【NHK 発達障害プロジェクト】 深夜の保護者会で親の本音炸裂! 発達障害の子育ての悩み、徹底討論

2017年9月22日 21:00
 

まちとこ出版社 ライター
まちとこ出版社

目次

・同じ境遇のママと繋がることのメリット
・療育ママだって、さまざま
・自分の身近な範囲を「世界の基準」にしない
・発達障害は、「支援すべき少数派の種族」
・健常児の子育てをしているお母さんにこそ、知ってほしい
・壁を取り払うこと、隣の子育てに想像力を持つこと

© Andrey Volokhatiuk - stock.adobe.com


2017年7月に放送されたNHK「あさイチ」の発達障害特集の続編として、9月24日(日)午後11:00~11:50にNHK総合テレビで深夜の保護者会「発達障害 子育ての悩みSP」が放送される。「あさイチ」とEテレ「ウワサの保護者会」のコラボ特番だ。

出演は、発達障害の子を持つ一般&先輩ママ、有働由美子アナ、尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さん、タレントのはなわさん。

「ママ友の『大丈夫だよ~』という善意の励ましが辛い」、「夫が非協力的」、「周囲にどう伝えたらいいか?」など、発達障害の子を持つ親が抱えがちな悩みに、先輩保護者らが自らの経験で、具体的な対処法や解決のヒントを紹介してくれるとのこと。

また、今回はママだけでなく、夫の本音当事者である子どもの声も紹介するという。例えば、「悪いのはこの子ではなく、障害のせい」と「子どもと障害を別々に考える」ということで楽になったというお母さんの発言に対して、それを聞いた子どもからは意外な本音が飛び出す。

子どもの生の声を放送するのは、今までほとんどなかった試み! 今回の放送は、非常に内容の濃いものになりそうだ。

■同じ境遇のママと繋がることのメリット

一般的に、発達障害の子育ては少数派なので、子育ての情報源が少ない。だから、こういった番組で、ママの本音や先輩ママから具体的なアドバイスが得られるのは、とても貴重なことだと思う。

筆者にも自閉症スペクトラムの息子がいるのだが、以前の保育園でのことを振り返ってみると、正直、居心地の良いものではなかった。他のママの子育て話は、申し訳ないがほとんど参考にならなかったし、正直、保育士の中にも、「発達障害のことをあまり理解していない?」と思わせる先生もいた。

だから、療育で同じ境遇のママ友に出会えたことは本当にありがたかった。

©sasuke050201 - stock.adobe.com


療育では、みな似たような子育てを経験しているので、相手の気持ちは痛いほどわかるし、こちらも気持ちもわかってもらえるという安心感があった。子どものことをありのままに話せるという心地よさもあった。療育機関や小学校、病院の評判など、地域の情報が得られたり、良質な専門書について情報交換ができるのもとてもありがたかった。

また、不思議なもので、「同じような境遇で頑張っている人たちがいる」と感じられるだけで、励まされ、心が強くなれた。療育ママとの座談時間は、まさに、私の癒し&パワーチャージの場であった。

■療育ママだって、さまざま

だが、当たり前のことだが、次第に、療育ママもさまざまなのだなと思うようにもなった。同じ発達障害でも、子どもの特性や障害の程度はさまざまだし、親の価値観や考え方も違う。子どもの障害を認めたがらないママもいたし、支援学級や支援学校に対して偏見を持っているママもいた。

また、コミュニティができればできたで、その中でまた比較が生まれて、誰かが誰かの成長をうらやましいと思ってしまったり。

時には、愚痴が長引いたり、悪口などのマイナス話で盛り上がってしまったり。ちょっとした違和感を感じることもあった(もちろん、こんなことは少なかったけど)。

■自分の身近な範囲を「世界の基準」にしない

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同じ境遇の仲間、それは本当に心強く大切な存在だ。だが、その世界だけにどっぷり浸かっていると、自分でも知らないうちに、周囲が見えなくなってしまう危険性がある。

以前取材した(株)アイムの佐藤典雅さんは、「発達障害児のママこそ、常に意識して開かれた視点を持つことが大切。療育だけの狭い世界に自分を閉じ込めずどんどん外の世界に出なさい」と、力説されていた。

人は、自分の身近な範囲を世界の基準にし、子育てやわが子の生き方について「こうあるべきだ」と決めつけがちだ。でも、自分の知っている世界なんて、ほんのわずか。偏った価値観に縛られないためには、常に広い世界に触れる必要がある。

