る、発達障害の子育てのリアル」】 行き詰まる子育て、負のスパイラルから抜け出すには?
■周囲にガードを張っていのは、私の方?
息子は1歳半検診から疑いをかけられていたので、宙ぶらりんの期間が長かった分、私にとって診断は、腹をくくる良いきっかけになった。その頃には、この障害についてしっかり勉強して、一生向き合っていこう! という覚悟もできた。
また、さまざまな専門書を読んで勉強するうちに、息子の特徴や対処法が少しずつわかるようになり、突飛な行動にも笑えるような余裕も出てきた。周囲にも、息子のことを説明しやすくなった。
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仲の良い園ママにはすでに話していたが、診断がおりるまでは、息子のことをクラス全体にどう説明したらいいのかわからなかった。
保護者会で息子のことを説明した時はちょっと緊張したが、幸い、クラスのママたちからの理解も得られ、温かい言葉もかけてもらった。私の方も、長年抱えた秘密(?)をやっと言えたような気がしてとてもスッキリした。
それまでは、保育園のイベントで息子が突飛な行動をするたびに、「他のお母さんにどう思われてるんだろう…」とビクビクしたり。
お迎え時、他の子がお母さんと楽しそうにおしゃべりする姿を見るのが辛くて、園から逃げるように帰ったり。そんな日々の連続だった。
だが、今にして思うと、周囲に対して変にガードを張っていたのは私の方で、私は、勝手に傷ついていただけだったのかもしれない。
■自分の物差しだけに縛られない。意識して視野を広げること
こうして振り返ってみると、一番辛かったのは、息子のことを周囲に話せず、ひとりで抱え込んでいた時期だった。
そんな状況を変えてくれたのは、オープンにしたことと、やはり人との関わりであった。家族や両祖父母、療育の先生、取材で会った方々、そして、同じ悩みを持つお母さん仲間と繋がれたことはとても大きかった。
発達障害の子育ては、子どもに手がかかる分、心も生活も余裕をなくし、周囲が見えにくくなってしまう。自分の偏った考えだけに浸食されて、それがすべてのように感じてしまいがちだ。
でも、自分の物差しだけがすべて、なんてことは決してない。物事は、捉えようによって、どうにでも変わるし、世の中には変わった人(?)がいっぱいいて、いろんな考え方がある。発達障害の子育て中は、特に、自分とは違った考えを持つ人に会ったり、新しい考え方を学んだり、自分の視野を広げるという気持ちを、常に意識してもち続けた方が良いと思うのだ。
今回の特集に関して、担当ディレクターからは「外からは『見えにくい障害』と言われる発達障害の子育ての苦労や、当事者のリアルな姿や声を伝えることで、少しでも誤解を解いていきたい」という、力強いメッセージをいただいた。
また何か新しい発見があるかもしれないと、私も放送を心待ちにしている。
・NHK「あさイチ」 シリーズ発達障害 「“ほかの子と違う?”子育ての悩み」
2017年7月24日(月)放送予定
※内容は変更になる場合があります
文:まちとこ出版社N
【発達障害についての連載一覧】
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