保育園や幼稚園の無償化はいつから? 上限額や認可外保育園の場合は?
■急ごしらえ・穴だらけの「少子化対策」
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この政策は、昨年の衆議院議員選挙で票を集めるための急ごしらえだという批判もあり、教育無償化よりも先に深刻な「保育園の待機児童問題」を解決すべきだという声もあります。そういった批判に対して、政府は
「子育て安心プラン」として以下の政策も決定しています。
・2020年度末までに保育の受け皿を32万人分整備する。
・保育士の処遇改善として、2019年度から給料を1%値上げ(月額3000円相当)。
政府の試算では「32万人分の保育園の枠」ができると、子育てをする女性の
80%が就業できることになるそうです。今後は、これまでのように“保活”(保育園に入るための活動)に苦労することがなくなるはず。
一見、幼稚園、保育園、待機児童と幼児教育全体をカバーしているように見える今回の閣議決定。しかし、すでに現時点でいくつかの疑問も浮かびます。
・幼稚園の無償化について、月々の保育料は支給されても入園料(約10万円)はカバーされないのでは?
・認可外保育園も無償化すると、政府の財源が足りなくなってしまうのでは?
・保育園が無償になると現在よりさらに入園希望者が増えてしまい、結局、待機児童は減らないのでは?
・保育士の給料は手取り10万円台という実情もあり、月額3000円だけのアップでは、離職が止められないのでは?
「幼児教育の無償化」は、少子化対策が成功しているフランス、イギリスなどでは、すでに実施されている政策です。振り返ってみれば、2007年、第一次安倍内閣で
内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)が誕生してから、すでに10年が経過しているわけで、「今まで何をやっていたんだ」というツッコミもしたくなりますが、遅かりしといえども幼児教育無償化は必然の流れでしょう。
この改革によって子育て家庭の経済的負担が減り、また、所得が低いために子どもを持ちたいのに持てない家庭が「幼稚園・保育園が無料になるなら、私たちも子どもを持てる」と希望を抱けるようになればいいのですが。
※1 2017年12月22日発表、厚生労働省「人口動態統計の年間推計」
※2 2017年12月8日発表、閣議決定「新しい経済政策パッケージ
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