コミックエッセイ:こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~

いつのまにかもう一人の自分がいました【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第16話】


ただ、友人と話が盛り上がっている最中、子どもが呼んだり泣いたりで、しょっちゅう会話を中断されてしまうとき、何とも言えない気持ちになりました。

そうせざるを得ないし、母親は子ども優先なのが当たり前。そう分かってはいても、当たり前に話を中断されることにモヤっとしている自分がいて、そんな自分もイヤで、複雑な気持ちになったものでした。

いつのまにかもう一人の自分がいました【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第16話】

ある日、友人から相談されました。

「それまで仲良くしていた義理のお姉さん(既婚・不妊治療中)に妊娠したとメールを送った以来、連絡がない。どうしたものか」

優しい性格の友人が、珍しくムッとしている印象を受けました。初めての妊娠なのにどうして喜んでくれないんだろう、と。

お義姉さんの気持ちが分かる気がしました。

近しい存在の妊娠ほど衝撃を受けるものです。

一番の親友からメールで妊娠の報告を受けたとき、それまでのどの妊娠報告よりもドクンと心臓が波打ちました。

おめでとうの気持ちと、それ以外の気持ちが混在していました。


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