■発達障害は、「支援すべき少数派の種族」

また、以前、NHKスペシャルに出演した本田秀夫氏の著書には、
自閉症スペクトラムは「治療すべき“病気”」ではなく、「支援すべき“少数派の種族”」である、という認識を持っておくことが重要

と表現されており、なるほど! と思ったものだ。
少数派の種族が多数派の種族(一般の人たち)とうまくやっていくには、まず、多数派に自分たちのことを正しく理解してもらわなければならない。そのためには、内輪で慰め合っているだけではなく、積極的に外に向けて発信していかなければならないと思うのだ。

私のように、「健常児のママの悩みには共感できない」とか「自分の大変さをわかってもらえない」など、自分で壁を作って引きこもっていても、問題は解決しない。

■健常児の子育てをしているお母さんにこそ、知ってほしい

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私は、たまたま縁あって、ウーマンエキサイトに寄稿する機会を得た。だが、今では、こうした一般の子育てサイトにこそ、発達障害の記事を掲載する意義があると思っている。「こういった子どももいるんですよ」と、普通の子育てをしているママにも、ほんの少しでいいから知ってほしいと思うのだ。

私自身、上の娘(定型発達)を育てている時は、発達障害というものをまったく知らなかった。子どもというものは、親が愛情持って育てていれば、自然に優しい心を学び、真っすぐに育ってくれるものだと思い込んでいた。だから、感情の抑えられない子や暴力的な子を見ると、「親にも原因があるのでは?」などと、うがった目で見てしまったりしていた。

あの時、私がこの障害のことを知っていたら、もう少し違った見方や対応ができたかもしれない。

■壁を取り払うこと、隣の子育てに想像力を持つこと

だから、こうした寄稿を通して、発達障害の子育てを、周囲に広く知ってほしいと思っている。お互いに隣の子育て想像力を持つことで、発達障害の子育てを一般の子育てともっと繋いでいきたいと思っている。そして、発達障害の子育てをしているママにも、一歩踏み出すきっかけになればと願っている。

私自身、保育園の保護者会で息子のことを説明してからは、園での生活(私の)がずっと楽になった。

児童心理学の知識があるママが役立つ情報を教えてくれたり、障害は違うけど障害児を持つママが就学相談のアドバイスをくれたり。「お兄ちゃんがそうかもしれない」と興味を持ってくれたり、「そういう子にはどう接したら負担じゃないかな?」と関わり方を知ろうとしてくれたママもいた。

また、いろいろ話してみれば、健常児でも登校しぶりで悩んでいるママがいたり、お友達トラブルで悩んでいるママがいたり、離婚した元旦那と養育費でもめているママがいたり…。

私は、自分の子育てばかりが大変だと思い込んでいた。でも、みなそれぞれ、いろいろな事情を抱えて生きている。壁を取り払い、隣の子育てに想像力を持つことで、見えてくる景色はずいぶんと違ってくるのだ。

©Monet - stock.adobe.com


今回、番組の担当プロデューサーからも、「発達障害のある子を持つ親御さんに見てもらいたいのはもちろんだが、それだけではなく、周囲の人にも見てほしい。普段なかなか言えない、当事者の本音を周囲に知ってもらう意味は大きいと思っています」というメッセージをいただいた。

さらに、NHKでは、今後、9月26日(火)、27日(水)に「Eテレ」ハートネットTVで「自閉症アバターの世界 1、2」が、9月27日(水)に「あさイチ」の特集で「シリーズ発達障害 どう乗り越える? コミュニケーションの困りごと」など、続々と発達障害が特集されるとのこと。

今後の放送にも、注目していきたい。

文:まちとこ出版社N
<NHK発達障害プロジェクト 今後の放送予定>

・2017年9月24日(日)午後11:00~11:50 NHK「深夜の保護者会」
「発達障害 子育ての悩みSP」
・2017年9月26日(火)午後8:00~8:29 Eテレ「ハートネットTV」
「自閉症アバターの世界 ①」
・2017年9月27日(水)午後8:00~8:29 Eテレ「ハートネットTV」
「自閉症アバターの世界 ②」
・2017年9月27日(水)午前8:15~9:54 NHK「あさイチ」
「シリーズ発達障害 どう乗り越える? コミュニケーションの困りごと」
※内容は変更になる場合があります

NHK 発達障害プロジェクト
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/hattatsu/

【発達障害についての記事一覧】

▼大変だけど、不幸じゃない。発達障害の豊かな世界(全4回)

▼「うちの子、発達障害かも!?」と思ったら(全9回)

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